JP2013213227A - 粘着剤及び研磨布固定用両面粘着テープ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(メタ)アクリル酸エステル共重合体と、架橋剤とを含有する粘着剤であって、前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、カルボキシル基を有するモノマーとを含有するモノマー混合物を共重合させてなる共重合体である粘着剤。
【選択図】なし
Description
以下に本発明を詳述する。
上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、モノマー混合物を共重合させてなる。
上記モノマー混合物は脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有する。
上記モノマー混合物が上記脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有することにより、本発明の粘着剤は耐せん断力に優れる。また、上記脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体の極性に影響を与えず、かつ、剛直な骨格を有するため、本発明の粘着剤は、加水分解しにくくなり、耐酸性及び耐アルカリ性に優れる。
上記脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量のより好ましい下限は7重量%、より好ましい上限は23重量%である。
上記モノマー混合物が、上記炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを含有することにより、得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体の疎水性が高くなり、酸性水溶液やアルカリ性水溶液の粘着剤中への浸透が抑制され、加水分解の影響を受けにくくなるため、本発明の粘着剤は耐酸性及び耐アルカリ性に優れる。また、上記炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを用いることにより、得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体のガラス転移温度(Tg)が低くなり、本発明の粘着剤は密着性に優れる。
上記鎖式骨格の炭素数の好ましい下限は7、好ましい上限は12である。
上記炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量のより好ましい下限は70重量%、より好ましい上限は90重量%である。
上記モノマー混合物が、上記カルボキシル基を有するモノマーを含有することにより、本発明の粘着剤は凝集性に優れ、かつ、高い界面接着力を有する。そのため、本発明の粘着剤を研磨布固定用両面粘着テープに用いた場合、再剥離する際の糊残りの発生を防止することができ、かつ、研磨時に回転方向のモーメントとして接着面に対して加わる力による粘着剤層又は接着界面でのボイドの発生を抑制し、ボイドに酸又はアルカリスラリー液が浸透して接着面積が低下することによる研磨布の剥離を効果的に防止することができる。
上記(メタ)アクリロイル基を有する不飽和カルボン酸は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイル酢酸、(メタ)アクリロイルプロピオン酸、(メタ)アクリロイル酪酸、(メタ)アクリロイルペンタン酸等が挙げられる。
上記エチレン性二重結合を有する不飽和カルボン酸は特に限定されず、例えば、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸、これら不飽和カルボン酸の無水物等が挙げられる。これらのカルボキシル基を有するモノマーは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記カルボキシル基を有するモノマーの含有量のより好ましい下限は2.5重量%、より好ましい上限は9重量%である。
上記モノマー混合物が、上記アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーを含有することにより、本発明の粘着剤は高い凝集性を有する。これは、上記カルボキシル基を有するモノマーと上記アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーとが、イオン結合又は水素結合を形成することによって擬似的に架橋しているためであると推定される。そのため、本発明の粘着剤を研磨布固定用両面粘着テープに用いた場合、再剥離する際の糊残りの発生を防止することができ、かつ、研磨時に回転方向のモーメントとして接着面に対して加わる力による粘着剤層又は接着界面でのボイドの発生を抑制し、ボイドに酸又はアルカリスラリー液が浸透して接着面積が低下することによる研磨布の剥離を効果的に防止することができる。
上記アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーの含有量のより好ましい下限は0.2重量%、より好ましい上限は1.5重量%である。
上記他のモノマーを含有することにより、本発明の粘着剤は、得られる(メタ)アクリル酸エステル共重合体の分子間相互作用が増大することによって高い凝集力を得ることができる。更に、上記他のモノマーが極性基を有する場合には、本発明の粘着剤は、該極性基が研磨布等の被着体表面と相互作用を起こすことによって高い界面接着力を得ることができる。
