JP2013221679A - フィンチューブ熱交換器 - Google Patents

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Shuhei Otsubo
周平 大坪
Masaya Honma
雅也 本間
Kenji Nagoshi
健二 名越
Atsuo Okaichi
敦雄 岡市
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Abstract

【課題】コルゲートフィンを用いたフィンチューブ熱交換器の排水性能を改善する。
【解決手段】フィンチューブ熱交換器100は、平行に並べられた複数のフィン31と、気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管21とを備えている。フィン31は、気流方向における少なくとも1つの位置に山部34を有するコルゲートフィンであって、伝熱管21の周囲に形成された管周囲部35と、山部34を形成するように気流方向に対して傾いている第1傾斜部38と、管周囲部35と第1傾斜部38とを互いに接続している第2傾斜部39と、伝熱管21よりも重力方向の下方において第2傾斜部39に形成されたスリット23とを有する。スリット23は、平面視で円弧の形状を有する。
【選択図】図2A

Description

本発明は、フィンチューブ熱交換器に関する。
フィンチューブ熱交換器は、所定間隔で並べられた複数のフィンと、複数のフィンを貫通する伝熱管とによって構成されている。空気は、フィンとフィンとの間を流れて伝熱管の中の流体と熱交換する。
図16は、従来のフィンチューブ熱交換器に使用されたフィンの平面図である。フィン1は、気流方向において山部4と谷部6とが交互に現れるように成形されている。このようなフィンは、一般に「コルゲートフィン(corrugated fin)」と呼ばれている。コルゲートフィンによれば、伝熱面積を増やす効果だけでなく、気流3を蛇行させることによって温度境界層を薄くする効果が得られる。
フィンチューブ熱交換器に共通する1つの技術課題として、排水性能に関する課題がある。フィンの表面に水(凝縮水)が付着すると効率的な熱交換が阻害されるので、フィンの表面から速やかに水が排除されることが望ましい。例えば、特許文献1には、排水スリットを有するフィンが記載されている。特許文献1に記載されたフィンを図17に示す。フィン11には、伝熱管7の下方のドレン滞留域から斜め下に向かって延びる排水スリット8が設けられている。
実開昭64−22186号公報
特許文献1に記載された技術は、曲げられていないフィン(いわゆるフラットフィン)を想定したものであり、その応用範囲は必ずしも広くない。そのため、コルゲートフィンに適用できる技術が望まれている。
本発明は、コルゲートフィンを用いたフィンチューブ熱交換器の排水性能を改善することを目的とする。
すなわち、本発明は、
気体の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィンと、
前記複数のフィンを貫通しており、前記気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管とを備え、
前記フィンは、気流方向における少なくとも1つの位置に山部を有するコルゲートフィンであって、前記伝熱管の周囲に形成された管周囲部と、前記山部を形成するように前記気流方向に対して傾いている第1傾斜部と、前記管周囲部と前記第1傾斜部とを互いに接続している第2傾斜部と、前記伝熱管よりも重力方向の下方において前記第2傾斜部に形成されたスリットとを有し、
前記スリットは、平面視で円弧の形状を有する、フィンチューブ熱交換器を提供する。
フィンの表面に付着した水は、通常、自重によって下方に流れる。しかし、付着した水の一部は、フィンの表面に滞留することがある。水の滞留は、コルゲートフィンにおいて起こりやすい。コルゲートフィンにおいて水が滞留しやすい部分として、管周囲部及び第2傾斜部が挙げられる。フィンの起伏を乗り越えることができない水は、表面積をなるべく小さくする形で管周囲部及び第2傾斜部に滞留し、安定する。
