JP2013216936A - 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013216936A JP2013216936A JP2012087540A JP2012087540A JP2013216936A JP 2013216936 A JP2013216936 A JP 2013216936A JP 2012087540 A JP2012087540 A JP 2012087540A JP 2012087540 A JP2012087540 A JP 2012087540A JP 2013216936 A JP2013216936 A JP 2013216936A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot
- less
- steel sheet
- rolled steel
- dip galvanized
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.15%、Si:0.5%以下、Mn:1〜4%、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.5%以下、Ti:0.11〜0.50%、Nb:0〜0.50%およびV:0〜0.50%を含有し、マルテンサイトおよびオーステナイトの1種又は2種を合計で1〜8体積%含有し、残部がフェライトおよびベイナイトの1種又は2種からなるとともに、Ti、NbおよびVのいずれかを含む析出物を合計で0.2体積%以上含有する鋼組織とを有する。
【選択図】図3
Description
上記のような特異な現象が発現するメカニズムは必ずしも明らかではないが、Ti系析出物を所定の体積率以上に析出させ、主相となるフェライトおよびベイナイトを十分に析出強化することにより、主相と硬質相(マルテンサイトおよびオーステナイト)との界面に生ずるマイクロボイドの成長および伝播が抑制されるためであると推定される。
(1)熱延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板であって、
前記熱延鋼板は、質量%で、C:0.03%以上0.15%以下、Si:0.5%以下、Mn:1%以上4%以下、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.5%以下、Ti:0.11%以上0.50%以下であるとともに、下記の式(1)および式(3)を満足する化学組成と、マルテンサイトおよびオーステナイトの1種又は2種を合計で1体積%以上8体積%以下含有し、残部がフェライトおよびベイナイトの1種又は2種からなるとともに、Tiを含む析出物を0.2体積%以上含有する鋼組織とを有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板:
0.001≦C*≦0.060 ・・・(1)
C*=C−12.01×(Ti/47.88) ・・・(2)
0.100≦A≦0.200 ・・・(3)
A=C*+Si/30+Mn/20 ・・・(4)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。
前記熱延鋼板は、質量%で、C:0.03%以上0.15%以下、Si:0.5%以下、Mn:1%以上4%以下、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.5%以下、Ti:0.11%以上0.50%以下であるとともに、Nb:0.50%以下およびV:0.50%以下からなる群から選択される1種または2種を含有し、さらに、下記の式(1)および式(3)を満足する化学組成と、マルテンサイトおよびオーステナイトの1種又は2種を合計で1体積%以上8体積%以下含有し、残部がフェライトおよびベイナイトの1種又は2種からなるとともに、Ti、NbおよびVのいずれかを含む析出物を合計で0.2体積%以上含有する鋼組織、とを有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板:
0.001≦C*≦0.060 ・・・(1)
C*=C−12.01×{Ti/47.88+Nb/92.91+0.5×V/50.94} ・・・(2’)
0.100≦A≦0.200 ・・・(3)
A=C*+Si/30+Mn/20 ・・・(4)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。
A=C*+Si/30+Mn/20+Cr/20+Mo/15+5×B・・・(4’)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。
1.熱延鋼板の化学組成
本発明の合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の基材である熱延鋼板の化学組成についてまず説明する。
Cは、鋼板の高強度化のために必須の元素である。したがって、C含有量は0.03%以上とする。好ましくは0.05%以上、さらに好ましくは0.06%以上である。一方、C含有量が0.15%を超えると、穴広げ性や溶接性の低下が著しくなる。したがって、C含有量は0.15%以下とする。好ましくは0.12%以下、さらに好ましくは0.10%以下である。
Siは、Alと同様に、鋼を脱酸することにより鋼板を健全化する作用を有する。Siは、また、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの生成を促進し、鋼板を高強度化する作用も有する。したがって、Siを含有させてもよい。しかし、Si含有量が0.5%を超えると、マルテンサイトおよび残留オーステナイトの体積分率が過剰になる場合がある。また、鋼板と溶融亜鉛めっきとの濡れ性が劣化する。したがって、Si含有量は0.5%以下とする。好ましくは0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。上述したように、SiおよびAlは脱酸に関して同様の作用を有するので、Alを含有する場合にはSiは含有させずともよい。Siを含有させて、Siの上記作用による効果をより確実に得るには、Si含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
