JP2013227517A - 潤滑油基油および潤滑油組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】潤滑油基油は、下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含む。
Z+A− (1)
(Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。)
A1 −Z1 +-X-Z2 +A2 − (2)
(Z1 +、Z2 +はカチオン、A1 −、A2 −はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する)
【選択図】なし
Description
従来から、このような高温の潤滑箇所には、耐熱性に優れた潤滑油が使用されているが、必ずしも十分な効果が得られていない。
例えば、高温環境下でも長寿命な潤滑油として、パーフルオロアルキルポリエーテル(以下「PFAE」という。)を基油とした組成物が提案されているが、高温摩擦環境下では、PFAEが分解するため、その使用条件には限界がある。従って、現状ではPFAEの補給周期を短くするか、部品の交換周期を短くして対応している(非特許文献1参照)。
すなわち、本発明は、以下のような潤滑油基油およびこの基油を用いた潤滑油組成物を提供するものである。
〔1〕下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含むことを特徴とする潤滑油基油。
Z+A− (1)
(Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。)
A1 −Z1 +-X-Z2 +A2 − (2)
(Z1 +、Z2 +はカチオン、A1 −、A2 −はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。)
(式中、R1からR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、R1からR12までは同一でも異なっていてもよい。)
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
(式中、R1からR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、R1からR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 +、Z2 +の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 +、Z2 +は同一でも異なっていてもよい。)
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、2つのアニオンA1 −、A2 −は同一でも異なっていてもよい。Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
〔7〕上述の〔1〕から〔6〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、40℃動粘度が100以上300mm2/s以下であることを特徴とする潤滑油基油。
〔8〕上述の〔1〕から〔7〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、流動点が0℃以下であることを特徴とする潤滑油基油。
〔9〕上述の〔1〕から〔8〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、熱質量分析による5%質量減少温度が360℃以上であることを特徴とする潤滑油基油。
〔10〕上述の〔1〕から〔9〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、当該基油が疎水性であることを特徴とする潤滑油基油。
〔11〕上述の〔1〕から〔10〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油に添加剤を配合してなる
ことを特徴とする潤滑油組成物。
〔12〕上述の〔11〕に記載の潤滑油組成物において、前記添加剤が、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかであることを特徴とする潤滑油組成物。
〔13〕上述の〔11〕または〔12〕に記載の潤滑油組成物において、当該組成物が、含油軸受、流体軸受、真空機器、および半導体製造装置のいずれかの潤滑に用いられることを特徴とする潤滑油組成物
Z+A− (1)
A1 −Z1 +-X-Z2 +A2 − (2)
ここで、一般式(1)において、Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。また、一般式(2)において、Z1 +、Z2 +はカチオン、A1 −、A2 −はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。
上記式で、R1からR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、R1からR12までは同一でも異なっていてもよい。
低温流動性の観点からは、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であることが好ましい。ここで、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数である。
上記アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビストリフルオロメチルアミド、ジシアノアミド、トリシアノメタン、テトラシアノボレート、チオシアネート、トリフルオロメタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミド、およびビス(ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィニル)アミド等が挙げられる。これらの中でも、特に耐熱性に優れる点より、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミドが好ましい。
式中、R1からR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、R1からR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 +、Z2 +の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 +、Z2 +は同一でも異なっていてもよい。
ここで、上記以外のアニオンとして、Cl−,Br−,I−,RSO3 −,ROSO3 −,RCO2 −(Rは水素、炭素からなるアルキル基)等が知られているが、上記アニオンに比べ、熱安定性に劣るという欠点を有する。上記アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビストリフルオロメチルアミド、ジシアノアミド、トリシアノメタン、テトラシアノボレート、チオシアネート、トリフルオロメタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミド、およびビス(ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィニル)アミド等が挙げられる。これらの中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、およびビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミドが好ましい。
イオン液体2の割合が10質量%以上であると、高粘度の基油を調製することが容易となる。また、イオン液体2の割合が80質量%以下であると使用する温度でイオン液体2の結晶が析出しにくくなる。
ある。
なお、本発明の潤滑油基油におけるイオン液体1、2の割合は発明の効果の観点より、当該基油基準で80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。特に、当該基油がイオン液体1、2のみからなることが最も好ましい。
本発明の潤滑油基油の流動点は、低温時に粘性抵抗が増大することを抑える点から、0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが特に好ましい。
(1)動粘度
JIS K 2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(2)粘度指数
JIS K 2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(3)流動点
JIS K 2269に準拠して測定した。
(4)5%質量減少温度
示差熱質量分析装置を用い、温度を10℃/minの割合で昇温し、初期質量から5%減少した温度を測定した。5%質量減少温度が高いほど、耐蒸発性、耐熱性に優れると言える。
(1)イオン液体1a:1−ブチル−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−メチルピロリジン(50g、0.587mol)、2−プロパノール70mLを加えた。この中へ1−ブロモブタン(96g、0.704mol)を滴下した後、40℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を酢酸エチルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミド(ハロゲン体)を得た(113g、0.509mol)。
次に、1Lフラスコへ上記ハロゲン体(113g、0.509mol)と純水110mLを準備し、これにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(151g、0.526mol)を純水150mLに溶解させた水溶液を滴下した。この反応混合物を室温下約1時間攪拌した後、1L分液ロートに移し塩化メチレン230mLを加えて抽出し、集めた塩化メチレン溶液は純水で数回洗浄した。洗浄後、水層を1〜2mL程度採取して、0.5M硝酸銀水溶液約1mLと反応させ沈殿の有無を確認した(もし、白色沈殿が見られれば臭化物イオンが完全に除去できていないので、これが見えなくなるまで洗浄を繰り返す。)。水洗浄の完了後、ロータリーエバポレータで濃縮し、活性炭を少量加えて、室温下1日間攪拌した。この混合物を中性アルミナのカラムに通し、真空ポンプで加熱攪拌(60℃、4時間)することでイオン液体1a(212g、0.502mol)を得た。
イオン液体1aの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(58g、0.585mol)を用いて、80℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−ブチル−1−メチルピペリジニウムブロミド(137g、0.579mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(250g、0.573mol)を得た。
