JP2013221619A - 金属ガスケット - Google Patents

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Abstract

【課題】トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる金属ガスケットの提供を目的とする。
【解決手段】金属ガスケット10は、円筒状に形成された柱状部11と、この柱状部11の外周面の全周にわたって径方向に延びるビーム部12と、このビーム部12の周面中央に形成された円周溝13とを備え、第一シール部111及び第三シール部112は突条に形成され、第二シール部122は一端側円盤部121が変形することによって形成され、第四シール部124は他端側円盤部123が変形することによって形成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、金属ガスケットに関し、特に、半導体製造装置や原子力装置などで使われる超高真空機器において、流体の漏れを防止するために用いられる金属ガスケットに関する。
従来、半導体製造装置等では、高い気密性を得る目的で、各種の金属ガスケットが使用されている。
たとえば、金属中空Oリングガスケットは、ステンレス鋼やインコネルなどの金属パイプを曲げ加工等でリング状に成形し、その両端を相互に溶接することによって製造されている。この金属中空Oリングガスケットは、強い締付圧力を与えて金属リングを変形させることによって、シールが行われる。
ところが、上記の金属中空Oリングガスケットは、前述したようにリング状に曲げ加工した金属パイプの両端を相互に溶接することによって製造するため、通常、溶接の際のバリがパイプの内外部に残る。そして、外側のバリを切削・研磨等によって削除処理すると、パイプの肉厚が多少薄くなり、締め付けたときに、溶接部分とその他の部分の圧縮強度が不均一になることがある。
これにより、超高真空を要求される用途に用いられる場合、肉厚が薄くなった溶接部分から漏れが発生することがあった。
また、各種の金属ガスケットが、半導体製造装置内のガス供給ラインの中で用いられてきたが、このガス供給ラインをコンパクト化するために、集積化ガスシステムとして標準化する動きが、SEMI(Semiconductor
Equipment and Materials International)の中で進められてきた。この集積化ガスシステムに用いられるガスケットの特性としては、1×10−11Pa・m/secHe以下の超高真空度を維持できることに加えて、同一フランジで20回以上ガスケットを交換してもシール可能なことが要求されている。
この集積化ガスシステムでは、ガス流路を構成するフランジとバルブ、フィルター等の各部品の間に金属ガスケットを入れてボルトで固定するが、ボルトの径が細いため、ボルトに大きな力を加えることができず、金属ガスケットには、シールに必要な締め付け力の低減が要望されている。
そして、上記の要求や要望に応えるために、様々な技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、第1非密封面と、第1環状密封ダムを間につくるように第1部材と接触するため第1軸方向に向いた第1環状密封面を持つ第1突起部とを有する第1環状ビーム部と、第2非密封面と、第2環状密封ダムを間につくるように第2部材と接触するため前記第1方向とは逆の第2軸方向に向いた第2環状密封面を持つ第2突起部とを有する第2環状ビーム部と、中央通路を形成するように前記第1及び第2密封面の間に延びている環状内面と、前記第1及び第2密封面の間に前記環状内面から離間して延びており、前記第1及び第2環状ビーム部間に、これらに対して実質的に垂直に延びる材料の環状コラム部を形成している環状外面とを備え、前記環状内面及び外面の一方は、前記環状コラム部の有効最小幅を少なくとも部分的に画定するために、実質的に半径方向に向かって延びる環状凹部を有している金属シールの技術が開示されている。
また、特許文献2には、断面が外周側に開口部を持つ横U字形状となる環状の金属ガスケットにおいて、相手面と接触する平坦な相対する2つのシール面の周方向に少なくとも1つの環状の台形断面の突起が設けられ、前記環状の突起の頂部中央がガスケット中央の肉厚tの範囲内に位置づけられていることを特徴とする金属ガスケットの技術が開示されている。
また、特許文献3には、断面が外周側に開口部を持つ横U字またはコの字形状となる環状の金属ガスケットにおいて、相手面と接触する平坦な相対する2つのシール面の周方向最内部にガスケット中央の肉厚tの40%以上の幅、かつガスケットの高さHの5%以上の高さを持つ環状の空間を設け、断面を音叉形状としたことを特徴とする金属ガスケットの技術が開示されている。
また、特許文献4には、ビードと、該ビード部の横側から連接しているとともに、シール材の軸に対して直交して延在する第1および第2ウィング部とを備え、軸方向に沿う横断面形状がV字形であって、それらが取り付けられている、テーパーしてV字形をなす分岐部の表面が、シール材の軸に直交するビード部の平坦面に対してわずかに傾斜している環状体からなる金属製静的シール材の技術が開示している。
特開2001−355731号公報 特開2003−194225号公報 特開2004−301159号公報 特開昭64−500137号公報
しかしながら、上述した特許文献1、2、3の技術においては、各シール面に対するシール部がそれぞれ一箇所であることから、シールの信頼性を向上させることなどが要望されていた。
また、特許文献4の技術は、各シール面に対するシール部がそれぞれ二箇所であるものの、上述したように、半導体製造装置内のガス供給ラインの中で用いることや、この集積化ガスシステムに用いられるガスケットの特性としての要求を満たすには改良の余地があった。
