JP2013231456A - ボールねじ - Google Patents
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Abstract
【課題】 構成部品点数の削減や組立作業性の向上等を実現したエンドデフレクタ式のボールねじを提供する。
【解決手段】 エンドデフレクタ21の内周側には、ナット側ねじ溝4に連続する螺旋形状の係合溝31が形成されている。コイルばね40は、ばね鋼線を素材とした1巻き弱の長さのコイリング成形品であり、ナット側ねじ溝4と同一のリードとナット側ねじ溝4に緊密に嵌合する外径とを有している。組立作業者は、図9(a)に示すようにコイルばね40を縮径させた状態でナット7の端部から挿入し、図9(b)に示すようにエンドデフレクタ21の係合溝31に端部が嵌り込む位置でコイルばね40を開放する。これにより、コイルばね40がナット側ねじ溝4とエンドデフレクタ21の係合溝31とに跨って嵌合し、エンドデフレクタ21がナット7に対して軸方向で確実に固定される。
【選択図】 図9
【解決手段】 エンドデフレクタ21の内周側には、ナット側ねじ溝4に連続する螺旋形状の係合溝31が形成されている。コイルばね40は、ばね鋼線を素材とした1巻き弱の長さのコイリング成形品であり、ナット側ねじ溝4と同一のリードとナット側ねじ溝4に緊密に嵌合する外径とを有している。組立作業者は、図9(a)に示すようにコイルばね40を縮径させた状態でナット7の端部から挿入し、図9(b)に示すようにエンドデフレクタ21の係合溝31に端部が嵌り込む位置でコイルばね40を開放する。これにより、コイルばね40がナット側ねじ溝4とエンドデフレクタ21の係合溝31とに跨って嵌合し、エンドデフレクタ21がナット7に対して軸方向で確実に固定される。
【選択図】 図9
Description
本発明は、樹脂製のエンドデフレクタをナットの端部に備えたボールねじに係り、詳しくは構成部品点数の削減や組立作業性の向上等を実現する技術に関する。
ボールねじは、外周面にねじ軸側ねじ溝を有するねじ軸と、内周面にナット側ねじ溝を有するナットと、ねじ軸側ねじ溝とナット側ねじ溝とによって画成された転走路に収容された多数のボール(通常は鋼球)とを備え、高い伝達効率と精度とをもって回転運動を直線運動に変換する機械要素である。ボールねじではボールを循環させる循環通路がナット側に設けられるが、この循環通路の一部をエンドデフレクタ(端部循環こま)によって構成するエンドデフレクタ式のボールねじが存在する(特許文献1参照)。エンドデフレクタ式のボールねじは、ナットに軸方向に沿った貫通孔を穿設するとともに、ナットの両端面にエンドデフレクタをそれぞれ装着したもので、一方のエンドデフレクタに形成された戻し溝によってナットの一端側からボールをすくい上げ、貫通孔および他方のエンドデフレクタを介してナットの他端側にボールを戻す構造となっている。
ボールねじのエンドデフレクタとしては、金属(軸受鋼等)を素材とするもの(ロストワックス成形品や粉末冶金成形品)も存在するが、樹脂を素材とするもの(通常は、射出成形品)が広く採用されている(特許文献2〜4参照)。樹脂製のエンドデフレクタが組み込まれたボールねじは、金属製のエンドデフレクタを用いたものに較べ、製造コストや重量が削減される他、エンドデフレクタとボールとの衝突音(すなわち、運転騒音)も低く抑えられる。
エンドデフレクタをナットの端部に固定する方法としては、特許文献1に記載されたねじ(ボルト)による締結、特許文献2に記載された接着剤による接着、特許文献3に記載された突起とスリットとの係合、特許文献4に記載されたリテーナリングによる係止等が存在する。しかしながら、ボルトによる固定方法は、ナットに対するねじ孔加工や構成部品点数の増大によって製品コストが上昇する他、機械的強度が比較的低い樹脂製エンドデフレクタの固定には適していなかった。また、接着剤による固定方法は、接着剤の塗布量等を厳密に管理する必要があるだけでなく、耐久性や信頼性を長期間にわたって確保することが難しかった。また、突起とスリットとの係合による固定方法は、ナット側にスリットあるいは突起を設ける必要があるとともに、エンドデフレクタのねじ軸側部分を係止することが難しかった。そして、リテーナリングによる固定方法は、ナットに対するリテーナリング保持溝の加工や構成部品点数の増大によって製品コストが上昇する他、リテーナリング保持溝のためにナットの全長が長くなる問題があった。
