実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図106等の図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、例えば、擬似連の演出や予告演出が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。演出羽根役物79a,79bは、例えば、予告演出が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されたときには、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。
図6は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図7(A),(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値および図7(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値および図7(B)に記載されている各数値が設定されている。図7(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図7(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図7(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、確変大当りとなったことにもとづき移行した15ラウンドの大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に移行したことを指定する演出制御コマンド(第1確変状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、突然確変大当りとなったことにもとづき移行した2ラウンドの大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に移行したことを指定する演出制御コマンド(第2確変状態指定コマンド)である。コマンドB100(H)は、確変状態を終了したことを指定する演出制御コマンド(確変終了指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図8に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図8に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図9は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図10は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図11(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図11(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図11(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図11(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図11(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図11(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図6参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図6参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図12および図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図11(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、ステップS75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図7(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図14は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブルのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
次いで、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図15は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図8参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りでも突然確変大当りでもないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。また、この実施の形態では、小当りの場合と突然確変大当りの場合とで共通の小当り/突確開始指定コマンドを用いる場合を示したが、小当りの場合と突然確変大当りの場合とで別々の開始指定コマンドを用いるようにしてもよい。この場合、ステップS135において、小当りである場合には小当り開始指定コマンドを送信するように制御し、突然確変大当りである場合には突確開始指定コマンドを送信するように制御してもよい。
また、CPU56は、確変フラグをリセットし確変状態を終了することにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100に確変終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135A)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(ステップS142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突確終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が確変大当りであったか否かを確認する(ステップS158A)。なお、大当りの種別が確変大当りであったか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「確変」を示すデータ「02」であるか否かを確認することによって判定できる。大当りの種別が確変大当りであれば(ステップS158AのY)、15ラウンドの大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に移行する場合であるので、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS158B)。そして、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させ(ステップS161)、ステップS162に移行する。
大当りの種別が確変大当りでなければ(ステップS158AのN)、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであったか否かを確認する(ステップS158C)。なお、大当りの種別が突然確変大当りであったか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「突確」を示すデータ「03」であるか否かを確認することによって判定できる。大当りの種別が突然確変大当りであれば(ステップS158CのY)、2ラウンドの大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に移行する場合であるので、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第2確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS158D)。そして、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させ(ステップS161)、ステップS162に移行する。
大当りの種別が突然確変大当りでもなければ(ステップS158CのN)、すなわち、通常大当りであった場合には、CPU56は、確変フラグをセットすることなく(すなわち、遊技状態を確変状態に移行させることなく)、そのままステップS162に移行する。
次いで、CPU56は、時短フラグをセットし(ステップS162)、時短回数カウンタに例えば100をセットする(ステップS163)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS164)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図19は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S710の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。次いで、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。
さらに、演出制御用CPU101は、演出モード変更処理を行う(ステップS710)。この実施の形態では、演出モードとして、演出モードA(例えば、山の風景の背景画面が表示されたり、予告演出などの各種演出において動物のキャラクタが登場するような演出モード)と、演出モードB(例えば、海の風景の背景画面が表示されたり、予告演出などの各種演出において魚のキャラクタが登場するような演出モード)との2種類のモードに制御可能である。そして、ステップS710では、演出モードを変更するための乱数を用いた抽選処理を行い、演出モードを変更することに決定した場合には、演出モードAまたは演出モードBに変更する処理を行う。具体的には、背景画面を変更後の演出モードに変更したり、演出モードに応じたフラグをセットしたりリセットしたりする制御を行う。この実施の形態では、演出モードAに制御する場合には、演出モードAであることを示す演出モードAフラグをセットし、演出モードBに制御する場合には、演出モードAフラグをリセットするものとする。なお、この実施の形態では、遊技機への電力供給が開始されたときには、デフォルトとして演出モードAに制御されるものとする。
なお、この実施の形態では、演出モードが演出モードAおよび演出モードBの2種類である場合を示したが、この実施の形態で示した場合にかぎらず、例えば、3種類以上の演出モードが設けられていてもよい。また、ステップS710の演出モード変更処理は、タイマ割込が発生するごとに毎回実行するのではなく、所定時間ごと(例えば、30分ごと)に実行するようにしてもよい。また、演出モードを抽選処理によって変更するのではなく、例えば、遊技機がリアルタイムクロックを搭載している場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて、所定時刻になったタイミングや所定の曜日になったことにもとづいて、演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、遊技機に電力供給が開始されてからの経過時間や遊技が開始されてからの経過時間を計測し、経過時間が所定時間となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に実行される予告演出には、その演出モードにのみ実行可能な専用演出と、いずれの演出モードであるかにかかわらず共通に実行可能な共通演出とがある。具体的には、この実施の形態では、演出モードAに制御されている場合には、専用演出として、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出を実行可能である。また、演出モードBに制御されている場合には、専用演出として、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出を実行可能である。また、演出モードAであるか演出モードBであるかにかかわらず、共通演出として、共通演出用の第1ステップアップ予告演出と、第2ステップアップ予告演出と、ボタン演出とを実行可能である。
その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図20〜図22は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
コマンド受信バッファとして、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図8参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが第1確変状態指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、確変大当りとなったことにもとづく15ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第1確変状態フラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドが第2確変状態指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、突然確変大当りとなったことにもとづく2ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第2確変状態フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが確変終了指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、確変遊技状態を終了したと判断し、第1確変状態フラグまたは第2確変状態フラグをリセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS655)。そして、ステップS611に移行する。
図23は、図19に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図24は、図23に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図25は、図23に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS501)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS501で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS502)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS502の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
ステップS502では、演出制御用CPU101は、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せ(非確変図柄の大当り図柄)を決定する。また、演出制御用CPU101は、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せ(確変図柄の大当り図柄)を決定する。
また、演出制御用CPU101は、例えば、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや、小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS503)。この実施の形態では、ステップS503において、予告演出として、ステップアップ予告演出やボタン予告演出を設定する場合を説明する。
なお、演出図柄の変動表示中に実行する予告演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、様々な予告演出を実行可能である。例えば、演出制御用CPU101は、ステップS503において、群予告演出やミニキャラ予告演出、メッセージ予告演出の設定を行ったり、可動部材78や演出羽根役物79a,79bを用いた役物予告の設定を行うようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS504)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS505)。
図26は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図26に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS503の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS507)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS508)。
次に、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容について説明する。図27は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。なお、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出には、演出モードAの場合にのみ出現可能な演出モードA用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードBの場合にのみ出現可能な演出モードB用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードAであるか演出モードBであるかにかかわらず共通に出現可能な共通演出用の第1ステップアップ予告演出とがあるのであるが、図27に示す例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の場合が示されている。
第1ステップ予告(右側のステップアップ予告)では、5つの予告演出(予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出E)で構成されている。図27に示すように、予告演出Aとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Bとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Cとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Dとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。予告演出Eとして、演出表示装置9の表示画面の下方の領域においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行われる。
なお、この実施の形態では、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出では、基本的な演出態様は、図27に示す共通演出用の第1ステップアップ予告演出と同様であるが、人のキャラクタに代えて動物のキャラクタが登場する演出が実行されるものとする。また、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出では、基本的な演出態様は、図27に示す共通演出用の第1ステップアップ予告演出と同様であるが、人のキャラクタに代えて魚のキャラクタが登場する演出が実行されるものとする。