Mnは、鋼板の高強度化に有効な元素である。したがって、Mn含有量は1%以上とする。好ましくは1.5%以上である。一方、過度の添加は延性および穴広げ性を劣化させる。したがって、Mn含有量は4%以下とする。好ましくは3%以下である。
Pは、一般に不純物として含有される元素であるが、固溶強化元素でもあり、鋼板の高強度化には有効な元素である。したがって、Pを添加しても構わない。しかし、過度の添加は溶接性を劣化させる。したがって、P含有量の上限は0.05%とする。さらに好ましくは0.02%以下である。
Sは、一般に不純物として含有される元素であり、鋼中でMnSを形成して、穴広げ性を劣化させる。S含有量が0.01%を超えると穴広げ性の劣化が著しくなる。したがって、S含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
Nは、一般に不純物として含有される元素であり、鋼中に窒化物を形成して、穴広げ性を劣化させる。N含有量が0.01%を超えると穴広げ性の劣化が著しくなる。したがって、N含有量は0.01%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
Alは、Siと同様に、鋼を脱酸することにより鋼板を健全化する作用を有する。したがって、Alを含有させてもよい。しかし、0.5%を超えてAlを含有させても、上記作用による効果は飽和してしまい、いたずらにコスト上昇を招く。したがって、Al含有量は0.5%以下とする。好ましくは0.2%以下、さらに好ましくは0.1%以下である。上述したように、SiおよびAlは脱酸に関して同様の作用を有するので、Siを含有する場合にはAlは含有させずともよい。Alを含有させて、Alの上記作用による効果をより確実に得るには、Al含有量を0.003%以上とすることが好ましい。
Tiは、フェライト変態を促進し、また、鋼中に炭化物を形成してフェライト相を強化するため、鋼板の高強度化作用ならびに強度−延性バランスおよび強度−穴広げ性バランスを向上させる作用を有する。Ti含有量が0.11%未満では上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、Ti含有量は0.11%以上とする。好ましくは0.16%以上である。一方、Ti含有量を0.50%超としても、上記作用による効果は飽和してしまい、いたずらにコスト上昇を招く。したがって、Ti含有量は0.50%以下とする。好ましくは0.30%以下である。
Nb:0.50%以下およびV:0.50%以下からなる群から選択される1種または2種
NbおよびVは、いずれもTiと同様に鋼中に炭化物を形成してフェライト相を強化し、鋼板の高強度化作用ならびに強度−延性バランスおよび強度−穴広げ性バランスを向上させる作用を有する。したがって、Tiと比較して高価な元素ではあるが、これらの元素の1種または2種を含有させてもよい。しかし、いずれの元素もその含有量を0.50%超としても、上記作用による効果は飽和してしまい、いたずらにコスト上昇を招く。したがって、いずれの元素の含有量も0.50%以下とする。なお、これらの元素の上記作用による効果をより確実に得るには、それぞれ含有量を0.001%以上とすることが好ましい。
Cr、MoおよびBは、いずれも鋼の焼入性を高め、鋼板を高強度化させる作用を有する。したがって、これらの元素の1種または2種以上を含有させてもよい。しかし、CrおよびMoについては1%を超えて含有させると、Bについては0.005%を超えて含有させると、穴広げ性の劣化を惹き起こす。したがって、各元素の含有量は上記のように規定する。なお、これらの元素の上記作用による効果をより確実に得るには、Cr:0.001%以上、Mo:0.001%以上およびB:0.0001%以上のいずれかを満足させることが好ましい。
Caは鋼中介在物を微細に分散させ、Biは鋼中におけるMn等の置換型合金元素のミクロ偏析を軽減させることにより、いずれも鋼板の延性および穴広げ性を向上させる作用を有する。したがって、これらの元素の1種または2種を含有させてもよい。しかしながら、いずれの元素もその含有量を0.01%超とすると、却って延性の劣化を惹き起こす。したがって、各元素の含有量は上記のように規定する。なお、これらの元素の上記作用による効果をより確実に得るには、いずれかの元素の含有量を0.0001%以上とすることが好ましい。
但し、C*=C−12.01×{Ti/47.88+Nb/92.91+0.5×V/50.94}]
上記式中、C、Ti、Nb、Vの各記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。NbとVの少なくとも一方を含有しない場合には、その含有量に0(%)の値を代入する。従って、鋼がNbとVを含有しない場合のC*は次式で算出される:
C*=C−12.01×(Ti/47.88)。
但し、A=C*+Si/30+Mn/20+Cr/20+Mo/15+5×B
上記式中、Si、Mn、Cr、Mo、Bの各記号は鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。鋼がいずれかの元素を含有しない場合には、その元素の含有量に0(%)を代入する。例えば、鋼がCr以下の元素を含有しない場合のAの値は次式で算出される:
A=C*+Si/30+Mn/20
鋼がさらにSiも含有しなければ、A=C*+Mn/20となる。
上述したように、本発明は、フェライトおよび/またはベイナイトを主相とする鋼組織とし、その中にTi系析出物を所定の体積率以上析出させると、従来は穴広げ性を著しく劣化させると考えられていたマルテンサイトおよび残留オーステナイトが鋼組織に含まれていても、その体積率の合計を所定の範囲内に制御すれば、TS×HER値を低下させることがなく、TS×EL値を向上させることができること、すなわち、従来技術においては困難であった、高強度鋼板における延性−穴広げ性バランスの向上が可能となる、との新たな知見に基づくものである。そのため、鋼組織においては、マルテンサイトおよびオーステナイトの合計体積率とTi系析出物の体積率とを規定する。
