JP2013229504A - 金属化樹脂フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細配線への加工性を高めた金属化樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】樹脂フィルム基板1と、その樹脂フィルム基板1の表面に接着剤を介することなく、ニッケル合金からなる下地金属層2と、その表面に形成された銅層からなる金属積層体4とから構成される金属化樹脂フィルムにおいて、電子線後方散乱回折法により測定した金属積層体における樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲に含まれる結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂フィルムの表面に接着剤を介することなく下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅層を形成した金属化樹脂フィルムとその製造方法に関する。
電子回路を形成する電子部品を搭載する基板は、硬い板状の「リジット配線基板」と、フィルム状で柔軟性があり、自由に曲げることのできる「フレキシブル配線基板」(以下、FPCと称す場合がある)が一般に使用されている。
このなかで、フレキシブル配線基板は、その柔軟性を生かしてLCDドライバー用配線基板、ハードディスクドライブ(HDD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)モジュール、携帯電話のヒンジ部のような屈曲性が要求される部分で使用できることから、その需要はますます増加してきている。
このようなフレキシブル配線基板は、樹脂フィルムの1種であるポリイミドフィルムの表面に金属層を設けた金属化樹脂フィルムの一種である金属化ポリイミドフィルムを用い、この金属層をサブトラクティブ法、又はセミアディティブ法により配線加工して配線を形成したものである。
ところで、この金属化ポリイミドフィルムを大別すると以下の2種類に分けられる。
第一に、絶縁フィルムと銅箔(導体層)を接着剤で貼り付けた金属化ポリイミドフィルム(通常「3層金属化ポリイミドフィルム」と呼ばれる)である。
第二に、絶縁フィルムと導体層となる銅箔などの銅層を、接着剤を使わずに、キャスティング法、ラミネート法、メタライジング法等により直接、複合させた金属化ポリイミドフィルム(通常「2層金属化ポリイミドフィルム」と呼ばれる)である。
この3層金属化ポリイミドフィルムと2層金属化ポリイミドフィルムとを比較すると、3層金属化ポリイミドフィルムの方がハンドリング性など製造する上で容易なため製造コスト的に安価であるが、一方で、耐熱性、薄膜化、寸法安定性等の特性については、メタライジング法で得られる2層金属化ポリイミドフィルムの方が優れている。そのため、近年電子部品の軽薄短小化に伴い、フレキシブル配線基板の狭ピッチ化配線の要求も高まりへの対応にはメタライジング法が合致している。
このメタライジング法による2層金属化ポリイミドフィルムは、通常、ポリイミドフィルム表面にスパッタリング法等の乾式めっき法で直接金属層を積層させた後に、電気めっき法を用いて金属層を厚付けする方法によって作製されている。
この金属層を厚付けする電気めっき法は、乾式めっき法に比べて成膜速度が速く、2層金属化ポリイミドフィルムの生産性向上に寄与している。特許文献1には、ポリイミド系フィルムにニッケル−クロム合金のスパッタ層を形成し、次いで銅めっき層を形成し、さらに電解銅厚付けめっきで銅めっき層を形成して、半導体キャリアフィルムを製造する技術が開示されている。
また、特許文献2には、下地金属層と銅導体層のfcc(面心立方格子)構造の配向強度の比を定めた2層フレキシブル基板の技術が開示され、密着強度を向上させる技術が開示されている。
一方、フレキシブル配線基板の作製では、サブトラクティブ法は、まず、基材の金属層表面にレジスト層を設け、そのレジスト層の上に所定の配線パターンを有するマスクを設け、その上から紫外線を照射して露光し、現像して金属層をエッチングするためのエッチングマスクを得、次いで露出している金属部を塩化第二鉄水溶液や塩化第二銅水溶液などのエッチング液でエッチングして除去し、次いで残存するレジスト層を除去し、水洗することでフレキシブル配線基板を得ている。
しかし、サブトラクティブ法で加工されたフレキシブル配線基板の断面形状を観察すると、金属層をエッチングにより配線加工するので、配線の頂部が底部よりもエッチングされるため、配線の頂部の頂部幅に比べて配線の底部の底部幅が広く台形状となりポリイミドフィルム表面に裾を拡げた形状となっている。このような配線の断面形状が台形状となることは、フレキシブル配線基板の狭ピッチ化配線の要求に反することである。
