JP2013232628A - 研磨組成物、研磨組成物の製造方法および基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨レートおよびエロージョンの抑制を可能とする研磨組成物を提供する。
【解決手段】(A)酸化剤と、(B)アミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(E)ノニオン性水溶性ポリマーと、(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーによってコーティングされた砥粒と、(G)分散媒としての水と、を含有し、pHが7〜11であり、前記ノニオン性水溶性ポリマーが前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部含有されている、研磨組成物を採用する。
【選択図】なし
【解決手段】(A)酸化剤と、(B)アミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(E)ノニオン性水溶性ポリマーと、(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーによってコーティングされた砥粒と、(G)分散媒としての水と、を含有し、pHが7〜11であり、前記ノニオン性水溶性ポリマーが前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部含有されている、研磨組成物を採用する。
【選択図】なし
Description
本発明は研磨組成物、研磨組成物の製造方法、および研磨組成物を用いた基板の製造方法に関する。
本願は、2012年4月5日に、日本に出願された特願2012−86440に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2012年4月5日に、日本に出願された特願2012−86440に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
集積回路(IC:Integrated Circuit)、大規模集積回路(LSI:Large Scale Integration)、磁気記憶メモリ(MRAM:Magnetoresistive Random Access Memory)といった半導体デバイスの高集積化、高性能化が進んでいる。このような半導体デバイスの製造技術として、新たな微細加工技術が開発されている。微細加工技術の一つに、化学機械研磨法(CMP:Chemical Mechanical Polishing。以下、CMP法という。)がある。化学機械研磨法は、これら半導体デバイスの製造時における金属配線の形成工程、絶縁膜の平坦化工程などに頻繁に利用されている。
また、最近は、配線遅延の問題を解決するために、銅又は銅合金からなる配線の利用が試みられている。銅又は銅合金からなる配線は、ダマシン法によって形成される。ダマシン法は、あらかじめ溝が形成された絶縁膜上に、銅又は銅合金の薄膜を堆積するとともに溝内に銅又は銅合金の薄膜を埋め込み、次いで、溝以外の絶縁膜上に形成された薄膜をCMP法により除去することにより、溝内の銅又は銅合金を配線として残す方法である。ダマシン法によって、絶縁膜上の溝に埋め込まれた銅又は銅合金からなる配線を形成できる。
ダマシン法に適用するCMP法として、各種の研磨組成物を用いる方法が知られている。特許文献1には、正電荷の高分子電解質と、この高分子電解質に静電結合した研磨剤粒子とを含む研磨組成物が開示されている。特許文献2には、研磨剤粒子と、研磨剤粒子とは異なるイオン性の電荷を有する高分子電解質とを含有する研磨組成物が開示されている。
しかし、特許文献1には、研磨剤粒子の凝集安定性が示されているものの、研磨レートや平坦性といった性能は明確に示されていない。特許文献2に記載されたCMP法は、高分子電解質が一部の研磨剤粒子に吸着することで、被研磨物の凸部における研磨レートと凹部における研磨レートとの差を発生させる機構である。この特許文献2に記載された技術では、研磨剤粒子(砥粒)の分散性が不十分であった。そのため研磨レートの制御が困難になる問題があった。
また、特許文献3のように、水溶性ノニオン性ポリマーと、水溶性ノニオン性ポリマーに結合する砥粒とを含む研磨組成物を用いたCMP法では、水溶性ノニオン性ポリマーがシリコン酸化膜などの絶縁膜に付着する。そのため、絶縁膜の研磨レートが低下する問題があった。なお、研磨レートとは、単位時間当たりの研磨量をいう。
また、特許文献3のように、水溶性ノニオン性ポリマーと、水溶性ノニオン性ポリマーに結合する砥粒とを含む研磨組成物を用いたCMP法では、水溶性ノニオン性ポリマーがシリコン酸化膜などの絶縁膜に付着する。そのため、絶縁膜の研磨レートが低下する問題があった。なお、研磨レートとは、単位時間当たりの研磨量をいう。
一方、ダマシン法では、配線材料の絶縁膜への拡散を防止するために、絶縁膜の溝にバリア金属膜を形成してから、溝内に銅又は銅合金からなる配線材料を埋め込む場合がある。CMP法では、絶縁膜の研磨レートが低下しやすいのに対し、バリア金属膜の研磨レートは低下しにくい。このため、半導体デバイスのうち、配線を高密度で配置させる箇所では、CMP法によって、配線とともにとバリア金属膜が優先して研磨され、その結果、バリア金属膜の周辺に位置する絶縁膜も過剰に研磨されることがある。このような現象は一般にエロージョンと呼ばれる。特に、半導体デバイスの高集積化に伴って配線幅が細くなると、エロージョンが起こり易い。エロージョンは配線抵抗を高める原因や、配線同士をショートさせる原因になる。従って、エロージョンを防止することが望まれている。
このように、従来のCMP法ではバリア金属膜に対する研磨レートを抑制することが困難であり、絶縁膜のエロージョンを防止できなかった。そのため、平坦性が十分優れた基板の製造が困難であった。
このように、従来のCMP法ではバリア金属膜に対する研磨レートを抑制することが困難であり、絶縁膜のエロージョンを防止できなかった。そのため、平坦性が十分優れた基板の製造が困難であった。
本発明は、バリア金属膜の研磨レートを抑制して、絶縁膜のエロージョンの発生を防止可能とする研磨組成物、研磨組成物の製造方法及び研磨組成物を用いた基板の製造方法を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1] (A)酸化剤と、(B)アミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(E)ノニオン性水溶性ポリマーと、(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーによってコーティングされた砥粒と、(G)分散媒としての水と、を含有し、pHが7〜11であり、前記ノニオン性水溶性ポリマーが前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部含有されている、研磨組成物。
[2] 前記ノニオン性水溶性ポリマーが、ポリビニルピロリドンである[1]に記載の研磨組成物。
[3] 前記酸化剤が、過硫酸塩である[1]または[2]に記載の研磨組成物。
[4] 前記酸化剤の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜30質量%である[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[5] 前記カルボン酸が、蓚酸および/またはヘキサン酸である[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[6] 前記スルホン酸が、アルキルベンゼンスルホン酸である[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[7] 前記脂肪酸が、オクタン酸である[1]乃至[6]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[8] 前記砥粒の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜10質量%である[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[9] 前記砥粒が、コロイダルシリカである[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[10] ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸、ビニルイミダゾールの中から選ばれる一種または2種以上を更に含有し、かつ、その濃度が0.5質量%以下である[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[11] 基板上の絶縁膜の凹部に形成された金属膜および/またはバリア金属膜を研磨するための[1]乃至[10]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[12] (A)酸化剤と、(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(F’)砥粒と、(E’)前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーとを、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整するとともに、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする研磨組成物の製造方法。