さらに、金属ガスケットにおいては、シール性をより向上させることや、シールに必要な締め付け力をより小さくすることが要望されている。
本発明は、上記事情にかんがみ提案されたものであり、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる金属ガスケットの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の金属ガスケットは、円筒状に形成された柱状部と、この柱状部の外周面の全周にわたって径方向に延びるビーム部と、このビーム部の周面中央に形成された円周溝とを備える金属ガスケットであって、前記柱状部と前記ビーム部は変形可能に形成され、前記柱状部の一端及び前記ビーム部の一端側円盤部の表面で形成される第一面に、第一対象物と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第一シール部及び第二シール部を設けるとともに、前記柱状部の他端及び前記ビーム部の他端側円盤部の表面で形成される第二面に、第二対象物と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第三シール部及び第四シール部を設け、前記第一シール部は突条に形成され、前記第二シール部は、前記突条の第一シール部が第一対象物によって押圧されたときに、前記ビーム部の一端側円盤部が前記第一対象物側に向かって変形することによって形成され、前記第三シール部は突条に形成され、前記第四シール部は、前記突条の前記第三シール部が第二対象物によって押圧されたときに、前記ビーム部の他端側円盤部が前記第二対象物側に向かって変形することによって形成される構成としてある。
本発明の金属ガスケットによれば、第一シール部、第二シール部、第三シール部、及び第四シール部を有することによって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができ、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの概略平面図を示している。 図2は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は側面図を示しており、(b)は図1のA−A断面図を示している。 図3は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの、圧縮する前の状態を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図4は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの、圧縮した後の状態を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。 図5は、本発明の第二実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB−B断面図を示している。 図6は、本発明の第三実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はC−C断面図を示している。 図7は、本発明の第四実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はD−D断面図を示している。 図8は、本発明の実施例1にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。 図9は、本発明の実施例2にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。 図10は、本発明の実施例3にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。 図11は、本発明の実施例4にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。
[第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの概略平面図を示している。
また、図2は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は側面図を示しており、(b)は図1のA−A断面図を示している。
図11において、本実施形態の金属ガスケット10は、ほぼ円筒状に形成された柱状部11と、この柱状部11の外周面VLの全周にわたって径方向に延びるビーム部12と、このビーム部12の周面中央に形成された円周溝13とを備えている。
また、上記の柱状部11及びビーム部12は、後述するように、変形可能に形成されている。
ビーム部12は、円周溝13が形成されることによって、一端側円盤部121及び他端側円盤部123形成されている。すなわち、一端側円盤部121は、柱状部11の一端側から全周にわたって径方向に、片持梁状に延びており、他端側円盤部123は、柱状部11の他端側から全周にわたって径方向に、片持梁状に延びている。
また、円周溝13の断面形状は、ほぼ長円を二等分した形状としてあり、本実施形態の円周溝13は、柱状部11の外周面VLまで達しない構造としてある。
なお、柱状部11とビーム部12とはつながっており、この状態において、柱状部11の外周面VLとは、図2(b)に示すように、仮想の外周面であり、外周面VLの外側の部分がビーム部12であり、外周面VLの内側の部分が柱状部11である。
