以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図106等の図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、演出羽根役物という。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、演出羽根役物79a,79bは、予告演出(演出羽根役物予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りであることや確変昇格演出(確変状態に昇格することを示す特別な演出)において確変に昇格したことを報知した場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、演出羽根役物79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図4は、可動部材の動作の具体例を示す説明図である。なお、図4に示す例では、演出表示装置9における再変動演出(擬似連の演出)が実行されるときの可動部材78の動作を示している。再変動演出では、図4(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図4(B),(C)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図4(D)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図4(E)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する(図4(F)参照)。図4に示す例では、初回変動の期間において、可動部材78が動作(演出表示装置9の表示画面に進入した後、元の位置(表示画面外)に戻るように動作)し、初回変動に続く再変動期間においても、可動部材78が動作する。なお、図4に示す例は、1回の仮停止が行われる場合の例である。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、擬似連チャンス目を示す説明図である。「擬似連」の特定演出では、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、図7(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する演出図柄が仮停止表示される。「左図柄」は「左」の図柄表示エリア9Lに表示(停止表示または仮停止表示)される演出図柄であり、「中図柄」は「中」の図柄表示エリア9Cに表示される演出図柄であり、「右図柄」は「右」の図柄表示エリア9Rに表示される演出図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組み合わせに含まれる演出図柄の組み合わせとして、あらかじめ定められていればよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに応じて、リーチ演出が実行された後に、または、リーチ演出が実行されずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、またはリーチ演出が実行されずに、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチの組み合わせ(例えば、「左」、「右」の各図柄表示エリア9L、9Rにおける停止図柄が一致していないこと)となる停止図柄が停止表示されたり、所定のリーチの組み合わせとなる停止図柄が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出、「小当り」の可変表示態様という。
図8は、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−5、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−6、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。なお、図8に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−5の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについては、再変動が2回または3回行われる。
図9は、可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応してあらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを例示する説明図である。図9に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−6、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−3、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−3、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−3、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、スーパーPE1−1およびスーパーPE1−2、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンが用意されている。なお、図9に示すように、突確でない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンについては、再変動が2回、3回または4回行われる。突確の場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回または3回行われる。
図10は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(2−1)ランダム2−1(MR2−1):大当りの種類(確変大当たり、突然確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2−2)ランダム2−2(MR2−2): リーチとするか否か決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(4)ランダム4(MR4):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(5)ランダム5(MR5):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6(MR6):ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(7)ランダム7(MR7):擬似連演出のパターンを決定する(擬似連パターン決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(2−1)の大当り種別判定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4、ランダム7)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図11(A),(B)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図11(A)の左欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図11(A)の右欄に記載されている各数値および図11(B)に記載されている各数値が設定されている。図11(A),(B)に記載されている数値が大当り判定値または小当り判定値である。なお、以下、大当り判定値と小当り判定値とを、「大当り判定値」とまとめて表現することがある。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図11(A),(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、通常大当りもしくは突確大当り)または小当りにすることに決定する。なお、図11(A),(B)に示す「確率」は、大当りまたは小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りまたは小当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態または小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄または小当りにするか否か決定するということでもある。
図11(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131を示す説明図である。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131には、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図12(A)〜(F)および図13(G)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gは、図13(H)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるか、および大当り種別の判定結果に応じて選択される。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gには、大当り種別の判定結果が「通常」、「確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に、大当り種別が「通常」である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変」である場合に用いられる図12(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられず、大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bでは、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。
このように、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に、遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D〜132F(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132B、132G(時短状態のときに選択)を比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132F、132Gでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった大当り種別が「突確」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、大当り種別が「通常」に決定された場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図12(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図12(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられ、大当り用変動パターン種別判定テーブル132DではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して判定値が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に、遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A,132D(「通常」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B,132E(「確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C,132F,132G(「突確」のときに選択)を比較すると、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられることがある。よって、遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能になり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
図14(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば、図14(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに対応した判定値を含む。
また、特殊CA4−1の変動パターン種別は、図14(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにおいて判定値が割り当てられているとともに、図12(C)に示す突確用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cにおいても判定値が割り当てられている。また、特殊CB4−1の変動パターン種別は、図14(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにおいて判定値が割り当てられているとともに、図12(F)に示す突確用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Fにおいても判定値が割り当てられている。また、特殊CC4−1の変動パターン種別は、図14(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにおいて判定値が割り当てられているとともに、図13(G)に示す突確用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gにおいても判定値が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」になる場合と、可変表示結果が「小当り」になる場合で共通の変動パターン種別になっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図12(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cや、図12(F)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132F、図13(G)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Gは、可変表示結果が「小当り」になる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
図15(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブル134A〜134Cを示す説明図である。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にするか否かを、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、図15(D)に示すようなテーブル選択規則に従って選択される。すなわち、遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のうちのいずれであるかに応じて選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果のいずれかに対応する判定値を含む。
例えば、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、保留記憶数が「0」である場合に対応して、「1」〜「204」の範囲の値が非リーチHA1−1に割り当てられ、「205」〜「239」の範囲の値がリーチHA2−1に割り当てられている。保留記憶数が「1」である場合に対応して、非リーチHA1−1に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値が、非リーチHA1−2に割り当てられている。保留記憶数が「2」である場合に対応して非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値が、非リーチHA1−3に割り当てられている。保留記憶数が「3」である場合や「4」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の判定値が、非リーチHA1−4に割り当てられている。保留記憶数が「5」〜「8」である場合に対応して、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−4のそれぞれに割り当てられる判定値の個数よりも多い「1」〜「235」の範囲の判定値が、非リーチHA1−5に割り当てられている。このような設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図16(A)〜(C)は、ROM54に記憶されているリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態にする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1にする旨の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態にする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
例えば、図16(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aでは、リーチHA2−1にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「128」の範囲の値(判定値)がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられ、それ以外の値がスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てられている。また、リーチHA2−2にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「170」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。さらに、リーチHA2−3にする旨の判定結果に対応して、「1」〜「182」の範囲の値がノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てられている。リーチHA2−1には、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aによって、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される判定値が割り当てられている。リーチHA2−2には、保留記憶数が「1」や「2」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。リーチHA2−3には、保留記憶数が「3」〜「8」である場合に対応して、判定値が割り当てられている。これらの設定によって、保留記憶数が所定数(例えば、「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特別図柄の変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図17(A)〜(C)は、ROM54に記憶されている非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cを示す説明図である。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態にしない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態にしない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図18、図19(A)および(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−6のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図20および図21は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、リーチ状態にするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて、はずれ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。
はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。はずれ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定するためのデータ(判定値)を含む。
図20に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Aでは、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別になる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5といった特定演出を実行する変動パターン(図8参照)に、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。このような設定によって、演出図柄の可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定、および、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態にしない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−5の変動パターンのいずれかにする決定を行い、特定演出(非リーチPA1−4の演出(「滑り」)または非リーチPA1−5の演出(「擬似連」))を実行することができる。
また、非リーチCB1−1の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−1の変動パターンに割り当てられ、非リーチCB1−2の変動パターン種別に対応して非リーチPB1−2の変動パターンに割り当てられている。
そして、非リーチPA1−5を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に対して、図17(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチHA1−1に対して「217」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−2に対して「230」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−3に対して「231」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−4に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられ、非リーチHA1−5に対して「237」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、非リーチHA1−1に対して、図15(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「204」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−2に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「217」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−3に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「220」の範囲の判定値が割り当てられている。非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「3」および「4」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「230」の範囲の判定値が割り当てられて、非リーチHA1−4に対して、リーチ判定テーブル134Aにおいて、保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値(判定値)であって、「1」〜「235」の範囲の判定値が割り当てられている。従って、保留記憶数が「1」や「2」である場合には、保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「3」や「4」である場合には、保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、保留記憶数が「5」〜「8」である場合には、保留記憶数が「0」〜「4」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
また、図17(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、非リーチPA1−5を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別(図20参照)に対して、リーチの種別が非リーチHC1−1の場合には「235」〜「241」の範囲の判定値(変動パターン種別判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値)が割り当てられ、リーチの種別が非リーチHC1−2の場合には「234」〜「241」の範囲の判定値が割り当てられている。また、図15(C)に示すリーチ判定テーブル134Cにおいて、保留記憶数が「2」以上であるときに非リーチHC1−1に割り当てられている判定値(リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)の値と比較される数値)の数と、保留記憶数が「0」または「1」であるときに非リーチHC1−2に割り当てられている判定値の数とは同じである(「1」〜「231」の範囲)。図17(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cにおいて、非リーチHC1−1の場合に非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して割り当てられている判定値よりも、非リーチHC1−2の場合に非リーチCC1−3の変動パターン種別に対して割り当てられている判定値の数の方が少ないので、保留記憶数が「2」以上である場合には、保留記憶数が「0」または「1」である場合に比べて、非リーチPA1−5(「擬似連」を含む)を含む非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
なお、図20に例示されたはずれ変動パターン判定テーブル138Aを用いる場合には、「擬似連」を含む変動パターンとして非リーチPA1−5のみが選択されうるが、「擬似連」を含む複数種類の変動パターンが選択可能になるようにはずれ変動パターン判定テーブル138Aを構成してもよい。
図8に例示した変動パターンでは、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特別図柄の変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特別図柄の変動時間は16.70秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特別図柄の変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特別図柄の変動時間に比べて長くなっている。そして、保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。また、保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。よって、保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特別図柄の変動時間を短縮することができる。
図21に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bでは、ノーマルCA2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−3といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
さらに、例えば、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類によって、変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−3の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図21に示すはずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPA3−6の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。スーパーPB3−3の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、はずれ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別になる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数(ランダム4)の値と比較される数値(判定値)が割り当てられている。
図22および図23は、ROM54に記憶されている擬似連演出パターン判定テーブル140を示す説明図である。図22には、はずれ時に使用される変動パターンが示され、図23には、当り時に使用される変動パターンが示されている。擬似連演出パターン判定テーブル140には、擬似連を伴う変動パターンであるスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3(図8および図9参照)のそれぞれに対応した判定値が設定されている。判定値は、具体的な変動パターンに対応している。なお、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3については、複数種類の再変動回数の変動パターンがあるが、非リーチPA1−5については初回変動(1回目の擬似変動)を含む再変動回数(擬似変動の回数)は2回の1種類のみであるから、判定値は割り当てられていない。すなわち、実際には、擬似連演出パターン判定テーブル140において、非リーチPA1−5に関するデータは設定されていない。
