JP2013217266A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】還元成分による触媒の被毒を防止して、触媒の浄化機能を安定に発揮させる排ガス浄化装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る排ガス浄化装置100は、排ガスが流れる排気管29に配置される触媒部60を備え、触媒部60は、酸素吸蔵能を有するOSC材を含む担体と、該担体に担持された貴金属触媒とを有するとともに、該触媒部60よりも排気管29の上流側に配置されたエアインジェクション(AI)72と、該触媒部60よりも排気管29の下流側に配置されたガスセンサ70とを備え、ここでガスセンサ70により測定された排ガスの空燃比もしくは酸素濃度に基づいて触媒部60内の排ガスが還元雰囲気であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間が所定の基準値を上回った場合に、AI72から酸素含有ガスを噴射させるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス浄化装置に関する。詳しくは、担体として酸素吸蔵能を有する無機材料(すなわちOSC材)を含む排ガス浄化触媒を備えた排ガス浄化装置に関する。
自動車などの内燃機関から排出される排ガスには、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO)などの有害成分が含まれている。これらの有害成分を排ガスから除去するために、排ガス浄化触媒を備えた排ガス浄化装置が内燃機関の排気通路に配置されている。この排ガス浄化触媒には、上記CO、HCの酸化とNOの還元とを同時に行う三元触媒が好ましく用いられる。かかる三元触媒としては、一般的にアルミナ(Al)等の金属酸化物からなる多孔質担体に、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)等の貴金属触媒を担持させたものが広く知られており、理論空燃比(ストイキ:A/F=14.7)近傍の混合気が内燃機関に供給された際に生じる排ガスに対して特に高い触媒機能を発揮できる。
しかしながら、実際に内燃機関に供給される混合気の空燃比をストイキ近傍に維持し続けることは難しく、自動車の走行条件などによって混合気の空燃比が燃料過剰(リッチ:A/F<14.7)になったり、酸素過剰(リーン:A/F>14.7)になったりする。そこで、近年では、酸素吸蔵能(OSC:Oxygen Storage Capacity)を有する無機材料であるOSC材を担体に含ませている。このOSC材は、上記混合気がリッチになった際の排ガス(以下「リッチ排ガス」という。)が供給された際には、OSC材が吸蔵している酸素を放出し、排ガスを酸化雰囲気にすることで排ガス中のCOおよびHCを酸化されやすくする。一方、混合気がリーンになった際の排ガス(以下「リーン排ガス」という。)中の酸素を吸蔵し、排ガスを還元雰囲気にすることで排ガス中のNOを還元されやすくする。上記混合気がリーンになる場合の典型例として、内燃機関への燃料の供給を停止するフューエルカット制御が挙げられる。フューエルカット制御実行期間においてはリーン排ガスが排出されるため、該リーン排ガス中の酸素を吸蔵しておくことで、リッチ排ガス(酸素欠乏ガス)が供給された際にOSC材から放出された酸素によって還元ガス成分を好適に浄化することができる。この種のOSC材に関する従来技術としては、特許文献1〜3が開示されている。
特開2011−127567号公報 特開2010−127182号公報 特開2010−242674号公報
しかしながら、上記OSC材を備えた排ガス浄化装置において、走行中に長期にわたりフューエルカット制御が入らないような走行条件が生じた場合、OSC材に過剰なリッチ排ガス(酸素欠乏ガス)が供給され続ける。そのため、OSC材が長時間リッチ排ガスに曝され、吸蔵している酸素を放出し切ってしまい、酸素が枯渇した状態となる。このように触媒内の酸素が枯渇すると、HCやCO等の還元ガス成分が貴金属活性点を埋め尽くし、触媒活性が失われ、触媒としての要求性能を満足できなくなる虞がある。本発明は、上記課題を解決するために創出されたものであり、その主な目的は、還元ガス成分による触媒の活性低下、すなわち被毒を防止して、触媒の浄化機能を安定して発揮し得る排ガス浄化装置を提供することである。
上記目的を実現するべく、本発明に係る排ガス浄化装置は、内燃機関の排気系に設けられる排ガス浄化装置であって、排ガスが流れる排気管に配置される1又は2以上の触媒部を備えている。上記触媒部のうちの少なくとも1つの触媒部は、酸素吸蔵能を有するOSC材を含む担体と、該担体に担持された貴金属触媒とを有するとともに、該触媒部よりも上記排気管の上流側に配置されたエアインジェクション(AI)と、該触媒部よりも上記排気管の下流側に配置され、該触媒部の下流側の排ガスの空燃比もしくは酸素濃度を測定するガスセンサと、を備えている。ここで、上記排ガス浄化装置は、上記ガスセンサにより測定された排ガスの空燃比もしくは酸素濃度に基づいて前記触媒部内の排ガスが還元雰囲気であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間が所定の基準値を上回った場合に、上記AIから酸素含有ガスを噴射させるように構成されている。
なお、本明細書において「還元雰囲気の排ガス」とは、触媒部において還元雰囲気を形成可能な排ガスをいう。典型的には、空燃比がストイキよりもリッチ(A/F<14.7)の混合気を燃焼する際に排出される排ガス(リッチ排ガス)をいう。他方、本明細書において、「酸化雰囲気の排ガス」とは、触媒部において酸化雰囲気を形成可能な排ガスをいう。典型的には、空燃比がリーンの混合気を燃焼する際に排出される排ガス(リーン排ガス)をいう。