また、第2ステップ予告(左側のステップアップ予告)では、4つの予告演出(予告演出W、予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1)で構成されている。なお、図27では、予告演出Y2,Y3および予告演出Z2,Z3については図示を省略している。図27に示すように、予告演出Wとして、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行われる。予告演出Xとして、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行われる。予告演出Y1として、演出表示装置9の表示画面の上方の領域において風が吹いて木が揺れる演出が行われる。予告演出Z1として、演出表示装置9の表示画面の上方の領域においてかもめが飛んでくる演出が行われる。
図28〜図33は、ステップS503の予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、予告種別決定用の乱数にもとづいて、図34に示す予告種別判定テーブルを用いて、予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定する(ステップS5001)。なお、この実施の形態では、専用演出は、共通演出と比較して出現割合が高く、図34に示すように、60パーセントの確率で予告演出の種別として専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードA用の第1ステップアップ予告演出、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別として共通演出用の第1ステップアップ予告演出と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別としてボタン予告演出と決定する。
従って、この実施の形態では、共通演出用の予告演出(例えば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出やボタン予告演出)と比較して、専用演出用の予告演出(例えば、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)の方が出現割合が高くなる。
この実施の形態では、まずステップS5001で予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定した後に、後述するステップS5005,S5008,S5009,S5013,S5016,S5017,S5021,S5024,S5025,S5028,S5031,S5032で図36〜図38に示す第1予告設定テーブルを用いて第1ステップアップ予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定したり、後述するステップS5034で図39に示すボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定する場合を説明する。なお、図34に示す予告種別判定テーブルにおいて、専用演出用の第1ステップアップ予告演出、共通演出用の第1ステップアップ予告演出、およびボタン予告演出に加えて予告演出なしにも判定値を割り当てるようにし、ステップS5001で、予告演出の種別を専用演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、共通演出用の第1ステップアップ予告演出とするか、ボタン予告演出とするかを決定するとともに、予告演出の実行の有無自体も決定するようにしてもよい。そして、図36〜図38に示す第1予告設定テーブルや図39に示すボタン予告設定テーブルでは予告演出なしに判定値を割り当てないようにし、後述するステップS5005,S5008,S5009,S5013,S5016,S5017,S5021,S5024,S5025,S5028,S5031,S5032,5034では、第1ステップアップ予告演出の態様やボタン予告演出の態様のみを決定するようにしてもよい。そのように構成すれば、予告種別判定テーブルの設定変更のみを行えば予告演出の出現率を調整できるので、予告演出の出現率の調整を簡易化することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS5002)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS5002のY)、図35の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5003)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出のことをいう。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
なお、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出は共通演出の1つであり、図27に示したように、第2ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の上方の表示領域において背景画像を段階的に変化(発展、転換)させていく演出としている。
図35の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、予告演出Wのみ実行される演出態様(「W」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行される演出態様(「W→X」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y1が実行される演出態様(「W→X→Y1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y2が実行される演出態様(「W→X→Y2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y3、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z3」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図36〜図46)においても同様である。また、図35に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、および「W→X」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5003において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5004)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5005)。
この実施の形態では、図27に示したように、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図36の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図36に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、および「A→B」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5005において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(ステップS5004のN)、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5006)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5007)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5008)。
この実施の形態では、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(動物のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、予告演出「なし」と、予告演出A1のみ実行される演出態様(「A1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1が実行される演出態様(「A1→B1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1が実行され、その後に予告演出C1が実行される演出態様(「A1→B1→C1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1、予告演出C1、予告演出D1が順に実行される演出態様(「A1→B1→C1→D1」の発展パターン)と、予告演出A1が実行されてから予告演出B1、予告演出C1、予告演出D1、予告演出E1が順に実行される演出態様(「A1→B1→C1→D1→E1」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図37に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」「A1」の発展パターン、および「A1→B1」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、「A1→B1→C1」、「A1→B1→C1→D1」、「A1→B1→C1→D1→E1」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C1以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C1以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5008において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)にもとづいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5009)。
この実施の形態では、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において段階的にキャラクタ(魚のキャラクタ)を登場させていく演出としている。
図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、予告演出「なし」と、予告演出A2のみ実行される演出態様(「A2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2が実行される演出態様(「A2→B2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2が実行され、その後に予告演出C2が実行される演出態様(「A2→B2→C2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2、予告演出C2、予告演出D2が順に実行される演出態様(「A2→B2→C2→D2」の発展パターン)と、予告演出A2が実行されてから予告演出B2、予告演出C2、予告演出D2、予告演出E2が順に実行される演出態様(「A2→B2→C2→D2→E2」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図38に示す例では、非リーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」「A2」の発展パターン、および「A2→B2」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、「A2→B2→C2」、「A2→B2→C2→D2」、「A2→B2→C2→D2→E2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C2以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C2以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5009において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)にもとづいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS5002において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS5002のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS5010)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS5010のY)、演出制御用CPU101は、図35の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5011)。
図35の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図35の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図35に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「W」の発展パターン、「W→X」の発展パターン、「W→X→Y1」の発展パターン、「W→X→Y2」の発展パターン、および「W→X→Y3」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5011において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5012)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5013)。
図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図36に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A」の発展パターン、「A→B」の発展パターン、および「A→B→C」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5013において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(ステップS5012のN)、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5014)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5015)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5016)。
図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図37に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A1」の発展パターン、「A1→B1」の発展パターン、および「A1→B1→C1」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、「A1→B1→C1→D1」および「A1→B1→C1→D1→E1」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D1以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5016において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)にもとづいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5017)。
図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図38に示す例では、ノーマルリーチはずれとなる場合には、予告演出「なし」、「A2」の発展パターン、「A2→B2」の発展パターン、および「A2→B2→C2」の発展パターンにのみ判定値が割り振られている。
なお、図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、「A2→B2→C2→D2」および「A2→B2→C2→D2→E2」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D2以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS5017において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)にもとづいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS5010において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS5010のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS5018)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS5018のY)、演出制御用CPU101は、図35の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5019)。
図35の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図35の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルや図35の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図35に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5019において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5020)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図36の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5021)。
図36の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)や図36の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図36に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5021において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(ステップS5020のN)、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5022)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5023)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図37の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5024)。
