JP2013226516A - 水処理用磁性粉及び水処理方法 - Google Patents

水処理用磁性粉及び水処理方法 Download PDF

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太郎 深谷
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厚 山崎
Kenji Tsutsumi
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Ichiro Yamanashi
伊知郎 山梨
Hideji Seki
秀司 関
Tokusuke Hayami
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Abstract

【課題】 水中の除去対象物質を吸着し、吸着物を分離し、回収して繰り返し再利用することができる水処理用磁性粉及びそれを利用する水処理方法を提供する。
【解決手段】 水処理用磁性粉は、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、前記被覆材は、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合化合物を形成するアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有する。
【選択図】 なし

Description

ここに記載する実施の形態は、工場排水や生活排水などの浄化に用いられる水処理用磁性粉及びそれを用いる水処理方法に関する。
近時、工業の発達や人口の増加により水資源の有効利用が求められるようになってきている。水資源の有効利用を図るためには工業排水や生活排水などのような各種の排水を浄化して再利用することが重要である。排水を浄化するためには水中に含まれる水不溶物や不純物を分離除去する必要がある。排水を浄化する方法として例えば膜分離法、遠心分離法、活性炭吸着法、オゾン処理法、凝集剤添加による浮遊物質の沈殿除去法などがある。これらの水処理方法を用いて、排水に含まれるリンや窒素などの環境に及ぼす影響の大きい化学物質を除去し、また水中に分散した油類やクレイなどを除去することができる。
これらの水処理方法のうち加圧浮上法と凝集沈殿法は、排水中の水不溶物質を除去するために広く一般に使用されている。例えば特許文献1には加圧浮上法の一例が記載されている。
特開2006−218381号公報
特許文献1に記載された加圧浮上法は、排水に凝集ポリマーを添加し、排水中の水不溶物質(固形分)を凝集ポリマーにより粗大化させ、圧縮空気の吹込みにより水不溶物質(固形分)をフロックとして水面に浮上させ、浮上したフロックを水から分離除去する技術である。
また、凝集沈殿法は、同様に凝集ポリマーにより排水中の水不溶物質(固形分)を粗大化させ、水不溶物質(固形分)の沈降速度を速め、水不溶物質(固形分)を沈殿物として水から分離除去する技術である。
しかし、加圧浮上法および凝集沈殿法のいずれの方法においても、排水に多量の凝集ポリマーを添加する必要があるため、薬剤使用コストがランニングコストを押し上げる結果、トータルコストを増大化させてしまうという問題点がある。また、これらの従来技術においては、凝集ポリマーがスラッジとしてそのまま排出されるために廃棄物の量が増加するという問題点がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、水中の除去対象物質を吸着し、吸着物を分離し、回収して繰り返し再利用することができる水処理用磁性粉及びそれを利用する水処理方法を提供するものである。
ここに記載する実施の形態の水処理用磁性粉は、被処理水中の水不溶性物質を吸着し、吸着した水不溶性物質とともに固液分離され、さらに固液分離物中の水不溶性物質から磁気的に分離され、回収して繰り返し使用される水処理用磁性粉において、前記水処理用磁性粉は、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有する。前記被覆材は、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合化合物を形成するアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有することを特徴とする。
(a)は磁性体粒子が凝集した凝集体を示す断面模式図、(b)は被覆材で被覆された磁性体粒子を示す断面模式図。 被覆材で被覆された磁性体粒子の表層部を拡大して示す断面模式図。 (a)〜(c)はシランカップリング剤と無機物表面との間の反応メカニズムを示す模式図。 第1の実施形態に係る水処理装置を示す構成ブロック図。 図4の装置を用いる第1実施形態の水処理方法(沈降分離法)を示す工程図。 第2の実施形態に係る水処理装置を示す構成ブロック図。 図6の装置を用いる第2実施形態の水処理方法(遠心分離法法)を示す工程図。
以下に上記課題を解決する種々の実施の形態を説明する。
(1)ここに記載する実施の形態に係る水処理用磁性粉は、被処理水中の水不溶性物質を吸着し、吸着した水不溶性物質とともに固液分離され、さらに固液分離物中の水不溶性物質から磁気的に分離され、回収して繰り返し使用される水処理用磁性粉において、前記水処理用磁性粉は、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、前記被覆材は、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合化合物を形成するアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有することを特徴とする。
