JP2013233949A - 複合容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来技術に比べ、より安定した接合構造を備える複合容器を提供する。
【解決手段】プラスチック容器2の外周に紙製外装体3が巻装される。プラスチック容器2の外周下部に、周状に内側に入り込むように、底周縁部21が形成され、紙製外装体3の下端に沿って内側向きに、折り返し部31が形成される。折り返し部31が底周縁部21に嵌合されることにより、紙製外装体3をプラスチック容器2の外周に固定する第1接合構造が構成される。プラスチック容器2の外周上部に、外側に突出するように、突起部22が形成され、紙製外装体3の上端に沿って内側向きに、折り返し部32が形成される。折り返し部32が突起部22に係合されることにより、紙製外装体3をプラスチック容器2の外周に固定する第2接合構造が構成される。折り返し部31,32は、圧潰状態にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラスチック容器と、プラスチック容器の外周に巻装される紙製外装体とを備えた複合容器に関する。
一般に、食品容器として、紙容器とプラスチック容器が用いられている。
紙容器は、側面に美麗な印刷を施すことができるという長所を有する一方、長期間の保存において微細なピンホールから空気や内容物が漏れるおそれがあるという短所を有する。また、内容物充填後に蓋をする際、フランジ部のシーム段差においてシール不良となるおそれもある。
プラスチック容器は、密封性に優れ、フランジ部におけるシールも良好であるという長所を有する一方、側面に美麗な印刷を施すことに制約があるという短所を有する。
そこで、両者の長所を生かすべく、グラビア印刷等を施した紙製外装(紙製外装体)をプラスチック容器の外周に設ける複合容器が提案されている。複合容器においては、紙製外装体とプラスチック容器との接合構造をどのようにするかが重要である。
例えば、接着剤を用いた接合構造では、接着工程が必要になり、その結果、製造コストが高くなり、製造スピードが落ち、好ましくない。また、容器使用後廃棄する際には、紙とプラスチックを分別する必要があるが、接着剤を用いた接合構造では、分別が困難となる。さらに、内容物が食品の場合、接着剤の臭いが問題視されることが多い。
特許文献1には、接着剤を用いない接合構造を備えた複合容器が提案されている。
従来技術の複合容器は、逆円錐台形状に形成されたプラスチック容器の外周に別体の紙スリーブ(紙製外装体)を巻装してなり、プラスチック容器の外周上部に外側に突出した段部が形成されると共に、プラスチック容器の外周下部において周状に内側に凹んだ凹部が形成され、プラスチック容器の段部の外周に紙スリーブの上端を係止した状態で巻装し、紙スリーブの下端に沿って内側向きに形成したカール部をプラスチック容器の外周下部の凹部に嵌合したことによって、プラスチック容器の外周と紙スリーブとの間に空隙を形成した状態で該紙スリーブをプラスチック容器の外周に固定することを特徴とする。
すなわち、従来技術の複合容器は、カール部と凹部による接合構造を特徴とする。この接合構造により、接着剤を用いないで、紙製外装体をプラスチック容器の外周に固定できる。また、廃棄分別の際には、プラスチック容器の底部形状を変形させて、カール部を凹部から離脱させ、容易に紙製外装体をプラスチック容器から取り外しできる。
特許第4711130号公報
上述の様に、従来技術において、カール部は必須の構成となる。なお、カール部は、紙製外装体端部を断面円形または断面矩形に巻回した形状に形成したものである。
ところで、カール部はその形状を維持するのが難しい。たとえば、湿度が著しく高い場合など、紙が空気中の水分を吸収し、カールが伸びてしまうおそれがある。カール形状が著しく変化すると、所定の位置(凹部)で紙製外装体とプラスチック容器は接合しなくなり、複合容器製造時に接合不良の原因となるおそれがある。また、複合容器製造後においても、カール部が凹部から離脱し、接合不良の原因となるおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、従来技術に比べより安定した接合構造を備える複合容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の複合容器は、プラスチック容器と、該プラスチック容器の外周に巻装された紙製外装体とを備えた複合容器において、前記プラスチック容器の外周下部に、内側に入り込むように、底周縁部が形成され、前記紙製外装体の下端に沿って内側向きに、折り返し部が形成され、前記折り返し部が前記底周縁部に嵌合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する接合構造をさらに備えることを特徴とする。
