JP7201530B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を行う遊技機に関する。
従来、遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な遊技機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。この遊技機では、特別状態中の遊技において、遊技者にとっての有利度に係る設定示唆を行うように構成されている。
特開2017-209395号公報
上述した遊技機のように特別状態中の遊技において設定示唆を行うことで、遊技の興趣を向上させることができるが、設定示唆を行うことに関しては未だ改良の余地があった。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる遊技機を提供することである。
(1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記第1期間において、一の特定表示が表示された後に当該一の特定表示が他の特定表示に切り替わることがあり(たとえば、図9-10,図9-11に示すED第1期間における演出)、
前記第1期間で一の特定表示から他の特定表示に切り替わるときに出力される音の出力態様(たとえば、図9-10(b),(e),図9-11(h),(k)に示す音の出力態様)と、当該第1期間から前記第2期間に切り替わるときに出力される音の出力態様(たとえば、図9-12に示すED第1期間からED第2期間に切り替わるときの音の出力態様)とが異なる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 本実施の形態に係るパチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。 特徴部147Fで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。 特徴部147Fにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 サブ側遊技停止処理を示すフローチャートである。 特定演出において特定演出画像として表示される画像の種類を表形式で説明する図である。 特定演出の演出結果として設定示唆画像が表示されるときの第1特定演出および第2特定演出の演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第1特定演出および第2特定演出の演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 可変表示の変動時間と特定演出の演出パターンとの関係を示すタイミングチャートである。 特定演出設定処理を示すフローチャートである。 設定示唆演出チェリー表示選択テーブルおよび設定示唆演出スイカ選択テーブルを示す図である。 期待度予告演出実行有無決定テーブルを示す図である。 期待度予告演出文字決定テーブル、ベル表示演出選択テーブル、および特定演出種類選択テーブルを示す図である。 設定示唆演出および設定示唆特殊演出の履歴を表示する特定演出履歴画面の表示例を示す画像表示装置の表示画面図である。 特定表示を用いた設定示唆演出の演出例、および、特定表示を用いた予告演出の演出例を示す画像表示装置の表示画面図である。 画像表示装置で表示される主な画像の表示の優先度を示す図である。 設定示唆回数更新処理の一例を示すフローチャートである。 エンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。 ED第1期間演出処理の一例を示すフローチャートである。 ED第2期間演出処理の一例を示すフローチャートである。 設定示唆決定テーブルを説明するための図である。 最終設定示唆の一例を示す図である。 最終設定示唆の一例を示す図である。 エンディング期間におけるタイミングチャートである。 大当り遊技状態における演出態様の一例を示す図である。 ED第1期間における演出態様の一例を示す図である。 ED第1期間における演出態様の一例を示す図である。 ED第1期間からED第2期間への切替時における演出態様の一例を示す図である。 ED第2期間における演出態様の一例を示す図である。 ED第2期間における演出態様の一例を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の演出の概要を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間からED第2期間への切替の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間からED第2期間への切替の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間からED第2期間への切替の詳細な演出を示す図である。 ED第1期間における演出態様の変形例を示す図である。 ED第1期間における演出態様の変形例を示す図である。 ED第2期間における演出態様の変形例を示す図である。
<基本説明>
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成および制御(一般的なパチンコ遊技機の構成および制御)について説明する。
[パチンコ遊技機1の構成]
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1の正面図である。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示器4Aおよび第2特別図柄表示器4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、たとえば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄または普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示または更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出または導出表示などともいう)される。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示器4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、たとえばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)などから構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタおよびスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
たとえば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(たとえば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲームおよび飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示およびアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、たとえば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入し、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、たとえば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう)。第2始動入賞口に遊技球が進入し、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたときには、所定個(たとえば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。一般入賞口10のいずれかに遊技球が進入し、一般入賞口スイッチ10Aによって遊技球が検出されたときには、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入し、カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたときには、所定個数(たとえば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、たとえば第1始動入賞口や第2始動入賞口および一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の右方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過し、ゲートスイッチ41Aによって遊技球が検出されたことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、たとえば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口(図示は省略)が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音などを再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられている。
図2に示すように、遊技機用枠3の遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDなどの点灯手段を含んで構成されており、光を発しながら点灯または点滅することで、遊技の興趣を向上させるために効果的な演出を実現する。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者などによって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタン(図示は省略)が設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作など)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
遊技盤2の画像表示装置5の上方には、盤側ランプ16が設けられている。盤側ランプ16は、LEDなどの点灯手段を含んで構成されており、光を発しながら点灯または点滅することで、遊技の興趣を向上させるために効果的な演出を実現する。
遊技盤2の盤側ランプ16の上方には、演出効果ランプ18が設けられている。演出効果ランプ18は、LEDなどの点灯手段を含んで構成されており、光を発しながら点灯または点滅することで、遊技の興趣を向上させるために効果的な演出を実現する。
[遊技の進行の概略]
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間などに遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(たとえば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示器4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(たとえば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、たとえば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、たとえば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、たとえば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、右打ちすることによって遊技球を特別可変入賞球装置7にまで運ぶことができ、遊技球が大入賞口に進入すると、賞球を得ることができる。右打ちとは、遊技領域の右方向に遊技球を運ぶように、打球操作ハンドル30を操作することである。大当り遊技状態において右打ちすると、特別可変入賞球装置7にまで遊技球を運ぶことができるとともに、特別可変入賞球装置7の付近に配置された一般入賞口10にも遊技球を運ぶことができる。すなわち、大当り遊技状態において、遊技者は、右打ちすることで、遊技球を大入賞口に進入させることができる一方で、大入賞口に進入させることができなくても、遊技球を一般入賞口10に進入させることができる。
大当り遊技状態においては、所定ラウンド数(たとえば、10ラウンド)に亘って大当り遊技が行われ、単位ラウンド(たとえば、1ラウンド)では、特別可変入賞球装置7が所定期間(たとえば29秒間)に亘って開放状態となる。特別可変入賞球装置7が開放状態であるときに、遊技者が規定数(たとえば、10)の遊技球を大入賞口に入賞させると、単位ラウンドの大当り遊技が終了し、インターバルを介して次の単位ラウンドの大当り遊技が行われる。このような単位ラウンドの大当り遊技が所定ラウンド数(たとえば、10ラウンド)に亘って行われると、大当り遊技状態が終了する。大入賞口に遊技球を入賞させるたびに所定個数(たとえば14個)の遊技球が賞球として払い出される。このため、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
通常は、単位ラウンドの大当り遊技において、規定数(たとえば、10)を超える遊技球を大入賞口に入賞させることは難しいが、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作態様によっては、規定数(たとえば、10)を超える遊技球を大入賞口に入賞させることが可能である。たとえば、操作態様として、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作タイミングを調整することで遊技球の発射タイミングを調整したり、遊技領域におけるどの位置に向けて遊技球を発射させるかを打球操作ハンドル(操作ノブ)30のひねり具合によって調整したりすることで、遊技者は、遊技球を大入賞口に運ぶことができる。このような、規定数(たとえば、10)を超える大入賞口への入賞を、オーバー入賞とも称する。オーバー入賞が発生することで、遊技者はより多くの出玉を獲得することができる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。たとえば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ないまたはほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。たとえば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じなど)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させたりするなどにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことなどといった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変など)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態などの有利状態、時短状態、確変状態などの特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率および特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(たとえばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(たとえば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。たとえば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
上述したような遊技において、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作態様によっては、遊技球を一般入賞口10に入賞させることが可能である。たとえば、操作態様として、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作タイミングを調整することで遊技球の発射タイミングを調整したり、遊技領域におけるどの位置に向けて遊技球を発射させるかを打球操作ハンドル(操作ノブ)30のひねり具合によって調整したりすることで、遊技者は、遊技球を一般入賞口10に運ぶことができる。遊技球が一般入賞口10に入賞すると、所定個数(たとえば10個)の遊技球が払い出される。
[演出の進行など]
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えてまたは代えて、スピーカ8L,8Rからの音声出力、および/または、遊技効果ランプ9などの点灯/消灯、可動体32の動作などにより行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、たとえば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチとがある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(たとえば、「7」など)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(たとえば、「6」など)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(たとえば、「1」,「3」,「5」など)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、たとえば、大当り信頼度を予告する予告演出などが飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、たとえばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、たとえば特図ゲームなどが実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
[基板構成]
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機1に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。パチンコ遊技機1には、たとえば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14,17,19、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、たとえば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、たとえば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部または一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、たとえば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示器4A,第2特別図柄表示器4B,普通図柄表示器20,第1保留表示器25A,第2保留表示器25B,普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ41A,始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B),一般入賞口スイッチ10A,カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過または進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過または進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(たとえば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ51と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)などの設定値を変更するための設定切替スイッチ52と、遊技機用枠3の開放を検知する開放センサ53とが接続されている。なお、設定値変更状態は、遊技場の店員などがパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
錠スイッチ51および設定切替スイッチ52は、主基板11とともに基板ケース内に収容されている。錠スイッチ51および設定切替スイッチ52を有する基板ケースは、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態では錠スイッチ51や設定切替スイッチ52の操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。錠スイッチ51は、遊技場の店員などが所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
錠スイッチ51が操作され、かつ遊技機用枠3が開放されて開放センサ53がオンになっている状態でパチンコ遊技機1が起動すると、設定値を変更するための設定値変更処理が実行されて設定値変更状態に移行する。設定値変更状態においては、設定切替スイッチ52の操作に基づいて設定値が順次切り替わる。このようにして、遊技場の店員などが、設定値を変更することができる。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況などを指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、たとえば主基板11における各種の決定結果(たとえば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(たとえば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生などを指定するコマンドなどが含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知などの各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定などを含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、遊技効果ランプ9、盤側ランプ16、および演出効果ランプ18といった各種ランプの点灯や点滅/消灯を行うため、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32または当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L,8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L,8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L,8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯や点滅/消灯する。ランプ制御基板17は、盤側ランプ16を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき盤側ランプ16を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で盤側ランプ16を点灯や点滅/消灯する。ランプ制御基板19は、演出効果ランプ18を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき演出効果ランプ18を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で演出効果ランプ18を点灯や点滅/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯や点滅/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給など)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給など)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、たとえば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14,17,19といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
[動作]
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
[主基板11の主要な動作]
まず、主基板11における主要な動作を説明する。
(遊技制御メイン処理)
図3は、遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(S1)。続いて、CPU103は、必要な初期設定を行う(S2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポートなど)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定などが含まれる。
次に、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(S3)。クリアスイッチは、たとえば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(S3でY)、初期化処理を実行する(S8)。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する初期化指定コマンドを演出制御基板12に送信する(S9)。演出制御用CPU120は、当該初期化指定コマンドを受信すると、たとえば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合(S3でN)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(S4)。不測の停電など(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理などが実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビットなど)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態などを含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。S4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。CPU103は、バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(S4でN)、初期化処理を実行する(S8)。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(S4でY)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(S5)。S5では、たとえば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
CPU103は、RAM102のデータが正常でないと判定された場合(S5;N)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理を実行する(S8)。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(S5;Y)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理を行う(S6)。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御タイマ割込処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(S7)。これに合わせて、CPU103は、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、たとえば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたことまたは電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、上述した演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S10)。そして、CPU103は、所定時間(たとえば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(S11)、割込を許可する(S12)。その後、CPU103は、ループ処理に入る。以後、所定時間(たとえば2ms)ごとにCTCから割込要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込処理を実行することができる。
(遊技制御タイマ割込処理)
図4は、遊技制御タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。上述した遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込要求信号を受信して割込要求を受け付けると、図4に示す遊技制御タイマ割込処理を実行する。
CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ41A、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、一般入賞口スイッチ10A、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(S21)。続いて、CPU103は、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S22)。その後、CPU103は、所定の情報出力処理を実行することにより、たとえばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数などを示す情報)、始動情報(始動入賞の回数などを示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数などを示す情報)などのデータを出力する(S23)。
CPU103は、情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S24)。その後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(S25)。CPU103がタイマ割込ごとに特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。
CPU103は、特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理を実行する(S26)。CPU103がタイマ割込ごとに普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ41Aからの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御タイマ割込処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(S27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。S27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込を許可してから、遊技制御タイマ割込処理を終了する。
(特別図柄プロセス処理)
図5は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(S101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定などの判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、たとえば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(S110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
S110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口および第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
S111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無など)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類など)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
S112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
S113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」または「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
S114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、たとえば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
S115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
S116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り開放後処理は終了する。
S117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
S118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
S119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
S120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
[演出制御基板12の主要な動作]
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。
(演出制御メイン処理)
図6は、演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板12では、電源基板などから電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う(S71)。また、演出制御用CPU120は、初期動作制御処理を実行する(S72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグがオンとなっているか否かの判定を行う(S73)。タイマ割込フラグは、たとえばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(たとえば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグがオフであれば(S73でN)、S73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込とは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込が発生する。この割込は、たとえば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込である。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込が発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込禁止に設定するが、自動的に割込禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込に対応して、たとえば所定のコマンド受信割込処理を実行する。このコマンド受信割込処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、たとえばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込許可に設定してから、コマンド受信割込処理を終了する。
演出制御用CPU120は、S73においてタイマ割込フラグがオンである場合には(S73でY)、タイマ割込フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(S74)、コマンド解析処理を実行する(S75)。コマンド解析処理では、たとえば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。たとえば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容などを演出制御プロセス処理などで確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
演出制御用CPU120は、S75においてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(S76)。演出制御プロセス処理では、たとえば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9などの装飾発光体における点灯や点滅/消灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンドなどに応じた判定や決定、設定などが行われる。
演出制御用CPU120は、S76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理を実行し、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する(S77)。その後、演出制御用CPU120は、S73の処理に戻る。S73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
(演出制御プロセス処理)
図7は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
演出制御プロセス処理は、図6のS76にて実行される処理である。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(S161)。先読予告設定処理では、たとえば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
