JP2013217739A - 車両用運転操作支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 他国での運転や他国仕様の車両の運転を、ミス無くできるような車両用運転操作支援装置を提供する。
【解決手段】 車両用運転操作支援装置100において、制御部1が、ドライバーが、対向車線を有する道路において対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側にある道路の走行に慣れた第一側習慣ドライバーであるか否かを特定し、それが特定された場合に、表示部2や音声出力部4に対し、当該第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力を実行させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用運転操作支援装置に関する。
近年、ドライバーの安全運転支援を目的とする技術開発が進められており、車載カメラ等により取得される情報からドライバーに警告や注意喚起を発する技術がある(特許文献1)。一方で、グローバル化に伴い外国人が他国で車を運転する機会が増えている。
特開2000−128031号公報
しかしながら、他国での自動車運転は自国と運転ルールが異なる場合がある。また、他国の車両は仕様の一部が異なる場合もある。このため、他国での運転や他国仕様の車両の運転はその敷居が高いのが現状である。
本発明の課題は、他国での運転や他国仕様の車両の運転を、ミス無くできるような車両用運転操作支援装置を提供することにある。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために、本発明の車両用運転操作支援装置は、
ドライバーが、対向車線を有する道路において対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側にある道路の走行に慣れたドライバーもしくは運転席が車両左右方向第一側にある車両の運転に慣れたドライバーである第一側習慣ドライバーであるか否かを特定するドライバー種別特定手段と、
前記ドライバーに情報出力する出力手段と、
前記第一側習慣ドライバーが特定された場合に、前記出力手段に、当該第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力を実行させる出力制御手段と、
を備えることを特徴とする。
上記本発明の構成によれば、他国での自動車運転であっても、自国との運転ルールの違いに起因した車両操作ミスに対し、これが生じないようにする操作補助出力がなされるため、ミス無く運転操作ができる。また、他国の規格に従った車両の運転についても、自国規格の車両との混同操作が生じないようにする操作補助出力がなされるため、ミス無く運転操作ができる。
本発明の一実施形態である車両用運転操作支援装置の構成を簡略的に示したブロック図。 ガイド出力処理の流れを示すフローチャート。 各種シーンと運転補助出力内容とが対応関係を示す図。 車室内内観図。 カメラの配置と撮影方向を示す図。 カメラの撮影画像の一例。 運転補助出力の第一出力例を示す図。 運転補助出力の第二出力例を示す図。 運転補助出力の第三出力例を示す図。 運転補助出力の第四出力例を示す図。 運転補助出力の第五出力例を示す図。 運転者が第一側習慣ドライバーであるか否かをユーザー操作により特定できる操作画面の第一例を示す図。 運転者が第一側習慣ドライバーであるか否かをユーザー操作により特定できる操作画面の第二例を示す図。 運転者の操作ミスから第一側習慣ドライバーであるか否かを特定する処理の流れを示すフローチャート。 図8の運転補助出力の変形例を示す図。
以下、本発明の車両用運転操作支援装置の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態の車両用運転操作支援装置100は、カーナビゲーション装置として構成されており、図1に示すように、制御部1に、GPS(Global Positioning System)受信機等を有して自車両20の現在位置を検出する位置検出部6や、ナビゲーションプログラム51や地図データ52等を記憶しているHDD(Hard Disk Drive)等の記憶部5が接続された周知の構造を有する。また、制御部11には他にも、自車両20の現在位置マークと推奨ルートと地図データ等とを重ね合わせて表示する画面20を有したLCD(Liquid Crystal Display)等の表示部2や、ユーザーからの操作入力を受けるためのメカニカルスイッチやタッチパネル、音声入力装置やリモコン等の操作部3、音声案内を行うための音声出力部4等が接続される。