本発明における折り返し部は、従来技術におけるカール部に比べ、形状が安定して維持される。たとえば、湿度が著しく高い場合など、紙が空気中の水分を吸収したとしても、折り返し部の変形は限定的であり、接合不良の原因を抑制できる。なお、本発明における折り返し部は、従来技術におけるカール部ほどではないものの、弾性機能を維持しており、嵌合による接合ができる。接合構造(第1)により、強固に紙製外装体をプラスチック容器の外周に固定できる。
さらに好ましくは、前記折り返し部は、圧潰状態である。
これにより、より安定して折り返し部の形状が維持される。
さらに好ましくは、前記折り返し部は、その下端が前記プラスチック容器の底部より下側に延びるように、配置される。
これにより、紙製外装体の印刷面積を増やすことができる。また、内容物充填時には、プラスチック容器底部の変形を吸収できる。
さらに好ましくは、前記プラスチック容器の外周上部に、外側に突出するように、突起部が形成され、前記紙製外装体の上端に沿って内側向きに、第2折り返し部が形成され、前記第2折り返し部が前記突起部に係合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する第2接合構造をさらに備える。
さらに好ましくは、前記突起部は、前記プラスチック容器の周方向に、間欠的に複数形成される。
第2接合構造により、更に強固に紙製外装体をプラスチック容器の外周に固定できる。第2接合構造は、第2折り返し部が突起部に係合されるものであり、折り返し部(第1)による効果と同様な効果を期待できる。
さらに好ましくは、前記折り返し部下端が形成する外周は、前記底周縁部最上部における前記プラスチック容器の開口より大きく、前記底周縁部最上部直上における前記プラスチック容器の開口より小さい。
これにより、複合容器積み重ね時の課題を解決できる。すなわち、上の複合容器の紙製外装体の外側面は、下の複合容器のプラスチック容器2の内側面と接しない。したがって、積み重ねた複合容器が抜けなくなることを防止できる。
上記の目的を達成するために、本発明の複合容器の製造方法は、プラスチック容器と、該プラスチック容器の外周に巻装された紙製外装体とを備え、前記プラスチック容器の外周下部に、内側に入り込むように、底周縁部が形成され、前記紙製外装体の下端に沿って内側向きに、折り返し部が形成され、前記折り返し部が前記底周縁部に嵌合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する接合構造をさらに備える複合容器の製造方法であって、前記紙製外装体の下端を内側向きに折り曲げ、該折り曲げた部分を圧潰して、前記折り返し部を形成することを特徴とする。
本発明によれば、従来技術に比べ、より安定した接合構造とすることができる。たとえば、湿度が著しく高い場合など、紙が空気中の水分を吸収したとしても、折り返し部の変形は限定的であり、接合不良の原因を抑制できる。
複合容器の概略構成(側面図・断面図) 合体前の複合容器(斜視図) 紙製外装体形成方法 折り返し部形成方法 従来技術に係る複合容器 複合容器を積み重ねた状態 ミシン目を付加した状態 変形例に係る複合容器の概略構成(1) 変形例に係る複合容器の概略構成(2) 変形例に係る複合容器の概略構成(3) 変形例に係る複合容器の概略構成(4) 変形例に係る複合容器の概略構成(5) 変形例に係る複合容器の概略構成(6) 変形例に係る複合容器の概略構成(7)
〜構成・動作〜
本実施形態の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る複合容器1の概略構成図である。左半分が側面図であり、右半分が断面図である。図2は、プラスチック容器と紙製外装体とを合体する前の状態を示す斜視図である。
