JP2013228568A - 画像形成装置および搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベルト表面の劣化とセンサのレンズ表面の汚れとを区別することのできる画像形成装置および搬送装置を実現すること。
【解決手段】画像形成装置は,マークが載置される搬送体と,発光部と受光部とを備えるセンサと,搬送体に劣化が生じていない状態でのマークのデータである参照データを記憶する記憶部とを有し,マーク以外の領域に光を照射し,受光部の受光量が目標値となる発光部の発光量を調整し,調整後の発光量,あるいは調整前後の発光量の変化量が判定閾値よりも大きいことを条件として,マークに対して発光部が光を照射した際に受光部がその反射光から得られる受光量と,参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断し,差分が閾値よりも大きいと判断された場合には,搬送体の劣化と判定し,差分が閾値よりも大きいと判断されなかった場合には,センサの汚れと判定する。
【選択図】図9

Description

本発明は,シートに画像を形成する画像形成装置および搬送装置に関する。さらに詳細には,ベルト上に形成されたマークをセンサで検知する画像形成装置および搬送装置に関するものである。
従来から,シートあるいは画像を搬送するベルトを備える画像形成装置では,そのベルトに形成されたマークをセンサで読み取り,そのセンサの出力値に基づいて,位置ずれ補正や搬送速度調整等の各種の補正処理を行っている。
ベルト上のマークをセンサで読み取る技術としては,例えば特許文献1に開示された技術がある。特許文献1では,濃度検査用のパッチ(マーク)を中間転写ドラム上に形成し,そのパッチを濃度センサで読み取った出力値に基づいて現像バイアスを補正する画像形成装置が開示されている。また,特許文献1には,中間転写ドラムの表面からの反射光をセンサが受光し,センサの受光量が閾値以下であれば,センサのレンズ表面が汚れていると判断してユーザに清掃を促す技術が開示されている。
特開平11−202696号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,センサの受光量の低下は,センサのレンズ表面の汚れの他,ベルト表面が劣化した場合も生じる。そのため,特許文献1のようにセンサの受光量の大小に基づいて,センサのレンズ表面の汚れを報知し,センサのレンズ表面を清掃したとしても,ベルト表面の劣化が原因であった場合には,改善が期待できない。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ベルト表面の劣化とセンサのレンズ表面の汚れとを区別する技術を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,マークが載置される搬送体と,前記搬送体の表面に対して光を照射する発光部と,前記搬送体の表面からの反射光を受光する受光部とを備えるセンサと,前記マークに対して前記発光部が光を照射し,その反射光から得られる前記受光部の受光量のデータであって,前記搬送体に劣化が生じていない状態で測定されたデータである参照データを記憶する記憶部と,前記発光部が前記マーク以外の領域に光を照射し,前記受光部の受光量が目標値となる前記発光部の発光量を調整するように構成された調整部と,前記調整部による調整後の発光量,あるいは調整前後の発光量の変化量が判定閾値よりも大きいことを条件として,前記マークに対して前記発光部が光を照射した際に前記受光部がその反射光から得られる受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された判断部と,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断された場合には,前記搬送体の劣化と判定し,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断されなかった場合には,前記センサの汚れと判定するように構成された判定部とを備えることを特徴としている。
本明細書に開示される画像形成装置は,光量調整後の受光量と参照データとを比較するものである。搬送体に劣化が生じると反射率が低下するため,光量調整後の受光量が参照データにおける受光量より小さくなる。一方,センサのレンズの汚れの場合には反射率に変動はないことから,光量調整後の受光量と参照データとは差が小さい。このことから,光量調整後にセンサの汚れが疑われる際,あらかじめ記憶しておいた参照データ(搬送体の劣化が生じていないと推定されるときに取得したデータ)と,現在の受光部から得られる受光量との差が小さければセンサの汚れと判定でき,大きければ搬送体の劣化と判定できる。
なお,搬送体としては,例えば,搬送ベルト,中間転写ベルト(ドラム)が該当する。また,マークは,例えば,プロセス部によって形成された画像パターン(例えばレジストパターン)であってもよいし,あらかじめ搬送体に形成されたマーク(例えば速度検知用のマーク)であってもよい。また,参照データは,工場出荷前に記憶されるデータであってもよいし,以前に読み取ったデータであって搬送体の劣化と判断されなかったデータであってもよい。受光量の「差分」としては,例えば,受光量波形の幅差であってもよいし,受光量波形のピーク値の差であってもよい。あるいは,波形そのものを比較してもよい。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記マークを前記搬送体上に形成するように構成された形成部を備えるとよい。はじめから存在するマークを検知対象とする場合,そのマーク自体が劣化し,検査精度を低下させる可能性がある。そのため,新たに形成されたマークをセンサが読み取ることで,マーク自体の劣化の影響を小さくすることが期待できる。
また,前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークと同じ形状のマークであって,当該位置ずれ補正用のマークよりもマーク数が少ないとよい。マーク数を少なくすることで,新たなマークの形成に伴う着色剤の消費を抑えることができる。