金属ガスケット10は、柱状部11の一端及びビーム部12の一端側円盤部121の表面で形成される第一面PL1に、第一対象物B1(図3、4参照)と接触してそれぞれが円環状の密閉部(すなわち、第一密閉部21及び第二密閉部22)を形成する第一シール部111及び第二シール部122が設けられている。
また、金属ガスケット10は、柱状部11の他端及びビーム部12の他端側円盤部123の表面で形成される第二面PL2に、第二対象物B2(図3、4参照)と接触してそれぞれが円環状の密閉部(すなわち、第三密閉部23及び第四密閉部24)を形成する第三シール部112及び第四シール部124が設けられている。
上記の第一シール部111は突条に形成されており、第二シール部122は、後述するように、突条の第一シール部111が第一対象物B1によって押圧されたときに、ビーム部12の一端側円盤部121が変形することによって形成される。
また、第三シール部112は突条に形成されており、第四シール部124は、後述するように、突条の第三シール部112が第二対象物B2によって押圧されたときに、ビーム部12の他端側円盤部123が変形することによって形成される。
なお、突条とは、リング状の凸部といった意味である。
ここで、好ましくは、突条の第一シール部111及び第三シール部112は、柱状部11の一端側かつ外側の縁部及び他端側かつ外側の縁部に、径方向断面山形にそれぞれ形成され、この山形の断面頂部幅W(図2(b)参照)は、山形の高さHより短く形成してあるとよい。
このようにすると、山形の断面頂部は、幅Wの円環状の平面を有するので、第一対象物B1及び第二対象物B2によって押圧されたときに、上記平面で接触し、異常な集中荷重が発生せず、ほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができる。また、第一対象物B1及び第二対象物B2によって押圧されたときに、突条の第一シール部111及び第三シール部112は、圧縮方向に変形するが、山形の断面頂部幅Wが、山形の高さHより短く形成してあると、接触面積を小さくすることで、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
なお、山形の高さHは、柱状部11の端面からの高さをいう。本実施形態では、柱状部11の各端面の内側に第一凹部113及び第二凹部114が形成されているが、柱状部11の各端面は、第一面PL1及び第二面PL2となる。
また、さらに好ましくは、山形の断面頂部幅Wを、山形の高さHの2/3より短く形成するとよい。
このようにすると、第一対象物B1及び第二対象物B2によって押圧されたときに、突条の第一シール部111及び第三シール部112の接触面積をさらに少なくすることができ、シールに必要な締め付け力をさらに小さくすることができる。
なお、山形の断面頂部幅Wは、通常、パーティクルを噛み込んでもリークを発生させない程度の長さを有している。
また、本実施形態では、柱状部11の一端側かつ内側の縁部及び他端側かつ内側の縁部に、第一凹部113及び第二凹部114がそれぞれ形成してある。すなわち、第一シール部111の内側の斜面が延長され、第一面PL1より他端側の位置に、第一凹部113が形成され、また、第三シール部112の内側の斜面が延長され、第二面PL2より一端側の位置に、第二凹部114が形成されている。
このようにすると、第一対象物B1及び第二対象物B2によって押圧されたときに、第一凹部113及び第二凹部114の表面が第一対象物B1及び第二対象物B2と接触しないので、その分シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
また、好ましくは、第一シール部111と第二シール部122をほぼ同心円状に形成し、第三シール部112と第四シール部124もほぼ同心円状に形成するとよい。
このようにすると、突条の第一シール部111が第一対象物B1によって押圧されたときに、ビーム部12の一端側円盤部121の変形量を周方向においてほぼ同じにすることができ、変形によって形成される第二シール部122の形状が安定し、第二シール部122は、周方向においてほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができる。
同様に、突条の第三シール部112が第二対象物B2によって押圧されたときに、ビーム部12の他端側円盤部123の変形量を周方向においてほぼ同じにすることができ、変形によって形成される第四シール部124の形状が安定し、第四シール部124は、周方向においてほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができる。
なお、一端側円盤部121の一端側の縁部、及び、他端側円盤部123の他端側の縁部は、通常、面取りが施されている。
また、好ましくは、金属ガスケット10は、第一シール部111と第一対象物B1とによって形成される第一密閉部21(図4参照)の気密性が、第二シール部122と第一対象物B1とによって形成される第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあるとよい。
また、好ましくは、第三シール部112と第二対象物B2とによって形成される第三密閉部23(図4参照)の気密性が、第四シール部124と第二対象物B2とによって形成される第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるとよい。
