JP2012183756A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置内部の部品をインクミストから保護して装置を安定稼動させる。
【解決手段】エンドレスに張設されて走行し、表面に印字媒体を吸着しつつ搬送する搬送ベルト43と、搬送ベルトに吸着された印字媒体Pに液滴を吐出して印字するライン型のインクジェットヘッド5と、搬送ベルトの印字媒体載置領域43aに貫通形成された複数の媒体吸引孔301と、各媒体吸引孔に負圧を導入して印字媒体を吸着する第1の負圧導入手段46と、搬送ベルトの印字媒体載置領域外43cに貫通形成され、インクジェットヘッドが液滴を吐出する際に発生するインクミストを吸引する複数のミスト吸引孔302と、各ミスト吸引孔に負圧を導入してインクミストを吸引する第2の負圧導入手段304と、を備えた。
【選択図】図11

Description

本発明は、各種印刷物を少量生産する際に使用される設備型のインクジェット記録装置に関し、特に液滴を吐出する際に発生するインクミストから装置内部の部品を保護することにより、装置を安定して稼動させることができるインクジェット記録装置に関する。また、本発明は、オンデマンドプリンターヘッドを多数個使用した、ライン型のヘッドアレイを持つインクジェット記録装置全般に使用可能である。
各種印刷物を少量生産する際に使用される設備型のインクジェット記録装置においては、サーマル型又はピエゾ型のインクジェットヘッドを用紙幅方向に多数個配置し、用紙搬送方向に対して直交する方向におけるヘッドの移動(キャリッジ駆動)を省略することにより、画像形成の高速化を実現している。
一方、小型のインクジェット記録装置においては、キャリッジにインクジェットヘッドを搭載し、用紙搬送方向に対して直交する方向に駆動させて印字を行っている。このような小型のインクジェット記録装置では、用紙の印字範囲外に、ヘッドからの液滴の吐出状態を検知する吐出検知機構が設けられている。この吐出検知機構は、キャリッジに搭載されたヘッドを吐出検知位置まで移動させた後に、ヘッドから液滴を吐出して、検知機構により液滴を検知する構成である(例えば特許文献1)。このように、従来の吐出検知機構については、ヘッドをキャリッジ駆動させた後に液滴を検知することが前提として開発されている。
これに対して設備機器として使用されるインクジェット記録装置の場合、ライン型のヘッドを用いることが主流であり、キャリッジが存在しないため、ヘッドをキャリッジ駆動せずに吐出検知を行うことが求められる。例えば、設備型のインクジェット記録装置に対応できるノズル欠損検知方式としては、レーザー光を液滴に当てて、インクの射出の有無を検知するものやレーザー光を液滴に当てて、散乱光を検知するものなど、光学系部材(発光ユニット及び受光ユニット)を用いたものが考案されている。
しかしながら、ライン型のインクジェット記録装置を長期間使用した場合、ヘッドに形成されたノズルより液滴を吐出する際に発生するインクミストにより、光学系部材が汚染され、吐出検知機能を果たさなくなるという問題があり、インクミストを光学系部材に付着させない様にする必要がある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、装置内部の部品をインクミストから保護することにより、装置を安定稼動させることを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、エンドレスに張設されて走行し、表面に印字媒体を吸着しつつ搬送する搬送ベルトと、前記搬送ベルトに吸着された前記印字媒体に液滴を吐出して印字するライン型のインクジェットヘッドと、前記搬送ベルトの印字媒体載置領域に貫通形成された複数の媒体吸引孔と、前記各媒体吸引孔に負圧を導入して前記印字媒体を吸着する第1の負圧導入手段と、前記搬送ベルトの印字媒体載置領域外に貫通形成され、前記インクジェットヘッドが液滴を吐出する際に発生するインクミストを吸引する複数のミスト吸引孔と、前記各ミスト吸引孔に負圧を導入して前記インクミストを吸引する第2の負圧導入手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明では、ミスト吸引専用のミスト吸引孔を印字媒体載置領域外に設けることにより、インクミストがミスト吸引孔より吸引されて、インクジェット記録装置内部がインクミストにより汚染されることを防止する。
請求項2に記載の発明は、前記ミスト吸引孔における吸引力が、前記媒体吸引孔における吸引力よりも大きいことを特徴とする。
媒体吸引孔における吸引力が強すぎると、印字媒体に媒体吸引孔の跡が付いたり、搬送ベルト以降の機構に印字媒体を受け渡すときにジャムを発生させる虞があるため、媒体吸引孔における吸引力は適度に調整されている。しかしながら、インクミスト吸引の観点から見ると、吸引圧は強い程良く、媒体搬送の吸引圧程度ではインクミストが舞ってしまう可能性がある。そこで、ミスト吸引孔の吸引圧を媒体吸引孔における吸引力に比べ、強く設定する。
請求項3に記載の発明は、前記インクジェットヘッドに、前記インクミストを吸引するミスト吸引孔を備えたことを特徴とする。
請求項3の発明では、ヘッド側にもミスト吸引孔を設けることにより、搬送ベルト側のミスト吸引力を補って、インクミストによる装置内の汚染を強力に防止する。
請求項4に記載の発明は、前記インクジェットヘッドから吐出された液滴に向けて光を照射する発光手段と、前記発光手段からの光を収束させるコリメートレンズと、該レンズを通過した光から余分な光を取り除くアパーチャ部と、該アパーチャ部を通過した光が前記液滴に当たったときに発生する光を受光する受光手段と、を有し、該受光手段により受光された前記液滴に当たったときに発生する光の強度を検知することにより前記インクジェットヘッドからの液滴吐出状態を検知する吐出検知機構を備えたことを特徴とする。