[13] 砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーを混合して、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする前処理工程と、(A)酸化剤、(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸、および(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒、を、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整する工程と、を具備してなる研磨組成物の製造方法。
[14] [1]〜[13]の何れか一項に記載の研磨組成物により、基板上の絶縁膜に設けられた凹部に形成された金属膜またはバリア金属膜のいずれか一方または両方を研磨する基板の製造方法。
[15] 前記金属膜が、銅又は銅含有合金である[14]に記載の基板の製造方法。
[16] 前記バリア金属膜が、タンタル又はタンタル合金である[14]または[15]に記載の基板の製造方法。
[1] (A)酸化剤と、(B)アミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(E)ノニオン性水溶性ポリマーと、(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーによってコーティングされた砥粒と、(G)分散媒としての水と、を含有し、pHが7〜11であり、前記ノニオン性水溶性ポリマーが前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部含有されている、研磨組成物。
[2] 前記ノニオン性水溶性ポリマーが、ポリビニルピロリドンである[1]に記載の研磨組成物。
[3] 前記酸化剤が、過硫酸塩である[1]または[2]に記載の研磨組成物。
[4] 前記酸化剤の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜30質量%である[1]乃至[3]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[5] 前記カルボン酸が、蓚酸および/またはヘキサン酸である[1]乃至[4]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[6] 前記スルホン酸が、アルキルベンゼンスルホン酸である[1]乃至[5]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[7] 前記脂肪酸が、オクタン酸である[1]乃至[6]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[8] 前記砥粒の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜10質量%である[1]乃至[7]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[9] 前記砥粒が、コロイダルシリカである[1]乃至[8]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[10] ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸、ビニルイミダゾールの中から選ばれる一種または2種以上を更に含有し、かつ、その濃度が0.5質量%以下である[1]乃至[9]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[11] 基板上の絶縁膜の凹部に形成された金属膜および/またはバリア金属膜を研磨するための[1]乃至[10]のいずれか一項に記載の研磨組成物。
[12] (A)酸化剤と、(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(F’)砥粒と、(E’)前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーとを、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整するとともに、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする研磨組成物の製造方法。
[13] 砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーを混合して、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする前処理工程と、(A)酸化剤、(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸、および(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒、を、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整する工程と、を具備してなる研磨組成物の製造方法。
[14] [1]〜[13]の何れか一項に記載の研磨組成物により、基板上の絶縁膜に設けられた凹部に形成された金属膜またはバリア金属膜のいずれか一方または両方を研磨する基板の製造方法。
[15] 前記金属膜が、銅又は銅含有合金である[14]に記載の基板の製造方法。
[16] 前記バリア金属膜が、タンタル又はタンタル合金である[14]または[15]に記載の基板の製造方法。
本発明の研磨組成物によれば、ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒が溶媒中に十分に分散するので、配線材料である金属膜やバリア金属膜の研磨レートを抑制できる。
また、本発明の研磨組成物および研磨組成物を用いた基板の製造方法によれば、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着が防止されるので、絶縁膜の研磨レートが低下しない。そのため、細い配線が高密度で配された絶縁膜を有する基板であっても、CMP加工時の絶縁膜のエロージョンを抑制して、基板の平坦性を高く保つことができる。
また、本発明の研磨組成物および研磨組成物を用いた基板の製造方法によれば、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着が防止されるので、絶縁膜の研磨レートが低下しない。そのため、細い配線が高密度で配された絶縁膜を有する基板であっても、CMP加工時の絶縁膜のエロージョンを抑制して、基板の平坦性を高く保つことができる。
以下、本発明の好適な実施形態である研磨組成物を詳細に説明する。なお、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではない。また、本発明は、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、基板上の絶縁膜の凹部に形成された金属膜および/またはバリア金属膜を研磨する。この研磨組成物は、(A)酸化剤、(B)酸、(C)スルホン酸、(D)脂肪酸、(E)ノニオン性水溶性ポリマーおよび(F)前記のノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒、を有している。また、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、これら(A)〜(F)の各成分が(G)分散媒に添加されて構成されている。以下それぞれについてその詳細を説明する。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、基板上の絶縁膜の凹部に形成された金属膜および/またはバリア金属膜を研磨する。この研磨組成物は、(A)酸化剤、(B)酸、(C)スルホン酸、(D)脂肪酸、(E)ノニオン性水溶性ポリマーおよび(F)前記のノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒、を有している。また、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、これら(A)〜(F)の各成分が(G)分散媒に添加されて構成されている。以下それぞれについてその詳細を説明する。
<(A)酸化剤>
本実施形態の研磨組成物に含有される酸化剤としては、酸素を与えて金属膜またはバリア金属膜を酸化させるものが好ましい。より具体的には、酸素、オゾン、過酸化水素、アルキルパーオキサイド、過酸、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、ポリオキソ酸などを用いることができる。アルキルパーオキサイドとしては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイドなどを例示できる。過酸としては、過酢酸、過安息香酸などを例示できる。過マンガン酸塩としては、過マンガン酸カリウムなどを例示できる。過ヨウ素酸塩としては、過ヨウ素酸カリウムなどを例示できる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどを例示できる。次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸カリウムなどを例示できる。このような酸化剤を用いることにより、金属もしくは金属合金からなる金属膜またはバリア金属膜を酸化させて、金属膜又はバリア金属膜の研磨レートを向上できる。また、このような酸化剤の中でも過硫酸塩を用いることが特に好ましい。過硫酸塩は、酸化剤として取り扱いが容易であるためである。