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、構成部品点数の削減や組立作業性の向上等を実現したエンドデフレクタ式のボールねじを提供することを目的とする。
本発明の第1の側面では、ねじ軸側ねじ溝(2)が外周面に形成されたねじ軸(3)と、円筒状を呈し、内周面に前記ねじ軸側ねじ溝に対向するように形成されて前記ねじ軸側ねじ溝とともに転送路(8)を画成するナット側ねじ溝(4)、内周面と外周面との間に軸心と略平行に穿設されたボール戻し孔(15)、および、当該ナット側ねじ溝に連続するとともに当該ボール戻し孔の軸方向端が開口するように両端面に凹設されたエンドデフレクタ保持凹部(6)を有するナット(7)と、前記ナットの端面側から前記エンドデフレクタ保持凹部に嵌挿され、前記転走路と前記ボール戻し孔との間で当該ボールの受け渡しを行うガイド部(23)を有するエンドデフレクタ(21)と、前記転走路、前記ボール戻し孔および前記ガイド部に収容された複数のボール(9)と、前記エンドデフレクタと前記エンドデフレクタ保持凹部との軸方向相対動を規制する係止部材(40)とを備えたボールねじであって、前記係止部材は、前記ナット側ねじ溝に所定の弾発力をもって嵌り込むコイルばねであり、前記エンドデフレクタの内周には、前記コイルばねの一端が嵌り込む係合溝(31)が形成された。
また、本発明の第2の側面では、前記エンドデフレクタが樹脂を素材とし、前記エンドデフレクタ保持凹部に設けられた係止凹部(17)に弾発係合する係止凸部(25)が当該エンドデフレクタの外周に形成された。
また、本発明の第3の側面では、前記エンドデフレクタには、前記係止凸部の内側に弾性変形を容易にするためのスリット(26)が形成された
また、本発明の第4の側面では、前記エンドデフレクタには、前記コイルばねの一端を係止する係止部(32)が設けられた。
本発明の第1の側面によれば、ナット側ねじ溝とエンドデフレクタとにコイルばねを係合させる比較的簡単な構成を採りながら、エンドデフレクタの脱落が効果的に抑制される。また、第2の側面によれば、エンドデフレクタとエンドデフレクタ保持凹部とが確実に係合し、エンドデフレクタの脱落がより効果的に抑制される。また、第3の側面によれば、エンドデフレクタのエンドデフレクタ保持凹部への嵌挿が容易となり、ボールねじの生産性が向上する。また、第4の側面によれば、係止部に係止されることにより、運転時におけるコイルばねの移動や脱落等が効果的に防止される。
以下、図面を参照して、本発明を適用したボールねじの一実施形態と参考例とを詳細に説明する。なお、実施形態におけるエンドデフレクタおよびエンドデフレクタ収納凹部の説明にあたっては、図4中に上下・左右を矢印で示して位置や方向をこれらに沿って表記する。
[実施形態]
≪実施形態の構成≫
図1〜図3に示すように、本実施形態のボールねじ1は、所定のリードを有するねじ軸側ねじ溝2が外周に形成されたねじ軸3、ねじ軸側ねじ溝2に対応するナット側ねじ溝4(図2,図3参照)が内周に形成されるとともにエンドデフレクタ保持凹部6が両端面にそれぞれ開口する円筒状のナット7、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4によって画成された転走路8(図2参照)や後述するナット7のボール戻し孔15等に収容された多数個のボール9(鋼球:図2,図3参照)、両エンドデフレクタ保持凹部6に嵌挿されたエンドデフレクタ21、および、エンドデフレクタ21を両エンドデフレクタ保持凹部6に固定するためのコイルばね40(係止部材)から構成されている。本実施形態の場合、ねじ軸3はステンレス鋼を素材とする転造成形品であり、ナット7およびエンドデフレクタ21が樹脂を素材とする射出成形品であるが、ねじ軸3の素材としてステンレス鋼以外のもの(樹脂や軸受鋼等)を用いてもよいし、転造成形以外の加工方法(射出成形や切削加工等)で製造してもよい。なお、ナット7の外周には矩形のフランジ10が設けられており、このフランジ10に被駆動部材(図示せず)が取り付けられる。
