JP2013214556A - ウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

ウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Naohiro Takazawa
直裕 高澤
Yoshiaki Takemoto
良章 竹本
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Abstract

【課題】ウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法において、簡素な構成により回路形成済みのウェハを良好に接合することができ、信頼性を向上することができるようにする。
【解決手段】回路4A、4Bと、回路4A、4Bに電気的に接続された電極2A、2Bとを有するウェハ1A、1Bが積層されたウェハ積層体1であって、ウェハ1A、1Bは、互いの対向面にそれぞれ表面酸化膜3aを備え、電極2A、2Bは、表面酸化膜3aに埋め込まれ一端が回路4A、4Bの配線4aと電気的に接続された埋め込み電極部2a、2dと、埋め込み電極部2a、2dの他端に積層され表面酸化膜3aよりも突出する位置に設けられた接続電極部2b、2eと、を備え、ウェハ1A、1Bは、接続電極部2b、2eにおいて互いに接合されているものを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法に関する。例えば、ダイシングすることにより積層型固体撮像素子を製造することができるウェハ積層体、これにより製造された積層型固体撮像素子として機能する半導体装置およびその製造方法に関する。
半導体デバイスウエハ同士を電気的に接続する方法として、半田バンプや金属バンプを用いて加熱や圧着して接続する方法がある。また、異方導電性接着材料などの樹脂を用いて加熱接着により接続する方法がある。これらは半導体チップ同士の実装技術として実用化されている。
また、特許文献1には、第1の素子および第2の素子を厚さ方向に上下に配設して電気的に接続してなる半導体装置であって、該第1の素子上に変形可能なマイクロスプリングが設けられ、該マイクロスプリングによって該第1の素子および該第2の素子を電気的に接続してなることを特徴とする半導体装置が記載されている。
特開2003−298012号公報
しかしながら、上記のような従来のウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法には、以下のような問題があった。
半田バンプを用いた半田接続方法は、半田を溶かして接続するため300℃前後まで加熱する必要があるため、素子へのダメージを与えるおそれがあるという問題がある。これを避けるためには、加熱時間等の管理を厳重に行う必要があり、製造工程が複雑になるという問題がある。
さらに、デバイスの小型化の要求によって、接続電極のピッチが狭ピッチになってくると、接続時の電極同士がショートしたり、ウェハ接合時の合わせズレが発生してショートしたりするおそれがあるという問題がある。また、現在の半田バンプ形成技術では数μmの半田バンプを形成するのは難しい。
また、金属バンプを用いた加熱圧着による接続方法は、上記の半田バンプを用いた半田接続方法と同じく、加熱時に素子へのダメージを与えるおそれがある。また、圧着接合であるから、圧着時の圧力によって素子へのダメージを与えるおそれもある。
このように加熱や圧着により素子にダメージが加わると、素子の特性の劣化や信頼性の低下を招くおそれがある。
また、いずれの場合にもバンプの高さバラつきにより接合時に接続ムラや加圧ムラが発生し、これらも素子へのダメージを与える可能性がある。
また、異方導電性接着材料を用いた接着による接続方法は、接着剤樹脂を硬化させる必要があるため、他の接続方法と同じように温度上昇によって素子にダメージを与えるおそれがあるという問題がある。また、接着剤樹脂の材料によっては、耐熱性が劣るため接合後の熱工程に耐えられない、あるいは、導電性を付与するために混ぜている導電性フィラーによって電極同士がショートしてしまうおそれがある、等の問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、マイクロスプリングを形成して電気的に接続するため、構造が複雑になり、製造工程も複雑になってしまうというという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、簡素な構成により回路形成済みのウェハを良好に接合することができ、信頼性を向上することができるウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、複数の回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体であって、前記複数のウェハのうち互いに対向する少なくとも一対は、互いの対向面にそれぞれ酸化膜を備え、前記電極は、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を備え、前記互いに対向する少なくとも一対のウェハは、前記接続電極部において互いに接合されていることを特徴とするウェハ積層体構成とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のウェハ積層体において、前記接続電極部は、前記互いに対向するウェハのうちの一方に設けられた接続電極部の電極サイズが、前記互いに対向するウェハのうちの他方に設けられた接続電極部の電極サイズより小さい構成とする。
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載のウェハ積層体において、前記埋め込み電極部の他端が、前記酸化膜の表面と同じ高さもしくは前記酸化膜の内部側に形成され、前記接続電極部のみが、前記酸化膜から突出されている構成とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載のウェハ積層体において、前記互いに対向する少なくとも一対のウェハは、前記回路のそれぞれの外周側において少なくとも前記回路部を切り離すスクライブラインを含む領域で、前記酸化膜が互いに接合されていることを特徴とする構成とする。