マルテンサイトおよびオーステナイトの合計体積率は、鋼板のTS×EL値およびTS×HER値に著しい影響を及ぼすため、本発明において重要な組織因子である。TS×EL値は、上記合計体積率の増加に伴い向上するが、上記合計体積率が1%未満では上記作用による効果を十分に得ることが困難である。したがって、上記合計体積率は1%以上とする。好ましくは2%以上である。一方、上記合計体積率が8%を超えるとTS×HER値が著しく低下する。したがって、上記合計体積率は8%以下とする。好ましく6%以下である。
Ti系析出物(Ti、NbまたはVを含む析出物、鋼がNbおよびVを含有しない場合にはTiを含む析出物、本発明の場合、析出物は実質的に炭化物)は、析出強化および結晶粒の微細化による鋼板の高強度化に作用すると同時に、強度−延性バランスおよび強度−穴広げ性バランスの向上に寄与するため、本発明において重要な組織因子である。Ti系析出物が0.2体積%未満では、上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、Ti系析出物を0.2体積%以上含有するものとする。この値は好ましくは0.3体積%以上であり、さらに好ましくは0.35体積%以上である。Ti系析出物の体積%の上限は特に制限されないが、鋼の化学組成により自ずと制限される。
本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板は、引張強度(TS)が750MPa以上、かつ引張強度と全伸びの積(TS×EL)が13000MPa・%以上、かつ、引張強度と穴広げ率の積(TS×HER)が60000MPa・%以上である機械特性を有することが好ましい。近年の自動車用高強度鋼板に要求される厳しい性能を満足するには、上記のように高い強度、優れた強度−延性バランスおよび強度−穴広げ性バランスの全て具備することが好ましい。TS×ELの値はより好ましくは15000MPa・%以上であり、TS×HERの値はより好ましくは65000MPa・%以上、さらに好ましくは70000MPa・%以上である。
上述した鋼組織および機械特性を備えた本発明に係る合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板は、上記化学組成を有する熱延鋼板を(Ac3点−50℃)以上950℃以下の温度域まで加熱し、次いで1℃/秒以上50℃/秒以下の平均冷却速度で前記温度域から400℃以上550℃以下の温度域まで冷却してから溶融亜鉛めっき処理を受けさせ、さらに460℃以上650℃以下の温度域に保持して合金化処理を施すことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき工程により製造することができる。これらの温度はいずれも板温である。この工程は、一般に連続溶融亜鉛めっきラインに熱延鋼板を通板することにより連続的に行われる。
連続溶融亜鉛めっきラインでは、溶融亜鉛めっき前に実施される焼鈍時に、熱延鋼板を(Ac3点−50℃)以上950℃以下の温度域まで加熱する。この時の最高加熱温度が(Ac3点−50℃)未満では、オーステナイト中にCが過剰に濃化してしまい、所望のマルテンサイトおよびオーステナイトの体積率が得られない。したがって、最高加熱温度は(Ac3点−50℃)以上とする。好ましくは(Ac3点−30℃)以上である。一方、最高加熱温度が950℃を超えると、析出物が粗大化し、最終製品において高い強度と優れた穴広げ性とを確保することが困難となる。また、連続焼鈍炉の損傷を惹き起こす場合がある。したがって、最高加熱温度は950℃以下とする。好ましくは900℃以下である。熱延鋼板を上記温度域には10秒間以上200秒間以下保持することが好ましい。
(Ac3点−50℃)以上950℃以下の温度域まで加熱した後、1℃/秒以上50℃/秒以下の平均冷却速度で前記温度域から400℃以上550℃以下の温度域まで冷却する。この時の平均冷却速度が1℃/秒未満では、セメンタイトの生成が促進され、所望のマルテンサイトおよびオーステナイトを得ることが困難となる。したがって、上記平均冷却速度は1℃/秒以上とする。一方、上記平均冷却速度が50℃/秒を超えると、フェライトの生成が抑制されるため、延性が劣化する。したがって、上記平均冷却速度は50℃/秒以下とする。
[溶融亜鉛めっき処理]
冷却された鋼板に溶融亜鉛めっき浴の浸漬することにより溶融亜鉛めっき処理を施す。溶融亜鉛めっき処理は常法にしたがって行えばよい。例えば、めっき浴温:420℃以上500℃以下、侵入板温:420℃以上500℃以下、浸漬時間:5秒間以下とすればよい。溶融亜鉛めっき浴中の化学組成としては、Alを0.08質量%以上0.2質量%以下含有することが好ましい。めっき浴は、その他に不可避的不純物であるFe、Si、Mg、Mn、Cr、TiおよびPb等を含有していても、特に悪影響はない。溶融亜鉛めっき浴への浸漬後に、ガスワイピング等の公知の方法によりめっきの目付量を制御することが好ましい。目付量は、片面あたり25g/m2以上75g/m2以下とすることが好ましい。
溶融亜鉛めっき処理を施した鋼板に460℃以上650℃以下の温度域に保持する合金化処理を施す。合金化処理温度が460℃未満では、合金化速度が過度に遅くなってしまい生産性が損なわれる。さらに、合金化処理むらが発生する場合がある。したがって、合金化処理温度は460℃以上とする。一方、合金化処理温度が650℃を超えると未変態オーステナイトが分解してしまい、所望のマルテンサイトおよびオーステナイトの体積率を得ることが困難となる。したがって、合金化処理温度は650℃以下とする。さらに好ましくは550℃以下である。
溶融亜鉛めっきラインの通板後は、得られた合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板に対して、平坦矯正、表面粗度の調整のために、調質圧延を行ってもよい。この場合、延性の劣化を避けるため、圧延での伸び率を2%以下とすることが好ましい。
Claims (6)
- 熱延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板であって、
前記熱延鋼板は、質量%で、C:0.03%以上0.15%以下、Si:0.5%以下、Mn:1%以上4%以下、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.5%以下、Ti:0.11%以上0.50%以下であるとともに、下記の式(1)および式(3)を満足する化学組成と、