また、制御部1には、図4に示すように、ステアリングホイール12に対し車両左右方向における一方の側に設けられた、ワイパーを駆動させるためのワイパー操作部7と、他方の側に設けられた、ウインカー(方向指示器)を駆動させるためのウインカー操作部8とが接続する。本実施形態においては、ワイパー操作部7がステアリングホイール12の左側、ウインカー操作部8がステアリングホイール12の右側に位置する。
さらに制御部1には、車外に降る雨や雪を検出する雨雪検出部10が接続する。
また、制御部1には、図5に示すように、車両左右方向における中心位置20Cに配置されて車両正面前方を撮影するカメラ9が接続する。制御部1は、カメラ9が撮影する車両前方撮影映像上で、自車両20が走行する車線の左右にある白線を周知の白線検出技術(特願2002−163661等参照)を利用した白線検出処理を実施して検出するとともに、検出された左右両側の白線の間において自車両20がどの位置にあるかを特定して、その特定結果を表示部2の画面20上で視覚的に表示する処理(図7参照)を行うことができる。
具体的にいえば、カメラ9により図6に示すような車両正面画像90を撮影し、白線検出処理により車両正面画像90上で自車両20の左右両側の白線90Wを検出してその延出ライン90wを推定する。その上で、推定された左右両側の白線延出ライン90wに基づき、それら白線ライン90wの間の中心位置となる車線中心ライン90cを推定する。車両正面画像90には車両左右方向における自車両20の中心位置92が予め決められているから、車線中心ライン90cと、自車両20の中心位置92とのずれ90zを算出できる。このずれ90zは、所定の係数を乗ずることにより実際の自車両20の、車線中心ラインからのズレ量を算出できるし、表示部2の画面20上での視覚表示(図7参照)の際にも利用できる。
また、制御部1には、自車両2の走行開始を検出する走行開始検出部11が接続する。走行開始検出部11を、エンジンを始動させるイグニッションスイッチとし、エンジン始動を走行開始として検出してもよいし、アクセル操作を検出するアクセル操作検出部(例えばアクセルペダル踏下量検出部)とし、アクセルONに伴う車両20の移動開始を走行開始として検出してもよい。
制御部1は、図示しないCPU,ROM,RAM等を有した周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROMや記憶部5には、CPUが実行する各種プログラムと、それに必要なデータが記憶されている。本実施形態の制御部1は、ナビゲーションプログラム51を実行することにより、位置検出部6からの各検出信号に基づき座標および進行方向の組として車両20の現在位置を算出し、算出された現在位置付近の地図データ52を記憶部5から読み出して、指示された範囲の地図等を算出された現在位置と共に表示部2に表示する地図表示処理や、記憶部5に格納された地点データ52に基づき、操作部3への操作入力(音声入力を含む)に従って目的地となる施設を選択し、現在位置から目的地までの最適な経路を自動的に求める経路計算を行って経路案内を行う経路案内処理等を行う。このように自動的に最適な経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。
記憶部5には、ナビゲーションプログラム51や地図データ52の他にも、地図データ52が有する各種の道路情報が示す各道路に存在する標示部(信号や道路標識等)の存在位置や、それら各標示部が示す情報等を有した標示部データ54が記憶されている。
また、本実施形態の車両用運転操作支援装置100においては、表示部2や音声出力部4からの各種の文字表示及び音声出力を様々な国の言語で行うことが可能であり、記憶部5には、それら各言語での文字表示及び音声出力をするための各国の言語データ53が記憶されている。
さらに、本実施形態の車両用運転操作支援装置100においては、自国内での車両の運転や自国仕様の車両の運転に慣れたドライバーが、他国での車両の運転時や他国仕様の車両の運転時に生じ易い車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力を、表示部2や音声出力部4から出力するため、記憶部(出力内容記憶部)5には、その出力内容(操作補助出力内容)55と、その出力内容での出力を実行させるプログラム(操作補助出力プログラム)56とが記憶されている。具体的に言えば、対向車線を有する道路においてその対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側に走行車線があって道路左右方向第二側にある道路の走行に慣れたドライバーである第一側習慣ドライバーに対し、当該第一側習慣ドライバーに生じ易い車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力を、表示部2や音声出力部4から出力するため、記憶部5には、その出力内容55と、その出力内容での出力を実行させるプログラム56とが記憶されている。