このような、サブトラクティブ法の問題点を解決する為、セミアディティブ法が提案されている。例えば、特許文献3にはセミアディティブ法によるプリント配線基板の製造方法が開示されている。
このセミアディティブ法は、導電性シード層を除去する工程などを経る必要が有り、サブトラクティブ法に比べて工程が複雑になる問題がある。
このようにサブトラクティブ法、セミアディティブ法共に、多岐の問題がある中で、サブトラクティブ法でも配線が狭ピッチ化されたフレキシブル配線基板を提供できる金属化樹脂フィルムが希求されている。
特開2002−252257号公報 WO2008/090654号公報 特開2006−278950号公報
本発明は、このような状況に鑑み、微細配線への加工性を高めた金属化樹脂フィルムを提供するものである。
本発明の第1の発明は、樹脂フィルム基板と、その樹脂フィルム基板の表面に接着剤を介することなく、ニッケル合金からなる下地金属層と、その下地金属層の表面に形成された銅層からなる金属積層体とで形成される金属化樹脂フィルムにおいて、電子線後方散乱回折法(EBSD:Electron Backscatter Diffraction Pattern)により測定した、その金属積層体における樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲に含まれる結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下であることを特徴とする金属化樹脂フィルムである。
本発明の第2発明は、第1の発明における下地金属層の膜厚が、3nm〜50nmであることを特徴とする金属化樹脂フィルムである。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における銅層の厚みが、1μm〜12μmであることを特徴とする金属化樹脂フィルムである。
本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における下地金属層が、乾式めっき法により成膜された金属層で、その銅層が、下地金属層の表面に乾式めっき法により成膜された銅薄膜層と銅薄膜層の表面に湿式めっき法により成膜された銅めっき被膜とから構成されることを特徴とする金属化樹脂フィルムである。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明における樹脂フィルム基板が、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とする金属化樹脂フィルムである。
本発明の第6の発明は樹脂フィルム基板の表面に接着剤を介することなく乾式めっき法によりニッケル合金からなる下地金属層と、その下地金属層の表面に銅薄膜層を成膜した後、その銅薄膜層の表面に銅電気めっき法により銅めっき被膜を成膜する金属化樹脂フィルムの製造方法において、その乾式めっき法による成膜時の雰囲気がアルゴン窒素混合ガスで、銅電気めっきによる成膜時の電流密度が、成膜時の膜厚が少なくとも1μm以上、厚くても2.5μmまでは、1A/dm以下の電流密度で銅電気めっきを行うことを特徴とする金属化樹脂フィルムの製造方法である。
本発明の金属化樹脂フィルムの銅層は、サブトラクティブ法で配線加工すると配線の頂部幅と底部幅の差が小さい断面形状の配線を形成することができ、微細な配線加工が行いやすいという特徴を付加する効果を有するもので、工業上顕著な効果を奏するものである。
メタライジング法で作製した金属化樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)の断面模式図である。 金属化樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)の下地金属層および銅薄膜層を成膜する巻取式スパッタリング装置を示す概要図である。 金属化樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)の製造における電気めっきを行うロールツーロール方式の連続めっき装置を示す概要図である。 実施例1におけるEBSD(電子線後方散乱回折法)パターンで、結晶方位ごとに色付けされたカラーマップである。 実施例2におけるEBSD(電子線後方散乱回折法)パターンで、結晶方位ごとに色付けされたカラーマップである。
図1は、メタライジング法で作製された金属化樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)7の断面を示した模式図である。
