JP4345083B2 - プレス装置を用いた低加圧力真空加工装置 - Google Patents

プレス装置を用いた低加圧力真空加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレス装置の作動により隔室を形成し、隔室内を真空にして所定の加圧加工を行なう装置において、被加工物に対し必要以上の圧力をかけることなく、微妙な極く低加圧の押し力で加工することが可能な真空加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プレス装置を用いた真空加工装置では、プレス装置の作動により真空隔室を形成させてプレス加圧加工するため、隔室を形成する際の上側外壁部材や上側加圧加工部材(シリンダロッドやヒータ付き押し型及びその関連部材等)の重量ならびに隔室内の真空引きによる上側外壁部材への真空による外気差圧加重など、プレス加圧以外の加圧力が付加されるため、高加圧用途に適したものとなっている。
【0003】
しかし、液晶ディスプレーなどの薄ガラス製品、セラミックスグリーンシートなどの薄軟質シート製品、フィルムコンデンサなどの蒸着薄膜フィルム製品、ICカードなどの素子チップ入りプリント回路基板製品などへの積層貼り合わせでは、亀裂破壊や性能障害、厚み寸法の不均一等の問題が生じやすく、被加工物に対して必要以上の圧力をかけることが嫌われる。さらに、接着剤を加熱溶融するまでは、接着剤の溶融はみ出しの防止や、熱の均等拡散、脱気待機等のため、低圧加圧する必要のあるものも多い。
【0004】
それに対して、本出願人の提案にかかる特開2002−96199号公報のように、別の方向から押し圧をかけて、それらの荷重を軽減する方法があるが、この方法では隔室を形成するための上側外壁部材や上側加圧加工部材を上下動する加圧用シリンダは、これらの部材重量以上の高推力を必要としていて、上記のように被加工物に対して必要以上の圧力をかけることなく、微妙な極く低加圧の押し力で加圧加工することはできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、隔室を形成するための移動枠体は勿論のこと、被加工品に対して熱加圧を行なう押し板やヒータ、それらの取付板等の重量、真空引きにより隔室にかかる外気圧力などの全てを取り去り、不要な加圧を全くかけることなく、低加圧専用の低推力シリンダの推力のみを使用することができるようにして、微妙な押し力の調節制御を行なうことができるようにした低加圧力による真空加工装置を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は隔室を形成する部材は勿論のこと、加熱加圧するための押し板等の加圧用各部材の真空下での自重(重量)も、背圧をかけた専用のシリンダあるいはそれら自重に見合う支持力を付与したスプリングにより打ち消すことにより、低加圧用シリンダの低推力のみが被加工品に付与されるようにし、従来装置では困難であったチップ入りICカード、薄蒸着膜コンデンサーフィルム、薄ガラス液晶ディスプレー、軟質セラミックスグリーンシート等の積層貼り合わせのように、亀裂破損や性能障害、厚み寸法の不均一、接着剤のはみ出しなどを嫌う被加工物に対して、必要以上の加圧力をかけることなく、微妙な極く低加圧の押し力で加工することができ、極低推力の加圧力をもデジタル表示制御することを可能としたものである。
以下、本発明の実施態様を図により詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施例1.
