JP2013227517A - 潤滑油基油および潤滑油組成物 - Google Patents

潤滑油基油および潤滑油組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】幅広い粘度領域において耐熱性、低温流動性に優れた潤滑油基油およびこの基油を用いた潤滑油組成物を提供する。
【解決手段】潤滑油基油は、下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含む。
(1)
(Zはカチオンを意味し、Aはアニオンを意味する。)
-X-Z (2)
(Z1 、Z2 はカチオン、A1 、A2 はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する)
【選択図】なし

Description

本発明は、イオン液体を含む潤滑油基油および潤滑油組成物に関する。
近年、機械技術が発展する中で、機械装置は高速・高温・高荷重条件下で運転されるようになり、その使用環境は益々過酷になっている。このような機械装置で使用される潤滑油は、熱による劣化や蒸発、軟化や硬化、粘度の増減等により潤滑寿命が低下し、期待された性能が発揮できないケースが増えている。
従来から、このような高温の潤滑箇所には、耐熱性に優れた潤滑油が使用されているが、必ずしも十分な効果が得られていない。
例えば、高温環境下でも長寿命な潤滑油として、パーフルオロアルキルポリエーテル(以下「PFAE」という。)を基油とした組成物が提案されているが、高温摩擦環境下では、PFAEが分解するため、その使用条件には限界がある。従って、現状ではPFAEの補給周期を短くするか、部品の交換周期を短くして対応している(非特許文献1参照)。
一方、カチオンとアニオンで構成された常温溶融塩「イオン液体」が優れた熱安定性、低蒸発性、および耐薬品性を有することから、最近、潤滑油としての適用検討が盛んに行われている(特許文献1、2参照)。イオン液体は、分子間が分子性液体のように分子間引力で結びついているのではなく、強力なイオン結合で結びついているため、揮発し難く、難燃性であり、熱や酸化に対して安定な液体である。そのため、イオン液体を基油とした潤滑油は、高温環境下における使用においても長寿命である。また、優れた低蒸発性を有し、かつ不燃性であるので、過酷な条件であっても良好な潤滑性を示すことができ、メンテナンスフリーの要求にも応え得るものである。
WO2005/035702号明細書 特開2007−46030号公報
トライボロジスト、43(5)(1998)388頁
イオン液体を基油とする潤滑油は、揮発しにくく、熱や酸化に対して安定であり、PFAEよりも良好な潤滑性を示す。特に低粘度化と耐熱性の両立が可能である点がPFAEとの大きな違いであり、省エネルギー化の面で有効である。一方で、高温環境での使用において潤滑面に十分な油膜を確保するため、高粘度の基油が必要とされているが、イオン液体の場合、低粘度から高粘度の幅広い領域において耐熱性、低温流動性に優れるものは知られていない。
そこで本発明は、幅広い粘度領域において耐熱性、低温流動性に優れた潤滑油基油およびこの基油を用いた潤滑油組成物を提供することを目的とする。
カチオンとアニオンが1:1で構成されるイオン液体において、カチオンのアルキル鎖が短いものは低粘度であり、耐熱性や低温流動性に優れているが、高粘度のイオン液体を得るため、カチオンのアルキル鎖を長くすると、耐熱性が低下し、さらには室温で固体となることがある。一方で、2つのカチオンが連結鎖で結合したジカチオンとアニオンが1:2で構成されるイオン液体は、カチオンとアニオンが1:1で構成されるイオン液体よりも、耐熱性に優れることが知られているが、室温で固体のものが多く、室温で液体であっても粘度が高すぎる、低温流動性が悪いなどの問題があり、実用性に乏しい。本発明者らは、このような状況から、どのようなイオン液体を用いれば、幅広い粘度領域において潤滑油基油としての要求性能を満足できるか鋭意検討した結果、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、以下のような潤滑油基油およびこの基油を用いた潤滑油組成物を提供するものである。
〔1〕下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含むことを特徴とする潤滑油基油。
(1)
(Zはカチオンを意味し、Aはアニオンを意味する。)
-X-Z (2)
(Z1 、Z2 はカチオン、A1 、A2 はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。)
〔2〕上述の〔1〕に記載の潤滑油基油において、前記一般式(1)におけるZが下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油基油。

(式中、RからR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、RからR12までは同一でも異なっていてもよい。)
〔3〕上述の〔1〕または〔2〕に記載の潤滑油基油において、前記一般式(1)におけるAが(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油基油。
(式中、Rは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
〔4〕上述の〔1〕から〔3〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、前記一般式(2)におけるZ1 、Z2 が下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油基油。

(式中、RからR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、RからR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 、Z2 の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 、Z2 は同一でも異なっていてもよい。)
〔5〕上述の〔1〕から〔4〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、前記一般式(2)におけるA1 、A2 が、(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものであることを特徴とする潤滑油基油。
(式中、Rは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、2つのアニオンA1 、A2 は同一でも異なっていてもよい。Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
