JP2013217966A - 現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

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裕次 鈴木
Susumu Tateyama
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Tatsuya Kubo
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裕之 上西
Kentaro Nodera
健太郎 野寺
Akita Takayama
明大 高山
Shinnosuke Koshizuka
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Abstract

【課題】供給通路の幅を広くしつつ、異常画像の発生を抑制できる現像装置及びその現像装置を備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像剤供給搬送路27の側壁43の上端との間に、少なくとも現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側へ通過させるための供給通路45を確保しつつ、現像剤規制部材25によって規制ギャップの通過を阻止された現像剤G3が規制磁気力の磁力線に沿って現像剤担持体21の表面側へ移動することを阻止する阻止部材44を設けた現像装置20において、供給通路を通過した現像剤を現像剤担持体の表面に向かって移動させるような磁気力を発生させる磁石部材46を前記側壁に設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる現像装置、及び、その現像装置を備えた画像形成装置に関するものである。
電子写真複写装置、静電記録装置、磁気記録装置等の画像形成装置としては、潜像担持体上に形成された静電潜像を二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を用いて現像処理する二成分現像方式の現像装置を利用したものが知られている。この現像処理では、現像装置筐体等に回転自在に取り付けられた現像剤担持体の表面上に現像剤を磁気的に担持しつつ搬送し、現像剤担持体と潜像担持体とが対向する現像領域にて現像剤に磁気力を作用させて穂立ちさせる。そして、この穂立ちによって形成された磁気ブラシを潜像担持体の表面に摺擦させて、潜像担持体表面上の静電潜像にトナーを付着させ、静電潜像を顕像化する。
このような現像処理には、一般に、現像剤担持体の内部に配置された複数の磁極を有するマグネット等の磁界発生手段が必要となる。この磁界発生手段による磁極として現像剤担持体上に現像剤を汲み上げるための磁気力を発生させる汲み上げ磁極が挙げられる。また、現像剤担持体の表面上に担持された現像剤が通過することで現像領域へ搬送される現像剤の量を規制するための規制ギャップを通過する際に現像剤を穂立ちさせるための規制磁気力を発生させる規制磁極も挙げられる。また、現像領域で現像剤担持体上の現像剤を穂立ちさせるための現像磁気力を発生させる現像磁極も挙げられる。
このような二成分現像方式の現像装置は、例えば特許文献1に開示されている。この文献の現像装置は、現像剤担持体の表面上に供給される現像剤を現像剤供給搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送する現像剤供給搬送路を含む現像剤循環経路に沿って現像装置内の現像剤を循環搬送している。現像剤供給搬送路は、現像剤担持体の表面に隣接して配置されており、搬送中の現像剤は、現像剤供給搬送路における現像剤担持体側の側壁上端を超えて、汲み上げ磁気力の作用により現像剤担持体表面に引き寄せられ、該現像剤担持体の表面に担持される。
このようにして現像剤担持体上に担持された現像剤は、現像剤担持体の回転に伴って現像剤担持体表面移動方向へ搬送され、現像剤担持体表面と現像剤規制部材とが対向する規制ギャップを通過する。この通過時、現像剤担持体表面に近い距離で担持されている現像剤は規制ギャップを通過できるが、現像剤担持体表面から遠い距離で担持されている現像剤は現像剤規制部材に通過が阻止されて規制ギャップを通過できない。これにより、現像剤担持体上に担持された現像剤の量が規制される。規制ギャップを通過した現像剤は、現像剤担持体の回転に伴って現像領域に搬送され、現像剤規制部材によって規制ギャップの通過を阻止された現像剤は、現像剤供給搬送路側へ戻り、現像剤供給搬送路に回収され、再び現像剤担持体に汲み上げられることになる。
一般に、経時使用による現像剤の劣化や環境変動によって現像剤の流動性等の特性が変化する。すると、規制ギャップを通過する現像剤量が変動して、一定量の現像剤を現像領域へ搬送することができなくなり、現像能力を安定して維持できないという不具合が生じてしまう。このような不具合に対しては、規制磁気力を発生させる規制磁極を設けて、規制ギャップを通過する現像剤に対して規制磁気力を作用させて穂立ちさせることで、その不具合を軽減できることが知られている。
ところが、このような規制磁極を配置した場合、その規制磁気力が規制ギャップの通過を阻止された現像剤に作用し、現像剤規制部材の現像剤担持体表面移動方向下流側の空間(以下「規制滞留空間」という。)に現像剤を滞留させる事態を招く。この規制滞留空間に滞留する現像剤(以下「規制滞留現像剤」という。)は、現像剤担持体の表面移動によって当該規制滞留空間内を現像剤担持体の回転の向きとは逆向きに回転(循環移動)しながら当該規制滞留空間内に滞留する。規制滞留現像剤は、規制磁気力の拘束力を受けながら当該規制滞留空間内を循環移動する間に摺擦帯電が進み、現像装置内を循環搬送されている他の現像剤と比較して、トナー帯電量が高くなっている。そのため、規制滞留現像剤とそれ以外の現像剤との間で現像能力(現像時に静電潜像に付着する単位面積当たりのトナー付着量)に違いが生じる。
このような現像能力に違いのある現像剤であっても、互いに均一に分散して混ざり合った状態であれば、これが現像に用いられても、人間が認識できるほどの画像濃度ムラが生じることはない。しかしながら、これらの現像剤の混ざり具合が不十分な状態で現像に用いられると、人間が認識できるほどの画像濃度ムラが生じ、画質劣化を生じさせることになる。特許文献1に記載のような従来の現像装置は、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤が、通常のトナー帯電量をもつ他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態で現像に用いられてしまい、画像濃度ムラが生じて画質劣化を生じさせるという問題があった。
詳しく説明すると、循環移動中に規制磁気力の拘束を逃れた規制滞留現像剤は、順次、現像剤供給搬送路へ回収される。現像剤供給搬送路に回収されれば、規制滞留現像剤も他の現像剤と十分に混ざり合ってから再び汲み上げられることになり、上述した画質劣化の問題は発生しない。しかしながら、特許文献1に記載の現像装置のように、規制磁極に対し、これと逆極性の汲み上げ磁極が現像剤担持体表面移動方向上流側に隣接して配置されている場合、規制磁極と汲み上げ磁極との間を結ぶ磁力線が規制滞留現像剤の滞留する規制滞留空間を通るような磁界が形成される。このような磁界中では、規制滞留現像剤の一部、詳しくは汲み上げ磁極に最も近接している規制滞留現像剤の部分が、その磁力線に沿って汲み上げ磁極側に移動し、現像剤担持体表面へと引き寄せられる。その結果、規制滞留現像剤の一部が現像剤供給搬送路に回収されないまま、現像剤担持体の表面に担持されてしまう。
汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が現像剤担持体の表面に担持されるときには、現像剤供給搬送路からの現像剤が現像剤担持体の表面上に既に汲み上げられている。現像剤供給搬送路から現像剤担持体の表面への現像剤の汲み上げ量が十分な箇所では、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、現像剤供給搬送路からの現像剤の上に重なるようにして現像剤担持体の表面から遠い領域に担持される。このように現像剤担持体の表面から遠い領域に担持された規制滞留現像剤は、現像剤規制部材により規制ギャップを通過できず、現像領域へと搬送されずに再び規制滞留空間内に滞留することになる。よって、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤と、通常のトナー帯電量をもつ他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれず、画像濃度ムラが生じて画質劣化が発生することはない。
しかしながら、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が現像剤供給搬送路から現像剤担持体の表面への現像剤の汲み上げを阻害し、現像剤供給搬送路から汲み上げられる現像剤の量が局所的に不足する箇所を生じさせる場合がある。特に、回転軸上に羽根部がスクリュー状に設けられた搬送スクリューにより現像剤供給搬送路内の現像剤をその回転軸方向へ搬送する構成においては、その羽根部によって現像剤担持体側に現像剤を送り出す力が当該回転軸方向で不均一である。
そのため、現像剤担持体側に現像剤を送り出す力が弱い箇所では、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤によって現像剤供給搬送路からの現像剤の汲み上げが阻害され、現像剤供給搬送路から現像剤汲み上げ量が不足する。現像剤供給搬送路からの現像剤汲み上げ量が局所的に不足する箇所では、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が現像剤担持体の表面に近い領域に担持されてしまい、規制ギャップを通過して現像領域へと搬送されてしまう。その結果、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤と、通常のトナー帯電量をもつ他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれ、画像濃度ムラを生じさせて画質劣化が発生する。
本出願人は、このような問題を解決するために、特願2011−121747号(以下、「先願」という。)に記載の現像装置を提案した。前記先願に記載された現像装置は、従来の現像装置よりも仕切壁の上端位置を下げて仕切壁の高さを低くしている。そして、少なくとも現像領域全幅にわたって現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側へ通過させるための供給通路を仕切壁の上端との間に確保しつつ、現像剤規制部材によって規制ギャップの通過を阻止された規制滞留現像剤が、規制磁気力の磁力線に沿って現像剤担持体表面側へ移動するのを阻止する阻止部材が設けられている。