マルテンサイトおよびオーステナイトの1種又は2種を合計で1体積%以上8体積%以下含有し、残部がフェライトおよびベイナイトの1種又は2種からなるとともに、Tiを含む析出物を0.2体積%以上含有する鋼組織、
を有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板:
0.001≦C*≦0.060 ・・・(1)
C*=C−12.01×(Ti/47.88) ・・・(2)
0.100≦A≦0.200 ・・・(3)
A=C*+Si/30+Mn/20 ・・・(4)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。 - 熱延鋼板の表面に合金化溶融亜鉛めっき層を有する合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板であって、
前記熱延鋼板は、質量%で、C:0.03%以上0.15%以下、Si:0.5%以下、Mn:1%以上4%以下、P:0.05%以下、S:0.01%以下、N:0.01%以下、Al:0.5%以下、Ti:0.11%以上0.50%以下であるとともに、Nb:0.50%以下およびV:0.50%以下からなる群から選択される1種または2種を含有し、さらに、下記の式(1)および式(3)を満足する化学組成と、
マルテンサイトおよびオーステナイトの1種又は2種を合計で1体積%以上8体積%以下含有し、残部がフェライトおよびベイナイトの1種又は2種からなるとともに、Ti、NbおよびVのいずれかを含む析出物を合計で0.2体積%以上含有する鋼組織、
を有することを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板:
0.001≦C*≦0.060 ・・・(1)
C*=C−12.01×{Ti/47.88+Nb/92.91+0.5×V/50.94} ・・・(2’)
0.100≦A≦0.200 ・・・(3)
A=C*+Si/30+Mn/20 ・・・(4)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。 - 前記化学組成が、質量%で、Cr:1%以下、Mo:1%以下およびB:0.005%以下からなる群から選択される1種または2種以上をさらに含有し、前記式(3)におけるAが、前記式(4)に代えて下記式(4’)により規定される、請求項1または請求項2に記載の高強度合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板:
A=C*+Si/30+Mn/20+Cr/20+Mo/15+5×B・・・(4’)
上記式中、各元素記号は、鋼中のその元素の含有量(質量%)を意味する。 - 前記化学組成が、質量%で、Ca:0.01%以下およびBi:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種をさらに含有する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板。
- 引張強度が750MPa以上、引張強度と全伸びとの積が13000MPa・%以上、引張強度と穴広げ率との積が60000MPa・%以上である機械特性を有する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の化学組成を有する熱延鋼板を(Ac3点−50℃)以上950℃以下の温度域まで加熱し、次いで1℃/秒以上50℃/秒以下の平均冷却速度で前記温度域から400℃以上550℃以下の温度域まで冷却して溶融亜鉛めっき処理を施し、さらに460℃以上650℃以下の温度域に保持して合金化処理を施すことを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012087540A JP5870825B2 (ja) | 2012-04-06 | 2012-04-06 | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012087540A JP5870825B2 (ja) | 2012-04-06 | 2012-04-06 | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013216936A true JP2013216936A (ja) | 2013-10-24 |
JP5870825B2 JP5870825B2 (ja) | 2016-03-01 |
Family
ID=49589392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012087540A Active JP5870825B2 (ja) | 2012-04-06 | 2012-04-06 | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5870825B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101572333B1 (ko) * | 2013-12-27 | 2015-11-26 | 현대제철 주식회사 | 열연합금화용융아연도금강판 및 그 제조 방법 |
WO2018143318A1 (ja) | 2017-02-06 | 2018-08-09 | Jfeスチール株式会社 | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
US20200248280A1 (en) * | 2016-03-31 | 2020-08-06 | Jfe Steel Corporation | Steel sheet, coated steel sheet, method for producing hot-rolled steel sheet, method for producing cold-rolled full hard steel sheet, method for producing heat-treated steel sheet, method for producing steel sheet, and method for producing coated steel sheet |