これに対し、本発明によれば、伝熱管よりも下方において第2傾斜部に円弧状のスリットが形成されている。そのため、水は、スリットを通じてフィンの表側からフィンの裏側へと排出される。その後、水は、フィンの裏側で谷部に集められる。谷部に集められた水は、谷部を伝って下方に流れる。その結果、フィンの表面から水が効率的に排除される。
本発明の第1実施形態に係るフィンチューブ熱交換器の斜視図 図1のフィンチューブ熱交換器に用いられたフィンの平面図 図2Aに示すフィンのIIB-IIB線に沿った断面図 図2Aに示すフィンのIIC-IIC線に沿った断面図 図2Aに示すフィンのIID-IID線に沿った断面図 スリットの拡大断面図 スリットの拡大断面図 スリットを有さないフィンの作用説明図 本実施形態のフィンの作用説明図 変形例1に係るフィンの平面図 変形例2に係るフィンの平面図 変形例3に係るフィンの平面図 変形例4に係るフィンの平面図 変形例5に係るフィンの平面図 変形例6に係るフィンの平面図 変形例7に係るフィンの平面図 第2実施形態に係るフィンの平面図 図12Aに示すフィンのXIIB-XIIB線に沿った断面図 図12Aに示すフィンのXIIC-XIIC線に沿った断面図 図12Aに示すフィンのXIID-XIID線に沿った断面図 変形例8に係るフィンの平面図 変形例9に係るフィンの平面図 変形例10に係るフィンの平面図 従来のコルゲートフィンの平面図 特許文献1に記載されたフィンの平面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器100は、空気A(気体)の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィン31と、これらのフィン31を貫通する伝熱管21とを備えている。フィンチューブ熱交換器100は、伝熱管21の内部を流れる媒体Bと、フィン31の表面に沿って流れる空気Aとを熱交換させるように構成されている。媒体Bは、例えば、二酸化炭素、ハイドロフルオロカーボンなどの冷媒である。伝熱管21は、1本につながっていてもよいし、複数本に分かれていてもよい。
フィン31は、前縁30a及び後縁30bを有する。前縁30a及び後縁30bは、それぞれ、直線状である。
本明細書では、フィン31の長手方向を段方向と定義し、フィン31の並び方向を高さ方向と定義し、段方向及び高さ方向の両方に垂直な方向を気流方向(空気Aの流れ方向)と定義する。段方向は、前縁30a又は後縁30bに平行な方向である。気流方向、高さ方向及び段方向は、それぞれ、X方向、Y方向及びZ方向に対応している。段方向は、例えば、重力方向に平行である。気流方向は、例えば、水平方向に平行である。
図2A〜図2Dに示すように、フィン31は、典型的には、長方形かつ平板の形状を有する。本実施形態において、フィン31は一定の間隔(フィンピッチFP)で並べられている。ただし、高さ方向に関して互いに隣り合う2つのフィン31の間隔は必ずしも一定である必要はなく、異なっていてもよい。フィンピッチFPは、例えば、1.0〜1.5mmの範囲に調整されている。図2Bに示すように、フィンピッチFPは、隣り合う2つのフィン31の距離で表される。
前縁30aを含む一定幅の部分及び後縁30bを含む一定幅の部分は、気流方向に平行である。ただし、これらの部分は、成形時にフィン31を金型に固定するために使用される部分であり、フィン31の性能に大きな影響を及ぼさない。
フィン31の材料として、打ち抜き加工された肉厚0.05〜0.8mmのアルミニウム製の平板を好適に使用できる。フィン31の表面にベーマイト処理、親水性塗料の塗布などの親水性処理が施されていてもよい。親水性処理に代えて、撥水処理が施されていてもよい。
フィン31には、複数の貫通孔37hが段方向に沿って一列かつ等間隔で形成されている。複数の貫通孔37hの各中心を通る直線は段方向に平行である。複数の貫通孔37hのそれぞれに伝熱管21が嵌められている。貫通孔37hの周りにはフィンカラー37がフィン31の一部によって形成されており、このフィンカラー37と伝熱管21とが密着している。貫通孔37hの直径は、例えば1〜20mmであり、4mm以下であってもよい。貫通孔37hの直径は、伝熱管21の外径に一致している。段方向で互いに隣り合う2つの貫通孔37hの中心間距離(管ピッチ)は、例えば、貫通孔37hの直径の2〜3倍である。気流方向におけるフィン31の長さは、例えば、15〜25mmである。