図24は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図24に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図8および図9に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄可変表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始または小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドまたは小当り開始指定コマンドには、大当りの種類または小当りに応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当り遊技の終了または突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、確変大当りとなったことにもとづき移行した15ラウンドの大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に移行したことを指定する演出制御コマンド(第1確変状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、突然確変大当りとなったことにもとづき移行した2ラウンドの大当り遊技の終了後に、遊技状態が確変状態に移行したことを指定する演出制御コマンド(第2確変状態指定コマンド)である。コマンドB100(H)は、確変状態を終了したことを指定する演出制御コマンド(確変終了指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図24に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図24に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行うのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行うのかを判定するために使用される。
図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図26は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図27(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図27(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図27(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図27(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづいて入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
図27(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図27(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図10参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびランダム2−1(図10参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS228)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、ステップS213〜218の処理とステップS223〜228の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。
図28および図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図27(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS52)。「第1」を示すデータであれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。「第1」を示すデータでなければ、すなわち「第2」を示すデータであれば、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図11参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りまたは小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図11(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図11(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、通常大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてリセットされる。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、ランダムRの値が小当り判定値のいずれかと一致するか否か確認する(ステップS62)。一致した場合には、小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、ステップS75に移行する。小当り判定値に一致しない場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図11(C)に示す大当り種別判定テーブル131を選択する(ステップS72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」または「確変」に決定した場合には、「3」または「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図30は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図13(H)に示すテーブル選択規則に従って、遊技状態にもとづいて大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Gのいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS101に移行する。なお、CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。
小当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図14(D)に示すテーブル選択規則に従って、小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択する(ステップS93,S94)。そして、ステップS101に移行する。
大当りフラグも小当りフラグもセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかにもとづいて、図15(D)に示すテーブル選択規則に従って、演出図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルとして、リーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択する(ステップS95)。また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(ステップS96)。そして、CPU56は、選択したリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかにおける保留記憶数(保留記憶数カウンタの値)に応じた領域において、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチするか否かと、リーチしない場合の演出の種別またはリーチする場合のリーチの種別を決定する(ステップS97)。なお、ステップS97の処理で用いられる保留記憶数として、ステップS53の処理で−1される前の値を用いてもよい。
リーチすることに決定した場合には、ステップS97の処理で決定されたリーチの種別(リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択する(ステップS99)。リーチしないことに決定した場合には、ステップS97の処理で決定された演出の種別(非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2)に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択する(ステップS100)。そして、ステップS101に移行する。
ステップS101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値にもとづいて、ステップS92、S94、S99またはS100の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C、はずれ変動パターン判定テーブル138A、138Bのうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(ステップS104)。そして、抽出したランダム4の値にもとづいて、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。
変動パターンとして、非リーチPA1−5以外の擬似連の演出を含む変動パターン(スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3または特殊PG1−3)を決定している場合には(ステップS106A)、CPU56は、ランダム7を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム7の値を抽出する。そして、抽出したランダム7の値にもとづいて、図22および図23に示す擬似連演出パターン判定テーブル140を参照することによって、擬似連の演出を含む変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS106B)。すなわち、擬似連演出における再変動の実行回数(1回目の擬似変動を含む)を決定する。また、ステップS106Bの処理によって、擬似連演出を実行する場合の変動時間も決定されたことになる。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図31は、表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果特定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図24参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。確変大当りでも突然確変大当りでもないときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
CPU56は、ステップS116の処理で小当りフラグがセットされていることを確認したときには、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグがセットされていないときには、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。また、CPU56は、送信した表示結果特定コマンドをRAM55における演出図柄種類格納領域に保存しておく。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図33は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。また、この実施の形態では、小当りの場合と突然確変大当りの場合とで共通の小当り/突確開始指定コマンドを用いる場合を示したが、小当りの場合と突然確変大当りの場合とで別々の開始指定コマンドを用いるようにしてもよい。この場合、ステップS135において、小当りである場合には小当り開始指定コマンドを送信するように制御し、突然確変大当りである場合には突確開始指定コマンドを送信するように制御してもよい。
また、CPU56は、確変フラグをリセットし確変状態を終了することにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100に確変終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135A)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(ステップS142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図34は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行うとともに(ステップS404)、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(ステップS406)。例えば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突然確変大当りまたは小当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS415)。
図35および図36は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(ステップS421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(ステップS432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10)になっているか否か確認する(ステップS434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432の判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行う(ステップS435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(ステップS438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(ステップS440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に応じた値に更新する(ステップS441)。なお、インターバル期間は、例えば5秒である。突然確変大当りや小当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(ステップS442)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS307)に応じた値に更新する(ステップS443)。
図37は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突確終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。なお、ステップS152の処理を、大入賞口開放中処理におけるステップS442の前で実行してもよい。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が確変大当りであったか否かを確認する(ステップS158A)。なお、大当りの種別が確変大当りであったか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「確変」を示すデータ「02」であるか否かを確認することによって判定できる。大当りの種別が確変大当りであれば(ステップS158AのY)、15ラウンドの大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に移行する場合であるので、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS158B)。そして、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させ(ステップS161)、ステップS162に移行する。
大当りの種別が確変大当りでなければ(ステップS158AのN)、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであったか否かを確認する(ステップS158C)。なお、大当りの種別が突然確変大当りであったか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「突確」を示すデータ「03」であるか否かを確認することによって判定できる。大当りの種別が突然確変大当りであれば(ステップS158CのY)、2ラウンドの大当り遊技終了後に遊技状態を確変状態に移行する場合であるので、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に第2確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS158D)。そして、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させ(ステップS161)、ステップS162に移行する。
大当りの種別が突然確変大当りでもなければ(ステップS158CのN)、すなわち、通常大当りであった場合には、CPU56は、確変フラグをセットすることなく(すなわち、遊技状態を確変状態に移行させることなく)、そのままステップS162に移行する。
次いで、CPU56は、時短フラグをセットし(ステップS162)、時短回数カウンタに例えば100をセットする(ステップS163)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS164)。
なお、取り扱うタイマやフラグは異なるものの、ステップS308の小当り開放前処理はステップS305の大当り開放前処理と同様の処理であり、ステップS309の小当り開放中処理はステップS306の大入賞口開放中処理と同様の処理であり、ステップS310の小当り終了前処理はステップS307の大当り終了処理と同様の処理である。
次に、可変表示中に実行される演出の具体例を、図38〜図41の説明図を参照して説明する。なお、図38〜図41において、演出表示装置9の表示画面を矩形で示す。すなわち、図38〜図41では、図1等に示す円形の演出表示装置9の表示画面の一部が示されている。また、演出図柄に付されている演出情報としてのキャラクタも省略している。図38は、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合、特定演出が実行されないとき、および「擬似連」の特定演出が実行されるときの演出制御用マイクロコンピュータ100の制御による演出表示装置9における表示動作例を示す説明図である。変動パターン指定コマンドによって、非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図38(C1),(C2)に示すように特定演出は実行されない。非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには、図38(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される。非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには、図38(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される。なお、図38(D1)〜(D6)には、簡略化された擬似連の演出態様が示されている。
図38(A)に示す例は、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図38(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたことに対応して、図38(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われる。なお、演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、特定演出パターンが常に滑りTP1−1に決定され(図53参照)、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行される。よって、「左」の図柄表示エリア9Lに停止表示する演出図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の演出図柄が決定されたときには、図38(B)に示すような演出図柄の停止表示が行われる。
その後、特定演出が実行されない場合には、例えば、図38(C1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図38(C2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組合せとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき、「右」の図柄表示エリア9Rや「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示される演出図柄は、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
「擬似連」の特定演出が実行される場合には、例えば、図38(D1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図38(D2)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)することによって、擬似連チャンス目GC6となる演出図柄が停止表示される。このときには、例えば、演出図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図38(D3)に示すように全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rで演出図柄を再び変動させる。その後、例えば、図38(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の演出図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、例えば、図38(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「5」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図38(E2)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を高速に再変動させる。その後、図38(E3)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで「7」の演出図柄になるように、停止表示させる演出図柄を変更させる。ここで、図38(E1)に示すように「右」の図柄表示エリア9Rで仮停止表示される演出図柄は、例えば、決定された右最終停止図柄FZ1−2にもとづいて決定される(図48参照)。その後、例えば、図38(E4)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cで「4」の演出図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチの組み合わせとなる演出図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図39〜図41は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示す説明図である。図39(A)に示す例では、例えば、特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。その後、図39(B)に示すように、「左」の図柄表示エリア9Lで「6」の演出図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば、変動パターンがスーパーPA4−2であるときのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、図39(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rで演出図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば、変動パターンがスーパーPA4−3であるときのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、図39(D1)〜(D5)に示すように、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、全ての図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rで「6」の演出図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることによって、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になる。
図39(C3)や図39(D5)に示すようリーチ状態となった場合には、図40(A)に示すように、「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が低下する。そして、変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図40(B)に示すように「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字が「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図40(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、例えば、図40(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の図柄表示エリア9Cで停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の図柄表示エリア9Cで「5」を示す数字の演出図柄を停止表示させるといった「中」の図柄表示エリア9Cで「6」を示す数字以外の演出図柄を停止表示させることなどによって、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1,リーチ演出β2が実行される場合には、図40(C)に示すように、低下していた「中」の図柄表示エリア9Cにおける演出図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。リーチ演出β1では、図40(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図40(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図40(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、図40(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。図40(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当りの組み合わせを構成する演出図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「はずれ」となる場合には、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、図40(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進む。また、リーチ演出β2では、図40(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図40(I)に示すように2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、図41(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。なお、可変表示結果が「はずれ」になる場合には、表示されている演出図柄が変更されず、リーチはずれ組合せを構成する演出図柄を停止表示させ、演出図柄の可変表示を終了させる。また、リーチ演出α3では、例えば、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進む。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される演出図柄が出現する。その後、演出図柄が停止表示される。なお、リーチ演出α3における3段階目の演出表示については図40および図41に示していない。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図42は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図43〜図45は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
コマンド受信バッファとして、例えば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図24参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(ステップS625)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行う(ステップS634。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS648)。
受信した演出制御コマンドが第1確変状態指定コマンドであれば(ステップS649)、演出制御用CPU101は、確変大当りとなったことにもとづく15ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第1確変状態フラグをセットする(ステップS650)。
受信した演出制御コマンドが第2確変状態指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、突然確変大当りとなったことにもとづく2ラウンド大当り終了後に確変状態に移行されていることを示す第2確変状態フラグをセットする(ステップS652)。
受信した演出制御コマンドが確変終了指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、確変遊技状態を終了したと判断し、第1確変状態フラグまたは第2確変状態フラグをリセットする(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS655)。そして、ステップS611に移行する。
図46は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の可変表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図46に示すように、所定時間(例えば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図46(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図46(B)参照)。
図47は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図47に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2、予告種別決定用の乱数SR5−1、予告演出決定用の乱数SR5−2、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3、可動物予告決定用の乱数SR5−4、枠予告決定用の乱数SR5−5、ミニキャラ予告決定用の乱数SR5−6、演出羽根役物予告決定用の乱数SR5−7、第1特定演出(滑り)パターン判定用の乱数SR6−1、モチーフ態様決定用の乱数SR7−1〜SR7−7を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
擬似連第1変動時仮停止図柄の乱数SR4−1とは、初回変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数であり、擬似連第2変動時仮停止図柄の乱数SR4−2とは、続いて実行される再変動後の「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
滑り仮停止図柄決定用の乱数SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全てまたは一部において仮停止表示させる演出図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
