JP2003194225A - 金属ガスケット - Google Patents
金属ガスケットInfo
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- JP2003194225A JP2003194225A JP2001401880A JP2001401880A JP2003194225A JP 2003194225 A JP2003194225 A JP 2003194225A JP 2001401880 A JP2001401880 A JP 2001401880A JP 2001401880 A JP2001401880 A JP 2001401880A JP 2003194225 A JP2003194225 A JP 2003194225A
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Abstract
のシール性が良好で、シールに必要な締め付け力を小さ
くすることができるばかりでなく、フランジ面に傷が付
きにくい金属ガスケットを提供する。 【解決手段】 断面が外周側に開口部を持つ横U字形状
となる金属ガスケットG 1において、フランジと接触す
る面に環状の台形断面の突起a1を形成する。 【効果】 台形断面の突起a1を形成することで、圧縮
初期にフランジ面との接触部分を少なくすることがで
き、またフランジ面に平面で接触するため、集中荷重の
発生がなく、フランジ面に傷が付きにくい。
Description
原子力装置などで使われる超高真空機器において、流体
の漏れを防止するために用いられる金属ガスケットの改
良に関する。
を得る目的で各種の金属ガスケットが使用されている。
このうち、金属中空Oリングガスケットは一般にステン
レス鋼やインコネルなどの金属パイプを曲げ加工等でリ
ング状に成形し、その両端を相互に溶接することによっ
て製造している。この構造の金属中空Oリングガスケッ
トは、強い締付圧力を与えることによって金属リングが
変形して良好なシールが得られるようになっている。
スケットは、前述したようにリング状に曲げ加工した金
属パイプの両端を相互に溶接することによって製造する
ため、通常溶接の際のバリがパイプの内外部に残り、外
側のバリを切削・研磨等によって削除処理するため、パ
イプの肉厚が多少薄くなることから、締め付けた時に溶
接部分とその他の部分の圧縮強度が不均一になることが
あり、超高真空を要求される用途に用いられる場合は肉
厚が薄くなった溶接部分から漏れが発生することがあ
る。
mm程度の極小の場合は曲げ加工や溶接が困難であると
いう問題があり、かつ強い締付圧力を与えることのでき
る高強度のボルトが要求されるという不具合もある。
いは金属チューブを折り曲げ加工して製造するために溶
接部分がなく、小さい径サイズの成形も容易な断面が略
C字形状の金属CリングガスケットG5が使用されてい
る。
コイルスプリング等を入れて復元量を大きくしたもの
や、図9に示すように、金属チューブを切削加工して製
造する断面が略Kの字形状の金属リングガスケットG6
が使用されている。
グガスケットは、特に半導体製造装置内のガス供給ライ
ンの中で用いられてきたが、現在このガス供給ラインを
コンパクト化するために集積化ガスシステムとして標準
化する動きがSEMI(Semiconductor Equipment and
Materials International)の中で進められている。こ
の集積化ガスシステムに用いられるガスケットの特性と
しては、1×10− 11Pa・m3/secHe以下の超高真空度
を維持できることに加えて、同一フランジで20回以上
ガスケットを交換してもシール可能なことが要求されて
いる。この集積化ガスシステムではガス流路を構成する
フランジとバルブ、フィルター等の各部品の間にガスケ
ットを入れてボルトで固定するが、ボルトの径が細いた
め、ボルトに大きな力を加えることができないため、金
属ガスケットにはシールに必要な締め付け力の低減が望
まれている。
は、図10に示したように、金属被覆1,2の内部に金
属バネ3を内包し、金属被覆のシール面となる支持面の
周方向に環状の三角形断面を持つ突起4を設けた金属ガ
スケットを用いることにより、シールに必要な締め付け
力の低減を図ることが行われている。
トG7は使用時に環状の突起4の三角形頂部で集中荷重
を発生させることでシール性を確保しているが、圧縮初
期に過度の集中荷重が発生し、それにより相手面となる
