JP2013233651A - 研磨装置の押圧力検出装置 - Google Patents

研磨装置の押圧力検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】研磨加工部に作用する押圧力を正確に検出可能な押圧力検出装置を提供する。
【解決手段】研磨ヘッドの駆動軸30は、支持フレーム部23に回転自在かつ回転軸方向に移動自在に支持され、ヘッド回転機構40及びヘッド昇降機構50により駆動される。この駆動軸30と研磨ヘッド70とは、カップリング部60により回転軸方向にのみ弾性的に相対変位可能に接続されるとともに、カップリング部60には駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位を非接触で検出する相対変位検出部110が設けられる。演算処理装置120は、検出された相対変位量およびカップリング部60の弾性係数に基づいて研磨荷重を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、研磨パッドを回転させて研磨対象物に押接し研磨加工を行う研磨装置において、研磨対象物に対する研磨パッドの押圧力を検出する押圧力検出装置に関する。
上記のような押圧力検出装置が設けられた研磨装置として、ガラス基板や石英基板、半導体ウェハなどの研磨対象物を平坦に化学的機械研磨するCMP(Chemical Mechanical Polish)装置が知られている。CMP装置には種々の形態があるが、例えば、研磨対象物を保持するワーク保持部に対向して設けられた研磨アームに、駆動軸が回転自在かつ回転軸方向に移動自在に支持されてアーム内部に設けられた回転機構及び軸移動機構によって駆動され、この駆動軸の軸端に接続された研磨ヘッドを回転させ、スラリーを供給しながら研磨対象物に研磨パッドを押圧させて研磨加工を行うように構成される。
このような研磨装置において駆動軸を回転軸方向に移動させ、研磨パッドを研磨対象物に押圧させる軸移動機構のアクチュエータとして、エアシリンダが広く一般的に用いられている。このようなCMP装置において、研磨対象物に対する研磨パッドの押圧力(研磨荷重、研磨圧力)を検出する押圧力検出装置は、エアシリンダのシリンダ室に供給されるエアの圧力を圧力検出器により検出し、検出されたシリンダ室の内圧と、既知であるピストンの受圧面積とから算出するように構成されていた。あるいはピストンロッドと駆動軸とを連結する連結部に、荷重またはひずみを検出する検出器を設け、検出器によって検出された荷重またはひずみから研磨対象物に対する研磨パッドの押圧力を算出するように構成されていた(例えば特許文献1、特許文献2を参照)。
特開2002−254305号公報 特開2004−319730号公報
しかしながら、上記のような従来の押圧力検出装置では、検出器により検出される検出値に、エアシリンダのピストンやピストンロッドのシール部に生じる摩擦抵抗、駆動軸を回転自在に支持するボールベアリングの転がり抵抗、駆動軸を回転軸方向に移動自在に支持するボールスプラインの転がり抵抗などが含まれており、研磨パッドと研磨対象物との間に現実に作用する押圧力との間に誤差が生じる、という課題があった。さらに、これらの抵抗は駆動軸の回転速度や移動速度、温度、各部の潤滑状態等により複雑に変化するため、一義的に補正することも困難であった。
本発明は上記のような課題に鑑みてなされたものであり、研磨パッドと研磨対象物との間すなわち研磨加工部に作用する押圧力をより正確に検出可能な押圧力検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、基台(例えば、実施形態における支持フレーム23)に回転可能かつ回転軸方向に移動可能に配設された駆動軸と、駆動軸にカップリング部を介して接続された研磨ヘッドと、研磨ヘッドに対向して設けられ研磨対象物を保持するワーク保持部とを備え、駆動軸を回転させるとともに回転軸方向に移動させて研磨ヘッドに装着された研磨パッドをワーク保持部に保持された研磨対象物に押接し研磨加工を行うように構成された研磨装置の押圧力検出装置である。そのうえで、カップリング部は、駆動軸と研磨ヘッドとを駆動軸の回転方向に一体回転させるとともに、回転軸方向には駆動軸と研磨ヘッドとを弾性的に相対変位可能に接続するように構成されるとともに、カップリング部における駆動軸と研磨ヘッドとの回転軸方向の相対変位量を非接触で検出する相対変位検出手段(例えば、実施形態における相対変位検出部110)と、予め設定されたカップリング部の弾性係数および相対変位検出手段により検出された駆動軸と研磨ヘッドとの回転軸方向の相対変位量に基づいて、研磨対象物に対する研磨パッドの押圧力を算出する演算処理部とを備えて研磨装置の押圧力検出装置が構成される。