図2A〜図2Dに示すように、フィン31は、気流に対して起伏を有するフィンである。フィン31は、気流方向における少なくとも1つの位置に山部34を有する。本実施形態では、フィンカラー37の突出方向と同じ方向に突出している部分を「山部34」と定義している。ただし、フィン31を裏側から観察すると、山部34は、谷部に対応する。山部34は、気流方向に対して交差する方向に延びる稜線を含む。詳細には、隣り合う伝熱管21の間において、山部34の稜線は段方向に平行である。すなわち、フィン31は、コルゲートフィン(波板の形状に成形されたフィン)と呼ばれるフィンである。本実施形態において、フィン31は、気流方向における1つの位置にのみ山部34を有する。前縁30a及び後縁30bがそれぞれ谷部に対応している。気流方向において、山部34の位置は伝熱管21の中心の位置に一致している。ただし、後述するように、山部34(又は谷部)の数は1つに限定されない。
フィン31は、さらに、平坦部35、第1傾斜部38及び第2傾斜部39を有する。平坦部35は、フィンカラー37に隣接している部分であって、貫通孔37hの周囲に形成された管周囲部である。平坦部35は、平面視で円環の形状を有する。平坦部35の表面は、気流方向に平行で高さ方向に垂直である。ただし、平坦部35が気流方向に対して僅かに傾いていてもよい。複数の第1傾斜部38(本実施形態では2つの第1傾斜部38)は、それぞれ、山部34を形成するように気流方向に対して傾いた部分である。第1傾斜部38は、フィン31において最も広い面積を占有している。第1傾斜部38の表面は平坦である。第2傾斜部39は、平坦部35と第1傾斜部38との間の高さの違いを解消するように、平坦部35と第1傾斜部38とを滑らかに接続している部分である。第2傾斜部39の表面は緩やかな曲面で構成されている。平坦部35及び第2傾斜部39は、凹状に形成されている。
第1傾斜部38と第2傾斜部39との境界部分に適度なアール(例えば、R0.5mm〜R2.0mm)が付与されていてもよい。同様に、山部34と第2傾斜部39との境界部分に適度なアール(例えば、R0.5mm〜R2.0mm)が付与されていてもよい。
図2A及び図2Dに示すように、フィン31は、さらに、伝熱管21(又は貫通孔37h)よりも重力方向の下方において第2傾斜部39に形成されたスリット23を有する。スリット23は、フィン31を貫通している。本実施形態では、スリット23の全部が伝熱管21よりも重力方向の下方において第2傾斜部39に形成されている。フィンカラー37の周囲に付着した水は、スリット23を通じてフィン31の表側(第1主面側)からフィン31の裏側(第2主面側)へと排出される。その後、水は、フィン31の裏側で谷部に集められる。谷部に集められた水は、谷部を伝って下方に流れる。その結果、フィン31の表面から水が効率的に排除される。また、スリット23が気流方向に比較的長いので、広範囲の水を集めることができる。
スリット23は、平面視で円弧の形状を有する。平坦部35の外縁の一部がスリット23によって包囲されている。フィン31を平面視したとき、スリット23に重なる仮想的な円の中心は、伝熱管21の中心(又は貫通孔37hの中心)に一致している。つまり、伝熱管21の中心に一致する中心を有する仮想的な円に沿ってスリット23が形成されている。平坦部35も伝熱管21の中心に一致する中心を有する円環の形状を有する。そのため、平坦部35からスリット23までの距離は、概ね一定である。このような構成によれば、フィンカラー37に伝熱管21を密着させるために伝熱管21を拡管したとき、スリット23に応力集中などの影響が及びにくい。これにより、歩留まりが向上し、フィンチューブ熱交換器100の生産性の向上及びコストの削減を期待できる。
図2Aに示すように、互いに隣り合う伝熱管21の間において、山部34は段方向(Z方向)に平行な稜線を含んでいる。フィン31の並び方向(高さ方向)に平行な平面であって、伝熱管21の中心Oと段方向に平行な稜線の端部Eとを通る平面を基準平面H1と定義する。スリット23は基準平面H1を横切っている。このような構成によれば、水が山部34の稜線の端部Eに向かって第2傾斜部39の表面上を流れ、効率的にスリット23に集められる。その結果、水がフィン31の表側から裏側へと十分に排出される。さらに、伝熱管21の中心O(貫通孔37hの中心)を通り、気流方向に垂直な平面を中央平面H3と定義する。本実施形態において、フィン31は、基準平面H1及び中央平面H3に関して対称の構造を有している。基準平面H1は、段方向におけるスリット23の最下点に重なっている。このような構成によれば、フィンカラー37に伝熱管21を密着させるために伝熱管21を拡管したとき、スリット23に応力集中などの影響が及びにくい。フィン31の上流部分とフィン31の下流部分との両方で水を排除する効果を均一に得ることができる。これらの効果は、中央平面H3に関して対称の構造を有する限りにおいて、他の実施形態及び変形例においても得られる。なお、本実施形態及び後述する変形例1〜7では、基準平面H1が中央平面H3に一致している。