本実施形態の研磨組成物に含有される酸化剤としては、酸素を与えて金属膜またはバリア金属膜を酸化させるものが好ましい。より具体的には、酸素、オゾン、過酸化水素、アルキルパーオキサイド、過酸、過マンガン酸塩、過ヨウ素酸塩、過硫酸塩、次亜塩素酸塩、ポリオキソ酸などを用いることができる。アルキルパーオキサイドとしては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、エチルベンゼンハイドロパーオキサイドなどを例示できる。過酸としては、過酢酸、過安息香酸などを例示できる。過マンガン酸塩としては、過マンガン酸カリウムなどを例示できる。過ヨウ素酸塩としては、過ヨウ素酸カリウムなどを例示できる。過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなどを例示できる。次亜塩素酸塩としては、次亜塩素酸カリウムなどを例示できる。このような酸化剤を用いることにより、金属もしくは金属合金からなる金属膜またはバリア金属膜を酸化させて、金属膜又はバリア金属膜の研磨レートを向上できる。また、このような酸化剤の中でも過硫酸塩を用いることが特に好ましい。過硫酸塩は、酸化剤として取り扱いが容易であるためである。
また、酸化剤の濃度は、研磨組成物に対して0.01〜30質量%であることが好ましく、より好ましくは0.05〜20質量%であり、更に好ましくは0.1〜10質量%である。酸化剤の濃度が研磨組成物に対して0.01〜30質量%であることにより、実用上、金属膜又はバリア金属膜に対する十分な研磨レートが得られる。酸化剤の濃度が研磨組成物に対して0.01質量%以上であれば、金属膜に対する研磨レートが十分となり好ましい。また、酸化剤の濃度が研磨組成物に対して30質量%以下であれば、過剰な酸化剤により金属膜表面にち密な酸化膜が形成されず、金属膜に対する研磨レートが抑制されることがないので好ましい。
<(B)酸>
本実施形態においては、酸としてアミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上を用いる。
具体的にはたとえば、アミノ酸としては、グリシン、アラニン、β−アラニン、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、アロトレオニン、ホモセリン、チロシン、3,5−ジヨード−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシ−プロリン、システィン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システィン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−システィン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシ−リシン、クレアチン、キヌレニン、ヒスチジン、1−メチル−ヒスチジン、3−メチル−ヒスチジン、エルゴチオネイン、トリプトファンなどを用いることができる。
本実施形態においては、酸としてアミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上を用いる。
具体的にはたとえば、アミノ酸としては、グリシン、アラニン、β−アラニン、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、アロイソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、アロトレオニン、ホモセリン、チロシン、3,5−ジヨード−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシ−プロリン、システィン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システィン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−システィン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシ−リシン、クレアチン、キヌレニン、ヒスチジン、1−メチル−ヒスチジン、3−メチル−ヒスチジン、エルゴチオネイン、トリプトファンなどを用いることができる。
また、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸にはアミノ酸は含まれない。カルボン酸の例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコ−ル酸、サリチル酸、グリセリン酸、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸などのカルボン酸、並びにそれらの塩を用いることができる。カルボン酸としては、蓚酸および/またはヘキサン酸を用いることが特に好ましい。蓚酸および/またはヘキサン酸は金属膜に対する研磨レートが高く、より平坦性の高い基板を形成できるため好ましい。
また、無機酸としては、例えば、硫酸、燐酸、ホスホン酸、硝酸などを用いることができる。
これらの酸については、何れか1種、若しくは2種以上を混合して用いることができる。また、酸の濃度は、研磨組成物に対して0.01〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.02〜5質量%であり、更に好ましくは0.05〜2質量%である。酸の濃度が研磨組成物に対して0.01〜10質量%であることにより、実用上、十分な金属膜に対する研磨レートを得ることができる。酸の濃度が研磨組成物に対して0.01質量%以上であれば、金属膜に対する研磨レートが十分となる。また、酸の濃度が研磨組成物に対して10質量%以下であれば、金属もしくは金属合金からなる金属膜またはバリア金属膜のエッチング速度が過剰に高くならず、配線表面の腐食や平坦性の低下を防止できる。
<(C)スルホン酸>
本実施形態においては、スルホン酸として、炭素数が8個以上15個以下のアルキル基を有するものを用いる。アルキル基を有するスルホン酸としては、アルキルスルホン酸、アルキル芳香族スルホン酸などを例示できる。
本実施形態においては、スルホン酸として、炭素数が8個以上15個以下のアルキル基を有するものを用いる。アルキル基を有するスルホン酸としては、アルキルスルホン酸、アルキル芳香族スルホン酸などを例示できる。
アルキルスルホン酸としては、デシルスルホン酸、ドデシルスルホン酸などを例示できる。
アルキル芳香族スルホン酸としては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物などを例示できる。
スルホン酸として特にアルキルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸としては、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、又はこれらの混合物を例示できる。
更に、これらスルホン酸のカリウム塩やアンモニウム塩などの塩類を用いることもできる。
アルキル芳香族スルホン酸としては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物などを例示できる。
スルホン酸として特にアルキルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。アルキルベンゼンスルホン酸としては、デシルベンゼンスルホン酸、ウンデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリデシルベンゼンスルホン酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、又はこれらの混合物を例示できる。
更に、これらスルホン酸のカリウム塩やアンモニウム塩などの塩類を用いることもできる。
また、これらスルホン酸は、何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。スルホン酸を用いることにより、金属膜および/またはバリア金属膜からなる金属部分と絶縁膜との段差の発生や、金属部分の腐食を十分抑制できる。
また、本実施形態におけるスルホン酸の濃度は、研磨組成物に対して0.01質量%以上が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.05〜1質量%が更に好ましく、0.05〜0.5質量%であることが特に好ましい。スルホン酸の濃度を研磨組成物に対して0.01質量%以上とすることにより、金属部分と絶縁膜との段差発生や、平坦性の悪化を防ぐことができる。スルホン酸の濃度を研磨組成物に対して5質量%以下とすれば、金属膜に対する研磨レートが抑制されることがないので好ましい。
<(D)脂肪酸>
本実施形態においては、脂肪酸として、炭素数が8個以上15個以下のアルキル基を有するものを用いる。アルキル基を有する脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸などを例示できる。また、脂肪酸のカリウム塩やアンモニウム塩などの塩類も用いることができる。飽和脂肪酸としては、オクタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などを用いることが好ましい。
また、不飽和脂肪酸としては、エイコサペンタエン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを用いることが好ましい。
これらの中でも脂肪酸として特にオクタン酸が好ましい。
また、これら脂肪酸の何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。脂肪酸を用いることにより、金属部分と絶縁膜との段差の発生や、金属部分の腐食を十分抑制することができる。