請求項4の発明では、発光手段のアパーチャ穴付近のインクミスト、又は受光手段前面付近のインクミストは、ミスト吸引孔より吸引されるので、吐出検知機構の光学系及び基板をミストから保護することができる。
請求項5に記載の発明は、前記アパーチャ部又は前記受光手段前面を開閉自在に閉止するシャッターを、前記アパーチャ部又は前記受光手段前面の少なくとも一方に備えたことを特徴とする。
請求項5の発明では、吐出検知機構の発光手段(LDユニット)及び受光手段(PDユニット)は前後のケースで密閉されており、アパーチャの穴又は受光手段前面の開口部以外でインクミストが光学系又は基板を汚す箇所は無い。従って、アパーチャの穴又は受光手段前面の開口部にシャッターを設け、常時はシャッターを閉止し、吐出検知の際にシャッターを開放することで、吐出検知機構の光学系と基板をインクミストから保護する。
請求項6に記載の発明は、前記吐出検知機構による液滴吐出状態の検知中及び検知前後に、前記ミスト吸引孔からインクミストを吸引することを特徴とする。
請求項6の発明では、吐出検知を行う場合にのみミスト吸引を行うことで、印字媒体の搬送や印字に悪影響を与えないようにすることができる。また、この方式を採ることにより、印字媒体の幅ぎりぎりまで、ミスト吸引穴を近づけることができ、インクジェット記録装置の幅を小さくすることができる。
また、吐出検知を行う場合に、すぐにシャッターを開けてしまうと、吐出検知機構の周辺に飛散しているインクミストで光学系や基板が汚染される可能性がある。そこで、吐出検知前にまずミスト吸引を開始し、吐出検知機構周辺のインクミストを吸い取ってから、シャッターを開けて吐出検知を行う、というようにミスト吸引とシャッターの開放に時間差を付けることで、光学系部品の汚染が大幅に少なくなる。また同様に、他の部分を浮遊しているミストが吐出検知の光学系に浮遊してきて付着しない様に、吐出検知後シャッターを閉め終わるまではインクミストの吸引を止めない様に制御することで、インクミストによる光学系の汚染を減少させる。
請求項7に記載の発明は、前記印字媒体を前記搬送ベルトにて搬送するとき、前記第1の負圧導入手段は前記各媒体吸引孔に負圧を導入し、前記第2の負圧導入手段は前記ミスト吸引孔への負圧の導入を停止し、前記吐出検知機構により液滴の吐出検知を行うとき、前記第2の負圧導入手段は前記ミスト吸引孔へ負圧を導入することを特徴とする。
インクジェット記録装置は、カット紙を送るタイプのものと、ロール紙を送るタイプのもの(いわゆる「連帳機」)の2つに大別できる。カット紙を送る記録装置では、吐出検知動作をする場合に、インクジェットヘッドの下に紙が無い場合と、ある場合がある。ここで、ヘッド下に紙がある場合は紙の搬送吸引を行い、紙がない場合は吸引を止めたほうが、吸引経路が乱れなくて済む。また、紙がある場合やロール紙の場合は常時吸引をしていないと、紙が浮き、ヘッドに接触したり、或いはヘッドと紙の間隔が小さくなりすぎて、吐出検知機構の検知光を遮る可能性がある。従って、印字媒体の搬送を行う場合には、媒体吸引孔からの吸引動作を実施する。
ミスト吸引孔は、媒体吸引孔に比べて吸引圧を高く設定している為、用紙の斜行などが発生した場合のジャムが、吸引の無い場合より悪化する虞があることから、吐出検知を実行するとき以外は吸引を停止するのが好ましい。
インクジェット記録装置内部にミストが浮遊して、装置内部や基板等が汚染されることを防止でき、装置内部の各部品を正常に動作させることができる。
本発明による吐出検知機構を備えたインクジェット記録装置の一例を説明するための模式図である。 図1に示したインクジェット記録装置の平面視による模式図である。 インクジェット記録装置の動作を説明するための模式図であり、(a)は用紙の搬送方向上流側から観察した図であり、(b)は側面図である。 インクジェット記録装置に用いられるノズルヘッドの配列を説明するための図であり、(a)は用紙の搬送方向上流側から観察した図であり、(b)はノズル面から見た図である。 吐出検知機構の要部構成を説明するための図であり、(a)は、用紙の搬送方向上流側から観察した図であり、(b)は、ヘッド部の平面図であり、(c)は、用紙搬送方向と直交する方向から観察した図である。 吐出検知原理を説明するための模式図であり、(a)は直接光方式を示し、(b)は散乱光方式を示す図である。 吐出検知機構に用いられる発光源を備えたLDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。 吐出検知機構に用いられる受光部を備えたPDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。 吐出検知機構に用いられる発光源を備えたLDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。 吐出検知機構に用いられる受光部を備えたPDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。 搬送ベルトについて説明する図であり、(a)は用紙搬送方向から観察した模式図であり、(b)は模式的側面図であり、(c)は搬送ベルトの平面図である。 ヘッド部をノズル側から観察した模式的平面図である。 吐出検知機能が付いたインクジェット記録装置の全体動作を示すフローチャートである。 吐出検知機能が付いたインクジェット記録装置の全体動作を示すフローチャートである。 吐出検知動作時におけるインクジェット記録装置の動作を示すフローチャートである。
以下、図面に示す実施例により本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明による吐出検知機構を用いた画像形成装置の一例であるインクジェット記録装置の構成の一例を示す図である。図2は、図1に示したインクジェット記録装置の平面視による模式図である。作用と共に構成を説明すると次の通りである。