なお、前記カップリング部において、駆動軸と研磨ヘッドとが回転軸と直交方向に延びて平行に設けられた複数の板バネ(平行板ばね)により接続されることが好ましい。
また、前記相対変位検出手段は、前記カップリング部において対向する駆動軸および研磨ヘッドの対向部に設けられ回転軸を含む軸平面において反射面が同一の傾斜角で平行に配設された第1反射部材および第2反射部材と、前記対向部の外周側に位置して前記基台に設けられ、前記軸平面において回転軸に直交するプローブ光を出射して第1反射部材を照明する光源、および回転軸を挟んで光源と反対側に設けられプローブ光が第1反射部材および第2反射部材に反射されて出射する反射光を受光して当該反射光の位置を検出する位置検出器とからなり、前記演算処理部は、位置検出器から入力される反射光の位置の変化から駆動軸と研磨ヘッドとの回転軸方向の相対変位量を算出し、算出された相対変位量および予め設定されたカップリング部の弾性係数に基づいて研磨対象物に対する研磨パッドの押圧力を算出することが好ましい。
この場合において、前記カップリング部は、駆動軸に回転軸方向に延びて設けられた有底円筒状の外筒部と、研磨ヘッドに回転軸方向に延びて設けられ外筒部の内部に配設されるヘッド軸と、外筒部内において回転軸と直交方向に延び外筒部とヘッド軸とを接続する複数の板バネとからなり、前記第1反射部材および前記第2反射部材は、一方が外筒部の底部に設けられ、他方が前記底部と対向するヘッド軸の軸端部に設けられ、第1反射部材の反射面が配向する外筒部の周面には光源から出射されたプローブ光を外筒部内の第1反射部材に導入する光導入部が形成され、第2反射部材の反射面が配向する外筒部の周面には第1反射部材および第2反射部材に反射された反射光を外筒部から導出する光導出部が形成されることが好ましい。
本発明によれば、駆動軸が回転され回転軸方向に移動されて研磨パッドが研磨対象物に押圧されると、このときの押圧力に応じて駆動軸と研磨ヘッドとが弾性的に相対変位する。この相対変位量は非接触の相対変位検出手段により検出され、検出された相対変位量とカップリング部の弾性係数に基づいて演算処理部により押圧力が算出される。このため、算出された押圧力に、駆動軸を回転軸方向に移動させるアクチュエータの摩擦抵抗や、駆動軸を支持するボールベアリング、ボールスプライン等の転がり抵抗などが含まれず、これらの抵抗に起因する誤差を排除することができる。従って、研磨加工部に作用する押圧力をより正確に検出可能な押圧力検出装置を提供することができる。
なお、カップリング部において駆動軸と研磨ヘッドとを回転軸と直交方向に延びる平行板ばねにより接続する構成によれば、駆動軸と研磨ヘッドとの接続部において摩擦抵抗や転がり抵抗を生じることがなく、押圧力の検出精度をさらに向上させることができる。また、駆動軸と研磨ヘッドの対向部に第1、第2反射部材を設け、基台側に光源と位置検出器を設けた構成によれば、回転体側に電子部品や電気配線等を設けることなく押圧力検出装置を構成することができ、これにより簡明な構成であり、かつ長期信頼性の高い押圧力検出装置を提供することができる。
本発明の構成例として示す押圧力検出装置の概要構成図である。 本発明を適用した研磨装置の概要構成図である。 カップリング部を構成する板バネの構成例を示す平面図である。 (a)は駆動軸と研磨ヘッドとが一体的に上下移動したときの光路変化を示す説明図、(b)は駆動軸と研磨ヘッドとが上下方向に相対変位したときの光路変化を示す説明図である。 (a)は図1中のV−V矢視方向に見た相対変位検出部の模式図、(b)は相対変位検出部の他の構成例を示す(a)と同一方向の矢視図である。 図5(b)に示す相対変位検出部の正面方向から見た構成図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。本発明を適用した研磨装置の概要構成図を図2に示しており、まず研磨装置1の全体構成について概要説明する。
