JP2013213656A - 空調機 - Google Patents

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一 山口
Risa Kawakami
梨沙 川上
Koichi Izawa
康一 伊澤
Hiromu Koizumi
拡 小泉
Tetsuya Hori
哲也 堀
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Abstract

【課題】微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を確実に制御すること可能な空調機を提供する。
【解決手段】本発明に係る空調機10は、ケーシング30内の適用箇所に発泡促進溶液を供給する発泡促進溶液供給部と、前記適用箇所に過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給部と、を有することを特徴とする。
【選択図】 図6

Description

本発明は、細菌、カビなどの微生物を抑制した空調機に関する。
空調機の内部構造には常時漏れた状態であるものがあり、このような構造部には、微生物(細菌、カビなど)が繁殖しやすい部位がある。具体的には(1)加湿モジュール、(2)冷却コイル、(3)ドレインパンなどがこれに当たる。
特に(1)、(2)は空気との接触面積が大きいので、これらの部位に微生物が繁殖すると、被空調室に対して、空調空気と共に臭い(悪臭)、あるいは増殖した微生物やカビの胞子を、供給してしまうこととなる。また、(1)、(2)の表面に繁殖した微生物が脱離して、ドレインパンの排水口や、排水パイプの閉塞の原因となってしまうことがある。
細菌、カビなどの微生物による室内汚染や、ドレインパンなどの排水系の閉塞を防ぐために、これまで様々な方法が採用され、あるいは研究開発が行われている。具体的には既存の微生物制御技術、研究開発中の技術として次のような方法がある。
(a)空調機内の対象構造物に殺菌ランプ(紫外線(UV)ランプ)を照射する方法
(b)空調機内の対象構造物を、定期的に一定時間乾燥させる方法
(c)空調機内の対象構造物に対し、熱湯(温水)をかける方法
(d)空調機内の対象構造物にマイクロ波を照射する方法
例えば、特許文献1(特開2004−245490号公報)には、紫外線照射によって、殺菌したエアを被空調室に供給する空調システムが開示されている。
特開2004−245490号公報
上記(a)乃至(d)に係る方法は微生物制御(殺菌、繁殖抑制)において、一定の効果を上げることができるが、それぞれ次のような欠点がある。
(a)空調機内の対象構造物に殺菌ランプ(紫外線(UV)ランプ)を照射する方法;
紫外線が直接照射されない部位には効果がない。殺菌ランプから距離が離れると効力が低下する。
(b)空調機内の対象構造物を、定期的に一定時間乾燥させる方法;
連続運転が必要な空調機には適用することができない。また、乾燥に強い微生物に対しては効果を期待することができない。
(c)空調機内の対象構造物に対し、熱湯(温水)をかける方法;
芽胞やカビなどに対する抑制効果が弱い。効果を高めるには、温度が高い方が望ましいが、そのぶん必要とするエネルギーが増加する。
(d)空調機内の対象構造物にマイクロ波を照射する方法;
マイクロ波の発振器に比較的近い構造部位では効果が期待できるが、距離が離れると、マイクロ波照射による効果が大幅に低下する。
以上、まとめると、上記(a)乃至(d)に係る方法では、空調機において、微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を抑制する効果が限定的である、という問題点があった。
この発明は、上記(a)乃至(d)に係る方法の上記課題を解決するものであって、請
求項1に係る発明は、ケーシング内の適用箇所に発泡促進溶液を供給する発泡促進溶液供給部と、前記適用箇所に過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給部と、を有することを特徴とする空調機である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の空調機において、前記適用箇所が加湿モジュールであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の空調機において、前記適用箇所が冷却コイルであることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機において、前記発泡促進溶液が次亜塩素酸ナトリウム水溶液であることを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機において、前記発泡促進溶液がカタラーゼを含む水溶液であることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機において、前記発泡促進溶液が銀イオン、銅イオン、鉄イオン、クロムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオンを含む水溶液であることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機において、前記発泡促進溶液のpHを9以上として用いることを特徴とする。
また、請求項8に係る発明は、請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の空調機において、前記過酸化水素水供給部で供給する過酸化水素水を加熱するヒーターが設けられることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の空調機において、前記発泡促進溶液供給部で供給する発泡促進溶液を加熱するヒーターが設けられることを特徴とする。
本発明の空調機は、適用箇所に発泡促進溶液を供給してから、前記適用箇所に過酸化水素水を供給するので、本発明の空調機によれば、微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を確実に制御すること可能となる。
本発明の第1実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る空調機10の制御ブロック図を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る空調機10の微生物制御モードの制御フローチャートを示す図である。 本発明の第1実施形態に係る空調機10の過酸化水素の過剰濃縮防止処理ルーチンの制御フローチャートを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る空調機10の制御ブロック図を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る空調機10の微生物制御モードの制御フローチャートを示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明に係る空調機10の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す構成図である。
本実施形態に係る空調機10は、被空調室1に対する空調動作を行う通常動作モードと、空調機10内部における細菌、カビなどの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う微生物制御モードとの少なくとも2種のモードを有している。第1実施形態では、微生物制御モードによって、空調機10内の加湿モジュール50に過酸化水素水を供給し殺菌などを行い、微生物制御を実行する場合について説明する。
以下、まず、通常動作モードに関連する構成について主に説明する。
図1に示す被空調室1は、外部と区画壁2によって仕切られており、被空調室1の天井面4にはエア供給パネル6、6…が設けられている。このエア供給パネル6は、整流作用を有した不図示の羽根格子吹出口を有しており、エア供給パネル6に供給された空調エアを被空調室1内に整流して吹き出す。
被空調室1の側壁8の下部には排気パネル9が設けられ、排気パネル9から被空調室1内のエアが排気される。排気パネル9にはエア排気ダクト12aが接続されている。一方、空調機10からのエア給気ダクト12bはエア供給パネル6、6…に接続され、これにより被空調室1内に空調エアが供給される。
空調機10は、外気取入口11および空調エア出口13を有したケーシング30にて構成されており、その内部にはケーシング30の入口側から順に、プレフィルタ38、中性能フィルタ17、冷却コイル18、送風機22、加湿モジュール50、抗菌HEPAフィルタ28などを主として備えている。
ケーシング30の内面には抗菌塗装が施すことで、人体に有害な大腸菌や黄色ブドウ球菌などの菌や、カビ・酵母などの真菌が塗装面に付着した場合にその増殖が抑制するようにすることもできる。抗菌塗装には、たとえば無機系抗菌剤(無機系銀など)を配合した塗料が用いられる。
外気取入口11は、空調機10内部に外気エアを取り込む。外気取入口11には、外気取入口11を開閉可能とする外気弁11aが設けられており、外気エアの取り込み量が外気弁11aの開口量によって調整される。
プレフィルタ38は、外気弁11aの下流側に設けられ、外気取入口11を介して空調機10の内部に導入された外気エアを濾過し、外気エアに含まれる塵埃の除去を行なう。
中性能フィルタ17は、プレフィルタ38の下流側に設けられ、プレフィルタ38を通過したエアの濾過をおこなうものである。また、ケーシング30にはエア排気ダクト12aが接続されており、前述したプレフィルタ38と中性能フィルタ17の間に被空調室1から排気されたエアが吹き出される構成となっている。この吹き出されたエアも中性能フィルタ17にて濾過される。
冷却コイル18は、中性能フィルタ17のエア流の下流側に設けられ、エアを冷却して所定の温度に調節する。冷却コイル18には、ポンプ20を介して冷水タンク21が接続
され、このポンプ20を駆動して冷却コイル18内の冷水が冷水タンク21とで循環される構成となっている。これにより、中性能フィルタ17によって濾過されたエアが冷却コイル18に接触して冷却される。なお、ポンプ20の駆動制御を行う主制御部100(図2参照)と、この主制御部100に接続され、被空調室1内の温度を検出する温度センサ23とが夫々設けられており、被空調室1内のエアの温度が所定温度となるように冷却コイル18の冷水の流量が調節される。
冷却コイル18の下部には、冷却コイル18の表面に結露し落下した水を回収し排水するドレイン70が設けられている。
送風機22は、ケーシング30内部でエア流を発生させて各フィルタによるエアの濾過を行い、被空調室1内に空調エアを供給する。送風機22は、ケーシング30の隔壁24に取り付けられている。この隔壁24には吹き出し口24aが形成され、送風機22はこの吹き出し口24aから送風機22に取り込んだエアを吹き出し可能に配置されている。これにより、送風機22を駆動させると空調機10内のエアが送風されてエア流を生成し、各フィルタによりエアの濾過が行なわれるとともに、エア給気ダクト12bを介して被空調室1内に空調エアが供給される。なお、ケーシング30内において、送風機22がエア取り込む空間を第1空間(隔壁24の図1左側の空間)と、また、送風機22が取り込んだエアを吹き出す空間を第2空間(隔壁24の図1右側の空間)と称する。
加湿モジュール50は、送風機22にて送風されたエアに対し、必要に応じて湿度を与えるものであり、エアとの接触面積を確保するための複数の長尺状部材(不図示)から構成される。
水供給管59は加湿モジュール50近傍に設けられた水タンク58から水を加湿モジュール50に供給する。水供給管59の一端には水滴下ノズル60が設けられており、水タンク58に貯留された水は、この水滴下ノズル60から滴下され、加湿モジュール50の上部に供給される。
水供給管59の管路中にはポンプ(Pw)61が設けられており、このポンプ(Pw)61を駆動させると水タンク58から水が所定の圧力で加湿モジュール50上に送出される。また、水供給管59には、ポンプ(Pw)61の下流側にバルブ62が設けられ、加湿
モジュール50への水送出量が調整される。ポンプ(Pw)61とバルブ62は主制御部
100に接続され、主制御部100によって、ポンプ(Pw)61のオンオフ制御、バル
ブ62の開閉制御が行われる。また、水供給管59は、ケーシング30の内部まで導入され、加湿モジュール50の上部側に位置するように配置されている。
また、加湿モジュール50の下部には、加湿モジュール50で気化せず、落下した水、また後述する過酸化水素水を受け止めて、これを排水するドレイン55が設けられる。
また、被空調室1には、被空調室1の湿度を検出する湿度センサ27が設けられており、この湿度センサ27が主制御部100と接続されており、主制御部100によってポンプ(Pw)61のオンオフ制御、バルブ62の開閉制御が行われて、加湿モジュール50
に滴下される水の量がコントロールされることで、被空調室1内のエアの湿度が所定湿度に保たれるようになっている。
抗菌HEPAフィルタ28は空調機10内部のエアを濾過し、中性能フィルタ17によって除去が困難なエア中の菌を除去する。この抗菌HEPAフィルタ28は加湿モジュール50のエア流の下流側に取り付けられ、被空調室1への菌の侵入が防止される。とくに、抗菌HEPAフィルタ28の濾過面に付着した菌は抗菌HEPAフィルタ28の抗菌作
用によって殺菌される。
空調エア出口13にはエア給気ダクト12bが接続され、空調機10内部にて空調された空調エアがエア給気ダクト12bに送気される。
また、空調エア出口13には出口弁13aが設けられており、エア給気ダクト12bを通じて被空調室1内に供給する空調エア量が出口弁13aの開口量によって調整される。また、出口弁13aは、主制御部100の制御に基づいてその開口量がコントロールされるようになっている。
かかる構造の空調機10によって、送風機22が作動されると、外気取入口11から外気が空調機10に導入されるとともに、排気パネル9から被空調室1内のエアがエア排気ダクト12aに排気される。排気されたエアは空調機10に取り込まれ、空調機10にて濾過、除菌された空調エアがエア供給パネル6から被空調室1内に吹き出される。
以上の構成及び動作が、被空調室1に対して通常の空調動作を行う、空調機10の通常動作モードに係るものである。次に、空調機10内部における細菌、カビなどの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う、本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードに係る構成及び動作について、以下説明する。
これまで説明したような空調機10の構造・動作では、加湿モジュール50は比較的湿潤が保たれているため、加湿モジュール50において細菌、カビなどの微生物が繁殖・増殖しやすい。そこで、本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードでは、加湿モジュール50に過酸化水素水を供給し、微生物の殺菌など行うと共に、過酸化水素が含まれたエアについては被空調室1側に供給しないようになっている。
本実施形態に係る空調機10では、微生物制御に過酸化水素水を用いる。過酸化水素水は、医療の分野では重量濃度3%前後の過酸化水素水が外用消毒剤「オキシドール」として使用されている。工業的には製紙業などでは漂白、半導体生産などでは洗浄に使われている。食品の分野では製麺や魚肉練り製品の漂白、あるいは食品包装容器の殺菌などに使われている。過酸化水素水が持っているこれら漂白、殺菌の作用は過酸化水素水が水と酸素に分解する際に発生する。過酸化水素水の分解物は基本的に無害な水と酸素であり、環境に対する負荷が非常に低い。
このように広く使われている化学物質であるが、重量濃度で36%以上が危険物となるため、30〜35%程度の製品が多く市販されており、入手もしやすい。実際に使用する際の濃度は材料の腐食、殺菌効果とコストなどの関係から、濃度30〜35%から必要に応じて適当な濃度に希釈して使用することが好ましい。
2.5%〜3.5%濃度の過酸化水素はオキシドールの名称で外用消毒剤として使われている。空調機10内の微生物制御に使用する際の濃度は材料の腐食、殺菌効果とコストなどの関係から必要に応じて適当な濃度を選択する必要がある。微生物の薬剤耐性は微生物の種類以外に、微生物が繁殖している状況(例えば表面に薄く広がって繁殖しているか、ある程度のバイオフィルムを形成しているかなど)により大きく影響を受ける。このため、過酸化水素がその殺菌効果を発揮する濃度を一概に指定することはできない。
通常の殺菌処理における過酸化水素水濃度は概ね0.1〜1%とすることを濃度の目安とするが、殺菌効果が浸透しにくいバイオフィルムを形成している場合や、濃度0.1〜1%の処理で十分な効果が得られない場合は1%を越える濃度での処理を考慮する。この場合は、殺菌効果と経済性や安全性などから濃度5%以下での使用が好ましい。
以下、加湿モジュール50に過酸化水素水を供給するための具体的な構成を以下説明する。加湿モジュール50への過酸化水素水供給部において、加湿モジュール50近傍に設けられた過酸化水素水タンク63から過酸化水素水供給管64を経て、過酸化水素水を加湿モジュール50に供給する。過酸化水素水供給管64の一端には過酸化水素水滴下ノズル65が設けられており、過酸化水素水タンク63に貯留された過酸化水素水は、この過酸化水素水滴下ノズル65から滴下され、加湿モジュール50の上部に供給される。
過酸化水素水供給管64の管路中にはポンプ(Ph)66が設けられており、このポンプ(Ph)66を駆動させると過酸化水素水タンク63から過酸化水素水が所定の圧力で加湿モジュール50内に送出される。また、過酸化水素水供給管64には、ポンプ(Ph)66の下流側にバルブ67が設けられ、加湿モジュール50への過酸化水素水の送出量が調整される。ポンプ(Ph)66とバルブ67は主制御部100に接続され、主制御部100によって、ポンプ(Ph)66のオンオフ制御、バルブ67の開閉制御が行われる。また、過酸化水素水供給管64は、ケーシング30の内部まで導入され、加湿モジュール50の上部側に位置するように配置されている。
また、過酸化水素水供給部において、ヒーター68は過酸化水素水供給管64の管路中を流れる過酸化水素水の温度を上昇させるためのものである。
過酸化水素の殺菌作用、酸化作用は温度の上昇と共に急速に高まる。このため、ヒーター68を利用して、処理温度を高くすることにより常温では殺菌できないカビや芽胞を殺菌することも可能なる。また、取り扱う過酸化水素水の濃度を抑えることもできるため、安全上のメリットも発生する。
過酸化水素水の殺菌作用は、温度の影響を強く受ける。例えば処理温度を30℃から40℃に10℃上昇させると処理時間を2〜3倍長くするのと同時の効果を発揮することが知られている。同様に30℃〜50度℃に20℃上昇させると、処理時間を4〜8倍長くするのと同程度の効果を発揮する。過酸化水素自体でも10℃の温度上昇により分解速度(=酸素発生速度)が2.2倍になる。
この性質を利用することで、加湿モジュール50に供給する過酸化水素水の濃度を低くすることにより薬剤コスト低減、ハンドリグ時の安全性を高めることができる。或いは供給する過酸化水素水の濃度が同じでも処理に要する時間の短縮を図ることができる。ヒーター68により過酸化水素水の温度を上昇させると、カビの胞子などに加えて枯草菌の芽胞など耐熱性、耐薬品性の高い微生物を処理対象とするときに特に有効である。
なお、本実施形態においては、ヒーター68で過酸化水素水供給管64の管路中を流れる過酸化水素水の温度を上昇させるようにしたが、常温の過酸化水素水を加湿モジュール50に供給し、これを別の加熱手段で加熱するようにしてもよい。
さらに、本実施形態においては、ヒーター68で過酸化水素水の温度を上昇させるようにしたが、十分に微生物の増殖抑制を行い得る濃度の過酸化水素水を利用することができる場合には、必ずしも、過酸化水素水を昇温させる構成は必須ではない。
続いて、ケーシング30外において、第1空間(隔壁24の図1左側の空間)と、第2空間(隔壁24の図1右側の空間)とを連通させる循環ダクト51について説明する。本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードを実行する際には、この循環ダクト51の流路を用い、過酸化水素が含まれたエアが、被空調室1内に吹き出されないようにする。
循環ダクト51は、第2空間であるケーシング30における抗菌HEPAフィルタ28の下流側と、第1空間である送風機22の上流側との間を接続する流路であり、図中矢印の方向にエアが流れることを想定している。この循環ダクト51中に設けられたダンパー52は開閉されることで、循環ダクト51中を流れるエア量をコントロールする。このダンパー52は、主制御部100からの指令に基づいて開閉を行い得るようになっている。また、循環ダクト51の流路中には、過酸化水素の中和・分解手段である分解触媒フィルタ53が設けられている。所定以上に希釈した過酸化水素水は殆ど臭いがなく、気体としての過酸化水素水の発生量もごく僅かである。しかし高濃度での使用時、あるいは加温条件での使用時は気体としての過酸化水素の発生が促進されるので、特有の異臭が問題となる可能性がある。
このような場合は、ガス状の過酸化水素を含む空気を過酸化水素分解触媒フィルタ53に通すことで以下のように分解できる。
分解反応式:2H22(g)→2H2O(g)+O2(g)
(g):気体
したがって、送風機22の上流側には、基本的には過酸化水素が含まれていないエアが環流されるので、送風機22が過酸化水素によりダメージを受けることがない。
なお、本実施形態においては、分解触媒フィルタ53を循環ダクト51中に設けるようにしたが、過酸化水素水を使用する風下側に過酸化水素分解触媒フィルタ53を設置する、あるいは供給空気のダクトの途中に過酸化水素分解触媒フィルタ53を設置するなどの構成を採ることもできる。
分解触媒フィルタ53は、活性炭(粒状活性炭もしくは活性炭繊維)、金属酸化物(二酸化マンガン、二酸化チタン、二酸化ニッケルもしくは酸化銅等の1種類あるいは複数の組合せ、さらに銀、白金等の金属が添加されたものを含む)、それらの複合物を単体あるいはバインダーとの混合物としたものを用いることができる。なかでも、二酸化マンガンは、過酸化水素水の高い分解性能に加え、安価であることから本発明に好適に用いることができる。
また、空調エア出口13近傍には、空気中の過酸化水素の濃度検出手段を構成する濃度センサ40が備えられ、空調エア中の過酸化水素濃度が検出される。この濃度センサ40は、主制御部100に接続されており、濃度センサ40によって検出された過酸化水素濃度は、濃度検出情報として主制御部100に入力される。
さらに、加湿モジュール50中にも、過酸化水素水中の過酸化水素の濃度検出手段として濃度センサ41を設けて、加湿モジュール50中の過酸化水素濃度を検出する。この濃度センサ41も、主制御部100に接続され、濃度センサ41によって検出された過酸化水素濃度は、濃度検出情報として主制御部100に入力される。
続いて、本実施形態に係る空調機10における制御部の構成を説明する。図2は本発明の第1実施形態に係る空調機10の制御ブロック図を示す図である。
図2において、主制御部100は、CPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部であり、図中、接続される各構成と、データ通信を行い得るようになっている。
被空調室1内に設けられた温度センサ23で検出される温度データ、同じく被空調室1内に設けられた湿度センサ27で検出される湿度データは、主制御部100に対して入力
される。また、空調エア出口13近傍に設けられた濃度センサ40で検出される過酸化水素水中の過酸化水素の濃度データと、加湿モジュール50中に設けられた濃度センサ41で検出される過酸化水素の濃度データについても、主制御部100に対して入力される。
また、送風機22におけるエアの送風量は主制御部100からの制御指令に基づいて制御可能とされる。また、冷却コイル18と冷水タンク21と間の循環を担うポンプ20の駆動制御は、主制御部100からの制御指令に基づいて実行されるようになっている。また、主制御部100は、空調エア出口13に設けられた出口弁13aの開口量、及び、循環ダクト51中に設けられたダンパー52の開閉を制御するようになっている。
また、加湿モジュール50への給水部を構成するポンプ(Pw)61のオンオフ制御、
バルブ62の開閉制御、また、加湿モジュール50への過酸化水素水供給部を構成するポンプ(Ph)66のオンオフ制御、バルブ67の開閉制御、ヒーター68のオンオフ制御も主制御部100からの制御指令に基づいて行われるようになっている。
次に、本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードの制御例について説明する。図3は本発明の第1実施形態に係る空調機10の微生物制御モードの制御フローチャートを示す図である。加湿モジュール50における細菌、カビなどの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う微生物制御モードは、被空調室1に人がいないタイミング(例えば休日など)に実行されるように予めセットされている。
ステップS101は、そのようなタイミングであるかを判定するものであり、ステップS101では、予めセットされた所定時刻となったか否かが判定される。ステップS101における判定がNOである場合にはステップS117に進み、微生物制御モードを終了する。
一方、予めセットされている所定時刻であると判定されると、ステップS102に進み、被空調室1に通ずる出口弁13aを閉じ、次にステップS103で、通常動作モードでは閉じられている循環ダクト51中のダンパー52を開ける。また、ステップS104では、送風機22により所定風量(微生物制御時のために設定された風量)を送風する。
続いて、ステップS105で、加湿モジュール50への過酸化水素水供給部を構成するポンプ(Ph)66をオンとし、次のステップS106で、ヒーター68をオンし、さらに次のステップS107で、バルブ67を所定量開き、加湿モジュール50に過酸化水素水を供給し、微生物の殺菌などを行う。
ステップS108では、バルブ67が開かれてから所定時間が経過し、所定量の過酸化水素水が加湿モジュール50に対して供給された否かが判定される。ステップS108がYES判定となると、続くステップS109で、過酸化水素水供給部を構成するバルブ67を閉じ、次のステップS110で、ヒーター68をオフとし、ステップS111で、ポンプ(Ph)66をオフとする。
ステップS112では、空調エア出口13近傍に設けられた空気中の過酸化水素濃度センサ40の検出濃度が所定値以下であるか否かが判定される。所定値以上の過酸化水素の濃度が検出され、当該判定がNOである場合には、ステップS113に進み、送風機22による送風を継続する。これにより、第2空間→循環ダクト51→分解触媒フィルタ53→第1空間→第2空間→・・・におけるエア循環が継続され、分解触媒フィルタ53によるエア中の過酸化水素水の分解が促進される。
一方、ステップS112の判定がYESである場合には、ステップS114に進み、送
風機22による風量を通常時に戻し、続くステップS115で、循環ダクト51のダンパー52を閉じ、さらにステップS116で、出口弁13aを開けて、次のステップS117で微生物制御モードを終了する。
以上のように、本発明の空調機10は、循環ダクト51を設けた上で、過酸化水素水を供給する仕組みとなっているので、本発明の空調機10によれば、微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を確実に制御すること可能となる。
なお、本発明の空調機10においては、循環ダクト51で環流させる構成で、過酸化水素水を加湿モジュール50に供給する構成となっているが、これは必ずしも必須のものではない。気化式加湿器の加湿モジュール50は、水の気化を促進するために一般に空気の流路は狭く、表面積が大きく取られている。このため、空気中の微粒子(粉塵、浮遊菌、カビの胞子など)は加湿モジュール50に高確率で捕捉される。そこで、定期的に、あるいは連続的に過酸化水素水を供給しながら加湿運転を行うことにより、被空調室1への供給空気の加湿と同時に空気中の微生物を除菌することもできる。
また、本実施形態においては、過酸化水素水を供給して殺菌などを行う対象である加湿モジュール50を第2空間に設けるようにしたが、過酸化水素水を供給して殺菌などの微生物制御を行う対象は、第1空間又は第2空間のいずれに配置するようにしても構わない。
ところで、微生物の制御を行う際、過酸化水素水を使用する上で特に注意が必要なことは、高濃度の過酸化水素水は酸化力が非常に強いことである。過酸化水素と水の混合物である「過酸化水素水」では、水の蒸気圧の方が高いため、水が優先的に蒸発することにより過酸化水素濃度が自然と上昇する傾向にある。特に66%以上の濃度では発火などの危険が高くなるためである。本発明の実施形態に係る空調機10には、このような過酸化水素の過度の濃縮を防ぐための処理が設けられているので、これについて説明する。
図4は本発明の第1実施形態に係る空調機10の過剰の過酸化水素濃縮防止処理ルーチンの制御フローチャート例を示す図である。このような濃縮防止処理ルーチンは、微生物制御モードが実行されている最中(例えば、一定時間間隔毎などに)に適宜実行されることが好ましい。
ステップS200で、濃縮防止処理ルーチンが開始されると、続くステップS201において、加湿モジュール50中に設けられた過酸化水素水中の過酸化水素濃度センサ41の検出濃度が所定値以上であるか否かが判定される。この判定がNOであれば、特段濃縮防止処理を実行する必要がないので、ステップS207に進み、実行中の微生物制御モードのフローにリターンする。
一方、ステップS201における判定がYESである場合には、実際に濃縮防止処理を実行するために、ステップS202に進み、加湿モジュール50への給水部を構成するポンプ(Pw)61をオンとし、ステップS203で、バルブ62を所定量開いて、加湿モ
ジュール50への給水を行う。
ステップS204では、所定時間が経過し、所定量の水が加湿モジュール50に供給され、十分に過酸化水素水が希釈されたかが判定される。ステップS204の判定がYESとなると、ステップS205に進み、給水部のバルブ62を閉じ、ステップS206で、ポンプ(Pw)61をオフとして、次のステップS207で、実行中の微生物制御モード
のフローにリターンする。
以上のような本実施形態に係る空調機10によれば、過酸化水素の過度の濃縮を防止する処理が実行されるために、安全性が確保できる。
なお、本実施形態においては、加湿モジュールに保持される過酸化水素水中の過酸化水素の濃度を検出する濃度センサ41を設けておき、これにより検出された濃度に基づいて、濃色防止処理を実行する方法を採用したが、その他の方法としては、
・微生物制御モードの過酸化水素水処理の一定時間経過後、タイマーにより水を供給して水で過酸化水素水を希釈、あるいは洗浄除去する方法、
・供給する過酸化水素水の濃度に加え、温度やエア風量などの測定値から過酸化水素の濃縮速度を予想し、危険濃度に達する前に、給水部からの水で過酸化水素水を希釈、或いは洗浄除去する方法、
などを挙げることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図5は本発明の第2実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す図である。図5に示す構成において、図1に示すものと同様の参照が付された構成は、第1実施形態で説明したものと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
また、第2実施形態に係る空調機10の通常動作モードの構成・動作については、第1実施形態と同様であるので、これについても詳細な説明は省略する。
以下、第2実施形態に係る空調機10内部における細菌、カビなどの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う、本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードに係る構成及び動作について、以下説明する。
第2実施形態が、第1実施形態と相違する第1の点は、冷却コイル18に対しても、過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給部が設けられている点である。このような過酸化水素水供給部で、冷却コイル18に対し過酸化水素水を供給することで、冷却コイル18及びそのドレイン70における微生物の繁殖・増殖の抑制を行うようにするものである。
以下、冷却コイル18に過酸化水素水を供給するための具体的な構成を以下説明する。冷却コイル18への過酸化水素水供給部において、冷却コイル18近傍に設けられた過酸化水素水タンク73から過酸化水素水供給管74を経て、過酸化水素水を冷却コイル18に供給する。過酸化水素水供給管74の一端には過酸化水素水滴下ノズル75が設けられており、過酸化水素水タンク73に貯留された過酸化水素水は、この過酸化水素水滴下ノズル75から滴下され、冷却コイル18の上部に供給される。
過酸化水素水供給管74の管路中にはポンプ(Ph)76が設けられており、このポンプ(Ph)76を駆動させると過酸化水素水タンク73から過酸化水素水が所定の圧力で冷却コイル18内に送出される。また、過酸化水素水供給管74には、ポンプ(Ph)76の下流側にバルブ77が設けられ、冷却コイル18への過酸化水素水の送出量が調整される。ポンプ(Ph)76とバルブ77は主制御部100に接続され、主制御部100によって、ポンプ(Ph)76のオンオフ制御、バルブ77の開閉制御が行われる。また、過酸化水素水供給管74は、ケーシング30の内部まで導入され、冷却コイル18の上部側に位置するように配置されている。
また、過酸化水素水供給部において、ヒーター78は過酸化水素水タンク73近傍に設けられ、過酸化水素水タンク73内に貯留されている過酸化水素水の温度を上昇させるためのものである。
以上のように構成される、冷却コイル18の過酸化水素水供給部の動作は、加湿モジュール50の過酸化水素水供給部と同様に、主制御部100からの制御に基づいて行われるが、冷却コイル18における微生物制御モードは、必ずしも、加湿モジュール50の微生物制御モードの実行と同時に行う必要はなく、冷却コイル18における微生物の繁殖状況等により、加湿モジュール50の微生物制御モードとは独立して適宜実行するように設定することができる。
また、冷却コイル18の微生物制御モードにおけるポンプ(Ph)76やバルブ77やヒーター78の動作シーケンスについては、第1実施形態に準拠したものを適宜利用することができる。
第2実施形態が、第1実施形態と相違する第2の点は、加湿モジュール50の過酸化水素水供給部において、第1実施形態ではヒーター68は、過酸化水素水供給管64の途中に設けられ、過酸化水素水供給管64中を流れる過酸化水素水をヒーター68で昇温させるようしていたのに対し、第2実施形態ではヒーター68は、過酸化水素水タンク63に設けられ、過酸化水素水タンク63内に貯留されている過酸化水素水の温度を昇温させるようにしている点である。
なお、昇温した過酸化水素水を加湿モジュール50に供給するためには、以下のような他の方法を挙げることもできる。
・常温の過酸化水素水と、昇温した水を混合して加湿モジュール50に供給する
・加湿モジュール50の適用部分をヒーターなどで加温し、これに常温の過酸化水素を供給する
・加熱した空気で加湿モジュール50の適用部位を加温し、これに常温の過酸化水素を供給する
・過酸化水素水を供給しながら、或いは供給後に加湿モジュール50の適用部分をヒーターあるいは温風などで加温する。
・これまで説明した方法を適宜組み合わせる
第2実施形態が、第1実施形態と相違する第3の点は、加湿モジュール50の過酸化水素水供給部において、第1実施形態では過酸化水素水滴下ノズル65から過酸化水素水を滴下することで、加湿モジュール50の過酸化水素水に供給していたのに対し、第2実施形態では噴霧ノズル69から過酸化水素水を噴霧することで、加湿モジュール50に過酸化水素水を供給している点である。
過酸化水素水供給管64は、加湿モジュール50近傍に設けられた過酸化水素水タンク63から空調機10の内部に過酸化水素を供給する。過酸化水素水供給管64にはポンプ(Ph)66が設けられており、このポンプ(Ph)66を駆動させると過酸化水素水タンク63から過酸化水素が所定の圧力で空調機10内に送出される。過酸化水素水供給管64には、ポンプ(Ph)66の下流側にバルブ67が設けられ、空調機10への過酸化水素送出量が調整される。このバルブ67は主制御部100に接続され、主制御部100によってバルブ67の開閉制御が行われる。また、この過酸化水素水供給管64は、ケーシング30の内部まで導入され、加湿モジュール50の上流側に位置するように配置されている。
過酸化水素水供給管64には、ケーシング30の内部に導入された部分に噴霧ノズル69、69…が複数形成されており、過酸化水素水タンク63から送出された過酸化水素を、加湿モジュール50に噴霧する。過酸化水素を噴霧することで、後述するように加湿モジュール50の殺菌が行なえるほか、エア中に含まれる菌に対しても殺菌効果が望める。
以上のように、構成される第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を享受す
ることができると共に、冷却コイル18の微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖についても確実に制御すること可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図6は本発明の第3実施形態に係る空調機10を被空調室1に適用した例を示す図である。図6に示す構成において、図1(第1実施形態)及び図5(第2実施形態)に示すものと同様の参照が付された構成は、同様のものであるので、詳細な説明は省略する。
また、第3実施形態に係る空調機10の通常動作モードの構成・動作については、第1実施形態と同様であるので、これについても詳細な説明は省略する。
以下、第3実施形態に係る空調機10内部における細菌、カビなどの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う、本実施形態に係る空調機10の微生物制御モードに係る構成及び動作について、以下説明する。
第3実施形態が第2実施形態と異なる点は、微生物制御モードで過酸化水素水を加湿モジュール50に供給する際には、過酸化水素水の発泡を促進する発泡促進溶液も供給される点である。なお、本実施形態では、発泡促進溶液を供給する対象を加湿モジュール50のみとしているが、当該対象には冷却コイル18をも含めることができる。
第3実施形態では、酸素の発生に伴う「発泡」現象を積極的に利用することで、加湿モジュール50表面に付着したバイオフィルムの除去・洗浄効果を増進させることもできる。「発泡」を洗浄効果の増進に利用するには、過酸化水素水の分解を促進する薬液(発泡促進溶液)との交互処理が効果的であり、第3実施形態はこのことを有効に活用する。特に、発泡促進溶液として次亜塩素酸トリウム水溶液を用いた場合、次亜塩素酸ナトリウムが持つ除菌・漂白作用も期待できる。
例えば、オキシドール(2.5〜3.5%過酸化水素水)で傷口を消毒するときに泡が出るのは、過酸化水素が水と酸素に分解する際に酸素ガスが発生するためである。この発泡という物理的な現象を利用することで洗浄効果を増進させることが可能となる。
例えば、発泡促進溶液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用い、これと過酸化水素水を混合すると次の反応により酸素ガスが発生する。
22(aq)+NaClO(aq)→NaCl(aq)+H2O+O2(g)
(aq):水溶液、(g):気体
次亜塩素酸ナトリウム水溶液には殺菌作用、漂白作用があるので、過酸化水素水と交互に供給することで両薬剤の殺菌作用による相乗効果とともに、酸素ガス発生による「発泡」によりバイオフィルムの分解や剥離などの効果が期待できる。
ここでは、発泡促進溶液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液を例に挙げたが、過酸化水素水の分解・発泡を促進する薬剤であれば過酸化水素との併用により「発泡」による洗浄効果を期待できる。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液以外の発泡促進溶液としては、例えば、カタラーゼを含む水溶液を挙げることができる。また、発泡促進溶液としては、銀イオン、銅イオン、鉄イオン、クロムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオンなどの金属イオンを含む水溶液を用いても構わない。また、発泡促進溶液は、そのpHを9以上として用いることにより発泡効果を促進することができる。
以上を実現するための、加湿モジュール50に発泡促進溶液を供給する具体的な構成を
以下説明する。
加湿モジュール50への発泡促進溶液供給部において、加湿モジュール50近傍に設けられた発泡促進溶液タンク83から発泡促進溶液供給管84を経て、発泡促進溶液を加湿モジュール50に供給する。発泡促進溶液供給管84の一端には発泡促進溶液滴下ノズル85が設けられており、発泡促進溶液タンク83に貯留された発泡促進溶液は、この発泡促進溶液滴下ノズル85から滴下され、加湿モジュール50の上部に供給される。ここで、発泡促進溶液としては次亜塩素酸ナトリウム水溶液を用いている。
発泡促進溶液供給管84の管路中にはポンプ(Pb)86が設けられており、このポンプ(Pb)86を駆動させると発泡促進溶液タンク83から発泡促進溶液が所定の圧力で加湿モジュール50内に送出される。また、発泡促進溶液供給管84には、ポンプ(Pb)86の下流側にバルブ87が設けられ、加湿モジュール50への発泡促進溶液の送出量が調整される。ポンプ(Pb)86とバルブ87は主制御部100に接続され、主制御部100によって、ポンプ(Pb)86のオンオフ制御、バルブ87の開閉制御が行われる。また、発泡促進溶液供給管84は、ケーシング30の内部まで導入され、加湿モジュール50の上部側に位置するように配置されている。発泡効果を高める為に発泡促進溶液タンク83、或いは発泡促進溶液供給管84に加熱用のヒーターを取り付け、発泡溶液を過熱状態で供給しても良い。
続いて、本実施形態に係る空調機10における制御部の構成を説明する。図7は本発明の第3実施形態に係る空調機10の制御ブロック図を示す図である。
図7において、主制御部100は、CPUとCPU上で動作するプログラムを保持するROMとCPUのワークエリアであるRAMなどからなる汎用の情報処理部であり、図中、接続される各構成と、データ通信を行い得るようになっている。
被空調室1内に設けられた温度センサ23で検出される温度データ、同じく被空調室1内に設けられた湿度センサ27で検出される湿度データは、主制御部100に対して入力される。また、空調エア出口13近傍に設けられた濃度センサ40で検出される空気中の過酸化水素の濃度データと、加湿モジュール50中に設けられた濃度センサ41で検出される過酸化水素水中の過酸化水素の濃度データについても、主制御部100に対して入力される。
また、送風機22におけるエアの送風量は主制御部100からの制御指令に基づいて制御可能とされる。また、冷却コイル18と冷水タンク21と間の循環を担うポンプ20の駆動制御は、主制御部100からの制御指令に基づいて実行されるようになっている。また、主制御部100は、空調エア出口13に設けられた出口弁13aの開口量、及び、循環ダクト51中に設けられたダンパー52の開閉を制御するようになっている。
また、加湿モジュール50への給水部を構成するポンプ(Pw)61のオンオフ制御、
バルブ62の開閉制御、また、加湿モジュール50への過酸化水素水供給部を構成するポンプ(Ph)66のオンオフ制御、バルブ67の開閉制御、ヒーター68のオンオフ制御、また、加湿モジュール50への発泡促進溶液供給部を構成するポンプ(Pb)86のオンオフ制御、バルブ87の開閉制御についても主制御部100からの制御指令に基づいて行われるようになっている。
次に、本実施形態に係る空調機10における加湿モジュール50の微生物制御モードの制御例について説明する。図8は本発明の第3実施形態に係る空調機10の微生物制御モードの制御フローチャート例を示す図である。加湿モジュール50における細菌、カビな
どの微生物の繁殖・増殖の抑制を行う微生物制御モードは、被空調室1に人がいないタイミング(例えば休日など)に実行されるように予めセットされている。
ステップS301は、そのようなタイミングであるかを判定するものであり、ステップS301では、予めセットされた所定時刻となったか否かが判定される。ステップS301における判定がNOである場合にはステップS322に進み、微生物制御モードを終了する。
一方、予めセットされている所定時刻であると判定されると、ステップS302に進み、被空調室1に通ずる出口弁13aを閉じ、次にステップS303で、通常動作モードでは閉じられている循環ダクト51中のダンパー52を開ける。また、ステップS304では、送風機22により所定風量(微生物制御時のために設定された風量)を送風する。
ステップS305乃至ステップS309の工程は、まず、加湿モジュール50に発泡促進溶液を供給する工程である。まず、ステップS305では、発泡促進溶液のポンプ(Pb)86のオンとし、次のステップS306においては、発泡促進溶液のバルブ87を所定量開く。続く、ステップS307では、バルブ87を所定量開いてから、所定時間が経過して、所定量の発泡促進溶液が加湿モジュール50に、供給されたか否かが判定される。このステップS307の判定がYESとなると、ステップS308に進み、発泡促進溶液のバルブ87を閉じ、次のステップS309で、発泡促進溶液のポンプ(Pb)86をオフとする。
続いて、ステップS310で、加湿モジュール50への過酸化水素水供給部を構成するポンプ(Ph)66をオンとし、次のステップS311で、ヒーター68をオンし、さらに次のステップS312で、バルブ67を所定量開き、加湿モジュール50に過酸化水素水を噴霧により供給し、微生物の殺菌などを行う。
ここで、加湿モジュール50には、先の工程により、予め発泡促進溶液として次亜塩素酸ナトリウム水溶液が所定量供給されているので、加湿モジュール50に過酸化水素水が噴霧され、発泡促進溶液と混合されることで、酸素ガス発生による「発泡」によりバイオフィルムの分解や剥離などの効果がいっそう期待できる。また、発泡促進溶液の次亜塩素酸ナトリウム水溶液自体にも殺菌作用、漂白作用があるので、両薬剤の殺菌作用による相乗効果を期待できる。
ステップS313では、バルブ67が開かれてから所定時間が経過し、所定量の過酸化水素水が加湿モジュール50に対して供給された否かが判定される。ステップS313がYES判定となると、続くステップS314で、過酸化水素水供給部を構成するバルブ67を閉じ、次のステップS315で、ヒーター68をオフとし、ステップS316で、ポンプ(Ph)66をオフとする。
ステップS317では、空調エア出口13近傍に設けられた濃度センサ40の検出濃度が所定値以下であるか否かが判定される。所定値以上の過酸化水素水の濃度が検出され、当該判定がNOである場合には、ステップS318に進み、送風機22による送風量を上げる。これにより、第2空間→循環ダクト51→分解触媒フィルタ53→第1空間→第2空間→・・・におけるエア循環が継続され、分解触媒フィルタ53によるエア中の過酸化水素水の分解が促進される。
一方、ステップS317の判定がYESである場合には、ステップS319に進み、送風機22による風量を通常時に戻し、続くステップS320で、循環ダクト51のダンパー52を閉じ、さらにステップS321で、出口弁13aを開けて、次のステップS32
2で微生物制御モードを終了する。
以上のように、第3実施形態に係る空調機10においては、循環ダクト51を設けた上で、過酸化水素水を供給する仕組みとなっているので、本発明の空調機10によれば、微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を確実に制御すること可能となる。
以上、本発明の空調機10は、適用箇所(図6の例では加湿モジュール50)に発泡促進溶液を供給してから、前記適用箇所に過酸化水素水を供給するので、本発明の空調機10によれば、微生物(細菌、カビなど)の繁殖・増殖を確実に制御すること可能となる。
なお、本実施形態においては、通常の殺菌処理における過酸化水素水濃度は概ね0.1%以上1%以下とすることを濃度の目安とし、濃度0.1〜1%の処理で十分な効果が得られない場合は1%より大きく、5%以下の濃度での処理を行うことが好ましいとしたが、このことを実験により検証したので、以下に説明する。
環境中の微生物の多くは土壌中の微生物が風(気流)により浮遊、拡散したものである。空調機に取り込まれる外気にも、これら土壌由来の微生物がかなりの割合を占める。そこで、土壌微生物を対象として、以下のような過酸化水素水の殺菌検証実験を行った。
・環境微生物の懸濁液の調製
土壌25gを池の水500mlに懸濁し、紙製ワイパー(キムワイプ、日本製紙クレシア株式会社製)で濾過して粗粒子を除いた。以下の実験では、この濾過後の懸濁液を使用した。
・殺菌実験
100mlの土壌懸濁液(濾過済み)に気化式加湿器の濾材試験片(焼成セラミック 5cm×5cmの正方形)を常温(20〜25℃)で5分間浸漬した後で紙ワイパーの上に取り出し、1分間静置し余分な水分を除いた。
所定の濃度に希釈した過酸化水素水100mlに、余分な水分を除いた試験片を常温(20〜25℃)で5分間浸けた。試験片を過酸化水素水に浸けている間は、過酸化水素水が入った容器ごと振幅3cm、30回/分の往復振とうにより攪拌を行った。
・サンプリング、培養
過酸化水素溶液に浸漬した試験片を紙ワイパーの上に取り出し他後、直ちに次の2種類の「ぺたんチェック25」(栄研化学株式会社製)でサンプリングした。
○ぺたんチェック25 トリプトソイ寒天培地(細菌用)
○ぺたんチェック25 CP加ポテトデキストロース寒天培地(真菌、カビ用)
トリプトソイ寒天培地は30℃で3日間培養後、CP加ポテトデキストロース寒天培地は25℃で5日間培養後にコロニー数をカウントした。
・結果とその評価
コロニー数のカウント結果を表1に示す。
Figure 2013213656
濃度0.1%の過酸化水素水処理でトリプトソイ寒天培地、CP加ポテトデキストロース寒天培地の何れでもコロニー数の低減が見られたが、細菌に対しては効果が不充分であった。0.35%、1%と過酸化水素水濃度を上げるに従いトリプトソイ寒天培地、CP加ポテトデキストロース寒天培地の両方でコロニー数が減少し、1%以上ではコロニーの
発生が殆ど抑制された。このことから、過酸化水素水濃度の濃度は0.1%〜1%の処理により、殆どの環境微生物に対して殺菌効果が期待できることが判った。
1・・・被空調室、2・・・区画壁、4・・・天井面、6・・・エア供給パネル、8・・・側壁、9・・・排気パネル、10・・・空調機、11・・・外気取入口、11a・・・外気弁、12a・・・エア排気ダクト、12b・・・エア給気ダクト、13・・・空調エア出口、13a・・・出口弁、17・・・中性能フィルタ、18・・・冷却コイル、20・・・ポンプ(Pc)、21・・・冷水タンク、22・・・送風機、23・・・温度センサ、24・・・隔壁、24a・・・吹き出し口、27・・・湿度センサ、28・・・抗菌HEPAフィルタ、30・・・ケーシング、38・・・プレフィルタ、40・・・濃度センサ、41・・・濃度センサ、50・・・加湿モジュール、51・・・循環ダクト、52・・・ダンパー、53・・・分解触媒フィルタ、55・・・ドレイン、58・・・水タンク、59・・・水供給管、60・・・水滴下ノズル、61・・・ポンプ(Pw)、62・
・・バルブ、63・・・過酸化水素水タンク、64・・・過酸化水素水供給管、65・・・過酸化水素水滴下ノズル、66・・・ポンプ(Ph)、67・・・バルブ、68・・・ヒーター、69・・・噴霧ノズル、70・・・ドレイン、73・・・過酸化水素水タンク、74・・・過酸化水素水供給管、75・・・過酸化水素水滴下ノズル、76・・・ポンプ(Ph)、77・・・バルブ、78・・・ヒーター、83・・・発泡促進溶液タンク、84・・・発泡促進溶液供給管、85・・・発泡促進溶液滴下ノズル、86・・・ポンプ(Pb)、87・・・バルブ、100・・・主制御部

Claims (9)

  1. ケーシング内の適用箇所に発泡促進溶液を供給する発泡促進溶液供給部と、
    前記適用箇所に過酸化水素水を供給する過酸化水素水供給部と、を有することを特徴とする空調機。
  2. 前記適用箇所が加湿モジュールであることを特徴とする請求項1に記載の空調機。
  3. 前記適用箇所が冷却コイルであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空調機。
  4. 前記発泡促進溶液が次亜塩素酸ナトリウム水溶液であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機。
  5. 前記発泡促進溶液がカタラーゼを含む水溶液であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機。
  6. 前記発泡促進溶液が銀イオン、銅イオン、鉄イオン、クロムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオンを含む水溶液であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機。
  7. 前記発泡促進溶液のpHを9以上として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空調機。
  8. 前記過酸化水素水供給部で供給する過酸化水素水を加熱するヒーターが設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の空調機。
  9. 前記発泡促進溶液供給部で供給する発泡促進溶液を加熱するヒーターが設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の空調機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111397012A (zh) * 2020-03-21 2020-07-10 海宁萃智智能机器人有限公司 一种金属离子消毒的空气净化器

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CN111397012A (zh) * 2020-03-21 2020-07-10 海宁萃智智能机器人有限公司 一种金属离子消毒的空气净化器

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