図1〜5は本発明方法を実施するための装置全体の一例を示す正面説明図とその作用説明図であり、1は基台2上の四隅に立設されたガイドポスト3頭部に水平に設けられた支持フレーム4上に下向きに取付けられた引上げ用シリンダで、該シリンダ1上にはそのピストンロッド5を同じくするようにしてバランス用シリンダ6、さらにその上に低加圧用シリンダ7とが順次直列して設けられ、径の異なる大中小の3個のシリンダが上下逆に積重ねられている。なお、図ではこの3個直列のシリンダのロッドは互いに直列固定の状態にしてあるが、軸心を同じくして連結していればよく、また大中小3個のシリンダ1、6、7は必ずしも図のように下から大中小の関係だけに限られるものではない。
【0008】
8は基台2下側に配置された隔室形成用の上向きの押上げシリンダで、上記した上方の直列シリンダ1、6、7とその軸心を同じくし、そのロッド9先端を基台2下面に固定して、該ロッド9の伸縮により該押上げシリンダ8自体が上下動するようになっている。この押上げシリンダ8は後記する摺動枠体20を上昇させることにより、下固定枠12と上移動枠19との外周面に同時に密着して、内側を真空とすることができる隔室26を形成するようになっている。
【0009】
10は被加工品25を載せる受け台で、基台2上に浮設固定され、下ヒータ11を内蔵している。この受け台10の外側にも若干の間隔を置いて該受け台10を取り囲むように平面方形(または円形)をなす筒型の下固定枠(下枠)12が基台2上に立設固定してあり、該下枠12は後記する真空隔室26の下半部を構成することとなり、その上端縁は受け台10の上面位置とほぼ合致するかそれよりやや上方又は下方に位置する。
【0010】
13は四隅に前記ガイドポスト3が貫挿されて該ポスト3に沿って上下摺動自在の水平な取付板で、該取付板12の中心部には前記した下向きの直列シリンダ1、6、7のロッド5下端に下方へ向けて突出固定したシャンク(連結具)14が摺動自在に挿通され、該シャンク14下端は上記取付板13の下側中央部に配置された支持板15の上面中心部に固定してあり、取付板13はその下面を支持板15に支持されることによりロッド5に吊持されて上下移動可能となっている。
【0011】
16は上記支持板15下面から垂設固定された複数本の支持杆17下端に上ヒータ板18を介して取付けられた水平な押し板で、該押し板16は下方の前記受け台10と対面している。
【0012】
19は上記押し板16を若干の間隔を置いて取り囲むように上記取付板13下面に垂設固定された上移動枠(上枠)で、該上枠19は前記した基台2上の下固定枠(下枠)12と合致する形状と大きさを有する筒型をなし、その下端縁は通常は押し板16下面より下方に位置している。
【0013】
20は下固定枠12外周面に密に上下摺動自在に嵌装された筒型の摺動枠体で、
該枠体20は前記した基台2下側の押上げシリンダ8の駆動により上下動するようになっている。即ち、例えばこの摺動枠体20は図示のようにその下縁外周に外向きつば20aが形成されていて、この外向きつば20aは押上げシリンダ8に水平に取付けられた押上げ板21と複数本の連結杆22を介して連結固定され、
該シリンダ8のロッド9の伸縮によって該シリンダ8とともに摺動枠体20は上下動する。
【0014】
23は上記取り付け板3の板面の一部に加工した空気吸引孔で、該吸引孔23は真空ポンプ(図示せず)に接続され、後記するように隔室26が形成されたときに、該隔室26内の空気を吸引して高真空の隔室26を形成するためのものであり、この吸引孔23は取り付け板3に限られず、隔室26を形成する基台2、上枠19又は下枠12のいずれかに設けてもよい。
【0015】
24は隔室26の気密性を高めるために、下枠12と基台2、上枠19と取り付け板13の接触面や摺動枠体20の摺動面、シャンク14の取付板13への貫挿部分等に設けたOリング等のシールパッキンである。
【0016】
ところで、支持フレーム4上の大中小3段直列式のシリンダ1、6、7のうち、
大シリンダである引上げ用シリンダ1は主に所定の真空加工を行った後に、取付板13、上移動枠19及びヒータ18付き押し板16を含む上側移動部分の全体重量を引上げるために使用されるものであり、かかる引上げ力以上の出力を格別有していなくともよい。
【0017】
また、小シリンダの加圧用シリンダ7は、隔室26内が高真空となった後、押し板16を押し下げて、もっぱら受け台10上の被加工品25に対して低加圧力で加熱加圧するために使用される。
【0018】
