JP2013220942A - エスカレーターの照明装置 - Google Patents

Abstract

【課題】停電時及び保守時の双方において利用することができるエスカレーターの照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、照明灯６、検知部１１、制御部１３、切替部１２を備える。照明灯６は、エスカレーターのトラス１の内部に設けられる。検知部１１は、停電を検知する。制御部１３は、検知部１１によって停電が検知されると、バッテリー９からの電力を照明灯６に供給して照明灯６を点灯させる。切替部１２は、エスカレーターの保守員が操作するためのものである。照明灯６は、切替部１２に対して所定の操作が行われることにより、点灯する。
【選択図】図３

Description

この発明は、エスカレーターの照明装置に関するものである。

下記特許文献１には、欄干の上部に照明灯が設置されたエスカレーターが開示されている。特許文献１に記載のエスカレーターでは、停電が発生すると、照明灯を点灯させて、踏み段を上方から照らしている。

実開平７−２４８６９号公報

特許文献１に記載のものでは、照明灯が欄干上部に設置されている。このため、照明灯の使用が停電時のみに限られ、照明灯を有効に活用することができないといった問題があった。

この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、停電時及び保守時の双方において利用することができるエスカレーターの照明装置を提供することである。

この発明に係るエスカレーターの照明装置は、エスカレーターのトラスの内部に設けられた照明灯と、停電を検知する検知部と、検知部によって停電が検知されると、バッテリーからの電力を照明灯に供給して照明灯を点灯させる制御部と、エスカレーターの保守員が操作するための切替部と、を備え、照明灯は、切替部に対して所定の操作が行われると点灯するものである。

この発明に係るエスカレーターの照明装置であれば、停電時及び保守時の双方において利用することができる。

この発明の実施の形態１における照明装置を備えたエスカレーターを示す側面図である。 図１に示すＡ−Ａ断面図である。 この発明の実施の形態１におけるエスカレーターの照明装置の構成を示す図である。 停電時の踏み段を上方から見た図である。

添付の図面を参照して、本発明を詳細に説明する。各図において、同一又は相当する部分には、同一の符号を付している。重複する説明については、適宜簡略化或いは省略している。

実施の形態１．
図１はこの発明の実施の形態１における照明装置を備えたエスカレーターを示す側面図である。図２は図１に示すＡ−Ａ断面図である。図３はこの発明の実施の形態１におけるエスカレーターの照明装置の構成を示す図である。

図１乃至図３において、１は上下階床間に掛け渡されたエスカレーターのトラスである。トラス１は、エスカレーターの自重及び積載荷重を支持する構造体からなる。２は乗客が上下階床間を移動する際に乗る踏み段である。無端状の踏み段チェーン３に、多数の踏み段２が連結される。４は踏み段２に乗降する乗客や踏み段２上の乗客が掴むための移動手摺である。移動手摺４は、無端状を呈する。移動手摺４は、踏み段２と同期するように駆動される。モータ５は、踏み段２及び移動手摺４を駆動する駆動装置からなる。

６はトラス１の内部に設けられた照明灯である。照明灯６は、点灯時に、トラス１の内部を照らし、且つ、踏み段２を下方から照らすように配置される。照明灯６は、例えば、上下乗降口間に配置された往路側の全ての踏み段２を下方から照らすことができるように、踏み台２の移動方向（トラス１の長手方向）に複数個が並んで配置される。また、照明灯６は、トラス１の内部において、両側に、底面の近傍に配置される。照明灯６は、停電用、保守用の照明器具である。

エスカレーターの上部機械室７には、モータ５の他、商用電源受電部８、バッテリー９、制御盤１０が備えられる。
商用電源受電部８は、商用電源（図示せず）から、エスカレーターを運転するために必要な電力を受ける。平常時、エスカレーターの運転は、商用電源受電部８が受ける電力によって行われる。バッテリー９は、停電用の電源として備えられたものである。バッテリー９は、停電時に、制御盤１０や照明灯６に電力を供給する。

制御盤１０は、エスカレーターの運転、即ち、各種機器の動作を制御する。例えば、モータ５の制御は、制御盤１０によって行われる。制御盤１０は、検知部１１、切替部１２、制御部１３を備える。

