JP2013233655A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】LD131から発する光を収束させるコリーメータレンズ134、シリンドリカルレンズ135および整形孔126aが形成されたアパーチャ126を有し、光を投光する投光ユニット122と、投光ユニット122により投光した光をインク滴に当てる空間Sを有し、光を測定するよう通過孔127が形成された測定ユニット123と、インク滴の検知をする吐出検知ユニット8を備え、さらに、鉛直方向に移動可能であって、空吐出インクを受領可能なインク受皿83を備え、インク受皿83が、空吐出インクを受領するとき、端部194により、投光ユニット122の整形孔126aと測定ユニット123の通過孔127とが塞がれる位置に移動するよう構成される。
【選択図】図5
Description
このキャッピング手段は、ノズル形成面との間で内部空間を形成するキャップ部材と、キャップ部材を保持するキャップホルダと、キャップ部材の内底部に配置されたシート状のインク吸収材とを有している。キャップホルダは、昇降機構を構成するスライダに搭載されており、上昇するとキャップ部材によりノズル形成面が封止状態となり、下降すると封止状態が解かれるようになっている。また、このキャッピング手段は、吸引ポンプからの負圧を受けて記録ヘッドからインクを吸引排出して記録ヘッドをクリーニングするよう構成されている。
フラッシング動作やインクの吸引排出動作の実行により、ノズルの目詰まりや欠損などの不具合が解消されることになる。このフラッシング動作は、ノズル形成面が封止状態でなされるため、内部空間内で微小なインク滴、すなわちインクミストが発生することがある。しかしながら、インクミストが発生しても、キャッピング手段のインク吸収材の表面に降下して捕獲されるので、外部に漏洩することはなく、ノズル形成面の封止状態が解かれた際に、外部に浮遊するインクミストの量が低減される。
このようなインク滴の吐出の有無を検知する検知装置として、レーザーダイオード(LD:Laser Diode)や発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)の光をインク滴に照射し、その陰影や、散乱光をフォトダイオードに受け、フォトダイオードの受光強度によりインク滴の有無を検知する光検知装置が知られている。この光検知装置は、ノズル列が多く長いヘッドやヘッドの組み合わせにより構成され、紙幅分の印刷領域を紙送りのみで印刷することのできるヘッドアレイなど、各種のインクジェット記録装置に対応可能となっている。
この種のインクジェット記録装置においては、検知結果に基づいてクリーニングの実行やメンテナンスが行われるので、より効果的にノズルの目詰まりや欠損などの不具合を解消することができる。
これに対して、1行文字数分の記録ヘッドを備え、1回の記録動作で1行分を同時に記録できるラインプリンタの場合、記録ヘッド列が数個のヘッドで構成され、かつ互い違いに千鳥状に配置される記録ヘッドのものもあり、単一の構造でノズル形成面をキャッピングすることが困難である。千鳥状に配置される記録ヘッドのラインプリンタの場合、それぞれの記録ヘッドに別個にキャッピングを設けることになり、記録ヘッドの吸引装置も別個のものになるという問題がある。吸引装置を共用にし、配管により各に記録ヘッドを吸引するようにしても、配管が多くなりメンテナンスの作業性が低下してしまう。
すなわち、ヘッドメンテナンス時に使うインク受皿は、吐出検知時に使うインク受皿よりも、より多くのインクミストの飛散を抑制する必要がある。ヘッドメンテナンス時の空吐出は、ノズルの回復に適した駆動波形によりインク滴が吐出されるので、インク滴数が多く、吐出検知時に排出されるインク滴よりも多いインクミストが発生し筐体内を舞ってしまうことになる。他方、検知装置は、インク滴の吐出の有無を検知するようインク滴が通過する経路に投光し、その光を受光するので、記録ヘッドとインク受皿間の空間内に投光および受光の光学系が設けられている。したがって、空間内で発生するインクミストがこの光学系に付着し易い構造となる。インクミストが光学系に付着してしまうと、発光および受光する光量が減少してしまい、検知精度の低下を招いてしまう。
両者が共用されないので、インク受皿をそれぞれ設けるスペースが必要となり、インクジェット記録装置が大型化してしまうという問題がある。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、印刷中固定された記録ヘッドに対して印刷対象となる用紙Pを移動させてインク滴の吐出を行う、いわゆるライン型で構成されており、記録ヘッドからのインク滴吐出と紙送りだけで画像が形成されるようになっている。本実施形態において、画像の形成は、文字を印字し、画像を印画する印刷を意味する。