請求項5に記載の発明では、回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有するチップが積層された半導体装置であって、前記複数のチップのうち互いに対向する少なくとも一対は、互いの対向面にそれぞれ酸化膜を備え、前記電極は、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を備え、前記互いに対向する少なくとも一対のチップは、前記接続電極部において接合されているとともに、前記回路の外側において前記酸化膜が互いに接合されている構成とする。
請求項6に記載の発明では、複数の回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体を形成するウェハ積層体形成工程と、前記ウェハ積層体をダイシングするダイシング工程とを有する半導体装置の製造方法であって、前記ウェハ積層体形成工程は、前記複数の回路と、該複数の回路を被覆する酸化膜とを有し、前記電極が、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を有する第1のウェハを形成する第1のウェハ形成工程と、前記複数の回路と、該複数の回路を被覆する酸化膜とを有し、前記電極が、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられ、前記第1のウェハの接続電極部と対向可能な位置に形成された接続電極部と、を有する第2のウェハを形成する第2のウェハ形成工程と、前記第1のウェハと前記第2のウェハとそれぞれの接続電極側で互いに対向させ、それぞれの前記接続電極部において互いに接合して、前記ウェハ積層体の少なくとも一部を構成する前記第1のウェハと前記第2のウェハとの積層体を形成するウェハ接合工程と、を備える方法とする。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのうちの一方の接続電極部の電極サイズは、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのうちの他方の接続電極部の電極サイズよりも小さい方法とする。
請求項8に記載の発明では、請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法において、前記第1のウェハ形成工程および前記第2のウェハ形成工程は、それぞれウェハの表面に層間酸化膜および配線を積層させて前記複数の回路を形成する回路形成工程と、前記回路が形成されたウェハの表面に酸化膜を形成する酸化膜被覆工程と、前記配線に重なる前記酸化膜をエッチングして前記電極の一部を埋め込むための埋め込み穴部を形成する埋め込み穴部形成工程と、前記埋め込み穴部に金属を充填して、前記電極の一部を構成する埋め込み電極部を形成する埋め込み電極部形成工程と、前記埋め込み電極部の表面に金属による層膜を形成して、前記酸化膜から突出する位置に前記電極の他部分を構成する接続電極部を形成する接続電極部形成工程と、を備える方法とする。
請求項9に記載の発明では、請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、前記埋め込み電極部形成工程と前記接続電極形成工程との間に、前記酸化膜および前記埋め込み電極部の表面を研磨加工により平坦化する表面平坦化工程を備える方法とする。
請求項10に記載の発明では、請求項6〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記ウェハ接合工程では、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのそれぞれの前記接続電極部および前記酸化膜に表面活性化処理を施した後に互いに当接させて表面活性化接合させる方法とする。
請求項11に記載の発明では、請求項10に記載の半導体装置の製造方法において、前記ウェハ接合工程では、接合させる部位を加熱してから接合させる方法とする。
請求項12に記載の発明では、請求項6〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記ウェハ接合工程では、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハを、それぞれの前記接続電極部と反対側のウェハ表面全域を押圧して接合させる方法とする。
請求項13に記載の発明では、請求項6〜12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、前記ダイシング工程では、前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのそれぞれの前記酸化膜が接合された領域の内側でダイシングする方法とする。
本発明のウェハ積層体、半導体装置およびその製造方法によれば、ウェハの対向面に酸化膜を設けて、この酸化膜から突出する位置に接続電極部を設け、この接続電極部を互いに接合するため、簡素な構成により回路形成済みのウェハを良好に接合することができ、信頼性を向上することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態のウェハ積層体の一部を示す模式的な平面図、およびそのA−A断面図である。 本発明の実施形態の半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法の工程フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法の第1のウェハ形成工程および第2のウェハ形成工程の工程フローを示すフローチャートである。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第1のウェハ形成工程の模式的な工程説明図である。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第1のウェハ形成工程の図4に続く工程の模式的な工程説明図である。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第2のウェハ形成工程の模式的な工程説明図である。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第2のウェハ形成工程の図6に続く工程の模式的な工程説明図である。 本発明の実施形態の半導体装置の製造方法におけるウェハ接合工程の模式的な工程説明図である。 ウェハの押圧時の変形の様子を示す模式図である。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
