JP2015140447A - フレキシブル配線板 - Google Patents

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雅司 野口
宏 竹之内
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芳英 西山
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富雄 島村
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Abstract

【課題】 樹脂フィルム基板の少なくとも片面に接着剤を介せずに形成したシード層と銅めっき層からなる金属層を順次形成したメタライジング基板であるフレキシブル配線場におけるメタライジング基板自体の耐折れ性を向上させた耐折れ性に優れたフレキシブル配線板を提供する。【解決手段】 ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅層を備える積層構造の幅50μm以下の配線が設けられるフレキシブル配線板であって、その銅層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、且つ銅層の結晶子径が300nm以上であることを特徴とするフレキシブル配線板。【選択図】 なし

Description

本発明は、配線を構成する銅層の一部を銅電気めっき法で析出させ、耐折れ性を改良したフレキシブル配線板に関する。
フレキシブル配線板は、その屈曲性を活かしてハードディスクの読み書きヘッドやプリンターヘッドなど電子機器の屈折ないし屈曲を要する部分や、液晶ディスプレイのドライバICを実装したICパッケージの屈折配線などに広く用いられている。
特に、液晶ディスプレイのICパッケージでは、液晶ディスプレイの表面側(画像が表示される側)の端部から液晶ディスプレイの裏面側に屈曲されて装着されている。
係るフレキシブル配線板の製造には、銅層と樹脂層を積層したフレキシブル配線用基板(銅張積層板、FCCL:Flexible Copper Clad Laminationとも称す。)を、サブトラクティブ法やセミアディティブ法を用いて配線加工する方法が用いられている。
このサブトラクティブ法とは、フレキシブル配線用基板の銅層を化学エッチング処理して不要部分を除去する方法である。
即ち、フレキシブル配線用基板の銅層のうち導体配線として残したい部分の表面にレジストを設け、銅に対応するエッチング液による化学エッチング処理と水洗を経て、銅層の不要部分を選択的に除去して導体配線を形成するものである。
一方、セミアディティブ法とは、銅張積層板の下地金属層及び極薄銅層の上にレジスト層を形成し、フォトリソグラフィーにより、レジスト層をパターニングし、配線を形成したい箇所のレジスト層を除去して得られる極薄銅層が露出した開口部分に銅めっきを施し、配線を形成する。その配線の形成後、レジスト除去を行い、極薄銅層および下地金属層を化学エッチング処理して極薄銅層および下地金属層部分を除去する方法である。
即ち、フレキシブル配線用基板の銅層のうち導体配線を形成したい部分の表面にレジストを形成せず、電気銅めっき法で銅を析出させ、極薄銅層および下地金属層に対応するエッチング液による化学エッチング処理と水洗を経て、極薄銅層および下地金属層の不要部分を選択的に除去して導体配線を形成するものである。
ところで、フレキシブル配線用基板(FCCL)は、3層フレキシブル配線用基板(以下、3層FCCLと称す。)と2層フレキシブル配線用基板(2層FCCLと称す。)に分類することができる。
3層FCCLは、電解銅箔や圧延銅箔をベース(絶縁層)の樹脂フィルムに接着した構造(銅箔/接着剤層/樹脂フィルム)となっている。一方、2層FCCLは、銅層若しくは銅箔と樹脂フィルム基材とが積層された構造(銅層若しくは銅箔/樹脂フィルム)となっている。
また、上記2層FCCLには大別して3種のものがある。
即ち、樹脂フィルムの表面に下地金属層と銅層を順次めっきして形成したFCCL(通称メタライジング基板)、銅箔に樹脂フィルムのワニスを塗って絶縁層を形成したFCCL(通称キャスト基板)、及び銅箔に樹脂フィルムをラミネートしたFCCL(通称ラミネート基板)である。
その中でメタライジング基板、即ち樹脂フィルムの表面に下地金属層と銅層を順次めっきして形成したFCCLは、銅層の薄膜化が可能で、且つポリイミドフィルムと銅層界面の平滑性が高いため、キャスト基板やラミネート基板あるいは3層FCCLと比較して、配線のファインパターン化に適している。
例えば、メタライジング基板の銅層は、乾式めっき法及び電気めっき法により層厚を自由に制御できるのに対し、キャスト基板やラミネート基板あるいは3層FCCLは使用する銅箔によって、その厚みなどは制約されてしまう。
