JP2013227525A - スラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】スラッシュ成形の成形性に優れるスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子を提供する。
【解決手段】熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)及び添加剤(A)を含有する熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物であって、かさ比重試験法で測定したゆるみかさ密度が0.45〜0.7g/cm3であり、体積平均粒子径が20〜500μmであり、粒子径分布CVが20〜55であるスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)。
【選択図】なし

Description

本発明は成形性に優れる、スラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子に関するものである。
スラッシュ成形法は、複雑な形状(アンダーカット、深絞り等)の製品が容易に成形できること、肉厚が均一にできること、材料の歩留まり率が良いこと等の利点から、近年、自動車の内装材等を中心にした用途に広く利用されている。
熱可塑性ポリウレタン樹脂の成形性に関しては、粒子形状や体積平均粒子径により左右され、体積平均粒子径が20μm未満である場合には、粉体流動性が悪化することで、スラッシュ成形の成形性が悪化したり、粉塵が発生しやすいため、作業環境の悪化につながる。また、体積平均粒子径が500μmを超える場合は、スラッシュ成形後にレベリングしきらなかった粉の形状が残ったり、金型面にピンホールが多数発生するということが知られている(例えば特許文献1及び2)。
また、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末の体積平均粒子径、微粉の含有量、かさ比重、安息角、流下時間を特定範囲にすることにより、該粉末のスラッシュ成形の成形性を向上させようとすることが提案されている(例えば特許文献3)。
特開2011−140644号公報 特開2009−29860号公報 特開2010−70670号公報
しかしながら、上記いずれの方法によっても、熱可塑性ポリウレタン樹脂粉末のスラッシュ成形の成形性を十分に向上させることができないという問題点がある。
本発明の課題は、スラッシュ成形の成形性に優れるスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明は、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)及び添加剤(A)を含有する熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物であって、かさ比重試験法で測定したゆるみかさ密度が0.45〜0.7g/cm3であり、体積平均粒子径が20〜500μmであり、粒子径分布CVが20〜55であるスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)である。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性樹脂粒子組成物(C)は、スラッシュ成形において優れた成形性を有し、例えば表皮を成形する場合、ピンホールがなく、裏面溶融性がよく、厚みが均一な表皮を得ることが出来る。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)は、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)及び添加剤(A)を含有し、ゆるみかさ密度が0.45g〜0.7g/cm3であり、かつ体積平均粒子径が20〜500μmでありかつ、粒子径分布CVが20〜55であり、上記3つの物性の範囲を同時に満足する場合にスラッシュ成形において優れた成形性を発揮し、上記効果を奏することができる。
(C)のゆるみかさ密度は、0.45g/cm3〜0.7g/cm3であり、好ましくは0.48g/cm3〜0.65g/cm3更に好ましくは0.50g/cm3〜0.6g/cm3である。
(C)の体積平均粒子径が20〜500μmで、かつ粒子径分布CVが20〜55であっても、ゆるみかさ密度が0.45g/cm3未満の場合、粉体流動性の低下により、成形表皮の裏面にむらの発生、ピンホールが発生する。ゆるみかさ密度が0.7g/cm3を超えるウレタン樹脂粒子を製造することはできない。
本発明における(C)のゆるみかさ密度は、かさ比重試験法[JIS K 6720(1999年)]で測定される。
(C)の体積平均粒子径は、20〜500μmであり、好ましくは50〜300μm、更に好ましくは100〜200μmである。
(C)の体積平均粒子径が20μm未満である場合には、粉体流動性が低下し、スラッシュ成形時に裏面に光沢のむらが出来る。(C)のゆるみかさ密度が0.45g〜0.7g/cm3で、かつCVが20〜55であっても、(C)の体積平均粒子径が500μmを超える場合は、スラッシュ成形時にレベリングが不良で、粉の形状の残留、金型面にピンホールが発生する。
(C)は粒子径分布(以下、CVと記載。)が、20〜55であり、好ましくは22〜50であり、更に好ましくは22〜34である。(C)のゆるみかさ密度が0.45g〜0.7g/cm3で、かつ体積平均粒子径が20〜500μmであっても、(C)のCVが55を超えると粗大粒子と微粉が増えて膜厚均一性が悪化する。CVが20未満である(C)を製造するには分級等を行う必要があり、工程面やコスト面から好ましくない。
尚、本発明における体積平均粒子径及び粒子径分布(CV)はレーザー回折式粒子径分布測定装置[例えば日機装(株)製「Microtrac MT3000II」]等により測定することができる。得られる相対累積粒子径分布曲線において、体積平均粒子径は累積量が50%のときの粒子径(d50)に相当し、CVは、標準偏差(SD)及びd50により、下式から算出される。
CV(%)=SD/d50×100
本発明に用いる熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)は、真球状、非真球状いずれでもよいが、粉体流動性の観点から(P)は形状係数SF1が101〜200でありかつ形状係数SF2が120〜240であることが好ましい。
形状係数SF2が120以上である場合、粒子に着色剤を添加し、表面に顔料粒子が定着し、後工程の攪拌時のシアによっても、表面の顔料粒子が滑落せず、更に顔料粒子が凝集せず、本来の色が発色し易くなる。一方SF2が240以下である粒子は、表面の凹凸が微細すぎず、顔料が凹凸の隙間に入り易く、顔料分散安定性が良好である。
形状係数SF1は、粒子の形状の丸さを示すものであり、下記式(1)で表される、ウレタン粒子を2次元平面に投影してできる図形の最長径の二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF1={(最長径)2/(AREA)}×(100π/4)(1)
SF1の値が100の場合、ウレタン粒子の形状は真球であり、SF1の値が大きくなるほど、粒子は不定形になる。
形状係数SF2は、粒子の形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される、ウレタン粒子を2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100/4πを乗じた値である。
SF2={(PERI)2/(AREA)}×(100/4π) (2)
SF2の値が100の場合ウレタン粒子表面に凹凸が存在しなくなり、SF2の値が大きくなるほどウレタン粒子表面の凹凸が顕著になる。
形状係数SF1及びSF2の測定は、走査型電子顕微鏡(例えばS−800:日立製作所製)、マイクロスコープ(USBデジタルスケール:スカラ(株)製)等でウレタン粒子の写真を撮り、これを画像解析装置(例えばLUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析する方法、フロー式粒子像分析装置(例えばFPIA−3000:シスメックス社製)を用いて測定する方法等が挙げられる。
熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)のSF1及びSF2は、例えば国際公開第WO2011/070784号に記載の方法で上記範囲とすることができる。
熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)は、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂(P0)からなる。本発明において熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂とは、熱可塑性ポリウレタン樹脂及び/又は熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂を意味する。
熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂(P0)としては、脂肪族系ジイソシアネート(B)と、モノオール(D)、数平均分子量(以下、Mnと略記)500〜10,000の高分子ジオール(E)及び必要により低分子ジオール(J)とから誘導されるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)に、脂環式ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン(F)を反応させることにより得られるものが挙げられる。
尚、本発明におけるジオールのMnは、測定機器としてWaters社製「Waters Alliance 2695」[カラム:「Guardcolumn Super H−L」(1本)、「TSKgel SuperH2000、TSKgel SuperH3000、TSKgel SuperH4000(いずれも東ソー株式会社製)を各1本連結したもの]を用い、テトラヒドロフラン(以下、THFと略記)を溶剤として、ポリスチレンを分子量標準物質として用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記)により測定される。
上記イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)を構成する脂肪族系ジイソシアネート(B)としては、(i)炭素数(NCO基中の炭素を除く、以下同様)2〜18の脂肪族ジイソシアネート[エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等];(ii)炭素数4〜15の脂環族ジイソシアート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロへキセン等];(iii)炭素数8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート[m−又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等];(iv)これらのジイソシアネートの変性物(カーボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、ウレア基等を有するジイソシアネート変性物);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは脂肪族ジイソシアネート又は脂環族ジイソシアネートであり、特に好ましいものはHDI、IPDI及び水添MDIである。
上記モノオール(D)としては、炭素数1〜8の脂肪族モノオール類[直鎖モノオール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール等)、分岐鎖を有するモノオール(イソプロピルアルコール、ネオペンチルアルコール、3−メチル−ペンタノール、2−エチルヘキサノール)等];炭素数6〜10の環状基を有するモノオール類[脂環基含有モノオール(シクロヘキサノール等)、芳香環含有モノオール(ベンジルアルコール等)等]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは脂肪族モノオールである。また高分子モノオールとしては、ポリエステルモノオール、ポリエーテルモノオール、ポリエーテルエステルモノオール及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
Mnが500〜10,000の高分子ジオール(E)としては、ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルエステルジオール及びこれら2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエステルジオールとしては、例えば(i)低分子ジオールとジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体[酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜4)エステル、酸ハライド等]又はジアルキルカーボネート(アルキル基の炭素数1〜4)との縮合重合によるもの;(ii)低分子ジオールを開始剤としてラクトンモノマーを開環重合したもの;(iii)低分子ジオールを開始剤としてジカルボン酸無水物及びアルキレンオキサイドを反応させたもの;及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記(i)、(ii)及び(iii)の低分子ジオールの具体例としては炭素数2〜8の脂肪族ジオール類[直鎖ジオール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)、分岐鎖を有するジオール(プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,2−、1,3−又は2,3−ブタンジオール等)等];環状基を有するジオール類[炭素数6〜15の脂環基含有ジオール〔1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、水添ビスフェノールA等〕、炭素数8〜20の芳香環含有ジオール(m−又はp−キシリレングリコール等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF等)のオキシアルキレンエーテル、多核フェノール類(ジヒドロキシナフタレン等)のオキシアルキレンエーテル、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート等];これらのアルキレンオキサイド付加物(分子量500未満)及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
これらのうち好ましいものは脂肪族ジオール及び脂環基含有ジオールである。
尚、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,2−、1,3−、1,4−又は2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、炭素数5〜10又はそれ以上のα−オレフンオキサイド、エピクロルヒドリン及びこれらの2種以上の併用系(ブロック又はランダム付加)が挙げられる。
上記(i)のジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体の具体例としては、炭素数4〜15の脂肪族ジカルボン酸[コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フマル酸等]、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸[テレフタル酸、イソフタル酸等]、これらのエステル形成性誘導体[酸無水物(無水フタル酸、無水マレイン酸等)、低級アルキルエステル(ジメチルエステル、ジエチルエステル等)、酸ハライド(酸クロライド等)等]及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
上記(ii)のラクトンモノマーとしては、炭素数4〜12のラクトン、例えばγ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、2個の水酸基含有化合物(例えば前記低分子ジオール、2価のフェノール類等)の脱水反応によりポリエーテルジオールとしたもの、2個の水酸基含有化合物にアルキレンオキサイドが付加した構造の化合物があげられる。
2価のフェノール類としてはビスフェノール類[ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等]、単環フェノール類[カテコール、ハイドロキノン等]等が挙げられる。
これらのうち好ましいものは、ポリテトラメチレングリコール、2価フェノール類にアルキレンオキサイドが付加したものであり、更に好ましいものは2価フェノール類にエチレンオキサイドが付加したものである。
ポリエーテルエステルジオールとしては、前記ポリエステルジオールにおいて原料の低分子ジオールに代えて上記ポリエーテルジオールを用いたもの、例えば上記ポリエーテルジオールの1種以上と前記ポリエステルジオールの原料として例示したジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体の1種以上とを縮重合させて得られるものが挙げられる。
これら高分子ジオール(E)のうちで好ましいものはポリエステルジオールであり、更に好ましいものは低分子ジオールとジカルボン酸との重縮合物である。
該(D)及び(E)と共に必要により使用される低分子ジオール(J)としては、前記ポエステルジオールの出発物質として例示した低分子ジオールが使用できる。(J)のうち好ましいものは脂肪族ジオールである。(J)の使用量は(E)の重量に基づいて通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)を製造する際の反応温度は、ウレタン化を行う際に通常採用される温度と同じでよく、溶剤を使用する場合は通常20〜100℃であり、溶剤を使用しない場合は通常20〜220℃、好ましくは80〜200℃である。
