JP2013214614A - コイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置 - Google Patents

コイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルでの近接効果を抑制して、損失抵抗を抑えるとともに、電力伝送効率の低下を抑え、1次側・2次側コイル間の少々の位置ずれがあったとしても、電力伝送効率が大きく低下することがないコイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置を提供すること。
【解決手段】コイルユニット100は、線状導体110の線間が所定の線間隙115となるように、線状導体110をスパイラル状(渦巻き状)に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、を備える。線状導体110の断面最大長さをWk、線状導体110間の間隔をWsとした場合、Wk×0.2≦Ws≦Wk×3.5である。
【選択図】図1

Description

本発明は、コイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置に関し、例えば送電装置から電子機器等に対して電磁誘導により非接触で電力を伝送するコイルユニット及び電力伝送装置に関する。
従来、ワイヤレス電力伝送装置として、送電装置に設けた1次側送電用コイルと、受電側である電子機器や車両側に設けた2次側受電用コイルとの間で、両コイル間の電磁誘導作用を利用して電力伝送を行うワイヤレス電力伝送装置がある。ワイヤレス電力伝送では接点部分の露出がないために防水性の確保が容易なことや、電気的接点部分の不良や劣化を気にしなくてもよく、電力送電装置と電力受電機器の着脱を容易に行うことができるなどの利点がある。
これらの電子機器等に搭載されている1次側送電コイル及び2次側受電コイルは、コアに巻き線を巻いたものやボビンに巻き線を巻いたものが一般的に用いられているが、受電側の携帯電子機器に対しては、小型化、薄型化、高機能化が必要である。小型化等に対して、送電装置及び受電側の電子機器に設ける送受電のコイルとして平面コイルを用いることが提案されている。
上記ワイヤレス電力伝送装置は、1次側送電コイルと2次側受電コイルを電磁誘導結合が効率化できるように対向して備える。商用電源からの電圧を高周波インバータ回路により高周波交流電圧に変換して1次側送電コイルに加えることで、この1次側送電コイルに60〜600kHzの高周波の交流磁束を発生させ、電磁誘導作用により、受電側の電子機器内の2次側受電コイルにて該交流磁束により誘起された交流電圧を2次側の整流平滑回路で直流に変換した後に充電手段である2次電池に給電される。
特許文献1には、無接点電力伝送のための一次側コイル及び二次側コイルの少なくとも一方に用いられる積層コイルユニットが記載されている。特許文献1記載の積層コイルユニットは、N(Nは4以上の偶数)個の平面状空芯コイルを有し、N個の平面状空芯コイルの各々は、絶縁基板上に形成された渦巻状の導電パターンにて構成され、絶縁基板の厚さ方向にて積層される。そしてN個のうちの各2個の平面状空芯コイルを並列及び直列の一方である第1の接続形態(例えば並列)にて接続した(N/2)組のコイル接続ユニットが、並列及び直列の他方である第2の接続形態(例えば直列)にて接続する。これにより、コイル特性であるインダクタンスLを大きく、抵抗Rを小さくして、コイルQ値を大きくしようとする。
特許文献2には、平板状の導体部を渦巻き状に配置して構成した平面コイルが記載されている。特許文献2記載の平面コイルは、導体部の長手方向に沿って複数の開口部を設け、電気機器は、この平面コイルと、電磁誘導によってこの平面コイルに誘起される電圧に基づき駆動される負荷回路とを備える。これにより、高周波損失を低減しつつ薄型化が可能であるとする。
特許文献3には、互いに並行な複数本の導電線が、略平面状に並べて渦巻き状に巻回された平面コイルが記載されている。特許文献3記載の平面コイルは、各導電線の端部同士がコイル引出し部で電気的に接続されることにより並列接続される。これにより、平面コイルは導電線が略平面状並べられるので、コイル厚が増加せず、薄型化される。また、複数本の導電線が並列接続されるので、高周波領域での表皮効果による実効抵抗の増大が低減される。
特開2008−205216号公報 特開2009−206169号公報 特開2010−16235号公報
しかしながら、このような従来の記載の電力伝送装置にあっては、以下の課題があった。
特許文献1記載の装置は、絶縁基板上に形成された渦巻状の導電パターンからなるN個の平面状空芯コイルの各々が、絶縁基板の厚さ方向にて積層される構成である。このため、平面状空芯コイルの大きさがネックとなり装置の小型化に課題がある。また、コイルユニットでの近接効果の抑制に対する寄与は少なく、損失抵抗を少なくして電送効率を向上させることに対しては不十分である。
特許文献2記載の装置は、平面コイルの導体部の長手方向に沿って複数の開口部を設ける構成である。これにより、高周波損失を低減しつつ薄型化が可能であるとされる。しかし、コイルの導体部の長手方向に沿って複数の開口部を設ける構造では、強度的に課題があり、またその導体の生成が複雑になる傾向にある。
特許文献3記載の平面コイルは、互いに並行な複数本の導電線が、略平面状に並べて渦巻き状に巻回され、各導電線の端部同士がコイル引出し部で電気的に接続されることにより並列接続される構成である。しかし、この構成ではコイルが複雑な構成となり、また、近接効果低減に対する考慮がなされておらず、近接効果による損失抵抗の低減が不十分となる傾向にある。