本発明の実施形態のウェハ積層体および半導体装置について説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態のウェハ積層体の一部を示す模式的な平面図である。図1(b)は、図1(a)におけるA−A断面図である。図2は、本発明の実施形態の半導体装置の構成を示す模式的な断面図である。
なお、各図面は模式図であるため、形状や寸法は誇張されている(以下の図面も同様)。
図1(a)、(b)に一部を示すように、本実施形態のウェハ積層体1は、シリコンウェハからなる基板部1a上に複数の回路4Aが形成されたウェハ1A(互いに対向するウェハのうちの一方、第1のウェハ)と、他のシリコンウェハの基板部1a上に複数の回路4Bが形成されたウェハ1B(互いに対向するウェハのうちの他方、第2のウェハ)とを備える。
シリコンウェハの大きさや厚さは特に限定されない。ただし、シリコンウェハの厚さが厚すぎると、後述する接合部5を形成しにくくなるおそれがあるため、例えば、500μm〜750μm程度の厚さとすることが好ましい。
回路4A、4Bは、それぞれ2方向(図1(a)の横方向および縦方向)の格子状に配列されており、互いに対向可能な位置関係に形成されている。回路4A、4Bの平面視の形状は特に限定されないが、本実施形態では、一例として略矩形状(矩形状を含む)の領域内に形成されている。
互いに隣り合う回路4Aの配列間隔は、図1(a)に示すように、例えば、横方向がd、縦方向がdとされている。
配列間隔d(d)は、例えば、ダイシングブレードやレーザなどを用いたダイシング手段(図示略)によってチップに切り離すために予め設定されたスクライブラインS(S)のライン幅dよりも広い間隔になっている。また、互いに隣り合う回路4Bも同様である。
ここで、スクライブラインS、Sのライン幅は、例えば、ダイシンブブレードの刃幅やレーザダイシング時のスクライブ幅から決まる除去加工に必要な幅である。
本実施形態では、スクライブラインS(S)は、回路部4A(4B)の配列間隔d(d)の略中心を通る直線上に設定されている。
各回路4A、4Bには、図1(b)に示すように、それぞれウェハ1A、1Bの片面側の表面に突出する複数の電極2A、2Bが電気的に接続されている。
各電極2A、2Bは、回路4A、4Bを互いに対向させたときに、各電極2A、2Bの突出方向の先端が互いに対向可能な位置に設けられている。
また、電極2A、2Bが突出されるウェハ1A、1Bの表面(対向面)には、少なくともスクライブラインS、Sに重なる位置で、それぞれスクライブラインS、Sよりも広い領域にSiOによる表面酸化膜3a(酸化膜)が形成されている。
なお、ウェハ積層体1の外表面には、例えば、回路部4をボンディングするための、接続電極が設けられているが、図1(a)、(b)では図示を省略している(図2も同様)。
ウェハ積層体1は、このような構成のウェハ1A、1Bを積層し、電極2A、3Aの突出方向の先端同士を当接して貼り合わせた積層体になっている。
また、ウェハ積層体1では、積層されたウェハ1A、1BのスクライブラインS、Sに重なる領域において、互いに対向する表面酸化膜3a同士が当接して接合されており、これにより、ウェハ積層体1内には、スクライブラインS、Sに沿う格子状の接合部5が形成されている。
このため、ウェハ積層体1において、各回路4A、4Bは、電極2A、2Bを介して電気的に接続されて積層されており、全体として回路部4を構成している。
また、ウェハ積層体1において、各回路部4および電極2A、2Bは、接合部5によって外側から囲まれており、ウェハ1Aの表面酸化膜3aとウェハ1Bの表面酸化膜3aとの間に、接合部5によって封止された空隙部6が形成されている。
回路部4を構成する回路4A、4Bの種類は、半導体装置を形成するための回路であれば特に限定されないが、本実施形態では、一例として、CMOS型固体撮像装置を構成する回路(固体撮像装置回路)としている。また、回路4A、4Bは、一方のみが固体撮像装置回路であって、他方は固体撮像装置回路に付随する他の電気回路であってもよい。
回路部4の層構成は、形成する回路の種類により適宜の構成を採用することができる。
例えば、図1(b)に示すように、回路4A、4Bごとに、基板部1a上に拡散層(図示略)を設け、この拡散層上に、適宜の回路を形成する複数の配線4aを、層間絶縁膜である層間酸化膜3bを介して多層に配置し、各配線4a同士をビア4bによって電気的に接続した多層回路構成を採用することができる。
本実施形態では、表面酸化膜3aは、層間酸化膜3bおよび配線4aの最表層の全体に形成されており、各表面酸化膜3aから電極2A、2Bが突出されている。
以下では、ウェハ1Aにおける表面酸化膜3aおよび層間酸化膜3bを酸化膜層3A、ウェハ1Bにおける表面酸化膜3aおよび層間酸化膜3bを酸化膜層3Bと称する。
電極2A(2B)は、配線4aに接続された金属からなる。
電極2A(2B)の形状としては、接続される配線4a上に立つ円柱、角柱、多角柱等の柱状形状、または、これらの柱状形状にテーパがついた形状を採用することができる。
電極2A(2B)の材質としては、表面活性化接合が可能な金属であれば、適宜の金属を採用することができる。
電極2A(2B)は、本実施形態では、表面酸化膜3aに埋め込まれ、一端が回路4A内の配線4aと電気的に接続された埋め込み電極部2a(2d)と、埋め込み電極部2a(2d)の他端に積層され表面酸化膜3aよりも突出する位置に設けられた接続電極部2b(2e)とを備える。
接続電極部2b、2dは、ウェハ積層体1において互いに接合され、これにより、ウェハ1A、1Bが互いに接合されている。
埋め込み電極部2a(2d)は、一例として、表面酸化膜3aに形成された円柱状の貫通孔の形状に沿う円柱状とされている。また、接続電極部2b(2e)は、埋め込み電極部2a(2d)の他端の円形状の表面に成膜されることにより、埋め込み電極部2a(2d)の他端と同形状またはわずかに大きな外径を有する平面視円形の形状に形成されている。
なお、埋め込み電極部2a(2d)は、テーパ付きの円柱状であってもよいが、本実施形態では後述するように埋め込み穴部に金属を充填して形成する。このため、効率的に充填できるように配線4aから離間するにつれて拡径するテーパ形状が好ましい。
また、本実施形態では、電極2A、2Bを接合したときに、ある程度の位置ずれが発生しても隣り合う他の電極と接触することがないように、電極2Aの接続電極部2bの電極サイズ(外径)よりも、電極2Bの接続電極部2eの電極サイズ(外径)が小さくなっている。
