JP2013227888A - エンジンのカムシフティング装置 - Google Patents

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    • F01L2013/101Electromagnets

Abstract

【課題】構成の簡単化と装置の小型化を図り、エンジンへの搭載性を向上できるエンジンのカムシフティング装置を提供する。
【解決手段】吸気カムシャフト1に設けられたカムスリーブ20と、このカムスリーブ20の外周に並設されたカム部21a,21bと、カムスリーブ20を一方側へシフトする第1シフト案内部22と、この第1シフト案内部22と重複して形成され且つカムスリーブ20を他方側へシフトする第2シフト案内部23と、第1,第2シフト案内部22,23に夫々係合可能なアウタピン42及びインナピン43と、これらピン42,43の基端部に夫々設けられ且つ磁界が作用する面の極性が異なる永久磁石45,46と、これら永久磁石45,46に対応して設けられた励磁コイル44と、励磁コイル44の通電方向を切換えて励磁コイル44の磁界方向を変更するピン制御手段50を備えた。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンのカムシフティング装置に関し、特に動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部を備えたカムスリーブを軸方向へシフトさせることによりバルブ特性を変更可能なエンジンのカムシフティング装置に関する。
従来より、高速運転時の追従性や許容回転数の向上を狙いとして、吸気バルブ又は排気バルブを駆動するカムシャフトに低速用カム及び高速用カムを一体形成し、エンジンの運転状態、例えばエンジン負荷やエンジン回転数によって各バルブのバルブ開閉タイミングやバルブリフト量を変更するバルブ特性可変機構が知られている。このようなバルブ特性可変機構では、エンジンの運転状態に応じて、カムシャフトを軸方向にシフトすることによりバルブを駆動するカムを軸方向に切換える形式や、低速用及び高速用カムとバルブとの間に駆動力伝達経路を切換え可能な切換機構を設け、バルブを駆動するカムを切換機構により切換える形式等によってバルブタイミングやバルブリフト量を変更している。
特許文献1のバルフ駆動装置は、動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部を備え且つ片側部分と他側部分とが夫々独立して軸方向へシフト可能なカムシャフトと、このカムシャフトの片側部分と他側部分との連結部分表面に形成された切替ゲート部と、軸心方向に突出可能なインナピン及びこのインナピンと同軸状のアウタピンとを備え、切替ゲート部にアウタピンと係合可能な第1溝部とこの第1溝部に重複し且つ第1溝部よりも深く凹入されてインナピンと係合可能な第2溝部を形成し、これら第1,第2溝部が、インナピンと第2溝部との係合によってカムシャフトの片側部分が片方へシフトしたとき、片側部分に形成された第2溝部と他側部分に形成された第2溝部とが周方向に連なりインナピンと他側部分に形成された第2溝部との係合によってカムシャフトの他側部分が片方へシフトし、アウタピンと第1溝部との係合によってカムシャフトの他側部分が他方へシフトしたとき、他側部分に形成された第1溝部と片側部分に形成された第1溝部とが周方向に連なりアウタピンと片側部分に形成された第1溝部との係合によってカムシャフトの片側部分が他方へシフトするように構成されている。
この特許文献1に開示される技術は、インナピンとアウタピンによってカムシャフトを部分的且つ時系列的に独立して軸方向にシフトするため、カムシャフトを軸方向一方側にシフトするための駆動力を小さくでき、バルブ駆動装置の小型化を図ることができる。
しかし、特許文献1のバルブ駆動装置では、カムシャフトが分割されているため、カムシャフトの構造自体が複雑化し、しかも、部分的とはいってもカムシャフト自体を軸方向へシフトするため、装置が大掛かりになることは避けられない。
特許文献2の内燃機関のバルブ機構には、カムシャフトに回転不能且つ軸方向にシフト可能に設けられた複数のカムキャリアと、これらカムキャリアの外周に並設され且つ動弁系のバルブ特性が異なる2つのカム部と、カムキャリアを軸方向一方側へ軸部材に対してシフトする第1軸方向曲線部と、カムキャリアを軸方向他方側へ軸部材に対してシフトする第2軸方向曲線部と、第1,第2軸方向曲線部に夫々係合可能な駆動ピンを備えた第1,第2電動アクチュエータとを備え、第1,第2電動アクチュエータの駆動ピンを先端側へ選択的に突出させてカムキャリアを軸方向へシフトさせることによりバルブ特性を変更可能な構成が開示されている。
DE 102007062234 A1 特表2006−520869号公報
特許文献2の内燃機関のバルブ機構は、バルブ特性が異なる2つのカム部を備えたカムキャリアによる軸方向のシフトにより動弁系のバルブ特性を変更するため、特許文献1の技術に比べて、カムシャフト構造を簡単化できると共にバルブ特性変更のための駆動力を小さくすることができ、これに伴い電動アクチュエータの小型化を図ることができる。