上記プレポリマー化反応において、反応を促進するために必要によりポリウレタンに通常用いられる触媒を使用することができる。該触媒としては、例えばアミン系触媒[トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等]、錫系触媒[トリメチルチンラウレート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマレート等]等が挙げられる。
(U)を製造する際、(D)、(E)及び(J)の末端ヒドロキシル基の合計モルに対し、過剰モルのイソシアネート基となるように(B)を使用することでイソシアネート基末端にすることができる。
(U)との反応に用いる脂環式ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン(F)のうち、脂環式ジアミンとしては、炭素数6〜18の脂環式ジアミン[4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等];脂肪族ジアミンとしては、炭素数2〜12の脂肪族ジアミン[エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等];炭素数8〜15の芳香脂肪族ジアミン[キシリレンジアミン、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジアミン等]が挙げられ、上記化合物は、1種類又はこれらの2種以上の混合物として使用できる。これらのうち好ましいものはイソホロンジアミン及びヘキサメチレンジアミンである。
熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂(P0)のMnは、好ましくは5,000〜50,000、更に好ましくは10,000〜30,000である。
尚、(P0)のMnは、測定機器として東ソー(株)製「HLC−8120GPC」[カラム:「Guardcolumn α」(1本)、「TSKgel α−M」(1本)(いずれも東ソー株式会社製)]を用い、ジメチルホルムアミドを溶剤として、ポリスチレンを分子量標準物質として用いてGPCにより測定される。
本発明のポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)を製造する方法としては、例えば、脂環式ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン(F)と、比誘電率が5〜25である有機溶媒(H)と、界面活性剤を含有する水溶液(G)又は水とからなり、(H)を(G)又は水に対して5〜30重量%含有する混合物(I)と、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)とを混合攪拌することにより、重合反応と体積平均粒子径が0.1〜60μmの1次粒子の形成と該1次粒子の合着による造粒とを行い、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)を得る工程、を含み、(P)を得る前記工程若しくは前記工程より前の前記(U)あるいはその原料を得る工程、又は(P)を得た後の工程、のうちのいずれかの工程で、添加剤(A)を添加、混合することによりポリウレタン(ウレア)樹脂組成物(C)を得る方法が挙げられる。
この方法では混合・撹拌時の周速、使用する有機溶媒(H)の種類と量を特定の範囲とすることにより、1次粒子の形成とその合着を並行して行うことができる。
界面活性剤を含有する水溶液(G)又は水は、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)を任意の粒子径かつ任意の粒度分布で得やすいという観点から、界面活性剤を含有する水溶液の方が好ましい。
具体的には、下記の工程(1)〜(2)の操作を行うことにより熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)を得ることがでる。
工程(1):脂環式ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン(F)、比誘電率が5〜25である有機溶媒(H)並びに界面活性剤を含有する水溶液(G)又は水の混合物であって(H)を(G)又は水に対して5〜30重量%含有する混合物(I)を作製する。
工程(2):混合物(I)と、イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)とを混合攪拌することにより、重合反応と体積平均粒子径が0.1〜60μmの1次粒子の形成とこの1次粒子の合着による造粒を行い熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)を得る。
<工程(1)について>
界面活性剤を含有する水溶液(G)に使用する界面活性剤としては、水溶性高分子(メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸塩類、ポリビニルピロリドン、ジイソブチレンとマレイン酸との共重合体のNa塩等)、無機粉末(炭酸カルシウム粉末、リン酸カルシウム粉末、ハイドロキシアパタイト粉末、シリカ粉末等)、界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等)等が挙げられる。
界面活性剤の使用量は、(G)の重量基準で、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは0.001〜8重量%、更に好ましくは0.01〜5重量%である。前記範囲であると樹脂物性に影響を及ぼさない。
有機溶媒(H)は比誘電率が5〜25の有機溶媒である。比誘電率は、好ましくは6〜24、更に好ましくは7〜23である。尚、比誘電率εは、真空中で電気容量がC0である平行板コンデンサーの電極間に試料物質を満たしたとき、電気容量がCになったとすると次式で表すことができる。
ε=C/C0
尚、本発明に好適に用いられる主な有機溶媒の比誘電率の値は以下の通りである。
アセトンの比誘電率は21.5、メチルエチルケトン(以下、MEKと略記)の比誘電率は15.5、THFの比誘電率は8.2、酢酸メチルの比誘電率は6.7である。
有機溶媒(H)の比誘電率が5未満になると、(H)と界面活性剤を含有する水溶液(G)が混ざりにくくなるため、粒子の合着による造粒が起こらず、表面が凹凸状の粒子が得られない。25を超えると、混合物(I)の比誘電率が高くなり過ぎて、粒子の合着による造粒が起こらず、表面が凸凹状の粒子が得られない。
有機溶媒(H)としては例えば、ケトン類、アルコール類、エーテル、エステル類及びこれらの2種以上の併用等が挙げられれ、好ましいのは、炭素数3〜9のケトン、炭素数が4〜8のエーテル及び炭素数3〜6のエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種である。
炭素数3〜9のケトンとしては、例えばアセトン、MEK、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等が挙げられる。
炭素数が4〜8のエーテルとしては、例えば、THF等が挙げられる。
炭素数3〜6のエステとしてルは、例えば酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。
これらの内で好ましいのはアセトン、MEK、THF及び酢酸メチルである。
(H)の含有量は(G)又は水に対して5〜30重量%であり、好ましくは7〜28重量%、更に好ましくは10〜25重量%である。(H)の含有量が5重量%未満であると、粒子の合着による造粒が起こらず、表面が凸凹状の粒子が得られない。また(H)の含有量が30重量%を超える場合、粒子の合着による造粒が制御できずに、目的とする体積平均粒子径の粒子が得られない。
混合物(I)における脂環式ジアミン及び/又は脂肪族ジアミン(F)の量は、(F)の当量がイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)のイソシアネート基1当量に対し通常0.5〜1.5当量、好ましくは0.7〜1.2当量となる量である。この範囲外では良好な機械的物性を有するポリウレタン(ウレア)樹脂組成物(C)が得られない。
(H)と(G)又は水との混合時の温度は、10℃〜40℃が好ましく、周速0.05〜5.0m/s、混合時間は1分〜5分が好ましく、工程(2)の直前に混合することが好ましい。
<工程(2)について>
混合物(I)とイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)とを混合攪拌して重合反応を行うときの周速は、好ましくは10〜40m/s、更に好ましくは15〜25m/sである。混合時間は30秒〜5分が好ましい。イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(U)の温度は、50℃〜80℃が好ましく、混合物(I)の温度は、10℃〜40℃が好ましい。前記範囲であると重合反応中に1次粒子の形成・合着と剪断力による合着した粒子の切断が繰り返され、重合反応が進むにつれて合着粒子の割合が多くなり、最終的に表面に凹凸を有する粒度分布がシャープな粒子を得ることができる。