ここで開示される排ガス浄化装置では、ガスセンサにより測定された排ガスの空燃比もしくは酸素濃度に基づいて触媒部内の雰囲気が還元雰囲気(典型的には排ガスの空燃比がストイキよりもリッチ)であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間が所定の基準値を上回った場合に、上記AIから酸素含有ガスを噴射させるように構成されている。そのため、走行中に長期にわたりフューエルカット制御が入らないような走行条件が生じた場合に、触媒部にリッチ排ガス(酸素欠乏ガス)が供給され続けてOSC材の貯蔵酸素量が少なくなっても、適切なタイミングでAIから酸素含有ガスを噴射させ、該酸素含有ガスを含む排ガスを触媒部に供給することで、OSC材の貯蔵酸素量を迅速に回復することができる。これによって、触媒部が過度な還元雰囲気に長時間曝されなくなるので、還元ガス成分による被毒を好適に防止することができる。したがって、本発明によると、還元ガス成分による被毒が有効に抑えられ、高い触媒活性を安定して発揮し得る排ガス浄化装置を提供することができる。
ここで開示される排ガス浄化装置の好ましい一態様では、上記還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、20秒〜60秒の範囲内に設定された値である。上記基準値が60秒よりも長すぎると、OSC材の酸素が枯渇してしまい、所望の効果が十分に発揮されない場合があり得る。一方、上記基準値が20秒よりも短すぎると、触媒部への酸素の供給頻度が多くなり、下流触媒部内が過剰な酸化雰囲気になるため、触媒浄化効率が悪くなる場合がある。
ここで開示される排ガス浄化装置の好ましい一態様では、上記排気管の上流側に配置された上流触媒部と、上記上流触媒部よりも上記排気管の下流側に配置された下流触媒部と
を備えている。そして、上記下流触媒部として、上記OSC材を含む上記触媒部が設けられている。下流触媒部は、上流触媒部に比べて酸素が欠乏した状態になりやすい。したがって、上記酸素の欠乏を有効に防止できる本発明の排ガス浄化装置は、上記のようなOSC材を含む下流触媒部が上流触媒部の後段(下流側)に配置されている内燃機関に対して、特に好適に適用され得る。
ここで開示される排ガス浄化装置の好ましい一態様では、上記上流触媒部よりも上記排気管の上流側に配置され、上記上流触媒部の上流側の排ガスの空燃比を測定する上流空燃比センサを備えている。そして、上記排ガス浄化装置は、上記上流空燃比センサにより測定された排ガスの空燃比に基づいて、上記内燃機関に供給される燃料供給量をフィードバック制御するように構成されている。上流触媒部がフィードバック制御されている場合、上流触媒部から排出された排ガスにはリーン排ガス(酸素過剰ガス)がほとんど含まれず、下流触媒部は常に酸素が欠乏した状態になりやすい。したがって、上記酸素の欠乏を有効に防止できる本発明の排ガス浄化装置は、上記のようなOSC材を含む下流触媒部が上流触媒部の後段(下流側)に配置され、かつ上流触媒部がフィードバック制御されている内燃機関に対して、特に好適に適用され得る。
ここで開示される排ガス浄化装置の好ましい一態様では、上記排ガス浄化装置は、走行中に上記内燃機関に対する燃料の供給が停止されているフューエルカット制御実行期間において、上記AIから酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないように構成されている。フューエルカット制御実行期間においてAIの噴射を行うと、触媒部に過剰なリーン排ガス(酸素過剰ガス)が供給されるため、触媒の浄化性能が低下する場合があり得るが、ここで開示される排ガス浄化装置では、上記フューエルカット制御を実行している間、AIから酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないので、過度なリーン排ガスが触媒部に供給されるのを防止することができる。そのため、触媒部の浄化性能を良好に維持することができる。
ここで開示される排ガス浄化装置の好ましい一態様では、上記触媒部に含まれるOSC材は、セリウム酸化物である。セリウム酸化物は高いOSC能を有しており、ここで開示される排ガス浄化装置に用いられるOSC材として好適である。OSC材としてセリウム酸化物を用いることにより、酸素の枯渇をより有効に防止することができる。
上記構成の排ガス浄化装置は、OSC材の酸素の枯渇を好適に防止して、高い触媒活性を長期にわたって発揮することができる。すなわち、上記構成の排ガス浄化装置は、高い触媒活性を長期にわたって発揮し、有害成分のエミッションを大幅に減らすことができるので、走行中に排ガスが排出される車両(例えば自動車)に好適に用いることができる。
本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置の下流触媒部の構成を模式的に示した図である。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置の制御部の構成を模式的に示したブロック図である。 本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置の制御フローを説明するためのフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る排ガス浄化装置の制御フローを説明するためのフローチャートである。 本発明の一試験例に係るリッチ継続時間とNOx浄化率との関係を示すグラフである(AI作動なし)。 本発明の一試験例に係るリッチ継続時間とNOx浄化率との関係を示すグラフである(AI作動あり)。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適ないくつかの実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術知識とに基づいて実施することができる。
<第1実施形態>
ここでは、先ず、本発明の一実施形態に係る排ガス浄化装置の構成について説明する。ここで開示される排ガス浄化装置は、内燃機関の排気系に設けられている。以下、図1を参照しながら内燃機関および排ガス浄化装置を説明する。図1は、内燃機関1と、該内燃機関1の排気系に設けられた排ガス浄化装置100を模式的に示す図である。
<内燃機関>
内燃機関(エンジン)には、酸素と燃料ガスとを含む混合気が供給される。内燃機関は、この混合気を燃焼させ、燃焼エネルギーを力学的エネルギーに変換する。このときに燃焼された混合気は排ガスとなって後述の排気系に排出される。図1に示す構成の内燃機関1は、自動車のガソリンエンジンを主体として構成されているが、ガソリンエンジン以外のエンジン(例えばディーゼルエンジン等)を用いることもできる。