このような阻止部材を設けたことで、汲み上げ磁極の汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、現像剤供給搬送路からの現像剤の汲み上げを阻害することがなくなる。また、仕切壁の上端と阻止部材との間に前記供給通路を形成しているので、阻止部材を設けても、現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体の表面へ汲み上げる動作が阻害されることはない。よって、現像剤供給搬送路から汲み上げられる現像剤の量が局所的に不足する箇所を生じにくくなり、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、規制ギャップを通過し得る現像剤担持体表面に近い領域で担持されにくくなる。したがって、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤と通常のトナー帯電量をもつ現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生が抑えられ、画像濃度ムラによる画質劣化が抑制される。
しかしながら、前記供給通路を現像剤が通過し易いよう、現像剤担持体回転方向における供給通路の幅を広げるために仕切壁の高さを低くし過ぎると、仕切壁の上端が汲み上げ磁極から遠ざかり、仕切壁の上端を乗り越えた現像剤が汲み上げ磁気力に捕捉されずに落下するおそれがある。このような現像剤の落下が生じると、現像剤供給搬送路から現像スリーブ側へ供給される現像剤の量が不足し、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、規制ギャップを通過し得る現像スリーブ表面に近い領域で担持されるおそれがある。そのため、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤と、通常のトナー帯電量をもつ他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれ、画像濃度ムラを生じさせて画質劣化が発生するといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、供給通路の幅を広くしつつ、異常画像の発生を抑制できる現像装置及びその現像装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に磁界発生手段を備えていて、該磁界発生手段が発生させる磁気力によりトナー及び磁性キャリアを含む現像剤を表面上に担持して回転することにより潜像担持体の表面と対向する現像領域へ現像剤を搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の表面上に担持された現像剤が通過することで前記現像領域へ搬送される現像剤の量を規制するための規制ギャップを該現像剤担持体の表面との間に形成する現像剤規制部材と、前記現像剤担持体の表面に隣接して配置され、該現像剤担持体の表面上に供給される現像剤を現像剤供給搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送するとともに、前記規制ギャップの通過を前記現像剤規制部材によって阻止された現像剤を回収する現像剤供給搬送路とを有し、前記磁界発生手段は、少なくとも、前記現像剤供給搬送路における現像剤担持体側の側壁の上端を超えて該現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側に引き寄せて前記現像剤担持体の表面に汲み上げるための汲み上げ磁気力を発生させる汲み上げ磁極と、前記規制ギャップを通過する現像剤を穂立ちさせるための規制磁気力を発生させる規制磁極とを備え、該汲み上げ磁極及び該規制磁極は、現像剤担持体表面移動方向で互いに隣接していて、かつ、互いに逆極性のものであり、前記現像剤供給搬送路の前記側壁の上端との間に、少なくとも現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって該現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側へ通過させるための供給通路を確保しつつ、前記現像剤規制部材によって前記規制ギャップの通過を阻止された現像剤が前記規制磁気力の磁力線に沿って前記現像剤担持体の表面側へ移動することを阻止する阻止部材を設けた現像装置において、前記供給通路を通過した現像剤を前記現像剤担持体の表面に向かって移動させるような磁気力を発生させる磁石部材を、前記現像剤供給搬送路の前記側壁に設けたことを特徴とするものである。
本発明においては、現像剤供給搬送路の現像剤担持側の側壁に配置した磁石部材の磁気力によって、供給通路を通過した現像剤を現像剤担持体の表面に向かって移動させることができる。これにより、従来より現像剤供給搬送路の前記側壁を低くし供給通路の幅を広くしても、供給通路を通過した現像剤の内、磁界発生手段の汲み上げ磁極による汲み上げ磁気力に捕捉されなかった現像剤が、現像剤担持体の表面へ移動せずに落下してしまうのを抑制することができる。よって、現像剤供給搬送路から供給通路を通過した現像剤の現像剤担持体表面への汲み上げ不良を抑えられ、規制滞留現像剤が、規制ギャップを通過し得る現像剤担持体表面に近い領域で担持されるのを抑制し、異常画像が発生するのを抑制することができる。
以上、本発明によれば、供給通路の幅を広くしつつ、異常画像の発生を抑制できるという優れた効果がある。
プリンタにおける現像ユニットの概略構成を示す説明図。 実施形態1に係るプリンタの要部を示す概略構成図。 遮蔽壁が設けられていない従来の現像ユニットの一例を示す説明図。 現像ユニットにおけるスリット幅と最大作像領域幅との関係を示す説明図。 現像ユニット内に現像剤が存在しない状態において、現像スリーブと供給スクリューとの間の各地点における磁気力の向きを概略的に示した磁気力分布図。 遮蔽壁下面の現像剤供給搬送路側の縁部に配置される1つの磁性キャリアに作用する磁気力及び重力の合成力の説明図。 仕切壁の高さが低すぎてスリーブ表面から剥離された現像済みの現像剤が仕切壁を超えて現像剤供給搬送路側へ移動するように構成された更に他の比較例の現像ユニットの構成を示す説明図。 仕切壁上面の現像スリーブ側縁部に位置する磁性キャリアに作用する磁気力及び重力の合成力が水平面よりも下側を向くように構成された他の比較例の現像ユニットの構成を示す説明図。 仕切壁上面の現像スリーブ側縁部に配置される1つの磁性キャリアに作用する磁気力及び重力の合成力の説明図。 現像ユニット内に現像剤が存在しない状態において、現像スリーブと供給スクリューとの間の各地点における磁気力の向きを概略的に示した磁気力分布図。 汲み上げ磁極と規制磁極との間にこれらと逆極性の中間磁極が配置された更に他の比較例の現像ユニットの構成を示す説明図。 実施形態2における現像ユニットを示す拡大図。
[実施形態1]
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラーレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)の一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図2は、本実施形態1に係るプリンタの要部を示す概略構成図である。
このプリンタは、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック(以下、M、C、Y、Kと記す。)の各色のトナー像を形成するための4つのトナー像形成部1M,1C,1Y,1Kを備えている。また、互いに鉛直方向に並べられたこれらトナー像形成部1M,1C,1Y,1Kの側方に、転写ユニット50を備えている。
トナー像形成部1M,1C,1Y,1Kは、使用するトナーの色が異なる点の他は、ほぼ同様の構成になっている。Mトナー像を形成するためのM用のトナー像形成部1Mについて説明すると、これは、プロセスユニット2Mと、光書込ユニット10Mと、現像ユニット20Mとを有している。
M用のプロセスユニット2Mは、図中反時計回り方向に回転駆動されるドラム状の感光体3Mの周りに、帯電装置4M、ドラムクリーニング装置5M、除電ランプ6M等を有しており、これらを共通のケーシングで保持してプリンタ本体に対して一体的に着脱されるようになっている。潜像担持体としての感光体3Mは、アルミ等の素管に有機感光層が被覆されたものである。
帯電装置4Mは、図中反時計回り方向に回転駆動される感光体3Mの表面をコロナチャージによって例えば負極性に一様帯電せしめる。
光書込ユニット10Mは、レーザーダイオード等からなる光源、正六面体のポリゴンミラー、これを回転駆動するためのポリゴンモータ、fθレンズ、レンズ、反射ミラー等を有している。図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像情報に基づいて駆動される光源から射出されたレーザー光Lは、ポリゴンミラー面で反射してポリゴンミラーの回転に伴って偏向せしめられながら、感光体3Mに到達する。これにより、感光体3Mの表面がそれぞれ光走査されて、感光体3Mの表面にM用の静電潜像が形成される。
現像装置であるM用の現像ユニット20Mは、ケーシングに設けられた開口から周面の一部露出させる現像ロール21Mを有している。この現像ロール21Mは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられる非磁性パイプからなる現像剤担持体としての現像スリーブと、これに連れ回らないように内包される図示しない磁界発生手段としてのマグネットローラとを有している。現像ユニット20M内には、磁性キャリアとマイナス帯電性のMトナーとを含む図示しないM現像剤が内包されている。このM現像剤は、後述する3本の搬送スクリューによって撹拌搬送されてMトナーの摩擦帯電が促されながら、現像ロール21M内のマグネットローラの磁気力により、現像ロール21Mの回転する現像スリーブ表面に吸着されて汲み上げられる。そして、現像スリーブの回転に伴って、規制部材たるドクターブレード25Mとの対向位置を通過する際にその層厚が規制された後、感光体3Mに対向する現像位置に搬送される。
この現像位置では、図示しない電源から出力される負極性の現像バイアスが印加される現像スリーブと、感光体3M上の静電潜像との間に、負極性のMトナーをスリーブ側から潜像側に静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体3Mの一様帯電箇所(地肌部)との間に、負極性のMトナーを地肌部側からスリーブ側に静電移動させる非現像ポテンシャルが作用する。現像スリーブ上のM現像剤内のMトナーは、現像ポテンシャルの作用によって感光体3Mの静電潜像上に転移する。この転移により、感光体3M上の静電潜像がMトナー像に現像される。なお、現像によってMトナーを消費したM現像剤は、現像スリーブの回転に伴ってケーシング内に戻される。また、感光体3M上のMトナー像は、後述する転写ユニット50の中間転写ベルト51上に中間転写される。
