以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機およびスロットマシン等のその他の遊技機であってもよく、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示し、予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示(可変表示)に同期した演出図柄の変動表示(可変表示)を行なう演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の変動表示を行なう変動表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図106等の図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に変動表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて変動表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。たとえば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の変動表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(変動表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の変動表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として変動表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、たとえば、擬似連の演出や予告演出が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。演出羽根役物79a,79bは、たとえば、予告演出が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞に基づいて予め決められている所定数の景品遊技球の払出を行なうための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(たとえば演出の選択)を行なうことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されたときには、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、たとえば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。したがって、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。したがって、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
さらに、上記に示したすべての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を変動表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を変動表示する演出表示装置9との表示制御を行なう。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。
図6は、各乱数を示す説明図である。
図7(A),(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。図7(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図9は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、ステップS(以下、単にステップSという)300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305またはS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図10は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
図11(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図11(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。
図12および図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。
図14は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。
図15は、表示結果特定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図19は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、S704〜S710の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄表示制御処理を行なう(S706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行なう(S707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S708)。次いで、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S709)。
さらに、演出制御用CPU101は、演出モード変更処理を行なう(S710)。この実施の形態では、演出モードとして、演出モードA(たとえば、山の風景の背景画面が表示されたり、予告演出等の各種演出において動物のキャラクタが登場するような演出モード)と、演出モードB(たとえば、海の風景の背景画面が表示されたり、予告演出等の各種演出において魚のキャラクタが登場するような演出モード)との2種類のモードに制御可能である。そして、S710では、演出モードを変更するための乱数を用いた抽選処理を行ない、演出モードを変更することに決定した場合には、演出モードAまたは演出モードBに変更する処理を行なう。具体的には、背景画面を変更後の演出モードに変更したり、演出モードに応じたフラグをセットしたりリセットしたりする制御を行なう。この実施の形態では、演出モードAに制御する場合には、演出モードAであることを示す演出モードAフラグをセットし、演出モードBに制御する場合には、演出モードAフラグをリセットするものとする。なお、この実施の形態では、遊技機への電力供給が開始されたときには、デフォルトとして演出モードAに制御されるものとする。
なお、この実施の形態では、演出モードが演出モードAおよび演出モードBの2種類である場合を示したが、この実施の形態で示した場合にかぎらず、たとえば、3種類以上の演出モードが設けられていてもよい。また、S710の演出モード変更処理は、タイマ割込が発生するごとに毎回実行するのではなく、所定時間ごと(たとえば、30分ごと)に実行するようにしてもよい。また、演出モードを抽選処理によって変更するのではなく、たとえば、遊技機がリアルタイムクロックを搭載している場合には、リアルタイムクロックからの日時情報に基づいて、所定時刻になったタイミングや所定の曜日になったことに基づいて、演出モードを変更するようにしてもよい。また、たとえば、遊技機に電力供給が開始されてからの経過時間や遊技が開始されてからの経過時間を計測し、経過時間が所定時間となったことに基づいて演出モードを変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に実行される予告演出には、その演出モードにのみ実行可能な専用演出と、いずれの演出モードであるかにかかわらず共通に実行可能な共通演出とがある。具体的には、この実施の形態では、演出モードAに制御されている場合には、専用演出として、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出を実行可能である。また、演出モードBに制御されている場合には、専用演出として、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出を実行可能である。また、演出モードAであるか演出モードBであるかにかかわらず、共通演出として、共通演出用の第1ステップアップ予告演出と、第2ステップアップ予告演出と、ボタン演出とを実行可能である。
その後、S702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図20〜図22は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
コマンド受信バッファとして、たとえば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図8参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(S634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S648)。
受信した演出制御コマンドが第1確変状態指定コマンドであれば(S649)、演出制御用CPU101は、確変大当りとなったことに基づく15ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第1確変状態フラグをセットする(S650)。
受信した演出制御コマンドが第2確変状態指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、突然確変大当りとなったことに基づく2ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第2確変状態フラグをセットする(S652)。
受信した演出制御コマンドが確変終了指定コマンドであれば(S653)、演出制御用CPU101は、確変遊技状態を終了したと判断し、第1確変状態フラグまたは第2確変状態フラグをリセットする(S654)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S655)。そして、S611に移行する。
図23は、図19に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図24は、図23に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に応じた値に更新する(S813)。
図25は、図23に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読出す(S501)。次いで、演出制御用CPU101は、S501で読出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S502)。すなわち、演出制御用CPU101によってS502の処理が実行されることによって、変動表示パターン決定手段が決定した変動表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の変動表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(たとえば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組合せ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
S502では、演出制御用CPU101は、たとえば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(非確変図柄の大当り図柄)を決定する。また、演出制御用CPU101は、たとえば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(確変図柄の大当り図柄)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、たとえば、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組合せを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組合せ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや、小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」等の演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドに基づいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。たとえば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」等の停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、たとえば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(S503)。この実施の形態では、S503において、予告演出として、ステップアップ予告演出やボタン予告演出を設定する場合を説明する。
なお、演出図柄の変動表示中に実行する予告演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、様々な予告演出を実行可能である。たとえば、演出制御用CPU101は、S503において、群予告演出やミニキャラ予告演出、メッセージ予告演出の設定を行なったり、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを用いた役物予告の設定を行なうようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(S504)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S505)。
図26は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組合せが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図26に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、S503の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S507)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S508)。
次に、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容について説明する。図27は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。なお、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出には、演出モードAの場合にのみ出現可能な演出モードA用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードBの場合にのみ出現可能な演出モードB用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードAであるか演出モードBであるかにかかわらず共通に出現可能な共通演出用の第1ステップアップ予告演出とがあるのであるが、図27に示す例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の場合が示されている。
第1ステップ予告(右側のステップアップ予告)では、5つの予告演出(予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出E)で構成されている。図27に示すように、予告演出Aとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行なわれる。予告演出Bとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行なわれる。予告演出Cとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行なわれる。予告演出Dとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行なわれる。予告演出Eとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行なわれる。
なお、この実施の形態では、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出では、基本的な演出態様は、図27に示す共通演出用の第1ステップアップ予告演出と同様であるが、人のキャラクタに代えて動物のキャラクタが登場する演出が実行されるものとする。また、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出では、基本的な演出態様は、図27に示す共通演出用の第1ステップアップ予告演出と同様であるが、人のキャラクタに代えて魚のキャラクタが登場する演出が実行されるものとする。
また、第2ステップアップ予告(左側のステップアップ予告)では、4つの予告演出(予告演出W、予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1)で構成されている。なお、図27では、予告演出Y2,Y3および予告演出Z2,Z3については図示を省略している。図27に示すように、予告演出Wとして、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行なわれる。予告演出Xとして、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行なわれる。予告演出Y1として、演出表示装置9の表示画面の上方の領域において風が吹いて木が揺れる演出が行なわれる。予告演出Z1として、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてかもめが飛んでくる演出が行なわれる。
第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の1つ目のステップである予告演出A,Wは、ステップアップ予告の第1ステップSU1と呼ぶ場合がある。第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の2つ目のステップである予告演出B,Xは、ステップアップ予告の第2ステップSU2と呼ぶ場合がある。第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の3つ目のステップである予告演出C,Y1は、ステップアップ予告の第3ステップSU3と呼ぶ場合がある。第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の4つ目のステップである予告演出D,Z1は、ステップアップ予告の第4ステップSU4と呼ぶ場合がある。第1ステップアップ予告の5つ目のステップである予告演出Eは、ステップアップ予告の第5ステップSU5と呼ぶ場合がある。
次に、パチンコ遊技機1において実行される演出のうち、視認性変更演出について説明する。視認性変更演出とは、予告演出等の所定の演出を行なうために、演出表示装置9での予告演出の画像表示の視認性を基準状態よりも低い低視認状態に変更(変化)させる演出である。たとえば、後述する唐草モチーフ態様を用いる予告演出の実行中における視認性変更演出としては、予告演出が実行されていることは視認可能であるが唐草モチーフ態様を視認困難とする演出(以下、視認困難演出という)が行なわれる。
この実施の形態では、視認性変更演出の一例として実行されるブラックアウト演出について説明する。ブラックアウト演出は、演出表示装置9において、演出図柄(飾り図柄)の変動表示を開始した後に表示画面の表示内容が暗転(ブラックアウトする)し、その暗転した状態の継続時間に応じて大当りに対する期待度(信頼度)が異なるような態様の予告演出である。
この実施の形態では、ブラックアウト演出における暗転では、演出図柄、キャラクタ、および、背景画像等の演出画像が表示された表示画面全体が半透明の黒色等のブラックアウト色で覆われたような暗い画像に変更される。つまり、この実施の形態におけるブラックアウト演出では、たとえば、表示画面全体を黒一色の画像に暗転するのではなく、通常表示されている演出画像(演出図柄、キャラクタ、および、背景画像等の演出画像)の前面側に半透明の黒色等の所定色の画像を重ねて表示することにより、表示画面全体の画像の明度を低下させて画像を全体的に暗くする演出が行なわれる。これにより、たとえば唐草モチーフ態様を用いる予告演出が実行されていることは視認可能であるが唐草モチーフ態様を視認困難とする視認困難演出を行なうことができる。
なお、後述するように、ブラックアウト演出は、表示画面全体が単色の暗転した状態が必ずしも延々と継続するのではなく、後述するように、時間経過に応じて表示画面全体が、半透明の青黒色の状態から半透明の黄黒色の状態に変化し、次いで半透明の黄黒色の状態から半透明の緑黒色の状態に変化し、最後に半透明の緑黒色の状態から半透明の赤黒色の状態に変化するようにしてもよい。