図1に示す構成の内燃機関1は、シリンダブロック12上にシリンダヘッド13が連結されている。シリンダブロック12には、複数のシリンダボア14が形成されている。シリンダボア14には、ピストン15がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。シリンダブロック12の下部には、クランクシャフト(図示せず)が回転自在に支持されている。各ピストン15はコネクティングロッド16を介してクランクシャフトにそれぞれ連結されている。以下では、一つの気筒についてのみ説明する。
燃焼室17は、シリンダブロック12とシリンダヘッド13とピストン15により構成されている。燃焼室17には、それぞれ吸気ポート18および排気ポート19が連通している。吸気ポート18と燃焼室17との間には、吸気バルブ20の下端部が位置している。かかる吸気バルブ20の上下移動により、吸気ポート18が開閉される。排気ポート19と燃焼室17との間には、排気バルブ21の下端部が位置している。かかる排気バルブ21の上下移動により、排気ポート19が開閉される。以下の説明では、吸気ポート18よりも上流側に設けられ、内燃機関1に空気(酸素)を供給する系を「吸気系」と称し、排気ポート19よりも下流側に設けられ、内燃機関1で生じた排ガスを外部に排出する系を「排気系」と称する。
上記内燃機関1の吸気系について説明する。上記内燃機関1を吸気系に連通させる吸気ポート18にはインテークマニホールド22が接続されている。当該インテークマニホールド22は吸気管23に接続されており、吸気管23にはエアクリーナ24が接続されている。エアクリーナ24の下流側(内燃機関1側)には、エアフロメータ(図示せず)が配置されている。エアフロメータは、吸気管23へ供給される吸入空気量を検出するセンサである。吸気管23におけるエアフロメータのさらに下流側には、スロットル弁25が設けられている。このスロットル弁25を開閉することで内燃機関1に供給される空気の量を調整できる。また、スロットル弁25の近傍には、スロットル弁25の開度を検出するスロットルセンサ(図示省略)が配置されてもよい。
次に、内燃機関1の排気系について説明する。上記内燃機関1を排気系に連通させる排気ポート19は、エキゾーストマニホールド28が接続されている。エキゾーストマニホールド28は、排ガスが流通する排気管29に接続されている。
<排ガス浄化装置>
ここで開示される排ガス浄化装置は、上記内燃機関1の排気系に設けられている。この排ガス浄化装置は、上流触媒部40と下流触媒部60と制御部30とを備え、上記排出される排ガスに含まれる有害成分(例えば、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO))を浄化する。燃焼室17から排気された排ガスは、排気ポート19からエキゾーストマニホールド28を介して上流触媒部40に導かれる。さらには、排気管29を通じて下流触媒部60に導かれる。
<上流触媒部>
まず、上流触媒部40について説明する。上流触媒部40は、エキゾーストマニホールド28と下流触媒部60との間に配置されている。上流触媒部40は、排ガス温度が比較的高くなるエンジン近くに配置することによって、触媒の活性化が早まり、エンジン始動直後から排ガスを浄化する。上流触媒部40の種類は特に限定されない。上流触媒部40は、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rd)等の貴金属が担持されたモノリス触媒であってもよい。ここで開示される上流触媒部40は、基材、該基材上に担持されている担体および該担体に担持される貴金属触媒(典型的には、白金族に属する金属触媒)とから構成されている。基材としては、従来のこの種の用途に用いられる種々の素材および形態のものが使用可能である。例えば、高耐熱性を有するコージェライト、炭化ケイ素(SiC)等のセラミックスまたは合金(ステンレス等)から形成されたハニカム構造を備えるハニカム基材などを好適に採用することができる。基材の形状はハニカム形状の他にフォーム形状、ペレット形状などとすることができる。また、基材全体の外形は円筒形状の他に楕円筒形状、多角形筒形状を採用することができる。
また、担体には、OSC材が含まれている。OSC材は、酸素吸蔵能を有した無機材料であり、リーン排ガスが供給された際に酸素を吸蔵し、リッチ排ガスが供給された際に該吸蔵した酸素を放出する。OSC材としては、例えば、酸化セリウム(セリア:CeO)や該セリアを含む複合酸化物(例えば、セリア−ジルコニア複合酸化物(CZ複合酸化物))などが挙げられる。上記担体に担持される貴金属触媒としては、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)などの金属触媒粒子や、該金属触媒粒子を含んだ複合粒子などを好適に用いることができる。
<上流空燃比センサ>
上流触媒部40よりも上流側の排気管29には、上流空燃比センサ50aが配置されている。上流空燃比センサ50aは、上流触媒部40よりも上流側の排気管29に流れる排ガスの空燃比を検出するセンサである。上流空燃比センサ50aの配置位置は、上記排ガスの空燃比を測定できれば図1に図示される位置に限定されるものではない。かかる上流空燃比センサ50aは、少なくとも空燃比がリッチ側またはリーン側にあることを検出できるセンサであればよい。例えば、上流空燃比センサ50aは、排ガスの空燃比に応じてリニアに空燃比を検出するセンサ(例えば、限界電流式酸素センサ)を用いることができる。
<サブ酸素センサ>
また、上流触媒部40よりも下流側の排気管29には、サブ酸素センサ50bが配置されている。サブ酸素センサ50bは、上流触媒部40よりも下流側の排気管29に流れる排ガスの酸素濃度を測定して、上流触媒部40内の酸素濃度を推定するためのものである。サブ酸素センサ50bの配置位置は、上流触媒部40内の酸素濃度を推定できるのであれば、図示される位置に限定するものではない。また、かかるサブ酸素センサ50bは、排気管29の酸素濃度を検出できればよく、その具体的構成は特に限定されない。例えば、サブ酸素センサ50bは、通常の自動車の排ガス系に使われるジルコニア酸素センサを用いることができる。