また、フレキシブル配線板の配線に用いられる銅箔については、例えば、銅箔に熱処理を施す方法(特許文献1参照)や、圧延加工を行う方法(特許文献2参照)により、耐折れ性の向上が図られている。
しかし、これらの方法は、3層FCCLの圧延銅箔や電解銅箔、2層FCCLのうちのキャスト基板とラミネート基板に用いられる銅箔自体の処理に関するものである。
なお、銅箔の耐折れ性評価は、「JIS C−5016−1994」等や「ASTM D2176」で規格されるMIT耐屈折度試験(Folding Endurance Test)が工業的に使用されている。
この試験では、試験片に形成した回路パターンが断線するまでの屈折回数をもって評価し、この屈折回数が大きいほど耐折れ性が良いとされている。
特開平8−283886号公報 特開平6−269807号公報
本発明が対象とするフレキシブル配線板は、樹脂フィルム基板の少なくとも片面に接着剤を介せずに形成した下地金属層と銅薄膜層と銅電気めっき層からなる金属層を順次形成したメタライジング基板であるため、先行技術文献に開示されるような銅めっき層のみの熱処理や圧延加工を施して耐折れ性を向上させることは困難であり、メタライジング基板自体の耐折れ性を向上させた耐折れ性に優れたメタライジング基板が望まれていた。
このような状況に鑑み、本発明は、耐折れ性に優れたフレキシブル配線板を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決するために、めっき法によりポリイミド樹脂層に形成した銅層の耐折れ性について鋭意研究した結果、耐折れ性前後での結晶配向性の変化、及び結晶子径の増加と配線幅の影響が耐折れ性試験結果に与える影響を確認し、本発明に至ったものである。
本発明の第1の発明は、ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅層を備える積層構造の幅50μm以下の配線が設けられるフレキシブル配線板であって、その銅層が、下地金属層側に銅薄膜層を備え、銅薄膜層上に銅電気めっき層を備えた積層体で、その銅電気めっき層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、且つ銅電気めっき層の結晶子径が300nm以上であることを特徴とするフレキシブル配線板である。
本発明の第2の発明は、ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、その下地金属層の表面に銅層を備える積層構造の幅50μm以下の配線が設けられるフレキシブル配線板であって、その銅層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、且つ銅層の結晶子径が300nm以上であることを特徴とするフレキシブル配線板である。
本発明の第3の発明は、第1及び第2の発明における配線が、錫めっきで覆われていることを特徴とするフレキシブル配線板であり、本発明の第4の発明は、第1から第3の発明における銅層の膜厚が、5μm〜12μmであることを特徴とするフレキシブル配線板である。
本発明の第5の発明は、第1から第4の発明における積層体の配線の耐折れ性試験(「JIS C−5016−1994に規定される耐折れ性試験」)の実施前後において得られる前記銅層の結晶配向比の[(200)/(111)]配向の比の差d[(200)/(111)]が、0.03以上であることを特徴とするフレキシブル配線板である。
本発明によれば、配線幅が25μm以下でもJIS C−5016−1994に準拠した耐折れ性試験で改善された、耐折れ性に優れたフレキシブル配線板を提供することができる。
特に、耐折れ性に優れる本発明に係るフレキシブル配線板は、従来品に比べ、より小半径で屈曲させることができ、液晶ディスプレイのドライバICパッケージに用いた場合には、小半径で屈曲可能なことから液晶ディスプレイの周囲で屈曲するICパッケージの液晶ディスプレイからの迫り出しを小さくでき、液晶ディスプレイの筐体を小さくする意匠的効果を有するものである。
本発明で用いるメタラインジング法で作製した2層フレキシブル配線用基板の断面模式図である。 本発明の2層フレキシブル配線用基板の下地金属層および銅薄膜層を成膜するロール・ツー・ロールスパッタリング装置を示す概要図である。 本発明の2層フレキシブル配線用基板の製造における電気めっきを行うロール・ツー・ロール方式の連続めっき装置を示す概要図である。 本発明におけるPR電流の時間と電流密度を模式的に示した図である。
本発明に係るフレキシブル配線板は、2層フレキシブル配線用基板をサブトラクティブ法、又はセミアディティブ法で配線加工して得られる。