樹脂フィルム基板1にポリイミドフィルムを用い、そのポリイミドフィルム(樹脂フィルム基板1)の少なくとも一方の面には、ポリイミドフィルム(樹脂フィルム基板1)側から下地金属層2、銅薄膜層3、銅めっき被膜4(銅薄膜層3と銅めっき被膜4から銅層5を形成)の順に成膜して積層された金属積層体6で構成されている。
使用する樹脂フィルム基板としては、ポリイミドフィルムの他に、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、液晶ポリマーフィルムなどを用いることもでき、これらの樹脂フィルムは市場で入手することが可能であるが、機械的強度や耐熱性や電気絶縁性の観点から、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
下地金属層2は、樹脂フィルム基板(ポリイミドフィルム1など)と銅などの金属層との密着性や耐熱性などの信頼性を確保するものである。従って、下地金属層の材質は、ニッケル、クロム又はこれらの合金の中から選ばれる何れか1種とするが、密着強度や配線作製時のエッチングのしやすさを考慮すると、ニッケル・クロム合金が適している。
ニッケル・クロム合金の組成は、クロム7重量%以上から22重量%以下が望ましく、耐食性や耐マイグレーション性向上が望める。このうち20重量%クロムのニッケル・クロム合金は、ニクロム合金として流通し、マグネトロンスパッタリング法のスパッタリングターゲットとして容易に入手可能である。
また、ニッケルを含む合金には、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、コバルト等を添加しても良い。
また、クロム濃度の異なる複数のニッケル・クロム合金の薄膜を積層して、ニッケル・クロム合金の濃度勾配を設けた下地金属層を構成しても良い。
この下地金属層2と銅薄膜層3は、後述するように乾式めっき法で成膜し、銅層4は湿式めっき法で成膜することもできる。
そして、得られた金属化樹脂フィルム7は、樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲の電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下であることが必要である。
この結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7を超えると、配線パターンの断面形状の底部の幅Bと頂部の幅Tと銅膜厚Cから下記(1)式で求められるエッチングファクター(F)が5を未満となり、底部が幅広く、頂部の幅が狭くなる裾広がりの狭ピッチ化配線には不向きな配線パターンの断面形状となってしまう。
すなわち、配線パターンのピッチ(配線の中心間距離)は、隣接する配線パターンとの絶縁性を確保するため、配線パターン間の間隔を確保し、かつ配線パターンの断面の底部の幅も考慮する必要があり、配線パターンの断面形状が底部に裾広がりであると、底部の幅を考慮するため、狭ピッチ化には不向きである。
上記結晶の方位比を満たした本発明に係る金属化樹脂フィルムは、サブトラクティブ法により配線加工しても配線パターンが狭ピッチ化したプリント配線基板を得ることができる。
サブトラクティブ法により配線加工する際に用いる銅層用のエッチング液は、狭ピッチ化に対応した特別な配合の塩化第二鉄と塩化第二銅と硫酸銅とを含む水溶液や特殊な薬液には限定されず、一般的な比重1.30〜1.45の塩化第二鉄水溶液や比重1.30〜1.45の塩化第二銅水溶液を含む市販のエッチング液を用いても配線パターンの断面形状は底部の幅B値と頂部の幅Tと銅膜厚Cから上記(1)式より求められるエッチングファクター(F)が5以上となる効果を得ることができる。
なお、金属化ポリイミドフィルムをエッチング加工しても、配線の樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚の範囲の結晶の方位比は変わることは無く、本発明に係るプリント配線基板は、その配線の表面に、錫めっき、ニッケルめっき、金めっきなどのめっきが、必要に応じて必要な箇所に施され、公知のソルダーレジストなどで表面が覆われる。そして、半導体素子などの電子部品が実装されて電子装置を形成する。
下地金属層は、スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、真空蒸着法、CVD法等から選ばれる乾式めっき法で成膜することができる。いずれの方法を用いても良いが、生産効率が高いことから、工業的にはマグネトロンスパッタリング法を用いる。
銅薄膜層は、乾式めっき法で形成することが好ましい。
