JP6405615B2 - 2層フレキシブル配線用基板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
かかるフレキシブル配線板の製造には、銅層と樹脂層が積層したフレキシブル配線用基板(フレキシブル銅張積層板、FCCL:Flexible Copper Clad Laminationとも称す)を、サブトラクティブ法等を用いて配線加工する方法が用いられている。
3層FCCLは、電解銅箔や圧延銅箔をベース(絶縁層)の樹脂フィルムに接着した構造(銅箔/接着剤層/樹脂フィルム)となっている。一方、2層FCCLは、銅層若しくは銅箔と樹脂フィルム基材とが積層された構造(銅層若しくは銅箔/樹脂フィルム)となっている。
即ち、樹脂フィルムの表面に下地金属層と銅層を順次めっきして形成したFCCL(通称メタライジング基板)、銅箔に樹脂フィルムのワニスを塗って絶縁層を形成したFCCL(通称キャスト基板)、及び銅箔に樹脂フィルムをラミネートしたFCCL(通称ラミネート基板)でがある。
例えば、メタライジング基板の銅層は、乾式めっき法及び電気めっき法により層厚を自由に制御できるのに対し、キャスト基板やラミネート基板あるいは3層FCCLは使用する銅箔によって、その厚みなどは厚さ等が制約されてしまう。るからである。
しかし、これらの方法は、3層FCCLの圧延銅箔や電解銅箔、2層FCCLのうちのキャスト基板とラミネート基板に用いられる銅箔自体の処理に関するものである。
この試験では、試験片に形成した回路パターンが断線するまでの屈折回数をもって評価し、この屈折回数が大きいほど耐屈折れ性が良いとされている。
このような状況に鑑み、本発明は、耐折れ性に優れた2層フレキシブル配線用基板およびその製造方法を提供するものである。
まず、本発明の2層フレキシブル配線用基板について説明する。
本発明の2層フレキシブル配線用基板は、ポリイミドフィルムなどの樹脂フィルム基板の少なくとも片面に接着剤を介さずに下地金属層と銅層が逐次的に積層された金属積層体を備えた積層構造を採り、そして、その銅層は、銅薄膜層と銅電気めっき層により構成されている。
樹脂フィルム基板1にポリイミドフィルムを用い、そのポリイミドフィルム1の少なくとも一方の面には、ポリイミドフィルム1側から下地金属層2、銅薄膜層3、銅電気めっき層4の順に成膜され積層されている。銅薄膜層3と銅電気めっき層4から銅層5を構成し、その銅層5と下地金属層2を合わせて金属積層体7の積層構造を形成している。
特に、機械的強度や耐熱性や電気絶縁性の観点から、ポリイミドフィルムが特に好ましい。
さらに、フィルムの厚みが12.5〜75μmの上記樹脂フィルム基板が好ましく使用することができる。
このうち20重量%クロムのニッケル・クロム合金は、ニクロム合金として流通し、マグネトロンスパッタリング法のスパッタリングターゲットとして容易に入手可能である。また、ニッケルを含む合金には、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、コバルト等を添加しても良い。
さらに、クロム濃度の異なる複数のニッケル・クロム合金の薄膜を積層して、ニッケル・クロム合金の濃度勾配を設けた下地金属層を構成しても良い。
下地金属層の膜厚が3nm未満では、ポリイミドフィルムと銅層の密着性を保てず、耐食性や耐マイグレーション性で劣る。一方、下地金属層の膜厚が50nmを越えると、サブトラクティブ法で配線加工する際に、下地金属層の十分な除去が困難な場合が生じる。その下地金属層の除去が不十分な場合は、配線間のマイグレーション等の不具合が懸念される。
銅薄膜層の膜厚が10nm未満では、銅電気めっき層を電気めっき法で成膜する際の導電性が確保できず、電気めっきの際の外観不良に繋がる。銅薄膜層の膜厚が1μmを越えても2層フレキシブル配線用基板の品質上の問題は生じないが、生産性が劣る問題がある。
そして、得られたフレキシブル配線用基板6は、樹脂フィルム基板1の表面から金属積層体7の0.4μmまでの膜厚範囲の電子線後方散乱回折法(EBSD)で測定した結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下であることが必要である。
上記結晶の方位比を満たした本発明に係るフレキシブル配線用基板は、サブトラクティブ法により配線加工しても配線パターンが狭ピッチ化したプリント配線基板を得ることができる。