例えば、接続電極部2b、2eの電極表面2c、2fの外径をそれぞれD2A、D2B(ただし、D2A>D2B)とし製造誤差はないものとすると、接合時の配置誤差により、Δ=(D2A−D2B)/2以内の位置ずれが発生しても、接続電極部2eの表面全体が、接続電極部2bの表面と対向する。このため、一定の電気抵抗による電気的な接続が可能となる。
また、接続電極部2eが接続電極部2bの範囲外に飛び出さないため、隣り合う他の接続電極部2bと接触してショートを起こすこともない。
実際には、接続電極部2b、2dの形成位置には、製造誤差があるため、接続電極部2b、2eの外径は、このような製造誤差も考慮して適宜設定する。
電極2A(2B)の表面酸化膜3aからの突出量は、接合部5を形成したときに、基板部1aおよび酸化膜層3A(3B)の変形量が許容限度内となり、回路4A(4B)の内部応力が許容限度内となる寸法に設定する。
本実施形態では、埋め込み電極部2a(2d)は表面酸化膜3aの厚さの範囲に形成されているため、表面酸化膜3aから突出するのは、接続電極部2b(2e)のみになっている。このため、埋め込み電極部2a(2d)において、配線4aおよび接続電極部2b(2e)と接続している表面を除く表面は、表面酸化膜3aによって被覆されている。
接続電極部2b(2e)の中心軸に沿う断面形状は、表面酸化膜3aよりも凸となる形状であれば、特に限定されない。例えば、矩形状断面や、凸状の湾曲面が可能である。また、埋め込み電極部2a(2d)の他端が凹面である場合には、紡錘型の断面型状が好ましい。
なお、図1(b)には、接続電極部2b(2e)の一例として、埋め込み電極部2a(2d)の他端の外形よりもわずかに大きな外形を有する中心軸に沿う断面形状が矩形状の形状が図示されているが、上記のように本実施形態の接続電極部2b(2e)の形状はこれに限定されるものではない。
埋め込み電極部2a(2d)の材質は、配線4aおよび接続電極部2b(2e)との接合強度が良好な適宜の金属を採用することができる。例えば、配線4aがアルミニウム(Al)の場合には、安価なニッケル(Ni)を好適に採用することができる。
また、接続電極部2b(2e)の材質は、埋め込み電極部2a(2d)との接合強度が良好であって、後述する表面活性化処理が容易な適宜の金属を採用することができる。例えば、埋め込み電極部2a(2d)がNiの場合には、金(Au)が好適である。Auは、表面酸化被膜が形成されないため表面活性化処理が容易である。
このようなウェハ積層体1を、スクライブラインS、Sに沿ってダイシングすることにより、図2に示す固体撮像素子11(半導体装置)が製造される。
固体撮像素子11は、ウェハ1Aが切り離されたチップ11Aと、ウェハ1Bが切り離されたチップ11Bとが、各電極2A、2Bおよび接合部15によって接合された構造を有する。すなわち、チップ11Aの内面を構成する表面sと、チップ11Bの内面を構成する表面sとは、それぞれ、ウェハ積層体1から切断された表面酸化膜3aの表面によって形成されている。また、チップ11A、11Bの外周には、ダイシングによる切断面C、Cが形成されている。
接合部15は、ウェハ積層体1がスクライブラインS、Sに沿って切断され、スクライブラインS、Sよりも広い範囲に形成された接合部5が切断された残りの部分である。このため、接合部15は、接続電極部2b、2eおよび回路部4を囲んで閉じており、表面s、s間の空隙部6を封止している。
次に、このような構成の固体撮像素子11の製造方法について説明する。
図3は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法の工程フローを示すフローチャートである。図4は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法の第1のウェハ形成工程および第2のウェハ形成工程の工程フローを示すフローチャートである。図5(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第1のウェハ形成工程の模式的な工程説明図である。図6(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第1のウェハ形成工程の図5(c)に続く工程の模式的な工程説明図である。図7(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第2のウェハ形成工程の模式的な工程説明図である。図8(a)、(b)、(c)は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法における第2のウェハ形成工程の図7(c)に続く工程の模式的な工程説明図である。図9は、本発明の実施形態の半導体装置の製造方法におけるウェハ接合工程の模式的な工程説明図である。図10は、ウェハの押圧時の変形の様子を示す模式図である。
固体撮像素子11を製造するには、図3に示すように、ウェハ積層体形成工程S1、およびダイシング工程S2を、この順に行う。
ウェハ積層体形成工程S1は、ウェハ積層体1を形成する工程であり、ウェハ1Aを形成する第1のウェハ形成工程S11と、ウェハ1Bを形成する第2のウェハ形成工程S12と、ウェハ1A、1Bを接合してウェハ積層体1を形成するウェハ接合工程S13とを備える。
ただし、第1のウェハ形成工程S11と、第2のウェハ形成工程S12との順序はこれに限定されるものではなく、逆の順序で行ってもよいし、それぞれを並行して行ってもよい。
第1のウェハ形成工程S11は、図4に示すように、回路形成工程S21、酸化膜被膜工程S22、埋め込み穴部形成工程S23、埋め込み電極部形成工程S24、表面平坦化工程S25、および接続電極部形成工程S26を備える。
回路形成工程S21は、図5(a)に示すように、シリコンウェハからなる基板部1aの表面に層間酸化膜3bおよび配線を積層させて複数の回路4Aを形成する工程である。ただし、図5(a)では、1つの固体撮像素子11に対応する回路4Aのみを図示している(以下の図面も同様)。
回路4Aは、周知の半導体製造プロセスを用いて形成する。
すなわち、基板部1a上に必要な回路構成に対応する拡散層(図示略)を形成した後、層間酸化膜3bの形成、パターニング、エッチング、ビア4bおよび配線4aの形成、といったプロセスを繰り返して多層回路を形成する。
このとき、回路4Aが形成されたウェハの表面には、層間酸化膜3bの最表層である表面s3bと、一部の配線4aとが露出されている。
以上で、回路形成工程S21が終了する。
次に、酸化膜被膜工程S22を行う、本工程は、回路4Aが形成されたウェハの表面に表面酸化膜3aを形成する工程である。