このようにすると、第一シール部111及び第三シール部112によって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。さらに、第二シール部122及び第四シール部124が、補足的にシールすることによって、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。また、第一シール部111及び第二シール部122が第一対象物B1と接触し、第三シール部112及び第四シール部124が第二対象物B2と接触することによって、シールされているときの金属ガスケット10が安定し、圧力変動や振動などに対するシールの信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、第一密閉部21の気密性が、第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるが、これに限定されるものではない。
たとえば、第一密閉部21の気密性が、第二密閉部22の気密性とほぼ同じ、あるいは、第二密閉部22の気密性よりも低くなるように構成したり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性とほぼ同じ、あるいは、第四密閉部24の気密性よりも低くなるように構成してもよい。
すなわち、本実施形態の金属ガスケット10は、通常、クリーンルーム内で使用されるが、第一シール部111と第二シール部122、及び、第三シール部112と第四シール部124を有している。したがって、たとえば、図示してないが、第一シール部111及び第三シール部112だけを有するものと比べると、パーティクルの噛み込みによるシール不良のリスクを約1/2に低減できるので、この点においても、シールの信頼性を向上させることができる。
また、好ましくは、第二シール部122及び第四シール部124が、ビーム部12に形成した円周溝13とビーム部12の軸方向において重なっているとよい。すなわち、金属ガスケット10は、一端側円盤部121が変形によって第一対象物B1と接触する第二シール部122を有しており、他端側円盤部123が変形によって第二対象物B2と接触する第四シール部124を有している。
このようにすると、構造を複雑にすることなく、第二シール部122及び第四シール部124を形成することができる。
また、金属ガスケット10には、通常、ステンレス鋼やインコネル等の金属材料、あるいは、それらの表面にニッケル等の軟質金属をメッキ又は蒸着させたものが使用される。
また、金属ガスケット10が半導体産業で使用される場合には、耐食性に優れているSUS316L、又は、その真空二重溶解材もしくは真空三重溶解材(汚染の原因となる各種の化学成分を低減するために、2回〜3回と真空中で溶解/精錬を行った材料)などのようなオーステナイト系ステンレス鋼の単一材料が好ましい。
なお、金属ガスケット10は、金属丸棒又は金属チューブに対して、切削加工と、丸削り、フライス削り、研削又はローレット削り等の材料を切除する周知の機械加工などとを行うことによって、形成することができ、さらに、何ら材料を切除しない型鍛造等の方法によっても、形成することができる。
次に、上記構成の金属ガスケット10は、一対の対象物間に挟んで圧縮して用いるものであるから、その状態などについて、図面を参照して説明する。
図3は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの、圧縮する前の状態を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
また、図4は、本発明の第一実施形態にかかる金属ガスケットの、圧縮した後の状態を説明するための要部の概略拡大断面図を示している。
図3に示すように、金属ガスケット10は、第一対象物B1と第二対象物B2との間に配置される。
第一対象物B1は、リテーナLTと当接する第二当接面B12と、金属ガスケット10を収容する凹部を形成する第一当接面B11とを有する。
また、第二対象物B2は、リテーナLTと当接する第二当接面B22と、金属ガスケット10を収容する凹部を形成する第一当接面B21とを有する。
リテーナLTは、第一対象物B1の第二当接面B12と第二対象物B2の第二当接面B22との間に挟まれ、金属ガスケット10の一端側円盤部121と他端側円盤部123との間に入り込み、金属ガスケット10を仮固定する。
この際、第一対象物B1と第二対象物B2との間に配置された金属ガスケット10は、第一シール部111が第一当接面B11に当接しており、第三シール部112が第一当接面B21に当接している。
また、図3に示す状態から、さらに、第一対象物B1と第二対象物B2とを近づけると、金属ガスケット10は、第一シール部111と第三シール部112とが押されて潰れ始める。
次に、図4に示すように、第一対象物B1と第二対象物B2とがリテーナLTを介して当接した状態になると、第一シール部111と第三シール部112とが潰れて変形した状態となる。
この状態になると、第一シール部111と第一対象物B1とが接触することによって、第一密閉部21が形成され、また、突条の第一シール部111が第一対象物B1によって押圧されることにより、ビーム部12の一端側円盤部121の外周部が第一対象物B1の方向に変形し、第一対象物B1と接触する第二シール部122を形成し、これにより、第二シール部122と第一対象物B1との接触した部分が第二密閉部22となる。
また、同様に、第三シール部112と第二対象物B2とが接触することによって、第三密閉部23が形成され、また、突条の第三シール部112が第二対象物B2によって押圧されることにより、ビーム部12の他端側円盤部123の外周部が第二対象物B2の方向に変形し、第二対象物B2と接触する第四シール部124を形成し、これにより、第四シール部124と第二対象物B2の接触した部分が第四密閉部24となる。
すなわち、金属ガスケット10は、上述したように、第一シール部111及び第三シール部112において、ほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができ、また、接触面積を小さくすることで、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