そこで、サブトラクティブ法を用いて2層フレキシブル配線用基板に配線加工を施して作製した本発明に係るフレキシブル配線板を用いて、本発明を説明する。なお、本発明に係るフレキシブル配線板の結晶構造ができれば製法は限定されない。
(1)2層フレキシブル配線用基板
まず、本発明のフレキシブル配線板に用いた2層フレキシブル配線用基板について説明する。
本発明で用いた2層フレキシブル配線用基板は、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に接着剤を介さずに下地金属層と銅層が逐次的に積層された積層構造を採るメタライジング基板で、その銅層は、銅薄膜層と銅電気めっき層により構成されている。
図1は、メタラインジング法で作製された2層フレキシブル配線用基板6の断面を示した模式図である。
樹脂フィルム基板1にポリイミドフィルムを用い、そのポリイミドフィルムの少なくとも一方の面には、ポリイミドフィルム側から下地金属層2、銅薄膜層3、銅電気めっき層4の順に成膜、積層されている。銅薄膜層3と銅電気めっき層4から銅層5が構成される。
使用する樹脂フィルム基板としては、ポリイミドフィルムのほかに、ポリアミドフィルム、ポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、液晶ポリマーフィルムなどを用いることができる。
特に、機械的強度や耐熱性や電気絶縁性の観点から、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
さらに、フィルムの厚みが12.5〜75μmの上記樹脂フィルム基板が好ましく使用することができる。
下地金属層2は、樹脂フィルム基板と銅などの金属層との密着性や耐熱性などの信頼性を確保するものである。従って、下地金属層の材質は、ニッケル、クロム又はこれらの合金の中から選ばれる何れか1種とするが、密着強度や配線作製時のエッチングのしやすさを考慮すると、ニッケル・クロム合金が適している。
そのニッケル・クロム合金の組成は、クロム15重量%以上、22重量%以下が望ましく、耐食性や耐マイグレーション性の向上が望める。
このうち20重量%クロムのニッケル・クロム合金は、ニクロム合金として流通し、マグネトロンスパッタリング法のスパッタリングターゲットとして容易に入手可能である。また、ニッケルを含む合金には、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、コバルト等を添加しても良い。
さらに、クロム濃度の異なる複数のニッケル・クロム合金の薄膜を積層して、ニッケル・クロム合金の濃度勾配を設けた下地金属層を構成しても良い。
下地金属層2の膜厚は、3nm〜50nmが望ましい。
下地金属層の膜厚が3nm未満では、ポリイミドフィルムと銅層の密着性を保てず、耐食性や耐マイグレーション性で劣る。一方、下地金属層の膜厚が50nmを越えると、サブトラクティブ法で配線加工する際に、下地金属層の十分な除去が困難な場合が生じる。その下地金属層の除去が不十分な場合は、配線間のマイグレーション等の不具合が懸念される。
銅薄膜層3は、主に銅で構成され、その膜厚は、10nm〜1μmが望ましい。
銅薄膜層の膜厚が10nm未満では、銅薄膜層上に銅電気めっき層を電気めっき法で成膜する際の導電性が確保できず、電気めっきの際の外観不良に繋がる。銅薄膜層の膜厚が1μmを越えても2層フレキシブル配線用基板の品質上の問題は生じないが、生産性が劣る問題がある。
(2)下地金属層と銅薄膜層の成膜方法
下地金属層および銅薄膜層は、乾式めっき法で形成することが好ましい。
乾式めっき法には、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、真空蒸着法、CVD法等が挙げられるが、下地金属層の組成制御等の観点から、スパッタリング法が望ましい。
樹脂フィルム基板へのスパッタリング成膜には、公知のスパッタリング装置を用いて成膜すれば良く、長尺の樹脂フィルム基板の場合も公知のロール・ツー・ロールスパッタリング装置で行うことができる。このロール・ツー・ロールスパッタリング装置を用いれば、長尺のポリイミドフィルムの表面に、下地金属層および銅薄膜層を連続して成膜することができる。
図2は、使用するロール・ツー・ロールスパッタリング装置の一例である。
ロール・ツー・ロールスパッタリング装置10は、その構成部品のほとんどを収納した直方体状の筐体12を備えている。
筐体12は円筒状でも良く、その形状は問わないが、10−4Pa〜1Paの範囲に減圧された状態を保持できれば良い。
この筐体12内には、長尺の樹脂フィルム基板であるポリイミドフィルムFを、供給する巻出ロール13、キャンロール14、スパッタリングカソード15a、15b、15c、15d、前フィードロール16a、後フィードロール16b、テンションロール17a、テンションロール17b、巻取ロール18を有する。