インクジェット記録装置1は、印字中固定された記録ヘッドに対して印字対象となる用紙Pを移動させて液滴吐出を行うライン型であり、用紙P(印字媒体)を積載し給紙する給紙トレイ2と、印刷された用紙Pを排紙積載する排紙トレイ3と、用紙Pを給紙トレイ2から排紙トレイ3まで搬送する搬送部4と、搬送部4によって搬送される用紙Pに液滴を吐出し印字する記録ヘッドを構成するヘッド部5と、印刷終了後又は所要のタイミングでヘッド部5の各記録ヘッドの維持回復を行う維持回復機構であるヘッドメンテナンス装置6と、メンテナンス装置6のキャップ61と、ワイパ部材(図示されないブレード手段)を清掃(クリーニング)するクリーニング装置7と、を備えている。
インクジェット記録装置1は、図示しない前後側板及びステーなどで構成されており、給紙トレイ2上に積載されている用紙Pは、分離ローラ21及び給紙ローラ22によって1枚ずつ搬送部4に給紙される。
搬送部4は、搬送駆動ローラ41Aと、搬送従動ローラ41Bと、これらのローラ41A、41B間に掛け回された無端状の搬送ベルト43とを備え、エンドレスに張設されて走行する。この搬送ベルト43の表面には複数の図示しない吸引孔(媒体吸引孔)が形成されており、搬送ベルト43の下部には用紙Pを吸引する用紙吸引ファン44が配置されている。また、搬送駆動ローラ41A、搬送従動ローラ41B上部には、それぞれ搬送ガイドローラ42A、42Bが図示しないガイドに保持されて、自重にて搬送ベルト43に当接している。
搬送ベルト43は、搬送駆動ローラ41Aが図示しないモータにより回転されることで周回移動し、用紙Pは搬送ベルト43上に用紙吸引ファン44により吸い付けられ、搬送ベルト43の周回移動によって搬送される。なお、搬送従動ローラ41B、搬送ガイドローラ42A、42Bは搬送ベルト43に従動して回転する。
搬送部4の上部には用紙Pに印字する液滴を吐出するヘッドアレイユニットで構成されたヘッド部5が移動可能に配置されている。ヘッド部5は、維持回復動作時(メンテナンス時)にはメンテナンス装置6の上部の高さまで持ち上がり、その後メンテナンス装置6の上迄横移動した後、メンテナンス装置6が上昇し、メンテナンスを実施する(移動方向については図3参照)。
図3は、インクジェット記録装置の動作を説明するための模式図であり、(a)は正面図であり、(b)は側面図である。上述したヘッド部の移動経路および用紙の搬送経路を説明する。同図において被印字物となる用紙Pは搬送ベルト43により搬送され、印字するヘッド101を装備しているヘッド部5は、印字中、固定されており、搬送ベルト43の送りとヘッド部5からの液滴の出射のみで液滴のマトリックスを作り画像を形成する。
ここで、ヘッド部について図4に基づいて説明する。図4は、インクジェット記録装置に用いられるノズルヘッドの配列を説明するための図であり、(a)は正面図であり、(b)はノズル面から見た図である。ヘッド部5は、アレイ状に配列された多数のヘッド101を備えたヘッドアレイユニット50を有し、多数のヘッド101により用紙幅方向にヘッド列51A〜51Dが構成されている。ヘッド例51A、51Bは、イエロー(Y)、シアン(C)の液滴を吐出するノズル列52Y、52Cを有し、ヘッド例51C、51Dは、マゼンタ(M)、ブラック(K)の液滴を吐出するノズル列52M、52Kを有している。また、用紙搬送方向にはヘッド101が千鳥状に配置されており、各ノズル列52(52K、52Y、52M、52C)が繋がるように、即ち各ノズル列52からの液滴の吐出により、用紙幅方向に全てのドットを出力できるように構成されている。
さて、図1に示すように、搬送ベルト43の周回範囲内部(搬送ベルト43の裏面側)には用紙吸引ファン44が設けられており、図3(b)に示す搬送経路において、搬送ベルト43に空けられた媒体吸引孔301(図9参照)により用紙Pが搬送ベルト43に吸引されて搬送されるようになっている。
なお、搬送ベルト43に開けられている媒体吸引孔301は、ヘッド101の乾き対策の空打ち時にも用いられる部分である。つまり、画像印字ではなく、ノズル部にある増粘したインクの廃棄を行う際には、用紙Pが搬送されていない時、例えば、先行して搬送される用紙Pと、後続の用紙Pとの間で搬送ベルト43の表面が露出する時に、搬送ベルト43の媒体吸引孔301の位置とノズル102の位置とが合致するタイミングにより液滴を吐出させ、吐出された液滴が媒体吸引孔301を通過して排出されるようになっている。
図1において搬送部4に対する用紙Pの搬送方向下流側(図1においては左側に相当)には、用紙Pを排紙トレイ3に排紙する搬送ガイド部45が配置されている。搬送ガイド部45にて搬送された用紙Pは排紙トレイ3に排紙される。
排紙トレイ3は、用紙Pの幅方向を規制する一対のサイドフェンス31と用紙Pの先端を規制するエンドフェンス32を備えている。
前述したメンテナンス装置6は、搬送部4の上方かつヘッド部5の側方(ヘッド部5の用紙搬送方向下流側)に配置されており、図2に示したヘッド101から構成される各ヘッド列51に対応してノズル面(吐出面)をキャッピングするキャップ61と、各ヘッド101の各ヘッド列51に対応してノズル面をワイピングする図示されないブレード状のワイパ部材(ワイパーブレード)と、1列分のキャップ内を吸引してクリーニングする吸引手段63を備えたクリーニング装置7を備えている。メンテナンス装置6では、キャップ61にてヘッド101のノズル面を密閉した状態でクリーニング装置7側の吸引手段63によって吸引することで、ヘッド101に装備されているノズル102から増粘したインクを排出させてヘッド101の吐出性能を回復させる。ワイパブレードはブレードホルダ(いずれも不図示)に保持されている。
なお、メンテナンス装置6の吸引手段63やキャップ61と吸引手段をつなぐ流路、その他圧力室等は、インクジェット記録装置1の後側板の外側に配置し、チューブ等の経路を使用して接続することもできる。また、維持回復時に吸引に代えて、あるいは吸引とともにヘッド101の上流側から加圧手段によってヘッド101内を加圧する構成とすることもできる。
