JP2013214682A - 加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物を破壊したり、被加工物を不所望な形状に変形させたりすることなく短時間で容易に加工を行なうことができる、加工装置を提供する。
【解決手段】加工装置101は、第1の方向91に沿って伸縮可能な伸縮部2を含む真空チャンバ1と、真空チャンバ1の内部で第1の方向91に沿って露出する第1電極51と、真空チャンバ1の内部で第2パンチに向かって露出する第2電極52と、両電極の間にパルス電圧を印加するための電源8と、第2電極52を、重力の影響を打ち消しつつ自由に移動可能な状態で保持する釣合い保持部18と、第1電極51を第2電極52に向けて進行させることによって、被加工物への加圧を行なうための駆動部10と、第2電極52が押されて後退する距離を制限する後退制限部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体結晶体の塑性変形や、セラミックグリーンシートの焼成などの加工を行なう加工装置に関するものである。
光デバイスや赤外線センサのレンズとして、Si単結晶体やGe単結晶体が用いられることが知られている。Si単結晶体やGe単結晶体などの半導体結晶体を塑性変形させる従来の加工方法として、特開2005―142370号公報(特許文献1)に開示された加工方法が知られている。
特許文献1に開示された半導体結晶体の加工方法では、Si単結晶体やGe単結晶体などの半導体結晶体を、塑性変形可能な温度以上かつ融点未満の温度に加熱し、その状態で加圧冶具を用いて荷重を加えることによって、圧延加工や曲げ加工などを施し、塑性変形させている。たとえば、Si単結晶体であれば、Si単結晶体と加圧冶具とを、1050℃以上1414℃未満の温度に加熱した上で、荷重を加えることによって、加工している。また、Ge単結晶体であれば、Ge単結晶体と加圧冶具とを、600℃以上917℃未満の温度に加熱した上で、荷重を加えることによって、加工している。特許文献1に開示された半導体結晶体の加工方法は、半導体結晶体を所望の形状に加工できるものである。
しかしながら、特許文献1に開示された半導体結晶体の加工方法は、半導体結晶体と加圧冶具とを、Si単結晶体であれば1050〜1414℃に、Ge単結晶体であれば600〜917℃に加熱しなければならず、加熱温度が高いため、次のような問題があった。まず、半導体結晶体と加圧冶具との全体を加熱して、半導体結晶体を昇温させる方法であるため、昇降温に時間がかかり、加工に長時間を要するという問題があった。次に、半導体結晶体と加圧冶具とが、高温により、化学反応を起こすおそれがあるという問題があった。
一方、特許文献1とは全く異なる技術分野であるが、粉体材料に対し、加圧下でパルス状電流を投入することによって粉体材料を急昇温させ、焼成するという、粉体材料の放電焼結方法が知られている。たとえば、特開平3―56604号公報(特許文献2)においては、粉体材料をパンチとダイからなる金型内に充填し、5〜30t/cm2の圧力で加圧した上で、周期300Hz〜30kHz、350A/cm2のパルス状電流を投入することによって粉体材料を800〜1000℃に急昇温させ、圧縮焼成する方法が開示されている。特許文献2には、「必要な場合1〜3分程度で焼結体を3000℃程度に昇温できる」と記載されている。同様の技術は特開平10−251057号公報(特許文献3)にも開示されている。
国際公開第2011/089971号(特許文献4)には、特許文献1に開示された半導体結晶体の加工方法における上記の問題を解決するものとして、上記の特許文献2,3に記載の粉体材料の放電焼結方法を応用して、Si単結晶体やGe単結晶体などの半導体結晶体を塑性変形させる加工方法が開示されている。特許文献4に開示された半導体結晶体の加工方法では、加圧下でパルス状電流を投入することでSi単結晶体やGe単結晶体などの半導体結晶体を塑性変形可能な温度以上かつ融点未満の温度に加熱し、その状態で加圧冶具を用いて荷重を加えることによって、圧延加工や曲げ加工などを施し、塑性変形させている。
一方で、上記の特許文献2,3に記載の粉体材料の放電焼結方法を応用して、セラミックグリーンシートを焼成することも考えられる。
なお、国際公開第2005/025849号(特許文献5)には、圧力を緩衝する緩衝手段を設けた加圧加熱装置が開示されている。
特開2005―142370号公報 特開平3―56604号公報 特開平10−251057号公報 国際公開第2011/089971号 国際公開第2005/025849号