第一側習慣ドライバーに生じ易い車両操作ミスとは、第一側習慣ドライバーが、それら第一側の習慣(ここでは対向車線が道路左右方向第一側にある道路の走行の習慣)を、その逆の第二側がルールに定められているシチュエーション(ここでは対向車線が道路左右方向第二側にある道路を走行する時)に持ち込んでしまうことで生じる、第一側と第二側の混同・混乱に起因した車両操作ミスのことである。
なお、本実施形態における道路左右方向第一側は道路左右方向左側とする。つまり、ここでの第一側習慣ドライバーは、対向車線が走行車線の左側にある道路の走行に慣れたドライバーであり、そうしたドライバーが、対向車線が走行車線の右側にある日本で車両(自動車)を運転するシチュエーションを想定している。
ここで、上記操作補助出力を実行するプログラム(出力制御手段)56の処理について、図2を用いて説明する。
制御部1は、このプログラム56の実行に伴い、まずは、ドライバーが上記第一側習慣ドライバーであるか否かを特定する(S1:ドライバー種別特定手段)。なお、第一側習慣ドライバーの特定については後述する。
第一側習慣ドライバーと特定されなければ(S2:No)、本処理は終了となるが、第一側習慣ドライバーと特定された場合には(S2:Yes)、上記操作補助出力が必要と判断できるため、制御部1が、上記操作補助出力を出力タイミング、即ち第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスが生じ易い予め定められたシーン(運転補助シーン)の検出・特定を開始する(S3:シーン特定手段)。
上記シーンの到来が特定された場合には(S4:Yes)、特定されたシーンに対応する操作補助出力内容を、記憶部5の記憶内容55に基づいて決定し(S5)、決定された操作補助出力内容の出力を、表示部2及び音声出力部4のいずれか又は双方を出力手段として実行させる(S6)。記憶部5には、上記記憶内容55として、図3に示すように、予め定められた各種のシーン毎に、そのシーンにおいて生じ易い車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力内容が記憶されており、上記操作補助出力内容の決定の際、制御部1により参照される。
そして制御部1は、操作補助出力を実行するプログラム56を終了させる信号入力があった場合には(S7:Yes)本処理を終了し、無ければ(S7:No)シーン検出を継続する。
ここで、各シーンにおいて出力される操作補助出力内容を説明する。
図7は、本実施形態の操作補助出力の第一例であり、自車両20が道路の車線を走行する車線走行シーンの到来が特定された場合の操作補助出力である。本実施形態の第一側習慣ドライバーの場合は、対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側(ここでは左側)にある道路の走行に慣れたドライバーであるから、車線走行中には中央よりも左寄りを走行しやすいため、ここでの操作補助出力は、自車両20の車線上の走行位置の、車線中央位置に対するずれの認識を促す出力とされている。
具体的にいえば、制御部1は、上記操作補助出力として、表示部2の画面20に、車線上における自車両20の走行位置と車線中央位置との位置関係を、図7に示すように表示させる。即ち、制御部1は、カメラ9の撮影画像に基づいて自車両20が走行するその左右の白線を既に述べた白線検出処理によって検出し、検出された場合には上記車線走行シーンの到来と特定する。そして、検出された両側の白線の間に、自車両20の現走行位置を特定する。一方、表示部2の画面20には、自車両20が現在走行中の道路を簡略的に示した道路画像200Bが描画された車線走行画面201を表示する。その道路画像200B上には、自車両20が現在走行中の車線を示す走行車線200bと、その車線両脇の白線を示す白線画像200W,200Wとが表示されるとともに、それら白線画像200W,200Wに挟まれる走行車線200b上の、自車両20の上記現走行位置に対応する位置に、自車両画像200Aが表示される。これにより、白線画像200W,200Wと自車両画像200Aとの位置関係から、運転者は、車線中央位置に対する自車両20の走行位置のずれを認識できる。
さらに本実施形態においては、道路画像200B上に、自車両20が現在走行中の車線を示す走行車線200bの中央に車線中央ライン画像200Cが表示される。このライン画像200Cと、自車両画像200Aとの位置関係で、運転者は、車線中央位置に対する自車両20の走行位置のずれをより明確に認識できる。