図37の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図37の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)や図37の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図37に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5024において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)にもとづいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図38の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5025)。
図38の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図38の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)や図38の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図38に示す例では、スーパーリーチはずれとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5025において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)にもとづいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS5018において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS5018のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図35の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5026)。
図35の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブル(共通演出用)では、図35の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図35に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5026において、第2ステップアップ予告決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5027)。予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図36の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5028)。
図36の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(共通演出用)では、図36の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(共通演出用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図36に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5028において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
予告演出の種別が共通演出用の第1ステップアップ予告演出でなかった場合には(ステップS5027のN)、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS5029)。予告演出の種別が専用演出用の第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5030)。演出モードAフラグがセットされていれば(すなわち、演出モードAに制御されていれば)、演出制御用CPU101は、図37の右下に示すス大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)を用いて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5031)。
図37の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)では、図37の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードA用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図37に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5031において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードA用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A1」、「A1→B1」・・・)にもとづいて、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
演出モードAフラグがセットされていなかった場合(すなわち、演出モードBに制御されている場合には)、演出制御用CPU101は、図38の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)を用いて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5032)。
図38の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)では、図38の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブル(演出モードB用)と同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。また、図38に示す例では、大当りとなる場合には、全ての発展パターンに対して判定値が割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5032において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブル(演出モードB用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A2」、「A2→B2」・・・)にもとづいて、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様の決定は、大当りの種類にかかわらず、大当り時において同じ予告設定テーブル(第1予告設定テーブル、第2予告設定テーブル)を用いている。しかし、全ての大当り種類に同じ予告設定テーブルを用いるのではなく、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りおよび小当りの各々において使用する予告設定テーブルを備え、大当り種類に対応する予告設定テーブルを用いてステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様を決定するようにしてもよい。この場合、各々の予告設定テーブルにおいて予告演出の対する判定値の振り分けを異ならせることにより、大当りの種類に応じてステップアップ予告の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。例えば、確変大当りは通常大当りに比べて、「A→B→C→D→E」の演出態様などのステップアップが続くパターンが選択されやすいようにテーブルを設定することで、より一層の興趣の向上が図られる。また、突然確変大当りと小当りにおいて、例えば突然確変大当りでは「W→X→Y3→Z3」が選択され、小当りにおいては「W→X→Y3→Z3」が選択されないようにテーブルを設定することによって、大入賞口の開放態様が類似または同一であり、突然確変大当りと小当りの見分けが付かない場合の遊技状態(確変状態であるか否かの見分けが付かない遊技状態)となっても、予告演出の演出態様で突然確変大当りと小当りのいずれが発生したかを判別することができ、遊技性の向上が図れる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5001で決定した予告演出の種別がボタン予告演出であるか否かを確認する(ステップS5033)。予告演出の種別がボタン予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図39に示すボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS5034)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いて、ボタン予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ボタン予告演出は、共通演出の1つであり、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて演出表示装置9の表示画面に所定の画像を表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。なお、ボタン予告演出は、ステップアップ予告演出とは異なり、1回または複数回変化する予告演出ではない(操作ボタン120の操作に応じて段階的に1回または複数回変化(発展)させる予告演出ではない)。
図39に示すボタン予告設定テーブル(共通演出用)では、予告演出「なし」と、早いタイミングで第1メール予告演出(メールの開封1段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第1メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングで第2メール予告演出(メールの開封2段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第2メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングでカード予告演出(カードが出現する予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングでカード予告演出が実行される演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS5034において、予告演出決定用の乱数の値を抽出し、抽出した乱数値とボタン予告設定テーブル(共通演出用)に設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1メール予告で早いタイミング」、「第1メール予告で遅いタイミング」、「第2メール予告で早いタイミング」、「第2メール予告で遅いタイミング」、「カード予告で早いタイミング」、「カード予告で遅いタイミング」)にもとづいて、ボタン予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当りの種類にかかわらず、大当り時において同じ大当り用のボタン予告設定テーブル(共通演出用)を用いてボタン予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数のボタン予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、ボタン予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
以上のように、この実施の形態では、ステップS5001〜S5034に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定された予告設定テーブル(図35〜図39参照)を用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々の予告設定テーブルの容量を軽減することができる。
なお、予告設定テーブルを予告演出ごとに設定するのではなく、この実施の形態で実行される複数の予告演出の組み合わせが設定された予告設定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、複数の予告演出の組み合わせが設定された予告演出テーブルを用いて、1回の決定処理で各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのようにすれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
また、この実施の形態では、既に説明したように、専用演出用の予告演出(例えば、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)は、共通演出用の予告演出(例えば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、実行割合が高くなるのであるが、例えば、図36〜図38に示す例で比較すると、専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードAや演出モードBの第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には80%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定されるのに対して、共通演出用の予告演出(例えば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には90%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定され、共通演出の方が第1ステップアップ予告演出の実行割合が高い。また、例えば、専用演出用の第1ステップアップ予告演出(演出モードAや演出モードBの第1ステップアップ予告演出)では、非リーチはずれとなる場合には50%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定されるのに対して、共通演出用の予告演出(例えば、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)では、大当りとなる場合には80%の割合で第1ステップアップ予告演出を実行することに決定され、共通演出の方が第1ステップアップ予告演出の実行割合が低い。従って、この実施の形態では、専用演出用の予告演出の方が共通演出用の予告演出と比較して出現割合が高くなる一方で、大当りに対する期待度(信頼度)は、共通演出用の予告演出の方が専用演出用の予告演出よりも高いといえる。
ただし、共通演出用の予告演出の方が専用演出用の予告演出と比較して全体的に大当りに対する期待度(信頼度)が高くなっていればよく、全体的に大当りに対する期待度(信頼度)が共通演出用の予告演出の方が高くなっていれば、大当りとなる場合の実行割合が専用演出用の予告演出の方が高くなっていてもよい。
また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、予告演出などの各種演出が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、変動表示中に予告演出が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合に予告演出が実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方に予告演出が実行される割合)を計算することによって求められる。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5035)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5035のY)、演出制御用CPU101は、図40(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5036)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5035のN)、演出制御用CPU101は、図40(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5037)。
この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にモチーフ態様を出現させることによって大当りの可能性があることを報知する演出が行われる。この実施の形態では、モチーフ態様が表示される場合には、演出表示装置9の表示画面上に表示される地面や木、人物、かもめ、演出図柄、メール、カードなどの絵が、各予告演出で共通の唐草模様の態様で表示される。なお、この実施の形態では、モチーフ態様としての唐草模様の態様を唐草モチーフ態様ともいう。
モチーフ態様とは、大当りと決定されたことを予告するための予告表示の一部に、各予告演出で共通に出現させる表示態様である。具体的には、モチーフ態様は、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩である。なお、モチーフ態様として、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩に加えて、形状も通常の表示態様と異ならせる(例えば、複数予告演出に登場する各キャラクタに、共通のアクセサリをつけた状態で登場させたり、共通のヘルメットや帽子をかぶらせた状態で登場させたりする演出を実行する)ようにしてもよい。また、例えば、各予告演出において、モチーフ態様として、共通の文字(例えば、大当りなどの文字)を登場させる演出を実行するなど、モチーフ態様の例は、この実施の形態で示したものに限られない。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5003,S5011,S5019,S5026で第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5038)。第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定されている場合には(ステップS5038のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5039)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5039のY)、演出制御用CPU101は、図41(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5040)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5039のN)、演出制御用CPU101は、図41(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5041)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5005,S5013,S5021,S5028で共通演出用の第1ステップアップ予告演出のステップBを実行することに決定したか否か、ステップS5008,S5016,S5024,S5031で演出モードA用の第1ステップアップ予告演出のステップB1を実行することに決定したか否か、またはステップS5009,S5017,S5025,S5032で演出モードB用の第1ステップアップ予告演出のステップB2を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5042)。共通演出用の第1ステップアップ予告演出のステップB、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出のステップB1、または演出モードB用の第1ステップアップ予告演出のステップB2を実行することに決定されている場合には(ステップS5042のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5043)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5043のY)、演出制御用CPU101は、図42(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(キャラクタ用)を用いて、演出表示装置9に表示するキャラクタ(共通演出の場合は人物のキャラクタ、演出モードAの場合は動物のキャラクタ、演出モードBの場合は魚のキャラクタ)を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5044)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5043のN)、演出制御用CPU101は、図42(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(キャラクタ用)を用いて、演出表示装置9に表示するキャラクタ(共通演出の場合は人物のキャラクタ、演出モードAの場合は動物のキャラクタ、演出モードBの場合は魚のキャラクタ)を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5045)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5003,S5011,S5019,S5026で第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5046)。第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定されている場合には(ステップS5046のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5047)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5047のY)、演出制御用CPU101は、図43(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5048)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5047のN)、演出制御用CPU101は、図43(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5049)。