本発明の複合容器1において、プラスチック容器2の外周に別体の紙製外装体3が巻装されている。
プラスチック容器2の外周下部に、周状に内側に入り込んで段を形成するように、底周縁部21が形成され、紙製外装体3の下端に沿って内側向きに、折り返し部31が形成される。折り返し部31が底周縁部21に嵌合されることにより、紙製外装体3をプラスチック容器2の外周に固定する第1接合構造が構成される。
プラスチック容器2の外周上部に、外側に突出するように、突起部22が形成され、紙製外装体3の上端に沿って内側向きに、折り返し部32が形成される。折り返し部32が突起部22に係合されることにより、紙製外装体3をプラスチック容器2の外周に固定する第2接合構造が構成される。
プラスチック容器2は、底部23と、逆円錐台形状をなす胴部24と、その胴部24の上端にて外周に突出されているフランジ部25とを有する。胴部24には、下部に底周縁部21が周状に形成され、上部に8つの突起部22が周方向に間欠的に形成される。底周縁部21は、胴部24が内側に入り込むように形成され、底部23と連続する。すなわち、従来技術のような凹部ではない。フランジ部25には、内容物充填後、蓋(図示省略)がシールされる。
なお、プラスチック容器2の材料は、食品用として知られている周知の種々のプラスチック材料を内容物や用途に応じて選択すればよいものであって、特定の素材に限定されるものではない。ただし、製造コストや軽量化の面から薄厚とするのが好ましく、そのために問題となる強度面の弱体化に関しては、後述するように、紙製外装体3を合体させることによって増強するようにしている。
また、上記のプラスチック容器2をシート成形によって形成することにより、生産性を高め、コストダウンを図ることが可能となる。
なお、プラスチック容器2は逆円錐台形状であるとしたが、これに限定されるものでなく、多角形状・四角形状・楕円形状など種々の形状が可能である。
紙製外装体3は、プラスチック容器2が逆円錐台形状に形成されたことに対応して、胴部24の外周を均等に巻装するように逆円錐台形状に形成される。図3は、紙製外装体3の形成方法を説明する図である。
下辺33と上辺34とが円弧形を有する扇形の展開形状35を形成する(図3A)。展開形状35の表面(好ましくは外表面であるが両面であってもよい)には高分子等によるラミネート被覆36(好ましくは、耐水性または撥水性を有する被膜)が施されている。なお、耐水性の高い紙を用いるならば、コーティングなしでもよい。なお、紙製外装体3はプラスチック容器2と別体に構成されているため、紙製品に対する印刷の容易性を利用して、予め、紙製外装体3の表面に精緻で美麗な印刷を施すことが可能である。
展開形状35の一端には接着部37が形成されている。展開形状35を湾曲させ、展開形状35の他端と接着部37を重ね合わせ、接着剤の使用又は表面高分子コーティングを溶かす事による溶着により、紙製外装体3を逆円錐台形状に形成する(図3B)。
なお、このように紙製外装体3を逆円錐台形状にすれば、プラスチック容器2が多角形状等であっても、各形状に沿って変形可能である。
さらに、紙製外装体3の下端に沿って内側向き(紙製外装体3裏側)に折り返し部31を形成し、紙製外装体3の上端に沿って内側向きに折り返し部32を形成する(図3C)。
図4は、折り返し部31の形成方法を説明する図である。なお、折り返し部32の形成方法も同様である。折り返し部31は紙製外装体下端を1回折り返したものである。2回以上の重ねての折り返しは行われていない。
紙製外装体3の下端33(図4A)を内側向きに折り曲げる(図4B)。この時、紙製外装体端部は一周未満である(カール部45と異なり完全な周形状を形成しない)。紙製外装体3の内外の両方から圧力をかけて、折り曲げた部分を潰す(図4C)。内外の一方において反力をとり、他方から圧力をかけてもよい。これにより、折り返し部31は、圧潰状態となる(図4D)。
圧潰状態とすることにより、折り返し部31は、形状維持機能と弾性機能の両方を有する。
プラスチック容器2と紙製外装体3とを合体するには、プラスチック容器2の底部23を紙製外装体3の広口側から挿入し、折り返し部31が底周縁部21に嵌合された状態にするとともに、折り返し部32が突起部22に係合された状態にする。