また本実施形態においては、自車両画像200A上に運転者位置を示す運転者位置画像200aが表示される。この運転者位置画像200aにより、運転者は、自車両20における自身の位置を再確認することができる。本実施形態の第一側習慣ドライバーは、車両左右方向第一側(ここでは左側)に運転席がある車両の運転に慣れたドライバーである可能性も高いため、それに起因した走行位置のズレであった場合には、そのずれを正すのに効果的である。
また本実施形態においては、各車線において走行方向を示す走行方向提示画像200Dが表示される。本実施形態の第一側習慣ドライバーによる走行車線の誤認識防止に効果的である。
図8は、本実施形態の操作補助出力の第二例であり、シーンには、自車両20が現在走行中の第一道路から、対向車線を有する第二道路へと進入しようとする道路進入シーンが特定された場合の操作補助出力である。本実施形態の第一側習慣ドライバーの場合は、対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側(ここでは左側)にある道路の走行に慣れたドライバーであるから、車線を間違えて進入しないように、ここでの操作補助出力は、自車両20が上記第一道路から上記第二道路の対向車線へと進入しないよう促す出力とされている。
具体的にいえば、制御部1は、上記操作補助出力として、表示部2の画面20に、上記第一道路及び上記第二道路を表示させるとともに、その第一道路から、その第二道路の対向車線とは逆の走行車線へと進入するまでの正しい走行ラインを表示させる、あるいはその第二道路の対向車線へと進入する走行ラインを誤りとして表示させる、あるいは図8に示すようにそれら双方を表示させる。即ち、制御部1は、位置検出部6により検出される自車両20の現在位置が、交差点や三叉路などの分岐路に対し所定距離以内に接近したか否かを地図データ52に基づいて判定し、所定距離以内に接近した場合を、上記道路進入シーンの到来と特定する。その上で、制御部1は、表示部2の画面20に、自車両20が現在走行中の道路と、接近した分岐路とを簡略的に示した道路画像200Xが描画された車線走行画面202を表示させる。その道路画像200X上には、接近した分岐路に接続する各道路及びそれらの車線を示す道路画像201B及び車線画像200b1〜200b4,200d1〜200d4と、それら車線の両脇の白線を示す白線画像200W,200Wとが表示される。そして、自車両20が現在位置する車線画像200b1上の分岐路手前位置に自車両画像200Aが表示されると共に、分岐路を経て自車両20が進入予定の道路の走行車線200b2へ向う走行ライン画像200R1と、その走行ライン画像200R1が正しいことを示す正解提示画像200r1とが表示される。さらに本実施形態においては、分岐路を経て自車両20が進入予定の道路の対向車線200d2に向う走行ライン画像200R2とその走行ライン画像200R2が誤りであることを示す誤り提示画像200r2とが表示される。また、図7と同様、運転者位置画像200aも表示される。
なお、図8では、ナビプログラムに基づく経路案内実施中であり、制御部1は、その経路案内結果から、自車両20の予定進路を認識していたものとする。予定進路を認識していない場合には、図15に示すように、制御部1は、分岐路通過後の全ての走行車線に向う走行ライン画像200R1を表示してもよい。さらに正解提示画像200r1を表示してもよい。この場合、対向車線へ向う誤った走行ライン画像200R2及び誤り提示画像200r2は、右折のものを除いて、画面の見易さの観点から、省略するとよい。
図9及び図10は、本実施形態の操作補助出力の第三例であり、自車両20が道路上又は道路脇に設けられた、道路の安全かつ円滑な利用を図るための案内、警戒、規制、及び指示等を示す予め定められた標示部に対し所定の視認位置まで達した標示部接近シーンの到来が特定された場合の操作補助出力である。本実施形態の第一側習慣ドライバーの場合は、対向車線が走行車線に対し道路左右方向第二側(ここでは右側)にない他国の道路の走行に慣れたドライバーであるから、標示部の意味するところをより素早く認識できるように、ここでの操作補助出力は、標示部が示す内容を運転者に認識させる出力とされている。