予告種別決定用の乱数SR5−1は、予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定するために用いる乱数である。予告演出決定用の乱数SR5−2は、乱数SR−1を用いて決定した予告演出の種別に従って、予告演出を決定するために用いる乱数である。例えば、予告演出の種別として第1ステップアップ予告演出を決定した場合には、演出制御用CPU101は、乱数SR5−2を用いて第1ステップアップ予告演出の内容(有無・演出態様)を決定する。また、予告演出の種別としてボタン予告演出を決定した場合には、演出制御用CPU101は、乱数SR5−2を用いてボタン予告演出の内容(有無・メール予告演出またはカード予告演出・演出態様)を決定する。第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3は、第2ステップアップ予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。可動物予告決定用の乱数SR5−4は、可動物予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。枠予告決定用の乱数SR5−5は、枠予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。ミニキャラ予告決定用の乱数SR5−6は、ミニキャラ予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。演出羽根役物予告決定用の乱数SR5−7は、演出羽根役物予告演出の内容(有無・演出態様)を決定するために用いる乱数である。なお、各予告演出の内容については後述する。
第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のうちのいずれかに決定するために用いられる乱数である。
モチーフ態様決定用の乱数SR7−1は、演出表示装置9に表示される地面の表示態様を、モチーフ態様(この実施の形態では、後述する唐草モチーフ態様)とするか否かを決定するために用いる乱数である。なお、この実施の形態では、モチーフ態様で表示される場合には、演出表示装置9の表示画面上に表示される地面や木、人物、かもめ、演出図柄、メール、カードなどの絵が、各予告演出で共通の唐草模様の態様で表示される。以下、この実施の形態では、モチーフ態様としての唐草模様の態様を唐草モチーフ態様ともいう。モチーフ態様決定用の乱数SR7−2は、予告演出において演出表示装置9に表示される木の表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。モチーフ態様決定用の乱数SR7−3は、予告演出において演出表示装置9に表示される人物の表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。モチーフ態様決定用の乱数SR7−4は、予告演出において演出表示装置9に表示される「かもめ」の表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。モチーフ態様決定用の乱数SR7−5は、演出表示装置9に表示される演出図柄の表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。モチーフ態様決定用の乱数SR7−6は、予告演出において演出表示装置9に表示されるメールの表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。モチーフ態様決定用の乱数SR7−7は、予告演出において演出表示装置9に表示されるカードの表示態様を、唐草モチーフ態様とするか否かを決定するために用いる乱数である。なお、唐草モチーフ態様の内容については後述する。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、所定の非リーチの組み合わせを決定するためのテーブルとして、例えば、図48(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図48(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)であって、右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、図49に示すような左右出目判定テーブル161が含まれ、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18,LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
図48(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる演出図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせになる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄の組み合わせがリーチの組み合わせや大当り組み合わせにならないようにすることができる。また、図48(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組み合わせが、あらかじめ定められた演出図柄の組み合わせになる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。例えば、リーチの組み合わせや大当り組み合わせ以外であっても、図7に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図50に示すような一定の非リーチの組み合わせとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)が割り当てられていない。このような割り当てによって、最終停止図柄として所定の非リーチの組み合わせとなる確定演出図柄を決定する場合に、その確定演出図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や、チャンス目に類似する一定の非リーチの組み合わせにならないようにすることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、リーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図51(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図51(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチはずれの組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示される確定演出図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示される確定演出図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる演出図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。図51(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチはずれ組み合わせとなる確定演出図柄のうち、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて停止表示される確定演出図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。ただし、図51(B)では、中最終停止図柄FZ2−3を特定可能なデータとして、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2との図柄差が示されている。
すなわち、リーチはずれ組み合わせを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる演出図柄の図柄番号との差分値である図柄差によって特定される。すなわち、演出図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」の順序で演出図柄の可変表示結果となる確定演出図柄を停止表示する場合に、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。決定された図柄差に応じて、「中」の図柄表示エリア9Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定演出図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−3、スーパーPB3−1〜PB3−3、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−4〜スーパーPA3−6の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値と比較される数値(判定値)であって、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、大当り組み合わせのいずれかとなる確定演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図52に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bが含まれている。図52に示す最終停止図柄決定テーブル163A,163Bは、大当り図柄となる確定演出図柄として、「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に対応するデータ(判定値)を含む。なお、最終停止図柄決定テーブル163Aは、確変大当りとすることに決定されている場合に使用され、最終停止図柄決定テーブル163Bは、通常大当り(非確変大当り)とすることに決定されている場合に使用される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば、図53に示す特定演出パターン判定テーブル164Aが含まれている。図53に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1にもとづいて、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図8および図9参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値と比較される数値(判定値)であって、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応するデータ(判定値)を含む。
滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて演出図柄を変動させてから、「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rにおいて演出図柄を仮停止表示させた後、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて演出図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることによって、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて停止表示する演出図柄を変更させる演出表示が行われる。
なお、例えば、変動パターンが非リーチPA1−4である場合に、前回演出値(前回演出保存データ:前回の演出図柄の変動パターンを示す値)に応じて、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の振り分けを変えるようにしてもよい。一例として、前回演出値が1〜4のいずれであるかに応じて、選択しうる滑りTP1−1〜滑りTP1−4を変更する。なお、1〜4のそれぞれは、滑りTP1−1〜滑りTP1−4のそれぞれを示すとする。演出制御用CPU101は、滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)を決定したときに、RAMにおける保存領域に前回演出値を設定する。そして、特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルとする。演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定する場合には、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、特定演出パターン判定テーブル164Aの構成を変更するのではなく、演出制御用CPU101の制御によって、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにするようにしてもよい。その場合には、図53に例示された特定演出パターン判定テーブル164Aを使用するが、決定した滑り演出態様(滑りTP1−1〜滑りTP1−4)が前回判定値で特定される滑り演出態様と一致する場合には、演出態様を差し替える(例えば、決定した滑り演出態様が滑りTP1−nであれば、滑りTP1−(n+1)に差し替える)。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図54(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば、図54(E)に示すようなテーブル選択規則に従って、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、演出図柄を再変動させる図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、仮停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−1となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−2となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「右」の図柄表示エリア9Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、右仮停止図柄KZ1−3となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従って演出図柄が仮停止表示される「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値と比較される数値(判定値)であって、左仮停止図柄KZ1−4となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に対応するデータ(判定値)を含む。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される演出図柄を決定するためのテーブルとして、例えば、図55(A)〜(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。全再変動表示動作の残り回数は、例えば、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される演出図柄の変動(擬似連変動)では「2」となるように、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の図柄表示エリア9Lにおいて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の図柄表示エリア9Rにおいて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の図柄表示エリア9Cにおいて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
図55(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図55(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の図柄表示エリア9Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる演出図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。図55(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組み合わせが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値と比較される数値(判定値)であって、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に対応するデータ(判定値)を含む。
仮停止図柄決定テーブル167A〜167Cを用いて仮停止図柄を決定することによって、例えば、図56に示すように、擬似連演出における再変動(初回変動を含む。)の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおける全部において仮停止表示させる演出図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図57に示す図柄変動制御パターンテーブル180が含まれている。図57に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、演出図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定演出図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における演出図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されている。各図柄変動制御パターンは、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、演出図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データを含み、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されている。
演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMに記憶されている制御パターンテーブルには、例えば、図58に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されている。各演出制御パターンには、例えば、演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が時系列的に設定されている。
図59は、図42に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図60は、図59に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図61および図62は、図59に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(ステップS501)。はずれとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチにならない演出図柄の停止図柄を決定する(ステップS504)。ステップS504の処理では、図48(A)に示された最終停止図柄決定テーブル160Aを使用テーブルとして選択する。次いで、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することによって左最終停止図柄FZ1−1になる演出図柄を決定する。次に、図48(B)に示された最終停止図柄決定テーブル160Bを使用テーブルとして選択する。続いて、第2最終停止図柄決定用の乱数SR1−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−2の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することによって右最終停止図柄FZ1−2となる演出図柄を決定する。また、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組み合わせにもとづいて、図49に示された左右出目判定テーブル161を参照することによって、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれになるか判定する。次いで、図48(C)に示された最終停止図柄決定テーブル160Cを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値と左右出目タイプDC1−1とにもとづいて、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することによって中最終停止図柄FZ1−3となる演出図柄を決定する。
ステップS504の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる演出図柄を決定することによって、演出図柄の停止図柄をリーチの組み合わせや大当りの組み合わせにしない。また、リーチの組み合わせや大当りの組み合わせ以外であっても、図7に示された擬似連チャンス目GC1〜GC8や図50に示されたような一定の非リーチの組み合わせになることもない。
ステップS502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合には、演出制御用CPU101は、リーチの組み合わせを構成する演出図柄の停止図柄を決定する(ステップS505)。ステップS505の処理では、図51(A)に示された最終停止図柄決定テーブル162Aを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することによって左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の演出図柄を決定する。次に、図51(B)に示された最終停止図柄決定テーブル162Bを使用テーブルとして選択する。また、第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−3の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することによって左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄との図柄差を決定する。演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
以上のように、ステップS505の処理では、演出制御用CPU101は、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9C以外の「左」および「右」の図柄表示エリア9L、9Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄を決定する。次いで、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に演出図柄が停止表示される「中」の図柄表示エリア9Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる演出図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる演出図柄を決定する。
はずれとすることに決定されていない場合には(ステップS501)、演出制御用CPU101は、突確または小当りに決定されているか否か判定する(ステップS507)。突確または小当りに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンド(図24参照)が格納されているか否かによって判定される。突確または小当りに決定されている場合には、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか否か判定する(ステップS508)。図9に示されたように、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンは、いずれも、演出図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする変動パターンである。ステップS508の処理で特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、ステップS504に移行し、演出制御用CPU101は、ステップS504の処理で、最終停止図柄となる演出図柄を決定する。
ステップS508の処理で、特殊PG1−1〜特殊PG1−3の変動パターン以外であると判定した場合には、演出制御用CPU101は、ステップS505に移行する。
突確および小当りに決定されていない場合には(ステップS507のN)、大当りの組み合わせの演出図柄の最終停止図柄を決定する(ステップS511)。ステップS511の処理では、演出制御用CPU101は、確変大当りにすることに決定されている場合には図52(A)に示された最終停止図柄決定テーブル163Aを使用テーブルとして選択する。通常大当りにすることに決定されている場合には図52(B)に示された最終停止図柄決定テーブル163Bを使用テーブルとして選択する。また、第1最終停止図柄決定用の乱数SR1−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR1−1の値にもとづいて、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することによって大当り図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組み合わせを最終停止図柄として決定する。この実施の形態では、図52(A)に示すように、確変大当りと決定されている場合には、確変大当りであることを想起させる確変図柄(本例では、左中右の最終停止図柄が奇数で揃った状態の図柄)が決定される場合と、確変大当りでない(通常大当りである)ことを想起させる非確変図柄(本例では、左中右の最終停止図柄が偶数で揃った状態の図柄)が決定される場合とがある。また、この実施の形態では、通常大当りと決定されている場合には、確変大当りでない(通常大当りである)ことを想起させる非確変図柄(本例では、左中右の最終停止図柄が偶数で揃った状態の図柄)が決定される。
なお、この実施の形態では、確変大当りにすることに決定されている場合に、左中右の確定演出図柄として「2」、「4」、「6」、「8」といった一般に非確変大当りを想起させるような停止図柄が導出表示されることもあるが(図52(A)参照)、最終停止図柄決定テーブル163Aにおいて、「2」、「4」、「6」、「8」に対して判定値を割り当てないようにして、確変大当りにすることに決定されている場合には「2」、「4」、「6」、「8」が選択されないようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、確変大当りに決定されているか否かを判定する(ステップS512)。確変大当りであるか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンド(図24参照)が格納されているか否かによって判定される。確変大当りに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS511で決定した最終停止図柄が非確変図柄であるか否かを確認する(ステップS513)。最終停止図柄が非確変図柄であれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行することを示す昇格演出実行フラグをセットする(ステップS514)。すなわち、ステップS513で最終停止図柄が非確変図柄であるということは、確変大当りの場合であるにもかかわらず、演出図柄の変動表示を終了するときに非確変図柄を停止表示するときである。この場合、後述するように、大当り終了時に実行するエンディング演出において、確変大当りであることを報知する確変昇格演出(確変に昇格したような態様の演出)が実行される。なお、この実施の形態では、確変昇格演出をエンディング演出で実行する場合を示しているが、大当り遊技中(例えば、ラウンド中演出やインターバル演出)など他のタイミングで確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
ステップS504、S505、S514のいずれかの処理を実行すると、次いで、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS516)。
図63は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出(「滑り」または「擬似連」)を含まない変動パターンであるか否か判定する(ステップS551)。特定演出を含まない変動パターンであれば、特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンである場合には、特定演出が「滑り」であるか否か判定する(ステップS552)。「滑り」の特定演出であれば、演出制御用CPU101は、特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを使用テーブルとして選択する(ステップS553)。「滑り」の特定演出である場合には、図53に示された特定演出パターン判定テーブル164Aを選択する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。すなわち、まず、第1特定演出パターン判定用の乱数SR6−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR6−1の値にもとづいて、ステップS553の処理で選択した特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することによって特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンに応じて、RAMの所定領域の前回演出値を更新する(ステップS555)。例えば、ステップS554の処理で滑りTP1−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を1に更新する。滑りTP1−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を2に更新する。また、滑りTP1−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を3に更新する。また、滑りTP1−4の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出値を4に更新する。
ステップS555の処理を実行することによって、「滑り」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンのいずれかに決定する毎に、決定された滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに対応する前回演出値に更新される。すなわち、「滑り」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定する毎に、決定された演出動作の種類を示すデータを記憶する。
特定演出パターン判定テーブル164Aを、前回判定値がn(n=1〜4のいずれか)である場合には、滑りTP1−nが選択されないように判定値が割り当てられたテーブルにした場合、演出制御用CPU101が、そのように構成された特定演出パターン判定テーブル164Aを用いて滑り演出態様を決定するときには、ステップS554の処理において、非リーチPA1−4の変動パターンに応じて「滑り」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「滑り」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
ステップS552の処理で、特定演出が「滑り」以外である(すなわち、「擬似連」である)と判定した場合には、ステップS555の処理で、受信した変動パターンコマンドが示す擬似連演出の種類を示すデータを、RAMの所定領域に記憶する。