また、現像ユニット20Mは、透磁率センサからなる図示しないトナー濃度センサを有している。このトナー濃度センサは、現像ユニット20Mの後述する現像剤回収搬送路内に収容されているM現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、現像剤のトナー濃度と良好な相関を示すため、トナー濃度センサはトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しないトナー補給制御部に送られる。このトナー補給制御部は、RAM等の記憶手段を備えており、その中にM用のトナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるM用Vtrefや、他の現像ユニットに搭載されたトナー濃度センサからの出力電圧の目標値であるC,Y,M用のVtrefのデータを格納している。M用の現像ユニット20Mについては、M用のトナー濃度センサからの出力電圧の値とM用のVtrefを比較し、図示しないMトナー濃度補給装置を比較結果に応じた時間だけ駆動させる。そして、これにより、補給用のMトナーを現像ユニット20Mの現像剤回収搬送路内に補給する。このようにしてMトナー補給装置の駆動が制御(トナー補給制御)されることで、現像に伴ってMトナー濃度を低下させたM現像剤に適量のMトナーが補給され、現像ユニット20M内のM現像剤のMトナー濃度が所定の範囲内に維持される。なお、現像ユニット20C,20Y,20Kについても、同様のトナー補給制御が実施される。
感光体3M上で現像されたMトナー像は、後述する中間転写ベルト51のおもて面に転写される。そして、転写工程を経た感光体3Mの表面には、中間転写ベルト51上に転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、ドラムクリーニング装置5Kによって除去される。このようにして転写残トナーが除去された感光体3Mの表面は、除電ランプ6Mによって除電された後、帯電装置4Kによって再び一様帯電せしめられる。
M用のトナー像形成部1Mについて詳しく説明したが、他色用のトナー像形成部1C,1Y,1Kにおいても、同様のプロセスによって感光体3C,3Y,3Kの表面にC、Y、Kトナー像が形成される。
互いに鉛直方向に並ぶように配設されたトナー像形成部1M,1C,1Y,1Kの図中右側方には、転写ユニット50が配設されている。この転写ユニット50は、無端状の中間転写ベルト51のループ内側に駆動ローラ52とテンションローラ53と従動ローラ54とを有している。そして、これら3本のローラによって中間転写ベルト51を張架しながら、駆動ローラ52の回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動せしめる。このようにして無端移動せしめられる中間転写ベルト51は、その図中左側の張架面のおもて面を、M、C、Y、K用の感光体3M,3C,3Y,3Kにそれぞれ当接させており、これによってM、C、Y、K用の1次転写ニップが形成されている。
中間転写ベルト51のループ内側には、上述した3本のローラの他に、4つの転写チャージャー55M,55C,55Y,55Kが配設されている。これら転写チャージャー55M,55C,55Y,55Kは、M、C、Y、K用の1次転写ニップの裏側で、中間転写ベルト51の裏面に電荷を付与するように配設されている。この電荷の付与により、M、C、Y、K用の1次転写ニップ内には、トナーを感光体3M,3C,3Y,3K側からベルトおもて面側に静電移動させる向きの転写電界が形成される。なお、コロナチャージ方式の転写チャージャーに代えて、転写バイアスが印加される転写ローラを用いてもよい。
各色の感光体3M,3C,3Y,3K上に形成されたM、C、Y、Kトナー像は、各色の1次転写ニップにおいて、ニップ圧や転写電界の影響によって感光体側からベルトおもて面側に移動して中間転写ベルト51上に重ね合わせて転写される。これにより、中間転写ベルト51上には4色重ね合わせトナー像(以下「4色トナー像」という。)が形成される。
中間転写ベルト51における駆動ローラ52に対する掛け回し箇所には、2次転写バイアスローラ56がベルトおもて面側から当接しており、これによって2次転写ニップが形成されている。この2次転写バイアスローラ56には、図示しない電源や配線からなる電圧印加手段によって2次転写バイアスが印加されている。これにより、2次転写バイアスローラ56と、接地された駆動ローラ52との間に2次転写電界が形成されている。中間転写ベルト51上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って2次転写ニップに進入する。
本プリンタは、図示しない給紙カセットを備えており、その中に記録紙Pを複数枚重ねた記録紙束の状態で収容している。そして、一番上の記録紙Pを所定のタイミングで給紙路に送り出す。送り出された記録紙Pは、給紙路の末端に配設されたレジストローラ対60のローラ間に挟み込まれる。
レジストローラ対60は、給紙カセットから送られてきた記録紙Pをローラ間に挟み込むために両ローラを回転駆動させているが、記録紙Pの先端を挟み込むとすぐに両ローラの回転駆動を停止させる。そして、記録紙Pを中間転写ベルト51上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに向けて送り出す。2次転写ニップでは、中間転写ベルト51上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の作用によって記録紙P上に一括2次転写される。そして、記録紙Pの白色と相まってフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された記録紙Pは、2次転写ニップから排出された後、図示しない定着装置に送られてフルカラー画像が定着せしめられる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト51表面に付着している2次転写残トナーは、従動ローラ54との間に中間転写ベルト51を挟み込んでいるベルトクリーニング装置57によってベルト表面から除去される。
以下、現像ユニット20について説明する。図1は、本実施形態1に係る現像ユニット20の概略構成を示す説明図である。同図において、マグネットローラ23の外周面上における法線方向の磁束密度のグラフを重ねて表示してある。
以下の説明では、色分け符号であるM、C、Y、Kの記載を省略する。
同図において、ドラム状の感光体3は、その軸線方向を図紙面に直交する方向に延在させる姿勢で配設されている。現像ユニット20の内部には、現像剤供給搬送路27と、現像剤回収搬送路28とが設けられており、これらには図示しない現像剤が収容されている。また、現像剤供給搬送路27には、現像剤供給搬送部材としての供給搬送スクリュー32が回転可能に収容されている。また、現像剤回収搬送路28には、現像剤回収搬送部材としての受取搬送スクリュー35が回転可能に収容されている。
現像ロール21は、感光体3と対向する側のケーシングに形成された開口から、現像スリーブ22の周面の一部が露出するように配置されている。現像スリーブ22における感光体3と対向する側とは反対側は、その軸線方向のほぼ全域にわたって、現像剤供給搬送路27及び現像剤回収搬送路28が対向している。現像剤回収搬送路28は、現像ロール21の下側に配置されており、現像剤供給搬送路27は、現像ロール21の真横から僅かに下側にずれた位置に配置されている。
現像剤供給搬送路27内に収容されている供給搬送スクリュー32は、樹脂等の非磁性材料からなり、感光体3や現像ロール21と同様に水平方向に延在する姿勢をとっている。そして、棒状の回転軸部材33とこれの周面に螺旋状に立設せしめられたスクリュー羽根34とが、図示しないモータや駆動伝達系などからなる駆動手段によって図中反時計回り方向に一体的に回転駆動される。
現像剤回収搬送路28内に収容されている受取搬送スクリュー35も、感光体3、現像ロール21、供給搬送スクリュー32と同様に、水平方向に延在する姿勢をとっている。そして、図示しない駆動手段により、樹脂等の非磁性材料からなる回転軸部材36とスクリュー羽根37とが図中時計回り方向に一体的に回転駆動される。
現像剤供給搬送路27と現像剤回収搬送路28との間は、現像剤供給搬送路27の現像ロール側の側壁を構成する仕切壁43によって仕切られているが、現像ロール軸線方向両端において仕切壁43には開口部が形成されており、この開口部を介して現像剤供給搬送路27と現像剤回収搬送路28とが互いに連通している。
現像剤供給搬送路27内においては、供給搬送スクリュー32の羽根内に保持された現像剤G1が、供給搬送スクリュー32の回転に伴って、図紙面に直交する方向の手前側から奥側へと搬送される。この搬送の過程において、現像剤G1は、図中太実線矢印で示すように、仕切壁43の上端を乗り越えて現像スリーブ22側へ順次供給され、現像スリーブ22内のマグネットローラ23の磁気力(汲み上げ磁気力)によって現像スリーブ22の表面に汲み上げられる。現像スリーブ22に汲み上げられずに現像剤供給搬送路27の現像剤搬送方向下流側端部付近(図中奥側端部付近)まで搬送された現像剤G1は、仕切壁43の開口部を通じて現像剤回収搬送路28内に落下する。
現像スリーブ22の回転に伴って、上述した現像領域まで搬送されて現像に寄与した現像剤G2は、その後、現像スリーブ22の回転に伴って現像剤回収搬送路28との対向位置まで搬送される。そして、マグネットローラ23が形成する反発磁界の影響によってスリーブ表面から剥離されて、図中一点鎖線矢印で示すように、現像剤回収搬送路28内に落下する。
現像剤回収搬送路28内では、受取搬送スクリュー35の羽根内に保持された現像剤G2が、受取搬送スクリュー35の回転に伴って、図紙面に直交する方向の奥側から手前側へと搬送される。そして、この搬送の過程において、上述したトナー補給装置によってトナーが補給される。また、現像剤回収搬送路28の現像剤搬送方向上流側端部付近(図中奥側端部付近)では、仕切壁43の開口部を介して現像剤供給搬送路27から落下してくる現像剤を取り込む。受取搬送スクリュー35により現像剤回収搬送路28内を現像剤搬送方向下流側端部付近(図中手前側端部付近)まで搬送された現像剤は、仕切壁43の開口部を通って現像剤供給搬送路27へと持ち上げられる。
本実施形態1におけるマグネットローラ23は、図1に示すように、5つの磁極N1,S1,N2,S2,S3が現像スリーブ表面移動方向に沿って配置された構成となっている。磁極N1は、現像スリーブ22の表面上に担持されている現像剤を現像領域で穂立ちさせるための現像磁気力を発生させる現像磁極である。磁極S1は、現像スリーブ22の表面上に担持されている現像剤を現像領域へと搬送するための磁気力を発生させる搬送磁極である。磁極N2は、現像スリーブ22の表面と現像剤規制部材としてのドクターブレード25との間に形成される規制ギャップを通過する際に現像剤を穂立ちさせるための規制磁気力を発生させる規制磁極である。磁極S2は、現像スリーブ22の表面上に現像剤を汲み上げるための磁気力を発生させる汲み上げ磁極が挙げられる。磁極S3は、磁極S2と協働して上述した反発磁界を形成して、現像スリーブ22の表面から現像剤を剥離して現像剤回収搬送路28へ回収させるための磁極である。
以上の基本的な構成を有するプリンタでは、4つの感光体3M,3C,3Y,3Kがそれぞれ回転によって無端移動する表面に潜像を担持する潜像担持体として機能している。また、光書込ユニット10M,10C,10Y,10Kが、一様帯電後の感光体表面に潜像を形成する潜像形成手段として機能している。また、各色の現像ユニット20M,20C,20Y,20Kがそれぞれ、感光体3M,3C,3Y,3K表面上の潜像を現像する現像装置として機能している。
次に、従来の画像形成装置における現像ユニットについて説明しておく。
図3は、従来の現像ユニット120の一例を示す説明図である。