〔6〕上述の〔1〕から〔5〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、イオン液体2の割合が、前記イオン液体1と前記イオン液体2の合計量基準で10質量%以上80質量%以下であることを特徴とする潤滑油基油。
〔7〕上述の〔1〕から〔6〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、40℃動粘度が100以上300mm/s以下であることを特徴とする潤滑油基油。
〔8〕上述の〔1〕から〔7〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、流動点が0℃以下であることを特徴とする潤滑油基油。
〔9〕上述の〔1〕から〔8〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、熱質量分析による5%質量減少温度が360℃以上であることを特徴とする潤滑油基油。
〔10〕上述の〔1〕から〔9〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油において、当該基油が疎水性であることを特徴とする潤滑油基油。
〔11〕上述の〔1〕から〔10〕までのいずれか1つに記載の潤滑油基油に添加剤を配合してなる
ことを特徴とする潤滑油組成物。
〔12〕上述の〔11〕に記載の潤滑油組成物において、前記添加剤が、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかであることを特徴とする潤滑油組成物。
〔13〕上述の〔11〕または〔12〕に記載の潤滑油組成物において、当該組成物が、含油軸受、流体軸受、真空機器、および半導体製造装置のいずれかの潤滑に用いられることを特徴とする潤滑油組成物
本発明によれば、幅広い粘度領域において耐熱性および低温流動性に優れた潤滑油基油およびこの基油を用いた潤滑油組成物を提供することができる。
本発明の潤滑油基油は、下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2を含んでいる。以下、特に必要がなければ、これらを区別せず単にイオン液体という。
(1)
-X-Z (2)
ここで、一般式(1)において、Zはカチオンを意味し、Aはアニオンを意味する。また、一般式(2)において、Z1 、Z2 はカチオン、A1 、A2 はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。
前記一般式(1)、(2)の化合物は、相溶性の観点において、ともに室温(25℃)で液体(イオン液体)か、あるいは、どちらか一方が融点80℃以下の固体であることが好ましい。一方が液体の場合、もう一方が個体であっても融点が80℃以下であると、混合しても低温で結晶が析出しにくいため、広い温度範囲で使用することが可能である。低温での結晶析出を防ぐ点から、融点は、60℃以下であることがより好ましく、40℃以下であることがさらにより好ましく、室温以下であることが特に好ましい。
上記一般式(1)において、低温溶融性の観点より、Zは、下記の各カチオンから選ばれることが好ましい。

上記式で、RからR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、RからR12までは同一でも異なっていてもよい。
上記のカチオンとしては、例えば、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−ヘキシルピリジニウム、1−ブチル−3−メチルピリジニウム、1−ブチル−4−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)ピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルピリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−4−メチルピリジニウム、1−プロピル−1−メチルピロリジニウム、1−ブチル−1−メチルピロリジニウム、1−ヘキシル−1−メチルピロリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウム、1−プロピル−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1−ヘキシル−1−メチルピペリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルモルホリニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウム、N−プロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ペンチル−N,N,N−トリメチルアンモニウム、N−ブチル−N,N,N−トリオクチルアンモニウム、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、トリエチル(2−メトキシエチル)ホスホニウム、メチルトリブチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム、およびトリエチルスルホニウム等が挙げられる。
これらの中でも耐熱性と低温流動性の観点から、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(2−メトキシエチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−1−メチルピロリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウム、1−ブチル−1−メチルピペリジニウム、1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウム、およびN,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムが好ましい。
上記一般式(1)において、熱安定性の観点より、Aは、(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものであることが好ましい。
低温流動性の観点からは、Rは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であることが好ましい。ここで、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数である。
上記以外のアニオンとして、Cl,Br,I,RSO ,ROSO ,RCO (Rは水素、炭素からなるアルキル基)等が知られているが、本発明で用いられる上記アニオンに比べ、熱安定性に劣るという欠点を有する。