また,前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークと同じ形状のマークであって,当該位置ずれ補正用のマークよりも色数が少ないとよい。色数を少なくすることで,動作させる形成部の数を抑えることができる。
また,前記形成部が形成する前記マークには,黒色のマークが含まれるとよい。黒色は拡散光が少なく検出精度が高いため,高精度の判定が期待できる。
また,前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークであるとよい。位置ずれ補正用のマークを,センサの汚れ判定のマークと兼ねることで,マークの形成に伴う時間の短縮および着色剤の消費抑制を図ることができる。
また,前記形成部が形成する前記マークは,黒色以外の色の第1マークと,黒色の第2マークとを有し,前記第2マークは,前記搬送体の搬送方向の幅が前記第1マークよりも短く,前記第1マークの前記搬送方向の上端から下端までの間に少なくとも1つ存在するとよい。第1マークと第2マークとは色が異なることから,搬送体の劣化の度合いが進行すると,検知対象となるマークが第1マークから第2マークに変化する。そして,第1マークと第2マークとでは形状が異なることから,受光量の波形が大きく変化する。そのため,搬送体の劣化を検知し易くなる。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記受光部の受光量が閾値光量よりも小さいことを条件として,定期的にカウントされるカウント値に基づいて,マークを検出している期間であるマーク期間を取得する取得部を備え,前記判断部は,前記取得部にて前記受光量から得られる前記マーク期間と,前記参照データから得られる前記マーク期間との差を,前記差分とするとよい。搬送体に劣化が生じると受光量が低下するため,受光量が閾値光量よりも小さいことを条件として,定期的にカウントされるカウント値が小さくなる。そのため,変化量として,カウント値に基づいて取得されるマーク期間の差が好適である。
また,前記判定部が前記センサに汚れが生じたと判定したことを条件として,前記センサの汚れをユーザに報知するように構成された報知部を備えるとよい。センサの汚れは,清掃によってある程度除去することが可能である。そこで,センサの汚れをユーザに報知することで,ユーザによるセンサの清掃が期待できる。なお,センサのレンズを清掃する清掃部材を備える場合には,その清掃部材の使用方法を報知するとよい。また,装置自体が清掃部材を制御可能であれば,清掃部材による清掃指示の入力を促してもよい。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記画像形成装置内に,前記搬送体の幅方向成分を有する気流を発生させるように構成された気流発生部を備え,前記センサは,前記搬送体の幅方向であって前記気流の上流側と,下流側とに少なくとも2つ配置され,前記判断部は,前記下流側のセンサが備える受光部からの受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断するとよい。気流の方向について下流側のセンサの方が上流側のセンサと比較して汚れやすい。そのため,下流側のセンサの出力値に基づいて汚れを判断する方が,センサの汚れを判断する上で好ましい。なお,気流発生部としては,例えば,定着熱を装置外に排出するファンが該当する。
また,前記上流側のセンサの出力値は,前記マークの濃度測定に利用するとよい。濃度測定では,センサの汚れが精度に影響を及ぼす。そのため,汚れのリスクが下流側よりも少ない上流側に配置した方が好ましい。
さらに,本明細書には,マークが載置される搬送体と,前記搬送体の表面に対して光を照射する発光部と,前記搬送体の表面からの反射光を受光する受光部とを備えるセンサと,前記マークに対して前記発光部が光を照射し,その反射光から得られる前記受光部の受光量のデータであって,前記搬送体に劣化が生じていない状態で測定されたデータである参照データを記憶した記憶部と,前記発光部が前記マーク以外の領域に光を照射し,前記受光部の受光量が目標値となる前記発光部の発光量を調整するように構成された調整部と,前記調整部による調整後の発光量,あるいは調整前後の発光量の変化量が判定閾値よりも大きいことを条件として,前記マークに対して前記発光部が光を照射した際に前記受光部がその反射光から得られる受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された判断部と,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断された場合には,前記搬送体の劣化と判定し,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断されなかった場合には,前記センサの汚れと判定するように構成された判定部とを備えることを特徴とする搬送装置が開示されている。
本発明によれば,ベルト表面の劣化とセンサのレンズ表面の汚れとを区別することのできる画像形成装置および搬送装置が実現される。
MFPの電気的構成を示すブロック図である。 図1に示したMFPの画像形成部の概略構成を示す図である。 マークセンサの配置を示す説明図である。 良好な状態におけるマークセンサの受光量を示す図である。 センサ汚れ状態におけるマークセンサの受光量を示す図である。 ベルト劣化状態におけるマークセンサの受光量を示す図である。 ベルト劣化状態における光量調整後のマークセンサの受光量を示す図である。 位置ずれ補正処理と検知状態判定処理の手順を示すフローチャート図である。 検知状態判定処理を示すフローチャート図である。 マークの別の例を示す説明図である。 図10に示したマークを検知した場合のマークセンサの受光量を示す図である。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,カラー印刷機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral)に本発明を適用したものである。