≪実施形態の構成≫
図1〜図3に示すように、本実施形態のボールねじ1は、所定のリードを有するねじ軸側ねじ溝2が外周に形成されたねじ軸3、ねじ軸側ねじ溝2に対応するナット側ねじ溝4(図2,図3参照)が内周に形成されるとともにエンドデフレクタ保持凹部6が両端面にそれぞれ開口する円筒状のナット7、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4によって画成された転走路8(図2参照)や後述するナット7のボール戻し孔15等に収容された多数個のボール9(鋼球:図2,図3参照)、両エンドデフレクタ保持凹部6に嵌挿されたエンドデフレクタ21、および、エンドデフレクタ21を両エンドデフレクタ保持凹部6に固定するためのコイルばね40(係止部材)から構成されている。本実施形態の場合、ねじ軸3はステンレス鋼を素材とする転造成形品であり、ナット7およびエンドデフレクタ21が樹脂を素材とする射出成形品であるが、ねじ軸3の素材としてステンレス鋼以外のもの(樹脂や軸受鋼等)を用いてもよいし、転造成形以外の加工方法(射出成形や切削加工等)で製造してもよい。なお、ナット7の外周には矩形のフランジ10が設けられており、このフランジ10に被駆動部材(図示せず)が取り付けられる。
図2に示すように、ナット7には、エンドデフレクタ保持凹部6の底面6aに開口するボール戻し孔15と、ボール戻し孔15と同心で半円弧状断面の位置決め凹部16とが形成されている。図4に示すように、エンドデフレクタ保持凹部6は、軸方向視で両端面が内周側に窄まった略円弧状を呈するとともに、ナット側ねじ溝4に連続するように内周側が開放されている。エンドデフレクタ保持凹部6の外側内壁6bには矩形の係止凹部17(図8参照)が設けられており、この係止凹部17にエンドデフレクタ21側の係止凸部25(後述)が係合する。
図4,図5に示すように、エンドデフレクタ21は、ナット7のエンドデフレクタ保持凹部6に緊密に嵌合する略円弧状を呈している。ナット7の下部には、転走路8からボール9を掬い上げる(あるいは、転走路8にボール9を戻す)タング22と、転走路8とボール戻し孔15との間でボール9を受け渡すガイド溝23(ガイド部)と、ナット7の位置決め凹部16に嵌合する半円弧状断面の位置決め凸部24とが形成されている。図6,図7に示すように、エンドデフレクタ21の外周面21aには、エンドデフレクタ保持凹部6の係止凹部17に嵌入する係止凸部25が形成されており、この係止凸部25の下部はエンドデフレクタ保持凹部6へのエンドデフレクタ21の挿入を容易にすべく傾斜面25aとなっている。また、エンドデフレクタ21には、係止凸部25が比較的容易に内側に撓むように、係止凸部25の内周側にスリット26が形成されている。そして、エンドデフレクタ21の内周側には、ナット側ねじ溝4に連続する螺旋形状の係合溝31と、コイルばね40の端部を係止する係止部32とが形成されている。
コイルばね40は、ばね鋼線を素材とした1巻き弱の長さのコイリング成形品であり、ナット側ねじ溝4と同一のリードとナット側ねじ溝4に緊密に嵌合する外径とを有している。なお、本実施形態では、コイルばね40として中実のばね鋼線を素材としたものを用いたが、組付時の作業性を向上させるべく、中空のばね鋼線や樹脂棒を素材とするものを採用してもよい。
≪実施形態の作用≫
ボールねじ1は、工作機械や3次元測定機等に直線駆動機構の要素として組み込まれ、ナット7のフランジ10が被駆動部材の端面に締結され、ねじ軸3がモータや減速器等からなる図示しない回転駆動装置に連結される。そして、回転駆動装置によってねじ軸3が回転駆動されると、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4とがボール9を介して螺合していることにより、ナット7の螺進に伴って被駆動部材が直進駆動される。ボール9は、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4とで画成された転走路8の一端から一方のエンドデフレクタ21によって掬い上げられた後、ボール戻し孔15を経由して他方のエンドデフレクタ21から転走路8の他端に戻される。
