JP2013225602A - 金属板抵抗器 - Google Patents

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政昭 伊藤
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Abstract

【課題】本発明は、小型で低抵抗値かつ電流値検出精度が悪化しない金属板抵抗器を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の金属板抵抗器は、金属板で構成された抵抗体11と、この抵抗体11の下面の両端部に形成された一対の電極12a、12bと、前記抵抗体11の上面に形成された保護膜13とを備え、前記一対の電極12a、12bの互いに対向する側面12cに上面視にて前記一対の電極12a、12bを貫通する凹部14を形成し、かつ前記抵抗体11が前記凹部14を覆うようにしたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種電子機器の電流値検出等に使用される小型で低抵抗値の金属板抵抗器に関するものである。
従来のこの種の金属板抵抗器は、図7に示すように、金属板で構成された抵抗体1と、抵抗体1の下面の両端部に形成された一対の電極2と、少なくとも抵抗体1の上面に形成された保護膜(図示せず)とを備えていた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2002−57009号公報
近年、金属板抵抗器にはより低い抵抗値のものが要望されており、上記した従来の金属板抵抗器において、抵抗値をより低くするには、抵抗体1の厚みを厚くすることと一対の電極2間の距離を短くすることが考えられるが、抵抗体1の厚みを厚くすると製品が大きくなってしまう。
一方、リフローによって実装するときに一対の電極2間の実装用基板上にはんだボールが生じる場合があるが、一対の電極2間の距離を短くすると、このはんだボールと一対の電極2それぞれに形成された実装用はんだとが接触し、ショート不良が発生する場合があるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、小型で低抵抗値かつショート不良の発生を抑制できる金属板抵抗器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、金属板で構成された抵抗体と、この抵抗体の下面の両端部に形成された一対の電極と、少なくとも前記抵抗体の上面に形成された保護膜とを備え、前記一対の電極の互いに対向する側面に上面視で前記一対の電極を貫通する凹部を形成し、かつ前記抵抗体が前記凹部を覆うようにしたもので、この構成によれば、凹部に実装用のはんだを吸い込むことができるため、はんだボールがほとんど発生しないようにすることができ、これにより、小型かつ低抵抗値を図るために一対の電極間の距離を短くしても、ショート不良の発生を抑制できるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、金属板で構成された抵抗体と、この抵抗体の下面の両端部に形成された一対の電極と、少なくとも前記抵抗体の上面に形成された保護膜とを備え、前記一対の電極の互いに対向する側面における前記一対の電極の下面に凹部を形成したもので、この構成によれば、凹部に実装用のはんだを吸い込むことができるため、ショート不良の発生を抑制でき、さらに、一対の電極の凹部が形成されていない上面と抵抗体との接続面積を広く保つことができるため、一対の電極と抵抗体との接続強度を向上させることができるという作用効果が得られるものである。
以上のように本発明の金属板抵抗器は、一対の電極の互いに対向する面に上面視にて一対の電極を貫通する凹部を形成しているため、凹部に実装用のはんだを吸い込むことができ、これにより、はんだボールがほとんど発生しないようにすることができるため、小型かつ低抵抗値を図るために一対の電極間の距離を短くしても、ショート不良の発生を抑制できるという優れた効果を奏するものである。
本発明の一実施の形態における金属板抵抗器の主要部の上面図 同金属板抵抗器の下面図 図1、図2のA−A線断面図 同金属板抵抗器の斜視図 同金属板抵抗器の他の例の断面図 同金属板抵抗器とランドパターンとの関係図 従来の金属板抵抗器の断面図
以下、本発明の一実施の形態における金属板抵抗器について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における金属板抵抗器の主要部の上面図、図2は同金属板抵抗器の主要部の下面図、図3は図1、図2のA−A線断面図、図4は同金属板抵抗器の斜視図である。
本発明の一実施の形態における金属板抵抗器は、図1〜図4に示すように、金属板で構成された抵抗体11と、前記抵抗体11の下面に形成された一対の電極12a、12bと、少なくとも抵抗体11の上面に形成された保護膜13とを備えた構成としていた。さらに、一対の電極12a、12bの互いに対向する側面12cに一対の電極12a、12bを上面視にて貫通する凹部14を形成し、かつ抵抗体11が凹部14を覆うようにしていた。なお、説明を分かり易くするために、図1では抵抗体11の一部を透過させ、かつ保護膜13を省略している。
上記構成において、前記抵抗体11は、ニクロム、銅ニッケル、マンガニン等からなる金属板で構成されている。また、抵抗体11は上面視にて矩形状になっている。なお、抵抗値を調整するために、抵抗体11を貫通するスリットを形成してもよい。