具体的にいえば、制御部1は、上記操作補助出力として、表示部2の画面20に、標示部が含む信号に関して、赤信号及び赤信号点灯時の矢印表示の意味するところを、図9に示すように表示させることができる。即ち、制御部1は、位置検出部6により検出される自車両20の現在位置が、信号に対し所定距離以内に接近したか否かを地図データ52に基づいて判定し、所定距離以内に接近した場合を、信号接近シーン(上記標示部接近シーン)の到来と特定する。その上で、制御部1は、表示部2の画面20に、接近した信号に対応する信号画像203Aと共に、赤信号で停車しなければならない点と、矢印表示がある信号の場合には、矢印が表示されている場合には赤信号であても矢印の方向には進行できる点とを説明した赤信号情報203B,203Cが描画された赤信号説明画面203を表示させる。他国においては、「No turn on Red」のように、日本とは異なる標示がなされている場合があり、それとの混乱を防ぐことができる。
さらに、制御部1は、上記操作補助出力として、表示部2の画面20に、標示部が含む道路標識に関して、標識の意味するところを、図10に示すように表示させることができる。即ち、制御部1は、位置検出部6により検出される自車両20の現在位置が、道路標識に対し所定距離以内に接近したか否かを地図データ52に基づいて判定し、所定距離以内に接近した場合を、標識接近シーン(上記標示部接近シーン)の到来と特定する。その上で、制御部1は、表示部2の画面20に、接近した標識を示す標識画像204Bと共に、その意味を説明する説明情報204b及び200Sとが描画された標識説明画面204を表示させる。図10は、道路の一方通行を説明する標識説明画面204であり、自車両20が接近中の分岐路とその分岐路に接続する各道路を簡略的に示した道路画像200Z,200Bが表示されると共に、自車両20が現在位置する道路の道路画像200B上の分岐路手前位置に自車両画像200Aが表示されると共に、分岐路を経て自車両20が一方通行のために進入不可となる道路へ進入する進入ライン画像200Sと、その進入ライン画像200Sが誤りであることを示す誤り提示画像200sとが表示される。
また、第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスを検出し、そうした車両操作ミスが検出されたミス検出シーンの到来が特定された場合に、その操作補助出力として、検出された車両操作ミスの発生に対する注意喚起内容の出力を行ってもよい。
第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスとは、予め定められた第一の車両操作と第二の車両操作との間で操作を間違える操作ミス等である。例えば、予め定められた車両状況において操作されるべきと定められている第一の車両操作に対し誤って第二の車両操作が実行される操作ミスや、予め定められた第一の車両操作と第二の車両操作のうち一方がなされてから所定時間内に、当該車両操作のキャンセル操作がなされ、その上で他方の車両操作がなされる操作ミス等を例示できる。また、上記車両操作ミスには、予め定められた車両状況において操作されるべきと定められている第一の車両操作が操作されない、予め定められた車両状況において操作されるべきでない定められている第一の車両操作が操作される、といった操作ミスも例示できる。
具体的にいえば、雨雪検出部10が雨や雪を未検出の車両状況でワイパー操作部7に対するワイパー駆動操作がなされた場合や、逆に雨や雪の検出量が一定以上となった車両状況にもかかわらずワイパー操作部7に対するワイパー駆動操作がなされない場合、他にも、ワイパー操作部7に対するワイパー駆動操作がなされてから所定時間(例えば5秒以内)に、ワイパー操作部7に対するワイパー停止操作がなされ、ウインカー操作部8に対するウインカー点灯操作がなされた場合(もしくはそのワイパー操作部7とウインカー操作部8とが逆の場合)、さらには経路案内中の右左折予定交差点への進入時にウインカー操作部8に対するウインカー点灯操作がなされない場合等を、上記車両操作ミスとすることができる。そして、本実施形態においては、これらの車両操作ミスを第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスとし、制御部1は、これらが検出されると、検出された車両操作ミスに対応する注意喚起出力として、例えば図11のように、検出された車両操作ミスが生じないように促したり、そのときに本来操作されるべき車両操作を案内したりといった画面205を表示部2に出力させせる。
本実施形態においては、これらの車両操作ミスを第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスとして検出するべく、車両操作ミス検出部として、車両状況検出部をなす雨雪検出部10や、第一の車両操作を検出する第一操作検出部や第二の車両操作を検出する第二操作検出部として機能するワイパー操作部7やウインカー操作部8を有する。
なお、本実施形態においては、上述の各シーンの到来に伴い音声出力部4からも操作補助出力として警告音が出力される。表示部2の表示内容が音声出力部4から音声出力されるようにしてもよい。