本発明の目的は、コイルでの近接効果を抑制して、損失抵抗を抑えるとともに、電力伝送効率の低下を抑え、1次側・2次側コイル間の少々の位置ずれがあったとしても、電力伝送効率が大きく低下することがないコイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置を提供することである。
本発明に係るコイルユニットは、線状導体の線間が所定の線間隙となるように、前記線状導体をスパイラル状に巻回して形成された平面コイルと、前記平面コイルの線間隙が保たれた状態で支持する支持体と、を備える。
本発明に係る電力伝送装置は、上記コイルユニットを用いて構成され、前記平面コイルの磁性体との対向面とは反対側の面が送電側の面に配置された送電コイルと、該送電コイルに電力を供給する送電部と、を含む構成を採る。
本発明に係る電力伝送装置は、上記コイルユニットを用いて構成され、前記平面コイルの磁性体との対向面とは反対側の面が受電側の面に配置された受電コイルと、該受電コイルで受電された電力を出力する受電装置と、を含む構成を採る。
本発明によれば、コイルでの近接効果を抑制して、損失抵抗を抑えることができる。例えば、約10W以上の高出力のワイヤレス電力伝送に使用して、電力伝送効率の低下を抑えることができる。また、電力電送効率の低下を抑え、高効率での送電側・受電側コイル間での長距離の電力伝送を実現することができる。さらに、送電側・受電側コイル間の少々の位置ずれがあったとしても、電力電送効率が大きく低下することがない電力伝送装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るコイルユニットの構成を示す平面図 図1のA−A’矢視断面図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの線状導体の他の構成を示す断面図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの線状導体の他の構成を示す断面図 上記実施の形態1の他のコイルユニットの構成を示す断面図 上記実施の形態1に係るコイルユニットを送電装置の1次側送電コイルと電子機器の2次側受電コイルとして用いた構成を示す断面図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの電力伝送効率を測定する回路図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの抵抗値特性を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットのQ値を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの電送効率を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの抵抗値特性を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットのQ値を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットの電送効率を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットのWs、Wkを一定とした場合のコイルの抵抗値特性を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットのWs、Wkを一定とした場合のQ値を示す図 上記実施の形態1に係るコイルユニットのWs、Wkを一定とした場合の電送効率を示す図 本発明の実施の形態2に係るコイルユニットを備えるワイヤレス電力伝送装置の電子機器と送電装置の主要構成図 上記実施の形態2に係るコイルユニットを備えるワイヤレス電力伝送装置の電子機器と送電装置の間での制御回路図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るコイルユニットの平面図、図2は図1のA−A’矢視断面図である。以下、本発明に係るコイルユニットを、ワイヤレス電力伝送装置に適用される平面コイルで具現化した例で説明する。
図1及び図2に示すように、コイルユニット100は、1次側送電コイル又は2次側受電コイルである。
コイルユニット100は、線状導体110の線間が所定の線間隙115となるように、線状導体110をスパイラル状(渦巻き状)の平面曲線状に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、線状導体110の送受電面と反対の面を覆う磁性体シート130と、線状導体110の始端110aに接続された始端端子140と、線状導体110の終端110bに接続された終端端子150と、を備える。
ここで、平面渦巻きコイル111は、線状導体110が巻き回されて形成されたものである。コイルユニット100は、平面渦巻きコイル111の線状導体110の線間に間隙を有する構造であればよい。例えば、コイルユニット100は、線状導体110が被覆されたものであれば、支持体が無くても、それを巻くだけで所定の線間隙が得られる。この場合、支持体である基板120に溝を形成する必要はなくなる。また、本実施の形態における支持体は、基板120及び磁性体シート130であるが、線状導体110の線間に間隙を有する構造であればよく、基板120又は磁性体シート130のいずれか一方で線間を保持しても構わない。
磁性体シート130は、平面渦巻きコイル111の送受電面と反対の面に設けた磁性体層であり、線状導体110が発生する磁界による不要輻射を抑制する。磁性体シート130は、ケイ素鋼板、アモルファス金属などの磁性材料からなる。