次いで、演出制御用CPU101は、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554の処理で決定した特定演出パターンにもとづいて、図54(E)に示されたテーブル選択規則に従って、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択する。また、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR3の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することによって右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかになる演出図柄を決定する。
演出制御用CPU101は、「擬似連」の特定演出である場合には、受信した変動パターンコマンドで特定される擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が1回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連における再変動回数(初回変動を含まない。)が2回の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定する。また、決定した仮停止図柄の組み合わせ数を示す変数Nに「0」を設定する。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図55(A)に示された仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択し、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図55(B)に示された仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第1変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−1の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−1の値にもとづいて、選択した仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bとのうちのいずれかを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。
更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS556の処理を終了する。更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図55(C)に示された仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択する。また、擬似連第2変動時仮停止図柄決定用の乱数SR4−2の値を抽出する。そして、抽出した乱数SR4−2の値にもとづいて、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することによって、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかになる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組み合わせを決定する。そして、変数Nに1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否か判定する。そして、処理を終了する。
ステップS516の特定演出設定処理を実行した後、演出制御用CPU101は、演出制御パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS517)。演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンやステップS516の処理で決定した特定演出パターンに応じて、図57に示された図柄変動制御パターンテーブル180に格納されている複数種類の図柄変動制御パターンのうちのいずれかを使用パターンとして選択する。
また、演出制御用CPU101は、予告演出の内容を決定し設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS518A)。なお、予告演出設定処理の内容については後述する(図70〜図74参照)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御パターンや予告演出の内容に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS518B)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS519)。
図64は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および演出羽根役物79a,79bを制御する。
図64に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、プロセステーブルは、図57に示された図柄変動制御パターンテーブル180、および図58に示された各種演出制御パターンテーブル182を、より具体的に示したものに相当する。また、ステップS518Aの処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
図65は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および演出羽根役物79a,79bを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を開始する(ステップS520)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、演出羽根役物79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS522)。
次に、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容について説明する。図66は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第1ステップ予告(右側のステップアップ予告)では、5つの予告演出(予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出E)で構成されている。図66に示すように、予告演出Aとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Bとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Cとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Dとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。予告演出Eとして、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行われる。
また、第2ステップ予告(左側のステップアップ予告)では、4つの予告演出(予告演出W、予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1)で構成されている。なお、図66では、予告演出Y2,Y3および予告演出Z2,Z3については図示を省略している。図66に示すように、予告演出Wとして、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行われる。予告演出Xとして、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行われる。予告演出Y1として、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92において風が吹いて木が揺れる演出が行われる。予告演出Z1として、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92においてかもめが飛んでくる演出が行われる。
図67は、第2ステップアップ予告演出の変化タイミングにおいて第2系統予告領域が拡大表示される状態を示す説明図である。図67に示すように、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面において、第1ステップアップ予告(第1系統のステップアップ予告)は表示画面の下部の表示領域(これを第1系統予告領域91という。)にて実行され、第2ステップアップ予告(第2系統のステップアップ予告)は、表示画面の上部の表示領域(背景画像を表示する領域)にて実行される。そして、図67に示すように、第2ステップアップ予告における所定の演出(具体的には予告演出W,X,Y1,Z1)が実行されるときは、第2系統予告領域92は小さい表示領域であるが、特定の演出(具体的には予告演出Y2,Z2)が実行されるときは、第2ステップアップ予告を強調するため第2系統予告領域92が拡大されて大きな表示領域となる。なお、第2系統予告領域92が拡大されたときは、第1系統予告領域91は若干縮小される。ただし、第2系統予告領域92が拡大されたときも、第1系統予告領域91は縮小されないようにしてもよい。
図68は、第2系統予告領域の拡大表示の態様(パターン)を示す説明図である。図69は、第2ステップアップ予告演出の複数種類の変化タイミングにおいて第2系統予告領域が拡大表示される状態を示す説明図である。図68に示すように、第2ステップアップ予告では、ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z1)に変化するパターンと、ステップ(X)からステップ(Y2)に変化し、その後ステップ(Y2)からステップ(Z2)に変化するパターンと、ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z2)に変化するパターンと、ステップ(X)からステップ(Y3)に変化し、その後ステップ(Y3)からステップ(Z3)に変化するパターンと、ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z3)に変化するパターンと、ステップ(X)からステップ(Y2)に変化し、その後ステップ(Y2)からステップ(Z3)に変化するパターンと、を備えている。
ここで、図69に示すように、ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z1)に変化するパターンでは、第2系統予告領域92は拡大されない。ステップ(X)からステップ(Y2)に変化し、その後ステップ(Y2)からステップ(Z2)に変化するパターンでは、ステップ(Y2)が実行されるときに第2系統予告領域92が拡大され(大きさ(中)の表示領域となり)、ステップ(Z2)が実行されるときも第2系統予告領域92が拡大されたままとなる。ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z2)に変化するパターンでは、ステップ(Z2)が実行されるときに第2系統予告領域92が拡大される(大きさ(中)の表示領域となる)。ステップ(X)からステップ(Y3)に変化し、その後ステップ(Y3)からステップ(Z3)に変化するパターンでは、ステップ(Y3)が実行されるときに第2系統予告領域92が全画面表示となり(大きさ(大)の表示領域となり)、ステップ(Z3)が実行されるときも第2系統予告領域92は全画面表示のままとなる。
なお、図69には示していないが、ステップ(X)からステップ(Y1)に変化し、その後ステップ(Y1)からステップ(Z3)に変化するパターンでは、ステップ(Z3)が実行されるときに第2系統予告領域92が全画面表示となる(大きさ(大)の表示領域となる)。ステップ(X)からステップ(Y2)に変化し、その後ステップ(Y2)からステップ(Z3)に変化するパターンでは、ステップ(Y2)が実行されるときに第2系統予告領域92が拡大され(大きさ(中)の表示領域となり)、ステップ(Z3)が実行されるときに第2系統予告領域92が全画面表示となる(大きさ(大)の表示領域となる)。
図70〜図74は、ステップS518Aの予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、予告種別決定用の乱数SR5−1に基づいて、図75に示す予告種別判定テーブルを用いて、予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定する(ステップS570)。この実施の形態では、図75に示すように、80パーセントの確率で予告演出の種別として第1ステップアップ予告演出と決定し、20パーセントの確率で予告演出の種別としてボタン予告演出と決定する。
この実施の形態では、まずステップS570で予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定した後に、後述するステップS573,S576,S579,S581で図77に示す第1予告設定テーブルを用いて第1ステップアップ予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定したり、後述するステップS583で図79に示すボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の態様を決定するとともに実行の有無自体も決定する場合を説明する。なお、図75に示す予告種別判定テーブルにおいて、第1ステップアップ予告演出およびボタン予告演出に加えて予告演出なしにも判定値を割り当てるようにし、ステップS570で、予告演出の種別を第1ステップアップ予告演出とするかボタン予告演出とするかを決定するとともに、予告演出の実行の有無自体も決定するようにしてもよい。そして、図77に示す第1予告設定テーブルや図79に示すボタン予告設定テーブルでは予告演出なしに判定値を割り当てないようにし、後述するステップS573,S576,S579,S581,S583では、第1ステップアップ予告演出の態様やボタン予告演出の態様のみを決定するようにしてもよい。そのように構成すれば、予告種別判定テーブルの設定変更のみを行えば予告演出の出現率を調整できるので、予告演出の出現率の調整を簡易化することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS571)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS571のY)、図76の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS572)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出のことをいう。この実施の形態では、特定表示結果(大当り)とする場合は特定表示結果としない場合よりもステップアップ予告演出において多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高くなる。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。例えば、段階的にキャラクタの数が増える、段階的に動くキャラクタの数が増える、キャラクタの動く回数や頻度などが段階的に増える、キャラクタの大きさが段階的に大きくなる、などの態様であってもよい。また、キャラクタを可動部材に置き換えた場合も同様である。すなわち、可動部材が複数設けられている場合に段階的に動く可動部材の数が増える、可動部材の動く回数や頻度などが段階的に増える、などの態様であってもよい。
この実施の形態では、後述するように(図67や図106等参照)、第2ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の上部の表示領域(第2系統予告領域92)において背景画像を段階的に変化(発展、転換)させていく演出としている。第2ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図106等を参照して後述する。
図76の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Wのみ実行される演出態様(「W」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行される演出態様(「W→X」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y1が実行される演出態様(「W→X→Y1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y2が実行される演出態様(「W→X→Y2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出Xが実行され、その後に予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z1が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z1」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z2が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z2」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y3、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y1、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y1→Z3」の発展パターン)と、予告演出Wが実行されてから予告演出X、予告演出Y2、予告演出Z3が順に実行される演出態様(「W→X→Y2→Z3」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS572において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS572A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図77の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS573)。
この実施の形態では、後述するように(図67や図106等参照)、第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域(第1系統予告領域91)において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させていく演出としている。第1ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図106等を参照して後述する。
図77の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図75〜図87)においても同様である。
なお、図77の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS573において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS571において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS571のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS574)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS574のY)、演出制御用CPU101は、図76の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS575)。
図76の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、図76の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS575において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS575A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図77の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS576)。
図77の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図77の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図77の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C→D」および「A→B→C→D→E」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS576において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS574において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS574のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS577)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS577のY)、演出制御用CPU101は、図76の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS578)。
図76の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、図76の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルや図76の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS578において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS578A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図77の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS579)。
図77の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図77の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルや図77の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS579において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS577において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS577のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図76の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS580)。
図76の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルでは、図76の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS580において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「W」、「W→X」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であるか否かを確認する(ステップS580A)。予告演出の種別が第1ステップアップ予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図77の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS581)。
図77の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図77の左上、右上および左下に示す非リーチはずれ用、ノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS581において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様の決定は、大当り時において同じ予告設定テーブル(第1予告設定テーブル、第2予告設定テーブル)を用いている。しかし、全ての大当り種類に同じ予告設定テーブルを用いるのではなく、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りおよび小当りの各々において使用する予告設定テーブルを備え、大当り種類に対応する予告設定テーブルを用いてステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様を決定するようにしてもよい。この場合、各々の予告設定テーブルにおいて予告演出の対する判定値の振り分けを異ならせることにより、大当りの種類に応じてステップアップ予告の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。例えば、確変大当りは通常大当りに比べて、「A→B→C→D→E」の演出態様などのステップアップが続くパターンが選択されやすいようにテーブルを設定することで、より一層の興趣の向上が図られる。また、突然確変大当りと小当りにおいて、例えば突然確変大当りでは「W→X→Y3→Z3」が選択され、小当りにおいては「W→X→Y3→Z3」が選択されないようにテーブルを設定することによって、大入賞口の開放態様が類似または同一であり、突然確変大当りと小当りの見分けが付かない場合の遊技状態(確変状態であるか否かの見分けが付かない遊技状態)となっても、予告演出の演出態様で突然確変大当りと小当りのいずれが発生したかを判別することができ、遊技性の向上が図れる。
次いで、演出制御用CPU101は、図78に示す可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS582)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、可動物予告演出は、ステップアップ予告演出ではなく、可動部材78が予定の態様で動作することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、可動物予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(稼動部材78が段階的に1回または複数回変化(発展、動作)させる予告演出ではない)。可動物予告演出の詳しい内容については、図121を参照して後述する。
図78に示す可動物予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、第1予告タイミングで可動部材78が動作する演出態様と、第2予告タイミング(第1予告タイミングとは異なるタイミング)で可動部材78が動作する演出態様と、第3予告タイミング(第1予告タイミングと第2予告タイミングのいずれも)で可動部材78が動作する演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS582において、可動物予告決定用の乱数SR5−4の値を抽出し、抽出した乱数値と可動物予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1予告タイミング」、「第2予告タイミング」、「第3予告タイミング」)にもとづいて、可動物予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り時において同じ大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数の可動物予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、可動物予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS570で決定した予告演出の種別がボタン予告演出であるか否かを確認する(ステップS582A)。予告演出の種別がボタン予告演出であれば、演出制御用CPU101は、図79に示すボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS583)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ボタン予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて演出表示装置9の表示画面に所定の画像を表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ボタン予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(操作ボタン120の操作に応じて段階的に1回または複数回変化(発展)させる予告演出ではない)。ボタン予告演出の詳しい内容については、図122、図124を参照して後述する。
図79に示すボタン予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、早いタイミングで第1メール予告演出(メールの開封1段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第1メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングで第2メール予告演出(メールの開封2段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第2メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングでカード予告演出(カードが出現する予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングでカード予告演出が実行される演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS583において、予告演出決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値とボタン予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1メール予告で早いタイミング」、「第1メール予告で遅いタイミング」、「第2メール予告で早いタイミング」、「第2メール予告で遅いタイミング」、「カード予告で早いタイミング」、「カード予告で遅いタイミング」)にもとづいて、ボタン予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り時において同じ大当り用のボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数のボタン予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、ボタン予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、図80に示す枠(ランプ)予告設定テーブルを用いて、枠(ランプ)予告演出の有無を決定する(ステップS584)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、枠(ランプ)予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、枠ランプ28を所定の点灯ぱターンで点灯させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、枠(ランプ)予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(点灯パターンを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。枠予告演出の具体的な内容については省略する。