本実施形態においては、脂肪酸として、炭素数が8個以上15個以下のアルキル基を有するものを用いる。アルキル基を有する脂肪酸としては、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸などを例示できる。また、脂肪酸のカリウム塩やアンモニウム塩などの塩類も用いることができる。飽和脂肪酸としては、オクタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸などを用いることが好ましい。
また、不飽和脂肪酸としては、エイコサペンタエン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを用いることが好ましい。
これらの中でも脂肪酸として特にオクタン酸が好ましい。
また、これら脂肪酸の何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。脂肪酸を用いることにより、金属部分と絶縁膜との段差の発生や、金属部分の腐食を十分抑制することができる。
また、本実施形態における脂肪酸の濃度は、研磨組成物に対して0.001質量%以上が好ましく、0.001〜5質量%がより好ましく、0.005〜1質量%が更に好ましく、0.05〜0.5質量%であることが特に好ましい。脂肪酸の濃度を研磨組成物に対して0.001質量%以上とすることにより、金属部分と酸化膜との段差の発生や、配線を設けた基板の表面の平坦性の悪化を防ぐことができる。また、脂肪酸の濃度が研磨組成物に対して5質量%以下とすることにより、金属部分の腐食を十分抑制できる。
<(E)ノニオン性水溶性ポリマー>
本実施形態の研磨組成物にはノニオン性水溶性ポリマーが添加されている。ノニオン性水溶性ポリマーは、水素結合またはファンデルワールス力により、後述する砥粒をコーティングしている。このようなノニオン性水溶性ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン(共)重合体、アクリロイルモルホリン(共)重合体、N−イソプロピルアクリルアミド(共)重合体などを用いることができる。これらの中でも特にポリビニルピロリドンが好ましい。ノニオン性水溶性ポリマーは、これらの何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。
本実施形態の研磨組成物にはノニオン性水溶性ポリマーが添加されている。ノニオン性水溶性ポリマーは、水素結合またはファンデルワールス力により、後述する砥粒をコーティングしている。このようなノニオン性水溶性ポリマーとしては、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ビニルピロリドン(共)重合体、アクリロイルモルホリン(共)重合体、N−イソプロピルアクリルアミド(共)重合体などを用いることができる。これらの中でも特にポリビニルピロリドンが好ましい。ノニオン性水溶性ポリマーは、これらの何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。
ノニオン性水溶性ポリマーを用いることにより、ノニオン性水溶性ポリマーを砥粒に対して十分吸着させて、砥粒の分散安定化に寄与できる。また、ノニオン性水溶性ポリマーと砥粒との吸着は水素結合またはファンデルワールス力によるものであり、非可逆的である。そのため、ノニオン性水溶性ポリマーは砥粒に一度吸着すると離れることはなく、分散媒中に解離することはない。これらの作用は、特にポリビニルピロリドンにおいて優れる。また、ポリビニルピロリドンはアミド結合を有しているため、本発明に好適な研磨組成物の分散媒における中性から弱アルカリの条件下において、砥粒から解離することなく、安定して存在できる。
ノニオン性水溶性ポリマーとしては、重量平均分子量3000〜1500000のものが好ましく、3000〜1000000のものが特に好ましい。ノニオン性水溶性ポリマーとしてこのような条件のものを用いることにより、金属部分の表面における細かい腐食を十分抑制することができる。
また、ノニオン性水溶性ポリマーとしては、25℃の水に5質量%以上溶解できるものを用いることが好ましい。
また、ノニオン性水溶性ポリマーとしては、25℃の水に5質量%以上溶解できるものを用いることが好ましい。
ノニオン性水溶性ポリマーは、特定の官能基を有するものがよい。このような官能基としては、アルコール性水酸基、環状アミド、N−アルキル置換アミド基が好ましい。アルコール性水酸基は高分子反応で導入されたものであってもよい。アルコール性水酸基を有するノニオン性水溶性ポリマーとして例えば、酢酸ビニル重合体のケン化によって得られたポリビニルアルコール等を例示できる。
本実施形態におけるノニオン性水溶性ポリマーは、例えば、ノニオン性親水基を有するモノマーと、ビニル基を有するモノマーとの重合体や共重合体、もしくはどちらかの単独重合体であっても構わない。ノニオン性親水基またはビニル基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミドなどを挙げることができる。
ノニオン性水溶性ポリマーは、ノニオン性親水基を有するモノマーと、疎水性を有するモノマーとの共重合体であってもかまわない。疎水性を有するモノマーとしては、例えば、スチレンや、N−t−オクチルアクリルアミドなどを挙げることができる。
本実施形態におけるノニオン性水溶性ポリマーの使用量は、後述する砥粒100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜9質量部がより好ましく、3〜7質量部が特に好ましい。ノニオン性水溶性ポリマーの使用量をこの範囲内とすることにより、ノニオン性水溶性ポリマーのほぼ100%が砥粒にコーティングされる。これにより、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着を防いで、絶縁膜の研磨レートを低下させることがない。100質量部の砥粒に対するノニオン性水溶性ポリマーの濃度が1質量部以上であれば、ノニオン性水溶性ポリマーによって砥粒を十分にコーティングできる。また、100質量部の砥粒に対するノニオン性水溶性ポリマーの使用量が10質量部以下であれば、余剰のノニオン性水溶性ポリマーが絶縁膜に吸着して絶縁膜の研磨レートを低下させることがない。また、余剰なノニオン性水溶性ポリマーの添加は砥粒の凝集を促進して研磨組成物の安定性を低下させるので、100質量部の砥粒に対するノニオン性水溶性ポリマーの使用量を10質量部以下にするとよい。
<(F)砥粒>
本実施形態においては、砥粒として、コロイダルシリカ、シリカ、アルミナ、セリア、有機研磨材などを用いることができる。また、これらの砥粒のうち何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。特に、砥粒としてコロイダルシリカを用いることが好ましい。砥粒としてこのようなものを用いることによって、基板表面のスクラッチ発生を防止できる。
本実施形態においては、砥粒として、コロイダルシリカ、シリカ、アルミナ、セリア、有機研磨材などを用いることができる。また、これらの砥粒のうち何れか1種のみならず、2種以上を混合して用いることができる。特に、砥粒としてコロイダルシリカを用いることが好ましい。砥粒としてこのようなものを用いることによって、基板表面のスクラッチ発生を防止できる。
砥粒の含有率は、研磨組成物に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.05〜5質量%がより好ましく、0.1〜1質量%が特に好ましい。砥粒の含有率がこの範囲内であることにより、金属部分と絶縁膜との段差の発生やスクラッチの発生を十分に防止できる。一方、砥粒の含有量が0.01質量%以上であれば金属膜に対する研磨レートが十分となり好ましい。また、砥粒の含有量が10質量%以下であれば金属部分と酸化膜との段差の発生や、スクラッチの発生を十分抑えることができる。
本実施形態における砥粒は、ノニオン性水溶性ポリマーによりその周囲をコーティングされている。そのため、砥粒は分散媒中で十分に分散され、配線の研磨レートを抑制することが可能となる。
砥粒の平均粒径は、1μm以下であることが好ましく、0.01μm〜0.5μmがより好ましく、0.02μm〜0.25μmが更に好ましい。砥粒の平均粒径が1μm以下であることにより、研磨レートを十分保つとともに、スクラッチなどの発生を防ぐことができる。特に、砥粒の平均粒径が0.01μm以上であれば金属膜に対する研磨レートが十分となる。また、砥粒の平均粒径が0.5μm以下であればスクラッチの発生を防止できる。砥粒の平均粒径は、動的光散乱式の粒度分布測定機(例えば、マイクロトラック製UPA150)で測定した体積平均粒径D50を指標にできる。
本実施形態における研磨組成物のpH(水素イオン指数)は、7〜11の範囲が好ましく、8〜10がより好ましく、8.5〜10がさらに好ましい。pHの測定値は、例えば、YOKOGAWA製のpHメーター(PH71)で25℃における測定値を用いればよい。
研磨組成物のpHを7〜10とすることにより、ノニオン性水溶性ポリマーがカチオン性を帯びて、コーティングされた砥粒からの解離を防ぐことができる。研磨組成物のpHを調整する試薬としては、無機酸、有機酸、アルカリなどを適宜用いることができる。
研磨組成物のpHを7〜10とすることにより、ノニオン性水溶性ポリマーがカチオン性を帯びて、コーティングされた砥粒からの解離を防ぐことができる。研磨組成物のpHを調整する試薬としては、無機酸、有機酸、アルカリなどを適宜用いることができる。
本実施形態の研磨組成物には、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸、ビニルイミダゾールの中から選ばれる一種または2種以上が更に含有されていてもよい。これらの研磨組成物中の濃度は、研磨組成物の0.001〜0.5質量%であることが好ましい。これらが研磨組成物の0.001〜0.5質量%の濃度で含有されていることにより、配線(金属膜またはバリア金属膜)の表面の腐食を抑制でき、配線表面の研磨レートを適度に抑制できる。これらの研磨組成物中の濃度は、研磨組成物の0.002〜0.02質量%であることがより好ましい。