コイルユニット100の構成についてより詳細に説明する。
一般的に電力伝送コイルには、数十〜数百kHzの高周波電流が印加される。1本の単線を巻回してコイルを形成した線状導体110に高周波電流を流す場合、近接する2本以上の線状導体110に平行して同じ向きの電流が流れると、導体断面の電流分布は中心軸側に偏った形となり、コイルユニット100の抵抗値が増大し、損失が増大するといういわゆる近接効果が現れやすくなる傾向にある。
(1)コイルユニット100は、線状導体110間に一定の線間隙115を設けることで、線間での近接効果を抑制して抵抗損失を抑える効果を得ることができ、隣り合う導線パターン間での磁束の干渉を抑制することができる。また、線状導体110での抵抗値増大を防ぐことができ、伝送特性のQ値を上げることが可能となり、伝播損失の低減を図ることができる。
(2)コイルユニット100は、コイルを形成する線状導体110の断面最大長さをWk、近接する線状導体110間の間隔をWsとした場合、以下の関係を満たす構成とする。
Wk×0.2≦Ws≦Wk×3.5
線状導体110間の間隔Wsを線状導体110の断面最大長さWkの0.2倍以上で、3.5倍以下とする構成とすることにより、近接効果を抑制する効果と、コイルインダクタンスの低下を抑える効果を両立させることができる。0.2倍よりも短くすると近接効果抑制効果が弱まり、損失抵抗が増加する傾向にある。3.5倍よりも大きくなると、コイルインダクタンスが低下して、Q値を下げてしまう傾向にある。好ましくは0.2倍以上0.4倍以下、さらに好ましくは0.3倍以上0.4倍以下である。
(3)コイルユニット100は、線状導体110間の線間隙115を、内周部よりも外周部の方の間隙を狭めることで、線状導体110の線密度を内周部よりも外周部の方を密とする。
これにより、磁束強度が弱くなりやすい外周部における磁束を強くすることができ、インダクタンスの低下を補えることができる。
以下、本実施の形態のコイルユニット100の具体的な構造について説明する。
図1に示すように、コイルの素線である線状導体110を始端端子140から終端端子150までスパイラル状に巻回して円形状にコイルユニット100を形成した。このとき、コイルユニット100を形成する線状導体110間に一定の線間隙115を保持した形で巻回した。
始端端子140及び終端端子150は、図示しない送電回路部又は受電回路部に電気的に接続される。コイルユニット100から生成される磁束は、紙面に垂直なZ軸方向に向かう。
また、コイルユニット100は、線状導体110の送受電面の方向とは逆の面に磁性体シート130を設ける。
線状導体110は、一定の太さを有する素線1本から構成される場合や、矩形状のものや、細い素線を複数本並べたものや、複数の素線を束ねたリッツ線の構成とすることができる。
図3では、好ましい一つの構成として、正方形のような矩形状の線状導体110を使用した構成を示す。単位断面積当たりの導線の占めうる領域が多くなり、コイルユニット100のインダクタンスを高める効果が得られる。
図3及び図4は、本実施の形態の他のコイルユニットの線状導体の構成を示す断面図である。
図3に示すように、コイルユニット100Aは、正方形のような矩形状の1本の素線からなる線状導体110Aを有する。単位断面積当たりの導線の占めうる領域が多くなり、コイルユニット100Aのインダクタンスを高める効果が得られる。また、線状導体110Aでの抵抗値増大を防ぐ効果が得られる。
また、図4に示すように、コイルユニット100Bは、複数の素線を束ねたリッツ線の線状導体110Bを有する。細い素線を複数本束ねたリッツ線の構成とすることにより、表皮効果の低減を図ることができる。さらに、そのリッツ線として芯線に対して撚り巻回される方向を異ならせた複数の素線を束ねた多層線状導体の構成とすることも好ましい。この構成により、細い素線を複数本束ねたリッツ線において、各素線を流れる電流経路の方向がお互いずれることで、さらに近接効果を抑制することが可能になる。
図5は、本実施の形態の他のコイルユニットの構成を示す断面図である。図1及び図2と同一構成部分には同一符号を付している。
図5に示すように、コイルユニット100Cは、1次側送電コイル又は2次側受電コイルである。
コイルユニット100Cは、線状導体160の線間が内周部よりも外周部の方の間隙を狭めるように、線状導体160を螺旋状(スパイラル状)に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、平面渦巻きコイル111の送受電面と反対の面を覆う磁性体シート130と、線状導体160の始端に接続された始端端子(図示略)と、線状導体160の終端に接続された終端端子(図示略)と、を備える。
コイルユニット100Cは、線状導体160間の線間隙を、内周部よりも外周部の方の間隙を狭める(内周部線間隙115、外周部線間隙116)ことで、線状導体160の線密度を内周部よりも外周部の方を密とする。具体的には、線状導体160の外周部の線間隙Wtsは、線状導体160の内周部の線間隙Wsより密(Wts<Ws)とする。これにより、磁束強度が弱くなりやすい外周部における磁束を強くすることができ、電送効率の低下を補えることができる。