プラスチック容器2挿入時に、折り返し部31先端が開いていると、底部23と干渉してしまうが、本実施形態においては、圧潰状態よる形状維持機能により、折り返し部31と底部23とが干渉することなく、プラスチック容器2はスムーズに挿入される。
また、仮に、多少、形状が維持できなくとも、折り返し部31先端が円周外方向に向く(図4B参照)ため、折り返し部31と底部23とが干渉することなく、プラスチック容器2はスムーズに挿入される。
一方、折り返し部31は、圧潰状態であっても弾性機能を維持する。折り返し部31が底周縁部21に嵌合されると、折り返し部31の弾性機能は、プラスチック容器2周りを締めるように作用する。
折り返し部32は、圧潰状態により、形状維持機能と弾性機能の両方を有する。折り返し部32が突起部22に係合されると、折り返し部32の弾性機能は、プラスチック容器2周りを締めるように作用する。さらに、折り返し部32下端が突起部22上部に係止される。
このようにプラスチック容器2の外周に紙製外装体3を固定する作業は容易であり、第1接合構造及び第2接合構造が構成された後は、ロック状態となり、紙製外装体3がプラスチック容器2から容易に外れることがない。
この時、折り返し部31の下端38がプラスチック容器の底部23より下側に延びている。
一般に、プラスチック容器2の外周に紙製外装体3を固定した後、内容物を充填し、フランジ部25に蓋をシールする。プラスチック容器2に内容物を充填し、フランジ部25に蓋をシールした後、プラスチック容器2の外周に紙製外装体3を固定してもよい。
〜効果〜
従来技術と比較することにより、本実施形態の効果について説明する。図5は、従来技術に係る複合容器11の概略構成図である。左半分が側面図であり、右半分が断面図である。
従来技術の複合容器41は、逆円錐台形状に形成されたプラスチック容器42の外周に別体の紙スリーブ(紙製外装体)43を巻装してなり、プラスチック容器42の外周上部に外側に突出した段部49が形成されると共に、プラスチック容器42の外周下部において周状に内側に凹んだ凹部44が形成され、プラスチック容器42の段部49の外周に紙スリーブ43の上端を係止した状態で巻装し、紙スリーブ43の下端に沿って内側向きに形成したカール部45をプラスチック容器の外周下部の凹部44に嵌合したことによって、プラスチック容器42の外周と紙スリーブ43との間に空隙Gを形成した状態で該紙スリーブ43をプラスチック容器42の外周に固定する。すなわち、カール部45と凹部44による接合構造を特徴とする。なお、カール部45は、紙製外装体端部を断面円形または断面矩形に巻回した形状に形成したものであり、この点で折り返し部31,32と異なる。
ところで、カール部45はその形状を維持するのが難しい。たとえば、湿度が著しく高い場合など、紙が空気中の水分を吸収し、カールが伸びてしまうおそれがある。カール形状が著しく変化すると、所定の位置(凹部44)で紙スリーブ43とプラスチック容器42は接合しなくなり、複合容器製造時に接合不良の原因となるおそれがある。また、複合容器製造後においても、カール部45が凹部44から離脱し、接合不良の原因となるおそれがある。
一方、本実施形態においては、折り返し部31と底周縁部21による第1接合構造および折り返し部32と突起部22による第2接合構造を特徴とする。
折り返し部31および折り返し部32は、簡単な構造であるうえ、圧潰状態にあるため、形状が安定して維持される。たとえば、湿度が著しく高い場合など、紙が空気中の水分を吸収したとしても、折り返し部31,32の変形は限定的であり、接合不良の原因を抑制できる。
〜その他の効果〜
(1)従来技術の複合容器41は、意図的に、プラスチック容器42の外周と紙スリーブ43との間に空隙Gを形成し、断熱効果を期待している。しかし、高温度の内容物でなければ、断熱効果は不要である。また、プラスチック容器42の材質を断熱効果の高い材質にすることで、対応することもできる。すなわち、一般的な複合容器において空隙Gは必須の構成ではない。一方で、空隙Gがあることで、剛性にかかる課題が発生する。