スリット23の幅は特に限定されない。ただし、スリット23は、毛細管現象によってフィン31の表側からフィン31の裏側へと水を導くことができる幅Gを有していることが望ましい。
スリット23の幅Gは、例えば、0.01〜1mm(望ましくは、0.05〜0.3mm)の範囲に調節されうる。フィンピッチFPを基準にすると、スリットの幅Gは、0.005FP<G<FP(望ましくは、0.025FP<G<0.3FP)の関係を満足するように調節されうる。幅Gがこのような範囲に調節されていると、水は、フィン31の表側からフィン31の裏側へとスムーズに導かれる。「フィンピッチFP」は、互いに隣り合うフィンの間隔を意味する。
スリット23の断面形状も特に限定されない。スリット23の断面形状の具体例を図3A及び図3Bに示す。図3Aに示す例は、厚さ方向に沿ってフィン31にせん断荷重を加えることによって形成されうる。すなわち、スリット23の長手方向に垂直な断面を観察したとき、スリット23の一方の側(左側)における第2傾斜部39とスリット23の他方の側(右側)における第2傾斜部39との間に段差が付与されることによってスリット23が形成されていている。図3Bに示すスリット23は、鋭利な刃物(例えば、金型に組み込まれたもの)をフィン31の一方の面から突き刺すことによって形成されうる。すなわち、スリット23の長手方向に垂直な断面を観察したとき、スリット23の一方の側(左側)と他方の側(右側)とのそれぞれにおいて第2傾斜部39が弓形に変形することによってスリット23が形成されていてもよい。いずれの形状のスリット23よっても、フィン31の排水性能を改善する効果を得ることができる。なお、スリット23を形成するときの加工の方向も特に限定されない。
次に、図4A及び図4Bを参照して、スリット23の作用を詳細に説明する。
図4Aに示すように、スリットを有さないフィン10において、水Wは、伝熱管12の周囲においてフィン10の表面に付着する。水Wは、フィン10の折れ目に沿って下方(重力方向)に流れ、平坦部15及び傾斜部19に滞留し始める。水Wの一部は、起伏を乗り越えて下方に流れる。しかし、水Wの残部は、表面張力によって平坦部15及び傾斜部19に取り残され、下方に流れることなく、伝熱管12の周囲に滞留する。以降の運転において、水Wが空気の流れを妨げ、かつ大きな熱抵抗となるので、熱交換器の性能は大幅に低下する。なお、図4Aに示すフィン10は、特定の文献に記載されている先行技術ではない。
図4Bに示すように、本実施形態のフィン31は、次のような作用及び効果を奏する。水Wは、伝熱管21の周囲においてフィン31の表面に付着する。水Wは、フィン31の折れ目に沿って下方に流れ、平坦部35及び第2傾斜部39に滞留し始める。水Wの一部は、起伏を乗り越えて下方に流れる。水Wの残部は、表面張力(毛細管現象)及び重力の影響により、スリット23を通じて、フィン31の表側からフィン31の裏側へと浸透する。フィン31の裏側において、山部34は谷部を構成する。従って、水Wがスリット23を通じて到達する先には谷部が待ち構えている。スリット23を通じてフィン31の裏側に浸透した水Wは、谷部に沿って下方に流れる。このようにして、水Wは、フィン31の表面から十分に排除される。その結果、フィンチューブ熱交換器100の本来の性能が発揮され続ける。
ヒートポンプシステムの室外機に本実施形態のフィンチューブ熱交換器100を使用したとき、排水性能の改善によって得られる利益は飛躍的に高まる。