インクジェットプリンタ1は、給紙トレイ2と、排紙トレイ3と、搬送部4と、記録ヘッドとしてのヘッド部5と、ヘッドメンテナンスユニット6と、吐出検知ユニット8と、図示しない前後側板およびステーなどの他の構成要素を備えている。
給紙トレイ2は、用紙Pを積載し給紙するようになっており、この給紙トレイ2は、分離ローラ21および給紙ローラ22を備えており、給紙トレイ2上に積載されている用紙Pは、この分離ローラ21および給紙ローラ22によって1枚ずつ搬送部4に給紙されるようになっている。
排紙トレイ3は、用紙Pの幅方向を規制する対のサイドフェンス31と用紙Pの先端を規制するエンドフェンス32を備えており、印刷された用紙Pを排紙および積載するようになっている。
この搬送ベルト43の表面部分には複数の図示しない吸引穴が開けられており、搬送ベルト43の下部には用紙Pを吸引する吸引ファン44が配置されている。また、搬送駆動ローラ41A、搬送従動ローラ41Bの上部には、それぞれ搬送ガイドローラ42A、42Bが図示しないガイドに保持されて、自重で搬送ベルト43を押し付けている。
搬送従動ローラ41B、搬送ガイドローラ42A、42Bは搬送ベルト43に従動して回転するようになっている。
ヘッド列51C、51Dの各ヘッド列は、シアン(C)のインク滴を吐出するシアンノズル列52C、マゼンタ(M)のインク滴を吐出するマゼンタノズル列52M、イエロー(Y)のインク滴を吐出するイエローノズル列52Yの各色のノズル列および予備ノズル列52Sでそれぞれ構成されている。
また、ブラックノズル列52Kで構成されるヘッド101、シアンノズル列52C、マゼンタノズル列52M、イエローノズル列52Yおよび予備ノズル列52Sで構成されるヘッド101は、互いに隣り合うヘッド101を用紙Pの幅方向に位置をずらして千鳥状に配置されている。このヘッド101は、図2の紙面において上下方向となる紙送り方向、すなわち用紙Pの搬送方向と、この搬送方向と直交する紙幅方向にも多数のヘッド101が配列されて各ノズル列が繋がるようになっている。
また、ヘッド部5には、ヘッドアレイユニット50の各ヘッド101にインクをそれぞれ供給する図示しない分岐部材が各色ごとに配列され、分岐部材の上流側にはサブタンクが配置され、サブタンクとヘッドとの水頭差によって、ヘッド101のノズルのメニスカスを保持するのに適切な負圧が形成される。さらに、サブタンクの上流側にはインクを貯蔵する交換可能なメインタンクが配置されている。
さらに、ヘッド列51A、51B、51C、51Dの各ヘッド列に対応してノズル面をワイピングする薄板の帯状、すなわちブレード状に形成された図示しないワイパブレードを備えている。このワイパブレードは図示しないブレードホルダに保持されている。
なお、ヘッドメンテナンスユニット6の吸引手段63やキャップ61と吸引手段をつなぐ流路、その他圧力室等は、インクジェットプリンタ1の後側板の外側に配置し、チューブ等の経路を使用して接続することもできる。また、吐出性能の維持回復時に吸引に代えて、あるいは吸引とともにヘッド101の上流側から加圧手段によってヘッド101内を加圧する構成とすることもできる。
具体的には、クリーニングユニット7は、ヘッド101のメンテナンスが終了した後ヘッドメンテナンスユニット6が下降した状態で、下降移動し、キャップ61およびワイパブレードを清掃するようになっている。
ヘッドアレイユニット50が、1番目のポジションおよび上から2番目のポジションにおいて停止したとき、ヘッド列51A、51Bのブラックノズル列52Kの検知が実施されるようになっている。3番目および4番目のポジションにおいて、ヘッド列51C、51Dのシアンノズル列52C、マゼンタノズル列52M、イエローノズル列52Yの各ヘッド列の検知が実施されるようになっている。
したがって、吐出検知ユニット8は、単一の検知ユニットで、4列のヘッド列51A、51B、51C、51Dの各ヘッド列におけるインク滴の吐出の有無を検知できるよう構成されている。
図5に示すように、第1の検知ユニット81は、ベース121と、投光ユニット122と、測定ユニット123と、カバー124とにより構成されている。
このLD131は、発光するレーザー光の断面形状を規定する、いわゆる発光プロファイルを有している。この発光プロファイルは、鉛直方向を短手方向とし、鉛直方向に直交する水平方向を長手方向としてセットされている。
ミラー136は、表面蒸着ミラーで、LD131から発光されたレーザー光の光軸の角度を調整可能な構造になっている。ミラー調整治具137は、偏心軸からなるLD角度調整治工具で構成されており、ミラー136の副走査方向の角度が調整されるようになっている。調整後、ミラー調整治具137と偏心軸の中間に位置するネジにより固定されるようになっている。なお、ミラー136の鉛直方向の角度については、ミラー136がヘッド面より距離を開けて取り付けられているので、調整する程の精度は必要ではなく、一般公差で構わず、調整を必要としない構造となっている。