図5において、コイルユニット100Cの最内周側に位置する線状導体160から、コイルユニット100Cの最外周側に位置する線状導体160までの距離をZt、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域において、その領域中の最内周と最外周に位置する線状導体160間の距離をZoとすると、線状導体160の間隙を狭めた外周部Zoが、コイルユニット100Cの最内周に位置する線状導体160から最外周に位置する線状導体160までの距離Ztの0.1倍以上、0.5倍以下とすることが好ましい。前記距離Ztの0.1倍よりも狭い領域であると外周部における磁束を強くする効果が得にくく、0.5倍よりも広い領域とすると、近接効果を抑制する効果が得にくくなる傾向にある。好ましくは0.2倍以上0.4倍以下、さらに好ましくは0.3倍以上0.4倍以下である。
また、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域において、その領域中の線状導体160間の間隔をWtsとすると、外周部の領域における線状導体160間の間隔Wtsは、内周部における線状導体160間の間隔Wsの、0.1倍以上、0.5倍以下とすることが好ましい。0.1倍よりも間隙を短くすると近接効果を抑制する効果が得にくく、0.5倍よりも間隙を長くすると、外周部における磁束を高めて、コイルのQ値を下げない効果が得にくくなる傾向になる。好ましくは0.1倍以上0.3倍以下、さらに好ましくは0.1倍以上0.2倍以下である。
次に、本実施の形態のコイルユニット100の製造方法について説明する。なお、コイルユニット100Cについても同様の製造方法により作製することができる。
まず、磁性体シート130全面にドライフィルムレジストを塗布し、配線パターン以外の部分を熱硬化又は紫外線硬化を施し、エッチング処理により、非箇所を除去する。その後、シリカ微粒子によるサンドブラスト処理することにより、幅0.1〜1mm程度の螺旋状の溝を設けることができる。その溝に線状導体110を挿入し固定する。そして電力電送方向とは逆の面に一定の厚さと透磁率を持つ磁性体シート130を接着等で固定して、コイルユニット100を得ることができる。
また、フェライト基板に一定の深さの凹部を形成するため、その形状の非磁性絶縁体(誘電体等)を未焼成の磁性材料に埋め込み、フェライト基板を焼成する。その後この非磁性絶縁体をサンドブラスト(パウダービーム)、レーザ、エッチング等の処理により除去する。除去された凹の螺旋状パターンに線状導体110を挿入し固定することができる。あるいは、線状導体110を挿入する代わりに、フェライト基板全表面に対して、めっき、蒸着、スパッタ等の処理を行うことによりCu等の導体層を形成する。続いて、凹部の溝のみに導体が残るように表面を研磨して、溝部の導体以外を削除して螺旋状導体を形成してコイル部とする。その後、電力電送方向とは逆の面に一定の厚さと透磁率を持つフェライト磁性粉入りのエポキシ樹脂を、スクリーン印刷法等により磁性体シート130をコイル上に塗布して、熱硬化させ(例えば約150℃)、コイル上に一定の厚さのフェライト磁性粉入りエポキシ樹脂層を形成することができる。
次に、コイルユニット100を、送電装置の1次側送電コイル、又は電子機器の2次側受電コイルとして用いる場合について説明する。なお、コイルユニット100Cを用いる場合も同様である。
図6は、コイルユニット100を、送電装置の1次側送電コイル210と電子機器の2次側受電コイル220として用いた構成を示す断面図である。
図6に示すように、コイルユニット100は、電磁誘導により電力を送電する1次側送電コイル210と、1次側送電コイル210からの電力を受電する2次側受電コイル220と、1次側送電コイル210を収容する送電装置のハウジング230と、2次側受電コイル220を収容する電子機器のハウジング240と、を備える。
1次側送電コイル210は、線状導体110の線間が所定の線間隙115となるように、線状導体110をスパイラル状(渦巻き状)に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、複数のコイルの電力電送面と逆の面を覆う磁性体シート130Aと、を備える。
2次側受電コイル220は、線状導体110の線間が所定の線間隙115となるように、線状導体110をスパイラル状(渦巻き状)に巻回して形成された平面渦巻きコイル111である線状導体110と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、複数のコイルの電力受電面と逆の面を覆う磁性体シート130Bと、を備える。
以上の構成において、送電装置のハウジング230と電子機器のハウジング240とが近接して電磁誘導結合することにより、ワイヤレスで電力伝送を行うことができる。
以下、本発明に係るワイヤレス電力伝送についてより具体的な実施例を挙げて説明する。
[実施例]
図1に示すコイルユニット100を使用してワイヤレス電力伝送を評価した。スイッチング周波数は150kHz、1次側送電コイルと2次側受電コイルとの伝送距離は40mm、送電装置からの送電電力は20Wで行った。
図7は、コイルユニット100の電力伝送効率を測定する回路図である。
図7の測定回路250において、電力伝送効率(η=V×I/V×I)を測定した。
測定回路250は、送電側が定電圧電源251、送電回路252及び1次側送電コイル210を備え、受電側が2次側受電コイル220、受電回路253、及び負荷254を備える。
定電圧電源251により定電圧源供給される電流(I)、電圧(V)を、送電回路252を通じて1次側送電コイル210に送る。そして、電磁誘導により2次側受電コイル220に誘起された電圧を、受電回路253を通じて、電流(I)、負荷254にかかる電圧(V)から電力電送効率を測定した。
図1及び図2に示すコイルユニット100において、エポキシ樹脂の基板120上に螺旋状のパターンの溝120aを形成し、その溝120aに線状導体110を敷置した。線状導体110は、直径0.6mmの銅単線を使用した。コイルを形成する線状導体110の断面最大長さWk、近接する線状導体間の間隔Wsは、表1に記載した。