S161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、たとえばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
S170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
S171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果などを反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
S172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、S171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9などを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、たとえば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
S173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態または小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
S174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、たとえば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
S175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
S176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
S177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、たとえば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターンなどを設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
[基本説明の変形例]
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形および応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(たとえば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(たとえば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナスなど)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線などを介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線などを介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリなどに一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線などを介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置などとネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。たとえば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合または「100%」未満の割合であることも含む。
<特徴部147F>
[特徴部147Fの制御の概要]
次に、本実施の形態の特徴部147Fについて説明する。特徴部147Fは、上述の基本説明において説明したパチンコ遊技機1に適用可能な特徴的な構成や制御、あるいは処理などを表したものであり、その具体的な内容について、以下に説明する。
特徴部147Fについては、次のように大当りの当選確率のような遊技者にとって有利度が異なる設定値を設定手段により設定可能なパチンコ遊技機1を対象とした技術を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、大当りの当選確率の設定値として、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能な設定手段としての機能も有する。
まず、設定値について説明する。本例で説明するパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員など)による所定のスイッチなどの操作手段などを用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。
たとえば遊技制御用マイクロコンピュータ100において、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1に設定する大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。これにより、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。設定値はたとえば1~6の6段階(複数段階)からなり、大当りの当選確率が設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順に高くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順番で有利度が段階的に高くなる。なお、設定値は、複数段階設けられていればよく、6段階に限定されるものではない。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更するともいえる。
たとえば、本実施の形態のパチンコ遊技機1は、電源投入時の設定変更操作による設定値の選択に応じて大当りの当選確率が変わる。6段階の設定値のうち、たとえば設定値6は、大当りの当選確率が高い高設定と呼ばれ、たとえば設定値1は、大当りの当選確率が低い低設定と呼ばれる場合がある。
また、大当りの種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターン種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターンの選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。
特徴部147Fについては、複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能なパチンコ遊技機1において、主として、設定示唆に対応する(設定値の設定に関する)示唆を行う特定演出の制御などに関する各種技術を説明する。複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能なパチンコ遊技機1においては、設定値がいずれの設定値であるかを示唆する設定値示唆に対応する演出(以下、設定値示唆演出と呼ぶ)と、設定値が変更された(起動時に設定変更処理が実行された)ことを示唆する設定変更示唆に関する演出(以下、設定変更示唆演出と呼ぶ)が実行可能である。以下の説明においては、設定値示唆と設定変更示唆とをまとめて、設定示唆と呼ぶ場合があり、設定値示唆演出と設定変更示唆演出とをまとめて、設定示唆演出と呼ぶ場合がある。
また、特徴部147Fでは、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかの大当りに選択決定される設定を一例として説明する。「非確変」の大当りは、以下通常大当りと呼ぶ。「確変」の大当りは、以下確変大当りと呼ぶ。
通常大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、低確率状態(非確変状態)で所定回数(たとえば100回)の可変表示が実行されるまでの間、時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。時短状態は、可変表示の変動時間の長さが平均的に非時短状態よりも短くされる遊技制御状態である。
ベースとは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。高ベース状態は、ベースが、通常状態である低ベース状態よりも高い状態であり、可変入賞球装置6B、すなわち、電動チューリップにより入賞をサポートすることにより特別可変入賞球装置7への入賞を容易化する「電チューサポート制御」が実行されることにより実現される。特別可変入賞球装置7は、普通図柄表示器20の可変表示結果に基づいて開放される可変入賞手段であるため、普通可変入賞手段とも呼ばれる。高ベース状態(時短状態)は、普通可変入賞手段である特別可変入賞球装置7の第2始動入賞口に遊技球が進入可能な状態となる頻度が、通常遊技状態(低確率状態、低ベース状態、非時短状態)に比べて高い高頻度状態に制御可能な高頻度状態(高頻度開放制御状態)とも呼ばれる。そのような時短状態が終了した後は、低確率状態(非確変状態)で低ベース状態(特別可変入賞球装置7の第2始動入賞口に遊技球が進入しにくくなる制御状態)に制御される。このような遊技状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。パチンコ遊技機1の電源投入時における起動当初の状態は、基本的に低確低ベース状態である。
確変大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、所定回数(たとえば100回)の可変表示が実行されるまでの間、高確率状態(確変状態)かつ時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。そのような高確高ベース状態が終了した後は、低確低ベース状態に制御される。小当りの場合は、小当り遊技状態の終了前後で遊技状態が変化しない。
なお、大当り種別は、このような複数の種別の組合せとは異なる複数の種別の組合せから選択決定可能となるようにしてもよい。
[設定値別の表示結果判定テーブルの構成]
図8-1は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、表示結果決定用の乱数値MR1と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、第1特別図柄(第1特図)が変動表示の対象とされている場合と、第2特別図柄(第2特図)が変動表示の対象とされている場合とのそれぞれについて、大当りと決定する判定値が設定されている。
図8-1(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するように設定されている。
また、図8-1(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するように設定されている。
また、図8-1(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/265)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/265)で大当りに当選するように設定されている。
また、図8-1(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するように設定されている。
また、図8-1(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するように設定されている。
また、図8-1(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するように設定されている。また、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、大当り判定値として、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するように設定されている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、表示結果決定用の乱数値MR1の値が図8-1(A)~(F)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図8-1(A)~(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、大当りの判定は、第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで、別の表示結果判定テーブルを用いて行うようにしてもよく、共通の表示結果判定テーブルを用いて行うようにしてもよい。
なお、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値としては、設定値1~6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
[特徴部147Fのコマンドの構成]
図8-2は、特徴部147Fで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、たとえば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図8-2に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8-2に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。なお、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。この実施の形態での変動パターン指定コマンドは、可変表示結果についても指定可能である。たとえば、変動パターン指定コマンドは、後述する図8-12に示すように、「非リーチはずれ」、「ノーマルリーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「ノーマルリーチ大当り」、「スーパーリーチ大当り」というように、変動パターンと可変表示結果とを指定可能である。なお、可変表示結果は、後述する変動表示結果通知コマンドにより指定可能であるので、変動パターン指定コマンドは、可変表示結果を指定可能ではないものを用いてもよい。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、たとえば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、たとえば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果および大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(たとえば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示器4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示器4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドB300Hは、所定領域に遊技球が進入したことに基づいて、一般入賞口10への入賞が発生したことを通知する一般入賞口入賞指定コマンドである。具体的には、コマンドB300Hは、一般入賞口10を通過(進入)した遊技球が一般入賞口スイッチ10Aにより検出されたことに基づき、一般入賞口10への入賞が発生したことを通知する一般入賞口入賞指定コマンドである。「所定領域」は、一般入賞口10、または一般入賞口スイッチ10Aによって遊技球が検出される領域である。
コマンドB400Hは、特定領域に遊技球が進入したことに基づいて、大入賞口への入賞が発生したことを通知する大入賞口入賞指定コマンドである。具体的には、コマンドB400Hは、大入賞口を通過(進入)した遊技球がカウントスイッチ23により検出されたことに基づき、大入賞口への入賞が発生したことを通知する大入賞口入賞指定コマンドである。「特定領域」は、大入賞口、またはカウントスイッチ23によって遊技球が検出される領域である。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、たとえば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、たとえば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
コマンドF1XXHおよびコマンドF2XXHである。これらのコマンドは、第1始動入賞口、または、第2始動入賞口への始動入賞時における大当り種別判定、変動パターン種別判定などの入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドF1XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF2XXHは、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドF1XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドF2XXHは、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
[変動パターン指定コマンドに基づく処理]
演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される飾り図柄の変動表示を行う。また、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5に飾り図柄を縮小した態様の常時小図柄を設けてもよい。このような場合に、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより、表示される飾り図柄および常時小図柄の変動表示を行う。
[変動パターンテーブルの構成]
次に、図8-3を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ560において、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。図8-3は、変動パターンを決定するために用いる変動パターンテーブルを表形式で示す図である。
変動パターンを選択決定するときには、変動パターン種別決定用の乱数値を用いた抽選により複数種類の変動パターン種別のうちから1つの変動パターン種別を選択決定し、その後、選択決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちから1つの変動パターンを選択決定する。このように2段階の抽選で選択決定された変動パターンが特別図柄および確変飾り図柄の可変表示に用いられる。
図8-3には、(A)に通常状態(保留3個以下時)はずれ時判定テーブル、(B)に変動短縮状態(保留4個時)はずれ時判定テーブル、(C)に時短状態はずれ時判定テーブル、(D)に通常大当り時判定テーブル、(E)に確変大当り時判定テーブルが示されている。図8-3(A)~(E)の各判定テーブルは、ROM101に記憶されており、遊技状態に応じて選択され、変動パターン種別および変動パターンを判定(決定)するために用いられる。
図8-3に示す判定テーブルは、変動パターン種別決定用の乱数値(図中、変動種別乱数範囲と記載された1~251)と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブル、および、各変動パターン種別について変動パターン決定用の乱数値(図中、変動パターン乱数範囲と記載された1~220)と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルを含む。
図8-3の各テーブルでの「変動パターン種別」または「変動パターン」の欄において、「通常」または「通常変動」は、リーチとならない通常変動パターンを示す。
また、図8-3の各テーブルでの「ノーマルリーチ」は、リーチ状態となったときに特に派手な演出を実行しないノーマルリーチの変動パターンを示している。「スーパーリーチ」は、リーチ状態となったときに特別な演出画像を表示するリーチ演出を行なう変動パターンを示している。
また、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて大当りとなるときに選択される割合が高く、大当りとなる信頼度が高い変動パターンである。さらに、「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」と比べて変動時間が長い(たとえば、ノーマルリーチ10秒、スーパーリーチ120秒~150秒)変動パターンである。なお、スーパーリーチには、4種類の変動パターンが設定されており、第1スーパーリーチ<第2スーパーリーチ<第3スーパーリーチ<第4スーパーリーチとなるような関係で大当り期待度(大当りとなる可能性)が高いことを示す。
「期待度」とは、大当りに対する期待度、確変に対する期待度などを含む概念である。具体的には、大当りに対する期待度(信頼度ともいう)とは、各リーチ変動パターンが選択された場合に大当りとなる期待度(大当りとなる割合)である。また、確変に対する期待度とは、確変状態に移行する期待度(確変となる割合)のことをいう。
はずれ時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。はずれ時判定テーブルのうち、通常状態はずれ時判定テーブルは、第1保留記憶または第2保留記憶のうち、いずれかの保留記憶情報数が3個以下のときに変動パターンを決定するために用いられる。はずれ時判定テーブルのうち、変動短縮状態はずれ時判定テーブルは、第1保留記憶または第2保留記憶のうち、いずれかの保留記憶情報数が4個となったときに変動パターンを決定するために用いられる。はずれ時判定テーブルのうち、時短状態はずれ時判定テーブルは、時短状態において変動パターンを決定するために用いられる。
パチンコ遊技機1では、第1保留記憶または第2保留記憶について、保留記憶情報数が上限値(4個)となったときに、無駄な始動入賞を防ぐともに保留記憶情報を早く消化するためなどの目的で、可変表示の変動時間を通常状態の変動時間よりも短縮した短い変動時間で可変表示を実行させる変動短縮状態に制御される。このような制御は、変動短縮制御と呼ばれる。このような変動短縮状態においては、図8-3(B)の変動短縮状態はずれ時判定テーブルを用いて変動パターンが選択決定される。
また、通常大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「通常大当り」の表示結果となる変動パターンである。確変大当り時判定テーブルに示される変動パターンは、変動表示の最終的な表示結果が「確変大当り」の表示結果となる変動パターンである。
これらの情報に基づいて、たとえば、図8-3(A)の「変動パターン」の欄に示された「第4スーパーリーチ (150秒)」という変動パターンは、「はずれ表示結果となる変動時間が150秒で実行される第4スーパーリーチの変動パターン」であることが示される。
図8-3のテーブルで「変動種別乱数範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「変動種別乱数範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブル部としての機能を示す欄である。たとえば、図8-3(A)を例にとれば、「通常」、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム2(1~251)のすべての値が複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図8-3(A)を例にとれば、所定のタイミングで抽出した変動種別乱数の値が1~251の乱数値のうち、140~229に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、変動パターン種別として「ノーマルリーチ」とすることが決定される。
また、図8-3のテーブルで「変動パターン乱数範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「変動パターン乱数範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブル部としての機能を示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図8-3(A)を例にとれば、「スーパーリーチ」の種別に属する変動パターンは、「第1スーパーリーチ」、「第2スーパーリーチ」、「第3スーパーリーチ」、および、「第4スーパーリーチ」である。
各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、変動パターン乱数(1~220)のすべての値が、複数の数値範囲に分けて割振られている。たとえば、図8-3(A)を例にとれば、「スーパーリーチ」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出した変動パターン乱数が1~220の乱数値のうち、1~70に割振られた判定値のいずれかの数値と合致すると、「第1スーパーリーチ(120秒)」の変動パターンとすることが決定される。
第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果がはずれとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。非時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図8-3(A)の通常状態はずれ時判定テーブルを選択する。変動短縮状態において変動表示結果がはずれとなるときには、図8-3(B)の変動短縮状態はずれ時判定テーブルを選択する。時短状態において、変動表示結果がはずれとなるときには、図8-3(C)の時短状態はずれ時判定テーブルを選択する。
時短状態か否かにかかわらず第1特別図柄または第2特別図柄について変動表示結果が大当りとなるときには、変動パターンを決定するために、次のように判定テーブルを選択する。変動表示結果が通常大当りとなるときには、図8-3(D)の通常大当り時判定テーブルを選択する。時短状態か否かにかかわらず変動表示結果が確変大当りとなるときには、図8-3(E)の確変大当り時判定テーブルを選択する。
図8-3(B)の変動短縮状態はずれ時判定テーブルおよび図8-3(C)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図8-3(A)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、通常変動の変動時間が短く設定されている。そして、図8-3(B)の変動短縮状態はずれ時判定テーブルおよび図8-3(C)の時短状態はずれ時判定テーブルでは、図8-3(A)の通常状態はずれ時判定テーブルと比べて、リーチ変動(ノーマルリーチ変動およびスーパーリーチ変動を含む)よりも変動時間が短い通常変動(非リーチはずれ変動(リーチとならずにはずれ表示結果となる変動))に決定される割合が高く、通常変動よりも変動時間が長いリーチ変動に決定される割合が低くなるように、データが設定されている。
これにより、非時短状態(通常状態)のときと比べて、変動短縮状態および時短状態のときの方が、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高いので、変動短縮状態および時短状態のときの方が、非時短状態のときよりも平均的に短い変動時間で変動表示が行なわれることとなる。このように判定テーブルを選択することにより変動短縮状態および時短状態を実現することができる。また、通常変動を非時短状態よりも変動短縮状態および時短状態のときの方が変動時間が短くなるように設定することで、変動短縮状態および時短状態中の保留消化を短縮することができる。
はずれとなるときに選択される図8-3(A)、図8-3(B)および図8-3(C)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ>スーパーリーチとなるような高低関係で選択されるようにデータが設定されている。一方、大当りとなるときに選択される図8-3(D)および図8-3(E)の判定テーブルでは、リーチの種別の選択割合がノーマルリーチ<スーパーリーチというような割合の高低関係で選択されるようにデータが設定されている。これにより、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べ、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出がされることにより、遊技者の期待感を高めることができる。
また、大当りのうち確変大当りとなるときに選択される図8-3(E)の判定テーブルでは、大当りのうち通常大当りとなるときに選択される図8-3(D)の判定テーブルと比べて、ノーマルリーチに対してスーパーリーチ演出の種別が選択される割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、確変大当りとなるときには、通常大当りとなるときと比べて、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれる割合(リーチが選択されるときにおけるスーパーリーチのリーチ演出が占める割合)が高くなるので、スーパーリーチのリーチ演出が行なわれることにより、遊技者の確変大当りへの期待感を高めることができる。
図8-3のように、変動パターンの選択割合は、設定値1~6で共通である。これにより、大当り遊技状態に制御されない可変表示における可変表示時間の選択割合が設定値によらず共通であるので、設定示唆に対応する特定演出以外に、変動時間の選択割合によって設定値の設定が遊技者に認識可能とならないようにすることができる。
[演出制御メイン処理]
次に、特徴部147Fにおいて実行される演出制御メイン処理について説明する。図8-4は、特徴部147Fにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。図8-4において、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(207SGS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などを行う。
また、演出制御用CPU120は、主基板11から送信されるコマンドの受信待ち期間に応じたコマンド受信待ちタイマをセットする(207SGS403)。そして、演出制御用CPU120は、コマンド受信待ちタイマの値を-1し(207SGS404)、該コマンド受信待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(207SGS405)。演出制御用CPU120は、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGS405;N)は、207SGS404および207SGS405の処理を繰り返し実行し、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトするまで待機する。
そして、コマンド受信待ちタイマがタイマアウトした場合(207SGS405でY)、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS406)。演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンドの受信がある場合(207SGS406でY)、すなわち、パチンコ遊技機1が電断復旧した場合は、RAM122に記憶されている遊技者情報(後述する遊技者情報入力処理において該遊技者情報の入力を受け付けてからRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数などを含む情報)をクリアし(207SGS407)、207SGS427に進む。
ホットスタート通知コマンドの受信がない場合(207SGS406でN)、演出制御用CPU120は、コールド通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS408)。演出制御用CPU120は、コールド通知コマンドの受信がある場合(207SGS408でY)は、RAM122に記憶されている遊技者情報と演出用情報(前回のパチンコ遊技機1の起動時からRAM122に記憶される変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数などを含む情報)をクリアするとともに(207SGS409)、RAM102に記憶されていた情報がクリアされたことや、RAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報がクリアされたことを報知(RAMクリア報知を実行)するためのRAMクリア報知処理を実行する(207SGS410)。なお、RAMクリア報知処理では、画像表示装置5における画像の表示、遊技効果ランプ9の発光、スピーカ8L,8Rからの音出力などを所定期間(たとえば、10秒間)し、パチンコ遊技機1を起動した遊技場の店員などにRAM122に記憶されていた遊技者情報と演出用情報とがクリアされたことを報知できればよい。そして、演出制御用CPU120は、RAMクリア報知処理の実行後は、207SGS427に進む。
また、演出制御用CPU120は、コールドスタート通知コマンドの受信がない場合(207SGS408でN)、演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS411)。演出制御用CPU120は、設定値変更開始通知コマンドまたは設定値確認開始通知コマンドの受信がある場合(207SGS411でY)、すなわち、パチンコ遊技機1が設定値変更状態や設定値確認状態で起動した場合は、設定値の変更操作中であることの報知(設定値変更中報知)や設定値の確認中であることの報知(設定値確認中報知)を実行するための設定値関連報知処理を実行する(207SGS412)。設定値関連報知処理においては、設定変値の更中であることを示す報知画像や設定値の確認中であることを示す報知画像が表示される。
演出制御用CPU120は、207SGS412において設定値関連報知処理を実行した後は、サブ側遊技停止処理を実行する(40FS001)。サブ側遊技停止処理においては、設定変更状態中や設定確認状態中に主基板11から演出制御基板12に対して演出制御コマンドが送信された場合に演出制御用CPU120によって、遊技を停止するための処理が実行される。サブ側遊技停止処理の詳細は、図8-5において説明する。
演出制御用CPU120は、40FS001においてサブ側遊技停止処理を実行した後、設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS416)。演出制御用CPU120は、設定値変更終了通知コマンドまたは設定値確認終了通知コマンドの受信がない場合(207SGS416でN)は207SGS412に進み、設定値変更終了通知コマンドおよび設定値確認終了通知コマンドの受信がある場合(207SGS416でY)は207SGS427に進む。
207SGS411において設定値変更開始通知コマンドおよび設定値確認開始通知コマンドの受信がない場合(207SGS411でN)、演出制御用CPU120は、エラー指定コマンドの受信があるか否かを判定する(207SGS425)。演出制御用CPU120は、エラー指定コマンドの受信がある場合(207SGS425でY)は、エラー指定コマンドが示すエラー報知を行うためのエラー報知処理(207SGS426)を実行し、エラー指定コマンドの受信がない場合(207SGS425でN)は、207SGS403に進む。
207SGS427に進んだ場合、演出制御用CPU120は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、画像表示装置5において該受信したコマンドに応じた初期図柄の表示を開始する。たとえば、受信したコマンドがホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンド、コールドスタート通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「1」、「2」、「3」の組合せで飾り図柄の表示を開始する。また、受信したコマンドが設定値変更終了通知コマンドである場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、画像表示装置5に初期図柄として左から「4」、「5」、「6」の組合せで飾り図柄の表示を開始する。
なお、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、遊技者にとって有利な設定値(たとえば、「6」)が設定された場合は、遊技者にとって不利な設定値が(たとえば「1」)が設定された場合よりも高い割合で初期図柄として飾り図柄を「4」、「5」、「6」の組合せで表示してもよい。このようにすることで、パチンコ遊技機1に遊技者にとって有利な設定値が設定されていることを示唆することでき、遊技興趣を向上できる。
また、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定された可能性のある場合には、遊技者にとって有利な設定値(たとえば、「6」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(たとえば「1」)が設定された場合とで、画像表示装置5に表示する初期図柄を異ならせてもよい。また、遊技者にとって有利な設定値(たとえば、「6」)が設定された場合と、遊技者にとって不利な設定値が(たとえば「1」)が設定された場合とで、スピーカ8L,8Rから出力される音の音量や、遊技効果ランプ9の光量などを異ならせるようにしてもよい。
次に、演出制御用CPU120は、最初の4変動において先読予告演出の実行を規制するために、先読規制カウンタに「4」をセットする(207SGS428)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(207SGS429)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(207SGS430)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、パチンコ遊技機1が起動したことを報知するための起動報知処理を実行する(207SGS431)。起動報知処理においては、演出制御用CPU120は、たとえば、該割込がパチンコ遊技機1の起動から最初の割込であるか否かを判定する。演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1の起動から最初の割込である場合は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれを受信したかを特定し、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセステーブルを選択するとともに、該受信したコマンドに対応する起動報知用プロセスタイマをスタートさせる。そして、起動報知用プロセスタイマをスタートさせた後は、次回以降の割込において起動報知処理を実行することによって起動報知用プロセスタイマの値と起動報知用プロセステーブルにもとづいてパチンコ遊技機1の起動報知を実行すればよい。