CN114015932A (zh) * | 2021-10-12 | 2022-02-08 | 北京科技大学 | 具有优异扩孔性能的800MPa级冷轧低合金高强钢及其制备方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000212686A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-08-02 | Kawasaki Steel Corp | 加工性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2003321736A (ja) * | 2002-04-30 | 2003-11-14 | Jfe Steel Kk | 溶接性に優れた溶融亜鉛系めっき高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法 |
JP2009167475A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Jfe Steel Corp | 高強度鋼板およびその製造方法 |
JP2010248579A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
JP2011219826A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Jfe Steel Corp | 温間加工性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 |
JP2011225978A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Jfe Steel Corp | 加工性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2012036441A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
-
2012
- 2012-04-06 JP JP2012087540A patent/JP5870825B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000212686A (ja) * | 1999-01-19 | 2000-08-02 | Kawasaki Steel Corp | 加工性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2003321736A (ja) * | 2002-04-30 | 2003-11-14 | Jfe Steel Kk | 溶接性に優れた溶融亜鉛系めっき高張力熱延鋼板ならびにその製造方法および加工方法 |
JP2009167475A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Jfe Steel Corp | 高強度鋼板およびその製造方法 |
JP2010248579A (ja) * | 2009-04-16 | 2010-11-04 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
JP2011225978A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Jfe Steel Corp | 加工性に優れた高張力溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
JP2011219826A (ja) * | 2010-04-09 | 2011-11-04 | Jfe Steel Corp | 温間加工性に優れた高強度鋼板およびその製造方法 |
JP2012036441A (ja) * | 2010-08-06 | 2012-02-23 | Sumitomo Metal Ind Ltd | 溶融めっき熱延鋼板およびその製造方法 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101572333B1 (ko) * | 2013-12-27 | 2015-11-26 | 현대제철 주식회사 | 열연합금화용융아연도금강판 및 그 제조 방법 |
US20200248280A1 (en) * | 2016-03-31 | 2020-08-06 | Jfe Steel Corporation | Steel sheet, coated steel sheet, method for producing hot-rolled steel sheet, method for producing cold-rolled full hard steel sheet, method for producing heat-treated steel sheet, method for producing steel sheet, and method for producing coated steel sheet |
US11946111B2 (en) * | 2016-03-31 | 2024-04-02 | Jfe Steel Corporation | Steel sheet, coated steel sheet, method for producing hot-rolled steel sheet, method for producing cold-rolled full hard steel sheet, method for producing heat-treated steel sheet, method for producing steel sheet, and method for producing coated steel sheet |
WO2018143318A1 (ja) | 2017-02-06 | 2018-08-09 | Jfeスチール株式会社 | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 |
KR20190104183A (ko) | 2017-02-06 | 2019-09-06 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 용융 아연 도금 강판 및 그의 제조 방법 |