しかし、特許文献2のバルブ機構であっても、動弁系のバルブ特性を変更するカムシフティング装置として構成の簡単化と装置の小型化は十分ではなく、更に改善の余地がある。
即ち、特許文献2のカムキャリア上には、バルブ特性が異なる2つのカム部に加えて、低速側カムにシフトするための第1軸方向曲線部と高速側カムにシフトするための第2軸方向曲線部とが両側部分に夫々設けられているため、カムキャリアの軸方向長さが長くなり、カムキャリアの表面積の増加に伴いその重量も増加し、気筒数が増加したとき、カムシャフトの外周の大半がカムキャリアにより覆われ、結果的に小型化の効果が目減りする虞がある。また、カムキャリアをシフトするための電動アクチュエータはバルブ特性が異なるカム部の数(軸方向曲線部)に対応した数だけ必要になり、製造コストや電動アクチュエータの配置スペース確保等の問題を招く虞もある。
本発明の目的は、構成の簡単化と装置の小型化を図り、エンジンへの搭載性を向上できるエンジンのカムシフティング装置を提供することである。
請求項1のエンジンのカムシフティング装置は、エンジンの出力軸と同期回転する軸部材と、この軸部材に回転不能且つ軸方向にシフト可能に設けられたカムスリーブと、このカムスリーブの外周に並設され且つ動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部と、前記カムスリーブを前記軸方向一方側へ軸部材に対してシフトする第1シフト案内部と、この第1シフト案内部と重複して形成され且つ前記カムスリーブを前記軸方向他方側へ軸部材に対してシフトする第2シフト案内部と、前記第1,第2シフト案内部に夫々係合可能なインナピン及びこのインナピンと同軸状のアウタピンとを備え、前記インナピンとアウタピンを先端側へ選択的に突出させて前記カムスリーブを前記軸方向へシフトさせることによりバルブ特性を変更可能なエンジンのカムシフティング装置であって、前記インナピンとアウタピンの基端部に夫々設けられ且つ磁界の作用する面の極性が異なるインナピン側永久磁石及びアウタピン側永久磁石と、前記インナピン側永久磁石及びアウタピン側永久磁石に対応して設けられた励磁コイルと、前記インナピンとアウタピンの突出動作を制御するためのピン制御手段であって、前記励磁コイルの通電方向を切換えて励磁コイルの磁界方向を変更するピン制御手段を備えたことを特徴としている。
このエンジンのカムシフティング装置では、動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部を備えたカムスリーブを軸方向一方側へ軸部材に対してシフトする第1シフト案内部と、この第1シフト案内部と重複して形成され且つカムスリーブを軸方向他方側へ軸部材に対してシフトする第2シフト案内部と、第1,第2シフト案内部に夫々係合可能なインナピン及びこのインナピンと同軸状のアウタピンとを備えているため、カムスリーブの軸方向長さを短縮化できる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記インナピンの基端側部分がアウタピンの基端部よりも基端側へ突出状に形成され、前記インナピン側永久磁石とアウタピン側永久磁石との間に前記励磁コイルを配置し、前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記インナピン側永久磁石を吸引し、前記アウタピンを突出させるとき、前記アウタピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記インナピン側永久磁石とアウタピン側永久磁石との基端側に前記励磁コイルを配置し、前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記インナピン側永久磁石を反発させ、前記アウタピンを突出させるとき、前記アウタピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記第1シフト案内部が前記アウタピンを案内し、前記第2シフト案内部が前記インナピンを案内し且つ前記第1シフト案内部よりもインナピンの突出方向に深く凹入され、前記第1,第2シフト案内部は、少なくとも前記軸方向一方側に案内壁部を備え且つ前記軸部材の回転方向において案内されるピンを基端側に後退させる上り斜面を夫々有することを特徴としている。
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記インナピンとアウタピンの基端側に配置され且つ前記励磁コイルの通電を遮断したとき、前記上り斜面によって基端側に後退されたピンを永久磁石を介して退避位置に保持する磁性体製保持部材を設けたことを特徴としている。
請求項6の発明は、請求項2の発明において、前記インナピンの基端側に、前記励磁コイルに直列接続されると共にこの励磁コイルの励磁方向と逆方向に励磁する補助励磁コイルを配置し、前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記励磁コイルが前記インナピン側永久磁石を吸引し、前記補助励磁コイルが前記インナピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルと補助励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴としている。
請求項7の発明は、請求項4の発明において、前記カムスリーブと軸部材との間に、カムスリーブの前記軸方向一方側シフト位置と他方側シフト位置とを保持するディテント機構を設け、前記第1シフト案内部の片側の案内壁部が円周上の一部のみに形成されたことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、カムスリーブの軸方向長さを短縮化できるため、カムスリーブの軽量化と小型化とを図ることができ、単一の励磁コイルでインナピンとアウタピンとを選択的に突出させるため、励磁コイルの軸直交方向の配置スペースを小型化できる。
これにより、構成の簡単化と装置の小型化を図り、エンジンへの搭載性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、カムシフティング装置における励磁コイルの巻回径方向のスペースを小さくできる。
請求項3の発明によれば、カムシフティング装置における軸直交方向のスペースを小さくできる。
請求項4の発明によれば、インナピン及びアウタピンの基端側への後退動作を軸部材の駆動を利用して機械的に行なうことができる。
請求項5の発明によれば、励磁コイルの通電を行なうことなく、後退位置においてインナピン及びアウタピンを保持することができ、省電力化を図ることができる。
請求項6の発明によれば、インナピンの突出動作初期の推進力を増加できるため、インナピンの突出ストロークがアウタピンの突出ストロークよりも大きな場合でも、確実にインナピンを突出することができる。
請求項7の発明によれば、ディテント機構を備えているため、第1シフト案内部の片側の案内壁部を円周全体に亙って形成する必要がなく、カムスリーブを一層小型化及び軽量化することができる。
本発明の実施例1に係るカムシフティング装置を備えたエンジンのカムシャフト周りの説明図である。 低速運転状態のときのカムシフティング装置の要部縦断面図である。 第1,第2シフト案内部の2回転相当の展開図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 図3のVI−VI線断面図である。 図3のVII−VII線断面図である。 図3のVIII−VIII線断面図である。 図3のIX−IX線断面図である。 図3のX−X線断面図である。 図3のXI−XI線断面図である。 図3のXII−XII線断面図である。 図3のXIII−XIII線断面図である。 図3のXIV−XIV線断面図である。 図3のXV−XV線断面図である。 第2実施例に係る切換機構の縦断面図であって、(a)は励磁コイルの通電遮断状態を示す図、(b)はインナピンの突出状態を示す図、(c)はアウタピンの突出状態を示す図である。 第3実施例に係る切換機構の縦断面図であって、(a)は励磁コイルの通電遮断状態を示す図、(b)はインナピンの突出状態を示す図、(c)はアウタピンの突出状態を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
尚、本実施例では、4つのシリンダボアを有するシリンダブロック上にシリンダヘッドを取り付け、このシリンダヘッドに燃焼室に連通する吸気ポートと排気ポートとが形成された4気筒直列エンジンに適用した例について説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図15に基づいて説明する。
図1,図2に示すように、本実施例のエンジンは、エンジンのクランクシャフト(図示略)と連結され同期回転する吸気カムシャフト1(軸部材)と、吸気ポートを開閉する吸気バルブ2と、エンジンのクランクシャフトと連結され同期回転する排気カムシャフト(図示略)と、排気ポートを開閉する排気バルブ(図示略)と、カムシフティング装置3等を備えている。吸気カムシャフト1及び排気カムシャフトは、夫々気筒列方向に延びるように平行状に配置され、複数のカムシャフト軸受によって軸支されている。
吸気側動弁系と排気側動弁系とは左右対称の構造であるため、以下、吸気側動弁系について説明する。また、説明の便宜上、図において矢印LR方向を、夫々左右方向として説明する。
吸気バルブ2は、例えば、気筒(燃焼室)毎に2つづつ設けられている。
各吸気バルブ2は、シリンダヘッド4に固着されたバルブガイド5内にバルブステム2aが挿通され、このバルブステム2aの上端に分割コレット6を介して上側スプリングリテーナ7aが嵌合されている。上側スプリングリテーナ7aとシリンダヘッド4に固定された下側スプリングリテーナ7bとの間にバルブスプリング8が張架されている。
図1に示すように、吸気カムシャフト1の右側下方には、吸気カムシャフト1と平行に延びるロッカーシャフト9が設けられている。このロッカーシャフト9には、各吸気バルブ2に対応して左右方向に延びる複数のロッカーアーム10が揺動自在に設けられている。
ロッカーアーム10の左端(揺動端)は押圧部11を介してバルブステム2aの上端に圧接し、右端は部分球面状のピボット受部10aを介して球状のピボット12に当接している。ロッカーアーム10の中間部、所謂ロッカーシャフト9の左側部分には、吸気カムシャフト1に平行な回動軸を有するローラフォロア13が回転自在に枢支されている。