下地金属層および銅薄膜層は、乾式めっき法で形成することが好ましい。
乾式めっき法には、スパッタリング法、イオンプレーティング法、クラスターイオンビーム法、真空蒸着法、CVD法等が挙げられるが、乾式めっき法では、下地金属層の組成制御等の観点から、スパッタリング法が望ましい。
樹脂フィルム基板にスパッタリング成膜するには公知のスパッタリング装置で成膜することができ、長尺の樹脂フィルム基板に成膜するには、公知のロール・ツー・ロール方式スパッタリング装置で行うことができる。このロール・ツー・ロールスパッタリング装置を用いれば、長尺のポリイミドフィルムの表面に、下地金属層および銅薄膜層を連続して成膜することができる。
ロール・ツー・ロールスパッタリング装置10は、その構成部品のほとんどを収納した直方体状の筐体12を備えている。
筐体12は円筒状でも良く、その形状は問わないが、10−4Pa〜1Paの範囲に減圧された状態を保持できれば良い。
この筐体12内には、長尺の樹脂フィルム基板であるポリイミドフィルムFを、供給する巻出ロール13、キャンロール14、スパッタリングカソード15a、15b、15c、15d、前フィードロール16a、後フィードロール16b、テンションロール17a、テンションロール17b、巻取ロール18を有する。
テンションロール17a、17bは、表面が硬質クロムめっきで仕上げられ張力センサーが備えられている。
スパッタリングカソード15a〜15dは、マグネトロンカソード式でキャンロール14に対向して配置される。スパッタリングカソード15a〜15dのポリイミドフィルムFの巾方向の寸法は、長尺樹脂フィルムポリイミドフィルムFの巾より広ければよい。
キャンロール14は、その表面が硬質クロムめっきで仕上げられ、その内部には筐体12の外部から供給される冷媒や温媒が循環し、略一定の温度に調整される。
例えば、最終的な電気めっきまで行い、得られる金属積層体の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比を確認しながら、スパッタリング雰囲気を適宜検討すればよい。
また、アルゴン・窒素混合ガスの窒素の配合比が12体積%を超えると、得られた金属積層体をフレキシブル配線板などの配線に利用した場合、その配線の耐熱強度が低下する恐れがあるので、望ましくない。なお、アルゴン・窒素混合ガスによるスパッタリング雰囲気の一例を示しているが、スパッタリング雰囲気は、目的の結晶状態を実現できれば、アルゴン・窒素混合ガスに限定されない。
スパッタリング雰囲気がアルゴンのみでは、銅薄膜層のX線回折による結晶のWilsonの配向度指数では面心立方格子構造の(111)面は見られるが、面心立方格子の(200)面、EBSDでは001方位に相当する面は、ほとんど又は全く観測されない。
そこで、スパッタリング雰囲気のアルゴンに窒素を加えていくと、銅薄膜層には面心立方格子の(200)面、EBSDでは001方位に相当する面が観測されるようになる。
このような条件と後述する電気めっきの条件により、配線加工した際に配線の頂部と底部の幅の差が少ないフレキシブル配線用基板を実現できるのである。
銅電気めっき層は、電気めっき法により成膜される。その銅電気めっき層の膜厚は、1μm〜20μmが望ましい。
ここで、使用する電気めっき法は、硫酸銅のめっき浴中にて、不溶性アノードを用いて電気めっきを行う。また、使用する銅めっき浴液の組成は、通常用いられるフレキシブル配線板のスルーホールめっきなどで使用されるハイスロー硫酸銅めっき浴でも良い。
下地金属層と銅薄膜層を成膜して得られた銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、巻出ロール22から巻き出され、電気めっき槽21内のめっき液28への浸漬を繰り返しながら連続的に搬送される。なお、28aはめっき液の液面を指している。
銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2は、めっき液28に浸漬されている間に電気めっきにより金属薄膜の表面に銅層が成膜され、所定の膜厚の銅層が形成された後、金属化樹脂フィルム基板である2層フレキシブル配線用基板Sとして、巻取ロール29に巻き取れられる。なお、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2の搬送速度は、数m〜数十m/分の範囲が好ましい。