<上流触媒部のフィードバック制御>
次に、上流触媒部40の制御について説明する。上流触媒部40を制御する制御部(ECU)30は、主としてデジタルコンピュータから構成されており、排ガス浄化装置100の稼働における制御装置として機能する。制御部30は、例えば、読み込み専用の記憶装置であるROM、読み書き可能な記憶装置であるRAM、任意の演算や判別を行うCPU、入力ポートおよび出力ポートを有している。制御部30は、エンジン1、上流空燃比センサ50a、サブ酸素センサ50bと電気的に接続されている。
上流空燃比センサ50aおよびサブ酸素センサ50bからの出力信号は、それぞれ対応するAD変換器(図示せず)を介して制御部30の入力ポートに入力される。制御部30は、上流空燃比センサ50aにより測定された排ガスの空燃比に基づいて、エンジン1に供給される燃料供給量をフィードバック制御するように構成されている。
この実施形態では、まず、上流触媒部40よりも上流の排ガスの空燃比(上流空燃比)を検出する。そして、該検出された上流空燃比と、所定の目標空燃比とを対比し、エンジン1に供給される混合気の空燃比が目標空燃比に近づくように第1制御目標値を設定する(メインF/B制御)。次いで、上流触媒部40よりも下流の酸素濃度(下流O濃度)を検出し、該下流O濃度に基づいて、上記メインF/B制御にて設定された第1制御目標値を補正することで第2制御目標値を設定する(サブF/B制御)。具体的には、サブF/B制御では、エンジン1における燃料の燃焼効率等を考慮して設定された第1制御目標値に対して、上流空燃比センサ50aの誤差、機器駆動のバラツキ、上流触媒部40の酸素吸蔵能を考慮した第2制御目標値を設定するために、下流O濃度に基づいた補正を行う。
そして、この第2制御目標値に基づいて混合気の空燃比を調整することによって、現在の混合気の空燃比と、上流触媒部40の状態を反映した混合気をエンジン1に供給する。この実施形態では、制御部30の出力ポートは、対応する駆動回路を介してインジェクタ26、スロットル弁25の駆動用ステップモータおよび点火プラグ27等に接続されている。制御部30は、サブF/B制御で設定した第2制御目標値に基づいて制御信号を作成し、当該制御信号を混合気の空燃比調整を司るエンジン1の各機器(例えば、インジェクタ26、スロットル弁25、点火プラグ27など)に送信する。これによって、混合気の空燃比が第2制御目標値になるように各機器が稼働し、現在の空燃比や排ガス浄化触媒の酸素吸蔵能などを反映した混合気がエンジン1に供給される。
なお、上述した上流触媒部40を制御する制御部30自体の構成は本発明を特徴付けるものではなく、従来この種の内燃機関(自動車エンジン)で採用されるものでよく、これ以上の詳細な説明は省略する。
<下流触媒部>
次に、下流触媒部60について説明する。下流触媒部60は、基材上に触媒層が形成されることによって構成されている。下流触媒部60の触媒層には、酸素吸蔵能を有するOSC材を含む担体と、該担体に担持された貴金属触媒とが含まれており、この触媒層の触媒機能によって排ガスに含まれる有害成分が浄化される。
下流触媒部60について図2を参照しながら説明する。図2は下流触媒部60を模式的に示した斜視図である。排ガス浄化触媒の基材には、従来公知の排ガス浄化触媒用基材を用いることができる。例えば、基材は、多孔質構造を有した耐熱性素材で構成されていると好ましい。かかる耐熱性素材としては、コージェライト、炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)、チタン酸アルミニウム、窒化ケイ素、ステンレス鋼などの耐熱性金属やその合金などが挙げられる。また、基材は、ハニカム構造、フォーム形状、ペレット形状などを有していると好ましい。なお、基材全体の外形は、円筒形状、楕円筒形状、多角筒形状などを採用することができる。図2に示す構成の下流触媒部60では、基材62としてハニカム構造を有した筒状部材が採用されている。このハニカム構造の基材62は、排ガスが流れる方向である筒軸方向(図2における矢印の方向)に沿って複数の流路68を有している。基材62の容量(流路68の体積)としては、例えば0.1L以上(好ましくは0.5L以上)であり、5L以下(好ましくは3L以下、より好ましくは2L以下)であるとよい。
下流触媒部60の触媒層は、上述の基材上に形成されている。この触媒層は、酸素吸蔵能を有するOSC材を含む担体と、該担体に担持された貴金属触媒とを含んでいる。下流触媒部60に供給された排ガスは、上記基材62の流路68内を流動している間に、触媒層に接触することによって有害成分が浄化される。例えば、排ガスに含まれるCOやHCは触媒層の触媒機能によって酸化されて水(HO)や二酸化炭素(CO)などに変換(浄化)され、NOは触媒層の触媒機能によって還元されて窒素(N)に変換(浄化)される。
上記触媒層に含まれる担体には、OSC材が含まれている。OSC材は、酸素吸蔵能を有した無機材料であり、リーン排ガスが供給された際に酸素を吸蔵し、リッチ排ガスが供給された際に該吸蔵した酸素を放出する。OSC材としては、例えば、酸化セリウム(セリア:CeO)や該セリアを含む複合酸化物(例えば、セリア−ジルコニア複合酸化物(CZ複合酸化物))などが挙げられる。中でも、CZ複合酸化物は、高い酸素吸蔵能を有しており、且つ、比較的安価であるため特に好ましく用いることができる。CZ複合酸化物におけるセリアとジルコニアとの混合割合は、CeO/ZrO=0.25〜0.75(好ましくは0.3〜0.6、より好ましくは0.5程度)であることが好ましい。
下流触媒部60に含まれるOSC材の含有量は特に制限されないが、例えば、ハニカム基材62の容量1リットル当たり、概ね10g〜50g(好ましくは20g〜40g、特に好ましくは25g〜35g)であることが好ましい。
なお、上記触媒層に含まれる担体は、上記OSC材以外の担体材料を含んでいてもよい。OSC材以外の担体材料としては、多孔質であり、且つ、耐熱性に優れた金属酸化物が好ましく用いられる。例えば、酸化アルミニウム(アルミナ:Al)、酸化ジルコニウム(ジルコニア:ZrO)、酸化ケイ素(シリカ:SiO)、或いはこれらの金属酸化物を主成分とした複合酸化物などが好ましい。中でも、アルミナ、ジルコニアは、上述の担体材料として好ましい条件を満たしており、且つ、安価であるため特に好ましく用いることができる。