ボールねじ1は、工作機械や3次元測定機等に直線駆動機構の要素として組み込まれ、ナット7のフランジ10が被駆動部材の端面に締結され、ねじ軸3がモータや減速器等からなる図示しない回転駆動装置に連結される。そして、回転駆動装置によってねじ軸3が回転駆動されると、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4とがボール9を介して螺合していることにより、ナット7の螺進に伴って被駆動部材が直進駆動される。ボール9は、ねじ軸側ねじ溝2とナット側ねじ溝4とで画成された転走路8の一端から一方のエンドデフレクタ21によって掬い上げられた後、ボール戻し孔15を経由して他方のエンドデフレクタ21から転走路8の他端に戻される。
<エンドデフレクタの組み付け>
次に、図4,図8,図9を参照し、本実施形態に係るエンドデフレクタ21の組付工程を説明する。本実施形態では、組立作業者は、ナット7にエンドデフレクタ21を組み付けるにあたり、図4に矢印で示すように、先ずエンドデフレクタ保持凹部6にエンドデフレクタ21を上方から嵌入させる。この際、平面視でエンドデフレクタ21の外形とエンドデフレクタ保持凹部6の外形とが略同一(ともに円弧状)であるため、エンドデフレクタ21は、エンドデフレクタ保持凹部6にずれることなく進入し、図8(a)に示すように、傾斜面25aがエンドデフレクタ保持凹部6の外周面に圧接し係止凸部25が内周側に弾性変形する。この際、内周側にスリット26が存在するために係止凸部25が比較的容易に弾性変形し、エンドデフレクタ21のエンドデフレクタ保持凹部6への挿入に要する力が軽減される。そして、エンドデフレクタ21をエンドデフレクタ保持凹部6の底面に当接するまで嵌入させると、図8(b)に示すように、係止凸部25がその弾性反発力によって原位置に復帰して係止凹部17に嵌入する。
次に、図4,図8,図9を参照し、本実施形態に係るエンドデフレクタ21の組付工程を説明する。本実施形態では、組立作業者は、ナット7にエンドデフレクタ21を組み付けるにあたり、図4に矢印で示すように、先ずエンドデフレクタ保持凹部6にエンドデフレクタ21を上方から嵌入させる。この際、平面視でエンドデフレクタ21の外形とエンドデフレクタ保持凹部6の外形とが略同一(ともに円弧状)であるため、エンドデフレクタ21は、エンドデフレクタ保持凹部6にずれることなく進入し、図8(a)に示すように、傾斜面25aがエンドデフレクタ保持凹部6の外周面に圧接し係止凸部25が内周側に弾性変形する。この際、内周側にスリット26が存在するために係止凸部25が比較的容易に弾性変形し、エンドデフレクタ21のエンドデフレクタ保持凹部6への挿入に要する力が軽減される。そして、エンドデフレクタ21をエンドデフレクタ保持凹部6の底面に当接するまで嵌入させると、図8(b)に示すように、係止凸部25がその弾性反発力によって原位置に復帰して係止凹部17に嵌入する。
組立作業者は、次に、図9(a)に示すようにコイルばね40を縮径させた状態でナット7の端部から挿入し、図9(b)に示すようにエンドデフレクタ21の係合溝31に端部が嵌り込む位置でコイルばね40を開放する。これにより、コイルばね40がナット側ねじ溝4とエンドデフレクタ21の係合溝31とに跨って嵌合し、上述した係止凸部25と係止凹部17との係合もあいまって、エンドデフレクタ21がナット7に対して軸方向で確実に固定される。また、コイルばね40は、その端部が係止部32によって係止されるため、長期間にわたる運転が行われても初期位置からのずれや脱落等が起こることがない。