ここで、第一側習慣ドライバーの特定処理(S1)について説明する。
第一側習慣ドライバーの特定は、予め定められた操作部へのユーザー操作によりドライバーが第一側習慣ドライバーであることを示す入力がなされた場合に、制御部1が、そのドライバーを第一側習慣ドライバーと特定する。
具体的にいえば、制御部1が、上記操作補助出力を行うか否かを設定するための操作部3への予め定められた出力設定操作入力を受け付けて(操作入力受付手段:出力禁止操作受付手段)、受け付けた出力設定操作入力に基づいて行う。具体的にいえば、制御部1は、図12に示すように、上記のような操作補助出力を行うか否かを設定するための画面301を表示部2に表示させ、その画面301上への操作入力(操作ボタン300Y,300Nへの選択入力)が、操作補助出力を行うという操作入力(出力許可操作)であれば第一側習慣ドライバーと特定して、上記のような操作補助出力を許可し、他方、操作補助出力を行わないという操作入力(出力禁止操作)であれば第一側習慣ドライバーではないと特定して、上記のような操作補助出力を禁止する(出力禁止手段)。
また、本実施形態における第一側習慣ドライバーの特定は、上記手法だけではなく、他の手法も存在する。
本実施形態においては、表示部2や音声出力部4もしくはそれらとは異なる他の車載機器によって出力される出力言語が、対向車線を走行車線に対し道路左右方向第二側に定めている国の言語から、それら対向車線を上記第二側とは逆の第一側に定めている国の言語へと切り替える、操作部3への予め定められた言語選択操作入力を受け付け(操作入力受付手段)、受け付けた言語選択操作入力に基づいて、第一側習慣ドライバーの特定を行うこともできる。具体的にいえば、図13に示すように、上記出力言語を複数の言語の中から選択するための画面302を表示し、その画面302の一覧表示部300W内に表示された各言語へのカーソル選択操作(カーソル300Cを移動させて言語を選択する操作)、及びカーソル選択された言語に決定するための決定操作(決定ボタン300Zへの操作入力)により、現在選択されている上記第二側に対応する言語(ここでは日本語)が上記第一側に対応する言語(例えば英語)へと切り替わる場合には、ドライバーを第一側習慣ドライバーと特定し、上記第二側に対応する言語のままである場合にはドライバーを第一側習慣ドライバーではないとする。
さらに本実施形態においては、第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスを検出して、その車両操作ミスの検出状況が、所定条件を満たした場合についても、ドライバーを第一側習慣ドライバーと特定する。単発で上記車両操作ミスが検出された場合については、偶然のミスという可能性もあるため、それだけで第一側習慣ドライバーと特定することはしない。
具体的には、制御部1は、走行開始検出部11の検出結果に基づいて自車両20の走行開始を認識すると、図14に示すように、まずは予め定められた車両操作ミスの検出を開始する(S21:ミス操作検出手段)。車両操作ミスが検出されると(S22:Yes)、制御部1は、その車両操作ミスがミス履歴データ56として記憶部5に記憶・蓄積される(S23:ミス操作記録手段)。そして、制御部1は、その更新されたミス履歴データ56に基づいて、今回検出された最新の車両操作ミスによって、当該車両操作ミスの検出状況が、所定条件を満たしたか否かを判定し、満たしたという場合に(S24:Yes)、ドライバーを第一側習慣ドライバーと特定して、上記プログラム56(図2参照)を実行させる(S25)。そして、制御部1は、自車両20の走行終了を認識するまで(S26:Yes)、本処理を所定周期で繰り返す。
以上、本発明の一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではない。例えば上記実施形態において一部の構成要件を省略する、さらには他の構成要件を追加する等、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
例えば車両用運転操作支援装置100は、カーナビゲーション装置として構成される必要は無い。カーナビゲーション装置とは全く別の車両用運転操作支援装置100として独立に構成されていてもよいし、同じ車両20に搭載されるカーナビゲーション装置と連携して構成されていてもよい。
上記実施形態における道路左右方向第一側を右側としてもよい。
上記実施形態における第一側習慣ドライバーは、対向車線を有する道路において対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側にある道路の走行に慣れたドライバー及び運転席が車両左右方向第一側にある車両の運転に慣れたドライバーのいずれか又は双方としてもよい。第一側習慣ドライバーに後者のドライバーが含まれる場合には、その第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力が、上記実施形態のように実行される。