巻出ロール13、キャンロール14、前フィードロール16a、巻取ロール18にはサーボモータによる動力を備える。巻出ロール13、巻取ロール18は、パウダークラッチ等によるトルク制御によってポリイミドフィルムFの張力バランスが保たれるようになっている。
テンションロール17a、17bは、表面が硬質クロムめっきで仕上げられ張力センサーが備えられている。
スパッタリングカソード15a〜15dは、マグネトロンカソード式でキャンロール14に対向して配置される。スパッタリングカソード15a〜15dのポリイミドフィルムFの巾方向の寸法は、ポリイミドフィルムFの巾より広ければよい。
ポリイミドフィルムFは、ロール・ツー・ロール真空成膜装置であるロール・ツー・ロールスパッタリング装置10内を搬送されて、キャンロール14に対向するスパッタリングカソード15a〜15dで成膜され、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2に加工される。
キャンロール14は、その表面が硬質クロムめっきで仕上げられ、その内部には筐体12の外部から供給される冷媒や温媒が循環し、略一定の温度に調整される。
ロール・ツー・ロールスパッタリング装置10を用いて下地金属層と銅薄膜層を成膜する場合、下地金属層の組成を有するターゲットをスパッタリングカソード15aに、銅ターゲットをスパッタリングカソード15b〜15dにそれぞれ装着し、ポリイミドフィルムを巻出ロール13にセットした装置内を真空排気した後、アルゴン等のスパッタリングガスを導入して装置内を1.3Pa程度に保持する。
また、下地金属層をスパッタリングで成膜した後に、銅薄膜層を蒸着法で成膜しても良い。
(3)銅電気めっき層とその成膜方法
銅電気めっき層は、電気めっき法により成膜される。その銅電気めっき層の膜厚は、1μm〜20μmが望ましい。
ここで、使用する電気めっき法は、鉄イオンを含む硫酸銅のめっき浴中にて、不溶性アノードを用いて電気めっきを行う銅電気めっきで、使用する銅めっき浴の組成は、通常用いられるプリント配線板用のハイスロー硫酸銅めっき浴でも良く、さらに鉄イオンを添加して用いる。
図3は、本発明に係る2層フレキシブル配線用基板の製造に用いることができるロール・ツー・ロール連続電気めっき装置(以下めっき装置20という。)の一例である。
下地金属層と銅薄膜層を成膜して得られた銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、巻出ロール22から巻き出され、電気めっき槽21内のめっき液28への浸漬を繰り返しながら連続的に搬送される。なお、28aはめっき液の液面を指している。
銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、めっき液28に浸漬されている間に電気めっきにより金属薄膜の表面に銅層が成膜され、所定の膜厚の銅層が形成された後、金属化樹脂フィルム基板である2層フレキシブル配線用基板Sとして、巻取ロール29に巻き取られる。なお、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2の搬送速度は、数m〜数十m/分の範囲が好ましい。
具体的に説明すると、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、巻出ロール22から巻き出され、給電ロール26aを経て、電気めっき槽21内のめっき液28に浸漬される。電気めっき槽21内に入った銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、反転ロール23を経て搬送方向が反転され、給電ロール26bにより電気めっき槽21外へ引き出される。
このように、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2が、めっき液への浸漬を複数回(図3では10回)繰り返す間に、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2の金属薄膜上に銅層を形成するものである。
給電ロール26aとアノード24aの間には電源(図示せず)が接続されている。
給電ロール26a、アノード24a、めっき液、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2および電源により、電気めっき回路が構成される。
ここで、使用するアノードは不溶性アノードが好ましい。
不溶性アノードは、特別なものを必要とせず、導電性セラミックで表面をコーティングした公知の不溶性アノードでよい。なお、電気めっき槽21の外部に、めっき液28に銅イオンを供給する機構を備える。