なお、ブラックアウト演出の態様は、この実施の形態で示したものに限らず、表示画面全体が暗転して見えるものであれば、たとえば、ブラックアウト演出に用いる半透明の暗い色として、完全な黒色のような一色のみを固定的に用いるようにしてもよく、たとえば、青みがかった黒色(青黒色)と、赤みがかった黒色(赤黒色)とのような複数色から選択した色を用いるようにしてもよい。
また、視認性変更演出としては、ブラックアウト演出に類似する演出として、半透明の黒色画像に代えて、青色、黄色、赤色等のその他の色について半透明の色の画像を演出画像の前面側に表示することにより、演出画像を視認しにくい状態とする演出を行なうようにしてもよい。このようにすれば、たとえば唐草モチーフ態様を用いる予告演出が実行されていることは視認可能であるが唐草モチーフ態様を視認困難とする視認困難演出を行なうことができる。
また、視認性変更演出のその他の例としては、演出画像の一部または全部を変形させて視認しにくい状態とする演出、および、演出画像の一部または全部を半透明にして色が薄い画像とすることで視認しにくい状態とする演出等、演出画像の視認性が変更されるような演出であればどのようなものであってもよい。
また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、予告演出等の各種演出が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率、割合)を示している。たとえば、変動表示中に予告演出が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合に予告演出が実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方に予告演出が実行される割合)を計算することによって求められる。
図28〜図33は、S503の予告演出設定処理を示すフローチャートであ
る。
予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出決定用の乱数(演出制御用CPU101により所定条件の成立ごとに更新され、所定のタイミングで抽出される演出決定用の乱数のうちの1つ)に基づいて、図34に示すブラックアウト演出判定テーブルを用いて、大当り決定時(通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)と大当り以外決定時(はずれ、小当り)とのそれぞれについて、ブラックアウト演出有り(ブラックアウト演出を実行すること)とするか、ブラックアウト演出なし(ブラックアウト演出を実行しないこと)とするかを決定する(S5000A)。
この実施の形態では、受信した変動パターン種別コマンドに基づいて、大当り決定時と大当り以外決定時とのどちらに該当するかを判別し、図34に示すように、大当り決定時には、70パーセントの確率でブラックアウト演出有りと決定し、30パーセントの確率でブラックアウト演出なしと決定する。一方、大当り以外決定時には、30パーセントの確率でブラックアウト演出有りと決定し、70パーセントの確率でブラックアウト演出なしと決定する。このように、大当り決定時には、大当り以外決定時と比べて、ブラックアウト演出を実行することが決定される割合が高い。これにより、ブラックアウト演出が実行されたときに、遊技者の期待感を高めることができる。
次に、演出制御用CPU101は、S5000Aによりブラックアウト演出を実行すると決定されたか否かを判断する(S5000B)。ブラックアウト演出を実行しないと決定されたときは、後述するS5001に進む。一方、ブラックアウト演出を実行すると決定されたときは、ブラックアウト演出を実行する決定がされていることを示すブラックアウト演出フラグをセットし(S5000C)、後述するS5001に進む。
S5001において、演出制御用CPU101は、予告種別決定用の乱数に基づいて、図35に示す予告種別判定テーブルを用いて、予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定する(S5001)。なお、この実施の形態では、専用演出は、共通演出と比較して出現割合が高く、図35に示すように、60パーセントの確率で予告演出の種別として専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードA用の第1ステップアップ予告演出、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別として共通演出用の第1ステップアップ予告演出と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別としてボタン予告演出と決定する。
したがって、この実施の形態では、共通演出用の予告演出(たとえば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出やボタン予告演出)と比較して、専用演出用の予告演出(たとえば、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)の方が出現割合が高くなる。
この実施の形態では、先にS5001で予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定した後に、後述するS5005,S5008,S5009,S5013,S5016,S5017,S5021,S5024,S5025,S5028,S5031,S5032で図37〜図39に示す第1予告設定テーブルを用いて第1ステップアップ予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定したり、後述するS5034で図40に示すボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定する場合を説明する。
なお、図35に示す予告種別判定テーブルにおいて、専用演出用の第1ステップアップ予告演出、共通演出用の第1ステップアップ予告演出、およびボタン予告演出に加えて予告演出なしにも判定値を割当てるようにし、S5001で、予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定するとともに、予告演出の実行の有無自体も決定するようにしてもよい。そして、図37〜図39に示す第1予告設定テーブルや図40に示すボタン予告設定テーブルでは予告演出なしに判定値を割当てないようにし、後述するS5005,S5008,S5009,S5013,S5016,S5017,S5021,S5024,S5025,S5028,S5031,S5032,5034では、第1ステップアップ予告演出の態様やボタン予告演出の態様のみを決定するようにしてもよい。そのように構成すれば、予告種別判定テーブルの設定変更のみを行なえば予告演出の出現率を調整できるので、予告演出の出現率の調整を簡易化することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(S5002)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(S5002のY)、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5003)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番にしたがって1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出のことをいう。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。たとえば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度等が段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、等の態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度等が段階的に増える、等の態様であってもよい。
なお、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出は共通演出の1つであり、図27に示したように、第2ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の上方の表示領域において背景画像を段階的に変化(発展、転換)させていく演出としている。
図36の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、予告演出Wのみ実行される演出態様(「W」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行される演出態様(「W→X」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y1が実行される演出態様(「W→X→Y1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y2が実行される演出態様(「W→X→Y2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y3、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z3」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図37〜図47)においても同様である。また、図36に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、および「W→X」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5003において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)に基づいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5004)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5005)。
この実施の形態では、図27に示したように、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図37に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、および「A→B」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5005において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)に基づいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(S5004のN)、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5006)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(S5007)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5008)。
この実施の形態では、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(動物のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、予告演出「なし」と、予告演出A1のみ実行される演出態様(「A1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1が実行される演出態様(「A1→B1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1が実行され、その後に予告演出C1が実行される演出態様(「A1→B1→C1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1、予告演出C1、予告演出D1が順に実行される演出態様(「A1→B1→C1→D1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1、予告演出C1、予告演出D1、予告演出E1が順に実行される演出態様(「A1→B1→C1→D1→E1」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図38に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」「A1」の発展パターン、および「A1→B1」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、「A1→B1→C1」、「A1→B1→C1→D1」、「A1→B1→C1→D1→E1」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C1以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C1以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5008において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)に基づいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図39の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5009)。
この実施の形態では、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(魚のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図39の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、予告演出「なし」と、予告演出A2のみ実行される演出態様(「A2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2が実行される演出態様(「A2→B2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2が実行され、その後に予告演出C2が実行される演出態様(「A2→B2→C2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2、予告演出C2、予告演出D2が順に実行される演出態様(「A2→B2→C2→D2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2、予告演出C2、予告演出D2、予告演出E2が順に実行される演出態様(「A2→B2→C2→D2→E2」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図39に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」「A2」の発展パターン、および「A2→B2」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図39の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、「A2→B2→C2」、「A2→B2→C2→D2」、「A2→B2→C2→D2→E2」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C2以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C2以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5009において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)に基づいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
S5002において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(S5002のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S5010)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(S5010のY)、演出制御用CPU101は、図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5011)。
図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図36に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、「W→X」の発展パターン、「W→X→Y1」の発展パターン、「W→X→Y2」の発展パターン、および「W→X→Y3」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5011において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)に基づいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5012)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5013)。
図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図37に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、「A→B」の発展パターン、および「A→B→C」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5013において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)に基づいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(S5012のN)、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5014)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(S5015)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5016)。
図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図38に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A1」の発展パターン、「A1→B1」の発展パターン、および「A1→B1→C1」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、「A1→B1→C1→D1」および「A1→B1→C1→D1→E1」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D1以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5016において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)に基づいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図39の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5017)。
図39の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図39の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図39に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A2」の発展パターン、「A2→B2」の発展パターン、および「A2→B2→C2」の発展パターンにのみ判定値が割振られている。
なお、図39の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、「A2→B2→C2→D2」および「A2→B2→C2→D2→E2」に対して判定値が割振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D2以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、S5017において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)に基づいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