以上のように、ステップS5035〜S5049の処理が実行されることによって、演出図柄の変動表示において唐草モチーフ態様を1回または複数回(最大で5回)出現させることが決定される。なお、この実施の形態では、図40〜図46に示すように、大当りと決定されている場合には、はずれと決定されている場合と比較して、高い割合で唐草モチーフ態様を出現させることに決定される。また、この実施の形態では、後述するように、はずれである場合には、唐草モチーフ態様の出現数が所定数未満(本例では、3未満)に制限される(後述するステップS5082〜S5086参照)。従って、演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様が出現する場合には、唐草モチーフ態様の出現数が多くなるに従って、大当りに対する期待度(信頼度)が高くなる。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5050)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5050のY)、演出制御用CPU101は、図44(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5051)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5050のN)、演出制御用CPU101は、図44(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5052)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5034でメール予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5053)。メール予告演出を実行することに決定されている場合には(ステップS5053のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5054)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5054のY)、演出制御用CPU101は、図45(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5055)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5054のN)、演出制御用CPU101は、図45(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5056)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS5034でカード予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS5057)。カード予告演出を実行することに決定されている場合には(ステップS5057のY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5058)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS5058のY)、演出制御用CPU101は、図46(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5059)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS5058のN)、演出制御用CPU101は、図46(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS5060)。
以上のように、ステップS5035〜S5060の処理が実行されることによって、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様が最大で5回まで出現可能に決定される。
次いで、演出制御用CPU101は、第1確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5061)。すなわち、確変大当りとなったことにもとづく15ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第1確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5062)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS5063)。
唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップS5064)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、ステップS5066に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(ステップS5065)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、ステップS5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままステップS5066に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として2以上であるか否かを確認する(ステップS5066)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様の出現数を制限するための書き替えテーブルに従って、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行う(ステップS5067)。
図47は、唐草モチーフ態様の出現数を制限するための書き替えテーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、例えば、図47に示すように、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示する(予告演出に関係なく出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示する(予告演出に関係なく出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出である第2ステップアップ予告演出の予告演出Wで出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示する(共通演出であるボタン予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示する(共通演出であるボタン予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出用の第1ステップアップ予告演出で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示する(共通演出である第2ステップアップ予告演出の予告演出Z1で出現)ことに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
また、この実施の形態では、図47に示すように、唐草モチーフ態様の出現数の制限を行う場合に、いずれの予告演出で登場する唐草モチーフ態様(ただし、地面と図柄で登場する唐草モチーフ態様は予告演出に関係なく出現)を優先して残すかを示す優先順位が定められている。
この実施の形態では、優先順位は、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように定められている。例えば、図47に示すように、非リーチはずれ時の予告演出の出現確率で比較すると、第2ステップアップ予告演出の予告演出Z1は出現確率が0%であるので(図35参照)、予告演出Z1で登場するかもめの唐草モチーフ態様を最も優先的に残すものとし、優先順位を1としている。また、共通演出用の第1ステップアップ予告演出の予告演出Bは出現確率が1%であるので(20/100×5/100:図34、図36参照)、予告演出Bで登場する人物Bの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を2としている。また、カード予告演出は出現確率が1.6%であるので(20/100×4/50:図34、図39参照)、カード予告演出で登場するカードの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を3としている。また、メール予告演出は出現確率が3.2%であるので(20/100×8/50:図34、図39参照)、メール予告演出で登場するメールの唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を4としている。また、第2ステップアップ予告演出の予告演出Wは出現確率が5%であるので(20/100×25/100:図34、図35参照)、予告演出Wで登場する木の唐草モチーフ態様を次に優先的に残すものとし、優先順位を5としている。
また、演出図柄や地面については予告演出に関係なく出現する(言い換えれば、出現確率100%といえる)ので、演出図柄の唐草モチーフ態様や地面の唐草モチーフ態様については、最も優先順位を低くし、それぞれ優先順位を6,7としている。また、この実施の形態では、演出図柄の変動表示中の遅いタイミングで登場する演出図柄の唐草モチーフ態様の方を優先順位6とし、演出図柄の変動表示中の早いタイミングで登場する地面の唐草モチーフ態様の方を優先順位7と最も優先順位を低くしている。なお、逆に、地面の唐草モチーフ態様の方を優先順位6とし、演出図柄の唐草モチーフ態様の方を優先順位7としてもよい。
なお、専用演出用の第1ステップアップ予告演出で唐草モチーフ態様が登場しうる予告演出B1,B2の出現確率は、図47に示す唐草モチーフ態様が登場しうる共通演出用の各予告演出の出現確率よりも高い。例えば、非リーチはずれ時で見ると、予告演出B1,B2の出現確率は、60/100×25/100=15%である(図34、図37、図38参照)。
ステップS5067では、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、まず、優先順位が最も低い唐草モチーフ態様の地面の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の地面の表示を通常の表示態様の地面の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、次に優先順位が低い唐草モチーフ態様の演出図柄の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の演出図柄の表示を通常の表示態様の演出図柄の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、次に優先順位が低い予告演出Wで登場する唐草モチーフ態様の木の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の木の表示を通常の表示態様の木の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、次に優先順位が低いメール予告演出で登場する唐草モチーフ態様のメールの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のメールの表示を通常の表示態様のメールの表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、次に優先順位が低いカード予告演出で登場する唐草モチーフ態様のカードの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のカードの表示を通常の表示態様のカードの表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、次に優先順位が低い予告演出Bで登場する唐草モチーフ態様の人物の表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様の人物の表示を通常の表示態様の人物の表示に変更する。次いで、それでも唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、最も優先順位が高い予告演出Z1で登場する唐草モチーフ態様のかもめの表示が決定されている場合であれば、その唐草モチーフ態様のかもめの表示を通常の表示態様のかもめの表示に変更する。
以上のように、ステップS5061〜S5067の処理が実行されることによって、15ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当り(突然確変大当りを含む)またははずれ(小当りを含む)と決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出が実行され、通常大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限するように制御される。すなわち、確変大当りと決定されている場合には新たな確変状態が始まり、少なくともはずれと決定されている場合には現在の確変状態が終了しないのであるから、唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出の実行を許可し、通常大当りと決定されている場合には確変状態が終了してしまうのであるから、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限する。そのようにすることによって、唐草モチーフ態様が2回以上出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、ステップS5063において、唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、1や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS5067で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、1や3)未満に制限するように制御してもよい。例えば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、通常大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様が全く出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5067において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、第2確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5068)。すなわち、突然確変大当りとなったことにもとづく2ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第2確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5069)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS5070)。
唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップS5071)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、ステップS5073に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(ステップS5072)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、ステップS5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままステップS5073に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として2以上であるか否かを確認する(ステップS5073)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として2以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行う(ステップS5074)。なお、ステップS5074の具体的な処理内容は、ステップS5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、ステップS5068〜S5074の処理が実行されることによって、2ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、唐草モチーフ態様の出現数を2未満に制限するように制御される。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様を2回以上出現させる演出の実行を許可するように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS5070において、唐草モチーフ態様を2以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、1や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS5067で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、1や3)未満に制限するように制御してもよい。例えば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、確変大当り以外の場合には、唐草モチーフ態様が全く出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5074において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