めっき液28への銅イオンの供給は、酸化銅水溶液、水酸化銅水溶液、炭酸銅水溶液等で供給する。もしくはめっき液中に微量の鉄イオンを添加して、無酸素銅ボールを溶解して銅イオンを供給する方法もある。銅の供給方法は上記のいずれかの方法を用いることができる。
めっき中における電流密度は、アノード24aから搬送方向下流に進むにつれて電流密度を段階的に上昇させ、アノード24oから24tで最大の電流密度となるようにする。
このように電流密度を上昇させることで、銅層の変色を防ぐことができる。特に銅層の膜厚が薄い場合に電流密度が高いと銅層の変色が起こりやすいために、めっき中の電流密度は、後述するPeriodic Reverse電流の反転電流を除き0.1A/dm〜8A/dmが望ましい。電流密度が高くなると銅電気めっき層の外観不良が発生する。
本発明に係る2層フレキシブル配線用基板を製造するためには銅電気めっき層の膜厚の表面から10%以上の範囲でPeriodic Reverse電流(以下PR電流ということがある。)を用いて形成する。
PR電流を使用する場合、反転電流は正電流の1〜9倍の電流を加えると良い。
反転電流時間割合としては1〜10%程度が望ましい。
また、PR電流の次の反転電流が流れる周期は、10m秒以上が望ましく、より望ましくは20m秒〜300m秒である。
図4はPR電流の時間と電流密度を模式的に示したものである。
なお、めっき電圧は、上述の電流密度が実現できるように適宜調整すればよい。
本発明に係る2層フレキシブル配線用基板を、ロール・ツー・ロール連続電気めっき装置(めっき装置20)で製造するには、搬送経路の下流側から1つ以上のアノードでPR電流を流せばよく、PR電流を流すアノード数は、銅電気めっき層の表面からポリイミドフィルム側にPR電流で成膜する範囲の割合をどのようにするかで決まる。すなわち、少なくともアノード24tはPR電流が流れ、必要に応じてアノード24s、アノード24r、アノード24qにPR電流が流れることとなる。
なお、全アノードにPR電流を流してもよいが、PR電流用の整流器が高価な為、製造コストが増加する。そこで、本発明に係る2層フレキシブル配線用基板では、銅電気めっき層の表面からポリイミド方向に膜厚の10%をPR電流で成膜すれば、耐折れ性試験(JIS C−5016−1994)の実施前後で、その銅層の結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03以上となるので、結果的に耐折れ性試験(MIT試験)の向上が望める。
PR電流を使用した銅電気めっきが望ましい理由は、電流を反転させると、銅電気めっき層の銅の結晶子径を300nm程度以上とすることができ、結晶粒界を少なくできるので、粒界で発生するクラックの起点を少なくすることができるためである。
さらに銅めっき液に鉄イオンを添加することで、溶けやすい(111)以外の配向が優先的に溶解し、(111)配向の結晶を成長することができる。
銅めっき液中に含まれる鉄イオンの濃度は、2価と3価のイオンの合計で0.1g〜20g/リットルが好ましい。
鉄イオンは、銅めっきの過程で、3価から2価へそして2価から3価へ価数が循環して変化する。そこで、鉄イオンの濃度が20g/リットルを越えると鉄のイオンの消費が増加し経済的ではないことと、銅めっき層が溶解しやすくなる悪影響を与える。一方、鉄イオン濃度が0.1g/リットル未満では(111)配向の結晶の優先的な成長が期待できない。
一般に銅電気めっきでは、析出する銅は、銅めっきされる基材表面の影響を受けるが、銅電気めっき層の表面から膜厚の10%以上をPR電流で成膜すれば、結晶粒界を制御できる。従って、2層フレキシブル配線用基板の銅電気めっき層の表面から膜厚の10%以上が、耐折れ性に合致した結晶になっていれば、銅電気めっき層の耐折れ性に対する効果が得られ、本発明の課題を達成することができる。
なお、得られた2層フレキシブル配線用基板の銅層の厚みを化学研磨などで調整する場合は、研磨後の銅層の表面から膜厚の10%以上のPR電流で成膜された層が残留すれば、本発明の効果が発揮できる。
(4)銅電気めっき層の特徴
本発明の2層フレキシブル配線用基板における銅層を構成する銅電気めっき層の特徴は、1.3以上の銅の(111)結晶配向度指数を示すことである。
この状態では、MIT耐折れ性試験(JIS C−5016−1994)において、結晶が滑りやすくなる。なお、本発明のフレキシブル配線用基板の銅層には(111)配向のほかに(200)、(220)、(311)配向も含むが、そのうち(111)配向が殆どを占め、その結晶配向度指数が1.3以上を示すということである。
さらなる特徴は、MIT耐折れ性試験(JIS C−5016−1994)前後における結晶の配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03以上の状態となることにある。この状態は、MIT耐折れ性試験をすることで結晶が滑り、再結晶が起こったものと考えられる。