樹脂粒子表面での硬化反応が進むことにより、樹脂粒子の合着が完了すれば、前記撹拌条件及び前記温度条件以外の条件で得られた表面に凹凸を有する粒子の内部の硬化反応を完了させることができる。
1次粒子の体積平均粒子径は、通常0.1〜60μm、好ましくは0.5〜50μm、更に好ましくは1〜40μmである。
粒子化装置としては、一般に乳化機、分散機として市販されているものであれば特に限定されず、例えば、ホモジナイザー(IKA社製)、ポリトロン(キネマティカ社製)、TKオートホモミキサー(プライミクス社製)等のバッチ式乳化機、エバラマイルダー(荏原製作所社製)、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサー(プライミクス社製)、コロイドミル(神鋼パンテック社製)、スラッシャー、トリゴナル湿式微粉砕機(日本コークス工業社製)、キャピトロン(ユーロテック社製)、ファインフローミル(太平洋機工社製)等の連続式乳化機、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、APVガウリン(ガウリン社製)等の高圧乳化機、膜乳化機(冷化工業社製)等の膜乳化機、バイブロミキサー(冷化工業社製)等の振動式乳化機、超音波ホモジナイザー(ブランソン社製)等の超音波乳化機等が挙げられる。この内粒子径分布の観点で好ましいものは、APVガウリン、ホモジナイザー、TKオートホモミキサー、エバラマイルダー、TKフィルミックス、TKパイプラインホモミキサーが挙げられる。
得られた熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)の分散体を、遠心分離、ベルトプレス及びフィルタープレス等公知の方法で固液分離した後、公知の方法で乾燥させることにより、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)を得ることができる。
上記方法において、(U)の(I)への投入時間、(I)中の(H)の濃度、(I)に対する(U)の使用量、(G)中の界面活性剤の(I)における濃度、粒子化装置の周速、等を調整することで、ゆるみかさ密度、体積平均粒子径及びCVを任意に調整することが出来る。
ゆるみかさ密度を大きくするには(U)の(I)への投入時間を長くする、(I)中の(H)の濃度を高くする、(G)中の界面活性剤の(I)における濃度を高くする等の方法がある。
逆にゆるみかさ密度を小さくするには(U)の(I)への投入時間を短くする、(I)中の(H)の濃度を低くする、(G)中の界面活性剤の(I)における濃度を低くする等の方法がある。
体積平均粒子径を大きくするには(I)に対する(U)の使用量を多くする、粒子化装置の周速を低くする等の方法がある。
体積平均粒子径を小さくするには(I)に対する(U)の使用量を少なくする、粒子化装置の周速を高くする等の方法がある。
CVを大きくするには(U)の(I)への投入時間を短くする、粒子化装置の周速を低くする等の方法がある。
CVを小さくするには(U)の(I)への投入時間を長くする、粒子化装置の周速を高くする等の方法がある。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)は、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)と添加剤(A)を必須成分とする。
添加剤(A)は、ウレタンプレポリマー(U)を粒子化して熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)とする工程以前に添加する添加剤(A1)と、ウレタンプレポリマー(U)を粒子化して熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)とした後に添加する添加剤(A2)がある。
添加剤(A)としては、無機フィラー、顔料、可塑剤、離型剤、安定剤、分散剤、ブロッキング防止剤及び強度向上剤等が挙げられ、これらの内、無機フィラーは添加剤(A1)として、ブロッキング防止剤は添加剤(A2)として、その他の添加剤は添加剤(A1)及び(A2)のいずれとしても用いることができる。
添加剤(A)の添加量は、添加剤の種類によって適宜選択されるが、ウレタンプレポリマー(U)の重量に対して、0.01〜50重量%が好ましく、更に好ましくは1〜30重量%である。
無機フィラーとは、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、ベントナイト、マイカ、セリサイト、ガラスフレーク、ガラス繊維、黒鉛、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、ホウ酸亜鉛、アルミナ、マグネシア、ウォラストナイト、ゾノトライト、ウィスカー及び金属粉末等が挙げられる。
これらの内、熱可塑性樹脂の結晶化促進の観点からは、カオリン、タルク、シリカ、酸化チタン及び炭酸カルシウムが好ましく、更に好ましくはカオリン及びタルクである。
無機フィラーの体積平均粒子径は、熱可塑性樹脂中への分散性の観点から、0.1〜30μmが好ましく、更に好ましくは1〜20μm、特に好ましくは5〜10μmである。
顔料粒子としては特に限定されず、公知の有機顔料及び/又は無機顔料を使用することができ、(P)100重量部あたり、通常10重量部以下、好ましくは0.01〜5重量部配合される。有機顔料としては、例えば不溶性又は溶性アゾ顔料、銅フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられ、無機系顔料としては、例えばクロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物(酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム等)、金属塩類[硫酸塩(硫酸バリウム等)、珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、燐酸塩(燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム等)等]、金属粉末(アルミ粉末、鉄粉末、ニッケル粉末、銅粉末等)、カーボンブラック等が挙げられる。顔料の平均粒径については特に限定はないが、通常0.2〜5.0μmであり、好ましくは0.5〜1μmである。
顔料粒子の含有量は、(P)の重量に対して、0〜5重量%が好ましく、1〜3重量%が更に好ましい。
可塑剤としては、フタル酸エステル(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブチルベンジル及びフタル酸ジイソデシル等);脂肪族2塩基酸エステル(アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル及びセバシン酸−2−エチルヘキシル等);トリメリット酸エステル(トリメリット酸トリ−2−エチルヘキシル及びトリメリット酸トリオクチル等);脂肪酸エステル(オレイン酸ブチル等);脂肪族リン酸エステル(トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート及びトリブトキシホスフェート等);芳香族リン酸エステル(トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート及びトリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート等);ハロゲン脂肪族リン酸エステル(トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(βークロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート及びトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等);及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
可塑剤の含有量は、(P)の重量に対して、0〜50重量%が好ましく、5〜20重量%が更に好ましい。
離型剤としては公知の離型剤等が使用でき、フッ素化合物型離型剤(リン酸トリパーフルオロアルキル(炭素数8〜20)エステル、例えば、トリパーフルオロオクチルホスフェート及びトリパーフルオロドデシルホスフェート等);シリコーン化合物型離型剤(ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン及びカルボキシル変性ジメチルポリシロキサン等)、脂肪酸エステル型離型剤(炭素数10〜24の脂肪酸のモノ又は多価アルコールエステル、例えば、ブチルステアレート、硬化ひまし油及びエチレングリコールモノスレアレート等);脂肪族酸アミド型離型剤(炭素数8〜24の脂肪酸のモノ又はビスアミド、例えば、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド及びエチレンジアミンのジステアリン酸アミド等);金属石鹸(ステアリン酸マグネシウム及びステアリン酸亜鉛等);天然又は合成ワックス(パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス及びポリブロピレンワックス等);及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。