上記アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビストリフルオロメチルアミド、ジシアノアミド、トリシアノメタン、テトラシアノボレート、チオシアネート、トリフルオロメタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミド、およびビス(ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィニル)アミド等が挙げられる。これらの中でも、特に耐熱性に優れる点より、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミドが好ましい。
上記一般式(2)において、Z1 、Z2 は、低温溶融性の観点より、下記の各カチオンから選ばれることが好ましい。

式中、RからR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、RからR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 、Z2 の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 、Z2 は同一でも異なっていてもよい。
上記の連結基Xは、融点の観点から炭素数が5以上である事が好ましい。また、酸化安定性の観点から、RからR11までは、炭素数1から4までのアルキル基である事が好ましい。例えば、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(3−メチルイミダゾリウム)、1,1’−(ヘキサン−1,6−ジイル)−ビス(3−メチルイミダゾリウム)、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(2,3−ジメチルイミダゾリウム)、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(3−ブチルイミダゾリウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(3−メチルイミダゾリウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(3−ブチルイミダゾリウム)、1,1’−(3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル)−ビス(3−メチルイミダゾリウム)、1,1’−(3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジイル)−ビス(3−ブチルイミダゾリウム)、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(ピリジニウム)、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−ピリジニウム、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピロリジニウム)、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピロリジニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−メチルピロリジニウム、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−ブチルピロリジニウム、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピペリジニウム)、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピペリジニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピペリジニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピペリジニウム)、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−メチルピペリジニウム、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−ブチルピペリジニウム、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルモルホリニウム)、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルモルホリニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルモルホリニウム)、1,1’−(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルモルホリニウム)、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−メチルモルホリニウム、1−(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−1−ブチルモルホリニウム、(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(トリメチルアンモニウム)、(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(トリメチルアンモニウム)、(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(トリプロピルホスホニウム)、(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(トリプロピルホスホニウム)、(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−トリプロピルホスホニウム、(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(ジエチルスルホニウム)、(3−オキサペンタン−1,5−ジイル)−ビス(ジエチルスルホニウム)、および(1−トリメチルアンモニウム−イル−ペンチル)−ジエチルスルホニウム等が挙げられる。
上記一般式(2)で表される化合物として、A1 、A2 は、(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,および(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものであることが好ましい。
イオン液体の低温流動性の観点からRは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を含有する炭素数1から6までの電子吸引性基であることが好ましい。