[MFPの構成]
実施の形態にかかるMFP100は,図1に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(Non Volatile RAM:不揮発性RAM)34と,ASIC35と,ネットワークインターフェース36と,FAXインターフェース37とを備えた制御部30を備えている。また,制御部30は,用紙に画像を形成する画像形成部10,原稿の画像を読み取る画像読取部20,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40と電気的に接続されている。
CPU31は,MFP100における画像読取機能,画像形成機能,FAXデータ送受信機能,画調整機能,さらには後述するセンサ汚れ判定機能等の各種機能を実現するための演算を実行し,制御の中枢となるものである。ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは画像データを一時的に記憶する記憶領域として利用される。NVRAM34は,不揮発性を有する記憶手段であって,各種設定ないし画像データ等を保存する記憶領域として利用される。
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素(例えば,画像形成部10を構成する露光装置の点灯タイミング,用紙の搬送路を構成する各種ローラの駆動モータ,画像読取部20を構成するイメージセンサユニットの移動用モータ)を,ASIC35を介して制御する。
ネットワークインターフェース36は,ネットワークに接続され,MFP100と他の情報処理装置との接続を可能にしている。FAXインターフェース37は,電話回線に接続され,相手先のFAX装置との接続を可能にしている。そして,MFP100は,ネットワークインターフェース36やFAXインターフェース37を介して外部装置とデータ通信を行うことができる。
[MFPの画像形成部の構成]
続いて,MFP100の画像形成部10の構成について,図2を参照しつつ説明する。画像形成部10は,電子写真方式によってトナー像を形成し,そのトナー像を用紙に転写するプロセス部50と,用紙上の未定着のトナーを定着させる定着装置8と,画像転写前の用紙を載置する給紙トレイ91と,画像転写後の用紙を載置する排紙トレイ92とを備えている。画像形成部10の上方には,画像読取部20が配置されている。
プロセス部50は,カラー画像の形成が可能なものであり,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色に対応するプロセス部を並列に配置している。具体的には,Y色の画像を形成するプロセス部50Yと,M色の画像を形成するプロセス部50Mと,C色の画像を形成するプロセス部50Cと,K色の画像を形成するプロセス部50Kとを備えている。
また,画像形成部10は,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kに光を照射する露光装置53と,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kの転写位置に用紙を搬送する搬送ベルト7と,搬送ベルト7上に形成されたマークを検出するマークセンサ61とを備えている。
また,画像形成部10内には,底部に位置する給紙トレイ91に収容された用紙が,給紙ローラ71,レジストローラ72,プロセス部50,定着装置8を通り,排紙ローラ76を介して上部の排紙トレイ92への導かれるように,略S字形状の搬送路11(図2中の一点鎖線)が設けられている。そして,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kは,用紙の搬送路11に沿って,互いに一定の間隔をおいて配置されている。
画像形成時には,プロセス部50において,感光体の表面が帯電装置によって一様に帯電される。その後,感光体は露光装置53からの光により露光され,用紙に形成すべき画像の静電潜像が感光体の表面に形成される。次いで,現像装置を介して,トナーが感光体に供給される。これにより,感光体上の静電潜像は,トナー像として可視像化される。なお,図2中においては,各感光体に「Y」,「M」,「C」,「K」の文字を配置して示している。
搬送ベルト7は,搬送ローラ73,74によって張架された無端状のベルト部材であり,ポリカーボネート等の樹脂材からなる。搬送ベルト7は,搬送ローラ74が回転駆動されることにより紙面で反時計回りに循環移動する。これにより,搬送ベルト7は,その上面に載置された用紙を,レジストローラ72側から定着装置8側に搬送する。
画像形成部10は,画像形成時には,給紙トレイ91に載置されている用紙を1枚ずつ取り出し,その用紙を搬送ベルト7によって搬送する。そして,プロセス部50にて感光体上に形成されたトナー像をその用紙に転写する。このとき,カラー印刷では,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kにてそれぞれトナー像が形成され,用紙上で各トナー像が重ね合わせられる。一方,モノクロ印刷では,プロセス部50Kのみでトナー像が形成され,用紙に転写される。その後は,トナー像が転写された用紙を定着装置8に搬送し,トナー像をその用紙に熱定着させる。そして,定着後の用紙を排紙トレイ92に排出する。
また,マークセンサ61は,用紙の搬送方向におけるプロセス部50Y,50M,50C,50Kよりも下流であって定着装置8よりも上流に位置し,搬送ベルト7上に形成されたマークを検知する。形成されたマークは,搬送ベルト7の移動に伴って,ベルトの走行方向(副走査方向に相当する)に搬送される。つまり,搬送ベルト7は,マークが載置される搬送体に相当し,その載置されたマークを搬送する。