離型剤の含有量は、(P)の重量に対して、0〜1重量%が好ましく、0.1〜0.5重量%が更に好ましい。
安定剤としては、スラッシュ成形用材料に用いられる通常の紫外線吸収剤や酸化防止剤の他、光や熱に対する安定剤としての分子中に炭素−炭素二重結合(置換基を有していてもよいエチレン結合等)(ただし芳香環中の二重結合は除く)、炭素−炭素三重結合(置換基を有していてもよいアセチレン結合)を有する化合物等が使用でき、(メタ)アクリル酸と多価アルコール(2〜10価の多価アルコール、以下同様)とのエステル(エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等);(メタ)アリルアルコールと2〜6価の多価カルボン酸とのエステル(ジアリルフタレート及びトリメリット酸トリアリルエステル等);多価アルコールのポリ(メタ)アリルエーテル(ペンタエリスリトール(メタ)アリルエーテル等);多価アルコールのポリビニルエーテル(エチレングリコールジビニルエーテル等);多価アルコールのポリプロペニルエーテル(エチレングリコールジプロペニルエーテル等);ポリビニルベンゼン(ジビニルベンゼン等)及びこれらの2種以上の混合物等が挙げられる。これらのうち、安定化能の観点から、(メタ)アクリル酸と多価アルコールとのエステルが好ましく、更に好ましくはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートである。
安定剤の含有量は、(P)の重量に対して、0〜20重量%が好ましく、1〜15重量%が更に好ましい。
ウレタンプレポリマー(U)を粒子化し熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)とした後に添加する添加剤(A2)が液状物である場合、熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)と添加剤(A2)を混合することにより、添加剤(A2)が樹脂粒子中にしみこみ、添加剤(A2)が含浸された熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)が得られる。
(P)に添加剤(A)を混合してスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)を得る際の混合装置としては、公知の粉体混合装置を使用でき、容器回転型混合機、固定容器型混合機、流体運動型混合機のいずれも使用できる。例えば固定容器型混合機としては高速流動型混合機、複軸パドル型混合機、高速剪断混合装置[ヘンシエルミキサ(登録商標)等]、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機[ナウタミキサ(登録商標)等]が挙げられ、これらの内で好ましいのは複軸パドル型混合機、低速混合装置(プラネタリーミキサー等)及び円錐型スクリュー混合機[ナウタミキサ(登録商標、以下省略)等]である。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)は、例えばスラッシュ成形法で成形し、表皮等のウレタン樹脂成形物を製造することができる。スラッシュ成形法としては、本発明の粉末組成物が入ったボックスと加熱した金型を共に振動回転させ、パウダーを型内で溶融流動させた後、冷却後、固化させ、表皮を製造する方法を挙げることができる。
上記金型温度は好ましくは200〜300℃、更に好ましくは210〜280℃である。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)の熱軟化温度は、粉体成形用途としては135〜155℃が好ましく、更に好ましくは137〜145℃である。
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)で成形された表皮厚さは、0.5〜1.5mmが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において部は重量部、%は重量%を示す。
製造例1 [ウレタンプレポリマー(U−1)の溶液の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレート(282.9部)、Mnが1000のポリブチレンアジペート(424.4部)、ベンジルアルコール(9.34部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、メチルエチルケトン(150.0部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(132.0部)を投入し、90℃で6時間反応させた。次いで、70℃に冷却した後、安定剤(1.4部)[BASFジャパン(株)製 イルガノックス1010]、カーボンブラック(1部)を加え、均一に混合してウレタンプレポリマー(U−1)の溶液を得た。得られたプレポリマーのNCO含量は、1.63%であった。
製造例2 [ウレタンプレポリマー(U−2)の溶液の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレート(280.2部)、Mnが1000のポリブチレンアジペート(420.3部)、ベンジルアルコール(9.25部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、メチルエチルケトン(150.0部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(138.9部)を投入し、90℃で6時間反応させた。次いで、70℃に冷却した後、安定剤(1.4部)[BASFジャパン(株)製 イルガノックス1010]、カーボンブラック(1部)を加え、均一に混合してウレタンプレポリマー(U−2)の溶液を得た。得られたプレポリマーのNCO含量は、2.03%であった。
製造例3 [ウレタンプレポリマー(U−3)の溶液の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが1000のポリブチレンアジペート(49.7部)、Mnが900のポリヘキサメチレンイソフタレート(12.4部)、カオリン(Engelhard Corporation社、ASP−400P)(9.1部)及び安定剤(0.1部)[BASFジャパン(株)製 イルガノックス1010]を仕込み、窒素置換してから、2−エチルヘキサノール(1.0部)、安定剤[チヌビン(登録商標)571](0.2部)及びメチルエチルケトン(12.5部)を添加し混合した後、50℃まで冷却してから、ヘキサメチレンジイソシアネート(15.0部)を仕込み、90℃で6時間反応させて、ウレタンプレポリマー100部を得た。
引き続き、ウレタンプレポリマー100部に、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]3部を添加し、可塑剤含有ウレタンプレポリマー(U−3)の溶液を得た。得られたプレポリマーのNCO含量は、2.13%であった。
製造例4 [ウレタンプレポリマー(U−4)の溶液の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレート(282.9部)、Mnが1000のポリブチレンアジペート(424.4部)、ベンジルアルコール(9.34部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、メチルエチルケトン(150.0部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(132.0部)を投入し、90℃で6時間反応させた。次いで、70℃に冷却した後、安定剤(1.4部)[BASFジャパン(株)製 イルガノックス1010を加え、均一に混合してウレタンプレポリマー(U−4)の溶液を得た。得られたプレポリマーのNCO含量は、1.63%であった。
製造例5 [ウレタンプレポリマー(U−5)の溶液の製造]
温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に、Mnが2300のポリエチレンイソフタレート(280.2部)、Mnが1000のポリブチレンアジペート(420.3部)、ベンジルアルコール(9.25部)を仕込み、窒素置換した後、撹拌しながら110℃に加熱して溶融させ、50℃まで冷却した。続いて、メチルエチルケトン(150.0部)、ヘキサメチレンジイソシアネート(138.9部)を投入し、90℃で6時間反応させた。次いで、70℃に冷却した後、安定剤(1.4部)[BASFジャパン(株)製 イルガノックス1010]を加え、均一に混合してウレタンプレポリマー(U−5)の溶液を得た。得られたプレポリマーのNCO含量は、2.03%であった。