図80に示す枠予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各枠予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、枠予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が枠予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS584において、枠予告決定用の乱数SR5−5の値を抽出し、抽出した乱数値と枠予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、枠予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図80に示すミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する(ステップS585)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ミニキャラ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面にミニキャラ(サイズの小さいキャラクタの画像)を表示させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ミニキャラ予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(ミニキャラを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。
図80に示すミニキャラ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各ミニキャラ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、ミニキャラ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方がミニキャラ予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS585において、ミニキャラ予告決定用の乱数SR5−6の値を抽出し、抽出した乱数値とミニキャラ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する。
なお、ミニキャラ予告演出は複数種類設けられ、ミニキャラ予告の実行(ミニキャラ出現)を決定したときに、いずれのミニキャラを出現させるかを決定するようにしてもよい。ミニキャラの種類には、大当り時のみ出現可能なキャラが設定されていてもよい。ミニキャラは、大当りの予告のほかに、大当り時の確率変動を伴う大当りとなるかどうかを示唆する予告、変動がリーチとなるかどうかを示唆する予告、スーパーリーチになるかどうかを示唆する予告、擬似連や滑り演出が発生するかどうかを示唆する予告等、予告する対象の異なる複数系統のミニキャラ予告を備え、各々の系統において、大当り判定の判定結果および変動パターンの内容にもとづいて選択されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、はずれの場合と大当りの場合とでテーブルにおける振分値を変更しているが、大当りにおいても確変大当り、通常大当り、突確、小当りの各々において使用する振分値の異なるミニキャラ予告決定用のテーブルを備え、それらのテーブルにもとづいてミニキャラの出現および種類を選択するようにしてもよい。この場合に、複数系統のミニキャラを備えている場合には、各系統において各々テーブルを設けて複数系統の各々のミニキャラの出現を選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、図80に示す演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の有無を決定する(ステップS586)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の演出羽根役物予告設定テーブルを用いて、演出羽根役物予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、演出羽根役物予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出羽根役物79a,79bを所定タイミングで動作させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、演出羽根役物予告演出は、演出羽根役物79a,79bを1回または複数回動作させる予告演出ではない。演出羽根役物予告演出の具体的な内容については省略する。
図80に示す演出羽根役物予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各演出羽根役物予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、演出羽根役物予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が演出羽根役物予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS586において、演出羽根役物予告決定用の乱数SR5−7の値を抽出し、抽出した乱数値と演出羽根役物予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、演出羽根役物予告演出の有無を決定する。
以上のように、この実施の形態では、ステップS570〜S586に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定された予告設定テーブル(図76〜図80参照)を用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々の予告設定テーブルの容量を軽減することができる。
なお、予告設定テーブルを予告演出ごとに設定するのではなく、この実施の形態で実行される複数の予告演出の組み合わせが設定された予告設定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、複数の予告演出の組み合わせが設定された予告演出テーブルを用いて、1回の決定処理で各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのようにすれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587A)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587AのY)、演出制御用CPU101は、図81(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587B)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587AのN)、演出制御用CPU101は、図81(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(地面用)を用いて、演出表示装置9に表示する地面を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587C)。
この実施の形態では、演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を出現させることによって大当りの可能性があることを報知する演出が行われる。モチーフ態様とは、大当りと決定されたことを予告するための予告表示の一部に、各予告演出で共通に出現させる表示態様である。具体的には、モチーフ態様は、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩である。なお、モチーフ態様として、予告表示の一部に出現する所定の模様や色彩に加えて、形状も通常の表示態様と異ならせる(例えば、複数予告演出に登場する各キャラクタに、共通のアクセサリをつけた状態で登場させたり、共通のヘルメットや帽子をかぶらせた状態で登場させたりする演出を実行する)ようにしてもよい。また、例えば、各予告演出において、モチーフ態様として、共通の文字(例えば、大当りなどの文字)を登場させる演出を実行するなど、モチーフ態様の例は、この実施の形態で示したものに限られない。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS572,S575,S578,S580で第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定したか否かを確認する(ステップS587D)。第2ステップアップ予告演出のステップWを実行することに決定されている場合には(ステップS587DのY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587E)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587EのY)、演出制御用CPU101は、図82(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587F)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587EのN)、演出制御用CPU101は、図82(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(木用)を用いて、演出表示装置9に表示する木を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587G)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS573,S576,S579,S581で第1ステップアップ予告演出のステップBを実行することに決定したか否かを確認する(ステップS587H)。第1ステップアップ予告演出のステップBを実行することに決定されている場合には(ステップS587HのY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587I)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587IのY)、演出制御用CPU101は、図83(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(人物用)を用いて、演出表示装置9に表示する人物を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587J)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587IのN)、演出制御用CPU101は、図83(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(人物用)を用いて、演出表示装置9に表示する人物を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587K)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS572,S575,S578,S580で第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS587L)。第2ステップアップ予告演出のステップZ1を実行することに決定されている場合には(ステップS587LのY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587M)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587MのY)、演出制御用CPU101は、図84(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587N)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587MのN)、演出制御用CPU101は、図84(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(かもめ用)を用いて、演出表示装置9に表示する「かもめ」を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587O)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587P)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587PのY)、演出制御用CPU101は、図85(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587Q)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587PのN)、演出制御用CPU101は、図85(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(図柄用)を用いて、演出表示装置9に表示する演出図柄を、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587R)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS583でメール予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS587S)。メール予告演出を実行することに決定されている場合には(ステップS587SのY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587T)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587TのY)、演出制御用CPU101は、図86(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587U)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587TのN)、演出制御用CPU101は、図86(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(メール用)を用いて、演出表示装置9に表示するメールを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587V)。
次いで、演出制御用CPU101は、ステップS583でカード予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS587W)。カード予告演出を実行することに決定されている場合には(ステップS587WのY)、演出制御用CPU101は、大当り(確変大当りまたは通常大当り。この実施の形態では、突然確変大当りを含まないものとする。なお、突然確変大当りを含んでもよい)とすることに決定されているか否かを確認する(ステップS587X)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。大当りとすることに決定されている場合には(ステップS587XのY)、演出制御用CPU101は、図87(A)に示す大当り用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587Y)。また、大当りとしないことに決定されている場合には(ステップS587XのN)、演出制御用CPU101は、図87(B)に示すはずれ用のモチーフ態様設定テーブル(カード用)を用いて、演出表示装置9に表示するカードを、唐草モチーフ態様で表示するか否かを決定する(ステップS587Z)。
その後、演出制御用CPU101は、別々に決定した第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せが可能であるか否か判定する(ステップS588)。
具体的には、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せとして、図88〜図91に示す組合せが考えられる。なお、図88〜図91は、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告との組合せの可否を示す説明図である。
この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回変化(2段階発展)する演出態様(「A→B→C」以上の演出態様)が実行されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出Y3が実行される演出態様(「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」の演出態様)が実行されないようにしている。すなわち、第1ステップアップ予告演出における「A→B→C」以上の演出態様と、第2ステップアップ予告演出における演出態様「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」とが同時に実行されるのを禁止している。なぜなら、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出における予告演出Y3が実行された場合は、例えば図120の(4−4)に示すように、第2ステップアップ予告演出を表わす背景画像が演出表示装置9の表示画面の全領域に拡大して全画面表示となるようにしているので、このとき、演出表示装置9の表示画面の下部の第1系統予告領域91で実行される第1ステップアップ予告演出の予告演出「C」を実行することができない(予告演出Cに対応するキャラクタを表示画面上に登場させることができない)からである。従って、図89や図91に示すように、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」以上の演出態様が決定されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「W→X→Y3」または「W→X→Y3→Z3」の演出態様を決定してはならないことになる。
また、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が3回変化(3段階発展)する演出態様(「A→B→C→D」以上の演出態様)が実行されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出Z3が実行される演出態様(「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」の演出態様)が実行されないようにしている。すなわち、第1ステップアップ予告演出における「A→B→C→D」以上の演出態様と、第2ステップアップ予告演出における演出態様「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」とが同時に実行されるのを禁止している。なぜなら、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出における予告演出Z3が実行された場合は、例えば図120の(4−5)に示すように、第2ステップアップ予告演出を表わす背景画像が演出表示装置9の表示画面の全領域に拡大して全画面表示となるようにしているので、このとき、演出表示装置9の表示画面の下部の第1系統予告領域91で実行される第1ステップアップ予告演出の予告演出「D」を実行することができない(予告演出Dに対応するキャラクタを表示画面上に登場させることができない)からである。従って、図91に示すように、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C→D」以上の演出態様が決定されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「W→X→Y3→Z3」、「W→X→Y1→Z3」または「W→X→Y2→Z3」の演出態様を決定してはならないことになる。
以上より、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」以上の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が決定され、第2ステップアップ予告演出の演出態様として演出態様「W→X→Y3」「W→X→Y3→Z3」が決定された場合、および、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C→D」以上の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が決定され、第2ステップアップ予告演出の演出態様として演出態様「W→X→Y3→Z3」「W→X→Y1→Z3」「W→X→Y2→Z3」が決定された場合は、図89および図91に示すように、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能であると判定する(ステップS588のN)。そして、第2ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを所定段階下げた「W→X」などに変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS589)。なお、組合せが不可能と判定された場合に、第1ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを1段階以上下げた演出態様「A→B」に変更する(書き換える)処理を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、演出表示装置9の表示画面で実行される2つのステップアップ予告演出の重複を回避することができ、表示画面上で2つの予告演出が同時に実行されることによる予告表示の煩雑さを回避することができる。
なお、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回以上変化(2段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C」以上の演出態様が実行されたときは、常にリーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が発生することにしている。従って、図77の左上の非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、リーチが発生しないとき(非リーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が常に決定されない。
ただし、図77の左上に示す第1予告設定テーブルにおいて、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS588において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(リーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS589において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が3回以上変化(3段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C→D」以上の演出態様が実行されたときは、常にスーパーリーチが発生することにしている。従って、図77の右上のノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C→D」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、スーパーリーチが発生しないとき(ノーマルリーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)が常に決定されない。
ただし、図77の右上に示す第1予告設定テーブルにおいて、スーパーリーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS588において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(スーパーリーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS589において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をスーパーリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B→C」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、第1確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS590)。すなわち、確変大当りとなったことにもとづく15ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第1確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS591)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS587A〜S587Zの処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS592)。
唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、図92に示す書き替えテーブルに従って、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行う(ステップS593)。例えば、図92に示すように、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
以上のように、ステップS590〜S593の処理が実行されることによって、15ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当り(突然確変大当りを含む)またははずれ(小当りを含む)と決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を1回以上出現させる演出が実行され、通常大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様を出現させないように制御される。すなわち、確変大当りと決定されている場合には新たな確変状態が始まり、少なくともはずれと決定されている場合には現在の確変状態が終了しないのであるから、唐草モチーフ態様を1回以上出現させる演出の実行を許可し、通常大当りと決定されている場合には確変状態が終了してしまうのであるから、唐草モチーフ態様を出現させないように制限する。そのようにすることによって、唐草モチーフ態様が出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、ステップS592において、唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、2や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS593で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、2や3)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS593において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、第2確変状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS594)。すなわち、突然確変大当りとなったことにもとづく2ラウンドの大当り遊技終了後に、遊技状態が確変状態に移行されているか否かを確認する。第2確変状態フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS595)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS587A〜S587Zの処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS596)。
唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、図92に示す書き替えテーブルに従って、唐草モチーフ態様から通常の表示態様に変更する処理を行う(ステップS597)。例えば、図92に示すように、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。また、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
以上のように、ステップS594〜S597の処理が実行されることによって、2ラウンド大当り遊技終了後に移行された確変状態に制御されている場合には、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を1回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、唐草モチーフ態様を出現させないように制御される。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、唐草モチーフ態様を1回以上出現させる演出の実行を許可するように制御してもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS596において、唐草モチーフ態様を1以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、2や3)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS593で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、2や3)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS597において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
第2確変状態フラグもセットされていなかった場合には(ステップS594のN)、遊技状態が通常状態に制御されているということである。この場合、演出制御用CPU101は、確変大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS598)。確変大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果3指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。確変大当りとすることに決定されていれば、ステップS599〜S603の処理を実行することなく(すなわち、出現させる唐草モチーフ態様を制限する処理を実行することなく)、処理を終了する。
確変大当りとすることに決定されていなければ、演出制御用CPU101は、通常大当りとすることに決定されているか否かを確認する(ステップS599)。通常大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果2指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。通常大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS587A〜S587Zの処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS600)。
唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、図92に示す書き替えテーブルに従って、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限する処理を行う(ステップS601)。