S5010において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(S5010のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S5018)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(S5018のY)、演出制御用CPU101は、図36の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5019)。
図36の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルや図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図36に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5019において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)に基づいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5020)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図37の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5021)。
図37の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)や図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図37に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5021において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)に基づいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(S5020のN)、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5022)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(S5023)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図38の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5024)。
図38の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)や図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図38に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5024において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)に基づいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図39の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5025)。
図39の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図39の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)や図39の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図39に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5025において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)に基づいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
S5018において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(S5018のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図36の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5026)。
図36の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図36に示す例では、大当りとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5026において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)に基づいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5027)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図37の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5028)。
図37の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図37の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図37に示す例では、大当りとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5028において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)に基づいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(S5027のN)、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(S5029)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(S5030)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図38の右下に示すス大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5031)。
図38の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図38の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図38に示す例では、大当りとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5031において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)に基づいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図39の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5032)。
図39の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図39の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。また、図39に示す例では、大当りとなる場合には、すべての発展パターンに対して判定値が割振られている。
演出制御用CPU101は、S5032において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)に基づいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様の決定は、大当りの種類にかかわらず、大当り時において同じ予告設定テーブル(第1予告設定テーブル、第2予告設定テーブル)を用いている。しかし、すべての大当り種類に同じ予告設定テーブルを用いるのではなく、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りおよび小当りの各々において使用する予告設定テーブルを備え、大当り種類に対応する予告設定テーブルを用いてステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様を決定するようにしてもよい。この場合、各々の予告設定テーブルにおいて予告演出の対する判定値の振り分けを異ならせることにより、大当りの種類に応じてステップアップ予告の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。たとえば、確変大当りは通常大当りに比べて、「A→B→C→D→E」の演出態様等のステップアップが続くパターンが選択されやすいようにテーブルを設定することで、より一層の興趣の向上が図られる。また、突然確変大当りと小当りとにおいて、たとえば突然確変大当りでは「W→X→Y3→Z3」が選択され、小当りにおいては「W→X→Y3→Z3」が選択されないようにテーブルを設定することによって、大入賞口の開放態様が類似または同一であり、突然確変大当りと小当りとの見分けが付かない場合の遊技状態(確変状態であるか否かの見分けが付かない遊技状態)となっても、予告演出の演出態様で突然確変大当りと小当りとのいずれが発生したかを判別することができ、遊技性の向上が図れる。
次いで、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別がボタン予告演出であるか否かを確認する(S5033)。予告演出の種別がボタン予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図40に示すボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(S5034)。具体的には、変動パターンコマンドに基づく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドに基づく表示結果(大当りの判定結果)の内容に基づいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ボタン予告演出は、共通演出の1つであり、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて演出表示装置9の表示画面に所定の画像を表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。なお、ボタン予告演出は、ステップアップ予告演出とは異なり、1回または複数回変化する予告演出ではない(操作ボタン120の操作に応じて段階的に1回または複数回変化(発展)させる予告演出ではない)。
図40に示すボタン予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、早いタイミングで第1メール予告演出(メールの開封1段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第1メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングで第2メール予告演出(メールの開封2段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第2メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングでカード予告演出(カードが出現する予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングでカード予告演出が実行される演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割振られている。
演出制御用CPU101は、S5034において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とボタン予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割当てられた予告演出(「なし」、「第1メール予告で早いタイミング」、「第1メール予告で遅いタイミング」、「第2メール予告で早いタイミング」、「第2メール予告で遅いタイミング」、「カード予告で早いタイミング」、「カード予告で遅いタイミング」)に基づいて、ボタン予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当りの種類にかかわらず、大当り時において同じ大当り用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いてボタン予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数のボタン予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、ボタン予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
以上のように、この実施の形態では、S5001〜S5034に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定された予告設定テーブル(図36〜図40参照)を用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々の予告設定テーブルの容量を軽減することができる。
なお、予告設定テーブルを予告演出ごとに設定するのではなく、この実施の形態で実行される複数の予告演出の組合せが設定された予告設定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば、複数の予告演出の組合せが設定された予告演出テーブルを用いて、1回の決定処理で各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのようにすれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
また、この実施の形態では、既に説明したように、専用演出用の予告演出(たとえば、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)は、共通演出用の予告演出(たとえば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、実行割合が高くなるのであるが、たとえば、図37〜図39に示す例で比較すると、専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードAや演出モードBの第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には80%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定されるのに対して、共通演出用の予告演出(たとえば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には90%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定され、共通演出の方が第1ステップアップ予告演出の実行割合が高い。また、たとえば、専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードAや演出モードBの第1ステップアップ予告演出)では、非リーチはずれとなる場合には50%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定されるのに対して、共通演出用の予告演出(たとえば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には80%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定され、共通演出の方が第1ステップアップ予告演出の実行割合が低い。したがって、この実施の形態では、専用演出用の予告演出の方が共通演出用の予告演出と比較して出現割合が高くなる一方で、大当りに対する期待度(信頼度)は、共通演出用の予告演出の方が専用演出用の予告演出よりも高いといえる。
ただし、共通演出用の予告演出の方が専用演出用の予告演出と比較して全体的に大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっていればよく、全体的に大当りに対する期待度(信頼度)が共通演出用の予告演出の方が高くなっていれば、大当りとなる場合の実行割合が専用演出用の予告演出の方が高くなっていてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出フラグがセットされているか否かを判断する(S5034A)。ブラックアウト演出フラグがセットされているとき、すなわち、ブラックアウト演出を実行する決定がされているときは、後述するS5034Bに進む。
一方、ブラックアウト演出フラグがセットされていないとき、すなわち、ブラックアウト演出を実行しない決定がされているとき、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5035)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5035のY)、演出制御用CPU101は、図41(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5036)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5035のN)、演出制御用CPU101は、図41(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5037)。
この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にモチーフ態様を出現させることによって大当りの可能性があることを報知する演出が行なわれる。この実施の形態では、モチーフ態様が表示される場合には、演出表示装置9の表示画面上に表示される地面や木、人物、かもめ、演出図柄、メール、カード等の絵が、各予告演出で共通の唐草模様の態様で表示される。なお、この実施の形態では、モチーフ態様としての唐草模様の態様を唐草モチーフ態様ともいう。
モチーフ態様とは、大当りと決定されたことを予告するための予告表示の一部に、各予告演出で共通に出現させる表示態様である。具体的には、モチーフ態様は、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩である。なお、モチーフ態様として、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩に加えて、形状も通常の表示態様と異ならせる(たとえば、複数予告演出に登場する各キャラクタに、共通のアクセサリをつけた状態で登場させたり、共通のヘルメットや帽子をかぶらせた状態で登場させたりする演出を実行する)ようにしてもよい。また、たとえば、各予告演出において、モチーフ態様として、共通の文字(たとえば、大当り等の文字)を登場させる演出を実行する等、モチーフ態様の例は、この実施の形態で示したものに限られない。
次いで、演出制御用CPU101は、S5003,S5011,S5019,S5026で第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定したか否かを確認する(S5038)。第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定されている場合には(S5038のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5039)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5039のY)、演出制御用CPU101は、図42(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5040)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5039のN)、演出制御用CPU101は、図42(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5041)。