表1は、実施例1−6と比較例1,2におけるコイル特性を示す。
Figure 2013214614
図8は、コイルユニット100のコイルの抵抗値特性を示す図である。横軸はコイルを形成する線状導体110の断面最大長さWkに対する近接する線状導体110間の間隔Wsの割合(Ws/Wk)、縦軸は各コイルの抵抗値Re[Ω]を示す。
図8に示すように、Ws/Wkの増加に伴い、つまり、線状導体の断面最大長さWkに対して、近接する線状導体間の間隔Wsを大きくするに従い、コイルの抵抗値が減少する傾向にある。近接する線状導体間での近接効果の抑制の効果と考えられる。
図9は、コイルユニット100のQ値を示す図である。横軸はWs/Wk、縦軸は各コイルのQ値を示す。
図9に示すように、Ws/Wkの増加に伴い、コイルのQ値は上昇し、一定のWs/Wkから減少する傾向にある。コイルのQ値はコイルの抵抗とインダクタンスにより影響される値であり、Ws/Wkが小さいときは、コイルのインダクタンス値は高い値を有するが、コイル抵抗が大きいことの影響で小さい値を示し、Ws/Wkが大きくなると、コイル抵抗が減少することによりQ値が増加する傾向にある。さらにWs/Wkが大きくなると、コイルインダクタンスが減少する影響で小さい値を示す。
図10は、コイルユニット100の電送効率を示す図である。横軸はWs/Wk、縦軸は電送効率を示す。
図10に示すように、コイルの電送効率は、コイルのQ値を似た傾向を示している。これらから、Ws/Wkが0.2から3.5の範囲であれば、実用的に最低限満足される65%以上の電送効率を保持することが可能となる。
次に、コイルユニット100Cを用いた場合のコイル特性について説明する。
図5に示すコイルユニット100Cは、エポキシ樹脂の基板120上に螺旋状のパターンの溝120aを形成し、その溝120aに線状導体160を敷置した。線状導体12は直径0.6mmの銅単線を使用した。コイルを形成する線状導体160間に設ける一定の間隙において、コイルの内周部よりも外周部の方の間隙を狭めて、コイルの線密度が内周部の方よりも外周部の方が密とする部分を設けたコイル構成とした。線状導体160の外周部の線間隙Wtsは、線状導体160の内周部の線間隙Wsより密(Wts<Ws)とする。
表2は、各実施例の距離Zt、Zo、その割合Zt/Zo、線間隙Wts、Ws、その割合Wts/Wsを示す。
Figure 2013214614
表2において、Zt[mm]は、コイルユニット100Cの最内周側に位置する線状導体160からコイルの最外周側に位置する線状導体160までの距離、Zo[mm]は、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域において、その領域中の最内周と最外周に位置する線状導体160間の距離、Wts[mm]は線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域において、その領域中の線状導体160間の間隔を示す。Zo、Ztを一定にしてWts[mm]の効果を観察した。
図11は、コイルユニット100Cの抵抗値特性を示す図である。横軸はコイルを形成する近接する線状導体160間の間隔Wsに対する線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域における線状導体160間の間隔Wts[mm]の割合(Wts/Ws)、縦軸は各コイルの抵抗値Re(Ω)を示す。
図11に示すように、Wts/Wsの増加に伴い、つまり、コイルを形成する近接する線状導体160間の間隔Wsに対して、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域における線状導体160間の間隔Wtsを大きくするに従い、コイルの抵抗値がやや減少する傾向にある。
図12は、コイルユニット100CのQ値を示す図である。横軸はWts/Ws、縦軸は各コイルのQ値を示す。
図12に示すように、Wts/Wsの増加に伴い、コイルのQ値は上昇し、一定のWts/Wsから減少する傾向にある。コイルのQ値は、コイルの抵抗とインダクタンスにより影響される値であり、Wts/Wsが小さいときは、コイル抵抗が大きいことが支配的となり、やや低い値を示す。Wts/Wsが増加するに伴い、コイルのインダクタンス値が高く、そしてコイル抵抗が減少することによりQ値が増加する傾向にある。さらにWts/Wsが大きくなると、コイルインダクタンスが減少する影響でやや低下する傾向を示す。
図13は、コイルユニット100Cの電送効率を示す図である。横軸はWts/Ws、縦軸は電送効率を示す。
図13に示すように、コイルの電送効率は、コイルのQ値を似た傾向を示している。これらから、Wts/Wsが0.1〜0.5の一定の範囲でさらに高い電送効率を保持する傾向を示している。
次に、Ws[mm]、Wk[mm]を一定として、Zo[mm]の効果を観察した結果を表3に示す。
Figure 2013214614
図14は、コイルユニット100CのWs[mm]、Wk[mm]を一定とした場合のコイルの抵抗値特性を示す図である。横軸はコイルユニット100Cの最内周側に位置する線状導体160からコイルの最外周側に位置する線状導体160までの距離Zt[mm]に対する、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域における最内周と最外周に位置する線状導体160間の距離Zo[mm]の割合(Zo/Zt)を示す。縦軸は各コイルの抵抗値Re[Ω]を示す。