ここに記載する実施の形態では、磁性粉を覆う被覆材中の第1の官能基がアミノ基を含むため、アミノ基が水中からプロトンを引き抜いてプラスに帯電し、水中でマイナスの電荷をもつ水不溶性物質を高い効率で吸着する。水不溶性物質を吸着した磁性粉は、沈降分離法や遠心分離法を用いて排水中から固液分離される。次いで、固液分離した分離物を再び水中に分散させ、この磁性粉分散水に剥離剤を添加して磁性粉から水不溶性物質を脱離させる。剥離剤としては、磁性粉の表面電位を変化させる酸性の溶液やアルカリ性の溶液を用いるか、あるいは磁性粉の表面張力を低下させる界面活性剤を用いることができる。次いで、磁気手段により磁性粉分散水に磁気を印加し、水中から磁性粉を磁気的に分離する。これにより磁性粉のみが磁気手段に選択的に分離され、結果として水不溶性物質が水中に残留する。磁気分離した磁性粉を回収し、再利用する一方で、水不溶性物質を含む濃縮液は系外に排出される。
さらに、実施形態の水処理用磁性粉では、磁性粉のコア部分にあたる磁性体粒子を多孔質とし、多孔質粒子の開気孔のなかに被覆材の一部を浸入させている(図2)。被覆材の一部が多孔質粒子の開気孔のなかに入り込むと所謂くさび効果を生じ、粒子の表面から被覆材が剥がれ落ち難くなる。このため、水処理用磁性粉は劣化する速さが遅く、これを水中で繰り返し使用しても所望レベルの吸着性能が安定に保たれ、長期にわたり使用し続けることができる。
上記のように本実施形態の水処理用磁性粉は、劣化速度が遅く、繰り返し再使用することができるため、吸着剤や凝集剤を利用する従来の水処理プロセスと比べて運転コストを大幅に低減することができる。
水処理用磁性粉は次のようにして製造される。
先ずアミノ基を含有するジアルコキシシラン及び/又はトリアルコキシシラン(被覆材原料1)とアミノ基を含有しない2つ以上のアルコキシシラン、アセトキシシラン、ケトオキシムシランを有する化合物(被覆材原料2)とを所定の割合で配合した溶液を作製し、適宜溶媒で希釈しておく。次いで、磁性体粒子を撹拌機や流動槽などで撹拌混合し、この撹拌混合状態にある磁性体粒子に溶媒を添加し、粒子の表面にアルコキシシランを反応させる。この時に未反応のアルコキシシラン(原料1)は、アミノ基を含有しないアルコキシシランやアセトキシシラン、ケトオキシムシラン(原料2)と反応し、高分子の縮合化合物を生成する。
縮合化合物は、アミノ基を含むアミノ系のジアルコキシ基及びトリアルコキシ基のうちの少なくとも1つを含む第1の官能基と、アミノ基を含まない非アミノ系のアルコキシ基、アセトキシ基、ケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基とを有するものである。
ここで「官能基」とは、有機化合物の分子構造のなかで1つの同族列の各同族体に共通に含まれ、その同族列に共通な反応性の原因となる原子団または結合様式をいうものと定義する。
アルコキシシラン(被覆材原料1)の反応をさらに詳しく述べる。一般に、アミノ基を含有するジアルコキシシラン及び/又はトリアルコキシシランはシランカップルング剤と呼ばれている。以下、この被覆材原料1となる物質をシランカップリング剤とも表記することとする。シランカップリング剤は、加水分解反応と縮合脱水反応の2つの反応に寄与する反応物質である。
加水分解反応では、フェライト粒子表面の水酸基M-OH(Mは金属原子)とシランカップリング剤に含まれるアルコキシ基(RO-Si)が脱アルコール反応するか、または、図3の(a)と(b)に示すように、水と反応してシランカップリング剤に含まれるアルコキシ基(RO-Si)が加水分解してシラノール基が生成され、無機物である磁性体粒子51の表面にある水酸基との水素結合を介して磁性体粒子51の表面に移行する。シランカップリング剤分子の加水分解速度は、磁性体粒子51の表面状態、すなわち磁性体粒子51の表面のpHおよび吸着水の量により影響を受ける。
縮合脱水反応では、図3の(b)と(c)に示すように、シランカップリング剤はアミノ基を含有しない2つ以上のアルコキシシラン、アセトキシシラン、ケトオキシムシランを有する化合物(被覆材原料2)と無機物である磁性体粒子51の表面との間に強固な共有結合を生成する。この反応と並行してシラノール基同士が縮合してシロキサンオリゴマーが生成される。熱や触媒の存在下でこれらの反応を加速させることができる。また、加熱・乾燥などにより副生する水、アルコールなどを系外に排出することにより反応を促進させることができる。
(2)上記(1)において、第1の官能基と第2の官能基とのモル比が60/40〜10/90の範囲にあることが好ましい。
磁性粉の表面は、アミノ基を含有するジアルコキシ基及び/又はトリアルコキシ基と、アミノ基を含有しない2つ以上のアルコキシ基、アセトキシ基、ケトオキシム基を有する縮合化合物(ポリマー被覆材)で被覆されている。このような縮合化合物を含有させることにより被覆材の分子量を高めることができ、水中で浮遊流出しにくい安定した粒子となる。このとき、第1の官能基と第2の官能基とのモル比を60/40〜10/90の範囲とするために、アミノ基を含有するジアルコキシシランまたはトリアルコキシシラン(被覆材原料1)とアミノ基を含有しないトリアルコキシシランまたはテトラアルコキシシラン(被覆材原料2)とのモル比が60/40〜10/90の範囲となるように調合することが望ましい。被覆材の原料1と原料2のモル比が60/40を超えると、被覆材を構成する有機化合物の分子量が不足するだけでなく、分子中のアミノ基の濃度が高くなりすぎて、製造中に粒子が自己造粒してしまい、成分が偏在する不均一な材料になりやすい。一方、原料1と原料2のモル比が10/90未満になると、アミノ基の濃度が低くなりすぎて水中の水不溶性物質を吸着する効果が得られないおそれがある。
(3)上記(1)において、磁性体粒子と被覆材との質量比が99/1〜80/20の範囲にあることが好ましい。
磁性体粒子に対する被覆材の質量比が99/1未満になると、水中における水不溶性物質の吸着能力が不足するおそれがある。一方、質量比が80/20を超えると、被覆材を構成する縮合化合物(高分子有機物、樹脂)の量が過剰になり、製造時において粒子の凝集作用が著しくなり、適正サイズの磁性粉を製造することが困難になる場合がある。
