JP2013217841A - 導電パターン検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電パターンの配設ピッチや配設方向が場所によって異なる場合でも、簡易に欠陥の有無を検出でき得る導電パターン検査装置を提供する。
【解決手段】導電パターン検査装置は、導電パターン100の一部に接触する接触プローブ10と、前記接触プローブ10が接触している導電パターン100の静電容量を測定する容量測定器12と、前記接触プローブ10を移動させる移動機構14と、測定された静電容量に基づいて前記複数の導電パターン100のうち、断線・短絡の生じている導電パターン100a,100bを特定する制御部16と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】導電パターン検査装置は、導電パターン100の一部に接触する接触プローブ10と、前記接触プローブ10が接触している導電パターン100の静電容量を測定する容量測定器12と、前記接触プローブ10を移動させる移動機構14と、測定された静電容量に基づいて前記複数の導電パターン100のうち、断線・短絡の生じている導電パターン100a,100bを特定する制御部16と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板上に形成された複数の導電パターンについて断線および短絡の有無を検査する導電パターン検査装置に関する。
基板上に形成された複数の導電パターンについて断線または短絡の有無を検査する技術は、従来から多数提案されている。例えば、特許文献1には、導電パターンの一端に給電プローブを接触させ、導電パターンの他端に当該給電信号を受信するセンサを位置決めし、導電パターンを順次走査するようにプローブとセンサとを同期して検査対象基板上を移動させる装置が開示されている。この装置では、センサで検知された検出信号レベルに基づいて、導電パターンの短絡等を判断する。この装置によれば、比較的簡易に、導電パターンの欠陥(短絡や断線)を検知することができる。
しかしながら、こうした従来技術の多くは、給電のプローブと、受信用センサが、同じ導電パターンの上に存在するべく、同期して移動させる必要がある。導電パターン間の距離(配設ピッチ)が常に一定の場合には、給電のプローブおよび受信用センサを、同じ導電パターン上に位置させることは容易である。
しかし、検査対象となる基板の中には、導電パターンの配設ピッチや配設方向が場所によって変化するものもある。例えば、フラットパネルディスプレイに用いられる基板の場合、図7に示すように、複数の導電パターンには、広ピッチの部分と、狭ピッチ部分とが存在する。すなわち、実際に可視像を表示する画素領域E1において、複数の導電パターンは、比較的、広ピッチで平行に配置される。この画素領域の外側において、複数の導電パターンは、駆動ICと接続するために、その配設ピッチが急激に狭められる。
また、タッチパネル用の基板では、図8に示すように、垂直方向に並んだ複数の電極110(導電パターン100の一部)と、水平方向に並んだ複数の電極112と、を有している。各電極からは、信号ライン114(導電パターンの一部)が引き出され、基板の端部において、一列に配設される。ここで、図8から明らかなとおり、信号ライン114の配設ピッチは、電極110,112の配設ピッチに比して、大幅に狭く、信号ライン114と電極110,112からなる導電パターンは、その場所によって配設ピッチが大きく異なる。また、図8において、垂直方向に並んだ電極110から引き出される信号ライン114は、基板の端部において水平方向に並ぶ。つまり、当該基板においては、導電パターンの配設ピッチだけでなく、配設方向も場所によって変化している。
このように、導電パターンの配設ピッチや配設方向が、場所によって異なる場合がある。この場合、給電用プローブおよび受信用センサを、同じ導電パターンの上に存在するべく、同期して移動させることは困難であった。
そこで、本発明では、導電パターンの配設ピッチや配設方向が場所によって異なる場合でも、簡易に欠陥の有無を検出でき得る導電パターン検査装置を提供することを目的とする。
本発明の導電パターン検査装置は、その一端が第一方向に並んで配置された複数の導電パターンについて、短絡および断線の有無を検出する導電パターン検査装置であって、前記導電パターンの一部に接触する接触子と、前記接触子が接触している導電パターンの静電容量を測定する測定手段と、前記接触子が、前記複数の導電パターンの一端に順次接触するべく、前記第一方向に移動させる移動手段と、前記接触子の位置と、前記測定手段により測定された静電容量に基づいて、前記複数の導電パターンのうち、短絡の生じている導電パターンおよび断線の生じている導電パターンを、特定する制御手段と、を備える。