図2に示すように、吸気カムシャフト1には、各吸気バルブ2(ローラフォロア13)に対応した位置に、軸方向に延びるスプライン1aと、軸心方向へ凹入した筒状の凹部1bとが形成されている。凹部1bには、圧縮コイルスプリング14と、この圧縮コイルスプリング14によって径方向外側へ付勢される鋼球15が格納されている。
次に、カムシフティング装置3について説明する。
図2に示すように、カムシフティング装置3は、筒状のカムスリーブ20と、切換機構40と、ピン制御手段50等によって構成されている。
図2に示すように、カムスリーブ20には、軸方向右側部分に形成された低速用カム部21aと、この低速用カム部21aの左側に並設され且つ低速用カム部21aよりもバルブリフト量が大きなプロフィールを備えた高速用カム部21bと、この高速用カム部21bよりも左側部分に形成された第1シフト案内部22と、この第1シフト案内部22に重複するように設けられた第2シフト案内部23と、内周部に凹入した低速用凹部24a及び高速用凹部24b等が一体形成されている。
カムスリーブ20は、内周にスプライン1aと嵌合可能なスプライン20aが形成され、吸気カムシャフト1に対して回転不能且つ軸方向にスライド可能に構成されている。
このカムスリーブ20は、鋼球15が低速用凹部24aに係合しているとき、低速用カム部21aがローラフォロア13に当接する低速運転状態に保持され、鋼球15が高速用凹部24bに係合しているとき、高速用カム部21bがローラフォロア13に当接する高速運転状態に保持される。これにより、エンジンが高速高負荷運転時、カムスリーブ20を右方向へシフトし、バルブリフト量を大きく且つバルブタイミングを進角させ、エンジンが低速低負荷運転時、カムスリーブ20を左方向へシフトし、バルブリフト量を小さく且つバルブタイミングを遅角させている。尚、鋼球15と圧縮コイルスプリング14と低速用凹部24aと高速用凹部24bとが、本発明のディテント機構Dに相当する。
図3〜図6に示すように、第1シフト案内部22は、カムスリーブ20の外周から深さαだけ軸心方向に凹入して基本断面が略コ字状に形成され、底壁部25と、底壁部25の左端から立設した左壁部26(案内壁部)と、底壁部25の右端から立設した右壁部27とを備えている。左壁部26は、円周上の一部、例えば略半分(180°の範囲)のみに形成され、周方向の両端部が右壁部27の周方向の両端部と軸方向において夫々対面するように設けられている。尚、図3は、第1,第2シフト案内部22,23の2回転(0°〜720°)相当の展開図を示している。
左壁部26は、吸気カムシャフト1の回転方向リーディング側部分に形成された誘導部26aと、トレーディング側部分に形成された下り傾斜部26bとを備え、誘導部26aと下り傾斜部26bとの間は吸気カムシャフト1の軸直交状に構成されている。誘導部26aは、トレーディング側程軸方向の幅が厚くなるように形成されている。
右壁部27は、吸気カムシャフト1の回転方向リーディング側部分に形成された上り傾斜部27aと、トレーディング側部分に形成され誘導部26aに平行状に形成された誘導部27bとを備え、上り傾斜部27aと誘導部27bとの間は吸気カムシャフト1の軸直交状に構成されている。誘導部27bは、トレーディング側程軸方向の幅が狭くなるように構成されている。これにより、底壁部25のリーディング側部分は、トレーディング側部分に比べて左側位置に配置されている。
図3〜図6に示すように、第2シフト案内部23は、底壁部25から深さβだけ軸心方向に凹入して基本断面が略コ字状に形成され、底壁部25よりも軸方向の幅が狭く設定された底壁部28と、底壁部28の左端から立設した左壁部29と、底壁部28の右端から立設した右壁部30(案内壁部)とを備えている。
底壁部28は、吸気カムシャフト1の回転方向リーディング側部分に形成され且つ上り傾斜部27aのトレーディング側近傍位置に設けられた下り傾斜部28aと、トレーディング側部分に形成され且つ下り傾斜部26bのリーディング側近傍位置に設けられた上り傾斜部28bとを備えている。底壁部28は、左壁部26が形成された部分では左壁部26に隣接状に並設されると共に右壁部27が形成された部分では右壁部27に隣接状に並設され、誘導部26aと誘導部27bとの間においてストレート状に連なるように構成されている。これにより、底壁部28のリーディング側部分は、トレーディング側部分に比べて右側位置に配置されている。
次に、切換機構40について説明する。
図2に示すように、切換機構40は、筒状の磁性体製、例えばスチール製ケーシング41と、アウタピン42と、このアウタピン42に挿通可能且つ同軸状のインナピン43と、励磁コイル44等を備えた電動アクチュエータである。
ケーシング41は、アウタピン42とインナピン43と励磁コイル44等を収容可能に構成され、先端部分がOリング18を介してヘッドカバー17に装着されている。ケーシング41の基端部には、インナピン43を退避位置に保持する保持部41a(磁性体製保持部材)が設けられている。
アウタピン42は、ケーシング41の先端部からカムスリーブ20に対して進退自在に設けられ、第1シフト案内部22に進入可能に構成されている。