なお、本実施の形態における特徴部207SGでは、パチンコ遊技機1の起動時に受信したコマンドがホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値変更終了通知コマンド、設定値確認終了通知コマンドのいずれかであるかに応じて、パチンコ遊技機1の起動報知の態様が異なっている。たとえば、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドや設定値確認終了通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されていない場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力開始タイミングとは異なっていてもよい。
また、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1を起動する際にコールドスタート通知コマンドを受信している場合、つまり、パチンコ遊技機1に新たな設定値が設定されておらず、且つRAM102におけるデータがクリアされている場合には、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングとは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の60秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力開始タイミングは異なっていてもよい。
本発明における特定制御とは、パチンコ遊技機1がホットスタートや設定確認状態で起動した場合に、演出制御用CPU120が、遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Aの出力を実行することと、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合に、演出制御用CPU120が遊技効果ランプ9の60秒間の発光とスピーカ8L,8Rから30秒間の出力音Bの出力を実行することの両方を含んでいる。
また、演出制御用CPU120は、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドまたは設定値変更終了通知コマンドを受信している場合には、遊技効果ランプ9の40秒間の発光とスピーカ8L,8Rから20秒間の出力音Cの出力、そして画像表示装置5において40秒間のメッセージ画像(たとえば、設定値の変更が終了した旨のメッセージ画像)の表示を実行する。なお、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは同一であるが、これら遊技効果ランプ9の40秒間の発光開始タイミングとスピーカ8L,8Rからの20秒間の出力音Cの出力開始タイミング、画像表示装置5でのメッセージ画像の表示開始タイミングは異なっていてもよい。
特に、パチンコ遊技機1を起動する際に設定値変更終了通知コマンドを受信している場合は、パチンコ遊技機1を起動する際にホットスタート通知コマンドやコールドスタート通知コマンドを受信している場合とは異なり、画像表示装置5においてメッセージ画像の表示を行うため、パチンコ遊技機1の設定値が変更されたことが認識され易いようになっている。
なお、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知を遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R、画像表示装置5を用いて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に遊技場の管理コンピュータや各台計数機などの管理装置に信号を出力可能な外部出力端子を設け、パチンコ遊技機1が起動した際の起動報知として、該外部出力端子から管理装置にパチンコ遊技機1が起動したことを特定可能な信号を出力するようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動した場合であっても起動報知を実行する装置が一部共通である(いずれにおいても遊技効果ランプ9の発光とスピーカ8L,8Rからの音出力を実行する)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する装置が異なる(たとえば、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合には、画像表示装置5にてメッセージ画像を表示し、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、前述した外部出力端子から管理装置に信号を出力するなど)ようにしてもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタート、コールドスタート、設定変更状態、設定確認状態のいずれで起動したかに応じて起動報知を実行する各装置での報知態様を異ならせてもよい。具体的には、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、パチンコ遊技機1に設けられている全ての遊技効果ランプ9を発光させる一方で、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合には、パチンコ遊技機1に設けられている遊技効果ランプ9のうち一部のみを発光させてもよい。
さらに、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、遊技機用枠が開放されている状態であるので、スピーカ8L,8Rのうち一方のみから音出力を行い(パチンコ遊技機1に3個以上のスピーカが設けられている場合は、一部のスピーカからのみ音出力を行う)、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、遊技機用枠が閉鎖されている状態であることが多いので、全てのスピーカ8L,8Rからの音出力を行うようにしてもよい。更に、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、画像表示装置5において「設定変更中」などの設定変更中である旨を示すメッセージ画像を表示する一方で、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、画像表示装置5において「RAMがクリアされました」などのRAM102やRAM122がクリアされた旨を示すメッセージ画像を表示してもよい。
さらに、パチンコ遊技機1に外部出力端子を複数設ける場合は、各報知に応じて管理装置に信号を出力する端子を異ならせてもよい。たとえば、パチンコ遊技機1が設定変更状態で起動した場合は、設定値変更中報知として、設定値の変更が終了するまでの期間(設定値変更終了通知コマンドや設定値指定コマンドを受信するまでの期間)にわたって設定変更に対応する端子から管理装置に信号を出力し、設定値の変更が終了した後は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力する。なお、パチンコ遊技機1がコールドスタートで起動した場合は、RAMクリア報知として、エラーやRAMクリアに対応する端子から管理装置に信号を出力するのみでよい。
なお、外部出力端子を各報知において共通して用いる場合には、各報知に応じて管理装置に対して信号を出力するタイミングを異ならせるようにしてもよい。
以上のように起動報知処理では、受信したコマンドに応じてパチンコ遊技機1の起動報知態様が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらパチンコ遊技機1の起動報知は、受信したコマンドにかかわらず1の報知態様にて実行してもよい。また、パチンコ遊技機1の起動報知は、ホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのいずれを受信した場合でも実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらホットスタート通知コマンド、コールドスタート通知コマンド、設定値確認終了通知コマンド、設定値変更終了通知コマンドのうちで、受信してもパチンコ遊技機1の起動報知を実行しないコマンドを設けてもよい。
また、初期化演出として、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる態様の起動報知を実行したり、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて異なる組み合わせの飾り図柄を画像表示装置5に表示したりしてもよく、これら初期化演出としての起動報知の態様や飾り図柄の組合せは、パチンコ遊技機1を起動した際に受信したコマンドに応じて全て異なっていてもよいし、一部のみが同一であってもよい。
また、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合、コールドスタートで起動した場合、設定変更状態で起動した場合、設定確認状態で起動した場合のいずれにおいても起動報知を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1がホットスタートで起動した場合や設定確認状態で起動した場合は、これら起動報知を実行しないようにしてもよい。
次に、演出制御用CPU120は、電源断検出処理を実行する(207SGS432)。電源断検出処理では、演出制御用CPU120は、まず、電源基板(図示略)からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号の入力があるか否かを判定する。電源断信号の入力がない場合は、処理を終了し、電源断信号の入力がある場合は、RAM122に記憶されている設定値情報や遊技者情報などを含むバックアップデータを特定し、該特定したバックアップデータをRAM122に設けられたバックアップデータ記憶領域に格納する。そして、バックアップデータを復旧させるときに用いるチェックデータを作成し、バックアップデータ記憶領域に格納した後、パチンコ遊技機1が電断するまでいずれの処理も実行しないループ処理に移行する。
次に演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理などを行う(コマンド解析処理:207SGS433)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図8-2参照)であるのか解析する。
次に、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(207SGS434)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して画像表示装置5の表示制御を実行する。
次に、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理(207SGS435)、遊技者情報の入力を受け付ける遊技者情報入力処理(207SGS436)、遊技者情報を出力する遊技者情報出力処理(207SGS437)、演出用情報を集計する演出用情報集計処理(207SGS438)を実行する。その後、207SGS429に移行する。
なお、遊技者情報入力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によってパスワード(予め遊技者の遊技情報が記憶されている外部のサーバにて生成されたパスワード。遊技者は、スマートフォンなどの通信端末を使用することで該サーバにアクセスし、生成されたパスワードを受信可能)の入力を受け付け、該パスワードから特定した遊技者情報をRAM122に記憶する。更に、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に記憶している遊技者情報としての変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数などを更新記憶する。
遊技者情報出力処理では、演出制御用CPU120は、遊技者のスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作によって、RAM122に記憶されている遊技者情報にもとづいて2次元コードを生成し、該2次元コードを画像表示装置5に表示する。そして、該2次元コードの表示終了後は、RAM122に記憶される遊技者情報をクリアする。尚、遊技者は、画像表示装置5に表示された2次元コードをスマートフォンなどの携帯端末にて読み込むことによって今回の遊技にて集計した遊技者情報を外部サーバに送信することによって、パチンコ遊技機1における累計の遊技者情報を該サーバに記憶させておくことができる。
演出用情報集計処理では、演出制御用CPU120は、変動表示、大当り遊技、スーパーリーチが実行される毎に演出用情報としてRAM122に記憶されている変動回数、大当り回数、スーパーリーチ回数などを更新記憶する。
[サブ側遊技停止処理]
図8-5は、サブ側遊技停止処理を示すフローチャートである。サブ側遊技停止処理は、40FS001において実行される。演出制御用CPU120は、CPU103によって主基板11から演出制御基板12に対して送信された演出制御コマンドをRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。そして、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドを解析する。
サブ側遊技停止処理において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(40FS010)。演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンドを受信していないと判定された場合(40FS010でN)には、40FS011の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、第1変動開始コマンドを受信したと判定された場合(40FS010でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(40FS011)。演出制御用CPU120は、第2変動開始コマンドを受信していないと判定された場合(40FS011でN)には、40FS012の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、第2変動開始コマンドを受信したと判定された場合(40FS011でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2変動開始コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2特別図柄に対応する第4図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動パターン指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS012)。演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS012でN)には、40FS013の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS012でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動パターン指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる飾り図柄の変動表示や常時小図柄の変動表示を行う制御を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、大入賞口開放中指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS013)。演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS013でN)には、40FS014の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS013でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において大入賞口開放中指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる大当り遊技状態中のラウンド数の表示の更新を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第1始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS014)。演出制御用CPU120は、第1始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS014でN)には、40FS015の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、第1始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS014でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第1始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第1保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、第2始動入賞口指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS015)。演出制御用CPU120は、第2始動入賞口指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS015でN)には、40FS016の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、第2始動入賞口指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS015でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において第2始動入賞口指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる第2保留情報の保留表示を表示しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、図柄指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS016)。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS016でN)には、40FS016の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS016でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において図柄指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、変動種別指定コマンドを受信したか否かを判定する(40FS017)。演出制御用CPU120は、変動種別指定コマンドを受信していないと判定された場合(40FS017でN)には、40FS018の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、変動種別指定コマンドを受信したと判定された場合(40FS017でY)には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、ランプを発光させる制御による入賞時フラッシュ演出を実行しないようにすることができる。また、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において変動種別指定コマンドを破棄することにより、画像表示装置5を動作させることによる入賞時保留変化演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、テストコマンドを受信したか否かを判定する(40FS018)。ここで、テストコマンドとは、工場出荷時などに遊技機に設けられている画面の状態や役物の状態を確認するためのコマンドを送る装置から演出制御基板12に直接送信されるコマンドである。テストコマンドを送信する場合には、テストコマンド送信専用の送信装置を演出制御基板12につなげた状態で各種のテストコマンドが送信される。
演出制御用CPU120は、テストコマンドを受信していないと判定された場合(40FS018でN)には、40FS019の処理へ移行する。演出制御用CPU120は、テストコマンドを受信したと判定された場合(40FS018でY)には、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドに応じた制御を実行する(40FS020)。たとえば、演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中において画像表示装置5の液晶をチェックするためのテストコマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5を動作させることにより所定のチェック画面を表示させる。このように、設定変更状態中や設定確認状態中であってもテストコマンドの受信に基づいた処理が実行されることとなる。その後、処理を終了する。
演出制御用CPU120は、演出制御コマンド受信用バッファを確認し、設定変更終了通知コマンドまたは設定確認終了通知コマンド以外のその他のコマンドを受信したか否かを判定する(40FS019)。これらのコマンドは、たとえば、図8-2に示すようなコマンドである。これらのコマンドを受信していないと判定された場合には、処理を終了する。演出制御用CPU120は、これらのコマンドを受信したと判定された場合には、受信したコマンドを破棄する(40FS021)。演出制御用CPU120は、設定変更状態中や設定確認状態中においてこれらのコマンドを破棄することにより、画像表示装置5などの所定の演出手段が演出を実行しないようにすることができる。その後、処理を終了する。
[サブ側遊技停止処理により得られる効果]
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、変動パターン指定コマンドを受信したとしても変動パターン指定コマンドを破棄するため、当該変動パターン指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを受信したとしても第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドを破棄するため、当該第1変動開始コマンド、第2変動開始コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、大入賞口開放中指定コマンドを受信したとしても大入賞口開放中指定コマンドを破棄するため、当該大入賞口開放中指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを受信したとしても第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドを破棄するため、当該第1始動入賞口指定コマンド、第2始動入賞口指定コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定変更状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定変更状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5に示すように、演出制御用CPU120は、設定確認状態に制御されているときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンドを破棄するため、当該図柄指定コマンド、変動種別コマンドの受信に基づく制御を実行しない。このようにすれば、設定確認状態中においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても入賞時ランプや画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-4に示すように、演出制御用CPU120は、CPU103からのコマンドの解析をするが、その後、40FS021のように受信したコマンドを破棄する。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。また、受信したコマンドが破棄されることで情報が残らないため設定変更状態や設定確認状態が終了したとしても誤ったコマンドが残らず、誤動作が実行されることがない。
図8-4に示すように、設定値変更開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定変更状態であることを報知する画像を表示する設定をし、設定値確認開始通知コマンドを受信したことに基づいて、設定確認状態であることを報知する画像を表示する設定をする。このようにすれば、設定変更状態や設定確認状態に制御されていることを示すことができるとともに、設定変更状態や設定確認状態においてイレギュラーなコマンドの受信があったとしても画像表示装置5などの所定の演出手段が誤動作することを防止できる。
図8-5の40FS020に示すように、設定変更状態や設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに応じた制御を実行する。このようにすれば、設定変更状態または設定確認状態に制御されているときであっても、テストコマンドに基づいた画像表示装置5などの所定の演出手段の動作を実行することができる。
[特定演出の演出例]
次に、特徴部147Fについて、設定値の設定に関する示唆を行う演出であって設定示唆に対応する示唆態様の示唆特定演出としての設定示唆演出と、所定の予告を行う演出態様の予告特定演出であって大当り遊技状態の制御を示唆する予告態様の期待度予告演出とを含む特定演出を実行可能な演出例を説明する。
図8-6は、特定演出において特定演出画像として表示される画像の種類を表形式で説明する図である。図8-6では、複数種類の特定演出画像と、それぞれの特定演出画像が設定示唆演出と期待度予告演出とのどちらの特定演出種類であるかとが示されている。
図8-6に示すように、特定演出画像は、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」が表示可能である。「スイカ」、および、「チェリー」は、示唆演出態様で実行される設定示唆演出に用いられる設定示唆画像である。「ベル」は、設定示唆演出とは異なるが、設定示唆演出と類似する特殊演出態様で実行される特殊な演出である設定示唆特殊演出に用いられる設定示唆特殊画像である。設定示唆特殊画像は、右上部に星印の画像が表示される星印付の表示態様が設定示唆画像と共通するなど、一部の態様が設定示唆画像と共通し、実際のスロットマシンで一般的に使用される画像であるため、観念的にも、設定示唆画像と類似する画像である。「好機」、および、「激熱」は、期待度予告演出の期待度予告画像として用いられる。
「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」よりなる特定演出画像は、後述の図8-7および図8-8に示すような特定演出において演出結果として表示されたときに、次のような期待度が示唆されるものである。
「ベル」、「スイカ」、「チェリー」のいずれかが演出結果として表示されたときの設定示唆における高設定に対する期待度は、「ベル」<「スイカ」<「チェリー」という関係がある。ただし、「ベル」は、前述のように設定示唆演出とは異なる演出に用いられるため、直接的には、設定示唆をするものではない。それは、「ベル」を演出結果として表示する設定示唆特殊演出は、視覚的および観念的に設定示唆演出と類似する演出であるが、設定示唆演出および期待度予告演出のいずれもが実行されない場合に、実行するか否かが抽選により決定される演出だからである。
また、「好機」、「激熱」のいずれかが演出結果として表示されたときの期待度予告における大当りに対する期待度は、「好機」<「激熱」という関係がある。
なお、「スイカ」、「チェリー」のような設定示唆演出に用いられる設定示唆画像と、「ベル」のような設定示唆特殊演出に用いられる設定示唆特殊画像とで一部の表示態様が共通する例を示した。このように一部の表示態様が共通する例としては、画像の形状は異なるが色が共通であるようにしてもよく、画像の形状が異なるが、表示輝度が共通(たとえば光り輝くなど)であるようにしてもよく、画像の大きさは異なるが、画像の形状が共通であるようにしてもよく、複数の画像を組合せた組合せ画像よりなり、表示されている画像の数が異なるが、表示されている画像のいくつかが共通するようにしてもよい。
また、設定示唆特殊演出に用いられる設定示唆特殊画像としては、「ベル」という1種類の画像のみを用いる例を示したが、これに限らず、設定示唆特殊演出に用いられる設定示唆特殊画像は、複数種類設けられてもよい。
また、「ベル」の表示が設定示唆特殊演出に用いられる設定示唆特殊画像である例を示した。しかし、これに限らず、「ベル」の表示は、「ベル」<「スイカ」<「チェリー」という関係で設定示唆演出に用いられる設定示唆画像として用いてもよい。
図8-7は、特定演出の演出結果として設定示唆画像が表示されるときの第1特定演出および第2特定演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図中において、下向き矢印は、可変表示が実行中であることが示されている。特定演出としては、演出態様が異なる第1特定演出および第2特定演出のうち、いずれかが抽選により選択されて実行可能である。
第1特定演出は、図8-7(1A)~(1D)のように、飾り図柄の可変表示中においてミニスロット演出が実行される特定演出である。ミニスロット演出は、図8-6に示す特定演出画像である「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」の図柄を1リール形式で可変表示する小型のスロットマシン態様のミニスロット画像147F002を表示し、そのミニスロット画像147F002で、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」の特定演出画像をスクロール表示させる所定時間の可変表示を実行した後、演出結果として、いずれかの特定演出画像を停止図柄として導出表示させる演出である。
第2特定演出は、図8-7(2A)~(2C)のように、飾り図柄の可変表示中において箱開け演出が実行される特定演出である。箱開けは、図8-6に示す特定演出画像である「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」の特定演出画像のいずれかが入っていることを示唆する箱形状の箱画像147F003を表示し、その箱画像147F003の蓋が開いて演出結果として、いずれかの特定演出画像を出現表示させる演出である。
図8-7(1A)~(1D)を用いて第1特定演出を具体的に説明する。第1特定演出が実行されるときには、まず、図8-7(1A)のように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示されているときに、特定演出用のキャラクタ画像147F001が表示されて、「注目!」という文字が描かれた吹き出し画像147F005が表示されることにより特定演出が実行されることを示す導入演出が開始される。
そして、図8-7(1B)のように、導入演出として、キャラクタ画像147F001および吹き出し画像147F005が消去されて、画面中央下部において、ミニスロット画像147F002が表示され、特定演出画像の可変表示の実行が開始される。その後、図8-7(1C)のように、ミニスロット演出が継続されること、および、キャラクタ画像147F001が再度表示されて所定の動作をすることにより、ミニスロット演出による可変表示を煽る煽り演出が実行される。そして、ミニスロット画像147F002での可変表示が実行された後、予め定められたミニスロット演出の演出期間が経過すると、図8-7(1D)のように、特定演出画像147F006である「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」のいずれかが停止表示され、演出結果が確定表示されることにより、演出結果報知が実行される。
図8-7(1D)では、設定示唆画像である「チェリー」が演出結果として確定表示された例が示されている。このように、設定示唆画像が演出結果として確定表示されたときには、特定演出が設定示唆演出としての意味を持つのである。
次に、図8-7(2A)~(2C)を用いて第2特定演出を具体的に説明する。第2特定演出が実行されるときには、まず、図8-7(2A)のように、図8-7(1A)に示す第1特定演出と同様の導入演出が実行される。
そして、図8-7(2B)のように、導入演出として、キャラクタ画像147F001および吹き出し画像147F005が消去されて、画面中央下部において、箱画像147F003の表示が開始される。その後、第2特定演出では、第1特定演出での図8-7(1C)のような煽り演出が実行されず、予め定められた箱開け演出の導入演出の演出期間が経過すると、図8-7(2C)のように、箱画像147F003において蓋が開いて、特定演出画像147F004である「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「好機」、および、「激熱」のいずれかが上方へ飛び出して出現する表示がされて演出結果が確定表示されることにより、演出結果報知が実行される。
図8-7(2C)では、設定示唆画像である「チェリー」が演出結果として確定表示された例が示されている。このように、設定示唆画像が演出結果として確定表示されたときには、第2特定演出が設定示唆演出としての意味を持つのである。
図8-8は、特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第1特定演出および第2特定演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
図8-8(1A)~(1D)を用いて特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第1特定演出を具体的に説明する。図8-8(1A)~(1C)に示すように、特定演出の演出結果として設定示唆画像が表示されるときの第1特定演出と同様に、ミニスロット演出の導入演出とミニスロット演出の煽り演出とが実行される。
そして、特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第1特定演出では、図8-7(1D)のように、特定演出画像147F006である「激熱」のような期待度予告画像が演出結果として確定表示されることにより、演出結果報知が実行される。このように、期待度予告画像が演出結果として確定表示されたときには、第1特定演出が期待度予告演出としての意味を持つのである。
次に、図8-8(2A)~(2C)を用いて特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第2特定演出を具体的に説明する。図8-8(2A),(2B)に示すように、特定演出の演出結果として設定示唆画像が表示されるときの第2特定演出と同様に、箱開け演出の導入演出が実行される。
そして、特定演出の演出結果として期待度予告画像が表示されるときの第2特定演出では、予め定められた箱開け演出の演出期間が経過すると、図8-7(2C)のように、箱画像147F003において蓋が開いて、特定演出画像147F006である「激熱」のような期待度予告画像が演出結果として確定表示されることにより、演出結果報知が実行される。このように、期待度予告画像が演出結果として確定表示されたときには、第2特定演出が期待度予告演出としての意味を持つのである。
図8-7(1A),(2A)および図8-8(1A),(2A)に示したように、期待度予告演出が実行されるときと、設定示唆演出が実行されるときとで導入演出部の最初の演出態様が共通であるなど、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様との一部の演出態様が互いに共通であるので、特定演出により、共通の演出態様の演出が実行される場合において、期待度予告演出の予告態様と設定示唆演出の示唆態様とのどちらであるかを、演出結果が示されるまで遊技者が判別できないため、いずれの演出となるかに遊技者を注目させることが可能となり、演出の面白みを向上させることができる。なお、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様との演出態様は、大部分が互いに共通であってよい。つまり、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様との演出態様は、少なくとも一部の演出態様が互いに共通であればよい。
なお、特定演出としては、図8-7および図8-8に示すように、左,中,右の飾り図柄のすべてが可変表示中であるときに実行される例を示した。しかし、これに限らず、特定演出としては、左,中,右の飾り図柄の一部が停止または仮停止した状態での可変表示中において、実行されるようにしてもよい。
また、特定演出の導入演出部としては、たとえば、図8-7(1A),(1B)のような、キャラクタ画像147F001および吹き出し画像147F005の表示開始からミニスロット画像147F002の表示開始時までの期間、および、(2A),(2B)のようなキャラクタ画像147F001および吹き出し画像147F005の表示開始から箱画像147F003の表示開始時までの期間である例を示した。しかし、これに限らず、特定演出の導入演出部としては、図8-7(1A)のようなミニスロット画像147F002の表示開始前までの期間、および、図8-7(2A)のような箱画像147F003の表示前までの期間として設定してもよい。
[可変表示の変動時間と特定演出の演出パターンとの関係例]
次に、可変表示の変動時間と特定演出の演出パターンとの関係について説明する。図8-9は、可変表示の変動時間と特定演出の演出パターンとの関係を示すタイミングチャートである。図8-9(A)には、通常変動状態(変動短縮状態および時短状態以外の状態での変動)の可変表示時の変動時間と特定演出との関係が示される。図8-9(B)には、変動短縮状態の可変表示時の変動時間と特定演出との関係が示される。
図8-9(A),(B)においては、以下に説明するように、特定演出が少なくとも演出導入部と、演出結果報知部とを含み、可変表示の期間の長さに応じて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なることが主に示されている。
図8-9(A)の(a),(b)に示すように、同じはずれ表示結果となる場合でも、変動短縮状態の可変表示は、通常変動状態の可変表示と比べて、短い変動時間で実行される。