この実施の形態では、図92に示すように、各予告演出(予告前の段階や演出図柄を含む)には、あらかじめ優先順位が定められている。例えば、演出制御用CPU101は、あらかじめ定められた優先順位に従って、出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、まず、図92に示すように、最も優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物を唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物やメールを唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。そして、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
以上のように、ステップS598〜S601の処理が実行されることによって、確変大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(通常大当り、突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限するように制御される。そのようにすれば、5以上の唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。
なお、この実施の形態では、ステップS600において、唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、3や4)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS601で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、3や4)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS601において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
通常大当りとすることにも決定されていなければ(ステップS599のN)、演出制御用CPU101は、ステップS587A〜S587Zの処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS602)。
唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、図92に示す書き替えテーブルに従って、出現させる唐草モチーフ態様を3未満に制限する処理を行う(ステップS603)。
例えば、演出制御用CPU101は、あらかじめ定められた優先順位に従って、まず、出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では3)以上である場合、図92に示すように、最も優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では3)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では3)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物を唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物やメールを唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では3)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。そして、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では3)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
以上のように、ステップS598,S599,S602,S603の処理が実行されることによって、大当りと決定されている場合にのみ、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を3回以上出現させる演出が実行され、それ以外の場合(突然確変大当り、小当り、はずれの場合)には、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限するように制御される。そのようにすれば、3以上の唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。なお、突然確変大当りと決定されている場合には、ステップS599〜S603の処理は実行しないようにして、出現させる唐草モチーフ態様を制限しないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS602において、唐草モチーフ態様を3以上出現させると決定するか否かを確認する場合を示したが、例えば、唐草モチーフ態様が他の閾値(例えば、1や2)以上出現するか否かを確認するようにしてもよい。そして、ステップS603で出現させる唐草モチーフ態様を他の閾値(例えば、1や2)未満に制限するように制御してもよい。
また、この実施の形態では、ステップS603において、一度決定した唐草モチーフ態様を通常の表示態様に変更することによって出現させる唐草モチーフ態様を制限する場合を示したが、唐草モチーフ態様を出現させると決定した予告演出自体を実行しないようにするなど、他の制限方法を用いてもよい。
以上のようにして決定された予告演出の有無および演出態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMの所定格納領域(予告演出格納領域)に格納(設定)される。
また、以上に示す処理が実行されることによって、この実施の形態では、モチーフ態様決定用の乱数SR7−1〜SR7−7を用いて各予告演出において唐草モチーフ態様を出現させるか否かを決定(ステップS587A〜S587Z参照)した後に、図92に示す書き替えテーブルを用いて、唐草モチーフ態様ではない通常の表示態様に差し替える制御が行なわれる。そのようにすることによって、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数が制限される。
また、この実施の形態では、図92に示すように、書き替えテーブルにおいて、各予告演出(予告前の表示や演出図柄も含む)に対してあらかじめ優先度が設定されており、あらかじめ設定された優先順位に従って唐草モチーフ態様の数を制限する処理が行われる。この実施の形態では、優先度は、遊技者から見て目立ちやすい予告演出の優先度が高くなるように設定されている。例えば、この実施の形態では、時間的に後に実行される演出の優先度が高くなるように設定されている。なお、遊技者に注意を引きやすいステップアップ予告演出の優先度が高くなるように設定してもよく、表示されている時間が長い予告演出の優先度が高くなるように設定されていてもよい。また、表示の大きさが比較的大きい予告演出の優先度が高くなるように設定してよく、リーチ中に実行される予告演出の優先度が高くなるように設定してもよい。そのように、遊技者から見て目立ちやすい予告演出の優先度が高くなるように設定することによって、遊技者に対して唐草モチーフ態様による演出を分かりやすくすることができる。
なお、逆に、優先度は、遊技者から見て目立ちにくい予告演出の優先度が高くなるように設定されていてもよい。例えば、表示の大きさが小さいミニキャラ予告演出の優先度が高くなるように設定してもよく、時間的に先に実行される演出の優先度が高くなるように設定されていてもよい。また、表示されている時間が短い予告演出の優先度が高くなるように設定してもよく、表示の大きさが比較的小さい予告演出の優先度が高くなるように設定されていてもよい。さらに、リーチ前に実行される予告演出の優先度が高くなるように設定してもよい。そのように、遊技者から見て目立ちにくい予告演出の優先度が高くなるように設定することによって、遊技者に対して唐草モチーフ態様による演出を分かりにくくすることができる(例えば、熟練した遊技者のみが気付くことができる)。
なお、この実施の形態では、ステップS598〜S603に示すように、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに応じて出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示しているが、唐草モチーフ態様を制限する条件は、大当りであるか否かや、確変大当りであるか否かに限られない。例えば、ラウンド数の異なる大当り(例えば、15ラウンド大当りと7ラウンド大当り)がある場合には、15ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様が所定数(例えば、3や5)以上出現することを許可し、7ラウンド大当りである場合には、唐草モチーフ態様の出現回数を所定数(例えば、3や5)未満に制限するようにしてもよい。
図93は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。この場合、ステップS518Aの予告演出設定処理において1つまたは複数の唐草モチーフ態様を出現させることに決定されている場合には、ステップS845において、演出表示装置9において演出図柄の変動表示や予告演出が実行されるとともに、唐草モチーフ態様を出現させる演出が実行される。例えば、演出表示装置9の表示画面上に表示される地面や木、人物、かもめ、演出図柄、メールまたはカードの絵を唐草モチーフ態様で表示する演出が行われる。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS845において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容に従ってステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)が実行されているかどうかを確認する(ステップS846)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(ステップS846のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(ステップS847)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(ステップS847のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容に従ってステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(ステップS848)。
次に、演出制御用CPU101は、操作ボタン120の操作が可能な期間(ボタン有効期間)中であるか否か確認する(ステップS849)。なお、操作ボタン120は、ボタン予告演出が実行されているときに有効となる。ボタン有効期間であるときは(ステップS849のY)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120がオンとなったか(押下されたか)どうかを検出する処理を実行する(ステップS850)。操作ボタン120のオンは、操作ボタン120からのオン信号を入力したことで検出する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120のオンを検出すると(ステップS850のY)、設定されているボタン予告演出(メール予告またはカード予告)における操作ボタン120のオンに応じた演出を実行する(ステップS851)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(可動部材制御データ等)の内容にもとづいて可動物予告演出の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS852)。可動物予告演出の実行タイミングであれば(ステップS852のY)、プロセスデータ(特に、可動部材制御データ)の内容に従って可動部材78を動作させて可動物予告演出を実行する(ステップS853)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてその他の予告演出(枠予告演出、ミニキャラ予告演出、演出羽根役物予告演出)の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS854)。その他の予告演出の実行タイミングであれば(ステップS854のY)、プロセスデータの内容に従ってその他の予告演出を実行する(ステップS855)。すなわち、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させたり、演出表示装置9の画面にミニキャラの画像を所定のタイミングで表示させたり、演出羽根役物79a,79bを動作させたりする。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS858)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターン(非リーチPA1−5、スーパーPA3−3、スーパーPA3−6、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−6、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3、および特殊PG1−3)にもとづいてステップS841〜S845の処理を実行する場合は、上述したように、複数回の演出図柄の擬似変動が実行されるように演出表示装置9の表示制御が実行される。すなわち、擬似連変動パターンに対応するプロセステーブルには、擬似連の演出を示す演出制御データも設定されている。
次に、各種予告演出の実行タイミング(予告タイミング)について説明する。図94は、各種予告演出の実行タイミングを示すタイミング図である。図94に示すように、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、メール予告(ボタン予告の一種)、カード予告(ボタン予告の一種)およびミニキャラ予告は、演出表示装置9に表示される画像を用いる予告であるので、これらの予告のことを液晶予告という。
なお、図94では、第1ステップアップ予告演出、メール予告演出およびカード予告演出のすべてが図示されているが、この実施の形態では、これらの予告演出はいずれも第1系統予告領域91付近で実行されることから同時に実行されないように制御される(ステップS570参照)。
また、図94に示すように、第1ステップアップ予告は、ステップ(A)からステップ(B)、ステップ(C)、ステップ(D)、ステップ(E)の順にステップアップする予告(「A→B→C→D→E」)である。ここで、ステップ(A)は予告演出Aが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(B)は予告演出Bが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(C)は予告演出Cが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(D)は予告演出Dが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(E)は予告演出Eが実行されている段階(期間)を示している。
また、図94に示すように、第2ステップアップ予告は、ステップ(W)からステップ(X)にステップアップし、ステップ(X)からステップ(Y1),(Y2)または(Y3)にステップアップし、ステップ(Y1),(Y2)または(Y3)からステップ(Z1),(Z2)または(Z3)にステップアップする予告である。ここで、ステップ(W)は予告演出Wが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(X)は予告演出Xが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(Y1),(Y2)または(Y3)は予告演出Y1,Y2またはY3が実行されている段階(期間)を示し、ステップ(Z1),(Z2)または(Z3)は予告演出Z1,Z2またはZ3が実行されている段階(期間)を示している。なお、この実施の形態では、図76に示したように、「W→X→Y3→Y1」や「W→X→Y3→Z2」の演出態様については設けられていない。
図94に示す例では、複数の予告演出のうち、ミニキャラ予告演出と枠予告演出(枠フラッシュ)は、演出表示装置9における演出図柄の変動の開始と同時に実行可能な予告演出とされている。また、複数の予告演出のうち、第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、メール予告演出(早いタイミング)、カード予告演出(早いタイミング)、演出羽根役物予告演出および可動物予告演出は、演出図柄の変動が高速変動に移行された時点から実行可能な予告演出とされている。また、複数の予告演出のうち、メール予告演出(遅いタイミング)とカード予告演出(遅いタイミング)は、第1ステップアップ予告演出におけるステップ(A)からステップ(B)に変化する時点(および、第2ステップアップ予告演出におけるステップ(W)からステップ(X)に変化する時点)において実行開始可能な予告演出とされている。
図94に示すように、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とは、予告演出が変化するタイミング(つまり、切替タイミングあるいは発展タイミング)が同じである。具体的には、第1ステップアップ予告演出が実行されるとともに第2ステップアップ予告演出が実行された場合に、ステップ(A)がステップ(B)に変化すると同時にステップ(W)がステップ(X)に変化し、ステップ(B)がステップ(C)に変化すると同時にステップ(X)がステップ(Y1),(Y2)または(Y3)に変化し、ステップ(C)がステップ(D)に変化すると同時にステップ(Y1),(Y2)または(Y3)がステップ(Z1),(Z2)または(Z3)に変化する。
ここで、複数系統のステップアップ予告における予告演出が「同一のタイミングで変化(発展、ステップアップ)する」とは、遊技者が知覚(認識)できるステップアップの演出開始タイミングが同時であることをいう。具体的には、図66に示した演出例では、予告演出Aに相当するキャラクタAが画面に登場するタイミングと予告演出Wに相当するカブト虫のキャラクタが画面に登場するタイミングが同時であり、予告演出Bに相当するキャラクタBが画面に登場するタイミングと予告演出Xに相当するカブト虫のキャラクタが木にとまるタイミングが同時であり、予告演出Cに相当するキャラクタCが画面に登場するタイミングと予告演出Y1に相当する木が風で揺れるタイミングが同時であり、予告演出Dに相当するキャラクタA,B,Cが画面に同時に登場するタイミングと予告演出Z1に相当するかもめが画面に登場するタイミングが同時である。
なお、図66に示す演出例のように、キャラクタが画面に登場するだけでステップアップが成立する演出では、そのキャラクタが画面に登場するタイミング(瞬間)が予告演出の演出開始タイミングであるが、画面が切り替わるステップアップ予告の場合は画面が切り替わるタイミング(瞬間)が予告演出の演出開始タイミングであり、色や形状などが変化するステップアップ予告の場合は色や形状などが変化するタイミング(瞬間)が演出開始タイミングである。また、キャラクタの動きによってステップアップが成立する演出では、キャラクタの動きが遊技者の知覚可能な程度(レベル)に達したタイミングが演出開始タイミングである(例えば、キャラクタの位置、動く早さ、動く回数などが変化したと遊技者が知覚可能な程度に変化したタイミングが演出開始タイミングとなる)。また、可動部材の動きによってステップアップが成立する演出でも、可動部材の動きが遊技者の知覚可能な程度(レベル)に達したタイミングが演出開始タイミングである(例えば、可動部材の位置、動く早さ、動く回数などが変化したと遊技者が知覚可能な程度に変化したタイミングが演出開始タイミングとなる)。また、音の変化によってステップアップが成立する演出でも、音の変化が遊技者の知覚可能な程度(レベル)に達したタイミングが演出開始タイミングである。さらに、ランプの点灯の変化によってステップアップが成立する演出でも、ランプの点灯の変化が遊技者の知覚可能な程度(レベル)に達したタイミングが演出開始タイミングである。
なお、上述したように、第2ステップアップ予告においてステップ(Y3)に変化した場合は、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)に変化しない(「W→X→Y3」まで発展したときは図89および図91に示すように「A→B→C」まで発展しない:ステップS588,S589参照)。また、第2ステップアップ予告においてステップ(Z3)に変化した場合は、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)に変化しない(「W→X→Y1,Y2,Y3→Z3」まで発展したときは図91に示すように「A→B→C→D」まで発展しない:ステップS588,S589参照)。なお、第1ステップアップ予告においてステップ(C)まで変化(発展)したときは、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が確定したことになる。また、第1ステップアップ予告においてステップ(D)まで変化(発展)したときは、スーパーリーチが確定したことになる。
また、図94に示すように、この実施の形態では、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)および第2ステップアップ予告におけるステップ(Y1),(Y2)または(Y3)が終了したタイミングで、左図柄(最初に停止する第1停止図柄)が停止する。また、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)および第2ステップアップ予告におけるステップ(Z1),(Z2)または(Z3)が終了したタイミングで、右図柄(2番目に停止する第2停止図柄)が停止する。このように、演出図柄の停止と予告演出の実行タイミングを同期させることによって、複数系統のステップアップ予告演出の段階(ステップ)を遊技者に容易に認識させることができる。また、左図柄の停止後はステップアップ予告演出を減らす(1つにする)ことができ、遊技者に演出図柄の停止図柄(右図柄、中図柄)に注目させることができる。さらに、右図柄の停止後はステップアプ予告を実行しないようにすることができ、遊技者にリーチ状態の演出に注目させることができる。
図94に示す例において、メール予告は、メールを受信したことを遊技者に報知し、操作ボタン120の操作を遊技者に促し、遊技者の操作ボタン120の操作に応じてメールを開封してメールの内容を報知し、メールの内容に応じて大当りの可能性の高低を認識させる。なお、メール予告において、「メール2段」とあるのは、遊技者による2回目の操作ボタン120の操作に応じてメールを開封してメールの内容を報知する演出である。「メール2段」のときは、「メール1段」よりも大当りの可能性が高い。また、メール予告は、早いタイミング(第1ステップアップ予告演出の開始タイミング)で実行される場合と、遅いタイミング(第1ステップアップ予告演出におけるステップ(A)からステップ(B)への変化タイミング)で実行される場合とがある。
また、図94に示す例において、カード予告は、カードを表示し、操作ボタン120の操作を遊技者に促し、遊技者の操作ボタン120の操作に応じてカードを開放し(つまり、ひっくり返し)、カードに書かれている内容を報知し、その内容に応じて大当りの可能性の高低を認識させる。また、カード予告は、早いタイミング(第1ステップアップ予告演出の開始タイミング)で実行される場合と、遅いタイミング(第1ステップアップ予告演出におけるステップ(A)からステップ(B)への変化タイミング)で実行される場合とがある。
また、図94に示す例において、ミニキャラ予告は、演出図柄の変動開始とともに、演出表示装置9の画面上にミニキャラを登場させて(例えばチョウチョを飛ばす)、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図94に示す例において、演出羽根役物予告は、演出図柄が高速変動しているときに演出羽根役物79a,79bを動作させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図94に示す例において、可動物予告は、演出図柄の変動が高速変動となる時点(第1予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)が実行される時点(第2予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、第1予告タイミングおよび第2予告タイミングのいずれのタイミング(第3予告タイミング)でも可動部材78を動作させることにより、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。なお、この実施の形態では、第1予告タイミングよりも第2予告タイミングで、第2予告タイミングよりも第3予告タイミングで可動部材78が動作したときは、大当りの可能性を高くしている。
また、図94に示す例において、枠予告は、演出図柄の変動開始とともに、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
図94に示すように、ステップアップ予告(第1ステップアプ予告、第2ステップアップ予告)以外の他の予告も、ステップアップ予告における予告演出の実行開始のタイミング(予告演出の変化タイミング)において実行が開始されるように構成されている。従って、複数系統のステップアップ予告演出の段階(ステップ)と他の予告演出の内容を遊技者に容易に認識させることができる。
図95は、ボタン予告演出におけるボタン有効期間を示すタイミング図である。図95に示すように、ボタン予告(メール予告、カード予告)は、早いタイミングで実行されるときはステップ(W)の開始タイミングと同期して開始され、遅いタイミングで実行されるときはステップ(X)の開始タイミングと同期して開始される。そして、ボタン予告の開始タイミングから操作ボタン120の操作を有効とし、その時点からボタン有効期間が開始される。ボタン予告が開始されてから所定期間(具体的にはステップ(X)の実行期間)が経過すると、ボタン予告が終了し、ボタン有効期間も終了する。ボタン有効期間において遊技者が操作ボタン120を操作したときは(操作ボタン120がオンしたときは)、メール予告ではメールを受信した旨の表示からメールを開封する表示に変化し、カード予告ではカードが出現した表示からカードが回転して開放する表示に変化する。なお、この実施の形態では、2段階目のメール受信の報知(「メール2段」)が実行されたときは、再びボタン有効期間が開始され、遊技者による操作ボタン120の操作に応じてメールを開封する表示が行われる。なお、図95には、メール予告演出とカード予告演出との両方が図示されているが、実際には、メール予告演出とカード予告演出とは同時には実行されないように制御される(ステップS583参照)。
次に、唐草モチーフ態様の出現タイミングについて説明する。図96〜図98は、唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。このうち、図96は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が実行される場合における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示している。
この実施の形態では、図96に示すように、まず、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出や第2ステップアップ予告演出が開始される前に、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で地面が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(W)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で木が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(B)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で人物が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でかもめが表示される。また、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(D)や第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)以降、演出図柄を停止表示するまで、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で演出図柄の停止図柄が表示される。
なお、図96では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
また、図97は、メール予告演出が実行される場合における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示している。この実施の形態では、図97に示すように、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、メール予告演出が開始されメールを受信した旨の表示が実行されているときに、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でメールが表示される。なお、図97には、唐草モチーフ態様でメールを表示するタイミングのみが図示されているが、演出表示装置9の画面上に表示する地面や演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図96に示す出現タイミングと同様のタイミングで、唐草モチーフ態様で地面や演出図柄を表示する演出を行ってもよい。また、第2ステップアップ予告演出を実行することに決定している場合であって、演出表示装置9の画面上に表示する木や「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、図96に示す出現タイミングと同様のタイミングで、唐草モチーフ態様で木や「かもめ」を表示する演出を行ってもよい。
また、図98は、カード予告演出が実行される場合における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示している。この実施の形態では、図98に示すように、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、カード予告演出が開始されカードが出現した表示が実行されているときに、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でカードが表示される。なお、図98には、唐草モチーフ態様でカードを表示するタイミングのみが図示されているが、演出表示装置9の画面上に表示する地面や演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図96に示す出現タイミングと同様のタイミングで、唐草モチーフ態様で地面や演出図柄を表示する演出を行ってもよい。また、第2ステップアップ予告演出を実行することに決定している場合であって、演出表示装置9の画面上に表示する木や「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、図96に示す出現タイミングと同様のタイミングで、唐草モチーフ態様で木や「かもめ」を表示する演出を行ってもよい。
図99は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS877に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S876の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS874)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS877)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS879)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS879の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図17参照)には、図58に示された「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図24参照)は、図58に示された「2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と演出羽根役物79a,79b)の制御を実行する(ステップS881)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS882)。