PD基板141は、図示しない検知回路を含んで構成されており、ベース121に取り付けられている。このPD基板141は、図示しないPDケースとの間に取付け高さ調整機構を備えており、高さ方向のみ調整可能となっている。また、このPD基板141は、検知回路を有しており、この検知回路はアンプ回路を多段にして500倍ないし5000倍程度の増幅機能を有している。この検知回路は、高感度で構成されており、ノイズに対しても敏感であるため、図示しない金属カバーが設けられており、ノイズから保護されている。
アパーチャ126は、投光ユニット122から投光されるレーザー光を通過させて整形させる整形孔126aを有している。このアパーチャ126の整形孔126aは、LD131から発光されたレーザー光が通過する際、レーザー光の余分な部分を切り取る、すなわちレーザー光の断面形状を所定の形状に整形する機能を有している。
このアパーチャ126の整形孔126aは、図6に示すように、レーザー光の通過する整形孔126aの断面形状が長丸形状に形成されている。この整形孔126aの形状は、この長丸形状の鉛直方向の長さよりも、長丸形状の鉛直方向に直交する横方向の、すなわち水平方向の長さが長くなるよう形成されている。整形孔126aの断面形状をこのように長丸形状にすることにより、光軸を調整する際に、鉛直方向の余裕度が増え、かつインク受皿83の昇降の移動量を少なくすることができる。インク受皿83の移動量が少ない分、昇降機構が小型化され、本体の小型化に寄与することができる。この長丸形状は、横方向の長さが長くなるよう形成されていればよく、長丸形状以外の形状であってもよい。例えば、楕円形状であってもよく、長方形であってもよい。
第2の検知ユニット82は、ベース161と、投光ユニット162と、測定ユニット163と、カバー164とにより構成されている。
このLD171は、LD131と同様に、発光するレーザー光の断面形状を規定する、いわゆる発光プロファイルを有している。この発光プロファイルは、鉛直方向を短手方向とし、鉛直方向に直交する水平方向を長手方向としてセットされている。
コリメーターレンズ174は、コリメーターレンズ134と同様に、光軸の位置が調整されたのちケースに接着固定されている。シリンドリカルレンズ175も、コリメーターレンズ174と光軸の位置が一致するようベース161に組み付けられている。
PD基板181は、図示しない検知回路を含んで構成されており、ベース161に取り付けられている。このPD基板181は、図示しないPDケースとの間に取付け高さ調整機構を備えており、高さ方向のみ調整可能となっている。また、このPD基板181は、PD基板141と同様に、検知回路を有しており、この検知回路はアンプ回路を多段にして500倍ないし5000倍程度の増幅機能を有している。この検知回路は、高感度で構成されており、ノイズに対しても敏感であるため、図示しない金属カバーが設けられており、ノイズから保護されている。
すなわち、通過孔167は、第1の検知ユニット81のアパーチャ126の整形孔126aに対向する位置に形成され、後述のアパーチャ166の整形孔166aは、第1の検知ユニット81の通過孔127に対向する位置に形成されている。第1の検知ユニット81のアパーチャ126の整形孔126aを通過したレーザー光は、通過孔167に入射するようになっており、後述のアパーチャ166の整形孔166aを通過したレーザー光は、第1の検知ユニット81の通過孔127に入射するようになっている。
直接光方式の場合、図7の上側の図に示すように、一方側に配置されたLDユニットのLDから射出される光をレンズおよびアパーチャを介してレーザー光として、ヘッドから吐出されるインク滴に向けて出射する。そして、インク滴により欠損したレーザー光の光強度をPDユニットのPDにより測定する。インク滴がない場合の光強度の値と、インク滴がある場合の光強度の値との差を算出して、算出結果に基づいてインク滴が出射されたか否かが判定される。図7の上側の図に示すように、直接光方式の場合、LDとPDとの間を結んで繋がった光軸が存在することが特徴となっている。
すなわち、PDは、インク滴から光軸方向にβの距離だけ離隔するとともに、鉛直方向の下方にαの距離だけ離隔しており、レーザー光の光軸の線とインク滴とPDとを結ぶ線とのなす角θが形成されることが特徴となっている。なす角θは、微小な角度になるよう設定されている。
なお、このフレーム196には、ベース121、161がそれぞれ締結されており、ベース121、161を介して第1の検知ユニット81と第2の検知ユニット82とがフレーム196に固定されている。