このように、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2が、めっき液への浸漬を複数回(図3では20回)繰り返す間に、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2の金属薄膜上に銅層を形成するものである。
給電ロール26a、アノード12から24a、めっき液、銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2および前記電源により、電気めっき回路が構成される。また、不溶性アノードは、特別なものを必要とせず、導電性セラミックで表面をコーティングした公知のアノードでよい。なお、電気めっき槽21の外部に、めっき液28に銅イオンを供給する機構を備える。
このように電流密度を上昇させることで、銅層の変色を防ぐことができる。特に銅層の膜厚が薄い場合に電流密度が高いと銅層の変色が起こりやすいために、めっき中の電流密度は、後述するPR電流の反転電流を除き0.1A/dm2〜8A/dm2が望ましい。電流密度が高くなると銅電気めっき層の外観不良が発生する。
PR電流を使用する場合、反転電流は正電流の1〜9倍の電流を加えると良い。
反転電流時間割合としては1〜10%程度が望ましい。
また、PR電流の次の反転電流が流れる周期は、10m秒以上が望ましく、より望ましくは20m秒〜300m秒である。
図4はPR電流の時間と電流密度を模式的に示したものである。
なお、めっき電圧は、上述の電流密度が実現できるように適宜調整すればよい。
なお、全アノードにPR電流を流してもよいが、PR電流用の整流器が高価な為、製造コストが増加する。そこで、本発明に係る2層フレキシブル配線用基板では、銅電気めっき層の表面からポリイミド方向に膜厚の10%をPR電流で成膜すれば、耐折れ性試験(JIS C−5016−1994)の実施前後での前記銅層の結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が0.03以上となるので、結果的に耐折れ性試験(MIT試験)の向上が望める。
本発明のフレキシブル配線用基板の銅層の特徴は、1.2以上の銅の(111)結晶配向度指数を示すことである。この状態では、MIT耐折れ試験(JIS C−5016−1994)において、結晶が滑りやすくなる。なお、本発明のフレキシブル配線用基板の銅層には(111)配向のほかに(200)、(220)、(311)配向も含むが、そのうち(111)配向が殆どを占め、その結晶配向度指数が1.20以上を示すということである。
表面の光沢性は、表面の凹凸が切り欠きの要因とならないよう光沢膜が好ましい。
サブトラクティブ法での銅層のエッチングに塩化第二鉄水溶液を用いる場合には、銅層の結晶粒径は影響しないこともあるが、銅層の結晶粒子の粒界をエッチングする場合には、結晶粒径が配線の形状にも影響するのである。平均結晶粒径としては、200nm〜400nm程度が望ましい。200nm以下であると結晶粒界が多く、破断の起点となるクラックが入りやすくなり、400nm以下とするのは、金属表面の平滑性を保つためである。さらに破断の起点となるクラックが入らないように表面粗さRa0.2μm以下にすることが望ましい。
一般に、銅の電気めっきによる成膜は、常温下で動的再結晶しないと考えられてきた。しかし、本発明のフレキシブル配線用基板においては、その銅電気めっき層は常温下で動的再結晶を起こし、結果的に、MIT試験のような屈折試験を行うと試料が切れ難い。その平均結晶粒径と常温下での動的再結晶は、断面SIM像で観察することができる。
そして、このような金属積層体を配線とするために、サブトラクティブ法で配線加工すると、その断面形状は底部幅Bと頂部幅Tと銅膜厚Cから、下記(2)式で求められるエッチングファクター(FE)で表される効果を得ることができる。
本発明に係るフレキシブル配線用基板は、樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲の金属積層体における電子線後方散乱回折法(EBSD)による結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)が7以下であることを確認することができる。