そして、中シリンダのバランス用シリンダ6は、上移動枠19内で上下移動可能な部分、即ち支持板15及びこれに吊持された支持杆17、上ヒータ18付き押し板16、ならびにシリンダロッド5及びシャンク14の重量、更にシャンク14面にかかる真空吸引加重等の合計重量と同等又はそれより若干吊り上げ方向に出力するように常に背圧がかけられていて、上記した合計重量対象物とバランスを取っており、上記低加圧用シリンダ7が出力するわずかな加圧力をそのまま実現することができるようになっている。
【0019】
しかして、例えば薄ガラス液晶ディスプレイ、軟質セラミックスグリーンシート、薄蒸着膜コンデンサフィルム、素子入りICカードなど、亀裂破壊や性能障害、厚み寸法の不均一、接着剤のはみ出し等を嫌う製品の真空下での加熱密着積層貼り合わせ等を行う場合、それら被加工品25を受け台10上に載置したら、まず下方の押上げシリンダ8が作動してそのロッド9を引っ込めることにより、連結杆22を介して摺動枠体20を下固定枠12外周面を摺動しながら上昇させて行き、その上方が上移動枠19外周面に接し、更に少しく上昇させて上・下両枠19、12間が該摺動枠体20により完全に閉塞されるようにし、これにより上方の取付板13、下方の基台2、上・下両枠19、12及び摺動枠体20とにより囲まれる隔室26が形成される(図2)。
【0020】
そこで、バランス用シリンダ6には背圧をかけたままで、引上げ用シリンダ5と加圧用シリンダ7を開放し、同時に真空ポンプ(図示せず)により取付板13の吸引孔23から隔室26内の真空引きを行い、これにより上移動枠19を取付板13と共にその自重とあいまって吸引降下させ、上移動枠19下端を下固定枠12上端に圧接させる(図3)。なお、バランス用シリンダ6には下方からの空気吹き込みが行われているが、このシリンダ6には前記の通り上移動枠19より内側のヒータ付き押し板16やその指示板15等の上移動枠19とは別個に上下動可能な部分全体を支持し得る出力しか付与されていないので、上移動枠19とその取付板13の自重を保持することはできず、真空引き力とあいまって全体が降下することとなる。このときのバランス用シリンダ6は適度に排気して均一な内部圧力を保っている。
【0021】
上移動枠19の下固定枠12への圧接により、真空引きしている隔室26内は高真空となって行き、被加工品25中の気泡は脱気されるが、押し板16はこの段階では未だ被加工品25には接触していない(図3)。
【0022】
そこで、次に引上げ用シリンダ1は開放状態のままで、上方の小さな低加圧用シリンダ7を駆動し、取付板13下側の指示板15をバランス用シリンダ6の背圧に抗して押し下げることにより、押し板16を被加工品25に接触させて、低押し力により加熱加圧を行うのである(図4)。このとき、押し板16やその支持板15等の自重は上記の如くバランス用シリンダ6により支持されているので、
それらの自重は被加工品25に対しては全く加重されず、加圧用シリンダ7の推力だけがかかることになるので、該加圧用シリンダ7の選択により、被加工品25に対して極めて低加圧の加圧も可能となる。
【0023】
上記のようにして被加工品25に対する低押し力によるフィルム貼り付け等の加熱加圧が完了したら、吸引孔23からの真空引きを停止して、隔室26内を直ちに大気圧に戻し、また下方の押上げシリンダ8を逆作動させて、そのロッド9を伸張させることにより、摺動枠体20を摺動降下させ、元位置に戻す。また同時に、上方の低加圧用シリンダ7を開放する共に、引上げ用シリンダ1を駆動させて、支持版15を介して取付版3、押し板16等と共に引上げて行き(図5参照)、図1に示す元位置に復帰させるのである。
【0024】
このように、引上げ用シリンダ1は主に上側移動部分全体の重量を引上げるためのものとして使用されるが、被加工品25によっては、加圧用シリンダ7による低圧加熱後に大推力で加圧加工する必要がある場合もあり、この場合には引上げ用シリンダ1を押し下げ方向に駆動するようにする。
【0025】
この実施例によれば、上側移動部分全体を上方の引上げ用シリンダ1、バランス用シリンダ6、低加圧用シリンダ7の大中小3個の上下直列したシリンダにより吊持し、上移動枠19内側で別個に駆動されるヒータ付き押し板16やその支持板15等の加圧用各部材の重量はバランス用シリンダ6への背圧により常に支持していてバランスさせているので、低加圧用シリンダ6による加圧の際に被加工品25に対して極く低加圧での加熱加圧が可能となるのである。
【0026】
実施例2.