さらに、金属ガスケット10は、第一密閉部21の気密性が第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるので、第一シール部111及び第三シール部112によって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。また、第二シール部122及び第四シール部124が、補足的にシールすることなどによって、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の金属ガスケット10によれば、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
[第二実施形態]
図5は、本発明の第二実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB−B断面図を示している。
図5において、本実施形態の金属ガスケット10aは、上述した第一実施形態の金属ガスケット10と比べると、ビーム部12aに形成した円周溝13aの最深部が、柱状部11aの外周面(VL)にほぼ位置している点、並びに、ビーム部12aの一端側円盤部121a及び他端側円盤部123aに、それぞれ第一凹部125及び第二凹部126を形成した点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、金属ガスケット10とほぼ同様としてある。
したがって、図5において、図1、図2と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
柱状部11aは、第一実施形態の柱状部11と比べると、第一凹部113及び第二凹部114に対応する部分がなく、その分、厚さが薄くなっている点などが相違する。また、柱状部11aは、一端側に、第一シール部111とほぼ同じ形状の第一シール部111aが形成されており、他端側に、第三シール部112とほぼ同じ形状の第三シール部112aが形成されている。
また、ビーム部12aは、一端側円盤部121aの一端側の表面の内側縁部に、リング溝として、断面形状がほぼ矩形状の第一凹部125が形成されており、また、他端側円盤部123aの他端側の表面の内側縁部に、リング溝として、断面形状がほぼ矩形状の第二凹部126が形成されている。
金属ガスケット10aは、第一面PL1に、第一対象物B1と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第一シール部111a及び第二シール部122aが設けられている。
また、金属ガスケット10aは、第二面PL2に、第二対象物B2と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第三シール部112a及び第四シール部124aが設けられている。
なお、第二シール部122aは、一端側円盤部121aの一端側の表面であって、第一凹部125の近傍の部分であり、第四シール部124aは、他端側円盤部123aの他端側の表面であって、第二凹部126の近傍の部分である。
また、第一シール部111aと第二シール部122aは、ほぼ同心円状に形成され、第三シール部112aと第四シール部124aもほぼ同心円状に形成されている。
上記構成の金属ガスケット10aは、第一実施形態とほぼ同様に、第一シール部111a及び第三シール部112aにおいて、ほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができ、また、接触面積を小さくすることで、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
さらに、金属ガスケット10aは、第一密閉部21の気密性が第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるので、第一シール部111a及び第三シール部112aによって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。また、第二シール部122a及び第四シール部124aが、補足的にシールすることなどによって、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の金属ガスケット10aによれば、第一実施形態とほぼ同様に、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
[第三実施形態]
図6は、本発明の第三実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はC−C断面図を示している。
図6において、本実施形態の金属ガスケット10bは、第二実施形態の金属ガスケット10aと比べると、第一凹部125及び第二凹部126の代わりに、断面形状がほぼ三角形状の第一凹部125b及び第二凹部126bが形成された点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、金属ガスケット10aとほぼ同様としてある。
したがって、図6において、図5と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ビーム部12bは、一端側円盤部121bの一端側の表面の内側縁部に、リング溝として、断面形状がほぼ直角三角形状の第一凹部125bが形成されており、また、他端側円盤部123bの他端側の表面の内側縁部に、リング溝として、断面形状がほぼ直角三角形状の第二凹部126bが形成されている。