図14に示すように、Zo/Ztの増加に伴い、つまり、線状導体160の間隙を狭めた外周部の領域が増加するに伴い、コイルの抵抗値がやや増加する傾向にある。
図15は、コイルユニット100CのWs[mm]、Wk[mm]を一定とした場合のQ値を示す図である。横軸はZo/Zt、縦軸は各コイルのQ値を示す。
図15に示すように、Zo/Ztの増加に伴い、コイルのQ値は上昇し、一定のZo/Ztから減少する傾向にある。コイルのQ値は、コイルの抵抗とインダクタンスにより影響される値であり、Zo/Ztが小さいときは、インダクタンスがやや高くなっていないことが支配的となり、やや低い値を示す。Zo/Ztが増加するに伴い、コイルのインダクタンス値が増加し、そしてコイル抵抗の増加が抑えられていることからQ値が増加する傾向にある。さらにZo/Ztが大きくなると、コイル抵抗の増加が支配的になる影響でやや低下する傾向を示す。
図16は、コイルユニット100CのWs[mm]、Wk[mm]を一定とした場合の電送効率を示す図である。横軸はZo/Zt、縦軸は電送効率を示す。コイルのQ値を似た傾向を示している。これらから、Zo/Ztが0.1〜0.5の一定の範囲でさらに高い電送効率を保持する傾向を示している。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、コイルユニット100は、線状導体110の線間が所定の線間隙115となるように、線状導体110をスパイラル状(渦巻き状)に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、を備える。また、コイルユニット100Cは、線状導体160の線間が内周部よりも外周部の方の間隙を狭めるように線状導体160を螺旋状に巻回して形成された平面渦巻きコイル111と、平面渦巻きコイル111を保持する基板120と、を備える。線状導体110の断面最大長さをWk、線状導体110間の間隔をWsとした場合、Wk×0.2≦Ws≦Wk×3.5である。
この構成により、以下の効果を得ることができる。
(1)近接する線状導体同士において、導体断面の電流分布は中心軸側に偏った形となり、コイルの抵抗値が増大しやすい傾向にある。そこで、コイルを構成する線状導体間に一定の間隙を設けることで線間での近接効果を抑制して抵抗損失を抑えることができる。間隙を設けることで放熱性に有利であり、構成的にも簡易で、部品材料の低減を図ることができる。
(2)コイルユニット100Cは、コイルの内周部よりも外周部の方の間隙を狭めて、コイルの線密度が内周部の方よりも外周部の方が密とすることにより、磁束強度が弱くなりやすい外周部における磁束を強くすることができ、インダクタンスの低下を補うことができる。
以上のことから、コイルユニット100、100Cは、高出力のワイヤレス電力伝送に使用しても、電力電送効率の低下を抑えることができ、1次側・2次側コイル間での長距離の電力伝送が可能となる。また、1次側・2次側コイル間に少しの位置ずれがあったとしても、電力電送効率が大きく低下することがないという優れた効果を奏する。
(実施の形態2)
実施の形態1では、コイルユニット100、100Cについて説明した。
実施の形態2は、コイルユニット100、100Cを備えるワイヤレス電力伝送装置について説明する。
図17及び図18は、本発明の実施の形態2のコイルユニットを備えるワイヤレス電力伝送装置の構成を示す図である。図17は、上記ワイヤレス電力伝送装置の電子機器と送電装置の主要構成図である。図18は、上記ワイヤレス電力伝送装置の電子機器と送電装置の間での制御回路図制御回路図である。図6と同一構成部分には同一符号を付している。
図17及び図18に示すように、ワイヤレス電力伝送装置300は、送電装置310と、受電装置である電子機器320と、を含んで構成される。
送電装置310と電子機器320とは、電磁誘導結合することにより、ワイヤレスで電力伝送を行うワイヤレス電力伝送装置を形成する。
<送電装置310>
送電装置310は、電子機器320が載置されて、電子機器320の2次電池321の充電を行う充電装置である。
送電装置310は、1次側送電コイル210と、送電制御部312と、送電回路部313と、を備える。
1次側送電コイル210は、電子機器320の2次電池321の充電を行う際の送電側のワイヤレス電力伝送コイルである。1次側送電コイル210は、本実施例1のコイルユニット100を用いる。
送電制御部312は、1次側送電コイル210へ電力供給とその制御を行う。
<電子機器320>
電子機器320は、受電側の電子機器である。ここでは、電子機器内の負荷として蓄電用の2次電池321を内蔵する電子機器に適用している。
電子機器320は、2次側受電コイル220と、2次電池321と、充電制御回路322と、を含む回路基板を備える。
2次側受電コイル220は、2次電池321の充電を行う際の受電側となる受電側のワイヤレス電力伝送コイルであり、本実施例1のコイルユニット100を用いる。
2次電池321は、端末の動作電力を発生する。
次に、ワイヤレス電力伝送装置300の動作を説明する。
電子機器320の2次側受電コイル220が、送電装置310の1次側送電コイル210に接近することで、両コイルの電磁誘導結合により2次側受電コイル220に交流電圧が誘起される。誘起された交流電圧は、受電回路部323に供給される。
商用電源311である100[V]の交流電圧を、図示しないAC/DCコンバータにより所定の直流電圧に変換し、その直流電圧を所定の周波数の交流電圧を生成して、その生成された交流電圧を送電回路部313に送る。生成された交流電圧は、送電回路部313から1次側送電コイル210に供給され、1次側送電コイル210を所定の共振周波数で発振させる。共振コンデンサの容量は、電力伝送の信号の搬送波周波数F[Hz]と、コイルのインダクタンスから決定することができ、F=1/2π√LC、で与えられる。