また、前記一対の電極12a、12bは、前記抵抗体11とは別体の導電体で形成され、抵抗体11より導電率の高い銅等の金属で構成されている。さらに、一対の電極12a、12bはそれぞれ、抵抗体11の長手方向の両端部の下面に、溶接、クラッド等の方法で接続されている。また、一対の電極12a、12bの上面の一部は抵抗体11から露出している。
そして、一対の電極12a、12bにはそれぞれ、一対の電極12a、12bを上面から下面まで貫通する凹部14が形成されている。
また、前記凹部14は一対の電極12a、12bの互いに対向する側面12cに設けられ、一対の電極12a、12bの一部を切削、レーザ照射等することによって形成する。なお、図1では、凹部14は一対の電極12a、12bにそれぞれ2つ形成されているが、2つに限定されるものではなく、また、一方の電極12aに形成された凹部14と他方の電極12bに形成された凹部14とは、抵抗体11の長手方向と直交する方向に並んで位置しているが、必ずしもその必要はない。さらに、凹部14の形状は上面視でコ字状になっているが、円弧状、三角形状等の他の形状でもよい。なお、抵抗体11が凹部14を完全に覆うように、すなわち、抵抗体11の下面には必ず一対の電極12a、12bの一部が位置するようにしている。
そしてさらに、一対の電極12a、12bの周囲には電気めっき又はディップにてすずめっきが施されているもので、これにより、金属板抵抗器は実装用基板に実装されるものである。
そしてまた、前記保護膜13は、抵抗体11の上面、抵抗体11の下面における一対の電極12a、12b間、および抵抗体11から露出した一対の電極12a、12bの上面に形成され、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁材で構成されている。
上記した本発明の一実施の形態における金属板抵抗器においては、一対の電極12a、12bの互いに対向する側面12cに上面視にて一対の電極12a、12bを貫通する凹部14を形成しているため、凹部14に実装用のはんだを引き寄せて、吸い込むことができ、これにより、はんだボールがほとんど発生しないようにすることができるため、一対の電極12a、12b間の距離を短くしても、ショート不良の発生を抑制できるという効果が得られるものである。
また、低い抵抗値を得るために一対の電極12a、12b間の距離を短くしても、上記のようにショート不良の発生を抑制できるため、抵抗体11の厚みを厚くして抵抗値を低くする必要はなく、これにより、低抵抗値を実現したうえで小型化を図ることができる。なお、一対の電極12a、12bに凹部14を形成しても、一対の電極12a、12b間の最短距離は変わらないため、抵抗値が高くなるということはない。
さらに、抵抗体11が凹部14を完全に覆い、抵抗体11の下面には必ず一対の電極12a、12bの一部が位置するようにしているため、抵抗体11の上面に形成される保護膜13が凹部14の内部に入り込んで、凹部14の内部に実装用のはんだを逃がすことができなくなるのを防ぐことができ、また、抵抗体11と一対の電極12a、12bとを確実に接続することができる。
そしてさらに、凹部14に入り込んだ実装用はんだによって一対の電極12a、12bと実装用はんだとの接続面積が広くなるため、金属板抵抗器の実装強度が増加する。
なお、図5に示すように、一対の電極12a、12bの互いに対向する側面12cにおける一対の電極12a、12bの下面のみに凹部14を形成してもよい。このとき、一対の電極12a、12bの一部をL字状とし、一対の電極12a、12bの上面の幅を他の部分(一対の電極12a、12bの凹部14が設けられていない部分)の幅と同じにし、下面の幅を、上面の幅、他の部分の幅より狭くする。また、凹部14の厚み(深さ)は一対の電極12a、12bの厚みの30%〜70%が好ましい。そしてこの構成により、一対の電極12a、12bの凹部14が形成されていない上面と抵抗体11との接続面積を広く保つことができるため、一対の電極12a、12bと抵抗体11との接続強度を向上させることができる。
図6は、本発明の一実施の形態における金属板抵抗器とランドパターンとの関係を上面から見たときの透過図である。
図6に示すように、一対の電極12a、12b間の距離が短くなると、ランドパターン15間の距離はさらに短くなるが、本発明のように実装用のはんだを逃がすことができる凹部14を形成することによって、リフローで実装しても一対の電極12a、12b間の実装用基板上にはんだボールが生じることはなく、これにより、ショート不良の発生を抑制できるため、抵抗体11に所定の電流が流れ、電流値検出精度が悪化する等の不具合を防止することができる。
本発明に係る金属板抵抗器は、小型で低抵抗値かつショート不良の発生を抑制できるという効果を有するものであり、特に各種電子機器の電流値検出等に使用される金属板抵抗器等に適用することにより有用となるものである。
11 抵抗体
12a、12b 一対の電極
12c 一対の電極の側面
13 保護膜
14 凹部

Claims (2)

  1. 金属板で構成された抵抗体と、この抵抗体の下面の両端部に形成された一対の電極と、少なくとも前記抵抗体の上面に形成された保護膜とを備え、前記一対の電極の互いに対向する側面に上面視で前記一対の電極を貫通する凹部を形成し、かつ前記抵抗体が前記凹部を覆うようにした金属板抵抗器。
  2. 金属板で構成された抵抗体と、この抵抗体の下面の両端部に形成された一対の電極と、少なくとも前記抵抗体の上面に形成された保護膜とを備え、前記一対の電極の互いに対向する側面における前記一対の電極の下面に凹部を形成した金属板抵抗器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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