JP2013223669A - ボディータオル、及び、ボディータオル織り方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】経糸Vと緯糸Hとを交差状態に織って形成したボディータオルであって、経糸Vとして、モノフィラメント糸1aと、このモノフィラメント糸1aよりも太いマルチフィラメント太糸2とを用い、複数のモノフィラメント糸1aを並設したモノフィラメント糸群1どうしの列間に、マルチフィラメント太糸2を、無撚状態又は略無撚状態で配列して織ってある。
【選択図】図4
Description
(例えば、特許文献1参照)。
因みに、モノフィラメント糸とは、1本のフィラメントから成る糸のことをいい、2本又はそれ以上のフィラメントから成る糸は、マルチフィラメント糸という。
これは、例えば、背中を洗うような場合にも期待でき、ボディータオルを背中側にまわして、両端部をそれぞれ握り、ボディータオルを長手方向(経糸方向)に沿って往復運動させることで、前記凹凸が背中に交互に当たり、刺激感を得ることができる。
しかし、いつも同じ洗い方ではなく、時には、背骨に沿ってボディータオルを幅方向
(緯糸方向)に上下させて洗いたいような場合もあり、この洗い方においては、ボディータオルの前記凹凸は動かす方向(緯糸方向)に沿っているから、肌への刺激感が半減してしまう難点があった。
前記経糸として、モノフィラメント糸と、このモノフィラメント糸よりも太いマルチフィラメント太糸とを用い、
複数のモノフィラメント糸を並設したモノフィラメント糸群どうしの列間に、前記マルチフィラメント太糸を、無撚状態又は略無撚状態で配列して織ってあるところにある。
これは、例えば、ボディータオルの両端部を両手で握りながら体の後にまわして横配置にし、両手を上下方向に往復移動させる動作によって背中を洗うような場合に特に有効である。このような洗い動作によって、背骨に沿った方向で前記凹凸が背中に交互にあたり、今まででは得ることができなかった刺激感が得られる。
一般的に、糸は、撚られることで全体的に締め付けられて縮径し、繊維の毛羽立ち等が抑えられる。その結果、外径のバラツキは少なくなるが、フィラメントの風合いは減少する。
本発明によれば、マルチフィラメント太糸は、無撚状態又は略無撚状態で使用されるから、ボディータオルの前記凹凸の内の凸部に相当するマルチフィラメント太糸そのものが、フィラメントそれぞれの風合いを維持し、繊維の毛羽立ちや、外径のバラツキが、そのまま活かされ、肌に摺れる時の刺激感を、より高めることができる。
また、マルチフィラメント太糸の外径のバラツキが、撚り合わしたものに比べて大きいから、経糸方向での凹凸も大きくなり、ボディータオルを長手方向(経糸方向)に沿って往復運動させる場合にも、その凹凸が背中に交互に当たって、良好な刺激感を得ることができる。
その結果、ボディータオルを幅方向(緯糸方向)に沿って動かして洗う時のみに限らず、長手方向(経糸方向)に沿って動かして洗う時にも、良好な刺激感を得ることができる。
尚、前記マルチフィラメント太糸が、前記モノフィラメント糸の5倍未満の外径の場合は、モノフィラメント糸群とマルチフィラメント太糸との落差が少なすぎて、刺激感が少ない。また、60倍を超える場合は、繊維としての自然観が損なわれ、取扱い難くなる。
前記綜絖による前記経糸の上下位置変更動作と、前記緯糸の横貫通動作と、前記筬による緯糸寄せ動作とを繰り返すことによってボディータオル生地を織るボディータオル織り方法であって、
前記筬の経糸挿通用スリットに、並列配置の複数のモノフィラメント糸からなるモノフィラメント糸群を挿通させると共に、それらのモノフィラメント糸群どうしの列間に位置する別の経糸挿通用スリットに、前記モノフィラメント糸よりも太いマルチフィラメント太糸を、無撚状態又は略無撚状態で挿通させてボディータオル生地を織るところにある。
このようにして織られたボディータオルは、マルチフィラメント太糸とモノフィラメント糸との太さの差による凹凸が、ボディータオル表面の幅方向(緯糸方向)に沿って多数生じ、ボディータオルの幅方向(緯糸方向)に沿って往復運動させる状態で使用した場合、より泡立ち易くなり、肌に前記凹凸が交互に当たることから良好な刺激感が得られる。