一方、電子機器320では、送電装置310の1次側送電コイル210の発振によって2次側受電コイル220に交流電圧が誘起される。誘起された交流電圧は、図示しない整流回路を通じて整流され、平滑回路にて平滑化した直流電圧により2次電池321の充電を行う。
ここで、送電装置310の1次側送電コイル210の発振によって2次側受電コイル220に交流電圧が誘起され2次電池321の充電を行う前に、受電装置である電子機器320が送電装置310の端末載置台に設置されていることを検知する。
まず、送電装置310の端末載置台に電子機器320が置かれ、電子機器320の2次側受電コイル220と送電装置310の1次側送電コイル210とが近接配置される。この近接配置により、負荷インピーダンスが変化して、1次側送電コイル210に電圧又は電流値の変動が生じる。送電制御部312は、上記変動値を予め定めておいた値と比較して、充電対象である電子機器320が存在することを検知する。
同様に、受電側である電子機器320でも、送電装置310の端末載置台に電子機器320が置かれて、2次側受電コイル220と1次側送電コイル210とが近接配置されることで、負荷インピーダンスが変化することにより1次側送電コイル210に生じた電圧又は電流値の変動を検知する。充電制御回路322は、上記変動値を予め定めておいた値と比較して、電子機器320が充電装置である送電装置310の載置台に置かれたことを検知する。
電子機器320が、送電装置310の載置台に置かれる際、コイル同士が適切な近接配置に置かれることにより高効率の電力伝送がなされる。しかし、電子機器320が不適切な位置に置かれると、電力電送効率は低下する傾向にある。そのため、適切な位置関係に置かれているかどうかをユーザに何らかの方法で通知し、適切な位置に置くように促すことが好ましい。
本実施の形態のワイヤレス電力伝送装置300は、両コイル間の少々の位置ずれがあったとしても、電力電送効率が大きく低下することがないため、比較的ラフな位置決めであっても一定の電力電送効率が得られる。
また、本実施の形態のワイヤレス電力伝送装置300は、送電装置310と電子機器320とは、1次側送電コイル210と2次側受電コイル220を介して双方の機器に関する情報信号の伝達が可能である。例えば、1次側送電コイル210と2次側受電コイル220とが近接配置され、そのときの電圧変動を検出して、適切な配置を検知した場合、1次側送電コイル210及び2次側受電コイル220間で各々の機器及び装置の識別情報をやりとりして、互いに相手方の認証を行う。そして、1次側送電コイル210と2次側受電コイル220とが適切な近接配置された検知し、各々の機器及び装置が互いに相手方を認証できた場合に、1次側送電コイル210から2次側受電コイル220に電力伝送が行われ、その伝送された電力により電子機器320の2次電池321の充電が行われる。
次に、送電装置310と電子機器320間でのワイヤレス電力伝送の制御について説明する。
図18に示すように、送電装置310は、送電制御部312、送電回路部313、及び1次側送電コイル210を備える。
商用電源311から供給される交流電圧は、図示しないAC/DCコンバータを通じて所定の直流電圧に変換される。この直流電圧は、送電制御部312を介して送電回路部313へ供給される。
送電回路部313は、少なくともドライバ及び共振回路(いずれも図示略)を有している。ドライバは、送電制御部312による制御によって、AC/DCコンバータからの直流電圧を所定の周波数を有する交流電圧に変換する。共振回路は、コンデンサの容量CとコイルのインダクタンスLからなる共振回路により、ドライバからの交流電圧に応じて共振する。これにより、1次側送電コイル210を所定の共振周波数で発振させる。
また、送電回路部313は、送電制御部312から供給される装置の状態や認証のための情報を含んだ変調信号を電力伝送用の交流信号に重畳するか又は、その情報のみを単独で電子機器320への情報送信も行うことが可能である。
送電制御部312は、送電装置310から電子機器320へ充電電力を伝送する場合には、送電回路部313のドライバを制御し、ドライバから1次側送電コイル210へ所定の周波数の交流電圧を供給させる。また、送電制御部312は、送電装置310の載置台へ電子機器320の接近配置や移動により1次側送電コイル210に発生する電圧又は電流変動を検知する。そして、送電装置310の載置台へ電子機器320の接近配置や移動の検知に基づいて、ドライバから1次側送電コイル210への交流電圧の供給と停止の制御などを行う。さらに、送電制御部312は、送電装置310と電子機器320間での各々の機器状態の情報を送信する変復調回路(図示略)を有している。機器の状態の情報に応じて変調した信号を生成して送信を行うことにより、1次側送電コイル210から、2次側受電コイル220へ情報送信が行われる。
逆に、電子機器320から機器情報の受信を行う場合、電子機器320から送られてきた変調信号を取り出し、変復調回路で変調信号の復調が行われ、電子機器320から送られる情報の受信が行われる。
一方、電子機器320は、2次側受電コイル220、受電回路部323、受電制御部324、充電制御回路322、及び2次電池321を、主に備える。
受電回路部323は、1次側送電コイル210からの電磁誘導により2次側受電コイル220に誘起された交流電圧を直流電圧に変換する整流回路(図示略)と、整流回路から送られた直流電圧を電子機器320の充電で使用される所定電圧に変換するレギュレータ(図示略)から構成される。また送電装置310へ機器状態の情報を送るための2次側受電コイル220の共振回路とドライバ(いずれも図示略)を備えている。