第2確変状態フラグもセットされていなかった場合には(ステップS5068のN)、遊技状態が通常状態に制御されているということである。この場合、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5075)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されていれば、ステップS5076〜S5086の処理を実行することなく(すなわち、出現させる唐草モチーフ態様を制限する処理を実行することなく)、処理を終了する。
確変大当りとすることに決定されていなければ、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS5076)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS5077)。なお、この実施の形態では、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様を最大5つ決定可能であり、唐草モチーフ態様を最大の5つ決定した場合には、ステップS5077でYと判定される。
唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップS5078)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、ステップS5080に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(ステップS5079)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、ステップS5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままステップS5080に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として5以上であるか否かを確認する(ステップS5080)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として5以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限する処理を行う(ステップS5081)。なお、ステップS5081の具体的な処理内容は、ステップS5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、ステップS5075〜S5081の処理が実行されることによって、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限するように制御される。そのようにすれば、5以上の唐草モチーフ態様が出現すれば(本例では、唐草モチーフ態様が最大の5つ出現すれば)確変大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。
なお、この実施の形態では、ステップS5077において、唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、3や4)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS5081で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、3や4)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5081において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
通常大当りとすることにも決定されていなければ(ステップS5076のN)、演出制御用CPU101は、ステップS5035〜S5060の処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS5082)。
唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS5008,S5009,S5016,S5017,S5024,S5025,S5031,S5032で専用演出用(演出モードA用または演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であるか否かを確認する(ステップS5083)。専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合でなければ、ステップS5085に移行する。
専用演出用の第1ステップアップ予告演出の実行を決定した場合であれば、演出制御用CPU101は、ステップS5044,S5045で第1ステップアップ予告演出中の予告演出B1,B2において唐草モチーフ態様を出現させることに決定された場合であれば、その予告演出B1,B2を唐草モチーフ態様を出現させない通常の表示態様に変更する(ステップS5084)。具体的には、予告演出B1,B2で登場する唐草モチーフ態様の動物や魚のキャラクタを通常の表示態様の動物や魚のキャラクタに変更する。なお、ステップS5044,S5045で唐草モチーフ態様を出現させることに決定されていなければ、そのままステップS5085に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、1回の演出図柄の変動表示中に出現する唐草モチーフ態様の数が依然として3以上であるか否かを確認する(ステップS5085)。唐草モチーフ態様の出現数が依然として3以上であれば、演出制御用CPU101は、図47に示す書き替えテーブルに従って、出現させる唐草モチーフ態様を3未満に制限する処理を行う(ステップS5086)。なお、ステップS5081の具体的な処理内容は、ステップS5067で示した処理内容と同様である。
以上のように、ステップS5075,S5076,S5082,S5086の処理が実行されることによって、大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を3未満に制限するように制御される。そのようにすれば、3以上の唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、ステップS5076〜S5086の処理は実行しないようにして、出現させる唐草モチーフ態様を制限しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS5082において、唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、1や2)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS5086で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、1や2)未満に制限するように制御してもよい。例えば、唐草モチーフ態様が1以上出現するか否かを確認するように構成する場合には、確変大当り以外の場合には、唐草モチーフ態様が全く出現しないように制限してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5086において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
以上のようにして決定された予告演出の有無および演出態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMの所定格納領域(予告演出格納領域)に格納(設定)される。
また、以上に示す処理が実行されることによって、この実施の形態では、モチーフ態様決定用の乱数を用いて各予告演出において唐草モチーフ態様を出現させるか否かを決定(ステップS5035〜S5060参照)した後に、図47に示す書き替えテーブルを用いて、唐草モチーフ態様ではない通常の表示態様に差し替える制御が行なわれる。そのようにすることによって、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数が制限される。
また、ステップS5061〜S5086の処理が実行されることによって、この実施の形態では、唐草モチーフ態様の出現数を制限する場合に、まず、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限する(ステップS5065,S5072,S5079、S5084参照)。そして、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限しても、さらに制限が必要な場合に共通演出用の予告演出の中で出現確率の高いものから順に唐草モチーフ態様の出現を制限するように制御する(ステップS5067,S5074,S5081,S5086参照)。従って、出現割合が高い専用演出用の予告演出を、出現割合が低い共通演出用の予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位が定められているので、実行割合が低い共通演出用の予告演出では、いずれの演出モードにおいても唐草モチーフ態様の出現が制限されにくくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、出現割合が低い共通演出用の予告演出は、出現割合が高い専用演出用の予告演出と比較して、大当りに対する期待度(信頼度)が高く、制限対象となりにくいように優先順位が定められてる。従って、大当りとなる割合が高い予告演出ではモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を制限しても、さらに制限が必要な場合に共通演出用の予告演出の中で出現確率の高いものから順に唐草モチーフ態様の出現を制限する場合を示しているが、ステップS5067,S5074,S5081,S5086の処理では、それら共通演出用の予告演出の出現割合にかかわらず、抽選処理によりランダムに制限対象とする予告演出を選択して唐草モチーフ態様の出現を制限するようにしてもよい。要するに、少なくとも、出現割合の低い共通演出用の予告演出が出現割合の高い専用演出用の予告演出よりも優先して唐草モチーフ態様の出現が制限されにくくなるように構成されていればよい。
また、この実施の形態では、専用演出用の予告演出で出現可能な唐草モチーフ態様が1つである場合を示したが、専用演出用の予告演出で複数の唐草モチーフ態様が出現可能に構成してもよく、この場合、これら専用演出用の予告演出で出現する唐草モチーフ態様を図47と類似の書き替えテーブルを用いてその予告演出の出現割合に応じて優先順位を定めて制限するようにしてもよく、抽選処理によりランダムに制限対象とする予告演出を選択して唐草モチーフ態様の出現を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS5075〜S5086に示すように、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示しているが、唐草モチーフ態様を制限する条件は、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに限られない。例えば、ラウンド数の異なる大当り(例えば、15ラウンド大当りと7ラウンド大当り)がある場合には、15ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様が所定数(例えば、3や5)以上出現することを許可し、7ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様の出現回数を所定数(例えば、3や5)未満に制限するようにしてもよい。
図48は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS845において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容に従ってステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)が実行されているかどうかを確認する(ステップS846)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(ステップS846のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(ステップS847)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(ステップS847のY)、切り替え後のステップの予告演出が唐草モチーフ態様の表示対象であるか否かを確認する(ステップS848)。唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容に従って、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(ステップS849)。唐草モチーフ態様の表示対象でなければ、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容に従って、通常の表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(ステップS850)。
次に、演出制御用CPU101は、ボタン予告演出(メール予告演出、カード予告演出)の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS851)。なお、ボタン予告演出の実行タイミングとなっているか否かは、例えば、変動時間タイマの値を確認することにより確認できる。ボタン予告演出の実行タイミングとなっていれば(ステップS851のY)、演出制御用CPU101は、そのボタン予告演出が唐草モチーフ態様の表示対象であるか否かを確認する(ステップS852)。唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する(ステップS853)。唐草モチーフ態様の表示対象でなければ、演出制御用CPU101は、通常の表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する(ステップS854)。
次いで、演出制御用CPU101は、その他の予告演出以外で唐草モチーフ態様を表示させるタイミングとなっているか否かを確認する(ステップS855)。例えば、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値にもとづいて、唐草モチーフ態様の地面や演出図柄の表示タイミングとなっているか否かを確認する。そして、その他の唐草モチーフ態様の表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、唐草モチーフ態様の地面や演出図柄を表示させる制御を行う(ステップS856)。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS857)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS859)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS858)、ステップS859に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図49は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
図50は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放時表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1871)。なお、大入賞口開放時表示受信フラグは、コマンド解析処理(ステップS704参照)において、大入賞口開放時表示コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。大入賞口開放時表示受信フラグがセットされていないときは(ステップS1871のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1872)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS1873)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1874)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1875)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1876)。
大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているときは(ステップS1871のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放時表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1877)。次いで、大入賞口開放時表示受信フラグをリセットし(ステップS1878)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1879)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1880)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1881)。
図51は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS973)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
次に、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出において唐草モチーフ態様が出現する場合の具体例を説明する。図52は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出の具体例における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。なお、図52に示す例では、一例として、共通演出用の第1ステップアップ予告演出が実行される場合を示しているが、専用演出用(演出モードA用、演出モードB用)の第1ステップアップ予告演出が実行される場合の唐草モチーフ態様の出現タイミングも同様である。
