JP6257277B2 - 金属シール - Google Patents
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Description
して、金属製の外ジャケット34と内ジャケット35を共に横断面C型として、両者の開口部
34A,35Aを同じ方向(図8ではラジアル外方向)に向けて、相互に重ね合わせ、しかも
、内ジャケット35内に弾発コイル36を収納したものが公知である(例えば、特許文献1参
照)。
った。即ち、金属シール33の二平面31,32への位置決め―――特に軸心L0 に関して金属
シール33を同心状に位置決め―――させることが困難であるため、一方の平面31に矩形状
のシール溝37を形成せねばならなかった。
また、従来の金属シール33は捩れを生ずる虞もあった。
の圧力分布を、図8中にグラフ図をもって示すが、このグラフ図から明らかな如く、圧力
分布曲線Px は丘陵型乃至丸い低山型であり、(気体遮断性能が低く)密封性能が不十分
であるという問題があった。
また、図8のグラフ図の圧力分布曲線Px を高い山型を呈するように、二平面31,32を
相互に接近させる大きな締付力が必要となり、クランプ(締付部材)を大型のものとした
り、締付ボルトを大径のものとする必要があった。
めが確実・容易に行われ、かつ、二平面間での姿勢が安定し、シール溝の省略も可能とす
ることを一つの目的とする。さらに、圧力分布曲線をピークのあるシャープな山型として
、密封性能を向上し、かつ、二平面と接近させるための締付力を低減させることを、他の
目的とする。
また、製造工程も少なくて済み、コストアップを抑えながら、上記締付力を低減し、密
封性能(シール性能)も改善することを、さらなる目的とする。
、該外ジャケットの内部に装入される金属製内ジャケットと、該内ジャケットの内部に収
納されて該内ジャケットを介して上記外ジャケットを拡径方向に弾発付勢する弾発コイル
ばねとを、備えた金属シールに於て、上記内ジャケットは、上記外ジャケットの内部に装
入された装入部と、上記外ジャケットの開口部から外方へ突出状の延伸部と、該延伸部の
外端に連設された位置決め用係止片部とを、備え、しかも、上記装入部は、上記外ジャケ
ットが上記二平面に接触するシール部位を内面から拡径方向に押圧する角部を有し、上記位置決め用係止片部が上記二平面の外周端の角部に係止して位置決めされ、上記二平面にはシール溝が省略されている。
面を接近させるための締付力が小さくても十分な密封性能(シール性能)を発揮する。さ
らに、介装される二平面に対する金属シールの位置決めが容易で、かつ、捩れ等を生じな
いで、姿勢も安定する。
図1は、本発明に係る金属シールSの使用状態を示している。この金属シールSは、対
向する二平面1,2に直接的に接触(圧接)して密封作用をなす横断面C型の金属製外ジ
ャケット3と、この外ジャケット3の内部に装入された金属製内ジャケット4と、この内
ジャケット4の内部に収納されて該内ジャケット4を介して外ジャケット3を(横断面に
於ける)拡径方向に弾発付勢する金属製弾発コイルばね5とを、備えており、これらの全
体形状は円環状又は異形環状である。
銀、銅、ニッケル、タンタル等が好適であり、二平面1,2に圧接状態で微小凹凸に対し
てもなじみ易く、密封性能を保持する。
内ジャケット4は、内部の弾発コイルばね5の弾発力を外ジャケット3に伝える役目も
はたし、材質としては、ステンレス鋼やインコネル(耐熱合金)等が使用できる。
弾発コイルばね5は、ステンレス鋼やインコネル(耐熱合金)等が使用できる。
され、勾配面7を外面に有するフランジ部(外鍔部)8を備えると共に、パイプ8が溶接
等にて一体に連結される継手本体10,10の一端面が、前述の平面1,2を成している。
この継手本体10,10のフランジ部8,8の勾配面7,7に圧接する勾配面17,17を有す
る凹溝11が設けられた複数のブロック体12を、ピン13とリンク14にて、揺動可能に順次枢
結して、締付チェーン部20を構成し、かつ、ボルト15とナット16を有する締結具18によっ
て、上記チェーン部20の開口端を引寄せて、フランジ部8,8を締付ける締付部材19を、
この管継手6が、具備する。
この締付部材19によって、両フランジ部8,8が相互に引寄せられ、二平面1,2が接
近して、金属シールSを圧縮方向に押圧変形させて、密封を行う。
から成り、各金属板片21は、角部Cを頂部に有する山型部21Aと、平板合せ部21Bと、平
板合せ部21Bの外端を折曲げた折曲片部21Cとを、一体に有する。
山型部21Aは、図5と、図1,図3では略直角の二等辺三角形状の場合を例示する。
B,21Bにおいて他方に当接し(重ね合わせ)、図3,図1に示すように、2個の山型部
21A,21Aによって、外ジャケット3の内部に装入される装入部22を形成する。つまり、
外ジャケット3の内部へは、(図例では)略正方形状の装入部22が装入される。そして、
横断面C型の外ジャケット3のラジアル外方向へ開口する開口部3Aからラジアル外方へ