次いで、演出制御用CPU101は、S5005,S5013,S5021,S5028で共通演出用の第1ステップアップ予告演出のステップBを実行することに決定したか否か、S5008,S5016,S5024,S5031で演出モードA用の第1ステップアップ予告演出のステップB1を実行することに決定したか否か、またはS5009,S5017,S5025,S5032で演出モードB用の第1ステップアップ予告演出のステップB2を実行することに決定したか否かを確認する(S5042)。共通演出用の第1ステップアップ予告演出のステップB、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出のステップB1、または演出モードB用の第1ステップアップ予告演出のステップB2を実行することに決定されている場合には(S5042のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5043)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5043のY)、演出制御用CPU101は、図43(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(キャラクタ用)を用いて、演出表示装置9に表示するキャラクタ(共通演出の場合は人物のキャラクタ、演出モードAの場合は動物のキャラクタ、演出モードBの場合は魚のキャラクタ)を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5044)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5043のN)、演出制御用CPU101は、図43(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(キャラクタ用)を用いて、演出表示装置9に表示するキャラクタ(共通演出の場合は人物のキャラクタ、演出モードAの場合は動物のキャラクタ、演出モードBの場合は魚のキャラクタ)を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5045)。
次いで、演出制御用CPU101は、S5003,S5011,S5019,S5026で第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定したか否かを確認する(S5046)。第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定されている場合には(S5046のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5047)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5047のY)、演出制御用CPU101は、図44(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5048)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5047のN)、演出制御用CPU101は、図44(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5049)。
以上のように、S5035〜S5049の処理が実行されることによって、演出図柄の変動表示において唐草モチーフ態様を1回または複数回(最大で5回)出現させることが決定される。なお、この実施の形態では、図41〜図47に示すように、大当りと決定されている場合には、はずれと決定されている場合と比較して、高い割合で唐草モチーフ態様を出現させることに決定される。また、この実施の形態では、後述するように、はずれである場合には、唐草モチーフ態様の出現数が所定数未満(本例では、3未満)に制限される(後述するS5082〜S5086参照)。したがって、演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様が出現する場合には、唐草モチーフ態様の出現数が多くなるにしたがって、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
なお、大当りの種別として確変大当りと通常大当りとのいずれかが選択される構成において、表示結果を確変状態とならない通常大当り(遊技者にとって不利な大当り)とするが決定されたときに、唐草モチーフ態様の出現数を所定数以下に制限する制御を行なうようにしてもよい。大当りとなった後に時短状態に所定期間(たとえば、変動表示回数で制限される)に亘り時短状態に制御される構成において、時短状態の期間が複数の長さの期間から選択される場合に、遊技者にとって不利な期間(予め定められた短い期間)が選択されたときに、唐草モチーフ態様の出現数を所定数以下に制限する制御を行なうようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5050)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5050のY)、演出制御用CPU101は、図45(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5051)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5050のN)、演出制御用CPU101は、図45(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5052)。
次いで、演出制御用CPU101は、S5034でメール予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(S5053)。メール予告演出を実行することに決定されている場合には(S5053のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5054)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5054のY)、演出制御用CPU101は、図46(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5055)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5054のN)、演出制御用CPU101は、図46(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5056)。
次いで、演出制御用CPU101は、S5034でカード予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(S5057)。カード予告演出を実行することに決定されている場合には(S5057のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(S5058)。大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(S5058のY)、演出制御用CPU101は、図47(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5059)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(S5058のN)、演出制御用CPU101は、図47(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(S5060)。
以上のように、S5035〜S5060の処理が実行されることによって、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様が最大で5回まで出現可能に決定される。
次いで、演出制御用CPU101は、第1確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(S5061)。すなわち、確変大当りとなったことに基づく15ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第1確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(S5062)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、S5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定したか否かを確認する(S5063)。
唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、S5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(S5064)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、S5066に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、S5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(S5065)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、S5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままS5066に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として2以上であるか否かを確認する(S5066)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様の出現数を制限するための書き替えテーブルにしたがって、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行なう(S5067)。
図48は、唐草モチーフ態様の出現数を制限するための書き替えテーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、たとえば、図48に示すように、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示する(予告演出に関係なく出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示する(予告演出に関係なく出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出である第2ステップアップ予告演出の予告演出Wで出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示する(共通演出であるボタン予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示する(共通演出であるボタン予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出用の第1ステップアップ予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。また、たとえば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出である第2ステップアップ予告演出の予告演出Z1で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行なう。
また、この実施の形態では、図48に示すように、唐草モチーフ態様の出現数の制限を行なう場合に、いずれの予告演出で登場する唐草モチーフ態様(ただし、地面と図柄で登場する唐草モチーフ態様は予告演出に関係なく出現)を優先して残すかを示す優先順位が定められている。
この実施の形態では、優先順位は、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように定められている。たとえば、図48に示すように、非リーチはずれ時の予告演出の出現確率で比較すると、第2ステップアップ予告演出の予告演出Z1は出現確率が0%であるので(図36参照)、予告演出Z1で登場するかもめの唐草モチーフ態様を最も優先的に残すものとし、優先順位を1としている。また、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の予告演出Bは出現確率が1%であるので(20/100×5/100:図35、図37参照)、予告演出Bで登場する人物Bの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を2としている。また、カード予告演出は出現確率が1.6%であるので(20/100×4/50:図35、図40参照)、カード予告演出で登場するカードの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を3としている。また、メール予告演出は出現確率が3.2%であるので(20/100×8/50:図35、図40参照)、メール予告演出で登場するメールの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を4としている。また、第2ステップアップ予告演出の予告演出Wは出現確率が5%であるので(20/100×25/100:図35、図36参照)、予告演出Wで登場する木の唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を5としている。
また、演出図柄や地面については予告演出に関係なく出現する(言い換えれば、出現確率100%といえる)ので、演出図柄の唐草モチーフ態様や地面の唐草モチーフ態様については、最も優先順位を低くし、それぞれ優先順位を6,7としている。また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中の遅いタイミングで登場する演出図柄の唐草モチーフ態様の方を優先順位6とし、演出図柄の変動表示中の早いタイミングで登場する地面の唐草モチーフ態様の方を優先順位7と最も優先順位を低くしている。なお、逆に、地面の唐草モチーフ態様の方を優先順位6とし、演出図柄の唐草モチーフ態様の方を優先順位7としてもよい。
なお、専用演出用の第1ステップアップ予告演出で唐草モチーフ態様が登場しうる予告演出B1,B2の出現確率は、図48に示す唐草モチーフ態様が登場しうる共通演出用の各予告演出の出現確率よりも高い。たとえば、非リーチはずれ時で見ると、予告演出B1,B2の出現確率は、60/100×25/100=15%である(図35、図38、図39参照)。
S5067では、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、まず、優先順位が最も低い唐草モチーフ態様の地面の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の地面の表示を通常の表示態様の地面の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、次に優先順位が低い唐草モチーフ態様の演出図柄の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の演出図柄の表示を通常の表示態様の演出図柄の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、次に優先順位が低い予告演出Wで登場する唐草モチーフ態様の木の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の木の表示を通常の表示態様の木の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、次に優先順位が低いメール予告演出で登場する唐草モチーフ態様のメールの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のメールの表示を通常の表示態様のメールの表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、次に優先順位が低いカード予告演出で登場する唐草モチーフ態様のカードの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のカードの表示を通常の表示態様のカードの表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、次に優先順位が低い予告演出Bで登場する唐草モチーフ態様の人物の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の人物の表示を通常の表示態様の人物の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、最も優先順位が高い予告演出Z1で登場する唐草モチーフ態様のかもめの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のかもめの表示を通常の表示態様のかもめの表示に変更する。
以上のように、S5061〜S5067の処理が実行されることによって、15ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当り(突然確変大当りを含む)またははずれ(小当りを含む)と決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出が実行され、通常大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限するように制御される。すなわち、確変大当りと決定されている場合には新たな確変状態が始まり、少なくともはずれと決定されている場合には現在の確変状態が終了しないのであるから、唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出の実行を許可し、通常大当りと決定されている場合には確変状態が終了してしまうのであるから、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限する。そのようにすることによって、唐草モチーフ態様が2回以上出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、S5063において、唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、たとえば、唐草モチーフ態様が他の閾値(たとえば、1や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、S5067で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(たとえば、1や3)未満に制限するように制御してもよい。たとえば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、通常大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様がまったく出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、S5067において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにする等、他の制限方法を用いてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、第2確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(S5068)。すなわち、突然確変大当りとなったことに基づく2ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第2確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(S5069)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、S5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定したか否かを確認する(S5070)。
唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、S5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(S5071)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、S5073に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、S5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(S5072)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、S5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままS5073に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として2以上であるか否かを確認する(S5073)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行なう(S5074)。なお、S5074の具体的な処理内容は、S5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、S5068〜S5074の処理が実行されることによって、2ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限するように制御される。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出の実行を許可するように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、S5070において、唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、たとえば、唐草モチーフ態様が他の閾値(たとえば、1や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、S5067で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(たとえば、1や3)未満に制限するように制御してもよい。たとえば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、確変大当り以外の場合には、唐草モチーフ態様がまったく出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、S5074において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにする等、他の制限方法を用いてもよい。