図100は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放時表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1871)。なお、大入賞口開放時表示受信フラグは、コマンド解析処理(ステップS704参照)において、大入賞口開放時表示コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。大入賞口開放時表示受信フラグがセットされていないときは(ステップS1871のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1872)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1873)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1874)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1875)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1876)。
大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているときは(ステップS1871のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放時表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1877)。次いで、大入賞口開放時表示受信フラグをリセットし(ステップS1878)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1879)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1880)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1881)。
図101は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。なお、大入賞口開放後表示受信フラグは、コマンド解析処理(ステップS704参照)において、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。
大入賞口開放後表示受信フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出(ラウンド中演出)が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
ステップS1901において大入賞口開放後表示受信フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1907)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示受信フラグをリセットし(ステップS1908)、ステップS1907で選択したインターバル演出に応じたプロセスデータ1を選択する(ステップS1909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1911)。
図102および図103は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1〜2指定コマンド受信フラグのいずれか)がセットされているか否かを確認する(ステップS1930)。なお、大当り終了指定コマンド受信フラグは、コマンド解析処理(ステップS704参照)において、大当り終了1〜2指定コマンドのいずれかを受信したことにもとづいてセットされる。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS1930のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放時表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1931)。大入賞口開放時表示定受信フラグがセットされていないときは(ステップS1931のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1932)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1933)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出(インターバル演出)が実行される。また、例えば、最終ラウンド(15ラウンド)を終了した後のインターバル演出を実行する場合には、ステップS1933において、例えば、演出表示装置9に「15ラウンド終了!」などの文字列を表示させてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1934)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1935)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1936)。
大入賞口開放時表示受信フラグがセットされているときは(ステップS1931のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放時表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS1937)。次いで、大入賞口開放時表示受信フラグをリセットし(ステップS1938)、ステップS1937で選択したラウンド中演出に応じたプロセスデータ1を選択する(ステップS1939)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1940)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1941)。
ステップS1930において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS1930のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560から大当り終了指定コマンド(大当り終了1〜2指定コマンドのいずれか)を受信したときである。この場合、演出制御用CPU101は、昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1942A)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を含むエンディング演出を選択する(ステップS1942B)。すなわち、昇格演出実行フラグがセットされているということは、確変大当りと決定されている場合であるが演出図柄の変動表示結果として非確変図柄を停止表示した場合であるので、エンディング演出にいて確変昇格演出を実行する。昇格演出実行フラグがセットされていなければ、確変昇格演出を含まない通常のエンディング演出を選択する(ステップS1942C)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS1943)、ステップS1942B,S1942Cで選択したエンディング演出に応じたプロセスデータ1を選択する(ステップS1944)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1945)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1946)。
図104は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS973)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、演出表示装置9の表示画面に所定のキャラクタを表示させ、キャラクタのセリフとして「またね!」などの文章を表示させることによって、大当りが終了することを報知する。なお、確変昇格演出を含むエンディング演出を選択した場合には、ステップS974において、例えば、「確変に昇格」などの文字列を表示させることによって、確変に昇格したかのような態様の演出を実行する。
なお、この実施の形態では、確変昇格演出をエンディング演出において実行する場合を示したが、確変昇格演出の実行タイミングはエンディング演出実行時に限らず、例えば、大当り遊技中(ラウンド中演出やインターバル演出)において実行するようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
次に、各種予告演出の具体例について説明する。
まず、第1の予告演出として第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が可変表示中の同一期間に同時に実行される具体例を説明する。図105は、第1の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図105に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→C→D→E、第2ステップアップ予告として予告演出W→X→Y1→Z1を実行し、リーチ(スーパーリーチ)が発生するパターンを示す。
図105に示すように、第1ステップアップ予告の予告演出Aおよび第2ステップアップ予告の予告演出Wの開始タイミングをT1とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bおよび第2ステップアップ予告の予告演出Xの開始タイミングをT2とし、第1ステップアップ予告の予告演出Cおよび第2ステップアップ予告の予告演出Y1の開始タイミングをT3とし、第1ステップアップ予告の予告演出Dおよび第2ステップアップ予告の予告演出Z1の開始タイミングをT4とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングをT5とし、中図柄(最後に停止する最終停止図柄)の停止タイミングをT6としている。
図106は、第1の予告演出として第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が可変表示中の同一期間に同時に実行される具体例を示す説明図である。図106に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図106(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、タイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(1−2)。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
タイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(1−3)。その後、キャラクタB211は画面右に去っていく。
タイミングT3になると、第1ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタC212が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(1−4)。その後、キャラクタC212は画面右に去っていく。
タイミングT4になると、第1ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめ250が飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄(「7」)が停止される(1−5)。
タイミングT5になると、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行され、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生する(1−6)。
このように、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が同じタイミングで変化(発展)するので、遊技者にとって他系統のステップアップ予告が同時に実行されてもどのような内容の予告演出が行われているかを容易に認識することができる。
次に、第1の予告演出において唐草モチーフ態様が出現する場合の具体例を説明する。図107は、第1の予告演出の具体例における唐草モチーフ態様の出現タイミングを示すタイミング図である。図107に示す例では、まず、演出図柄の変動表示が開始されると、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出や第2ステップアップ予告演出が開始される前に、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で地面が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(W)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で木が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(B)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で人物が表示される。次いで、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)において、演出表示装置9に唐草モチーフ態様でかもめが表示される。また、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、第1ステップアップ予告演出のステップ(D)や第2ステップアップ予告演出のステップ(Z1)以降、演出図柄を停止表示するまで、演出表示装置9に唐草モチーフ態様で演出図柄の停止図柄が表示される。
なお、図107では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
図108は、第1の予告演出が実行される場合に唐草モチーフ態様が出現する具体例を示す説明図である。図108に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図108(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始される。この場合、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出が開始される前の段階において、演出表示装置9に表示される地面が唐草モチーフ態様で表示される。
図109は、演出表示装置9に表示される地面が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図109(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、無模様で茶色など地面を示す色彩で表示する態様)で地面205が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図109(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で地面205Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
次いで、タイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(1−2)。この場合、演出表示装置9に表示される木200Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
図110は、演出表示装置9に表示される木が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図110(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、無模様で緑色と茶色など木の葉と幹を示す色彩で表示する態様)で木200が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図110(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木200Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
タイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211Aが画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(1−3)。この場合、演出表示装置9に表示される人物B211Aが唐草モチーフ態様で表示される。その後、キャラクタB211Aは画面右に去っていく。
図111は、演出表示装置9に表示される人物が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図111(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、所定の服装の模様や色彩で表示する態様)で人物B211が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図111(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で木人物B211Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
タイミングT3になると、第1ステップアップ予告における予告演出CとしてキャラクタC212が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(1−4)。その後、キャラクタC212は画面右に去っていく。
タイミングT4になると、第1ステップアップ予告における予告演出DとしてキャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行されるとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Z1としてかもめ250Aが飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄9LA(「7」)が停止される(1−5)。この場合、演出表示装置9に表示されるかもめ250Aが唐草モチーフ態様で表示される。また、停止表示される左図柄9LA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
図112は、演出表示装置9に表示される「かもめ」が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図112(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、くちばしと翼の先だけが黒く他は白色で表示する態様)でかもめ250が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図112(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でかもめ250Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
タイミングT5になると、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行され、右図柄9RA(「7」)が停止されリーチが発生する(1−6)。この場合、停止表示される右図柄9RA(「7」)が唐草モチーフ態様で表示される。
図113は、演出表示装置9に表示される演出図柄が唐草モチーフ態様で表示される場合の具体例を示す説明図である。例えば、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図113(A)に示すように、通常の表示態様(例えば、黒色など一色で演出図柄を表示する態様)で左図柄9Lと右図柄9Rが表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図113(B)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)で左図柄9LAと右図柄9RAを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
なお、図108では、唐草モチーフ態様が5回出現する場合の出現タイミングが示されているが、唐草モチーフ態様は必ず5回出現するとはかぎらず、予告演出設定処理の決定結果に応じて、演出図柄の1回の変動表示中に、唐草モチーフ態様が1回だけ出現する場合や、2回出現する場合、3回出現する場合、4回出現する場合がある。
また、図107および図108では、第1の予告演出が実行される場合に唐草モチーフ態様を出現させる場合を示したが、以下に説明する第2予告演出以降の予告演出が実行される場合にも、同様の態様の唐草モチーフ態様を出現させる演出が実行される場合がある。
図114は、第2の予告演出の具体例を示す説明図である。図114に示すように、第2ステップアップ予告において予告演出Xが実行されている状態(図106(1−3)と同じ状態)から予告演出Y2が実行される場合は、第2系統予告領域92が拡大される。そして、拡大された第2系統予告領域92において風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(図114(1−4A)。このような構成によって、第2ステップアップ予告の内容を強調して認識しやすくすることができる。このとき、第1系統予告領域91は若干縮小される。なお、第1系統予告領域91においてキャラクタB211が登場しているが、これは第1ステップアップ予告が予告演出Bで終了したため、キャラクタB211が画面から去らずにとどまっている状態を示している。ただし、第1ステップアップ予告が終了するときに、キャラクタB211が画面から去っていなくなるようにしてもよい。
次に、第3の予告演出の具体例を説明する。図115は、第3の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図115に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B、第2ステップアップ予告として予告演出W→X→Y2→Z2を実行し、リーチ(スーパーリーチ)が発生するパターンを示す。
図116は、第3の予告演出の具体例を示す説明図である。図116に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(2−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、タイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(2−2)。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
タイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(2−3)。
タイミングT3になると、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92が拡大され、第2系統予告領域92における画像(木200の画像、カブト虫のキャラクタ220の画像)も拡大される。拡大された第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Y2として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(2−4)。このとき、第1ステップアップ予告が予告演出Bで終了しているので、第1系統予告領域91においてキャラクタB211が画面から去らずにとどまっている。なお、第1ステップアップ予告が終了するときに、キャラクタB211が画面から去っていなくなるようにしてもよい。
タイミングT4になると、拡大された第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Z2として拡大されたかもめ250が飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄(「7」)が停止される(2−5)。
なお、その後、タイミングT5になると、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生する。
このように、第2ステップアップ予告における予告演出Y2,Z2が実行されるときに第2系統予告領域92が拡大されているので、継続している第2ステップアップ予告演出に対して遊技者に注目させることができる。
次に、第4の予告演出の具体例を説明する。図117は、第4の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図117に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B、第2ステップアップ予告として予告演出W→X→Y1→Z2を実行し、リーチ(スーパーリーチ)が発生するパターンを示す。
図118は、第4の予告演出の具体例を示す説明図である。図118に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(3−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、タイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(3−2)。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
タイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(3−3)。
タイミングT3になると、第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Y1として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(3−4)。このとき、第2系統予告領域92は拡大されていない。なお、第1ステップアップ予告が予告演出Bで終了しているので、第1系統予告領域91においてキャラクタB211が画面から去らずにとどまっている。ただし、第1ステップアップ予告が終了するときに、キャラクタB211が画面から去っていなくなるようにしてもよい。
タイミングT4になると、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92が拡大され、拡大された第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Z2として拡大されたかもめ250が飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄(「7」)が停止される(3−5)。
なお、その後、タイミングT5になると、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生する。
このように、第2ステップアップ予告における予告演出Z2が実行されるときに第2系統予告領域92が拡大されているので、継続している第2ステップアップ予告演出に対して遊技者に注目させることができる。
次に、第5の予告演出の具体例を説明する。図119は、第5の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図119に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B、第2ステップアップ予告として予告演出W→X→Y3→Z3を実行し、リーチ(スーパーリーチ)が発生するパターンを示す。
図120は、第5の予告演出の具体例を示す説明図である。図120に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(4−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、タイミングT1において演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Wとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(4−2)。その後、キャラクタA210は画面右に去っていく。
タイミングT2になると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる演出が実行される(4−3)。
タイミングT3になると、演出表示装置9の表示画面の第2系統予告領域92が拡大されて全画面表示となり、第2系統予告領域92における画像(木200の画像、カブト虫のキャラクタ220の画像)も拡大される。なお、図116(2−4)では、第1ステップアップ予告における予告演出を実行可能な第1系統予告領域91が残っているが、図120(4−4)では、第1系統予告領域91が残っていないので、図116(2−4)よりも図120(4−4)の方が第2系統予告領域92が拡大されている。第2系統予告領域92が全画面表示となると、木200の画像も拡大され、カブト虫のキャラクタ220の画像も拡大される。全画面表示となった第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Y3として風が吹いて木200が揺れる演出が実行される(4−4)。
タイミングT4になると、全画面表示となった第2系統予告領域92において、第2ステップアップ予告における予告演出Z3として拡大されたかもめ250が飛んでくる演出が実行され、さらに左図柄(「7」)が停止される(4−5)。
なお、その後、タイミングT5になると、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生する。
このように、第2ステップアップ予告における予告演出Y3,Z3が実行されるときに第2系統予告領域92が全画面表示となるので(つまり、第2系統予告領域92は第1系統予告領域91まで拡大されるとともに第1系統予告領域91に優先して表示されるので)、継続している第2ステップアップ予告演出に対してより一層遊技者に注目させることができる。
図121は、第6の予告演出の具体例を示す説明図である。図121に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(5−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の第1系統予告領域91において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる演出が実行される(5−2)。また、第1予告タイミングにおける可動物予告として、演出表示装置9の表示画面の周囲に設けられている可動部材78が動作する演出(龍の可動部材78が下に倒れてくる演出)が実行される(5−2)。
その後、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場する(5−3)。このとき、カブト虫のキャラクタ220は木の影(葉)に隠れてしまっており、第2ステップアップ予告は終了していることになる。
その後、第1ステップアップ予告における予告演出Cに相当する、キャラクタC212が登場しないので(5−4)、遊技者は予告演出が終了したと認識する。その結果、大当りの可能性が低いと認識し落胆する。しかし、所定時間経過後、第2予告タイミングにおける可動物予告として、可動部材78が動作する演出(龍の可動部材78が下に倒れてくる演出)が実行される(5−5)。これにより、遊技者は予告演出が継続され大当りの可能性が残っていると認識することによって、大当りに対する期待を再度抱くことになる。