通常変動状態での可変表示中において特定演出を実行することが決定された場合は、図8-9(A)に示すように第1特定演出(ミニスロット演出)または第2特定演出(箱開け演出)が実行可能である。具体的に、通常変動状態の可変表示中において特定演出を実行することが決定された場合には、第1特定演出と第2特定演出とのどちらを実行するかが所定割合で選択決定される。変動短縮状態の可変表示中において特定演出を実行することが決定された場合は、図8-9(B)に示すように第2特定演出(箱開け演出)のみが実行可能である。
図8-9(A)の(b)に示す第1特定演出は、図8-6および図8-7で説明したように、導入演出を実行する導入演出部と、煽りを実行する煽り演出部と、演出結果報知を実行する演出結果報知部とを含む演出である。図8-9(A)の(c)および図8-9(B)の(b)に示す第2特定演出は、図8-6および図8-7で説明したように、煽り演出部は設けられておらず、導入演出を実行する導入演出部と、演出結果報知を実行する演出結果報知部とを含む演出である。
図8-9(A),(B)に示すように、特定演出は、可変表示の変動時間の長さに応じて、導入演出部から演出結果報知部までの期間の長さが異なる。つまり、図8-9に示すように、設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-9のように通常変動状態変動時間と変動短縮状態変動時間とで特定演出の演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なるなど、可変表示の期間の長さに応じて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なる。
たとえば、図8-9(A)の通常変動状態の可変表示において実行可能な(b)の第1特定演出は、図8-9の変動短縮状態の可変表示において実行可能な(b)に示す第2特定演出と比べて、導入演出部から演出結果報知部までの期間が長い。図8-9(A)の通常変動状態の可変表示では、第1特定演出と第2特定演出とのどちらかが選択されて実行可能であるが、図8-9(B)の変動短縮状態の可変表示では、第2特定演出のみが実行可能である。これにより、特定演出は、可変表示の変動時間の長さに応じて、導入演出部から演出結果報知部までの期間の長さが異なることとなる。
また、図示を省略するが、通常変動状態の可変表示において、特定演出は、1回の可変表示中において、設定示唆演出をする1回目の特定演出を実行した後に、期待度予告演出を2回目の特定演出を実行することが可能である場合がある。したがって、特定演出の実行期間は、通常変動状態の可変表示の変動時間内において、2回実行可能な実行期間で実行される。
なお、特定演出は、1回の可変表示中において、2回に限らず、3回以上の複数回実行可能となるように演出制御されてもよい。また、特定演出は、1回の可変表示中において1回のみ実行可能なように演出制御されてもよい。
なお、特定演出は、1回の可変表示中において、複数設けられた実行タイミングのいずれかのタイミングから選択された実行タイミングで実行されるようにしてもよく、実行されるタイミングに応じて、高設定に設定されている期待度が異なり、または、大当り遊技状態に制御される期待度が異なるような演出制御が行われるようにしてもよい。
また、変動短縮状態の可変表示においては、図8-9(A)の(a)よりも実行時間を短くして変動時間内に実行可能とした第1特定演出も実行可能としてもよい。その場合においては、第1特定演出と第2特定演出とのどちらを実行するかが所定割合で選択決定すればよい。
また、通常変動状態の可変表示においては、第2特定演出が実行できず、第1特定演出のみが実行可能となるようにしてよい。
[特定演出を実行可能とする演出制御処理例]
次に、演出制御用CPU120において特定演出を実行可能とするための処理として、特定演出設定処理を説明する。図8-10は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。特定演出設定処理は、可変表示開始設定処理(図7のS171)の一部を構成する処理(サブルーチン)として実行可能である。
(特定演出設定処理で用いられるデータテーブル例)
まず、特定演出設定処理の処理内容を説明する前に、特定演出設定処理で用いられる各種のデータテーブルを説明する。以下に説明する各種のデータテーブルは、ROM121に記憶されている。
〈設定示唆演出表示選択テーブル〉
図8-11は、設定示唆演出チェリー表示選択テーブルおよび設定示唆演出スイカ選択テーブルを示す図である。図8-11(A)には、設定示唆演出の演出結果として「チェリー」を表示するか否かを選択する設定示唆演出チェリー表示選択テーブルが示されている。図8-11(B)には、設定示唆演出の演出結果として「スイカ」を表示するか否かを選択する設定示唆演出スイカ表示選択テーブルが示されている。
図8-11(A)においては、設定値1~6と、チェリー表示ありと、チェリー表示なしとの関係が示されている。図8-11(A)では、チェリー表示ありと、チェリー表示なしとのそれぞれについて、選択割合が%で示されている。このようなチェリー表示ありとチェリー表示なしとの選択は、設定示唆演出チェリー表示選択判定用の乱数を用いた抽選により実行される。
図8-11(A)の設定示唆演出チェリー表示選択テーブルでは、設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の大小関係でチェリー表示ありの選択割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、設定値6の場合は、設定値1の場合と比べて9倍の割合でチェリー表示ありが選択可能である。
図8-11(B)においては、設定値1~6と、スイカ表示ありと、スイカ表示なしとの関係が示されている。図8-11(A)では、スイカ表示ありと、スイカ表示なしとのそれぞれについて、選択割合が%で示されている。このようなスイカ表示ありとスイカ表示なしとの選択は、設定示唆演出スイカ表示選択判定用の乱数を用いた抽選により実行される。
図8-11(B)の設定示唆演出スイカ表示選択テーブルでは、設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の大小関係でスイカ表示ありの選択割合が高くなるようにデータが設定されている。これにより、設定値6の場合は、設定値1の場合と比べて3.5倍の割合でスイカ表示ありが選択可能である。
また、図8-11(A)と図8-11(B)とを比較すると、設定値1~設定値3のような低設定値側では、スイカ表示ありの方がチェリー表示ありよりも選択される割合が高く設定され、設定値4~設定値6のような高設定値側では、チェリー表示ありの方がスイカ表示ありよりも選択される割合が高く設定されている。これにより、設定示唆演出において、演出結果としてスイカまたはチェリーが表示されたときには、低設定よりも高設定である割合が高いことが示唆可能である。さらに、設定示唆演出において、演出結果としてチェリーが表示されたときの方が、演出結果としてスイカが表示されたときよりも、高設定であることが示唆可能である。
〈期待度予告演出実行有無決定テーブル〉
図8-12は、期待度予告演出実行有無決定テーブルを示す図である。期待度予告演出実行有無決定テーブルは、期待度予告演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。
1回の可変表示中において特定演出が2回実行可能であり、当該特定演出として、設定示唆演出が実行された後に期待度予告演出が実行可能な場合と、1回の可変表示中において特定演出が1回のみ実行可能であり、期待度予告演出のみが実行可能な場合とがある。
図8-12(A)は、設定示唆演出を実行することに決定している場合であって、表示結果が「はずれ」となるときの期待度予告演出の実行割合を示す期待度予告演出の実行有無決定テーブル1である。期待度予告演出の実行有無決定テーブル1には、はずれ用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。期待度予告演出の実行有無決定テーブル1での期待度予告演出の実行有無の選択は、期待度予告演出実行有無選択用の乱数を用いた抽選により実行される。期待度予告演出の実行有無決定テーブル1を用いて、次のような決定がされる。
演出制御用CPU120は、変動パターンが「非リーチはずれ」(リーチ状態とならずにはずれ表示結果となる変動パターン)である場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「ノーマルリーチはずれ」(ノーマルリーチ状態となった後にはずれ表示結果となる変動パターン)である場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ」(スーパーリーチ状態となった後にはずれ表示結果となる変動パターン)である場合には、期待度予告演出を60%の割合で実行しないことに決定し、40%の割合で実行することに決定する。
図8-12(B)は、設定示唆演出を実行することに決定している場合であって、表示結果が「大当り」となるときの期待度予告演出の実行割合を示す期待度予告演出の実行有無決定テーブル2である。期待度予告演出の実行有無決定テーブル2には、大当り用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。期待度予告演出の実行有無決定テーブル2での期待度予告演出の実行有無の選択は、期待度予告演出実行有無選択用の乱数を用いた抽選により実行される。期待度予告演出の実行有無決定テーブル2を用いて、次のような決定がされる。
演出制御用CPU120は、変動パターンが「ノーマルリーチ大当り」(ノーマルリーチ状態となった後に大当り表示結果となる変動パターンである場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチ大当り」(スーパーリーチ状態となった後に大当り表示結果となる変動パターン)である場合には、期待度予告演出を20%の割合で実行しないことに決定され、80%の割合で実行することに決定される。
図8-12(A)および(B)に示すように、設定示唆演出を実行する場合における期待度予告演出の実行の有無は、変動パターン(変動時間)に基づいて決定される。設定示唆演出を実行することに決定している場合には、変動パターンが、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、またはノーマルリーチ大当りである場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定され、変動パターン(変動時間)がスーパーリーチはずれである場合には、期待度予告演出を40%の割合で実行することに決定され、スーパーリーチ大当りである場合には、期待度予告演出を80%の割合で実行することに決定される。このように、1回の可変表示においては、変動パターンに応じて、2回の特定演出を実行可能であり、2回の特定演出を実行する場合に、設定示唆演出と期待度予告演出とを順番に実行可能な場合がある。
図8-12(C)は、設定示唆演出を実行しないことに決定している場合であって、表示結果が「はずれ」となるときの期待度予告演出の実行割合を示す期待度予告演出の実行有無決定テーブル3である。期待度予告演出の実行有無決定テーブル3には、はずれ用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。期待度予告演出の実行有無決定テーブル3での期待度予告演出の実行有無の選択は、期待度予告演出実行有無選択用の乱数を用いた抽選により実行される。期待度予告演出の実行有無決定テーブル3を用いて、次のような決定がされる。
演出制御用CPU120は、変動パターンが「非リーチはずれ」である場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「ノーマルリーチはずれ」である場合には、期待度予告演出を80%の割合で実行しないことに決定し、20%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ」である場合には、期待度予告演出を40%の割合で実行しないことに決定し、60%の割合で実行することに決定する。
図8-12(D)は、設定示唆演出を実行することに決定している場合であって、表示結果が「大当り」となるときの期待度予告演出の実行割合を示す期待度予告演出の実行有無決定テーブル4である。期待度予告演出の実行有無決定テーブル4には、大当り用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。期待度予告演出の実行有無決定テーブル4での期待度予告演出の実行有無の選択は、期待度予告演出実行有無選択用の乱数を用いた抽選により実行される。期待度予告演出の実行有無決定テーブル4を用いて、次のような決定がされる。
演出制御用CPU120は、変動パターンが「ノーマルリーチ大当り」である場合には、期待度予告演出を30%の割合で実行しないことに決定し、70%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチ大当り」(スーパーリーチ状態となった後に大当り表示結果となる変動パターン)である場合には、期待度予告演出を30%の割合で実行しないことに決定し、70%の割合で実行することに決定する。
以上に説明したように、1回の可変表示中において特定演出が2回実行され、設定示唆演出が実行された後に期待度予告演出が実行可能な場合と、1回の可変表示中において特定演出が1回のみ実行され、設定示唆演出のみが実行可能な場合と、期待度予告演出のみが実行可能な場合とがある。可変表示について設定示唆演出が実行されることが決定されている場合には、スーパーリーチの演出が実行されるときにのみ期待度予告演出を実行することが決定可能である。
また、変動時間が比較的に長い変動パターンであるスーパーリーチの変動パターンで可変表示が実行されるときにのみ、1回の可変表示中において特定演出が2回実行可能となる。1回の可変表示中において期待度予告演出のみが実行可能な場合には、(C),(D)に示すように、「非リーチ<ノーマルリーチ<スーパーリーチ」という関係で期待度予告が実行される割合が設定されている。また、(A)と(B)との比較、および、(C)と(D)との比較により、大当り表示結果となるときには、はずれ表示結果となるときよりも、期待度予告演出が実行される割合が高い。これにより、期待度予告演出が実行される場合には、実行されない場合と比べて、大当り表示結果となる期待度を高くすることができる。
〈その他の演出用データテーブル〉
図8-13は、期待度予告演出文字決定テーブル、ベル表示演出選択テーブル、および、特定演出種類選択テーブルを示す図である。期待度予告演出実行有無決定テーブルは、期待度予告演出を実行するか否かを決定するためのテーブルである。
図8-13(A)は、期待度予告演出を実行することが決定されたときに、期待度予告演出で演出結果として表示される文字(好機、激熱)を選択するための期待度予告演出文字選択テーブルである。期待度予告演出文字選択テーブルにおいては、「好機」、「激熱」という文字について、可変表示がはずれ表示結果となるときの選択割合と、可変表示結果が大当り表示結果となるときの選択割合とが示されている。期待度予告演出文字決定テーブルでの期待度予告演出文字の選択は、期待度予告演出文字選択用の乱数を用いた抽選により実行される。
図8-13(A)において、はずれ表示結果となるときには、「好機」の方が「激熱」よりも選択割合が高く設定されている。一方、大当り表示結果となるときには、「激熱」の方が「好機」よりも選択割合が高く設定されている。これにより、期待度予告演出の演出結果として「好機」の文字が表示されたときに大当り表示結果となる期待度が高まるが、待度予告演出の演出結果として「激熱」の文字が表示されたときには大当り表示結果となる期待度が、より一層高まるようにすることができる。
図8-13(B)は、設定示唆演出および期待度予告演出のいずれも実行しないことが決定されたときに、設定示唆特殊演出としての「ベル」を演出結果として表示するか否かを選択するためのベル表示結果演出選択テーブルである。ベル表示演出選択テーブルでの「ベル」の演出結果表示の実行の有無の選択は、ベル表示結果演出選択用の乱数を用いた抽選により実行される。
ベル表示結果演出選択テーブルにおいては、実行ありを選択する割合が50%で、実行なしありを選択する割合が50%であることが示されている。これにより、設定示唆演出および期待度予告演出のいずれも実行しないことが決定されたときに、「ベル」を演出結果として表示する設定示唆特殊演出が実行される場合と、実行されない場合とがあるようになる。
なお、ベル表示演出選択テーブルについては、設定示唆演出と期待度予告演出とのいずれか一方が他方よりも選択割合が高くなるようにしてもよい。
図8-13(C)は、設定示唆演出、期待度予告演出、および、設定示唆特殊演出のいずれかにより特定演出を実行することが決定されたときに、第1特定演出(ミニスロット演出)と第2特定演出(箱開け演出)とのどちらの種類の演出態様(演出パターン)で実行するかを選択する特定演出種類選択テーブルである。このような第1特定演出と第2特定演出との選択は、特定演出種類選択判定用の乱数を用いた抽選により実行される。
特定演出種類選択テーブルにおいては、通常変動状態での可変表示と、短縮変動状態での可変表示とのそれぞれについて、第1特定演出の選択割合と第2特定演出の選択割合との関係が示されている。通常変動状態での可変表示については「第1特定演出>第2特定演出」という選択割合の関係が設定されている。短縮変動状態での可変表示については「第1特定演出<第2特定演出」という選択割合の関係が設定されている。短縮変動状態での可変表示については、第1特定演出の選択割合は0%に設定されている。それは、図8-9に示すように、この実施の形態での第1特定演出は、短縮変動状態の変動時間よりも長い演出時間に設定されているからである。なお、第1特定演出が、短縮変動状態の変動時間よりも短い演出時間に設定されている場合には、短縮変動状態での可変表示については、第1特定演出の選択割合を0%よりも高い割合に設定してもよい。
(特定表示を実行するフローチャートの説明)
次に、図8-10を用いて、前述の図8-11~図8-13のデータテーブルを用いて特定表示を実行するための演出設定をする特定表示演出設定処理の内容を説明する。
図8-10の特定表示演出設定処理は、可変表示開始設定処理(図7のS171)において各種演出を設定する処理に含まれる。特定表示演出設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、今回実行される可変表示が高ベース状態で実行されるか否かを判定する(147FS001)。高ベース状態であるか否かは、図8-2の遊技状態指定コマンドにより指定された現在の遊技状態をRAM122に遊技状態データとして記憶しておき、その遊技状態データに基づいて判定する。
演出制御用CPU120は、高ベース状態であるとき(147FS001でY)は、処理を終了する。これにより、高ベース状態であると判定されると特定演出が実行されないので、次のような効果を得ることができる。まず、高頻度で特定演出が実行されることが防がれ、遊技者が短期間で設定値の設定を推定してしまうのを防ぐことができる。また、高ベース状態は、時短状態を伴うときに、可変表示の実行頻度が高い状態なので、特定演出の実行が過度に高頻度になりすぎることを抑制することができる。また、特定演出の実行頻度を最適化することが可能となることにより特定演出が煩雑になるのを抑制することができる。一方、演出制御用CPU120は、高ベース状態でないとき(147FS001でN)は、設定示唆演出チェリー表示選択判定用の乱数を抽出し、図8-11(A)の設定示唆演出チェリー表示選択テーブルを用いてチェリー表示結果の表示の有無を選択決定し、その決定結果をRAM122に記憶する(147FS002)。
次に、演出制御用CPU120は、147FS002でチェリー表示結果の表示ありと決定されたか否かを判定する(147FS003)。演出制御用CPU120は、チェリー表示結果の表示ありと決定された(表示なしの決定)とき(147FS003でY)は、147FS005に進む。一方、演出制御用CPU120は、チェリー表示結果の表示ありと決定されていないとき(147FS003でN)は、設定示唆演出スイカ表示選択判定用の乱数を抽出し、図8-11(B)の設定示唆演出スイカ表示選択テーブルを用いてスイカ表示結果の表示の有無を選択決定し、その決定結果をRAM122に記憶し(147FS004)、147FS005に進む。
次に、演出制御用CPU120は、今回の可変表示の変動パターンに関する情報、および、今回の可変表示の表示結果の情報を取得する(147FS005)。具体的に、147FS005では、演出制御用CPU120は、RAM122の演出制御コマンド受信用バッファに格納された今回の変動パターンコマンドに基づいて、今回の変動パターンの情報および今回の可変表示の表示結果の情報を取得する。
次に、演出制御用CPU120は、図8-12に示した期待度予告演出の実行有無決定テーブル1~4のいずれかを用いて、期待度予告の実行の有無を決定し、その決定結果をRAM122に記憶する(147FS006)。
次に、演出制御用CPU120は、演出制御用CPU120は、期待度予告演出を実行する決定がされたか否かを確認する(147FS007)。演出制御用CPU120は、期待度予告演出を実行しない決定がされたとき(147FS007でN)は、後述する147FS009に進む。一方、演出制御用CPU120は、期待度予告演出を実行する決定がされたとき(147FS007でY)は、実行有無選択用の乱数を抽出し、147FS002または147FS004により記憶され得る設定示唆演出に関するデータに基づいて、設定示唆演出が実行されるか否かを確認するとともに、147FS005で取得した今回の可変表示の表示結果の情報に基づいて、期待度予告演出の実行有無決定テーブル1~4のうちから対応するテーブルを選択する。そして、その選択したテーブルを用いて、147FS005で取得した今回の変動パターンの情報および今回の可変表示の表示結果の情報と、期待度予告演出実行有無選択用の乱数の抽出値とに基づいて、期待度予告の実行の有無を決定し、その決定結果をRAM122に記憶する。
次に、演出制御用CPU120は、期待度予告演出文字選択用乱数を抽出するとともに、その147FS005により取得した表示結果情報に基づいて表示結果を確認し、期待度予告演出文字選択用乱数の抽出値に基づいて、147FS002または147FS004により記憶され得る設定示唆演出に関するデータに基づいて、期待度予告演出で演出結果として表示される文字(好機、激熱)を選択決定し、その決定結果をRAM122に記憶し、147FS009に進む。
次に、147FS009では、演出制御用CPU120は、147FS002~147FS006において、チェリー表示結果を表示する設定示唆演出、スイカ表示結果を表示する設定示唆演出、および、期待度予告演出のいずれも実行しない決定がされているか否かを判定する(147FS009)。
演出制御用CPU120は、これらの演出のうちいずれの演出を実行する決定がされているとき(147FS009でN)には、後述する147FS012に進む。一方、演出制御用CPU120は、これらの演出のうちいずれの演出も実行しない決定がされているとき(147FS009でY)には、ベル表示演出選択用乱数を抽出し、図8-13(B)に示したベル表示演出選択テーブルを用いて、ベル表示演出選択用乱数の抽出値に基づいて、設定示唆特殊演出としてのベル表示の実行の有無を決定し、その決定結果をRAM122に記憶し(147FS010)、147FS011に進む。
147FS011では、演出制御用CPU120は、147FS002~147FS010において、チェリー表示結果を表示する設定示唆演出、スイカ表示結果を表示する設定示唆演出、期待度予告演出、および、ベル表示結果示唆演出のいずれも実行しない決定がされているか否かを判定する(147FS011)。
演出制御用CPU120は、これらの演出のうちいずれの演出も実行しない決定がされているとき(147FS011でY)には、「特定演出実行なし」と決定し(147FS014)、処理を終了する。これにより特定演出が実行されない。一方、演出制御用CPU120は、これらの演出のうちいずれかの演出を実行する決定がされているとき(147FS011でN)には、特定演出種類選択判定用乱数を抽出するとともに、出制御コマンド受信用バッファに格納された今回の変動パターンコマンドに基づいて変動パターンの種類を確認して通常変動状態での可変表示と変動短縮状態の可変表示とのどちらであるかを確認する。そして、通常変動状態と変動短縮状態とを区別し、特定演出種類選択判定用乱数の抽出値に基づいて、第1特定演出(ミニスロット演出)と、第2特定演出(箱開け演出)とのいずれの演出種類(演出パターン)の特定演出を実行するかを選択決定してその決定結果をRAM122に記憶する(147FS012)。
第1特定演出(ミニスロット演出)と、第2特定演出(箱開け演出)とのいずれの演出種類(演出パターン)で特定演出を実行するかは、147FS002,147FS004,147FS008,147FS010で特定演出の演出結果表示を決定した後に選択決定するため、チェリー表示結果、スイカ表示結果などの演出表示結果は、特定演出の演出パターンによらず、共通の演出表示結果が表示可能となる。すなわち、第1特定演出と第2特定演出とで、特定演出の演出パターンによらず共通の演出表示結果が表示可能となる。
そして、演出制御用CPU120は、147F002~147F012により決定された特定演出の演出内容に基づく特定演出を実行するための演出制御データを設定し(147FS013)、処理を終了する。
147FS013により特定演出を実行するための演出制御データが設定されると、そのデータに基づいて、図7の可変表示中演出処理(S172)により、設定された演出パターンで特定演出が実行される。
図8-13の特定演出設定処理では、特定演出で表示する演出結果を決定するときに、次のような順番で演出結果が決定される。「147FS002での設定値が高設定である期待度が最も高いチェリー表示結果とするか否かの抽選→147FS004での設定値が高設定である期待度がチェリー表示結果よりも低いスイカ表示結果とするか否かの抽選→147FS006での期待度予告の実行の有無の抽選→147FS008での期待度予告を実行する場合の期待度予告文字の種類の抽選→147FS010でのベル表示結果とするか否かの抽選」。そして、これらの複数の抽選のいずれでも特定演出の表示結果が決定されない場合は、特定演出を実行しないことが決定される。
以上に説明したように、図8-13の特定演出設定処理では、第1特定演出と第2特定演出とで、特定演出の演出パターンによらず共通の演出表示結果が表示可能となるので、設定値の設定に関する示唆を行う特定演出を確実に実行することが可能となって、遊技において興趣を盛上げることができる。
また、図8-13の特定演出設定処理では、特定演出として、設定示唆演出の実行についての抽選が行なわれた後、期待度予告演出の実行についての抽選が行われるので、設定示唆演出を優先した演出制御ができ、特定演出についての遊技者の注目度を向上させることができる。なお、特定演出として、期待度予告演出の実行についての抽選が行われた後、設定示唆演出の実行についての抽選が行なわれるようにしてもよい。
また、設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-9のように通常変動状態変動時間と変動短縮状態変動時間とで特定演出の演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なるなど、可変表示の期間の長さに応じて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なり、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さによらず、演出結果報知部において、図8-11(A)のチェリー、図8-11(B)のスイカ、図8-13の好機、激熱の表示などの共通の演出結果(共通の内容)を報知可能である。これにより、演出導入部から演出結果報知部までの期間が長い特定演出では、演出導入部から演出結果報知部までの期間が短い特定演出と比べて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の演出について遊技者の注目度合を高くすることが可能となる。したがって、設定値の設定に関する示唆を行う特定演出の演出導入部から演出結果報知部までの期間の演出への遊技者の注目度を高めて、遊技において興趣を盛上げることができる。
また、設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-6のように、設定値の設定に関する示唆を星印付のチェリーまたは星印付のスイカの演出結果の表示により行う演出態様の設定示唆演出と、星印付のような設定示唆演出の演出態様と一部が共通する演出態様の設定示唆特殊演出とが含まれ、図8-11(A),(B)のように、設定示唆演出の実行についての抽選が設定値の設定に応じて異なる割合で行われ、図8-10の特定演出設定処理で「チェリー」,「スイカ」の設定値示唆演出および期待度予告演出のいずれも実行無しが決定された場合に、図8-10の147FS009の処理において図8-13(B)のように設定値1~6の設定とは関係なく、「ベル」の設定値示唆特殊演出の有無が決定されるように、設定示唆特殊演出の実行についての抽選が設定値の設定によらず共通の割合で行われる。これにより、特定演出が、演出態様が一部共通する設定示唆演出の示唆演出態様と設定示唆特殊演出の特殊演出態様とのどちらの演出態様で実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技において興趣を盛上げることができる。
なお、第1特定演出(ミニスロット演出)と、第2特定演出(箱開け演出)とのいずれの演出種類(演出パターン)で特定演出を実行するかは、147FS002,147FS004,147FS008,147FS010で特定演出の演出結果表示を決定する前に選択決定してもよい。
[設定示唆演出の履歴表示]
次に、設定示唆演出および設定示唆特殊演出が実行された履歴を画像表示装置5において表示する履歴表示を説明する。図8-14は、設定示唆演出および設定示唆特殊演出の履歴を表示する特定演出履歴画面の表示例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
次に、設定示唆演出および設定示唆特殊演出が実行された履歴を画像表示装置5において表示する履歴表示を説明する。図8-14は、設定示唆演出および設定示唆特殊演出の履歴を表示する特定演出履歴画面の表示例を示す画像表示装置5の表示画面図である。
演出制御用CPU120では、パチンコ遊技機1の電源投入後1日間に亘り、前述したような特定演出のうち、設定示唆演出と、演出結果の一部表示態様が設定示唆演出の演出結果が共通する設定示唆特殊演出とが実行されるごとに、特定演出において、チェリーの表示結果が表示された累積回数と、スイカの表示結果が表示された累積回数と、ベルの表示結果が表示された累積回数とを計数し、その計数データをRAM122において記憶する処理が実行される。
そして、演出制御用CPU120では、画像表示装置5において、可変表示が実行されていない状態で、設定示唆演出および設定示唆特殊演出が実行された履歴を表示可能とするための所定のメニュー画面を表示し、そのメニュー画面が表示されている状態で、設定示唆演出および設定示唆特殊演出が実行された履歴を表示する遊技者の選択動作(スティックコントローラ31Aおよびプッシュボタン31Bなどの所定操作手段の操作)が検出されると、画像表示装置5において、図8-14に示すような特定演出履歴画面を表示する演出制御を実行する。
図8-14に示すような特定演出履歴画面を表示するときには、演出制御用CPU120が、前述のような遊技者の動作が検出されるまでに計数されていたチェリーの表示結果が表示された累積回数の計数データと、スイカの表示結果が表示された累積回数の計数データと、ベルの表示結果が表示された累積回数の計数データとのそれぞれをRAM122から読出す。そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、「本日の設定示唆履歴」というタイトル画像とともに、たとえば、図8-14に示すように、チェリーが20回、スイカが50回、ベルが30回という表示のような特定演出の実行履歴情報を示す特定演出履歴画像147F007を表示する演出制御を実行する。特定演出履歴画像147F007が表示されるときには、キャラクタ画像147F001が特定演出の履歴情報が表示されていることを案内するような表示態様で表示されることにより、遊技者が特定演出履歴画像147F007に注目するようにすることができる。
なお、特定演出履歴画面の表示が可能なときに表示するメニュー画面は、遊技が実行されていない期間が所定期間以上となったときに自動的に表示されるようにしてもよく、遊技が実行されていない期間が所定期間以上となった状態において、遊技者の特定の動作(プッシュボタン31Bなどの特定操作手段の操作)が検出されたときに、その検出に応じて表示されるようにしてもよい。
また、特定演出履歴画面は、メニュー画面を経由せずに、直接的に表示可能としてもよい。たとえば、大当り遊技状態の終了時または大当り遊技状態の終了後の所定タイミングにおいて、自動的に表示されるようにしてもよい。そのようにすれば、大当り遊技状態を発生させた遊技者への1つの特典として、特定演出履歴画面を提供することができる。
また、特定演出履歴画面は、たとえば、大当り遊技状態の終了後に実行される確変状態、時短状態、高ベース状態などの特別遊技状態の終了時または終了後の特定タイミングにおいて、自動的に表示されるようにしてもよい。そのようにすれば、特別遊技状態を発生させた遊技者への1つの特典として、特定演出履歴画面を提供することができる。
[特定表示の画像を用いた設定示唆演出例および予告演出例]
次に、前述した設定示唆演出と期待度予告演出とを含む特定演出の変形例として、特定表示の画像を用いた設定示唆演出例および予告演出例を説明する。以下に説明する設定示唆演出および予告演出は、前述した特定演出に含まれる1つの種類の演出として実行してもよく、前述した特定演出とは別の種類の演出として実行してもよい。以下に示す演出は、演出制御用CPU120により実行される。
図8-15は、特定表示を用いた設定示唆演出の演出例、および、特定表示を用いた予告演出の演出例を示す画像表示装置5の表示画面図である。図8-15(A)~(D)においては、前回の大当り遊技状態の終了時から136回目の可変表示開始時において特定表示を用いた設定示唆演出が実行され、前回の大当り遊技状態の終了時から137回目の可変表示開始時において特定表示を用いた予告演出が実行された演出例が示されている。
図8-15(A)~(D)に示すように、画像表示装置5の表示領域の中央部では、第1特別図柄または第2特別図柄のような特定識別情報の可変表示に対応して、左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄の可変表示が実行される。図8-15(A)には、前回の大当り遊技状態の終了時から135回目の可変表示が終了したときの画像表示装置5の表示画像が示されている。図8-15(B)には、前回の大当り遊技状態の終了時から136回目の可変表示が実行中であるときの画像表示装置5の表示画像が示されている。図8-15(C)には、前回の大当り遊技状態の終了時から136回目の可変表示が終了したときの画像表示装置5の表示画像が示されている。図8-15(D)には、前回の大当り遊技状態の終了時から137回目の可変表示が実行中であるときの画像表示装置5の表示画像が示されている。
画像表示装置5の表示領域内における右下部には、可変表示の停止中および可変表示中において常駐表示される態様でキャラクタ画像としての常駐キャラクタ106F008が表示される。なお、常駐キャラクタ106F008は、大当り遊技状態などの所定の遊技状態においては、常駐表示されてもよく、常駐表示されなくてもよい。また、常駐キャラクタ106F008は、演出制御モードの変化などの所定条件に応じて、複数種類のキャラクタのうちから選択される態様で別のキャラクタ画像に切替表示されてもよい。常駐キャラクタ106F008は、表示されてもよく、表示されなくてもよい。常駐キャラクタ106F008は、動作表示することが可能であり、大当り発生の期待度に応じて、動作が変化するようにしてもよい。常駐キャラクタ106F008は、画像色が変化可能であり、大当り発生の期待度に応じて、画像色が変化するようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域内における下部に位置する保留表示エリアには、保留記憶情報に対応する保留表示として、円形の保留アイコン表示である保留画像106F001が表示される。保留表示エリアに隣接する領域であって、画像表示装置5の表示領域における下部の中央部には、現在実行中の特別図柄および飾り図柄の可変表示に対応する変動対応表示として、保留画像106F001と同様の円形のアイコン表示であるアクティブ画像106F002を表示するアクティブ表示が行なわれるアクティブ表示エリアが設けられている。
保留画像106F001は、まだ実行されていない可変表示の保留記憶情報に対応する保留表示であり、アクティブ画像106F002は、現在実行されている可変表示に対応するアクティブ表示である。
保留画像106F001およびアクティブ画像106F002は、大当りとなる期待度に応じた色(たとえば青<緑<赤の関係で大当りとなる期待度が異なるなど)に変化する演出制御が実行され得る。
たとえば図8-15(A)~(D)に示すように、第1保留情報に対応する保留表示である保留画像106F001は、中央部のアクティブ表示エリアに近い方から左方向に順番に並ぶ表示態様で、保留記憶情報の発生順番に従って表示されていく。新たに発生した保留記憶情報は、当該発生時において先に発生した保留記憶情報に対応する保留画像106F001が表示されている場合には、その保留画像106F001の並びにおける最も左側の位置に出現する態様で表示される。
各保留画像106F001は、台座態様の保留台座画像106F003上に載置される表示態様で表示される。アクティブ画像106F002は、台座態様のアクティブ台座画像106F004上に載置される表示態様で表示される。保留台座画像106F003は、第1保留記憶情報(第1特図の保留記憶情報)に対応する最大4個(第1保留記憶数上限値)の保留画像106F001を表示するために、最初の第1保留記憶情報が生じる前から4つ横方向に並んで表示される。そして、第1保留記憶情報が生じるごとに保留台座画像106F003上に保留画像106F001が順番に載置される表示態様で保留画像106F001が表示される。
第2保留記憶情報に対応する最大4個(第2保留記憶数上限値)の保留画像は、図示を省略するが、アクティブ台座画像106F004の右側において、第1保留記憶情報に対応する保留画像と同様の表示パターンにより、保留台座画像上に載置される表示態様で表示される。第2保留記憶情報に対応する保留画像は、左端部のアクティブ表示エリアに近い方から右方向に順番に並ぶ表示態様で、保留記憶情報の発生順番に従って保留台座画像上に表示される。
左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄の可変表示が実行されるときには、現在の保留記憶情報のうち、最も先に記憶された保留記憶情報が可変表示のために消化されることに応じて、最も先に表示された保留表示としてアクティブ表示エリアに隣接する1番目の位置に表示されていた保留画像106F001が、保留表示エリアから消去され、その1番目の保留画像106F001が、アクティブ表示エリアの位置に移動(シフト)して、アクティブ台座画像106F004上に載置されたような態様でアクティブ画像106F002として表示される演出動作が実行される。そして、可変表示が実行されるときには、最も先に記憶された保留記憶情報以外の保留記憶情報に対応する保留画像106F001は、1つずつアクティブ表示エリアに近づく方向に移動表示(シフト表示)する演出動作が実行される。
