JP2013215783A - 金属製飲料缶製造方法及び金属製飲料缶 - Google Patents

金属製飲料缶製造方法及び金属製飲料缶 Download PDF

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Abstract

【課題】金属製飲料缶、特にアルミニウム合金製飲料缶の製造方法及び当該方法で成形された金属製飲料缶を提供する。
【解決手段】金属製飲料缶製造方法は、合金板材11を金属製飲料缶に成形するものであって、前記合金板材11には、予め第1潤滑油が両面に塗布されたコイル材1が用いられ、前記合金板材11からカップ状素材の絞り加工を行うにあたり、前記コイル材1が巻き解かれて以降かつ前記絞り加工工程以前の工程で、前記合金板材11に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布される。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属製飲料缶、特にアルミニウム合金製飲料缶の製造方法及び当該方法で成形された金属製飲料缶に関する。
従来、金属製飲料缶、特にアルミニウム合金製飲料缶は、巻き解かれるコイル状の金属製合金薄板から打ち抜かれたブランク材をカップ状素材に成形し、絞りしごき加工、トリマー、洗浄、塗装及び焼き付けなどの各工程を順に経て、当該カップ状素材が缶体に成形されて製造される。
コイル状合金薄板には予めリオイルが両面に塗布されており、またコイル状合金薄板が巻き解かれてからカップ状素材へ成形される前に、リオイルとは粘度の異なるルブリカントが合金薄板の両面に塗布され、その後の絞りしごき加工ではクーラントが塗布される。
これらリオイル及びルブリカントは正常に缶体を成形するにあたって重要な役割を成している。
例えば、カップ状素材に成形する際にルブリカントの塗布量が不足していると、カップ状素材の表面に、欠け、傷、シワ、ピンチング(異常な伸び)などが発生し外観不良となる。
また、カップ状素材に絞りしごき加工を施して、所定厚さの側壁及び底部を成形する際にルブリカントの塗布量が不足していると、缶体外面の焼き付きや缶体が千切れる缶切れが発生して成形不良となる、或いは缶体の表面に黒筋と呼ばれる外観不良が発生する。
このような缶体の外観不良及び成形不良を解消するため、特許文献1には、アルミニウム合金板の組成及びその表面粗度が適切なものに規定されると共に、アルミニウム合金板の表面に予め塗布するリオイルの粘度、絶縁抵抗及び塗布量を規定することにより、ルブリケーターによる塗布を施さずに外観不良の発生を防止することが開示されている。
また、特許文献2には、金属板のダイス及びブランクホルダー(シワ押さえ板)に接触する部分の表面に粘度が50cst(40℃)以上の潤滑油をドーナツ状に塗布し、金属板がパンチに接触する部分の表面には潤滑油を塗布することなく成形加工を行うことが開示されている。
ところで、金属製飲料缶の製造におけるコストを削減するためには、ルブリカントの使用量を減少させることが考えられる。
特開平11−100629号公報 特開平5−220521号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、ルブリケーターによる塗布(第2潤滑油)を全く行わないようにすると、アルミニウム合金材料の組成と表面粗さ及びリオイル(第1潤滑油)の性状や塗布量が限定されてしまい、汎用性が乏しいものとなってしまうという問題がある。
また、第2潤滑油の塗布を全く行わなければ、潤滑不足によって缶体の外観不良及び成形不良が生じる虞が高くなってしまい、万が一そのようなことが生じれば、コイル状の金属製合金薄板自体を廃棄しなければならなくなる上、金属製合金薄板自体の交換に手間がかかってしまう。
第2潤滑油の塗布を全く行わないことによる潤滑不足を補うために、第1潤滑油を多量に塗布するという方法もあるが、この場合にはコイル材の搬送中に第1潤滑油が垂れ下がり、コイル状の合金薄板の上下で第1潤滑油の付着ムラが発生するという懸念があるため、好ましくない。