イオン液体1aの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルモルホリン(59g、0.583mol)を用い、1−ブロモブタンを用いる代わりに、2−ヨードエチルメチルエーテル(131g、0.764mol)を用いて、80℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウムヨージド(145g、0.505mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(202g、0.459mol)を得た。
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピロリジニウムブロミド(161g、0.526mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(260g、0.514mol)を得た。
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモドデカン(175g、0.702mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピロリジニウムブロミド(172g、0.514mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(270g、0.505mol)を得た。
イオン液体1bの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピペリジニウムブロミド(167g、0.521mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(263g、0.505mol)を得た。
イオン液体1cの合成において、2−ヨードエチルメチルエーテルを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルモルホリニウムブロミド(166g、0.515mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(262g、0.501mol)を得た。
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−ブチルピロリジン(39g、0.307mol)、アセトニトリル400mLを加えた。この中へ1,5−ジブロモペンタン(34g、0.148mol)を滴下した後、80℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を酢酸エチルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミド(ハロゲン体)を得た(64g、0.132mol)。
次に、1Lフラスコへ上記ハロゲン体(64g、0.132mol)と純水100mLを準備し、これにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(80g、0.279mol)を純水100mLに溶解させた水溶液を滴下した。この反応混合物を室温下約1時間攪拌した後、1L分液ロートに移し塩化メチレン200mLを加えて抽出し、集めた塩化メチレン溶液は純水で数回洗浄した。洗浄後、水層を1〜2mL程度採取して、0.5M硝酸銀水溶液約1mLと反応させ沈殿の有無を確認した(もし、白色沈殿が見られれば臭化物イオンが完全に除去できていないので、これが見えなくなるまで洗浄を繰り返す。)。水洗浄の完了後、ロータリーエバポレータで濃縮し、活性炭を少量加えて、室温下で1日間攪拌した。この混合物を中性アルミナのカラムに通し、真空ポンプで加熱攪拌(60℃、4時間)することでイオン液体2a(109g、0.123mol)を得た。
イオン液体2aの合成において、1−ブチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(30g、0.303mol)を用いたこと以外は同様に操作して1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピペリジニウム)ジブロミド(61g、0.142mol)を得た。この4級塩をイオン液体2aの合成において、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(115g、0.139mol)を得た。
イオン液体2aの合成において、1−ブチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルモルホリン(31g、0.306mol)を用いたこと以外は同様に操作して1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルモルホリニウム)ジブロミド(56g、0.130mol)を得た。この4級塩をイオン液体2aの合成において、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(105g、0.126mol)を得た。
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、2−ヨードエチルメチルエーテル(131g、0.705mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウムヨージド(146g、0.538mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(212g、0.500mol)を得た。
イオン液体1hの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(58g、0.585mol)を用いて、60℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウムヨージド(161g、0.563mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(241g、0.549mol)を得た。
基油の各特性について測定した結果を表1、2に示す。
Claims (13)
- 下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含む
ことを特徴とする潤滑油基油。
Z+A− (1)
(Z+はカチオンを意味し、A−はアニオンを意味する。)
A1 −Z1 +-X-Z2 +A2 − (2)
(Z1 +、Z2 +はカチオン、A1 −、A2 −はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。) - 請求項1に記載の潤滑油基油において、
前記一般式(1)におけるZ+が下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油基油。
(式中、R1からR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、R1からR12までは同一でも異なっていてもよい。) - 請求項1または請求項2に記載の潤滑油基油において、
前記一般式(1)におけるA−が(Rf)nF4−nB−,(Rf)mF6−mP−,(Rf)2N−,Y2N−,Y3C−,Y4B−,SY−,RfSO3 −,(RfSO2)2N−,(RfPO)2N−で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油基油。
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。) - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
前記一般式(2)におけるZ1 +、Z2 +が下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油基油。
(式中、R1からR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、R1からR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 +、Z2 +の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 +、Z2 +は同一でも異なっていてもよい。) - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
前記一般式(2)における、A1 −、A2 −が、(Rf)nF4−nB−,(Rf)mF6−mP−,(Rf)2N−,Y2N−,Y3C−,Y4B−,SY−,RfSO3 −,(RfSO2)2N−,(RfPO)2N−で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものである
ことを特徴とする潤滑油基油。
(式中、Rfは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、2つのアニオンA1 −、A2 −は同一でも異なっていてもよい。Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。) - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、イオン液体2の割合が、前記イオン液体1と前記イオン液体2の合計量基準で10質量%以上80質量%以下である
ことを特徴とする潤滑油基油。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
40℃動粘度が100以上300mm2/s以下である
ことを特徴とする潤滑油基油。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
流動点が0℃以下であることを特徴とする潤滑油基油。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
熱質量分析による5%質量減少温度が360℃以上である
ことを特徴とする潤滑油基油。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
当該基油が疎水性である
ことを特徴とする潤滑油基油。 - 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の潤滑油基油に添加剤を配合してなる
ことを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項11に記載の潤滑油組成物において、
前記添加剤が、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかである
ことを特徴とする潤滑油組成物。 - 請求項11または請求項12に記載の潤滑油組成物において、
当該組成物が、含油軸受、流体軸受、真空機器、および半導体製造装置のいずれかの潤滑に用いられる
ことを特徴とする潤滑油組成物。
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