アウタピン42の先端部は、径方向外側に張り出した環状に形成され、アウタピン42が第1シフト案内部22に進入したとき、第1シフト案内部22の左壁部26に軸方向に対して係合可能に構成されている。アウタピン42の基端部には、環状のアウタ側永久磁石45が装着されている。このアウタ側永久磁石45は、励磁コイル44の磁界が作用する基端側面がS極、先端側面がN極になるように配置されている。アウタピン42とアウタ側永久磁石45の軸心部分には、基端から先端に亙ってストレート状に連通する連通開口が形成されている。
図2に示すように、インナピン43は、アウタピン42よりも軸心方向長さが長く形成され、その基端側部分がアウタピン42の基端側部分よりも基端側へ突出するように構成されている。インナピン43は、アウタピン42の連通開口に進退自在に挿通され、第2シフト案内部23に進入可能に構成されている。
インナピン43の先端部は、インナピン43が第2シフト案内部23に進入したとき、第2シフト案内部23の右壁部30に軸方向に対して係合可能に構成されている。インナピン43の基端部には、環状のインナ側永久磁石46が装着されている。このインナ側永久磁石46は、励磁コイル44の磁界が作用する先端側面がN極、基端側面がS極になるように配置されている。
励磁コイル44は、筒状の磁性体製芯金47と、この芯金47に巻回されたコイル48とを備えている。芯金47は、アウタ側永久磁石45とインナ側永久磁石46の間にインナピン43を挿通した状態で設置されている。芯金47の先端及び基端には、径方向外側へ張り出した環状の着座部47a(磁性体製保持部材),47bが一体形成されている。これにより、励磁コイル44への通電方向切換えにより、インナピン43を突出させるとき、アウタピン42を基端側へ退避でき、アウタピン42を突出させるとき、インナピン43を基端側へ退避することができる。
図2に示すように、ピン制御手段50は、コイル48に通電する電流の方向を切換え可能に構成されている。ピン制御手段50は、スイッチ機構51を備え、運転状態判定手段(図示略)から高速高負荷運転状態の指令を受けたとき、通電遮断状態から図2に示す通電状態に切換え、インナピン43を突出させ、アウタピン42を退避させる。また、ピン制御手段50は、低速低負荷運転状態の指令を受けたとき、スイッチ機構51によって通電遮断状態から図2とは逆の通電状態に切換え、アウタピン42を突出させ、インナピン43を退避させる。
次に、図2,図7〜図15に基づき、実施例に係るカムシフティング装置3の作動について説明する。
まず、低速運転状態から高速運転状態へのシフト動作について説明する。
図2に示すように、低速運転状態のとき、鋼球15が低速用凹部24aに係合し、カムスリーブ20は左側位置に保持されている。通電遮断状態では、アウタ側永久磁石45が着座部47aに吸着し、インナ側永久磁石46が保持部41aに吸着しているため、アウタピン42とインナピン43は、右壁部27の上端と底壁部28(底壁部25)とから夫々所定距離基端側へ離隔している。この状態から高速高負荷運転状態の指令に基づき、ピン制御手段50がスイッチ機構51を図2に示す通電状態に切換える。
コイル48への通電によって励磁コイル44の先端側磁極がN極、基端側磁極がS極になるため、アウタ側永久磁石45は励磁コイル44に吸引されて着座部47aとの吸着状態を維持し、インナ側永久磁石46は励磁コイル44に吸引されて保持部41aから先端側へ離脱する。
図7に示すように、インナ側永久磁石46が先端側へ吸引されるため、インナピン43は先端側に突出して第2シフト案内部23に進入を開始する。このとき、インナピン43の先端部は、下り傾斜部28aに沿って進出し、第2シフト案内部23に進入する。
図8に示すように、インナピン43による第2シフト案内部23への進入完了後、インナピン43の先端部が案内壁部である右壁部30に係合する。
第2シフト案内部23(底壁部28)のリーディング側部分がトレーディング側部分に比べて右側位置に配置されているため、吸気カムシャフト1の回転力によりインナピン43から右壁部30に右方向の応力が作用し、鋼球15と低速用凹部24aとの係合が解除されてカムスリーブ20が右側へスライドする。
図9に示すように、鋼球15が高速用凹部24bに係合すると、カムスリーブ20によるスライド動作が停止され、高速運転状態へのシフトが完了し、コイル48への通電が遮断される。インナピン43は突出しているため、底壁部28に当接した摺動状態を維持している。
図10に示すように、吸気カムシャフト1の回転によりインナピン43の先端部が上り傾斜部28bに到達したとき、インナピン43は上り傾斜部28bに沿って基端側へ後退し、底壁部25の高さ位置まで押し上げられる。このとき、インナ側永久磁石46は保持部41aに近接しているため、インナ側永久磁石46が保持部41aに吸着し、インナピン43は退避位置に保持される。
次に、高速運転状態から低速運転状態へのシフト動作について説明する。
図11に示すように、高速運転状態のとき、鋼球15が高速用凹部24bに係合し、カムスリーブ20は右側位置に保持されている。通電遮断状態では、低速運転状態のときと同様に、アウタ側永久磁石45が着座部47aに吸着し、インナ側永久磁石46が保持部41aに吸着しているため、アウタピン42とインナピン43は、左壁部26の上端と底壁部25とから夫々所定距離基端側へ離隔している。この状態から低速低負荷運転状態の指令に基づき、ピン制御手段50がスイッチ機構51を図2とは逆の通電状態に切換える。