好適な態様では、前記測定手段は、前記接触子が接触している導電パターンの静電容量に応じて発信周波数が変化する発振回路と、前記発振回路から出力される信号の周波数を電圧に変換するFV変換器と、を備える。
本発明によれば、接触子のみを導電パターンに接触させればよいため、当該接触子の移動に際して、当該接触子を他の部材と同期させる必要がない。その結果、導電パターンの配設ピッチや配設方向が場所によって異なる場合でも、簡易に欠陥の有無を検出できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態である導電パターン検査装置の概略構成図である。この導電パターン検査装置は、基板上に形成された複数の導電パターン100のうち、断線の生じている導電パターン100a(以下「断線パターン100a」という)、および、短絡の生じている導電パターン100b(以下「短絡パターン100b」という)を検出する装置である。
図1においては、説明を容易にするために、一直線状の複数の導電パターン100が、平行かつ均等に配設された場合を例示している。しかし、検査対象である導電パターン100は、屈曲や傾斜していてもよい。また、導電パターン100の配設ピッチや配設方向は、一定ではなくてもよく、場所によって異なっていてもよい。例えば、図7に示すフラットパネルディスプレイ用基板に形成される導電パターン100のように、その一端で配設ピッチが狭められる導電パターン100を検査対象としてもよい。また、図8に示すタッチパネル用基板に形成される導電パターン100のように、その配設ピッチ、配設方向が、場所によって異なる導電パターン100を検査対象としてもよい。
導電パターン検査装置は、接触プローブ10、容量測定器12、移動機構14、および、制御部16などを備えている。接触プローブ10は、導電パターン100の一部(好ましくは端部近傍)に接触する接触子で、導電性材料からなる。この接触プローブ10の先端は、導電パターン100の最小幅よりも十分に小さくなっており、複数の導電パターン100に同時に接触しないようになっている。
接触プローブ10は、機械的には移動機構14に接続されている。移動機構14は、制御部16からの指示に従い、接触プローブ10を移動させ、走査させる機構で、例えば、モータなどの動力源と、プーリやリニアガイドなどの伝達機構などから構成される。導電パターン100の検査を行う際、制御部16は、この移動機構14を駆動して、接触プローブ10を移動させ、走査させる。より具体的には、接触プローブ10は、導電パターン100の一端近傍において、複数の導電パターン100を横断するように、当該導電パターン100の配設方向(図1における矢印方向)に移動させられる。このとき、接触プローブ10は、その先端が基板上または基板上に形成された導電パターン100に接触するべく高さ調整されている。そのため、接触プローブ10は、移動に伴い、順次、異なる導電パターン100に接触する。
また、接触プローブ10は、電気的には、容量測定器12に接続されている。容量測定器12は、接触プローブ10が接触している部材(基板または導電パターン100)の静電容量を測定する測定器である。容量測定器12としては、種々の構成を採用できるが、例えば、発振器20を利用した容量測定器12を用いてもよい。これについて図2、図3を用いて説明する。
図2は、反転増幅器24を使った発振器20の構成を示す図である。また、図3は、この発振器20を利用した容量測定器12の構成を示す図である。図2において、符号22は帰還抵抗、符号24は反転増幅器、符号26は可変抵抗、符号28はコンデンサである。この回路において、抵抗値をR、コンデンサ28の容量をC、係数をaとすると、発振周波数fは、f=a/CR[Hz]となる。換言すれば、コンデンサ28の容量Cは、発振周波数fに反比例するといえる。
本実施形態では、接触プローブ10が接触する部材(導電パターン100)を、このコンデンサ28とみたてて、接触プローブ10が接触する部材の静電容量を測定している。すなわち、本実施形態の容量測定器12は、図3に示すように、発振器20のコンデンサ28の部分に接触プローブ10を設けている。この接触プローブ10を、導電パターン100に接触させると、導電パターン100が持つ静電容量に応じた発振が生じる。
発振器20に接続されたFV変換器30は、この発振器20から出力された発振の発振に応じた電圧信号を出力する。AD変換器32は、この電圧信号を、信号レベルに応じたデジタル信号に変換する。AD変換器から出力されたデジタル信号は、制御部16へと送られる。