すなわち、図5(b)に示すように、プラズマCVD法等によって、表面s3bおよび露出された配線4a上に、表面酸化膜3aを形成し、表面s3bおよび露出された配線4aを被覆する。これにより、ウェハの最表面は、表面酸化膜3aの表面s3a1で構成される。
以上で、酸化膜被膜工程S22が終了する。
次に、埋め込み穴部形成工程S23を行う。本工程は、配線4aに重なる表面酸化膜3aをエッチングして電極2Aの一部である埋め込み電極部2aを埋め込むための埋め込み穴部12aを形成する工程である。
埋め込み穴部12aの形状は、埋め込み電極部2aの外形に対応する穴形状であり、表面s3a1から埋め込み電極部2aが電気的に接続する配線4aの表面に到るまで表面酸化膜3aを貫通している。すなわち、埋め込み穴部12aは、配線4a上の円筒状の開口を形成している。本実施形態では、埋め込み穴部12aは、直径D2Aの円筒穴からなる。
また、埋め込み穴部12aは、その中心が埋め込み電極部2aの形成位置の中心に合致する位置に形成される。
なお、本実施形態では一例として、電極2Aが層間酸化膜3bの最表層に形成された配線4aに接続するものとして説明するが、層間酸化膜3bの中間部に配置された配線4aと直接接続するようにしてもよい。この場合、表面酸化膜3aに加えて、配線4aに到達するまでの間の層間酸化膜3bもエッチングする。
本工程におけるエッチング方法は、表面酸化膜3aをエッチングできれば特に限定されない。例えば、埋め込み穴部12aのパターンニングは、ホトリソグラフィで行い、エッチングに関しては、ウエットエッチング、ドライエッチング、ミリング方法などで行うことが可能である。
以上で、埋め込み穴部形成工程S23が終了する。
次に、埋め込み電極部形成工程S24を行う。本工程は、図6(a)に示すように、埋め込み穴部12aに金属Mを充填して、電極2Aの一部を構成する埋め込み電極部2aを形成する工程である。
金属Mの充填方法としては、例えば、電解メッキ法、無電解メッキ法、スパッタ法、CVD(化学気相成長)法、蒸着法などを挙げることができる。
本実施形態では、埋め込み電極部2aの材質としてNiを採用しているため、金属MとしてNiを充填する。このようにして、必要な高さまで充填を続ければ埋め込み電極部2aが形成される。ただし、本実施形態では、接続電極部2bの高さのばらつきを低減して、略均等な高さに形成するため、表面平坦化工程S25を備える。このため、本工程では、埋め込み電極部2aが埋め込み穴部12aの上方に突出し、表面s3a1を超えて盛り上がるように充填する。これにより、金属Mが埋め込み穴部12a全体に確実に充填される。
以上で、埋め込み電極部形成工程S24が終了する。表面s3a1から突出する表面s2a1が形成される。
次に、表面平坦化工程S25を行う。本工程は、表面酸化膜3aおよび埋め込み電極部形成工程S24で形成した埋め込み電極部2aの表面s3a1、s2a1を研磨加工により平坦化する工程である。
すなわち、図6(b)に示すように、表面s3a1と、表面s3a1から突出された埋め込み電極部2aとを研磨加工して、互いに略整列させる(整列する場合も含む)。これにより、表面酸化膜3aの表面s3a2と、これに略整列する埋め込み電極部2aの表面2a2とが形成される。
ここで、「略」整列すると述べたのは、表面酸化膜3aと金属Mとの耐研磨性の違いにより、埋め込み電極部2aの研磨後の表面s2a2が、表面s3a2に対する凸部または凹部になる可能性があるためである。発生する凹凸量は、表面酸化膜3a、金属Mの材質、埋め込み電極部2aの大きさ、研磨条件等によって決まるため、例えば、予め実験を行うなどして精度よく推定することが可能である。また、凹凸量は実測することも可能である。
研磨加工方法としては、特に限定されないが、例えば、ケミカル・メカニカル・ポリッシュ(CMP)、バイト切削とCMPとを両方を用いる方法などの例を挙げることができる。本実施形態では、CMPを採用している。
以上で、表面平坦化工程S25が終了する。
次に、接続電極部形成工程S26を行う。本工程は、図6(c)に示すように、表面平坦化工程S25で形成された埋め込み電極部2aの表面s2a2に金属にMよる層膜を形成して、表面酸化膜3aから突出する位置に電極2Aの他部分を構成する接続電極部2bを形成する工程である。
本実施形態では、金属Mとして、Auを採用している。
金属Mの成膜方法としては、微小な膜厚を有する層膜を形成することができれば特に限定されない。特に好適な成膜方法としては、例えば、無電解メッキ法、スパッタ法、CVD(化学気相成長)法、蒸着法などを挙げることができる。
接続電極部2bとして必要な突出量は予め決まっているため、本工程における成膜量は、表面s3a2に対する表面s2a2の凹凸量に応じて適宜設定することができる。
以上で、接続電極部形成工程S26が終了する。
このようにして、ウェハ1Aが形成され、第1のウェハ形成工程S11が終了する。
次に、図3に示すように、第2のウェハ形成工程S12を行う。本工程は、上記第1のウェハ形成工程S11が、回路4A、電極2Aを形成するのに対して、回路4B、電極2Bを形成する点が異なるのみで、上記記第1のウェハ形成工程S11と略同様にして行うことができる。
すなわち、第2のウェハ形成工程S12は、図4に示すように、上記第1のウェハ形成工程S11と略同様の回路形成工程S21、酸化膜被膜工程S22、埋め込み穴部形成工程S23、埋め込み電極部形成工程S24、表面平坦化工程S25、および接続電極部形成工程S26を備える。
以下、上記第1のウェハ形成工程S11と異なる点を中心に説明する。
第2のウェハ形成工程S12における回路形成工程S21は、図7(a)に示すように、回路4Aに代えて、回路4Bを形成する点のみが異なる。
次に行う第2のウェハ形成工程S12における酸化膜被膜工程S22は、図7(b)に示すように、第1のウェハ形成工程S11における酸化膜被膜工程S22と同様な工程である。
次に行う第2のウェハ形成工程S12における埋め込み穴部形成工程S23は、図7(c)に示すように、第1のウェハ形成工程S11における酸化膜被膜工程S22で形成する埋め込み穴部12aに代えて、埋め込み穴部12dを形成する点のみが異なる。
埋め込み穴部12dの形状は、埋め込み電極部2dの外形に対応する穴形状であり、表面s3a1から埋め込み電極部2dが電気的に接続する配線4aの表面に到るまで表面酸化膜3aを貫通している。すなわち、埋め込み穴部12dは、配線4a上の円筒状の開口を形成している。本実施形態では、埋め込み穴部12dは、直径D2Bの円筒穴からなる。