<(G)分散媒>
研磨組成物の分散媒としては、水が好ましく,蒸留水やイオン交換水などの高純度の純水を用いることがもっとも好ましい。
研磨組成物の分散媒としては、水が好ましく,蒸留水やイオン交換水などの高純度の純水を用いることがもっとも好ましい。
次いで、本発明の好適な実施形態である研磨組成物の製造方法について説明する。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、上記の(A)酸化剤、(B)酸、(C)スルホン酸、(D)脂肪酸、(E)ノニオン性水溶性ポリマーおよび(F)砥粒を、(G)分散媒に混合してpHを7〜11に調整するとともに、砥粒をノニオン性水溶性ポリマーでコーティングすることにより製造する。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、上記の(A)酸化剤、(B)酸、(C)スルホン酸、(D)脂肪酸、(E)ノニオン性水溶性ポリマーおよび(F)砥粒を、(G)分散媒に混合してpHを7〜11に調整するとともに、砥粒をノニオン性水溶性ポリマーでコーティングすることにより製造する。
ノニオン性水溶性ポリマーを砥粒の表面に吸着させてコーティングするために、前処理を行ってもよい。まず砥粒と水を混合し、攪拌しながらノニオン性水溶性ポリマーを混合する。攪拌は例えば攪拌機、ホモジナイザ、超音波分散機などを使用して行うことができる。攪拌機を用いる場合、攪拌羽を10〜100rpmで回転させながら1時間、100〜1000rpmで30分以上混合液を攪拌する。これにより、若干の負電荷を有する砥粒表面にノニオン性水溶性ポリマーが吸着し、ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒が得られる。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、ノニオン性水溶性ポリマーが砥粒表面にコーティングされていることにより、砥粒が溶媒中に十分に分散される。そのため、配線(金属膜および/またはバリア金属膜)の研磨レートを抑制できる。また、砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーが含まれるので、ノニオン性水溶性ポリマーのほぼ100%が砥粒に吸着され、分散媒中にはほとんど遊離されない。そのため、被研磨物である絶縁膜にノニオン性水溶性ポリマーが吸着することがなく、絶縁膜の研磨レートの低下を防止できる。これにより、金属膜からなる細い配線が絶縁膜に高密度に埋め込まれた基板であっても、配線および絶縁膜のエロージョンを抑制するとともに、高い平坦性を保ちながら基板を研磨できる。そのため、くぼみのない、平坦性の十分優れた基板を製造できる。
また、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、溶媒中のノニオン性水溶性ポリマーのほとんどが砥粒をコーティングする点が従来の研磨組成物と異なる部分であるが、上記効果以外の他の性能は変動しにくい。そのため、従来の研磨組成物の効果に加えて本発明の効果を得ることができ、かつ、非常に使いやすいものとなる。
また、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、溶媒中のノニオン性水溶性ポリマーのほとんどが砥粒をコーティングする点が従来の研磨組成物と異なる部分であるが、上記効果以外の他の性能は変動しにくい。そのため、従来の研磨組成物の効果に加えて本発明の効果を得ることができ、かつ、非常に使いやすいものとなる。
次いで、本発明の好適な実施形態である研磨組成物を用いた基板の製造方法について説明する。本発明の研磨組成物は、例えば、半導体デバイスの製造工程において、基板上の絶縁膜の溝に、配線材料である金属膜のみまたは金属膜およびバリア金属膜を埋め込んだ後、金属膜およびバリア金属膜を研磨して絶縁膜に埋め込み配線を形成する際に用いる。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物を用いた基板の製造方法は、研磨組成物、金属膜またはバリア金属膜を備えた研磨対象物および研磨装置を準備する工程と、金属膜またはバリア金属膜を研磨する工程と、から概略構成されている。以下、それぞれについてその詳細を説明する。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物を用いた基板の製造方法は、研磨組成物、金属膜またはバリア金属膜を備えた研磨対象物および研磨装置を準備する工程と、金属膜またはバリア金属膜を研磨する工程と、から概略構成されている。以下、それぞれについてその詳細を説明する。
(研磨組成物、研磨対象物および研磨装置を準備する工程)
まず、本発明の好適な実施形態である研磨組成物について説明する。本発明の研磨組成物は、最初から使用液として調整しておくのみならず、液の安定性等、取り扱いの利便性を考慮して、成分ごとに複数種の組成物に分けて保存したものを、使用直前に混合して研磨組成物としてもよい。また、研磨組成物を濃縮液の状態で保存し、使用時にこの保存液を希釈して研磨組成物としてもよい。
まず、本発明の好適な実施形態である研磨組成物について説明する。本発明の研磨組成物は、最初から使用液として調整しておくのみならず、液の安定性等、取り扱いの利便性を考慮して、成分ごとに複数種の組成物に分けて保存したものを、使用直前に混合して研磨組成物としてもよい。また、研磨組成物を濃縮液の状態で保存し、使用時にこの保存液を希釈して研磨組成物としてもよい。
本発明においては、研磨工程の前に、少なくとも砥粒とノニオン性水溶性ポリマーを予め混合するとともに、ノニオン性水溶性ポリマーで砥粒をコーティングしておけば、いずれの状態の研磨組成物であっても使用できる。
複数種の組成物を成分ごとに分けて保存する場合は、各成分は水溶液の形態で準備すればよい。使用時にこれら水溶液を混合し、必要により水で希釈して使用液とすることができる。この場合はたとえば、酸化剤とその他の溶液の2種、もしくは酸化剤と砥粒を主体とするものとその他の溶液との3種類に分けることができる。
また、濃縮液として保存する場合は、使用する際に濃縮液に水又は水溶液を加えて希釈し、使用液として調整すればよい。
また、濃縮液として保存する場合は、使用する際に濃縮液に水又は水溶液を加えて希釈し、使用液として調整すればよい。
研磨対象物である基板は、具体的には図1(a)に示すように、図示しない基板上に形成されて、複数の溝(凹部)2が設けられた絶縁膜1と、絶縁膜1を覆うように形成されたバリア金属膜4と、バリア金属膜4を覆うように形成された金属膜5とから概略構成されている。絶縁膜1の溝2同士の間の領域はスペース3となっている。凹部2を埋めるように形成されたバリア金属膜4および金属膜5は、研磨組成物を使用したCMP処理によって複数に分断され、最終的には複数の配線2’を構成することになる。
なお、本発明の好適な実施形態である研磨組成物を用いて基板の製造を行う際の主な研磨対象は、絶縁膜1上に形成された金属膜5およびバリア金属膜4である。ただし、絶縁膜1のスペース上のバリア絶縁膜4まで研磨して除去する場合は、金属膜5またはバリア金属膜4に隣接する絶縁膜(スペース3の部分)もわずかながら研磨されるので、絶縁膜も研磨対象になる。
金属膜5は、銅、アルミニウム、鉄、タングステンまたはこれらのいずれかを含む合金が好ましく、銅または銅合金が特に好ましい。このような材料からなる金属膜5に対し、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、特に優れた効果を発揮できる。
バリア金属膜4は、タンタル、ニッケル、チタン、ルテニウム、白金などの白金族金属、またはこれらのいずれかを含む合金が好ましく、タンタルまたはタンタル合金が特に好ましい。このような材料からなるバリア金属膜4に対し、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、特に優れた効果を発揮できる。
バリア金属膜4は、タンタル、ニッケル、チタン、ルテニウム、白金などの白金族金属、またはこれらのいずれかを含む合金が好ましく、タンタルまたはタンタル合金が特に好ましい。このような材料からなるバリア金属膜4に対し、本発明の好適な実施形態である研磨組成物は、特に優れた効果を発揮できる。
また、絶縁膜1(層間絶縁膜)としては、例えば、酸化ケイ素膜、ヒドロキシシルセスキオキサン(HSQ)、メチルシルセスキオキサン(MSQ)などのケイ素を多量に含む無機系の層間絶縁膜や、ベンゾシクロブテンからなる膜のような有機系の層間絶縁膜を挙げることができる。また、これらの層間絶縁膜に空孔を持たせた低誘電率層間絶縁膜も用いることができる
また、研磨装置としては、研磨対象物である基板を保持するホルダーと、研磨布が貼り付けられた研磨定盤を具備するものを用いることできる。
ここで、研磨布としては不織布、発泡ポリウレタンなどを用いることができ、その素材には特に制限がない。また、縦横、同心円状など、各方向に溝が設けられた研磨布を用いてもよい。
ここで、研磨布としては不織布、発泡ポリウレタンなどを用いることができ、その素材には特に制限がない。また、縦横、同心円状など、各方向に溝が設けられた研磨布を用いてもよい。
(金属膜5、バリア金属膜4を研磨する工程)
次いで、金属膜5、バリア金属膜4を研磨する。まず、本発明の好適な実施形態である研磨組成物を研磨装置の研磨布上に供給しながら、金属膜5およびバリア金属膜4が設けられた基板を、研磨布に押し当てる。次いで、基板を研磨布に押し当てた状態で、研磨定盤と基板とを相対的に面内方向に動かす。これにより、図1(b)に示すように金属膜5が除去され、スペース3上のバリア金属膜4が露出した状態になる。この時点で一旦研磨を終了する。