第2確変状態フラグもセットされていなかった場合には(S5068のN)、遊技状態が通常状態に制御されているということである。この場合、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(S5075)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されていれば、S5076〜S5086の処理を実行することなく(すなわち、出現させる唐草モチーフ態様を制限する処理を実行することなく)、処理を終了する。
確変大当りとすることに決定されていなければ、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(S5076)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、S5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定したか否かを確認する(S5077)。なお、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様を最大5つ決定可能であり、唐草モチーフ態様を最大の5つ決定した場合には、S5077でYと判定される。
唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、S5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(S5078)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、S5080に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、S5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(S5079)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、S5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままS5080に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として5以上であるか否かを確認する(S5080)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として5以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限する処理を行なう(S5081)。なお、S5081の具体的な処理内容は、S5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、S5075〜S5081の処理が実行されることによって、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限するように制御される。そのようにすれば、5以上の唐草モチーフ態様が出現すれば(本例では、唐草モチーフ態様が最大の5つ出現すれば)確変大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。
なお、この実施の形態では、S5077において、唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、たとえば、唐草モチーフ態様が他の閾値(たとえば、3や4)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、S5081で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(たとえば、3や4)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、S5081において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにする等、他の制限方法を用いてもよい。
通常大当りとすることにも決定されていなければ(S5076のN)、演出制御用CPU101は、S5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定したか否かを確認する(S5082)。
唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、S5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(S5083)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、S5085に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、S5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(S5084)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、S5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままS5085に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として3以上であるか否かを確認する(S5085)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として3以上であれば、演出制御用CPU101は、図48に示す書き替えテーブルにしたがって、出現させる唐草モチーフ態様を3未満に制限する処理を行なう(S5086)。なお、S5081の具体的な処理内容は、S5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、S5075,S5076,S5082,S5086の処理が実行されることによって、大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を3未満に制限するように制御される。そのようにすれば、3以上の唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、S5076〜S5086の処理は実行しないようにして、出現させる唐草モチーフ態様を制限しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、S5082において、唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、たとえば、唐草モチーフ態様が他の閾値(たとえば、1や2)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、S5086で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(たとえば、1や2)未満に制限するように制御してもよい。たとえば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、確変大当り以外の場合には、唐草モチーフ態様がまったく出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、S5086において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにする等、他の制限方法を用いてもよい。
また、前述のS5034Aでブラックアウト演出フラグがセットされていると判断されたとき、すなわち、ブラックアウト演出を実行する決定がされているときは、図30のS5034Bに示すように、演出制御用CPU101は、S5001で決定した予告演出の種別の決定結果に基づいて、前述の第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告を含むステップアップ予告(以下、単に「ステップアップ予告」という場合は、第1,第2ステップアップ予告の両方を含む予告を指すものとする)を行なう決定がされているか否かを判断する(S5034B)。
ステップアップ予告を行なう決定がされているときは、図49(A),(B)に示すステップアップ有り用ブラックアウト演出設定テーブルを用いて、実行するブラックアウト演出の種類を決定し(S5034C)、処理を終了する。一方、ステップアップ予告を行なわない決定がされているときは、図49(C),(D)に示すステップアップなし用ブラックアウト演出設定テーブルを用いて、実行するブラックアウト演出の種類を決定し(S5034D)、処理を終了する。
このように、図36のS5034Aでブラックアウト演出フラグがセットされていると判断されたときは、S5035〜S5049を実行せずに、S5034BまたはS5034Cに進んでブラックアウト演出の種類が決定される。これにより、ブラックアウト演出を実行することが決定されているときには、唐草モチーフ態様を表示する演出を行なうことが禁止される。このように、唐草モチーフ態様と、ブラックアウト演出との同時発生が禁止されるため、たとえば、唐草モチーフ態様を表示する演出が実行されていないにもかかわらず唐草モチーフ態様で表示されているものと遊技者が誤判断する場合のような、画像表示による演出が行なわれるときの演出内容を遊技者が誤解することを防ぐことができる。
なお、唐草モチーフ態様と、ブラックアウト演出との同時発生が禁止する処理としては、次に示す処理のうち、いずれの処理を用いてもよい。
ブラックアウト演出を実行するか否かの第1の決定処理と、唐草モチーフ態様を表示するか否かの第2の決定処理とのうち、第1の決定処理を先に実行し、ブラックアウト演出を実行する決定がされたときは、その後の第2の決定処理において唐草モチーフ態様を表示する決定がされないようにする。
また、前記第2の処理を実行した後前記第1の処理を実行する場合において、唐草モチーフ態様を表示する決定がされたときは、その後の第1の決定処理においてブラックアウト演出を実行する決定がされないようにする。
また、前記第1の処理と、第2の処理とを独立的に実行して(一方の決定結果が他方の決定結果の影響を受けなるように独立的に実行するもの)それぞれの決定をし、唐草モチーフ態様を表示する決定がされたときは、ブラックアウト演出を実行する決定を強制的に取消すか、または、ブラックアウト演出を実行する決定がされたときは、唐草モチーフ態様を表示する決定を強制的に取消す処理を行なう。
図49には、ステップアップ有り用ブラックアウト演出設定テーブルとステップアップなし用ブラックアウト演出設定テーブルとを含むブラックアウト演出設定テーブルが表形式で示されている。
図49(A)は、大当りとする決定がされたときに用いるステップアップ有り用ブラックアウト演出設定テーブルであり、図49(B)は、大当り以外(はずれ、小当り)とする決定がされたときに用いるステップアップ有り用ブラックアウト演出設定テーブルである。これらテーブルでは、ステップアップ予告を行なうときにブラックアウト演出を行なう複数種類のブラックアウト演出X1,X2,Y1,Y2,Z1,Z2のそれぞれに対して、ブラックアウト演出決定用の乱数(演出制御用CPU101により所定条件の成立ごとに更新され、所定のタイミングで抽出される演出決定用の乱数のうちの1つ)の判定値(1〜100の合計100個)が割振られている。これらテーブルでは、各ブラックアウト演出について、実行する時間(S1〜S3)、および、判定値の割振数が付記されており、さらに、大当りに対する期待度(A〜Fの5段階)も付記されている。
また、図49(C)は、大当りとする決定がされたときに用いるステップアップなし用ブラックアウト演出設定テーブルであり、図49(B)は、大当り以外(はずれ、小当り)とする決定がされたときに用いるステップアップなし用ブラックアウト演出設定テーブルである。これらテーブルでは、ステップアップ予告を行なわないときにブラックアウト演出を行なう複数種類のブラックアウト演出A,B,C,Dのそれぞれに対して、ブラックアウト演出決定用乱数の判定値(1〜100の合計100個)が割振られている。これらテーブルでは、各ブラックアウト演出について、実行する時間(T1〜T4)、および、判定値の割振数が付記されており、さらに、大当りに対する期待度(低、中、高の3段階)も付記されている。
図49(A),(B)に示すブラックアウト演出X1は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに青黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第1ステップSU1が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。ブラックアウト演出X2は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに赤黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第1ステップSU1が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。
第1ステップSU1までのステップアップ予告演出が行なわれるときにブラックアウト演出を実行する決定がされたときは、大当りであるか大当り以外であるかに応じて、図49(A),(B)のいずれかのテーブルが選択され、所定タイミングで抽出されたブラックアウト演出決定用乱数の抽出値に基づいて、図49(A),(B)に示す割振のような割合でブラックアウト演出X1,X2のいずれかが選択される。
ブラックアウト演出Y1は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに青黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第2ステップSU2が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。ブラックアウト演出Y2は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに赤黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第2ステップSU2が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。
第2ステップSU2までのステップアップ予告演出が行なわれるときにブラックアウト演出を実行する決定がされたときは、大当りであるか大当り以外であるかに応じて、図49(A),(B)のいずれかのテーブルが選択され、所定タイミングで抽出されたブラックアウト演出決定用乱数の抽出値に基づいて、図49(A),(B)に示す割振のような割合でブラックアウト演出Y1,Y2のいずれかが選択される。
ブラックアウト演出Z1は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに青黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第3ステップSU3が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。ブラックアウト演出Z2は、演出図柄の変動開始後1秒経過したときに赤黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を開始した後、ステップアップ予告演出の第3ステップSU3が終了するまでブラックアウト演出を継続するものである。
第3ステップ以上まで進行するステップアップ予告演出が行なわれるときにブラックアウト演出を実行する決定がされたときは、大当りであるか大当り以外であるかに応じて、図49(A),(B)のいずれかのテーブルが選択され、所定タイミングで抽出されたブラックアウト演出決定用乱数の抽出値に基づいて、図49(A),(B)に示す割振のような割合でブラックアウト演出Z1,Z2のいずれかが選択される。
図49(A),(B)に示すように、ブラックアウト演出X1,X2の組合せ、ブラックアウト演出Y1,Y2の組合せ、および、ブラックアウト演出Z1,Z2の組合せのそれぞれについては、大当りとすることが決定されたときに、大当り以外とすることが決定されたときよりも赤黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を実行する方の演出を選択する割合が高く、大当り以外とすることが決定されたときに、大当りとすることが決定されたときよりも青黒色の半透明色で暗転するブラックアウト演出を実行する方の演出を選択する割合が高い。これにより、ブラックアウト演出が実行されるときの暗転色がどの色になるかに応じて、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。
また、大当りとすることが決定されたときには、大当り以外とすることが決定されたときよりもステップアップ予告のステップアップ数が多くなるように制御されるので、ステップアップ数に応じて、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。これら、ステップアップ数およびブラックアウト演出での暗転色の期待感に基づいて、ブラックアウト演出における大当りへの期待度は、Z2>Z1>Y2>Y1>X2>X1という関係となる。
また、図49(A),(B)に示すステップアップ予告が行なわれるときのブラックアウト演出では、第4ステップまたは第5ステップまで進行するステップアップ予告演出が行なわれるときでも、ブラックアウト演出が第3ステップまで継続するものに決定される。これにより、ステップアップ予告が行なわれるときには、前述したように、ブラックアウト演出を実行することが決定されたときに、最大第5ステップまでステップアップするステップアップ予告でも、ブラックアウト演出の実行期間が第1ステップSU1〜第3ステップSU3の間に制限される。
図49(C),(D)に示すブラックアウト演出Aは、演出図柄の変動開始後1秒経過したときにブラックアウト演出を開始した後、演出図柄の変動開始後2.5秒を経過するまでブラックアウト演出を継続するものである。
ブラックアウト演出Bは、演出図柄の変動開始後1秒経過したときにブラックアウト演出を開始した後、演出図柄の変動開始後4秒を経過するまでブラックアウト演出を継続するものである。
ブラックアウト演出Cは、演出図柄の変動開始後1秒経過したときにブラックアウト演出を開始した後、ノーマルリーチの発生タイミングまでブラックアウト演出を継続するものである。
ブラックアウト演出Dは、演出図柄の変動開始後1秒経過したときにブラックアウト演出を開始した後、変動終了までブラックアウト演出を継続するものである。
なお、この実施の形態において、ブラックアウト演出の実行期間とは、演出図柄の変動表示中のブラックアウト演出が開始されてから終了するまでの期間である。この実施の形態では、図49に示すように、演出図柄の変動開始後1秒経過したタイミングでブラックアウト演出が開始されるので、その演出図柄の変動開始後1秒経過時から各ブラックアウト演出で定められたブラックアウト演出の終了時までがブラックアウト演出の実行期間となる。
なお、この実施の形態では、一律に演出図柄の変動開始後1秒経過したタイミングでブラックアウト演出が開始する場合を示しているが、たとえば、ブラックアウト演出の種類ごとにブラックアウト演出の始期が異なっていてもよい。たとえば、ブラックアウト演出Aの場合には演出図柄の変動開始後1秒経過後にブラックアウト演出Aを開始し、ブラックアウト演出Bの場合には演出図柄の変動開始後2秒経過後にブラックアウト演出Bを開始し、ブラックアウト演出Cの場合には演出図柄の変動開始後3秒経過後にブラックアウト演出Cを開始するというように、ブラックアウト演出の始期を異ならせてもよい。
また、この実施の形態でブラックアウト演出A〜Dとして示したブラックアウト演出の種類は、一例であり、さらに多くの種類のブラックアウト演出を決定可能に構成してもよく、たとえば、演出図柄の変動開始から5秒や6秒経過するまでブラックアウト演出が継続するものであってもよい。また、この実施の形態では、ブラックアウト演出Cについて、ノーマルリーチの発生タイミングまでブラックアウト演出Cを継続するものを示したが、この実施の形態で示したものにかぎらず、リーチ状態の途中までブラックアウト演出が継続するようなものでもよい。たとえば、ノーマルリーチとなった後スーパーリーチ発生のタイミングまでブラックアウト演出が継続するものなど、様々な種類のブラックアウト演出を実行可能である。