ここで、導電パターン100がもつ静電容量Cについて検討する。断線が生じている導電パターン(断線パターン100a)の場合、正常な導電パターン100に比して、その面積は小さくなり、ひいては、静電容量Cも小さくなる。一方、他の導電パターン100と短絡した導電パターン(短絡パターン100b)の場合、正常な導電パターン100に比して、その面積は約2倍大きくなり、ひいては、静電容量Cも大きくなる。したがって、発振器20の発振周波数は、接触プローブ10が接触している導電パターン100が、正常な場合に比べて、断線している場合には高く、短絡している場合には低くなる。また、基板は、通常、絶縁性材料からなる。接触プローブ10が、この基板に接触している間、発振器20は、接触プローブ10の浮遊容量で発振するため、発振周波数は非常に高くなる。本実施形態では、このように、接触プローブ10が接触する部材の違いによって発振周波数が変化することを利用して、断線のある導電パターン100、および、短絡のある導電パターン100を検出する。
制御部16は、容量測定器12から出力された周波数と、当該周波数が測定された際の接触プローブ10の位置と、を関連づけて測定波形として記憶する。そして、記憶された測定波形に基づいて、断線パターン100a、短絡パターン100bを特定する。図4は、接触プローブ10を導電パターン100の配設方向に移動させた際に得られる測定波形の一例を示す図である。この図4において、横軸は、接触プローブ10の走査位置を、縦軸は発振周波数を示している。
図4において、発振周波数が最大値f1となる期間a1は、接触プローブ10が、導電パターン100と導電パターン100との間の基板上に接触している期間である。接触プローブ10が基板表面に接触している際、発振器20は、接触プローブ10の浮遊容量で発振するため、発振周波数は非常に高くなる。
発振周波数が基準値f2となる期間a2は、接触プローブ10が、短絡や断線が生じていない正常な導電パターン100に接触している期間である。正常な導電パターン100に接触プローブ10を接触させた際の発振周波数である基準値f2は、実験等で予め求めることができる。制御部16は、この基準値f2とほぼ同じ値の発振周波数が検知された期間、接触プローブ10は、正常な導電パターン100に接触していると判断する。
発振周波数が、基準値f2よりも大きく、かつ、最大値f1よりも小さい値f3となる期間a3は、接触プローブ10が、断線パターン100aに接触している期間である。断線パターン100aでは、その面積が小さくなるため、静電容量も小さくなる。この場合、得られる発振周波数f3は、正常な導電パターン100の場合の発振周波数f2に比して、大きくなる。
発振周波数が、基準値f2よりも小さい値f4となる期間a4は、接触プローブ10が短絡パターン100bに接触している期間である。短絡パターン100bは、一つの導電パターン100が、他の導電パターン100に電気的に接続された状態であり、その面積は、正常な導電パターン100の約2倍になる。その結果、静電容量Cは大きく、得られる発振周波数fは小さくなる。
制御部16は、こうした発振周波数fの変化に基づいて、短絡パターン100bおよび断線パターン100aを特定する。すなわち、周波数f3(f1>f3>f2)の発振周波数が得られた際に接触プローブ10が接触していた導電パターン100を断線パターン100aとして特定し、周波数f4(f2>f4)の発振周波数が得られた際に接触プローブ10が接触していた導電パターン100を短絡パターン100bとして特定する。
ここで、従来のパターン検査装置の多くは、一つの導電パターン上に、センサ電極と給電電極の両方を同時に配置する必要があった。導電パターンの配設ピッチ・配設方向が一定の場合には、こうした検査装置は有効である。しかし、図7、図8に示すように、導電パターンの配設ピッチ・配設方向が場所によって異なる場合、一つの導電パターン上に、センサ電極と給電電極の両方が存在するように、センサ電極および給電電極を走査することは非常に難しかった。
一方、これまでの説明で明らかな通り、本実施形態では、導電パターン100の一端に接触プローブ10を接触させ、そのとき得られる発振周波数fに基づいて短絡・断線の有無を判断している。換言すれば、一つの導電パターン100には一つの接触プローブ10を接触させるだけでよく、接触プローブ10の走査に際して、当該接触プローブ10を他の部材と同期させる必要がない。そのため、図7や図8に示す導電パターン100のように、配設ピッチや配設方向が場所によって異なるような導電パターン100であっても、簡易に欠陥の有無を検査できる。