次いで、金属膜5、バリア金属膜4を研磨する。まず、本発明の好適な実施形態である研磨組成物を研磨装置の研磨布上に供給しながら、金属膜5およびバリア金属膜4が設けられた基板を、研磨布に押し当てる。次いで、基板を研磨布に押し当てた状態で、研磨定盤と基板とを相対的に面内方向に動かす。これにより、図1(b)に示すように金属膜5が除去され、スペース3上のバリア金属膜4が露出した状態になる。この時点で一旦研磨を終了する。
更に、研磨条件を変更して、図1(c)に示すようにスペース3上のバリア金属膜3を研磨して除去し、スペース3における絶縁膜1を露出させてもよい。研磨条件は、金属膜5の除去とバリア金属膜4の除去とでそれぞれ最適な条件で行えばよい。
研磨工程の終了後は、基板を流水中でよく洗浄した後、スピンドライヤ等を用いて基板上に付着した水滴を払い落としてから乾燥させる。以上により、本発明の研磨組成物による基板の製造が完了する。
研磨定盤の回転速度は、研磨装置の構造や大きさによって異なるため、研磨装置の条件に応じて適宜、回転速度を設定すればよい。たとえば、一般的な研磨機を用いた場合は10〜500m/分の回転速度で研磨を行うことが好ましく、20〜300m/分とすることがより好ましく、30〜150m/分とすることが特に好ましい。
金属膜5及びバリア金属膜4を研磨する際は、研磨定盤のみならず基板も回転させることが好ましい。基板の回転数は研磨定盤の回転数とほぼ同じとすることができるが、研磨定盤の回転数に対して基板の回転数を増減させてもよい。また、これらの研磨条件は、研磨途中で変更することもでき、例えば研磨工程の途中で回転速度を変えてもよい。
また、基板はホルダーを介して研磨布に押し付けられるが、この押し付ける際の圧力は、0.1〜100kPaの範囲内とすることが好ましく、0.6〜35kPaの範囲内とすることがより好ましく、0.6〜20kPaの範囲内とすることが特に好ましい。押し付ける際の圧力をこの範囲内とすることにより、金属膜5またはバリア金属膜4の面内均一性及びパターンの平坦性を満たすことができる。
この研磨工程の間、研磨布に本発明の好適な実施形態である研磨組成物をポンプ等で連続的に供給する。研磨布への研磨組成物の供給速度は、研磨装置や基板の大きさに応じて適宜設定すればよい。たとえば、8インチウェハ(200mmウェハ)を用いた場合には、10〜1000ml/分とすることが好ましく、50〜500ml/分とすることがより好ましく、50〜300ml/分とすることが特に好ましい。また、供給速度は、研磨工程の途中で変更してもかまわない。
室温近辺の環境下で研磨装置を用いる場合は、研磨組成物の温度調節をしなくてもよい。一方、研磨装置の設置環境により温度や研磨レートが不十分になる場合は、研磨組成物の温度を適宜調節すればよい。研磨組成物の温度は、0〜100℃の範囲内とすることが好ましく、10〜50℃の範囲内とすることがより好ましく、15℃〜40℃の範囲内とすることが特に好ましい。研磨組成物の温度をこの範囲内とすることにより、金属膜5を十分な速度で研磨することができる。一方、研磨組成物の温度が0℃未満であると金属膜5に対する研磨レートが低下するうえに、分散媒が凍結することがあり好ましくない。また、研磨組成物の温度が100℃を超えると、熱により分散媒などが副反応を起こすおそれがあり好ましくない。
本発明の好適な実施形態である研磨組成物を用いた基板の製造方法によれば、砥粒が分散媒中に十分分散されているため、バリア金属膜の研磨レートを抑制することが可能となる。また、ノニオン性水溶性ポリマーのうちほぼ100%が砥粒に吸着され、分散媒中にはほとんど遊離していないため、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着を防ぐことができる。これにより、絶縁膜の研磨レートの低下を防ぐことができる。そのため、金属膜5からなる細い配線が高密度で形成された基板であっても、エロージョンを抑制するとともに、高い平坦性で形成することができる。
また、本発明の研磨組成物は、溶媒中のノニオン性水溶性ポリマーのほとんどが砥粒にコーティングされている点が従来の研磨組成物と異なる部分であるが、上記効果以外の他の性能は変動しにくい。そのため、工程や条件を変えることなく、従来の研磨組成物と同様に使用することができる。
また、本発明の研磨組成物は、溶媒中のノニオン性水溶性ポリマーのほとんどが砥粒にコーティングされている点が従来の研磨組成物と異なる部分であるが、上記効果以外の他の性能は変動しにくい。そのため、工程や条件を変えることなく、従来の研磨組成物と同様に使用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
<砥粒組成物1の調製>
一次平均粒径が25nmであり、二次平均粒径が50nmであるコロイダルシリカ(扶桑化学製、PL2)1.0gと水を混合攪拌し、全体で250gとなるように水を加えて、表1に示す砥粒組成物1を調製した。
一次平均粒径が25nmであり、二次平均粒径が50nmであるコロイダルシリカ(扶桑化学製、PL2)1.0gと水を混合攪拌し、全体で250gとなるように水を加えて、表1に示す砥粒組成物1を調製した。
<砥粒組成物2の調製>
コロイダルシリカ(扶桑化学製、PL2)1.0gと水を混合し、攪拌しながらノニオン性水溶性ポリマー0.05gを混合し、全体で250gとなるように水を加えた。
この混合液を30分以上攪拌することで、コロイダルシリカをノニオン性水溶性ポリマーでコーティングした。ノニオン性水溶性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(シグマ−アルドリッチ製、ポリビニルピロリドン10k、質量平均分子量10000)を用いた。以上により、表1に示す砥粒組成物2を調製した。
コロイダルシリカ(扶桑化学製、PL2)1.0gと水を混合し、攪拌しながらノニオン性水溶性ポリマー0.05gを混合し、全体で250gとなるように水を加えた。
この混合液を30分以上攪拌することで、コロイダルシリカをノニオン性水溶性ポリマーでコーティングした。ノニオン性水溶性ポリマーとしてポリビニルピロリドン(シグマ−アルドリッチ製、ポリビニルピロリドン10k、質量平均分子量10000)を用いた。以上により、表1に示す砥粒組成物2を調製した。
<組成物1の調製>
水にシュウ酸二水和物0.7gを加えて攪拌、溶解させた。次にドデシルベンゼンスルホン酸0.7gを加えて攪拌した。次に29%アンモニア水(アンモニアとして3.6g)を加えて攪拌した。つぎにNービニルイミダゾール0.1gを加えて攪拌した。次に、D成分としてのオクタン酸0.5gを加えて攪拌した。次にヘキサン酸1gを加えて攪拌した。次にベンズイミダゾール0.07gを加えて攪拌した。最後に全体として250gとなるように水を加えて攪拌した。以上により、組成物1を調製した。表1に組成物1の組成を示す。
水にシュウ酸二水和物0.7gを加えて攪拌、溶解させた。次にドデシルベンゼンスルホン酸0.7gを加えて攪拌した。次に29%アンモニア水(アンモニアとして3.6g)を加えて攪拌した。つぎにNービニルイミダゾール0.1gを加えて攪拌した。次に、D成分としてのオクタン酸0.5gを加えて攪拌した。次にヘキサン酸1gを加えて攪拌した。次にベンズイミダゾール0.07gを加えて攪拌した。最後に全体として250gとなるように水を加えて攪拌した。以上により、組成物1を調製した。表1に組成物1の組成を示す。
<組成物2の調製>
水にシュウ酸二水和物0.7gを加えて攪拌、溶解させた。次にドデシルベンゼンスルホン酸0.7gを加えて攪拌した。次に29%アンモニア水(アンモニアとして3.6g)を加えて攪拌した。つぎにN−ビニルイミダゾール0.1gを加えて攪拌した。次に、D成分としてのオクタン酸0.5gを加えて攪拌した。次にヘキサン酸1gを加えて攪拌した。次にベンズイミダゾール0.07gを加えて攪拌した。つぎにポリビニルピロリドン(シグマ−アルドリッチ製、ポリビニルピロリドン10k、質量平均分子量10000)0.05gを加えて攪拌した。最後に全体として250gとなるように水を加えて攪拌した。以上により、組成物2を調製した。表1に組成物2の組成を示す。
水にシュウ酸二水和物0.7gを加えて攪拌、溶解させた。次にドデシルベンゼンスルホン酸0.7gを加えて攪拌した。次に29%アンモニア水(アンモニアとして3.6g)を加えて攪拌した。つぎにN−ビニルイミダゾール0.1gを加えて攪拌した。次に、D成分としてのオクタン酸0.5gを加えて攪拌した。次にヘキサン酸1gを加えて攪拌した。次にベンズイミダゾール0.07gを加えて攪拌した。つぎにポリビニルピロリドン(シグマ−アルドリッチ製、ポリビニルピロリドン10k、質量平均分子量10000)0.05gを加えて攪拌した。最後に全体として250gとなるように水を加えて攪拌した。以上により、組成物2を調製した。表1に組成物2の組成を示す。
次に、下記に示す基板(ウェハ)を準備した。
・ブランケットウェハ:8インチのシリコンウェハ上にTEOS酸化膜(シリコン酸化膜)、タンタル膜(金属バリア膜)、銅膜がこの順で順次積層され、各膜がそれぞれ均一に積層されたシリコンウェハ。
・パターンウェハ:8インチのシリコンウエハ上にシリコン酸化膜1を形成し、シリコン酸化膜1に、深さ500nm、幅100μmの溝(凹部)2を100μmのピッチで複数設け、シリコン酸化膜1を覆うように25nmの厚さのタンタルからなるバリア金属膜4を形成し、バリア金属膜4を覆うように厚さ1100nmの銅膜からなる金属膜5を形成した図1(a)に示されるシリコンウェハ。
・ブランケットウェハ:8インチのシリコンウェハ上にTEOS酸化膜(シリコン酸化膜)、タンタル膜(金属バリア膜)、銅膜がこの順で順次積層され、各膜がそれぞれ均一に積層されたシリコンウェハ。
・パターンウェハ:8インチのシリコンウエハ上にシリコン酸化膜1を形成し、シリコン酸化膜1に、深さ500nm、幅100μmの溝(凹部)2を100μmのピッチで複数設け、シリコン酸化膜1を覆うように25nmの厚さのタンタルからなるバリア金属膜4を形成し、バリア金属膜4を覆うように厚さ1100nmの銅膜からなる金属膜5を形成した図1(a)に示されるシリコンウェハ。
(実施例1)
表1に示す組成物1と、砥粒組成物2をそれぞれ250gずつ混合して攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して全体を500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物2の等量の混合物に加えて、全体として1000gの研磨組成物を調整した。pHは9.3であった。この研磨組成物によりブランケットウエハ及びパターンウエハをそれぞれ研磨して、その研磨特性を評価した。なお、研磨機としてスピードファム社製のSH−24を用いた。また、ウエハの回転速度を83rpmとし、研磨定盤の回転速度を83rpmとし、研磨組成物の供給速度を150ml/分とし、研磨パッドの押圧力は13.8kPaとした。また、研磨パッドはロデールニッタ社製のIC1000(kグルーブ)を用いた。
表1に示す組成物1と、砥粒組成物2をそれぞれ250gずつ混合して攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して全体を500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物2の等量の混合物に加えて、全体として1000gの研磨組成物を調整した。pHは9.3であった。この研磨組成物によりブランケットウエハ及びパターンウエハをそれぞれ研磨して、その研磨特性を評価した。なお、研磨機としてスピードファム社製のSH−24を用いた。また、ウエハの回転速度を83rpmとし、研磨定盤の回転速度を83rpmとし、研磨組成物の供給速度を150ml/分とし、研磨パッドの押圧力は13.8kPaとした。また、研磨パッドはロデールニッタ社製のIC1000(kグルーブ)を用いた。
<評価方法>
評価方法の各項目を以下に示す。
・銅膜およびタンタル膜の研磨速度:研磨前後の銅膜およびタンタル膜のシート抵抗値から銅膜、バリア膜の膜厚を測定した。銅膜およびバリア膜の膜厚と研磨時間とから研磨速度を計算した。
・シリコン酸化膜の研磨速度:光学式膜厚計により、研磨前後でのシリコン酸化膜の膜厚を測定した。研磨前後のシリコン酸化膜の膜厚および研磨時間から研磨速度を計算した。
評価方法の各項目を以下に示す。
・銅膜およびタンタル膜の研磨速度:研磨前後の銅膜およびタンタル膜のシート抵抗値から銅膜、バリア膜の膜厚を測定した。銅膜およびバリア膜の膜厚と研磨時間とから研磨速度を計算した。
・シリコン酸化膜の研磨速度:光学式膜厚計により、研磨前後でのシリコン酸化膜の膜厚を測定した。研磨前後のシリコン酸化膜の膜厚および研磨時間から研磨速度を計算した。
(比較例1)
表1の組成物1、砥粒組成物1をそれぞれ250gずつ混合し攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物1の等量の混合物に加えて、全体として1000gとし、ポリビニルピロリドンを含まない比較例1の研磨組成物を調製した。比較例1の研磨組成物のpHは9.2であった。比較例1の研磨組成物による研磨特性の評価は、実施例1と同様とした。
表1の組成物1、砥粒組成物1をそれぞれ250gずつ混合し攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物1の等量の混合物に加えて、全体として1000gとし、ポリビニルピロリドンを含まない比較例1の研磨組成物を調製した。比較例1の研磨組成物のpHは9.2であった。比較例1の研磨組成物による研磨特性の評価は、実施例1と同様とした。
(比較例2)
表1の組成物2、砥粒組成物1をそれぞれ250gずつ混合し攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物1の等量の混合物に加えて全体として1000gとし、ポリビニルピロリドンを含む比較例2の研磨組成物を調製した。比較例2の研磨組成物では、コロイダルシリカの前処理を行わずに、コロイダルシリカをポリビニルピロリドンでコーティングしなかった。比較例2の研磨組成物のpHは9.2であった。比較例2の研磨組成物による研磨特性の評価は、これ以外の条件は実施例1と同様とした。
表1の組成物2、砥粒組成物1をそれぞれ250gずつ混合し攪拌した。次に過硫酸アンモニウムを20gと水を混合して500gとして表1に示す酸化剤を調製した。この酸化剤を組成物1と砥粒組成物1の等量の混合物に加えて全体として1000gとし、ポリビニルピロリドンを含む比較例2の研磨組成物を調製した。比較例2の研磨組成物では、コロイダルシリカの前処理を行わずに、コロイダルシリカをポリビニルピロリドンでコーティングしなかった。比較例2の研磨組成物のpHは9.2であった。比較例2の研磨組成物による研磨特性の評価は、これ以外の条件は実施例1と同様とした。
これら実施例1及び比較例1、2について、ブランケットウエハによる研磨速度の評価結果を表2に示す。
表2に示すように、ノニオン性水溶性ポリマーを添加しない比較例1とノニオン性水溶性ポリマーを添加した比較例2とを比較すると、銅膜(金属膜)の研磨レートおよびシリコン酸化膜(絶縁膜)の研磨レートにはほとんど差がなかったが、比較例2のタンタル膜(バリア金属膜)の研磨レートは比較例1に比べて大きく低下した。
また、研磨後の基板の平坦性を実施例1及び比較例1のパターンウエハで検討したところ、実施例1ではディッシングが31.4nmであったのに対し、比較例1では67.1nmとなり、実施例1ではディッシングが抑制された。なお、ディッシングとは図2に示すように、溝2内に埋め込まれた金属膜5の上面が研磨されて深さ寸法dまで剔られた状態をいう。寸法dをディッシングとして評価した。また、エロージョンとは、図3に示すように、溝(凹部)2およびスペース3が設けられた領域全体が過剰にエッチングされて深さeの凹部が形成された状態をいう。
研磨組成物中のポリビニルピロリドンは、参考文献1に記載のように、コロイダルシリカに対して10%程度まで吸着し、コロイダルシリカの分散安定化に寄与することが知られている。この吸着は非可逆的であることも示されており、一度吸着すると離れないことが知られている。このようなノニオン性水溶性ポリマーのコロイダルシリカへの吸着は、水素結合またはファンデルワールス力によるものであり、特許313027号公報や特表2005−518091号公報に記載のような、コロイダルシリカと異なる電荷によるものではない。ポリビニルピロリドンはアミド結合を有しており、一般的にアミド結合のpKbは約2である。その為、今回の実施条件である中性から弱アルカリ性では、ポリビニルピロリドンはコロイダルシリカからほぼ解離していないと推察される。このようにコロイダルシリカに吸着するノニオン性水溶性ポリマーとして他には、参考文献2に記載のヒドロキシプロピルメチルセルロースなども知られている。
参考文献1:Advances in Colloid and Interface Science,Volume 91,Issue 1,19 March 2001,Pages1−112.pdf
参考文献2:Colloids and Surfaces A Physicochemical and Engineering Aspects,Volume 328,Issues 1−3,1 October 2008, Pages 114−122.pdf
参考文献2:Colloids and Surfaces A Physicochemical and Engineering Aspects,Volume 328,Issues 1−3,1 October 2008, Pages 114−122.pdf
実施例1及び比較例2のコロイダルシリカ100質量部に対するポリビニルピロリドンの添加量は、いずれも5質量部である。このポリビニルピロリドンの添加量は、そのほぼ全量をコロイダルシリカに吸着させることが可能な量である。ポリビニルピロリドンでコロイダルシリカの前処理を行った実施例1では、比較例1および2に比べて、タンタル膜の研磨速度が低下していることが明らかである。
以上のことから、ノニオン性水溶性ポリマーを砥粒にコーティングさせることで、シリコン酸化膜(絶縁膜)および銅膜(金属膜)の研磨レートを変動させずにバリア金属膜としてのタンタル膜の研磨レートの低減を実現できることが判明した。
米国特許6331134号明細書では、ポリビニルピロリドンを添加することにより、バリヤレートを低下することなく、酸化膜研磨速度を低下させることができることが示されている。コロイダルシリカ等に吸着しないポリビニルピロリドンが、基板のシリコン酸化膜に吸着してシリコン酸化膜の研磨速度を低下させているとしている。米国特許6331134号明細書の結果と本発明の結果は全く異なっている。その理由は、溶液中に溶解したポリビニルピロリドンの存在状態の違いに由来するものと推測される。
実施例1及び比較例2においては、コロダイルシリカ(砥粒)に対するポリビニルピロリドン(ノニオン性水溶性ポリマー)の添加量は5質量部であり、コロダイルシリカはポリビニルピロリドンに対し十分な量が添加されている。また、ポリビニルピロリドンによりコロダイルシリカの表面にコーティングを行った実施例1では、更にタンタル膜の研磨レートを減少させることができている。比較例2では銅膜の研磨レートが低下していることから、ポリビニルピロリドンは研磨組成物に直接添加するよりも、砥粒にあらかじめコーティングさせてから研磨組成物に添加するほうが、性能が向上することが分かる。
以上により、わずかなノニオン性水溶性ポリマーの添加により、銅膜(金属膜)の研磨レートを低下させることなく、タンタル膜(バリア金属膜)の研磨レートの低減を実現することができた。タンタルなどのバリア金属膜をエッチングストッパーとする銅研磨用の研磨組成物として、本発明の効果を得ることができた。