実施例1 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−1)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(5.9部)]を水152部に溶解した水溶液157.9部とメチルエチルケトン(37.1部)の20℃の混合物195部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.7部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例1で得たウレタンプレポリマー(U−1)(103.3部)を5秒で投入混合し、同じく周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−1)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−1)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−1)を得た。
(C−1)のMnは2.5万、体積平均粒子径は172μm、粒子径分布CVは25、ゆるみかさ密度は0.55であった。
実施例2 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−2)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(12部)]を水172.8部に溶解した水溶液184.8部とメチルエチルケトン(55.2部)の20℃の混合物240部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.2部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例1で得たウレタンプレポリマー(U−1)(59部)を5秒で投入混合し、周速30m/sで3分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−2)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−2)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−2)を得た。
(C−2)のMnは2.5万、体積平均粒子径は110μm、粒子径分布CVは20、ゆるみかさ密度は0.60であった。
実施例3 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−3)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(1.6部)]を水149.4部に溶解した水溶液151部と酢酸メチル(8部)の20℃の混合物159部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にイソホロンジアミン3.4部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(137.6部)を5秒で投入混合し、周速10m/sで1分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−3)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−3)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−3)を得た。
(C−3)のMnは2.1万、体積平均粒子径は471μm、粒子径分布CVは49、ゆるみかさ密度は0.47であった。
実施例4 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−4)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(27部)]を水167.4部に溶解した水溶液194.4部とアセトン(75.6部)の20℃の混合物270部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン0.5部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例1で得たウレタンプレポリマー(U−1)(29.5部)を5秒で投入混合し、周速40m/sで5分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−4)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−4)を得た。
(C−3)のMnは2.7万、体積平均粒子径は26μm、粒子径分布CVは46、ゆるみかさ密度は0.58であった。
実施例5 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−5)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(5.9部)]を水169.7部に溶解した水溶液175.6部とTHF(19.4部)の20℃の混合物195部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にエチレンジアミン1.4部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(104.1部)を5秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−5)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−5)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−5)を得た。
(C−5)のMnは2.3万、体積平均粒子径は252μm、粒子径分布CVは34、ゆるみかさ密度は0.52であった。
実施例6 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−6)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(11.3部)]を水191.3部に溶解した水溶液202.6部とTHF(22.4部)の20℃の混合物225部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にイソホロンジアミン0.9部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(73.2部)を5秒で投入混合し、周速30m/sで3分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−6)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−6)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−6)を得た。
(C−6)のMnは2.2万、体積平均粒子径は129μm、粒子径分布CVは30、ゆるみかさ密度は0.52であった。
実施例7 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−7)の製造]
反応容器に、ウレタンプレポリマー(U−3)100部とヘキサメチレンジアミンのMEKケチミン化物10部とを攪拌棒で1分間混合した混合液を、分散剤水溶液[三洋化成工業(株)、サンスパール(登録商標)PS−800(無水マレイン酸ジイソブチレン共重合体のナトリウム塩)10%水溶液]300部に5秒で投入混合し、ミキサー(ULTRA−TURRAX T50、IKA−Labortechnik社)で周速30m/sで1分間混合し、乳化分散した後、得られた分散スラリーの脱溶剤(70℃で減圧)を行い、ヌッチェを使用して減圧脱水することによりウエットケーキを得た。ヌッチェ上に得られたウエットケーキをウエットケーキの10%の洗浄水ですすいだ後、乾燥機で乾燥し、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−7)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−7)100部に、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−7)を得た。(C−7)のMnは2.1万、体積平均粒子径は125μm、粒子径分布CVは33、ゆるみかさ密度は0.55であった。
実施例8 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−8)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(5.9部)]を水152部に溶解した水溶液157.9部とメチルエチルケトン(37.1部)の20℃の混合物195部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.7部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例4で得たウレタンプレポリマー(U−4)(103.3部)を5秒で投入混合し、同じく周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−8)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−8)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−8)を得た。(C−8)のMnは2.5万、体積平均粒子径は170μm、粒子径分布CVは29、ゆるみかさ密度は0.56であった。
実施例9 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−9)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(12部)]を水172.8部に溶解した水溶液184.8部とメチルエチルケトン(55.2部)の20℃の混合物240部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.2部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例4で得たウレタンプレポリマー(U−4)(59部)を5秒で投入混合し、周速30m/sで3分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−9)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−9)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−9)を得た。(C−9)のMnは2.5万、体積平均粒子径は114μm、粒子径分布CVは22、ゆるみかさ密度は0.59であった。
実施例10 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−10)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(1.6部)]を水149.4部に溶解した水溶液151部と酢酸メチル(8部)の20℃の混合物159部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にイソホロンジアミン3.4部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例5で得たウレタンプレポリマー(U−5)(137.6部)を5秒で投入混合し、周速10m/sで1分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−10)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−10)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−10)を得た。(C−10)のMnは2.1万、体積平均粒子径は446μm、粒子径分布CVは47、ゆるみかさ密度は0.47であった。
実施例11 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−11)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(27部)]を水167.4部に溶解した水溶液194.4部とアセトン(75.6部)の20℃の混合物270部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン0.5部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例4で得たウレタンプレポリマー(U−4)(29.5部)を5秒で投入混合し、周速40m/sで5分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−11)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−11)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−11)を得た。(C−11)のMnは2.7万、体積平均粒子径は29μm、粒子径分布CVは47、ゆるみかさ密度は0.56であった。
実施例12 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−12)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(5.9部)]を水169.7部に溶解した水溶液175.6部とTHF(19.4部)の20℃の混合物195部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にエチレンジアミン1.4部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例5で得たウレタンプレポリマー(U−5)(104.1部)を5秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−12)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−12)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−12)を得た。(C−12)のMnは2.3万、体積平均粒子径は268μm、粒子径分布CVは33、ゆるみかさ密度は0.53であった。
実施例13 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−13)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(11.3部)]を水191.3部に溶解した水溶液202.6部とTHF(22.4部)の20℃の混合物225部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にイソホロンジアミン0.9部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例5で得たウレタンプレポリマー(U−5)(73.2部)を5秒で投入混合し、周速30m/sで3分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−13)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−13)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−13)を得た。(C−13)のMnは2.2万、体積平均粒子径は139μm、粒子径分布CVは30、ゆるみかさ密度は0.51であった。
比較例1 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−1’)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(5.9部)]を水130.7部に溶解した水溶液136.6部とメタノール(誘電率33.0)(58.4部)の20℃の混合物195部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.7部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(103.3部)を5秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−1’)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4’)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−1’)を得た。(C−1’)のMnは2.7万、体積平均粒子径は15μm、粒子径分布CVは20、ゆるみかさ密度は0.55であった。
比較例2 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−2’)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(7.2部)]を水136.8部に溶解した水溶液144部とアセトン(96部)の20℃の混合物240部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にエチレンジアミン0.8部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(59.5部)を5秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−2’)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4’)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−2’)を得た。(C−2’)のMnは2.7万、体積平均粒子径は16μm、粒子径分布CVは21、ゆるみかさ密度は0.55であった。