図52に示す例では、まず、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出や第2ステップアップ予告演出が開始される前に、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で地面が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(W)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で木が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(B)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で人物が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でかもめが表示される。また、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(D)や第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)以降、演出図柄を停止表示するまで、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で演出図柄の停止図柄が表示される。
図52に示すように、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、第1ステップアップ予告演出において予告演出B(専用演出の場合は予告演出B1,B2)で唐草モチーフ態様が1回出現可能であり、第2ステップアップ予告演出において予告演出W,Z1で唐草モチーフ態様が合計2回出現可能であり、予告演出に関係なく地面と演出図柄の表示態様として唐草モチーフ態様が合計2回出現可能である。従って、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、唐草モチーフ態様が合計で最大5回出現可能である。
なお、図52では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
図53は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合に唐草モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。図53に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図53(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始される。この場合、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が開始される前の段階において、演出表示装置9に表示される地面が唐草モチーフ態様で表示される。
図54は、演出表示装置9に表示される地面が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図54(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、無模様で茶色など地面を示す色彩で表示する態様)で地面205が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図54(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で地面205Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
次いで、図52に示すタイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(1−2)。この場合、演出表示装置9に表示される木200Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
図55は、演出表示装置9に表示される木が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図55(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、無模様で緑色と茶色など木の葉と幹を示す色彩で表示する態様)で木200が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図55(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木200Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図52に示すタイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211Aが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(1−3)。この場合、演出表示装置9に表示される人物B211Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタB211Aは画面右に去っていく。
図56は、演出表示装置9に表示される人物が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図56(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、所定の服装の模様や色彩で表示する態様)で人物B211が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図56(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木人物B211Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図52に示すタイミングT3になると、第1ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタC212が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(1−4)。その後、キャラクタC212は画面右に去っていく。
図52に示すタイミングT4になると、第1ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめ250Aが飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄9LA(「7」)が停止される(1−5)。この場合、演出表示装置9に表示されるかもめ250Aが唐草モチーフ態様で表示される。また、停止表示される左図柄9LA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
図57は、演出表示装置9に表示される「かもめ」が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図57(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、くちばしと翼の先だけが黒く他は白色で表示する態様)でかもめ250が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図57(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でかもめ250Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
図52に示すタイミングT5になると、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行され、右図柄9RA(「7」)が停止されリーチが発生する(1−6)。この場合、停止表示される右図柄9RA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
図58は、演出表示装置9に表示される演出図柄が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図58(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、黒色など一色で演出図柄を表示する態様)で左図柄9Lと右図柄9Rが表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図58(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で左図柄9LAと右図柄9RAを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
なお、図53では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
次に、ボタン予告演出のメール予告演出において唐草モチーフ態様が出現する場合の具体例を説明する。図59は、ボタン予告演出のメール予告演出の具体例における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。
図59に示す例では、演出図柄の変動表示が開始された後、メール予告演出の開始タイミングとなると、演出表示装置9の画面上においてメールの絵を表示する。この場合、唐草モチーフ態様でメール予告演出を実行することに決定されている場合には、図59に示すように、唐草モチーフ態様でメールの絵を表示する態様でメール予告演出が実行される。
なお、図59に示すように、メール予告演出が実行される場合には、第2ステップアップ予告演出も実行可能であり、メール予告演出とともに第2ステップアップ予告演出も実行される場合には、メール予告演出で唐草モチーフ態様が1回出現可能であり、第2ステップアップ予告演出において予告演出W,Z1で唐草モチーフ態様が合計2回出現可能であり、予告演出に関係なく地面と演出図柄の表示態様として唐草モチーフ態様が合計2回出現可能である。従って、この実施の形態では、メール予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、唐草モチーフ態様が合計で最大5回出現可能である。
図60は、ボタン予告演出のメール予告演出において唐草モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。図60に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(7−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(7−2)、メール予告の開始タイミングとなると、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において、「メールの表示内容230A」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(7−3)。これによって、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。この場合、演出表示装置9に表示されるメールの表示内容230Aが唐草モチーフ態様で表示される。
この実施の形態では、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図60(7−3)(7−4)において、通常の表示態様(例えば、無模様で白色の色彩で表示する態様)でメールの表示内容が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図60(7−3)(7−4)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でメールの表示内容230Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(7−4)。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(7−4)において、手紙に表示される内容として、大当りの可能性がそれほど高くない「・・・」、大当りの可能性が「・・・」よりも高い「チャンス」、大当りの可能性が高い「激熱」等の複数種類の演出態様を備えていてもよい。この場合、いずれの演出態様を実行するかを決定するには、例えば、大当りか否か、またはずれの場合においてリーチか否か、またはスーパーリーチか否かによってデータが異なる演出態様設定テーブルを設け、所定の乱数にもとづいてデータから演出態様を選択するようにすればよい。このとき、演出態様設定テーブルのデータは、事前決定においては大当りとすると決定したときは、はずれと決定したときと比べて、「激熱」が選択されやすいように乱数の判定値が振り分けられており、また「・・・」が選択されにくいように乱数の判定値が振り分けられている。
次に、ボタン予告演出のカード予告演出において唐草モチーフ態様が出現する場合の具体例を説明する。図61は、ボタン予告演出のカード予告演出の具体例における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。
図61に示す例では、演出図柄の変動表示が開始された後、カード予告演出の開始タイミングとなると、演出表示装置9の画面上においてカードの絵を表示する。この場合、唐草モチーフ態様でカード予告演出を実行することに決定されている場合には、図61に示すように、唐草モチーフ態様でカードの絵を表示する態様でカード予告演出が実行される。
なお、図61に示すように、カード予告演出が実行される場合には、第2ステップアップ予告演出も実行可能であり、カード予告演出とともに第2ステップアップ予告演出も実行される場合には、カード予告演出で唐草モチーフ態様が1回出現可能であり、第2ステップアップ予告演出において予告演出W,Z1で唐草モチーフ態様が合計2回出現可能であり、予告演出に関係なく地面と演出図柄の表示態様として唐草モチーフ態様が合計2回出現可能である。従って、この実施の形態では、カード予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合には、唐草モチーフ態様が合計で最大5回出現可能である。
図62は、ボタン予告演出のカード予告演出において唐草モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。図62に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(8−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(8−2)、カード予告の開始タイミングとなると、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方の表示領域において、「カードの表示内容235A」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(8−3)。これによって、カードが出現したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。この場合、演出表示装置9に表示されるカードの表示内容235Aが唐草モチーフ態様で表示される。
この実施の形態では、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図62(8−3)(8−4)において、通常の表示態様(例えば、砂壁模様で表示する態様)でカードの表示内容が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図62(8−3)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でカードの表示内容235Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235Aを表示して、大当りの可能性を予告する(8−4)。この例では、カードの表示内容235Aが「チャンス」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(8−4)において、カードに表示される内容としては、前述のメール予告と同様の演出態様を備えていてもよい。この場合、メール予告と同様に、カード予告用の演出態様設定テーブルを設け、メール予告と同様の方式で演出態様を選択するようにすればよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、大当りとすると決定されたか否かを画像表示により予告する複数の予告演出のうち演出図柄の変動表示中に実行する予行演出を決定し、実行すると決定された所定の予告演出の表示態様を、通常表示態様とするか、または通常表示態様よりも大当りとなる可能性が高いことを示すとともに予告表示の一部または全部に各予告演出で共通のモチーフ態様(本例では、唐草モチーフ態様)を出現させる特殊表示態様とするかを決定する。そして、決定した表示態様で、演出図柄の変動表示中に各予告演出をそれぞれ実行する。また、大当りとしないことに決定されている演出図柄の変動表示中において、出現させるモチーフ態様の数を所定数未満(本例では、3未満)に制限する。この場合、所定の予告演出に対してあらかじめ定められた優先順位に従って出現させるモチーフ態様の数を所定数未満に制限し、優先順位は、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように定められている。そのため、予告演出においてモチーフ態様を出現させる演出を行う場合に、実行割合が低い予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制することができる。
例えば、実行割合が低い予告演出について特に考慮することなくモチーフ態様の出現を制限するように構成してしまうと、元々予告演出自体の出現割合が低いのであるから、その予告演出のモチーフ態様が殆ど出現しないような事態が生じてしまい、モチーフ態様を用いた演出の演出効果が却って低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、実行割合が高い予告演出ほど制限対象となりやすいように優先順位を定めることによって、実行割合が低い予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制している。
なお、この実施の形態では、具体的には、ステップS5061〜S5086の処理が実行されることによって、まず出現割合が高い専用演出用の予告演出(本例では、演出モードA,B用の第1ステップアップ予告演出)が最も制限されやすいようにし、次に図47に示す書き替えテーブルに従って共通演出用の予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、ボタン予告演出)のうち出現割合が高いものから順に制限されやすいように優先順位が定められているのであるが、図47に示す書き替えテーブルにおいて、優先順位6,7の演出図柄と地面については予告演出にかかわりなく出現率が100%であり、専用演出用の予告演出よりも出現率が高いといえるのであるから、まず、演出図柄と地面について唐草モチーフ態様を制限してから、次に専用演出用の予告演出において唐草モチーフ態様を制限するように優先順位を定めるようにしてもよい。