上記他のモノマーの含有量のより好ましい上限は12重量%である。
なお、本明細書において上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により、ポリスチレン換算して測定した値を意味する。具体的には、例えば、上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体をテトラヒドロフラン(THF)により100倍に希釈して得られた希釈液をフィルターで濾過し、得られた濾液をカラム(例えば、Water社製の商品名「2690 Separations Model」等)を用いてGPC法により測定することができる。
上記重合方法は特に限定されず、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法を用いることができる。
上記架橋剤を含有することにより、上記(メタ)アクリル酸エステル共重合体に架橋構造を形成することができる。また、上記架橋剤の種類や量を適宜調整することによって、本発明の粘着剤のゲル分率を調整することが容易になる。
上記架橋剤の配合量のより好ましい下限は0.2重量部、より好ましい上限は2.5重量部である。
上記粘着付与樹脂は特に限定されず、例えば、キシレン樹脂、フェノール樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、キシレン樹脂が好適であり、キシレン樹脂のアルキルフェノール反応物がより好適である。
得られた積層体を、ゴムローラ等を用いて加圧することで、基材の両面に粘着剤層が積層一体化され、かつ、粘着剤層の表面に離型フィルム又は剥離紙が剥離可能に積層されてなる研磨布固定用両面粘着テープを得ることができる。
上記ゲル分率のより好ましい下限は45重量%、より好ましい上限は75重量%である。
本発明の研磨布固定用両面粘着テープを50mm×25mmの平面長方形状に切断して試験片を作製する。得られた試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、200メッシュのステンレスメッシュを介して試験片を酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させる。そして、乾燥後の試験片の重量を測定し、下記式(3)を用いてゲル分率を算出する。なお、試験片に用いる研磨布固定用両面粘着テープには、離型フィルム又は剥離紙は積層されていない。
ゲル分率(重量%)=100×(W2−W0)/(W1−W0) (3)
式(3)中、W0は基材の重量を表し、W1は浸漬前の試験片の重量を表し、W2は浸漬し乾燥した後の試験片の重量を表す。
なお、上記重量増加率は、下記式(4)を用いて求めることができる。
重量増加率(%)=100×(W4−W3)/(W3−W0) (4)
式(4)中、W0は基材の重量を表し、W3は浸漬前の試験片の重量を表し、W4は浸漬後の試験片の重量を表す。
なお、研磨布固定用両面テープは端から15mmを剥離しておき、端部に156gの荷重を垂下させて測定すればよい。
まず、10mm×10mmの大きさに切断した研磨布固定用両面粘着テープを用いて、100mm×50mm×1.8mmの大きさのガラス板と50mm×15mm×2mmの大きさのアクリル板とを、ガラス板の短辺の端から20mmかつ長辺の端から20mmの位置を粘着剤層の中心となるようにし、アクリル板の短辺の端から7.5mmかつ長辺の端から7.5mmの位置を他方の粘着剤層側の中心となるようにして貼り合わせる。
次いで、アクリル板における研磨布固定用両面粘着テープの中心から30mm離れた位置に200gの錘を垂下させ、23℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中、又は、23℃、0.1mol/Lの塩酸中に浸漬させる。
水酸化ナトリウム水溶液中又は塩酸中への浸漬の開始から、ガラス板からアクリル板が研磨布固定用両面粘着テープごと剥離するまでにかかる剥離時間を測定する。
図1にねじりせん断試験の測定方法を表す模式図を示した。
上記剥離までの時間が3分未満であると、研磨時に研磨布が剥がれることがある。
(1)(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器に、表1に示した配合量の各モノマー、及び、溶媒として酢酸エチルを加えた後、反応器を加熱して還流を開始した。続いて、上記反応器内に、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシピバレート0.1重量部を添加した。その後、70℃にて5時間還流させて、(メタ)アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体について、カラムとしてWater社製「2690 Separations Model」を用いてGPC法によりポリスチレン換算による重量平均分子量を測定した。結果を表1に示した。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体100重量部に対して、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部と、表2に示した配合量のイソシアネート系架橋剤(積水フーラー社製、「硬化剤 UA」)を添加し、攪拌して、粘着剤溶液を得た。