また、この実施の形態では、図49(C),(D)に示すように、ある所定期間(本例では、演出図柄の変動開始後1秒を経過してから4.2秒を経過するまでとする)を基準として、ブラックアウト演出は、その実行期間が所定期間以上であるときには実行期間が長くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。具体的には、この実施の形態では、図49(C),(D)に示すように、ノーマルリーチ発生のタイミング(ただし、この実施の形態では、少なくとも、演出図柄の変動表示を開始してから4.2秒経過後以降にノーマルリーチが発生可能であるものとする)まで実行期間が継続するブラックアウト演出Cと比較して、より実行期間が長い演出図柄の変動表示を終了するまで実行期間が継続するブラックアウト演出Dの方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている(ブラックアウト演出Dが出現した場合には大当り確定である)。従って、この実施の形態において、「ブラックアウト演出」とは、実行期間が所定期間(本例では、演出図柄の変動開始後1秒を経過してから4.2秒を経過するまで)以上であるときには実行期間が長くなるに従って演出図柄の表示結果として大当り図柄が導出表示される可能性が高いことを報知する予告演出であるともいえる。また、上記の意味で、「所定期間」とは、ブラックアウト演出における実行期間が長くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる基準となる最小の実行期間であるといえる。
一方で、この実施の形態では、必ずしもブラックアウト演出の実行期間が長くなるに従って大当りに対する期待度(信頼度)が高くなるとはかぎらず、実行期間が所定期間未満の第1期間(本例では、演出図柄の変動開始後1秒を経過してから4秒を経過するまで)のブラックアウト演出Bと比較して、実行期間が第1期間よりも短い第2期間(本例では、演出図柄の変動開始後1秒を経過してから2.5秒を経過するまで)のブラックアウト演出Aの方が大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっている。そのように、この実施の形態では、必ずしもブラックアウト演出の実行期間が長い方が大当りに対する期待度(信頼度)が高いとはかぎらないので、ブラックアウト演出の実行期間が短い場合であっても、大当りに対する期待感を持続させることができる。
以上のようにして決定された予告演出の有無および演出態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMの所定格納領域(予告演出格納領域)に格納(設定)される。
また、以上に示す処理が実行されることによって、この実施の形態では、モチーフ態様決定用の乱数を用いて各予告演出において唐草モチーフ態様を出現させるか否かを決定(S5035〜S5060参照)した後に、図48に示す書き替えテーブルを用いて、唐草モチーフ態様ではない通常の表示態様に差し替える制御が行なわれる。そのようにすることによって、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数が制限される。
また、S5061〜S5086の処理が実行されることによって、この実施の形態では、唐草モチーフ態様の出現数を制限する場合に、まず、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限する(S5065,S5072,S5079、S5084参照)。そして、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限しても、さらに制限が必要な場合に共通演出用の予告演出の中で出現確率の高いものから順に唐草モチーフ態様の出現を制限するように制御する(S5067,S5074,S5081,S5086参照)。したがって、出現割合が高い専用演出用の予告演出を、出現割合が低い共通演出用の予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位が定められているので、実行割合が低い共通演出用の予告演出では、いずれの演出モードにおいても唐草モチーフ態様の出現が制限されにくくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、出現割合が低い共通演出用の予告演出は、出現割合が高い専用演出用の予告演出と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高く、制限対象となりにくいように優先順位が定められている。したがって、大当りとなる割合が高い予告演出ではモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限しても、さらに制限が必要な場合に共通演出用の予告演出の中で出現確率の高いものから順に唐草モチーフ態様の出現を制限する場合を示しているが、S5067,S5074,S5081,S5086の処理では、それら共通演出用の予告演出の出現割合にかかわらず、抽選処理によりランダムに制限対象とする予告演出を選択して唐草モチーフ態様の出現を制限するようにしてもよい。要するに、少なくとも、出現割合の低い共通演出用の予告演出が出現割合の高い専用演出用の予告演出よりも優先して唐草モチーフ態様の出現が制限されにくくなるように構成されていればよい。
また、この実施の形態では、専用演出用の予告演出で出現可能な唐草モチーフ態様が1つである場合を示したが、専用演出用の予告演出で複数の唐草モチーフ態様が出現可能に構成してもよく、この場合、これら専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を図48と類似の書き替えテーブルを用いてその予告演出の出現割合に応じて優先順位を定めて制限するようにしてもよく、抽選処理によりランダムに制限対象とする予告演出を選択して唐草モチーフ態様の出現を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、S5075〜S5086に示すように、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示しているが、唐草モチーフ態様を制限する条件は、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに限られない。たとえば、ラウンド数の異なる大当り(たとえば、15ラウンド大当りと7ラウンド大当り)がある場合には、15ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様が所定数(たとえば、3や5)以上出現することを許可し、7ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様の出現回数を所定数(たとえば、3や5)未満に制限するようにしてもよい。
図50は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動時間タイマの値を1減算する(S842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S843)、プロセスデータの切替を行なう。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S845)。
次に、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出フラグがセットされているか否かを確認する(S846)。ブラックアウト演出フラグがセットされているときには、ブラックアウト演出を実行させるための処理であるブラックアウト演出実行処理を実行し(S847)、S848に進む。一方、ブラックアウト演出フラグがセットされていないときには、ブラックアウト演出実行処理を実行せずにS848に進む。
次に、演出制御用CPU101は、S848において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容にしたがってステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)が実行されているかどうかを確認する(S848)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(S848のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容に基づいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(S849)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(S849のY)、切替後のステップの予告演出が唐草モチーフ態様の表示対象であるか否かを確認する(S850)。唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容にしたがって、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(S851)。唐草モチーフ態様の表示対象でなければ、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容にしたがって、通常の表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(S850)。
次に、演出制御用CPU101は、ボタン予告演出(メール予告演出、カード予告演出)の実行タイミングとなっているか否かを確認する(S853)。なお、ボタン予告演出の実行タイミングとなっているか否かは、たとえば、変動時間タイマの値を確認することにより確認できる。ボタン予告演出の実行タイミングとなっていれば(S853のY)、演出制御用CPU101は、そのボタン予告演出が唐草モチーフ態様の表示対象であるか否かを確認する(S854)。唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する(S855)。唐草モチーフ態様の表示対象でなければ、演出制御用CPU101は、通常の表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する(S856)。
次いで、演出制御用CPU101は、その他の予告演出以外で唐草モチーフ態様を表示させるタイミングとなっているか否かを確認する(S857)。たとえば、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、唐草モチーフ態様の地面や演出図柄の表示タイミングとなっているか否かを確認する。そして、その他の唐草モチーフ態様の表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様の地面や演出図柄を表示させる制御を行なう(S858)。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S859)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S861)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S860)、S861に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
次に、演出図柄変動中処理のS847で実行されるブラックアウト演出実行処理について具体的に説明する。図51は、ブラックアウト演出実行処理を示すフローチャートである。
ブラックアウト演出実行処理において、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出を終了するタイミングとなっているか否かを確認する(S1001)。具体的に、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出として図49に示されたブラックアウト演出のうちのどのブラックアウト演出が選択されたかを確認し、選択されたブラックアウト演出の終了タイミングとなっているか否かを、変動表示開始時からの経過時間を計時する変動時間タイマの計時値に基づいて確認する。
ブラックアウト演出の終了タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、実行中のブラックアウト演出を終了し(S1002)、ブラックアウト演出フラグをリセットする(S1003)。そして、処理を終了する。
一方、S1001でブラックアウト演出の終了タイミングとなっていなければ、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告有りの予告演出が実行されるか否かを確認する(S1004)。ステップアップ予告有りの予告演出が実行されるか否かは、たとえば、S5001でいずれかのステップアップ予告を実行することが決定されていたかどうかを確認することにより判断できる。ステップアップ予告有りの予告演出が実行されることが決定されたときは、S1005に進み、ステップアップ予告を行なうときのブラックアウト演出を実行するための処理を行なう。一方、ステップアップ予告有りの予告演出が実行されることが決定されていないときは、後述するS1012に進み、ステップアップ予告以外の演出が行なわれるときのブラックアウト演出を実行するための処理を行なう。
S1004でステップアップ予告有りの予告演出が実行されることが決定されているときは、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してから1.0秒経過時であるか否かを変動時間タイマの値を確認することによって確認する(S1005)。
S1005で変動表示を開始してから1.0秒経過時であれば、演出時間タイマTをセットし(S1006)、当該演出時間タイマTによる計時を初期値(0)から開始させる。その後、S1009に進む。この演出時間タイマは、ステップアップ予告実行時に行なわれるブラックアウト演出を管理するために用いられる計時手段である。一方、S1005で変動表示を開始してから1.0秒経過時でなければ、演出時間タイマTがセットされているか否かを確認する(S1007)。演出時間タイマTがセットされていれば演出時間タイマTを加算更新し(S1008)、S1009に進む。一方、演出時間タイマTがセットされていなければ、処理を終了する。
S1009では、時間経過に応じて明度が変化するブラックアウト演出を行なうための明度変化処理を実行し(S1009)、処理を終了する。
次に、図52〜図59を用いて明度変化処理について具体的に説明する。
図52は、S1009で実行される明度変化処理を示すフローチャートである。図53は、明度変化処理で用いられる合成情報データテーブルの第1の例を示す説明図である。図54は、明度変化処理における画像のブレンド率の第1の例をグラフ化した図である。図55は、ステップアップ予告における明度変化処理を用いたブラックアウト演出の制御タイミングを示すタイミングチャートである。図56は、明度変化処理において、複数種類の画像で明度の変化態様を異ならせる例を示す演出表示装置9の表示画面図である。図57は、明度変化処理で用いられる合成情報データテーブルの第2の例を示す説明図である。図58は、明度変化処理における画像のブレンド率の第2の例をグラフ化した図である。図59は、ステップアップ予告以外の演出が行なわれるときにおけるブラックアウト演出の制御タイミングを示すタイミングチャートである。
図52の明度変化処理において、演出制御用CPU101は、たとえば図53に示すような合成情報データテーブルをルックアップし(S1031)、演出時間タイマTに対応するブレンド率データを読出す(S1032)。
図53においては、ブラックアウト演出時における演出画像(図柄、キャラクタ、背景等の基本的な演出を行なう画像)と、当該演出画像の前面側に重ねて表示される半透明画像とを合成して表示するときの合成情報データを記憶した合成情報データテーブルの第1の例が表形式で示されている。また、図54においては、図53の合成情報データテーブルに設定された合成情報データに基づく画像のブレンド率の変化態様がグラフ化して示されている。
ここでブレンド率とは、前面側に表示される画像(半透明画像)と後面側に表示される画像(演出画像)との合成比率を示すものであり、前面側に表示される画像のブレンド率と後面側に表示される画像のブレンド率との和が1となるように設定されている。このブレンド率は、画像処理において用いられるα合成における不透明度を表わすα値に相当する。演出画像の明度および明瞭さ(たとえば、色彩の強弱や濃淡の調子を示す色調)は、ブレンド率により異なる。ブレンド率が高い場合には、演出画像が見えやすく表示される。一方、ブレンド率が低い場合には、演出図柄の画像が見えにくく表示される。前面側の演出図柄の画像と後面側の演出図柄の画像とを合成する際には、それぞれの画像の混合率としてブレンド率を使用し、それぞれのブレンド率を乗じた画像色調にする。
図53における合成情報データテーブルの第1の例としては、演出表示装置9における表示画面の全体について明度(暗さ)を一様に変化させる(暗くさせる)例が示されている。
図53および図54を参照して、合成情報データテーブルは、時間T=0から時間T=100に向かって時間経過につれて、演出画像が次第に不明瞭になるようにブレンド率を記憶したAテーブルと、時間T=0から時間T=100に向かって時間経過につれて、半透明画像が明瞭になることで、半透明画像の透明度が次第に低くなり表示画面全体が暗くなるようにブレンド率を記憶したBテーブルとを含む。図53および図54では、T=0〜100のデータが記載されているが、実際にステップアップ予告において用いられるデータは、T=0〜80のデータである。
ブラックアウト演出においては、このようなブレンド率に基づいて半透明画像と演出画像とを合成して表示することにより、表示画面全体の明度が低下して暗くなり、ステップアップ予告のような演出画像による演出が実行されていることは視認可能であるが、唐草モチーフ態様の表示等の細かい演出(詳細な)が実行されていることが視認困難な状態で演出画像が表示されることとなる。なお、前述したように、ブラックアウト演出が実行されるときは、唐草モチーフ態様の表示は行なわれない。そして、ブラックアウト演出においては、時間経過にしたがうブレンド率の変化により表示画面全体の明度が徐々に低下して暗くなる制御が行なわれることとなる。
次に、図52の明度変化処理の説明に戻り、演出制御用CPU101は、S1032により読出した演出時間タイマTに対応するブレンド率データに基づいて、そのブレンド率で演出画像と半透明画像とを合成して表示するための描画コマンドを生成し(S1033)、処理を終了する。このように生成された描画コマンドは、演出制御用CPU101からVDP109に送信され、VDP109によりそのブレンド率で合成された演出画像と半透明画像との合成画像が演出表示装置9に表示されることとなる。
ステップアップ予告が行なわれるときには、前述したように、ブラックアウト演出を実行することが決定されたときに、最大第5ステップSU5までステップアップするステップアップ予告でも、ブラックアウト演出の実行期間が第1ステップSU1〜第3ステップSU3の間に制限される。これにより、図55に示すように、最大第5ステップSU5までステップアップするステップアップ予告が実行されるときに、表示画面が徐々に暗くなるブラックアウト演出が行なわれるときにおいては、所定段階(第3ステップSU3)よりも高い段階のステップアップ予告の画像については、ブラックアウト演出の実行終了後(第3ステップSU3の終了後)に表示されることとなる。これにより、ステップアップ予告の画像がブラックアウト演出の実行終了後まで継続して行なわれるか否かについて、遊技者を注目させることができる。
次に、ブラックアウト演出を行なうときにキャラクタ等の特別画像と、背景等の非特別画像とのそれぞれで画像の明度(暗さ)を異ならせる例を説明する。
図56においては、(a)に演出表示装置9におけるブラックアウト演出実行前の状態の画像が示されており、(b),(c)に演出表示装置9におけるブラックアウト演出実行中の状態の画像が示されている。図56に示すように、ステップアップ予告において演出画像として、たとえばステップアップ予告で用いられるキャラクタ画像310と、テップアップ予告における背景画像300とが表示されているときに、(b),(c)に示すように、ステップアップ予告が行なわれていることを示すキャラクタ画像310を特別画像とし、背景画像300のような特別画像以外の画像を非特別画像として、ブラックアウト演出において、キャラクタ画像310のような特別画像を、背景画像のような非特別画像よりも視認性を高くする制御が行なわれる。
このような制御が行なわれると、第4ステップSU4以上のステップにステップアップするステップアップ予告においては、第1ステップSU1〜第3ステップSU3においてブラックアウト演出が実行されるときに、図56(b),(c)に示すように、キャラクタ画像310が、背景画像300と比べて明るく明瞭に表示されることにより視認性が高くされるので、ブラックアウト演出実行中にステップアップ予告が行なわれていることが視認しやすくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。さらに、ブラックアウト演出実行中のキャラクタ画像310の視認性が高くされたことにより、ブラックアウト演出実行中の演出の進行状況を遊技者が確認することが容易化されるので、第3ステップSU3の終了時にブラックアウト演出が終了した後、第4ステップSU4以降でステップアップ予告が継続することで画面全体が明るくなって視認性が元のように高くなったときでも、ステップアップ予告の画像表示による演出が行なわれるときに遊技者が演出の状況に違和感を持つことを防ぐことができる。