画像表示装置5の下部において、飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rとは別の表示領域に、常時変動小図柄という別名称で呼ばれる場合がある小図柄106F011が可変表示可能に表示される。小図柄106F011は、左,中,右の飾り図柄と同じ図柄が、左,中,右の小図柄として、飾り図柄よりも小型のサイズで可変表示されて停止表示される。小図柄については、基本的に、飾り図柄と同期して可変表示され、飾り図柄の表示結果と同じ表示結果を停止表示する制御が演出制御用CPU120により実行される。飾り図柄については、可変表示期間に対応して、可変表示期間の終了前に揺れ停止状態となり、図柄確定コマンドを受信したことに基づいて停止表示する。小図柄106F011は、どのような演出が実行されても、可変表示を常時実行することが可能であるように制御される。したがって、特別図柄の可変表示が実行されているときには、飾り図柄が表示されていない状態であっても、小図柄106F011の可変表示が常時実行可能とされる。たとえば、小図柄106F011は、飾り図柄がリーチ図柄で停止してリーチ演出が実行されている状態でも、リーチ演出が実行されずに可変表示を実行し続け、図柄確定コマンドを演出制御用CPU120が受信したことに基づいて全図柄が同時停止表示される表示などが実行される。このように、小図柄106F011を表示することによって、演出状態に関わらず、可変表示する図柄の視認性を担保することができる。
画像表示装置5の下部において、保留表示エリアとは別の表示領域に、保留記憶情報に対応する保留表示として、円形の保留アイコン表示である保留画像106F001とは別に、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれを数値表示する保留数値表示である保留数画像106F012が表示される。保留数画像106F012について、演出制御用CPU120は、保留アイコン表示である保留画像106F001を表示する場合と同様の取得方法により、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれを取得し、保留数画像106F012により、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれを数値表示する制御を実行する。保留数画像106F012において、たとえば、左側の数値が第1保留記憶数であり、右側の数値が第2保留記憶数である。保留数画像106F012は、どのような演出が実行されても、保留記憶数の常時表示を実行することが可能であるように演出制御用CPU120により制御される。したがって、保留画像106F001が表示されていない状態であっても、保留数画像106F012の表示が常時実行可能とされる。このように、保留数画像106F012を表示することによって、演出状態に関わらず、保留記憶数の視認性を担保することができる。
画像表示装置5においては、左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rの一部(具体的は左飾り図柄表示エリア5Lの端部)において、電源投入時、または、前回の大当り遊技状態の終了時から現在に至るまでに実行された可変表示(変動表示)の回数を数値表示する変動カウンタを示す画像である特定表示106F005が表示される。特定表示106F005は、可変表示回数を数値表示する画像よりなるカウンタ部106F006と、カウンタ部106F006の左右端部および下部端部に沿って設けられたコ字形状の画像よりなるカウンタ基部106F007とにより構成される。
特定表示106F005は、図8-15(A),(B)および~図8-15(C),(D)に示すように、可変表示の停止状態と可変表示の実行状態との両方の演出状態で実行される。このように、特定表示106F005は、可変表示中と非可変表示中(停止中)とで共通の表示態様で実行可能である。可変表示中と非可変表示中とで共通の特定表示が実行可能であるので、特定表示106F005を常駐表示化させることにより、特定表示106F005に対する遊技者の注目度を高めることができる。
特定表示106F005では、特別図柄(飾り図柄)の可変表示が実行されるごとに、カウンタ部106F006で表示される可変表示回数の数値が更新表示される。このように、特定表示として、可変表示回数のような、可変表示に対応した数値を表示し、可変表示の実行に関連して、当該数値の更新表示をすることにより、特定表示106F005に関連して可変表示の実行回数に対する遊技者の注目度を高めることができる。
特定表示106F005では、カウンタ基部106F007の表示態様が変化可能である。たとえば、カウンタ基部106F007は、図8-15(A),(B)のように通常色として基本的に白色で表示されるが、設定示唆演出を実行する場合には図8-15(B)のように特別態様である紫色で発光表示させる(図中網掛けで示す)演出制御が実行され、大当りの予告演出を実行する場合には図8-15(D)のように特定態様である赤色で発光表示させる(図中網掛けで示す)演出制御が実行される。
このように、特定表示106F005は、基本的に可変表示回数を表示する画像であるが、予告演出を実行するときには、たとえば赤色に発光するような特定態様で表示可能であり、設定示唆演出を実行するときには、たとえば紫色に発光するような特別態様で表示可能である。これにより、特定表示106F005の表示態様に遊技者を注目させることができる。
なお、特定表示106F005のような特定表示で設定示唆演出と予告演出とを実行可能とする場合には、図8-15(B),(D)に示すような特定表示の一部(たとえばカウンタ基部106F007)を特定表示態様(たとえば紫色、赤色)で表示する例を示したが、これに限らず、特定表示の全部を特定表示態様とすることにより、特定表示で設定示唆演出と予告演出とを実行可能とするようにしてもよい。
[画像表示装置5での画像表示の優先度例]
次に、画像表示装置5で表示される主な画像について、画像表示の優先度を説明する。図8-16は、画像表示装置5で表示される主な画像の表示の優先度を示す図である。図8-16においては、図1に示すパチンコ遊技機1において、所定の演出をするために、たとえば画像表示装置5の前方に所定のタイミングで移動する演出制御をすることが可能な可動体としての可動役物が設けられている例を一例として説明する。その可動役物は、演出制御用CPU120により駆動制御される。
図8-16に示すように、画像表示装置5では、たとえば表示レイヤA,B,C,D,E,Fというような複数の画像表示レイヤ(表示層)が設けられており、画像が複数の画像表示レイヤのいずれかで表示されることにより、画像を用いた画面表示がされる。画像表示レイヤは、画像表示装置5の画像表示領域の表示画面における最前面から最背面までの間に、前から順番に表示レイヤA,B,C,D,E,Fが設けられている。このように数の画像表示レイヤが設けられた場合の画像表示の優先度は、表示レイヤ「A>B>C>D>E>F」という関係で設定されている。つまり、画像表示レイヤは、前面側表示のレイヤになる程、画像表示の優先度が高い。たとえば、表示レイヤAの画像と、表示レイヤFの画像とで表示位置が重なった場合に、重なった表示位置の画像は優先度が高い前方の表示レイヤAの画像が優先的に表示され、表示レイヤFの画像は表示レイヤAの画像に隠蔽され、目視できるように表示されない。また、表示レイヤにおける飾り図柄と特定表示106F005(変動カウンタ)との関係性に関して、飾り図柄を拡大したり横にスクロールしたりする演出を行う場合でも、特定表示106F005(変動カウンタ)は視認可能となっている。
小図柄表示(小図柄106F011)および保留数値表示(保留数画像106F012)は、常時表示されていることが必要な画像であるので、最前面の表示レイヤである表示レイヤAで表示される。役物エフェクト表示は、前述のような可動役物が画像表示装置5の前方に所定のタイミングで移動した場合に、その移動した可動役物の位置の周囲でエフェクト画像を表示する画像表示であり、表示レイヤBで表示される。保留アイコン表示(保留画像106F001)およびアクティブ表示(アクティブ画像106F002)のそれぞれは、表示レイヤCで表示される。図8-15に示す特定表示106F005(変動カウンタ)は、表示レイヤDで表示される。左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄表示は、表示レイヤEで表示される。表示画面全体の背景画像(左,中,右の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄の背景画像でもある)は、表示レイヤFで表示される。このような表示レイヤA~Fの画像の重ね合せ表示により、画像表示装置5において、たとえば図8-15に示すような画面表示が実行される。
特定表示106F005(変動カウンタ)が、アクティブ表示よりも表示の優先度が低く、飾り図柄の表示よりも表示の優先度が高いので、アクティブ表示を邪魔せず、飾り図柄の表示により邪魔されずに、適切な優先度で特定表示を実行することができる。
特定表示106F005(変動カウンタ)は、飾り図柄の飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rでの飾り図柄よりも表示の優先度が高いので、予告演出および設定示唆演出のような、遊技者にとってより貴重な情報を特定可能な演出の表示が邪魔されないようにすることができる。また、役物エフェクト表示の優先度が他の表示よりも高いので可動役物を用いた演出による興趣向上をより一層図ることができる。また、保留表示およびアクティブ表示の優先度が特定表示106F005(変動カウンタ)よりも高いので、保留表示またはアクティブ表示を用いた演出(たとえば、表示態様を変化させる演出など)による興趣向上をより一層図ることができる。また、常時表示されていることが必要な画像である小図柄表示(小図柄106F011)および保留数値表示(保留数画像106F012)が、最前面の表示レイヤである表示レイヤAで表示されるので、これらの画像が、特定表示106F005を含むその他の画像表示に影響されなくなり、これらの画像のように常時表示されていることが必要な画像の視認性を担保することができる。
なお、常時表示される小図柄106F011を用いないパチンコ遊技機においては、飾り図柄表示の表示レイヤを特定表示106F005(変動カウンタ)表示レイヤよりも優先度が高い前面側の表示レイヤで表示してもよい。これにより、可変表示の視認性を担保することができる。また、常時表示される小図柄106F011を用いないパチンコ遊技機においては、可変表示の表示結果の導出表示時期(図柄確定時期)にのみ、飾り図柄表示の表示レイヤを特定表示106F005(変動カウンタ)表示レイヤよりも優先度が高い前面側の表示レイヤで表示する制御をしてもよい。これにより、可変表示の表示結果の視認性を担保することができる。また、常時表示される小図柄106F011を用いないパチンコ遊技機においては、可変表示の表示結果の導出表示時期(図柄確定時期)にのみ、特定表示106F005(変動カウンタ)表示レイヤを飾り図柄表示の表示レイヤよりも優先度が高い後面側の表示レイヤで表示する制御をしてもよい。これにより、可変表示の表示結果の視認性を担保することができる。
[複数種類の設定示唆演出を実行する場合の設定示唆演出例]
特徴部147Fでは、1種類の設定示唆演出を実行する設定示唆演出例を前述した。しかし、設定示唆演出としては、たとえば演出態様が異なるような、2種類以上の複数種類の設定示唆演出を実行可能としてもよい。以下に、複数種類の設定示唆演出を実行可能とする演出例を説明する。
複数種類の設定示唆演出を実行可能とする演出例の概要は、次のとおりである。複数種類の設定示唆演出を実行する場合には、複数種類の設定示唆演出において、設定値毎の設定演出の実行割合が相互に異なるようにする。その場合には、設定示唆演出による設定示唆の信頼度または精度が設定示唆演出の種類によって異なるものとしてもよい。また、1回の可変表示の変動内で複数種類の設定示唆演出を実行する場合には、設定示唆演出間で実行タイミングが重複しないように実行することが好ましい。
次に、複数種類の設定示唆演出を実行可能とする演出の具体例として、2種類の設定示唆演出を実行可能とする演出を演出制御用CPU120が実行可能な例を説明する。2種類の設定示唆演出を実行可能とする例とは、たとえば、前述した特徴部147Fの設定示唆演出を第1設定示唆演出とし、次に示すような第2設定示唆演出を実行する例である。なお、第1設定示唆演出と第2設定示唆演出との関係は、前述した関係と逆の関係であってもよい。
演出制御用CPU120は、前述したような第1設定示唆演出に加えて、第2設定示唆演出として、たとえば画像表示装置5の画面上部のように、第1設定示唆演出が実行されない特定領域において、特別図柄(飾り図柄)の可変表示回数の累計値を画像で示す変動回数表示を、通常態様(白色態様)から紫色態様に変化させる第2設定示唆演出を実行する。
このように、第1設定示唆演出および第2設定示唆演出というような2種類の設定示唆演出を実行する場合、第1設定示唆演出の実行割合は、たとえば、3%(設定値1)~8%(設定値6)の幅であるのに対して、第2設定示唆演出の実行割合は、10%(設定値1)~20%(設定値6)の幅とする。その場合において、両方の演出が同じ回数だけ実行されたと仮定した場合には、第2設定示唆演出の方が、第1設定示唆演出よりも設定値を推測しやすいことになる。具体的には、第1設定示唆演出の実行回数に基づいて算出された実行割合と、各設定値(1~6)に対応した所定の演出実行割合(3%~8%)とを比較して、前者に最も近い演出実行割合に対応した設定値を、当該パチンコ遊技機1の設定値として推測する。また、第2設定示唆演出の実行回数に基づいて算出した実行割合と、各設定値(1~6)に対応した所定の演出実行割合(10%~20%)とを比較して、前者に最も近い演出実行割合に対応した設定値を、当該パチンコ遊技機1の設定値として推測する。このような推測を行った場合、第2設定示唆演出の実行回数に基づいて推測された設定値の方が、第1設定示唆演出の実行回数に基づいて推測された設定値よりも、当該パチンコ遊技機1の設定値である可能性が高い(設定示唆の信頼度が高い。あるいは設定示唆の精度が高い)。このような設定示唆の信頼度が高いもの、あるいは、設定示唆の精度が高いも設定示唆演出としては、たとえば、第1設定示唆演出と第2設定示唆演出とにおいて、設定値によって実行割合が顕著に異なるもの、あるいは、特定の設定値(たとえば設定6)を遊技者が推測する際の推測しやすさが異なるものが該当する。
また、第1設定示唆演出に関しては1回の変動表示毎に実行抽選が行われ、第2設定示唆演出に関しては25回の変動表示毎に実行抽選が行われるようにした場合には、第1設定示唆演出の実行頻度は第2設定示唆演出の実行頻度よりも高い。そのため、そのような場合には、第1設定示唆演出の方が、第2設定示唆演出よりも、同じ変動表示回数内(同じ時間内)に多くの回数演出が実行されることになるため、設定値の推測には有用である。このように、演出によって示唆される設定値が当該遊技機の設定値である割合が異なる複数種類の設定示唆演出を設けることにより、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。
[特徴部147Fにより得られる主な効果]
まず、特徴部147Fについて、設定示唆演出を実行することによる課題と、特徴部147Fの技術思想により得られる基本的な技術的効果とについて、概略を説明する。
特別図柄および飾り図柄を変動させる可変表示を実行するパチンコ遊技機1において、毎変動ごとに設定示唆演出を含む特定演出を実行するか否かに関する抽選が行われ、設定値に応じて特定演出の実行割合が異なる設定示唆演出が実行される。そのようなパチンコ遊技機で遊技をする遊技者は、設定値の設定を推測するために、可変表示が実行された回数を遊技者自身が計数し、可変表示の実行回数中における特定演出の実行回数の割合を遊技者自身が算出して、その算出した実行割合が設定値ごとの特定演出実行割合の設計値(各設定値の特定演出の実行割合)のいずれに近似するのかを判断することにより、どの設定値に設定されているか推測することが可能となる。このため、保留記憶数で変動短縮状態での可変表示の選択割合が変化するパチンコ遊技機では、変動パターンによって設定示唆演出を実行できない状況が生じると、設定示唆演出の実行割合についての設計値からの乖離度合いが大きくなってしまい、設定示唆演出について、設定値の推測要素として遊技者が注目しなくなる可能性がある。そこで、特定演出に含まれる設定示唆演出について、通常変動状態における最短時間で実行される特定演出の演出パターンを予め用意するとともに、煽り演出期間が長めの演出パターンを用意すれば、設定示唆演出を確実に実行可能としつつ、演出の多様化を図ることができる。
以下に、前述した特徴部147Fの各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1) 図8-10などに示すように、設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、可変表示が実行されるごとに、147FS002,147FS004,147FS006,147FS008,147FS010,147FS012に示すように、実行についての抽選と演出パターンの抽選とが行われ、そのような抽選結果に応じて特定演出が実行可能である。短縮変動状態のように、保留記憶情報の記憶数に応じて、所定期間よりも短い特定期間で可変表示が実行される割合が異なる場合において、図8-13(C)の特定演出種類選択テーブルでの特定演出種類の選択割合が通常可変表示と短縮可変表示とで異なるように、特定演出の演出パターンは、可変表示の実行期間に応じて選択割合が異なるとともに、特定期間に対応して実行可能な演出パターンを含み、特定演出の演出パターンによらずに図8-11(A)のチェリー表示、図8-11(B)のスイカ表示のような共通の演出結果(共通の内容)を特定演出の演出結果として報知可能である。これにより、設定値の設定に関する示唆を行う特定演出を確実に実行することが可能となって、遊技において興趣を盛上げることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(2) 設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-9のように通常変動状態変動時間と変動短縮状態変動時間とで特定演出の演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なるなど、可変表示の期間の長さに応じて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さが異なり、演出導入部から演出結果報知部までの期間の長さによらず、演出結果報知部において、図8-11(A)のチェリー、図8-11(B)のスイカ、図8-13の好機、激熱の表示などの共通の演出結果を報知可能である。これにより、演出導入部から演出結果報知部までの期間が長い特定演出では、演出導入部から演出結果報知部までの期間が短い特定演出と比べて、演出導入部から演出結果報知部までの期間の演出について遊技者の注目度合を高くすることが可能となる。したがって、設定値の設定に関する示唆を行う特定演出の演出導入部から演出結果報知部までの期間の演出への遊技者の注目度を高めて、遊技において興趣を盛上げることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(3) 設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-9のように、可変表示の期間の長さに応じて演出期間が異なり、期待度予告演出と設定示唆演出が含まれ、8-7(1A),(2A)、図8-8(1A),(2A)のように、期待度予告演出が実行されるときと、設定示唆演出が実行されるときとで導入演出部の最初の演出態様が共通であるように、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様との少なくとも一部の演出態様が互いに共通である。これにより、特定演出が、演出態様が一部共通する期待度予告演出の予告態様と設定示唆演出の示唆態様とのどちらの演出態様で実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技において興趣を盛上げることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(4) 設定値の設定に関する示唆を行うことが可能な特定演出について、図8-6のように、設定値の設定に関する示唆を星印付のチェリーまたは星印付のスイカの演出結果の表示により行う演出態様の設定示唆演出と、星印付のような設定示唆演出の演出態様と一部が共通する演出態様の設定示唆特殊演出とが含まれ、図8-11(A),(B)のように、設定示唆演出の実行についての抽選が設定値の設定に応じて異なる割合で行われ、図8-10の特定演出設定処理で「チェリー」,「スイカ」の設定値示唆演出および期待度予告演出のいずれも実行無しが決定された場合に、図8-10の147FS009の処理において図8-13(B)のように設定値1~6の設定とは関係なく、「ベル」の設定値示唆特殊演出の有無が決定されるように、設定示唆特殊演出の実行についての抽選が設定値の設定によらず共通の割合で行われる。これにより、特定演出が、演出態様が一部共通する設定示唆演出の示唆演出態様と設定示唆特殊演出の特殊演出態様とのどちらの演出態様で実行されるかに遊技者を注目させることができ、遊技において興趣を盛上げることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(5) 図8-3のように、変動パターンの選択割合は、設定値1~6で共通であるなど、大当り遊技状態に制御されない可変表示における可変表示時間の選択割合が設定値によらず共通であるので、設定示唆に対応する特定演出以外に、可変表示時間の選択割合によって設定値の設定が遊技者に認識可能とならないようにすることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(6) 図8-7(1A),(2A)、図8-8(1A),(2A)のように、期待度予告演出が実行されるときと、設定示唆演出が実行されるときとで導入演出部の最初の演出態様が共通であるなど、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様との少なくとも一部の演出態様が互いに共通であるので、共通の演出態様の演出が実行される場合において、期待度予告演出と設定示唆演出とのどちらであるかを、演出結果が示されるまで遊技者が判別できないため、特定演出が、期待度予告演出の演出態様と設定示唆演出の演出態様とのどちらの演出態様で実行されるかに遊技者を注目させることが可能となり、演出の面白みを向上させることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(7) 図8-10のS147FS002,S147FS004のように、設定示唆演出の実行についての抽選が行なわれた後、図8-10のS147FS007のように、期待度予告演出の実行についての抽選が行われるので、設定示唆演出を優先した演出制御ができ、特定演出についての遊技者の注目度を向上させることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(8) 図8-10の147FS001で高ベース状態であると判定されると特定演出が実行されないので、次のような効果を得ることができる。まず、高頻度で特定演出が実行されることが防がれ、遊技者が短期間で設定値の設定を推定してしまうのを防ぐことができる。また、高ベース状態は、時短状態を伴うときに、可変表示の実行頻度が高い状態なので、特定演出の実行が過度に高頻度になりすぎることを抑制することができる。また、特定演出の実行頻度を最適化することが可能となることにより特定演出が煩雑になるのを抑制することができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(9) 図8-12(A)に示すスーパーリーチはずれ時のように変動時間が所定時間以上であるときは、1回の可変表示において、設定示唆演出と期待度予告演出との2回の特定演出を実行可能であるので、遊技者が興味を持つ情報を1回の可変表示において複数得ることができ、特定演出について遊技者の注目度を向上させることができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(10) 図8-14に示すように、特定演出履歴画像147F007により設定示唆演出が実行された履歴が表示可能であるので、遊技者が設定値を推測するために、設定示唆に対応する示唆態様の設定示唆演出の履歴に関する情報を容易に把握することができる。したがって、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
[特徴部147Fの変形例]
(1) 遊技者にとって有利な有利状態としては、前述した大当り遊技状態の他に、高確率状態(確変状態)、時短状態、および、高ベース状態などのその他の有利状態が含まれてもよい。また、遊技者にとって有利な有利状態としては、所謂小当りラッシュ状態のような小当りが頻繁に発生可能で小当りにより出球を得ることが可能な状態が含まれてもよい。
(2) 前述した実施の形態における設定値としては、設定値1~設定値6の6種類の設定段階がある例を一例として示した。しかし、これに限らず、たとえば、設定値1~設定値3の3種類の設定段階などのように、設定値1~設定値6の6種類よりも少ない設定値の設定段階があるようにしてもよい。
(3) 図8-6においては、特定演出画像として、期待度予告演出に用いられる画像として、単に文字のみを構成する画像を示した。しかし、これに限らず、期待度予告演出に用いられる画像としては、遊技者にとって有利な状態となる期待度を予告可能な画像であれば、どのような画像であってもよく、たとえば図8-6に示すスイカ画像と観念的に関連性がある果物の画像中に「好機」、「激熱」のような文字が記載されている図柄のような画像であってもよい。
(4) 図8-7および図8-8においては、第1特定演出としてミニスロット演出を実行し、第2特定演出としてミニスロット演出よりも短時間で実行完了する箱開け演出を実行するような第1特定演出と第2特定演出とが異なる演出態様の演出である例を示した。しかし、これに限らず、第1特定演出と第2特定演出とを同様の演出態様の演出として実行するようにしてもよい。たとえば、第1特定演出として、長時間可変表示するミニスロット演出を実行し、第2特定演出として、極めて短時間可変表示するミニスロット演出を実行するようにしてもよい。また、第1特定演出として、長時間に亘り箱が開かずに煽り演出が実行される箱開け演出を実行し、第2特定演出として、極めて短時間で箱が開く箱開け演出を実行するようにしてもよい。
(5) 図8-7および図8-8においては、第1特定演出および第2特定演出の導入演出が実行されると、必ず、第1特定演出または第2特定演出が続いて実行される例を示した。しかし、これに限らず、第1特定演出および第2特定演出の導入演出が実行された場合であっても、その後に続くべき第1特定演出または第2特定演出が実行されない場合が所定の割合であるようにしてもよい。
(6) 図8-7および図8-8においては、第1特定演出および第2特定演出の導入演出として共通の演出を実行する例を示した。しかし、これに限らず、第1特定演出および第2特定演出の導入演出としては、異なる演出を実行してもよい。また、第1特定演出および第2特定演出の導入演出としては、共通の演出を複数種類設け、導入演出の種類に応じて、その後に第1特定演出が実行される割合と、第2特定演出が実行される割合とが異なるようにしてもよい。
(7) 図8-13(C)に示すように、特定演出としては、第1特定演出と、第2特定演出との2種類の演出から実行される演出を選択する例を示した。しかし、これに限らず、3種類以上の複数種類の特定演出を設け、3種類以上の複数種類設けられ、選択されて実行される演出表示モードに応じて、実行可能とする特定演出の種類が異なるようにしてもよい。
(8) 図8-11に示すように、設定示唆演出としては、チェリーおよびスイカという図柄のような画像を表示する例を示した。しかし、これに限らず、設定示唆演出としては、図柄のような画像の代わりに、10点、100点というような点数を示す画像を表示するようにしてもよい。その場合には、たとえば、スイカの代わりに10点を表示し、チェリーの代わりに100点を表示するなど、設定値に応じて選択される割合が異なる点数の画像を表示するようにしてもよい。
<特徴部036F>
[特徴部036Fの制御の概要]
次に、本実施の形態の特徴部036Fについて説明する。特徴部036Fは、上述の基本説明や特徴部147Fにおいて説明したパチンコ遊技機1に適用可能な特徴的な構成や制御、あるいは処理などを表したものであり、その具体的な内容について、以下に説明する。
特徴部036Fについては、特徴部147Fと同様に、大当りの当選確率のような遊技者にとって有利度が異なる設定値を設定手段により設定可能なパチンコ遊技機1を対象とした技術を説明する。特徴部147Fにおいても説明したように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1における大当りの当選確率を、設定値1~設定値6の中から変更可能とする設定変更処理を実行する。図8-1で説明したように、大当りの当選確率は、設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順に高くなり、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順番で有利度が段階的に高くなる。
昨今の遊技機の中には、遊技全体の出玉率を極力抑えるように、大当り遊技状態の終了後のエンディング期間を極力長くすることで、遊技者が遊技を行っていない期間を引き延ばすように構成されているものがある。このようなエンディング期間においては、遊技者を飽きさせないようにするために、たとえば、大当り遊技状態の後の遊技のルール説明、パチンコ遊技機において実行される演出の説明、大当り遊技状態の後の遊技で用いられる演出やBGMの選択などが行われる。
特徴部036Fに係るパチンコ遊技機1においては、上述したようなエンディング期間の間延びを防ぐために、設定値の設定に関する設定示唆をエンディング期間において行うように構成されている。「設定示唆」とは、設定値が変更されたことを遊技者に示唆すること(特徴部147Fにおける設定変更示唆)と、設定中の設定値がいずれの設定値であるかを示唆すること(特徴部147Fにおける設定値示唆)とを含む。
[設定示唆回数更新処理]
図9-1を参照しながら、設定示唆が行われる設定示唆回数の更新について説明する。図9-1は、設定示唆回数更新処理の一例を示すフローチャートである。設定示唆回数更新処理は、演出制御用CPU120によって実行される図7の大当り中演出処理(S176)に含まれる処理である。
図9-1に示すように、演出制御用CPU120は、一般入賞口10への入賞が発生したか否かを判定する(036FS001)。具体的には、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103から、一般入賞口10への入賞が発生したことを通知する一般入賞口入賞指定コマンド(コマンドB300H)を受信したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、一般入賞口10への入賞が発生した場合(036F001でY)、036FS003に移行する。
一方、演出制御用CPU120は、一般入賞口10への入賞が発生していない場合(036FS001でN)、オーバー入賞が発生したか否かを判定する(036FS002)。具体的には、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103から、大入賞口への入賞が発生したことを通知する大入賞口入賞指定コマンド(コマンドB400H)を受信したか否かを判定する。そして、演出制御用CPU120は、大入賞口入賞指定コマンドを受信した場合、入賞数カウンタの値を1加算更新するとともに、入賞数カウンタの値が規定数(たとえば、10)を超えているか否かを判定し、超えている場合に、オーバー入賞が発生したと特定する。演出制御用CPU120は、オーバー入賞が発生した場合(036FS002でY)、036FS003に移行する。一方、演出制御用CPU120は、オーバー入賞が発生していない場合(036FS002でN)、036FS009に移行する。
演出制御用CPU120は、一般入賞口10への入賞またはオーバー入賞が発生すると、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数(たとえば、4回)であるか否かを判定する(036FS003)。演出制御用CPU120は、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数でない場合(036FS003でN)、設定示唆回数を特定するための設定示唆回数カウンタの値を1加算更新することで、設定示唆回数を1回分追加する(036FS004)。その後、演出制御用CPU120は、設定示唆回数の表示を制御して(036FS008)、設定示唆回数を示す画像を変更する。たとえば、後述の図9-9(b),(c)に示すように、領域036FS052に表示される設定示唆回数アイコンの数を1つ増やす。このように、一般入賞口10への入賞またはオーバー入賞したときに、設定示唆回数が1回分ずつ加算更新される。
一方、演出制御用CPU120は、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数である場合(036FS003でY)、設定示唆回数の1回分を上位ランクに書き換える(036FS005)。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶された設定示唆回数のそれぞれに対応するランクを指定するランク情報のうち、1回分のランク情報を上位ランクを示す情報に書き換える。
ここで、本実施の形態においては、設定示唆回数分だけ、後述する設定示唆アイコンが示されるカード(設定示唆カードと称する)が提示されるように画像表示装置5の表示が制御される。そして、このような提示された設定示唆カードの組合せによって設定示唆が行われる。036FS005では、設定示唆回数のうちの1回分(すなわち、1枚の設定示唆カードを提示するための権利)を上位ランクにすることで、より信頼度(精度,確度)の高い設定示唆が行われるようになる。
次に、演出制御用CPU120は、設定示唆回数のうちの2回分以上が上位ランクであるか否かを判定する(036FS006)。演出制御用CPU120は、設定示唆回数のうちの2回分以上が上位ランクでない場合(036FS006でN)、設定示唆回数の表示を制御して(036FS008)、設定示唆回数を示す画像を変更する。たとえば、後述の図9-9(d)に示すように、領域036FS052に表示される設定示唆回数アイコンの色を1つ変更する。
一方、演出制御用CPU120は、設定示唆回数のうちの2回分以上が上位ランクである場合(036FS006でY)、設定示唆を行う際に参照する設定示唆決定テーブルを、信頼度(精度,確度)の高い上位ランクのテーブル(後述の図9-5に示す(b)のテーブル)に書き換える(036FS007)。このように、設定示唆回数が上限回数を上回ったときに、上限回数は変化しない一方で、設定示唆の信頼度(精度,確度)が高まるようになっている。その後、演出制御用CPU120は、設定示唆回数の表示を制御して(036FS008)、設定示唆回数を示す画像を変更する。たとえば、後述の図9-9(e)に示すように、領域036FS052に表示される設定示唆回数アイコンの色を1つ変更する。
036FS002または036FS008の後、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が終了したか否かを判定する(036FS009)。具体的には、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103から、大当り遊技状態が終了したことを通知する当り終了指定コマンド(コマンドA3XXH)を受信したか否かを判定する。演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が終了していない場合(036FS009でN)、036FS001に戻る。
一方、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が終了した場合(036FS009でY)、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数であるか否かを判定する(036FS010)。演出制御用CPU120は、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数でない場合(036FS010でN)、設定示唆回数を上限回数と同じ数にする(036FS011)。その後、演出制御用CPU120は、設定示唆回数の表示を制御して(036FS012)、設定示唆回数を示す画像を変更する。たとえば、領域036F052に表示される設定示唆回数アイコンの数を上限回数(たとえば、4回)と同じ数にする。
このように、大当り遊技状態が終了した場合において、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数に到達していないときには、設定示唆回数が上限回数と同じ数となるように、設定示唆回数が補填される。
演出制御用CPU120は、現在の設定示唆回数が予め決められた上限回数である場合(036FS010でY)、または036FS012の後、本処理を終了する。
[エンディング演出処理]
図9-2を参照しながら、エンディング期間中に行われる処理について説明する。図9-2は、エンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。エンディング演出処理は、演出制御用CPU120によって実行される図7のS177で実行される。
図9-2に示すように、演出制御用CPU120は、大当り中演出処理(S176)が終了した後、エンディングフラグがオンされているか否かを判定する(036FS021)。エンディングフラグは、RAM122に記憶されたデータであり、エンディング中であるか否かを特定するためのフラグである。本実施の形態においては、エンディング中である場合に、エンディングフラグがオンで維持される。
詳しくは後述するが、本実施の形態に係るエンディング期間には、設定示唆に関する設定示唆アイコンが表示されるED第1期間と、当該ED第1期間の後の期間であって当該ED第1期間で表示された当該設定示唆アイコンの履歴が表示されるED第2期間と、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、出玉数を特定可能な結果)を示すリザルト表示を表示するリザルト期間とが含まれる。