具体的に,マークセンサ61は,図3に示すように,搬送ベルト7の搬送方向(図中の黒矢印の方向)に対して直交する方向(搬送ベルト7の幅方向)の両側に配置される。すなわち,マークセンサ61は,幅方向の右側に配置されたセンサ61Rと,左側に配置されたセンサ61Lとの,2つのセンサによって構成される。各センサ61R,61Lは,発光部62(例えば,LED)と,受光部63(例えば,フォトトランジスタ)とが一対となる反射型の光学センサである。発光部62は,搬送ベルト7の表面の検知領域(図3中の点線枠E)に対して,斜め方向から光を照射する。受光部63は,発光部62が発光した光のうち,搬送ベルト7の表面によって反射された反射光を受光する。そして,マークセンサ61は,マーク66(図3中のマーク66は位置ずれ補正用のマークの一例)が通過する際の受光量と,搬送ベルト7から直接受ける受光量との違いによって,マークを検知する。
なお,図3に示したマーク66は,各プロセス部50Y,50M,50C,50Kによってそれぞれ形成されるマーク66Y,66M,66C,66Kを含む例である。この例では,各マーク66Y,66M,66C,66Kは,略矩形の棒状をなし,搬送ベルト7の幅方向(主走査方向)の両端部に形成されている。また,この例の各マーク66Y,66M,66C,66Kは,副走査方向についてはほぼ等間隔に並んで,複数個配置されている。この図の例では,各マーク66Y,66M,66C,66Kは,主走査方向と副走査方向とに対して斜めに配置されている。
なお,画像形成部10は,さらに,図3に示すように,搬送ベルト7と定着装置8との間に気流を発生させるファン81を備えている。ファン81によって発生される気流は,搬送ベルト7の幅方向成分を有する。この図で示した気流は,図中に白抜きの矢印で示すように,搬送ローラ74の軸方向に沿って,右手前側から左奥側へ向かって流れている。この気流によって,定着装置8によって発生する熱が機外へ放出される。
[マーク検出]
続いて,MFP100におけるマーク検出処理について説明する。MFP100は,例えば,各色の画像の位置調整を行う位置ずれ補正,各色の濃度調整を行う濃度補正等を行う際に,図3に示したようなマーク66を形成し,マークセンサ61によって検出する。形成するマーク66の形状や配置,色等は,補正の種別によって異なる。形成されたマーク66は,図3に黒矢印で示すように,搬送ベルト7に載って移動し,マークセンサ61の検知領域Eを通過する。
まず,搬送ベルト7やマークセンサ61等が良好な状態である場合について説明する。この場合の受光量の波形を,図4(a)に示す。このグラフは,マークセンサ61による受光量のアナログデータである。このグラフにおいて,両側の受光量の高い平坦な範囲は,搬送ベルト7の表面のうちマーク66の形成されていない箇所,すなわち搬送ベルト7そのものを検出している期間である。
搬送ベルト7は,反射率の高い材質によって形成されている。そのため,搬送ベルト7が劣化していない良好な状態であれば,発光部62が発光した光は,その多くの部分が搬送ベルト7によって反射される。従って,搬送ベルト7そのものを検出している期間における受光部63が受光する受光量は,高い値である。
一方,マーク66を構成するトナーの反射率は一般に,搬送ベルト7の反射率より低い。そのため,検知領域Eがマーク66上にある範囲では,マークセンサ61が検出する受光量は,搬送ベルト7に対向している場合に比較して小さい。検知領域Eがマーク66上にある範囲が,図4(a)中の中央部分に示した,受光量が低下している範囲である。すなわち,この図に示したのは,マークセンサ61の検知領域Eを,1つのマークが通過したときの受光量の波形である。
そして,MFP100は,マークセンサ61の受光量のアナログデータをデジタル化して使用する。そのためにまず,コンパレータ等を用いて,受光量が,あらかじめ決めた閾値光量Qより小さい期間をCPU31が抽出する。その結果,図4(b)のグラフが得られる。つまり,図4(b)のグラフは,受光量が閾値光量Q以下でオンし,それ以外でオフとなるコンパレータ出力である。図4(b)では,期間Zにおいて,コンパレータ出力がオンとなっている。
さらに,本形態のMFP100は,ASICカウンタを有している。ASICカウンタは,図4(c)のグラフに例示するように,ASIC35によって,定期的にカウントされるカウント値である。そこで,このASICカウンタのカウント値に基づいて,前述のコンパレータ出力がオンとなっている期間を取得する。すなわち,コンパレータ出力がオンである期間中にカウントされたASICカウンタのカウント値Xが,マークセンサ61がマークを検出している期間に相当する。図4の例では,コンパレータ出力がオンとなっている期間Zに対応して,カウント値Xが得られる。CPU31は,このカウント値Xに基づいて期間Z(以下,「マーク期間」とする)を取得する処理を実行する際に,取得部として機能する。
なお,マークセンサ61の受光量は,マークセンサ61のばらつきや機内の環境条件等によってある程度のばらつきが生じる。このばらつきがマーク期間に影響を与えることは好ましくない。そのため本形態では,マーク66の形成されていない領域における搬送ベルト7の反射による受光量が,あらかじめ決めた一定の範囲内の目標値となるように,マークセンサ61の発光部62の発光量をCPU31が調整する。
具体的に,CPU31は,発光量を調整する調整処理として,マークセンサ61の発光部62に,搬送ベルト7のうちマークの形成されていない領域に対して光を照射させる。そして,その反射光を受光部63に受光させる。このときの受光量としてマークセンサ61が出力した信号と目標値とを比較し,受光量が目標値より小さい場合は,発光部62の発光量をCPU31が増加させる。受光量が目標値より大きい場合は,発光部62の発光量をCPU31が減少させる。この処理を行うときに,CPU31は,調整部として機能する。なお,この発光量の調整処理は,マーク検出処理に先行して毎回行ってもよいし,電源投入時等の適切なタイミングで,マーク検出処理とは独立に行うようにしてもよい。