前述したメンテナンス装置6は、搬送部4の上方で用紙搬送方向に対して上下方向移動可能に配置され、ヘッドメンテナンス時には、ヘッド部5が上昇し、スライドしてメンテナンス装置6の上方に移動した後、ヘッド部5の下部にあるメンテナンス装置6が上昇し、メンテナンスを行う。印字中は、メンテナンス装置6が図1の位置に退避すると共に、ヘッド部5も図1の位置に移動する(図3(b)参照)。
メンテナンス装置6の上部にはキャップ61及びワイパブレードに付着した液滴(廃液)を清掃するクリーニング装置7が配置されている。
このクリーニング装置7は、図示しないクリーナ移動手段によって用紙搬送面に対して鉛直方向に上下移動可能に配置されている。
ヘッド101のメンテナンスが終了したメンテナンス装置6が下降した状態において、クリーニング装置7がメンテナンス装置6に向かって下降移動し、キャップ61及びワイパブレードを清掃する。
ヘッド部5を構成するヘッドアレイユニット50には、複数個のノズル102を並置したヘッド101が、ノズルの並置方向と平行な方向(用紙幅方向)および直角な方向(用紙搬送方向)に夫々複数配置されてヘッドアレイを構成している。図4に示す構成では、ヘッド101が用紙幅方向に3つ、用紙搬送方向に4列配置され、各ヘッド101には、複数個のノズル102が用紙幅方向に並置されたノズル列52が用紙搬送方向に2列並べられている。
ヘッド部5には、ヘッドアレイユニット50の各ヘッド101にインクをそれぞれ供給する図示しない分岐部材が色毎に配列され、分岐部材上流側にはサブタンクが配置され、サブタンクとヘッドとの水頭差によって、ヘッド101のノズル102のメニスカスを保持するのに適切な負圧が形成される。さらに、サブタンク上流側にはインクを貯蔵する交換可能なメインタンクが配置されている。
また、インクジェット記録装置1の各部は制御部8によって制御される。制御部8は、周知のCPU、ROM、RAM、及びROMに記憶された制御プログラム等から構成されており、制御プログラムがROMからRAMに読み込まれ、CPUにて実行されることにより、インクジェット記録装置1の各部に所望の動作をさせることができる。
以上のような構成を対象として本発明の特徴を説明すると次の通りである。
本発明においては、ノズル列の両側に発光源を設け、液滴に当たる照射光により生じる前方散乱光を受光する受光部をノズル列の双方において前記照射光の光路を挟んだ両側に配置することで異なった場所の液滴を同時に検知している。
そして、従来、吐出検知に際しては、紙搬送方向に対し直交する方向のヘッド駆動(以下「キャリッジ駆動」という。)を元に開発されており、ヘッドを用紙Pへの印字範囲外の検知位置にキャリッジ駆動で移動した後、吐出検知を実施するようになっている。これに対し、設備機器として使用されるインクジェット記録装置1は、ラインインクジェットヘッドを用いることが主流であり、キャリッジは存在せず、ヘッド101をキャリッジ駆動せずに吐出検知を行うことが望まれる。
しかし、ラインインクジェット記録装置を長期使用した場合、ノズルより液滴を吐出する際に発生するミストにより、吐出検知に使用されている光学系部材(発光ユニット及び受光ユニット)が汚れ、機能を果たさなくなるという問題があり、ミストを光学系部材に付着させない様にすることが望まれている。
本発明は、このような現状を踏まえ、吐出検知機構をミストより保護することにより、吐出検知機構を安定稼動させようとするものである。
吐出検知機構の構成としては、図3、図4に示すように、複数のノズル列毎にその配列方向両側(用紙幅方向両端部)にそれぞれ発光源となるレーザーダイオード(以下、便宜上、「LD」と表現する場合もある)211と、受光部となるフォトダイオード(以下、便宜上、「PD」と表現する場合もある)221とを交互に並べて配置している。このような構成において、液滴吐出不良を検知するのは、ヘッドアレイの両側において2分割された発光源(LD)および受光部(PD)ユニットである。これを用いた吐出検知は、搬送ベルト43に有する媒体吸引孔301の位置がノズル102に対向するタイミングに合わせてLD211から検知光を照射し、照射された光が液滴に当たった際に生じる前方散乱光を発光部(LD211)と対向する位置に配置されている受光部(PD221)により検知することで行われる。
このような構成を前提として、本実施例にて用いられる吐出検知機構の構成を図5により説明すると次の通りである。図5は、吐出検知機構の要部構成を説明するための図であり、(a)は、用紙の搬送方向上流側から観察した図であり、(b)は、ヘッド部の平面図であり、(c)は、用紙搬送方向と直交する方向から観察した図である。
ヘッドアレイユニット50は、前述したように、ベース部材53に4列のヘッド列51を配置し、互いに隣り合うヘッド列51をノズル配列方向に位置をずらして千鳥状に配置している。
そして、ヘッド列51毎に、ノズル配列方向に沿ってレーザー光Lを射出する発光素子としてレーザーダイオード(LD)を含む発光手段であるLDユニット210と、液滴によって生じるレーザー光の散乱光を受光するフォトダイオード(PD)を含む受光手段であるPDユニット220をベース部材53に取り付けて配置している。なお、LDユニット210、PDユニット220には、それぞれ1つのヘッド列51の2つのノズル列52(図4参照)に対応して2つのLD、PDを備えている。また、発光源としては、この他に、LEDであってもよい。
図5(b)、(c)に示すように、LDユニットとPDユニットは用紙搬送方向に交互に配置されている。具体的には、ひとつのヘッド列については、ノズル配列方向一端部側にLDユニット210を、他端部側にPDユニット220を配置し、ヘッド列とノズル配列方向に位置をずらして配置した隣り合うヘッド列については、ノズル配列方向端部一端部側にPDユニット220を、他端部側にLDユニット210を配置している。その他のヘッド列相互間も同様の関係で配置している。
