JP2013213189A - 光電変換材料及びその製造方法と、それを用いた有機薄膜太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子供与体(ドナー)あるいは電子受容体(アクセプタ)として優れた特性を示すとともに有機溶媒に対して易溶である光電変換材料を提供する。
【解決手段】BHJ太陽電池は、ドナードメインと、アクセプタドメインとが混在する光電変換層を具備する。ドナードメインは、特定のポリフェニレンがさらに反応したポリマーからなり、該ポリマーがドナー(光電変換材料)として作用する。なお、アクセプタドメインをなすアクセプタは、例えば、フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)である。
【選択図】なし

Description

本発明は、側鎖に可溶性基を備える縮合芳香環を構成単位とするポリマーからなる光電変換材料及びその製造方法と、該光電変換材料を用いた有機薄膜太陽電池に関する。
ロールツーロール法等のコストが低廉なプロセスによって作製することが容易な太陽電池として、有機材料を用いた有機薄膜太陽電池が着目されている。この種の有機薄膜太陽電池として、バルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池(以下、「BHJ太陽電池」ともいう)が知られている。
BHJ太陽電池は、電子供与体(ドナー)として作用する光電変換材料からなるドナードメインと、電子受容体(アクセプタ)として作用する光電変換材料からなるアクセプタドメインとが混在し、光を電気に変換する機能を営む光電変換層を具備する。具体的には、該光電変換層は正極及び負極に介装されており、正極を介して太陽光が光電変換層に入射し、励起子が発生する。
この励起子は、ドナードメインとアクセプタドメインとの界面に到達すると、電子と正孔に分離する。この中、電子は、アクセプタドメイン内を移動して負極に到達する。一方、正孔は、ドナードメイン内を移動し、正極に到達する。これら正孔及び電子は、負極及び正極に電気的に接続された外部回路を付勢する電気エネルギーとなる。
以上のような機能を営む光電変換層における光電変換材料、すなわち、ドナー及びアクセプタの代表的な例としては、特許文献1に示されるように、ポリ3−ヘキシルチオフェン(P3HT、図10参照)、フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM、図11参照)がそれぞれ挙げられる。
ここで、P3HT、PCBMの各々の最高被占軌道(HOMO)及び最低空軌道(LUMO)のエネルギー準位は、図12に示すようになる。上記のようにして光電変換層に光が入射すると、先ず、ドナーであるP3HTのHOMOからLUMOへ電子が遷移する。すなわち、P3HTのHOMOとLUMOとのエネルギー準位差がバンドギャップ(Eg)に対応する。
P3HTのLUMOに遷移した電子は、次に、アクセプタであるPCBMのLUMOに電子移動することで電子と正孔が発生する。すなわち、P3HTとPCBMのLUMO同士のエネルギー準位差によってエネルギーの損失が生じ、P3HTのHOMOとPCBMのLUMOとのエネルギー準位差が開放電圧(Voc)に対応する。
ところで、太陽電池では、同一の発電量を得ようとする場合、光電変換効率が大きいものほど面積を小さくすることができる。これにより重量が低減するとともに、設置面積が小さくなるので設置レイアウトの自由度が大きくなるという利点が得られる。
BHJ太陽電池等の有機薄膜太陽電池において、光電変換効率をさらに向上させるためには、(a)光の吸収量を高め、励起子の生成を活発化する、(b)長波長(近赤外側)の光の吸収を高め、太陽光の利用効率を高める、(c)開放電圧Vocを大きくする等すればよい。そして、これら(a)〜(c)を実現するべく、(A)吸光係数が大きい、(B)HOMOとLUMOとのエネルギー準位差(バンドギャップEg)が小さい、(C)LUMOのエネルギー準位がアクセプタのLUMOの準位に近いドナーを選定することが考えられる。
上記(A)〜(C)を満足する可能性がある物質として、特許文献2〜5に記載される縮合芳香環、すなわち、π電子共役化合物が想起される。なお、この種の縮合芳香環は、「グラフェン」と呼称されるときもある(特許文献4参照)。
特開2007−273939号公報 特許第4005571号公報 特開2010−56492号公報 特開2007−19086号公報 特表2010−508677号公報
特許文献2記載の技術は、ヘキサベンゾコロネン(HBC)に官能基を結合するとともに、この官能基を介して自己集積化させることで、いわゆるナノチューブ状の集積体を得ようとするものである。従って、最終的な半導体を得るための工程数が多く、しかも、得られた集積体がp型(ドナー)であるのか、又はn型(アクセプタ)であるのかが明確ではない。
特許文献3には、HBCの集積体であるナノチューブは、正孔及び電子の伝導経路を同時に有する、との示唆がある。この特許文献3記載の技術は、ナノチューブの内面及び外面をフラーレンで被覆するとともに、その被覆率でHBCにおける正孔移動度を制御するものであるが、このことから諒解されるように、特許文献2、3記載の技術では、HBCそれ自体のドナーとしての特性を向上させることはできない。
また、特許文献4記載の技術は、グラフェン誘導体に対し、フッ素原子を有する官能基を結合させ、これにより、n型半導体を得るものである。すなわち、この技術では、アクセプタが得られるに留まり、ドナーを得ることはできない。
さらに、特許文献2〜5のいずれにおいても、低分子有機化合物が開示されるのみである。周知のように、低分子有機化合物は溶媒に溶解し難く、このため、光電変換層を得る際にロールツーロール法等を行うことが困難となるという不具合が顕在化している。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、ドナー(電子供与体)あるいはアクセプタ(電子受容体)として優れた特性を示し、しかも、有機溶媒に対して易溶であり、光電変換層を簡便且つ容易に得ることが可能となる光電変換材料及びその製造方法と、この光電変換材料を含む光電変換層を具備する有機薄膜太陽電池を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、電子を供与する電子供与体(ドナー)あるいは電子を受容する電子受容体(アクセプタ)として機能する光電変換材料において、一般式(1)で表されるポリフェニレンがさらに反応したポリマーからなることを特徴とする。
Figure 2013213189
ただし、式(1)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
一般式(1)に示すポリフェニレンが反応すると、可溶性基は、ポリフェニレンの複数の構成単位同士が接近することを抑制する立体障害となる。これによって、ポリフェニレンの複数の構成単位同士の間に架橋結合が形成されることを抑制しつつ、ポリフェニレンの各構成単位を十分に反応させることができる。すなわち、全体にわたって十分にπ電子雲が広がった縮合芳香環を構成単位とするπ共役系ポリマーが形成される。また、可溶性基が導入されたポリマーが得られる。
このポリマーでは、主鎖に沿ってπ電子雲が広がっていることにより、吸光係数が大きくなり、励起子が活発に生成されるようになる。
特に、このポリマーでは、HOMOとLUMOとの間のエネルギー準位差が小さい。すなわち、バンドギャップEgが小さい。このために極大吸収波長が長波長側にシフトするので、長波長(近赤外側)の光が良好に吸収されるようになり、これに伴って、太陽光の利用効率が向上する。
さらに、このポリマーのLUMOのエネルギー準位は、P3HT等に比して低い(深い)。従って、該ポリマーをドナー、PCBMをアクセプタとする場合には、エネルギー損失がP3HTをドナーとする場合に比して小さくなる。その結果、有機薄膜太陽電池では、開放電圧Vocが大きくなる。
以上のような理由から、このポリマーをドナーとする有機薄膜太陽電池では、変換効率が向上する。
また、このポリマーは、上記のように架橋構造の形成が抑制されていることに加え、可溶性基が導入されているため、有機溶媒に対して易溶である。すなわち、このポリマーを溶媒に溶解することが著しく容易となる。このため、スピンコート法やロールツーロール法等を用いて光電変換層を簡便且つ容易に得ることができる。
上記の可溶性基は、一般式(1)中のR1〜R6の全ての位置に結合していること、及びアルキル基であることが好ましい。また、この可溶性基はC3〜C20のアルキル基であることがより好ましい。なお、後述する一般式(2)〜(5)についても同様である。
R1〜R6の全てにアルキル基を結合させることによって、ポリフェニレンの複数の構成単位同士が接近することが一層有効に抑制される。従って、ポリマーに架橋構造が形成されることを一層効果的に抑制することができる。さらに、R1〜R6の全てにアルキル基を結合させることによって、上記ポリマーと有機溶媒との親和性が一層向上する。このため、該ポリマーの有機溶媒に対する溶解度がさらに大きくなる。
なお、アルキル基の炭素数が3未満の場合、ポリフェニレンの構成単位同士の接近を十分に抑制することが容易ではない。一方、アルキル基の炭素数が20超の場合、ポリマーの溶媒に対する溶解性を十分に高くすることが容易でなくなる。
換言すれば、アルキル基の炭素数を上記の範囲内に設定することにより、ドナーとして優れた特性を示し、且つ溶媒に易溶なポリマーを効率よく得ることができる。
前記ポリマーの好適な例としては、下記の一般式(2)〜(5)で表されるグラフェンの少なくともいずれか1つを構成単位とするものが挙げられる。
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
ただし、式(2)〜(5)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
なお、本発明においては、前記特許文献4と同様に、一般式(2)〜(5)に示されるような縮合芳香環を「グラフェン」という。また、「ナノグラフェン」とは、1つの構成単位がナノメートルスケールであることを表す。
ポリマーの重合度(構成単位の個数)は、10〜150であることが好ましい。10未満の場合、吸光係数を十分に高くすることや、Egを十分に小さくすることが容易ではない。一方、150よりも大きいと、重合に要する時間が長くなり、ポリマーの生産効率が低下する。
換言すれば、ポリマーの重合度を上記の範囲内に設定することにより、ドナーとして優れた特性を示すポリマーを効率よく得ることができる。
ここで、構成単位が上記したグラフェンである場合、ポリマーの分子量は9900〜364000である。
また、本発明は、電子を供与する電子供与体(ドナー)あるいは電子を受容する電子受容体(アクセプタ)として機能する光電変換材料を製造する方法において、
フェニレン誘導体を重合して、一般式(1)で表されるポリフェニレンを生成する工程と、
前記ポリフェニレンを反応させて、光電変換材料であるポリマーを生成する工程と、
を有することを特徴とする。
Figure 2013213189
ただし、式(1)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
このような過程を経ることで、光電変換材料(ドナーあるいはアクセプタ)として機能する上記ポリマーを構造上のばらつきなく且つ容易に作製することができる。
前記ポリマーの構成単位は、典型的には、下記の一般式(2)〜(5)で表されるグラフェンの少なくともいずれか1つである。
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
ただし、式(2)〜(5)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
すなわち、本発明によれば、フェニレン誘導体を重合した無置換のポリフェニレンに可溶性基を導入し、さらに反応させることで、可溶性基を備えるグラフェンを構成単位とするポリマーを生成することも可能である。
上記した理由から、重合に際しては、該ポリマーの重合度が10〜150となるように制御することが好ましい。このためには、例えば、重合反応時の反応温度や反応時間を、重合度が10〜150となるような条件に設定すればよい。
さらに、本発明は、前記光電変換材料を用いた有機薄膜太陽電池であって、該光電変換材料を電子供与体として含む光電変換層を具備することを特徴とする。
この有機薄膜太陽電池においては、PCBMをアクセプタとした場合、P3HTをドナーとして用いたときに比して、光電変換層の吸光係数が大きくなるとともに、ドナーのHOMOとLUMOとのエネルギー準位差(バンドギャップEg)が小さくなる。その上、ドナーのLUMOのエネルギー準位が、アクセプタであるPCBMのLUMOの準位に近くなる。
従って、該有機薄膜太陽電池では、励起子の生成が活発化するとともに、太陽光の利用効率が向上する。さらに、開放電圧Vocが大きくなる。以上のような理由から、変換効率が向上する。
このように変換効率が大きな有機薄膜太陽電池は、同一の発電量が得られる太陽電池に比して面積を小さくすることができる。従って、重量が低減するので、設置場所に加わる負荷が小さくなる。また、設置面積が小さくなるので、設置レイアウトの自由度も向上する。
また、溶媒に溶解したポリマーを用いて簡便且つ容易に光電変換層を得ることができるため、有機薄膜太陽電池自体を簡便且つ容易に得ることができる。
有機薄膜太陽電池の好適な例は、ドナードメインとアクセプタドメインが混在する光電変換層を備えるバルクへテロ接合型のものである。この場合、例えば、ドナーからなる層と、アクセプタからなる層とが個別に形成される平面ヘテロ接合型のものに比して、ドナードメインとアクセプタドメインとの接触面積が大きい。有機薄膜太陽電池では、主にドナードメインとアクセプタドメインの界面で励起子が電子と正孔に分離して発電に関与するので、両者の接触面積が大きいバルクへテロ接合型として構成することにより、変換効率を向上させることが可能となる。
本発明によれば、π電子雲の広がりが大きいπ共役系ポリマーを構成するようにしているので、吸光係数が大きくなるとともに、HOMOとLUMOとのエネルギー準位差(バンドギャップEg)が小さく、また、HOMOのエネルギー準位が低いドナーとなる。この結果、LUMOのエネルギー準位が、PCBMのLUMOのエネルギー準位に近い。
このため、該ポリマーをドナー、PCBMをアクセプタとして有機薄膜太陽電池を構成すると、励起子が活発に生成される。また、長波長(近赤外側)の光が良好に吸収されるようになり、太陽光の利用効率が向上する。さらに、開放電圧Vocが大きくなる。従って、変換効率が大きく、小面積で軽量な有機薄膜太陽電池を構成することができる。
また、このポリマーは有機溶媒に著しく容易に溶解するので、光電変換層の成膜作業を効率よく、しかも、容易に行うことができる。
本実施の形態に係るバルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池の模式的縦断面図である。 無置換のポリフェニレンが反応して得られる化合物の構造を示す説明図である。 可溶性基を導入したポリフェニレンにおける構成単位と該可溶性基との関係を示した模式的構造図である。 可溶性基を導入したポリフェニレンの構成単位を示す説明図である。 無置換のポリフェニレン、アシル基を導入したポリフェニレン、アルキル基を導入したポリフェニレンそれぞれの1H−核磁気共鳴(NMR)スペクトルである。 無置換のポリフェニレン、アシル基を導入したポリフェニレン、アルキル基を導入したポリフェニレンそれぞれの13C−NMRスペクトルである。 アルキル基を導入したポリフェニレンと、本実施の形態に係る光電変換材料(ナノグラフェン)のラマンスペクトルである。 前記光電変換材料及びP3HTと、PCBMの各HOMO、LUMOのエネルギー準位を示すエネルギー準位図である。 前記光電変換材料と、P3HTの各特性を併せて示す図表である。 P3HTの構造式を示す説明図である。 PCBMの構造式を示す説明図である。 P3HTのHOMOからLUMO、さらにPCBMのLUMOへと電子が遷移することを示した模式説明図である。
以下、本発明に係る光電変換材料及びその製造方法につき、該光電変換材料を含む光電変換層を具備するBHJ太陽電池との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るBHJ太陽電池10の要部概略縦断面図である。このBHJ太陽電池10は、透明電極12に対し、正孔輸送層14、光電変換層16、裏面電極18が下方からこの順で重畳されることで構成される。
透明電極12は、正極として機能する。すなわち、該透明電極12には、正孔24が移動する。なお、透明電極12としては、例えばインジウム−スズ複合酸化物(ITO)等、太陽光をはじめとする光を十分に透過するものが選定される。
正孔輸送層14は、光電変換層16にて生成した正孔24が透明電極12に移動することを支援する層であり、一般的には、ポリスチレンスルホン酸でドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)、すなわち、いわゆるPEDOT:PSSからなる。
光電変換層16は、電子供与体(ドナー)として作用する光電変換材料からなるドナードメイン26と、電子受容体(アクセプタ)として作用する光電変換材料からなるアクセプタドメイン28とが混在する層として形成されている。この中、アクセプタとなる光電変換材料の好適な例としては、上記のPCBMが挙げられる。
一方、ドナーとなるp型半導体、すなわち、本実施の形態に係る光電変換材料は、一般式(1)に示すポリフェニレンがさらに反応したポリマーからなる。
Figure 2013213189
なお、式(1)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
ここで、官能基を具備しない無置換のポリフェニレンを反応させてポリマーを形成する場合、図2(a)に示すように、一つの構成単位内の芳香環同士が全て反応してナノグラフェン構造を形成することが理想的である。
これに対し、ポリフェニレンの反応が十分に進行しなかった場合、図2(b)に示すように、ポリマーの構成単位内に反応していない芳香環が含まれることとなる。このため、π共役系ポリマーのπ電子雲の広がりが十分に得られないことがある。
さらに、ポリフェニレンの反応の進行を過剰に促進させた場合、図2(c)に示すように、構成単位内における芳香環同士が反応するに留まらず、複数の構成単位同士が架橋結合してしまうことがある。すなわち、ポリマーに架橋構造が形成されるため、ポリマーが有機溶媒等に対して難溶、場合によっては不溶となる。この場合、溶液を用いての成膜が困難となる。
本実施の形態に係るポリフェニレンは、上記のように可溶性基が導入されている。可溶性基は、側鎖としてポリフェニレンに導入することで、該ポリフェニレンを反応させたポリマーにも導入され、該ポリマーを有機溶媒に対して易溶とする官能基である。さらに、この可溶性基は、ポリフェニレンに導入されることで、例えば、図3に示すように、該ポリフェニレンの反応において、その立体障害により、その構成単位同士が接近することを抑制する。すなわち、可溶性基が導入されたポリフェニレンでは、複数の構成単位同士の間で反応が生じることを抑制できるため、架橋構造のポリマーが形成されることを抑制できる。このため、十分にπ電子雲が広がったπ共役系ポリマーを得ることができる。なお、図3のR1〜R6は可溶性基を示す。
可溶性基の好適な具体例としては、アルキル基、アシル基等が挙げられる。特に、結合(導入)が容易であることから、アルキル基が好ましい。
アルキル基としては、炭素数が3〜20個であるものが好ましい。炭素数が3未満であると、ポリフェニレンの構成単位同士の接近を十分に抑制することが容易ではない。一方、炭素数が20超の場合、ポリマーの溶媒に対する溶解性が小さくなる傾向があるので、成膜が容易でなくなる懸念がある。
換言すれば、アルキル基の炭素数を上記の範囲内に設定することにより、ドナーとして優れた特性を示し、且つ溶媒に易溶なポリマーを効率よく得ることができる。
次に、図4を参照しつつ、ポリフェニレンの構成単位30について説明する。図4に示すように、ポリフェニレンの構成単位30において、ベンゼン核39は、ベンゼン核32の32a、32bのいずれにも結合し得る。このため、構成単位30には構造異性体が含まれる。
さらに、構成単位30は、中心のベンゼン核34に対して、トリフェニルベンゼン骨格36、38が単結合した構造となっている。これらトリフェニルベンゼン骨格36、38は、ベンゼン核34に対する単結合を軸とする回転位置に応じ、異なる立体配座を取り得る。具体的には、下記に示す構造U1〜U4が挙げられる。結局、ポリフェニレンには、これらの構造の少なくともいずれか1つが含まれる。
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
なお、U1〜U4中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
本実施の形態に係る光電変換材料は、上記の構造を構成単位30として有するポリフェニレンを反応させて得られるポリマーである。従って、該ポリマーの構成単位(繰り返し単位)は、反応前のポリフェニレンがU1〜U4の中のいずれであるかによって相違する。すなわち、U1〜U4のそれぞれが反応した場合、下記の一般式(2)〜(5)で示されるナノグラフェンが構成単位となる。
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
なお、式(2)〜(5)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
以上のように、本実施の形態に係る光電変換材料は、一般式(2)〜(5)で示すナノグラフェンのうち、少なくともいずれか1つを構成単位とするポリマーである。すなわち、ポリマーは、一般式(2)〜(5)で示すナノグラフェンのいずれか1つのみが互いに結合したものに限定されるものではなく、例えば、一般式(2)〜(5)で示すナノグラフェンがランダムに結合したものであってもよい。
なお、該ポリマーの重合度は、10〜150であることが好ましい。重合度が10未満、すなわち、互いに結合したナノグラフェンの個数が10個未満であると、吸光係数が小さくなる傾向がある。また、重合度が150超、すなわち、互いに結合したナノグラフェンの個数が150個超であると、光電変換材料であるポリマーを得るまでの重合に要する時間が長くなり、生産効率が低下する。
換言すれば、重合度を上記の範囲に設定することで、吸光係数が十分に向上した光電変換材料を効率よく作製することができる。
一般式(2)〜(5)で示すナノグラフェンのいずれにおいても、分子量は911〜2426である。従って、ポリマーの重合度を10〜150としたとき、該ポリマーの分子量は9900〜364000の範囲内となる。
BHJ太陽電池10(図1参照)においては、このようなポリマーからなる光電変換材料を含む光電変換層16上に、裏面電極18が重畳される。該裏面電極18は、電子40が到達する負極として機能する。
本実施の形態に係るBHJ太陽電池10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その作用効果につき説明する。
BHJ太陽電池10の透明電極12に光(例えば、太陽光)が照射されると、該光は、正孔輸送層14を通過して光電変換層16に到達する。その結果、該光電変換層16において、励起子42が生成する。
生成した励起子42は、ドナードメイン26内を移動して、該ドナードメイン26とアクセプタドメイン28との界面に到達する。そして、この界面において、電子40と正孔24に分離する。上記と同様に、この中の電子40は、アクセプタドメイン28内を移動し、負極である裏面電極18に到達する。一方、正孔24は、ドナードメイン26内を移動し、正孔輸送層14を経由した後、正極である透明電極12に到達する。
ここで、本実施の形態では、光電変換層16中のドナードメイン26が、構造一般式(2)〜(5)で示すナノグラフェンの少なくともいずれか1つを構成単位とするポリマーからなる。
一般式(2)〜(5)から諒解される通り、ナノグラフェンにおいては、その全体にπ電子雲が広がっている。すなわち、ドナードメイン26をなすポリマーは、π共役系ポリマーである。必然的に、該ポリマーでは、ナノグラフェン単体(モノマー)に比して、π電子雲が広範囲にわたって広がる。
このようにπ電子雲の広がりが大きいポリマーでは、極大吸収波長が長波長側にシフトするとともに吸光係数が大きくなり、これによって、HOMO−LUMO間のエネルギー準位差に相当するバンドギャップ(Eg)が小さくなる。従って、ドナードメイン26において、励起子42の生成が活発となるとともに、太陽光の利用効率が向上する。
また、この場合、ドナーである上記ポリマーのLUMOのエネルギー準位は後述するように約−3.5eVであり、P3HTのLUMOのエネルギー準位(約−2.5eV)に比して深くなる。よって、該ポリマーのLUMOのエネルギー準位は、アクセプタドメイン28をなすPCBM(フラーレン誘導体)のLUMOのエネルギー準位に近い。
この理由は、上記ポリマーの構成単位であるナノグラフェンが炭化水素芳香環を基本骨格とする縮合芳香環であり、PCBMの構造に類似するためであると推察される。そして、この結果、BHJ太陽電池10の開放電圧Vocが大きくなる。
以上のことが相俟って、BHJ太陽電池10は、優れた光電変換効率を示す。このため、該BHJ太陽電池10では、同一の発電量が得られる他の太陽電池に比して面積を小さくすることができる。従って、重量が低減するので設置場所に加わる負荷が小さくなり、また、設置レイアウトの自由度が向上する。
次に、本実施の形態に係る光電変換材料の製造方法につき、上記ポリマーの製造方法との関係で説明する。
上記した通り、このポリマーは、可溶性基を導入したポリフェニレンの反応生成物として得ることができる。なお、ここでは、構造U1のポリフェニレンを得た後、該ポリフェニレンに、可溶性基としてアルキル基を導入する場合を例に挙げて説明する。
無置換のポリフェニレンは、例えば、下記の反応式(6)に示すように、ビスシクロペンタジエノンにジアセチレンを反応させることで得ることができる。
Figure 2013213189
なお、ビスシクロペンタジエノンは、既知の方法によって製造することができる。例えば、先ず、1,4−ビスベンジル及びジベンジルケトン(1,3−ジフェニル−2−プロパノン)と、n−ブタノールとを混合して混合溶液を調製する。そして、この混合溶液を加熱しながら、TritonB(水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム)のメタノール溶液を添加すればよい。
次に、このようにして得られた無置換のポリフェニレンの側鎖のフェニル基にアシル基を導入する。具体的には、例えば、下記反応式(7)に示すように、カルボン酸塩化物をアシル化剤とし、塩化アルミニウム(AlCl3)を触媒として、無置換のポリフェニレンをアシル化する。
Figure 2013213189
なお、式(7)中のRはアルキル基を表す。
次に、アシル基が導入されたポリフェニレンを、例えば、下記反応式(8)に示すように、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)及び塩化アルミニウムを還元剤として還元する。これによって、アルキル基が導入されたポリフェニレンが得られる。
Figure 2013213189
なお、式(8)中のRはアルキル基を表す。
図5は、無置換のポリフェニレンと、上記のようにして得られたアシル基が導入されたポリフェニレン及びアルキル基としてヘプチル基(C715)が導入されたポリフェニレンそれぞれの1H−核磁気共鳴(NMR)スペクトルであり、図6は、上記ポリフェニレンそれぞれの13C−NMRスペクトルである。なお、図5及び図6において、Aは無置換のポリフェニレンのスペクトル、Bはアシル基が導入されたポリフェニレンのスペクトル、Cはアルキル基が導入されたポリフェニレンのスペクトルをそれぞれ示している。
図5及び図6から、AのスペクトルではCH2C=Oのピーク及びCn2n+1のピークが出現していないのに対して、Bのスペクトルではこれらのピークが出現していることが分かる。さらに、AのスペクトルではC=Oのピークが出現していないのに対して、Bのスペクトルでは該ピークが出現している。これらのことから、上記のアシル化によって、無置換のポリフェニレンにアシル基が導入されていると判断し得る。
図5及び図6からは、Cのスペクトルに、AのスペクトルにはないCn2n+1のピークが出現し、且つ、Bのスペクトルで出現したCH2C=Oのピークが存在しないことも分かる。さらに、Cのスペクトルには、Bのスペクトルで出現したC=Oのピークが存在しない。これらのことから、上記のように、アシル基が導入されたポリフェニレンを還元することによって、アルキル基(Cn2n+1)が導入されたポリフェニレンが生成されていると判断し得る。
次に、アルキル基が導入されたポリフェニレンを、例えば、下記反応式(9)に示すように、塩化鉄(FeCl3)を触媒として反応させる。これによって、ナノグラフェンを構成単位とするポリマーが得られる。
Figure 2013213189
なお、式(9)中のRはアルキル基を表す。
上記したように、アルキル基が存在することに基づく立体障害により、ポリフェニレンの構成単位同士が反応することが回避される。
ポリフェニレンの構造が上記の構造U2〜U4のいずれかである場合をさらに例示すると、以下の反応式(10)〜(12)に示すように、一般式(3)〜(5)で示すナノグラフェンを構成単位とするポリマーが得られる。
Figure 2013213189
Figure 2013213189
Figure 2013213189
上記したように、アルキル基が導入されたポリフェニレンでは、複数の構成単位間のカップリング(分子間カップリング)が抑制されている。従って、例えば、触媒としての塩化鉄の量を調整することで、構成単位内の芳香環を全て反応させつつ、架橋構造が形成されることを抑制してポリマーを得ることができる。
すなわち、構成単位全体にわたって十分にπ電子雲が広がった縮合芳香環からなるπ共役系ポリマーが得られる。
上記したように、ポリマーの重合度は10〜150であることが好ましい。10未満である場合、吸光係数がさほどは向上しない。また、150超の場合、重合が終了するまでに長時間を要するので、ポリマーの生産効率が低下するからである。ポリマーの重合度を上記の範囲内に設定するためには、例えば、重合反応時の反応温度や反応時間を、重合度が10〜150となるような条件に設定すればよい。
図7は、アルキル基としてヘプチル基が導入されたポリフェニレンと、上記のようにして該ヘプチル基が導入されたポリマー(ナノグラフェンポリマー)のラマンスペクトルである。この図7に示すように、上記ポリフェニレンのスペクトルには側鎖のフェニル基に由来するピークが出現したが、上記ポリマーのスペクトルには、該ピークが出現しなかった。このことから、上記ポリフェニレンの側鎖のフェニル基が反応することにより、ナノグラフェンを構成単位とするポリマーが生成されていると判断し得る。
紫外可視吸収スペクトル法(UV−Vis)、光電子収量分光法(PYS)を行い、HOMO−LUMO間のエネルギー準位(バンドギャップEg)、HOMOのエネルギー準位を求めた結果をまとめて、P3HTとともに図9に併せて示す。
上記した理由から、このポリマーをドナーとして光電変換層16を形成した本実施の形態に係るBHJ太陽電池10では、P3HTをドナーとして用いた従来技術に係るBHJ太陽電池に比して、開放電圧Vocが大きくなる。
なお、このポリマーを含む光電変換層16は、以下のようにして形成することができる。
先ず、トルエン、クロロホルム、クロロベンゼン等の適切な溶媒に、上記ポリマーとPCBMを個別に、又は上記ポリマーとPCBMの混合物を添加する。上記ポリマー及びPCBMが溶媒に溶解することにより、溶液が形成される。
次に、この溶液を、スピンコーティング、インクジェット印刷、ローラキャスティング、ロールツーロール法等のいずれかの手法によって、正孔輸送層14上に塗布する。
次に、該正孔輸送層14上の溶液を加熱すると、該溶液が硬化し、光電変換層16が得られる。必要に応じて、アニール処理を施すことでドナードメイン26とアクセプタドメイン28との相分離をさらに促進することが可能である。その結果、ドナードメイン26とアクセプタドメイン28の接合界面の面積が増大し、性能を向上させることも可能である。
ドナーとしてモノマーを用いる場合、モノマーが溶媒に溶解し難いことから、光電変換層16を得る際に上記したような手法を採用することは困難である。これに対し、本実施の形態では、上記のように可溶性基が導入されたポリマーをドナーとして用いる。ポリマーが所定の溶媒に易溶であることから、上記したプロセスによって、光電変換層16を容易且つ簡便に、しかも、低コストで形成することが可能である。