この従来の現像ユニット120は、図1に示す本実施形態1の現像ユニット20と比較すると、仕切壁143の上端位置が高く、かつ、本実施形態1の現像ユニット20が備える後述の遮蔽壁(阻止部材)44が設けられていない。
このような構成を有する従来の現像ユニット120では、規制磁極N2による規制磁気力が規制ギャップの通過を阻止された現像剤G3に作用し、ドクターブレード25の現像スリーブ表面移動方向下流側に隣接する規制滞留空間に現像剤G3を滞留させる事態を招く。この規制滞留空間に滞留する規制滞留現像剤G3は、図中点線矢印で示すように、現像スリーブ22の表面移動によって当該規制滞留空間内を現像スリーブ22の回転の向きとは逆向きに回転(循環移動)しながら、規制滞留空間内に滞留する。なお、規制滞留現像剤G3には、供給搬送スクリュー32により跳ね上げられた現像剤G1も取り込まれる場合がある。規制滞留現像剤G3は、規制磁気力の拘束力を受けながら規制滞留空間内を循環移動する間に摺擦帯電が進み、現像剤供給搬送路27内の現像剤G1と比較して、トナー帯電量が異常に高くなっている。そのため、規制滞留現像剤G3と現像剤供給搬送路27内の現像剤G1との間で現像能力に違いが生じる。このような現像能力に違いのある現像剤G1,G3であっても、互いに均一に分散して混ざり合った状態であれば、これが現像に用いられても、人間が認識できるほどの画像濃度ムラが生じることはない。しかしながら、これらの現像剤G1,G3の混ざり具合が不十分な状態で現像に用いられると、人間が認識できるほどの画像濃度ムラが生じ、画質劣化を生じさせることになる。
図3に示す従来の現像ユニット120においては、循環移動中に規制磁気力の拘束を逃れた規制滞留現像剤G3は、現像剤供給搬送路27へ回収される。現像剤供給搬送路27に回収されれば、規制滞留現像剤G3は現像剤G1と十分に混ざり合ってから再び汲み上げられることになり、上述した画質劣化の問題は発生しない。しかしながら、規制磁極N2に対して、これと逆極性の汲み上げ磁極S2が現像スリーブ表面移動方向上流側に隣接して配置しているため、図3に示す従来の現像ユニット120では、規制磁極N2から出る磁力線が規制滞留空間を通ってと汲み上げ磁極S2へと回り込むような磁界が形成される。このような磁界中では、規制滞留現像剤G3のうち汲み上げ磁極S2に最も近接している規制滞留現像剤部分(仕切壁143の上端に近接した部分)が、その磁力線に沿って汲み上げ磁極S2側に移動し、現像スリーブ22の表面へと引き寄せられる。その結果、規制滞留現像剤G3の一部が現像剤供給搬送路27に回収されないまま、現像スリーブ22の表面に担持されてしまう。
このとき、現像スリーブ22の表面上に現像剤供給搬送路27からの現像剤G1が十分に汲み上げられていれば、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3はその現像剤G1の上に重なるようにして現像スリーブ22の表面に担持されることになる。この場合、規制滞留現像剤G3は現像スリーブ表面から遠い領域に担持されるため、ドクターブレード25によって規制ギャップの通過が阻止され、現像領域へは現像剤G1のみからなる現像剤層が搬送される。よって、この場合には、画像濃度ムラが生じて画質劣化が発生することはない。
しかしながら、図3に示す従来の現像ユニット120においては、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3が現像剤供給搬送路27からの現像剤G1の汲み上げを阻害してしまう。特に、供給搬送スクリュー32のスクリュー羽根34による現像スリーブ側への送り出し力が弱い箇所(スクリュー羽根34の外周端部が現像スリーブ22の近傍を通過していない箇所)で現像スリーブ側へ供給された現像剤G1の部分は、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3によって汲み上げが阻害される。その結果、このような箇所では、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3が現像スリーブ22の表面に近い領域に担持されてしまい、規制ギャップを通過して現像領域へと搬送されてしまう。そのため、図3に示す従来の現像ユニット120では、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と、通常のトナー帯電量をもつ現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれ、画像濃度ムラを生じさせて画質劣化が発生する。
特に、図3に示す従来の現像ユニット120は、現像領域を通過した現像スリーブ22上の現像剤を現像剤供給搬送路27とは別の現像剤回収搬送路28へ回収する供給回収分離方式の現像ユニットである。このような現像ユニットにおいては、現像剤供給搬送路27内の現像剤G1が現像スリーブ22の表面に汲み上げられながら現像剤搬送方向下流側端部まで搬送される。そのため、現像剤供給搬送路27内を流れる現像剤G1の量は現像剤搬送方向下流側ほど少ないので、現像剤供給搬送路27の現像剤搬送方向下流側端部では現像剤供給搬送路27から現像スリーブ22側へ供給される現像剤G1の量が不足しやすい。そのため、現像剤供給搬送路27の現像剤搬送方向下流側端部では、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3により現像剤G1の汲み上げを阻害されやすく、画像濃度ムラによる画質劣化が発生しやすい。
そこで、本実施形態1における現像ユニット20においては、このような画質劣化を抑制するために、図1に示すように、図3に示す従来の現像ユニット120よりも仕切壁43の上端位置を下げて仕切壁43の高さを低くするとともに、阻止部材としての遮蔽壁44を設けた構成としている。仕切壁43の上端位置は、現像スリーブ22の表面から現像済みの現像剤G2を剥離させるための剥離磁気力が作用する剥離領域よりも現像スリーブ表面移動方向下流側に位置するように設定する。具体的には、例えば、汲み上げ極S2と磁極S3との間の変極点と現像スリーブ22の回転中心とを結ぶ直線L1から現像スリーブ表面移動方向下流側に位置するように設定する。この遮蔽壁44は、ドクターブレード25によって規制ギャップの通過を阻止された規制滞留現像剤G3が規制磁気力の磁力線に沿って現像スリーブ22の表面側へ移動するのを阻止する位置に配置されている。
このような遮蔽壁44を設けたことで、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3が現像剤供給搬送路27からの現像剤G1の汲み上げを阻害することがなくなる。よって、現像剤供給搬送路27から汲み上げられる現像剤G1の量が局所的に不足する箇所を生じにくくなり、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3が、規制ギャップを通過し得る現像スリーブ表面に近い領域で担持されにくくなる。したがって、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と通常のトナー帯電量をもつ現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生が抑制され、画像濃度ムラによる画質劣化が抑制される。
また、本実施形態1の遮蔽壁44は、少なくとも現像領域の現像スリーブ回転軸方向全域にわたって現像剤供給搬送路27内の現像剤G1を現像スリーブ22側へ通過させるための供給通路であるスリット45を、仕切壁43の上端との間に形成する。よって、このような遮蔽壁44を設けても、現像剤供給搬送路27内の現像剤G1を現像スリーブ22の表面へ汲み上げる動作が阻害されることはない。特に、本実施形態1においては、現像スリーブ軸線方向から見て、現像スリーブ22の回転中心位置と供給搬送スクリュー32の回転中心位置とを結ぶ直線(図1の直線L)がスリット45を通るような位置に、スリット45が配置されている。よって、現像剤供給搬送路27内の現像剤G1を最短距離で現像スリーブ22の表面へ供給することができる。
また、本実施形態1の現像ユニット20におけるスリット45の現像スリーブ回転軸方向長さは、図4に示すように、最大作像領域の幅よりも大きく設定されている。
スリット45の現像スリーブ回転軸方向長さが最大作像領域より狭いと、最大作像領域の現像スリーブ回転軸方向両端部分に対応する現像スリーブ22の表面部分には、スリット45を通過して現像スリーブ回転軸方向へ回り込むように移動した現像剤G1が担持されることになる。そのため、最大作像領域の現像スリーブ回転軸方向両端部分に対応する現像スリーブ22の表面部分に担持される現像剤G1の量が不足しやすい。よって、現像スリーブ22の当該表面部分では、規制滞留空間において規制滞留現像剤G3により不足分が補われる。その結果、最大作像領域全域を使って画像形成を行う場合に、現像スリーブ回転軸方向中央部と両端部との間で画像濃度ムラが生じ、画質劣化を引き起こす。
一方、本実施形態1の現像ユニット20では、スリット45の現像スリーブ回転軸方向長さが最大作像領域の幅よりも大きく設定されているので、このような画質劣化は生じない。
また、現像スリーブ表面移動方向におけるスリット45の開口幅は2[mm]以上であるのが好ましい。
現像スリーブ表面移動方向におけるスリット45の開口幅が2[mm]未満であると、体積平均粒径が50[μm]程度のキャリアを用いる場合に、汲み上げ磁気力の作用により現像剤G1がスリット45をスムーズに通過することが困難となる。現像剤G1がスリット45をスムーズに通過できないと、現像スリーブ22の表面に汲み上げられる現像剤G1の量が不足し、その不足部分に規制滞留現像剤G3が補充されて規制ギャップを通過して現像領域へと搬送されてしまう。この場合、画像濃度ムラによる画質劣化が生じるおそれがある。
一方、現像スリーブ表面移動方向におけるスリット45の開口幅が2[mm]以上であれば、体積平均粒径が50[μm]程度のキャリアを用いる場合でも、スリット45に対して現像剤G1をスムーズに通過させることができる。これにより、キャリアの小粒径化が進んでいる近年の小粒径キャリアを用いた現像剤であれば、特に安定してスリット45に対して現像剤G1をスムーズに通過させることができる。よって、スリット45を現像剤G1がスムーズに通過できずに画像濃度ムラによる画質劣化が生じてしまうのを回避することができる。
また、現像領域へ搬送する現像剤量の変動は現像能力に大きな影響を与えるため、ドクターブレード25と現像スリーブ22の表面との規制ギャップで規定量の現像剤が安定して現像領域へ送られるように設定されている。
ここで、遮蔽壁44と現像スリーブ22の表面との遮蔽壁ギャップ(最近接部分の隙間)が規制ギャップよりも狭い場合、現像スリーブ22の表面に担持されて遮蔽壁ギャップを通過する現像剤の量は、規制ギャップを通過する量よりも少ないものとなる。そのため、遮蔽壁ギャップを通過する現像剤に、現像剤供給搬送路27から汲み上げられた現像剤G1だけが含まれ、規制滞留現像剤G3が含まれていない場合でも、現像剤G1の上に規制滞留現像剤G3が重なった現像剤層が規制ギャップを通過することになる。この場合でも、規制ギャップを通過する現像剤層において規制滞留現像剤G3が均一に分散しているのであれば、上述したような画像濃度ムラによる画質劣化は生じない。