コイル48への通電によって励磁コイル44の先端側磁極がS極、基端側磁極がN極になるため、インナ側永久磁石46は励磁コイル44に反発されて保持部41aとの吸着状態を維持し、アウタ側永久磁石45も励磁コイル44に反発されて着座部47aから先端側へ離脱する。
図12に示すように、アウタ側永久磁石45が先端側へ反発されるため、アウタピン42は先端側に突出して第1シフト案内部22に進入を開始する。このとき、アウタピン42の先端部は、下り傾斜部26bに沿って進出し、第1シフト案内部22に進入する。
図13に示すように、アウタピン42による第1シフト案内部22への進入完了後、アウタピン42の先端部が誘導部26aを介して案内壁部である左壁部26に係合する。
第1シフト案内部22(底壁部25)のリーディング側部分がトレーディング側部分に比べて左側位置に配置されているため、吸気カムシャフト1の回転力によりアウタピン42から左壁部26に左方向の応力が作用し、鋼球15と高速用凹部24bとの係合が解除されてカムスリーブ20が左側へスライドする。
図14に示すように、鋼球15が低速用凹部24aに係合すると、カムスリーブ20によるスライド動作が停止され、低速運転状態へのシフトが完了し、コイル48への通電が遮断される。アウタピン42は突出しているため、底壁部25に当接した摺動状態を維持している。
図15に示すように、吸気カムシャフト1の回転によりアウタピン42の先端部が上り傾斜部27aに到達したとき、アウタピン42は上り傾斜部27aに沿って基端側へ後退し、右壁部27の上端高さ位置まで押し上げられる。このとき、アウタ側永久磁石45は着座部47aに近接しているため、アウタ側永久磁石45が着座部47aに吸着し、アウタピン42は退避位置に保持される。
次に、実施例に係るカムシフティング装置3の作用・効果について説明する。
このカムシフティング装置3によれば、カムスリーブ20の軸方向長さを短縮化できるため、カムスリーブ20の軽量化と小型化とを図ることができ、単一の励磁コイル44でインナピン43とアウタピン42とを選択的に突出させるため、励磁コイル44の軸直交方向の配置スペースを小型化できる。これにより、構成の簡単化と装置の小型化を図り、エンジンへの搭載性を向上することができる。
インナピン43の基端側部分がアウタピン42の基端部よりも基端側へ突出状に形成され、インナ側永久磁石46とアウタ側永久磁石45との間に励磁コイル44を配置し、ピン制御手段50が、インナピン43を突出させるとき、インナ側永久磁石46を吸引し、アウタピン42を突出させるとき、アウタ側永久磁石45を反発させるように励磁コイル44の磁界方向を変更するため、カムシフティング装置3における励磁コイル44の巻回径方向のスペースを小さくできる。
第1シフト案内部22がアウタピン42を案内し、第2シフト案内部23がインナピン43を案内し且つ第1シフト案内部22よりもインナピン43の突出方向に深く凹入され、第1,第2シフト案内部22,23は、少なくとも軸方向一方側に案内壁部としての左壁部26及び右壁部30を備え且つ吸気カムシャフト1の回転方向において案内されるピン42,43を基端側に後退させる上り斜面部27a,28bを夫々有する。これにより、アウタピン42及びインナピン43の基端側への後退動作を軸部材の駆動を利用して機械的に行なうことができる。
アウタピン42とインナピン43の基端側に配置され且つ励磁コイル44の通電を遮断したとき、上り斜面部27a,28bによって基端側に後退されたピン42,43を永久磁石45,46を介して退避位置に保持する着座部47a及び保持部41aを設けているため、励磁コイル44の通電を行なうことなく、後退位置においてアウタピン42及びインナピン43を保持することができ、省電力化を図ることができる。
カムスリーブ20と吸気カムシャフト1との間に、カムスリーブ20の軸方向一方側シフト位置と他方側シフト位置とを保持するディテント機構を設け、第1シフト案内部22の片側の案内壁部26が円周上の一部のみに形成されているため、ディテント機構によって第1シフト案内部22の左壁部26を円周全体に亙って形成する必要がなく、カムキャリア20を一層小型化及び軽量化することができる。
次に、実施例2に係る切換装置40Aについて図16(a)〜図16(c)に基づいて説明する。 尚、前記実施例1と異なる構成についてのみ説明し、実施例1と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
この切換装置40Aは、アウタ側永久磁石45Aとインナ側永久磁石46Aとの基端側に励磁コイル44を配置し、ピン制御手段50が、インナピン43Aを突出させるとき、インナ側永久磁石46Aを反発させ、アウタピン42Aを突出させるとき、アウタ側永久磁石45Aを反発させるように励磁コイル44の磁界方向を変更可能に構成されている。
アウタピン42Aの基端部分には、インナ側永久磁石46Aが進退可能な筒状容積室42aが形成されている。アウタピン42Aの基端部には、環状のアウタ側永久磁石45Aが装着されている。このアウタ側永久磁石45Aは、励磁コイル44の磁界が作用する基端側面がS極、先端側面がN極になるように配置されている。アウタピン42Aとアウタ側永久磁石45Aの軸心部分には、基端から先端に亙ってストレート状に連通する連通開口が形成されている。