ここで、上記以外のアニオンとして、Cl,Br,I,RSO ,ROSO ,RCO (Rは水素、炭素からなるアルキル基)等が知られているが、上記アニオンに比べ、熱安定性に劣るという欠点を有する。上記アニオンとしては、例えば、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、ビストリフルオロメチルアミド、ジシアノアミド、トリシアノメタン、テトラシアノボレート、チオシアネート、トリフルオロメタンスルホネート、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、ビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミド、およびビス(ビス(ペンタフルオロエチル)ホスフィニル)アミド等が挙げられる。これらの中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、ビス(ペンタフルオロエタンスルホニル)アミド、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホニル)アミド、およびビス(ノナフルオロブタンスルホニル)アミドが好ましい。
本発明の潤滑油基油は、上述したイオン液体1とイオン液体2を含むものであるが、イオン液体2の割合は、配合や使用温度などの観点により、イオン液体1とイオン液体2の合計量基準で10質量%以上80質量%以下であることが好ましく、15質量%以上75質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上70質量%以下であることがさらに好ましい。
イオン液体2の割合が10質量%以上であると、高粘度の基油を調製することが容易となる。また、イオン液体2の割合が80質量%以下であると使用する温度でイオン液体2の結晶が析出しにくくなる。
ある。
なお、本発明の潤滑油基油におけるイオン液体1、2の割合は発明の効果の観点より、当該基油基準で80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。特に、当該基油がイオン液体1、2のみからなることが最も好ましい。
本発明の潤滑油基油の40℃における動粘度は、100mm/s以上300mm/s以下であることが好ましい。40℃における動粘度が100mm/s以上であると、高温環境下での使用において潤滑面に十分な油膜を確保することが可能となる。また、40℃における動粘度が300mm/s以下であると、粘性抵抗も小さく動力損失を抑制することが可能となる。
本発明の潤滑油基油の流動点は、低温時に粘性抵抗が増大することを抑える点から、0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが特に好ましい。
本発明の潤滑油基油は、高温環境下で長時間、良好な潤滑性を維持できることが好ましい。そのためには、熱質量分析による5%質量減少温度(基油の質量が95質量%になったときの温度)、つまり、熱分解温度が360℃以上であることが好ましく、370℃以上がより好ましく、380℃以上が特に好ましい。5%質量減少温度は、市販の示差熱質量(重量)分析装置を用いて容易に測定できる。
本発明の潤滑油基油は、熱安定性や金属に対する腐食性の観点から疎水性であることが好ましい。ここで、疎水性であるとは、25℃で溶解し得る水の量が基油全量基準で4質量%以下であることを意味する。溶解する水の量は、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましく、0.5質量%以下であることがさらに好ましい。
前記した特定の2種のイオン液体を混合してなる本発明の潤滑油基油は、所定の添加剤を配合することにより潤滑油組成物として種々の用途に使用することができる。添加剤としては、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、金属不活性化剤および消泡剤などを挙げることができる。これらは一種を単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。なお、用途によっては、添加剤を配合せず、そのまま潤滑油として使用してもよい。
前記潤滑油組成物は、高温環境下における使用においても長寿命であり、低蒸発性を示し、かつ不燃性であるので、種々の分野に適用できる。例えば、含油軸受、流体軸受、真空機器または半導体製造装置等の潤滑用として好適である。
以下に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、潤滑油基油および潤滑油組成物の諸特性は、下記の方法に従って測定した。
(1)動粘度
JIS K 2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(2)粘度指数
JIS K 2283に規定される「石油製品動粘度試験方法」に準拠して測定した。
(3)流動点
JIS K 2269に準拠して測定した。
(4)5%質量減少温度
示差熱質量分析装置を用い、温度を10℃/minの割合で昇温し、初期質量から5%減少した温度を測定した。5%質量減少温度が高いほど、耐蒸発性、耐熱性に優れると言える。
〔イオン液体の合成〕
(1)イオン液体1a:1−ブチル−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−メチルピロリジン(50g、0.587mol)、2−プロパノール70mLを加えた。この中へ1−ブロモブタン(96g、0.704mol)を滴下した後、40℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を酢酸エチルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミド(ハロゲン体)を得た(113g、0.509mol)。
次に、1Lフラスコへ上記ハロゲン体(113g、0.509mol)と純水110mLを準備し、これにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(151g、0.526mol)を純水150mLに溶解させた水溶液を滴下した。この反応混合物を室温下約1時間攪拌した後、1L分液ロートに移し塩化メチレン230mLを加えて抽出し、集めた塩化メチレン溶液は純水で数回洗浄した。洗浄後、水層を1〜2mL程度採取して、0.5M硝酸銀水溶液約1mLと反応させ沈殿の有無を確認した(もし、白色沈殿が見られれば臭化物イオンが完全に除去できていないので、これが見えなくなるまで洗浄を繰り返す。)。水洗浄の完了後、ロータリーエバポレータで濃縮し、活性炭を少量加えて、室温下1日間攪拌した。この混合物を中性アルミナのカラムに通し、真空ポンプで加熱攪拌(60℃、4時間)することでイオン液体1a(212g、0.502mol)を得た。
(2)イオン液体1b:1−ブチル−1−メチルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1aの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(58g、0.585mol)を用いて、80℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−ブチル−1−メチルピペリジニウムブロミド(137g、0.579mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(250g、0.573mol)を得た。
(3)イオン液体1c:1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1aの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルモルホリン(59g、0.583mol)を用い、1−ブロモブタンを用いる代わりに、2−ヨードエチルメチルエーテル(131g、0.764mol)を用いて、80℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルモルホリニウムヨージド(145g、0.505mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(202g、0.459mol)を得た。
(4)イオン液体1d:1−デシル−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピロリジニウムブロミド(161g、0.526mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(260g、0.514mol)を得た。
(5)イオン液体1e:1−ドデシル−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモドデカン(175g、0.702mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピロリジニウムブロミド(172g、0.514mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(270g、0.505mol)を得た。
(6)イオン液体1f:1−デシル−1−メチルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1bの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルピペリジニウムブロミド(167g、0.521mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(263g、0.505mol)を得た。
(7)イオン液体1g:1−デシル−1−メチルモルホリニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1cの合成において、2−ヨードエチルメチルエーテルを用いる代わりに、1−ブロモデカン(155g、0.701mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−デシル−1−メチルモルホリニウムブロミド(166g、0.515mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(262g、0.501mol)を得た。
(8)イオン液体2a:1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジ[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド]
1Lフラスコに窒素雰囲気下で1−ブチルピロリジン(39g、0.307mol)、アセトニトリル400mLを加えた。この中へ1,5−ジブロモペンタン(34g、0.148mol)を滴下した後、80℃に昇温して6時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで再結晶化を行い、ろ過により得られた結晶を酢酸エチルで数回洗浄した。その後、真空ポンプで減圧しながら40℃で数時間乾燥することで、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミド(ハロゲン体)を得た(64g、0.132mol)。
次に、1Lフラスコへ上記ハロゲン体(64g、0.132mol)と純水100mLを準備し、これにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド(80g、0.279mol)を純水100mLに溶解させた水溶液を滴下した。この反応混合物を室温下約1時間攪拌した後、1L分液ロートに移し塩化メチレン200mLを加えて抽出し、集めた塩化メチレン溶液は純水で数回洗浄した。洗浄後、水層を1〜2mL程度採取して、0.5M硝酸銀水溶液約1mLと反応させ沈殿の有無を確認した(もし、白色沈殿が見られれば臭化物イオンが完全に除去できていないので、これが見えなくなるまで洗浄を繰り返す。)。水洗浄の完了後、ロータリーエバポレータで濃縮し、活性炭を少量加えて、室温下で1日間攪拌した。この混合物を中性アルミナのカラムに通し、真空ポンプで加熱攪拌(60℃、4時間)することでイオン液体2a(109g、0.123mol)を得た。
(9)イオン液体2b:1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピペリジニウム)ジ[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド]
イオン液体2aの合成において、1−ブチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(30g、0.303mol)を用いたこと以外は同様に操作して1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルピペリジニウム)ジブロミド(61g、0.142mol)を得た。この4級塩をイオン液体2aの合成において、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(115g、0.139mol)を得た。
(10)イオン液体2c:1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルモルホリニウム)ジ[ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド]
イオン液体2aの合成において、1−ブチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルモルホリン(31g、0.306mol)を用いたこと以外は同様に操作して1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−メチルモルホリニウム)ジブロミド(56g、0.130mol)を得た。この4級塩をイオン液体2aの合成において、1,1’−(ペンタン−1,5−ジイル)−ビス(1−ブチルピロリジニウム)ジブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(105g、0.126mol)を得た。
(11)イオン液体1h:1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1aの合成において、1−ブロモブタンを用いる代わりに、2−ヨードエチルメチルエーテル(131g、0.705mol)を用いたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピロリジニウムヨージド(146g、0.538mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(212g、0.500mol)を得た。
(12)イオン液体1i:1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウム ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド
イオン液体1hの合成において、1−メチルピロリジンを用いる代わりに、1−メチルピペリジン(58g、0.585mol)を用いて、60℃で反応させたこと以外は同様に操作して1−(2−メトキシエチル)−1−メチルピペリジニウムヨージド(161g、0.563mol)を得た。この4級塩をイオン液体1aの合成において、1−ブチル−1−メチルピロリジニウムブロミドの代わりに用いたこと以外は同様に操作して目的化合物(241g、0.549mol)を得た。
〔実施例1〜13、比較例1〜4〕
基油の各特性について測定した結果を表1、2に示す。
表1の実施例1〜13に示す通り、カチオンとアニオンが1:1で構成されるイオン液体1と2つのカチオンが連結鎖で結合したジカチオンとアニオンが1:2で構成されるイオン液体2からなる本発明の潤滑油基油は、高粘度であっても耐熱性は良好で、かつ、低温流動性に優れている事がわかる。一方、表2の比較例1〜4に示す通り、粘度を上げるため、カチオンのアルキル側鎖の炭素数を増加したイオン液体1(単体)では、流動点が高くなり、耐熱性が低下することから、潤滑油基油として好ましいものではないことがわかる。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物からなるイオン液体1と、下記一般式(2)で表される化合物からなるイオン液体2とを含む
    ことを特徴とする潤滑油基油。
    (1)
    (Zはカチオンを意味し、Aはアニオンを意味する。)
    -X-Z (2)
    (Z1 、Z2 はカチオン、A1 、A2 はアニオン、Xは2つのカチオンを繋ぐ連結基を意味する。)
  2. 請求項1に記載の潤滑油基油において、
    前記一般式(1)におけるZが下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものである
    ことを特徴とする潤滑油基油。

    (式中、RからR12までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる官能基であり、RからR12までは同一でも異なっていてもよい。)
  3. 請求項1または請求項2に記載の潤滑油基油において、
    前記一般式(1)におけるAが(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものである
    ことを特徴とする潤滑油基油。
    (式中、Rは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    前記一般式(2)におけるZ1 、Z2 が下記一般式で表される構造を有するカチオンの中から選ばれるものである
    ことを特徴とする潤滑油基油。

    (式中、RからR11までは、水素原子、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキル基および炭素数1から8までのアルコキシル基から選ばれる基であり、RからR11までは同一でも異なっていてもよい。Xは、Z1 、Z2 の構成要素ではないが、2つのカチオンを繋ぐ連結基として便宜的に示したものであり、エーテル結合を有してもよい炭素数1から8までのアルキレン基である。2つのカチオンZ1 、Z2 は同一でも異なっていてもよい。)
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    前記一般式(2)における、A1 、A2 が、(R4−n,(R6−m,(R,Y,Y,Y,SY,RSO ,(RSO,(RPO)で表される構造を有するアニオンの中から選ばれるものである
    ことを特徴とする潤滑油基油。
    (式中、Rは、炭素数1から4までのパーフルオロアルキル基、nは1から4までの整数、mは1から6までの整数であり、2つのアニオンA1 、A2 は同一でも異なっていてもよい。Yはヘテロ原子を有する炭素数1から6までの電子吸引性基であり、同じ原子に複数結合する場合は同じでも異なっていてもよい。)
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、イオン液体2の割合が、前記イオン液体1と前記イオン液体2の合計量基準で10質量%以上80質量%以下である
    ことを特徴とする潤滑油基油。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    40℃動粘度が100以上300mm/s以下である
    ことを特徴とする潤滑油基油。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    流動点が0℃以下であることを特徴とする潤滑油基油。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    熱質量分析による5%質量減少温度が360℃以上である
    ことを特徴とする潤滑油基油。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の潤滑油基油において、
    当該基油が疎水性である
    ことを特徴とする潤滑油基油。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の潤滑油基油に添加剤を配合してなる
    ことを特徴とする潤滑油組成物。
  12. 請求項11に記載の潤滑油組成物において、
    前記添加剤が、酸化防止剤、油性剤、極圧剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、防錆剤、金属不活性化剤および消泡剤の少なくともいずれかである
    ことを特徴とする潤滑油組成物。
  13. 請求項11または請求項12に記載の潤滑油組成物において、
    当該組成物が、含油軸受、流体軸受、真空機器、および半導体製造装置のいずれかの潤滑に用いられる
    ことを特徴とする潤滑油組成物。
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