更に、第1潤滑油を多量に塗布すると、コイル状に巻かれた合金薄板の缶体内面となる側に付着する第1潤滑油の付着量が過剰となってしまう。ルブリカントの使用量を削減するために第1潤滑油の使用量を増加させることで、使用する潤滑油の量が過剰に増加して無駄が生じることとなる。
また、特許文献2に記載されているように、ブランクホルダーと接触する部分にドーナツ状に潤滑油を塗布するようにすると少なくてすむが、潤滑油の塗布に手間がかかってしまうという問題がある。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、十分な潤滑性能を維持しつつも、第2潤滑油の使用量を削減することができる、金属製飲料缶、特にアルミニウム合金製飲料缶の製造方法及び当該方法で成形された金属製飲料缶の提供を目的とする。
即ち、本発明は下記[1]〜[5]に記載の構成を有する。
[1] 合金板材を金属製飲料缶に成形する金属製飲料缶製造方法であって、
前記合金板材には、予め第1潤滑油が両面に塗布されたコイル材が用いられ、
前記合金板材からカップ状素材の絞り加工を行うにあたり、前記コイル材が巻き解かれて以降かつ前記絞り加工工程以前の工程で、前記合金板材に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布されることを特徴とする金属製飲料缶製造方法。
[2] 前記第2潤滑油は、前記第1潤滑油の粘度以上の粘度を有することを特徴とする前項1に記載の金属製飲料缶製造方法。
[3] 前記コイル材は、JIS3000系のアルミニウム合金からなることを特徴とする前項1または2に記載の金属製飲料缶製造方法。
[4] 前記カップ状素材に付着する前記第2潤滑油の量は、1個あたり5mg〜20mgであることを特徴とする前項1〜3のいずれかに記載の金属製飲料缶製造方法。
[5] 請求項1〜4のいずれかに記載の金属製飲料缶製造方法により、前記合金板材を成形して製造される金属製飲料缶。
上記[1]に記載の発明によれば、コイル材が巻き解かれて以降かつ絞り加工工程以前の工程で、合金板材に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布されるように構成されている。従って、新たに潤滑油を塗布することなく成形可能な内側面よりも高い潤滑性能が要求される缶体外側面のみに第2潤滑油を塗布することで、缶体の製造過程において外観不良や成形不良が生じることなく、十分な潤滑性能を維持しつつも、第2潤滑油の使用量を削減してコストダウンに寄与することができる。
また、絞り加工工程において油膜が必要な部位にはルブリカントを塗布しているので、合金板材に対する適用範囲が広がり、汎用的な金属製飲料缶の製造方法となる。
上記[2]に記載の発明によれば、第2潤滑油は記第1潤滑油の粘度以上の粘度を有するので、更に十分な潤滑性能を維持しつつも、第2潤滑油の使用量を削減してコストダウンに寄与することができる上、第1潤滑油を塗布した場合よりも油膜を厚く維持することができ、要求される潤滑性能を満たすことができる。
また、絞り加工工程において油膜が必要な部位にはルブリカントを塗布しているので、合金板材に対する適用範囲が広がり、汎用的な金属製飲料缶の製造方法となる。
上記[3]に記載の発明によれば、コイル材にJIS3000系アルミニウム合金を用いるので、缶素材として要求される成形性、強度のバランスが取れ、優れた品質のアルミニウム合金製飲料缶を製造可能である。
上記[4]に記載の発明によれば、カップ状素材に付着する第2潤滑油の量が1個あたり5mg〜20mgであるので、潤滑不足や潤滑過多とならない適切な量の第2潤滑油を用いて金属製飲料缶を製造することができる。
上記[5]に記載の発明によれば、コイル材が巻き解かれて以降かつ絞り加工工程以前の工程で、合金板材に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布されるように構成されているので、缶体の製造過程において外観不良や成形不良が生じることなく、十分な潤滑性能を維持しつつも、第2潤滑油の使用量を削減してコストダウンに寄与した金属製飲料缶となる。