上述した担体には貴金属触媒が担持されている。貴金属触媒としては、排ガス浄化触媒用の従来公知の触媒金属を用いることができる。貴金属触媒は、排ガスに含まれる有害成分に対する触媒機能を有していればよく、種々の貴金属元素からなる貴金属粒子を用いることができる。貴金属触媒に用いられ得る金属としては、例えば、白金族に含まれる何れかの金属、或いは該白金族に含まれる何れかの金属を主体とする合金などを好ましく用いることができる。上記白金族に含まれる金属としては、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)が挙げられる。例えば、内燃機関1がガソリンエンジンの場合、貴金属触媒として、少なくともパラジウムとロジウムとを含む三元触媒を用いることが好ましい。三元触媒は、ストイキ排ガスが供給された際に、排ガス中のCO、HC、NOを同時に浄化することができる。さらに、このような三元触媒は、高い酸素吸蔵能を有する排ガス浄化触媒において高い触媒効果を発揮することができる。なお、上記三元触媒は、パラジウムとロジウムの他の触媒金属(例えば白金)を含んでいてもよい。
上記触媒層には、副成分として他の材料(典型的には無機酸化物)が添加されていてもよい。該触媒層に添加し得る物質としては、例えば、ランタン(La)、イットリウム(Y)等の希土類元素、カルシウムなどのアルカリ土類元素、その他遷移金属元素などが挙げられる。上記の中でも、ランタン、イットリウム等の希土類元素は、触媒機能を阻害せずに高温における比表面積を向上できるため、安定化剤として好適に用いられる。また、これら副成分の含有割合は、OSC材100質量部に対して10質量部〜20質量部(例えば、ランタンおよびイットリウムをそれぞれ5質量部ずつ)に設定するとより好ましい。
<ガスセンサ>
下流触媒部60よりも下流側の排気管29には、ガスセンサ70が配置されている。ガスセンサ70は、下流触媒部60よりも下流側の排気管29に流れる排ガスの空燃比もしくは酸素濃度を測定するためのものである。ガスセンサ70の配置箇所は、上記排ガスの空燃比もしくは酸素濃度を測定可能な位置であればよく、図1の位置に限定されるものではない。かかるガスセンサ70は、下流触媒部60下流にて排ガス空燃比のリッチ・リーンに応じた信号を出力できるものであればよく、その具体的な構成は特に限定されない。例えば、ガスセンサ70は、通常の自動車の排ガス系に使われるジルコニアOセンサであってもよく、空燃比をリニアに検出する空燃比センサ(例えば、限界電流式酸素センサ)であってもよい。図1に示す構成のガスセンサ70はOセンサであり、信号線を介して制御部30に接続されている。
<AI>
下流触媒部60よりも上流側の排気管29には、エアインジェクション(AI)72が配置されている。AI72は、下流触媒部60よりも上流側の排気管29内に酸素含有ガス(典型的にはエアー)を噴射し、該酸素含有ガスを含む排ガスを下流触媒部60に供給するためのものである。AI72の配置箇所は、下流触媒部60内に酸素含有ガスを供給し得る位置であればよく、図1の位置に限定されるものではない。
<下流触媒部の制御>
次に、図3を参照して、下流触媒部60の制御の制御について説明する。図3に示すように、下流触媒部60を制御する制御部(ECU)30は、エンジン1、ガスセンサ70およびAI72の間の制御を行うユニットであり、エンジン1、ガスセンサ70およびAI72とは電気的に接続されている。ガスセンサ70からの出力信号は、それぞれ対応するAD変換器(図示せず)を介して制御部30の入力ポートに入力される。一方、制御部30の出力ポートは、対応する駆動回路を介してAI72に接続されている。これにより、制御部30は、AI72からの酸素含有ガスの噴射タイミングを制御することが可能である。
図1及び図3に示す構成の排ガス浄化装置100では、制御部30は、ガスセンサ70で検知された下流触媒部60の下流の排ガスの酸素濃度に基づいて、下流触媒部60内の排ガスが酸化雰囲気であるか還元雰囲気であるかを判定する。そして、制御部30は、下流触媒部60内の排ガスが還元雰囲気(典型的には排ガスの空燃比がストイキよりもリッチ側)であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間が所定の基準値を上回った場合に、AI72から酸素含有ガスを噴射させるように構成されている。
上記還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、下流触媒部60のOSC材に吸蔵されている酸素が枯渇していない状態のときに、AI72から酸素含有ガスを噴射させるように設定することが好ましい。具体的には、図6に示すように、OSC材にリッチ排ガスが供給され続け、OSC材が長時間リッチ排ガス(還元雰囲気)に曝されると、吸蔵している酸素を放出し切ってしまう。このようにOSC材の酸素が枯渇すると、還元ガス成分により貴金属触媒が被毒されるので、触媒機能が大きく低下する。したがって、上記還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、下流触媒部60のOSC材に吸蔵されている酸素が枯渇状態になるよりも前の時間に設定することが好ましい。例えば、図6のグラフに基づくと、還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、60秒以下、好ましくは50秒以下、特に好ましくは40秒以下(例えば30秒)に設定することが望ましい。
また、上記還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、下流触媒部60のOSC材に吸蔵されている酸素が多い場合に、AI72から酸素含有ガスを噴射させないように設定することが好ましい。図6の例では、リッチ出力継続時間が20秒未満の場合は、OSC材の貯蔵酸素量が多いと想定される。したがって、このようなときにAI72から酸素含有ガスを噴射させると、下流触媒部60に過剰なリーン排ガス(酸素過剰ガス)が供給され、下流触媒部60内が過剰な酸化雰囲気になるため、触媒浄化効率が悪くなる場合がある。例えば、図6のグラフに基づくと、還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、20秒以上、好ましくは25秒以上に設定することが望ましい。