また、埋め込み穴部12dは、その中心が埋め込み電極部2dの形成位置の中心に合致する位置に形成される。また、埋め込み穴部12dが、最表層以外の配線4a上に設けられてもよいことは、第1のウェハ形成工程S11における酸化膜被膜工程S22と同様である。
続けて行う第2のウェハ形成工程S12における埋め込み電極部形成工程S24、表面平坦化工程S25、および接続電極部形成工程S26では、埋め込み電極部2a、接続電極部2bに代えて、埋め込み電極部2d、接続電極部2eが形成される点が異なる。
すなわち、埋め込み電極部形成工程S24では、図8(a)に示すように、埋め込み穴部12dに金属Mを充填して、表面酸化膜3aの表面s3a1上に表面s2d1が突出する埋め込み電極部2dを形成する。
また、表面平坦化工程S25では、図8(b)に示すように、研磨加工を行って、表面酸化膜3aおよび埋め込み電極部2dの平坦化を行い、埋め込み電極部2d上に、表面酸化膜3aの表面s3a2と略整列する表面s2d2を形成する。
また、接続電極部形成工程S26では、図8(c)に示すように、埋め込み電極部2dの表面s2d2上に金属Mによって接続電極部2eを成膜する。
このようにして、ウェハ1Bが形成され、第2のウェハ形成工程S12が終了する。
次に、ウェハ接合工程S13を行う。本工程は、ウェハ1Aとウェハ1Bとの積層体を形成する工程である。本実施形態では、ウェハ1Aにおける接続電極部2bの電極表面2c、表面酸化膜3aの表面s3a2と、ウェハ1Bにおける接続電極部2eの電極表面2f、表面酸化膜3aの表面s3a2とに、それぞれ表面活性化処理を施した後に、それぞれを互いに当接させて表面活性化接合させることにより、ウェハ1A、1Bを接合して、ウェハ積層体1を形成する。
まず、ウェハ1A、1Bにおける電極表面2c、表面s3a2と、電極表面2f、表面s3a2とを、真空状態で表面活性化処理する。
表面活性化方法としては、例えば、イオンガンビーム法やプラズマ照射法などを採用することができる。ここで、表面酸化膜3aにおける表面活性化範囲は、表面酸化膜3aの全面であってもよいが、少なくとも接合を行う部位が表面活性化されていればよい。
これにより、電極表面2c、表面s3a2、電極表面2f、表面s3a2上の不純物や被膜などが除去され、表面活性化される。
次に、図9に示すように、それぞれ表面活性化されたウェハ1A、1Bを、真空チャンバー内で、電極2A、2B同士が接続電極部2b、2eにおいてそれぞれ対向する位置関係に配置する。
そして、ウェハ1A、1Bを対向間隔が狭まるように移動して、電極表面2c、2fを互いに当接させる。このとき、電極表面2fの直径D2Bは、電極表面2cの直径D2Aよりも小さいため、±Δ(=D2A−D2B/2)の範囲内の位置誤差であれば、電極表面2c、2fの間の接触面積は同一となり良好な電気的接続が可能である。
また、この範囲内の位置誤差であれば、接続電極部2eが埋め込み電極部2dの領域外にはみ出すことがないため、隣り合う他の接続電極部2bと接触してショートするおそれもない。
次に、図10に示すように、押圧治具Pなどを用いてウェハ1A、1Bの対向方向に押圧力を加えることにより、接続電極部2b、2eが表面活性化接合される。
また、このときの押圧力により、隣り合う電極2A、2Bの中間部において、それぞれの表面酸化膜3aも当接され、表面活性化接合され、図1(a)に示すような接合部5が形成される。
以上で、ウェハ接合工程S13が終了する。
このようにして、ウェハ積層体1を製造され、ウェハ積層体形成工程S1が終了する。
ウェハ接合工程S13におけるウェハ1A、1Bの押圧方法については、接続電極部2b、2e、および表面酸化膜3a同士がそれぞれ表面活性化接合されれば、特に限定されない。
本発明者が鋭意研究したところ、例えば、図10に示すように、平板状の押圧治具Pによってウェハ1A、1Bを積層方向に均一に押圧するだけで、図示二点鎖線で示すように、対向方向に凸状に変形し、少なくとも中間領域の一部において表面酸化膜3a同士が当接して接合される。その際の押圧力は、表面活性化された接続電極部2b、2e同士を接合させるために必要な押圧力と同様の押圧力でも可能であった。
板状部10A(10B)の変形を促進するために、スクライブラインS、S上で押圧力が大きくなるように、不均一な押圧を行うことも可能である。ただし、この場合、各接続電極部2b、2eの間に接合不良が起きないように、回路部4ごとに接続電極部2b、2eに作用する押圧力は均一にする必要がある。また、板状部10A(10B)が変形しすぎる結果、回路4A、4B内の応力やひずみが許容限度を超えてしまうことがないようにする必要がある。
このため、より好ましいのは、平板状の押圧治具Pで均一に押圧し、ウェハ1A、1Bの形状条件を、押圧時、表面酸化膜3a同士が当接するように設定しておくことである。
例えば、板状部10A(10B)の剛性が変えられない場合は、よりたわみやすくなるように、スクライブラインS、Sを挟んで互いに隣り合う位置関係にある接続電極部2b(2e)の間の隣接方向の距離d、すなわち板状部10A(10B)のスパン、を大きくすればよい。
また、接続電極部2b、2e間の隣接方向の距離dが変えられない場合には、表面酸化膜3aからの接続電極部2b、2eの突出量hを板状部10A(10B)の変形量と合う量に設定することにより、表面酸化膜3a同士を当接させることができる。
次に、ダイシング工程S2を行う。本工程は、ウェハ積層体1をダイシングする工程であり、本実施形態では、スクライブラインS、Sに沿って、ウェハ1A、1Bのそれぞれの表面酸化膜3aが接合された接合部5の領域の内側でダイシングする。
ダイシング方法としては、ダイシングブレードを用いる方法などの周知のダイシング方法を採用することができる。例えば、ウェハ間に樹脂接着剤を充填する従来技術では、レーザ照射によって劈開するダイシング方法を用いることができないが、本実施形態では、ウェハ1A、1BがスクライブラインS、Sにおいて接合部5によって一体化されているため、レーザ照射によって劈開する、またはアブレーションによるダイシング方法も好適である。
ダイシングを行うと、例えば、ダイシングブレードの幅やレーザ照射によるスクライブなどによって、スクライブラインS、Sの領域の全部または一部が積層方向に除去される。これにより、図2に示すように、ウェハ1Aが切り離されたチップ11Aと、ウェハ1Bが切り離されたチップ11Bとの側面には、ダイシング手段による切断面C、Cが形成され、固体撮像素子11が切り離される。
以上で、ダイシング工程S2が終了する。
このようにウェハ積層体1をダイシングすることにより、固体撮像素子11(半導体装置)が製造される。