開口部分194kは、図10、図11に示すように、インク受皿83が下降した状態にあるとき、投光ユニット122から投光されるレーザー光を通過させ、投光ユニット162から投光され、インク滴に照射されて発生する前方散乱光を通過させるようになっている。
閉止部分194hは、図12、図13に示すように、インク受皿83が上昇した状態にあるとき、アパーチャ126の整形孔126aを閉止するとともに、通過孔127を閉止して、インク滴のミストがアパーチャ126の整形孔126aおよび通過孔127を介して測定ユニット123に付着しないよう保護している。
開口部分195kは、図10、図11に示すように、インク受皿83が下降した状態にあるとき、投光ユニット162から投光されるレーザー光を通過させ、投光ユニット122から投光され、インク滴に照射されて発生する前方散乱光を通過させるようになっている。
閉止部分195hは、図12、図13に示すように、インク受皿83が上昇した状態にあるとき、アパーチャ166の整形孔166aを閉止するとともに、通過孔167を閉止して、インク滴のミストがアパーチャ166の整形孔166aおよび通過孔167を介して測定ユニット163に付着しないよう保護している。
投光ユニット122、162および測定ユニット123、163が調整された状態およびインク受皿83が吐出検知位置に移動した状態で、インク受皿83の昇降位置が調整される。その後、最終的に投光ユニット122、162および測定ユニット123、163におけるレーザー光および前方散乱光の光軸が調整される。
すなわち、レーザー光および前方散乱光の各光軸は、位置調整がされたインク受皿83と、フレーム196に締結された投光ユニット122、162および測定ユニット123、163の位置を基準に調整される。
また、インク受皿83は、図9の左側の側面図に示すように、昇降機構によってさらに昇降し、投光ユニット122、162および測定ユニット123、163のレーザー光および前方散乱光の各光の通過が閉止される空吐出位置にセットされるようになっている。この空吐出位置で、インク吐出性能を維持するための空吐出が実行される。
図1に示すように、給紙トレイ2に収容されている用紙Pは、分離ローラ21および給紙ローラ22によって1枚ずつ搬送部4に給紙される。給紙された用紙Pは、吸引ファン44により搬送ベルト43に吸い付けられ、搬送ガイド45を経て排紙トレイ3に排紙される。
このヘッド部5のヘッドアレイユニット50は、印刷中は、図14中の右側の図に示すように、搬送ベルト43に最も近接した位置で停止し固定された状態で維持される。
この状態で、キャップ61で各ヘッド101のノズル面が密閉され、クリーニングユニット7の吸引手段63により吸引され、各ノズルから増粘したインクが排出される。
この吐出検知ユニット8によるインク滴の吐出の有無を検知する際、図3(a)、(b)、(c)、(d)に示すように、ヘッドアレイユニット50が、用紙Pの搬送方向に移動し、前述のように、1番目ないし4番目の各ポジションで停止し、停止中に、各ポジションで検知が行われる。このように各ヘッド列を4箇所に移動動作させることにより4列のヘッド列におけるインク滴の吐出の有無を検知することができる。
インクジェットプリンタ1の電源がONになると(S11)、図15に示すように、ヘッド部5のヘッドアレイユニット50が、図14の中央に示すキャッピングポジションから、図14の左側に示す検知ポジションに移動する(S12)。この検知ポジションでインク受皿83が昇降機構により下降する(S13)。
インク受皿83が下降すると、吐出検知ユニット8によりヘッドアレイユニット50からのインク滴の吐出有無の検知動作が開始される(S14)。この検知動作により、インク滴の吐出が有ったこと、すなわちインク滴の欠損が無かったことが検知された場合、インク受皿83が上昇する(S26)。そして、ヘッドアレイユニット50が、前述のキャッピングポジションから、図14の右側に示す印刷ポジションに移動し(S27)、印刷スタンバイとなり印刷開始待ち状態となる(S28)。
この空突出の実行後、インク受皿83は下降し(S17)、再度インク滴の吐出有無の検知動作が開始される(S18)。
この再度の検知動作(S18)により、インク滴の吐出が有ったこと、すなわちインク滴の欠損が無かったことが検知された場合、インク受皿83が上昇する(S26)。そして、ヘッドアレイユニット50が、前述のキャッピングポジションから、図14の右側に示す印刷ポジションに移動し(S27)、印刷スタンバイとなり印刷開始待ち状態となる(S28)。
ノズルクリーニングの動作回数が1回を超えた(1<)ときは、検知動作を停止するとともに、ヘッド101のノズルにインク滴の吐出されないノズルが有ったことをエラーとして表示する(S24)。そして、ヘッドアレイユニット50を検知ポジションからメンテナンスポジションに移動し、メンテナンスのスタンバイ状態となる(S25)。