図57においては、ブラックアウト演出時におけるキャラクタ等の特別画像と、背景等の非特別画像とのそれぞれと、当該演出画像の前面側に重ねて表示される半透明画像とを個別に合成して表示するときの合成情報データを記憶した合成情報データテーブルの第2の例が表形式で示されている。また、図58においては、図57の合成情報データテーブルに設定された合成情報データに基づく画像のブレンド率の変化態様が示されている。
図57における合成情報データテーブルの第2の例としては、演出表示装置9における表示画面のうち、キャラクタのような特別画像と、背景画像のような特別画像以外の画像とで明度(暗さ)を個別に変化させる(暗くさせる)例が示されている。
図57および図58を参照して、合成情報データテーブルは、時間T=0から時間T=100に向かって時間経過につれて、背景画像が次第に不明瞭になるようにブレンド率を記憶したAテーブルと、時間T=0から時間T=100に向かって時間経過につれて、背景画像の前面側の半透明画像が明瞭になることで、当該半透明画像の透明度が次第に低くなり背景画像が暗くなるようにブレンド率を記憶したBテーブルと、時間T=20から時間T=100に向かって時間経過につれて、キャラクタ画像が次第に不明瞭になるようにブレンド率を記憶したCテーブルと、時間T=20から時間T=100に向かって時間経過につれて、キャラクタ画像の前面側の半透明画像が明瞭になることで、当該半透明画像の透明度が次第に低くなりキャラクタ画像が暗くなるようにブレンド率を記憶したDテーブルとを含む。
この第2の例では、AテーブルとBテーブルとの組合せにより演出画像のうちの背景画像についてのブラックアウト演出の画像を合成し、CテーブルとDテーブルとの組合せにより演出画像のうちのキャラクタ画像についてのブラックアウト演出の画像を合成する。図58に明らかに示されるように、演出画像のうちのキャラクタ画像については、背景画像よりも所定時間遅れてブラックアウト演出が開始されるので、遅れた分だけブラックアウト演出中における明度が高く視認性が高くなるように制御される。図57および図58では、T=0〜100のデータが記載されているが、実際にステップアップ予告において用いられるデータは、T=0〜80のデータである。
このような合成情報データテーブルを用いて行なうブラックアウト演出においては、このようなブレンド率に基づいて半透明画像と、キャラクタ画像および背景画像のそれぞれとを個別に合成して表示することにより、表示画面の明度が低下して暗くなり、ステップアップ予告のような演出画像による演出が実行されていることは視認可能であるが、唐草モチーフ態様の表示等の細かい演出(詳細な)が実行されていることが視認困難な状態で演出画像が表示されることとなる。なお、前述したように、ブラックアウト演出が実行されるときは、唐草モチーフ態様の表示は行なわれない。そして、ブラックアウト演出においては、時間経過にしたがうブレンド率の変化により、キャラクタ画像と背景画像とについて個別に表示画面の明度が徐々に低下して暗くなっている制御が行なわれることとなる。これにより、ブラックアウト演出の実行中において、キャラクタ画像のような特別画像の視認性が、背景画像のような特別画像以外の画像の視認性よりも高くされるので、ブラックアウト演出の実行中の特別画像が視認しやすくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、ブラックアウト演出において、キャラクタ画像のような特別画像の視認性が、背景画像のような特別画像以外の画像の視認性よりも高くなるようにする制御としては、キャラクタ画像のような特別画像のブレンド率の低下率(変化割合)が特別画像以外の画像のブレンド率の低下率(変化割合)よりも小さくなるように設定することで、キャラクタ画像のような特別画像の視認性が低下していく速度が、背景画像のような特別画像以外の画像の視認性が低下していく速度よりも小さくなることにより実現するようにしてもよい。
このような合成情報データテーブルの第2の例のデータを用いて図56のような画像を表示する処理は、S1032において、A〜Dテーブルのそれぞれから、演出時間タイマTに対応するブレンド率データを読出し、S1033において、S1032により読出した演出時間タイマTに対応するA〜Dテーブルのブレンド率データに基づいて、当該ブレンド率でキャラクタ画像と半透明画像とを合成して表示するための描画コマンド、および、当該ブレンド率で背景画像と半透明画像とを合成して表示するための描画コマンドを生成する処理を行なえばよい。
なお、以上に示した第2の例について、特別画像としてキャラクタ画像を用いた例を示した。しかし、これに限らず、ブラックアウト演出において他の画像と比べて視認容易とする制御を行なう対象となる画像は、演出図柄等の図柄の画像であってもよく、背景画像であってもよい。特別画像として、他の画像と比べて視認容易とする制御を行なう画像は、どのような画像であってもよい。なお、特別画像として、他の画像と比べて視認容易とする制御を行なう画像は、ステップアップ予告においてブラックアウト演出が実行されるときに、ブラックアウト演出の実行中に表示され、さらに、ブラックアウト演出の終了後においても表示される画像であることが望ましい。
また、ステップアップ予告の演出を実行するときに行なわれるような徐々にブラックアウト色を暗くしていくブラックアウト演出を行なう処理としては、前述したように一定の速度でブラックアウト色を変化させるものであってもよく、時間経過に応じてブラックアウト色が変化する速度が変化する(たとえば増速するもの、または、減速するもの)制御を行なうようにしてもよい。その場合には、速度の変化態様によって大当りとなる期待度が異なるように速度の変化態様を制御するようにしてもよい。
また、ブラックアウト演出において特別な画像を他の画像と比べて視認容易とする制御を行なう例としては、前述した視認性変更演出のその他の例として演出画像の一部または全部を変形させて視認しにくい状態とする演出を行なうときには、画像の変形度合いを特別な画像の方がその他の画像と比べて小さくすることにより、特別な画像を他の画像と比べて視認容易とする制御を行なえばよい。また、前述した視認性変更演出のその他の例として演出画像の一部または全部を半透明にして色が薄い画像とすることで視認しにくい状態とする演出を行なうときには、演出画像の一部または全部を半透明にして色が薄い画像とする度合いを特別な画像の方がその他の画像と比べて小さくすることにより、特別な画像を他の画像と比べて視認容易とする制御を行なえばよい。
また、ブラックアウト演出において特別な画像を他の画像と比べて視認容易とする制御を実行する対象の演出としてステップアップ予告を説明した。しかし、これに限らず、このような制御をする対象としては、ブラックアウト演出の実行中からブラックアウト演出の終了後に亘り実行される演出であれば、ステップアップ予告以外の種類の予告であってもよい。また、このようなこのような制御をする対象としては、予告をする演出以外の所定の演出であってもよい。たとえば、スーパーリーチ等の遊技者にとって期待度が高い演出を対象として、このような制御を実行するようにしてもよい。
次に、図51のブラックアウト演出実行処理において、S1004でステップアップ予告有りの予告演出が実行されないことが決定されているときの処理に戻り、S1004N以降の処理を説明する。演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチ発生タイミング後0.2秒の経過時であるか否かを確認する(S1012)。なお、ノーマルリーチ発生タイミング後0.2秒を経過したか否かは、具体的には、変動時間タイマの値を確認することによって判定できる。
S1012でノーマルリーチ発生タイミング後0.2秒の経過時であれば、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出に用いる半透明の画像を赤黒色に切替える処理を行ない(S1013)、処理を終了する。これにより、図59に示すように、ノーマルリーチ発生タイミング後0.2秒の経過時から変動表示の終了時までは半透明のブラックアウト色が緑黒色から赤黒色に変化することとなる。一方、S1012でノーマルリーチ発生タイミング後0.2秒経過時でなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してから4.2秒経過時であるか否かを変動時間タイマの値を確認することによって確認する(S1014)。
S1014で変動表示を開始してから4.2秒経過時であれば、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出に用いる半透明の画像を緑黒色に切替える処理を行ない(S1015)、処理を終了する。これにより、図59に示すように、変動表示を開始して4.2経過時に半透明のブラックアウト色が黄黒色から緑黒色に変化することとなる。一方、S1014で変動表示を開始してから4.2秒経過時でなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してから2.7秒経過時であるか否かを変動時間タイマの値を確認することによって確認する(S1016)。
S1016で変動表示を開始してから2.7秒経過時であれば、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出に用いる半透明の画像を黄黒色に切替える処理を行ない(S1017)、処理を終了する。これにより、図59に示すように、変動表示を開始して2.7秒経過時に半透明のブラックアウト色が青黒色から黄黒色に変化することとなる。一方、S1016で変動表示を開始してから2.7秒経過時でなければ、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示を開始してから1.0秒経過時であるか否かを変動時間タイマの値を確認することによって確認する(S1018)。
S1018で変動表示を開始してから1.0秒経過時であれば、演出制御用CPU101は、ブラックアウト演出に用いる半透明の画像を青黒色とするブラックアウト演出の実行を開始するための処理を行ない(S1019)、処理を終了する。これにより、図59に示すように、青黒色を半透明のブラックアウト色として用いたブラックアウト演出の実行が開始される。一方、S1018で変動表示を開始してから1.0秒経過時でなければ、処理を終了する。
このようなS1012〜S1019の処理が実行されることにより、図49(C),(D)に示すブラックアウト演出A〜Dのそれぞれを実行することが可能となる。
なお、ステップアップ予告以外の演出を実行するときにも、ステップアップ予告の演出を実行するときに行なわれるような徐々にブラックアウト色を暗くしていくブラックアウト演出を行なう処理(S1005〜S1009)を実行するようにしてもよい。
また、ステップアップ予告の演出を実行するときにも、ステップアップ予告以外の演出を実行するときに行なわれるようなブラックアウト演出色を変化させるブラックアウト演出を行なう処理(S1012〜S1019)を実行するようにしてもよい。
また、ステップアップ予告の演出を実行するとき、および、ステップアップ予告以外の演出を実行するときのそれぞれについて、徐々にブラックアウト色を暗くしていく制御と、ブラックアウト演出色を変化させる制御とを組合せて実行するようにしてもよい。
この実施の形態では、このようなブラックアウト演出が実行されるときには、前述したように、図30のS5034Aでブラックアウト演出フラグがセットされているときは唐草モチーフ態様の表示に関するS5035〜S5049を実行せずにS5034Bに進むことにより、ブラックアウト演出と唐草モチーフ態様の演出との同時発生が禁止される。
また、この実施の形態では、ブラックアウト演出を実行する決定がされたときには、ステップアップ予告を実行するときに、たとえば第2ステップまでステップアップする予告種類のときは第2ステップまで、第3ステップまでステップアップする予告種類のときは第3ステップまで、第4ステップまたは第5ステップまでステップアップする予告種類のときは第3ステップまでというように、ステップアップ数に応じて、ブラックアウト演出を実行する期間が固定的に設定されている例を示したが、たとえば、第4ステップまでステップアップする予告種類のときは第1〜3ステップのうちから期間を選択してブラックアウト演出を実行するというように、ステップアップする回数に応じてブラックアウト演出を実行する期間を決定するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ブラックアウト演出を実行する決定がされたときには、1回の変動表示における全期間に亘り唐草モチーフ態様を表示しない制御を行なう例を示したが、これに限らず、ブラックアウト演出を実行する決定がされたときには、1回の変動表示におけるブラックアウト表示が実行される期間以外の期間に唐草モチーフ態様を表示することが可能となるようにしてもよい。たとえば、前述のように第4ステップまたは第5ステップまでステップアップするステップアップ予告を実行するときには、第3ステップまではブラックアウト演出が実行されるが、第3ステップよりも後のステップにおいて唐草モチーフ態様を表示することが可能となるようにしてもよい。たとえば、ステップ予告を実行するときに、各ステップを実行するごとに、各ステップの実行前に、個別にステップごとにブラックアウト演出を実行するか否かを決定し、ブラックアウト演出を実行する決定がされたステップを対象として、唐草モチーフ態様を表示しない制御を行なうようにしてもよい。
図60は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。
図61は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(S804)を示すフローチャートである。
図62は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(S807)を示すフローチャートである。
次に、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出において唐草モチーフ態様が出現する場合の具体例を説明する。図63は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出の具体例における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。なお、図63に示す例では、一例として、共通演出用の第1ステップアップ予告演出が実行される場合を示しているが、専用演出用(演出モードA用、演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出が実行される場合の唐草モチーフ態様の出現タイミングも同様である。
図63に示す例では、まず、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出や第2ステップアップ予告演出が開始される前に、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で地面が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(W)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で木が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(B)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で人物が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でかもめが表示される。また、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(D)や第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)以降、演出図柄を停止表示するまで、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で演出図柄の停止図柄が表示される。
図63に示すように、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、第1ステップアップ予告演出において予告演出B(専用演出の場合は予告演出B1,B2)で唐草モチーフ態様が1回出現可能であり、第2ステップアップ予告演出において予告演出W,Z1で唐草モチーフ態様が合計2回出現可能であり、予告演出に関係なく地面と演出図柄の表示態様として唐草モチーフ態様が合計2回出現可能である。したがって、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、唐草モチーフ態様が合計で最大5回出現可能である。
なお、図63では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
図64は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合に唐草モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。図64に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図64(1−1))、開始条件が成立すると、すべての演出図柄の変動が開始される。この場合、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が開始される前の段階において、演出表示装置9に表示される地面が唐草モチーフ態様で表示される。
演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、通常の表示態様(たとえば、無模様で茶色など地面を示す色彩で表示する態様)で地面が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で地面205Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
次いで、図63に示すタイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(1−2)。この場合、演出表示装置9に表示される木200Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、通常の表示態様(たとえば、無模様で緑色と茶色など木の葉と幹を示す色彩で表示する態様)で木200が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木200Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図63に示すタイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211Aが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(1−3)。この場合、演出表示装置9に表示される人物B211Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタB211Aは画面右に去っていく。
演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、通常の表示態様(たとえば、所定の服装の模様や色彩で表示する態様)で人物が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木人物B211Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図63に示すタイミングT3になると、第1ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタC212が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(1−4)。その後、キャラクタC212は画面右に去っていく。
図63に示すタイミングT4になると、第1ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめ250Aが飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄9LA(「7」)が停止される(1−5)。この場合、演出表示装置9に表示されるかもめ250Aが唐草モチーフ態様で表示される。また、停止表示される左図柄9LA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、通常の表示態様(たとえば、くちばしと翼の先だけが黒く他は白色で表示する態様)でかもめ250が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でかもめ250Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図63に示すタイミングT5になると、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行され、右図柄9RA(「7」)が停止されリーチが発生する(1−6)。この場合、停止表示される右図柄9RA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、通常の表示態様(たとえば、黒色など一色で演出図柄を表示する態様)で左図柄9Lと右図柄9Rが表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で左図柄9LAと右図柄9RAを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