特許文献4に開示された半導体結晶体の加工方法では、従来の粉体材料の放電焼結方法に用いられる加工装置を用いることが考えられる。従来の粉体材料の放電焼結方法に用いられる加工装置において、被加工物に対する荷重(加圧力)には、被加工物を挟み込む際に発生する衝撃荷重と、一連の温度プロファイルを通して電極とパンチを密着させるために加えられる静荷重がある。従来の粉体材料の放電焼結方法に用いられる加工装置は、粉体に対して数十MPaといった大きな静荷重を加えることを前提に設計されている。このため、例えば1kN以下の低加圧ではスティックスリップが発生するなどしてしまい、安定な動作ができない。これを防止するためには推力を上げて使用せざるを得ないので、被加工物を挟み込む際には、被加工物に非常に大きな衝撃荷重が作用することになる。そして、この衝撃荷重により、被加工物であるSi単結晶体やGe単結晶体などの半導体結晶体が破壊されてしまうという問題が発生していた。また、上記の特許文献2,3に記載の粉体材料の放電焼結方法を応用して、セラミックグリーンシートを焼成する場合には、被加工物であるセラミックグリーンシートが不所望な形状に変形してしまうという問題が発生していた。
上述したように、特許文献5には、圧力を緩衝する緩衝手段を設けた加圧加熱装置が開示されている。しかし、特許文献5に開示された加圧加熱装置では、100〜2000℃で加工を行なう従来の粉体材料の放電焼結方法には対応できないという問題があった。さらに、この加圧加熱装置においては、炉材の酸化防止のために10Pa以下に減圧して使用する必要があり、従来の粉体材料の放電焼結方法には対応できないという問題があった。
そこで、本発明は、被加工物を破壊したり、被加工物を不所望な形状に変形させたりすることなく短時間で容易に加工を行なうことができる、加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づく加工装置は、内外を隔てる壁の一部として第1の方向に沿って伸縮可能な伸縮部を含む真空チャンバと、上記真空チャンバの内部で上記第1の方向に沿って被加工物を挟み込んで加工するための、導電性を有する第1パンチおよび第2パンチと、上記真空チャンバの内部で上記第1の方向に沿って上記第1パンチに向かって露出する第1電極と、上記真空チャンバの内部で上記第1の方向に沿って上記第2パンチに向かって露出する第2電極と、上記第1電極と上記第2電極との間にパルス電圧を印加するための電源と、上記第2電極を、重力の影響を打ち消しつつ上記第1の方向に沿って自由に移動可能な状態で保持する釣合い保持部と、上記第1電極を上記第2電極に向けて進行させることによって、上記第1パンチおよび上記第2パンチによる上記被加工物への加圧を行なうための駆動部と、上記第2電極が上記被加工物を介して上記第1電極によって押されて後退する距離を制限する後退制限部とを備える。
本発明によれば、被加工物に作用する衝撃荷重を小さくすることができるので、被加工物を破壊したり、被加工物を不所望な形状に変形させたりすることなく短時間で容易に加工を行なうことができる。
本発明に基づく実施の形態1における加工装置の概念図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置が備える被加工物収容構造体の断面図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第1の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第2の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置の動作の際に真空チャンバの下板に作用する荷重を示すグラフである。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第3の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第4の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第5の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第6の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第7の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置による、被加工物の加工における第8の状態の説明図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置がサーボ機構を備える例を示す概念図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置の第1の変形例の概念図である。 本発明に基づく実施の形態1における加工装置の第2の変形例の概念図である。