インクジェットプリンタ1の印刷が終了すると(S31)、図16に示すように、ヘッド部5のヘッドアレイユニット50が、図14の中央に示すキャッピングポジションから、図14の左側に示す検知ポジションに移動する(S32)。この検知ポジションでインク受皿83が昇降機構により下降する(S33)。
この空突出の実行後、インク受皿83は下降し(S37)、再度インク滴の吐出有無の検知動作が開始される(S38)。
その後、ヘッドアレイユニット50は、メンテナンスポジションから検知ポジションに移動し(S43)、インク受皿83が昇降機構により下降するステップ(S33)に戻り、繰り返し実行される。
すなわち、インクジェットプリンタ1は、投光ユニット122と測定ユニット123との間で鉛直方向に移動可能であって、インク吐出性能を維持するよう吐出された空吐出インクを受領可能なインク受皿83を備え、インク受皿83が、閉止部分194hを有し、空吐出インクを受領するとき、閉止部分194hにより、投光ユニット122のアパーチャ126の整形孔126aと測定ユニット123の通過孔127とが塞がれる位置に移動するよう構成されている。
また、インク受皿83は、インク滴の吐出の有無を検知する吐出検知時に使うことができるので、ヘッドメンテナンスの際のインク滴の吐出性能を維持する空吐出時に使うインク受皿とを共用にすることができ、インクジェットプリンタ1を小型で簡単な構造にすることができるという効果が得られる。
他方、吐出検知によるインク吐出のときはインク受皿83を下降させることで、投光ユニット122から投光されたレーザー光がヘッドアレイユニット50やインク受皿83にあたることを防止しして、検知を阻害する反射光や散乱光が出ないようにすることができるという効果が得られる。
その結果、インクジェットプリンタ1においては、投光されたレーザー光がヘッドアレイユニット50や他の部品に当たり、不要な反射光や、散乱光を発生させないようにするには、図10に示す位置関係で、インク受皿83も投光されたレーザー光に干渉しないことが必要となる。この点、インク受皿83の下降量が、投光されたレーザー光の断面形状の上下方向の長さより大きくなっていれば、インク受皿83も投光されたレーザー光に干渉しなくなるので、前述の条件を満たすことができる。
投光ユニット122から投光された光が平行光または収束光であると、投光ユニット122から投光された光の光軸を一旦調整すれば、調整後の光は、平行光または収束光であるので拡散せず、レーザー光がヘッドアレイユニット50や他の部品に当たり、不要な反射光や、散乱光を発生することがなくなり、安定した検知結果が得られる。
投光ユニット122から投光されるレーザー光の光軸を、上向きに調整させるとヘッドアレイユニット50に照射してしまい、反射光や散乱光の発生に繋がるが、インク受皿83の深ささえ十分あれば、下向きに調整しても照射光がインク受皿83の底面に当たらず、不要な反射光や散乱光の発生に繋がらないという効果が得られる。
図6に示すように、レーザー光の形状が長丸形状になっているので、光軸の調整時の上下方向の余裕度が増え、かつインク受皿83の移動量を少なくすることができる。
インク受皿83の移動量が少ない分、昇降機構が小型化され、インクジェットプリンタ1の小型化に寄与するという効果が得られる。
その結果、レーザーダイオードの発光プロファイルを短手方向が鉛直方向になるよう配置するだけで、レーザー光の形状が長丸形状になる。その結果、光軸の調整時の上下方向の余裕度が増え、かつインク受皿83の移動量を少なくすることができる。
インク受皿83の移動量が少ない分、昇降機構が小型化され、インクジェットプリンタ1の小型化に寄与するという効果が得られる。
その結果、インク受皿83を、簡単な構造で確実に昇降させることができ、投光ユニット122および測定ユニット123をフレーム196に確実に固定することができ、レーザー光の光軸の調整もコンパクトに行うことができる。
その結果、フレーム196を基準として、レーザー光の光軸の調整が行われるので調整後のずれなどの変位を少なくすることができ、確実に調整することができる。
2 給紙トレイ
3 排紙トレイ
4 搬送部
5 ヘッド部(記録ヘッド)
6 ヘッドメンテナンスユニット
7 クリーニングユニット
8 吐出検知ユニット
21 分離ローラ
22 給紙ローラ
41A 搬送駆動ローラ
41B 搬送従動ローラ
42A、42B 搬送ガイドローラ
43 搬送ベルト
44 吸引ファン
45 搬送ガイド
50 ヘッドアレイユニット
51 ベース部材
51A、51B、51C、51D ヘッド列
61 キャップ
63 吸引手段
81 第1の検知ユニット
82 第2の検知ユニット
83 インク受皿
101 ヘッド