フランジのシール面に傷が付きすく、フランジを繰り返
し使用する場合はシール性に不安があるばかりでなく、
ガスケットが片締めされると前記突起4が不均一につぶ
れるために面圧分布の差が大きくなり、シール性を確保
できないことがある。
金属バネに金属被覆1,2をしてから突起4の加工を行
うため、金属被覆部を研磨する場合は金属バネ3に異物
が付着する恐れがあるため、研磨が困難であり、ガスケ
ット表面の表面粗さを管理することが難しいことが問題
となっている。
ットの問題点を解消するためになされたものであって、
シールに必要な締め付け力が低く、1×10−11Pa・m
3/secHe以下の超高真空度を維持して、同一フランジで
繰り返しガスケットを交換してもシール可能なガスケッ
トを提供することを主たる目的としている。
し、実験およびFEM解析等を行った結果、突起の断面
形状を検討することにより、片締め時のシール性が著し
く良好になることを見出している。本発明は、上述した
知見に基づいて完成されたもので、請求項1の発明によ
る金属ガスケットは、断面が外周側に開口部を持つ横U
字形状となる環状の金属ガスケットにおいて、フランジ
と接触する平坦な相対する2つのシール面の周方向に少
なくとも1つの環状の台形断面の突起が設けられ、前記
環状の突起の頂部中央がガスケット中央の肉厚t0の範
囲内に位置づけられていることを要旨とする。
トは、前記突起の断面積が0.005〜0.2mm2で
あることを要旨とする。
ットは、前記突起の高さが0.3mm以下であることを
要旨とする。
ットは、前記突起のガスケット本体側の底面の幅が反対
側の底面の幅より大きく、かつガスケット中央の肉厚t
0よりも小さくされていることを要旨とする。
る金属材料としては、一般にステンレス鋼やインコネル
等の金属材料あるいは、それらの表面にニッケル等の軟
質金属をメッキあるいは蒸着させたものを使用できる
が、半導体産業で使用する場合は、耐食性に優れている
SUS316Lおよびその真空2重溶解材、真空3重溶
解材(汚染の原因となる各種の化学成分を低減するため
に2回〜3回と真空中で溶解/精錬を行った材料)のよ
うなオーステナイト系ステンレス鋼の単一材料が好まし
い。
としては、金属あるいは金属チューブから折り曲げ加工
等により横U字形状に成形するか金属チューブの内径お
よび側面を切削加工することにより断面が横U字形状の
ガスケットに製作した後に突起部分を成形するが、この
突起部分は、丸削り、フライス削り、研削等の材料を切
除する周知の機械加工法によるか、または何ら材料を切
除しない型鍛造等の方法によって形成することができ
る。
ては、図1に示すように、切削加工によって作製した断
面が外周側に開口部を持つ横U字形状となる環状の金属
ガスケットG 1において、内径をD1、外径をD2、高
さをH、肉厚をt0=0.4、相手面と接する部分の肉
厚t1=0.3〜0.5mmとし、内径側に1つの環状
の台形断面の突起a1を設け、突起a1の頂部中央を内
径の100〜130%の位置とし、前記突起a1のガス
ケット本体側の底面の幅W1=0.2〜0.6mm、反
対側の底面の幅W2=0.1〜0.2mm、突起a1の
高さh=0.1〜0.2mmに構成する。
属ガスケットG2に示すように、シール面に同じ台形断
面の2つの環状突起a1,a2を設けても良いし、突起
の断面形状は、図3に示すように、台形の角部がRをな
すものにしてもよい。
図1の突起a1と同じ三角形断面の突起a3を設け、突
起以外の部分は図1と同じ形状とした環状の金属ガスケ
ットG3と図1の金属ガスケットG1とについて、片締
め時のFEM解析を行い、そのガスケットの面圧分布を
求めた。
近傍での面圧分布をそれぞれ図6、図7に示す。図6〜
図7において、斜線部分はガスケットが締め付けられた
ときの断面形状を表わし、曲線部分はその状態での面圧
分布を示している。図4の突起a3が三角形断面のもの
は片締めされたときに、環状の突起で先に圧縮される部
分は高い面圧が得られるが、後から圧縮される部分は低
い面圧でしか得られない。これに対し、図1の突起a1
が台形断面のものは先に圧縮される部分と後から圧縮さ
れる部分のいずれも高い面圧となり、ほぼ均一な面圧分
布が得られ、良好なシール性が維持できると考えられ
る。突起の台形断面の角部は、図3に示すように、Rを
持たせた方が好ましい。角部が鋭角であると、その部分
に集中して荷重がかかるためシール面での面圧が不均一
になりやすいためである。
2以上のときはフランジで締め付けた時に圧縮初期は突
起による面圧が高くなりシール可能になるが、さらに圧