従来技術では、カール部45は必須の構成である。カール部45は周半径方向に一定のサイズを有する為、結果的に空隙Gは必ず形成される。カール部45の高剛性により、容器全体の剛性を補っているが、空隙Gに対応する部分の剛性は低い。消費者が内容物を食しようと、空隙Gに対応する部分(紙スリーブ43中部)を握ると、紙スリーブ43は大きく変形する。消費者は触覚に違和感を覚え、無意識のうちに更に強く握り、内容物が飛び出すおそれがある。
一方、本実施形態においては、折り返し部31と底周縁部21による第1接合構造および折り返し部32と突起部22による第2接合構造を特徴とする。折り返し部31,32の個々の剛性は、カール部45の剛性より低いが、2つの接合構造とすることにより、容器全体の剛性を補っている。
折り返し部31,32の周半径方向サイズは、カール部45の周半径方向サイズに比べて、著しく小さい。したがって、プラスチック容器2の外周と紙製外装体3との間に空隙Gはほとんど形成されない(実際は形成されるが、無視できる)。
消費者が内容物を食しようと、紙製外装体3中部を握っても、紙製外装体3の変形は限定的であり、消費者は触覚に違和感を覚えることなく、内容物が飛び出すおそれもない。
すなわち、従来技術の剛性に係る課題を解決できる。
(2)従来技術は、カール部45と凹部44による接合構造を特徴とする。凹部44はプラスチック容器42の外周下部に形成され、カール部45は紙製外装体43の下端に沿って形成される。その結果、紙製外装体43の下端は、プラスチック容器42の底部46より上部に位置する。
ところで、紙製外装体(紙スリーブ)には、商品名、商標、販売促進効果のあるデザインの他、食品成分、品質管理のためのバーコード、連絡先、消費者への注意事項など、各種情報が印刷される。商標やデザイン等は、狭い範囲に詰め込んで表示すると美観を損なう。また、消費者への注意事項は、充分な注意喚起ができるように、なるべく大きく表示する様に求められている。そのため、印刷面積の制約を受けない(印刷面積がなるべく広い)ことが好ましい。
従来技術では、カール部45と凹部44による接合構造のため、印刷面積の制約を受ける。また、外観において、プラスチック容器2の下部が露出するため、美観を損なう。
一方、本実施形態においては、折り返し部31と底周縁部21による第1接合構造を特徴とする。折り返し部31の長さを長くすることで、折り返し部31の下端38がプラスチック容器の底部23より下側に延びるように、紙製外装体3を配置できる。つまり、紙製外装体3は、プラスチック容器2側面全域を覆う。
これにより、従来技術に比べて印刷面積を増やすことができる。また、外観において、プラスチック容器2の下部が露出することがなく、美観を損なわない。
すなわち、従来技術の印刷面積および美観に係る課題を解決できる。
(3)従来技術は、カール部45と凹部44による接合構造を特徴とする。凹部44はプラスチック容器42の外周下部に形成され、カール部45は紙スリーブ43の下端に沿って形成される。その結果、プラスチック容器42の底部46がテーブル等に接地する。
ところで、複合容器41に内容物が充填されると、内容物の重量が作用し、プラスチック容器42の底部46が変形する。特に、プラスチック容器42を薄肉化した場合は、この変形がより顕著になる。底部46形状が変形すると、接地が不安定となる。そのため、従来技術では底部に凹部47を設け、凹部47において形状変形を吸収する様にしている。
しかし、底部46に凹部47を設けると、プラスチック容器42の内容量が減少してしまう。また、底部46に凹部47を設けると、消費者は最後まで内容物(例えばジャム)を取り出せず、不満を感じる。
一方、本実施形態においては、折り返し部31と底周縁部21による第1接合構造を特徴とする。折り返し部31の長さを長くすることで、折り返し部31の下端38がテーブル等に接地し、底部23の下に空間26が形成されている。
これにより、複合容器1に内容物が充填され、内容物の重量が作用し、プラスチック容器2の底部23が変形しても、形状変形は空間26に吸収される。したがって、接地が不安定になることはない。その結果、付随する課題も発生しない。
また、内容物を加熱充填して密封した後、冷却した時、減圧変形が起こる。従来技術において、プラスチック容器42の底部46が減圧変形すると、接地が不安定となる。また、容器形状が大きく変形すると美観を損ねる。