なお、金属積層体は下地金属層を含むものであるが、下地金属層の膜厚は3〜50nmと極めて薄いために、電子線後方散乱回折法(EBSD)による結晶の方位測定の結果には殆ど寄与せず、実質的には銅薄膜層と銅電気めっき層の銅層内の結晶状態から、その測定結果が得られる。
JIS C−5016−1994に従った耐折れ性試験では配線幅が1mmであるが、液晶ディスプレイ内の屈曲配線に用いられるフレキシブル配線板では、配線幅が50μm以下であり、さらに高精細な25μm以下の配線幅に移行している。配線幅1mmのフレキシブル配線板に加工され、十分な耐折れ性を実現できるフレキシブル配線用基板であっても、配線幅50μm以下では十分な耐折れ性を実現できないことがある。
もちろん、配線幅1mmのフレキシブル配線板で不十分な耐折れ性となるフレキシブル配線用基板では、配線幅50μ以下でも不十分な耐折れ性の結果となる。
そこで、配線幅50μm以下のフレキシブル配線板で配線の断面形状と、耐折れ性の関係を検討すると、配線の底部幅Bと頂部幅Tが近いエッチングファクター(FE)が5を越えることで、その耐折れ性の向上が見られた。
図1に示すようなロール・ツー・ロールスパッタリング装置10を用いて銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2を以下のように製造した。
先ず、下地金属層2を成膜する為のニッケル−20重量%クロム合金ターゲットをスパッタリングカソード15aに、銅ターゲットをスパッタリングカソード15b〜15dにそれぞれ装着した。
次に、樹脂フィルム基板Fとして厚み38μmのポリイミドフィルム(カプトン 登録商標 東レ・デュポン社製)を用い、そのフィルムをセットした装置内を真空排気した後、スパッタリングガスを導入して装置内を1.3Paに保持して銅薄膜層付ポリイミドフィルムF2を製造した。下地金属層(ニッケル−クロム合金)2の膜厚は20nm、銅薄膜層3の膜厚は200nmであった。
耐折れ性試験前後の銅電気めっき層の結晶配向は、X線回折でWilsonの配向度指数を用い測定した。
[電子線後方散乱回折法(EBSD)の測定条件]
回折装置として、Oxford Instruments製(HKL Channel 5)を用い、加速電圧:15kV、測定ステップ:0.05μmの条件で測定した。また、結晶粒の(111)面配向の割合は、(111)面の法線方向に±15°の範囲で配向している結晶粒を、測定範囲の面積の占有率で算出した。
銅層のうち銅薄膜層表面から膜厚1.5μmの範囲を成膜するアノード24a〜24fの電流密度を1A/dm2以下にした結果、金属積層体の樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの膜厚範囲における電子線後方散乱回折法(EBSD)により得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、0.7であった。
MIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差が0.04の実施例1のMIT耐折れ性サンプルは、配線幅1mmで895回、試験片50μmでは78回、試験片20μmでは50回という良好な結果を得た。
そのエッチングファクターは、試験片50μmでは6.3、試験片20μmでも6.3であった。
MIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差が0.04の実施例2のMIT耐折れ性サンプルは、配線幅1mmで851回、試験片50μmでは69回、試験片20μmでは45回という良好な結果を得た。
そのエッチングファクターは、試験片50μmでは5.3、試験片20μmでは5.5であった。
スパッタリング雰囲気のみアルゴンガスを用いた以外は、実施例1と同様にして2層フレキシブル配線用基板を作製した。
電子線後方散乱回折法(EBSD)による測定で得られた結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111の比(OR111/OR001)は、7.3であった。
MIT耐折れ性試験前後のX線配向度指数で表す結晶配向比[(200)/(111)]の差は0.03であった。
そのエッチングファクターは、試験片50μmでは3.9、試験片20μmでは4.1であった。