なお、ここでは、便宜上、図6のグラフに基づいて、還元雰囲気の継続時間に対する基準値を説明したが、かかる図6のグラフによって得られる基準値は本発明を限定するものではない。例えば、OSC材の貯蔵酸素量は、該OSC材の種類や添加量によって変化し得る。このため、還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、予備試験を実施してその結果に基づいて定めるとよい。
上記AI作動時の酸素供給量としては、一定量であってもよく可変量であってもよいが、OSC材に吸蔵できる酸素量を超えない程度の量(すなわち供給された酸素がOSC材に入りきらずに溢れ出てくることがないような量)に調整することが好ましい。この実施形態では、制御部30は、エンジンの吸入空気量と、上流空燃比センサ50aにより測定された空燃比と、ガスセンサ70により測定された下流触媒部60の下流側の排ガスの酸素濃度とから下流触媒部60の貯蔵酸素量を算出する。そして、該算出された下流触媒部60の貯蔵酸素量と、下流触媒部60に貯蔵しておくべき目標貯蔵酸素量とを対比し、下流触媒部60の貯蔵酸素量が目標貯蔵酸素量に近づくように制御目標値を設定する。制御部30は、上記設定された制御目標値に基づいて制御信号を作成し、当該制御信号をAI72に送信する。これによって、下流触媒部60の貯蔵酸素量が目標貯蔵酸素量になるようにAI72の酸素供給量が調整され、現在の下流触媒部60の貯蔵酸素量を反映した酸素含有ガスが下流触媒部60に供給され得る。
このように構成された排ガス浄化装置100の動作について説明する。図4は、本実施形態に係る排ガス浄化装置100により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、先ず、ステップS10では、下流触媒部60内の雰囲気が還元雰囲気であるかまたは酸化雰囲気であるかを判定するために、制御部30はガスセンサ70により下流触媒部60の下流側の排ガスの酸素濃度を測定し、下流触媒部60内の酸素濃度を決定する。例えば、ガスセンサ70として、ジルコニア酸素センサを用いるときは、上記酸素濃度は電圧値で表される。
ステップS11では、上記ステップS10により得られた下流触媒部60の酸素濃度に基づいて、下流触媒部60内の雰囲気が酸化雰囲気であるか、または、還元雰囲気であるかを判定する。具体的には、下流触媒部60内の雰囲気に対する所定値があらかじめ設定されており、上記酸素濃度(電圧値)が上記所定値を上回ったか否かを判定する。例えば、上記ガスセンサ70として、ジルコニア酸素センサを用いるとき、還元雰囲気である場合は、該酸素センサの測定値(出力電圧値)は高くなる。一方、酸化雰囲気である場合は、該酸素センサの測定値(出力電圧値)は低くなる。この場合、上記ガスセンサ70の測定値が上記所定値を上回った場合には(YES)、下流触媒部60内の雰囲気は還元雰囲気であると判定し、次にステップS12を実行する。一方、上記ガスセンサ70の測定値が上記所定値を下回った場合には(NO)、下流触媒部60内の雰囲気は酸化雰囲気であると判定し、還元雰囲気になるまで監視を続ける。上記還元雰囲気の判定の所定値は、例えば理論空燃比(ストイキ)のときの出力電圧値またはそれ以上の値に設定するとよい。
上記触媒の雰囲気判定の判定結果がYESになると、制御部30は、内部タイマーをスタートさせて、還元雰囲気の継続時間(T)の測定を開始する。次に、制御部30は、上記測定した還元雰囲気の継続時間(T)が所定の基準値t1を上回っているか否かを判定する(ステップS12)。ここでの判定結果がNOの場合、制御部30は還元雰囲気の継続時間(T)が基準値を上回るまで監視を続ける。一方、判定結果がYESの場合、制御部30は、AI72を作動させるタイミングであると判断し、次のステップS13に進む。
ステップS13では、制御部30は、ガスセンサ70から入力した排ガスの酸素濃度に基づいて噴射信号を作成し、該噴射信号をAI72に出力する。噴射信号を受信したAI72は、排気管29内に酸素含有ガス(典型的にはエア)を噴射する。これによって、下流触媒部60に供給される排ガス中の酸素量が増加し、該酸素をOSC材が吸蔵することで、リッチ雰囲気下で減少したOSC材の貯蔵酸素量を速やかに回復することができる。
ここで開示される排ガス浄化装置100では、ガスセンサ70により測定された排ガスの空燃比もしくは酸素濃度に基づいて下流触媒部60内の排ガスが還元雰囲気であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間(T)が所定の基準値t1を上回った場合に、AI72から酸素含有ガスを噴射させるように構成されている。そのため、走行中に長期にわたりフューエルカット制御が入らないような走行条件が生じた場合に、下流触媒部60にリッチ排ガスが供給され続けてOSC材の貯蔵酸素量が少なくなっても、適切なタイミングでAI72から酸素含有ガスを噴射させ、該酸素含有ガスを含む排ガスを下流触媒部60に供給することで、OSC材の貯蔵酸素量を迅速に回復することができる。これによって、下流触媒部60が過度な還元雰囲気に長時間曝されにくくなるので、還元ガス成分による被毒を好適に防止することができる。したがって、上記排ガス浄化装置100によれば、還元成分によるHC被毒が有効に抑えられ、高い触媒活性を長期にわたって発揮することができる。
この実施形態では、上記OSC材を含む下流触媒部60が上流触媒部40の後段(下流側)に配置されており、また、上流触媒部40はフィードバック制御されている。そのため、上流触媒部40から排出された排ガスにはリーン排ガス(酸素過剰ガス)がほとんど含まれず、下流触媒部60は常に酸素が欠乏した状態になりやすい。したがって、上記酸素の欠乏を有効に防止できる本実施形態の排ガス浄化装置100は、上記のようなOSC材を含む下流触媒部60が上流触媒部40の後段に配置され、かつ上流触媒部40がフィードバック制御されている内燃機関1に対して、特に好適に適用され得る。