本発明の金属製飲料缶製造ラインの第2潤滑油の塗布を説明するための簡略図である。 本発明の金属製飲料缶製造ラインを説明するための概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、金属製飲料缶製造ラインの第2潤滑油の塗布を説明するための簡略図、図2は、金属製飲料缶製造ラインを説明するための概略図である。
金属製飲料缶、特にアルミニウム合金製飲料缶は、合金板材11が成形されてなるものであり、通常、以下に詳述する従来と同様の各工程を経て製造される。
合金板材11には、輸送中の擦り傷防止のため予め第1潤滑油が合金板材11の両面に塗布され、コイル状に巻かれたコイル材1が用いられる。
尚、第1潤滑油が合金板材11の両面に塗布された状態とは、合金板材11の何れか片面に第1潤滑油を塗布してコイル状に巻くことにより、結果として合金板材11の両面に第1潤滑油が付着した状態のものも含む。
コイル材1は、アンコイラー(UC)によって巻き解かれて合金板材11となり、合金板材11の上下両側に設けられたフェルトロール21,22で挟まれた状態で送りロール3によって下流側へ送られる。
アンコイラー(UC)の下流側にはカッピングプレス4(CP)が設けられ、当該カッピングプレス4(CP)によって合金板材11から円形のブランク材が打ち抜かれるとともに、パンチ41がダイス42に押し込まれることによりカップ状素材を成形する絞り加工が行われる。
絞り加工で成形されるカップ状素材の表面に、欠け、傷、シワ、ピンチング(異常な伸び)などの外観不良が発生することを防止するため、絞り加工工程の前工程では、ルブリケーター2(LU)により合金板材11の表面に後述する第2潤滑油が塗布される工程が設けられる。
カップ状素材が成形されるとボディメーカー(BM)に送られ、カップ状素材に絞りしごき加工などを施すことにより、所定厚さの側壁を有する缶体を成形するとともに底部を成形し、更にトリマー(TR)において缶体の周壁上部の耳部が切り揃えられて有底円筒状の缶体となる。
缶体は、洗浄装置(WS)により洗浄が行われた後、プリンター(PR)で缶体の外周側面に印刷、ボトムコーター(BTC)で缶底外面に塗装が施され、ピンオーブン(PO)で焼き付けが行われる。
外面の印刷がなされた缶体は、インサイドスプレー(INS)で内面に塗装が施され、塗装した内面をベークオーブン(BO)で焼き付けて乾燥させる。
その後、ネッカー・フランジャー(QNF)で缶体の開口縁部の縮径及びフランジ加工がなされて、或いはネジ蓋缶の場合は開口縁部の縮径後ネジ付け加工を行い、最終形状の缶体に成形される。
最終形状に成形された缶体は、ディフェクティブキャンテスター(DCT)による外観検査、及びライトテスター(LT)による穴あき検査などの検査がなされ、各検査で良品と判定された缶体がパレタイザー(PT)によりパレットに積載されて製品として出荷される。
製造ラインにおいてタクトタイムの長い工程は、同一工程が複数に分かれて並行処理されることにより、コイル材1から缶体が成形されてパレットに積載されるまでの製造ライン全体のサイクルタイムの短縮を行っている。
(第1潤滑油及び第2潤滑油)
缶外面となる側は、内面となる側に比べて、絞りしごき加工の工程で厳しい加工を受けるので、油膜厚を厚く維持する必要がある。一般に、潤滑油粘度が高いことにより、油膜を厚く維持することが可能となり、要求される潤滑性能を満たすことができるので、第2潤滑油の粘度は第1潤滑油の粘度以上の粘度であることが好ましいが、カップ状素材の表面の油膜が充分に維持されるのであれば、特にこれに限定されるものではない。
ルブリカント及びリオイルなどの潤滑油は、合金板材11の表面に油膜を形成するために塗布されるものであり、ルブリカントは、絞り加工工程の前工程でのみ塗布される一方、リオイルは、コイル材1に予め少量塗布されている。
また、絞りしごき加工工程では、成形における潤滑性を維持するとともに合金板材11を冷却するための潤滑油であるクーラントが塗布される。