なお、本実施形態では、CR発振回路を利用した容量測定器12を用いたが、接触プローブ10が接触している部材の静電容量を測定できるのであれば、他の構成の容量測定器12を用いてもよい。
また、本実施形態では、導電パターン100の一端近傍でのみ接触プローブ10を走査している。しかし、図5に示すように、導電パターン100の他端近傍(図5において上端近傍)で断線が生じている場合、当該断線パターン100aと正常な導電パターン100との間で、静電容量Cの差が殆ど生じず、断線の有無を明確に判断できない恐れがある。かかる問題を避けるために、接触プローブ10は、導電パターン100の一端近傍および他端近傍の両方で走査するようにしてもよい。
また、図6に示すように、導電パターン100ごとに、パターンの長さ(面積、ひいては静電容量)が微妙に異なる場合もある。この場合、各導電パターン100ごとの発振周波数の違いが、断線・短絡に起因するものなのか、パターン長の違いに起因するものなのかの区別が難しい。したがって、かかる場合には、各導電パターン100ごとに、正常な場合の発振周波数(静電容量)を、あらかじめ、実験等で取得しておき、この実験値と、測定値との差分に基づいて、断線・短絡の有無を判断してもよい。また、別の方法として、接触プローブ10を導電パターン100の一端近傍および他端近傍の両方で走査させ、一端近傍で走査した際に測定された発振周波数(静電容量)と、他端近傍で走査させる測定された発振周波数(静電容量)と、を比較し、両社に相違が生じる導電パターン100を、断線パターン100aとして検出するようにしてもよい。
いずれにしても、本実施形態では、接触プローブ10を、他の部材と同期させる必要がないため、配設ピッチや配設方向が場所によって異なるような導電パターン100であっても、簡易に欠陥の有無を検査できる。
10 接触プローブ、12 容量測定器、14 移動機構、16 制御部、20 発振器、24 反転増幅器、28 コンデンサ、30 FV変換器、32 AD変換器、100 導電パターン、100a 断線パターン、100b 短絡パターン。
Claims (2)
- その一端が第一方向に並んで配置された複数の導電パターンについて、短絡および断線の有無を検出する導電パターン検査装置であって、
前記導電パターンの一部に接触する接触子と、
前記接触子が接触している導電パターンの静電容量を測定する測定手段と、
前記接触子が、前記複数の導電パターンの一端に順次接触するべく、前記第一方向に移動させる移動手段と、
前記接触子の位置と、前記測定手段により測定された静電容量に基づいて、前記複数の導電パターンのうち、短絡の生じている導電パターンおよび断線の生じている導電パターンを、特定する制御手段と、
を備えることを特徴とする導電パターン検査装置。 - 請求項1に記載の導電パターン検査装置であって、
前記測定手段は、
前記接触子が接触している導電パターンの静電容量に応じて発信周波数が変化する発振回路と、
前記発振回路から出力される信号の周波数を電圧に変換するFV変換器と、
を備えることを特徴とする導電パターン検査装置。
Priority Applications (1)
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JP2012090188A JP2013217841A (ja) | 2012-04-11 | 2012-04-11 | 導電パターン検査装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019522378A (ja) * | 2016-08-18 | 2019-08-08 | ステムコ カンパニー リミテッド | フレキシブル回路基板 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10288640A (ja) * | 1997-04-16 | 1998-10-27 | Arata Denshi Kk | ベアボード回路パターン測定方法及びその装置 |
JP2006162525A (ja) * | 2004-12-10 | 2006-06-22 | Hioki Ee Corp | 回路基板検査装置および回路基板検査方法 |
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- 2012-04-11 JP JP2012090188A patent/JP2013217841A/ja active Pending
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