一方、本実施形態においては、プラスチック容器2の底部23が減圧変形しても、形状変形は空間26に吸収され、接地が不安定になることはない。また、外観において、紙製外装体3がプラスチック容器2の下部を露出させることなく覆っているため、プラスチック容器2の底部23が減圧変形しても、美観を損ねることもない。
さらに、積極的に減圧変形を吸収するような形状にプラスチック容器2の底部23を加工することもできる。
すなわち、従来技術の内容物充填時に係る課題を解決できる。
また、ラミネート被覆36された折り返し部31の下端38が接地することにより、紙の端面33が接地することがなく、仮に接地箇所に水分があったとしても、水分は吸収されない。また、耐水性の高い紙を用いた場合も同様である。
〜その他の構成・効果〜
(1)本実施形態では、折り返し部31下端が形成する外周38が、底周縁部21最上部におけるプラスチック容器2の開口27より大きく、底周縁部21最上部直上におけるプラスチック容器2の開口28より小さい
図6は、複合容器1を積み重ねた状態を示す図である。上の複合容器の紙製外装体3の折り返し部31の下端38が、上の複合容器のプラスチック容器2の底周縁部21上面に接地する。一方、プラスチック容器2の逆円錐台形状に対応して、紙製外装体3の逆円錐台形状が形成されている。その結果、上の複合容器の紙製外装体3の外側面は、下の複合容器のプラスチック容器2の内側面と平行となり接しない。
これにより、積み重ねた複合容器1が抜けなくなることを防止できる。
(2)図7は、本実施形態の紙製外装体3にミシン目39を付加したものである。ミシン目39は、紙製外装体3の上端から下端まで連続的に形成される。
従来技術では、複合容器41の分別廃棄の際に、プラスチック容器42の底部46を上方へ押し上げ、底部46周辺の形状を崩すことにより、紙スリーブ43のカール部45をプラスチック容器42の凹部44から離脱させ、紙スリーブ43をプラスチック容器42から取り外す。
ところで、複合容器では、紙製外装体(紙スリーブ)にミシン目を設け、ミシン目に沿って紙製外装体を破断させ、紙製外装体をプラスチック容器から取り外す方法が一般的である。しかし、従来技術においては、カール部45が高剛性であるため、破断させることが困難である。そのため、ミシン目破断による取り外し方法では解決しにくい。
一方、本実施形態においては、折り返し部31,32の個々の剛性は、カール部45の剛性より低く、ミシン目39に沿って、紙製外装体3を破断させ、容易に紙製外装体3をプラスチック容器2から取り外すことができる。
〜変形例〜
本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本願発明の技術思想の範囲内で様々な変形が可能である。また、下記変形例を組み合わせてもよい。
(1)図8は、一の変形例である。上記実施形態に比べ折り返し部31の長さが長く、折り返し部31の上端が底周縁部21と胴部24の間に形成される面29に係止される。これにより、第1接合構造は、より良好な接合となる。
(2)図9は、別の変形例である。上記実施形態では、折り返し部31の下端38がプラスチック容器の底部23より下側に延びているが、折り返し部31の下端38がプラスチック容器の底部23と同じ位置であってもよい。
(3)図10は、別の変形例である。上記実施形態では、断面において底周縁部21は直線状に下方に拡大するように形成されるが、漸次的に下方に縮小し、丸味部を介して底部23と連続してもよい。これにより、更に、消費者は最後まで内容物(例えばジャム)を取り出すことができる。
(4)図11は、別の変形例である。上記実施形態では、プラスチック容器の胴部24上部に8つの突起部22が周方向に間欠的に形成されているが、連続する周状に形成されていてもよい。また、突起部22の個数は2つ以上であればいくつでもよい。
(5)図12は、別の変形例である。上記実施形態では、プラスチック容器2の外周上部に、外側に突出するように、突起部22が形成されているが、プラスチック容器2の外周上部に、周状に内側に入り込んで段を形成するように、上周縁部30が形成されてもよい。折り返し部32が上周縁部30に嵌合されると、折り返し部32の弾性機能は、プラスチック容器2周りを締めるように作用する。これにより、プラスチック容器2の外周と紙製外装体3との間に空隙Gは形成されなくなる。