しかしながら、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤を多く含んだ現像剤層が現像領域で現像に寄与する結果、正常な画像濃度が得られないという不具合を引き起こす。
そこで、本実施形態1の現像ユニット20においては、遮蔽壁44と現像スリーブ22の表面との遮蔽壁ギャップを規制ギャップと同じか規制ギャップよりも広く設定している。これにより、規制ギャップを通過する現像剤層は、遮蔽壁ギャップを通過した現像剤層、すなわち、現像剤供給搬送路27から汲み上げられたトナー帯電量が正常な現像剤G1のみからなる現像剤層となる。よって、正常な画像濃度が得られないという上述した不具合は解消できる。
図5は、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態において、現像スリーブ22と供給搬送スクリュー32との間の各地点における磁気力の向きを概略的に示した磁気力分布図である。なお、図5において、磁気力の向きを示す各矢印の長さは、その地点の磁気力の大きさを示すものではない。
図6は、遮蔽壁44におけるスリット45に面する端面(下面)の現像剤供給搬送路27側の縁部44aに配置される1つの磁性キャリアC1に作用する磁気力F1及び重力F1の合成力F1の説明図である。
ここで、実際には、現像ユニット20内に現像剤が充填されているが、現像ユニット20内に現像剤が充填されている場合には、磁力線に沿って磁性キャリアが隣接する磁性キャリアと磁気力で連結して磁性キャリアのチェーンが形成される。そのため、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態よりも、現像ユニット20内に現像剤が充填されている状態の方が、1つの磁性キャリアに作用する磁気力成分が強まる。その結果、重力F1に対して磁気力F1が相対的に強まるので、合成力F1は水平面よりも更に上側を向くようになり、スリット45からより離れる方向へ向かうようになる。
よって、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態で第1特定磁性キャリアC1がスリット45へ入り込まない条件であれば、現像ユニット20内に現像剤が充填されている実際の状況下では、その第1特定磁性キャリアC1と同じ地点に位置する磁性キャリアがスリット45へ入り込むことはない。そして、縁部44aに位置する磁性キャリアがスリット45内へ入り込まない条件であれば、規制滞留現像剤G3がスリット45内へ入り込むことを十分に阻止することができる。
このように、本実施形態1の現像ユニット20では、規制滞留現像剤G3が遮蔽壁44を回り込んでスリット45内に入り込むことが有効に阻止される。これにより、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と通常のトナー帯電量をもつ現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生が更に抑制され、画像濃度ムラによる画質劣化が更に抑制される。
なお、このように規制滞留現像剤G3が遮蔽壁44を回り込んでスリット45内に入り込むことを有効に阻止するためには、少なくとも、遮蔽壁44におけるスリット45に面する端部(下端)の位置が、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2との間の変極点と現像スリーブの回転中心とを結ぶ直線L2よりも現像スリーブ表面移動方向上流側に位置するように設定する必要がある。
また、本実施形態1の現像ユニット20では、図1に示すように、遮蔽壁44における現像剤供給搬送路27側の表面上に、現像剤G4が汲み上げ磁気力の作用によって担持されるように、遮蔽壁44の形状や配置、マグネットローラ23の構成などを調整している。このような構成であれば、汲み上げ磁気力によって遮蔽壁44上に穂立ちした現像剤G4が壁となって、汲み上げ磁気力によりスリット45側へ引き寄せられる規制滞留現像剤G3の移動を阻止することができる。その結果、規制滞留現像剤G3が遮蔽壁44を回り込んでスリット45を通過するような事態を阻止できるので、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と通常のトナー帯電量をもつ現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生が更に抑制され、画像濃度ムラによる画質劣化が更に抑制される。
なお、遮蔽壁44の形状を設計変更し、遮蔽壁44上に穂立ちした現像剤G4の壁と同じ機能を遮蔽壁44それ自体で実現するように構成しても、上記と同様の効果が得られる。しかしながら、この場合には、遮蔽壁44の寸法が大きくなり、そのような寸法の大きな遮蔽壁44を、現像スリーブ22と供給搬送スクリュー32との間の狭いスペースに配置することが要求される。そのため、遮蔽壁44の部品精度や組み付け精度に高い精度が要求される結果、コスト増大を招く。よって、コスト面では、本実施形態1のように遮蔽壁44上に穂立ちした現像剤G4で壁を形成する構成の方が有利である。
また、上述したように、現像剤供給搬送路27の現像剤搬送方向下流側端部では、現像剤G1の量が少なく、現像剤供給搬送路27から現像スリーブ22側へ供給される現像剤G1の量が不足しやすい。しかしながら、本実施形態1の現像ユニット20においては、図3に示す従来の現像ユニット120と比較して仕切壁43の高さを低くしている。したがって、従来の現像ユニット120では現像スリーブ22への現像剤供給量不足が生じるほど少ない現像剤量しか現像剤供給搬送路27内に現像剤G1が存在していなくても、仕切壁43が低い本実施形態1の現像ユニット20であれば、現像剤供給量不足が生じるのを回避することができる。よって、現像剤供給搬送路27の現像剤搬送方向下流側端部でも、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と通常のトナー帯電量をもつ現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生が抑制され、画像濃度ムラによる画質劣化が抑制される。
また、本実施形態1の現像ユニット20においては、仕切壁43の上端面に汲み上げ補助磁石46を配置している。
ここで、図7に示すように、汲み上げ補助磁石46を仕切壁43の上端面に設けることなく、現像ユニット120よりも仕切壁43の高さを低くした場合に、仕切壁43の高さを低くし過ぎると、仕切壁43の上端を乗り越えた現像剤G1が汲み上げ磁気力に捕捉されずに落下してしまうおそれがある。具体的には、図8に示すように、仕切壁43’の上端面における現像スリーブ22側の縁部43a’に位置する磁性キャリアに作用する磁気力及び重力の合成力F2’が、水平方向よりも下側を向いていると、仕切壁43’の上端を乗り越えた現像剤G1が汲み上げ磁気力に捕捉されずに落下してしまう。このような落下が生じると、現像剤供給搬送路27から現像スリーブ22側へ供給される現像剤G1の量が不足し、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤G3が遮蔽壁44の下端を回り込んで進入し、規制ギャップを通過し得る現像スリーブ表面に近い領域で担持されるおそれがある。そのため、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤G3と、通常のトナー帯電量をもつ他の現像剤G1との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれ、画像濃度ムラを生じさせて画質劣化が発生するおそれがある。
図9は、本実施形態1に係る現像ユニット20において、現像スリーブ22と供給搬送スクリュー32との間に配置される1つの磁性キャリアC2に作用する、仕切壁43の上端面に配置した汲み上げ補助磁石46と現像ローラ22の汲み上げ磁極S2とによる合成磁気力F2及び重力F2の合成力F2の説明図である。
本実施形態1の現像ユニット20においては、図5に示すように現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態で、汲み上げ補助磁石46と現像スリーブ22側の間に1つの磁性キャリア(以下「第2特定磁性キャリア」という。)C2aを配置したときの第2特定磁性キャリアC2aに作用するマグネットローラ23と汲み上げ補助磁石46の合成磁気力F2及び重力F2の合成力F2が、水平方向又は水平よりも上方向を向くように、汲み上げ補助磁石46の磁力、及び、仕切壁43とマグネットローラ23の構成が調整されている。この場合、第2特定磁性キャリアC2aは汲み上げ磁気力F2の作用により重力F2に抗して現像スリーブ22の表面に汲み上げられるため、落下することはない。
ここで、実際には、現像ユニット20内に現像剤が充填されているが、現像ユニット20内に現像剤が充填されている場合には、磁力線に沿って磁性キャリアが隣接する磁性キャリアと磁気力で連結して磁性キャリアのチェーンが形成される。そのため、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態よりも、現像ユニット20内に現像剤が充填されている状態の方が、1つの磁性キャリアに作用する磁気力成分が強まる。その結果、重力F2に対して磁気力F2が相対的に強まるので、合成力F2は水平面よりも更に上側を向くようになる。
よって、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態で第2特定磁性キャリアC2aが落下しない条件であれば、現像ユニット20内に現像剤が充填されている実際の状況下では、その第2特定磁性キャリアC2aと同じ地点に位置する磁性キャリアが落下することはない。
また、特定磁性キャリアC2aよりも現像スリーブ22の表面に近い側(特定磁性キャリアC2aと現像スリーブ表面との間)に位置する他の磁性キャリアは、特定磁性キャリアC2aに位置する磁性キャリアよりも汲み上げ磁気力F2の作用が強いので、特定磁性キャリアC2aに位置する磁性キャリアが落下しない条件であれば、当該他の磁性キャリアも落下することはない。また、特定磁性キャリアC2aよりも鉛直方向上方に位置する他の磁性キャリアは、特定磁性キャリアC2aに位置する磁性キャリアよりも汲み上げ磁極S2の法線方向磁束密度のピーク地点に近いので、汲み上げ磁気力F2の作用は、特定磁性キャリアC2aに位置する磁性キャリアよりも大きい。よって、特定磁性キャリアC2aに位置する磁性キャリアが落下しない条件であれば、当該他の磁性キャリアも落下することはない。なお、汲み上げ磁極S2の法線方向磁束密度のピーク地点を超えて更に上方に位置する他の磁性キャリアは、その下方に位置する磁性キャリアによって下支えされるため、落下することはない。
したがって、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態で仕切壁43の上端面における現像スリーブ22側の縁部43aに1つの磁性キャリア(第2特定磁性キャリアC2)を配置したときの当該第2特定磁性キャリアC2に作用する磁気力F2及び重力F2の合成力F2が、水平方向又は水平よりも上方向を向くように調整されている本実施形態1の現像ユニット20であれば、仕切壁43の上端を乗り越えた現像剤G1が汲み上げ磁気力に捕捉されずに落下してしまうことはない。