つまり、例えば図中最上部のヘッド列を第1ヘッド列51A、第1ヘッド列51Aとノズル配列方向に位置をずらして配置された次のヘッド列を第2ヘッド列51Bとするとき、第1ヘッド列51Aと第2ヘッド列51Bとの間においてLDユニットとPDユニットを反対側に(反対の位置関係で)配置している。
そして、ベース部材53として平面形状(上から見た形状)が矩形状のものを用いているので、ヘッド列51のノズル配列方向端部とベース部材53のノズル配列方向端部との距離が短い側にLDユニット210を、ヘッド列51のノズル配列方向端部とベース部材53のノズル配列方向端部との距離が長い側にPDユニット220を配置している。
このように構成することによって、LDユニット、PDユニットを各ヘッド列で同じ側に配置した構成に比べて、ヘッドアレイユニットのノズル配列方向の長さを短くすることができる。
図6は、吐出検知原理を説明するための模式図であり、(a)は直接光方式を示し、(b)は散乱光方式を示す図である。本発明に係るインクジェット記録装置には、いずれの方式を用いたインク吐出検知方式を適用してもよい。
インク吐出検知を行なう場合、図6(a)、(b)に示すように、一方側に配置されたLDユニット210から、LD211の射出光をコリメートレンズ212により収束すると共にアパーチャ213を介して余分な光を除去されたレーザー光Lとして、ヘッド101から吐出される液滴54に向けて出射される。
(a)に示す直接光方式の場合、PD221はLDユニット210の他方側、かつLD211の光軸La上に配置され、PD221はLD211からのレーザー光Lを直接受光して液滴54が吐出されているか否かなどを検知する。
(b)に示す散乱光方式の場合、レーザー光Lを受光するPDユニット220のPD221は、LDユニット210の他方側、且つレーザー光Lの光軸Laからα離間した位置に配置されている。レーザー光Lが液滴54に当たった際に生じる散乱光LbをPD221が受光することで、液滴54が吐出されているか否かなどを検知する。
この散乱光方式では、PD221をレーザー光Lの光軸Laに対して一定の距離だけ離間させて配置しなければ、PD221がレーザー光Lを直接受光してしまい、散乱光Lbを検知できなくなる。
そこで、本実施例では、この距離を確保して散乱光Lbのみを受光するために、ヘッド101のノズル(液滴吐出位置)に対して所定の距離だけPD221のノズル配列方向の位置を離している(図中、距離β。なお、角度θは微小である)。これにより、受光部に用いられるPDユニット220は、LDユニット210からの出射光の出射方向に沿って等分位置で、かつ出射光の光路を挟んで相対する位置に配置されていることになる。
なお、本発明で述べている吐出検知機構に用いられるLDユニットおよびPDユニットの構成は図7、図8に、本実施例で示すシャッター付きのLDユニット及びPDユニットは図9、図10に示すとおりである。図7、図9は、吐出検知機構に用いられる発光源を備えたLDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。図8、図10は、吐出検知機構に用いられる受光部を備えたPDユニットの構成を説明するための図であり、(a)は側断面図、(b)は斜視図である。
図7に示すように、1つのLDユニットに対しレーザーダイオード(半導体レーザー)が2つ、図8では1つのPDユニットに対しフォトダイオードが2つ内蔵されている。
ユニット内部に取り付けられている半導体レーザー(LD)及びフォトダイオード(PD)は、ヘッド列の中のノズル列に対し各1個ずつ対応しており、レーザー光路はノズル列を通過するように調整されている。
図7のLDユニット210は、レーザー光Lを発生させるLD211と、LD211から出射されるレーザー光Lを収束させるコリメートレンズ212と、コリメートレンズ212により収束された光から余分な光を取り除くアパーチャ213と、LD211を固定する基板214と、基板214全体を包囲する前ケース215及び後ケース216と、を備えている。LDユニット210は基板214に半田付けされた半導体レーザー(LD)211に対し、ある一定の距離を置きコリメートレンズ212を配している。この位置関係は治工具で組みつけられ、LD211の個体差に対し調整される。
LD211を間に挟んでコリメートレンズ212の反対側にはアパーチャ213が配置される。アパーチャ213は厚さ1mm程度の薄板で作られており、レーザー光の余分な部分のみをカットするためで一定の径のレーザー光のみを通過させるために開口部213aが空けられており、コリメートレンズ212とはある一定の間隔を持ち固定されている。
LD211を配置した基板はアパーチャ213の露出部を除き、ヘッド101よりインクを出射するときに発生する余分なミストが入りそれぞれの部品の機能を損なわないように前ケース215、後ケース216によって前後が密閉されている。
図8に示されているPDユニット220は、LDユニット210からのレーザー光Lを受光するPD221と、PD221を固定する基板222と、基板222全体を包囲する前ケース223及び後ケース224と、前ケース223に開口されてレーザー光Lが入射する開口部225と、を備えている。PDユニット220は、フォトダイオード(PD)221を基板222に対し半田付けして設けられている。基板222はフォトダイオード(PD)221の露出部を除き、ヘッド101よりインクを出射するときに発生する余分なミストが入りそれぞれの部品の機能を損なわないように前ケース223、後ケース224によって前後が密閉されている。なお、符号226は、PD221のヒサシ部である。
図9で示した、本発明に使われるLDユニットの構成は、図7のLDユニットに対し、シャッター部分が付加された点が異なる。図7と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。LDユニット230は、アパーチャ213の開口部213aを開閉自在に閉止するシャッター231と、シャッター231を開閉動作させるソレノイド232とを備えている。図中のソレノイド232を動作させたときのみ、アパーチャ213の開口部213aが露出する様になっている(図はソレノイド232を動作させ、開口部213aを露出させた状態)。このシャッター部を追加することにより、シャッター231が閉じた状態では、開口部213aよりLDユニット230内部にミストが入り込まない。吐出検知を実施する場合はソレノイド232を動作させ、シャッター231を開放する。