121、161 ベース
122、162 投光ユニット
123、163 測定ユニット
124、164 カバー
126、166 アパーチャ
126a、166a 整形孔
127、167 通過孔
131、171 LD
132、172 LD基板
133、173 LD保持基板
134、174 コリメーターレンズ(レンズ)
135、175 シリンドリカルレンズ(レンズ)
136、176 ミラー
137、177 ミラー調整治具
141、181 PD基板
142、182 PD
191、192 側面カバー部
193 底部
194、195 端部
194h、195h 閉止部分(側板部)
194k、195k 開口部分
196 フレーム
S 空間
Claims (10)
- 発光素子から発する光を収束させるレンズおよび前記収束された光を整形する整形孔が形成されたアパーチャを有し、前記整形孔を通った光を投光する投光ユニットと、
前記投光ユニットから投光した光をインク滴に当てる空間を有し、前記インク滴により前記光の通過が阻止された量または前記インク滴に当たった前記光の散乱光の強度を測定するよう前記光を通過させる通過孔が形成された測定ユニットと、
前記測定ユニットの測定結果に基づいて前記インク滴の吐出の有無を検知する吐出検知ユニットと、
前記投光ユニットと前記測定ユニットとの間で鉛直方向に移動可能であって、インク吐出性能を維持するよう記録ヘッドから吐出された空吐出インクを受けるインク受皿とを備え、
前記インク受皿が、側板部を有し、前記空吐出インクを受領するとき、前記縁により、前記投光ユニットの前記整形孔と前記測定ユニットの前記通過孔とが塞がれる位置に移動するよう構成されたことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 昇降機構を有し、前記昇降機構は、前記インク受皿が、前記空吐出インクを受けるときは、前記記録ヘッドとの間の隙間を詰めるよう前記鉛直方向で上昇するとともに、前記インク滴の吐出の有無を検知するときは、前記記録ヘッドとの間の前記隙間を広げるよう、前記鉛直方向で下降することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記吐出検知ユニットが前記インク滴の吐出の有無を検知する際の前記インク受皿の下降量は、前記投光ユニットにより投光された光の断面における前記鉛直方向の長さより大きいことを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記投光ユニットから投光された光が平行光または収束光であることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記投光ユニットから投光される光の光軸の方向が、前記鉛直方向に直交する水平方向よりも上向きに傾かない公差範囲内で調整されたことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記投光ユニットから投光された光の断面が長丸形状に形成され、前記長丸形状の前記鉛直の長さよりも前記鉛直方向に直交する横方向の長さが長いことを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記アパーチャの前記整形孔の断面が長丸形状に形成され、前記長丸形状の前記鉛直方向の長さよりも前記長丸形状の前記鉛直方向に直交する横方向の長さが長いことを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記投光ユニットの光源が前記長丸形状に設定された発光プロファイルを有するレーザーダイオードであり、前記発光プロファイルの短手方向が前記鉛直方向に位置するよう前記レーザーダイオードが配置されていることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記インク受皿の前記昇降機構が、前記インク受皿を支持するフレームに設けられるとともに、前記投光ユニットおよび前記測定ユニットが前記フレームに締結されたことを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
- 前記投光ユニットおよび前記測定ユニットが前記フレームに締結された状態および前記インク受皿が吐出検知位置に移動した状態で、前記インク受皿の位置調整がなされ、前記投光ユニットから投光される光の光軸は、位置調整がされた前記インク受皿と、前記フレームに締結された前記投光ユニットおよび前記測定ユニットの位置を基準に調整されることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
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