本実施形態では、のダイシング工程S2では、ウェハ積層体1において、スクライブラインS、Sの領域およびその周囲に接合部5が形成されているため、板状部10A(10B)はダイシングの前後において一体化されている。
このため、例えば、板状部10A(10B)が互いに離間して積層されている場合に、ダイシングによって発生しやすいチッピングを防止することができる。
また、ダイシングによって接合部5の一部が除去されても、本実施形態では、図2に示すように、接合部5の他の部分が、固体撮像素子11において、接合部15として残存している。
このため、チップ11A、11Bは、内部では、電極2A、2Bによって接合され、電極2A、2Bの近傍の各表面酸化膜3aは積層方向に離間されて空隙部6が形成されるが、外周部は接合部15が形成されているため、全周にわたって封止されている。
このため、空隙部6を有していても、固体撮像素子11内に外部から水分等が侵入することが防止される。
このように、本実施形態のウェハ積層体1および固体撮像素子11によれば、積層されたウェハ1A、1B間に接着剤を充填することのない簡素な構成であっても、ダイシング時のチッピングと、水分の侵入とを防止することができる。
すなわち、ダイシングの前に接着剤を充填する必要がないため、ウェハ1A、1Bを貼り合わせる際、板状部10A(10B)が接合しないように作業を行う必要がない。このため作業性がよい。また、接着剤を充填する工程を省略できるため、製造コストを低減できる。このため、ウェハ積層体1および固体撮像素子11を安価に製造することができる。
本実施形態では、接続電極部2b、2dを成膜して形成するため、成膜条件により、表面s3a2からの突出量hが微小となり、かつ均等な大きさに容易に制御することができる。このため、板状部10A、10Bの間隔2hが微小かつ均等な間隔になるため、押圧力を低減しても、接合部5を確実に形成することができる。
また、成膜により形成される電極表面2c、2fは、平坦化された表面s2a2、s2d2上に成膜されるため、滑らかな表面が得られ、小さな押圧力によって容易に表面活性化接合させることが可能である。
これらが相まって、板状部10A、10Bの変形量や、回路部4における内部応力を抑制できるため、固体撮像素子11へのダメージを低減することができる。
また、本実施形態では、ウェハ接合工程S13において、加熱を行わないため、固体撮像素子11の回路部4への熱的負荷が発生せず、熱的ダメージによる素子不良などを防止することができる。
また、本実施形態では、接続電極部2bよりも電極サイズが小さい接続電極部2eを当接させて押圧することで接合している。このため、接続電極部2b同士を押圧する場合に比べると、押圧荷重が小さくても、当接部では点接触に近い接触状態になって圧力が高まる。この結果、接触不良が起こりにくく、接合に要する時間も少なくて済む。
また、本実施形態では、電極2A(2B)を埋め込み電極部2a(2d)および接続電極部2b(2e)で構成し、接続電極部2b(2e)を埋め込み電極部2a(2d)に比べて薄層としている。これにより、配線4aとの接続は安価なNi、電極同士の接合は表面活性化接合の接合性に優れるAuというように、金属を使い分けることが可能になる。例えば、本実施形態の構成によれば、Auによって優れた接合特性が得られるとともに、電極2A(2B)をすべてAuで構成した場合に比べて、安価な構成とすることができる。
なお、上記の実施形態の説明では、ウェハ1A、1Bを接合する際、加熱せずに、対向方向に押圧することで、表面活性化接合を行う場合の例で説明したが、当接、押圧を行う際に、当接部およびその近傍を加熱してもよい。この場合、加熱により、表面活性が高められるため、より接合しやすくなる。
また、当接部の加熱によって表面活性化接合される場合には、ウェハ1A、1Bに押圧力を低減しても良い。
また、上記の実施形態の説明では、ウェハ1A、1Bを接合する際、表面活性化接合を行う場合の例で説明したが、はんだ接合を行ってもよい。はんだ接合をする場合は、搭載デバイスに熱的ダメージ考慮した加熱温度の範囲で加熱接合を行っても良い。
また、このように表面活性化接合を行わない場合には、接合部15が形成されないため、ウェハ1A、1Bの間に適宜充填剤を充填して封止状態を形成してもよい。
また、上記の実施形態の説明では、平坦化工程において、埋め込み電極部2a(2d)および表面酸化膜3aを研磨する場合の例で説明したが、表面酸化膜3aからの突出する部分の埋め込み電極部2a(2d)を平坦化できれば、埋め込み電極部2a(2d)のみを研磨するようにしてもよい。
また、上記の実施形態の説明では、平坦化工程を設ける場合の例で説明したが、電極2A、2B同士の接合に支障がない程度の寸法に、各電極2A(2B)の表面の高さを揃えることができれば、平坦化工程は省略することができる。
また、上記各実施形態の説明では、ウェハ積層体1は、ウェハ1A、1Bが貼り合わされた場合の例で説明したが、ウェハ積層体1は、ウェハ1A、1B以外の回路形成済みのウェハ、もしくはウェハ1A、1B以外に電極同士が接合されたウェハ対を含んだ3層以上の積層体としてもよい。
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせを代えたり、削除したりして実施することができる。
1 ウェハ積層体
1A ウェハ(互いに対向するウェハのうちの一方、第1のウェハ)
1B ウェハ(互いに対向するウェハのうちの他方、第2のウェハ)
2a、2d 埋め込み電極部
2b、2e 接続電極部
2A、2B 電極
3a 表面酸化膜(酸化膜)
3b 層間酸化膜
4 回路部
4a 配線
4A、4B 回路
5、15 接合部
6 空隙部
10A、10B 板状部
11 固体撮像素子(半導体装置)
11A、11B チップ
12a 埋め込み穴部
P 押圧治具
S1 ウェハ積層体形成工程
S2 ダイシング工程
S11 第1のウェハ形成工程
S12 第2のウェハ形成工程
S13 ウェハ接合工程
S21 回路形成工程
S22 酸化膜被膜工程
S23 埋め込み穴部形成工程
S24 埋め込み電極部形成工程
S25 表面平坦化工程
S26 接続電極部形成工程

Claims (13)

  1. 複数の回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体であって、
    前記複数のウェハのうち互いに対向する少なくとも一対は、
    互いの対向面にそれぞれ酸化膜を備え、
    前記電極は、
    前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、