インナピン43Aは、アウタピン42Aの軸心方向長さと同じ長さに形成され、アウタピン42Aの連通開口に進退自在に挿通されている。インナピン43Aの基端部には、環状のインナ側永久磁石46Aが装着されている。このインナ側永久磁石46Aは、励磁コイル44の磁界が作用する基端側面がN極、先端側面がS極になるように配置されている。
図16(a)に示すように、通電遮断状態では、アウタ側永久磁石45Aとインナ側永久磁石46Aは着座部47aに吸着した退避位置に保持されている。
高速運転状態へシフトするとき、ピン制御手段50は、励磁コイル44の先端側磁極がN極、基端側磁極がS極になるようにコイル48に通電している。
図16(b)に示すように、アウタ側永久磁石45Aは励磁コイル44に吸引されて着座部47aとの吸着状態を維持し、インナ側永久磁石46Aは励磁コイル44に反発されて着座部47aから先端側へ突出する。
低速運転状態へシフトするとき、ピン制御手段50は、励磁コイル44の先端側磁極がS極、基端側磁極がN極になるようにコイル48に通電している。
図16(c)に示すように、インナ側永久磁石46Aは励磁コイル44に吸引されて着座部47aとの吸着状態を維持し、アウタ側永久磁石45Aは励磁コイル44に反発されて着座部47aから先端側へ突出する。
この切換装置40Aによれば、カムシフティング装置における軸直交方向のスペースを小さくすることができる。
次に、実施例3に係る切換装置40Bについて図17(a)〜図17(c)に基づいて説明する。 尚、前記実施例1と異なる構成についてのみ説明し、実施例1と同一の部材には同一の符号を付して説明を省略する。
この切換装置40Bは、インナピン43の基端側に、励磁コイル44に直列接続されると共にこの励磁コイル44の励磁方向と逆方向に励磁する補助励磁コイル49を配置し、ピン制御手段50が、インナピン43を突出させるとき、励磁コイル44がインナ側永久磁石46を吸引し、補助励磁コイル49がインナ側永久磁石46を反発させるように励磁コイル44と補助励磁コイル49の磁界方向を変更可能に構成されている
励磁コイル44は、筒状の磁性体製芯金47と、この芯金47に巻回されたコイル48aとを備えている。励磁コイル44の基端側には、インナ側永久磁石46を介して補助励磁コイル49が配置されている。補助励磁コイル49は、筒状の磁性体製芯金55と、この芯金55に巻回されたコイル48bとを備えている。コイル48bは、コイル48aに連なると共にコイル48aの巻回方向と逆方向になるように巻回されている。
芯金55の先端には、径方向外側へ張り出した環状の着座部55aが一体形成されている。
図17(a)に示すように、通電遮断状態では、アウタ側永久磁石45は着座部47aに吸着し、インナ側永久磁石46は着座部55aに吸着した退避位置に保持されている。
高速運転状態へシフトするとき、ピン制御手段50は、励磁コイル44の先端側磁極がN極、基端側磁極がS極(補助励磁コイル49の先端側磁極がS極、基端側磁極がN極)になるようにコイル48a,48bに通電している。
図17(b)に示すように、アウタ側永久磁石45は励磁コイル44に吸引されて着座部47aとの吸着状態を維持し、インナ側永久磁石46は励磁コイル44に吸引且つ補助励磁コイル49に反発されて着座部55aから離脱し着座部47へ吸着される。
低速運転状態へシフトするとき、ピン制御手段50は、励磁コイル44の先端側磁極がS極、基端側磁極がN極(補助励磁コイル49の先端側磁極がN極、基端側磁極がS極)になるようにコイル48a,48bに通電している。
図17(c)に示すように、インナ側永久磁石46Aは補助励磁コイル49に吸引且つ励磁コイル44に反発されて着座部55aに吸着され、アウタ側永久磁石45Aは励磁コイル44に反発されて着座部47aから先端側へ突出する。
この切換装置40Bによれば、インナピンの突出動作初期の推進力を増加できるため、インナピン43の突出ストロークがアウタピン42の突出ストロークよりも大きな場合でも、確実にインナピン43を突出することができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例においては、第1シフト案内部の左壁部と右壁部とを円周上の一部のみに夫々形成した例を説明したが、何れか一方の壁部を全周に亙って形成しても良い。また、第1シフト案内部の左壁部と右壁部とを全周に亙って形成することにより、走行振動によるカムスリーブの誤作動等を防止することが可能である。
2〕前記実施例においては、低速用カム部と高速用カム部との2つのバルブ特性を備えたカムシフティング装置の例を説明したが、3つ以上のバルブ特性の異なるカム部を設けることも可能である。この場合、カム部に応じたシフト案内部を形成し、少なくとも1つのシフト案内部を別のシフト案内部に重複して形成する。