<第2実施形態>
以上、本発明の一実施形態にかかる排ガス浄化装置100において実行される制御について説明した。次に、本発明の他の一実施形態にかかる排ガス浄化装置100によって実行可能な制御について説明する。
この実施形態では、制御部30は、内燃機関1で消費する燃料を削減するために、走行中に内燃機関1に対する燃料の供給を一時的に停止するフューエルカット制御を行うように構成されている。より具体的には、制御部30は、走行中に所定の条件が成立した場合に、フューエルカット制御を実行することを判断し、その判断に基づく停止信号をインジェクタ26に出力する。インジェクタ26は、上記停止信号によって該インジェクタ26からの燃料の供給を停止する。上記フューエルカット制御の実行の判断は、例えば、冷却水の水温、エンジン回転数およびスロットル開度(アクセル開度)等の情報に基づいて行うとよい。例えば、冷却水温が所定温度以上であり、かつエンジン回転数が所定回転数以上の状態で、スロットル開度がゼロになることを条件として行うことができる。燃料供給の再開は、例えば、車速の低下に伴ってエンジン回転数が所定回転数以下となることを条件として行うことができる。かかるフューエルカット制御を実行可能な内燃機関1において、排ガス浄化装置100は、上記フューエルカット制御実行期間において、AI72から酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないように構成されている。
このように構成された排ガス浄化装置100の動作について説明する。図5は、この実施形態に係る排ガス浄化装置100により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図5に示すように、先ず、ステップS20では、下流触媒部60内の雰囲気が還元雰囲気であるかまたは酸化雰囲気であるかを判定するために、制御部30はガスセンサ70により下流触媒部60の下流側の排ガスの酸素濃度を測定し、下流触媒部60内の酸素濃度を決定する。
ステップS21では、上記ステップS20により得られた下流触媒部60の酸素濃度に基づいて、下流触媒部60内の雰囲気が酸化雰囲気であるか、または、還元雰囲気であるかを判定する。下流触媒部60内の排ガスが還元雰囲気であると判定した場合(YES)、次にステップS22を実行する。一方、下流触媒部60内の排ガスが酸化雰囲気であると判定した場合(NO)、還元雰囲気になるまで監視を続ける。
上記触媒の雰囲気判定の判定結果がYESになると、制御部30は、内部タイマーをスタートさせて、還元雰囲気の継続時間(T)の測定を開始する。次に、制御部30は、上記測定した還元雰囲気の継続時間(T)が所定の基準値t1を上回っているか否かを判定する(ステップS22)。ここでの判定結果がNOの場合、制御部30は還元雰囲気の継続時間(T)が基準値を上回るまで監視を続ける。一方、判定結果がYESの場合、次のステップS23に進む。
ステップS23では、制御部30は、フューエルカット制御を実行中であるか否かを判断する。フューエルカット制御を実行中の場合(YES)、AI72を作動させるタイミングでないと判断し、この処理フローを終了する。一方、フューエルカット制御を実行中でない場合(NO)、AI72を作動させるタイミングであると判断し、次のステップS24に進む。ステップS24では、制御部30は、ガスセンサ70から入力した排ガスの酸素濃度に基づいて噴射信号を作成し、該噴射信号をAI72に出力する。噴射信号を受信したAI72は、排気管29内に酸素含有ガス(典型的にはエア)を噴射する。これによって、下流触媒部60に供給される排ガス中の酸素量が増加し、該酸素をOSC材が吸蔵することで、リッチ雰囲気下で減少したOSC材の貯蔵酸素量を速やかに回復することができる。
この実施形態では、制御部30は、走行中に内燃機関1に対する燃料の供給が停止されているフューエルカット制御実行期間において、AI72から酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないように構成されている。フューエルカット制御実行機関においてAI72の噴射を行うと、下流触媒部60に過剰なリーン排ガス(酸素過剰ガス)が供給されるため、触媒の浄化性能が低下することがあり得るが、ここで開示される排ガス浄化装置100では、上記フューエルカット制御を実行している間、AI72から酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないので、過度なリーン排ガスが触媒部に供給されるのを防止することができる。そのため、下流触媒部60の浄化性能を良好に維持することができる。
以上、本発明の好適ないくつかの実施形態について説明した。次に、本発明に関する実施例を説明するが、以下で説明する実施例は本発明を限定することを意図したものではない。
(1)上流触媒部の形成
OSC材としてのCZ複合酸化物担体に貴金属触媒としてのRhを担持してなる粉末を含むスラリーを調製した。このスラリーを用いて、コージェライト基材(図2に示すハニカム基材)にウォッシュコートを施し、乾燥することにより、基材表面に触媒層が形成された上流触媒部を得た。上流触媒部中のOSC材の量は、基材の容積1L当たり(ここではハニカム基材の純体積にセル通路の容積も含めた全体の嵩容積1L当たりをいう。以下、同じ。)30g/Lとした。ハニカム基材は、長さ105mm、容積0.875Lの円筒体である。
(2)下流触媒部の形成
OSC材としてのCZ複合酸化物担体に貴金属触媒としてのPtを担持してなる粉末を含むスラリーを調製した。このスラリーを用いて、コージェライト基材(図2に示すハニカム基材)にウォッシュコートを施し、乾燥することにより、基材表面に触媒層が形成された下流触媒部を得た。下流触媒部中のOSC材の量は、基材の容積1L当たり30g/Lとした。ハニカム基材は、長さ105mm、容積0.875Lの円筒体である。
(3)耐久試験
上記得られた上流触媒部を4.6Lガソリンエンジンの排気系の前段に配置し、下流触媒部を上記排気系の後段に配置して、耐久試験を行った。耐久試験は、上記エンジンを稼働させ、上流触媒部の触媒床温度を1000℃、下流触媒部の触媒床温度を950℃に調整し、リッチ雰囲気の排ガスとリーン雰囲気の排ガスとを交互に流通させながら50時間保持することにより行った。