演出制御用CPU120は、大当り中演出処理(S176)が終了した後、エンディングフラグがオンされていない場合(036FS021でN)、エンディング期間のうち、ED第1期間を設定し(036FS022)、ED第2期間を設定し(036FS023)、さらに、リザルト期間を設定する(036FS024)。具体的には、演出制御用CPU120は、大当り中演出処理(S176)が終了した後、まずは、ED第1期間、ED第2期間、およびリザルト期間が予め決められた時間だけ制御されるように、各期間の決められた制御時間をROM121から読み出す。
次に、演出制御用CPU120は、エンディング期間中である旨を特定するために、エンディングフラグをオンする(036FS025)。さらに、演出制御用CPU120は、ED第1期間中である旨を特定するために、ED第1期間フラグをオンする(036FS026)。ED第1期間フラグは、RAM122に記憶されたデータであり、ED第1期間中であるか否かを特定するためのフラグである。本実施の形態においては、ED第1期間中である場合に、ED第1期間フラグがオンで維持される。その後、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
演出制御用CPU120は、大当り中演出処理(S176)が終了した後、エンディングフラグがオンされている場合(036FS021でY)、ED第1期間フラグがオンされているか否かを判定する(036FS027)。演出制御用CPU120は、ED第1期間フラグがオンされている場合(36FS027でY)、ED第1期間演出処理を実行する(036FS028)。ED第1期間演出処理は、図9-3を参照しながら後述する。なお、ED第1期間演出処理は、予め決められたED第1期間に亘って実行される。
演出制御用CPU120は、ED第1期間演出処理を実行した後、ED第1期間フラグをオフする一方で(36FS029)、ED第2期間フラグをオンする(36FS030)。ED第2期間フラグは、RAM122に記憶されたデータであり、ED第2期間中であるか否かを特定するためのフラグである。本実施の形態においては、ED第2期間中である場合に、ED第2期間フラグがオンで維持される。その後、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ED第1期間フラグがオンされていない場合(036FS027でN)、ED第2期間フラグがオンされているか否かを判定する(036FS031)。演出制御用CPU120は、ED第2期間フラグがオンされている場合(36FS031でY)、ED第2期間演出処理を実行する(036FS032)。ED第2期間演出処理は、図9-4を参照しながら後述する。なお、ED第2期間演出処理は、予め決められたED第2期間に亘って実行される。
演出制御用CPU120は、ED第2期間演出処理を実行した後、ED第2期間フラグをオフする一方で(36FS033)、リザルト期間フラグをオンする(36FS034)。リザルト期間フラグは、RAM122に記憶されたデータであり、リザルト期間中であるか否かを特定するためのフラグである。本実施の形態においては、リザルト期間中である場合に、リザルト期間フラグがオンで維持される。その後、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
演出制御用CPU120は、ED第2期間フラグがオンされていない場合(036FS031でN)、リザルト期間演出処理を実行する(036FS035)。リザルト期間演出処理では、後述する図9-14(m)に示すように、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、出玉数を特定可能な結果)を表示するための処理が実行される。なお、リザルト期間演出処理は、予め決められたリザルト期間に亘って実行される。
演出制御用CPU120は、リザルト期間演出処理を実行した後、リザルト期間フラグをオフするとともに(36FS036)、エンディング期間フラグをオフする(36FS037)。その後、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
このように、本実施の形態においては、ED第1期間、ED第2期間、およびリザルト期間といったように、エンディング期間中の各期間が予め決められた時間に亘って制御される。
[ED第1期間演出処理]
図9-3を参照しながら、ED第1期間中に行われる処理について説明する。図9-3は、ED第1期間演出処理の一例を示すフローチャートである。ED第1期間演出処理は、演出制御用CPU120によって実行される図9-2の036FS028で実行される。
図9-3に示すように、演出制御用CPU120は、図9-1に示す設定示唆回数更新処理で付与された設定示唆回数、およびそのランクを特定する(036FS051)。具体的には、演出制御用CPU120は、RAM122に記憶された設定示唆回数カウンタを参照することで設定示唆回数を特定し、RAM122に記憶されたランク情報を参照することでランクを特定する。
演出制御用CPU120は、設定示唆決定テーブルを参照する(036FS052)。ここで、演出制御用CPU120は、図9-1に示す設定示唆回数更新処理の036FS007で設定示唆決定テーブルが上位ランクのテーブルに書き換えられていた場合には、上位ランクの設定示唆決定テーブル(図9-5(b)のテーブル)を参照し、上位ランクのテーブルに書き換えられていない場合には、下位ランクの設定示唆決定テーブル(図9-5(a)のテーブル)を参照する。
演出制御用CPU120は、設定示唆決定テーブルを参照して、設定示唆回数分だけ、現在設定中の設定値に応じて最終設定示唆を決定する(036FS053)。決定された最終設定示唆の内容を特定するためのデータは、RAM122に記憶される。最終設定示唆とは、エンディング期間において、設定示唆回数分だけ表示される設定示唆カードのうち、少なくとも1つ以上の設定示唆カードが選択されることで表される最終的な設定示唆のことである。すなわち、演出制御用CPU120は、036FS007において、設定示唆回数分だけ表示する設定示唆カードの種類、および最終的に選択する設定示唆カードを決定する。
演出制御用CPU120は、設定示唆カードの表示順序を決定する(036FS054)。その後、演出制御用CPU120は、設定示唆アイコン(設定示唆カード)の表示を制御して(036FS055)、ED第1期間に亘って設定示唆アイコン(設定示唆カード)を順番に表示する。そして、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
[ED第2期間演出処理]
図9-4を参照しながら、ED第2期間中に行われる処理について説明する。図9-4は、ED第2期間演出処理の一例を示すフローチャートである。ED第2期間演出処理は、演出制御用CPU120によって実行される図9-2の036FS032で実行される。
図9-4に示すように、演出制御用CPU120は、図9-3の036FS053で決定された最終設定示唆をRAM122から読み出す(036FS071)。その後、演出制御用CPU120は、最終設定示唆に対応する最終設定示唆画像の表示を制御して(036FS072)、ED第2期間に亘って設定示唆アイコン(設定示唆カード)の表示履歴を順番に振り返り、最終的に最終設定示唆を表示する。そして、演出制御用CPU120は、本処理を終了する。
[最終設定示唆の内容]
図9-5~図9-7を参照しながら、最終設定示唆について具体的に説明する。図9-5は、設定示唆決定テーブルを説明するための図である。図9-6および図9-7は、最終設定示唆の一例を示す図である。
図9-5に示す設定示唆決定テーブルは、ROM121に記憶されており、図9-3の036FS052において、演出制御用CPU120によって参照される。設定示唆決定テーブルにおいては、番号(1)~(14)の順に、最終設定示唆の内容と、各最終設定示唆に対応付けられた決定確率とが定められている。なお、備考欄には、各最終設定示唆による示唆の対象が記載されている。
番号(1)の最終設定示唆は、設定1を否定する最終設定示唆であり、図9-6(1)に示すように、その設定示唆カードは、白色のカードに惑星の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「白惑星カード」と称する。最終設定示唆として白惑星カードが表示されると、現在の設定値が1であることが否定される。
番号(2)の最終設定示唆は、設定2を否定する最終設定示唆であり、図9-6(2)に示すように、その設定示唆カードは、赤色のカードに惑星の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「赤惑星カード」と称する。最終設定示唆として赤惑星カードが表示されると、現在の設定値が2であることが否定される。
番号(3)の最終設定示唆は、奇数(1,3,5)の設定値を示唆する最終設定示唆であり、図9-6(3)に示すように、その設定示唆カードは、白色のカードに月の設定示唆アイコンが示されるか、あるいは、赤色のカードに月の設定示唆アイコンが示される。このような白色のカードに月の設定示唆アイコンが示される設定示唆カードを、「白月カード」と称し、赤色のカードに月の設定示唆アイコンが示される設定示唆カードを、「赤月カード」と称する。最終設定示唆として白月カードまたは赤月カードが表示されると、現在の設定値が奇数(1,3,5)であることが示唆される。
番号(4)の最終設定示唆は、奇数(1,3,5)の設定値が確定する最終設定示唆であり、図9-6(4)に示すように、その設定示唆カードは、白色のカードに太陽の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「白太陽カード」と称する。最終設定示唆として白太陽カードが表示されると、現在の設定値が奇数(1,3,5)であることが確定する。
ここで、白太陽カードが表示されて奇数設定が確定すると、現在の設定値が最高設定値である設定値6であることが否定される。一方、白月カードや赤月カードが表示されて奇数設定が示唆されても、現在の設定値が最高設定値である設定値6であることが否定されることはない。このため、白月カードや赤月カードは、白太陽カードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(5)の最終設定示唆は、偶数(2,4,6)の設定値を示唆する最終設定示唆であり、図9-6(5)に示すように、その設定示唆カードは、赤色のカードに太陽の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「赤太陽カード」と称する。最終設定示唆として赤太陽カードが表示されると、現在の設定値が偶数(2,4,6)であることが示唆される。
番号(6)の最終設定示唆は、偶数(2,4,6)の設定値が確定する最終設定示唆であり、図9-6(6)に示すように、赤太陽カードや白太陽カードといったような太陽カードのみで4枚の設定示唆カードが構成される。このような太陽カードが揃う組合せを、「太陽揃い」と称する。最終設定示唆として太陽揃いが表示されると、現在の設定値が偶数(2,4,6)であることが確定する。
ここで、太陽揃いが表示されて偶数設定が確定したときには、赤太陽カードが表示されて偶数設定が示唆されるよりも、現在の設定値が最高設定値である設定値6である可能性が高い。このため、太陽揃いは、赤太陽カードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
さらに、太陽揃いが表示されて偶数設定が確定したときや、赤太陽カードが表示されて偶数設定が示唆されたときは、白太陽カードが表示されて奇数設定が確定したときや、白月カードまたは赤月カードが表示されて奇数設定が示唆されたときよりも、現在の設定値が最高設定値である設定値6である可能性が高い。このため、太陽揃いや赤太陽カードは、白月カードや赤月カード、および白太陽カードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(7)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定3以上であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(7)に示すように、その設定示唆カードは、白色のカードに星の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「白星カード」と称する。最終設定示唆として白星カードが表示されると、現在の設定値が設定3以上であることが示唆される。
番号(8)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定3以上であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(8)に示すように、その設定示唆カードは、赤色のカードに星の設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「赤星カード」と称する。最終設定示唆として赤星カードが表示されると、現在の設定値が設定3以上であることが示唆される。
ここで、赤星カードが表示されたときには、白星カードが表示されたときよりも、現在の設定値が設定3以上である信頼度が高い。このため、赤星カードは、白星カードよりも、現在の設定値が高設定である可能性が高いため、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(9)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定3以上であることが確定する最終設定示唆であり、図9-6(9)に示すように、赤星カードや白星カードといったような星カードのみで4枚の設定示唆カードが構成される。このような星カードが揃う組合せを、「星揃い」と称する。最終設定示唆として星揃いが表示されると、現在の設定値が設定3以上であることが確定する。
ここで、星揃いが表示されて現在の設定値が設定3以上であることが確定したときには、白星カードや赤星カードが表示されて現在の設定値が設定3以上であることが示唆されるよりも、現在の設定値が最高設定値である設定6である可能性が高い。このため、星揃いは、白星カードや赤星カードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(10)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定5であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(10)に示すように、その設定示唆カードは、白色のカードにキャラクタAの設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「キャラクタAカード」と称する。最終設定示唆としてキャラクタAカードが表示されると、現在の設定値が設定5であることが示唆される。
番号(11)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定5であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(11)に示すように、その設定示唆カードは、赤色のカードにキャラクタBの設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「キャラクタBカード」と称する。最終設定示唆としてキャラクタBカードが表示されると、現在の設定値が設定5であることが示唆される。
ここで、キャラクタBカードが表示されたときには、キャラクタAカードが表示されたときよりも、現在の設定値が設定5である信頼度が高い。このため、キャラクタBカードは、キャラクタAカードよりも、現在の設定値が高設定である可能性が高いため、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(12)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定5であることが確定する最終設定示唆であり、図9-7(12)に示すように、その設定示唆カードは、装飾(キラキラと称する)が施されたカードにキャラクタCの設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「キャラクタCカード」と称する。最終設定示唆としてキャラクタCカードが表示されると、現在の設定値が設定5であることが確定する。
ここで、キャラクタAカードやキャラクタBカードは、設定6である確率が極低い1%であるのに対して、設定1~設定5である確率は1%よりも高くなっており、さらに、設定4以下の可能性も十分にある。一方、キャラクタCカードは、現在の設定値が設定5であることが確定する。このため、キャラクタCカードが表示されて現在の設定値が設定5であることが確定したときには、キャラクタAカードやキャラクタBカードが表示されて現在の設定値が設定5であることが示唆されるよりも、現在の設定値が高設定である可能性が高い。このため、キャラクタCカードは、キャラクタAカードやキャラクタBカードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
番号(13)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定6であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(13)に示すように、その設定示唆カードは、キラキラのカードにレアキャラクタDの設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「レアキャラクタDカード」と称する。最終設定示唆としてレアキャラクタDカードが表示されると、現在の設定値が設定6であることが示唆される。
番号(14)の最終設定示唆は、現在の設定値が設定6であることを示唆する最終設定示唆であり、図9-7(14)に示すように、その設定示唆カードは、キラキラに加えて七色のカードにレアキャラクタEの設定示唆アイコンが示される。このような設定示唆カードを、「レアキャラクタEカード」と称する。最終設定示唆としてレアキャラクタEカードが表示されると、現在の設定値が設定6であることが示唆される。
ここで、レアキャラクタEカードが表示されたときには、レアキャラクタDカードが表示されたときよりも、現在の設定値が設定6である信頼度が高い。このため、レアキャラクタEカードは、レアキャラクタDカードよりも、現在の設定値が高設定である可能性が高いため、遊技者にとって有利度が高いといえる。
さらに、レアキャラクタDカードやレアキャラクタEカードが表示されて現在の設定値が設定6であることが示唆されたときは、キャラクタAカードやキャラクタBカードが表示されて現在の設定値が設定5であることが示唆されたり、あるいは、キャラクタCカードが表示されて現在の設定値が設定5であることが確定したときよりも、現在の設定値が最高設定値である設定値6である可能性が高い。このため、レアキャラクタDカードやレアキャラクタEカードは、キャラクタAカードやキャラクタBカード、およびキャラクタCカードよりも、遊技者にとって有利度が高いといえる。
図9-5に示す設定示唆決定テーブルにおいては、番号(1)~(14)の最終設定示唆の各々に対して、設定値ごとに決定確率が定められており、これにより、上述したように各最終設定示唆によって設定値が示唆(あるいは確定)される。
さらに、図9-5(b)に示す上位ランクの設定示唆決定テーブルは、図9-5(a)に示す下位ランクの設定示唆決定テーブルよりも、各最終設定示唆による示唆の信頼度が高くなるように、決定確率が定められている。
たとえば、図9-5に示す例では、奇数設定が確定する番号(4)の白太陽カード、偶数設定が確定する番号(6)の太陽揃い、設定3以上であることを示唆する番号(8)の赤星カード、設定5であることを示唆する番号(11)のキャラクタBカード、および設定6であることを示唆する番号(14)のレアキャラクタEカードについて、上位ランクの設定示唆決定テーブルは、下位ランクの設定示唆決定テーブルよりも、最終設定示唆の信頼度が高くなっている。
なお、図9-5に示す設定決定テーブルにおける決定確率は、この例に限らず適宜設定可能であるが、下位ランクの設定決定テーブルよりも、上位ランクの設定決定テーブルの方が、いずれかの最終設定示唆における信頼度が高くなるように、決定確率を定めればよい。また、図9-5~図9-7に示す各最終設定示唆におけるカードの色や設定示唆アイコンの態様も、この例に限らず適宜設定可能であるが、複数枚の設定示唆カードによって組合せが構成されるものは、1枚の設定示唆カードよりも、高設定を示唆したり、あるいは高設定が確定したりする方が好ましい。さらに、レアキャラクタの設定示唆アイコンが表示される設定示唆カードは、レアキャラクタでない通常のキャラクタの設定示唆アイコンよりも、高設定を示唆したり、あるいは高設定が確定する方が好ましい。つまり、遊技者が注目し易い設定示唆アイコンや、複数の設定示唆アイコンの組合せは、より高設定を示唆したり、あるいは高設定が確定することで、遊技者により分かり易く設定示唆を行うことができる。
[エンディング期間]
次に、図9-8を参照しながら、エンディング期間について説明する。図9-8は、エンディング期間におけるタイミングチャートである。
図9-8に示すように、大当り遊技状態においては、一般入賞口10への入賞が発生したとき、またはオーバー入賞が発生したときに、設定示唆回数が更新される。タイミングt1で大当り遊技状態が終了した後においては、エンディング状態に制御される。上述したように、エンディング期間は、ED第1期間と、ED第2期間と、リザルト期間とを含む。
エンディング期間は、予め決められた時間だけ制御されるように時間が管理されており、この例では、タイミングt1~タイミングチャートt2の間でED第1期間に制御され、タイミングt2~タイミングt3の間でED第2期間に制御され、タイミングt3~タイミングt4の間でリザルト期間に制御される。
ED第1期間においては、大当り遊技状態において更新された設定示唆回数に亘って、設定示唆カードが表示される。ED第2期間においては、ED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示された後に、その履歴として表示された設定示唆カードの中から1または複数の設定示唆カードが選択されることで、最終設定示唆が行われる。リザルト期間においては、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、出玉数を特定可能な結果)を示すリザルト表示が表示される。
[大当り遊技状態における演出態様]
次に、図9-9を参照しながら、大当り遊技状態における演出態様について説明する。図9-9は、大当り遊技状態における演出態様の一例を示す図である。
図9-9(a)に示すように、大当り遊技状態において、画像表示装置5には、遊技者に右打ちを促す情報を示す領域036F051が画面右下に表示され、設定示唆回数を示す領域036F052およびラウンド数を示す領域036F053が画面右上に表示され、出玉の合計値を示す領域036F054が画面左下に表示されている。領域036F052においては、設定示唆回数が、設定示唆回数アイコン(この例ではチケットの形をしたアイコン)の数で表されており、上限回数が4回に定められている。なお、右打ちを促す情報に限らず、保留記憶数を示す領域が表示されてもよい。
図9-9(b)に示すように、遊技球が一般入賞口10に入賞すると、図9-1の036FS004および036FS008で説明したように、設定示唆回数が1加算更新されることで、設定示唆回数アイコンが1加算更新される。
図9-9(c)に示すように、オーバー入賞した場合も同様に、図9-1の036FS004および036FS008で説明したように、設定示唆回数が1加算更新されることで、設定示唆回数アイコンが1加算更新される。この例では、加算更新された結果、設定示唆回数が上限の4回に到達している。
図9-9(d)に示すように、設定示唆回数が上限回数に到達している状況で、遊技球が一般入賞口10に入賞すると、図9-1の036FS005および036FS008で説明したように、設定示唆回数のうちの1回分が上位ランクに書き換えられることで、設定示唆回数アイコンの色が1つ変更される。
図9-9(e)に示すように、設定示唆回数が上限回数に到達している状況で、さらにオーバー入賞した場合も同様に、図9-1の036FS005および036FS008で説明したように、設定示唆回数のうちの1回分が上位ランクに書き換えられることで、設定示唆回数アイコンの色が1つ変更される。この例では、上位ランクの設定示唆回数アイコンが2以上保有するため、図9-1の036FS007で説明したように、設定示唆決定テーブルが、信頼度(精度,確度)の高い上位ランクのテーブルに書き換えられる。
図9-9(f)に示すように、大当り遊技状態が最終の10ラウンドに到達すると、図9-9(g)に示すように、エンディング期間に移行してエンディング演出が開始される。
このように、一般入賞口10に入賞するか、あるいはオーバー入賞することで、設定示唆回数が加算更新される。さらに、設定示唆回数が上限回数に到達している状況で、一般入賞口10に入賞するか、あるいはオーバー入賞すると、設定示唆回数は加算更新されない一方で、設定示唆決定テーブルが、信頼度(精度,確度)の高い上位ランクのテーブルに書き換えられる。
なお、図示は省略するが、設定示唆回数が上限回数に到達することなく大当り遊技状態のラウンドが全て終了した場合、図9-1の036FS011および036FS012で説明したように、設定示唆回数を上限回数と同じ数にする補填制御が行われることで、設定示唆回数アイコンの数が上限回数と同じ数に加算更新される。但し、このような補填制御においては、上位ランクのテーブルに書き換えるようなことは行わず、下位ランクのみの設定示唆回数が上限回数と同じ数にされる。
[ED第1期間における演出態様]
次に、図9-10および図9-11を参照しながら、ED第1期間における演出態様について説明する。図9-10および図9-11は、ED第1期間における演出態様の一例を示す図である。
図9-10(a)に示すように、ED第1期間において、画像表示装置5には、遊技者に右打ちを促す情報を示す領域036F051が画面右下に表示され、設定示唆回数を示す領域036F052が画面右上に表示される。また、ED第1期間の開始を知らせる演出として、画面中央に、キャラクタとともに、遊技者が注目であろう何かが内部に収納されたオブジェクトが表示され、「中身は何かな?」のメッセージが表示される。
その後、図9-10(b)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「いっくよー」の音声が出力される。これにより、設定示唆回数のうちの1回分(1つの設定示唆回数アイコン)を用いて設定示唆カードを提示する演出が行われることが遊技者に示唆される。
その後、図9-10(c)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-10(d)に示すように、1枚の設定示唆カード(この例では白太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。なお、この1枚の設定示唆カードは、提示期間Taに亘って表示される。
その後、図9-10(e)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「いっくよー」の音声が出力される。このような「いっくよー」の音声は、図9-10(d)に示す設定示唆カードが表示された画面から、図9-10(e)に示す画面に切り替わったと同時、あるいはそれ以降のタイミングから出力し始める。これにより、再び設定示唆回数のうちの1回分(1つの設定示唆回数アイコン)を用いて設定示唆カードを提示する演出が行われることが遊技者に示唆される。
その後、図9-10(f)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-10(g)に示すように、1枚の設定示唆カード(この例では白太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。なお、この1枚の設定示唆カードは、提示期間Taに亘って表示される。
その後、図9-11(h)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「いっくよー」の音声が出力される。このような「いっくよー」の音声は、図9-10(g)に示す設定示唆カードが表示された画面から、図9-11(h)に示す画面に切り替わったと同時、あるいはそれ以降のタイミングから出力し始める。これにより、再び設定示唆回数のうちの1回分(1つの設定示唆回数アイコン)を用いて設定示唆カードを提示する演出が行われることが遊技者に示唆される。
その後、図9-11(i)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-11(j)に示すように、1枚の設定示唆カード(この例では赤太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。この例では、色が変化した上位ランクの設定示唆回数アイコンを用いているため、図9-10(d)や図9-10(g)のように色が変化していない下位ランクの設定示唆回数アイコンを用いたときよりも、有利度の高い設定示唆カードが表示され易くなっている。なお、この1枚の設定示唆カードは、提示期間Taに亘って表示される。
その後、図9-11(k)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「いっくよー」の音声が出力される。このような「いっくよー」の音声は、図9-11(j)に示す設定示唆カードが表示された画面から、図9-11(k)に示す画面に切り替わったと同時、あるいはそれ以降のタイミングから出力し始める。これにより、再び設定示唆回数のうちの1回分(1つの設定示唆回数アイコン)を用いて設定示唆カードを提示する演出が行われることが遊技者に示唆される。
その後、図9-11(l)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-11(m)に示すように、1枚の設定示唆カード(この例では赤太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。この例では、色が変化した上位ランクの設定示唆回数アイコンを用いているため、図9-10(d)や図9-10(g)のように色が変化していない下位ランクの設定示唆回数アイコンを用いたときよりも、有利度の高い設定示唆カードが表示され易くなっている。なお、この1枚の設定示唆カードは、提示期間Taに亘って表示される。
このように、ED第1期間においては、設定示唆回数アイコンを用いて、設定示唆回数に亘って繰り返し同様の演出を実行することで、設定示唆カードが順番に表示される。具体的には、表示された設定示唆カードが次に表示される設定示唆カードに切り替わるときには、画像表示装置5において「いっくよー!」のメッセージが表示されるとともに、スピーカ8L,8Rから「いっくよー」の音声が出力される。これにより、設定示唆カードが表示されるタイミングを遊技者に分かり易く伝えることができる。
[ED第1期間からED第2期間への切替時における演出態様]
次に、図9-12を参照しながら、ED第1期間からED第2期間への切替時における演出態様について説明する。図9-12は、ED第1期間からED第2期間への切替時における演出態様の一例を示す図である。
図9-12(a)には、遊技者から見た画像表示装置5の画面における表示の遷移が表されている。図9-12(b)には、画像表示装置5の画面の1層目(遊技者側,手前側,前面側)における表示の遷移が表されている。図9-12(c)には、画像表示装置5の画面の2層目(遊技機側,奥側,後面側)における表示の遷移が表されている。図9-12(d)には、パチンコ遊技機1の遊技効果ランプ9、盤側ランプ16、および演出効果ランプ18(以下、これらをまとめて「ランプ」とも称する)における点灯や点滅/消灯の遷移が表されている。
ED第1期間において、設定示唆カードが提示された状態では、図9-12(b)に示すように、画面の1層目では背景画像とともに設定示唆カードが表示される。一方、図9-12(c)に示すように、画面の2層目では全体的に白色の画像が表示されるが、右打ちを促す情報を示す領域036F051は表示される。図9-12(a)に示すように、画面の1層目と2層目とを組み合わせると、遊技者の見え方としては、図9-11(m)で示した画面と同じになる。このとき、図9-12(d)に示すように、ランプはカードに応じた点灯態様(たとえば、色、明るさ、点滅速度など)で点灯制御される。この例では、赤太陽カードに合わせて、ランプが赤色に点灯する。
ED第2期間に移行すると、図9-12(b)に示すように、画面の1層目では画像がフェードアウトしていく。一方、図9-12(c)に示すように、画面の2層目では白色の画像および領域036F051の表示が維持される。図9-12(a)に示すように、画面の1層目と2層目とを組み合わせると、遊技者の見え方としては、背景画像や設定示唆カードが薄くなるが、領域036F051の表示は薄くならない。このとき、図9-12(d)に示すように、ランプはフェードアウトに応じた点灯態様で点灯制御される。この例では、フェードアウトに合わせて、ランプが白色に点灯する。さらに、スピーカ8L,8Rからはフェードアウトに合わせて「シュイーン」という音が出力される。
ED第2期間でさらに時間が経過すると、図9-12(b)に示すように、画面の1層目では画像が非表示になる。一方、図9-12(c)に示すように、画面の2層目では白色の画像および領域036F051の表示が維持される。図9-12(a)に示すように、画面の1層目と2層目とを組み合わせると、遊技者の見え方としては、領域036F051のみが見える。このとき、図9-12(d)に示すように、ランプは非表示に応じた点灯態様で点灯制御される。この例では、非表示に合わせて、ランプが消灯する。なお、非表示に合わせて、スピーカ8L,8Rからは音が出力されない。
ED第2期間でさらに時間が経過すると、図9-12(b)に示すように、画面の1層目では以前と異なる画像がフェードインしていく。この例では、最終設定示唆を表示するための画像として、カーテンおよび紙吹雪とともに、「最終結果!!」のメッセージがフェードインする。一方、図9-12(c)に示すように、画面の2層目では白色の画像および領域036F051の表示が維持される。図9-12(a)に示すように、画面の1層目と2層目とを組み合わせると、遊技者の見え方としては、カーテンおよび紙吹雪とともに、「最終結果!!」のメッセージが薄く見え、領域036F051は薄くなることなく見える。このとき、図9-12(d)に示すように、ランプはフェードインに応じた点灯態様で点灯制御される。この例では、最終結果におけるフェードインに合わせて、ランプが緑色に点灯する。さらに、スピーカ8L,8Rからは「さいしゅう…」というある音声の一部が出力される。
ED第2期間でさらに時間が経過すると、図9-12(b)に示すように、画面の1層目ではカーテンおよび紙吹雪とともに、「最終結果!!」のメッセージが濃く表示される。一方、図9-12(c)に示すように、画面の2層目では白色の画像および領域036F051の表示が維持される。図9-12(a)に示すように、画面の1層目と2層目とを組み合わせると、遊技者の見え方としては、カーテンおよび紙吹雪とともに、「最終結果!!」のメッセージが濃く見え、領域036F051も見える。このとき、図9-12(d)に示すように、ランプは最終結果に応じた点灯態様で点灯制御される。この例では、最終結果に合わせて、ランプが緑色に点灯する。さらに、スピーカ8L,8Rからは「さいしゅうけっか」という音声が出力される。
ここで、「フェードイン」および「フェードアウト」について、具体的に説明する。フェードインおよびフェードアウトは、「トランジション」という画像表示における効果の一種である。「トランジション」とは、映像を編集する際に、第1カット(画像)から第2カット(画像)へと映像の場面が切り替わるときに、第1カットと第2カットとの間に挿入する切替効果のことである。フェードインやフェードアウトの他に、ワイプやオーバーラップなど、映像編集における種々の手法がトランジションに含まれる。
「フェードイン」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上に徐々に現れる効果である。具体的な手法として、フェードインでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率とも言える)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0~1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を100%(第1度合い)から50%へと徐々に低くなるように変化させ、その後の1~2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から0%(第2度合い)へと徐々に低くなるように変化させる。一方、100%(第1度合い)から0%(第2度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を不透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に低く変化させないものはフェードインではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率とも言える)を変化させる場合には、上述した%の値が逆になる。すなわち、フェードインでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第2度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
「フェードアウト」とは、何らかのオブジェクト(背景やキャラクタなど)を示す画像が画面上から徐々に消える効果である。具体的な手法として、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の透明度(透過率)を第2度合い(たとえば、0%や1%)から当該第1度合いよりも高い第1度合い(たとえば、100%や99%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させている。たとえば、所定時間が2秒であれば、0~1秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を0%(第2度合い)から50%へと徐々に高くなるように変化させ、その後の1~2秒の間の1秒間を使って透明度(透過率)を50%から100%(第1度合い)へと徐々に高くなるように変化させる。一方、0%(第2度合い)から100%(第1度合い)へと透明度(透過率)を一気に切り替えてオブジェクト(画像)を透明に変化させる手法のように、所定時間を掛けて透明度(透過率)を徐々に高く変化させないものはフェードアウトではない。なお、透明度(透過率)ではなく不透明度(不透過率)を変化させる場合には、フェードアウトでは、オブジェクト(画像)の不透明度(不透過率)を第1度合い(たとえば、100%や99%)から当該第1度合いよりも低い第2度合い(たとえば、0%や1%)へと、所定時間に亘って時間を掛けて変化させることになる。