突出状の延伸部23が、上記装入部22の外端に連設されている。
即ち、図5の平板合せ部21B,21Bを重ね合わせることによって、延伸部23が構成され
ているといえる。
ち、上述した(図5の)折曲片部21C,21Cによって、係止片部24が形成される。
図5に於て、折曲片部21Cは平板合せ部21Bから直角に折曲げられ、これによって、図
1,図3に示すように、延伸部23と係止片部24とは横断面T字型を形成する。
係止片部24は、図1及び図4に示すように、継手本体10のフランジ部8の外周端面8A
に係止することで、金属シールSが、継手軸心L0 に関して偏心することを防止する位置
決めの機能を発揮する。つまり、係止片部24を位置決め用と呼ぶのは、このように位置決
めの機能を有するためである。
線から二点鎖線のように圧縮変形する。同図中、符号25は、外ジャケット3が二平面1,
2に接触しているシール部位を示す。この外ジャケット3のシール部位25,25を、内面26
から拡径方向に押圧(支持)する角部C,Cを、内ジャケット4の装入部22が具備する。
言い換えると、四角形状の装入部22は、その四角形状の対向する二つの角部C,Cを結ぶ
一対角線が、二平面1,2と直交するように配設され、前記シール部位25の中間点を、角
部Cが、内面26から弾発的に押圧支持する。
略したが、中心の弾発コイルばね5の弾性圧縮変形による弾発力は、内ジャケット4の装
入部22を介して、強力に、角部Cから(外ジャケット3の)シール部位25に伝達され、図
4中にグラフ図にて示したように、シャープなピークを有する山型の圧力(接触面圧力)
分布曲線Px が得られ、これによって、金属の平面1,2と、金属の外ジャケット3のメ
タルタッチ部位からの気体(流体)の漏洩を確実に防止することが可能となる。
ルSの各部位も圧縮変形を生じた場合、何らかの原因で矢印F,F方向の外力が過大とな
って、金属シールSに過大な負担が作用したようなときに、コイルばね5,装入部22,外
ジャケット3が破損することを防止するために、図3(B)に示す実施の形態のように、
コイルばね5の内部に、過大圧縮防止用の潰し量制御部材27を付加するも、好ましい。
示す拡大断面図である。図6(A)ではシャープな角を有する角部Cを示し、図6(B)
では小さなアールRを有する角部Cを示し、切削・研削を行わずに、図5に示すような折
曲加工のみにて製造可能な場合を示す。図6(C)では、微小平坦部を有する角部Cを示
す。また、図6(D)では、小平坦部と小(V字)溝部28を有する角部Cを示す。
図6(A)では極めてシャープな圧力分布曲線Px が示され、図6(B)では、最適な
シャープさの圧力分布曲線Px に設定される。また、図6(C)では、頂点が2個のシャ
ープな圧力分布曲線Px となって密封性能が向上する場合に適用される。また、図6(D
)では、4点イ,ロ,ハ,ニが外ジャケット3に当接しはじめて、頂点が4個のシャープな圧力分布曲線Px となって密封性能が優れる。
は、金属板片21の板厚Tの2倍以下であり、かつ、図6(C)(D)では、平坦幅寸法W
が板厚Tの3倍以下であると、定義する。
が形成されているが、この微小ギャップGと、前記板厚Tとの関係は、 0.8・T≦G≦3
・Tとするのが望ましい。下限値未満であると、内ジャケット4の内端が相互に押圧して
、弾性的変形がスムースでなくなり、逆に、上限値を越せば、外ジャケット3を内面26側
から保持する力が不十分となる。
内ジャケット4の装入部22の形状が横断面円形であって、外ジャケット3の横断面円形状
内面26に対して略全体に接触した構成である。
この比較例によれば、位置決め用係止片部24を備え、フランジ部等への位置決めは容易
ではあるが、平面に圧接する面圧力の圧力分布曲線Px は、低い丘陵型であって、本発明
と同等の締付力では、流体の漏洩を発生し易い欠点があり、この漏洩を防止するには、極
めて大きなフランジ部締付力を必要とする欠点がある。例えば、図2に示したような締付
部材19を使用する場合、本発明よりも、一層大型の強力な締付部材を必要とする。これに
伴って締付トルクも高く、作業者の作業時間も長くなったり、配管相互の間隔を増加させ
る必要があり、省スペース化を妨げることとなる。あるいは、フランジ部の強度も増加す
る必要があり、軽量化と省スペース化の妨げとなる。このように、図7の比較例と対比し
てみれば、本発明の利点が明らかとなる。
付部材19の代りに、2分割又は3分割とした円弧状のブロック体12を用いた、いわゆるヴ
ィクトリックジョイントを用いたり、あるいは、フランジに孔を貫設して、ボルトにて、
若しくは、ボルト・ナット結合にて、締付ける構成とすることも、自由である。また、図
5にて述べた山型部21Aの形状として、家型等の多角形状とすることも好ましい。また、
角部Cを有する頂部内面の角度θは60°〜 120°の範囲で、望ましくは80°〜 100°の範
囲で、増減可能である。
製外ジャケット3と、該外ジャケット3の内部に装入される金属製内ジャケット4と、該