なお、図64では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、大当りとすると決定されたか否かを画像表示により予告する複数の予告演出のうち演出図柄の変動表示中に実行する予行演出を決定し、実行すると決定された所定の予告演出の表示態様を、通常表示態様とするか、または通常表示態様よりも大当りとなる可能性が高いことを示すとともに予告表示の一部または全部に各予告演出で共通のモチーフ態様(本例では、唐草モチーフ態様)を出現させる特殊表示態様とするかを決定する。そして、決定した表示態様で、演出図柄の変動表示中に各予告演出をそれぞれ実行する。また、大当りとしないことに決定されている演出図柄の変動表示中において、出現させるモチーフ態様の数を所定数未満(本例では、3未満)に制限する。この場合、所定の予告演出に対して予め定められた優先順位にしたがって出現させるモチーフ態様の数を所定数未満に制限し、優先順位は、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように定められている。そのため、予告演出においてモチーフ態様を出現させる演出を行なう場合に、実行割合が低い予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制することができる。
たとえば、実行割合が低い予告演出について特に考慮することなくモチーフ態様の出現を制限するように構成してしまうと、元々予告演出自体の出現割合が低いのであるから、その予告演出のモチーフ態様が殆ど出現しないような事態が生じてしまい、モチーフ態様を用いた演出の演出効果が却って低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように優先順位を定めることによって、実行割合が低い予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制している。
なお、この実施の形態では、具体的には、S5061〜S5086の処理が実行されることによって、まず出現割合が高い専用演出用の予告演出(本例では、演出モードA,B用の第1ステップアップ予告演出)が最も制限されやすいようにし、次に図48に示す書き替えテーブルにしたがって共通演出用の予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、ボタン予告演出)のうち出現割合が高いものから順に制限されやすいように優先順位が定められているのであるが、図48に示す書き替えテーブルにおいて、優先順位6,7の演出図柄と地面については予告演出にかかわりなく出現率が100%であり、専用演出用の予告演出よりも出現率が高いといえるのであるから、まず、演出図柄と地面について唐草モチーフ態様を制限してから、次に専用演出用の予告演出において唐草モチーフ態様を制限するように優先順位を定めるようにしてもよい。
なお、唐草モチーフ態様に関してはいずれも決定割合が同じであり(図41〜図47参照)、予告演出自体の実行割合が高いか低いかに応じて優先順位が定められている場合を示しているが、この実施の形態で示した態様にかぎられない。たとえば、唐草モチーフ態様に関してもいずれの予告演出の表示態様として出現するのかに応じて決定割合を異ならせ、予告演出の実行割合と唐草モチーフ態様の決定割合とを総合的に考慮したその唐草モチーフ態様の出現割合が高いか低いかに応じて優先順位が定められるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、予告演出設定処理において、予告演出ごとに抽選処理を行なって予告演出の実行の有無および態様を決定する場合を示したが(S5001〜S5034参照)、予告演出の決定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、複数の予告演出の組合せパターンを予め用意しておき、1回の抽選処理によって複数の予告演出の組合せを一括して決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、モチーフ態様の制限方法として、まず実行することに決定された予告演出ごとにモチーフ態様を出現させるか否かを抽選処理により決定しておき、事後的にモチーフ態様の出現数が所定の制限数を超えている場合には優先順位の低い順に通常の表示態様に変更する場合を示したが、この実施の形態で示した制限方法にかぎられない。たとえば、実行することに決定された予告演出について優先順位が高いものから順にモチーフ態様とするか否かを抽選処理により決定していき、モチーフ態様の出現数が所定の制限数に達した段階で、以降の予告演出については抽選処理を行なわないようにして、モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、実行割合が低い予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)は、実行割合が高い予告演出(本例では、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、予告演出が実行されたときに大当りとなる割合が高い。そのため、大当りとなる割合が高い予告演出ではモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、実行される予告演出の種類が異なる複数の演出モード(本例では、演出モードA、演出モードB)を設定し、予告演出として、各演出モードのいずれか1つでのみ実行可能な専用予告演出(本例では、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と、すべての演出モードで実行可能な共通予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)とを決定し、専用予告演出は、各演出モードにおいて共通予告演出よりも実行割合が高く、共通予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位が定められている。そのため、実行割合が低い共通予告演出では、いずれの演出モードにおいてもモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
たとえば、一般に、演出モードが設定されているような遊技機では、各演出モードで共通に出現可能な共通予告演出よりも、その演出モードでのみ出現可能な専用予告演出の方が実行割合が高い。そのような遊技機において、共通予告演出であるか専用予告演出であるかにかかわらずモチーフ態様の出現を制限するように構成してしまうと、元々共通予告演出自体の出現割合が低いのであるから、共通予告演出のモチーフ態様が殆ど出現しないような事態が生じてしまい、モチーフ態様を用いた演出の演出効果が却って低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、専用予告演出の方が共通予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位を定めることによって、共通予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制している。
なお、この実施の形態では、すべての共通予告演出(共通演出用の第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、ボタン予告演出)が、専用予告演出(演出モードA用および演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、実行割合が低い場合を示したが、必ずしもすべての共通予告演出の実行割合を低くする必要はなく、一部の共通予告演出のみが専用予告演出と比較して実行割合が低くなるように構成されていてもよい。
また、逆に、専用予告演出の方が共通予告演出よりも実行割合が低くなるようにし、専用予告演出の方が共通予告演出と比較して唐草モチーフ態様の制限対象となりにくいように構成しても構わない。
また、この実施の形態では、共通演出用の予告演出として、共通予告演出用の第1ステップアップ予告演出と、第2ステップアップ予告演出と、ボタン予告演出とがあり、専用演出用の予告演出として、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出とがある場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎられない。たとえば、第2ステップアップ予告演出に関しても、演出モードA用の第2ステップアップ予告演出や、演出モードB用の第2ステップアップ予告演出等専用演出用の予告演出を設けるようにしてもよい。また、たとえば、ボタン予告演出に関しても、演出モードA用のボタン予告演出や、演出モードB用のボタン予告演出等専用演出用の予告演出を設けるようにしてもよい。
また、たとえば、群予告演出やミニキャラ予告演出、メッセージ予告演出、役物予告等の他の予告演出を実行可能に構成し、これらの予告演出に関して、それぞれ共通演出用の予告演出と専用演出用の予告演出とを設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当りとすることに決定されている場合には、大当りとしないことに決定されている場合と比較して高い割合で、唐草モチーフ態様を出現させる特殊表示態様で実行される予告演出の数が多くなる。そのため、単に予告演出において唐草モチーフ態様を出現させて期待度を報知するだけでなく、唐草モチーフ態様が出現する予告演出の数に応じた期待度を報知することができるので、遊技者に対して予告表示に関心を惹きつけさせることができる。したがって、予告演出において唐草モチーフ態様を出現させる演出を行なう場合に、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に所定数として第1所定数(たとえば3)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第1所定数未満に制限する。そのため、第1所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。したがって、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に所定数として第2所定数(たとえば5)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、確変大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第2所定数未満に制限する。そのため、第2所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。したがって、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りとすることに決定されているか否かや確変大当りと決定されているか否かに基づいて変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示したが、どのような条件に基づいて唐草モチーフ態様の数を制限するかは、この実施の形態で示した場合に限られない。たとえば、演出図柄の変動表示結果として非確変図柄を停止する場合において、非確変図柄の停止表示後に確変昇格演出が実行されるか否かに基づいて変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の1回の変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を、遊技状態が通常遊技状態であるか確変状態であるかに応じて異なる所定数未満に制限する。そのため、遊技状態に応じて予告演出において唐草モチーフ態様が出現する割合に変化をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に第3所定数(たとえば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第3所定数未満に制限する。そのため、第3所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りに基づく大当り遊技状態を終了した後に確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に第4所定数(たとえば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の変動表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第4所定数未満に制限する。そのため、第4所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。したがって、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、前述の実施の形態で示した唐草モチーフ態様を表示する構成に、さらに、予告演出等の示唆演出が実行された後の特定タイミングにおいて、実行された予告演出等の示唆演出を示す演出を実行した後に、大当りとなる可能性がより高い予告演出等の示唆演出に変更することを示す演出(期待度昇格演出)を実行可能に構成してもよい。
なお、上記の各実施の形態では、変動表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図30のS5034Aでブラックアウト演出フラグがセットされているときはS5035〜S5049を実行せずにS5034Bに進む処理が行なわれることにより、予告演出における唐草モチーフ態様の表示とブラックアウト演出との同時発生が禁止されるので、たとえば、予告演出の画像が唐草モチーフ態様で表示されていないにもかかわらず唐草モチーフ態様で表示されているものと遊技者が誤判断する場合のような、画像表示による演出が行なわれるときの演出内容を遊技者が誤解することを防ぐことができる。
(2) 図56で背景画像300の画像色を先に暗くして行き、キャラク画像310は背景画像300よりも所定時間遅れて画像色を暗くして行くようなブレンド率の変化を設定した合成情報データ(図57、図58のようなデータ)に基づいて、背景画像300とその前側の半透明画像との合成、および、キャラク画像310とその前側の半透明画像との合成を個別に実行することにより、背景画像300よりも、キャラク画像310の明度が高くなし、視認性が高くなる。これにより、ブラックアウト演出の実行中から実行後に亘って予告演出等の特別画像が表示される場合に、ブラックアウト演出を実行するときの特別画像の視認性が特別画像以外の画像の視認性よりも高くされるので、画像表示による演出が行なわれるときに遊技者が違和感を持つことを防ぐことができる。さらに、ブラックアウト演出の実行中において、特別画像の視認性が特別画像以外の画像の視認性よりも高くされるので、ブラックアウト演出の実行中の特別画像が視認しやすくなるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図49(C),(D)のように、大当りとする決定がされたときに、所定時間未満の実行時間を選択するときには、実行期間が短くなる程選択される割合が高く、所定時間以上の実行時間を選択するときには、実行期間が長くなる程選択される割合が高くなるようにデータテーブルが設定されているので、必ずしもブラックアウト演出の実行期間が長い方が大当りに対する期待度(信頼度)が高いとはかぎらないので、ブラックアウト演出の実行期間が短い場合であっても、大当りに対する期待感を持続させることができる。
(4) 図48に示されるように、遊技者にとって有利な特典が付与されないことに決定されているときに表示される予告において、唐草モチーフ態様の出現数を所定数未満に制限する場合に、実行割合が高い予告程制限対象となりやすいように優先順位が定められているので、予告において唐草モチーフ態様を出現させる場合に、実行割合が低い予告でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制することができる。
(5) 図49に示されるように、ブラックアウト演出設定テーブルでは、大当りとなるか、はずれとなるかにより、ラックアウト演出種類の選択割合が異なるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(6) 図56〜図58に示すように、ブラックアウト演出において、ステップ予告等の所定画像の視認性を段階的に変化させるときに、キャラクタ画像310のような特別画像が当該特別画像以外の画像よりも視認性の変化が遅くなる変化態様で、視認性が変化するので、ブラックアウト演出の実行中に、キャラクタ画像310のような特別画像を視認しやすくなるようにすることができる。
(7) 図51のS1009により、第4ステップSU4または第5ステップSU5までステップアップするステップアップ予告演出については、図53のように、ブラックアウト演出は第3ステップSU3で終了させた後、第4ステップSU4,第5ステップSU5についてはブラックアウト演出なしで表示することにより、ブラックアウト演出においてステップアップ予告の画像の視認性を段階的に変化させる場合に、所定段階よりも高い段階におけるキャラクタ画像310のような特別画像については、ブラックアウト演出の実行終了後に表示されるので、当該特別画像の表示がブラックアウト演出の実行終了後まで継続して行なわれるか否かについて、遊技者を注目させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) また、上記の各実施の形態で示した予告演出においてモチーフ態様を出現させる構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。たとえば、上記の各実施の形態で示した予告演出においてモチーフ態様を出現させる構成をスロット機に適用するようにしてもよい。
(4) スロット機では、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する変動表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、すべてのリールの回転を停止したときに入賞ラインに予め定められた入賞図柄の組合せ(たとえば、7−7−7)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。また、このようなスロット機では、前面扉に液晶表示器が配置されたものがあり、入賞が発生する可能性を予告したり、停止ボタンの操作順等を示唆するような演出を行なうように構成されたものがある。そのようなスロット機において、たとえば、ボーナスやATとなる可能性を示唆するために予告演出においてモチーフ態様を出現させるように構成してもよい。そして、ボーナスやATとならない場合には、出現するモチーフ態様の数を所定数未満に制限するように構成してもよい。
(5) また、たとえば、上記に示した実施の形態で示した確変示唆演出を行なう構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(たとえば、50個)の遊技玉が封入領域内(たとえば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(たとえば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイント等を加算する処理が行なわれる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記の各実施の形態の構成を適用し、封入循環式のパチンコ機の演出表示装置で大当りとなる可能性を示唆するために予告演出においてモチーフ態様を出現させるように構成してもよい。そして、大当りとならない場合には、出現するモチーフ態様の数を所定数未満に制限するように構成してもよい。
(6) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(7) 前述した実施の形態では、演出表示装置9がパチンコ遊技機1と一体構成された構造例を示した。しかし、これに限らず、演出表示装置9は、パチンコ遊技機1とは別体構成されたものであってもよい。
(8) 前述した実施の形態では、唐草モチーフ態様と、ブラックアウト演出との同時発生を禁止する制御を行なう例を示したが、このような同時発生禁止期間がフラッシュ的に交互に生じるようにしてもよい。たとえば、唐草モチーフ態様を表示するときに。ブラックアウト演出を所定周期で間欠的に実行するようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態では、ブラックアウト演出は、複数回の変動表示に亘り連続的に実行される連続予告(たとえば、スーパーリーチ等の特定演出または大当り等の遊技者にとって有利となるか否かを始動入賞時に予め先読みしておき、当該始動入賞に基づく変動表示が開始される前に実行される変動表示において連続的に所定の予告演出を実行する予告)のような予告を行なうときには、連続予告における最後の変動表示時に限り実行するようにしてもよい。また、唐草モチーフ態様を表示する制御は、連続予告のような予告を行なうときには、連続予告における最後の変動表示時に限り実行するようにしてもよい。
(10) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。