図6〜7は、実施例1におけるバランス用シリンダ6の使用に代わり、スプリングを用いて上移動枠19内側で別駆動される加圧用各部材の全体重量を打ち消すようにバランスをとった装置の説明図である。
【0027】
即ち、27は取付板13及びその下側の支持板15とを上下に摺動自在に貫挿する複数本(例えば方形の支持板15の四隅に各1本づつ)の抜け出し不能のガイド軸で、該ガイド軸27の取付板13より上側部分には圧縮コイルスプリング28が巻装され、該スプリング28はヒータ18付き押し板16及びこれを吊持する支持板13並びにシリンダロッド5及びシャンク14の合計重量と同等又はそれより若干大きな弾発支持力が付与されていて、支持板15が常に取付板13下面に接するように賦勢されている。
【0028】
そこで、実施例1と同様に、押上げシリンダ8の駆動により摺動枠体20を所定位置まで上昇させて隔室26を形成したら、空気吸引孔23より真空引きを開始し、上下直列の引上げ用シリンダ1と低加圧用シリンダ7を開放して、真空引き力と自重により上移動枠19を下固定枠12上に降下突合させた後、低加圧用シリンダ7のみを駆動させて、スプリング28に抗して支持板15を押し下げることによりヒータ18付き押し板16を受け台10上の被加工品25に接触させて低加圧で加熱加圧するのである(図7)。
【0029】
この場合も、実施例1におけるバランス用シリンダ6の作用と同様に、取付板13と支持板15とをつなぐガイド軸27に巻装した圧縮コイルスプリング28に上移動枠19内の押し板16等の加圧用各部材の真空下での重量に見合う支持力が付与されているので、それらの自重が被加工品25にかかることはないから、
加圧用シリンダ7の低推力のみが被加工品25に付与されることとなる。
【0030】
そして、被加工品25に対する所定の低圧加熱加工が終了したら、真空隔室26内を大気圧に戻し、摺動枠体20を降下させ、加圧用シリンダ7を開放すると共に、引上げ用シリンダ1を駆動させて支持板15を介して取付板13を押し板16等と共に引上げて行き、元位置(図6)に復帰させる。
【0031】
実施例3.
上記実施例1〜2は、主に温度350〜400℃の高温で被加工品を加熱加圧することを企図し、気密性保持のためのシールパッキン24は隔室26内には臨ませないようにして、隔室26の形成を摺動枠体20の上昇により行なわせているが、温度200℃以下の比較的低温下で真空加工する場合には、シールパッキンも耐えるので、摺動枠体20を用いることなく(従って押上げシリンダ8や下固定枠12も不要となる)、上移動枠19を受け台10外周部に直接密着させて隔室26を形成することも可能である。
【0032】
そこで、図8〜10はかかる第3実施例を図示している。即ち、図8において29は取付板13より上側部分の各ガイドポスト3に巻装した圧縮コイルスプリングで、該スプリング29は取付板13を常に下方へ押圧して該取付板13下面に垂設固定された上移動枠19下端を受け台10上面外周部に圧接させると共にその外周部の段部側面に一周するように設けたシールパッキン40に接するように賦勢されている。
【0033】
しかして、先ず引上げ用シリンダ1を作動させ、上記スプリング29に抗して支持板15を介して取付板13を引上げ、上移動枠19下端を受け台10から離間させ、被加工品25を受け台10面にセットする(図8)。
【0034】
次に、引上げ用シリンダ1を開放する。これにより、上記スプリング29圧と取付板13を含む上側移動部分全体の自重で上移動枠19が降下し、その下端が受け台10の上面外周部に当圧し、上移動枠19内側に隔室26が形成されるので、直ちに取付板13の空気吸引孔23から真空引きを行なう(図9)。
【0035】
隔室26内が高真空となったら、次に低加圧用シリンダ7を作動させ、取付板13に貫挿したガイド軸27に巻装する圧縮コイルスプリング28に抗して支持板15を押下げ、ヒータ付き押し板16を被加工品25に接触させて低圧で加熱加圧するのである(図10)。
【0036】
なお、上記スプリング28の弾発力は上移動枠19内側にある押し板16を含む加圧用各部材全体の真空下での重量とほぼバランスをとっていることは、前記実施例2と同様である。
【0037】
このようにして、真空下で被加工品25に対し低加圧の加熱加圧による加工が完了したら、吸引口23からの真空引きを止めて、隔室26内を大気圧に戻し、しかる後に加圧用シリンダ7は開放して、前記したように引上げ用シリンダ1を作動させてスプリング29に抗して取付板13を元位置(図8)まで引上げるのである。
【0038】
実施例4.