図10で示した、本発明に使われるPDユニットの構成は、図8のPDユニットに対し、シャッター部分が付加された点が異なる。図8と同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。PDユニット240は、開口部225を開閉自在に閉止するシャッター241と、シャッター241を開閉動作させるソレノイド242とを備えている。図中のソレノイド242を動作させたときのみ、PD受光用の開口部225が露出する様になっている(図はソレノイド242を動作させ、PD受光用の開口部225を露出させた状態)。このシャッター部を追加することにより、シャッター241が閉じた状態では、PD受光用の開口部225よりPDユニット240内部にミストが入り込まない。吐出検知を実施する場合はソレノイド242を動作させ、シャッター241を開放する。
本発明に係る搬送ベルトについて図11に基づいて説明する。図11は、搬送ベルトについて説明する図であり、(a)は用紙搬送方向から観察した模式図であり、(b)は模式的側面図であり、(c)は搬送ベルトの平面図である。(c)に示すように、搬送ベルト43は、幅方向中央部に用紙Pを載置して搬送する印字媒体載置領域43aを有し、その一部がヘッド101と対向するラインヘッド領域43bとなっている。また、印字媒体載置領域43a以外の領域は、ミスト吸引領域43cである。搬送ベルト43には、複数の吸引孔が貫通形成されている。印字媒体載置領域43aには、用紙搬送時に用紙Pを裏面側から吸引する媒体吸引孔301が形成され、ミスト吸引領域43cにはインクミストを吸引するミスト吸引孔302が形成されている。
搬送ベルト43の裏面側(搬送ベルト43の内周側)、且つヘッド101側のミスト吸引孔302と密着する位置(図中、ミスト吸引孔302の直下となる位置)には、負圧を発生させてミスト吸引孔302からミストを吸引するミスト吸引ファン303を備えたミスト吸引箱304(第2の負圧導入手段)が配置されている。また、搬送ベルト43の裏面側には、負圧を発生させて搬送ベルト43の表面側を印字搬送される用紙Pを吸引する用紙吸引ファン44を備えた用紙吸引箱46(第1の負圧導入手段)が配置されている。
図11に於いて、ヘッド101より液滴を吐出し印字をしているときは、用紙吸引ファン44が動作し、媒体吸引孔301から用紙Pを搬送ベルト43表面に吸着させながら搬送する。吐出検知時は、ミスト吸引箱304内のミスト吸引ファン303が吸引動作を行う。図示するように、ミスト吸引ファン303と用紙吸引ファン44とは別体である。また、ミストを吸引するための負圧導入経路(ミスト吸引孔302からミスト吸引ファン303までの経路)と、用紙Pを吸引するための負圧導入経路(媒体吸引孔301から用紙吸引ファン44までの経路)は隔離されている。ミスト吸引時の吸引圧は、搬送吸引時の吸引圧より高く、ミストの吸引力が高くなるように設定されている。ここで、媒体吸引孔301における吸引力が強すぎると、用紙Pに媒体吸引孔301の跡が付いたり、搬送ベルト43以降の機構に印字媒体を受け渡すときにジャムを発生させる虞があるため、媒体吸引孔301における吸引力は適度に調整されている。しかしながら、インクミスト吸引の観点から見ると、吸引圧は強い程良く、媒体搬送の吸引圧程度ではインクミストが舞ってしまう可能性がある。そこで、ミスト吸引孔の吸引圧を媒体吸引孔における吸引力に比べ、強く設定する。
また、ミスト吸引孔302からの吸引力を高く設定しても搬送ベルト43上を搬送される用紙Pの安定搬送を妨げないように、ミスト吸引孔302は、搬送ベルト43上で用紙Pが吸着されないミスト吸引領域43cに貫通形成されている。さらに、用紙Pが搬送ベルト43上にある場合、用紙吸引ファン44の動作・非動作はミスト吸引や吐出検出には影響しない。しかし、用紙Pが搬送ベルト43上にない場合、媒体吸引孔301から用紙吸引ファン44にて強く吸引した状態で液滴を吐出する、つまり用紙Pが搬送ベルト43上にない状態で吐出検知又は増粘インクの吐き捨てのみを行うと、ミストが舞ってしまうという問題がある。従って、用紙Pが搬送ベルト43上にない場合には、舞ったミストがスムーズにミスト吸引孔302に引き寄せられるように、媒体吸引孔301からの吸引を停止する方が好ましい。
上記では、用紙吸引ファン44とミスト吸引ファン303を別体としたが、両者を兼用するようにしてもよい。ただし用紙吸引用の負圧導入経路とミスト吸引用の負圧導入経路とを隔離するとともに、搬送吸引時には吸引ファンと搬送用吸引経路とが接続し、ミスト吸引時には吸引ファンがミスト吸引経路とが接続するように切り替える機械的な切り替え手段を設ける。ここで、図11(c)に示すように、搬送用吸引孔の総面積>>ミスト吸引孔の総面積であるので、一つの吸引ファンを兼用する場合には、ミスト吸引孔302の吸引力が媒体吸引孔301の吸引力に比べ強くなる。ただし、機械的な切り替えを実施する場合、用紙等の搬送物が搬送ベルト上にあるときには、搬送用の吸引を停止することができない為、吐出検知は、搬送ベルト上に用紙が無い状態下に限られる。従って、連続紙を印字するインクジェット記録装置では用紙吸引ファンとミスト吸引ファンを一体化することはできない。言い換えれば、カット紙専用のインクジェット記録装置においてのみ、用紙吸引ファンとミスト吸引ファンを一体化することができる。