研磨装置1は、研磨対象物であるガラス基板や石英基板など(以下、基板という)Wを保持するワーク保持部10と、ワーク保持部10に対して研磨アーム21を水平揺動させるアーム揺動機構20、研磨アーム21の先端部に回転可能かつ上下に移動可能に設けられワーク保持部10に保持された基板Wと対向して配設される研磨ヘッド70、研磨加工部にスラリーを供給するスラリー供給機構(不図示)、研磨ヘッド70の回転及び上下移動、研磨アームの揺動、研磨加工部へのスラリーの供給など、研磨装置1の作動を制御する制御装置80などを備えて構成される。
ワーク保持部10は、基板Wを研磨対象面が上向きの水平姿勢で着脱自在に吸着保持する基板ホルダ11と、この基板ホルダ11と繋がって下方に延びる基板駆動軸14と、基板駆動軸14を介して基板ホルダ11を回転駆動する基板回転機構15などから構成される。
ワーク保持部10と隣接してアーム揺動機構20が設けられ、アーム揺動機構20の研磨アーム21の先端部に研磨ヘッド70が設けられる。アーム揺動機構20は、研磨装置1のテーブルTから上方に突出する基部21a及び基部21aの上端部と繋がって水平に延びるアーム部21bを有する研磨アーム21と、この研磨アーム21を水平揺動させるアーム揺動モータ22を備えて構成される。ワーク保持部10とアーム揺動機構20とは、アーム揺動モータ22により研磨アーム21を水平揺動させたときの研磨ヘッド70の揺動軌跡上に基板ホルダ11が位置するように相互位置が規定される。そのため、研磨アーム21を揺動して研磨ヘッド70を基板ホルダ11と対向させ、研磨パッドを基板Wに押接させた状態で揺動可能になっている。
アーム部21bの先端側に、上下に延びる回転軸CLまわりに回転自在かつ回転軸方向(上下方向)に移動自在に駆動軸30が配設され、この駆動軸30の上方に、駆動軸30を回転させるヘッド回転機構40及び駆動軸30を上下移動させるヘッド昇降機構50が設けられ、駆動軸30の下部に、カップリング部60を介して研磨ヘッド70が接続されている。なお、ヘッド回転機構40、ヘッド昇降機構50、カップリング部60等については後に詳述する。
研磨ヘッド70は、パッド保持部72と、パッド保持部72の中心から上方に延びるヘッド軸74とを有し、ヘッド軸74がカップリング部60を介して駆動軸30に接続される。パッド保持部72の下面には研磨パッド73が貼り付けられ、研磨面が下向きの水平姿勢で、ワーク保持部10に保持された基板Wと対向して配設される。研磨パッド73は、研磨対象物の材質や研磨加工の内容に応じて適宜選択して装着され、例えば、独立発泡構造を有する硬質ポリウレタン製のパッドが用いられる。
このように概要構成される研磨装置1では、アーム揺動機構20により研磨アーム21を水平揺動させて研磨ヘッド70をワーク保持部10の上方に移動させ、ワーク保持部10の基板回転機構15及びヘッド回転機構40により基板ホルダ11及び研磨ヘッド70を回転させ、ヘッド昇降機構50により研磨ヘッド70を下降させて研磨パッド73を基板Wに押接させて、加工液供給装置から研磨加工部にスラリーを供給しながら研磨パッド73を水平揺動させることにより、基板Wの研磨対象面をCMP加工することができる。
この研磨装置1において、カップリング部60を中心として、基板Wに対する研磨パッドの押圧力(研磨荷重)を検出する押圧力検出装置100が設けられている。図1に、駆動軸30を回転させるヘッド回転機構40、駆動軸30を上下移動させるヘッド昇降機構50、駆動軸30とヘッド軸とを接続するカップリング部60を含み、押圧力検出装置100の概要構成を示しており、以下、この図1を参照しながら押圧力検出装置100について詳細に説明する。
駆動軸30は、大別的には、回転軸CLに沿って上下に延びる円柱ロッド状の軸部31と、この軸部31の下部に下方に開いて設けられた有底円筒状の外筒部32とからなり、例えば、ステンレス合金等の金属材料の棒材を旋削して軸部31と外筒部32とを形成した後、軸線CLを中心とした同一軸上に連結されて一体的に構成される。
研磨アーム21の内部には、各機構の取り付けベースとなる支持フレーム部23,24が形成されている。駆動軸30は、軸部31においてボールスプライン25に支持されるとともに、このボールスプライン25のハウジングと支持フレーム部24との間に設けられたボールベアリング26を介して支持フレーム部24に支持されている。このため、駆動軸30は、ボールスプライン25の作用により支持フレーム部23,24に対して上下移動自在に配設され、ボールベアリング26の作用によりボールスプライン25とともに支持フレーム部23,24に対して回転自在に配設される。なお支持フレーム部23,24は一体的に連結固定されている。
ヘッド回転機構40は、支持フレーム部23に固定されたヘッド駆動モータ41と、ヘッド駆動モータのスピンドルに固定されたタイミングプーリ42、ボールスプライン25のハウジングに固定されたタイミングプーリ43、及びこれらのタイミングプーリ42,43に巻きかけられたタイミングベルト44などから構成される。このような構成のヘッド回転機構40では、ヘッド駆動モータ41を回転駆動したときにスピンドルの回転がタイミングベルト44を介してボールスプライン25のハウジングに伝達され、ボールスプライン25とともに駆動軸30が回転される。
ヘッド昇降機構50は、シリンダボディが支持フレーム部23に固定され、ピストンロッドが駆動軸の軸部31に接続された昇降シリンダ51を主体として構成される。昇降シリンダ51のピストンロッドと駆動軸の軸部31とは、回転軸方向の力を伝達可能なスラストベアリング(不図示)を介して接続されており、ピストンロッドの伸縮による上下方向の力すなわち昇降シリンダ51の推力が駆動軸30に伝達される一方、駆動軸30の回転に伴う角度方向の力が昇降シリンダ51に伝わらないようになっている。そのため、昇降シリンダ51のチューブ側シリンダ室にエアを供給してピストンロッドを伸張させ、またはロッド側シリンダ室にエアを供給してピストンロッドを縮小させることにより、ヘッド回転機構40により回転駆動された状態の駆動軸30を上下移動させることができる。
このように上下移動可能に配設された駆動軸30に、カップリング部を介して研磨ヘッド70が接続される。カップリング部は、駆動軸30と研磨ヘッド70とを回転軸CLまわりに一体回転させる一方、回転軸CLが延びる方向すなわち上下方向には駆動軸30と研磨ヘッド70とを弾性的に相対変位可能に接続するように構成される。
このような機能を備えたカップリング部の構成例として、図1には平行板ばねを用いた構成を示しており、このカップリング部60は、駆動軸30に設けられて下方に開く有底円筒状の外筒部32と、研磨ヘッド70に設けられて上方に延びるヘッド軸74と、外筒部32内において回転軸CLと直交方向に延び、外筒部32とヘッド軸74とを接続する複数(図1において2枚)の板バネ61とから構成される。
上下平行に設けられた板ばね61は、例えば図3(a)(b)(c)に示すように、薄板金属材料の円盤に円弧溝状のスリット62を複数形成し、あるいは扇状の打ち抜き開口63を複数形成し、または帯板状の板ばね64を複数組み合わせるなどにより、所要の弾性係数(バネ定数)に応じて材質や板厚、形状を適宜調整して構成される。外筒部32及びヘッド軸74は、この上下の板バネ61の配設間隔に合わせた寸法の間隔保持部材を挟んで上下複数に分割して形成されており、分割された上下の外筒部材(軸部材)と間隔保持部材との間に板バネ61を挟んでこれらを一体的に連結固定することにより、ヘッド軸74が駆動軸30の軸心に位置して外筒部32の内部に配設され、上下の板バネ61,61が平行に配設された一体のカップリング部60が形成される。
カップリング部60が形成されると、研磨ヘッド70は、平行板ばねの作用により駆動軸30に対して回転軸方向には所定の弾性係数で相対変位可能に接続され、回転角度方向には板バネ61の剛性により相対変位することなく(変位量が極めて微小であり)駆動軸30と研磨ヘッド70とが一体的に回転される。このとき、ヘッド軸74は、平行板バネの作用により回転軸CLに沿って鉛直に上下移動する。なお、基板Wが平行平板でないような場合、例えば、大きな曲率を有する曲面であるような場合には、ヘッド軸74とパッド保持部72とを球面軸受けを介して接続することにより、ヘッド軸74が傾斜することなく回転軸CLに沿って鉛直に上下移動する。
押圧力検出装置100は、このカップリング部60における駆動軸30と研磨ヘッド70との回転軸方向の相対変位量を非接触で検出する相対変位検出部110と、相対変位検出部110により検出された相対変位量及び予め設定されたカップリング部60の弾性係数に基づいて研磨パッド73の押圧力を算出する演算処理部120とにより構成される。演算処理部120は、マイクロコンピュータを利用して構成される制御装置80に設けられており、制御装置80内のメモリーにカップリング部60の回転軸方向の弾性係数(上下の板バネ61,61により構成される平行板バネのバネ定数)kが予め設定され記憶されている。
相対変位検出部110は、カップリング部において対向する駆動軸30および研磨ヘッド70の対向部に設けられ、回転軸CLを含む平面(軸平面)において反射面が同一の傾斜角で平行に配設された第1反射部材111及び第2反射部材112と、これらの反射部材の対向部の外周側に位置して支持フレーム部24に設けられ、軸平面において回転軸に直交する水平方向にプローブ光PBを出射して第1反射部材を照明する光源115、および回転軸CLを挟んで光源115と反対側に設けられプローブ光が第1反射部材111および第2反射部材112に反射されて出射する反射光RBを受光して当該反射光の位置を検出する位置検出器116とから構成される。
図1に示す構成形態では、第1反射部材111及び第2反射部材112として反射鏡を用い、第1反射部材111を回転軸CLに対して45度の傾斜角でヘッド軸74の上端に固定し、第2反射部材112をその直上に位置する外筒部32の底部中心に同一の傾斜角で反斜面が平行に対向するように固定した場合を例示する。なお、反射部材111,112はプリズム等を用いてもよく、第1反射部材111及び第2反射部材112の傾斜角は反斜面が対向して平行に配設されれば他の角度(例えば60度等)であってもよい。
光源115は、支持フレーム部24に固定されて下方に延びるステー117の下端に設けられており、例えば、LEDあるいはレーザダイオード等を用い、回転軸CLに向けて出射されるプローブ光PBが平行光若しくはわずかに収束光となるように、ビーム発散角を調整する光学系を必要に応じて付設して構成される。
位置検出器116は、回転軸CLを挟んで光源115と反対側、すなわち、平面視において光源115から出射されて回転軸CLを通るプローブ光PBの光軸の延長線上に位置し、支持フレーム部24から下方に延びるステー118の下端に設けられている。位置検出器116は、第1、第2反射部材111,112により反射されて水平に出射する反射光RBを受光して、反射光RBの回転軸方向の位置を検出するセンサであり、例えば、PSD(Position Sensor Diode)が用いられる。
外筒部32には、前述した第1反射部材111及び第2反射部材112の反斜面が45度の傾斜角で対向する軸平面(駆動軸30が図1に示す角度位置の状態、便宜的に「計側角度面」という)において、第1反射部材111の反射面が配向する周面(図1において右方の周面)に、光源115から水平に出射されたプローブ光PBを外筒部32内の第1反射部材111に導入する光導入部33が開口形成され、第2反射部材112の反射面が配向する周面(図1において左方の周面)に、第1反射部材111及び第2反射部材112に反射されて水平に伝播する反射光RBを外筒部32から導出する光導出部34が開口形成されている。なお、光導入部33及び光導出部34に、光源115から出射された光を透過する窓部材(例えばガラス窓)を設けてもよい。
このため、光源115から回転軸に向けて水平に出射されたプローブ光PBは、駆動軸30が計測角度面の角度位置にあるときに、光導入部33から外筒部32内に入射し、反斜面が平行に対向配置された一対の平行ミラーを構成する第1反射部材111及び第2反射部材112に反射され、この反射光RBが光導出部34から位置検出器116に入射する。位置検出器116は、検出した反射光の回転軸方向の位置に応じた検出信号を演算処理部120に出力する。
ここで、研磨パッド73と基板Wとが当接していない状態、又は、研磨パッド73と基板Wとの間の荷重が変化しないで曲率を有する基板W面上を揺動する状態では、駆動軸30を上下移動させても板バネ61に作用する荷重は変化しない。このためカップリング部60を介して接続された駆動軸30と研磨ヘッド70とが一体的に上下し、第1反射部材111と第2反射部材112とは相対位置関係を保持した状態で上下移動する。図4(a)は、このときの光路変化を示したものであり、第1反射部材111及び第2反射部材112が上下移動しても平行ミラーの作用により位置検出器116に入射する反射光RBの軸方向位置は変化しない。
一方、研磨パッド73が基板Wに当接した状態から、駆動軸30を下動させて研磨パッド73を基板Wに押圧すると、板バネ61の中心部に上向きの荷重が作用して弾性変形し、外筒部32に対してヘッド軸74が回転軸方向に相対変位する。研磨パッド73と基板Wとの当接部には、外筒部32とヘッド軸74との相対変位量xと、平行板バネのバネ定数kとの積に相当する荷重F(F=kx)が作用する。
図4(b)は、上記のように駆動軸30と研磨ヘッド70とが回転軸方向に相対変位したときの光路変化の状況を示したものであり、外筒部32に設けられた第2反射部材112に対して、ヘッド軸74に設けられた第1反射部材111が上方に移動したときの変化を一点鎖線で示し、第1反射部材111が下方に移動したときの変化を二点鎖線で示している。この図から明らかなように、第1反射部材111が上下にxだけ相対変位すると、位置検出器116に入射する反射光は、上下逆方向に同一変位量xだけ変位する。従って、位置検出器116において検出される反射光RBの位置を検出し、その変化量を算出することにより駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位量xを求めることができる。このことから解るように、光源115と位置検出器116の配置は逆であってもよい。
位置検出器116において検出された反射光RBの位置の検出信号は演算処理部120に入力されており、演算処理部120は、駆動軸30の回転に伴って断続的に入力される検出信号から駆動軸30と研磨ヘッド70との回転軸方向の相対変位量xを逐次求め、求められた相対変位量xと、メモリー内に予め設定記憶されていたカップリング部60の弾性係数kとに基づいて、基板Wに対する研磨パッド73の押圧力、すなわち研磨荷重Fを算出する。
制御装置80は、このようにして算出された研磨荷重Fと、基板Wの加工プログラムにおいて設定された研磨荷重(荷重指令)とを対比し、その対比結果に基づいて昇降シリンダ51に供給するエアの圧力をフィードバック制御する。これにより、基板Wは加工プログラムにおいて設定された研磨荷重で高精度に研磨加工される。
なお、図4中に第1反射部材111および第2反射部材112の反斜面の傾斜角θを付記したが、本構成形態のように傾斜角θ=45度とした場合に、駆動軸30及び研磨ヘッド70の相対変位量xと、位置検出器116に入射する反射光RBの位置の変化量とが同一となり、押圧力検出装置の構成を小型かつ簡明に構成できる。一方、傾斜角θを45度よりも大きく設定した場合(例えばθ=60度とした場合)には、駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位量xに対して、位置検出器116に入射する反射光RBの回転軸方向の位置変化量が拡大される。よって、このような構成によれば、研磨荷重をより高精度に検出し、フィードバック制御することが可能となる。
以上では、第1反射部材111および第2反射部材112を回転軸CL上に対向配設して一対の平行ミラーを構成した例を示したが、第1反射部材111および第2反射部材112は、回転軸から離れた位置に、一対もしくは複数対設けて構成することも可能である。図5(a)に、図1中のV−V矢視方向に見た模式図を比較対象として示すとともに、他の構成形態の相対変位検出部110´を(a)と同一方矢視方向に見た矢視図を図5(b)に示し、正面方向から見た構成図を図6に示す。
この相対変位検出部110´では、ヘッド軸74の上部に外筒部32の底面と対向して円盤状の反射部材支持部75が固定されており、この反射部材支持部75と外筒部32の底面の所定半径位置に、第1反射部材111および第2反射部材112が、奇数対(図5において3対)、等角度ピッチで対向配置される。各第1反射部材111の反斜面が配向する外筒部32の周面及び各第2反射部材112の反斜面が配向する外筒部32の周面には、それぞれ回転軸CLを通る直線上に位置して光導入部33及び光導出部34が開口形成されている。
そのため、光源115から回転軸CLに向けて水平に出射され、光導入部33から外筒部内に導入されたプローブ光PBが、第1、第2反射部材111,112に反射されて平面視において回転軸CL上を通り、光導出部34から水平に出射して位置検出器116に入射する。駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位は、既述した押圧力検出装置100と同様に検出される。このような構成によれば、駆動軸30が一回転する間に、第1、第2反射部材111,112の配設対の数に応じて複数の検出信号が取得できる。従ってこのような構成によれば、駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位、すなわちこれに基づいて算出される研磨荷重及びその時間変化を、より短い時間インターバルで検出でき、より高速のフィードバック制御が可能となる。