(4)上記(1)において、磁性体粒子が多孔質のフェライト系化合物からなり、平均粒子径が10〜50μmの範囲にあることが好ましい。水処理用磁性粉の磁性単体粒子として種々のフェライト系化合物を好適に用いることができる。フェライト系化合物として鉄、鉄基合金、磁鉄鉱(マグネタイト)、チタン鉄鉱(イルメナイト)、磁硫鉄鉱(ピロータイト)、マグネシアフェライト、マンガンマグネシウムフェライト、マンガン亜鉛フェライト、コバルトフェライト、ニッケルフェライト、ニッケル亜鉛フェライト、バリウムフェライト、銅亜鉛フェライトなどを用いることができる。これらのうち水中での安定性に優れたマグネタイト、マグネシアフェライト、マンガンマグネシウムフェライトなどのフェライト系化合物を用いることが最も好ましい。特にマグネタイト(Fe)は、安価であるだけでなく、水中でも磁性体として安定した性質を示し、毒性のない安全な元素ばかりで構成されているため、水処理に使用するのに適している。
(5)ここに記載する実施の形態に係る水処理方法は、被処理水中の水不溶性物質を水処理用磁性粉に吸着させ、吸着した水不溶性物質とともに前記水処理用磁性粉を沈降分離し、沈降分離物から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、分離した水処理用磁性粉を回収して繰り返し使用する水処理方法において、(a)前記水処理用磁性粉として、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、かつ、前記被覆材が、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合物を生成したアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有する磁性粉を準備し、(b)前記水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、被処理水中の水不溶性物質を前記水処理用磁性粉に吸着させ、(c)水不溶性物質を吸着した前記水処理用磁性粉を沈降分離法により前記水処理用磁性粉と処理水とに沈降分離し、(d)沈降分離した前記水処理用磁性粉を水中に分散させ、水処理用磁性粉と水不溶性物質とがばらばらの粒子状態となるように前記磁性粉分散水を撹拌し、(e)前記磁性粉分散水中から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、(f)磁気分離した水処理用磁性粉を前記(b)工程において再利用する。
上記の実施形態の水処理方法は、沈降槽を用いる沈降分離法に対応する方法である。上記特定の第1の官能基と第2の官能基を有する縮合化合物を含む被覆材で被覆された水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、水中の水不溶性物質を磁性粉に吸着させる。この懸濁液を沈降槽に導入し、水処理用磁性粉を吸着した水不溶性物質と共に被処理水中で沈降させて分離する。
次いで、沈降槽下部から沈殿物(水不溶性物質を吸着した磁性粉)を引き抜き、引き抜いた沈殿物を磁気分離槽へ送る。磁気分離槽内では導入した沈殿物に分散溶媒として水を加えて撹拌し、さらに剥離剤を添加し、剥離剤により吸着水不溶性物質を磁性粉から引き離し、磁気分離槽内で磁性粉と水不溶性物質とが夫々ばらばらの粒子状態となるように撹拌し、水中において磁性粉と水不溶性物質とがほぼ均一に分散する磁性粉分散水を形成する。
次いで、磁石などの磁気吸着手段を磁性粉分散水のなかに浸漬させ、水中に分散する磁性粉を磁石に吸着させ、磁石に磁性粉が吸着されている間に、水不溶性物質を含む排水を磁気分離槽から排出する。次いで、磁性粉の磁気吸着を解除して、磁性粉を磁石から脱落させ、さらに水道水などを磁石(又は磁石保護管)に吹き付け、磁石(又は磁石保護管)に付着した磁性粉を水洗し、回収する。回収した水処理用磁性粉は、磁気分離槽から水処理用磁性粉供給装置へ送り、混合槽や沈降分離槽において再利用される。
ここに記載する実施形態の水処理方法では、水処理用磁性粉が分離性および耐久性に優れているので、分散→吸着→分離→回収→分散のサイクルで水処理用磁性粉を繰り返し使用することができる。このため、運転コストやメンテナンスコストを低く抑えることができるというメリットがある。
(6)ここに記載する実施の形態に係る水処理方法は、被処理水中の水不溶性物質を水処理用磁性粉に吸着させ、吸着した水不溶性物質とともに前記水処理用磁性粉を遠心分離し、遠心分離物から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、分離した水処理用磁性粉を回収して繰り返し使用する水処理方法において、(a)前記水処理用磁性粉として、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、かつ、前記被覆材が、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合物を生成したアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有する磁性粉を準備し、(b)前記水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、被処理水中の水不溶性物質を前記水処理用磁性粉に吸着させ、(c)水不溶性物質を吸着した前記水処理用磁性粉を遠心分離法により前記水処理用磁性粉と処理水とに遠心分離し、(d)遠心分離した前記水処理用磁性粉を水中に分散させ、水処理用磁性粉と水不溶性物質とがばらばらの粒子状態となるように前記磁性粉分散水を撹拌し、(e)前記磁性粉分散水中から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、(f)磁気分離した水処理用磁性粉を前記(b)工程において再利用する。
上記実施形態の水処理方法は、遠心分離器を用いた遠心分離法に対応する方法である。遠心分離器としては、サイクロンを用いることができる。上記特定の第1の官能基と第2の官能基を有する縮合化合物を含む被覆材で被覆された水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、水中の水不溶性物質を磁性粉に吸着させる。この懸濁液をサイクロンに導入し、水処理用磁性粉を吸着した水不溶性物質と共に被処理水中で遠心分離する。