また、図10に示すように、現像ユニット20内に現像剤が存在しない状態で仕切壁43の上端面に汲み上げ補助磁石46を配置し、汲み上げ補助磁石46と現像スリーブ22側の間に1つの磁性キャリア(以下「第2特定磁性キャリア」という。)C2bを配置したときの当該第2特定磁性キャリアC2bに作用するマグネットローラ23と汲み上げ補助磁石46の合成磁気力F2及び重力F2の合成力F2が、水平方向又は水平よりも上方向を向く位置が現像スリーブ22に接するように、汲み上げ補助磁石46の磁力及び配置と、仕切壁43とマグネットローラ23の構成することにより、現像スリーブ22上で磁性キャリアの有する合成力が水平または水平よりも上方向を向く事により、磁性キャリアが現像スリーブ22の回転によりに確実に現像スリーブ22回転下流へ運ばれる為、磁性キャリアが落下する事を確実に防ぐことが出来る。
また、マグネットローラ23と汲み上げ補助磁石46の合成磁気力F2及び重力F2の合成力F2が、水平方向又は水平よりも上方向を向く位置が現像スリーブ22に接するように、汲み上げ補助磁石46の磁力及び配置を構成する事により、現像スリーブ22と合成力F2’の接触点から現像スリーブ22の回転上流には下向きの合成力が働くことになり、使用済みの現像剤連れ回りを起こしていても、この合成力F2’により現像スリーブ22から剥離する力を受けて取り除く事が出来る。
なお、本実施形態1の現像ユニット20においては、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2とが現像スリーブ表面移動方向において互いに隣接して配置されている。すなわち、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2との間には他の磁極が存在しない。このような構成により、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2との間で現像スリーブ22の表面上に担持される現像剤は、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2との磁力線に沿って寝た状態となる。現像剤が寝た状態では、現像剤が密な状態となる。そのため、汲み上げ磁極S2と規制磁極N2との間で規制滞留現像剤G3が現像スリーブ22の表面に強い力で引き寄せられても、既に現像スリーブ表面に担持されている現像剤G1(現像剤供給搬送路27から供給された現像剤)の上に乗るだけで、当該現像剤G1を押し退けて現像スリーブ表面近くまで入り込むようなことはない。したがって、規制ギャップを通過する現像剤に規制滞留現像剤G3が混入されることが抑制され、正常なトナー帯電量をもつ現像剤G1だけで現像処理を行うことができる。
仮に、図11に示すように、汲み上げ磁極S3と規制磁極S2との間にこれらと逆極性の中間磁極N3が配置されている場合、中間磁極N3と規制磁極S2との間の磁気力に沿って、現像剤G3に磁気力が作用し、これにより現像剤G3が滞留することになる。すなわち、規制滞留現像剤G3’は、汲み上げ磁極S3が対向する現像スリーブ表面部分ではなく、中間磁極N3が対向する現像スリーブ表面部分に向けて引き寄せられることになる。その結果、規制滞留現像剤G3’が現像スリーブ22の表面に汲み上げられる箇所は、現像剤供給搬送路27からの現像剤G1の汲み上げ箇所よりも現像スリーブ表面移動方向下流側に大きく外れた位置になる。よって、現像剤供給搬送路27からの現像剤G1を現像スリーブ22の表面上に汲み上げる際に規制滞留現像剤G3’が邪魔をする事態が生じにくい。よって、このような中間磁極N3が配置された構成では、そもそも、上述した画像濃度ムラによる画質劣化が生じにくい。
しかも、図11に示すような現像ユニットの構成においては、規制滞留現像剤G3’に起因した画像濃度ムラによる画質劣化が生じにくい理由が別にある。すなわち、現像スリーブ22の表面上に担持される現像剤の磁気力チェーン(穂)は、磁力線に沿って形成されるため、現像スリーブ表面移動方向位置が磁極に近接した位置である箇所では穂立ちし、また2つの磁極の中間位置では寝た状態となる。そのため、現像スリーブ22の表面に担持された現像剤(大部分は現像剤供給搬送路27から汲み上げられた現像剤G1)は、汲み上げ磁極S3と規制磁極S2との間の中間磁極N3に近接した位置で一旦穂立ちし、現像剤密度が疎の状態となる。そして、このように穂立ちした現像剤G1は、現像スリーブの回転に伴って更に中間磁極N3と規制磁極S2との中間地点付近を通過する間に、穂が寝た状態になる。
このような一連の現像剤G1の挙動により、現像スリーブ上の現像剤G1内には規制滞留現像剤G3’が均一に分散した状態で取り込まれ、規制滞留空間の規制滞留現像剤G3’は順次消費されていく。これにより、規制滞留空間内に同じ現像剤が長期間滞留することが少なくなるので、現像スリーブ上の現像剤G1内に取り込まれた規制滞留現像剤G3’が現像領域へ搬送されても、あまり画質劣化が生じない。
ただし、規制滞留現像剤G3’であっても現像剤供給搬送路27から汲み上げられる現像剤G1と比較すれば、摩擦帯電が進んでいてトナー帯電量が高くなっているので、現像処理には規制滞留現像剤G3’を使用しない方が好ましい。この点で、図11に示すような現像ユニットよりも、本実施形態1の現像ユニット20の方が有利であるといえる。しかも、本実施形態1の現像ユニット20の方が、磁極配置が簡易であるため、この点でも有利である。
[実施形態2]
次に、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタの他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
上記実施形態1の現像ユニットは、現像剤担持体(現像スリーブ22)を1つだけ備えた現像装置であったが、本発明は、複数の現像剤担持体を感光体3に対向させ、各現像剤担持体表面に担持した現像剤によって感光体3の表面に形成された静電潜像に対して重複して現像処理を行う多段現像方式の現像装置においても、同様に適用することができる。
なお、以下の説明では、上記実施形態1とは異なる部分についてのみ説明し、上記実施形態1と同様の部分については説明を省略する。
図12は、本実施形態2における現像ユニット220を示す拡大図である。
本実施形態2における現像ユニット220は、第1現像剤担持体としての第1現像ロール221Aと、第2現像剤担持体としての第2現像ロール221Bという2つの現像剤担持体が設けられた多段現像方式の現像装置である。
各現像ロール221A,221Bは、それぞれ感光体3の表面に近接するように対向配置されていて、その対向位置が現像領域となる。現像領域では、各現像ロール221A,221Bの表面に穂立ちした現像剤からなる磁気ブラシが感光体3の表面に接触する。現像ユニット220の内部には、トナーと磁性キャリアとを含む現像剤(二成分現像剤)が収容されている。そして、現像ユニット220は、感光体3上に形成される静電潜像を現像してトナー像化する現像処理を行う。
ここで、本実施形態2における現像ユニット220は、プレミックス現像方式のものであって、現像ユニット220内に適宜に新品の現像剤が図示しない剤カートリッジから供給されるとともに、劣化した現像剤が現像ユニット220の外部に設置された剤貯留容器に向けて排出される。剤カートリッジは、その内部に現像ユニット220内に供給するための現像剤(トナー及び磁性キャリア)を収容している。現像ユニット220に設置された磁気センサによって検知されるトナー濃度(現像剤中のトナーの割合)の情報に基づいて、剤カートリッジから現像ユニット220内に向けて現像剤を適宜に供給する。剤カートリッジの現像剤における磁性キャリアに対するトナーの混合率(トナー濃度)が比較的高く設定されている。
本実施形態2における現像ユニット220内には、現像剤を搬送して循環経路を形成する3つの現像剤搬送路227,228,229が形成されている。各現像剤搬送路227,228,229内には、それぞれ搬送スクリュー232,235,238が配置されており、いずれも、軸部上に螺旋状にスクリュー部が形成されたものであって、現像ユニット220内に収容された現像剤をその軸部に沿って搬送する。供給搬送スクリュー232は、現像剤供給搬送路227の内部に配設されていて、現像剤供給搬送路227内の現像剤を長手方向へと搬送する。供給搬送スクリュー232により搬送されている間に、現像剤供給搬送路227内の現像剤は第1現像ロール221Aの表面に順次汲み上げられる。受取搬送スクリュー235は、現像剤回収搬送路228の内部に設置されている。受取搬送スクリュー235は、供給搬送スクリュー232の鉛直方向下方に位置している。第2現像ロール221Bから離脱して現像剤回収搬送路228内に回収された現像処理後の現像剤は、現像剤回収搬送路228内を長手方向へと搬送される。供給搬送スクリュー232及び受取搬送スクリュー235は、その軸部が現像ロール221A,221Bの回転軸とほぼ平行になるように配設されている。
攪拌搬送スクリュー238は、現像剤攪拌搬送路229の内部に設置されている。攪拌搬送スクリュー238は、現像剤回収搬送路228の現像剤搬送方向下流部と現像剤供給搬送路227の現像剤搬送方向上流部とを直線的に結ぶように、供給搬送スクリュー232及び受取搬送スクリュー235に対して斜めに配置されている。攪拌搬送スクリュー238は、受取搬送スクリュー235によって現像剤回収搬送路内を搬送されてきた現像剤を現像剤供給搬送路227の現像剤搬送方向上流側へと搬送する。また、攪拌搬送スクリュー238は、供給搬送スクリュー232によって現像剤供給搬送路227の現像剤搬送方向下流端まで搬送されて落下経路を通過した現像剤も、現像剤供給搬送路227の現像剤搬送方向上流側へと搬送する。
次に、本実施形態2における感光体3上で行われる作像プロセスについて説明する。
感光体3が反時計方向に回転駆動されると、まず、帯電装置4の位置で感光体3の表面が一様に帯電される。その後、帯電された感光体3の表面部分は、光書込ユニット10により露光されて静電潜像が形成される。その後、静電潜像が形成された感光体3の表面部分は、現像ユニット220との対向位置に達する。感光体3上の静電潜像は、2つの現像ロール221A,221B上の磁気ブラシと順次接触して、磁気ブラシ中のトナーが付着されて可視化される。
詳しくは、図中上方に配置されている第1現像ロール221A上に汲み上げられた現像剤は、現像剤規制部材としてのドクターブレード225によって適量化された後に、感光体3との対向部である第1現像領域に搬送される。第1現像領域では、第1現像ロール221A上の現像剤が第1現像ロール内の現像磁極の磁気力によって穂立ちし、これにより形成される磁気ブラシで感光体3の表面を摺擦する。このとき、現像剤中のトナーは、不図示の電源部から第1現像ロール221Aに対して印加されている所定の現像バイアスによって形成される現像電界の作用により、感光体3上の画像部にのみ選択的に付着してトナー像を形成する。
第1現像領域を通過した第1現像ロール221A上の現像剤は、第1現像ロール221Aの回転に伴い、第2現像ロール221Bの内部に配置された受渡磁極と対向する現像剤受渡領域まで搬送される。この現像剤受渡領域では、第1現像ロール221A上の一部又は全部の現像剤が受渡磁極の磁気力(受渡磁気力)の作用を受けて第2現像ロール221Bの表面に移動し、第2現像ロール221Bの表面上に担持される。