乾式めっき法は、スパッタリング法、マグネトロンスパッタ法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、真空蒸着法、CVD法等が、いずれも使用でき、下地金属層と銅薄膜層の成膜は同じ方法でも又は異なる方法でも可能である。例えば下地金属層をマグネトロンスパッタリング法で成膜した後、銅薄膜層を蒸着法で設けることもできる。
次に、金属薄膜付樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)の製造方法について説明する。
図2は本発明に係る金属化樹脂フィルム(例として、金属化ポリイミドフィルムを挙げる)の下地金属層および銅薄膜層を成膜する巻取式スパッタリング装置の一例を示す概要図である。
巻取式スパッタリング装置10は、その構成部品のほとんどを収納した直方体状の筐体12を備えている。
筐体12は円筒状でも良く、その形状は問わないが、10−4Pa〜1Paの範囲に減圧された状態を保持できれば良い。
この筐体12内には、長尺樹脂フィルム(ポリイミドフィルム)Fを巻き出す巻出ロール13、キャンロール14、スパッタリングカソード15a、15b、15c、15d、前フィードロール16a、後フィードロール16b、テンションロール17a、テンションロール17b、巻取ロール18を有する。
巻出ロール13、キャンロール14、前フィードロール16a、巻取ロール18にはサーボモータによる動力を備える。
巻出ロール13、巻取ロール18は、パウダークラッチ等によるトルク制御によって長尺樹脂フィルムFの張力バランスが保たれるようになっている。
テンションロール17a、17bは、表面が硬質クロムめっきで仕上げられ張力センサーが備えられている。
スパッタリングカソード15a〜15dは、マグネトロンカソード式でキャンロール14に対向して配置される。スパッタリングカソード15a〜15dの長尺樹脂フィルムFの巾方向の寸法は、長尺樹脂フィルムFの巾より広ければよい。
長尺の樹脂フィルムFは、ロールツーロール真空成膜装置である巻取式スパッタリング装置10内を搬送されて、キャンロール14に対向するスパッタリングカソード15a〜15dで成膜され、長尺の金属薄膜付樹脂フィルムF2(金属薄膜付ポリイミドフィルム)に加工される。
キャンロール14は、その表面が硬質クロムめっきで仕上げられ、その内部には筐体12の外部から供給される冷媒や温媒が循環し、略一定の温度に調整される。
この図2に示す巻取式スパッタリング装置10を用いて下地金属層と銅薄膜層を成膜する場合、下地金属層の組成を有するターゲットをスパッタリングカソード15aに、銅ターゲットをスパッタリングカソード15b〜15dにそれぞれ装着する。次に、ポリイミドフィルムをセットした装置10を収容した筐体12内を真空排気した後、アルゴン窒素混合ガスを導入して装置内を1.3Pa程度に保持する。
アルゴン窒素混合ガスの窒素の配合比は、1体積%以上12体積%以下とすることが望ましいが、巻取式スパッタリング装置の形状など装置固有の影響を受ける可能性があることに留意して定める必要がある。
例えば、最終的な電気めっきまで行い得られる金属化ポリイミドフィルム結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比を確認しながら、スパッタリング雰囲気のアルゴン窒素混合ガスの組成を適宜検討すればよい。
また、アルゴン窒素混合ガスの窒素の配合比が12体積%を超えると、得られた銅積層体(金属積層体)をプリント配線基板などの配線に利用した場合、その配線の耐熱強度が低下する恐れがあるので、望ましくない。
また、銅薄膜層の結晶配向は、スパッタリング雰囲気の影響も受ける。
スパッタリング雰囲気がアルゴンのみでは、銅薄膜層のX線回折による結晶のWilsonの配向度指数では面心立方格子構造の(111)面は見られるが、面心立方格子の(200)面、EBSDでは001方位に相当する面は、ほとんど又は全く観測されない。そこで、スパッタリング雰囲気のアルゴンに窒素を加えていくと、銅薄膜層には面心立方格子の(200)面、EBSDでは001方位に相当する面が観測されるようになる。
このような条件と後述する電気めっきの条件により、配線の頂部と底部の幅の差が少ないフレキシブル配線基板を実現できるのである。
また、乾式めっきを行う前に、ポリイミドフィルムと下地金属層の密着性を改善するため、ポリイミドフィルム表面をプラズマ放電、コロナ放電やイオンビーム照射などで表面処理を行うことが好ましい。これらの処理条件は、特に限定されるものではなく、通常の金属化ポリイミドフィルムの製造方法に適用されている条件でよい。