検知部１１は、商用電源受電部８に対する商用電源の遮断を検知する。即ち、建物において停電が発生すると、商用電源から商用電源受電部８に電力が供給されなくなる。検知部１１は、商用電源受電部８が商用電源から受電しなくなることにより、停電を検知する。照明灯６は、上述した通り、停電用、保守用の照明器具である。平常時、照明灯６に電力は供給されない。即ち、平常時、照明灯６は消灯されている。制御部１３は、検知部１１によって停電（商用電源の遮断）が検知されると、バッテリー９からの電力を照明灯６に供給し、照明灯６を点灯させる。

なお、検知部１１及び制御部１３の上記機能を、リレー等を用いた電気回路で構成しても良い。かかる場合、例えば、商用電源が遮断されることによって閉回路が形成されるようにし、上記閉回路が形成されると、バッテリー９からの電力が自動的に照明灯６に供給されるように構成する。

図４は停電時の踏み段を上方から見た図である。停電が発生すると、踏み段２は、照明灯６によって下方から照らされる。図４（ａ）は、踏み段２に窓部が形成されていない時の状態を示している。かかる場合、照明灯６からの光は、前後の踏み段２間の隙間や、踏み段２と側方のスカートガードとの間から漏れ、利用者の足元を照らす。このため、利用者は、建物において停電が発生しても、止まった踏み段２を階段として安心して使用することができる。

図４（ｂ）は、踏み段２に窓部２ａが形成されている時の状態を示している。かかる場合、照明灯６からの光は、前後の踏み段２間の隙間や、踏み段２と側方のスカートガードとの間から漏れるのに加え、窓部２ａからも漏れて利用者の足元を照らす。踏み段２に窓部２ａが形成されている場合は、利用者の足元をより明るく照らすことができる。

切替部１２は、エスカレーターの保守員が、照明灯６を点灯及び消灯させるために操作するためのものである。保守員が切替部１２に対して所定の操作を行うと、平常時（停電ではない時）でも、照明灯６は点灯する。

切替部１２は、オン／オフに切替可能なスイッチ等を備える。例えば、切替部１２は、エスカレーターを通常運転と保守運転とに切り替えるための保守スイッチを備える。通常運転は、利用者を運ぶための運転である。保守運転は、保守員が保守作業を行うための運転である。保守スイッチが通常運転に設定されている時、照明灯６は消灯する。保守員は、保守作業を開始する時に、保守スイッチを保守運転に切り替える。保守スイッチが保守運転に設定されると、照明灯６は点灯する。このため、保守員は、保守スイッチを切り替えることにより、トラス１の内部での保守作業に必要な照度を得ることができる。

上記構成を有するエスカレーターの照明装置であれば、停電時は、踏み段２を下方から照らして、利用者の足元を明るくすることができる。このため、停電が発生しても、利用者は踏み段２を階段として利用することができ、建物から安全に避難することができる。
一方、保守時は、保守員が切替部１２に対して所定の操作を行うことにより、トラス１の内部が照らされる。保守員は、従来のように、小型ライト等によってトラス１の内部を照らす必要がなく、保守作業を効率良く行うことができる。

１ トラス
２ 踏み段
２ａ 窓部
３ 踏み段チェーン
４ 移動手摺
５ モータ
６ 照明灯
７ 上部機械室
８ 商用電源受電部
９ バッテリー
１０ 制御盤
１１ 検知部
１２ 切替部
１３ 制御部

Claims (4)

1. エスカレーターのトラスの内部に設けられた照明灯と、
   停電を検知する検知部と、
   前記検知部によって停電が検知されると、バッテリーからの電力を前記照明灯に供給して前記照明灯を点灯させる制御部と、
   エスカレーターの保守員が操作するための切替部と、
   を備え、
   前記照明灯は、前記切替部に対して所定の操作が行われると点灯するエスカレーターの照明装置。
2. 前記照明灯は、点灯時に、前記トラスの内部を照らし、且つ、踏み段を下方から照らすように配置された請求項１に記載のエスカレーターの照明装置。
3. 前記照明灯は、上下乗降口間に配置された往路側の全ての踏み段を下方から照らすことができるように、前記踏み段の移動方向に複数個が並んで配置された請求項１又は請求項２に記載のエスカレーターの照明装置。
4. 前記切替部は、エスカレーターを、利用者を運ぶための通常運転と保守員が保守作業を行うための保守運転とに切り替えるための保守スイッチを備え、
   前記照明灯は、前記保守スイッチが通常運転に設定されている時は消灯し、前記保守スイッチが保守運転に設定されると点灯する
   請求項１から請求項３の何れかに記載のエスカレーターの照明装置。

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