レギュレータにより、所定電圧に変換された直流電圧は、受電制御部324に送られる。受電制御部324は、受電回路部323が受電した電力を、充電制御回路322へ送り、2次電池321の充電を行う。また、受電制御部324は、電子機器320の機器状態、例えば温度上昇、2次電池321の充電状態、2次側受電コイル220に発生する電圧変動等を検出する。さらに、受電制御部324は、送電装置310へ機器情報に応じた変調した信号を受電回路部323へ送る変復調回路(図示略)を備える。
受電回路部323の発振回路は、電子機器320から送電装置310へ情報伝送を行う際、ドライバは受電制御部324により、共振回路を共振させることにより、2次側受電コイル220を所定の共振周波数で発振させる。ドライバは、受電制御部324から供給される情報送信用の変調信号を送信する。
送電装置310と電子機器320間での情報信号の送受信は、単純なビット通信でもあってもよいし、コード化通信であってもよい。
また、本実施の形態では、送電装置310は、負荷インピーダンスの変化に基づく電圧値が予め定めた所定の電圧値にならなかった時や、相互の機器間での識別認証ができなかった時は何らかの異常な状態にあるものとして、1次側送電コイル210への電力供給を行わないように制御される。
また、本実施の形態では、1次側送電コイル210と2次側受電コイル220の両コイルが、電磁誘導結合により2次側受電コイル220に交流電圧が誘起され、受電回路部323に供給され、電子機器320の2次電池321の充電が行われている場合、送電装置310と電気機器2との間で、1次側送電コイル210及び2次側受電コイル220を介して2次電池321の充電情報の送信が行われる。例えば、2次電池321の充電の継続が必要な場合は、1次側送電コイル210からの電力伝送を継続する。また、2次電池321の充電が完了した場合は、電力伝送を停止する。また何らかの異常を示す情報が供給されたような場合にも電力伝送を停止する制御を行う。
なお、本実施の形態では、コイルユニットを充電装置及び電子機器、またワイヤレス電力伝送装置に用いた例について説明したが、コイルユニットは、携帯端末等どのような電子機器に適用してもよい。電磁誘導により非接触で電力を伝送する機器であれば、どのような装置でもよく、例えば携帯電話機等の携帯端末装置に適用してもよい。当然のことながら、コイルユニットは、送電コイル又は受電コイルのいずれであってもよい。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。
また、上記各実施の形態では、コイルユニット及び電力伝送装置という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、コイルユニットは平面コイル、送電コイル又は受電コイル、電力伝送装置はワイヤレス電力伝送装置、非接触電力伝送システム等であってもよい。
さらに、上記コイルユニットを構成する各部、例えば線状導体、磁性体シート等の種類・形状、取付方法などは前述した実施の形態に限られない。また、線状導体は、スパイラル状に巻回して形成されていればよく、形状は円形のほか、矩形を含む多角形でもよい。
本発明のコイルユニット及び電力伝送装置は、例えば充電装置などの送電装置に受電対象物である電子機器等を着脱可能に装着又は接近させ、送電装置から電子機器等に対して電磁誘導により非接触で電力伝送するためのコイルユニット及びコイルユニットを備える電力伝送装置全般に適用することが可能である。
100、100A、100B、100C コイルユニット
110、160 線状導体
111 平面渦巻きコイル
115 線間隙(内周部線間隙)
116 外周部線間隙
120 基板
130 磁性体シート
140 始端端子
150 終端端子
210 1次側送電コイル
220 2次側受電コイル
300 ワイヤレス電力伝送装置
310 送電装置
312 送電制御部
313 送電回路部
320 電子機器
321 2次電池
322 充電制御回路
323 受電回路部
324 受電制御部

Claims (6)

  1. 線状導体の線間が所定の線間隙となるように、前記線状導体をスパイラル状に巻回して形成された平面コイルと、
    前記平面コイルの線間隙が保たれた状態で支持する支持体と、
    を備えるコイルユニット。
  2. 前記線状導体の断面最大長さをWk、前記線状導体間の間隔をWsとした場合、以下の関係を満たす、
    Wk×0.2≦Ws≦Wk×3.5
    請求項1記載のコイルユニット。
  3. 前記線状導体間の前記線間隙は、前記平面コイルの内周部より外周部の間隙が狭い、請求項1記載のコイルユニット。
  4. 前記平面コイルの送受電面と反対の面を覆う磁性体シートを備える、請求項1記載のコイルユニット。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコイルユニットを用いて構成され、前記平面コイルの磁性体との対向面とは反対側の面が送電側の面に配置された送電コイルと、該送電コイルに電力を供給する送電部と、
    を含む電力伝送装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のコイルユニットを用いて構成され、前記平面コイルの磁性体との対向面とは反対側の面が受電側の面に配置された受電コイルと、該受電コイルで受電された電力を出力する受電装置と、
    を含む電力伝送装置。
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