(実施の形態1)
(構成)
図1および図2を参照して、本発明に基づく実施の形態1における加工装置101について説明する。加工装置101の全体を図1に示し、加工装置101の中に設置される被加工物近傍の構造体の断面を図2に示す。
本実施の形態における加工装置101は、内外を隔てる壁の一部として第1の方向91に沿って伸縮可能な伸縮部2を含む真空チャンバ1と、真空チャンバ1の内部で第1の方向91に沿って被加工物4を挟み込んで加工するための、導電性を有する第1パンチ31および第2パンチ32と、真空チャンバ1の内部で第1の方向91に沿って第1パンチ31に向かって露出する第1電極51と、真空チャンバ1の内部で第1の方向91に沿って第2パンチ32に向かって露出する第2電極52と、第1電極51と第2電極52との間にパルス電圧を印加するための電源8と、第2電極52を、重力の影響を打ち消しつつ第1の方向91に沿って自由に移動可能な状態で保持する釣合い保持部18と、第1電極51を第2電極52に向けて進行させることによって、第1パンチ31および第2パンチ32による被加工物4への加圧を行なうための駆動部10と、第2電極52が被加工物4を介して第1電極51によって押されて後退する距離を制限する後退制限部15とを備える。
図1に示すように、加工装置101は、台部12と、複数本の支柱13と、天板部14とを備える。複数本の支柱13は、台部12の上側に設けられている。天板部14は、支柱13に支えられるようにして設けられている。真空チャンバ1は、台部12と天板部14との間に配置されている。
真空チャンバ1は、下板1aと、上板1bと、筒状構造物1cとからなる。下板1aは筒状構造物1cの下側に接合されており、上板1bは筒状構造物1cの上側に接合されている。筒状構造物1cは、円筒形であり、筒状構造物1cの上側部分である伸縮部2と、筒状構造物1cの下側部分であって、伸縮部2と連結されている剛性部分とからなる。
伸縮部2は、真空チャンバ1における内外を隔てる壁の一部として、第1の方向91に沿って伸縮可能に設けられている。伸縮部2は、たとえばベローズを含むものであってよい。
第1電極51は、第1の方向91に沿って、下板1aの中央から真空チャンバ1の内部に向かって突出している。第2電極52は、第1の方向91に沿って、上板1bの中央から真空チャンバ1の内部に向かって突出している。第1電極51は平坦な上面を有する。第2電極52は平坦な下面を有する。
図2に示した被加工物収容構造体3は、真空チャンバ1内に配置されている。
被加工物収容構造体3は、真空チャンバ1内に露出する第1電極51の平坦な上面に載置されている。被加工物収容構造体3は、第1電極51の上面に単に置かれているだけであってよい。被加工物収容構造体3は、必要に応じて真空チャンバ1から取り出すことが可能な状態であることが好ましい。
図2に示したように、被加工物収容構造体3は、下から順に、グラファイトスペーサ6、構造体9、グラファイトスペーサ7を積み重ねたものである。構造体9は、下から順に、第1パンチ31、被加工物4、第2パンチ32を積み重ねた状態で、これらをダイス5の内部に挿入したものである。被加工物4は、半導体結晶体やセラミックグリーンシートなどである。「半導体結晶体」は、たとえば、Si単結晶体、Si多結晶体、Ge単結晶体、Ge多結晶体などである。「セラミックグリーンシート」は、たとえば、チタン酸ジルコン酸鉛系のセラミック材料を含むグリーンシート、チタン酸バリウム系のセラミック材料を含むグリーンシートである。ダイス5は筒状の部材であり、ダイス5の下からは第1パンチ31の一部が突出しており、ダイス5の上からは第2パンチ32の一部が突出している。第1パンチ31と第2パンチ32とは、真空チャンバ1の内部で第1の方向91に沿って被加工物4を挟み込んで加工するために設けられている。グラファイトスペーサ6,7、第1パンチ31、第2パンチ32、ダイス5は、いずれも導電性を有する。図2では、第1パンチ31の上面および第2パンチ32の下面は平坦であるように描かれているが、実際には、これらの面は所望の凹凸形状を有するものであってよい。
図1では、第1電極51は真空チャンバ1の下板1aを貫通する構造として表示されているが、第1電極51は真空チャンバ1の下板1aに対して上下方向にスライドする必要はなく、真空チャンバ1の下板1aに固定的に設置されていてもよい。
電源8は、配線16a,16bを介して、それぞれ第1電極51および第2電極52に接続されている。電源8は、第1電極51と第2電極52との間にパルス電圧を印加する。