一般に、外気温度が0℃に近づくと、室外機に組み込まれたフィンチューブ熱交換器のフィンの表面に霜が堆積し始める。霜は、フィンチューブ熱交換器の性能を大きく損なうので、霜を溶かして除去するための運転、いわゆるデフロスト運転を定期的に実施する必要がある。ところが、従来のフィン1(図16)によれば、霜が溶けることによって生じた水をフィン1の表面から十分に排除することができない。そのため、霜が溶けることによって生じた水の一部はそのままフィン1の表面に残存し、デフロスト運転の終了後に再凍結する。つまり、霜の融解と残存水の凍結に無駄なエネルギーが消費される。再凍結によって霜(又は氷)がフィン1の表面に堆積すると、デフロスト運転のインターバルを短縮する必要性にも迫られる。
これに対し、図4Bを参照して説明したように、本実施形態のフィンチューブ熱交換器100は優れた排水性能を有しているので、デフロスト運転によって生じた水は、速やかにフィン31の表面から排除される。これにより、無駄なエネルギーの消費、デフロスト運転のインターバルの短縮といった不利益を回避することができる。デフロスト運転後には、水がフィン31の表面から十分に排除されているので、フィンチューブ熱交換器100の本来の性能が確実に発揮される。
(変形例1)
図5に示すように、変形例1に係るフィン31Bは、伝熱管21よりも重力方向の下方に複数のスリット23を有する。詳細には、1対のスリット23が第2傾斜部39に形成されている。1対のスリット23は、それぞれ、平面視で円弧の形状を有している。伝熱管21の中心に一致している中心を有する仮想的な円に沿って、1対のスリット23が形成されている。このように、スリット23の数は1つに限定されない。第1実施形態で説明したフィン31と同じように、フィン31Bも優れた排水性能を有する。1対のスリット23は、中央平面H3に関して対称に形成されている。つまり、フィン31Bも中央平面H3に関して対称の構造を有している。
(変形例2)
図6に示すように、変形例2に係るフィン31Cは、伝熱管21よりも重力方向の下方に複数のスリット23を有する。複数のスリット23は、それぞれ、平面視で円弧の形状を有している。伝熱管21の中心に一致している中心を有する仮想的な円に沿って、複数のスリット23が形成されている。第1実施形態で説明したフィン31と同じように、フィン31Cも優れた排水性能を有する。3つのスリット23のうち、中央に位置しているスリット23は、基準平面H1を横切っている。左側に位置しているスリット23は、基準平面H1及び中央平面H3に関して、右側に位置しているスリット23と対称である。フィン31Cも中央平面H3に関して対称の構造を有している。
(変形例3)
図7に示すように、変形例3に係るフィン31Dにおいて、スリット23は、気流方向の下流側に偏って形成されている。スリット23の半分を超える部分が中央平面H3よりも気流方向の下流側に位置している。詳細には、スリット23の長手方向におけるスリット23の中心が、中央平面H3よりも気流方向の下流側に位置している。このような構成によれば、排水性能を改善しつつ、スリット23に起因する伝熱性能の低下も抑制できる。なぜなら、中央平面H3よりも上流側において、フィン31Dの熱伝達率は相対的に大きく、中央平面H3よりも下流側において、フィン31Dの熱伝達率は相対的に小さいからである。場合によっては、スリット23が中央平面H3よりも気流方向の下流側にのみ形成されていてもよい。伝熱性能の低下を抑制する効果は、特に、気流方向に山部34を1つのみ有するコルゲートフィンで期待できる。
(変形例4)
図8に示すように、変形例4に係るフィン31Eは、伝熱管21の下方だけでなく、伝熱管21の上方にもスリット23を有する。フィン31Eは、伝熱管21よりも重力方向の上方において第2傾斜部39に形成された追加のスリット23をさらに有する。追加のスリット23も平面視で円弧の形状を有する。追加のスリット23に重なる仮想的な円の中心は伝熱管21の中心に一致している。伝熱管21の中心を通り、段方向に垂直な平面を第2基準平面H2と定義したとき、追加のスリット23は、第2基準平面H2に関して、伝熱管21の下方に形成されたスリット23と対称な位置に形成されている。さらに、フィン31Eは、中央平面H3に関して対称の構造を有していてもよい。このような構成によれば、フィン31の上下左右を区別する必要性を排除できるので、フィンチューブ熱交換器100の組み立て作業が容易化する。また、スリット23が伝熱管21の上方にも形成されているので、フィン31Eは、より優れた排水性能を有する。
(変形例5及び6)