この下地金属層の膜厚は、3〜50nmとすることが好ましい。
下地金属層の膜厚が3nm未満では、最終的に得られた金属化ポリイミドフィルムの金属被膜層をエッチングして配線を作製したとき、エッチング液が金属薄膜を浸食してポリイミドフィルムと金属被膜層の間に染み込み、配線が浮いてしまう場合がある。一方、下地金属層の膜厚が50nmを超えると、エッチングして配線を作製する場合、金属薄膜が完全に除去されず、残渣として配線間に残るため、配線間の絶縁不良を発生させる恐れがある。
下地金属層上に積層される銅薄膜層は、下地金属層の上に銅などの金属層を電気めっき法により直接設けようとすると通電抵抗が高く、電気めっきの電流密度が不安定になるため設けるものである。
下地金属層と電気めっき法により設けられる銅めっき被膜との間に、このような銅薄膜層を設けることによって、電気めっき法により銅めっき被膜を設ける際の通電抵抗が下がり、電気めっき時の電流密度の安定化を図ることができる。
好ましい銅薄膜層の成膜方法は、銅ターゲットをスパッタリング用カソードに装着したスパッタリング装置を用いて成膜する。
この時、下地金属層と銅薄膜層は、同一の真空装置内で連続して形成することが好ましい。また、下地金属層を成膜した後、ポリイミドフィルムを装置内から大気中に取り出し、他のスパッタリング装置を用いて銅薄膜層を形成する場合には、銅薄膜を成膜する前に水分を十分に取り除いておく必要がある。
さらに、この銅薄膜層の膜厚は、10nm〜1μmの範囲が好ましく、20nm〜0.8μmの範囲が更に好ましい。
銅薄膜層の膜厚が10nmより薄いと、電気めっき時の通電抵抗を十分下げることができない。また、膜厚が1μmよりも厚くなると、成膜に時間がかかり過ぎ、生産性を悪化させ、経済性を損なうからである。
以上、示したように下地金属層上に銅薄膜層を積層してなる金属薄膜の表面に、湿式めっき法の銅電気めっき法を用いて銅めっき被膜を成膜する。
銅薄膜層と銅めっき被膜からなる銅層の厚みは、例えばサブトラクティブ法によって配線パターンを形成する場合、4μm〜12μmが一般的である。なお、電気めっきによる銅めっき被膜などの金属層の形成に先立って、予め金属薄膜の表面に銅等の金属を無電解めっき法で成膜しておくこともできる。
本発明に係る金属化樹脂フィルム(例えば金属化ポリイミドフィルム)は、銅めっき被膜の膜厚が少なくとも1μm以上、2.5μm以下まで、すなわち銅薄膜層の表面から膜厚1μmから2.5μmから選択される膜厚までは電流密度を1A/dm以下として銅めっき被膜の形成を行う制御で製造することができる。
この電流密度の制御により、銅層の下地金属層側のグレインサイズが細くなり、サブトラクティブ法で配線加工すると配線の頂部幅と底部幅の差が小さい断面形状の配線を形成することができる。
また銅めっき被膜の膜厚を所定の膜厚より厚くする場合、形成した銅めっき被膜の膜厚が2.5μmを越えた状態では、より高い電流密度による電気めっきを行うことで、銅めっき被膜の生産性を向上させることができる。
銅めっき被膜の膜厚が2.5μmを越えれば、電流密度を2〜5A/dmまでに上昇させても、銅めっき被膜の変色は起こりにくい。さらに、2A/dm以上に設定することが、望ましい。その上限は特に定めていないが、めっき応力が寸法変化、その他基板特性に与える影響を考えた上での時間および設備長さの点を考慮して適正な電流密度とすれば良く、電流密度を高めることで、銅めっき被膜の生産性を向上させることができる。
ところで、電流密度を高めて銅めっき被膜を形成すると、電気めっきで析出する銅の結晶のグレインサイズは大きくなり、サブトラクティブ法では、エッチングされにくくなる。また、サブトラクティブ法におけるエッチングは、銅めっき被膜の表面(配線の頂上、頂部側)は、エッチングされ易いが、樹脂フィルム側(銅層の底面、底部側)はエッチングされにくい傾向を示し、結果として配線の底部側に裾を引く状態(台形状断面)になり易い。
したがって、本発明の金属化樹脂フィルムの銅層は、配線の頂部側が、エッチングされにくいグレインサイズ(電流密度を高めて被膜を形成:グレインサイズが大きい)であり、底部側がエッチングされやすいグレインサイズの銅層(電流密度を1A/dm以下で被膜を形成)となるために、配線の頂部幅と底部幅の差が、エッチングにおいて小さくなるものである。
次に、本発明の金属化樹脂フィルムの製造方法について説明する。
例えば図3に示すようなロールツーロール方式の連続めっき装置20を用いて実施することができる。