(4)NOx浄化試験(AI作動なし)
上記耐久試験後、図1に示す排ガス浄化装置100において、上流触媒部40を2.4Lガソリンエンジン1の排気系の前段に配置し、下流触媒部60を上記排気系の後段に配置して、NOx浄化試験を行った。NOx浄化試験は、上記エンジン1を稼働させ、エンジン回転数3000rpm、ストイキ雰囲気で上流触媒部40に対し入りガス温度が500℃となるように調整し、A/F=15.0のリーン雰囲気の排ガスと、A/F=14.0のリッチ雰囲気の排ガスとを120秒ずつ交互に流通させ、下流触媒部60から排出されるNOxの浄化率を測定した。その際、下流触媒部60の下流側にOセンサ70を配置し、該Oセンサ70がリッチ出力(ここでは0.55V以上)を示してからのリッチ継続時間を測定した。結果を図6に示す。図6は、Oセンサのリッチ継続時間とNOx浄化率との関係を示すグラフである。
図6に示すように、リッチ雰囲気が30秒以上継続すると(すなわちOセンサ70がリッチ出力を示してから30秒以上が経過すると)、NOx浄化率が次第に下がり始め、60秒の経過時には概ね40%以下となり、80秒の経過時には概ね30%以下となることが分かった。これは、下流触媒部60のOSC材が長時間リッチ雰囲気の排ガスに曝されることで、OSC材の酸素が欠乏し、還元ガス成分によって貴金属触媒が被毒されためと解される。
(5)NOx浄化試験(AI作動あり)
上記(4)のNOx浄化試験と同様の手順で、ただし、下流触媒部60の上流側にAI72を配置し、Oセンサ70がリッチ出力を示してから30秒ごとにAI72から所定量のエアを噴射する処理を行いつつ、下流触媒部60から排出されるNOxの浄化率を測定した。結果を図7に示す。図7は、Oセンサのリッチ継続時間とNOx浄化率との関係を示すグラフである。
図7に示すように、Oセンサ70がリッチ出力を示してから30秒ごとにAIからエアを噴射した本試験では、リッチ雰囲気が継続中であるにもかかわらず、NOx浄化率が概ね100%に維持されていた。これは、下流触媒部60にリッチ雰囲気の排ガスが供給され続けてOSC材の貯蔵酸素量が少なくなっても、上記AIの作動によりOSC材の貯蔵酸素量が回復して、還元ガス成分によるHC被毒を好適に防止することができたためと解される。このことから、上記AI作動によりHC被毒を解消し、NOx浄化率の低下を抑制できることが確認された。
以上、本発明を好適な実施形態及び実施例により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上述した実施形態では、下流触媒部60として、AI作動触媒部が設けられている場合を例示したがこれに限定されず、上流触媒部40として、上記AI作動触媒部が設けられてもよい。また、上流触媒部40および下流触媒部60の双方に、上記AI作動触媒部を設けることもできる。また、触媒部の数は2つに限らず、さらに多くてもよい(例えば3つまたはそれ以上)。そのうちの少なくとも1つの触媒部として、上記AI作動触媒部が設けられているとよい。
1 内燃機関(エンジン)
12 シリンダブロック
13 シリンダヘッド
14 シリンダボア
15 ピストン
16 コネクティングロッド
17 燃焼室
18 吸気ポート
19 排気ポート
20 吸気バルブ
21 排気バルブ
22 インテークマニホールド
23 吸気管
24 エアクリーナ
25 スロットル弁
26 インジェクタ
27 点火プラグ
28 エキゾーストマニホールド
29 排気管
30 制御部
40 上流触媒部
50a 上流空燃比センサ
50b サブ酸素センサ
60 下流触媒部
62 基材
68 流路
70 ガスセンサ
72 AI
100 排ガス浄化装置

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気系に設けられる排ガス浄化装置であって、
    排ガスが流れる排気管に配置される1又は2以上の触媒部を備えており、
    前記触媒部のうちの少なくとも1つの触媒部は、酸素吸蔵能を有するOSC材を含む担体と、該担体に担持された貴金属触媒とを有するとともに、
    該触媒部よりも前記排気管の上流側に配置されたエアインジェクション(AI)と、
    該触媒部よりも前記排気管の下流側に配置され、該触媒部の下流側の排ガスの空燃比もしくは酸素濃度を測定するガスセンサと、を備えており、
    ここで、前記ガスセンサにより測定された排ガスの空燃比もしくは酸素濃度に基づいて前記触媒部内の排ガスが還元雰囲気であることが判定され、かつ該還元雰囲気の継続時間が所定の基準値を上回った場合に、前記AIから酸素含有ガスを噴射させるように構成されている、排ガス浄化装置。
  2. 前記還元雰囲気の継続時間に対する基準値は、20秒〜60秒の範囲内に設定された値である、請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  3. 前記排気管の上流側に配置された上流触媒部と、
    前記上流触媒部よりも前記排気管の下流側に配置された下流触媒部と
    を備えており、
    前記下流触媒部として、前記OSC材を含む前記触媒部が設けられている、請求項1または2に記載の排ガス浄化装置。
  4. 前記上流触媒部よりも前記排気管の上流側に配置され、前記上流触媒部の上流側の排ガスの空燃比を測定する上流空燃比センサを備えており、
    前記上流空燃比センサにより測定された前記排ガスの空燃比に基づいて、前記内燃機関に供給される燃料供給量をフィードバック制御するように構成されている、請求項3に記載の排ガス浄化装置。
  5. 走行中に前記内燃機関に対する燃料の供給が停止されているフューエルカット制御実行期間において、前記AIから酸素含有ガスを噴射させる処理を行わないように構成されている、請求項1〜4の何れか一つに記載の排ガス浄化装置。
  6. 前記触媒部に含まれるOSC材は、セリウム酸化物である、請求項1〜5の何れか一つに記載の排ガス浄化装置。
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