図9及び10に示すように、変形例5及び6に係るフィン31F及び31Gは、変形例4に係るフィン31Eと同様に、伝熱管21の上方において第2傾斜部39に形成された追加のスリット23を有する。図9に示すフィン31Fは、図5を参照して説明したフィン31Bに複数の追加のスリット23を設けることによって得られる。図10に示すフィン31Gは、図6を参照して説明したフィン31Cに複数の追加のスリット23を設けることによって得られる。フィン31F及び31Gにおいて、複数の追加のスリット23は、第2基準平面H2に関して、伝熱管21の下方に形成された複数のスリット23と対称な位置に形成されている。従って、変形例5及び6においても、変形例4と同じ効果が得られる。
(変形例7)
図11に示すように、変形例7に係るフィン31Hは、図7を参照して説明したフィン31Dに追加のスリット23を設けることによって得られる。フィン31Hにおいて、追加のスリット23は、第2基準平面H2に関して、伝熱管21の下方に形成されたスリット23と対称な位置に形成されている。スリット23が伝熱管21の上方にも形成されているので、フィン31Hは、より優れた排水性能を有する。
(第2実施形態)
図12A〜図12Dに示すように、本実施形態のフィン41は、気流方向において複数の位置に山部34を有する。すなわち、フィン41は、気流方向において山部34と谷部36とが交互に現れるように成形されている。山部34及び谷部36は、隣り合う伝熱管21の間に位置している。山部34及び谷部36は、それぞれ、段方向に平行な稜線及び段方向に平行な谷線を有する。フィン41もコルゲートフィンと呼ばれるフィンである。本実施形態において、フィン41は、気流方向において2つの山部34と1つの谷部36とを有する。気流方向において、谷部36の位置は伝熱管21の中心の位置に一致している。ただし、谷部36と伝熱管21との位置関係、及び山部34と伝熱管21との位置関係は特に限定されない。山部34の数及び谷部36の数も特に限定されない。
第1実施形態のフィン31と同じように、本実施形態のフィン41も平坦部35、第1傾斜部38及び第2傾斜部39を有する。これらの構造は、第1実施形態で説明した通りである。第2傾斜部39は、詳細には、気流方向の上流部分39aと下流部分39bとを含む。上流部分39aは、中央平面H3よりも気流方向の上流側に位置している部分である。下流部分39bは、中央平面H3よりも気流方向の下流側に位置している部分である。中央平面H3は、伝熱管21の中心O(貫通孔37hの中心)を通り、気流方向に垂直な平面である。
フィン41も第2傾斜部39に形成されたスリット23を少なくとも1つ有する。詳細には、第2傾斜部39の上流部分39aと下流部分39bのそれぞれにスリット23が形成されている。フィン41は、気流方向において複数の位置に山部34を有する。山部34のそれぞれに対応する形で複数のスリット23が第2傾斜部39に形成されている。このような構成によれば、第2傾斜部39の上流部分39a及び下流部分の両方に水が滞留することを防止できる。
複数のスリット23は、それぞれ、平面視で円弧の形状を有する。複数のスリット23に重なる仮想的な円の中心は、伝熱管21の中心(貫通孔37hの中心)に一致している。つまり、伝熱管21の中心に一致する中心を有する仮想的な円に沿ってスリット23がそれぞれ形成されている。平坦部35も伝熱管21の中心に一致する中心を有する円環の形状を有する。フィン41の並び方向(高さ方向)に平行な平面であって、伝熱管21の中心Oと段方向に平行な稜線の端部Eとを通る平面を基準平面H1と定義する。本実施形態においても、スリット23は基準平面H1を横切っている。
なお、上流部分39a及び下流部分39bのうち、上流部分39aにのみスリット23が形成されていてもよいし、下流部分39bにのみスリット23が形成されていてもよい。
(変形例8)
図13に示すように、変形例8に係るフィン41Bは、伝熱管21よりも重力方向の下方において、第2傾斜部39の上流部分39aに形成された複数のスリット23を有する。同様に、フィン41Bは、第2傾斜部39の下流部分39bに形成された複数のスリット23を有する。このように、第2傾斜部39におけるスリット23の数は特に限定されない。
(変形例9)