表面の光沢性は、表面の凹凸が切り欠きの要因とならないよう光沢膜が好ましい。
また、平均結晶粒子径の大きさは、大きいほど良いが、フレキシブル配線用基板をサブトラクティブ法でフレキシブル配線用基板に配線加工する際の銅層のエッチングにも影響するので留意する必要がある。
サブトラクティブ法での銅電気めっき層のエッチングに塩化第二鉄水溶液を用いる場合には、その結晶子径は影響しないこともあるが、その結晶粒子の粒界をエッチングする場合には、結晶子径が配線の形状にも影響するのである。結晶子径としては、200nm〜400nm程度が望ましい。200nm以下であると結晶粒界が多く、破断の起点となるクラックが入りやすくなり、400nm以下とするのは、金属表面の平滑性を保つためである。
また、本発明のフレキシブル配線用基板の銅電気めっき層は、上記成膜方法で得られ、MIT耐折れ試験前後における結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03以上であるという特性と、結晶子径が300nm以上という特性等を有するものとなる。なお、銅電気めっき層の結晶配向と結晶子径はX線回折装置から知ることができる。
さらに、上記方法で得られた銅電気めっき層の銅結晶は、屈折時に常温下での動的再結晶効果を有する。耐折れ性試験後の平均結晶子径は再結晶で100nm〜200nm程度となる傾向である。
一般に、銅電気めっきにより形成された膜は、常温下で動的再結晶しないと考えられてきた。しかし、本発明で用いた2層フレキシブル配線用基板における銅電気めっき層は、常温下で動的再結晶するので、結果的に、MIT試験のような屈折試験を行うと試料が切れ難い。その平均結晶粒径と常温下での動的再結晶は、断面SIM像での観察することができる。
ついで、銅電気めっき層の算術表面粗さRaは0.2μm以下であれば、望ましい効果を得られるが、表面粗さRaが、0.2μmを超えると、MIT耐折れ試験前後の結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03以上であっても耐折れ性の改善効果は少ない。そのため、より高い効果を得るにはMIT耐折れ試験前後の結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]は0.03以上、かつ、算術表面粗さRaは、0.2μm以下が望ましいのである。
当然、銅電気めっき層の表面を化学研磨等で研磨する場合は、化学研磨後の表面における算術表面粗さRaが0.2μm以下ならば良い。
(5)フレキシブル配線板
本発明に係るフレキシブル配線板の配線幅は最も細い箇所で50μm以下である。ここで配線幅とは、配線がポリイミドフィルムに接する底面の幅である。
フレキシブル配線板のMIT耐折れ性試験の結果は、配線幅が細くなると悪化する。
即ち、「JIS C−5016−1994」に従った耐折れ性試験では、その配線幅が1mmであるが、液晶ディスプレイ内の屈曲配線に用いられるフレキシブル配線板では、配線幅が50μm以下であり、さらに高精細な25μm以下の配線幅に移行している。試験用として配線幅1mmのフレキシブル配線板に加工され、十分な耐折れ性を実現できるフレキシブル配線用基板であっても、実際に用いられる配線幅50μm以下のフレキシブル配線板に加工されたものでは、十分な耐折れ性を実現できないことがある。
もちろん、配線幅1mmのフレキシブル配線板で不十分な耐折れ性となるフレキシブル配線用基板では、配線幅50μm以下のフレキシブル配線板に加工されたものでも不十分な耐折れ性の結果となる。
本発明に係るフレキシブル配線板は、配線となる銅層を構成する銅電気めっき層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、その結晶子径が300nm以上とすることで、配線幅が50μm以下であっても、このような結晶構造を備えない従来からのフレキシブル配線板に比べてMIT耐折れ性が改善される。
フレキシブル配線板の銅薄膜層と銅電気めっき層とからなる銅層の膜厚は、5μm〜12μmが望ましい。
この銅層の膜厚が5μm未満では、配線の導電性が不十分となる。一方、銅層が12μmを超えると導電性は十分でも配線幅50μm以下の配線の形成が困難となる。特にサブトラクティブ法では配線の膜厚が厚くなるほど、精細な配線の加工が難しくなる。
なお、2層フレキシブル配線用基板の銅薄膜層と銅電気めっき層の両者の合計の膜厚(フレキシブル配線板の銅層の膜厚に相当)が12μmを超えることもある。2層フレキシブル配線用基板の銅薄膜層と銅電気めっき層の膜厚の合計が12μmを超える場合は、2層フレキシブル配線用基板の銅電気めっき層等を化学研磨などで所定の膜厚にすればよく、所定の膜厚にした後に本発明に係るフレキシブル配線板の銅層の結晶構造を維持できればよい。