このようにして第2現像ロール221Bに担持された現像剤は、感光体3の表面と対向する第2現像領域へと搬送される。第2現像領域でも、第2現像ロール221B上の現像剤が第2現像ロール内の現像磁極の磁気力によって穂立ちし、これにより形成される磁気ブラシで感光体3の表面を摺擦する。このとき、現像剤中のトナーは、不図示の電源部から第2現像ロール221Bに対して印加されている所定の現像バイアスによって形成される現像電界の作用により、感光体3上の画像部にのみ選択的に付着してトナー像を形成する。その後、第2現像領域を通過した第2現像ロール221B上の現像剤は、第2現像ロール221Bの表面から離脱して現像ユニット220内に戻される。
第1現像領域及び第2現像領域での現像処理によってトナー像が形成された感光体3の表面部分は、その後、上記実施形態1と同様の作像プロセスを経る。
本実施形態2における現像ユニット220においても、上記実施形態1と同様に、阻止部材としての遮蔽壁244が設けられている。この遮蔽壁244は、ドクターブレード225によって規制ギャップの通過を阻止された規制滞留現像剤が規制磁気力の磁力線に沿って第1現像ロール221Aの表面側へ移動するのを阻止する位置に配置されている。また、遮蔽壁244は、少なくとも現像領域の第1現像ロール回転軸方向全域にわたって現像剤供給搬送路227内の現像剤を第1現像ロール221A側へ通過させるための供給通路であるスリット245を、仕切壁243の上端との間に形成するように設けられている。
本実施形態2の現像ユニット220でも遮蔽壁244を設けることで、上記実施形態1と同様に、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、現像剤供給搬送路227からの現像剤の汲み上げを阻害することがなくなる。よって、現像剤供給搬送路227から汲み上げられる現像剤の量が局所的に不足する箇所を生じにくくなり、汲み上げ磁気力によって引き寄せられた規制滞留現像剤が、規制ギャップを通過し得る第1現像ロール221Aの表面に近い領域で担持されにくくなる。
また、上記実施形態1と同様に、仕切壁243の上端面に汲み上げ補助磁石246を配置している。これにより、スリット245の第1現像ロール回転方向における幅を大きくしても、仕切壁243の上端を乗り越えた現像剤が、汲み上げ磁気力に捕捉されずに落下してしまうのを抑制することができる。よって、現像剤供給搬送路227からスリット245を通過した現像剤の第1現像ロール表面への汲み上げ不良を抑えられ、規制滞留現像剤が、規制ギャップを通過し得る第1現像ロール表面に近い領域で担持されるのを抑制することができる。
したがって、トナー帯電量が異常に高い規制滞留現像剤と通常のトナー帯電量をもつ現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が第1現像領域や第2現像領域に送り込まれる事態の発生が抑制され、画像濃度ムラによる画質劣化が抑制される。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
内部にマグネットローラ23などの磁界発生手段を備えていて、磁界発生手段が発生させる磁気力によりトナー及び磁性キャリアを含む現像剤を表面上に担持して回転することにより感光体3などの潜像担持体の表面と対向する現像領域へ現像剤を搬送する現像ローラ5などの現像剤担持体と、現像剤担持体の表面上に担持された現像剤が通過することで前記現像領域へ搬送される現像剤の量を規制するための規制ギャップを現像剤担持体の表面との間に形成するドクターブレード25などの現像剤規制部材と、現像剤担持体の表面に隣接して配置され、現像剤担持体の表面上に供給される現像剤を供給搬送スクリュー232などの現像剤供給搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送するとともに、前記規制ギャップの通過を現像剤規制部材によって阻止された現像剤を回収する現像剤供給搬送路27などの現像剤供給搬送路とを有し、磁界発生手段は、少なくとも、現像剤供給搬送路における現像剤担持体側の仕切壁43などの側壁の上端を超えて現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側に引き寄せて現像剤担持体の表面に汲み上げるための汲み上げ磁気力を発生させる汲み上げ磁極S2などの汲み上げ磁極と、前記規制ギャップを通過する現像剤を穂立ちさせるための規制磁気力を発生させる規制磁極N2などの規制磁極とを備えて、汲み上げ磁極及び規制磁極は、現像剤担持体表面移動方向で互いに隣接していて、かつ、互いに逆極性のものであり、現像剤供給搬送路の前記側壁上端との間に、少なくとも現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側へ通過させるためのスリット45などの供給通路を確保しつつ、現像剤規制部材によって前記規制ギャップの通過を阻止された現像剤が規制磁気力の磁力線に沿って現像剤担持体の表面側へ移動することを阻止する遮蔽壁44などの阻止部材を設けた現像ユニット20などの現像装置において、供給通路を通過した現像剤を現像剤担持体の表面に向かって移動させるような磁気力を発生させる汲み上げ補助磁石46などの磁石部材を、現像剤供給搬送路の前記側壁に設けた。これよれば、上記実施形態について説明したように、規制滞留現像剤と現像剤供給搬送路から汲み上げられた他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生を抑制して、画像濃度ムラによる画質劣化を抑制する為の供給通路設置し易くし供給通路を広くしても異常が発生しにくくすることができる。
(態様B)
(態様A)において、上記磁石部材の上記現像剤担持体に対向する位置の極性は、上記汲み上げ磁極の極性とは逆極性である。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像劣化を有効に抑制できる。
(態様C)
(態様A)または(態様B)において、上記現像剤供給搬送路内から上記現像剤供給搬送路の上記側壁の上端を超えて移動した現像剤が上記汲み上げ磁気力によって水平面よりも上側の向きに移動するように、現像剤担持体に対して現像剤供給搬送路を配置した。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像劣化を有効に抑制できる。
(態様D)
(態様C)において、当該現像装置内に現像剤が存在しない状態で、上記磁石部材の磁気力と上記汲み上げ磁気力と重力との合成力によって、1つの磁性キャリアを配置したときの磁性キャリアに作用する合成力が、水平方向または水平よりも上方向を向くように、磁石部材を現像剤供給搬送路の上記側壁に配置した。これによれば、上記実施形態について説明したように、磁性キャリアは汲み上げ磁気力の作用により重力に抗して現像剤担持体の表面に汲み上げられ、落下するの抑制することができる。
(態様E)
(態様D)において、上記磁性キャリアに作用する合成力が水平方向又は水平よりも上方向を向く位置が、現像剤担持体と接する位置となるように、上記磁石部材を配置した。これによれば、上記実施形態について説明したように、現像剤担持体と合成力の接触点から現像剤担持体の回転上流には下向きの合成力が働くことになり、使用済みの現像剤連れ回りを起こしていても、この合成力により現像剤担持体から剥離する力を受けて取り除くことができる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、上記現像剤供給搬送部材は、回転軸上に羽根部がスクリュー状に設けられ、上記現像剤供給搬送路内の現像剤を回転軸に沿った方向へ搬送する搬送スクリューであり、現像剤担持体回転軸方向から見たときに、現像剤担持体の回転中心位置と搬送スクリューの回転中心位置とを結んだ直線Lなどの直線が上記供給通路を通るように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度ムラによる画像劣化を更に抑制することができる。
(態様G)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)または(態様F)において、上記現像剤担持体の表面に隣接して配置され、上記現像領域を通過した現像剤を現像剤担持体の表面から回収して受取搬送スクリュー35などの現像剤回収搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送する現像剤回収搬送路28などの現像剤回収搬送路を、上記現像剤供給搬送路とは別に備える。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像劣化を有効に抑制できる。
(態様H)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)または(態様G)において、現像剤担持体表面移動方向における上記供給通路の幅は2[mm]以上である。これによれば、上記実施形態について説明したように、供給通路を現像剤がスムーズに通過できずに画像濃度ムラによる画像劣化が生じてしまうのを回避することができる。
(態様I)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)または(態様H)において、上記現像剤供給搬送路内の作像時における現像剤の界面が、少なくとも上記現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって現像剤供給搬送路の上記側壁上端よりも上側に位置するように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、供給通路を現像剤がスムーズに通過できずに画像濃度ムラによる画像劣化が生じてしまうのを回避することができる。
(態様J)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)または(態様I)において、上記阻止部材の現像剤供給搬送路側の表面上に、上記汲み上げ磁気力の作用によって現像剤が担持されるように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度ムラによる画像劣化を更に抑制することができる。
(態様K)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)または(態様J)において、上記阻止部材と上記現像剤担持体の表面とが最も近接する箇所のギャップは、上記規制ギャップよりも広い。これによれば、上記実施形態について説明したように、正常な画像濃度が得られないという不具合を解消できる。
(態様L)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)または(態様K)において、上記供給通路の現像剤担持体回転軸方向両端位置は、最大作像領域の現像剤担持体回転軸方向両端位置よりも現像剤担持体回転軸方向外側に位置している。これによれば、上記実施形態について説明したように、最大作像領域の現像剤担持体回転軸方向両端位置に規制滞留現像剤が供給されて画像濃度ムラが生じるのを抑制することができる。