次いで、サイクロン下部から遠心分離物(水不溶性物質を吸着した磁性粉スラリー)を引き抜き、引き抜いた磁性粉スラリーを磁気分離槽へ送る。磁気分離槽内では導入した磁性粉スラリーに分散溶媒として水を加えて撹拌し、さらに剥離剤を添加し、剥離剤により吸着水不溶性物質を磁性粉から引き離し、磁気分離槽内で磁性粉と水不溶性物質とが夫々ばらばらの粒子状態となるように撹拌し、水中において磁性粉と水不溶性物質とがほぼ均一に分散する磁性粉分散水を形成する。
次いで、磁石などの磁気吸着手段を磁性粉分散水のなかに浸漬させ、水中に分散する磁性粉を磁石に吸着させ、磁石に磁性粉が吸着されている間に、水不溶性物質を含む排水を磁気分離槽から排出する。次いで、磁性粉の磁気吸着を解除して、磁性粉を磁石から脱落させ、さらに水道水などを磁石(又は磁石保護管)に吹き付け、磁石(又は磁石保護管)に付着した磁性粉を水洗し、回収する。回収した水処理用磁性粉は、磁気分離槽から水処理用磁性粉供給装置へ送り、混合槽や沈降分離槽において再利用される。
本実施形態の水処理方法においても上記と同様に、分散→吸着→分離→回収→分散のサイクルで水処理用磁性粉を繰り返し使用することができ、運転コストおよびメンテナンスコストを低く抑えることができるというメリットがある。
(7)上記(5)又は(6)のいずれかにおいて、(e)工程において、磁性粉分散水に剥離剤を添加し、吸着した水不溶性物質を水処理用磁性粉から脱離させることが好ましい。
剥離剤として、水処理用磁性粉の表面電位を変化させる酸性の溶液やアルカリ性の溶液を用いるか、あるいは磁性粉の表面張力を低下させる各種の界面活性剤を用いることができる。このような剥離剤の少量添加により、磁性粉から吸着物質を迅速かつ容易に脱離させることができ、処理効率をさらに向上させることができる。
以下、添付の図面を参照して種々の実施の形態をそれぞれ説明する。
(水処理用磁性粉)
次に水処理用磁性粉を詳しく説明する。
水処理用磁性粉は、図1の(a)に示すように多孔質の磁性体粒子51の表面をアミノ基系化合物/非アミノ基系化合物を縮合反応させて生成した縮合化合物52で被覆した磁性粉50からなるものである。また、水処理用磁性粉は、多数の磁性体粒子51(一次粒子)が凝集した凝集体(二次粒子)の表面を縮合物52で被覆したものであってもよいし、図1の(b)に示すように縮合物で被覆された磁性粉50が凝集した凝集体53であってもよい。
水処理用磁性粉は、平均粒子径D1,D2が10〜50μmの範囲にあることが好ましく、30〜40μmの範囲にあることがさらに好ましい。水処理用磁性粉の平均粒子径D1,D2が50μmを超えると、水中の分散性に劣り、水中の固形分を吸着する能力が落ちてしまう場合がある。一方、水処理用磁性粉の平均粒子径D1,D2が10μm未満になると、沈降速度が低下し、沈降分離装置で分離できなくなるおそれがある。なお、水処理用磁性粉のコア部となる磁性体粒子51は、必要であればCuメッキ、Niメッキなどのコーティング処理が施されていてもよい。
ここで、平均粒子径は、レーザー回折法により測定した結果に基づいて算出される。具体的には、レーザー回折法を利用した機器として株式会社島津製作所製のSALD−DS21型測定装置(商品名)を用いることができる。平均粒子径10〜50μmの大きさは、水中で磁性粒子が程よく水と混ざりあい、静置すると比較的迅速に沈降する。すなわち、磁性粉の平均粒子径が50μmを超えると、粒子の沈降速度が速くなりすぎるため、磁性粉を水中に分散させる時に撹拌機に大きな動力が必要となる。とくに平均粒子径を50μm以下にすると、水中への粒子の分散性が非常に良くなり、撹拌機の負荷が大きく軽減される。一方、磁性粉の平均粒子径が10μm未満になると、静置した時の粒子の沈降速度が遅すぎて実用的でない。さらに実用的には平均粒子径を10μm以上にすると、水中において粒子が迅速に沈降するため、短時間の処理が可能になる。ただし、電磁石などの磁気吸着手段を用いて磁性粉を磁気的に吸着する場合は粒子径の制限は緩やかである。
凝集体からなる水処理用磁性粉の製造方法としては、造粒機などで先に磁性体粒子の凝集体を形成した後に特定の縮合物を塗布する方法と、この縮合物をバインダーとして一次粒子を造粒する方法とがある。前者は、一次粒子と有機系バインダーまたは無機系バインダーとをスプレードライヤーまたはヘンシェルミキサーなどにより混練し、造粒体を作ったあと特定の縮合物(またはこの縮合物の原料)を塗布して100℃〜200℃で反応させる方法や、磁性体原料粉体をスプレードライなどで焼結して多孔質の磁性体粒子とし、この多孔質の磁性体粒子を作製した後に、特定の官能基を含む不定形材料を塗布する方法が挙げられる。後者は、バインダーに縮合物を用いてヘンシェルミキサーやスプレードライヤーなどで直接造粒する。
これら特定の縮合物を水処理用磁性粉に組み込むことにより、相対的に水処理用磁性粉の比重が高くなるため、重力による沈降や、サイクロンを用いた遠心力による分離を、磁気による分離と併用することが可能となるため、水処理用磁性粉を水から迅速に分離することができる。
ここに記載する実施の形態の水処理用磁性粉は、図2に示すように磁性粉50のコア部分にあたる磁性体粒子51を多孔質とし、多孔質粒子の開気孔55のなかに被覆材52の一部を浸入させている。すなわち、被覆材52は磁性体粒子表面の凹凸54に食い込むばかりでなく、その一部が多孔質粒子の開気孔55のなかに侵入している。これにより所謂くさび効果を生じ、粒子51の表面から被覆材52が剥がれ落ち難くなる。このため、水処理用磁性粉50は劣化する速さが遅く、これを水中で繰り返し使用しても所望レベルの吸着性能が安定に保たれ、長期にわたり使用し続けることができる。
(官能基と修飾方法)
本実施形態ではアミノ基を含有するジアルコキシシラン及び/又はトリアルコキシシラン(第1の化合物)とアミノ基を含有しない二つ以上のアルコキシシラン、アセトキシシラン、ケトオキシムシラン(第2の化合物)とを縮合反応させてなる縮合化合物を磁性体粒子(コア部)の表面に担持させている。