図11は、前記実施例2(図6参照)の装置の変形例を示すもので、基台2下方のシリンダ8を実施例2とは異なって引下げ用シリンダとし、連結杆22を長くとって、摺動枠体20をあらかじめ上移動枠19外周面に接するように押し上げておき、隔室26を形成する際に該シリンダ8を駆動して摺動枠体20を引下げ、上移動枠19と下固定枠2とにまたがるようにしたものであり、作用効果上は実施例2とは変らない。
【0039】
なお、図8〜11では、ガイドポスト3の取付板13より上側部分には、実施例3と同様のスプリング29が巻装してあるが、これは引上げ用シリンダ1に抗して取付板14を押し下げ方向に賦勢しているもので、必ずしも必要なものではない。
【0040】
実施例5.
図12は、実施例1(図1)の装置の変形例を示すもので、実施例1とは上下逆に、隔室26を形成する枠体は摺動枠体を兼ねる下移動枠30と上固定枠31とにより構成され、両枠30,31の圧接嵌合により隔室26を形成するようになっており、この下移動枠30は受け台10外周面を上下摺動自在に構成されている。
【0041】
また、フレーム上にはバランス用シリンダ6と低加圧用シリンダ7とが上下直列して設けられ、そのロッド5下端はフレーム4下側に水平に固定された取付板13を貫挿して、ヒータ付き押し板16を支持するために該取付板13下側に配置された上下動可能な支持板15に固定されている。
【0042】
バランス用シリンダ6は上固定枠31内側のヒータ付き押し板16やその支持板13等の加圧用各部材に自重に見合う支持力を付与されてバランスをとるように常時背圧がかけられていることは実施例1と同様である。
【0043】
しかして、下移動枠30の上昇により隔室26が形成されたら、吸引孔23からの真空引きと共に低加圧用シリンダ7の駆動により、支持板15を介して押し板16を降下させ、所定の低推力で被加工品25に対して加熱加圧を行うのである。
【0044】
従って、この実施例においても、押し板16により被加工品25を加熱加圧する際には、低加圧用シリンダ7の推力以外に荷重がかかることはないのである。
【0045】
実施例6.