組立作業者は、ナット7の両端へのエンドデフレクタ21の組み付けを完了すると、ねじ軸側ねじ溝2の谷径より外径が若干小さい図示しないスリーブ(通常は、鋼丸棒)をナット7に挿入しながら、ナット側ねじ溝4とスリーブとの間やボール戻し孔15にボール9を充填する(流し込む)。次に、組立作業者は、スリーブの端面にねじ軸3の端面を突き当てた状態でナット7を回転させ、スリーブから転走路8にボール9を移動させることでボールねじ1を完成させる。なお、組立作業者は、一方のエンドデフレクタ21をナット7に組み付け、ねじ軸3にナット7をねじ込んでボール9を充填した後、ねじ軸3の軸端にナット7を位置させた状態で他方のエンドデフレクタ21をナット7に組み付ける手順でボールねじ1を製造してもよい。
[参考例]
次に図10〜図12を参照して参考例を説明する。なお、参考例については、上述した実施形態と同一の機能を有する部材に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
次に図10〜図12を参照して参考例を説明する。なお、参考例については、上述した実施形態と同一の機能を有する部材に同一の符号を付して重複する説明を省略する。
≪参考例の構成≫
図10,図11に示すように、参考例のボールねじ1は、上述した実施形態とは異なり、ナット7の外周に嵌着するリングばね50によってエンドデフレクタ21を固定する構造となっている。参考例の場合、エンドデフレクタ保持凹部6はナット7の外周側と内周側を連通させるかたちで形成されており、エンドデフレクタ保持凹部6に嵌合した状態では、エンドデフレクタ21の外周面21aがナット7の外周面7aと面一となる。ナット7の外周面7aにはリング溝51が形成されており、このリング溝51にリングばね50が弾性をもって嵌り込む。また、エンドデフレクタ21の外周面21aには、ナット7側のリング溝51と対応する位置に一対のリング溝52,53が形成されており、これらリング溝52,53にリングばね50の両端がそれぞれ嵌り込む。また、エンドデフレクタ21の周方向端部には軸方向に延在する一対の係止突起55,56が設けられる一方、エンドデフレクタ保持凹部6にはこれら係止突起55,56が嵌入する係止凹部57,58が設けられている。なお、リングばね50は、ばね鋼線を素材としており、その内径がリング溝51の内径より有意に小さく設定されている。
図10,図11に示すように、参考例のボールねじ1は、上述した実施形態とは異なり、ナット7の外周に嵌着するリングばね50によってエンドデフレクタ21を固定する構造となっている。参考例の場合、エンドデフレクタ保持凹部6はナット7の外周側と内周側を連通させるかたちで形成されており、エンドデフレクタ保持凹部6に嵌合した状態では、エンドデフレクタ21の外周面21aがナット7の外周面7aと面一となる。ナット7の外周面7aにはリング溝51が形成されており、このリング溝51にリングばね50が弾性をもって嵌り込む。また、エンドデフレクタ21の外周面21aには、ナット7側のリング溝51と対応する位置に一対のリング溝52,53が形成されており、これらリング溝52,53にリングばね50の両端がそれぞれ嵌り込む。また、エンドデフレクタ21の周方向端部には軸方向に延在する一対の係止突起55,56が設けられる一方、エンドデフレクタ保持凹部6にはこれら係止突起55,56が嵌入する係止凹部57,58が設けられている。なお、リングばね50は、ばね鋼線を素材としており、その内径がリング溝51の内径より有意に小さく設定されている。
≪参考例の作用≫
参考例において、組立作業者は、図12(a)に示すように、先ずナット7の端面側からエンドデフレクタ21をエンドデフレクタ保持凹部6に嵌入させた後、図12(b)に示すように、リングばね50を拡げてナット7およびエンドデフレクタ21のリング溝51〜53に嵌着させる。これにより、エンドデフレクタ21は、ナット7に対し、係止突起55,56と係止凹部57,58との係合によって径方向で固定される一方、リングばね50によって軸方向でも固定される。