第2電極52の上側には、後退制限部15が配置されている。後退制限部15は、第2電極52の移動可能な距離を制限するものである。後退制限部15の上側には、シャフト17が接続されている。シャフト17は、天板部14を貫通して天板部14より上側にまで延在している。シャフト17の上部は、釣合い保持部18に接続されている。釣合い保持部18は、エアシリンダ18aと、エアシリンダ18aに対して加圧エアを供給するエア供給部18bとを含む。釣合い保持部18は、第2電極52および後退制限部15の自重を打ち消すように、シャフト17に上向きに付勢するものである。釣合い保持部18の働きにより、第2電極52、後退制限部15およびシャフト17は、一体となって重力の影響を受けずに、第1の方向91に沿って自由に移動することができる。
駆動部10は、台部12を貫通して台部12より上側にまで延在しているシャフトに接続されている。当該シャフトは真空チャンバ1の下板1aおよび第1電極51に接続されているため、真空チャンバ1の下板1aおよび第1電極51は、駆動部10の働きによって、台部12に対して相対的に第1の方向91に移動することができる。すなわち、駆動部10は、第1電極51を第2電極52に向けて進行させることができる。
真空チャンバ1の内部空間は、真空ポンプ11によって真空にすることができる。
(作用・効果)
本実施の形態における加工装置101では、駆動部10の働きにより、第1電極51が被加工物4を含む構造物を押し上げて第1の方向91に沿って進行することができ、その進行する先には、第2電極52が重力の影響を受けずに第1の方向91に沿って自由に移動可能な状態で保持されているので、被加工物4を含む構造物が第2電極52に当接してからも、被加工物4に急に大きな衝撃荷重が作用することを避けることができ、発生する衝撃荷重をきわめて小さくすることができる。真空チャンバ1は伸縮部2を備えているので、伸縮部2が縮んでいくことにより、駆動部10によって与えられる荷重の大部分が伸縮部2の縮小に働くようにすることができ、被加工物4に発生する衝撃荷重を小さくすることができる。したがって、被加工物を破壊したり、被加工物を不所望な形状に変形させたりすることなく短時間で容易に加工を行なうことができる。
本実施の形態では、伸縮部2がベローズを含む構造であるものとして説明してきたが、伸縮部2の構造はベローズとは限らない。なお、本実施の形態で示したように、伸縮部2がベローズを含むことは好ましい。ベローズであれば、伸縮が可能であり、真空チャンバ1の内部における真空条件を維持することができる程度に、剛性を維持することができ、高温にも耐えることができる。
本実施の形態における加工装置101では、電源8により第1電極51と第2電極52との間にパルス電圧が印加されることにより被加工物4を急速に昇温させることができる。したがって、被加工物を破壊したり、被加工物を不所望な形状に変形させたりすることなく短時間で容易に行なうことができる。以下にその動作の一例について説明する。
(動作)
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第1の状態を図3に示す。まず、図2に示したように、被加工物収容構造体3の内部の所定位置に被加工物4をセットする。図3に示すように、真空チャンバ1の下板1aおよび第1電極51は、駆動部10によって、低い位置に下げておく。この状態では、真空チャンバ1内は大気圧である。後退制限部15は、釣合い保持部18の働きにより、矢印92に示すように上がり切って天板部14に当接している。真空チャンバ1の下板1aが低い位置に下げられて固定されているとともに、後退制限部15が上がり切っているため、後退制限部15によって真空チャンバ1の上板1bが上方に引っ張られて、真空チャンバ1の伸縮部2は伸びた状態となっている。図3に示すように、ユーザが、被加工物収容構造体3を、真空チャンバ1内に露出する第1電極51の上面に載置する。この時点では、被加工物収容構造体3のうち最も上側にある部材であるグラファイトスペーサ7の上面は、第2電極52の下面から離間した位置にある。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第2の状態を図4に示す。次に、図4に示すように、真空ポンプ11により真空チャンバ1の内部を真空にする。真空チャンバ1の下板1aが低い位置で固定されている状態で、真空チャンバ1内の圧力が徐々に低下することにより、伸縮部2は徐々に圧縮されていき、第2電極52、後退制限部15およびシャフト17は、一体となって矢印93に示すように下がっていく。真空チャンバ1内が所望の真空度になると、伸縮部2の圧縮も止まり、第2電極52、後退制限部15およびシャフト17の下降は停止する。