図13は、本発明の更に他の実施例として、真空下での無酸化電気溶接を行なう場合を示している。例えば2枚の金属片32a、32bを電気溶接する場合、両金属片を面接触させて大電流を通し接触面の電気抵抗による発熱で両者を溶接するいわゆる交流抵抗溶接では、大推力で加圧しても問題はないが、直流スポット溶接、即ち金属片の一方32aにあらかじめプレス等により突起(プロジェクション)32cを形成しておき、コンデンサに蓄えた直流電流をこの突起に集中させるようにして上下電極内に放電することにより、この突起を溶融させて接合する場合には、放電の際に大推力で加圧すると上記突起が放電前に潰されてしまい、うまく溶融接合させることできない。
【0046】
そこで、図13に示す実施例では、真空下において初期の通電の際には低加圧用シリンダ7により両金属片32a,32bを軽く加圧しながら突起32cを溶融溶着させ,しかる後に大シリンダ1の推力を利用して両金属片が密着するように強圧するのである。
【0047】
同図中、33は支持板15に適当な部材を介して垂設固定された上電極(例えばブラス側)、34は上電極15に上下対面するように受け台10上に設置固定された下電極(マイナス側)であり、2枚の金属片32a,32bは上電極33の降下により両電極33,34間に挟持される。
【0048】
なお、図では、上移動枠19は取付板13と共に降下すると受け台10外周部上面に設けられた下固定枠12と互いに圧接嵌合することにより隔室26が形成されるようにした例を示しているが、隔室26形成手段として、前記実施例1
(図1)及び実施例2(図6)、実施例4(図11)に示したような摺動枠体20を使用するものや、実施例3(図8)のように上移動枠19が直接受け台10上面外周部に嵌合するようしたもの、あるいは実施例5(図12)のように上固定枠31に対して下移動枠30が上昇して嵌合するように構成してもよいことは勿論である。
【0049】
【発明の効果】
本発明は上述のようにしてなり、受け台上の被加工品に対しては、隔室を形成する部材は勿論のこと、加熱加圧するための押し板等の加圧用各部材の真空下での自重も、背圧をかけた専用のシリンダあるいはそれら自重に見合う支持力を付与したスプリングにより打ち消しているので、低加圧用シリンダの低推力のみが被加工品に付与されることとなり、従来装置では不可能であったチップ入りICカード、薄蒸着膜コンデンサーフィルム、薄ガラス液晶ディスプレー、軟質セラミックスグリーンシート等の積層貼り合わせのように、亀裂破損や性能障害、厚み寸法の不均一、接着剤のはみ出しなどを嫌う被加工物に対して、必要以上の圧力をかけることなく、微妙な極く低加圧の押し力で加工することができ、極低推力の加圧力をもデジタル表示制御することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置全体の一例を示す正面説明図である。
【図2】図1の装置の作用説明図である。
【図3】図1の装置の作用説明図である。
【図4】図1の装置の作用説明図である。
【図5】図1の装置の作用説明図である。
【図6】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図7】図6に示す装置の作用説明図である。
【図8】本発明装置の更に他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図9】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図10】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図11】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図12】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【図13】本発明装置の他の実施例を示す装置の正面説明図である。
【符号の説明】
1−引上げ用シリンダ
2−基台
3−ガイドポスト
4−支持フレーム
5−ピストンロッド
6−バランス用シリンダ
7−加圧用シリンダ
8−押上げシリンダ
9−ロッド
10−受け台
11−下ヒータ
12−下固定枠
13−取付板
14−シャンク
15−支持板
16−押し板
17−支持杆
18−上ヒータ
19−上移動枠
20−摺動枠体
21−押上げ板
22−連結杆
23−空気吸引孔
24−シールパッキン
25−被加工物
26−隔室
27−ガイド軸
28−スプリング
29−スプリング
30−下移動枠
31−上固定枠
32−金属片
33−上電極
34−下電極
40−シールパッキン

Claims (6)