図3のロールツーロール方式の連続めっき装置20において、図2の巻取式スパッタリング装置(図2の符号10参照)により下地金属層と銅薄膜層からなる金属薄膜を成膜した金属薄膜付樹脂フィルムF2は、巻出ロール22から巻き出され、電気めっき槽21内のめっき液28への浸漬を繰り返しながら連続的に搬送される。搬送される金属薄膜付樹脂フィルムF2は、めっき液28に浸漬されている間に電気めっきにより金属薄膜の表面に銅めっき被膜を成膜し、所定の膜厚の銅めっき被膜を形成した後、金属化樹脂フィルム基板Sとして巻取ロール29に巻き取れられる。なお、金属薄膜付樹脂フィルムF2の搬送速度は、数十m〜数百m/時の範囲が好ましい。
より詳細に説明すると、金属薄膜付樹脂フィルムF2は巻出ロール22から巻き出され、給電ロール26aを経て、電気めっき槽21に貯留されためっき液28に浸漬される。
電気めっき槽21に貯留されためっき液28に浸漬された金属薄膜付樹脂フィルムF2は、反転ロール23を経て搬送方向が反転され、給電ロール26bにより電気めっき槽21外へ引き出される。このように、金属薄膜付樹脂フィルムF2がめっき液への浸漬を複数回(図3では4回)繰り返す間に、金属薄膜付樹脂フィルムF2の金属薄膜上に銅めっき被膜が形成される。
給電ロール26aと陽極24aの間には電源(図示せず)が接続されている。給電ロール26a、陽極24a、めっき液28、金属薄膜付樹脂フィルムF2および前記電源により電気めっき回路が構成される。また、陽極は、銅製の可溶性陽極であっても、導電性セラミックで表面をコーティングした不溶性陽極であってもよい。なお、不溶性陽極を用いる場合には、電気めっき槽21の外部に、めっき液に銅イオンを供給する機構を備える必要がある。
陽極24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24hと金属薄膜付樹脂フィルムF2の搬送が進むにつれて電流密度が上昇する。このように電流密度を上昇させることで、銅めっき被膜の変色を防ぐことができる。特に銅層の膜厚が薄い場合に電流密度が高いと銅層の変色が起こりやすい。ただし、銅めっき皮膜に電気めっきによる変色が発生しないように各陽極の電流密度を上昇させても、各陽極の電流密度と銅めっき被膜の膜厚が本発明の銅電気めっき方法の条件を満たす必要があることに留意する。
このうち、銅めっき被膜の膜厚の2.5μm以下までは、電源から供給される電流密度が1A/dm以下とする制御を行う。電流密度は、1A/dm以下であれば良く、生産効率を考えると電流密度は0.1A/dm以上が適正と言える。
金属薄膜付樹脂フィルムに銅電気めっき法を行う際には、銅めっき被膜の膜厚が0.5μmのように極薄い場合には、電流密度を低く制御するのは上述の通りである。
銅めっき被膜の膜厚が0.5μmまで、本発明の銅電気めっき方法と同様な条件で成膜を行っても、膜厚0.5μmを越え2.5μmまでの範囲で上述の電流密度の条件を越えると、本発明の特徴とする所の結晶状態とすることはできない。
電気めっき法による銅層の結晶の方位は、銅薄膜層の影響を結晶の方位の影響を受けるが、銅めっき被膜と銅薄膜層の結晶の方位は異なるものとなる。例えば、銅薄膜層の結晶の方位に(200)面、EBSDでの001方位に相当する面が観測されなくても、銅めっき被膜の結晶の方位には(111)面がみられる。
本発明に係る金属化樹脂フィルムの特徴的な点は、金属薄膜付樹脂フィルムの銅薄膜層の結晶の方位と、その金属薄膜付樹脂フィルムを銅電気めっき後の樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚の範囲の電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の方位が異なること、及び銅電気めっき後の樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲の電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の方位比によって配線の断面形状の底部幅Bと頂部幅Tの関係が変化することである。
本発明に係る金属化樹脂フィルムの銅積層体(金属積層体)は、樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲における電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)が7以下である。
そして、本発明に係る金属化樹脂フィルムをサブトラクティブ法で配線加工すると、その断面形状は底部幅Bと頂部幅Tと銅膜厚Cから、下記(2)式で求められるエッチングファクター(F)で表される効果を得ることができる。
すなわち、エッチングファクター(F)が5以上では、底部幅B値と頂部幅Tが近い値である効果を示している。
なお、銅積層体(金属積層体)の結晶の方位の測定には、公知の電子線後方散乱回折法(EBSD)を用いることができる。