次に、第2電極52、後退制限部15およびシャフト17の位置を一定にした状態で、駆動部10の動作により、矢印94に示すように真空チャンバ1の下板1aおよび第1電極51を上昇させる。被加工物収容構造体3は第1電極51に載せられているので、被加工物収容構造体3も上昇する。これらの部分が上昇することにより、伸縮部2は徐々に圧縮されていく。
第1電極51の上下方向の位置を横軸にとり、真空チャンバ1の下板1aに作用する荷重を縦軸にとって両者の関係をグラフにすると図5に示すようになる。
伸縮部2がベローズを含む構造である場合、図5に示すように、下板1aに作用する荷重の変化は階段状になる。この階段のうち1段分の変化は、伸縮部2が圧縮されていく際に、ベローズの複数ある段のうち1段分が畳まれる際の変化に相当する。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第3の状態を図6に示す。図6に示すように、伸縮部2がある程度圧縮された後に、グラファイトスペーサ7の上面が第2電極52の下面に当接する。この当接の瞬間における第1電極51の位置は、図5のグラフにおける点81に相当する。このとき、真空チャンバ1内は真空のままである。この状態で、駆動部10の動作により下板1aおよび第1電極51をさらに上昇させることによって、第1電極51、グラファイトスペーサ6、第1パンチ31、被加工物4、第2パンチ32、グラファイトスペーサ7、第2電極52の隣り合う部材同士を面接触させる。図5に示すように、このとき被加工物4に作用する衝撃荷重は、20Nと非常に小さい。こうして、第1電極51の位置は、図5のグラフにおける点82に到達する。この状態を「低加圧状態」と呼ぶ。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第4の状態を図7に示す。低加圧状態において電源8から第1電極51と第2電極52との間にパルス電圧を印加する。このパルス電圧の印加により、被加工物収容構造体3は図7に示すように昇温する。図7において被加工物収容構造体3に密なハッチングが施されているのは、被加工物収容構造体3が高温になっていることを意味するものである。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第5の状態を図8に示す。被加工物収容構造体3の温度が所望の温度まで上がった後、駆動部10の動作により下板1aおよび第1電極51をさらに上昇させる。駆動部10の動作により下板1aおよび第1電極51をさらに上昇させることで、伸縮部2が完全に圧縮された後に、図8に示すように、後退制限部15が天板部14に当接し、下板1aおよび第1電極51がそれ以上は上昇しなくなる。このように、後退制限部15は、第2電極52が被加工物4を介して第1電極51によって押されて後退する距離を制限する。こうして被加工物4には矢印95で示す高い圧力が作用するようになる。この状態を「本加圧状態」と呼ぶ。この状態で所望の時間だけ所望の温度で保持する。被加工物4が半導体結晶体である場合は、本加圧状態において、被加工物4が塑性変形させられる。被加工物4がセラミックグリーンシートである場合は、本加圧状態において、被加工物4が焼成される。なお、被加工物4がセラミックグリーンシートである場合は、本加圧状態において、塑性変形させられるとともに、焼成されてもよい。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第6の状態を図9に示す。電源8からのパルス電圧の印加を終了する。図9に矢印96で示すように、駆動部10の動作により下板1aおよび第1電極51を下降させる。この結果、本加圧状態から低加圧状態に移行する。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第7の状態を図10に示す。図10に示すように、真空チャンバ1内の真空を維持した状態で、被加工物収容構造体3の温度を下げる。図10において被加工物収容構造体3に粗いハッチングが施されているのは、被加工物収容構造体3の温度が下がってきたことを意味するものである。
本実施の形態における加工装置101による、被加工物4の加工における第8の状態を図11に示す。真空チャンバ1内を大気開放する。そして、図11に示すように、駆動部10によって真空チャンバ1の下板1aおよび第1電極51を低い位置に下げ、釣合い保持部18によって後退制限部15が矢印97に示すように上がり切って天板部14に当接する状態とし、この状態で、ユーザは、被加工物収容構造体3を真空チャンバ1内から取り出す。
ユーザは、被加工物収容構造体3の内部から被加工物4を取り出す。こうして、加工を完了する。
(好ましい構成)