そして,本形態のMFP100は,マークセンサ61も搬送ベルト7も良好な状態における,マーク66を検出した期間を含む受光量のデータを,参照データとしてあらかじめNVRAM34に記憶している。特に,発光量の調整処理を行った後にCPU31が取得した受光量のデータであることが好ましい。あるいは,工場出荷前または初回起動時等にデータをCPU31が取得して参照データとしてもよい。また,印刷枚数または印刷時間等があらかじめ決めた値に到達したときや,ユーザによってセンサの清掃が行われたとCPU31が判断したとき等に,改めて参照データを取得して記憶を更新するようにしてもよい。なお,参照データとしては,受光量のアナログデータそのものでもよいし,閾値光量Qよりも低い光量である期間に相当するカウント値のデータとしてもよい。
次に,マークセンサ61の検知状態が良好ではない場合について説明する。マークセンサ61の検知状態が良好ではない原因として,例えば,マークセンサ61の受光面の汚れ,または,搬送ベルト7の劣化がある。本形態のMFP100は,不良の原因がこれらのいずれであるかを判定する判定部を有している。
センサ汚れとは,マークセンサ61の受光面に紙粉やトナー微粒子等が付着することにより汚れたものをいう。この場合の受光量の波形は,図5中に実線で示すようなものとなる。なお,図5中に破線で示したのは,図4に示した良好な状態における受光量の波形である。つまりこの場合には,搬送ベルト7またはマーク66による反射率は前述の良好な状態と同じであるけれども,受光面の汚れによって光が遮られ,受光量が全体的に低下している。そのため,受光量の波形は,良好な状態の場合と同様の形状で,全体的に低下したものとなる。
一方,搬送ベルト7の劣化とは,ベルト表面に細かな傷がついたり微小なゴミ等が付着したりすることによって搬送ベルト7の表面の反射率が低下することをいう。この場合の受光量の波形は,図6に実線で示すようなものとなる。図6中に破線で示したのも,図4に示した良好な状態における受光量の波形である。つまりこの場合には,搬送ベルト7による反射率は良好な状態よりも低下するけれども,マーク66による反射率は良好な状態の場合と変化はない。そのため,受光量の波形は,良好な状態の場合から,搬送ベルト7の表面の領域に対応する反射光量の部分のみが低下したものとなる。
本形態のMFP100は,前述の発光量の調整処理をあらかじめ行う。そのため,図5や図6に示した受光量が得られるはずの状況においても,これらのグラフで両側の平坦となっている部分が,図4のグラフの平坦な箇所の位置まで持ち上げられることになる。つまり,図5のセンサ汚れの場合の受光量のグラフは,図4の良好な場合のグラフとほぼ同じ形状となる。一方,図6の搬送ベルト7の劣化の場合の受光量のグラフは,図7に示すように,マーク66に相当する部分の光量が,良好な状態の場合に比較して大きいものとなる。
本形態のCPU31は,まず,搬送ベルト7の反射による受光量が,図5や図6に示したように,基準の光量(図中に破線で示しているもの)に比較して大きく下がっていた場合,マークセンサ61の検知状態に何らかの不良(以下,検知不良という)が発生していると判断する。例えば,調整処理による調整後のマークセンサ61の発光量があらかじめ決めた第1の閾値より大きい場合や,調整処理の前後における発光量の変化量があらかじめ決めた第2の閾値より大きい場合には,マークセンサ61の検知状態が良好とはいえない。この第1の閾値と第2の閾値とがそれぞれ,判定閾値に相当する。第1の閾値と第2の閾値とは,同じ値であってもよいし,異なる値であってもよい。
このようにしてCPU31は,発光量の調整処理を行った上で,マークセンサ61の検知状態が良好でないと判断した場合には,調整後の受光量のデータを,あらかじめ記憶している参照データと比較する。検知不良ではあっても,調整後の受光量のデータが参照データとほぼ同じであった場合には,CPU31はセンサ汚れであると判定する。この場合は,図5に示した例に相当し,受光量のアナログデータの波形自体は,参照データのものと大きく異なってはいないからである。
一方,検知不良であり,マーク66による反射から得られた受光量の調整後のデータが,参照データより大きければ,検知不良の原因は搬送ベルト7の劣化である。つまり,CPU31は,調整後の受光量のデータと参照データとの差が大きい場合には,搬送ベルト7の劣化であると判定する。この場合は,図6に示した例に相当し,受光量のアナログデータの波形自体が,参照データのものと大きく異なるからである。
そこで,本形態のCPU31は,調整後の受光量のデータと参照データとの差分に基づいて,センサ汚れと搬送ベルト7の劣化とのいずれであるかを判定する。つまり,CPU31は,この差分をあらかじめ決めた第3の閾値と比較し,差分が第3の閾値よりも大きいか否かを判断する。この処理を行うときに,CPU31は,判断部として機能する。
この判断のためにCPU31は,参照データを取得したときに用いたものと同じマーク66を画像形成部10に形成させ,マーク期間を取得する。あるいは,少なくとも副走査方向に同じ大きさのマークであればよい。具体的には,参照データの場合と同様に,調整後の受光量のデータがあらかじめ決めた閾値光量Qよりも小さいことを条件として,ASICカウンタのカウント値をCPU31が取得する。さらに,そのカウント値に対応するマーク期間をCPU31が取得する。その結果得られるマーク期間の値は,センサ汚れの場合には,参照データのマーク期間Zとほぼ等しい。一方,搬送ベルト7の劣化の場合には,参照データより小さいマーク期間Zb(図7(b)参照)が得られる。そして,CPU31は,調整後の受光量のデータから得られたマーク期間と,参照データのマーク期間Zとの差分を求める。
そして,差分が第3の閾値よりも小さいと判断された場合には,図5に示したように,受光量の波形自体は,良好な状態のものとほぼ同じであることがわかる。つまり,センサ汚れが発生しているとCPU31が判定する。一方,差分が第3の閾値よりも小さいと判断されなかった場合には,図6に示したように,受光量の波形自体が,良好な状態のものとは異なることがわかる。つまり,搬送ベルト7の劣化が発生しているとCPU31が判定する。この判定を行うときに,CPU31は,判定部として機能する。
なお,本形態のMFP100は,センサ汚れが発生していると判定された場合には,ユーザに報知する。例えば,操作パネル40に,マークセンサ61の清掃を促す旨の表示を行うとよい。このとき,操作パネル40は,報知部として機能する。なお,MFP100は,搬送ベルト7の劣化と判定された場合は報知しない。