これは、例えば、ボディータオルの両端部を両手で握りながら体の後にまわして横配置にし、両手を上下方向に往復移動させる動作によって背中を洗うような場合に特に有効である。このような洗い動作によって、背骨に沿った方向で前記凹凸が背中に交互にあたり、今まででは得ることができなかった刺激感が得られる。
また、マルチフィラメント太糸の外径のバラツキが、撚ったものに比べて大きいから、経糸方向での凹凸も大きくなり、ボディータオルを長手方向(経糸方向)に沿って往復運動させる場合にも、その凹凸が背中に交互に当たって、良好な刺激感を得ることができる。
その結果、ボディータオルを幅方向(緯糸方向)に沿って動かして洗う時のみに限らず、長手方向(経糸方向)に沿って動かして洗う時にも、良好な刺激感を得ることができる。
前記経糸Vとして、図4に示すように、合成樹脂製のモノフィラメント糸1aと、このモノフィラメント糸1aよりも太い合成樹脂製のマルチフィラメント太糸2とを用いて形成してある。
前記緯糸Hは、縮れ加工を施した合成樹脂製のマルチフィラメント糸3によって構成してある。
糸を構成する合成樹脂は、例えば、ポリアミド系樹脂や、ポリエステル樹脂や、他の合成樹脂等を選択することができる。
(例えば、2列)とを交互に繰り返した配列に設定されている。
マルチフィラメント太糸2としては、例えば、300デニールの太さのものを使用できる。
また、マルチフィラメント太糸2は、無撚状態又は略無撚状態で配列されているから、モノフィラメント糸2aのそれぞれの風合いを残した状態の太糸となっており、例えば、一本ずつの毛羽立ちや、不揃いな外径や、曲がり等の影響で、更に良好な刺激感を生み出すことができる。尚、このような作用効果は、マルチフィラメント太糸2を、上述の条件(無撚状態又は略無撚状態)に加えて、糊付けを施さない状態で配列すれば、更に好ましい状態で発揮することができる。
一方、緯糸Hのマルチフィラメント糸3は、縮れ加工を施されているから、伸縮性や弾力性に富み、前記マルチフィラメント太糸2の場合と一味違った軟らかな感触を肌に与えることができる。
織り装置4は、図2に示すように、経糸Vを繰り出し自在に巻き取り保持してある繰り出しロール5と、繰り出しロール5からの多数の経糸Vに緯糸Hを打ち込んで織られたボディータオルTを巻き取る巻き取りロール6と、繰り出しロール5から巻き取りロール6にかけて張り渡された多数の経糸Vを異なる系毎に上下位置変更操作自在な綜絖7と、綜絖7によって上位置と下位置とに配置された前記経糸Vどうしの隙間Sに横方向に貫通させた緯糸Hを巻き取りロール6側に寄せる筬8とを備えて構成してある。
当該実施形態においては、経糸挿通用スリット8aのスリット幅寸法を、前記マルチフィラメント太糸2やモノフィラメント糸群1をそれぞれ挿通させることができるように、通常の織り装置に使用される筬より大きく設定してある。
そして、各経糸挿通用スリット8aの一つの目には、図3に示すように、モノフィラメント糸1aの12本、又は、マルチフィラメント太糸2の2本を挿通させて布を織っている。
図2に示すように、多数の経糸Vを、繰り出しロール5から巻き取りロール6に亘って配置するにあたり、綜絖7と、筬8とに挿通させておき、綜絖7による経糸Vの上下位置変更動作と、前記隙間Sへの緯糸Hの横貫通動作と、筬8による緯糸寄せ動作とを繰り返すことによってボディータオル生地を織ることができる(図4参照)。
また、筬8の経糸挿通用スリット8aに、並列配置の複数のモノフィラメント糸1aからなるモノフィラメント糸群1を挿通させると共に、それらのモノフィラメント糸群1どうしの列間に位置する別の経糸挿通用スリット8aに、前記モノフィラメント糸1aよりも太いマルチフィラメント太糸2を、無撚状態又は略無撚状態で、且つ、糊付けを施さない状態で挿通させてボディータオル生地の織り作業を行う。
以下に他の実施の形態を説明する。
また、モノフィラメント1aやマルチフィラメント太糸2、及び、緯糸Hの各材質は、先の実施形態で説明したポリアミド系樹脂や、ポリエステル樹脂によることに限らず、他の合成樹脂も含めて広い範囲から材料選択することができる。