本実施の形態では、駆動部10の動きについて詳細を説明していなかったが、駆動部10は、センサが設けられたサーボ機構となっていることが好ましい。図12に加工装置101の一部の詳細を概念的に示す。すなわち、加工装置101は、第1電極51の位置または第1電極51に作用する圧力を検出する検出部19を備え、駆動部10は、検出部19から得られる情報によって制御されることが好ましい。
本実施の形態では、第1の方向91が上下方向であることを前提に説明したが、第1の方向91は他の方向であってもよい。たとえば第1の方向91が水平方向であってもよい。ただし、第1の方向91が上下方向であれば、被加工物4を収めた被加工物収容構造体3を第1電極51に載せるだけで設置することができるので、好ましい。すなわち、第1の方向91は上下方向であり、第1パンチ31は下パンチであり、第2パンチ32は上パンチであることが好ましい。
本実施の形態では、図1に示したように、真空チャンバ1の筒状構造物1cの上側部分として伸縮部2を設ける構成を例に説明してきたが、伸縮部2を配置する位置はこれに限らず、たとえば、図13に示すような構成であってもよい。本実施の形態における加工装置の第1の変形例である加工装置102の全体を図13に示す。図13に示した加工装置102においては、真空チャンバ1の筒状構造物1cは剛性を有する部材によって構成されており、真空チャンバ1の伸縮部2は上板1bの上面に設けられている。伸縮部2は、一方の端部が上板1bに接合されており、他方の端部が後退制限部15に接合されている。図13に示すように、第2電極52と真空チャンバ1の上板1bとの間には隙間が設けられており、第2電極52の周囲の空間は筒状構造物1c内の空間と連通している。そして、伸縮部2が上板1bと後退制限部15とに接合されていることから、第2電極52の周囲の空間と筒状構造物1c内の空間、すなわち、下板1a、筒状構造物1c、伸縮部2、後退制限部15により形成される空間が、真空チャンバ1内の空間である。
本実施の形態における加工装置の第2の変形例である加工装置103の全体を図14に示す。図1に示した加工装置101においては、真空チャンバ1の上板1bの上側に後退制限部15があったが、図14に示す加工装置103のように、上板が設けられておらず、後退制限部15自体が真空チャンバ1の上板となっている構成であってもよい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 真空チャンバ、1a 下板、1b 上板、2 伸縮部、3 被加工物収容構造体、4 被加工物、5 ダイス、6,7 グラファイトスペーサ、8 電源、9 構造体、10 駆動部、11 真空ポンプ、12 台部、13 支柱、14 天板部、15 後退制限部、17 シャフト、18 釣合い保持部、18a エアシリンダ、18b エア供給部、19 検出部、31 第1パンチ、32 第2パンチ、51 第1電極、52 第2電極、81,82 点、91 第1の方向、92,93,94,95,96,97 矢印、101,102,103 加工装置。

Claims (4)

  1. 内外を隔てる壁の一部として第1の方向に沿って伸縮可能な伸縮部を含む真空チャンバと、
    前記真空チャンバの内部で前記第1の方向に沿って被加工物を挟み込んで加工するための、導電性を有する第1パンチおよび第2パンチと、
    前記真空チャンバの内部で前記第1の方向に沿って前記第1パンチに向かって露出する第1電極と、
    前記真空チャンバの内部で前記第1の方向に沿って前記第2パンチに向かって露出する第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間にパルス電圧を印加するための電源と、
    前記第2電極を、重力の影響を打ち消しつつ前記第1の方向に沿って自由に移動可能な状態で保持する釣合い保持部と、
    前記第1電極を前記第2電極に向けて進行させることによって、前記第1パンチおよび前記第2パンチによる前記被加工物への加圧を行なうための駆動部と、
    前記第2電極が前記被加工物を介して前記第1電極によって押されて後退する距離を制限する後退制限部とを備える、加工装置。
  2. 前記第1電極の位置または前記第1電極に作用する圧力を検出する検出部を備え、前記駆動部は、前記検出部から得られる情報によって制御される、請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記第1の方向は上下方向であり、前記第1パンチは下パンチであり、前記第2パンチは上パンチである、請求項1または2に記載の加工装置。
  4. 前記伸縮部はベローズを含む、請求項1から3のいずれかに記載の加工装置。
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