金属ガスケット10bは、第一面PL1に、第一対象物B1と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第一シール部111a及び第二シール部122bが設けられている。
また、金属ガスケット10bは、第二面PL2に、第二対象物B2と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第三シール部112a及び第四シール部124bが設けられている。
なお、第二シール部122bは、一端側円盤部121bの一端側の表面であって、第一凹部125bの傾斜面の近傍の部分であり、第四シール部124bは、他端側円盤部123bの他端側の表面であって、第二凹部126bの傾斜面の近傍の部分である。
また、第一シール部111aと第二シール部122bは、ほぼ同心円状に形成され、第三シール部112aと第四シール部124bもほぼ同心円状に形成されている。
上記構成の金属ガスケット10bは、第二実施形態とほぼ同様に、第一シール部111a及び第三シール部112aにおいて、ほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができ、また、接触面積を小さくすることで、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
さらに、金属ガスケット10bは、第一密閉部21の気密性が第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるので、第一シール部111a及び第三シール部112aによって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。また、第二シール部122b及び第四シール部124bが、補足的にシールすることなどによって、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の金属ガスケット10bによれば、第二実施形態とほぼ同様に、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
[第四実施形態]
図7は、本発明の第四実施形態にかかる金属ガスケットの概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はD−D断面図を示している。
図7において、本実施形態の金属ガスケット10cは、第二実施形態の金属ガスケット10aと比べると、突出量の大きい第一シール部111cと第三シール部112cが形成された点、及び、第一凹部125と第二凹部126が形成されていない点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、金属ガスケット10aとほぼ同様としてある。
したがって、図7において、図5と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
本実施形態では、第一凹部125と第二凹部126を形成せず、第一シール部111cと第三シール部112cの突出量を調整している。すなわち、第一シール部111c及び第三シール部112cは、第一シール部111a及び第三シール部112aと比べると、それぞれ突出量が約二倍となるように形成されており、その分、斜面の角度が急になっている。
金属ガスケット10cは、第一面PL1に、第一対象物B1と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第一シール部111c及び第二シール部122cが設けられている。
また、金属ガスケット10cは、第二面PL2に、第二対象物B2と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第三シール部112c及び第四シール部124cが設けられている。
なお、第二シール部122cは、一端側円盤部121cの一端側の表面であって、外側の縁部(面取り部より内側の縁部)の近傍の部分であり、第四シール部124cは、他端側円盤部123cの他端側の表面であって、外側の縁部(面取り部より内側の縁部)の近傍の部分である。
また、第一シール部111cと第二シール部122cは、ほぼ同心円状に形成され、第三シール部112cと第四シール部124cもほぼ同心円状に形成されている。
上記構成の金属ガスケット10cは、第二実施形態とほぼ同様に、第一シール部111c及び第三シール部112cにおいて、ほぼ均一な面圧分布が得られ、良好なシール性を発揮することができ、また、接触面積を小さくすることで、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
さらに、金属ガスケット10cは、第一密閉部21の気密性が第二密閉部22の気密性よりも高くなるように構成してあり、第三密閉部23の気密性が、第四密閉部24の気密性よりも高くなるように構成してあるので、第一シール部111c及び第三シール部112cによって、確実、かつ、良好なシール性を発揮することができ、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。また、第二シール部122c及び第四シール部124cが、補足的にシールすることなどによって、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態の金属ガスケット10cによれば、第二実施形態とほぼ同様に、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができる。
なお、ビーム部12cに形成した円周溝13aの最深部は、材質等によっては、第一実施形態のものと同じように、柱状部11aの外周面(VL)から離れた位置とすることも可能である。