比較例3 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−3’)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(4.8部)]を水223.2部に溶解した水溶液228部とメチルエチルケトン(誘電率15.5)(12部)の20℃の混合物240部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン2.52部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例1で得たウレタンプレポリマー(U−1)(102.48部)を1秒で投入混合し、周速10m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−3’)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4’)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−3’)を得た。(C−3’)のMnは2.4万、体積平均粒子径は300μm、粒子径分布CVは57、ゆるみかさ密度は0.48であった。
比較例4 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−4’)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(2.3部)]を水200.3部に溶解した水溶液202.6部とメチルエチルケトン(誘電率15.5)(22.5部)の20℃の混合物225.1部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.7部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(104.1部)を1秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−4’)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4’)100部、カーボンブラック1部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−4’)を得た。(C−4’)のMnは2.6万、体積平均粒子径は350μm、粒子径分布CVは50、ゆるみかさ密度は0.43であった。
比較例5 [ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−5’)の製造]
反応容器に、界面活性剤[三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(1.8部)]を水169.2部に溶解した水溶液171部とメチルエチルケトン(9部)の20℃の混合物180部を加え、ヤマト科学(株)製ウルトラディスパーサーを用いて周速23m/s(回転数:10000rpm)の攪拌下にヘキサメチレンジアミン1.7部を加え1分間混合した。続いて、75℃に加温した製造例2で得たウレタンプレポリマー(U−2)(103.3部)を7秒で投入混合し、周速23m/sで2分間混合した。混合物を温度計、撹拌機及び窒素吹込み管を備えた反応容器に移し、窒素置換した後、撹拌しながら50℃で10時間反応させた。反応終了後、濾別及び乾燥を行い、ポリウレタンウレア樹脂粒子(P−5’)を製造した。
ナウタミキサー内に上記(P−4’)100部、ポリエチレングリコールジ安息香酸エステル[三洋化成工業(株)製;サンフレックスEB300]10部を投入し70℃で3時間混合した。次いで変性ジメチルポリシロキサン[信越化学工業(株)製;KF96]0.1部を投入し1時間混合した後室温まで冷却し、メチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリレートとの共重合体微粒子粉末[ガンツ化成(株)製「ガンツパールPM−030S」]を0.2部投入し周速1.0m/sで混合し、スラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−5’)を得た。(C−5’)のMnは2.2万、体積平均粒子径は550μm、粒子径分布CVは40、ゆるみかさ密度は0.45であった。
実施例1〜13、比較例1〜5の樹脂粒子組成物について、下記方法で測定されるゆるみかさ密度、体積平均粒子径、粒子径分布CV、形状係数SF2及び形状係数SF1の測定結果並びに下記方法で評価したピンホール性、膜厚均一性及び裏面溶融性の評価結果を表1〜表3に示した。
<形状係数SF1、SF2>
形状係数SF1、SF2の測定は、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)で、中心粒径20μm以上40μm未満は300倍、40μm以上75μm未満の粒子は160倍、75μm以上150μm未満の粒子は80倍、150μm以上300μm未満の粒子は倍率40倍で、300μm以上の粒子は25倍でそれぞれ撮影し、得られた画像(解像度:128q0×1024ピクセル)から80個の粒子を無作為に選択し、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析を行い、平均のSF1、SF2の値を算出した。
<体積平均粒子径及び粒子径分布CV>
体積平均粒子径及び粒子径分布CVは、レーザー回折式粒子径分布測定装置9320−X100[日機装(株)製]で測定した。
サンプル調製は、界面活性剤(三洋化成工業(株)製サンスパールPS−8(25部))を水(75部)に溶解させた水溶液100部にスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C)を5部加え、分散させてサンプル調製液とした。
<ゆるみかさ密度>
かさ比重試験法[JIS K−6720(1999年)]で測定を行った。
<評価サンプルの作製方法>
小型卓上型スラッシュ成形機(株式会社羽賀製)のパウダーボックスにスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタンウレア樹脂粒子組成物(C−1)〜(C−13)、比較の(C−1’)〜(C−5’)を入れ、予め230℃に加熱したシボ付きNi電鋳型を取り付け、2回転させて電鋳型のもつ熱によって材料を溶融させ、厚さ1mm程度の均一な薄膜表皮(Q)を作製した。
<ピンホール性>
薄膜表皮(Q)の表面をマイクロスコープ(倍率:10倍)で観察し、ピンホールの発生状況を調べた。10cm×10cmの領域の5箇所の測定をし、平均を算出した。ピンホール20個以下であると、ピンホール性は良好である。
<膜厚均一性>
薄膜表皮(Q)の中心の膜厚と、中心部から薄膜表皮(Q)の端へ垂直に行った両端の膜厚の測定を行い、中心の膜厚を両端の膜厚の平均で割った値を膜厚均一性として評価した。膜圧均一性が0.45以上なら成形性は良好である。
<裏面溶融性>
成形表皮裏面中央部を目視で観察し、その状態を以下の基準で評価した。
5:均一で光沢がある。
4:一部未溶融のパウダーが有るが、光沢がある。
3:裏面全面に凹凸があり、光沢はない。
2:裏面全面にパウダーの形状の凹凸がある。
1:パウダーが溶融せず、成形品にならない。
Figure 2013227525
Figure 2013227525
Figure 2013227525
本発明のスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)を用いた自動車内装材用樹脂成形品は、インストルメントパネルやドアトリムの表皮として好適に使用される。

Claims (3)

  1. 熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)及び添加剤(A)を含有する熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物であって、かさ比重試験法で測定したゆるみかさ密度が0.45〜0.7g/cm3であり、体積平均粒子径が20〜500μmであり、粒子径分布CVが20〜55であるスラッシュ成形用熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子組成物(C)。
  2. 形状係数SF1が101〜200であり、かつ形状係数SF2が120〜240である請求項1記載の樹脂粒子組成物。
  3. 前記熱可塑性ポリウレタン(ウレア)樹脂粒子(P)の表面に添加剤としての顔料粒子が付着してなる請求項1又は2記載の樹脂粒子組成物。
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JP2001019863A (ja) * 1999-07-08 2001-01-23 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 粉末熱可塑性樹脂組成物、及びこれを用いた成形方法並びにこれを用いた表皮材
JP2001072858A (ja) * 1999-09-03 2001-03-21 Nippon Polyurethane Ind Co Ltd 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
WO2011070784A1 (ja) * 2009-12-10 2011-06-16 三洋化成工業株式会社 スラッシュ成形用ウレタン樹脂粒子

Patent Citations (3)

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