なお、唐草モチーフ態様に関してはいずれも決定割合が同じであり(図40〜図46参照)、予告演出自体の実行割合が高いか低いかに応じて優先順位が定められている場合を示しているが、この実施の形態で示した態様にかぎられない。例えば、唐草モチーフ態様に関してもいずれの予告演出の表示態様として出現するのかに応じて決定割合を異ならせ、予告演出の実行割合と唐草モチーフ態様の決定割合とを総合的に考慮したその唐草モチーフ態様の出現割合が高いか低いかに応じて優先順位が定められるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、予告演出設定処理において、予告演出ごとに抽選処理を行って予告演出の実行の有無および態様を決定する場合を示したが(ステップS5001〜S5034参照)、予告演出の決定の仕方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、複数の予告演出の組み合わせパターンをあらかじめ用意しておき、1回の抽選処理によって複数の予告演出の組み合わせを一括して決定するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、モチーフ態様の制限方法として、まず実行することに決定された予告演出ごとにモチーフ態様を出現させるか否かを抽選処理により決定しておき、事後的にモチーフ態様の出現数が所定の制限数を超えている場合には優先順位の低い順に通常の表示態様に変更する場合を示したが、この実施の形態で示した制限方法にかぎられない。例えば、実行することに決定された予告演出について優先順位が高いものから順にモチーフ態様とするか否かを抽選処理により決定していき、モチーフ態様の出現数が所定の制限数に達した段階で、以降の予告演出については抽選処理を行わないようにして、モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、実行割合が低い予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)は、実行割合が高い予告演出(本例では、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、予告演出が実行されたときに大当りとなる割合が高い。そのため、大当りとなる割合が高い予告演出ではモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、実行される予告演出の種類が異なる複数の演出モード(本例では、演出モードA、演出モードB)を設定し、予告演出として、各演出モードのいずれか1つでのみ実行可能な専用予告演出(本例では、演出モードA用や演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と、全ての演出モードで実行可能な共通予告演出(本例では、共通演出用の第1ステップアップ予告演出)とを決定し、専用予告演出は、各演出モードにおいて共通予告演出よりも実行割合が高く、共通予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位が定められている。そのため、実行割合が低い共通予告演出では、いずれの演出モードにおいてもモチーフ態様の出現が制限されにくくすることができるので、遊技に対する興趣を向上させることができる。
例えば、一般に、演出モードが設定されているような遊技機では、各演出モードで共通に出現可能な共通予告演出よりも、その演出モードでのみ出現可能な専用予告演出の方が実行割合が高い。そのような遊技機において、共通予告演出であるか専用予告演出であるかにかかわらずモチーフ態様の出現を制限するように構成してしまうと、元々共通予告演出自体の出現割合が低いのであるから、共通予告演出のモチーフ態様が殆ど出現しないような事態が生じてしまい、モチーフ態様を用いた演出の演出効果が却って低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、専用予告演出の方が共通予告演出よりも制限対象となりやすいように優先順位を定めることによって、共通予告演出でモチーフ態様が出現しなくなってしまう事態を抑制している。
なお、この実施の形態では、全ての共通予告演出(共通演出用の第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、ボタン予告演出)が、専用予告演出(演出モードA用および演出モードB用の第1ステップアップ予告演出)と比較して、実行割合が低い場合を示したが、必ずしも全ての共通予告演出の実行割合を低くする必要はなく、一部の共通予告演出のみが専用予告演出と比較して実行割合が低くなるように構成されていてもよい。
また、逆に、専用予告演出の方が共通予告演出よりも実行割合が低くなるようにし、専用予告演出の方が共通予告演出と比較して唐草モチーフ態様の制限対象となりにくいように構成しても構わない。
また、この実施の形態では、共通演出用の予告演出として、共通予告演出用の第1ステップアップ予告演出と、第2ステップアップ予告演出と、ボタン予告演出とがあり、専用演出用の予告演出として、演出モードA用の第1ステップアップ予告演出と、演出モードB用の第1ステップアップ予告演出とがある場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第2ステップアップ予告演出に関しても、演出モードA用の第2ステップアップ予告演出や、演出モードB用の第2ステップアップ予告演出など専用演出用の予告演出を設けるようにしてもよい。また、例えば、ボタン予告演出に関しても、演出モードA用のボタン予告演出や、演出モードB用のボタン予告演出など専用演出用の予告演出を設けるようにしてもよい。
また、例えば、群予告演出やミニキャラ予告演出、メッセージ予告演出、役物予告などの他の予告演出を実行可能に構成し、これらの予告演出に関して、それぞれ共通演出用の予告演出と専用演出用の予告演出とを設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、大当りとすることに決定されている場合には、大当りとしないことに決定されている場合と比較して高い割合で、唐草モチーフ態様を出現させる特殊表示態様で実行される予告演出の数が多くなる。そのため、単に予告演出において唐草モチーフ態様を出現させて期待度を報知するだけでなく、唐草モチーフ態様が出現する予告演出の数に応じた期待度を報知することができるので、遊技者に対して予告表示に関心を惹きつけさせることができる。従って、予告演出において唐草モチーフ態様を出現させる演出を行う場合に、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第1所定数(例えば3)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第1所定数未満に制限する。そのため、第1所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第2所定数(例えば5)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、確変大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第2所定数未満に制限する。そのため、第2所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りとすることに決定されているか否かや確変大当りと決定されているか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示したが、どのような条件にもとづいて唐草モチーフ態様の数を制限するかは、この実施の形態で示した場合に限られない。例えば、演出図柄の変動表示結果として非確変図柄を停止する場合において、非確変図柄の停止表示後に確変昇格演出が実行されるか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を、遊技状態が通常遊技状態であるか確変状態であるかに応じて異なる所定数未満に制限する。そのため、遊技状態に応じて予告演出において唐草モチーフ態様が出現する割合に変化をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に第3所定数(例えば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第3所定数未満に制限する。そのため、第3所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態を終了した後に確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に第4所定数(例えば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第4所定数未満に制限する。そのため、第4所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
実施の形態2.
第1の実施の形態で示した唐草モチーフ態様を表示する構成に、さらに、予告演出などの示唆演出が実行された後の特定タイミングにおいて、実行された予告演出などの示唆演出を示す演出を実行した後に、大当りとなる可能性がより高い予告演出などの示唆演出に変更することを示す演出(期待度昇格演出)を実行可能に構成してもよい。以下、期待度昇格演出を実行可能に構成した第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
また、第1の実施の形態では、演出表示装置9の表示画面が略円形の液晶画面である場合を示したが、この実施の形態では、矩形の液晶画面において各予告演出や期待度昇格演出が実行される場合を説明する。なお、各予告演出や期待度昇格演出などの各種演出を実行する液晶画面の形状は、この実施の形態で示したものにかぎらず、第1の実施の形態と同様に略円形の液晶画面で実行するようにしてもよい。
図63は、第2の実施の形態における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態において、ステップS501〜S502の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS502で演出図柄の停止図柄を決定すると、演出制御用CPU101は、期待度昇格演出を実行するか否かを決定したり期待度昇格演出の実行タイミングを設定する期待度昇格演出設定処理を実行する(ステップS502A)。
ステップS502Aでは、演出制御用CPU101は、期待度昇格演出の有無および実行タイミングを決定するための乱数を用いた抽選処理を行い、期待度昇格演出の有無および実行タイミングを決定する。
なお、この実施の形態では、期待度昇格演出の実行タイミングとして、タイミングTM01,TM02,TM03の3つのタイミングのいずれかを決定可能である。この場合、タイミングTM01を決定した場合には、ノーマルリーチを終了した後に期待度昇格演出が実行され、期待度昇格演出を終了した後に発展演出(スーパーリーチに発展することを報知する演出)に移行することになる。また、タイミングTM02を決定した場合には、ノーマルリーチを終了し、さらに発展演出を終了した後に期待度昇格演出が実行され、期待度昇格演出を終了した後にスーパーリーチAに移行することになる。また、タイミングTM03を決定した場合には、ノーマルリーチおよび発展演出を終了し、さらにスーパーリーチAを終了した後に期待度昇格演出が実行され、期待度昇格演出を終了した後にスーパーリーチBに移行することになる。
なお、ステップS503〜S508の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。ただし、この実施の形態では、ステップS503の予告演出設定処理において、群予告演出やミニキャラ予告演出、メッセージ予告演出、リーチ成立時予告演出などの各種予告演出の設定も可能であるものとする。
図64および図65は、第2の実施の形態における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態において、ステップS840〜S848の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS848で唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、ステップS502Aで期待度昇格演出を実行することに決定した場合であるか否かを確認する(ステップS848A)。期待度昇格演出を実行しない場合であれば、ステップS849に移行し、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する。一方、期待度昇格演出を実行する場合であれば、ステップS850に移行し、通常の表示態様でステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する。
ステップS851〜S852の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS852で唐草モチーフ態様の表示対象であれば、演出制御用CPU101は、ステップS502Aで期待度昇格演出を実行することに決定した場合であるか否かを確認する(ステップS852A)。期待度昇格演出を実行しない場合であれば、ステップS853に移行し、唐草モチーフ態様が出現する表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する。一方、期待度昇格演出を実行する場合であれば、ステップS854に移行し、通常の表示態様でボタン予告演出(メール予告演出またはカード予告演出)を実行する。
ステップS855の処理は、第1の実施の形態で示した処理と同様である。
ステップS855で唐草モチーフ態様の表示タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、ステップS502Aで期待度昇格演出を実行することに決定した場合であるか否かを確認する(ステップS855A)。期待度昇格演出を実行しない場合であれば、ステップS856に移行し、唐草モチーフ態様の地面や演出図柄を表示させる制御を行う。一方、期待度昇格演出を実行する場合であれば、そのままステップS856Aに移行し、唐草モチーフ態様を表示する制御を行わない。
以上のように、ステップS848A,S852A,S855Aの処理が実行されることによって、この実施の形態では、唐草モチーフ態様が表示されることに決定されている場合であっても、期待度昇格演出を実行することに決定されている場合には、唐草モチーフ態様を表示せず、通常の表示態様で各予告演出や地面、演出図柄の表示を行うように制御される。ただし、期待度昇格演出の実行が開始される特定タイミングとなる前に唐草モチーフ態様が出現しないように制御すればよく、期待度昇格演出を開始した後であれば、唐草モチーフ態様が出現しても構わない。
なお、この実施の形態では、唐草モチーフ態様の表示を決定していても、期待度昇格演出を実行することに決定した場合には唐草モチーフ態様を表示しないように制御する場合を示したが、この実施の形態で示した処理方法にかぎらず、例えば、期待度昇格演出を実行することに決定した場合には、唐草モチーフ態様の表示自体の決定を行わない(予告演出設定処理におけるステップS5035〜S5060の処理を行わない)ように制御してもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS502Aで決定した期待度昇格演出の実行タイミングとなっているか否かを確認する(ステップS856A)。期待度昇格演出の実行タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、期待度昇格演出を実行する(ステップS856B)。
なお、期待度昇格演出を実行しない場合には、ステップS856A〜S856Bの処理は実行しないようにしてもよい。
また、ステップS857〜S859の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
次に、期待度昇格演出の実行タイミングについて説明する。図66は、期待度昇格演出の実行タイミングを説明するための説明図である。図66(A)に示すように、タイミングTM01で期待度昇格演出が実行される場合には、例えば、擬似連の2回目の再変動にて演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となりリーチ成立となった後に、ノーマルリーチのリーチ演出が開始されてから特定タイミングであるタイミングTM01となることにより、期待度昇格演出の実行が開始される。
また、図66(B)に示すように、タイミングTM02で期待度昇格演出が実行される場合には、例えば、擬似連の2回目の再変動にて演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となりリーチ成立となった後に、ノーマルリーチのリーチ演出に続いて発展演出が開始されてから特定タイミングであるタイミングTM02となることにより、期待度昇格演出の実行が開始される。
また、図66(C)に示すように、タイミングTM03で期待度昇格演出が実行される場合には、例えば、擬似連の2回目の再変動にて演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となりリーチ成立となった後に、ノーマルリーチのリーチ演出と発展演出に続いてスーパーリーチAのリーチ演出が開始されてから特定タイミングであるタイミングTM03となることにより、期待度昇格演出の実行が開始される。
なお、図66に示す例では、例えば、再変動回数3回の擬似連を実行する場合に、再変動回数を2回に減少させたことにより生じる変動時間の余剰部分を使って、タイミングTM01〜03を特定タイミングとして期待度昇格演出を実行することができる。
次に、期待度昇格演出の演出態様について説明する。図67および図68は、期待度昇格演出を含む演出図柄の変動表示の表示態様を説明するための説明図である。図67(A)に示すように、演出図柄の変動表示が開始されると、例えば、擬似連の初回変動において、図67(B)に示すような「チャンス!」などの文字列を含むメッセージ予告演出MS1が実行される。続いて、図67(C)に示すように、メッセージ予告演出MS1の実行が終了し、初回変動における全図柄変動中予告のステップアップ予告演出のステップ1(SU1)の実行タイミングとなると、図67(D)に示すように、ステップアップ予告演出のステップ1(SU1)が実行される。その後、初回変動の終了タイミングとなると、図67(E)に示すように、1個の星型記号を含むカード図柄(擬似連チャンス目)が仮停止表示される。
図67(E)に示すような擬似連チャンス目が仮停止表示された後、図67(F)に示すように、全部の演出図柄が再び変動を開始することで、擬似連の1回目の再変動が開始される。また、例えば、擬似連の1回目の再変動において、図67(G)に示すような「チャンス!」などの文字列を含むメッセージ予告演出MS1が実行される。続いて、図67(H)に示すように、メッセージ予告演出MS1の実行が終了し、1回目の再変動における全図柄変動中予告のステップアップ予告演出のステップ2(SU2)の実行タイミングとなると、図67(I)に示すように、ステップアップ予告演出のステップ2(SU2)が実行される。その後、図67(J)に示すように、「左」および「右」の演出図柄表示エリアにて同一演出図柄が停止表示されることで、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となる(リーチ成立)。
図67(J)に示すようにリーチが成立すると、リーチ成立時予告演出の実行タイミングとなり、図68(A)に示すように、リーチ成立時予告演出GR2が実行される。続いて、リーチ成立にもとづいて、図68(B)に示すように、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される。その後、図68(C)に示すような演出画像を演出表示装置9の画面上に表示することなどにより、発展演出が実行される。ここでは、スーパーリーチAのリーチ演出が実行されることを報知している。この報知に対応して、図68(D)に示すようなスーパーリーチAのリーチ演出が実行される。
次いで、図68(D)に示すようなスーパーリーチAのリーチ演出が開始された後に、タイミングTM03となることにより、期待度昇格演出の実行が開始される。この場合、例えば、図68(E)に示すような演出画像を画像表示装置5の画面上に表示することなどにより、期待度昇格演出の実行が開始されることを報知すればよい。続いて、図68(F)に示すように、期待度昇格演出の実行中となり、その後、図68(G)に示すようなスーパーリーチBのリーチ演出が実行される。そして、例えば、図68(H)に示すような大当りの組み合わせの演出図柄が導出表示されて、変動表示結果が「大当り」となる。
なお、図67および図68に示す例では、実行タイミングTM03で期待度昇格演出を実行する場合を示しているが、例えば、実行タイミングTM01で期待度昇格演出を実行する場合には、図68(B)に示すノーマルリーチのリーチ演出を開始した後、図68(C)に示す発展演出の前に実行タイミングTM01が到来して期待度昇格演出を実行することになる。また、例えば、実行タイミングTM02で期待度昇格演出を実行する場合には、図68(C)に示す発展演出を開始した後、図68(D)に示すスーパーリーチAのリーチ演出の前に実行タイミングTM02が到来して期待度昇格演出を実行することになる。