たとえば、本実施の形態においては、図9-12に示すように、画面の第1層目の透明度(透過率)が0%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を100%へと徐々に高くなるようにすることで、ED第1期間における画像(背景画像とともに設定示唆カード)を段階的に透明にして視認困難な状態にさせる(フェードアウト)。これによって、画面の第1層目よりも奥側に位置する画面の第2層目における白色の画像のみを遊技者に見せる。その後、画面の第1層目の透明度(透過率)が100%である状態において、当該画面の第1層目の透明度(透過率)を0%へと徐々に低くなるようにすることで、ED第2期間における画像(カーテンや紙吹雪、および「最終結果!!」のメッセージ)を段階的に不透明にして視認容易な状態にさせる(フェードイン)。これによって、画面の第2層目よりも手前に位置する第1層目における画像(カーテンや紙吹雪、および「最終結果!!」のメッセージ)を遊技者に見せる。
なお、トランジションとしては、「クロスフェード」という手法もある。クロスフェードは、たとえば、何らかのオブジェクトを示す画面の第1層目をフェードアウトさせる一方で、当該第1層目よりも奥側に位置する何らかのオブジェクトを示す画面の第2層目をフェードインさせることで、見た目としては画面の第1層目を見せた後に画面の第2層目を見せる手法である。一方、本実施の形態の場合、上述したように、画面の第1層目をフェードアウトし、その後フェードインすることで、奥側に位置する画面の第2層目で常に表示された白色の画像を、ED第1期間における画像からED第2期間における画像への切替途中で一旦見せるものであるため、クロスフェードのような手法とは異なる。
本実施の形態においては、数あるトランジションにおける手法の中で、同じ層での画像のみをフェードアウトし、その後フェードインし、さらに、その切替途中で白色の画像を一旦見せるという手法を敢えて採用しており、これにより、ED第1期間からED第2期間に切り替わるタイミングを白色の画像を一旦遊技者に見せることができ、それによって、ED第1期間からED第2期間に切り替わるタイミングを遊技者に分かり易く伝えることができる。
このように、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには、画像表示装置5において設定示唆カードがフェードアウトするとともに、スピーカ8L,8Rから「最終結果」の音声が出力される。より具体的には、ED第1期間における画像がフェードアウトした後に非表示となり、その後、ED第2期間における画像に切り替わって当該画像がフェードインしたと同時、あるいはそれ以降のタイミングでスピーカ8L,8Rから「最終結果」の音声が出力される。これにより、ED第1期間からED第2期間に切り替わるタイミングを遊技者に分かり易く伝えることができる。
[ED第2期間における演出態様]
次に、図9-13および図9-14を参照しながら、ED第2期間における演出態様について説明する。図9-13および図9-14は、ED第2期間における演出態様の一例を示す図である。
ED第1期間からED第2期間に切り替わった後においては、図9-13(a)に示すように、画像表示装置5においてカーテンおよび紙吹雪のアニメーション画像とともに「最終結果!!」のメッセージが表示される。さらに、スピーカ8L,8Rからは「最終結果」という音声が出力される。
その後、図9-13(b)に示すように、カーテンが開くようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ササー」という効果音が出力される。
その後、図9-13(c)に示すように、ED第1期間を振り返るように、ED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示される。この例では、まず、図9-10(d)で示された設定示唆カード(白太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-13(d)に示すように、履歴として表示された設定示唆カード(白太陽カード)が移動して小さく表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「シュイーン」という効果音が出力される。
その後、図9-13(e)に示すように、ED第1期間を振り返るように、図9-10(g)で示された設定示唆カード(白太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-13(f)に示すように、履歴として表示された設定示唆カード(白太陽カード)が移動して小さく表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「シュイーン」という効果音が出力される。
その後、図9-13(g)に示すように、ED第1期間を振り返るように、図9-11(j)で示された設定示唆カード(赤太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-13(h)に示すように、履歴として表示された設定示唆カード(赤太陽カード)が移動して小さく表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「シュイーン」という効果音が出力される。
その後、図9-14(i)に示すように、ED第1期間を振り返るように、図9-11(m)で示された設定示唆カード(赤太陽カード)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「バンッ」という効果音が出力される。
その後、図9-14(j)に示すように、履歴として表示された設定示唆カード(赤太陽カード)が移動して小さく表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「シュイーン」という効果音が出力される。
このようにして、ED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示されると、その後、ED第1期間で表示された複数の設定示唆カードの中から1または複数の設定示唆カードが選択され、選択された1または複数の設定示唆カードが強調されることで、最終設定示唆が行われる。
たとえば、図9-14(k1)に示す例では、ED第1期間で表示された複数の設定示唆カードの中から4枚全ての設定示唆カードが選択されて、太陽揃いの画像とともに最後の総括メッセージとして「太陽揃い」というメッセージ画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。これにより、最終設定示唆として、太陽揃いが強調されて遊技者に示される。
このとき、背景画像が暗く表示されることで、ED第1期間の履歴として表示されていた設定示唆カードは暗く表示される。但し、履歴として表示されていた設定示唆カードが暗くなった状態でも、紙吹雪のアニメーション画像は維持されており、紙吹雪が舞うような演出を遊技者に見せることができる。一方、右打ちを促す情報を示す領域036F051については暗くならずに表示が維持される。なお、右打ちを促す情報に限らず、保留記憶数を示す領域について暗くならずに表示が維持されてもよい。
上述した例によれば、ED第1期間において、白太陽カードが2枚表示され、さらに、赤太陽カードが2枚表示されている。このため、最終設定示唆の選択肢としては、白太陽カード、赤太陽カード、あるいは太陽揃いが可能性として考えられる。図9-6に示したように、これらの選択肢の中での有利度は、太陽揃いが最も高く、その次に赤太陽カードが高く、白太陽カードが最も低くなっている。図9-14(k1)の例では、白太陽カードよりも有利度の高い赤太陽カードを選択することもできるが、最も有利度の高い太陽揃いを選択して強調表示することで、遊技の興趣を向上させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
なお、別の例として、図9-14(k2)に示すように、ED第1期間で表示された複数の設定示唆カードの中から1枚の赤太陽の設定示唆カードが選択されて、赤太陽の画像とともに最後の総括メッセージとして「赤太陽」というメッセージ画像が表示されてもよい。この場合でも、スピーカ8L,8Rから「ジャーン」という効果音が出力される。これにより、最終設定示唆として、赤太陽が強調されて遊技者に示される。
このときも図9-14(k1)と同様に、背景画像が暗く表示されることで、ED第1期間の履歴として表示されていた設定示唆カードは暗く表示される。但し、履歴として表示されていた設定示唆カードが暗くなった状態でも、紙吹雪のアニメーション画像は維持されており、紙吹雪が舞うような演出を遊技者に見せることができる。一方、右打ちを促す情報を示す領域036F051については暗くならずに表示が維持される。
ここで、ED第2期間において1枚目の設定示唆カードの履歴が表示されてから最終設定示唆が行われるまでの期間(1枚目の設定示唆カードの提示期間)、すなわち、図9-13(c)に示す演出から図9-14(k1)または(k2)に示す演出までの期間をTbとする。そして、上述したように、ED第1期間において1枚目の設定示唆カードが提示される期間Taとすると、期間Tbは、期間Taよりも長くなるように、ED第1期間およびED第2期間における演出や時間が構成されている。
また、図示は省略するが、ED第2期間において1枚目の設定示唆カードの履歴が表示されてから最終設定示唆が行われるまでの期間(1枚目の設定示唆カードの提示期間)に限らず、ED第2期間において2枚目や3枚目、あるいは4枚目の設定示唆カードの履歴が表示されてから最終設定示唆が行われるまでの期間(2枚目や3枚目、あるいは4枚目の設定示唆カードの提示期間)についても同様に、ED第1期間において2枚目や3枚目、あるいは4枚目の設定示唆カードが提示される期間よりも長くなるように、ED第1期間およびED第2期間における演出や時間が構成されている。
このように、ED第2期間において設定示唆カードを振り返る期間を、ED第1期間のときよりも長く設けることで、ED第2期間において最終設定示唆が行われるまでの演出に対してより遊技者の注目を集めることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
その後、図9-14(l)に示すように、カーテンが閉じるようなアニメーション画像が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ササー」という効果音が出力される。
その後、図9-14(m)に示すように、リザルト期間に移行して、リザルト表示が表示される。具体的には、パチンコ遊技機1における遊技を抑制する、所謂のめり込みを防止するための「のめりこみに注意しましょう。パチンコは適度に楽しむ遊びです。」というメッセージ画像とともに、大当り遊技状態における遊技の結果(たとえば、出玉数を特定可能な結果)を示すリザルト表示(この例では、「TOTAL895pt」)が表示される。さらに、スピーカ8L,8Rから「ドン」という効果音が出力される。
このように、ED第2期間においては、ED第1期間において表示された設定示唆アイコンが示された設定示唆カードの履歴が表示される。そして、履歴として表示された設定示唆カードの中から1または複数の設定示唆カードが選択されて、選択された1または複数の設定示唆カードが強調して表示される。これにより、ED第1期間において表示された設定示唆カードのうち、最終的に選択された設定示唆カードを遊技者に分かり易く伝えることができ、その選択された設定示唆カードを利用して最終設定示唆を行うことで、遊技者に設定値を示唆することができる。
[ED第1期間におけるカード提示の演出態様]
次に、図9-15~図9-22を参照しながら、ED第1期間におけるカード提示の演出態様について説明する。図9-15は、ED第1期間におけるカード提示の演出の概要を示す図である。図9-16~図9-22は、ED第1期間における設定示唆カード提示の詳細な演出を示す図である。
まず、図9-15を参照しながら、図9-11(h)~(j)に示す例に従って設定示唆カードが提示された場合におけるカード提示の演出の概要を説明する。
図9-15(a)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。
その後、図9-15(b)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。
その後、図9-15(c)に示すように、ひび割れたオブジェクトの中から小さいカードらしきものが現れるが、カード自体が白色で表示されるため、その中身については見えない。
その後、図9-15(d)に示すように、カードが規定位置である画面中央に表示されるが、カード自体が白色で表示されるため、その中身については遊技者が確認することができないようになっている。
その後、図9-15(e)に示すように、設定示唆カードの中身が薄く見えた状態で、環状のエフェクトが設定示唆カードに装飾されることで、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが強調される。なお、本実施の形態における特定エフェクトのうち、環状の光によって設定示唆カードを強調するようなエフェクトを、光環状エフェクトとも称する。
その後、図9-15(f)に示すように、エフェクトが発生しない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。
その後、図9-15(g)に示すように、左下から右上に向かって光が流れるようなアニメーションを伴うエフェクトが設定示唆カードに装飾される。このとき、設定示唆カードは徐々に拡大表示される。なお、本実施の形態における特定エフェクトのうち、左下から右上に向かって流れるような光によって設定示唆カードを強調するようなエフェクトを、斜光エフェクトとも称する。
その後、図9-15(h)に示すように、再びエフェクトが発生しない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。
次に、図9-16~図9-22を参照しながら、図9-15に示す例に従って設定示唆カードが提示された場合におけるカード提示の演出について、細分化しながら説明する。
図9-16(a)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。このとき、パチンコ遊技機1の遊技効果ランプ9、盤側ランプ16、および演出効果ランプ18といったランプは、設定示唆カードの提示演出に応じた点灯態様(たとえば、色、明るさ、点滅速度など)で点灯制御される。この例では、カードの提示演出に合わせて、ランプが黄色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、提示演出が開始することを遊技者に期待させる。
その後、図9-16(b)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、オブジェクトを叩く演出に合わせて、黄色に点灯する。具体的には、オブジェクトを叩く直前においてランプが黄色で弱い明るさで点灯し、オブジェクトを叩いた瞬間においてランプが最も強い明るさで点灯し、オブジェクトを叩いた後においてランプが再び弱い明るさで点灯する。また、ランプは叩く動作に合わせて点滅してもよい。このように、キャラクタの動きに合わせてランプの明るさが段階的に変化することで、オブジェクトを叩く演出を際立たせている。
その後、図9-16(c)に示すように、オブジェクトがひび割れるようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、黄色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-17(d)に示すように、ひび割れたオブジェクトの中から小さいカードらしきものが現れるが、カード自体が白色で表示されるため、その中身については見えない。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが段階的に登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-17(e)に示すように、オブジェクトの中から現れた白色のカードが徐々に拡大するとともに画面中央に移動するようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが段階的に登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-17(f)に示すように、白色のカードがさらに拡大するとともに画面中央に移動するようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが段階的に登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-18(g)に示すように、白色のカードが規定位置である画面中央に配置されるととともに、キャラクタがオブジェクトを回収するようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが段階的に登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-18(h)に示すように、画面中央に配置された白色のカードが徐々に拡大するが、依然としてカード自体が白色で表示されるため、その中身については遊技者が確認することができないようになっている。このとき、ランプは、カードが登場する演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードが段階的に登場することを遊技者に期待させる。
その後、図9-18(i)に示すように、カードの色が徐々に濃くなることで、設定示唆カードの中身が徐々に現れる。このとき、ランプは、カードの内容が表示されていく演出に合わせて、白色に点灯する。具体的には、各ランプが先ずは弱く点灯し始めることで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンの内容を遊技者が段階的に認識することを表している。
その後、図9-19(j)に示すように、設定示唆カードが規定位置である画面中央に位置した状態でその色がさらに濃くなることで中身がさらに現れるとともに、光が環状に広がるエフェクト(光環状エフェクト)による設定示唆カードの装飾が開始する。光環状エフェクトは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンを中心にして光が広がるようなアニメーション画像によって表現される。このとき、ランプは、光環状エフェクトに応じた点灯態様(たとえば、色、明るさ、点滅速度など)で点灯制御される。この例では、特定エフェクトに合わせて、ランプが赤色に点滅する。具体的には、光環状エフェクトの動きに合わせて、画像表示装置5方向である内側から外側に向かって、盤側ランプ16、演出効果ランプ18、および遊技効果ランプ9の順に段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆アイコンの内容を遊技者が段階的に認識することを表している。
その後、図9-19(k)に示すように、設定示唆カードの色がさらに濃くなることで中身がさらに現れるとともに、設定示唆カードが徐々に拡大しながら、設定示唆カードを装飾する光環状エフェクトが徐々に広がるようなアニメーション画像が表示される。このとき、ランプは、光環状エフェクトに合わせて、赤色に点滅する。具体的には、光環状エフェクトの動きに合わせて、画像表示装置5方向である内側から外側に向かって、盤側ランプ16、演出効果ランプ18、および遊技効果ランプ9の順に段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆アイコンの内容を遊技者が段階的に認識することを表している。
その後、図9-19(l)に示すように、設定示唆カードが徐々に拡大しながら、設定示唆カードを装飾する光環状エフェクトがさらに広がることで、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが強調される。このとき、ランプは、光環状エフェクトに合わせて、赤色に点滅する。具体的には、光環状エフェクトの動きに合わせて、画像表示装置5方向である内側から外側に向かって、盤側ランプ16、演出効果ランプ18、および遊技効果ランプ9の順に段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆アイコンの内容を遊技者が段階的に認識することを表している。
その後、図9-20(m)に示すように、設定示唆カードの色がさらに濃くなることで設定示唆アイコンが完全に現れるとともに、設定示唆カードが徐々に拡大しながら、設定示唆カードを装飾していた光環状エフェクトが飛び散って光の粒が飛び散るようなアニメーション画像が表示される。本実施の形態における特定エフェクトのうち、光の粒が飛び散ることで設定示唆カードを強調するようなエフェクトを、光拡散エフェクトとも称する。このとき、ランプは、特定エフェクトに合わせて、赤色に点滅する。具体的には、光拡散エフェクトの動きに合わせて、各ランプが最も強い明るさで瞬間的に点灯することで、設定示唆アイコンの内容をインパクトのある演出によって遊技者に認識させている。
上述した図9-19(k)~図9-19(l)、図9-20(m)に亘る演出においては、設定示唆カードの拡大に伴って光環状エフェクトが徐々に大きくなり、最終的に飛び散って光拡散エフェクトによる光の粒となるようなアニメーションが行われる。
その後、図9-20(n)に示すように、エフェクトがない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。このとき、ランプは、エフェクトがない状態に合わせて、消灯する。
その後、図9-20(o)に示すように、設定示唆カードが徐々に拡大するとともに、左下から右上に向かって光が流れるようなアニメーションを伴う斜光エフェクトが設定示唆カードに装飾される。このとき、ランプは、設定示唆カードの種類に応じて、カードの内容を強調するような点灯態様(たとえば、色、明るさ、点滅速度など)で点灯制御される。この例では、赤太陽カードに示された赤太陽の設定示唆アイコンに合わせて、ランプが赤色に点灯する。具体的には、左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトに合わせて、パチンコ遊技機1における左側から右側に向かって、段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを強調している。
その後、図9-21(p)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大するとともに、引き続き左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトが表示される。このとき、ランプは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンに合わせて、赤色に点灯する。具体的には、左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトに合わせて、パチンコ遊技機1における左側から右側に向かって、段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを強調している。
その後、図9-21(q)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大するとともに、引き続き左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトが表示される。このとき、ランプは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンに合わせて、赤色に点灯する。具体的には、左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトに合わせて、パチンコ遊技機1における左側から右側に向かって、段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを強調している。
その後、図9-21(r)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大するとともに、引き続き左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトが表示される。このとき、ランプは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンに合わせて、赤色に点灯する。具体的には、左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトに合わせて、パチンコ遊技機1における左側から右側に向かって、段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを強調している。
その後、図9-22(s)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大するとともに、引き続き左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトが表示される。このとき、ランプは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンに合わせて、赤色に点灯する。具体的には、左下から右上に向かって光が流れるような斜光エフェクトに合わせて、パチンコ遊技機1における左側から右側に向かって、段階的に光の明るさが強くなるように、各ランプが点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを強調している。
その後、図9-22(t)に示すように、エフェクトがない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。このとき、ランプは、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンに合わせて、赤色に点灯する。具体的には、各ランプが異なるタイミングで交互に明るさを弱めたり強めたりしながらじわじわ点灯することで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンをエフェクトがない状態で遊技者に確実に確認させている。
ここで、設定示唆カードが提示されてから特定エフェクトが発生するまでの期間、すなわち、図9-16(a)に示す演出から図9-19(i)に示す演出までの期間をTcとし、特定エフェクトが発生してから設定示唆カードの提示が終了するまでの期間、すなわち、図9-19(j)に示す演出から図9-22(t)に示す演出までの期間をTdとすると、期間Tdは期間Tcよりも長くなるように、ED第1期間における演出や時間が構成されている。これにより、遊技者に設定示唆カードを確認させる期間をより長く設けることができる。
その後、図9-22(u)に示すように、設定示唆回数が再び1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。これにより、次の設定示唆カードを提示するために、図9-16(b)~図9-22(t)と同様の演出が実行される。
[ED第1期間からED第2期間への切替時における詳細な演出態様]
次に、図9-23~図9-25を参照しながら、ED第1期間からED第2期間への切替時における詳細な演出態様について説明する。図9-23~図9-25は、ED第1期間からED第2期間への切替の詳細な演出を示す図である。
図9-23(a)に示すように、ED第1期間において最後の設定示唆カードが表示された後、図9-23(b)に示すように、設定示唆カードのフェードアウトが開始する前に、一旦、ランプが消灯する。このように、一旦、ランプが消灯して演出が落ち着くことで、ED第1期間からED第2期間に切り替わることを遊技者に強調することができる。
その後、図9-23(c)に示すように、ED第2期間に移行すると、ED第1期間において画面の1層目に表示されていた背景画像や設定示唆カードの画像が徐々に薄くなってフェードアウトすることに先だって、ランプが徐々に明るさを増して白色に点灯し始める。
その後、図9-24(d)に示すように、背景画像や設定示唆カードの画像が徐々に薄くなってフェードアウトし始める。このとき、ランプは、フェードアウトに応じて徐々に明るさを増して白色の点灯を強めていく。
その後、図9-24(e)に示すように、背景画像や設定示唆カードの画像がさらに薄くなってフェードアウトを継続する。このとき、ランプは、フェードアウトに応じてさらに明るさを増して白色の点灯を強めていく。
その後、図9-24(f)に示すように、画面の1層目における画像のフェードアウトが完了すると、画面の2層目に表示されていた白色の画像のみが表示されて、見た目としては領域036F051のみが表示された状態で全体的に白色の背景画像が表示される。このとき、ランプは、フェードアウトの完了に応じて消灯する。このように、段階的にED第1期間における画像がフェードアウトすることに合わせて、ランプが段階的に明るさを強めながら点灯し、やがて最も強い明るさで点灯した後に消灯するとともにED第1期間における画像のフェードアウトが完了するため、ED第1期間からED第2期間への切替を遊技者に効果的に印象付けることができる。このような切替は、図9-10および図9-11に示したED第1期間における設定示唆カードの切替のように、単に前に表示された設定示唆カードの画面から次の設定示唆カードを提示する提示演出の画面に切り替わるものとは異なる。
その後、図9-25(g)に示すように、画面の1層目における画像が徐々に濃くなってフェードインし始める。なお、フェードインする画像は、第2期間において行われる最終設定示唆に関する画像であり、カーテンおよび紙吹雪とともに、「最終結果!!」のメッセージ画像である。このとき、ランプは、フェードインに応じて徐々に明るさを増して緑色の点灯を強めていく。
その後、図9-25(h)に示すように、最終設定示唆に関する画像がさらに濃くなってフェードインを継続する。このとき、ランプは、フェードインに応じてさらに明るさを増して緑色の点灯を強めていく。
その後、図9-25(i)に示すように、最終設定示唆に関する画像のフェードインが完了すると、それ以後、最終設定示唆が行われる。このとき、ランプは、フェードインの完了に応じて緑色に点灯する。
[特徴部036Fにより得られる主な効果]
以下に、前述した特徴部036Fの各種の構成により得られる技術的効果を個別に列挙する。
(1-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記第1期間において、一の特定表示が表示された後に当該一の特定表示が他の特定表示に切り替わることがあり(たとえば、図9-10,図9-11に示すED第1期間における演出)、
前記第1期間で一の特定表示から他の特定表示に切り替わるときの表示態様(たとえば、図9-10(b),(e),図9-11(h),(k)に示す表示態様)と、当該第1期間から前記第2期間に切り替わるときの表示態様(たとえば、図9-12に示すED第1期間からED第2期間に切り替わるときの表示態様)とが異なる。
具体的には、図9-13および図9-14に示すように、ED第2期間においては、ED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示されるため、ED第1期間で表示された設定示唆カードを振り返りながら遊技者に選択肢として挙げられた設定示唆カードを認識させることができる。さらに、図9-10(b),(e),図9-11(h),(k)に示すように、ED第1期間において設定示唆カードが切り替わるときには、その都度、キャラクタとともに「いっくよー!」のメッセージが表示されるのに対して、図9-12および図9-23に示すように、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには、表示されていた設定示唆カードがフェードアウトするようなアニメーション画像が表示されるため、両者の切り替わりの違いを遊技者に分かり易く認識させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-2) 前記第1期間よりも前の期間であって、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り遊技状態)において、前記特定表示の表示可能数(たとえば、設定示唆回数)が更新され(たとえば、図9-1の036FS004の処理,図9-9に示す演出)、
前記有利状態のエンディング期間のうち、前記第1期間において、当該有利状態で更新された前記表示可能数の前記特定表示が表示され(たとえば、図9-10,図9-11に示すED第1期間における演出態様)、前記第2期間において、当該第1期間で前記表示可能数の前記特定表示の履歴が表示される(たとえば、図9-13,図9-14に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-9に示すように、大当り遊技状態において設定示唆回数を加算更新していき、その設定示唆回数を用いて、図9-10および図9-11に示すように、ED第1期間において設定示唆カードが提示される。さらに、図9-13および図9-14に示すように、ED第2期間において、ED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示される。これにより、大当り遊技状態、ED第1期間、およびED第2期間といった各期間を利用して、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-3) 所定領域(たとえば、一般入賞口スイッチ10Aが設けられた領域)に遊技媒体(たとえば、遊技球)が進入したことに基づいて、所定の大きさの遊技価値(たとえば、10個の遊技球)が付与され、
前記有利状態において、前記所定領域に遊技媒体が進入したことに基づき更新条件が成立したときに、前記表示可能数が更新される(たとえば、図9-1の036FS001,036FS004の処理)。
具体的には、図9-9(b)に示すように、大当り遊技状態において、一般入賞口10に遊技球が入賞することで、設定示唆回数が加算更新されるため、一般入賞口10に遊技球を進入させるように遊技者に促すことができるとともに、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。さらに、大当り遊技状態においては、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作態様(遊技球の発射タイミングや発射の強さを調整する操作ノブひねり具合など)によって、遊技球を一般入賞口10に入賞させることができる。すなわち、遊技者の技術介入によって、設定示唆回数を加算更新させることができ、その設定示唆回数を用いて設定示唆が行われるため、遊技の興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態のように、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置することで、以下のような相乗効果も奏する。すなわち、大当り遊技状態においては、右打ちすることで特別可変入賞球装置7を狙うが、その際に、発射された一部の遊技球が一般入賞口10に入賞する。たとえば、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置しない場合には大入賞口に10発入賞する間、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置する場合には大入賞口に8発入賞し、一般入賞口10に2発入賞する。つまり、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置する場合、大入賞口に10発入賞する間に、概ね一般入賞口10に2.5発入賞することになる。これにより、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置する場合は、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置しない場合と比べて、大当り遊技状態における単位ラウンドの規定数(たとえば、10)に到達する時間を極力延ばすことができる。つまり、一般入賞口10を特別可変入賞球装置7の近くに配置することで、1回の大当り遊技状態における時間を延ばすことができ、遊技全体の出玉率を極力抑えることができる。さらに、一般入賞口10に遊技球が入賞することで、設定示唆回数も更新されるため、エンディング時間を極力長くした場合でも、設定示唆を行うことで遊技者を飽きさせないようにすることができる。
(1-4) 特定領域(たとえば、カウントスイッチ23が設けられた領域)に遊技媒体(たとえば、遊技球)が進入したことに基づいて、特定の大きさの遊技価値(たとえば、14個の遊技球)が付与され、
前記特定領域は、遊技媒体が進入し易い状態と進入し難い状態とに変化可能であり(たとえば、特別可変入賞球装置7は開閉する)、
前記有利状態において、前記特定領域への遊技媒体の進入回数が単位ラウンドにおける規定数(たとえば、10)を超えたことに基づき更新条件が成立したときに、前記表示可能数が更新される(たとえば、図9-1の036FS002,036FS004の処理)。
具体的には、図9-9(c)に示すように、大当り遊技状態において、オーバー入賞することで、設定示唆回数が加算更新されるため、大入賞口に遊技球を進入させるように遊技者に促すことができるとともに、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。さらに、大当り遊技状態においては、遊技者による打球操作ハンドル(操作ノブ)30の操作態様(遊技球の発射タイミングや発射の強さを調整する操作ノブひねり具合など)によって、オーバー入賞させることができる。すなわち、遊技者の技術介入によって、設定示唆回数を加算更新させることができ、その設定示唆回数を用いて設定示唆が行われるため、遊技の興趣を向上させることができる。
(1-5) 前記第1期間において、上限数(たとえば、4)を上限として前記表示可能数が更新可能であり、
前記更新条件の成立回数が特定回数(たとえば、4)であるときに、前記表示可能数が前記上限数となり、
前記更新条件の成立回数が前記特定回数を上回ったときに、前記上限数は変化しない一方で、前記設定示唆手段による設定示唆の信頼度が高まる(たとえば、図9-1の036FS003,036FS005,036FS007の処理)。
具体的には、図9-1の036FS007および図9-9(e)に示すように、一般入賞口10への入賞やオーバー入賞によって設定示唆回数が加算更新された結果、上限数を超えた場合、上限数は変化しないが、設定示唆決定テーブルが上位ランクに切り替わるため、一般入賞口10や大入賞口に遊技球を進入させるように遊技者に促すことができるとともに、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-6) 前記有利状態において前記更新条件の成立回数が前記特定回数に達しなかった場合に、前記表示可能数が前記上限数となるように補填制御を行う補填手段(たとえば、図9-1の036FS011の処理)を備える。