本発明に係る金属化樹脂フィルムは、樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲の銅積層体における電子線後方散乱回折法(EBSD)による結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)が7以下であることを確認することができる。
なお、樹脂フィルム基板表面から0.4μmを超える膜厚範囲の銅積層体(金属積層体)における電子線後方散乱回折法(EBSD)により得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比は、上述の製造方法の影響を受けずに、その比にはほとんど差がみられず、サブトラクティブ法による狭ピッチ配線加工に適した金属化ポリイミドフィルムを区別することはできない。
以下、実施例を用いて本発明を詳細する。
銅積層体(金属積層体)についてEBSD法で銅結晶の方位と方位比率を測定した。その測定結果を樹脂フィルム基板表面側から膜厚0.4μmまでの範囲と、膜厚0.4μmを超えた範囲に分けて解析した。
実施例で用いた電子線後方散乱回折法(EBSD)の測定条件は、以下の通りである。
[電子線後方散乱回折法(EBSD)の測定条件]
回折装置として、Oxford Instruments製(HKL Channel 5)を用い、加速電圧:15kV、測定ステップ:0.05μmの条件で測定した。また、結晶粒の(111)面配向の割合は、(111)面の法線方向に±15°の範囲で配向している結晶粒を、測定範囲の面積の占有率で算出した。
サブトラクティブ法による配線加工で用いたエッチング液は、塩化第二鉄水溶液(比重1.35、温度45℃)であった。
厚み38μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン製 カプトンEN(登録商標))に、図2の巻取式スパッタリング装置10を用いて、図1に示す構造の金属化樹脂フィルム(図1、符号6参照)として金属薄膜付ポリイミドフィルムF2を作製した。
スパッタリングカソード15aにはNi−20重量%Cr合金スパッタリングターゲットを装着し、スパッタリングカソード15b、15c、15dには銅スパッタリングターゲットを装着した。
厚み20nmの下地金属層を形成した後、この下地金属層の表面に厚み100nmの銅薄膜層を形成して金属薄膜層付ポリイミドフィルムF2を作製した。
作製に際しては、筐体12内部を10−4Paまで減圧した後、1.3Paとなるまでアルゴンと5体積%窒素の混合ガス(スパッタリング雰囲気)導入しながらスパッタリングを行った。
次に、作製した金属薄膜層付ポリイミドフィルムF2を、図3に示すロールツーロール連続めっき装置20を使用して、銅薄膜層の表面に銅層を厚み8.5μmまで成膜して金属化ポリイミドフィルムS(金属化樹脂フィルム)を形成した。
この銅層の形成には、温度27℃、pH1以下の硫酸銅溶液を銅めっき液として使用した。
表1に、各陽極の電流密度と、各陽極が電気銅めっきで成膜する厚みを示す。
銅層の膜厚が銅薄膜層との界面から2.5μmまでは電流密度1A/dm以下で成膜し、その後2〜3A/dmの電流密度で、8.5μmまで形成した。
得られた金属化ポリイミドフィルムSをライン幅19μm、スペース31μm(50μmピッチ)となるようにフォトレジスト膜を配してサブトラクティブ法で配線加工を行い、プリント配線基板を作製した。
配線の断面形状の底部幅Bと頂部幅Tと銅膜厚Cから上記(1)式で求められるエッチングファクター(F)は、スパッタリング時の雰囲気においてN含有量が5%では6.2であった。
表2に、実施例で求めたエッチングファクター(F)の値を纏めて示す。
また、電気銅めっきにより形成した銅積層体の樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲における電子線後方散乱回折法(EBSD)により得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、2.6であった。
図4にそのEBSDパターンを示す。
表3に、実施例で算出した結晶割合の比率を纏めて示す。
スパッタリング雰囲気のみ窒素1体積%のアルゴン窒素混合ガスを用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線基板を作製した。
そのエッチングファクター(F)は5.3であった。
電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、3.2であった。
(比較例1)