また、このミスト吸引孔302によるミスト吸引を補助する為、図12に示すように、ヘッド部5のベース部材53にミスト吸引孔305を形成しても良い。図12は、ヘッド部をノズル側から観察した模式的平面図である。ヘッドアレイを構成するヘッド101とLDユニット210との間、及びヘッド101とPDユニット220との間に複数のミスト吸引孔305を設けている。このように、ヘッド部5のノズル側にてミストを吸引することも効果がある。なお、ミスト吸引孔305からミスト吸引を行うためのミスト吸引ファンを、搬送ベルト43側に配置されたミスト吸引ファン303と兼用しても良いし、別体としても良い。
以上のような吐出検知動作は、インクジェット記録装置1の動作を制御する制御部8(図1参照)により、以下に示す手順に基づき実行される。
図13は、吐出検知機能が付いたインクジェット記録装置の全体動作を示すフローチャート図である。電源ON時又はメンテナンス後(カバーオープン後)の動作を示している。
インクジェット記録装置の電源がONすると(ステップS1)、ヘッドアレイユニットを含むヘッド部をメンテナンス装置によるキャッピング位置から印字位置へ移動し(ステップS2)、搬送ベルトを駆動する(ステップS3)。
その後、インクの液滴吐出状態の検知動作を行なってインクの液滴を検知した正常吐出か否かを判別する(ステップS4)。インクの液滴を検知したときには(ステップS4にてYes)印字動作に移行し(ステップS5)、インクの液滴を検知しないとき、つまり、吐出不良を検知したときには(ステップS4にてNo)、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作を行なう(ステップS6)。この空吐出動作では、搬送ベルトの吸引孔に向けて液滴を吐出させる。
この空吐出動作後に再度インクの液滴吐出状態の検知動作を行なってインクの液滴を検知したか否かを判別し(ステップS7)、インクの液滴を検知したときには(ステップS7にてYes)印字動作に移行する(ステップS5)。
一方、上述した場合と違って、再度インクの液滴を検知しないときには(ステップS7にてNo)、搬送ベルトを停止し(ステップS8)、ヘッドアレイユニットを含むヘッド部をメンテナンス装置によるメンテナンス位置に移動させる(ステップS9)。そして、メンテナンス装置による維持回復動作を行ない、所定回数維持回復動作を行なうまでは(ステップS10にてYes)維持回復動作後(ステップS11)、上述したステップS2以下の処理を繰り返し、所定回数維持回復動作を行なってもインクの液滴を検知できないときには(ステップS10にてNo)動作を停止してエラーを表示し(ステップS12)、ヘッドをキャッピングして待機する(ステップS13)。
次に、印字終了後の滴吐出状態検知に関する処理について、図14に基づいて説明する。図14は、吐出検知機能が付いたインクジェット記録装置の全体動作を示すフローチャート図である。印字終了時の動作を示している。
図13のステップS5に相当する印字動作が終了すると、インクの液滴吐出状態の検知動作を行なってインクの液滴を検知した(正常吐出)か否かを判別し(ステップS21)、インクの液滴を検知したときには(ステップS21にてNo)、搬送ベルトを停止して(ステップS22)、ヘッド部をメンテナンス装置によるキャッピング位置に移動して待機状態に入り(ステップS23)、インクの液滴を検知しないとき(吐出不良を検知したとき)には(ステップS21にてYes)、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作を行なう(ステップS24)。
この空吐出動作後に再度インクの液滴吐出状態の検知動作を行なってインクの液滴を検知したか否かを判別し(ステップS25)、インクの液滴を検知したときには(ステップS25にてNo)ヘッド部をメンテナンス装置によるキャッピング位置に移動して待機状態に入る(ステップS23)。
これに対し、再度インクの液滴を検知しないときには(ステップS25にてNo)、搬送ベルトを停止し(ステップS26)、ヘッド部をメンテナンス装置によるメンテナンス位置に移動させる(ステップS27)。そして、メンテナンス装置による維持回復動作を行ない、所定回数維持回復動作を行なうまでは(ステップS28にてYes)、維持回復動作後(ステップS29)、ヘッド部をメンテナンス位置から印字位置に移動して(ステップS30)搬送ベルトを駆動し(ステップS31)、ステップS21以降の処理を繰り返し、所定回数維持回復動作を行なってもインクの液滴を検知できないときには(ステップS28にてNo)動作を停止してエラーを表示して(ステップS32)、ヘッドをキャッピングして待機状態に入る(ステップS23)。
次に吐出検知動作時のミスト吸引動作及び、LDユニット、PDユニットのシャッターの動作の詳細を図13に基づいて説明する。図15は、吐出検知動作時におけるインクジェット記録装置の動作を示すフローチャート図である。
制御部から吐出検知指令を受けると、搬送面に用紙があるか無いかの判断をする(ステップS41)。
用紙がある場合は(ステップS41にてYes)、ミスト吸引ファンを駆動し(ステップS42)、LDユニットのシャッター及びPDユニットのシャッターを開け(ステップS43)、吐出検知を行う(ステップS44)。吐出検知後は、LDユニットのシャッター及びPDユニットのシャッターを閉じ(ステップS45)、ミスト吸引ファンを停止する(ステップS46)。
紙が無い場合は(ステップS41にてNo)、搬送用吸引ファンを停止し(ステップS47)、ミスト吸引ファンを駆動し(ステップS48)、LDユニットのシャッター及びPDユニットのシャッターを開け(ステップS49)、吐出検知を行う(ステップS50)。吐出検知後は、LDユニットのシャッター及びPDユニットのシャッターを閉じ(ステップS51)、ミスト吸引ファンを停止し(ステップS52)、搬送用吸引ファンを駆動する(ステップS53)。
このように、LDユニット又はPDユニットのうち、唯一露出してインクミストが光学系や基板を汚染する虞の高い部位にシャッターを設け、ミスト吸引を行ってからシャッターを開放して吐出検知を行うので、光学系や基板がミストから保護される。