磁性体粒子の表面に縮合化合物を担持させる方法には2つの方法がある。その1つは、第1の化合物(アミノ基系シランカップリング剤原料)と第2の化合物(非アミノ基系シランカップリング剤原料)とを予め混合しておき、この混合物を磁性体粒子に直接塗布する方法である。もう1つは、第1の化合物(アミノ基系シランカップリング剤原料)と第2の化合物(非アミノ基系シランカップリング剤原料)とを縮合反応させ、生成された縮合化合物をバインダーとして磁性体粒子の粉体に添加し、一次粒子となる磁性体粒子を凝集させて凝集体(二次粒子)を造粒し、造粒した凝集体(二次粒子)の表面に縮合化合物を被覆する方法である。
ここで「修飾」とは、無機材料の表面に官能基を付けることをいう。「官能基を付ける」とは、官能基と無機材料とが少なくとも化学的に結合している状態をいい、吸着のような物理的な結合が化学的な結合と組み合わされた状態も含まれる。但し、無機材料と官能基とが化学的に結合することなしに、単に両者が物理的に結合(吸着)しているだけの状態は、修飾に該当しない。ただし、特定の官能基を有する高分子材料により無機材料全体を被覆した場合に限り、物理的にのみ結合している場合も含まれる。
粒子に直接修飾する方法は、粒子を高速撹拌しながら縮合化合物を構成する2種類の原料の溶液を噴霧する乾式法や、粒子と縮合化合物を構成する2種類の原料を含む溶媒中で反応させる湿式法が挙げられる。乾式法および湿式法のいずれの方法であっても、処理後に後硬化させることにより反応を完全に進行させる。
縮合化合物をバインダーとして一次粒子を造粒する方法としては、スプレードライヤーで、縮合化合物を溶媒に溶かした原料溶液と一次粒子を含有するスラリー溶液を噴霧乾燥することにより得られる。この時、スプレードライヤー先端から噴霧された液滴中に含まれる一次粒子が、同じくその液滴中に含まれる縮合化合物を溶媒に溶かした原料溶液で覆われ、縮合化合物により表面が一様に覆われた凝集体を作製することができる。
(被覆材)
次に、官能基を含むポリマー被覆材(縮合化合物)の厚さの調整方法およびポリマー被覆材で被覆された磁性体粒子が凝集した凝集体の凝集径の調整方法について説明する。
製造時にポリマー被覆材(縮合化合物)の被覆厚さを決定するには、ポリマー被覆材と磁性体粒子との混合割合と、ポリマーの密度、磁性体粒子の比表面積から計算する。すなわち、添加するポリマーの質量と密度から添加するポリマーの体積を求め、磁性体粒子の質量と比表面積から求めた磁性体粒子の表面積で除してやると、ポリマー被覆材の平均被覆厚さtとなる。また、粒子径の制御は噴霧液の種類や噴霧方法によって異なるが、凝集体を小さくするには噴霧乾燥する液滴の液滴径を小さくすればよい。例えば噴霧ノズルの噴霧圧力を高くするか、または噴霧速度を遅くするか、あるいは噴霧ディスクの回転を速くすると、製造される凝集体の粒子径は小さくなる。
被覆材の原料となるシランカップリング剤は、加水分解反応と縮合脱水反応の2つの反応に寄与する反応物質である。
加水分解反応では、フェライト粒子表面の水酸基M-OH(Mは金属原子)とシランカップリング剤(被覆材原料1)に含まれるアルコキシ基(RO-Si)が脱アルコール反応するか、または、図3の(a)と(b)に示すように、水と反応してシランカップリング剤に含まれるアルコキシ基(RO-Si)が加水分解してシラノール基が生成され、無機物である磁性体粒子51の表面にある水酸基との水素結合を介して磁性体粒子51の表面に移行する。シランカップリング剤分子の加水分解速度は、磁性体粒子51の表面状態、すなわち磁性体粒子51の表面のpHおよび吸着水の量により影響を受ける。
縮合脱水反応では、図3の(b)と(c)に示すように、シランカップリング剤はアミノ基を含有しない2つ以上のアルコキシシラン、アセトキシシラン、ケトオキシムシランを有する化合物(被覆材原料2)と無機物である磁性体粒子51の表面との間に強固な共有結合を生成する。この反応と並行してシラノール基同士が縮合してシロキサンオリゴマーが生成される。熱や触媒の存在下でこれらの反応を加速させることができる。また、加熱・乾燥などにより副生する水、アルコールなどを系外に排出することにより反応を促進させることができる。
本実施形態の水処理用磁性粉を用いる水処理方法には沈降分離法と遠心分離法の2種類の方法があるが、各方法に用いられる装置は構成が異なるところがあるので、以下それぞれについて述べる。
(第1の実施形態の装置)
図4を参照して第1の実施形態に用いられる水処理装置を説明する。
本実施形態の水処理装置1は、固液分離装置に沈殿器を用いる沈降分離法に用いられる装置である。水処理装置1は、混合槽2、沈降槽(沈殿器)3、分離槽4、水処理粒子供給装置5、図示しない原水供給源および排水貯留槽を有しており、これらの機器及び装置が複数の配管ラインL1〜L8により互いに接続されている。配管ラインL1〜L8には各種のポンプP1,P2、バルブV1,V2、図示しない計測器およびセンサが取り付けられている。これらの計測器およびセンサから図示しない制御器の入力部に検出信号が入り、当該制御器の出力部からポンプP1,P2およびバルブV1,V2にそれぞれ制御信号が出され、それらの動作が制御されるようになっている。このように水処理装置1の全体は図示しない制御器によって統括的にコントロールされるようになっている。
混合槽2は、被処理水を撹拌する撹拌スクリュウ21を有し、図示しない原水供給源からラインL1を介して被処理水となる排水が導入され、被処理水を一時的に貯留しておく間に、ラインL8から供給される水処理用磁性粉と混合され、被処理水中に含まれる微細な固体粒子と水処理用磁性粉を吸着させるものである。
沈降槽3は、内部を仕切板31により容積の異なる二つの上部スペースに分割されている。沈降槽3の上部スペースのうち、容積の小さい区域(流入区域)は、加圧ポンプP1を有する被処理水供給ラインL2を介して混合槽2に接続されている。また、上部スペースの容積の大きい区域(排出区域)には処理水排出ラインL3が接続されている。