また、上記実施形態の表示部2は、表示がドライバーの運転視野内でなされる表示装置とするとよい。例えば車両20のフロントガラスを利用したHUD(ヘッドアップディスプレイ)とすることができる。
また、上記実施形態における操作補助出力については、車両の走行開始が検出された走行開始シーンを特定し、特定された場合に、上記実施形態における各シーンでの運転補助内容を事前出力する操作補助出力を行ってもよい。
100 車両用運転操作支援装置
1 制御部
2 表示部(出力手段)
3 操作部
4 音声出力部(出力手段)
5 記憶部
6 位置検出部
7 ワイパー操作部
8 ウインカー操作部
9 カメラ
10 雨雪検出部
11 走行開始検出部
12 ステアリングホイール

Claims (7)

  1. ドライバーが、対向車線を有する道路において対向車線が走行車線に対し道路左右方向第一側にある道路の走行に慣れたドライバーもしくは運転席が車両左右方向第一側にある車両の運転に慣れたドライバーである第一側習慣ドライバーであるか否かを特定するドライバー種別特定手段と、
    前記ドライバーに情報出力する出力手段と、
    前記第一側習慣ドライバーが特定された場合に、前記出力手段に、当該第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスを生じないようにする操作補助出力を実行させる出力制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両用運転操作支援装置。
  2. 前記第一側習慣ドライバー特有の車両操作ミスが生じ易い予め定められたシーンの到来を特定するシーン特定手段と、
    前記シーン毎に、そのシーンにおいて生じ易い前記車両操作ミスが第一側習慣ドライバーに生じないようにする操作補助出力内容を記憶する出力内容記憶部と、
    を備え、前記出力制御手段は、前記シーンの到来が特定された場合に、特定されたシーンに対応する前記操作補助出力内容の出力を前記操作補助出力として前記出力手段に実行させるものである請求項1に記載の車両用運転操作支援装置。
  3. 前記第一側習慣ドライバー特有の予め定められた車両操作ミスを検出するミス操作検出手段を備え、
    前記シーンは前記車両操作ミスを検出した時を含み、前記出力制御手段は、前記車両操作ミスが検出された場合に、検出された車両操作ミスの発生に対する注意喚起内容の出力を前記操作補助出力として前記出力手段に実行させるものである請求項2に記載の車両用運転操作支援装置。
  4. 前記シーンには、前記車線を走行する車線走行シーンが含まれており、
    前記出力制御手段は、前記車線走行シーンの到来が特定された場合に、前記出力手段に、自車両の車線上の走行位置の車線中央位置に対するずれの認識を促す出力を前記操作補助出力として実行させるものである請求項2又は請求項3に記載の車両用運転操作支援装置。
  5. 前記シーンには、現在走行中の第一道路から、対向車線を有する第二道路へと進入しようとする道路進入シーンが含まれており、
    前記出力制御手段は、前記道路進入シーンの到来が特定された場合に、前記出力手段に、前記第一道路から前記第二道路の対向車線へと進入しないよう促す出力を前記操作補助出力として実行させるものである請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用運転操作支援装置。
  6. 前記シーンには、自車両が道路上又は道路脇に設けられた、道路の安全かつ円滑な利用を図るための予め定められた標示部に対し所定の視認位置まで達した標示部接近シーンが含まれており、
    前記出力制御手段は、前記標示部接近シーンの到来が特定された場合に、前記出力手段に、前記標示部が示す内容を前記ドライバーに認識させる出力を前記操作補助出力として実行させるものである請求項2ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用運転操作支援装置。
  7. 前記操作補助出力を禁止させるための予め定められた出力禁止操作を受け付ける出力禁止操作受付手段と、
    前記出力禁止操作を受け付けた場合に、前記出力手段による前記操作補助出力を禁止させる出力禁止手段と、
    を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用運転操作支援装置。
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