    該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を備え、
    前記互いに対向する少なくとも一対のウェハは、前記接続電極部において互いに接合されている
    ことを特徴とするウェハ積層体。
  2. 前記接続電極部は、
    前記互いに対向するウェハのうちの一方に設けられた接続電極部の電極サイズが、前記互いに対向するウェハのうちの他方に設けられた接続電極部の電極サイズより小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ積層体。
  3. 前記埋め込み電極部の他端が、前記酸化膜の表面と同じ高さもしくは前記酸化膜の内部側に形成され、
    前記接続電極部のみが、前記酸化膜から突出されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のウェハ積層体。
  4. 前記互いに対向する少なくとも一対のウェハは、
    前記回路のそれぞれの外周側において少なくとも前記回路部を切り離すスクライブラインを含む領域で、前記酸化膜が互いに接合されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のウェハ積層体。
  5. 回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有するチップが積層された半導体装置であって、
    前記複数のチップのうち互いに対向する少なくとも一対は、
    互いの対向面にそれぞれ酸化膜を備え、
    前記電極は、
    前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、
    該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を備え、
    前記互いに対向する少なくとも一対のチップは、前記接続電極部において接合されているとともに、前記回路の外側において前記酸化膜が互いに接合されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 複数の回路と、該回路に電気的に接続された電極とを有する複数のウェハが積層されたウェハ積層体を形成するウェハ積層体形成工程と、前記ウェハ積層体をダイシングするダイシング工程とを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記ウェハ積層体形成工程は、
    前記複数の回路と、該複数の回路を被覆する酸化膜とを有し、前記電極が、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられた接続電極部と、を有する第1のウェハを形成する第1のウェハ形成工程と、
    前記複数の回路と、該複数の回路を被覆する酸化膜とを有し、前記電極が、前記酸化膜に埋め込まれ一端が前記回路の配線と電気的に接続された埋め込み電極部と、該埋め込み電極部の他端に積層され前記酸化膜よりも突出する位置に設けられ、前記第1のウェハの接続電極部と対向可能な位置に形成された接続電極部と、を有する第2のウェハを形成する第2のウェハ形成工程と、
    前記第1のウェハと前記第2のウェハとそれぞれの接続電極側で互いに対向させ、それぞれの前記接続電極部において互いに接合して、前記ウェハ積層体の少なくとも一部を構成する前記第1のウェハと前記第2のウェハとの積層体を形成するウェハ接合工程と、
    を備える
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのうちの一方の接続電極部の電極サイズは、
    前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのうちの他方の接続電極部の電極サイズよりも小さい
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第1のウェハ形成工程および前記第2のウェハ形成工程は、
    それぞれウェハの表面に層間酸化膜および配線を積層させて前記複数の回路を形成する回路形成工程と、
    前記回路が形成されたウェハの表面に酸化膜を形成する酸化膜被覆工程と、
    前記配線に重なる前記酸化膜をエッチングして前記電極の一部を埋め込むための埋め込み穴部を形成する埋め込み穴部形成工程と、
    前記埋め込み穴部に金属を充填して、前記電極の一部を構成する埋め込み電極部を形成する埋め込み電極部形成工程と、
    前記埋め込み電極部の表面に金属による層膜を形成して、前記酸化膜から突出する位置に前記電極の他部分を構成する接続電極部を形成する接続電極部形成工程と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記埋め込み電極部形成工程と前記接続電極形成工程との間に、
    前記酸化膜および前記埋め込み電極部の表面を研磨加工により平坦化する表面平坦化工程を備える
    ことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記ウェハ接合工程では、
    前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのそれぞれの前記接続電極部および前記酸化膜に表面活性化処理を施した後に互いに当接させて表面活性化接合させる
    ことを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記ウェハ接合工程では、
    接合させる部位を加熱してから接合させる
    ことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記ウェハ接合工程では、
    前記第1のウェハおよび前記第2のウェハを、それぞれの前記接続電極部と反対側のウェハ表面全域を押圧して接合させる
    ことを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記ダイシング工程では、
    前記第1のウェハおよび前記第2のウェハのそれぞれの前記酸化膜が接合された領域の内側でダイシングすることを特徴とする請求項6〜12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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