縮されると突起がつぶれて全面で接するようになるため
に良好なシール性を示すものと推定している。これに対
して、突起の断面積が0.2mm2以上になるとガスケ
ットを圧縮しても突起が完全につぶれることがないた
め、フランジとの接触部分の面積が小さく、フランジの
ずれ等により容易に漏れが発生する。
いときには片締め時に突起が座屈しやすくなるため、こ
の突起の高さは0.3mm以下とすることが好ましい。
また、突起の位置に関しては、ガスケット本体側の底面
の幅がガスケット中央の肉厚t0より小さくすることに
より、ガスケット本体の変形が少ない位置に突起を配置
することで、より座屈しにくくなり、片締めされてもシ
ール性に優れたガスケットが得られる。
が、本発明は実施例に限定されるものではない。 実施例1 実施例1は、SUS316L製金属からなる外径φ8.
0mmの丸棒を長さ1.7mmに切断し、切削加工によ
って、外径D2=φ7.2mm、内径D1=4.6m
m、高さH=1.7mm、中央の肉厚t0=0.45、
相手面と接する部分の肉厚t1=0.35mmのガスケ
ット本体を作り、相手面と接する面に1つの環状の台形
断面の突起a1を設け、突起a1の頂部中央をφ5.2
mmの位置とし、前記突起のガスケット本体側の底面の
幅を0.4mm、反対側の幅を0.1mm、突起の高さ
hを0.2mmとした図1に示す金属ガスケットG1を
得る。その後、この金属ガスケットG1に焼鈍、電解研
磨を行って、表面硬度128Hvの金属ガスケットを得
る。
0mmの丸棒を長さ1.7mmに切断し、切削加工によ
って、外径D2=φ7.2mm、内径D1=4.6m
m、高さH=1.7mm、中央の肉厚t0=0.45、
相手面と接する部分の肉厚t1=0.35mmのガスケ
ット本体を作り、相手面と接する面に1つの環状の台形
断面の突起a1を設け、突起a1の頂部中央をφ5.0
mmの位置とし、前記突起のガスケット本体側の底面の
幅を0.4mm、反対側の幅を0.1mm、突起の高さ
hを0.2mmとした図1に示す金属ガスケットG1を
得る。その後、この金属ガスケットG1に焼鈍、電解研
磨を行って、表面硬度130Hvの金属ガスケットを得
る。
0mmの丸棒を長さ1.7mmに切断し、切削加工によ
って、外径D2=φ7.2mm、内径D1=4.6m
m、高さH=1.7mm、中央の肉厚t0=0.45、
相手面と接する部分の肉厚t1=0.35mmのガスケ
ット本体を作り、相手面と接する面に1つの環状の台形
断面の突起a1を設け、突起a1の頂部中央をφ5.0
mmの位置とし、前記突起のガスケット本体側の底面の
幅を0.4mm、反対側の幅を0.3mm、突起の高さ
hを0.2mmとした図1に示す金属ガスケットG1を
得る。その後、この金属ガスケットG1に焼鈍、電解研
磨を行って、表面硬度128Hvの金属ガスケットを得
る。
0mmの丸棒を長さ1.7mmに切断し、切削加工によ
って、外径D2=φ7.2mm、内径D1=4.6m
m、高さH=1.7mm、中央の肉厚t0=0.45、
相手面と接する部分の肉厚t1=0.35mmのガスケ
ット本体を作り、相手面と接する面に1つの環状の台形
断面の突起a3を設け、突起a3の頂部中央をφ5.0
mmの位置とし、突起底部の幅を0.2mm、突起の高
さhを0.2mmとした図4に示すような金属ガスケッ
トG3を得る。その後、この金属ガスケットG3に焼
鈍、電解研磨を行って、表面硬度126Hvの金属ガス
ケットを得る。
0mmの丸棒を長さ1.8mmに切断し、切削加工によ
って、外径D2=φ7.2mm、内径D1=4.6m
m、高さH=1.8mm、中央の肉厚t0=0.45、
相手面と接する部分の肉厚t1=0.35mmとした突
起を持たない図5に示す金属ガスケットG 4を得る。そ
の後、この金属ガスケットG4に焼鈍、電解研磨を行っ
て、表面硬度132Hvの金属ガスケットを得る。
属ガスケットのシール性を比較するため、図11に示す
ヘリウムリークディテクターを用いてシール試験を行っ
た。この試験では、フランジF1,F2間に供試体とな
るガスケットGを2個装着し、4本のボルトB1〜
B1,B2〜B2の締付トルクを0.1Nm/本ずつ対
角に段階的に締め付け、ヘリウムの漏れ試験を実施し、
漏れが1×10−11Pa・m3/secHe以下となる締付トル
ク(通常シール可能トルク)を求めた。次に、2本のボ
ルトB1の締付トルクを5Nm/本で締め付け、残り2
本のボルトB2の締付トルクを0.1Nm/本ずつ段階
的に締め付け、漏れが1×10−11Pa・m 3/secHe以下