尚、絞りしごき加工工程で塗布されるクーラントと、コイル材1に予め少量塗布されているリオイルとは、同一のものであってもよいし異なる粘度のものであってもよく、特に限定されるものではない。
ルブリカントは注油機であるルブリケーター2(LU)のタンク23に貯蔵され、ルブリケーター2(LU)のタンク23から供給されたルブリカントは、合金板材11の上側面Aには塗布されず、下側のフェルトロール22を介して合金板材11の下側面B、即ち、缶体の外面Bとなる側にのみ塗布される。
(実施例)
本発明の金属製飲料缶製造方法によって製造された金属製飲料缶(本発明品)と、その他製造方法によって製造された金属製飲料缶(比較例1、比較例2)との比較実験を行った。
本実験のコイル材1には、板厚約0.285mmのJIS3104系アルミニウム合金を用い、100mg/m〜300mg/m(好ましくは、150mg/m〜250mg/m)の塗布量となるように予めコイル材1にリオイルを塗布した。
ルブリカントには、鉱油及びエステルから成る基油に、リシノール酸誘導体を1〜30%重量、脂肪酸を0.5%〜10%、アルカノールアミンを0.5重量%〜10重量%、リン系極圧添加剤を0.5重量%〜5重量%、及び界面活性剤を0.5重量%〜15重量%を添加したものを原液のまま使用した。
以降では、粘度が57mm/sであるリオイル及び粘度が83mm/sであるルブリカントを使用した実施例1、粘度が共に83mm/sであるリオイル及びルブリカントを使用した実施例2、粘度が83mm/sであるリオイル及び粘度が57mm/sであるルブリカントを使用した実施例3というように、リオイルとルブリカントの粘度の組み合わせの異なる実施例1〜3を本発明品として用意した。
尚、各実施例におけるリオイル及びルブリカントの粘度は、何れも40℃の温度における粘度である。
絞り工程の前工程で、本発明品のカップ状素材には外側となる面Bにのみルブリカントを塗布して、比較例2のカップ状素材には外側及び内側となる何れの面A,Bにもルブリカントを塗布し、比較例1には何れの面にもルブリカントを塗布しなかった。
成形後のカップ状素材に付着するルブリカントの量は、本発明では約5mg〜20mg、比較例2では約10mg〜30mgとなるように設定した。
カップ状素材を成形する絞り加工では、同時に複数個、例えば、同時に14個の成形が可能な金型を用いて、所定のストローク、例えば、150spm(spm:stroke per minutes)でカップ状素材を成形した。
絞り加工工程に続いて施される絞りしごき加工では、例えば、再絞り加工及び3段しごき加工がなされることにより缶体を生成した。
この時、製造する缶種は350ml用缶とし、絞りしごき加工工程の製造速度は290spmであった。
絞りしごき加工において使用されるクーラントは、ルブリカントと同等の主成分を持つ粘度65mm/s(40℃)の潤滑油を、濃度4%〜6%、温度43℃〜49℃となるように純水に溶解して生成し、本発明品及び比較例1,2の何れにも塗布した。
表1には、上述した条件で製造された本発明品(実施例1〜3)及び比較例1,2の金属製飲料缶の評価結果を示している。
Figure 2013215783
評価結果は、絞り加工において成形されたカップ状素材、及び絞りしごき加工において成形された缶体において、それらの外面に傷及び黒筋が生じていないか目視検査された評価の結果である。
評価対象であるカップ状素材は、絞り加工で成形された直後の次工程移行前のカップ状素材であり、合計240個のカップ状素材の外面に傷が生じていないか目視検査がなされた。
また、評価対象である缶体は、絞りしごき加工で成形された直後の次工程移行前の缶体であり、合計100個の缶体の外面に傷及び黒筋が生じていないか目視検査がなされた。
絞り加工工程の前工程でルブリカントが塗布された本発明品及び比較例2では、絞り加工工程から次工程に移行する際に、カップ状素材の外面に傷が生じているものが発見されなかったのに対し、絞り加工工程の前工程でルブリカントが塗布されなかった比較例1の成形直後のカップ状素材では、240個中2個のカップ状素材の外面に傷が生じているものが発見された。