表1に配線幅20μm、50μmの実施例、比較例における、配線形状(ボトム幅B、トップ幅T、銅膜厚C)とスパッタ雰囲気、算出したエッチングファクターFE、及びMIT耐折れ性試験結果を纏めて示す。
2 下地金属層
3 銅薄膜層
4 銅電気めっき層
5 銅層
6 2層フレキシブル配線用基板
7 金属積層体
10 ロール・ツー・ロールスパッタリング装置
12 筐体
13 巻出ロール
14 キャンロール
15a、15b、15c、15d スパッタリングカソード
16a 前フィードロール
16b 後フィードロール
17a、 17b テンションロール
17b テンションロール
18 巻取ロール
20 (ロール・ツー・ロール方式の連続電気)めっき装置
21 電気めっき槽
22 巻出ロール
23 反転ロール
24a〜24t 陽極アノード
26a〜26k 給電ロール
28 めっき液
28a めっき液の液面
29 巻取ロール
F ポリイミドフィルム(樹脂フィルム基板)
F2 銅薄膜層付ポリイミドフィルム(銅薄膜層付樹脂フィルム基板)
S 2層フレキシブル配線用基板
Claims (7)
- 樹脂フィルム基板表面に接着剤を介することなくニッケル合金からなる下地金属層と、前記下地金属層の表面に下地金属層の表面に銅薄膜層と銅電気めっき層で構成される銅層を設けた金属積層体の配線が設けられた2層フレキシブル配線用基板において、
前記下地金属層の膜厚が50nm以下で、
電子線後方散乱回折法(EBSD)により測定した前記金属積層体における前記樹脂フィルム基板表面から0.4μmまでの範囲に含まれる結晶の001方位の結晶割合OR001に対する111方位の結晶割合OR111との比(OR111/OR001)が7以下、
前記銅層の(111)結晶配向度指数が1.2以上、かつ、
耐折れ性試験(JIS C−5016−1994に規定される耐折れ性試験)の実施前後において得られる前記銅層の結晶配向比[(200)/(111)]の差d[(200)/(111)]が、0.03以上であること
を特徴とする2層フレキシブル配線用基板。 - 前記下地金属層の膜厚が3nm〜50nmであることを特徴とする請求項1に記載の2層フレキシブル配線用基板。
- 前記銅層の膜厚が、5μm〜12μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の2層フレキシブル配線用基板。
- 前記銅層が、前記下地金属層の表面上に備わる銅薄膜層と、前記銅薄膜層の表面上に備わる銅電気めっき層から構成され、
前記銅層の表面から前記樹脂フィルム基板方向に前記銅電気めっき層の膜厚の10%以上の厚み範囲において、平均結晶粒径が200nm〜400nmであり、表面粗さRaが0.2μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の2層フレキシブル配線用基板。 - 前記厚み範囲が、前記銅層の表面から前記樹脂フィルム基板方向に前記銅電気めっき層の膜厚の10%であることを特徴とする請求項4記載の2層フレキシブル配線用基板。
- 前記樹脂フィルム基板が、ポリイミド系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリテトラフルオロエチレン系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリエチレンナフタレート系フィルム、液晶ポリマー系フィルムから選ばれた少なくとも1種以上の樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の2層フレキシブル配線用基板。
- 樹脂フィルム基板の表面に接着剤を介することなく乾式めっき法により下地金属層と前記下地金属層の表面に銅薄膜層を成膜し、前記銅薄膜層の表面に銅電気めっき法により銅めっき被膜を成膜する請求項1から6のいずれか1項に記載の2層フレキシブル配線用基板の製造方法であって、
前記乾式めっき法による成膜時の雰囲気が、アルゴン窒素混合ガスであり、
前記銅電気めっき層が、前記銅電気めっき層の表面から前記樹脂フィルム基板方向に前記銅電気めっき層膜厚の10%以上の厚み範囲において、周期的に短時間の電位反転を行うPeriodic Reverse電流による銅電気めっき法によって形成されることを特徴とする2層フレキシブル配線用基板の製造方法。
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