(6)図13は、別の変形例である。上記実施形態では、プラスチック容器2の外周上部に、外側に突出するように、突起部22が形成されているが、胴部24が連続していてもよい。すなわち、突起部22がなくともよい。
(7)図14は、別の変形例である。折り返し部31におけるプラスチック容器2と当接する箇所、または、当該箇所よりやや上部に、罫線40が設けられている。
嵌合前の折り返し部31の作用は、上記実施形態と同様である。
折り返し部31が底周縁部21に嵌合されると、折り返し部31は罫線40に沿って折れ曲がり、折り返し部31先端がプラスチック容器2側に向き、プラスチック容器2に沿うため、第1接合構造の嵌合強度がより増す。
1 複合容器
2 プラスチック容器
3 紙製外装体
21 底周縁部
22 突起部
23 底部
24 胴部
25 フランジ部
26 空間
27 開口(底周縁部最上段)
28 開口(底周縁部直上)
29 係止面
30 上周縁部
31 折り返し部
32 折り返し部
33 下辺
34 上辺
35 展開形状
36 ラミネート被覆
37 溶融部
38 外周(折り返し部31下端)
39 ミシン目
40 罫線
41 複合容器(従来技術)
42 プラスチック容器
43 紙スリーブ(紙製外装体)
44 凹部
45 カール部
46 底部
47 凹部

Claims (7)

  1. プラスチック容器と、該プラスチック容器の外周に巻装された紙製外装体とを備えた複合容器において、
    前記プラスチック容器の外周下部に、内側に入り込むように、底周縁部が形成され、
    前記紙製外装体の下端に沿って内側向きに、折り返し部が形成され、
    前記折り返し部が前記底周縁部に嵌合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する接合構造をさらに備える
    ことを特徴とする複合容器。
  2. 前記折り返し部は、圧潰状態である
    ことを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  3. 前記折り返し部は、その下端が前記プラスチック容器の底部より下側に延びるように、配置される
    ことを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  4. 前記プラスチック容器の外周上部に、外側に突出するように、突起部が形成され、
    前記紙製外装体の上端に沿って内側向きに、第2折り返し部が形成され、
    前記第2折り返し部が前記突起部に係合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する第2接合構造をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  5. 前記突起部は、前記プラスチック容器の周方向に、間欠的に複数形成される
    ことを特徴とする請求項4記載の複合容器。
  6. 前記折り返し部下端が形成する外周は、前記底周縁部最上部における前記プラスチック容器の開口より大きく、前記底周縁部最上部直上における前記プラスチック容器の開口より小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の複合容器。
  7. プラスチック容器と、該プラスチック容器の外周に巻装された紙製外装体とを備え、
    前記プラスチック容器の外周下部に、内側に入り込むように、底周縁部が形成され、前記紙製外装体の下端に沿って内側向きに、折り返し部が形成され、
    前記折り返し部が前記底周縁部に嵌合されることにより、前記紙製外装体を前記プラスチック容器の外周に固定する接合構造をさらに備える
    複合容器の製造方法であって、
    前記紙製外装体の下端を内側向きに折り曲げ、
    該折り曲げた部分を圧潰して、
    前記折り返し部を形成する
    ことを特徴とする複合容器の製造方法。
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