本発明に係るフレキシブル配線板は、上記に詳細した2層フレキシブル配線用基板を、サブトラクティブ法を用いて配線加工を施して製造する。
銅電気めっき層などを配線に加工するエッチング加工に用いるエッチング液は、特別な配合の塩化第二鉄と塩化第二銅と硫酸銅とを含む水溶液や特殊な薬液には限定されず、一般的な比重1.30〜1.45の塩化第二鉄水溶液や比重1.30〜1.45の塩化第二銅水溶液を含む市販のエッチング液を用いることができる。
本発明に係るフレキシブル配線板をセミアディティブ法で得るには、2層フレキシブル配線用基板に銅電気めっきする際に、用いる2層フレキシブル配線用基板と同様の銅めっき手順を取ることもできる。
用いる2層フレキシブル配線用基板の銅層の厚みは、セミアディティブ法の銅めっきの膜厚を考慮して適宜定めればよい。
配線加工が施されたフレキシブル配線板は錫めっきが施され、その後公知のソルダーレジストの被覆、金バンプを介したIC等の素子の実装が行われ、ICパッケージ部品に加工される。
ところで、錫めっきは、温度50℃〜90℃の公知の無電解錫めっき液に、フレキシブル配線板を1分間〜5分間浸漬して行われる。また、ソルダーレジストの被覆では、ソルダーレジストを硬化させるため温度100℃〜150℃にフレキシブル配線板を曝し、金バンプを介した素子の実装でもフレキシブル配線板には熱が負荷される。これらの化学的な負荷や熱負荷は、フレキシブル配線板の耐折れ性に悪影響を与える恐れがあるが、本発明に係るフレキシブル配線板は、配線を構成する銅層の銅電気めっき層における(111)面の結晶配向度指数が1.3以上で、その結晶子径が300nm以上であることにより、これらの負荷に曝された後においても従来品に比べて、錫めっきが施されていても、耐折れ性の向上を示している。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
銅薄膜層付ポリイミドフィルムは、図2に示すロール・ツー・ロールスパッタリング装置10を用いて製造した。
下地金属層を成膜する為のニッケル−20重量%クロム合金ターゲットをスパッタリングカソード15aに、銅ターゲットをスパッタリングカソード15b〜15dにそれぞれ装着し、厚み38μmのポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)東レ・デュポン株式会社製)をセットした装置内を真空排気した後、アルゴンガスを導入して装置内を1.3Paに保持して銅薄膜層付ポリイミドフィルムを製造した。下地金属層(ニッケル−クロム合金)の膜厚は20nm、銅薄膜層の膜厚は200nmであった。
得られた銅薄膜層付ポリイミドフィルムに、めっき装置20を用いて銅電気めっきを行い、銅電気めっき層を成膜した。
めっき液はpH1以下の硫酸銅水溶液を用い、アノード24oから24tは特に断らない限り最大の電流密度(PR電流の反転電流を除く)となるようにし、最終的に銅電気めっき層の膜厚が8.5μmとなるように電流密度を調整した。
耐折れ性試験は、塩化第二鉄をエッチング液に用いてサブトラクティブ法で、「JIS−C−5016−1994」に準拠する配線幅25μmの試験片と配線幅50μmの試験片を形成し、同規格に従い評価した。
耐折れ性試験前後の銅電気めっき層の結晶配向はX線回折でWilsonの配向度指数を用い測定した。
銅電気めっき層の表面から50%の膜厚範囲までPR電流を用いて銅電気めっきを行うために、図3のアノード24o〜24tにパルス電流を流して、実施例1で用いる2層フレキシブル配線用基板を作製した。なお、めっき液に鉄イオンを添加し、鉄イオン濃度を2g/リットルとした。
得られた実施例1に係る2層フレキシブル配線用基板を、配線幅25μm(以下25μm試験片ということがある)と配線幅50μm(以下50μm試験片ということがある)のMIT試験用の配線にサブトラクティブ法で加工し、温度50℃の市販のアルキルスルホン酸系無電解錫めっき液に浸漬して錫めっき厚み0.4μm付けた後、ソルダーレジスト硬化や素子の実装を想定した150℃、3時間保持の熱処理を行った。
その後、25μm試験片に対してMIT耐折れ性試験前の銅電気めっき層の(111)結晶配向度指数を測定し、1.5の値を得た。さらにMIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]は0.04、結晶子径は328nmが得られ、そのMIT耐折れ性試験結果は47回で、従来例に対し、23%の向上を示す良好な結果を得た。
一方、50μm試験片のMIT耐折れ性試験結果は48回であった。また、50μm試験片に錫めっきと150℃、3時間保持の熱処理を施さなかった試験片のMIT耐折れ性試験結果は91回であった。