一方、離型処理が施された厚み50μmのPET離型フィルムを用意し、このPET離型フィルムの離型処理面に得られた粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmの研磨布用粘着剤層を有するフィルム(B)を得た。
フィルム(A)の粘着剤層を形成した側と反対側の面に、フィルム(B)の粘着剤層が対向するようにフィルム(A)とフィルム(B)とを重ね合わせて積層体を作製した。得られた積層体上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを1往復させた後、23℃で7日間養生することにより、PET基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化された研磨布固定用両面粘着テープを得た。
実施例1〜8及び比較例1〜8で得られた研磨布固定用両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表2に示した。
得られた研磨布固定用両面粘着テープを縦50mm×横50mmの平面正方形状の試験片に切り出し、粘着剤層上に設けたPET離型フィルム(後述する実施例9〜16においては、剥離紙及びPET離型フィルム)を両面とも剥離した。この試験片を0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に、80℃で1週間浸漬した。その後、各溶液について核磁気共鳴(NMR)測定を行い、加水分解で生成したアルコール量の定量を行い、下記式(5)を用いて加水分解率を求めた。
加水分解率(%)=100×A1/A2 (5)
式(5)中、A1は生成したアルコールのmol数を表し、A2は粘着剤のモノマー換算mol数を表す。なお、粘着剤のモノマー換算mol数は下記式(6)を用いて求めることができる。
粘着剤のモノマー換算mol数=Σ(B×ri/Mi) (6)
式(6)中、Bは試験片の定盤固定用粘着剤層の粘着剤重量を表し、riは粘着剤中のモノマーi成分の配合率を表し、Miはi成分のモノマーの分子量を表す。また、試験片の定盤固定用粘着剤層の粘着剤重量は下記式(7)を用いて求めることができる。
粘着剤重量=W6−W5 (7)
式(7)中、W5は基材の重量を表し、W6は浸漬前の試験片の重量を表す。
また、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、0.1mol/Lの塩酸を用いて同様の評価を行った。
得られた研磨布固定用両面粘着テープを50mm×25mmの平面長方形状に切断して試験片を作製し、この重量W1を測定した。試験片を酢酸エチル中に23℃にて24時間浸漬した後、200メッシュのステンレスメッシュを介して試験片を酢酸エチルから取り出して、110℃の条件下で1時間乾燥させた。乾燥後の試験片の重量W2を測定した。基材として用いたPETフィルムの重量W0を用いて、上記式(3)によりゲル分率を算出した。
得られた研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に厚み38μmのPETフィルムを裏打ちした後、縦100mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。この試験片の定盤固定用粘着剤層をステンレス板上に重ね合わせて2kgのローラで押圧し、試験片をステンレス板上に貼着した。温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて30分間放置した後、引張試験機を用いてJIS Z0237に準拠して180°引き剥がし粘着力(対SUS)を測定した。
また、同様の方法により180°引き剥がし粘着力(対ガラス)を測定した。
得られた研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に38μm厚みのPETフィルムを裏打ちし、一辺20mmの平面正方形状の試験片を切り出した。切り出した試験片を2kgのローラで押圧して、この試験片の定盤固定用粘着剤層をステンレス板上に貼着させた後、40℃で、60分間養生させた。
次いで、PETフィルムの下面に試験片が水平に位置した状態となるように配設し、60℃において、試験片の長さ方向の端部に1kgfの荷重を垂直方向に付加し、試験片に荷重を付加してから1時間後の剥離長さを、ルーペを用いて測定した。
得られた研磨布固定用両面粘着テープを縦50mm×横50mmの試験片に切り出した後、粘着面上に設けたPET離型フィルム(後述する実施例9〜16においては、剥離紙及びPET離型フィルム)を両面とも剥離し、浸漬前の研磨布固定用両面粘着テープの重量を測定した。その後、30℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に粘着面が容器に触れないよう浸漬させ、170時間放置した。所定時間経過後、研磨布固定用両面粘着テープを水酸化ナトリウム水溶液中から取り出し、表面に付着した水を圧縮空気で除去した後、浸漬後の研磨布固定用両面粘着テープの重量を測定した。その後、酢酸エチルを用いて両面の粘着剤を完全に除去し基材の重量を測定し、式(4)より重量増加率を算出した。
また、30℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、30℃、0.1mol/Lの塩酸を用いて同様の評価を行った。