一方、沈降槽3の下部スペースは、バルブV1を有する沈殿物引き抜きラインに接続されている。この沈殿物引き抜きラインは後述する分離層4に接続され、重力により沈殿物を輸送する。
分離槽4は、沈降槽引き抜きラインL4を通って沈降槽3の下部スペースから受け入れた水処理用磁性粉と固形物の混合物を撹拌するための撹拌スクリュウ41を有し、かつ固形分と水処理用磁性粉とに分離するための磁石42を内蔵している。磁石42は、円筒状の保護管43のなかに収納されており、図示しない制御器により制御され、エアシリンダー(図示せず)により昇降可能に支持されている。
分離槽4の上部には、沈降槽引き抜きラインL4の他に、図示しない剥離剤タンクに連通する剥離剤添加ラインL5が接続されている。剥離剤タンクのなかには剥離剤として例えば陽イオン界面活性剤が収容されている。
一方、磁気分離槽4の下部には濃縮水排出ラインL6および水処理用磁性粉返送ラインL7がそれぞれ接続されている。濃縮水排出ラインL6は、分離槽4から図示しない貯留槽に水不溶物濃縮水を排出するための配管である。水処理用磁性粉返送ラインL7は、ポンプP2を有し、分離槽4から分離・回収された水処理用磁性粉を水処理用磁性粉供給装置5に戻すための配管である。
水処理用磁性粉供給装置5は、図示しない水処理用磁性粉供給源から新たに水処理用磁性粉が補給されるとともに、分離槽4で分離された水処理用磁性粉が上述の水処理用磁性粉返送ラインL7を通って返送されるようになっている。また、水処理用磁性粉供給装置5は、バルブV2を有する水処理用磁性粉供給ラインL8を介して混合槽2に適量の水処理用磁性粉を供給するようになっている。
(第1実施形態の方法)
次に、図5を参照して上記の装置を用いる第1実施形態の水処理方法を説明する。
図5の沈降分離法は、特に水不溶物の固形分を含む排水の流量が多い場合に有効である。本実施形態における水不溶性の固形分とは、有機物、無機物を特に問わないが、マイナスに帯電する粒子を好適に除去することができる。重金属の水酸化物などの難脱水性の粒子であったり、粒子以外の難脱水成分、例えば油などが入っていたりしても、水処理用磁性粉の構造により、容易に吸着、分離することができる。この場合に被処理水である排水の性状に応じて水処理用磁性粉の被覆材を適切に選択するのが好ましい。
沈降分離法においては、先ず、混合槽2内で被処理水と水処理用機能粉を混合し、水処理用磁性粉に水中の水不溶物の固形分を吸着する(工程S1)。水処理用は、コア部に磁性単体粒子またはその凝集体を有し、表面に記コア部に担持されたアミド基またはウレイド基のいずれかを含む表層部を有する。被処理水中の水処理用磁性粉の濃度は、被処理水中の固形物濃度により調整されるが、例えば固形物濃度の1〜10倍になるようにする。次いで、この懸濁液を沈降槽3に供給し、水中の固形分(水不溶性物質)を吸着した水処理用磁性粉を沈降分離する。(工程S2)
また、沈降槽上部の空間を二つの領域に分けるよう、仕切り板31をとりつける。このとき容積の小さい側には、加圧ポンプP1を有する被処理水供給ラインL2が接続され、容積の大きい側には処理水排出ラインL3が接続されている。このような構造を有すると、まず被処理水供給ラインL2から供給される水処理用磁性体と固形物が沈降槽3の下部に移動する。この時、容積の大きい側から上向流で処理水排出ラインL3の方に水が向うが、容積が大きくなるため流速が遅くなり固形分の沈降が促進され、沈降槽の下部に固形分を集めることができる。
また、沈降槽下部にはバルブV1を有する沈殿物引き抜きラインL4が接続されており、水処理用磁性粉と固形物を沈降槽下部からラインL4を通って分離槽4に送り、分離槽4内において撹拌スクリュウ41により水処理用磁性粉と固形物を撹拌し、水処理用磁性粉および固形分を分散させる(工程S3)。この撹拌を十分に行なうと、懸濁液中において水処理用磁性粉と固形分がより均一に分散され、水処理用磁性粉の分離が容易になる。なおこの時に、必要に応じてラインL5から剥離剤を添加することもできる。剥離剤としては、水処理用磁性粉のゼータ電位を変化させる酸性の溶液やアルカリ性の溶液、水処理用磁性粉表面の表面張力を低下させる界面活性剤などが挙げられる。
次いで、この分離後の懸濁液から水処理用磁性粉を磁気分離法を用いて回収する(工程S4)。磁気分離の方法は、分離槽4の容器中に永久磁石又は電磁石を投入して回収する方法や、磁石で磁化した金網などで回収して、磁場を開放することにより粒子を回収する方法などが挙げられる。具体的には、円筒状の保護管43に入っている磁石42を、図示しないエアシリンダーで分離槽の中に入れ、懸濁液中にて水処理用磁性粉を磁石42で吸着固定したあとに、分離槽4の容器からラインL6を介して図示しない貯留槽に固形分を含む廃液を排出し、次いで磁石42をエアシリンダーを用いて分離槽4の外に出し、磁石42が入っていた円筒状容器から水処理用磁性体を脱落させ、図示しない水道水供給ラインを介して容器内に水道水を供給し、脱落した水処理用磁性粉に水道水を加えてスラリー状または懸濁液状とし、このスラリー状または懸濁液状の水処理用磁性粉をポンプP2を有するラインL7を介して分離槽4から水処理用磁性粉供給装置5へ送る。
その後に、回収した水処理用磁性粉を水処理用磁性粉供給装置5からラインL8を介して混合槽3に供給し、固形分の吸着に回収水処理用磁性粉を再使用する。このようにして水処理用磁性粉を、固形分の吸着→沈降分離→水処理用磁性粉と固形分の分離→磁気分離→回収→固形分の吸着のサイクルにおいて繰り返し使用することができる。
(第2の実施形態の装置)
次に図6を参照して第2の実施形態の水処理方法に用いられる水処理装置1Aを説明する。なお、本実施形態が上記の実施形態と重複する部分の説明は省略する。