「実施例1」
実施例1として、上記第一実施形態の金属ガスケット10に対して、有限要素法を用いて応力解析を行った。次に、この実施例1について、図面を参照して説明する。
図8は、本発明の実施例1にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。
応力解析を行った金属ガスケット10の形状は、図8(a)に示す形状とほぼ同様としてあり、金属ガスケット10の材料の物性値として、SUS316Lの物性値を用いた。
また、金属ガスケット10は、図4に示すように、第一対象物B1の第一当接面B11と第二対象物B2の第一当接面B21によって挟まれた状態で、シールされるものとした。
応力解析の結果は、図8(b)に示すように、金属ガスケット10は変形し、第一シール部111、第二シール部122、第三シール部112及び第四シール部124から鋭利に飛び出た部分が、各応力分布を示しており、飛び出る量が大きいほど大きな応力が発生していることを示している。
この応力解析より、金属ガスケット10は、第一シール部111と第一対象物B1とによって形成される第一密閉部21の気密性が、第二シール部122と第一対象物B1とによって形成される第二密閉部22の気密性よりも高くなり、また、第三シール部112と第二対象物B2とによって形成される第三密閉部23の気密性は、第四シール部124と第二対象物B2とによって形成される第四密閉部24の気密性よりも高くなることが分かった。
また、最大面圧、すなわち、第一シール部111及び第三シール部112における最大面圧を、例えば、2200MPaとすることもでき、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができることが分かった。
「実施例2」
実施例2として、上記第二実施形態の金属ガスケット10aに対して、有限要素法を用いて応力解析を行った。この実施例2について、図面を参照して説明する。
図9は、本発明の実施例2にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。
応力解析を行った金属ガスケット10aの形状は、図9(a)に示す形状とほぼ同様としてあり、他の条件は、実施例1とほぼ同様とした。
応力解析の結果は、図9(b)に示すように、金属ガスケット10aは変形し、第一シール部111a、第二シール部122a、第三シール部112a及び第四シール部124aから鋭利に飛び出た部分が、各応力分布を示しており、飛び出る量が大きいほど大きな応力が発生していることを示している。
この応力解析より、金属ガスケット10aは、第一シール部111aと第一対象物B1とによって形成される第一密閉部21の気密性が、第二シール部122aと第一対象物B1とによって形成される第二密閉部22の気密性よりも高くなり、また、第三シール部112aと第二対象物B2とによって形成される第三密閉部23の気密性は、第四シール部124aと第二対象物B2とによって形成される第四密閉部24の気密性よりも高くなることが分かった。
また、最大面圧、すなわち、第一シール部111a及び第三シール部112aにおける最大面圧を、例えば、1680MPaとすることもでき、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができることが分かった。
「実施例3」
実施例3として、上記第三実施形態の金属ガスケット10bに対して、有限要素法を用いて応力解析を行った。この実施例3について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明の実施例3にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。
応力解析を行った金属ガスケット10bの形状は、図10(a)に示す形状とほぼ同様としてあり、他の条件は、実施例1とほぼ同様とした。
応力解析の結果は、図10(b)に示すように、金属ガスケット10bは変形し、第一シール部111a、第二シール部122b、第三シール部112a及び第四シール部124bから鋭利に飛び出た部分が、各応力分布を示しており、飛び出る量が大きいほど大きな応力が発生していることを示している。
この応力解析より、金属ガスケット10bは、第一シール部111aと第一対象物B1とによって形成される第一密閉部21の気密性が、第二シール部122bと第一対象物B1とによって形成される第二密閉部22の気密性よりも高くなり、また、第三シール部112aと第二対象物B2とによって形成される第三密閉部23の気密性は、第四シール部124bと第二対象物B2とによって形成される第四密閉部24の気密性よりも高くなることが分かった。
また、最大面圧、すなわち、第一シール部111a及び第三シール部112aにおける最大面圧を、例えば、1520MPaとすることもでき、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができることが分かった。
「実施例4」
実施例4として、上記第四実施形態の金属ガスケット10cに対して、有限要素法を用いて応力解析を行った。この実施例4について、図面を参照して説明する。
図11は、本発明の実施例4にかかる金属ガスケットを説明するための要部の概略拡大図であり、(a)は圧縮する前の状態の断面図を示しており、(b)は圧縮した後の断面図を示している。
応力解析を行った金属ガスケット10cの形状は、図11(a)に示す形状とほぼ同様としてあり、他の条件は、実施例1とほぼ同様とした。
応力解析の結果は、図11(b)に示すように、金属ガスケット10cは変形し、第一シール部111c、第二シール部122c、第三シール部112c及び第四シール部124cから鋭利に飛び出た部分が、各応力分布を示しており、飛び出る量が大きいほど大きな応力が発生していることを示している。