EP3553196A4 (en) * | 2017-02-06 | 2019-12-25 | JFE Steel Corporation | MELTED ZINC STEEL SHEET AND MANUFACTURING METHOD THEREFOR |
US11208712B2 (en) | 2017-02-06 | 2021-12-28 | Jfe Steel Corporation | Galvanized steel sheet and method for manufacturing the same |
CN114015932A (zh) * | 2021-10-12 | 2022-02-08 | 北京科技大学 | 具有优异扩孔性能的800MPa级冷轧低合金高强钢及其制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5870825B2 (ja) | 2016-03-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10745775B2 (en) | Galvannealed steel sheet and method for producing the same | |
JP6108046B1 (ja) | 高強度冷延鋼板、高強度溶融亜鉛めっき鋼板、および高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP6245386B2 (ja) | 高強度鋼板用素材、高強度鋼板用熱延材、高強度鋼板用熱延焼鈍材、高強度鋼板、高強度溶融めっき鋼板および高強度電気めっき鋼板と、これらの製造方法 | |
JP6536294B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、およびそれらの製造方法 | |
JP5857909B2 (ja) | 鋼板およびその製造方法 | |
JP5454746B2 (ja) | 高強度冷延鋼板及びその製造方法 | |
JP4737319B2 (ja) | 加工性および耐疲労特性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5339005B1 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP2007302918A (ja) | 穴拡げ性と成形性に優れた高強度鋼板及びその製造方法 | |
JP6421903B1 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板及び合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP2013014824A (ja) | 冷延鋼板の製造方法 | |
JP2013144830A (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP6384623B2 (ja) | 高強度鋼板およびその製造方法 | |
JP2017218672A (ja) | 成形性に優れた高強度冷延鋼板及びその製造方法 | |
JP5141235B2 (ja) | 成形性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP2005029867A (ja) | 耐時効性に優れた高強度高延性亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5853884B2 (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP5870825B2 (ja) | 合金化溶融亜鉛めっき熱延鋼板およびその製造方法 | |
JP6492869B2 (ja) | 溶接性と加工性に優れた高強度冷延鋼板とその製造方法 | |
JP5338873B2 (ja) | 引張強度440MPa以上の加工性に優れた高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP2011241429A (ja) | 溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法 | |
JP2013227635A (ja) | 高強度冷延鋼板、高強度亜鉛めっき鋼板、高強度冷延鋼板の製造方法、及び高強度亜鉛めっき鋼板の製造方法 | |
JP6032173B2 (ja) | 引張最大強度980MPaを有する耐遅れ破壊特性に優れた高強度鋼板、高強度溶融亜鉛めっき鋼板、並びに、高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板 | |
JP2005206919A (ja) | 延性と伸びフランジ性に優れた複合組織型高張力溶融亜鉛めっき熱延鋼板及びその製造方法 | |
JP5387501B2 (ja) | 鋼板および表面処理鋼板ならびにそれらの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20140411 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140811 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150714 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150731 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20151016 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151215 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151228 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5870825 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |