JP2013214093A - パターンデータ作成方法、マスク作成方法、半導体装置の製造方法、パターン作成方法及びプログラム - Google Patents

パターンデータ作成方法、マスク作成方法、半導体装置の製造方法、パターン作成方法及びプログラム Download PDF

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【目的】図形パターンのサイズが描画した後に図形パターンに寸法変動を引き起こす現象の影響範囲と同程度の場合や十分に大きい場合でも、寸法変動を高精度に補正する方法を提供することを目的とする。
【構成】パターンデータ作成方法は、設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程(S102)と、電子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後にかかる図形パターンに生じる寸法変動を補正するための代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、方程式を解くことで代表点の補正量を求める工程(S104)と、補正量が補正された代表点が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする工程(S106)と、を備えたことを特徴とする。本発明によれば、図形のサイズが現象の影響範囲と同程度の場合や十分に大きい場合でも、これらに起因した寸法変動を高精度に補正することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パターンデータ作成方法、マスク作成方法、半導体装置の製造方法、パターン作成方法及びプログラムに係り、例えば、荷電粒子ビームを用いて試料にパターンを描画する描画装置に用いられる描画データに定義される図形パターンのデータを作成する装置および方法等に関する。
LSIの世代は2−3年毎に1世代すすんでいる。まもなく最小線幅45nm以下のデバイスも製造され、従来よりもさらに高い寸法均一性が要求される。ITR2006(International Technology Road Map 2006)によれば、ゲートの寸法均一性はハーフピッチ(HP)32nm及び22nmのLSIで1.3nm及び0.9nmが要求されている。
LSIを製作する際は、マスク描画装置などを用いて、まず露光用マスクを作成する。そして、次に、光スキャナやステッパを用いて、露光用マスク上のパターンをシリコンウェハ(Siウェハ)上のレジストに転写する。その後、現像、エッチング等の各種行程を経て、1層のパターンを作成する。このようなパターン作成行程を数10回、繰り返してLSIが製造される。ここで、SiウェハやSiウェハにパターンを形成するための露光用マスクの製造時には、寸法精度を劣化させる多くの要因がある。長距離のローディング効果、マイクロローディング効果、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)による効果及びフレア(flare)による効果などはその例である。
長距離のローディング効果は、露光用マスク基板にパターンを描画した後やSiウェハにパターンを露光した後に行なわれるドライエッチング時に生じる現象である。露光用マスク製造時で言えば、ドライエッチングは、レジストを電子ビームで露光し、レジストを現像してレジストパターンを生成した後、レジストパターンをマスクとして下層の膜を、プラズマを利用してエッチングする行程である。半導体装置製造時で言えば、ドライエッチングは、光ステッパ等を用いてレジストを露光し、レジストを現像してレジストパターンを生成した後、レジストパターンをマスクとして下層の膜を、プラズマを利用してエッチングする行程である。この製造工程ではエッチングの副生成物の発生量が露出した下層の面積(すなわちパターン密度)に依存して変化し、この複生成物の量に依存してエッチング速度が変化するためエッチングされる寸法が変化する現象である。周辺数cmの領域内に存在する図形寸法が数nm〜数10nm変化する。このようなグローバルな範囲で寸法変動が生じる。
マイクロローディング効果は、上述したドライエッチング時に生じる狭い範囲(ローカルな範囲)の現象である。これは、影響範囲が数100nmと上述したローディング効果よりも小さく、ローカルな範囲で寸法変動が生じる。マイクロローディング効果に起因する寸法変動についても上述したローディング効果と同様、露光用マスク製造時および半導体装置製造時で生じることになる。
CMPによる効果は、CMP工程時に寸法変動が生じる現象である。これは、影響範囲が数μmのグローバルな範囲で寸法変動が生じる。CMPに起因する寸法変動は、半導体装置製造時に生じる。
フレアは、出来上がった露光用マスクを使ってSiウェハ上にパターンを形成する段階において、光ステッパでマスク上のパターンをSiウェハに転写する場合に生じる現象である。これは、マスクやレンズの表面の粗さによって乱反射した光によって生じる寸法変動であり、パターンが密な場所があった場合、そこから数mm以内に存在する他の図形の寸法を数nm〜数10nm程度変動させる。この現象はArF(アルゴンフロライド)エキシマレーザ(波長193nm)を利用する現在主流の光転写装置或いはスキャナだけではなく、将来利用されると予想されるEUV(Extreme Ultra Violet)領域の波長を利用する転写装置(EUVステッパ)でも生じる現象である。
その他に、レジストの現像でもローディング効果が生じ、パターンの粗密に依存して寸法が変化しうる。
これらの現象の共通点は、ある場所の図形(図形パターン)が周辺σの距離にある周辺の図形の寸法に影響を与えるというものである。ここでは、この距離を影響範囲(相互作用距離)と呼ぶ。プロセス用装置やリソグラフィ装置の改良のみで、これらの寸法変動による誤差を低減させるのは難しい。そのため、パターン密度を利用した補正方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、特許文献1のモデルは将来のLSIの製造に充分な高い精度を実現することは困難である。なぜなら、この方法は補正前のパターン密度のみを利用するものであり、補正後にパターン密度が変化することを顧慮しないからである。この従来の方法を繰り返し適用する以下のような方法(イタレーション法)もありうる。従来法で近似的な解を求めた後、(1)図形を縮小する。次に、(2)図形間の隙間を埋める。そして、(3)近似的な補正の後の正確なパターン密度を求める。そして、(4)補正誤差を算出する。その後、(5)この誤差から近似的な補正量を算出する。さらに、(6)上述した(1)の工程から(5)の工程までを補正後の誤差が許容値以下になるまで繰り返す。ここで、(2)の工程は(3)の工程によって補正後の正確なパターン密度を算出するために必要な工程である。しかし、この方法は図形の縮小、隙間の埋め込みなど時間のかかる計算を繰り返し行うことが必要となる。そのため、より正確でありかつより高速に計算できる補正方法が将来必要となる。この問題を解決するべく、寸法誤差を補正する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の方法の特徴は元のパターンの密度と補正後のパターンの密度を考慮し高精度に補正する点であり、これは、新しく導入したふたつの量、すなわち“図形辺の寄与”と“頂点調整項”を利用して実現される。さらに、この方法は高速計算が可能である。この方法では、寸法補正量が積分方程式を解くことによってえられ、図形の縮小や図形の隙間の埋め込みなどを繰り返す必要がないからである。この方法では、寸法変動はパターン密度によって生じ、図形そのものからの影響ではないとするモデルに基づいている(パターン密度モデル)。しかし、パターン密度モデルを用いているため、この方法は、図形サイズが上述した現象の影響範囲よりも十分に小さい場合に成り立つが、図形のサイズが上述した現象の影響範囲と同程度の場合や図形のサイズが上述した現象の影響範囲よりも十分に大きい場合には適用することは困難となる。
特開2003−043661号公報 特開2007−249167号公報
以上のように、図形パターンのサイズが、フレア、ローディング効果、マイクロローディング効果或いはCMPといった図形パターンを描画装置で描画した後に図形パターンに寸法変動を引き起こす現象の影響範囲と同程度の場合や図形のサイズがこれらの現象の影響範囲よりも十分に大きい場合には、高速で補正量を求めることが困難であった。
そこで、本発明は、図形パターンのサイズが図形パターンを描画装置で描画した後に図形パターンに寸法変動を引き起こす現象の影響範囲と同程度の場合や十分に大きい場合でも、寸法変動を高精度に補正する装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様のパターンデータ作成方法は、
設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程と、
荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後に図形パターンに生じる寸法変動を補正するための代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、方程式を解くことで代表点の補正量を求める工程と、
補正量が補正された代表点が辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズし、リサイズされた図形パターンのパターンデータを出力する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、図形パターンに生じる寸法変動には、ローディング効果に起因する寸法変動とマイクロローディング効果に起因する寸法変動と化学機械研磨(CMP)に起因する寸法変動とフレアに起因する寸法変動との少なくとも1つが含まれる。
また、方程式には、線積分を行なう積分項が含まれるようにすると好適である。
そして、図形パターンの同じ辺上に複数の代表点が設定された場合に、同じ辺上でも代表点によって求まる補正量が異なる場合があることを特徴とする。
また、本発明の一態様のマスク作成方法は、
設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程と、
荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後に図形パターンに生じる寸法変動を補正するための代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、方程式を解くことで代表点の補正量を求める工程と、
補正量が補正された代表点が辺上に位置するよう記図形パターンの寸法をリサイズする工程と、
リサイズされた寸法で露光用マスクを作成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様の半導体装置の製造方法は、
前述のマスク作成方法により作成された露光用マスクを用いて図形パターンを基板上に形成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様のパターン作成方法は、
設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程と、
荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後に図形パターンに生じる寸法変動を補正するための代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、方程式を解くことで代表点の補正量を求める工程と、
補正量が補正された代表点が辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする工程と、
リサイズされた寸法で作成された露光用マスクを用いて図形パターンを基板上に形成する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様のコンピュータに実行させるためのプログラムは、
設計寸法で定義される図形パターンのパターンデータを記憶装置に記憶する記憶処理と、
記憶装置からパターンデータを読み出し、設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する設定処理と、
荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後に図形パターンに生じる寸法変動を補正するための代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、方程式を解くことで代表点の補正量を求める補正量演算処理と、
補正量が補正された代表点が辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズするリサイズ処理と、
リサイズされた図形パターンのパターンデータを出力する出力処理と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、図形のサイズがフレア、ローディング効果、マイクロローディング効果或いはCMPといった現象の影響範囲と同程度の場合や図形のサイズがこれらの現象の影響範囲よりも十分に大きい場合でも、これらに起因した寸法変動を高精度に補正することができる。その結果、最終的に得られる半導体装置をより高精度なパターン寸法に近づけることができる。
実施の形態1におけ半導体装置の製造方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるプロセスに起因した寸法変動の一例を示す図である。 実施の形態1における補正後のパターンの一例を示す図である。 実施の形態1における図形上の点の補正量の一例を示す図である。 実施の形態1における図形の補正の仕方を説明するための概念図である。 図5の差分図形を示す図である。 実施の形態1における頂点部分の重なりを示す図である。 実施の形態1におけるσと図形サイズのパラメータ空間の模式図である。 実施の形態1における補正精度の評価を行うための1次元のパターンの一例を示す図である。 実施の形態1におけるタイプRで示した解によって得られる寸法補正精度の一例を示す図である。 実施の形態1におけるタイプQで示した解によって得られる寸法補正精度の一例を示す図である。 図10,11の条件下でタイプP1、Q、及びRの解を利用した時の最大の寸法補正誤差の一例を示す図である。 図12の寸法誤差のレンジを拡大した図である。 図10,11の条件下でのパターン位置精度の一例を示す図である。 図8の条件Iに沿った場合の最大の寸法補正誤差の一例を示す図である。 図15の寸法誤差のレンジを拡大した図である。 図形サイズを固定してσの値を変化させた場合の最大の寸法補正誤差の一例を示す図である。 図17の寸法誤差のレンジを拡大した図である。 実施の形態1におけるパターン位置依存性を調べるための評価用パターンの一例を示す図である。 実施の形態1におけるパターン作成装置の構成の一例を示す概念図である。 図1における半導体装置の製造工程の工程断面図の一例である。 図1における半導体装置の製造工程の工程断面図の一例である。 図1における半導体装置の製造工程の工程断面図の一例である。 実施の形態2におけるマスクの作成工程と半導体装置の製造工程の要部工程を示す図である。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1におけ半導体装置の製造方法の要部工程を示すフローチャート図である。図1において、半導体装置の製造方法は、代表点設定工程(S102)と補正量演算工程(S104)とリサイズ工程(S106)とマスク作成工程(S108)とLSI製作工程(S110)といった一連の工程を実施する。また、LSI製作工程(S110)は、その内部工程として、パターンの転写(露光)工程と、現像工程と、エッチング工程と、薄膜形成工程と、化学機械研磨(CMP)工程といった1層分のパターンをウェハ上に形成するまでの各工程を備えている。ここで、パターンデータ作成方法は、かかる工程のうち、代表点設定工程(S102)と補正量演算工程(S104)とリサイズ工程(S106)によって成り立つ。マスク作成方法は、かかる工程のうち、代表点設定工程(S102)と補正量演算工程(S104)とリサイズ工程(S106)とマスク作成工程(S108)によって成り立つ。また、パターン作成方法は、かかる工程のうち、代表点設定工程(S102)と補正量演算工程(S104)とリサイズ工程(S106)とマスク作成工程(S108)とLSI製作工程(S110)によって成り立つ。或いは、マスク作成方法は、かかる工程のうち、代表点設定工程(S102)と補正量演算工程(S104)とリサイズ工程(S106)とマスク作成工程(S108)によって成り立つ。
図2は、実施の形態1におけるプロセスに起因した寸法変動の一例を示す図である。図2において、設計寸法の図形10(設計パターン)が、フレア、ローディング効果、マイクロローディング効果或いはCMPといったプロセス(製造工程)に起因した現象の影響で、半導体装置上では図形11のように寸法変動してしまう。設計パターンとなる図形10の辺上の複数の代表点30は、それぞれ代表点32へと移動し、図形の寸法は変動してしまう。実施の形態1ではかかる寸法変動を補正するために、図形10をリサイズしたパターンを作成する。
図3は、実施の形態1における補正後のパターンの一例を示す図である。実施の形態1では、補正前の図形10(設計パターン)の辺上の複数の代表点30の補正量を演算することで図3に示すような補正後の複数の代表点34の位置を求める。その複数の代表点34を用いて補正後の図形12(補正後のパターン)を作成する。まずは、代表点30の補正量を演算するための演算手法について以下に説明する。
実施の形態1では、後述する適切なモデルを用い、これによって、「図形サイズが上述した現象の影響範囲よりも十分に小さい」といったの限定条件は必要なくなる。言い換えれば、図形のサイズがフレア、ローディング効果、マイクロローディング効果或いはCMPといった現象の影響範囲と同程度の場合および図形のサイズがこれらの現象の影響範囲よりも十分に大きい場合においてでも補正が可能なモデルを用いる。実施の形態1では、かかるモデルをパターンベースモデルと呼ぶ。パターンベースモデルでは、図形の辺がプロセスを経て移動し、その移動量はパターン密度ではなく図形そのものの影響で決定されるというモデルである。ここでのプロセスとは、露光用マスク製造時における露光用マスク基板に図形パターンを描画装置で描画した後の現像及びエッチングの各工程を含む製造工程と出来上がった露光用マスクを使ってSiウェハに露光する露光工程、現像工程、エッチング工程、及びCMP工程の各工程を含む1層分の回路を製造する際の各種製造工程を示している。
まずベクトルの記述方法について説明しておく。LSI内での図形の位置(x,y)など、2次元のベクトルを、xのように斜体で記述する記述方法がある。すなわちx=(x,y)である。以下では特に断りのないかぎりこのようなベクトルの記述法を使用する。
上述したパターンベースモデルによれば、ある場所x’=(x’,y’)に存在する微小面積dx’が、場所xに存在する辺をγ g(x−x’)dx’だけ移動させる。ここで、g(x−x’)は、図形起因で生じる寸法変動に関する関数であり、γ は、図形に依存する寸法変動パラメータである。寸法変動パラメータγ は、辺の移動の最大値である。プロセスで生じる最大の寸法変動量γは2γ で表される。実施の形態1では、パターンベースモデルに基づく補正量に関する積分方程式を導く。導出には摂動法を用いる、すなわち、補正量が充分小さいとして、正確な補正方程式を補正量Δl(x)について2次まで展開して積分方程式を得る。
得られる方程式は“図形辺の寄与”と“頂点調整項”に相当する項を含む。実施の形態1では、この方程式の解を1次元のラインアンドスペースに適用して、関数g(x)がガウス関数である条件で、数値計算により、精度を確認する。ある種製造工程で寸法変動を生じさせる現象の影響範囲をσとすると、図形サイズが20nm、γ(=2γ )=20nm、σ=500nmの場合、補正精度が0.1nm以下に抑えられることが解る。さらに図形寸法、γとσが同程度の場合でも(図形サイズが20nm、γ(=2γ )=20nm、σが20nm程度)補正精度が0.9nm以下に抑えられることを確認する。これは図形寸法とσの関係に関わらず、本方法が広い範囲に適用できることを示すものであり、また、本方法が将来のLSIの製造に適用可能な高い精度を有することが解る。
従来のパターン密度モデルによる方法では、寸法変動はパターン密度によって生じ、図形そのものからの影響ではないとするモデルに基づいている。このモデルには次のような基本的な限界、問題がある。例えば、サイズがΔ×Δのちいさな領域Rがあり、その中にサイズが(Δ/2)×Δの矩形(長方形或いは正方形)があったとする。図形が領域Rの右にある場合と左にある場合を考える。パターン密度モデルによれば、どちらの場合も領域R内でのパターンの密度は同じなので、同じだけの寸法変動を周辺に与えることになる。しかし、図形の位置は異なるので、寸法変動の影響は異なるはずである。これは矛盾であり、パターン密度モデルの限界を示す一例となる。
実施の形態1では、パターン密度モデルが持つ限界を持たないモデルを使う。このモデルは次のようなものである。(1)あるプロセスによって、図形辺上の点の位置xが寸法変動量δl(x)だけ移動する。(2)位置xに存在する点の移動は辺に垂直である。(3)寸法変動量δl(x)は次の式(1)で表される。
Figure 2013214093
ここで、式(1)の右辺第1項は図形に依存して辺上の位置xが移動する量を示す。式(1)の右辺第2項は位置のみに依存して辺が移動する量を表す。積分は、マスク或いはウェハ上のすべての図形について行なう。関数g(x−x’)は位置x’にある図形上の点が他の位置xにあたえる影響の位置依存性を示す。積分領域を示す「pattern」はかかるプロセスの影響範囲σ内に位置するすべてのパターンを示す。また関数g(x)は次の式(2)に示すように規格化されているとする。
Figure 2013214093
かかる条件下で、式(1)における寸法変動パラメータγ は図形のみに依存する辺の移動量の最大値となる。プロセスによる図形寸法の変化の最大値γは2γ で表される。位置依存の関数f(x)は最大値が1となるよう規格化され、位置に依存する寸法変動パラメータγ は位置のみに依存する辺の移動量の最大値とする。寸法変動の特性はプロセスやリソグラフィ装置によるものなので、関数g(x)及び関数f(x)は装置(或いは機種)によって決定すべきものとなる。以下、実施の形態1では、内容の理解をし易くするために、プロセスによる寸法変動は図形の寸法を大きくし、その寸法変動の補正は図形を小さくするものとする。また、逆に、プロセスが図形の寸法を小さくする場合には、寸法変動パラメータγ および寸法変動パラメータγ を符号がマイナスとなる値にすることによって、同様に成り立つ。
ここでσとσを導入する。σは図形が他の図形に影響を与える距離であり、σは関数f(x)が最大値を取る場所からゼロになる場所までの距離である。
図4は、実施の形態1における図形上の点の補正量の一例を示す図である。図4において、補正前の図形10の辺上の一点の位置をxとする。図4に示すように、その位置を図形10の内側にΔl(x)だけ移動させることで図形12のように補正するものとすると、補正後の位置xは次の式(3)で表される。
Figure 2013214093
ここで、n(x)は図形10の内側に向いた単位ベクトルである。プロセスは寸法変動量δl(x)だけ位置xをn(x)が示す方向と逆の方向に移動させる。ここで、次の式(4)が成立するとき、図形10の辺上の点はプロセスの後、設計位置となる。
Figure 2013214093
式(4)に式(1)を代入すると、次の式(5)を得ることができる。
Figure 2013214093
ここで、積分の領域はLSIパターン内の補正後の未知の図形FigsCとする。ここで、式(5)では注意すべき点がふたつある。ひとつは積分領域FigsCが元の図形10ではなく補正後の図形12であること。そのため、FigsC自身が未知の補正量Δl(x)を含んでいる。もうひとつは、xはxと異なり、式(3)の関係を持つことである。これらふたつの点により、方程式(5)を解くことが難しくなる。そこで、実施の形態1では、以下に説明するように方程式(5)を修正し、解き安くする。
図5は、実施の形態1における図形の補正の仕方を説明するための概念図である。
図5において、補正後の図形12は、(1)元の図形10(FigO)と(2)補正後の図形12との辺に沿った差分図形16(FigE)(図5では16a〜16dで示す)と(3)(2)で生じる重複した重なり領域を排除するためのコーナでの図形18(FigConer)(図5では18a〜18dで示す)とによって表される。図5に示すこれらの図形を利用すると、式(5)は次の式(6)のように表現することができる。
Figure 2013214093
式(6)右辺の第3項は、全ての差分図形16(AllFigE)のx’についての積分を表す。また、式(6)右辺の第4項は、式(6)右辺の第3項で積分領域とした全差分図形16(AllFigE)の全角部(頂点部)の図形18(AllFigCorner)のx’についての積分を表す。ここで、関数Q(x)と関数R(x)と関数S(x)と関数F(x)とを次の式(7−1)〜式(7−4)のように定義する。
Figure 2013214093
式(7−1)〜式(7−4)を用いることで式(6)を以下の式(8)に変形することができる。
Figure 2013214093
また、xとxの関係は、上述した式(3)で示されるので、関数Q(x)は、以下の式(9)で表される。
Figure 2013214093
ここで、補正量Δl(x)が十分に小さい場合に、Δl(x)の項までテーラ展開すると、式(9)の積分項内の関数g(x+n(x)Δl(x)−x’)は、次の式(10)のように示すことができる。
Figure 2013214093
また、上述した式において、次の式(11−1)に示す演算は、ベクトルαとベクトルβの内積を示す。すなわち、αβ+αβを示す。また、以下で新たに示す式についても同じである。また、上述した式における記号∇は、以下の式(11−2)で定義される。また、式(11−1)に示す演算及び式(11−2)で定義される記号∇については、これ以降で示す式についても同様である。
Figure 2013214093
式(10)を用いると、関数Q(x)は、以下の式(12)で定義することができる。
Figure 2013214093
ただし、式(12)において、関数Q(x)、Q(x)及びQ(x)は、以下の式(13−1)〜式(13−3)のように定義する。
Figure 2013214093
位置依存の項を示す式(8)の第5項の関数F(x)についても、関数Q(x)と同様、補正量Δl(x)が十分に小さいとして、Δl(x)の項までテーラ展開すると、以下の式(14−1)で示すことができる。但し、式(14−1)において、関数F(x)、F(x)及びF(x)は、以下の式(14−2)〜式(14−4)のように定義する。
Figure 2013214093
次に、差分図形の項を示す式(8)の第3項の関数R(x)は、関数Q(x)と同様、式(3)を用いて、式(7−2)を以下の式(15)に変形することができる。
Figure 2013214093
図6は、図5の差分図形を示す図である。図6において、ある1つの差分図形16aについて、差分図形内で補正前の図形辺24と補正後の図形辺とにはさまれる微小部分25(dFigE)を考える。この微小部分25における辺24上の中点の位置をxとする。そして、かかる中点の位置xの補正方向を示す局所的なベクトルn(x)に加えて、ベクトルq(x)を導入する。ベクトルq(x)は辺24に沿った単位ベクトルである。かかる場合に、中点x周辺における任意の位置x’は次の式(16)で表すことができる。
Figure 2013214093
関数R(x)における微小部分25(dFigE)の寄与は、式(16)を用いて次の式(17)のように表すことができる。
Figure 2013214093
ここで、dEdgeは、uについて辺24上、ベクトルq(x)方向の積分範囲を表す。そして、tについてベクトルn(x)方向への積分範囲は0からΓ=Δl(x)である。tの最大値は補正量Δl(x)なので、tとΔl(x)とは同程度に小さい。式(17)の積分内をt或いはΔl(x)について1次まで展開することにより、式(17)は次の式(18)のように近似することができる。
Figure 2013214093
式(18)をtについて積分することで、次の式(19−1)が得られる。但し、式(19−1)において、関数R (x,x’,u)、関数R2a (x,x’,u)、及び関数R2b (x,x’,u)は、以下の式(19−2)〜式(19−4)のように定義する。
Figure 2013214093
式(19−1)〜式(19−4)は、1つの差分図形16a内部の微小辺についての表現であり、これをすべての差分図形16a〜16dのすべての辺、およびLSIの設計パターン設計に存在するすべての図形に適用すると次の式(20−1)のように表すことができる。但し、式(20−1)において、関数R(x−x’)、関数R2a(x−x’,x)、及び関数R2b(x−x’,x’)は、以下の式(20−2)〜式(20−4)のように定義する。また、uに関する積分は元の図形の辺についての線積分である。
Figure 2013214093
図7は、実施の形態1における頂点部分の重なりを示す図である。図7では、図形の頂点の角度が90度とは限らないので(差分図形が90度で重なるとは限らないので)、一般化した図形で示している。図7では、設計寸法での補正前の図形42と補正後の図形44とこれらの差分図形46を示している。差分図形46では、各辺に沿った複数の差分図形を一体で示すように簡略化して示している。角部の重複した部分をQで示している。そして、複数の差分図形のうち、隣り合う差分図形46a,46d(図5の例では、例えば、差分図形16aと差分図形16b)は、角部(頂点部分)で重なる。そのため、このまま、各差分図形について演算しただけでは角部の重複した部分(図5で示した差分図形16aと差分図形16bの場合には図形18dが相当する)について2重に演算されてしまう。そこで、実施の形態1では、かかる重複部分について関数S(x)を用いて調整する。関数S(x)についても上述した関数Q(x)等の処理と同様の処理を行なえば、Δl(x)の2次の項までテーラ展開することにより、以下の式(21−1)のように示すことができる。但し、式(21−1)において、関数CAT(x)は、以下の式(21−2)のように定義する。また、θは、頂点の角度を示す。
Figure 2013214093
ここで、関数CAT(x)は図4に示す2つの差分図形の重なり部分Qの面積にあたる。
以上説明した式を用いて、上述した補正方程式(5)は、補正量Δl(x)が十分に小さいとして、Δl(x)の項までテーラ展開して、次の方程式(22)のように変形される。但し、式(22)において、関数Q(x)、Q(x)及びQ(x)は、上述した式(13−1)〜式(13−3)のように定義する。関数F(x)、F(x)及びF(x)は、上述した式(14−2)〜式(14−4)のように定義する。関数R(x−x’)、関数R2a(x−x’,x)、及び関数R2b(x−x’,x’)は、上述した式(20−2)〜式(20−4)のように定義する。関数CAT(x)は、上述した式(21−2)のように定義する。
Figure 2013214093
以上のように、上述した式(5)は、Δl(x)が小さいとして摂動法を利用し、Δl(x)について2次の項までテーラ展開することにより、方程式(22)を得ることができる。ここで、式(22)の右辺に現われるAllEdgesを範囲とする積分項は、該当するすべての図形の辺上でのx’についての線積分を表す。また、式(22)の右辺第7項の累積和Σは、該当するすべての図形のコーナ(頂点、あるいは角部ともいう)に関する関数の和を表す。iは、各角部を示す。また、式(13−1)〜式(13−3)で定義された関数Q(x)、Q(x)及びQ(x)の積分領域FigsOは、LSIパターン内のすべてのオリジナル(補正前)の図形が積分領域であることを示す。
次に、方程式(22)を解いて、補正量Δl(x)を求める。以下、方程式(21)の高精度な数値解を得るための公式を示す。これは、方程式(22)を簡略化せずに求めるものであり、タイプR解と呼ぶことにする。
(タイプR)
方程式(22)は2次元積分に加えて、線積分や累積和(Σを用い項)を含む方程式となっている。しかし、δ関数を利用すれば、線積分及び累積和も2次元積分で表現されるので、線積分と和も2次元積分と同一視して良い。よって、方程式(22)を非線形2次元積分方程式とみなすことが可能で、この方程式の高精度な解は、以下のようにして求めることができる。以下ではその解を示す。以下、説明を理解し易くするために、関数T(x)、T(x)及びT(x)を次の式(23−1)〜式(23−3)で定義する。
Figure 2013214093
また、補正量Δl(x)は、次の式(24)で示すようにイタレーションの形で表すことができる。
Figure 2013214093
ここで、l(x)は、n−1回目のイタレーション後の近似的解である。最初の近似解l(x)は、b(x)≧0のとき、次の式(25−1)で、b(x)<0のとき、次の式(25−2)で、a(x)=0のとき、次の式(25−3)で示される。但し、式(25−1)〜式(25−3)において、a(x)、b(x)及びc(x)は、次の式(25−4)〜式(25−6)で定義される。
Figure 2013214093
そして、l(x)に続く近似解l(x)は以下の式(26)で得られる。
Figure 2013214093
ここで、式(26)における関数d(x)は、b(x)≧0のとき、次の式(27−1)で、b(x)<0のとき、次の式(27−2)で、a(x)=0のとき、次の式(27−3)で示される。但し、式(27−1)〜式(27−3)において、a(x)、b(x)及びc(x)は、次の式(27−4)〜式(27−6)で定義される。
Figure 2013214093
式(24)では、nを無限としているが、実際の計算では後述のようにnを2〜5程度とすれば現在必要とされる充分な精度が得られる。将来さらに高い精度が必要になれば、nをさらに大きくすれば良い。後述する他の実施の形態でも式(24)の形の解が示されるが、必要な精度に対応してnを有限の値とすることは同じである。
次に、タイプRで示した解と異なり、式(22)を簡略化して得られる2つの近似解について説明する。これらの近似解をタイプP1、Qと呼ぶことにする。
まず、式(22)はγ とΔl(x)を含む項からなる。γ とΔl(x)は同程度の微小量であるので、γ とΔl(x)の組み合わせをΔl(x)γ *nで表す。そして、大きさの目安kを、k=m+nで定義する。以下では、次数kまでの項を考慮し、k+1以上の項を無視することによって、その方程式(22)を近似して、解を求める。
(タイプP1)
kが2以上の項を微少量としてすべて無視すると、式(22)において次の式(28)で示す解Δl(x)が得られる。この解は、プロセスによって生じる寸法変動のみを補正量として利用する場合に得られる解である。
Figure 2013214093
(タイプQ)
kが3以上の項を微少量としてすべて無視すると、式(22)は次の式(29)で示すことができる。この解は、式(22)の非線形項を無視した線形の積分方程式から得られる。式(22)におけるパターン密度と角部を演算する項と∇を有する項の影響を含んでいる。
Figure 2013214093
式(29)の解となる補正量Δl(x)は、上述した次の式(24)で示すようにイタレーションの形で表すことができる。最初の近似解l(x)は、次の式(30)で示される。
Figure 2013214093
そして、l(x)に続く近似解l(x)は上述した式(26)で表される。ここで、式(26)におけるd(x)は次の式(31−1)で定義される。但し、式(31−1)において、近似解ln−1(x)を用いた際の誤差ε(x)は次の式(31−2)で定義される。
Figure 2013214093
(タイプP2)
ここで、他の近似解としてタイプP2と呼ぶ解を導入する。この方程式は、以下の式(32)で表される。これはσが図形のサイズよりも充分大きな極限(σ―>∞)で従来のパターン密度モデルに一致することが示される。この式自身は従来のパターン密度モデルとは異なるが、この極限操作で一致するという意味で、このP2解を 従来のパターン密度に相当する解と呼ぶ。
Figure 2013214093
図8は、実施の形態1におけるσと図形サイズのパラメータ空間の模式図である。図8において、σと図形サイズは共にγで規格化してある。領域Dは補正の後に図形の寸法が負になる、すなわち原理的に補正不可能な領域を示している。領域Dに該当するかどうかの閾値となる図形サイズLminは、領域Dと他の領域の間の境界であり、以下の式(33)で大まかに見積もることができる。
Figure 2013214093
図8における領域Aはσが図形サイズよりも充分大きい領域、領域Bは図形サイズがσよりも充分大きい領域を示す。領域CはAからBへの遷移領域であり、σと図形サイズが同程度の場合の領域である。以下、数値計算で示す結果を先取りして説明すると以下のようになる。タイプP1で示した解は、領域Bでは、正しい数値解を与えるが、領域Aでは、正しい数値解を得えない。逆に、タイプP2で示した解は、領域Aでは正しい数値解を与えるが、領域Bでは正しい数値解を得えない。一方、タイプQ、Rで示した解は、A、B及びCの各領域で高い精度を与える。
まず、方程式(22)を単純化せずに導いた解Rの精度を、近似解P1、P2とQとともに評価する。
図9は、実施の形態1における補正精度の評価を行った1次元のパターンを示す図である。図9における評価パターン72では、右側にサイズwのライン&スペースパターンを配置し、左側には図形を配置しない。プロセスによって生じる図形辺の移動は誤差δε(x)を用いて以下の式(33)で計算することができる。なお1次元のパターンで位置はスカラー量となるのでベクトルとしての斜体文字を用いた記述をせずxとスカラーの記述をした。以下でも同様に記述する。
Figure 2013214093
また、図形辺の誤差δε(x)は、図形の右辺側と左辺側で生じるので、右辺側の位置をx、左辺側の位置をxとして、右辺側の図形辺の誤差をδε(x)と示す。また、左辺側の図形辺の誤差をδε(x)と示す。その場合に、図形の寸法誤差δλ(x)は次の式(35−1)で表され、位置に依存した位置誤差δπ(x)は次の式(35−2)で表される。また、解の評価にあたって、関数g(x)として1次元ガウス関数、式(35−3)、を利用する。また、f(x)は簡単のために、ゼロとする。
Figure 2013214093
図10は、実施の形態1におけるタイプRで示した解によって得られる寸法補正精度の一例を示す図である。
図11は、実施の形態1におけるタイプQで示した解によって得られる寸法補正精度の一例を示す図である。
図10,11において、γ =10nm(γ=20nm)、w=20nm、及びσ=500nmの条件下で、タイプR、Qの解によって得られる寸法補正精度を示している。どちらの場合でも補正精度は繰り返しにより、補正誤差はゼロに近づくことがわかる。
図12は、図10,11の条件下でタイプP1、P2,Q、及びRの解を利用した時の寸法補正誤差を示す図である。
図13は、図12の寸法誤差のレンジを拡大した図である。
図12,13において、タイプP2、Q、及びRについては、イタレーションは5回行った。図12に示すように、補正をしない場合は9nm、タイプP1解では5nmの寸法誤差が残る。一方、図12,13に示すように、タイプP2,Q,Rすべての解で、補正誤差は0.01nm以下に抑えられる。これらの結果は、σが図形サイズに比べて十分に大きい場合に高い精度を与えることを示している。
図14は、図10,11の条件下でのパターン位置精度の一例を示す図である。図14に示すように、タイプP2,Q,Rで示す解では、位置の誤差を0.01nm以下に抑えていることがわかる。
図15は、図8の条件Iに沿った場合の最大の寸法補正誤差の一例を示す図である。
図16は、図15の寸法誤差のレンジを拡大した図である。図8の条件Iとは、領域Bと領域Cを渡る条件である。すなわち、(あ)図形サイズとσとが同程度の大きさである場合と(い)図形サイズがσよりも充分大きい場合とを渡る条件である。図15,16において、γ =10nm、σ=20nmに固定し、図形サイズwを20〜100nmで変化させた場合の結果を示している。ここでも、タイプP2、Q、及びRで示す解は5回のイタレーションを行った。タイプP1での解は最大補正誤差がw=20nmの時、−4nmの誤差を持つが、w=50nmの時には0.1nm以内に収まっている。また、タイプQ及びRで示す解では図形サイズを変化させても補正誤差は最大でもせいぜい0.4nm程度に抑えることができる。他方、タイプP2での解はw=100nmの時、約2nmの誤差を持つ。また、w=20nmの時でも、1nm程度の誤差を持つ。よって、図形サイズがσよりも充分大きい条件では、従来のパターン密度モデルに相当するP2解では、補正誤差が大きくなるのに対し、P1,R、及びQのいずれのタイプが示す解でも高精度に補正することができる。また、図5の領域Cの条件、すなわち、図形サイズとσとが同程度の大きさである条件では、P1解が示す解では、補正誤差が大きくなるのに対し、タイプQ及びRで示す解では高精度に補正することができる。
図17は、図形サイズを固定してσの値を変化させた場合の最大の寸法補正誤差の一例を示す図である。図8のIIの条件に相当しており、領域A、BとCを渡る条件となっている。すなわち、(い)図形サイズがσよりも充分小さい場合(あ)図形サイズとσとが同程度の大きさである場合と(い)図形サイズがσよりも充分大きい場合とを渡る条件である
図18は、図17の寸法誤差のレンジを拡大した図である。図17,18において、σの値は2.5nmから100nmまで変化させている。図形サイズwは20nmに、γ は10nm固定した。また、タイプP2,Q及びRが示す解は5回のイタレーションを行った。図17,18に示すように、タイプP1での解はσが図形サイズwよりも充分大きい時、−5nmと大きな誤差を持つが、σが図形サイズwよりも小さくなるとともにその誤差はゼロに近づく。他方、従来のパターン密度モデルに相当するP2での解はσが図形サイズwよりも充分小さい時、大きな誤差を持つが、σが図形サイズwよりも十分に大きくなるとともにその誤差はゼロに近づく。
以上のように、実施の形態1による手法で、タイプQとRを利用した時、σが図形サイズwよりも充分大きい場合、図形サイズwよりも充分小さい場合、また同程度である場合のすべてにおいて、高い補正精度を得ることができる。このように、実施の形態1で示した方法がすべての場合に高い精度を持っており、広い応用範囲を持っていることを示している。
かかるパターンベースモデルでの解法を使って、実施の形態1では、パターンの寸法補正を図1のフローチャートに従って以下のように行なう。実施の形態1では、寸法変動を引き起こす複数のプロセスのうち、ある1つのプロセスでの寸法変動を補正する場合について説明する。まずは、対象とするプロセスで生じる寸法変動について評価パターンを用いて関数g(x)、関数f(x)、寸法変動パラメータγ および寸法変動パラメータγ を求めておく。関数g(x)は、例えば、ガウス関数を用いると好適である。位置に依存する関数f(x)については次のような評価用パターンを用いると好適である。
図19は、実施の形態1におけるパターン位置依存性を調べるための評価用パターンの一例を示す図である。このパターン36は、測定用に、縦横1mmのピッチで配置される。そして、このパターン36は、縦横0.1mm程度の領域内に幅2μmの十字の図形で構成される。かかる配置になるように描画装置でパターン36を描画し、その後、現像及びエッチングする。このようにして、マスク38を作成する。そのマスク38の各位置での十字パターンの寸法を測定する。得られた寸法−設計寸法が位置に依存した誤差となる。かかる誤差を近似(フィッティング)することで寸法変動パラメータγ 及び関数f(x)を求めることができる。ここでは、一例として、マスク作成時のエッチングによる寸法変動についての寸法変動パラメータγ 及び関数f(x)を求める場合について説明したが、対象となるプロセスおよびそこで用いる装置毎に、関数g(x)、関数f(x)、寸法変動パラメータγ および寸法変動パラメータγ を求める。
ここでは評価パターンの図示は省略するが、図形依存性の寸法変動パラメータγ 及び関数g(x)についてもこれを評価する評価パターンをマスクに描画して、その後、現像及びエッチングし、設計寸法との誤差を近似(フィッティング)することで求めることができる。
図20は、実施の形態1におけるパターン作成装置の構成の一例を示す概念図である。図20において、パターン作成装置100は、制御計算機110とメモリ112と磁気ディスク装置120,122を備えている。制御計算機110とメモリ112と磁気ディスク装置120は、図示しないバスを介して互いに接続されている。制御計算機110内では、代表点設定部102と補正量演算部104とリサイズ部106といった機能を有している。かかる代表点設定部102と補正量演算部104とリサイズ部106といった機能は、ソフトウェアにより各機能の処理を実行させても構わないし、電気的な回路によるハードウェアにより構成しても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ112に記憶される。図20では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。パターン作成装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。
設計パターンを使ってプロセスに起因する誤差を補正したパターンを作成する際に、まず、上述したように、該当するプロセス及び使用する装置に対する、関数g(x)、関数f(x)、寸法変動パラメータγ および寸法変動パラメータγ を求めておく。そして、まず、設計寸法で定義される図形パターンのパターンデータ(設計データ)を磁気ディスク装置122(記憶装置)に記憶する。かかる動作は、制御計算機110内でのソフトウェアによる処理として実行させても構わないし、電気的な回路によるハードウェアにより構成しても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。
ステップ(S)102において、代表点の設定工程として、代表点設定部102は、磁気ディスク装置122からパターンデータを読み出し、設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する。図3に示すように、補正前の図形10(設計パターン)の設計寸法データを入力する。そして、補正前の図形10(設計パターン)の各辺上の複数の代表点30を設定する。各代表点30間の間隔は、寸法変動を引き起こす現象の影響範囲σよりも小さい間隔とするとよい。より、一般的に表現すると、辺の位置の誤差として許される値をeとすると、この間隔はσのe/(γ +γ )程度あるいはそれ以下とすれば充分な精度が得られる。例えば、γ が10nm、γ が0nmでeが1nmならば、この間隔はσの1/10とすると好適である。例えば、σ=100nmである場合に、10nm程度の間隔とするとよい。
S104において、補正量演算工程として、補正量演算部104は、代表点30の補正量Δl(x)を未知数とする方程式(22)を用いて、方程式(22)を解くことで該当する代表点の補正量Δl(x)を求める。同様に、各代表点30について、それぞれ該当する代表点の補正量Δl(x)を求める。このようにして求めた各補正量Δl(x)は、上述したように、電子ビームを用いて露光用マスク基板に図形パターンを描画した後にかかる図形パターンに生じる寸法変動を補正するための該当する代表点30の補正量となる。方程式(22)の解法は、上述したタイプQ或いはタイプRを用いると好適である。また、図形パターンの同じ辺上に複数の代表点が設定された場合に、各代表点30に対して、それぞれ補正量Δl(x)を求めるため、同じ辺上でも代表点30によって求まる補正量Δl(x)が異なる場合がある。そのため、図3に示すように補正後の代表点34は、同じ辺上でも異なる位置となる場合がある。このように点単位で補正することで、従来のように辺(直線)単位で移動させる場合よりも、高精度に補正することができる。
S106において、リサイズ工程として、リサイズ部106は、補正量Δl(x)が補正された補正後の代表点34が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする。ここでは、各辺について設定された複数の代表点30について、それぞれ補正量Δl(x)を演算することで補正後の複数の代表点34が得られる。そして、図3に示すように、補正後の複数の代表点34を通るように辺の位置を移動させる。例えば、隣り合う辺の交点については、線形補間により位置を決めればよい。このように補正前の図形10をリサイズして、補正後の図形12(図形パターン)を作成することができる。リサイズされた図形パターンのパターンデータは、磁気ディスク装置120に出力される。出力動作は、制御計算機110内でのソフトウェアによる処理として実行させても構わないし、電気的な回路によるハードウェアにより構成しても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。そして、かかるリサイズされた図形パターンのパターンデータは、マスク作成のために描画装置に転送される。
S108において、マスク作成工程として、まず、描画装置を用いて、リサイズされた図形パターンが描画対象となるレジストが表面に塗布されたマスク基板上に描画される。その後、現像、エッチング等の製造工程(プロセス)を経て、半導体装置製造用の露光用マスクが作成される。
S110において、半導体装置製造工程として、まず、シリコン(Si)基板にレジストが塗布される。そして、上述した工程で作成された露光用マスクを用いて、レジストが塗布されたSi基板にリサイズされた図形パターンが転写(露光)される。その後、現像、エッチング、薄膜形成、CMP等の製造工程(プロセス)を経て、半導体装置の一層分が製造される。そして、2層目以降の図形パターンのデータについても同様に補正するとよい。
以下、一例として、配線用コンタクト形成後にダマシン法により銅(Cu)等の金属配線を形成する各工程について説明する。
図21〜図23は、図1における半導体装置の製造工程の工程断面図の一例である。
図21(a)では、配線用コンタクトが形成された状態を示している。ここでは、シリコンウェハを用いた基板300にチャネル301を形成後、ゲート酸化膜302とゲート303が形成される。そして、チャネル301には、コンタクト304が形成される。ゲート酸化膜302とゲート303とコンタクト304は、層間絶縁膜305内に形成される。
図21(b)では、まず、配線用コンタクト形成後の基板300上に上層の絶縁膜306(第1の膜)を化学気相成長(CVD)法或いは塗布法(SOD法)により形成する。そして、図21(c)に示すように、絶縁膜306上にレジスト膜307を塗布法により形成する。そして、図22(a)に示すように、上述した補正後のパターン(リサイズされた図形パターン)が形成されたマスクを用いて、補正後の図形パターンを紫外光308で露光する。装置は、例えば、波長193nmエキシマレーザスキャナを用いればよい。そして、図22(b)に示すように、レジスト感光後に現像して、レジストパターンを形成する。そして、図22(c)に示すように、レジスト膜307をマスクとして、下層の絶縁膜306をエッチングして開口部310を形成する。装置は、例えば反応性イオンエッチング装置を用いればよい。そして、図23(a)に示すように、レジスト膜307をアッシング等により剥離する。そして、図23(b)に示すように、開口部310の内部及び絶縁膜306の表面に金属膜312(第2の膜)を堆積させる。金属膜312として、Cuを堆積させる場合には、電解めっき法を用いればよい。また、Cuを堆積させる前には、Cuの拡散を防止するバリアメタル膜を形成しておく。そして、バリアメタル膜上に電解めっきにおけるカソード極となるCuシード膜をスパッタ法等により形成しておけばよい。そして、図23(c)に示すように、開口部310をはみ出た余分な金属膜312は、CMP法により研磨して除去する。以上のような各工程により平坦化された1層分のパターン回路を形成することができる。
図形パターンに生じる寸法変動には、ローディング効果に起因する寸法変動とマイクロローディング効果に起因する寸法変動と化学機械研磨(CMP)に起因する寸法変動とフレアに起因する寸法変動等があることは上述したとおりである。実施の形態1では、これらの寸法変動を引き起こす複数のプロセスのうち、ある1つのプロセスでの寸法変動をマスク作成の前の段階で補正しておくことで、該当するプロセスでの寸法変動を高精度に補正することができる。
以上のように、図形のサイズがフレア、ローディング効果、マイクロローディング効果或いはCMPといった現象の影響範囲と同程度の場合や図形のサイズがこれらの現象の影響範囲よりも十分に大きい場合でも、実施の形態1によれば、これらに起因した寸法変動を高精度に補正することができる。その結果、最終的に得られる半導体装置をより高精度なパターン寸法に近づけることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ローディング効果に起因する寸法変動とマイクロローディング効果に起因する寸法変動と化学機械研磨(CMP)に起因する寸法変動とフレアに起因する寸法変動等の寸法変動を引き起こす複数のプロセス(製造工程)のうち、ある1つのプロセスでの寸法変動をマスク作成の前の段階で補正する場合について説明した。しかし、最終的に得られる半導体装置には、補正されていないその他のプロセスでの寸法変動分が残ってしまう。そこで、実施の形態2では、これらのプロセスでの寸法変動分もマスク作成の前の段階で補正する場合について説明する。
図24は、実施の形態2におけるマスクの作成工程と半導体装置の製造工程の要部工程を示す図である。
LSI等の半導体装置の製造は10層〜数10層のパターンをシリコンウェハ上に形成して行われるが、ここでは1層分の形成例について示す。ここでは、一例として、配線用コンタクト形成後にダマシン法により銅(Cu)等の金属配線を形成する場合について説明する。その手順は大きく次の6つの工程が実施される。まず、露光するためのパターンを描画してマスクを形成する工程(S201)、光を利用してウェハ上のレジスト膜にマスク上のパターンを転写(露光)する工程(S202)、露光後に、レジスト膜を現像する現像する工程(S204)、現像後に、レジストパターンをマスクとして下層の絶縁膜をドライエッチングして開口部を形成する工程(S206)、開口部及びウェハ表面に金属膜を堆積する薄膜形成工程(S208)、そして、金属膜を堆積後に、表面を研磨して余分な金属部分をCMPで除去する工程(S210)という一連の工程を実施する。このような工程を経て製造される半導体装置の寸法を精度よく製造するために、実施の形態2では、後段の工程側から溯って順に寸法変動分による寸法誤差を補正していく。そして、1層分の全工程における寸法誤差を補正したマスクを形成する。補正方法は、CMPによって生じる寸法誤差を補正する工程(S302)、ローディング効果やマイクロローディング効果等のエッチングによって生じる寸法誤差を補正する工程(S304)、フレアといった露光によって生じる寸法誤差を補正する工程(S306)、及び、ローディング効果やマイクロローディング効果といったマスク形成によって生じる寸法誤差を補正する工程(S308)という一連の工程を実施する。
すなわち、半導体装置の一層分の回路を形成する複数の製造工程のうち、より後段側の製造工程から順に、後段の製造工程が存在する場合には後段の製造工程で生じる寸法誤差を補正する補正量で順に補正された寸法から、存在しない場合には設計寸法からの寸法誤差を補正する補正量を算出する。具体的には、まず、一番後段となる製造工程で、設計寸法からの寸法誤差を補正する補正量を算出する。そして、設計寸法からこの補正量分を補正する。次に、1つ前の製造工程で、補正後の寸法からの寸法誤差を補正する補正量を算出する。そして、補正後の寸法からさらにこの工程で算出された補正量分を補正する。この工程を繰り返し、露光工程での寸法誤差を補正する補正量で補正された寸法まで求める。そして、露光工程までの補正量が補正された寸法のパターンを露光用マスク上に形成する。もちろん、露光用マスクを作成時に生じる寸法変動についても、1つ前の製造工程で、露光工程での寸法誤差を補正する補正量で補正された寸法からの寸法誤差を補正する補正量を算出する。そして、露光工程での補正後の寸法からさらにこの工程で算出された補正量分を補正する。この工程を繰り返し、マスク作成時のエッチング工程での寸法誤差を補正する補正量で補正された寸法まで求める。そして、マスク形成時に生じる補正量までが補正された寸法のパターンをマスク基板上に描画する。以上により、この補正されたパターンをマスク基板に描画すれば、マスク形成および半導体装置製造についての後段の製造工程へ行くに従って、設計寸法にパターンが近づくことになる。そして、一番後段となる製造工程を終了後には設計寸法に形成される。すなわち、これらの工程により、上記のような誤差の発生を抑制することができる。
まず、各製造工程での関数g(x)、関数f(x)、寸法変動パラメータγ および寸法変動パラメータγ をそれぞれ求めておく。取得方法は、実施の形態1と同様である。
まず、シリコンウェハ上で最終的に半導体装置の所望する1層分の回路パターンができるように、その直前の工程で発生する誤差を補正する。ここの例ではCMP工程がそれにあたる。
図24のS302において、CMPによって生じる寸法誤差を補正する。まず、この工程で必要な各代表点の補正量Δl(x)を求める。まず、代表点設定工程(図1のS102)として、代表点設定部102は、LSIの設計データを用い、その設計パターンのパターン作成領域の内部の図形のパターンの各辺上に複数の代表点を設定する。設定の仕方は実施の形態1と同様である。次に、補正量演算工程(図1のS104)として、補正量演算部104は、かかる代表点の補正量Δl(x)を未知数とする方程式(22)を各代表点について解くことで各代表点の補正量Δl(x)を求める。解法等は実施の形態1と同様である。そして、リサイズ工程(図1のS106)として、リサイズ部106は、補正量Δl(x)が補正された補正後の代表点が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする。リサイズの仕方は実施の形態1と同様である。以上のようにして、LSIの設計データにおける補正前の図形パターンをリサイズして、CMPによって生じる寸法誤差を補正した補正後の図形パターンを作成する。
以上のようなパターンがCMP工程の前に得られれば、CMP工程を経ることにより、設計通りの寸法のパターンを得ることができる。
次に、このように補正されたパターンが実際にCMP工程の前に、すなわちエッチング後に得られるように、図24のS304において、エッチングによって生じる寸法誤差を補正する。まず、この工程で必要な各代表点の補正量Δl(x)を求める。まず、代表点設定工程(図1のS102)として、代表点設定部102は、CMPによって生じる寸法誤差を補正した補正後の図形パターンのデータを用い、その図形のパターンの各辺上に複数の代表点を設定する。設定の仕方は実施の形態1と同様である。CMPによって生じる寸法誤差を補正した際に用いた複数の代表点をそのまま使用しても好適である。次に、補正量演算工程(図1のS104)として、補正量演算部104は、かかる代表点の補正量Δl(x)を未知数とする方程式(22)を各代表点について解くことで各代表点の補正量Δl(x)を求める。解法等は実施の形態1と同様である。そして、リサイズ工程(図1のS106)として、リサイズ部106は、補正量Δl(x)が補正された補正後の代表点が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする。リサイズの仕方は実施の形態1と同様である。以上のようにして、CMPによって生じる寸法誤差を補正した第1回目の補正後の図形パターンをリサイズして、エッチングによって生じる寸法誤差を補正した第2回目の補正後の図形パターンを作成する。
以上のようなパターンがエッチング工程の前に得られれば、エッチング工程以降、CMP工程までを経ることにより、設計通りの寸法のパターンを得ることができる。
次に、このように補正されたパターンが実際にエッチング工程の前に、すなわち露光工程後に得られるように、図24のS306において、露光工程によって生じる寸法誤差を補正する。まず、この工程で必要な各代表点の補正量Δl(x)を求める。まず、代表点設定工程(図1のS102)として、代表点設定部102は、エッチングによって生じる寸法誤差を補正した第2回目の補正後の図形パターンのデータを用い、その図形のパターンの各辺上に複数の代表点を設定する。設定の仕方は実施の形態1と同様である。エッチング或いはCMPによって生じる寸法誤差を補正した際に用いた複数の代表点をそのまま使用しても好適である。次に、補正量演算工程(図1のS104)として、補正量演算部104は、かかる代表点の補正量Δl(x)を未知数とする方程式(22)を各代表点について解くことで各代表点の補正量Δl(x)を求める。解法等は実施の形態1と同様である。そして、リサイズ工程(図1のS106)として、リサイズ部106は、補正量Δl(x)が補正された補正後の代表点が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする。リサイズの仕方は実施の形態1と同様である。以上のようにして、第2回目の補正後の図形パターンをリサイズして、露光工程によって生じる寸法誤差を補正した第3回目の補正後の図形パターンを作成する。
以上のようなパターンが露光工程の前に得られれば、露光工程以降、CMP工程までを経ることにより、設計通りの寸法のパターンを得ることができる。
次に、このように補正されたパターンが実際に露光工程の前に、すなわちマスク形成後に得られるように、図24のS308において、マスク形成工程によって生じる寸法誤差を補正する。まず、この工程で必要な各代表点の補正量Δl(x)を求める。まず、代表点設定工程(図1のS102)として、代表点設定部102は、露光工程によって生じる寸法誤差を補正した第3回目の補正後の図形パターンのデータを用い、その図形のパターンの各辺上に複数の代表点を設定する。設定の仕方は実施の形態1と同様である。露光、エッチング或いはCMPによって生じる寸法誤差を補正した際に用いた複数の代表点をそのまま使用しても好適である。次に、補正量演算工程(図1のS104)として、補正量演算部104は、かかる代表点の補正量Δl(x)を未知数とする方程式(22)を各代表点について解くことで各代表点の補正量Δl(x)を求める。解法等は実施の形態1と同様である。そして、リサイズ工程(図1のS106)として、リサイズ部106は、補正量Δl(x)が補正された補正後の代表点が該当する辺上に位置するように図形パターンの寸法をリサイズする。リサイズの仕方は実施の形態1と同様である。以上のようにして、第3回目の補正後の図形パターンをリサイズして、マスク形成工程によって生じる寸法誤差を補正した第4回目の補正後の図形パターンを作成する。
以上のようなパターンがマスク形成工程の前に得られれば、マスク形成工程以降、CMP工程までを経ることにより、設計通りの寸法のパターンを得ることができる。
第4回目の補正後の図形パターンのパターンデータは、磁気ディスク装置120に出力される。そして、かかる第4回目の補正後の図形パターンのパターンデータは、マスク作成のために描画装置に転送される。そして、図24におけるマスク形成工程(S201)からCMP工程(S210)までの各工程が実施される。以上のようにして、半導体装置の一層分が製造される。図1における半導体装置の製造工程の一例については、図21〜図23を用いて説明した内容と同様である。
以上のように、寸法誤差が生じる各工程で生じる誤差がすべて補正されるように、マスク形成前の時点(描画前の時点)でパターンデータが補正されているので、最終的にできあがったパターンは設計通りのものにすることができる。ここまでは、半導体装置製造工程の一層分の処理について説明したが、同様の処理を他の層のパターン形成についても行うことによって、各工程で形成されるパターンを高い寸法精度で形成することが可能となる。
以上のように、実施の形態2によれば、半導体製造工程で生じる寸法変動をより正確に補正することができる。また、より正確なパターンをマスクに形成することができる。その結果、最終的に得られる半導体装置を高精度なパターン寸法で形成することができる。
以上の説明において、「〜部」或いは「〜工程」と記載したものの処理内容或いは動作内容は、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。例えば、メモリ112或いは磁気ディスク装置120,122に記録される。
また、図20において、コンピュータとなる制御計算機110は、さらに、図示していないバスを介して、記憶装置の一例となるRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM、磁気ディスク(HD)装置、入力手段の一例となるキーボード(K/B)、マウス、出力手段の一例となるモニタ、プリンタ、或いは、入力出力手段の一例となる外部インターフェース(I/F)、FD、DVD、CD等に接続されていても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、半導体装置のうちの1層を形成するためのすべての工程について補正を行なったが、誤差が小さいものがあればそこは省いても良い。また、全層に適用せず、精度の必要な層のみに適用しても良い。また、インプリント(Inprint)技術でも適用可能である。その場合、露光用マスクをinprintの原版として適用することができる。また、上述した補正の手法は、マスク形成に限らず、電子ビーム(EB)やレーザによる直接描画にも適用可能である。また、露光工程について、通常の光を利用した例で説明したが、X線マスクやEUV(extreme ultra violet)光を利用する転写装置用マスクの形成でも適用することができる。また、パターンの形状は、矩形(すべて90°角)に限らず、任意角度の斜め線、三角形、円、楕円、リング等、一般的な2次元のパターンでも構わない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、パターン作成装置100や描画装置を制御する制御部構成等については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのパターン作成方法、荷電粒子ビーム描画装置、及び荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
10,11,12,18,20,22,42,44 図形
16,46 差分図形
24 辺
25 微小部分
30,32,34 代表点
36 パターン
38 マスク
72 評価パターン
100 パターン作成装置
102 代表点設定部
104 補正量演算部
106 リサイズ部
110 制御計算機
112 メモリ
120 磁気ディスク装置
300 基板
301 チャネル
302 ゲート酸化膜
303 ゲート
304 コンタクト
305 層間絶縁膜
306 絶縁膜
307 レジスト膜
308 紫外光
310 開口部
312 金属膜

Claims (5)

  1. 設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程と、
    荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に前記図形パターンを描画した後に前記図形パターンに生じる寸法変動を補正するための前記代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、前記方程式を解くことで前記代表点の補正量を求める工程と、
    前記補正量が補正された前記代表点が前記辺上に位置するように前記図形パターンの寸法をリサイズする工程と、
    リサイズされた寸法で露光用マスクを作成する工程と、
    を備え
    前記方程式は、図形パターン上を積分範囲とする積分項と、前記図形パターンの辺上の線積分を行なう積分項との和を用いて定義されることを特徴とするマスク作成方法。
  2. 請求項により作成された露光マスクを用意する工程と、
    前記露光用マスクを用いて図形パターンを基板上に形成する工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する工程と、
    荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に前記図形パターンを描画した後に前記図形パターンに生じる寸法変動を補正するための前記代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、前記方程式を解くことで前記代表点の補正量を求める工程と、
    前記補正量が補正された前記代表点が前記辺上に位置するように前記図形パターンの寸法をリサイズする工程と、
    リサイズされた寸法で作成された露光用マスクを用いて前記図形パターンを基板上に形成する工程と、
    を備え
    前記方程式は、図形パターン上を積分範囲とする積分項と、前記図形パターンの辺上の線積分を行なう積分項との和を用いて定義されることを特徴とするパターン作成方法。
  4. 設計寸法で定義される図形パターンのパターンデータを記憶装置に記憶する記憶処理と、
    前記記憶装置から前記パターンデータを読み出し、設計寸法で定義される図形パターンの辺上に代表点を設定する設定処理と、
    荷電粒子ビームを用いて露光用マスク基板に前記図形パターンを描画した後に前記図形パターンに生じる寸法変動を補正するための前記代表点の補正量を未知数とする方程式を用いて、前記方程式を解くことで前記代表点の補正量を求める補正量演算処理と、
    前記補正量が補正された前記代表点が前記辺上に位置するように前記図形パターンの寸法をリサイズするリサイズ処理と、
    リサイズされた前記図形パターンのパターンデータを出力する出力処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記方程式は、図形パターン上を積分範囲とする積分項と、前記図形パターンの辺上の線積分を行なう積分項との和を用いて定義されることを特徴とするプログラム。
  5. 前記補正量は、前記図形パターン上を積分範囲とする積分項を、前記図形パターンの辺上の線積分を行なう積分項を含む項によって除することによって求められることを特徴とする請求項1記載のマスク作成方法。
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