  1. 基台上には被加工物を載せる受け台と該受け台を取り囲むように立設した下固定枠と該固定枠外周を基台下側の押上げシリンダにより上下摺動自在の摺動枠体とが設けられ、基台上方のフレーム上には相対的に径が大型の引上げ用シリンダ、中型のバランス用シリンダ、小型の低加圧用シリンダの3個の下向きシリンダが上下直列に軸心を同じくして設置され、基台四隅に立設されたガイドポストに貫挿されて上下摺動自在の水平な取付板の中心部には上記直列シリンダの最下端のロッド下端部が摺動自在に挿通され、該ロッド下端は上記取付板の下側に配置された支持板の上面中心部に固定されて、該支持板は取付板を下面から支持すると共に取付板とは別個に上下動可能に構成され、該支持板の下側には下方の上記受け台と対面するヒータ付き押し板が該支持板により支持固定され、上記取付板の下面には下方の上記下固定枠と突合して隔室を形成するために該下固定枠と合致する形状と大きさの上移動枠が上記押し板を取り囲むように垂設固定され、上記バランス用シリンダはヒータ付き押し板及びその支持板等の上記上移動枠内で別個に上下動する加圧用各部材の真空下での自重に見合う背圧が常にかけられてバランスをとるように構成されてなることを特徴とするプレス装置を用いた低加圧力真空加工装置。
  2. 基台上には被加工物を載せる受け台と該受け台を取り囲むように立設した下固定枠と該固定枠外周を基台下側の押上げシリンダにより上下摺動自在の摺動枠体とが設けられ、基台上方のフレーム上には相対的に径の大きな引上げ用シリンダと径の小さな低加圧用シリンダの大小2個の下向きシリンダが上下直列に軸心を同じくして設置され、基台四隅に立設されたガイドポストに貫挿されて上下摺動自在の水平な取付板の中心部には上記直列シリンダの最下端のロッド下端部が摺動自在に挿通され、該ロッド下端は上記取付板の下側に配置された支持板の上面中心部に固定されて、該支持板は取付板を下面から支持すると共に取付板とは別個に上下動可能に構成され、該取付板と支持板とは該両者を上下に摺動自在に貫挿する複数本の抜け出し不能のガイド軸により連結され、該ガイド軸の取付板より上側部分には圧縮コイルスプリングが巻装され、該支持板の下側には下方の上記受け台と対面するヒータ付き押し板が該支持板により支持固定され、上記取付板の下面には下方の上記下固定枠と突合して隔室を形成するために該下固定枠と合致する形状と大きさの上移動枠が上記押し板を取り囲むように垂設固定され、上記スプリングはヒータ付き押し板及びこれを吊持する支持板等の上記上移動枠内で別個に上下動する加圧用各部材の真空下での合計重量と同等又はそれより若干大きな弾発支持力が付与されて上記支持板が常に取付板下面に接するように賦勢されてなることを特徴とするプレス装置を用いた低加圧力真空加工装置。
  3. 請求項2又は3における摺動枠体を使用することなく、隔室を形成するための上移動枠体下端は各ガイドポストの取付板より上側部分に巻装された圧縮コイルスプリングにより受け台上面外周部に直接圧接嵌合するように賦勢されてなる請求項1又は2記載のプレス装置を用いた低加圧力真空加工装置。
  4. 前記摺動枠体は上移動枠外周面に上下摺動自在に嵌装されていて、隔室の形成に当り、基台下側のシリンダの駆動により下方へ向って摺動するようにした請求項1記載のプレス装置を用いた低加圧力真空加工装置。
  5. 前記隔室を上固定枠と下移動枠の嵌合により形成されるようにした請求項1又は2記載のプレス装置を用いた低加圧力真空加工装置。
  6. 基台上方のフレーム上に相対的に径の大きな引上げ用シリンダと径の小さな低加圧用シリンダの大小2個の下向きシリンダが上下直列に軸心を同じくして設置され、基台四隅に立設されたガイドポストに貫挿されて上下摺動自在の水平な取付板はガイドポストの該取付板より上側部分に巻装された圧縮コイルスプリングにより常に下方の下固定枠と突合して隔室を形成するように賦勢され、該取付板の中心部には上記直列シリンダのロッド下端部が摺動自在に挿通されて、該ロッド下端は上記取付板の下側に配置された支持板の上面中心部に固定され、該支持板は取付板とは別個に上下動可能に構成され、該取付板と支持板とは該両者を上下に摺動自在に貫挿する複数本の抜け出し不能のガイド軸により連結され、該ガイド軸の取付板より上側部分には圧縮コイルスプリングが巻装され、該支持板の下側には適当な部材を介して上電極が固定され、また受け台2は上電極と対面する下電極が設置されて、該両電極間で2枚の金属板を挟持することにより直流スポット溶接を行うように構成されたことを特徴とするプレス装置を用いた真空電気溶接装置。
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