(態様M)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)、(態様K)または(態様L)において、上記現像剤供給搬送部材は、回転軸上に羽根部がスクリュー状に設けられ、現像剤供給搬送路内の現像剤を前記回転軸に沿った方向へ搬送する搬送スクリューであり、上記阻止部材は、上記現像剤規制部材によって上記規制ギャップの通過を阻止された現像剤を、現像剤供給搬送路内の現像剤面における前記搬送スクリューの回転方向下流側の領域へ案内するように構成した。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度ムラによる画質劣化を抑制することができる。
(態様N)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)、(態様K)、(態様L)または(態様M)において、上記阻止部材は、非磁性材料で形成されたものである。これによれば、上記実施形態について説明したように、磁界発生手段が形成する磁界への影響を少なくすることができる。
(態様O)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)、(態様K)、(態様L)、(態様M)または(態様N)において、上記阻止部材は、金属材料で形成されており、上記現像剤担持体と同電位となるように構成されている。これによれば、上記実施形態について説明したように、必要な剛性を安価に得ることができるとともに、現像剤規制部材と阻止部材との間で放電が生じるのを抑制することができる。
(態様P)
感光体3などの潜像担持体と、潜像担持体上に潜像を形成する光書込ユニット10などの潜像形成手段と、トナー及びキャリアを含む現像剤により潜像担持体上の潜像を現像する現像ユニット20などの現像手段とを有し、現像手段により潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録紙Pなどの記録材へ転移させて、記録材上に画像を形成するプリンタなどの画像形成装置において、前記現像手段として、(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)、(態様K)、(態様L)、(態様M)、(態様N)または(態様O)の現像装置を用いた。これによれば、上記実施形態について説明したように、規制滞留現像剤と現像剤供給搬送路から汲み上げられた他の現像剤との混ざり具合が不十分な状態の現像剤層が現像領域に送り込まれる事態の発生を抑制して、画像濃度ムラによる画質劣化を抑制する為の供給通路設置し易くし供給通路を広くしても異常が発生しにくくすることができ、良好な画像形成を行うことができる。
1 トナー像形成部
2 プロセスユニット
3 感光体
4 帯電装置
5 ドラムクリーニング装置
6 除電ランプ
10 光書込ユニット
20 現像ユニット
21 現像ロール
22 現像スリーブ
23 マグネットローラ
25 ドクターブレード
27 現像剤供給搬送路
28 現像剤回収搬送路
32 供給搬送スクリュー
33 回転軸部材
34 スクリュー羽根
35 受取搬送スクリュー
36 回転軸部材
37 スクリュー羽根
43 仕切壁
43a 縁部
44 遮蔽壁
44a 縁部
45 スリット
46 補助磁石
50 転写ユニット
51 中間転写ベルト
52 駆動ローラ
53 テンションローラ
54 従動ローラ
55 転写チャージャー
56 2次転写バイアスローラ
57 ベルトクリーニング装置
60 レジストローラ対
120 現像ユニット
143 仕切壁
220 現像ユニット
221A 現像ロール
221B 現像ロール
225 ドクターブレード
227 現像剤供給搬送路
228 現像剤回収搬送路
229 現像剤攪拌搬送路
232 供給搬送スクリュー
235 受取搬送スクリュー
238 攪拌搬送スクリュー
244 遮蔽壁
特開2008−256813号公報

Claims (16)

  1. 内部に磁界発生手段を備えていて、該磁界発生手段が発生させる磁気力によりトナー及び磁性キャリアを含む現像剤を表面上に担持して回転することにより潜像担持体の表面と対向する現像領域へ現像剤を搬送する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体の表面上に担持された現像剤が通過することで前記現像領域へ搬送される現像剤の量を規制するための規制ギャップを該現像剤担持体の表面との間に形成する現像剤規制部材と、
    前記現像剤担持体の表面に隣接して配置され、該現像剤担持体の表面上に供給される現像剤を現像剤供給搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送するとともに、前記規制ギャップの通過を前記現像剤規制部材によって阻止された現像剤を回収する現像剤供給搬送路とを有し、
    前記磁界発生手段は、少なくとも、前記現像剤供給搬送路における現像剤担持体側の側壁の上端を超えて該現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側に引き寄せて前記現像剤担持体の表面に汲み上げるための汲み上げ磁気力を発生させる汲み上げ磁極と、前記規制ギャップを通過する現像剤を穂立ちさせるための規制磁気力を発生させる規制磁極とを備え、該汲み上げ磁極及び該規制磁極は、現像剤担持体表面移動方向で互いに隣接していて、かつ、互いに逆極性のものであり、
    前記現像剤供給搬送路の前記側壁の上端との間に、少なくとも現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって該現像剤供給搬送路内の現像剤を現像剤担持体側へ通過させるための供給通路を確保しつつ、前記現像剤規制部材によって前記規制ギャップの通過を阻止された現像剤が前記規制磁気力の磁力線に沿って前記現像剤担持体の表面側へ移動することを阻止する阻止部材を設けた現像装置において、
    前記供給通路を通過した現像剤を前記現像剤担持体の表面に向かって移動させるような磁気力を発生させる磁石部材を、前記現像剤供給搬送路の前記側壁に設けたことを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1の現像装置において、
    上記磁石部材の上記現像剤担持体に対向する位置の極性は、上記汲み上げ磁極の極性とは逆極性であることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1または2の現像装置において、
    上記現像剤供給搬送路内から該現像剤供給搬送路の上記側壁の上端を超えて移動した現像剤が上記汲み上げ磁気力によって水平面よりも上側の向きに移動するように、上記現像剤担持体に対して該現像剤供給搬送路を配置したことを特徴とする現像装置。
  4. 請求項3の現像装置において、
    当該現像装置内に現像剤が存在しない状態で、上記磁石部材の磁気力と上記汲み上げ磁気力と重力との合成力によって、1つの磁性キャリアを配置したときの該磁性キャリアに作用する合成力が、水平方向または水平よりも上方向を向くように、該磁石部材を上記現像剤供給搬送路の上記側壁に配置したことを特徴とする現像装置。
  5. 請求項4の現像装置において、
    上記磁性キャリアに作用する合成力が水平方向又は水平よりも上方向を向く位置が、現像剤担持体と接する位置となるように、上記磁石部材を配置したことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤供給搬送部材は、回転軸上に羽根部がスクリュー状に設けられ、上記現像剤供給搬送路内の現像剤を該回転軸に沿った方向へ搬送する搬送スクリューであり、
    現像剤担持体回転軸方向から見たときに、上記現像剤担持体の回転中心位置と前記搬送スクリューの回転中心位置とを結んだ直線が上記供給通路を通るように構成したことを特徴とする現像装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤担持体の表面に隣接して配置され、上記現像領域を通過した現像剤を該現像剤担持体の表面から回収して現像剤回収搬送部材により現像剤担持体回転軸方向に沿って搬送する現像剤回収搬送路を、上記現像剤供給搬送路とは別に備えていることを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の現像装置において、
    現像剤担持体表面移動方向における上記供給通路の幅は2[mm]以上であることを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤供給搬送路内の作像時における現像剤の界面が、少なくとも上記現像領域の現像剤担持体回転軸方向全域にわたって該現像剤供給搬送路の上記側壁の上端よりも上側に位置するように構成したことを特徴とする現像装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記阻止部材の現像剤供給搬送路側の表面上に、上記汲み上げ磁気力の作用によって現像剤が担持されるように構成したことを特徴とする現像装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記阻止部材と上記現像剤担持体の表面とが最も近接する箇所のギャップは、上記規制ギャップよりも広いことを特徴とする現像装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記供給通路の現像剤担持体回転軸方向両端位置は、最大作像領域の現像剤担持体回転軸方向両端位置よりも現像剤担持体回転軸方向外側に位置していることを特徴とする現像装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記現像剤供給搬送部材は、回転軸上に羽根部がスクリュー状に設けられ、上記現像剤供給搬送路内の現像剤を該回転軸に沿った方向へ搬送する搬送スクリューであり、
    上記阻止部材は、上記現像剤規制部材によって上記規制ギャップの通過を阻止された現像剤を、前記現像剤供給搬送路内の現像剤面における前記搬送スクリューの回転方向下流側の領域へ案内するように構成したことを特徴とする現像装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記阻止部材は、非磁性材料で形成されたものであることを特徴とする現像装置。
  15. 請求項1乃至14のいずれか1項に記載の現像装置において、
    上記阻止部材は、金属材料で形成されており、上記現像剤担持体と同電位となるように構成されていることを特徴とする現像装置。
  16. 潜像担持体と、
    前記潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、
    トナー及びキャリアを含む現像剤により前記潜像担持体上の潜像を現像する現像手段とを有し、
    前記現像手段により前記潜像担持体上に形成されたトナー像を最終的に記録材へ転移させて、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記現像手段として、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の現像装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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