また、缶体の評価結果では、本発明品(実施例1〜3)及び比較例2の缶体の外面に傷及び黒筋が生じているものが発見されなかったのに対し、比較例1の成形直後の缶体では、100個中1個の缶体の外面に傷が生じているものが発見され、100個中5個の缶体の外面に黒筋が生じているものが発見された。
本評価結果より、絞り加工工程の前工程において外側となる面にのみルブリカントが塗布された本発明品(実施例1〜3)であっても、外観不良及び成形不良が生じることなく、外側及び内側となる何れの面にもルブリカントが塗布された金属製飲料缶と同等の製造品質の維持が可能であることがわかる。
上述したように、合金板材11からカップ状素材の絞り加工を行うにあたり、前記コイル材1が巻き解かれて以降かつ前記絞り加工工程以前の工程で、前記合金板材11に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布される金属製飲料缶製造方法によれば、新たに潤滑油を塗布することなく成形可能な内側面よりも高い潤滑性能が要求される缶体外側面のみに第2潤滑油を塗布することで、缶体の製造過程において外観不良や成形不良が生じることなく、十分な潤滑性能を維持しつつも、第2潤滑油の使用量を削減してコストダウンに寄与することができる。
また、絞り加工工程において油膜が必要な部位にはルブリカントを塗布しているので、合金板材に対する適用範囲が広がり汎用的である。
さらに、カップ状素材に付着する第2潤滑油の量が、従来の使用量から約33%〜50%程度削減された1個あたり約5mg〜20mgであるので、潤滑不足や潤滑過多とならない適切な量の第2潤滑油を用いて金属製飲料缶を製造することができる。
上述では、ルブリカントをルブリケーター2(LU)から下側のフェルトロール22に供給して、ロール塗布式で合金板材11に塗布するように説明したが、合金板材11をルブリカントに浸漬させる方法、静電塗布方法など、金属製飲料缶の外側面にのみルブリカントを塗布可能な方法及び構成であれば特に限定されるものではない。
金属飲料缶に用いられるコイル材1として、飲料缶用に通常用いられるJIS3000系の合金材料が使用され、例えば、JIS3004またはJIS3104などのAl−Mn系のアルミニウム合金材料を使用することができる。
コイル材1にJIS3000系アルミニウム合金を用いるので、缶素材として要求される成形性、強度のバランスが取れ、優れた品質のアルミニウム合金製飲料缶を製造可能である。
以上説明した実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において具体的構成などを適宜変更設計できることは言うまでもない。
1…コイル材
2…ルブリケーター
11…合金板材
23…タンク
22…下側フェルトローラー

Claims (5)

  1. 合金板材を金属製飲料缶に成形する金属製飲料缶製造方法であって、
    前記合金板材には、予め第1潤滑油が両面に塗布されたコイル材が用いられ、
    前記合金板材からカップ状素材の絞り加工を行うにあたり、前記コイル材が巻き解かれて以降かつ前記絞り加工工程以前の工程で、前記合金板材に対して金属製飲料缶の外面となる側にのみ、第2潤滑油が塗布されることを特徴とする金属製飲料缶製造方法。
  2. 前記第2潤滑油は、前記第1潤滑油の粘度以上の粘度を有することを特徴とする請求項1に記載の金属製飲料缶製造方法。
  3. 前記コイル材は、JIS3000系のアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1または2に記載の金属製飲料缶製造方法。
  4. 前記カップ状素材に付着する前記第2潤滑油の量は、1個あたり5mg〜20mgであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属製飲料缶製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属製飲料缶製造方法により、前記合金板材を成形して製造される金属製飲料缶。
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