以上により、わずかなノニオン性水溶性ポリマーの添加により、銅膜(金属膜)の研磨レートを低下させることなく、タンタル膜(バリア金属膜)の研磨レートの低減を実現することができた。タンタルなどのバリア金属膜をエッチングストッパーとする銅研磨用の研磨組成物として、本発明の効果を得ることができた。
(実施例2)
実施例2においては、以下の条件で基板の研磨を行った。
・研磨機:荏原製作所製FRex200
・トップリング回転数:50rpm
・テーブル回転数:100rpm
・研磨組成物供給速度:200ml/分
・圧力:30kPa
・研磨パッド:ロデールニッタ社製のIC1000(パーフォレート)
また、実施例2は実施例1と同一の研磨組成物を用いた。
実施例2においては、以下の条件で基板の研磨を行った。
・研磨機:荏原製作所製FRex200
・トップリング回転数:50rpm
・テーブル回転数:100rpm
・研磨組成物供給速度:200ml/分
・圧力:30kPa
・研磨パッド:ロデールニッタ社製のIC1000(パーフォレート)
また、実施例2は実施例1と同一の研磨組成物を用いた。
(比較例3)
比較例3では、比較例1と同一の研磨組成物を用いた以外は、実施例2と同一の条件でブランケットウエハの研磨を行った。これら実施例2、比較例3の評価結果を表3に示す。
比較例3では、比較例1と同一の研磨組成物を用いた以外は、実施例2と同一の条件でブランケットウエハの研磨を行った。これら実施例2、比較例3の評価結果を表3に示す。
表3の評価結果から、実施例1と異なる研磨機を用いても、ノニオン性水溶性ポリマーが添加された研磨組成物では、バリア金属膜4であるタンタル膜の研磨レートを低下させることができた。なお、研磨組成物へのノニオン性水溶性ポリマーの添加の有無にかかわらず、実施例2と比較例3での銅膜の研磨レートは変動しなかった。
(参考例1)
コロイダルシリカの水分散液に、コロイダルシリカに対して5質量部となるようにポリビニルピロリドンを添加し、30分以上攪拌して参考例1の砥粒組成物を調製した。また、コロイダルシリカは一次平均粒径25nm、二次平均粒径50nmである扶桑化学製のPL2を用いた。また、ポリビニルピロリドンは日本触媒製のポリビニルピロリドンK30、質量平均分子量40000のものを用いた。
コロイダルシリカの水分散液に、コロイダルシリカに対して5質量部となるようにポリビニルピロリドンを添加し、30分以上攪拌して参考例1の砥粒組成物を調製した。また、コロイダルシリカは一次平均粒径25nm、二次平均粒径50nmである扶桑化学製のPL2を用いた。また、ポリビニルピロリドンは日本触媒製のポリビニルピロリドンK30、質量平均分子量40000のものを用いた。
(参考例2)
ポリビニルピロリドンの添加量をコロイダルシリカに対して20質量部に変更した以外は、参考例1と同様にして、参考例2の砥粒組成物を調製した。
ポリビニルピロリドンの添加量をコロイダルシリカに対して20質量部に変更した以外は、参考例1と同様にして、参考例2の砥粒組成物を調製した。
(参考例3)
ポリビニルピロリドンの添加量をコロイダルシリカに対して100質量部に変更した以外は、参考例1と同様にして、参考例3の砥粒組成物を調製した。
ポリビニルピロリドンの添加量をコロイダルシリカに対して100質量部に変更した以外は、参考例1と同様にして、参考例3の砥粒組成物を調製した。
参考例1〜3におけるコロイダルシリカ及びポリビニルピロリドンの添加量と、研磨組成物中のコロイダルシリカの観察結果を表4に示す。
参考例1の砥粒組成物中では、3日後でもコロイダルシリカは安定していた。それに対し、参考例2、3の砥粒組成物中は、ポリビニルピロリドンとコロイダルシリカの混合後速やかに白濁し、時間の経過にしたがってコロイダルシリカの白色沈殿が観察された。この結果より、参考例2、3では過剰のポリビニルピロリドンが作用し、コロイダルシリカを凝集させたものと考えられる。
本発明の研磨組成物によれば、ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒が溶媒中に十分に分散するので、配線材料である金属膜やバリア金属膜の研磨レートを抑制できる。
また、本発明の研磨組成物および研磨組成物を用いた基板の製造方法によれば、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着が防止されるので、絶縁膜の研磨レートが低下しない。そのため、細い配線が高密度で配された絶縁膜を有する基板であっても、CMP加工時の絶縁膜のエロージョンを抑制して、基板の平坦性を高く保つことができる。
また、本発明の研磨組成物および研磨組成物を用いた基板の製造方法によれば、絶縁膜へのノニオン性水溶性ポリマーの吸着が防止されるので、絶縁膜の研磨レートが低下しない。そのため、細い配線が高密度で配された絶縁膜を有する基板であっても、CMP加工時の絶縁膜のエロージョンを抑制して、基板の平坦性を高く保つことができる。
1…絶縁膜、2…溝、2’ …配線、3…スペース、4…バリア金属膜、5…金属膜。
Claims (16)
- (A)酸化剤と、
(B)アミノ酸、カルボキシル基以外の炭素の数が8個未満であるカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、
(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、
(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、
(E)ノニオン性水溶性ポリマーと、
(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーによってコーティングされた砥粒と、
(G)分散媒としての水と、を含有し、
pHが7〜11であり、前記ノニオン性水溶性ポリマーが前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部含有されている、研磨組成物。 - 前記ノニオン性水溶性ポリマーが、ポリビニルピロリドンである請求項1に記載の研磨組成物。
- 前記酸化剤が、過硫酸塩である請求項1または請求項2に記載の研磨組成物。
- 前記酸化剤の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜30質量%である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 前記カルボン酸が、蓚酸および/またはヘキサン酸である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 前記スルホン酸が、アルキルベンゼンスルホン酸である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 前記脂肪酸が、オクタン酸である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 前記砥粒の濃度が、研磨組成物に対して0.01〜10質量%である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 前記砥粒が、コロイダルシリカである請求項1乃至8のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、ベンズイミダゾール、テトラゾール、キナルジン酸、ビニルイミダゾールの中から選ばれる一種または2種以上を更に含有し、かつ、その濃度が0.5質量%以下である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- 基板上の絶縁膜の凹部に形成された金属膜および/またはバリア金属膜を研磨するための請求項1乃至10のいずれか一項に記載の研磨組成物。
- (A)酸化剤と、(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸と、(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸と、(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸と、(F’)砥粒と、(E’)前記砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーとを、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整するとともに、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする研磨組成物の製造方法。
- 砥粒100質量部に対して1〜10質量部のノニオン性水溶性ポリマーを混合して、前記砥粒を前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングする前処理工程と、
(A)酸化剤、
(B)アミノ酸、炭素数8個未満のカルボン酸または無機酸の中から選ばれる1種または2種以上の酸、
(C)濃度が0.01質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有するスルホン酸、
(D)濃度が0.001質量%以上であり且つ炭素数8個以上15個以下のアルキル基を有する脂肪酸、および
(F)前記ノニオン性水溶性ポリマーでコーティングされた砥粒、を、分散媒としての水に混合してpHを7〜11に調整する工程と、
を具備してなる研磨組成物の製造方法。 - 請求項1〜11の何れか一項に記載の研磨組成物により、基板上の絶縁膜に設けられた凹部に形成された金属膜またはバリア金属膜のいずれか一方または両方を研磨する基板の製造方法。
- 前記金属膜が、銅又は銅含有合金である請求項14に記載の基板の製造方法。
- 前記バリア金属膜が、タンタル又はタンタル合金である請求項14または請求項15に記載の基板の製造方法。
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