3〕前記実施例においては、4気筒直列エンジンの例を説明したが、エンジンの型式や気筒数に拘わらず何れのエンジンにも適用可能であり、タペットを用いたダイレクト駆動式動弁系にも適用することができる。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明は、動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部を備えたカムスリーブを軸方向へシフトさせることによりバルブ特性を変更可能なエンジンのカムシフティング装置において、単一の励磁コイルでインナピンとアウタピンとを選択的に突出させることにより、構成の簡単化と装置の小型化を図り、エンジンへの搭載性を向上することができる。
1 吸気カムシャフト
3 カムシフティング装置
20 カムスリーブ
21a 低速用カム部
21b 高速用カム部
22 第1シフト案内部
23 第2シフト案内部
26 左壁部
30 右壁部
40,40A, 切換機構
40B
41a 保持部
42 アウタピン
43 インナピン
44 励磁コイル
45,45A アウタ側永久磁石
46,46A インナ側永久磁石
47a 着座部
49 補助励磁コイル
50 ピン制御手段
55a 着座部
D ディテント機構

Claims (7)

  1. エンジンの出力軸と同期回転する軸部材と、この軸部材に回転不能且つ軸方向にシフト可能に設けられたカムスリーブと、このカムスリーブの外周に並設され且つ動弁系のバルブ特性が異なる複数のカム部と、前記カムスリーブを前記軸方向一方側へ軸部材に対してシフトする第1シフト案内部と、この第1シフト案内部と重複して形成され且つ前記カムスリーブを前記軸方向他方側へ軸部材に対してシフトする第2シフト案内部と、前記第1,第2シフト案内部に夫々係合可能なインナピン及びこのインナピンと同軸状のアウタピンとを備え、前記インナピンとアウタピンを先端側へ選択的に突出させて前記カムスリーブを前記軸方向へシフトさせることによりバルブ特性を変更可能なエンジンのカムシフティング装置であって、
    前記インナピンとアウタピンの基端部に夫々設けられ且つ磁界が作用する面の極性が異なるインナピン側永久磁石及びアウタピン側永久磁石と、
    前記インナピン側永久磁石及びアウタピン側永久磁石に対応して設けられた励磁コイルと、
    前記インナピンとアウタピンの突出動作を制御するためのピン制御手段であって、前記励磁コイルの通電方向を切換えて励磁コイルの磁界方向を変更するピン制御手段を備えたことを特徴とするエンジンのカムシフティング装置。
  2. 前記インナピンの基端側部分がアウタピンの基端部よりも基端側へ突出状に形成され、前記インナピン側永久磁石とアウタピン側永久磁石との間に前記励磁コイルを配置し、
    前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記インナピン側永久磁石を吸引し、前記アウタピンを突出させるとき、前記アウタピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴とする請求項1に記載のエンジンのカムシフティング装置。
  3. 前記インナピン側永久磁石とアウタピン側永久磁石との基端側に前記励磁コイルを配置し、
    前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記インナピン側永久磁石を反発させ、前記アウタピンを突出させるとき、前記アウタピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴とする請求項1に記載のエンジンのカムシフティング装置。
  4. 前記第1シフト案内部が前記アウタピンを案内し、
    前記第2シフト案内部が前記インナピンを案内し且つ前記第1シフト案内部よりもインナピンの突出方向に深く凹入され、
    前記第1,第2シフト案内部は、少なくとも前記軸方向一方側に案内壁部を備え且つ前記軸部材の回転方向において案内されるピンを基端側に後退させる上り斜面を夫々有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のエンジンのカムシフティング装置。
  5. 前記インナピンとアウタピンの基端側に配置され且つ前記励磁コイルの通電を遮断したとき、前記上り斜面によって基端側に後退されたピンを永久磁石を介して退避位置に保持する磁性体製保持部材を設けたことを特徴とする請求項4に記載のエンジンのカムシフティング装置。
  6. 前記インナピンの基端側に、前記励磁コイルに直列接続されると共にこの励磁コイルの励磁方向と逆方向に励磁する補助励磁コイルを配置し、
    前記ピン制御手段が、前記インナピンを突出させるとき、前記励磁コイルが前記インナピン側永久磁石を吸引し、前記補助励磁コイルが前記インナピン側永久磁石を反発させるように前記励磁コイルと補助励磁コイルの磁界方向を変更することを特徴とする請求項2に記載のエンジンのカムシフティング装置。
  7. 前記カムスリーブと軸部材との間に、カムスリーブの前記軸方向一方側シフト位置と他方側シフト位置とを保持するディテント機構を設け、
    前記第1シフト案内部の片側の案内壁部が円周上の一部のみに形成されたことを特徴とする請求項4に記載のエンジンのカムシフティング装置。
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