図69および図70は、図68(F)に示す期待度昇格演出の演出態様を示す説明図である。図68(F)に示す期待度昇格演出の実行中には、既に実行された複数の予告演出などの示唆演出について、大当り期待度がより高い演出態様を示す演出に変更されることが連続的に報知される。このとき、複数の示唆演出のうちで1の示唆演出の演出態様を示す演出の変更が行われた後には、区切り演出を実行してから、他の示唆演出の演出態様を示す演出の変更が行われる。
期待度昇格演出では、まず、図69(A)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図69(A)に示す区切り演出により、示唆演出の演出態様が変更される回数が「1」の昇格1回目であることと、昇格対象となる示唆演出の演出態様が擬似連における擬似連図柄(カード図柄)であることが報知される。続いて、図69(B)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行された擬似連の擬似連図柄として、1個の星型記号を含んだ擬似連図柄(カード図柄)を示す演出が行われる。そして、図69(C)に示すような演出画像の表示などにより、2個の星型記号を含んだ擬似連図柄(カード図柄)を示す演出に変更されることを報知する。本例では、変動パターンに対応する擬似連の再変動回数は2回であることから、変更後の擬似連図柄(カード図柄)は2個の星型記号を含むものになればよい。擬似連の演出では、再変動の実行回数(擬似連回数)が増加するに従って大当り期待度が高くなる。従って、2回の再変動に対応した2個の星型記号を含む擬似連図柄(カード図柄)に変更されることにより、既に実行された示唆演出に比べて、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図69(C)に示す演出画像が表示された後には、例えば図69(D)に示すような演出画像の表示などにより、擬似連の再変動の実行回数(擬似連回数)が増加したことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。
次いで、図69(E)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図69(E)に示す区切り演出により、示唆演出の演出態様が変更される回数が「2」の昇格2回目であることと、昇格対象となる示唆演出の演出態様がメッセージ予告演出の予告内容であることが報知される。図69(E)に示すような区切り演出に続いて、図69(F)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行されたメッセージ予告演出の演出態様として、文字画像の表示色が白色である白文字のメッセージ予告演出を示す演出が行われる。そして、図69(G)に示すような演出画像の表示などにより、文字画像の表示色が黒色である黒文字のメッセージ予告演出を示す演出に変更されることを報知する。メッセージ予告演出では、白文字のメッセージ予告演出よりも、黒文字のメッセージ予告演出の方が大当り期待度は高くなる。従って、黒文字のメッセージ予告演出に変更されることにより、既に示唆演出として実行された白文字のメッセージ予告演出に比べて、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図69(G)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図69(H)に示すような演出画像の表示などにより、メッセージ予告演出でのセリフが白文字から黒文字に変更されたことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。
次いで、図69(I)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図69(I)に示す区切り演出により、示唆演出の演出態様が変更される回数が「3」の昇格3回目であることと、昇格対象となる示唆演出の演出態様がステップアップ予告演出の予告内容であることが報知される。図69(I)に示すような区切り演出に続いて、図69(J)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行されたステップアップ予告演出の演出態様として、ステップ数が「2」のステップアップ予告演出のステップ2(SU2)を示す演出が行われる。そして、図69(K)に示すような演出画像の表示などにより、ステップ数が「4」のステップアップ予告演出のステップ4(SU4)を示す演出に変更されることを報知する。ステップアップ予告演出では、ステップ数が増加するに従って大当り期待度が高くなる。従って、ステップ数が「4」のステップアップ予告演出のステップ4(SU4)に変更されることにより、既に示唆演出として実行されたステップ数が「2」のステップアップ予告演出のステップ2(SU2)に比べて、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図69(K)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図69(L)に示すような演出画像の表示などにより、ステップアップ予告演出でのステップ数が「2」から「4」に変更されたことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。
次いで、図70(A)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図70(A)に示す区切り演出により、示唆演出の演出態様が変更される回数が「4」の昇格4回目であることと、昇格対象となる示唆演出の演出態様がリーチ成立時予告演出の予告内容であることが報知される。図70(A)に示すような区切り演出に続いて、図70(B)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行されたリーチ成立時予告演出の演出態様として、演出画像群により示される蝶の数が「3」のリーチ成立時予告演出を示す演出が行われる。そして、図70(C)に示すような演出画像の表示などにより、蝶の数が「5」のリーチ成立時予告演出を示す演出に変更されることを報知する。リーチ成立時予告演出では、演出画像群により示される蝶のキャラクタ数が増加するに従って大当り期待度が高くなる。従って、蝶の数が「5」のリーチ成立時予告演出に変更されることにより、既に示唆演出として実行された蝶の数が「3」のリーチ成立時予告演出に比べて、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図70(C)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図70(D)に示すような演出画像の表示などにより、リーチ成立時予告演出での蝶の数(蝶群)が「3」に対応した「中」の大当り期待度から「5」に対応した「高」の大当り期待度に変更されたことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。
次いで、図70(E)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図70(E)に示す区切り演出により、示唆演出の演出態様が変更される回数が「5」の昇格5回目であることと、昇格対象となる示唆演出の演出態様がリーチ演出の演出内容であることが報知される。図70(E)に示すような区切り演出に続いて、図70(F)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行されたリーチ演出の演出態様として、スーパーリーチAのリーチ演出を示す演出が行われる。そして、図70(G)に示すような演出画像の表示などにより、スーパーリーチBのリーチ演出に変更されることを報知する。リーチ演出では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBの順に、大当り期待度が高くなる。従って、スーパーリーチBのリーチ演出に変更されることにより、既に示唆演出として実行されたスーパーリーチAのリーチ演出に比べて、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図70(G)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図70(H)に示すような演出画像の表示などにより、リーチ演出がスーパーリーチAからスーパーリーチBに変更されたことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。そして、例えば、図70(I)に示すような演出画像の表示などにより、複数の示唆演出について演出態様が大当り期待度のより高い演出態様に変更された合計回数(総演出数)は、擬似連図柄、メッセージ予告演出、ステップアップ予告演出、リーチ成立時予告演出、リーチ演出の全部からなる「5」であることが報知されて、期待度昇格演出が終了する。
また、図69および図70では、期待度昇格演出の実行前に出現した予告演出や擬似連図柄などの示唆演出が、期待度昇格演出において、より期待度の高い示唆演出に昇格する態様の演出を実行する場合を示したが、期待度昇格演出の態様は、図69および図70に示したものにかぎられない。例えば、この実施の形態で示したように、期待度昇格演出の実行前に唐草モチーフ態様が出現しないように制御する場合に、期待度昇格演出において、より期待度の高い示唆演出に昇格するような演出を行うとともに、期待度昇格演出の実行前に制限した唐草モチーフ態様を登場させて唐草モチーフ態様の示唆演出に昇格するような演出を実行するようにしてもよい。
図71は、期待度昇格演出の他の演出態様を示す説明図である。図71において、図71(A)〜図71(F)の演出態様は、図69(A)〜図69(F)に示した演出態様と同様である。次いで、図69(F)に示すような演出画像を表示してメッセージ予告演出を示す演出を行うと、図71(G)に示すような演出画像の表示などにより、文字の背景色が黒背景から唐草モチーフ態様の背景のメッセージ予告演出を示す演出に変更されることを報知する。第1の実施の形態で説明したように、演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様が多く登場する程大当りに対する期待度(信頼度)が向上するので、唐草モチーフ態様の予告演出に変更されることによって、大当り期待度がより高い演出態様に変更されたことを認識可能に報知できる。
次いで、図71(G)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図71(H)に示すような演出画像の表示などにより、メッセージ予告演出での背景が黒背景から唐草モチーフ態様の背景に変更されたことや、それにより高められた大当り期待度の段階数(ランクアップ数)が報知されてもよい。
なお、図71(I)〜図71(L)の演出態様は、図69(I)〜図69(L)に示した演出態様と同様である。
また、図71では、期待度昇格演出において、より期待度の高い示唆演出に昇格するような演出を行うとともに、期待度昇格演出の実行前に制限した唐草モチーフ態様を登場させて唐草モチーフ態様の示唆演出に昇格するような演出を実行する場合を示したが、期待度昇格演出において、期待度昇格演出の実行前に制限した唐草モチーフ態様を登場させて唐草モチーフ態様の示唆演出に昇格するような演出のみを実行するようにしてもよい。
図72および図73は、期待度昇格演出のさらに他の演出態様を示す説明図である。図72および図73において、図72(A)〜図72(B)の演出態様は、図69(A)〜図69(B)に示した演出態様と同様である。次いで、図72(B)に示すような演出画像を表示して擬似連図柄(カード図柄)を示す演出を行うと、図72(C)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様の擬似連図柄(カード図柄)を示す演出に変更されることを報知する。ただし、図69(C)とは異なり、擬似連図柄に含まれる星型記号は1個のまま変化しない。次いで、図72(C)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図72(D)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様の擬似連図柄に変更されたことや、唐草モチーフ態様の増加回数が報知される。
図72(E)〜図72(F)の演出態様は、図69(E)〜図69(F)の演出態様と同様である。
次いで、図72(F)に示すような演出画像を表示してメッセージ予告演出を示す演出を行うと、図72(G)に示すような演出画像の表示などにより、文字の背景色が黒背景から唐草モチーフ態様の背景のメッセージ予告演出を示す演出に変更されることを報知する。ただし、図69(G)とは異なり、文字画像の表示色は白色のまま変化しない。次いで、図72(G)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図72(H)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様の背景のメッセージ予告演出に変更されたことや、唐草モチーフ態様の増加回数が報知される。
次いで、図73(A)に示すような演出画像を表示する区切り演出が行われる。図73(A)に示す区切り演出により、唐草モチーフ態様に変更される回数が「3」の昇格3回目であることと、唐草モチーフ態様への昇格対象となるのがリーチ演出の演出内容であることが報知される。図73(A)に示すような区切り演出に続いて、図73(B)に示すような演出画像の表示などにより、既に実行されたリーチ演出の演出態様として、スーパーリーチAのリーチ演出を示す演出が行われる。そして、図73(C)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様のリーチ演出に変更されることを報知する。ただし、図70(G)とは異なり、リーチ演出の種類はスーパーリーチAのリーチ演出のまま変化しない。次いで、図73(C)に示す演出画像が表示された後には、例えば、図73(D)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様のリーチ演出に変更されたことや、唐草モチーフ態様の増加回数が報知される。
そして、例えば、図73(E)に示すような演出画像の表示などにより、唐草モチーフ態様に変更された合計回数は、擬似連図柄、メッセージ予告演出、リーチ演出からなる「3」であることが報知されて、期待度昇格演出が終了する。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、予告演出が実行された後の特定タイミング(本例では、実行タイミングTM01〜03)において、実行された予告演出を示す演出を実行した後に、大当りとなる可能性がより高い予告演出に変更することを示す期待度昇格演出を実行する。そして、期待度昇格演出が実行される演出図柄の変動表示においては、優先順位にかかわらず、特定タイミングより前に実行される全ての予告演出に対してモチーフ態様(本例では、唐草モチーフ態様)を出現させないように制限する。そのため、期待度昇格演出が実行される場合には全ての予告演出に対してモチーフ態様を出現させないように制限することによって、期待度昇格演出の演出効果を高めることができる。
例えば、期待度昇格演出が実行されるように構成する場合には、期待度昇格演出の実行前にはある程度期待度が低い予告演出を実行しておいてから、期待度昇格演出において、恰も期待度が高い予告演出に昇格したような演出を実行して、大当りに対する期待度を高めるようにしている。そのように構成した場合において、期待度昇格演出の実行前にモチーフ態様を出現させてしまったのでは、モチーフ態様の出現により期待度昇格演出の前に既に大当りに対する期待度が高まってしまい、その後に期待度昇格演出を実行しても、期待度昇格演出の演出効果を十分に高めることはできない。そこで、この実施の形態では、期待度昇格演出の実行前にはモチーフ態様が出現しないように制限することによって、期待度昇格演出の演出効果を高めるようにしている。
また、この実施の形態では、期待度昇格演出において、期待度昇格演出の前に実行された予告演出自体を再度実行するのではなく、その予告演出を示唆するダイジェスト表示(図69(B),(F),(J)、図70(B),(F)、図71(B),(F),(J)、図72(B),(F)、図73(B)参照)を行って恰もより期待度の高い予告演出に昇格したような演出を実行している。従って、期待度昇格演出において予告演出自体を再度実行する必要がないので、期待度昇格演出の演出期間が必要以上に長くなりすぎることなく、予告演出がより高い期待度の予告演出に昇格することを報知することができる。
なお、この実施の形態では、期待度昇格演出の実行前に出現する全ての予告演出において唐草モチーフ態様を表示しないように制限し、期待度昇格演出において、その制限した予告演出を唐草モチーフ態様に昇格させるような演出を実行する場合を示したが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、期待度昇格演出の実行前に出現する一部の予告演出についてのみ唐草モチーフ態様を表示しないように制限し、期待度昇格演出において、その制限した予告演出を唐草モチーフ態様に昇格させるような演出を実行してもよい。また、例えば、期待度昇格演出の実行前に出現する全ての予告演出において唐草モチーフ態様を表示しないように制限するものの、期待度昇格演出において、その一部の予告演出のみ唐草モチーフ態様に昇格させるような演出を実行してもよい。また、例えば、期待度昇格演出の実行前に出現する全てまたは一部の予告演出において唐草モチーフ態様を表示しないように制限した後、期待度昇格演出において、唐草モチーフ態様に昇格させる予告演出を決定しなおして、その決定した予告演出を唐草モチーフ態様に昇格させるような演出を実行してもよい。
なお、上記の各実施の形態では、可変表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態で示した予告演出においてモチーフ態様を出現させる構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示した予告演出においてモチーフ態様を出現させる構成をスロット機に適用するようにしてもよい。
スロット機では、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタート操作することによりリールの回転を開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに入賞ラインにあらかじめ定められた入賞図柄の組合せ(例えば、7−7−7)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。また、このようなスロット機では、前面扉に液晶表示器が配置されたものがあり、入賞が発生する可能性を予告したり、停止ボタンの操作順などを示唆するような演出を行うように構成されたものがある。そのようなスロット機において、例えば、ボーナスやATとなる可能性を示唆するために予告演出においてモチーフ態様を出現させるように構成してもよい。そして、ボーナスやATとならない場合には、出現するモチーフ態様の数を所定数未満に制限するように構成してもよい。
また、例えば、上記に示した実施の形態で示した確変示唆演出を行う構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。そのような封入循環式のパチンコ機において、上記の各実施の形態の構成を適用し、封入循環式のパチンコ機の演出表示装置で大当りとなる可能性を示唆するために予告演出においてモチーフ態様を出現させるように構成してもよい。そして、大当りとならない場合には、出現するモチーフ態様の数を所定数未満に制限するように構成してもよい。