〈2〉 前記経糸Vのモノフィラメント1aやマルチフィラメント太糸2の太さに関しては、先の実施形態で説明した数値に限るものではない。従って、それぞれの糸についての太さは、特に規定されるものではなく、要するに、マルチフィラメント太糸2は、モノフィラメント1aより太ければよい。
〈3〉 前記モノフィラメント糸群1は、先の実施形態で説明した12本のモノフィラメント糸1aで構成されるものに限るものではなく、複数本であれば任意の本数を設定することができる。
また、筬8の一つの経糸挿通用スリット8aに挿通させる各糸の本数も、モノフィラメント糸1aが12本、マルチフィラメント太糸2が2本に限るものではなく、任意の値に変更することが可能である。
〈4〉 前記経糸Vの配列は、モノフィラメント糸1aを並設したモノフィラメント糸群1の5列と、前記マルチフィラメント太糸2の2列とを交互に繰り返した配列に限定されるものではなく、任意の値に変更することができる。
〈5〉 前記緯糸Hは、先の実施形態で説明した縮れ加工を施されたマルチフィラメント糸3に限るものではなく、例えば、縮れ加工を施してないマルチフィラメント糸で構成したり、マルチフィラメント糸に替えてモノフィラメント糸で構成してあってもよい。
更には、太さの異なる複数種の糸を、ボディータオルTの長手方向(経糸方向)に間隔をあけて配列するものであってもよい。この場合も、材質や太さ等は、任意に設定することができる。
その一例を、図5に示すボディータオルTを例に挙げて説明する。
このボディータオルTの経糸Vは、先の実施形態の場合と同様の仕様を採用している。
また、ボディータオルTの緯糸Hは、先の実施形態で説明した縮れ加工を施したマルチフィラメント糸3に加えて、無撚状態又は略無撚状態で、且つ、糊付けを施さない状態で配列したマルチフィラメント太糸10、及び、マルチフィラメント中太糸11を使用している。
このボディータオルTにおいては、長手方向(経糸方向)に隣接させて、マルチフィラメント太糸10の緯糸Hを複数列織り込み、続いて、マルチフィラメント糸3の緯糸Hを複数列織り込み、続いて、マルチフィラメント中太糸11の緯糸Hを数列織り込み、続いて、マルチフィラメント糸3の緯糸Hを複数列織り込み、このサイクルの繰り返しによって形成してある。
因みに、マルチフィラメント中太糸11は、マルチフィラメント糸3より太く、且つ、マルチフィラメント太糸10よりも細い仕様で形成されている。
一例としては、マルチフィラメント糸3は、100〜500デニール、マルチフィラメント中太糸11は、300〜800デニール、マルチフィラメント太糸10は、500〜2000デニールの値が、ボディータオルTとして適度な刺激感が得られる点で好ましい。
1a モノフィラメント糸
2 マルチフィラメント太糸
7 綜絖
8 筬
8a 経糸挿通用スリット
H 緯糸
S 隙間
V 経糸
Claims (3)
- 経糸と緯糸とを交差状態に織って形成したボディータオルであって、
前記経糸として、モノフィラメント糸と、このモノフィラメント糸よりも太いマルチフィラメント太糸とを用い、
複数のモノフィラメント糸を並設したモノフィラメント糸群どうしの列間に、前記マルチフィラメント太糸を、無撚状態又は略無撚状態で配列して織ってあるボディータオル。 - 前記マルチフィラメント太糸は、前記モノフィラメント糸の5〜60倍の太さに形成されている請求項1に記載のボディータオル。
- 多数の経糸を、繰り出し側から巻き取り側に亘って配置するにあたり、前記多数の経糸を異なる系毎に上下位置変更操作自在な綜絖と、前記綜絖によって上位置と下位置とに配置された前記経糸どうしの隙間に横方向に貫通させた緯糸を前記巻き取り側に寄せる筬とに挿通させておき、
前記綜絖による前記経糸の上下位置変更動作と、前記緯糸の横貫通動作と、前記筬による緯糸寄せ動作とを繰り返すことによってボディータオル生地を織るボディータオル織り方法であって、
前記筬の経糸挿通用スリットに、並列配置の複数のモノフィラメント糸からなるモノフィラメント糸群を挿通させると共に、それらのモノフィラメント糸群どうしの列間に位置する別の経糸挿通用スリットに、前記モノフィラメント糸よりも太いマルチフィラメント太糸を、無撚状態又は略無撚状態で挿通させてボディータオル生地を織るボディータオル織り方法。
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