スパッタリング雰囲気のみ窒素0.1体積%のアルゴン窒素混合ガスを用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線基板を作製した。
エッチングファクター(F)は4.5であった。
電子線後方散乱回折法(EBSD)による測定で得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、7.7であった。
図5にそのEBSDパターンを示す。
(比較例2)
スパッタリング雰囲気のみアルゴンガスを用いた以外は、実施例1と同様にしてプリント配線基板を作製し、実施例1と同様の測定を行った。
そのエッチングファクター(F)は4.1であった。
電子線後方散乱回折法(EBSD)による測定で得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、24.9であった。
上記実施例及び比較例から明らかなように、本発明のプリント配線基板は、配線の断面形状が裾広がりにならず、そのエッチングファクター(F)が5を超え、結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)が7以下である。
一方、エッチングファクター(F)が5未満で裾広がりの配線では、結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は7を超えていることが分かった。
1 ポリイミドフィルム
2 下地金属層
3 銅薄膜層
4 銅めっき被膜
5 銅層
6 金属積層体
7 金属化樹脂フィルム(金属化ポリイミドフィルム)
10 巻取式スパッタリング装置
12 筐体
13 巻出ロール
14 キャンロール
15a、15b、15c、15d スパッタリングカソード
16a 前フィードロール
16b 後フィードロール
17a、17b テンションロール
18 巻取ロール
20 ロールツーロール方式の連続めっき装置
21 電気めっき槽
22 巻出ロール
23 反転ロール
24a、24b、24c、24d、24e、24f、24g、24h 陽極
26a〜26e 給電ロール
28 めっき液
29 巻取ロール
F 長尺樹脂フィルム(ポリイミドフィルム)
F2 金属薄膜付樹脂フィルム
S 金属化樹脂フィルム基板

Claims (6)

  1. 樹脂フィルム基板と、前記樹脂フィルム基板の表面に接着剤を介することなく、ニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に形成された銅層からなる金属積層体とから構成される金属化樹脂フィルムにおいて、
    電子線後方散乱回折法(EBSD)により測定した前記金属積層体における前記樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲に含まれる結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下であることを特徴とする金属化樹脂フィルム。
  2. 前記下地金属層の膜厚が、3nm〜50nmであることを特徴とする請求項1に記載の金属化樹脂フィルム。
  3. 前記銅層の厚みが、1μm〜12μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の金属化樹脂フィルム。
  4. 前記下地金属層が、乾式めっき法により成膜された金属層で、
    前記銅層が、
    前記下地金属層の表面に乾式めっき法により成膜された銅薄膜層と、
    前記銅薄膜層の表面に湿式めっき法により成膜された銅めっき被膜と、
    から構成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の金属化樹脂フィルム。
  5. 前記樹脂フィルム基板が、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の金属化樹脂フィルム。
  6. 樹脂フィルム基板の表面に接着剤を介することなく乾式めっき法によりニッケル合金からなる下地金属層と前記下地金属層の表面に銅薄膜層を成膜し、前記銅薄膜層の表面に銅電気めっき法により銅めっき被膜を成膜する金属化樹脂フィルムの製造方法において、
    前記乾式めっき法による成膜時の雰囲気が、アルゴン窒素混合ガスであり、
    前記銅電気めっきによる成膜時の電流密度が、成膜時の膜厚が少なくとも1μm以上、厚くても2.5μmまでは、1A/dm以下の電流密度で銅電気めっきを行うことを特徴とする金属化樹脂フィルムの製造方法。
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