となるまで続け(片締めシール試験)、このときの締付
トルク(片締めシール可能トルク)を求めた。さらにガ
スケットを2個装着して締付トルクを5Nm/本で締め
付け、シール試験を実施し、漏れが発生するまでの繰り
返し回数を測定した。その結果を表1に示す。
を持つ本発明の実施例は、突起がないものに比べて通常
締め付けシール可能トルクが低く、三角形断面の突起を
持つものに比べて片締めシール可能トルクが低く、繰り
返し回数が多くなることが認められた。これより本発明
の金属ガスケットはシール性能が著しく向上しているこ
とが確認された。
ガスケットは、断面が軸対称であるため、円周方向の面
圧部分が均一であり、片締め時のシール性が良好とな
る。また、本発明による金属ガスケットは、相手面と接
する面に台形断面の突起部分を設けることにより圧縮初
期にフランジ面との接触部分を少なくすることで、シー
ルに必要な締め付け力を小さくすることができる。ま
た、突起部分の断面は台形であり、フランジ面に平面で
接触するため、圧縮初期に異常な集中荷重が発生するこ
とがない。このため、フランジ面に傷が付きにくく、半
導体製造装置などの超高真空機器に繰り返し使用しても
1×10−1 1Pa・m3/secHe以下の良好なシール性を維
持できるという効果が得られる。
面図である。
断面図である。
図である。
断面図である。
断面図である。
図である。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 断面が外周側に開口部を持つ横U字形状
となる環状の金属ガスケットにおいて、相手面と接触す
る平坦な相対する2つのシール面の周方向に少なくとも
1つの環状の台形断面の突起が設けられ、前記環状の突
起の頂部中央がガスケット中央の肉厚t0の範囲内に位
置づけられていることを特徴とする金属ガスケット。 - 【請求項2】 前記突起の断面積が0.005〜0.2
mm2であることを特徴とする請求項1に記載の金属ガ
スケット。 - 【請求項3】 前記突起の高さが0.3mm以下である
ことを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の金属
ガスケット。 - 【請求項4】 前記突起のガスケット本体側の底面の幅
が反対側の底面の幅より大きく、かつガスケット中央の
肉厚t0よりも小さくされていることを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載の金属ガスケット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001401880A JP2003194225A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 金属ガスケット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001401880A JP2003194225A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 金属ガスケット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003194225A true JP2003194225A (ja) | 2003-07-09 |
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ID=27605509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001401880A Pending JP2003194225A (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 金属ガスケット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003194225A (ja) |
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-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001401880A patent/JP2003194225A/ja active Pending
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