以上説明したように、本発明の押圧力検出装置100においては、支持フレーム部23,24に回転自在かつ回転軸方向に移動自在に支持されて駆動される駆動軸30に対し、この駆動軸30と研磨ヘッド70とを回転軸方向にのみ弾性的に相対変位可能に接続するカップリング部60を設け、このカップリング部60において駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位を相対変位検出部110により非接触で検出し、検出された相対変位量およびカップリング部の弾性係数に基づいて研磨荷重が算出される。そのため、算出された研磨荷重に、昇降シリンダ51の摺動抵抗やボールベアリング26、ボールスプライン25の転がり抵抗などの損失成分が含まれるようなことがなく、これらの抵抗に起因する誤差を排除して研磨荷重を正確に検出することができる。これにより研磨加工のプレストン方程式の圧力項を一定あるいはダイナミックに制御することが可能となり、研磨性能・研磨加工精度を向上させることができる。
また、カップリング部60において駆動軸30と研磨ヘッド70とを板ばね61で接続することにより、この接続部に抵抗成分を含むようなこともなく、研磨荷重の検出精度を向上させることができる。さらに、第1、第2反射部材111,112が外筒部32の内部上方に設けられているため、スラリー等が反斜面に付着して検出精度が低下するようなことがなく、高い検出精度を長期間安定的に維持することができる。
なお、以上説明した実施形態では、相対変位検出部として、光源115から出射した光がカップリング部60において回転軸CLの軸心を通る構成を例示したが、軸心から離れた位置を通るよう構成し、これに合わせた半径位置に一対の平行ミラー111,112を対向配置してもよい。また、一対の平行ミラー111,112と光源115及び位置検出器116で構成した場合を例示したが、相対変位検出部は、駆動軸30と研磨ヘッド70との相対変位量を非接触で検出可能であればよく、例えば外筒部32に対するヘッド軸74の相対移動量を、静電容量式センサや磁気センサ等により検出するように構成してもよい。
CL 回転軸
W 基板(研磨対象物)
PB プローブ光
RB 反射光
1 研磨装置
10 ワーク保持部
23,24 支持フレーム部(基台)
30 駆動軸(31:軸部、32:外筒部)
40 ヘッド回転機構
50 ヘッド昇降機構
60 カップリング部(61:板バネ)
70 研磨ヘッド(73:研磨パッド、74:ヘッド軸)
100 押圧力検出装置
110、110´ 相対変位検出部(相対変位検出手段)
111 第1反射部材
112 第2反射部材
115 光源
116 位置検出器
120 演算処理部

Claims (1)

  1. 基台に回転可能かつ回転軸方向に移動可能に配設された駆動軸と、前記駆動軸にカップリング部を介して接続された研磨ヘッドと、前記研磨ヘッドに対向して設けられ研磨対象物を保持するワーク保持部とを備え、前記駆動軸を回転させるとともに前記回転軸方向に移動させて前記研磨ヘッドに装着された研磨パッドを前記ワーク保持部に保持された研磨対象物に押接し研磨加工を行うように構成された研磨装置において、
    前記カップリング部は、前記駆動軸と前記研磨ヘッドとを前記駆動軸の回転方向に一体回転させるとともに、前記回転軸方向には前記駆動軸と前記研磨ヘッドとを弾性的に相対変位可能に接続するように構成され、
    前記カップリング部における前記駆動軸と前記研磨ヘッドとの前記回転軸方向の相対変位量を非接触で検出する相対変位検出手段と、
    予め設定された前記カップリング部の弾性係数および前記相対変位検出手段により検出された前記駆動軸と前記研磨ヘッドとの前記回転軸方向の相対変位量に基づいて、前記研磨対象物に対する前記研磨パッドの押圧力を算出する演算処理部とを備えたことを特徴とする研磨装置の押圧力検出装置。
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