また、吐出検知前後と吐出検知中のみミスト吸引を実施することで、搬送や印字に悪影響を与えないようにしている。この方式を採ることにより、紙幅ぎりぎり近くまで、ミスト吸引孔を近づけることができ、インクジェット記録装置の幅を小さくすることができる。
また、吐出検知の時にすぐにシャッターを開けてしまうと、光学系ユニットの周辺に飛散しているミストで光学系部品が汚染される可能性がある。そこで、ミスト吸引とシャッターの開放に時間差を付け、吐出検知前にまずミスト吸引を開始し、LDユニット及びPDユニット周りのミストを吸い取ってから、シャッターを開けることで、光学系部品の汚染は大幅に小さくなる。また同様に、他の部分を浮遊しているミストが吐出検知の光学系に浮遊してきて付着しない様に、検知後、シャッターを閉め終わるまではミスト吸引ファンを止めない様に制御することで、ミストによる光学系の汚染を防止する。
また、ヘッドアレイを用いるインクジェット記録装置は、カット紙を送るタイプのものと、ロール紙を送る為の、いわゆる連帳機の2つに大別できる。
カット紙を送る為のインクジェット記録装置では、吐出検知動作をする場合はヘッドの下に紙が無いときと、ある場合がある。ここで、ヘッド下に紙がある場合は紙の搬送吸引を行い、紙がない場合は、吸引を止めたほうが、吸引経路が乱れなくて済む。また、紙がある場合やロール紙の場合は常時吸引をしていないと、紙が浮きヘッドに擦るまたはヘッド〜紙の間隔が小さくなりすぎ、レーザー光を遮る可能性がある。
次に、用紙搬送領域外のミストを吸引する穴は、用紙搬送用の吸引穴に比べ、吸引圧を高く設定している為、用紙の射行などが発生した場合のジャムが吸引の無い場合よりひどくなることから、吐出検知を実行するとき以外は吸引を停止するのが好ましい。
1…インクジェット記録装置、2…給紙トレイ、21…分離ローラ、22…給紙ローラ、3…排紙トレイ、31…サイドフェンス、32…エンドフェンス、4…搬送部、41A…搬送駆動ローラ、41B…搬送従動ローラ、42A…搬送ガイドローラ、43…搬送ベルト、43a…印字媒体載置領域、43b…ラインヘッド領域、43c…ミスト吸引領域、44…用紙吸引ファン、45…搬送ガイド部、46…用紙吸引箱、5…ヘッド部、50…ヘッドアレイユニット、51…ヘッド列、52…ノズル列、53…ベース部材、54…液滴、6…メンテナンス装置、61…キャップ、63…吸引手段、7…クリーニング装置、8…制御部、101…ヘッド、102…ノズル、210…LDユニット、211…LD、212…コリメートレンズ、213…アパーチャ、213a…開口部、214…基板、215…前ケース、216…後ケース、220…PDユニット、221…PD、222…基板、223…前ケース、224…後ケース、225…開口部、226…ヒサシ部、230…LDユニット、231…シャッター、232…ソレノイド、240…PDユニット、241…シャッター、242…ソレノイド、301…媒体吸引孔、302…ミスト吸引孔、303…ミスト吸引ファン、304…ミスト吸引箱、305…ミスト吸引孔
特許第3520471号

Claims (7)

  1. エンドレスに張設されて走行し、表面に印字媒体を吸着しつつ搬送する搬送ベルトと、
    前記搬送ベルトに吸着された前記印字媒体に液滴を吐出して印字するライン型のインクジェットヘッドと、
    前記搬送ベルトの印字媒体載置領域に貫通形成された複数の媒体吸引孔と、
    前記各媒体吸引孔に負圧を導入して前記印字媒体を吸着する第1の負圧導入手段と、
    前記搬送ベルトの印字媒体載置領域外に貫通形成され、前記インクジェットヘッドが液滴を吐出する際に発生するインクミストを吸引する複数のミスト吸引孔と、
    前記各ミスト吸引孔に負圧を導入して前記インクミストを吸引する第2の負圧導入手段と、を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記ミスト吸引孔における吸引力が、前記媒体吸引孔における吸引力よりも大きいことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インクジェットヘッドに、前記インクミストを吸引するミスト吸引孔を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インクジェットヘッドから吐出された液滴に向けて光を照射する発光手段と、前記発光手段からの光を収束させるコリメートレンズと、該レンズを通過した光から余分な光を取り除くアパーチャ部と、該アパーチャ部を通過した光が前記液滴に当たったときに発生する光を受光する受光手段と、を有し、該受光手段により受光された前記液滴に当たったときに発生する光の強度を検知することにより前記インクジェットヘッドからの液滴吐出状態を検知する吐出検知機構を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記アパーチャ部又は前記受光手段前面を開閉自在に閉止するシャッターを、前記アパーチャ部又は前記受光手段前面の少なくとも一方に備えたことを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記吐出検知機構による液滴吐出状態の検知中及び検知前後に、前記ミスト吸引孔からインクミストを吸引することを特徴とする請求項4又は5記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記印字媒体を前記搬送ベルトにて搬送するとき、前記第1の負圧導入手段は前記各媒体吸引孔に負圧を導入し、前記第2の負圧導入手段は前記ミスト吸引孔への負圧の導入を停止し、
    前記吐出検知機構により液滴の吐出検知を行うとき、前記第2の負圧導入手段は前記ミスト吸引孔へ負圧を導入することを特徴とする請求項4乃至6の何れか一項記載のインクジェット記録装置。
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