この応力解析より、金属ガスケット10cは、第一シール部111cと第一対象物B1とによって形成される第一密閉部21の気密性が、第二シール部122cと第一対象物B1とによって形成される第二密閉部22の気密性よりも高くなり、また、第三シール部112cと第二対象物B2とによって形成される第三密閉部23の気密性は、第四シール部124cと第二対象物B2とによって形成される第四密閉部24の気密性よりも高くなることが分かった。
また、最大面圧、すなわち、第一シール部111c及び第三シール部112cにおける最大面圧を、例えば、920MPaとすることもでき、トータル的なシール性やシールの信頼性を向上させることができるとともに、シールに必要な締め付け力を小さくすることができることが分かった。
以上、本発明の金属ガスケットについて、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係る金属ガスケットは、上述した実施形態などにのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、円周溝12の断面形状は、ほぼ長円を二等分した形状としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、矩形状、三角形状、又は、ほぼ楕円を二等分した形状などとしてもよい。
10、10a、10b、10c 金属ガスケット
11、11a 柱状部
12、12a、12b、12c ビーム部
13、13a 円周溝
21 第一密閉部
22 第二密閉部
23 第三密閉部
24 第四密閉部
111、111a、111c 第一シール部
112、112a、112c 第三シール部
113 第一凹部
114 第二凹部
121、121a、121b、121c 一端側円盤部
122、122a、122b、122c 第二シール部
123、123a、123b、123c 他端側円盤部
124、124a、124b、124c 第四シール部
125、125b 第一凹部
126、126b 第二凹部
PL1 第一面
PL2 第二面
B1 第一対象物
B11 第一当接面
B12 第二当接面
B2 第二対象物
B21 第一当接面
B22 第二当接面
LT リテーナ

Claims (8)

  1. 円筒状に形成された柱状部と、この柱状部の外周面の全周にわたって径方向に延びるビーム部と、このビーム部の周面中央に形成された円周溝とを備える金属ガスケットであって、
    前記柱状部と前記ビーム部は変形可能に形成され、
    前記柱状部の一端及び前記ビーム部の一端側円盤部の表面で形成される第一面に、第一対象物と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第一シール部及び第二シール部を設けるとともに、前記柱状部の他端及び前記ビーム部の他端側円盤部の表面で形成される第二面に、第二対象物と接触してそれぞれが円環状の密閉部を形成する第三シール部及び第四シール部を設け、
    前記第一シール部は突条に形成され、前記第二シール部は、前記突条の第一シール部が第一対象物によって押圧されたときに、前記ビーム部の一端側円盤部が前記第一対象物側に向かって変形することによって形成され、
    前記第三シール部は突条に形成され、前記第四シール部は、前記突条の前記第三シール部が第二対象物によって押圧されたときに、前記ビーム部の他端側円盤部が前記第二対象物側に向かって変形することによって形成されることを特徴とする金属ガスケット。
  2. 前記第一シール部と前記第一対象物とによって形成される第一密閉部の気密性は、前記第二シール部と前記第一対象物とによって形成される第二密閉部の気密性よりも高く、前記第三シール部と前記第二対象物とによって形成される第三密閉部の気密性は、前記第四シール部と前記第二対象物とによって形成される第四密閉部の気密性よりも高くなるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の金属ガスケット。
  3. 前記第一シール部と前記第二シール部を同心円状に形成し、前記第三シール部と前記第四シール部も同心円状に形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属ガスケット。
  4. 前記突条の第一シール部及び第三シール部は、前記柱状部の一端側縁部及び他端側縁部に径方向断面山形にそれぞれ形成され、この山形の断面頂部幅は、山形の高さより短く形成してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属ガスケット。
  5. 前記山形の断面頂部幅を、山形の高さの2/3より短く形成したことを特徴とする請求項4に記載の金属ガスケット。
  6. 前記ビーム部に形成した円周溝の最深部が、前記柱状部の外周面(VL)に位置していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属ガスケット。
  7. 前記ビーム部の一端側円盤部及び他端側円盤部に、それぞれリング溝を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属ガスケット。
  8. 前記第二シール部及び前記第四シール部が、前記ビーム部に形成した円周溝と前記ビーム部の軸方向において重なっていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属ガスケット。
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