[位置ずれ補正処理と検知状態判定処理]
次に,本形態のCPU31において実行される,前述したマークセンサ61の検知状態を判定する処理の手順を,図8と図9のフローチャートを利用して説明する。位置ずれ補正処理は,カラー画像を形成する際に,色ごとの位置ずれを抑制するために行われる処理である。MFP100は,位置ずれ補正処理として,色ごとのマークの位置を検出し,それらの基準位置からのずれ量を算出している。位置ずれ補正処理は,印刷枚数があらかじめ決めた枚数を超えたとき,前回実施後の経過時間,温度変化等を受けて実行開始される。図3に示したマーク66は,位置ずれ補正処理のために形成されるものの一例である。
また,検知状態判定処理は,マークセンサ61の検知状態が良好ではない場合に,その原因が,センサ汚れの発生によるものであるか,搬送ベルト7の劣化によるものであるかを判定する処理である。そして,MFP100は,この検知状態判定処理を,位置ずれ補正処理の中で実行する。
位置ずれ補正処理が実行されると,各色のマーク66が形成された位置をマークセンサ61で検出する。そのため,マークを読み取る処理の前に,図8に示すように,マークセンサ61の光量調整を行う(S101,調整部の一例)。すなわち,マークやトナー像の形成されていない箇所の搬送ベルト7をマークセンサ61によって検出する。このとき,発光部62に,あらかじめ決めた光量(例えば,光量の初期値または前回調整後の光量)の光を発光させ,その反射光を受光部63に受光させる。そして,受光部63の受光量があらかじめ決めた目標値の範囲内となるように,発光部62の発光量を調整する。
S101の後,CPU31は,画像形成部10に,位置ずれ補正処理を行うためのマーク66を搬送ベルト7上に形成させる(S104)。そして,マークセンサ61によって,マーク66を検出する(S105)。このときの発光部62の発光量は,S101において調整した後の光量である。さらに,マーク66の検出タイミングに基づき,位置ずれ量を算出する(S106)。なお,この後の工程において行う検知状態判定処理においても,S104で形成し,S105で検出したマーク66の検出結果を利用する。
次に,検知状態判定処理を行う必要があるか否かを判断する。つまり,良好に検知されているのであれば,判定処理を行う必要はない。そこで,CPU31は,今回の光量調整における発光量の調整量を,あらかじめ決めた基準調整量と比較し,調整量が大きいか否かを判断する(S110)。受光部63による受光量が今回の調整前からあらかじめ決めた目標値の範囲内であれば,今回は判定の必要ない。あるいは,受光量自体は目標値の範囲内ではなくても,その差はわずかであれば,発光量の調整幅は小さい(S110:No)。これらの場合は,マークセンサ61も搬送ベルト7も良好な状態であると判定する(S113)。この場合は,検知状態判定処理を実行しない。そして,S113の後,位置ずれ補正処理を終了する。
なお,参照データとして今回取得された受光量のデータを保存しておく場合は,S113の直前か直後に行うとよい。つまり,S105にて取得されたデータは,調整量が小さく(S110:No),良好な状態における受光量のデータであるので,これを参照データとしてNVRAM34に記憶してもよい。
一方,調整量が大きい場合は(S110:Yes),CPU31は,不具合が生じたと判断し,検知状態判定処理(S112)を実行して,その原因を判定する。なお,S110において調整量が大きいと判断される場合としては,今回の調整幅が基準調整量より大きい場合だけでなく,初期値からの調整量の累積があらかじめ決めた限界値を超えた場合をも含むものとしてもよい。
続いて,図9を参照して,検知状態判定処理を説明する。まず,CPU31は,NVRAM34に記憶されている参照データを読み出す(S201)。そして,S105で検出したマーク66の受光量のデータを,S201で読み出した参照データと比較し,両データの差分を求める(S202)。差分としては,例えば,受光量が閾値光量Qより小さい値であった期間に相当するマーク期間Zまたは,マーク期間Zに相当するカウント値Xによる比較をすればよい。あるいは,光量波形そのものを比較することとしてもよい。
その後,S202で求めた差分があらかじめ決めた閾値より小さいか否かを判断する(S205,判断部の一例)。差分が大きい場合は(S205:No),CPU31は,搬送ベルト7の劣化であると判定する(S210)。一方,差分が小さい場合には(S205:Yes),CPU31は,センサ汚れであると判定する(S207,判定部の一例)。この場合には,センサの清掃を促すためのメッセージを操作パネル40に表示することにより,ユーザに報知する(S208,報知部の一例)。S208あるいはS210の後は,検知状態判定処理を終了する。
なお,ここでは,MFP100が位置ずれ補正処理を行うときに,検知状態判定処理を連続して行うようにしたが,検知状態判定処理のみを独立して行うようにすることもできる。検知状態判定処理のみを行う場合の実行条件は,位置ずれ補正処理の条件と同様に,印刷枚数,前回実施後の経過時間,温度変化等とすればよい。この場合には,図8に示した光量調整(S101)からマーク検出(S105)までを実行した後,位置ずれ量の算出(S106)を行わずにS110に進めばよい。
なお,検知状態判定処理のみを独立して行う場合には,多数のマークを形成させる必要はない。つまり,位置ずれ量の算出を行うことなく,本処理のためだけに形成するマークは,位置ずれ補正処理用のマークと同じ形状で,マーク数の少ないものとすることができる。マーク数を1としてもよい。あるいは,位置ずれ補正処理用のマークと同じ形状で,色数の少ないものとしてもよい。マークセンサ61は,色に関わりなく共通に設けられており,上述の検知状態判定処理はどの色のマークであっても可能であることから,1色のみのマークであってもかまわない。
また,マークセンサ61の検知状態の判定処理には,黒色のマークを用いることが好ましい。黒色のトナーの反射率は,搬送ベルト7の反射率との差が大きい。従って,黒色のマークを用いることにより,マークセンサ61の検知状態の判定を容易に行うことができる。