内ジャケット4の内部に収納されて該内ジャケット4を介して上記外ジャケット3を拡径
方向に弾発付勢する弾発コイルばね5とを、備えた金属シールに於て、上記内ジャケット
4は、上記外ジャケット3の内部に装入された装入部22と、上記外ジャケット3の開口部
3Aから外方へ突出状の延伸部23と、該延伸部23の外端に連設された位置決め用係止片部
24とを、備え、しかも、上記装入部22は、上記外ジャケット3が上記二平面1,2に接触
するシール部位25,25を内面26から拡径方向に押圧する角部Cを有する構成であるので、
所期目的を達成し、位置決め用係止片部24によって、管継手本体のフランジ部8,8相互
を同心状に組立てる作業が迅速かつ容易となり、さらに、フランジ部8の外周端面に位置
決め用係止片部24が係止され、金属シールを管継手本体と同心状に、確実かつ容易に位置
決めを行い得る。しかも、これによって、二平面1,2にシール溝の加工を省略できて、
フランジ部の製作が容易である。また、延伸部23と係止片部24によって、金属シールが二
平面1,2間にて捩れずに姿勢が安定し、特に、角部Cがシール部位25の中央から位置ず
れを発生しない。
山型となって、(気体等の)流体の密封性能が優れる。しかも、二平面1,2を接近させ
るための締付力は小さくて済む。締付力が小さいことによって図2に例示の締付部材19や
(図示省略の)締結ボルトを小型化でき、かつ、フランジ部8等を薄肉化でき、軽量化も
図り得る。
さらに、角部Cを形成するための機械加工(切削加工や研削加工)が不要であり、製造
工程が少なくて済み、コストアップも抑えつつ、高い密封性能(シール性能)を発揮する
金属シールが得られる。
部Cを頂部に有する山型部21Aと、上記延伸部23を形成する平板合せ部21Bと、該平板合
せ部21Bの外端を折曲げて上記係止片部24を形成する折曲片部21Cとを、有し、2個の上
記金属板片21,21の一方を反転して、上記平板合せ部21B,21Bにおいて他方に当接して
、上記山型部21A,21Aによって上記装入部22を形成した構成であるので、製造が容易で
、優れた密封性能を発揮する金属シールを、安価に提供できる。
3 外ジャケット
3A 開口部
4 内ジャケット
5 弾発コイルばね
21 金属板片
21A 山型部
21B 平板合せ部
21C 折曲片部
22 装入部
23 延伸部
24 位置決め用係止片部
25 シール部位
C 角部
Px 圧力(接触面圧)分布曲線
Claims (2)
- 対向する平行な二平面(1)(2)に接触する横断面C型の金属製外ジャケット(3)
と、該外ジャケット(3)の内部に装入される金属製内ジャケット(4)と、該内ジャケ
ット(4)の内部に収納されて該内ジャケット(4)を介して上記外ジャケット(3)を
拡径方向に弾発付勢する弾発コイルばね(5)とを、備えた金属シールに於て、
上記内ジャケット(4)は、上記外ジャケット(3)の内部に装入された装入部(22)
と、上記外ジャケット(3)の開口部(3A)から外方へ突出状の延伸部(23)と、該延
伸部(23)の外端に連設された位置決め用係止片部(24)とを、備え、しかも、上記装入
部(22)は、上記外ジャケット(3)が上記二平面(1)(2)に接触するシール部位(
25)(25)を内面(26)から拡径方向に押圧する角部(C)を有し、
上記位置決め用係止片部(24)が上記二平面(1)(2)の外周端の角部に係止して位置決めされ、上記二平面(1)(2)にはシール溝が省略されていることを特徴とする金
属シール。 - 対向する平行な二平面(1)(2)に接触する横断面C型の金属製外ジャケット(3)
と、該外ジャケット(3)の内部に装入される金属製内ジャケット(4)と、該内ジャケ
ット(4)の内部に収納されて該内ジャケット(4)を介して上記外ジャケット(3)を
拡径方向に弾発付勢する弾発コイルばね(5)とを、備えた金属シールに於て、
上記内ジャケット(4)は、上記外ジャケット(3)の内部に装入された装入部(22)
と、上記外ジャケット(3)の開口部(3A)から外方へ突出状の延伸部(23)と、該延
伸部(23)の外端に連設された位置決め用係止片部(24)とを、備え、しかも、上記装入
部(22)は、上記外ジャケット(3)が上記二平面(1)(2)に接触するシール部位(
25)(25)を内面(26)から拡径方向に押圧する角部(C)を有し、
上記内ジャケット(4)は2個の金属板片(21)(21)から成り、各金属板片(21)は
、上記角部(C)を頂部に有する山型部(21A)と、上記延伸部(23)を形成する平板合
せ部(21B)と、該平板合せ部(21B)の外端を折曲げて上記係止片部(24)を形成する
折曲片部(21C)とを、有し、
2個の上記金属板片(21)(21)の一方を反転して、上記平板合せ部(21B)(21B)
において他方に当接して、上記山型部(21A)(21A)によって上記装入部(22)を形成
したことを特徴とする金属シール。
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