得られた研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に38μm厚みのPETフィルムを裏打ちし、縦100mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。切り出した試験片を2kgのローラで押圧し、この試験片の定盤固定用粘着剤層をステンレス板上に貼り着けてから、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて30分間放置した。次いで、試験片を貼り付けたステンレス板を30℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬させ、24時間放置した。その後、ステンレス板を取り出して軽く水洗した後、圧縮空気で付着した水を除去し、引張試験機を用いてJIS Z0237に準拠して180°引き剥がし粘着力を測定した。
また、30℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、30℃、0.1mol/Lの塩酸を用いて同様の評価を行った。
得られた研磨布固定用両面粘着テープの研磨布用粘着剤層上に38μm厚みのPETフィルムを裏打ちし、縦100mm×横25mmの平面長方形状の試験片を切り出した。切り出した試験片を2kgのローラで押圧し、この試験片の定盤固定用粘着剤層をガラス板上に貼り着けてから、温度23℃、相対湿度50%の雰囲気下にて30分間放置した。試験片の端から20mmを剥離し、156gの錘を取り付けた。錘を取り付けた状態で、23℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、剥離が40mm進むまでの時間を計測して、速度を計算した。
また、23℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、23℃、0.1mol/Lの塩酸を用いて同様の評価を行った。
得られた研磨布固定用両面粘着テープを10mm×10mmの大きさに切断し、100mm×50mm×1.8mmの大きさのガラス板と50mm×15mm×2mmの大きさのアクリル板とを、ガラス板の短辺の端から20mm、かつ、長辺の端から20mmの位置に研磨布固定用両面粘着テープの定盤固定用粘着剤層側の中心がきて、アクリル板の短辺の端から7.5mm、かつ、長辺の端から7.5mmの位置に研磨布固定用両面粘着テープの研磨布固定用粘着剤層側の中心がくるようにして貼り合わせた。次いで、アクリル板の研磨布固定用両面粘着テープの中心から30mmの位置に200gの錘を垂下させた。錘を垂下させた状態で、23℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した。浸漬の開始から、ガラス板からアクリル板が研磨布固定用両面粘着テープごと剥離するまでにかかる剥離時間を測定した。
また、23℃、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液の代わりに、23℃、0.1mol/Lの塩酸を用いて同様の評価を行った。
得られた研磨布固定用両面粘着テープを、ゴムロールを用いて研磨布に貼り着けた。次いで、研磨布側からゴムロールを押し当てることにより、研磨装置の定盤に研磨布を固定した。
ガラス板を被研磨試験体とし、研磨スラリー(Cabot Microelectronics社製、「SS25」又は「W2000」)を用い、研磨圧力49.0kPa、回転数100rpmで5分間研磨を行った。その後、研磨布固定用両面粘着テープと定盤の界面について、剥離状態を目視にて観察した。同様にして研磨と観察とを10回行った結果、10回中、1回も剥がれがなかった場合を「○」と、10回中、1回も剥がれがなかったものの、浮きが発生した場合を「△」と、10回中、1回以上剥がれが見られた場合を「×」と評価した。
(9)に記載した研磨中剥がれの有無の評価後、定盤から研磨布固定用両面粘着テープを剥離し、定盤上に粘着剤が残っているか否か確認した。粘着剤残りが認められなかった場合を「○」とし、粘着剤残りが認められた場合を「×」と評価した。
(1)(メタ)アクリル酸エステル共重合体の製造
表3に示した配合量の各モノマーを用いた以外は実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして、(メタ)アクリル酸エステル共重合体溶液を得た。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体について、実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして、GPC法によりポリスチレン換算による重量平均分子量を測定した。結果を表3に示した。
得られた(メタ)アクリル酸エステル共重合体100重量部に対して、酢酸エチル(不二化学薬品社製)125重量部と、表4に示した配合量のイソシアネート系架橋剤(積水フーラー社製、「硬化剤 UA」)を添加し、攪拌して、粘着剤溶液を得た。
一方、離型処理が施された厚み50μmのPET離型フィルムを用意し、このPET離型フィルムの離型処理面に得られた粘着剤溶液を塗布し、100℃で5分間乾燥させることにより、厚み50μmの研磨布用粘着剤層を有するフィルム(B)を得た。
フィルム(A)の粘着剤層を形成した側と反対側の面に、フィルム(B)の粘着剤層が対向するようにフィルム(A)とフィルム(B)とを重ね合わせて積層体を作製した。得られた積層体上に300mm/分の速度で2kgのゴムローラを1往復させた後、23℃で7日間養生することにより、PET基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化された研磨布固定用両面粘着テープを得た。