この他,マークセンサ61の検知状態の判定処理に,黒色以外の色の第1マークと黒色の第2マークとを含むマークを形成することとしてもよい。例えば,図10に示すように,シアンの第1マーク68Cの一部分に,黒色の第2マーク68Kがのったマーク68とすることができる。シアンのトナーの反射率は,搬送ベルト7の反射率と黒色トナーの反射率との間の値である。
そこで,図10に示したように,第1マーク68Cと第2マーク68Kとを搬送ベルト7に形成させ,形成させたマークを副走査方向へ移動させつつ,マークセンサ61で検出すると,受光量は,図11中に実線Dで示すような波形となる。つまり,取得される光量データは,第1マーク68Cに相当する部分と第2マーク68Kに相当する部分とで受光量が異なった波形となる。そこで,CPU31は,このような2色の部分を含むマークを形成させるとともに,閾値光量Qを,良好な状態における第1マーク68Cの最小値よりやや大きい値とする。こうすると,良好な状態でオンとなる範囲は,第1マーク68Cの全体によって得られる連続した1つの範囲である。
一方,搬送ベルト7の劣化によりマークセンサ61の検知状態が不良となった場合には,光量調整後の受光量の下端部が引き上げられ,受光量は,図11中に破線Hで示すようなものとなる。こうなると,第1マーク68Cのみが検出される箇所の光量は,閾値光量Qより大きくなる。つまり,閾値光量Qより小さい光量であることを条件とすることによりオンとなる範囲は,第2マーク68Kに対応する箇所のみとなる。図11の例では,当該オンとなる範囲は,第2マーク68Kの個数だけ現れる複数個の小さい期間である。
従って,図10に示したように,黒色以外の色の第1マーク68Cと黒色の第2マーク68Kとを含むマーク68を形成させることにより,差分の値だけでなく,受光量のアナログデータの波形形状自体にも差が現れる。つまり,当該差分の値よりも波形形状自体の差を判断することにより,センサ汚れとベルト劣化との判別はさらに容易なものとなる。
あるいは,ベルトにあらかじめマークが形成されている場合もある。例えば,中間転写方式の画像形成装置における中間転写ベルトでは,ベルトの搬送速度,位置等を精度よく管理するための基準点マークが用意されている。基準点マークは,ベルトの端部(印刷可能範囲外)の位置に形成され,この基準点マークを検出するためのセンサ(ベルトマークセンサ)がさらに用意される。そこで,基準点マークとベルトマークセンサとを用いて,センサの検知状態判定処理を行うこととしてもよい。
基準点マークは,ベルトに初めから用意された(印刷,塗布,貼り付け等)反射基準であり,印刷範囲外の位置に複数個あるので,トナー漏れ,クリーニング不良などによる反射基準自体の汚れや劣化は生じにくい。従って,ベルトマークセンサの検出特性の変化を見ることで,センサの汚れか否かをさらに簡単に判断できる。
ところで,図3に示したように,本形態のMFP100は,ファン81を有している。このファン81による気流(図3中の白矢印)は,搬送ベルト7の幅方向成分を有している。そして,マークセンサ61は,搬送ベルト7の幅方向の両側に設けられている(センサ61Rとセンサ61L)。さらに,この気流は,マークセンサ61の近くを流れており,この気流に乗って,紙粉やトナー粉等が流されることもある。そのため,センサ61R,61Lのうち,この気流について下流側に配置されるセンサの方が汚れやすい。図3の例では,センサ61Rの方がセンサ61Lより汚れやすい。
そこで,本形態のMFP100は,気流について下流側に配置されるセンサによって取得された受光量データを用いて,検知状態の判定を行うことが望ましい。より汚れやすい側のセンサによって検出すれば,センサ汚れをより早期に確実に判定することができる。なお,このファン81が,気流発生部に相当する。また,センサのレンズを清掃する部材の構成は,一つの作業によって左右のセンサが同時に清掃される構成としておくことが望ましい。
なお,本形態のMFP100において,マークの濃度測定を行う濃度センサは,マークの検出信号のアナログレベルを細かく測定する。そのため,濃度センサに付着するトナーの分布によっては,測定誤差が大きくなるおそれがある。測定誤差の発生を避けるために,濃度検出も行うセンサは,気流について上流側に配置することが好ましい。なお,特にマークの通過タイミングを測定する方法により位置ずれの検出をする場合には,センサ窓部の多少の汚れは測定誤差とはなりにくい。
以上詳細に説明したように本形態のMFP100によれば,マークセンサ61による検知状態が良好ではないと判断した場合に,光量調整後の受光量とあらかじめ記憶しておいた参照データとを比較する。参照データは,搬送体の劣化が生じていないと推定されるときに取得したデータである。搬送体に劣化が生じると反射率が低下するため,光量調整後の受光量が参照データにおける受光量より小さくなる。一方,センサのレンズの汚れの場合には反射率に変動はないことから,光量調整後の受光量と参照データとは差が小さい。このことから,光量調整後にセンサの汚れが疑われる際,参照データと,現在の受光部から得られる受光量との差が小さければセンサの汚れと判定でき,大きければ搬送体の劣化と判定できる。従って,ベルト表面の劣化とセンサのレンズ表面の汚れとを区別することができる。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,実施の形態では画像形成装置をMFPとしているが,画像形成機能を有するものであればよく,例えば,プリンタ,ファクシミリ装置,コピー機であってもよい。また,実施の形態では,マーク期間によって参照データと比較するとしたが,アナログデータの波形そのものを比較したり,波形のピーク値を比較したりすることによっても判定できる。また,搬送体は,マークを載置できればよく,搬送ベルト7の他,中間転写ベルト(ドラム)について実施することもできる。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
7 搬送ベルト
31 CPU
34 NVRAM
61 マークセンサ