鉄イオン濃度を1.5g/リットルとした以外は、実施例1と同様して、実施例2の試験片を作製した。
MIT耐折れ性試験前の銅電気めっき層の(111)結晶配向度指数は1.3で、MIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03、結晶子径は305nmが得られた。その25μm試験片のMIT耐折れ性試験結果は43回で、従来例に対して13%の向上を示す結果を得た。
一方50μm試験片のMIT耐折れ性試験結果は43回であった。
(比較例1)
めっき液に鉄イオンの添加をせずに、めっき槽のいずれのアノードでもPR電流を流さずに直流電流で銅電気めっきした以外は、実施例1と同様に、比較例1の試験片を作製した。
MIT耐折れ性試験前の銅電気めっき層の(111)結晶配向度指数は0.83、MIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.02、結晶子径270nm、25μm試験片のMIT耐折れ性試験で38回であった。
一方、50μm試験片のMIT耐折れ性試験結果は37回であった。また、50μm試験片に錫めっきと150℃、3時間保持の熱処理を施さなかった試験片のMIT耐折れ性試験結果は88回であった。
実施例2と比較例1の25μm試験片を対比すると、MIT耐折れ性は13%程度しか改善していないとも見える。しかし、ワイブル分布によると、故障率が1桁以上向上するので効果はあるといえる。
また、実施例1と比較例1の錫めっきを施さず150℃、3時間保持の熱処理の有無を50μm試験片のMIT耐折れ性試験結果で検討すると、錫めっき及び熱処理を施さない場合、実施例1は比較例1に対し3%の向上を示しているが、錫めっき及び熱処理を施すと、実施例1は比較例1に対しては、約30%の向上を示し、本発明に係るフレキシブル配線板の配線の銅層における結晶構造がプリント配線板の耐折れ性に対して優れた効果を示していることがわかる。
1 ポリイミドフィルム(樹脂フィルム基板)
2 下地金属層
3 銅薄膜層
4 銅電気めっき層
5 銅層
6 2層フレキシブル配線用基板
10 ロール・ツー・ロールスパッタリング装置
12 筐体
13 巻出ロール
14 キャンロール
15a、15b、15c、15d スパッタリングカソード
16a 前フィードロール
16b 後フィードロール
17a、17b テンションロール
18 巻取ロール
20 (ロール・ツー・ロール連続電気)めっき装置
21 電気めっき槽
22 巻出ロール
23 反転ロール
24a〜24t アノード
26a〜26k 給電ロール
28 めっき液
28a めっき液の液面
29 巻取ロール
F 樹脂フィルム基板(ポリイミドフィルム)
F2 銅薄膜層付ポリイミドフィルム
S 2層フレキシブル配線用基板

Claims (5)

  1. ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅層を備える積層構造の幅50μm以下の配線が設けられるフレキシブル配線板であって、
    前記銅層が、前記下地金属層側に銅薄膜層を備え、前記銅薄膜層上に銅電気めっき層を備えた積層体で、
    前記銅電気めっき層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、且つ前記銅電気めっき層の結晶子径が300nm以上であることを特徴とするフレキシブル配線板。
  2. ポリイミドフィルムの表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に銅層を備える積層構造の幅50μm以下の配線が設けられるフレキシブル配線板であって、
    前記銅層の(111)面における結晶配向度指数が1.3以上で、且つ前記銅層の結晶子径が300nm以上であることを特徴とするフレキシブル配線板。
  3. 前記配線が、錫めっきで覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル配線板。
  4. 前記銅層の膜厚が、5μm〜12μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
  5. 前記積層体の配線の耐折れ性試験(「JIS C−5016−1994に規定される耐折れ性試験」)の実施前後において得られる前記銅層の結晶配向比の[(200)/(111)]配向の比の差d[(200)/(111)]が、0.03以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブル配線板。
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