次に、第7の予告演出としてメール予告の具体例を説明する。図122は、第7の予告演出としてメール予告の具体例を示す説明図である。図122に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(7−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(7−2)、メール予告の開始タイミングとなると、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域91付近)において、「メールの表示内容230」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(7−3)。これによって、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(7−4)。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(7−4)において、手紙に表示される内容として、大当りの可能性がそれほど高くない「・・・」、大当りの可能性が「・・・」よりも高い「チャンス」、大当りの可能性が高い「激熱」等の複数種類の演出態様を備えていてもよい。この場合、いずれの演出態様を実行するかを決定するには、例えば、大当りか否か、またはずれの場合においてリーチか否か、またはスーパーリーチか否かによってデータが異なる演出態様設定テーブルを設け、所定の乱数にもとづいてデータから演出態様を選択するようにすればよい。このとき、演出態様設定テーブルのデータは、事前決定においては大当りとすると決定したときは、はずれと決定したときと比べて、「激熱」が選択されやすいように乱数の判定値が振り分けられており、また「・・・」が選択されにくいように乱数の判定値が振り分けられている。
次に、第7の予告演出であるメール予告を実行する場合に唐草モチーフ態様を出現させる具体例を説明する。図123は、第7の予告演出であるメール予告を実行する場合に唐草モチーフ態様を出現させる具体例を示す説明図である。図123に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(7−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(7−2)、メール予告の開始タイミングとなると、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域91付近)において、「メールの表示内容230A」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(7−3)。これによって、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。この場合、演出表示装置9に表示されるメールの表示内容230Aが唐草モチーフ態様で表示される。
この実施の形態では、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図122(7−3)(7−4)に示すように、通常の表示態様(例えば、無模様で白色の色彩で表示する態様)でメールの表示内容230が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図123(7−3)(7−4)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でメールの表示内容230Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(7−4)。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(7−4)において、手紙に表示される内容として、大当りの可能性がそれほど高くない「・・・」、大当りの可能性が「・・・」よりも高い「チャンス」、大当りの可能性が高い「激熱」等の複数種類の演出態様を備えていてもよい。この場合、いずれの演出態様を実行するかを決定するには、例えば、大当りか否か、またはずれの場合においてリーチか否か、またはスーパーリーチか否かによってデータが異なる演出態様設定テーブルを設け、所定の乱数にもとづいてデータから演出態様を選択するようにすればよい。このとき、演出態様設定テーブルのデータは、事前決定においては大当りとすると決定したときは、はずれと決定したときと比べて、「激熱」が選択されやすいように乱数の判定値が振り分けられており、また「・・・」が選択されにくいように乱数の判定値が振り分けられている。
次に、第8の予告演出としてカード予告の具体例について説明する。図124は、第8の予告演出としてカード予告の具体例を示す説明図である。図124に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(8−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(8−2)、カード予告の開始タイミングとなると、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域91付近)において、「カードの表示内容235」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(8−3)。これによって、カードが出現したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235を表示して、大当りの可能性を予告する(8−4)。この例では、カードの表示内容235が「チャンス」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(8−4)において、カードに表示される内容としては、前述のメール予告と同様の演出態様を備えていてもよい。この場合、メール予告と同様に、カード予告用の演出態様設定テーブルを設け、メール予告と同様の方式で演出態様を選択するようにすればよい。
次に、第8の予告演出であるカード予告を実行する場合に唐草モチーフ態様を出現させる具体例を説明する。図125は、第8の予告演出であるカード予告を実行する場合に唐草モチーフ態様を出現させる具体例を示す説明図である。図125に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(8−1)、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され、演出図柄の変動が高速変動になり(8−2)、カード予告の開始タイミングとなると、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の下方(第1系統予告領域91付近)において、「カードの表示内容235A」と「操作ボタンの表示内容231」とが表示される(8−3)。これによって、カードが出現したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。この場合、演出表示装置9に表示されるカードの表示内容235Aが唐草モチーフ態様で表示される。
この実施の形態では、例えば、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定されていない場合には、図124(8−3)に示すように、通常の表示態様(例えば、砂壁模様で表示する態様)でカードの表示内容235が表示されるのに対して、演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定されている場合には、図125(8−3)に示すように、唐草モチーフ態様(具体的には、唐草模様)でカードの表示内容235Aを表示する演出が行われる。なお、この実施の形態では、モチーフ態様として唐草模様を出現させる場合を示しているが、モチーフ態様は花柄模様など他の模様や色彩であってもよい。
遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235Aを表示して、大当りの可能性を予告する(8−4)。この例では、カードの表示内容235Aが「チャンス」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(8−4)において、カードに表示される内容としては、前述のメール予告と同様の演出態様を備えていてもよい。この場合、メール予告と同様に、カード予告用の演出態様設定テーブルを設け、メール予告と同様の方式で演出態様を選択するようにすればよい。
以上に説明したように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとすることに決定されている場合には、大当りとしないことに決定されている場合と比較して高い割合で、実行すると決定した予告演出の表示態様を唐草モチーフ態様を出現させる特殊表示態様とすることに決定する。また、大当りとすることに決定されている場合には、大当りとしないことに決定されている場合と比較して高い割合で、唐草モチーフ態様を出現させる特殊表示態様で実行される予告演出の数が多くなる。そのため、単に予告演出において唐草モチーフ態様を出現させて期待度を報知するだけでなく、唐草モチーフ態様が出現する予告演出の数に応じた期待度を報知することができるので、遊技者に対して予告表示に関心を惹きつけさせることができる。従って、予告演出において唐草モチーフ態様を出現させる演出を行う場合に、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第1所定数(例えば3)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第1所定数未満に制限する。そのため、第1所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば大当りとなることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第2所定数(例えば5)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、確変大当りとしないことに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第2所定数未満に制限する。そのため、第2所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、大当りとすることに決定されているか否かや確変大当りと決定されているか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合を示したが、どのような条件にもとづいて唐草モチーフ態様の数を制限するかは、この実施の形態で示した場合に限られない。例えば、演出図柄の変動表示結果として非確変図柄を停止する場合において、非確変図柄の停止表示後に確変昇格演出が実行されるか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
図126は、確変昇格演出が実行されるか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合の予告演出設定処理を示すフローチャートである。図126に示す変形例において、予告演出設定処理のステップS570〜S597の処理は、図70〜図74に示したそれらの処理と同様である。
ステップS594で第2確変状態フラグもセットされていなかった場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理で決定された停止図柄(ステップS504,S505,S511参照)が確変図柄であるか否かを確認する(ステップS598A)。停止図柄が確変図柄であれば、そのまま処理を終了する。停止図柄が確変図柄でなければ(すなわち、非確変図柄の大当り図柄またははずれ図柄であれば)、演出制御用CPU101は、昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS599A)。昇格演出実行フラグがセットされていれば(すなわち、この場合、確変大当りであるが、ステップS511で停止図柄として非確変図柄の大当り図柄が決定され、確変昇格演出が実行される場合である)、そのまま処理を終了する。昇格演出実行フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、ステップS587A〜S587Zの処理で、1回の演出図柄の変動表示中に唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定したか否かを確認する(ステップS600A)。
唐草モチーフ態様を5以上出現させると決定した場合には、演出制御用CPU101は、図92に示す書き替えテーブルに従って、出現させる唐草モチーフ態様を5未満に制限する処理を行う(ステップS601A)。
ステップS601Aでは、例えば、演出制御用CPU101は、あらかじめ定められた優先順位に従って、出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、まず、図92に示すように、最も優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する地面を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する地面を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する木を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する木を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する人物を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する人物を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物を唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するメールを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するメールを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。または、人物やメールを唐草モチーフ態様で表示することと同じ優先順位の演出表示装置9の画面上に表示するカードを唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示するカードを通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する「かもめ」を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。そして、演出制御用CPU101は、まだ出現させる唐草モチーフ態様の総数が所定数(本例では5)以上である場合、次に優先順位が低い演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を唐草モチーフ態様で表示することに決定している場合には、演出表示装置9の画面上に表示する演出図柄を通常の表示態様で表示することに変更するように処理を行う。
以上のように、ステップS598A〜S601Aの処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りであるか否かを特定不能に演出図柄の表示結果を導出表示した後に、エンディング演出において確変昇格演出を実行するときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第3所定数(例えば5)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、確変昇格演出を実行しないときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第3所定数未満に制限する。そのため、第3所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変図柄が停止表示されなくても確変昇格演出が実行されて確変となることが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、確変昇格演出において必ず確変に昇格する旨を報知する場合を示したが、確変昇格演出の実行結果として確変昇格に成功した旨を報知する場合と確変昇格に失敗した旨を報知する場合とがあるように構成してもよい。そして、非確変図柄の停止表示後に確変昇格演出において確変昇格に成功するか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。
図127は、確変昇格演出において確変昇格に成功するか否かにもとづいて可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を制限する場合の予告演出設定処理を示すフローチャートである。図127に示す変形例において、予告演出設定処理のステップS570〜S597の処理は、図70〜図74に示したそれらの処理と同様である。また、図127に示す変形例では、演出図柄変動開始処理において確変昇格演出を実行するか否かを決定する処理(ステップS512〜S514参照)を実行する際に、その確変昇格演出において確変昇格に成功した旨を報知するか確変昇格に失敗した旨を報知するかも決定し、確変昇格に成功した旨を報知する場合には昇格成功演出実行フラグをセットしているものとする。
ステップS594で第2確変状態フラグもセットされていなかった場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄変動開始処理で決定された停止図柄(ステップS504,S505,S511参照)が確変図柄であるか否かを確認する(ステップS598A)。停止図柄が確変図柄であれば、そのまま処理を終了する。停止図柄が確変図柄でなければ(すなわち、非確変図柄の大当り図柄またははずれ図柄であれば)、演出制御用CPU101は、昇格成功演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS599B)。昇格成功演出実行フラグがセットされていれば(すなわち、この場合、確変昇格に成功した旨の確変昇格演出が実行される場合である)、そのまま処理を終了する。確変成功演出実行フラグがセットされていなければ(すなわち、この場合、確変昇格に失敗した旨の確変昇格演出が実行される場合、または「ハズレ」の場合である)、ステップS600Aに移行する。なお、ステップS600A,S601Aの処理は、図126の変形例で示したそれらの処理と同様である。
また、図126に示す変形例では、確変昇格演出が実行される場合には唐草モチーフ態様が5以上出現することを許容し、確変昇格演出が実行されない場合には出現する唐草モチーフ態様の数を5未満に制限する場合を示したが、逆に、確変昇格演出が実行されるときに、可変表示中に出現する唐草モチーフ態様の数を制限するようにしてもよい。そのように構成すれば、演出図柄の変動表示結果として非確変図柄が停止表示された後に確変昇格演出が実行されるのか否かを遊技者に分からなくすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を、各予告演出に対してあらかじめ定められた優先順位に従って、所定数未満に制限する。そのため、予告演出に優先順位を設けることによって、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を、遊技状態が通常遊技状態であるか確変状態であるかに応じて異なる所定数未満に制限する。そのため、遊技状態に応じて予告演出において唐草モチーフ態様が出現する割合に変化をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第4所定数(例えば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第4所定数未満に制限する。そのため、第4所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば、遊技者は少なくとも確変状態が終了しないことを認識することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態を終了した後に確変状態に移行されている場合には、確変大当りとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に所定数として第5所定数(例えば1)以上の唐草モチーフ態様を出現させることを許可し、通常大当りとすることに決定されているときまたはハズレとすることに決定されているときには、演出図柄の1回の可変表示中に出現させる唐草モチーフ態様の数を第5所定数未満に制限する。そのため、第5所定数以上の予告演出において唐草モチーフ態様が出現すれば確変大当りが確定することから、遊技者に対してより予告表示に対する関心を惹きつけさせることができる。従って、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定結果またはリーチ判定結果の少なくとも一方にもとづいて、演出図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から演出図柄の変動パターンを決定する。そのため、変動パターン決定の設計変更を容易化できるとともに、プログラム容量の増加を招くことなく、リーチ状態とならない場合においても多様な演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行する予告演出の予告演出種別を複数種類(本例では、第1ステップアップ予告演出またはボタン予告演出)のいずれかに決定する。そして、決定した予告演出種別に含まれる予告演出の中から、実行する予告演出を決定する。そのため、予告演出決定の設計変更を容易化できるとともに、プログラム容量の増加を招くことなく、多様な予告演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、予告演出ごとに設定されたテーブルを用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを個別に決定する。そのため、予告演出を決定するための個々のテーブルの容量を軽減することができる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、複数の予告演出の組み合わせが設定されたテーブルを用いて、各予告演出をそれぞれ実行するか否かを決定するようにしてもよい。そのように構成すれば、複数の予告演出を容易に連携させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出を1回または複数回変化させることによって大当りとなる可能性があることを段階的に報知する第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを実行し、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能である構成とされているので、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出として第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能であり、可変表示中における予め定められた同一のタイミングで、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出における予告演出の態様を段階的に変化させる制御を実行するように構成されているので、複数系統のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができるとともに、複数系統のステップアップ予告演出の段階(ステップ)を遊技者に容易に認識させることができる。
さらに、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御(例えば予告演出Xから予告演出Y2に、または予告演出Y1から予告演出Z2に変化させる制御)を実行したときは、演出表示装置9における予告画像を表示する表示領域(第2系統予告領域92)を拡大するように構成されているので、第2ステップアップ予告演出の継続を遊技者に印象付けることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第1系統予告領域91(下部の表示領域)にて実行され、第2ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第2系統予告領域92(背景の表示領域)にて実行されるものであって、第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御(例えば予告演出Xから予告演出3に、予告演出Y1,Y2から予告演出Z3に変化させる制御)が実行されるとき、第2系統予告領域92は第1系統予告領域91にまたがって拡大される(第2系統予告領域92が全画面表示される)ので、第2ステップアップ予告演出の継続をさらに遊技者に強調することができる。
また、この実施の形態では、第2系統予告領域92を拡大する制御を実行するタイミングとして複数種類のタイミング(「X→Y2」「Y1→Z2」など)が設けられているので、第2ステップアップ予告演出の態様にバリエーションを持たせることができる。
また、この実施の形態では、第2系統予告領域92を拡大する場合と第2系統予告領域92を拡大しない場合とが設けられ、特定遊技状態(大当り)に制御される場合は、特定遊技状態に制御されない場合よりも高い割合で第2系統予告領域92を拡大するように構成されている。具体的には、図76に示す第2予告設定テーブルにおいて、大当りのときは、はずれのときよりも第2系統予告領域92を拡大する演出(予告演出Y2,Y3,Z2,Z3)を実行する演出態様に対して数多くの判定値を割り振っている。このような構成によれば、第2系統予告領域92を拡大して第2ステップアップ予告演出に対して遊技者に注目させた場合は、第2ステップアップ予告演出に対する特定遊技状態(大当り)の信頼度を高めることができ、より一層、遊技者の期待感を煽ることができる。
さらに、この実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120を備え、演出制御用CPU101、遊技者による操作手段の操作に応じて特定表示結果となる可能性があることを報知するボタン予告演出(操作予告演出)を実行可能であり、ステップアップ予告演出における変化タイミングと同じタイミングでボタン予告演出を実行するように構成されているので、ボタン予告演出を実行しても、複数系統のステップアップ予告演出の段階を容易に認識させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出よりも第2ステップアップ予告演出を高い割合で実行するように構成されている。具体的には、図77に示す第1ステップアップ予告を決定するための第1予告設定テーブルと、図76に示す第2ステップアップ予告を決定するための第2予告設定テーブルとを比較すると、第1予告設定テーブルよりも第2予告設定テーブルの方が各演出態様に対して数多くの判定値が割り振られている(逆に第1予告設定テーブルの方が「なし」に対して数多くの判定値が割り振られている。)。このような構成によれば、第2系統予告領域92が拡大される予告演出が実行され得る第2ステップアップ予告演出の出現率を高くすることができ、遊技者に第2系統予告領域92の拡大に対する興味を確実に持たせることができ、また、第2系統予告領域92の拡大によって第2ステップアップ予告演出のバリエーションを増やすことができる。
また、この実施の形態では、ボタン予告演出として予め複数種類の演出(ボタン予告演出、カード予告演出)が設けられ、演出制御用CPU101は、複数種類のボタン予告演出のうちのいずれかを選択して実行するように構成されているので、ボタン予告演出のバリエーションが増え、遊戯の興趣が向上する。
なお、複数系統のステップアップ予告とその他の予告(可動物予告等)との組合せが設定されたテーブルを用いて、全ての予告を一度に決定するように構成してもよい。
なお、上記の実施の形態に示したように、第2系統予告領域92が拡大される態様は複数段設けられている(図69参照)。このような構成によれば、第2ステップアップ予告のバリエーションを増やすことができるとともに、より一層、第2ステップアップ予告に対して注目させることができる。
なお、上記の実施の形態では、第2系統予告領域92が拡大されるタイミングは、第2ステップアップ予告における予告演出が変化するタイミングとされていた。この構成によれば、第2系統予告領域92が拡大されたことを遊技者が容易に認識することができる。ただし、そのような構成に限られず、予告演出の途中で第2系統予告領域92が拡大されるようにしてもよい。この構成によれば、いつ第2系統予告領域92が拡大されるかわからず、遊技の興趣を向上させることができる。
また、大当りに制御されない場合よりも大当り制御される場合に、第2系統予告領域92が拡大される演出が実行される割合を高くしていたが、所定のリーチ(例えばスーパーリーチ)が発生しない場合よりも所定のリーチが発生する場合に、第2系統予告領域92が拡大される演出が実行される割合を高くしてもよい。また、大当りの信頼度が高いときは第2系統予告領域92が拡大されるタイミングが早くなる(あるいは遅くなる)ようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態に示した各々の予告は、その予告の中で複数種類の予告態様(予告演出の演出態様)を実行可能であるのが好ましい。例えば、第1ステップアップ予告では、予告演出Aの中に複数種類の異なる予告演出A1,A2,A3・・・(例えばキャラクタAの服の色が異なるなど)を含む。また、可動物予告や演出羽根役物予告では、可動部材78や演出羽根役物79の可動態様として複数種類の異なる可動態様(可動速度や可動範囲、可動回数など)を含む。また、ボタン予告では、メールやカードの記載内容として複数種類の表示内容(例えば、「・・・」「チャンス」「スーパーリーチ」などの文字、複数種類の異なるキャラクタ、表示内容が同一でも表示色が異なる、など)を含む。また、枠ランプ予告では、発光態様として複数種類の発光態様(発光速度、発光色など)を含む。また、ミニキャラ予告では、ミニキャラの異なる出現箇所や異なるミニキャラを含む。このように所定の予告の中に含まれる演出態様のうちのいずれかを選択して実行する。
また、上記の実施の形態では、ステップアップ予告においては、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれ、大当りのうち、いずれの変動パターンであるか否かによって予告の実行率や予告態様(予告演出の演出態様)の出現率を変更するようにしていたが、各変動パターン毎に予告設定テーブルを備え、それらのテーブルにおける振分値を異ならせることで、確変パターンの内容に応じて予告の実行率や予告態様の出現率を変更するようにしてもよい。例えば、変動パターンが擬似連や滑りなどの特殊演出を実行する場には、ステップアップ予告の実行率や所定の予告態様の出現率を向上させるようにしてもよい。
また、ステップアップ予告以外の予告においては、大当りか否かによって予告の有無や予告態様(予告演出の演出態様)の出現率を変更するようにしているが、ステップアップ予告と同様、振分の異なる複数の予告設定テーブルを備え、事前決定手段の決定結果(はずれか大当りか、大当りの場合は大当りの種類)または変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに応じて、振分の異なる複数の予告設定テーブルからいずれかを選択し、選択したテーブルと予告決定用乱数とにもとづいて、実行される予告態様を決定するようにしてもよい。このように構成することによって、事前決定で大当りであるときの大当り種類によって、また、はずれのときにおいてもリーチとなるか否か、リーチ時にスーパーリーチに発展するか否かによって各々の予告の実行率や予告態様の出現率を決定することができる。また、変動パターンが擬似連や滑りなどの特殊演出を実行する場に、予告の実行率や所定の予告態様の出現率を向上させるようにすることもできる。
なお、上記の実施の形態において、2系統のステップアップ予告と2つの特別図柄との間に関連性を持たせるようにしてもよい。すなわち、2系統のステップアップ予告がそれぞれ別の特別図柄に対応してもよい。例えば、第1ステップアップ予告は第1特別図柄の変動中に出現しやすく、第2ステップアップ予告は第2特別図柄の変動中に出現しやすくなるように構成してもよい。
なお、上記の実施の形態では、可変表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。