実施例9〜16で得られた研磨布固定用両面粘着テープについて以下の評価を行った。結果を表4に示した。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
実施例1〜8及び比較例1〜8と同様にして評価を行った。
(9)に記載した研磨中剥がれの有無の評価後、更に24時間放置し充分に接着力が昂進した後に、定盤から研磨布固定用両面粘着テープを剥離し、定盤上に粘着剤が残っているか否か確認した。粘着剤残りが認められなかった場合を「○」と、一部粘着剤残りが認められた場合を「△」と、全面に粘着剤残りが認められた場合を「×」と評価した。
2 両面粘着テープ
3 アクリル板
4 錘
Claims (12)
- (メタ)アクリル酸エステル共重合体と、架橋剤とを含有する粘着剤であって、
前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体は、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーと、カルボキシル基を有するモノマーとを含有するモノマー混合物を共重合させてなる共重合体である
ことを特徴とする粘着剤。 - モノマー混合物は、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量が5〜25重量%、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量が65〜92重量%、かつ、カルボキシル基を有するモノマーの含有量が2〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の粘着剤。
- モノマー混合物が、更に、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、又は、カルボキシル基を有するモノマーと共重合可能な他のモノマーを15重量%以下含有することを特徴とする請求項2記載の粘着剤。
- 脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸シクロへキシルであり、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルであり、かつ、カルボキシル基を有するモノマーは、(メタ)アクリル酸であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の粘着剤。
- モノマー混合物は、更に、アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーを含有することを特徴とする請求項1記載の粘着剤。
- モノマー混合物は、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量が5〜25重量%、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーの含有量が65〜92重量%、カルボキシル基を有するモノマーの含有量が2〜10重量%、かつ、アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーの含有量が0.1〜2重量%であることを特徴とする請求項5記載の粘着剤。
- モノマー混合物が、更に、脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、カルボキシル基を有するモノマー、或いは、アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーと共重合可能な他のモノマーを15重量%以下含有することを特徴とする請求項6記載の粘着剤。
- 脂肪族環骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸シクロへキシルであり、炭素数6〜14の鎖式骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルであり、カルボキシル基を有するモノマーは、(メタ)アクリル酸であり、かつ、アミノ基及び/又はアミド基を有するモノマーは、(メタ)アクリルアミドであることを特徴とする請求項5、6又は7記載の粘着剤。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の粘着剤を含有する粘着剤層を、基材の少なくとも一方の面に積層一体化してなることを特徴とする研磨布固定用両面粘着テープ。
- 粘着剤層は、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液又は0.1mol/Lの塩酸に、30℃で、170時間浸漬した後の重量増加率が10%未満であることを特徴とする請求項9記載の研磨布固定用両面粘着テープ。
- 一辺20mmの平面正方形状の試験片を用いて、JIS Z0237に準拠した保持力試験を、60℃、1kgf、1時間の条件で行った際の剥離長さが0.5mm以下であることを特徴とする請求項9又は10記載の研磨布固定用両面粘着テープ。
- 100mm×25mmの試験片を用いて、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液又は0.1mol/Lの塩酸に30℃で24時間浸漬した後に、JIS Z0237に準拠して測定した、SUSに対する180°引き剥がし粘着力が10〜25N/25mmであることを特徴とする請求項9、10又は11記載の研磨布固定用両面粘着テープ。
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