本実施形態の水処理装置1Aは、遠心分離法に用いられ、とくに流量が少ない場合や、装置の設置面積が狭い場合に特に有効である。本実施形態の装置1Aが上記第1の実施形態の装置1と異なる点は、装置1Aでは、沈降槽3の代わりにサイクロン6を設けている。このサイクロン6は上部が広く下部が狭い円筒状の筒の中を流体が旋回しながら流下するようになっている。これにより流体に遠心力が作用し、この遠心力の作用により水中の固形分が壁面沿いに分離し、サイクロン下部のポット61へ集められるようになっている。このポット61にはバルブV1を有するラインL4で分離槽4に接続されており、重力により移送されるようになっている。また、固形分が除去された水は、サイクロン6の上部に接続されているラインL3を通って処理水として排出されるようになっている。
(第2の実施形態の方法)
次に、図7と図6を参照して上記の装置を用いる第2の水処理方法としての遠心分離法を説明する。なお、混合槽2、分離槽4、水処理用磁性粉供給装置5に関しては、第1の実施形態と実質的に同じなので説明を省略する。
本実施形態の固液分離工程K2はサイクロン6でおこなわれる。混合槽2からラインL2を介してサイクロン6に導入された被処理水は、サイクロン6内の円周に沿って高速旋回し、この時の遠心力により水中の固形分が分離され、サイクロン下部のポット61に水処理用磁性粉と固形分のスラリー混合物が溜まるようになっている。このスラリー混合物は、ポット61からラインL4を通って分離槽4へ送られるようになっている。
上記の実施形態によれば、水処理用磁性粉を、固形分の吸着→沈降分離→水処理用磁性粉と固形分の分離→磁気分離→回収→固形分の吸着のサイクルにおいて繰り返し使用することができる。このように水処理用磁性粉の再利用が容易であるため、薬品を投入しなくても微細な水中の固形物を除去することができる。
(水処理用磁性粉の製造)
以下のようにして表1に示す各種サンプル粒子を作製した。これらの粒子は水処理用の粒子として用いられるものであり、種々の条件下で実験を行って評価した。
(粒子A)
マンガンマグネシウムフェライト粒子を次のようにして製造し、水処理用磁性粉のコア部に用いた。
酸化マンガン(MnO)粉と酸化マグネシウム(MgO)粉と酸化鉄(Fe2O3)粉をモル比で40:10:50の割合で混合し、混合物にバインダーとしてポリビニルアルコールを添加してスプレードライを用いて造粒した。造粒物を1200℃の温度で焼成し、多孔質のマンガンマグネシウムフェライト粒子((MnO・Fe2O3),(MgO・Fe2O3))を得た。得られた多孔質マンガンマグネシウムフェライト粒子は、(MnO・Fe2O3)と(MgO・Fe2O3)とが混合したものであり、その組成はMnO・Fe2O3が80%、MgO・Fe2O3が20%であった。また、これらを分級して、平均粒子径35μmの多孔質マンガンマグネシウムフェライト粒子を得た。
また、エタノールで希釈した3−アミノプロピルトリエトキシシラン(アミノ基と3つのアルコキシ基を有する)と、シリコーン樹脂SR-2441(信越化学工業製、2つ以上のケトオキシム基を含有)をモル比で6/4に混合したものを準備した。フェライトをヘンシェルミキサーで混合しながら、前記エタノール希釈液を固形分でフェライトに対し1%になるように添加した。1時間混合後、バットに広げて乾燥機で温度150℃に2時間加熱した。この後、粒子を解裁し、120メッシュの篩を通して製品とした。この粒子をエポキシ樹脂に埋め込み、ダイヤモンドカッターで切断した後、その断面をSEM観察したところ、添加した樹脂の一部が多孔質磁性体粒子の開気孔の内部に侵入していることを確認できた。
(粒子B)
粒子Aとは、エタノール中の3−アミノプロピルトリエトキシシランとシリコーン樹脂SR-2441の割合を1/9にし、フェライトに対する添加量を20%にしたこと以外は同様にサンプルを作製した。この粒子をエポキシ樹脂に埋め込み、ダイヤモンドカッターで切断した後、その断面をSEM観察したところ、添加した樹脂の一部がポーラス体の内部に侵入しており、その樹脂の侵入深さが粒子直径の約20%ほどであることを確認できた。
(粒子C)
粒子Aとは、エタノール中のシリコーン樹脂SR-2441の代わりに、テトラエトキシシランを用いたこと以外は同様にサンプルを作製した。
(粒子D)
粒子Cとは、エタノール中の3−アミノプロピルトリエトキシシランとテトラエトキシシランの割合を1/9にし、フェライトに対する添加量を20%にしたこと以外は同様にサンプルを作製した。
以下に各種の実施例および比較例をそれぞれ説明する。
(実施例1)
図1に示す装置を用いて試験をおこなった。界面活性剤と微細な浮遊物質(SS)1000ppmと砂を含む工場排水を混合槽2に導入し、この排水に対して10000ppmの粒子Aを加えて10分間混合した(工程S1)。この後、ポンプP1を用いて沈降槽3に送ったところ、沈降槽3の下部に、粒子Aと浮遊物質SSが吸着した粒子が堆積し、沈降槽3の上部L3から透明度の高い水が得られた。バルブV1を開け、この堆積物を重力の作用で沈降槽3から分離槽4へ送り、希薄な界面活性剤を含有する剥離剤をラインL5から添加した。撹拌機41を回転させ、粒子Aと浮遊物質SSとに分離した後、エアシリンダーにより永久磁石42を分離槽4内にいれ、粒子Aのみを回収した。ラインL6から、濃縮したSS洗浄液を回収した。図示しないラインから水道水を分離槽4に供給し、エアシリンダーにより永久磁石を分離槽4から抜いて、粒子Aを含有するスラリーを得た。この後、粒子Aを含有するスラリーをポンプP2の駆動により水処理用粒子供給装置5へ送り、再度利用した。
(実施例2)
使用する磁性粉を粒子Aから粒子Bに変えたこと以外は実施例1と同様に試験した。実施例2では実施例1と同様に透明度の高い処理水が得られ、実施例1の処理水と比較すると透明度は高かった。
(実施例3)
使用する磁性粉を粒子Aから粒子Cに変えたこと以外は実施例1と同様に試験した。実施例3では実施例1と同様に透明度の高い処理水が得られた。
(実施例4)
使用する磁性粉を粒子Aから粒子Dに変えたこと以外は実施例1と同様の条件で試験した。実施例4においても実施例1と同様に透明度の高い処理水が得られた。
(比較例1)
使用する磁性粉を未修飾のマンガンマグネシウムフェライト粒子(平均粒子径35μm)にしたこと以外は実施例1と同様にして試験した。比較例1では、添加した粒子が浮遊物質(SS)と一緒に沈降せず、濁った水となった。
Figure 2013226516
Figure 2013226516