62 発光部
63 受光部
66 マーク
81 ファン
100 MFP

Claims (12)

  1. マークが載置される搬送体と,
    前記搬送体の表面に対して光を照射する発光部と,前記搬送体の表面からの反射光を受光する受光部とを備えるセンサと,
    前記マークに対して前記発光部が光を照射し,その反射光から得られる前記受光部の受光量のデータであって,前記搬送体に劣化が生じていない状態で測定されたデータである参照データを記憶する記憶部と,
    前記発光部が前記マーク以外の領域に光を照射し,前記受光部の受光量が目標値となる前記発光部の発光量を調整するように構成された調整部と,
    前記調整部による調整後の発光量,あるいは調整前後の発光量の変化量が判定閾値よりも大きいことを条件として,前記マークに対して前記発光部が光を照射した際に前記受光部がその反射光から得られる受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された判断部と,
    前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断された場合には,前記搬送体の劣化と判定し,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断されなかった場合には,前記センサの汚れと判定するように構成された判定部と,
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記マークを前記搬送体上に形成するように構成された形成部を備えることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークと同じ形状のマークであって,当該位置ずれ補正用のマークよりもマーク数が少ないことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載する画像形成装置において,
    前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークと同じ形状のマークであって,当該位置ずれ補正用のマークよりも色数が少ないことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2から請求項4までのいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記形成部が形成する前記マークには,黒色のマークが含まれることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記形成部が形成する前記マークは,位置ずれ補正用のマークであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記形成部が形成する前記マークは,黒色以外の色の第1マークと,黒色の第2マークとを有し,
    前記第2マークは,前記搬送体の搬送方向の幅が前記第1マークよりも短く,前記第1マークの前記搬送方向の上端から下端までの間に少なくとも1つ存在するものであることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記受光部の受光量が閾値光量よりも小さいことを条件として,定期的にカウントされるカウント値に基づいて,マークを検出している期間であるマーク期間を取得する取得部を備え,
    前記判断部は,前記取得部にて前記受光量から得られる前記マーク期間と,前記参照データから得られる前記マーク期間との差を,前記差分とすることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記判定部が前記センサに汚れが生じたと判定したことを条件として,前記センサの汚れをユーザに報知するように構成された報知部を備えることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記画像形成装置内に,前記搬送体の幅方向成分を有する気流を発生させるように構成された気流発生部を備え,
    前記センサは,前記搬送体の幅方向であって前記気流の上流側と,下流側とに少なくとも2つ配置され,
    前記判断部は,前記下流側のセンサが備える受光部からの受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断することを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載する画像形成装置において,
    前記上流側のセンサの出力値は,前記マークの濃度測定に利用するものであることを特徴とする画像形成装置。
  12. マークが載置される搬送体と,
    前記搬送体の表面に対して光を照射する発光部と,前記搬送体の表面からの反射光を受光する受光部とを備えるセンサと,
    前記マークに対して前記発光部が光を照射し,その反射光から得られる前記受光部の受光量のデータであって,前記搬送体に劣化が生じていない状態で測定されたデータである参照データを記憶した記憶部と,
    前記発光部が前記マーク以外の領域に光を照射し,前記受光部の受光量が目標値となる前記発光部の発光量を調整するように構成された調整部と,
    前記調整部による調整後の発光量,あるいは調整前後の発光量の変化量が判定閾値よりも大きいことを条件として,前記マークに対して前記発光部が光を照射した際に前記受光部がその反射光から得られる受光量と,前記参照データとの差分が,閾値よりも大きいか否かを判断するように構成された判断部と,
    前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断された場合には,前記搬送体の劣化と判定し,前記判断部にて前記差分が前記閾値よりも大きいと判断されなかった場合には,前記センサの汚れと判定するように構成された判定部と,
    を備えることを特徴とする搬送装置。
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