具体的には、図9-1の036FS011に示すように、大当り遊技状態において設定示唆回数が上限回数に達しなかった場合でも、設定示唆回数が上限回数となるように補填されるため、たとえば、打球発射装置(打球操作ハンドル30)の故障などによって一般入賞口10や大入賞口に遊技球を進入させることができない可能性があったとしても、設定示唆回数が上限回数となるように補填することができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-7) 前記特定表示は、前記第1期間において、第1位置から表示を開始し、当該第1位置から移動して第2位置となったときに、特定エフェクトが付されることで強調される(たとえば、図9-16~図9-19,図9-20(m)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-19(i)~図9-20(m)に示すように、特定エフェクトによって設定示唆カードを強調させることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-8) 前記特定エフェクトが発生した後、前記特定表示がエフェクトがない状態で表示される(たとえば、図9-20(n)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-20(n)に示すように、特定エフェクトによって設定示唆カードを強調させることで遊技者の注目を集めた後に、エフェクトがない状態で設定示唆カードを遊技者に確認させる時間を設けることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-9) 前記特定表示がエフェクトがない状態で表示された後、当該特定表示に対して光が流れる斜光エフェクトが発生する(たとえば、図9-20(o)~図9-22(s)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-20(o)~図9-22(s)に示すように、エフェクトがない状態で設定示唆カードを遊技者に確認させた後に、光が流れるような斜光エフェクトによって設定示唆カードを強調させることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-10) 前記特定表示に対して前記斜光エフェクトが発生した後、当該特定表示がエフェクトがない状態で表示される(たとえば、図9-22(t)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-22(t)に示すように、光が流れるような斜光エフェクトによって設定示唆カードを強調させることで遊技者の注目を集めた後に、エフェクトがない状態で設定示唆カードを遊技者に確認させる時間を設けることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-11) 前記特定表示が画面に向かって拡大する(たとえば、図9-20(o)~図9-22(s)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-20(o)~図9-22(s)に示すように、特定エフェクトが発生しているときに、設定示唆カードが画面に向かって拡大することで遊技者の注目を集めることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-12) 前記第1期間において、前記特定表示の表示が開始し、当該特定表示の表示位置が規定位置に移動するまでの間、当該特定表示による設定示唆を遊技者が認識し難くなるように当該特定表示の種類に関わらず共通の白い表示で当該特定表示が隠される(たとえば、図9-17(d)~図9-18(h)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-17(d)~図9-18(h)に示すように、設定示唆カードの表示位置が規定位置である画面中央に移動するまでの間では設定示唆カード自体が白くなっているため、設定示唆カードの種類を遊技者が確認することができない。これにより、設定示唆カードの種類に対して遊技者に予想させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-13) 前記特定エフェクトが発生するときに発光手段が点滅する(たとえば、図9-19,図9-20(m)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-19および図9-20(m)に示すように、特定エフェクトに連動させてランプが点滅するため、設定示唆カードをより効果的に強調させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-14) 前記第1期間において、前記特定表示が開始してから、当該特定表示の表示位置が規定位置になった後に当該特定表示に対して特定エフェクトが発生するまでの期間(たとえば、図9-19(j)に示す期間Tc)よりも、当該特定エフェクトが発生してから当該特定表示が終了するまでの期間(たとえば、図9-22(t)に示す期間Td)の方が長い。
具体的には、図9-19(j)に示す演出から図9-22(t)に示す演出までの期間、すなわち特定エフェクトが発生してから設定示唆カードの提示が終了するまでの期間Tdは、図9-16(a)に示す演出から図9-19(i)に示す演出までの期間、すなわち設定示唆カードが提示されてから特定エフェクトが発生するまでの期間Tcよりも長くなるように、ED第1期間における演出や時間が設定されている。これにより、特定エフェクトが発生するまでの期間よりも特定エフェクトが発生した後の期間の方が長く設定示唆カードを表示させることによって、遊技者に設定示唆カードを確認させる期間をより長く設けることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-15) 前記特定エフェクトは、前記特定表示を中心に環状に光が広がる光環状エフェクトと、画面全体に光の粒が飛ぶ光拡散エフェクトとを含む(たとえば、図9-19,図9-20(m)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-19および図9-20(m)に示すように、特定エフェクトは、設定示唆カードを中心に環状に光が広がった後に、画面全体に光の粒が飛ぶような表示であるため、特定エフェクトによって効果的に設定示唆カードを強調させることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-16) 前記光拡散エフェクトが発生しているときに、特定エフェクトが拡大表示される(たとえば、図9-20(m)に示すED第1期間における演出態様)。
具体的には、図9-20(m)に示すように、設定示唆カードが拡大するとともに、光拡散エフェクトによって画面全体に光の粒が飛ぶようなアニメーションが行われるため、光拡散エフェクトによって効果的に設定示唆カードを強調させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-17) 前記第1期間から前記第2期間に移行するときにおいて、当該第1期間で表示された画像がフェードアウトして特定背景画像が表示され、その後、当該第2期間における画像がフェードインし、
前記第1期間で表示された画像のフェードアウトに応じた発光態様で発光手段が発光する(たとえば、図9-12,図9-23~図9-25に示すED第1期間からED第2期間への切替における演出態様)。
具体的には、図9-12および図9-23~図9-25に示すように、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには、ED第1期間で表示された設定示唆カードの画像がフェードアウトして白色の背景画像が表示され、その後、ED第2期間における最終設定示唆に関する画像がフェードインし、さらに、ED第1期間で表示された設定示唆カードの画像のフェードアウトに応じてランプが点灯/消灯する。これにより、ED第1期間における設定示唆カードの画像のフェードアウトと、ED第2期間における最終設定示唆に関する画像のフェードインとに対して、ランプにおける点灯が連動することで、ED第1期間からED第2期間への切替を遊技者に好適に見せることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-18) 画面表示の第1層において前記第1期間における画像がフェードアウトし、その後前記第2期間における画像がフェードインする間、当該画面表示の第2層において前記特定背景画像が常に表示される(たとえば、図9-12に示すED第1期間からED第2期間への切替における演出態様)。
具体的には、図9-12に示すように、ED第1期間で表示された設定示唆カードの画像がフェードアウトして、ED第2期間における最終設定示唆に関する画像がフェードインする間、画面表示の第2層において白色の画像が常に表示されるため、ED第1期間からED第2期間への切替を遊技者に好適に見せることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-19) 前記第1期間における画像が表示されているときに、前記発光手段の発光態様が当該第1期間における画像の表示に連動した態様となり、
前記第1期間における画像がフェードアウトしているときに、前記発光手段の発光態様が当該フェードアウトに連動した態様となり、
前記背景画像のフェードアウトが終了したときに、前記発光手段が消灯し、
前記第2期間における画像がフェードインしているときに、前記発光手段の発光態様が当該フェードインに連動した態様となる(たとえば、図9-12,図9-23~図9-25に示すED第1期間からED第2期間への切替における演出態様)。
具体的には、図9-12および図9-23~図9-25に示すように、ED第1期間における設定示唆カードの画像に応じてランプが点灯し、ED第1期間における設定示唆カードの画像のフェードアウトに応じてランプが白色で徐々に強くなるように点灯し、やがて、フェードアウトが終了すると、ランプが消灯し、ED第1期間における最終設定示唆に関する画像がフェードインしているときには当該フェードインに応じてランプが白色で徐々に強くなるように点灯する。これにより、ED第1期間における設定示唆カードの画像のフェードアウトと、ED第2期間における最終設定示唆に関する画像のフェードインとに対して、ランプの点灯や消灯が連動することで、ED第1期間からED第2期間への切替を遊技者に好適に見せることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(1-20) 前記第1期間における画像のフェードアウトが開始するときに、前記発光手段が一旦消灯し、
前記第1期間における画像がフェードアウトしているときに、前記発光手段が段階的な明るさで白色で発光し、
前記第1期間における画像のフェードアウトが完了したときに、前記発光手段が消灯する(たとえば、図9-12,図9-23,図9-24に示すED第1期間からED第2期間への切替における演出態様)。
具体的には、図9-12および図9-23~図9-25に示すように、ED第1期間における設定示唆カードの画像のフェードアウトが開始するときにランプが一旦消灯し、ED第1期間における設定示唆カードの画像がフェードアウトしているときには、ランプが段階的な明るさで白色で点灯し、その後、フェードアウトが完了したときに、ランプが消灯する。これにより、ED第1期間における設定示唆カードの画像のフェードアウトに対して、ランプにおける点灯や消灯が連動することで、ED第1期間からED第2期間への切替を遊技者に好適に見せることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(2-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記第1期間において、一の特定表示が表示された後に当該一の特定表示が他の特定表示に切り替わることがあり(たとえば、図9-10,図9-11に示すED第1期間における演出)、
前記第1期間で一の特定表示から他の特定表示に切り替わるときに出力される音の出力態様(たとえば、図9-10(b),(e),図9-11(h),(k)に示す音の出力態様)と、当該第1期間から前記第2期間に切り替わるときに出力される音の出力態様(たとえば、図9-12に示すED第1期間からED第2期間に切り替わるときの音の出力態様)とが異なる。
具体的には、図9-10(b),(e),図9-11(h),(k)に示すように、ED第1期間において設定示唆カードが切り替わるときには、その都度、キャラクタの「いっくよー」の音声がスピーカ8L,8Rから出力されるのに対して、図9-12に示すように、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには、「最終結果」の音声がスピーカ8L,8Rから出力されるため、両者の切り替わりの違いを遊技者に分かり易く認識させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(3-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記第1期間において、一の特定表示が表示された後に当該一の特定表示が他の特定表示に切り替わることがあり(たとえば、図9-10,図9-11に示すED第1期間における演出)、
前記第1期間で表示された一の特定表示の表示期間(たとえば、図9-10(d),(g),図9-11(j),(m)で表示される設定示唆アイコンの提示期間Ta)よりも、前記第2期間で履歴として表示された当該一の特定表示の表示期間(たとえば、図9-13,図9-14で表示される1枚目のカードの設定示唆アイコンの提示期間Tb)の方が長い。
具体的には、図9-13(c)に示す演出から図9-14(k1)または(k2)に示す演出までの期間、すなわちED第2期間において一の設定示唆カードが提示される期間Tbは、ED第1期間において当該一の設定示唆カードが提示される期間Taよりも長くなるように、ED第1期間およびED第2期間における演出や時間が構成されている。これにより、ED第2期間において最終設定示唆が行われるまでの演出に対してより遊技者の注目を集めることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(4-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記特定表示は、第1特定表示(たとえば、図9-6に示す白太陽の設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)と、当該第1特定表示よりも遊技者にとって高い有利度に対応する第2特定表示(たとえば、図9-6に示す赤太陽の設定示唆アイコンが示された設定示唆カード,図9-7に示すレアキャラクタEの設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)とを含み、
前記第1期間において、前記第1特定表示と前記第2特定表示とが表示されたときに、前記第2期間において、当該第2特定表示が表示された旨が強調される(たとえば、図9-14,後述の図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-10、図9-11、および図9-14に示すように、ED第1期間において、白太陽カードおよび赤太陽カードが表示され、その後、ED第2期間において白太陽カードおよび赤太陽カードが表示された場合、ED第2期間における最終設定示唆においては、赤太陽カードが選択されて強調される。これにより、ED第1期間において、白太陽カードと当該白太陽カードよりも有利度の高い赤太陽カードとが表示されたときに、ED第2期間において、赤太陽カードが表示された旨が強調されるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(4-2) 前記第2期間において、前記第1期間で表示された前記特定表示の履歴が表示される(たとえば、図9-14,後述の図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-14に示すように、ED第2期間においてED第1期間で表示された設定示唆カードの履歴が表示されるため、設定示唆カードを振り返りながら遊技者に認識させることができる。
(4-3) 前記第2期間において、前記第2特定表示が表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されるときに、表示中の前記特定表示が暗くなるように表示制御が行われる(たとえば、図9-14,後述の図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-14(k1),(k2)に示すように、ED第2期間において赤太陽カードが表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されるときに、ED第1期間の履歴として表示されていた設定示唆カードは暗く表示される。これにより、ED第2期間において最終設定示唆として選択された赤太陽カードをより強調することができ、最終設定示唆を遊技者に分かり易く認識させることができるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(4-4) 前記第2期間において、前記第2特定表示が表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されるときに、表示中の遊技に関する情報は暗くならないように表示制御が行われる(たとえば、図9-14,後述の図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-14に示すように、ED第2期間において赤太陽カードが表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されたとしても、表示中の遊技に関する右打ちを促す情報は暗くならないため、遊技を進行するための情報を遊技者に認識させつつ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(4-5) 前記第2期間において、前記第1期間で表示された前記特定表示の履歴が表示されるときに、当該特定表示の履歴の表示時に発生したアニメーション画像は、当該特定表示が暗くなった状態でも維持される(たとえば、図9-14,後述の図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-14に示すように、ED第2期間において赤太陽カードが表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されたとしても、設定示唆カードの履歴の表示時に発生した紙吹雪のアニメーション画像は暗くなった状態で維持されるため、演出の臨場感を遊技者に与えつつ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(5-1) 遊技を行う遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段(たとえば、CPU103による設定値を設定する処理)と、
前記設定手段によって設定された設定値を示唆する設定示唆手段(たとえば、演出制御用CPU120によるED第1期間演出処理やED第2期間演出処理)と、を備え、
前記設定示唆手段によって設定値の示唆が行われる期間(たとえば、エンディング期間)には、設定値の示唆に関する特定表示(たとえば、設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)が表示される第1期間(たとえば、ED第1期間)と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間(たとえば、ED第2期間)とが含まれ、
前記特定表示は、第1法則に従った数列に属する設定値(たとえば、奇数の設定値)を示唆する第1特定表示(たとえば、図9-6に示す白太陽の設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)と、第2法則に従った数列に属する設定値(たとえば、偶数の設定値)を示唆する第2特定表示(たとえば、図9-6に示す赤太陽の設定示唆アイコンが示された設定示唆カード)とを含み、
前記第2法則に従った数列に属する設定値は、最も有利度の高い最高設定値を含む(たとえば、図9-5に示すように赤太陽の設定示唆アイコンは設定6の場合に選択される可能性がある)のに対して、前記第1法則に従った数列に属する設定値は、前記最高設定値を含まず(たとえば、図9-5に示すように白太陽の設定示唆アイコンは設定6の場合に選択されない)、
前記第1期間において、前記第1特定表示と前記第2特定表示とが表示されたときに、前記第2期間において、当該第2特定表示が表示された旨が強調される(たとえば、図9-14に示すED第2期間における演出態様)。
具体的には、図9-10、図9-11、および図9-14に示すように、ED第1期間において、奇数の設定値を示唆する白太陽カードと、最も有利度の高い最高設定値である設定6を含む偶数の設定値を示唆する赤太陽カードとが表示されたときに、ED第2期間において、当該赤太陽カードが表示された旨が強調されるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
[特徴部036Fの変形例]
上述した特徴部036Fに係るパチンコ遊技機1の変形例について説明する。
(ED第1期間におけるカード提示の演出態様)
本実施の形態においては、図9-15~図9-22に示すように、ED第1期間において設定示唆カードが表示される際、カード自体が白色で表示されることで、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを遊技者が認識困難となるようにしていた。しかしながら、以下のような演出によって設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを遊技者が認識困難となるようにしてもよい。
まず、図9-26に示す変形例について説明する。図9-26は、ED第1期間における演出態様の変形例を示す図である。図9-26(a)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。
その後、図9-26(b)に示すように、キャラクタが飛んできてオブジェクトをパンチするようなアニメーション画像が表示される。このとき、極小さい設定示唆カードがオブジェクトから飛び出すようなアニメーション画像が表示される。
その後、図9-26(c),(d)に示すように、オブジェクトから飛び出した設定示唆カードが高速で画面中央に向かって移動するようなアニメーション画像が表示される。このような演出は極短い時間で瞬間的に行われるため、遊技者は、高速移動する設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを認識することが困難である。
その後、図9-26(e)に示すように、規定位置である画面中央に配置された設定示唆カードには、霧のような特定エフェクトによって設定示唆アイコンが覆われるため、遊技者は、設定示唆アイコンを認識することが困難である。
その後、図9-26(f)に示すように、設定示唆カードが拡大するとともに、段階的に霧が晴れるようなアニメーション画像が表示される。これにより、遊技者は段階的に設定示唆アイコンを認識することができる。
その後、図9-26(g)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大しながら、段階的に霧が晴れるようなアニメーション画像が表示され、また、光の粒が飛び散るような特定エフェクトで設定示唆カードが強調される。
その後、図9-26(h)に示すように、設定示唆カードがさらに拡大するとともに、完全に霧が晴れることで遊技者が設定示唆アイコンを認識することができる。また、光の粒が飛び散るような特定エフェクトで設定示唆カードが強調される。
図示は省略するが、その後、エフェクトがない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。
以上のように、図9-26に示す変形例に係る特徴部036Fは、以下のように構成されている。
前記第1期間において、前記特定表示の表示が開始し、当該特定表示の表示位置が規定位置に移動するまでの間、当該特定表示による設定示唆を遊技者が認識し難くなるような速度で当該特定表示の表示位置が移動する(たとえば、図9-26(c),(d)に示すED第1期間における演出態様)。
これにより、設定示唆カードの表示位置が規定位置である画面中央に移動するまでの間では設定示唆カードの種類を遊技者が確認し難くなるため、設定示唆カードの種類に対して遊技者に予想させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
次に、図9-27に示す変形例について説明する。図9-27は、ED第1期間における演出態様の変形例を示す図である。図9-27(a)に示すように、設定示唆回数が1減算更新されるとともに、領域036F052において設定示唆回数アイコンの数が1減算更新され、「いっくよー!」のメッセージが表示される。
その後、図9-27(b)に示すように、キャラクタがハンマーでオブジェクトを叩くようなアニメーション画像が表示される。
その後、図9-27(c)に示すように、ひび割れたオブジェクトの中から白色の雲が現れ、図9-27(d)に示すように、白色の雲によって設定示唆カードが隠される。これにより、遊技者は、設定示唆カードに示された設定示唆アイコンを認識することが困難である。
その後、図9-27(e)に示すように、雲が段階的に小さくなっていき、設定示唆カードが段階的に現れる。
その後、図9-27(f)に示すように、完全に雲が晴れることで遊技者が設定示唆アイコンを認識することができる。また、環状の特定エフェクトによって設定示唆カードが強調される。
その後、図9-27(g)に示すように、エフェクトがない状態で、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンが表示される。
このように、図9-27に示す変形例では、設定示唆カードにおける設定示唆アイコンを遊技者が認識困難となるように、何らかの画像(この例では白い雲の画像)によって設定示唆カードが隠され、段階的に設定示唆カードが見えるようになっている。これにより、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
(ED第2期間における演出態様)
本実施の形態においては、図9-14に示すような演出態様で、ED第2期間において最終設定示唆が行われた。しかしながら、以下のような演出によって最終設定示唆が行われるようにしてもよい。
図9-28は、ED第2期間における演出態様の変形例を示す図である。図9-28(a)に示すように、ED第1期間を振り返るように、設定示唆カード(レアキャラクタEカード)が表示される。レアキャラクタEカードは、現在の設定値が設定6である信頼度が高いため、これが選択されると、現在の設定値が設定6である可能性が高い。
その後、図9-28(b)に示すように、履歴として表示された設定示唆カード(レアキャラクタEカード)が移動して小さく表示される。この例では、白太陽カード、赤太陽カード、キャラクタCカード、およびレアキャラクタEカードがED第1期間の履歴として表示されている。
その後、図9-28(c)に示すように、ED第1期間で表示された複数の設定示唆カードの中から最も有利度の高いレアキャラクタEカードが選択されて、レアキャラクタEの画像とともに「レアキャラクタ!!」というメッセージ画像が表示される。ここで、背景画像が暗く表示されることで、ED第1期間の履歴として表示されていた設定示唆カードは暗く表示されるが、唯一選択されたレアキャラクタEカードについては、エフェクトや明るくなることによって強調される。
なお、「レアキャラクタ!!」というメッセージ画像は、レアキャラクタEカードに合わせて、七色にしたり、キラキラで表現したりしてもよい。このようにすれば、最終の総括メッセージを見た遊技者は、レアキャラクタEカードが選択されたことを即座に認識し易くなるため、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
また、背景画像が暗く表示されることで、ED第1期間の履歴として表示されていた設定示唆カードは暗く表示される。但し、履歴として表示されていた設定示唆カードが暗くなった状態でも、紙吹雪のアニメーション画像は維持されており、紙吹雪が舞うような演出を遊技者に見せることができる。さらに、キャラクタCカードにおけるキラキラの表示も維持されている。さらに、右打ちを促す情報を示す領域036F051については暗くならずに表示が維持される。
以上のように、図9-28に示す変形例に係る特徴部036Fは、以下のように構成されている。
前記第2期間において、前記第2特定表示が表示された旨を示唆するメッセージ画像が表示されるときに、表示中の前記特定表示のうち、前記第2特定表示が強調される(たとえば、図9-28に示すED第2期間における演出態様)。
これによれば、ED第2期間において最も有利度の高いレアキャラクタEカードが選択されたことを遊技者に分かり易く認識させることができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
本実施の形態においては、図9-14や図9-28に示すように、第1の設定示唆カード(たとえば、白太陽カード)と、当該第1の設定示唆カードよりも有利度の高い第2の設定示唆カード(たとえば、赤太陽カード、レアキャラクタEカード)とがED第1期間の履歴として表示されていた場合に、第1の設定示唆カードは明るく表示されないのに対して、第2の設定示唆カードは明るく表示されるものであった。しかしながら、第2の設定示唆カードを強調する演出態様は他のものであってもよい。
たとえば、最終設定示唆として第1の設定示唆カードおよび第2の設定示唆カードの両方に対応するメッセージ画像を表示するが、第2の設定示唆カードに対応するメッセージ画像を、第1の設定示唆カードに対応するメッセージ画像よりも大きく表示したり、長い時間に亘って表示したりすることで、第2の設定示唆カードを強調してもよい。
さらに、最終設定示唆として選択された第2の設定示唆カードの枠を太くしたり、第2の設定示唆カードが画面上で飛び跳ねるようなアニメーション画像が表示されたり、第2の設定示唆カードに対応するメッセージとともに、画面上の最も前面側に第2の設定示唆カードを表示させたりしてもよい。
(ED第1期間における設定示唆カードの切替と第1期間から第2期間への切替)
本実施の形態においては、ED第1期間において設定示唆カードが切り替わるときに出力される音声の内容と、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときに出力される音声の内容とが異なるものであったが、これに限らない。たとえば、ED第1期間において設定示唆カードが切り替わるときには音が出力されないのに対して、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには音が出力されるものであってもよい。また、ED第1期間において設定示唆カードが切り替わるときには音が出力されるのに対して、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときには音が出力されないものであってもよい。
(設定示唆回数の更新)
本実施の形態においては、設定示唆回数が未だ上限回数に達していなければ、一般入賞口10に入賞するか、あるいはオーバー入賞したときに、必ず設定示唆回数が1回分ずつ加算更新されるようになっていた。しかしながら、一般入賞口10への入賞回数が予め決められた所定回数(たとえば、3回)に到達したことを条件に設定示唆回数が1回分ずつ加算更新されてもよいし、オーバー入賞の回数が予め決められた所定回数(たとえば、3回)に到達したことを条件に設定示唆回数が1回分ずつ加算更新されてもよい。
一般入賞口10に入賞するか、あるいはオーバー入賞したときに、その旨を伝えるような特別演出が実行されてもよい。大当り遊技状態において、このような特別演出が実行されると、一般入賞口10への入賞やオーバー入賞したことを遊技者に認識させるとともに、設定示唆回数が更新する条件が成立したことも遊技者に認識させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本実施の形態においては、図9-1の036FS011に示すように、大当り遊技状態において設定示唆回数が上限回数に達しなかった場合に、設定示唆回数が上限回数となるように設定示唆回数を補填するものであったが、以下のように構成してもよい。つまり、変形例に係る特徴部036Fは、以下のように構成されてもよい。
前記有利状態において前記更新条件の成立回数が前記特定回数に達しなかった場合に、前記第1期間において、余った時間を補填する演出として、前記特定表示に関連しない演出を実行するように補填制御を行う補填手段(たとえば、変形例に示すように、ED第1期間で余った時間で設定示唆とは関連しない他の演出を実行する処理)を備える。
これによれば、設定示唆回数が上限回数に達していないために、ED第1期間において設定示唆カードを表示するための演出が規定時間よりも早く完了してしまい、ED第1期間が余ったとしても、設定示唆に関連しない演出を実行することで、ED第1期間における演出が間延びしたものになることを回避することができ、遊技者に対して好適に設定示唆を行うことができる。
設定示唆に関連しない演出としては、たとえば、大当り遊技状態の後の遊技のルールを説明するための演出、パチンコ遊技機1で実行される演出の紹介、パチンコ遊技機1で実行される演出を選択するための画面の表示など、設定示唆に関連しない演出であればいずれのものであってもよい。
本実施の形態においては、図9-12に示すように、ED第1期間からED第2期間に切り替わるときにおいて、画面の1層目がフェードアウトする際に、画面の2層目は常に白色の画像を表示するものであった。しかしながら、これに限らず、画面の2層目は白色以外の単色の画像やグラデーションの画像を常に表示するものであってもよい。このようにしても、画面の1層目がフェードアウトしてからフェードインするときにおける画面の見た目によって、遊技者がED第1期間からED第2期間に切り替わることを認識することができる。
(設定示唆)
本実施の形態においては、第1法則に従った数列に属する設定値として、奇数の設定値を適用した。つまり、第1法則に従った数列として、隣接する項が共通の差(公差)を持つ等差数列を適用するとともに、その初項を1、公差を2としていた。また、本実施の形態においては、最も有利度の高い最高設定値を含む第2法則に従った数列に属する設定値として、偶数の設定値を適用した。つまり、第2法則に従った数列として、隣接する項が共通の差(公差)を持つ等差数列を適用するとともに、その初項を2、公差を2としていた。しかしながら、初項および公差は他の数字を用いてもよい。
たとえば、第1法則に従った数列に属する設定値は、初項を1、公差を1とした、1,2,3であってもよい。また、第2法則に従った数列に属する設定値は、初項を4、公差を1とした、4,5,6であってもよい。
また、最高設定値は、「6」のような数字であったが、「H」のような記号で定められてもよい。
特徴部036Fに係るパチンコ遊技機1で行われる設定示唆は、設定示唆アイコンが示された設定示唆カードを表示することで設定値を示唆するものであったが、これに限らず、設定示唆カードを表示することで設定変更されたことを示唆するものであってもよい。たとえば、設定変更が行われている場合、10%の確率で図9-7に示すようなキャラクタCカードが最終設定示唆として表示され、10%の確率で図9-7に示すようなキャラクタBカードが最終設定示唆として表示されてもよい。さらに、設定変更が行われていない場合、キャラクタCカードは表示されないのに対して、5%の確率でキャラクタBカードが最終設定示唆として表示されてもよい。このようにすれば、最終設定示唆としてキャラクタCカードが表示されたときには設定変更が行われたことが確定する。一方、最終設定示唆としてキャラクタBカードが表示されたときには設定変更が行われたことが確定しないが、設定変更が行われた可能性はある。
(スロットマシンへの適用)
本実施の形態においては、遊技機として、パチンコ遊技機1を適用したが、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を変動表示可能な可変表示部(リール,図柄を視認可能な表示窓)を複数備え、可変表示部を変動表示した後、可変表示部の変動表示を停止することで表示結果(図柄組合せ)を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せである表示結果組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンに対して、上述した基本構成、特徴部147F、および特徴部036Fを適用してもよい。
たとえば、パチンコ遊技機1における大当り遊技状態の代わりに、RB(レギュラーボーナス)やBB(ビッグボーナス)のような小役の当選確率が通常状態よりも高くなる第一種特別役物、CB(チャレンジボーナス)のような全ての小役が当選する第二種特別役物、遊技者にとって有利な入賞を発生させるためにリールを停止させるためのストップスイッチの操作態様(押し順,操作タイミング)を報知するAT(アシストタイム)、リプレイの当選確率が通常状態よりも高いRTにおいてATに制御されるART(アシストリプレイタイム)、当該ATに状態が制御される確率が通常よりも高いCZ(チャンスゾーン)、およびATやCZを含む有利区間を適用してもよい。また、これらの有利状態が終了した後のエンディング期間において、当該有利状態において表示された設定示唆カードの履歴を表示して、最終的な設定示唆を行うものであってもよい。
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A 第1特別図柄表示器、4B 第2特別図柄表示器、5 画像表示装置、5C,5L,5R 飾り図柄表示エリア、6A 入賞球装置、6B 可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、10 一般入賞口、10A 一般入賞口スイッチ、11 主基板、12 演出制御基板、13 音声制御基板、14,17,19 ランプ制御基板、15 中継基板、16 盤側ランプ、18 演出効果ランプ、20 普通図柄表示器、22A 第1始動口スイッチ、22B 第2始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、25A 第1保留表示器、25B 第2保留表示器、25C 普図保留表示器、30 打球操作ハンドル、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、32 可動体、35A コントローラセンサユニット、35B プッシュセンサ、41 通過ゲート、41A ゲートスイッチ、51 錠スイッチ、52 設定切替スイッチ、53 開放センサ、81,82 ソレノイド、100,560 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、104,124 乱数回路、110 スイッチ回路、111 ソレノイド回路、123 表示制御部。

Claims (1)

  1. 遊技を行う遊技機であって、
    遊技者にとっての有利度が異なる複数種類の設定値のうちからいずれかの設定値を設定可能な設定手段と、
    前記設定手段に関する設定示唆を行う設定示唆手段と、を備え、
    前記設定示唆手段によって設定示唆が行われる期間には、設定示唆に関する特定表示が表示される第1期間と、当該第1期間の後の期間であって当該第1期間で表示された当該特定表示の履歴が表示される第2期間とが含まれ、
    前記第1期間において、一の特定表示が表示された後に当該一の特定表示が他の特定表示に切り替わることがあり、
    前記第1期間で一の特定表示から他の特定表示に切り替わるときに出力される音の出力態様と、当該第1期間から前記第2期間に切り替わるときに出力される音の出力態様とが異なる、遊技機。
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