図14に示すように、変形例9に係るフィン41Cは、伝熱管21の上方において第2傾斜部39に形成された追加のスリット23を有する。フィン41Cは、図12Aを参照して説明したフィン41に複数の追加のスリット23を設けることによって得られる。複数の追加のスリット23は、第2基準平面H2に関して、伝熱管21の下方に形成された複数のスリット23と対称な位置にそれぞれ形成されている。従って、変形例9においても、変形例4と同じ効果が得られる。
(変形例10)
図15に示すように、変形例10に係るフィン41Dは、伝熱管21の上方において第2傾斜部39の上流部分39aに形成された複数の追加のスリット23を有する。フィン41Dは、さらに、伝熱管21の上方において第2傾斜部39の下流部分39bに形成された複数の追加のスリット23を有する。フィン41Dは、図13を参照して説明したフィン41Bに複数の追加のスリット23を設けることによって得られる。従って、変形例10においても、変形例4と同じ効果が得られる。
本発明のフィンチューブ熱交換器は、空気調和装置、給湯装置、暖房装置などに用いられるヒートポンプに有用である。特に、冷媒を蒸発させるための蒸発器に有用である。
21 伝熱管
23 スリット
30a 前縁
30b 後縁
31,31B〜31H,41,41B,41C,41D フィン
34 山部
35 平坦部
36 谷部
37 フィンカラー
37h 貫通孔
38 第1傾斜部
39 第2傾斜部
39a 上流部分
39b 下流部分
100 フィンチューブ熱交換器
H1 基準平面
H2 第2基準平面
H3 中央平面
E 稜線の端部

Claims (8)

  1. 気体の流路を形成するために平行に並べられた複数のフィンと、
    前記複数のフィンを貫通しており、前記気体と熱交換する媒体が内部を流れるように構成された伝熱管とを備え、
    前記フィンは、気流方向における少なくとも1つの位置に山部を有するコルゲートフィンであって、前記伝熱管の周囲に形成された管周囲部と、前記山部を形成するように前記気流方向に対して傾いている第1傾斜部と、前記管周囲部と前記第1傾斜部とを互いに接続している第2傾斜部と、前記伝熱管よりも重力方向の下方において前記第2傾斜部に形成されたスリットとを有し、
    前記スリットは、平面視で円弧の形状を有する、フィンチューブ熱交換器。
  2. 前記フィンを平面視したとき、前記スリットに重なる仮想的な円の中心が前記伝熱管の中心に一致している、請求項1に記載のフィンチューブ熱交換器。
  3. 前記スリットは、毛細管現象によって前記フィンの表側から前記フィンの裏側へと水を導くことができる幅を有する、請求項1又は2に記載のフィンチューブ熱交換器。
  4. 前記気流方向及び前記複数のフィンの並び方向の両方に垂直な方向を段方向と定義したとき、
    互いに隣り合う前記伝熱管の間において、前記山部が前記段方向に平行な稜線を含み、
    前記並び方向に平行な平面であって、前記伝熱管の中心と前記段方向に平行な前記稜線の端部とを通る平面を基準平面と定義したとき、
    前記スリットが前記基準平面を横切っている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  5. 前記伝熱管の中心を通り、前記気流方向に垂直な平面を中央平面と定義したとき、
    前記スリットの半分を超える部分が前記中央平面よりも前記気流方向の下流側に位置している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  6. 前記フィンは、前記伝熱管よりも重力方向の上方において前記第2傾斜部に形成された追加のスリットをさらに有し、
    前記追加のスリットが平面視で円弧の形状を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  7. 前記フィンは、前記気流方向における1つの位置にのみ前記山部を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
  8. 前記フィンは、前記気流方向において複数の位置に前記山部を有し、
    前記山部のそれぞれに対応する形で複数の前記スリットが前記第2傾斜部に形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィンチューブ熱交換器。
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