参考例において、組立作業者は、図12(a)に示すように、先ずナット7の端面側からエンドデフレクタ21をエンドデフレクタ保持凹部6に嵌入させた後、図12(b)に示すように、リングばね50を拡げてナット7およびエンドデフレクタ21のリング溝51〜53に嵌着させる。これにより、エンドデフレクタ21は、ナット7に対し、係止突起55,56と係止凹部57,58との係合によって径方向で固定される一方、リングばね50によって軸方向でも固定される。
このように、実施形態や参考例では、軸方向からエンドデフレクタ21をナット7のエンドデフレクタ保持凹部6に嵌挿させた後、コイルばね40やリングばね50を嵌め込むだけでエンドデフレクタ21をナット7に固定できるため、ボールねじ1の構成部品点数の削減や組立作業性の向上を実現することができる。また、エンドデフレクタ21およびナット7がともに樹脂製であるため、ボールねじ1が軽量かつ低コストとなるとともに、ボール9がエンドデフレクタ21(ガイド溝23)やナット7(ボール戻し孔15)と衝突することによる駆動騒音も抑制される。
以上で実施形態や参考例の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記実施形態は樹脂製のナットおよびエンドデフレクタを備えたボールねじに本発明を適用したものであるが、本発明は金属製のナットやエンドデフレクタを備えたボールねじにも当然に適用可能である。その他、エンドデフレクタやコイルばね、リングばねの具体的形状等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
1 ボールねじ
2 ねじ軸側ねじ溝
3 ねじ軸
4 ナット側ねじ溝
6 エンドデフレクタ保持凹部
7 ナット
8 転走路
9 ボール
15 ボール戻し孔
17 係止凹部
21 エンドデフレクタ
23 ガイド溝(ガイド部)
25 係止凸部
26 スリット
40 コイルばね(係止部材)
50 リングばね
51〜53 リング溝
2 ねじ軸側ねじ溝
3 ねじ軸
4 ナット側ねじ溝
6 エンドデフレクタ保持凹部
7 ナット
8 転走路
9 ボール
15 ボール戻し孔
17 係止凹部
21 エンドデフレクタ
23 ガイド溝(ガイド部)
25 係止凸部
26 スリット
40 コイルばね(係止部材)
50 リングばね
51〜53 リング溝
Claims (4)
- ねじ軸側ねじ溝が外周面に形成されたねじ軸と、
円筒状を呈し、内周面に前記ねじ軸側ねじ溝に対向するように形成されて前記ねじ軸側ねじ溝とともに転送路を画成するナット側ねじ溝、内周面と外周面との間に軸心と略平行に穿設されたボール戻し孔、および、当該ナット側ねじ溝に連続するとともに当該ボール戻し孔の軸方向端が開口するように両端面に凹設されたエンドデフレクタ保持凹部を有するナットと、
前記ナットの端面側から前記エンドデフレクタ保持凹部に嵌挿され、前記転走路と前記ボール戻し孔との間で当該ボールの受け渡しを行うガイド部を有するエンドデフレクタと、
前記転走路、前記ボール戻し孔および前記ガイド部に収容された複数のボールと、
前記エンドデフレクタと前記エンドデフレクタ保持凹部との軸方向相対動を規制する係止部材と
を備えたボールねじであって、
前記係止部材は、前記ナット側ねじ溝に所定の弾発力をもって嵌り込むコイルばねであり、
前記エンドデフレクタの内周には、前記コイルばねの一端が嵌り込む係合溝が形成されたことを特徴とするボールねじ。 - 前記エンドデフレクタが樹脂を素材とし、前記エンドデフレクタ保持凹部に設けられた係止凹部に弾発係合する係止凸部が当該エンドデフレクタの外周に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載されたボールねじ。
- 前記エンドデフレクタには、前記係止凸部の内側に弾性変形を容易にするためのスリットが形成されたことを特徴とする、請求項2に記載されたボールねじ。
- 前記エンドデフレクタには、前記コイルばねの一端を係止する係止部が設けられたことを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載されたボールねじ。
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