1,1A…水処理装置、2…混合槽、21…撹拌機、
3…沈降槽、31…仕切板、
4…分離槽、41…撹拌機、42・・・永久磁石、
5…磁性粉供給装置、51…撹拌機、
50…水処理用磁性粉(一次粒子)、51…磁性体粒子、
52…被覆材(第1/第2の官能基を含む縮合化合物)、
53…水処理用磁性粉(二次粒子、凝集体)、
P1〜P2…ポンプ、V1〜V2…バルブ、
L1…原水供給ライン、L2…被処理水供給ライン、L3…処理水排出ライン、L4…固形物排出ライン、L5…剥離剤供給ライン、L6…排水ライン、L7…水処理用粒子返送ライン、L8…水処理用粒子供給ライン。

Claims (7)

  1. 被処理水中の水不溶性物質を吸着し、吸着した水不溶性物質とともに固液分離され、さらに固液分離物中の水不溶性物質から磁気的に分離され、回収して繰り返し使用される水処理用磁性粉において、
    前記水処理用磁性粉は、
    見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、
    前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、
    を有し、
    前記被覆材は、
    前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、
    前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合化合物を形成するアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、
    を有することを特徴とする水処理用磁性粉。
  2. 前記第1の官能基と第2の官能基とのモル比が6/4〜1/9の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の水処理用磁性粉。
  3. 前記磁性体粒子と前記被覆材との質量比が99/1〜80/20の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の水処理用磁性粉。
  4. 前記磁性体粒子が多孔質のフェライト系化合物からなり、平均粒子径が10〜50μmの範囲にあることを特徴とする請求項1記載の水処理用磁性粉。
  5. 被処理水中の水不溶性物質を水処理用磁性粉に吸着させ、吸着した水不溶性物質とともに前記水処理用磁性粉を沈降分離し、沈降分離物から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、分離した水処理用磁性粉を回収して繰り返し使用する水処理方法において、
    (a)前記水処理用磁性粉として、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、かつ、前記被覆材が、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合物を生成したアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有する磁性粉を準備し、
    (b)前記水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、被処理水中の水不溶性物質を前記水処理用磁性粉に吸着させ、
    (c)水不溶性物質を吸着した前記水処理用磁性粉を沈降分離法により前記水処理用磁性粉と処理水とに沈降分離し、
    (d)沈降分離した前記水処理用磁性粉を水中に分散させ、水処理用磁性粉と水不溶性物質とがばらばらの粒子状態となるように前記磁性粉分散水を撹拌し、
    (e)前記磁性粉分散水中から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、
    (f)磁気分離した水処理用磁性粉を前記(b)工程において再利用する、
    ことを特徴とする水処理方法。
  6. 被処理水中の水不溶性物質を水処理用磁性粉に吸着させ、吸着した水不溶性物質とともに前記水処理用磁性粉を遠心分離し、遠心分離物から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、分離した水処理用磁性粉を回収して繰り返し使用する水処理方法において、
    (a)前記水処理用磁性粉として、見掛けの比重が1より大きく、かつ表面に開口する開気孔を有する多孔質の磁性体粒子と、前記磁性体粒子の表面の全部または一部を覆い、その一部が前記磁性体粒子の開気孔のなかに浸入している被覆材と、を有し、かつ、前記被覆材が、前記磁性体粒子との反応により該磁性体粒子の表面に担持されたアミノ基を含むジアルコキシ基およびトリアルコキシ基の少なくとも1つを含む第1の官能基と、前記第1の官能基との反応により前記第1の官能基と結合して縮合物を生成したアミノ基を含まないアルコキシ基、アセトキシ基およびケトオキシム基のうちの少なくとも2つを含む第2の官能基と、を有する磁性粉を準備し、
    (b)前記水処理用磁性粉を被処理水中に分散させ、被処理水中の水不溶性物質を前記水処理用磁性粉に吸着させ、
    (c)水不溶性物質を吸着した前記水処理用磁性粉を遠心分離法により前記水処理用磁性粉と処理水とに遠心分離し、
    (d)遠心分離した前記水処理用磁性粉を水中に分散させ、水処理用磁性粉と水不溶性物質とがばらばらの粒子状態となるように前記磁性粉分散水を撹拌し、
    (e)前記磁性粉分散水中から前記水処理用磁性粉を磁気的に分離し、
    (f)磁気分離した水処理用磁性粉を前記(b)工程において再利用する、
    ことを特徴とする水処理方法。
  7. 前記(e)工程において、前記磁性粉分散水に剥離剤を添加し、吸着した水不溶性物質を水処理用磁性粉から脱離させることを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項記載の水処理方法。
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