なお、本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
例えば、この実施の形態では、光電変換層16にドナーとアクセプタが混在するバルクへテロ接合型の有機薄膜太陽電池(BHJ太陽電池)10を例示して説明しているが、特にこれに限定されるものではなく、ドナーからなる層と、アクセプタからなる層とが個別に形成される平面ヘテロ接合型の有機薄膜太陽電池であってもよい。この場合、ドナーからなる層を、上記ポリマーから形成するようにすればよい。
また、この実施の形態では、上記ポリマー(光電変換材料)を有機薄膜太陽電池のドナーとして用いる例について説明したが、特にこれに限定されるものではない。上記ポリマーを有機薄膜太陽電池のアクセプタとして採用することも可能である。
さらに、上記ポリマー(光電変換材料)の用途は、有機薄膜太陽電池の光電変換層16に限定されるものではない。例えば、光センサに採用することも可能である。
10…バルクヘテロ接合型有機薄膜太陽電池 12…透明電極
14…正孔輸送層 16…光電変換層
18…裏面電極 24…正孔
26…ドナードメイン 28…アクセプタドメイン
30…構成単位 32、34、39…ベンゼン核
40…電子 42…励起子

Claims (13)

  1. 電子を供与する電子供与体あるいは電子を受容する電子受容体として機能する光電変換材料において、
    一般式(1)で表されるポリフェニレンがさらに反応したポリマーからなることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2013213189
    ただし、式(1)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
  2. 請求項1記載の光電変換材料において、一般式(1)中のR1〜R6の全てがアルキル基であることを特徴とする光電変換材料。
  3. 請求項2記載の光電変換材料において、一般式(1)中のR1〜R6が、炭素数が3〜20個のアルキル基であることを特徴とする光電変換材料。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の光電変換材料において、前記ポリマーは、一般式(2)〜(5)で表されるグラフェンの少なくともいずれか1つを構成単位とすることを特徴とする光電変換材料。
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    ただし、式(2)〜(5)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光電変換材料において、前記ポリマーの重合度が10〜150であることを特徴とする光電変換材料。
  6. 請求項5記載の光電変換材料において、前記ポリマーの分子量が9900〜364000であることを特徴とする光電変換材料。
  7. 電子を供与する電子供与体あるいは電子を受容する電子受容体として機能する光電変換材料を製造する方法において、
    フェニレン誘導体を重合して、一般式(1)で表されるポリフェニレンを生成する工程と、
    前記ポリフェニレンを反応させて、光電変換材料であるポリマーを生成する工程と、
    を有することを特徴とする光電変換材料の製造方法。
    Figure 2013213189
    ただし、式(1)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
  8. 請求項7記載の製造方法において、一般式(1)中のR1〜R6の全てがアルキル基であることを特徴とする光電変換材料の製造方法。
  9. 請求項8記載の製造方法において、一般式(1)中のR1〜R6が、炭素数が3〜20個のアルキル基であることを特徴とする光電変換材料の製造方法。
  10. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の製造方法において、
    前記ポリマーとして、一般式(2)〜(5)で表されるグラフェンの少なくともいずれか1つを構成単位とするものを生成することを特徴とする光電変換材料の製造方法。
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    Figure 2013213189
    ただし、式(2)〜(5)中のR1〜R6の少なくとも一つは、R1〜R6が存在しない場合以外は同一構造であるポリマーよりも有機溶媒に対する溶解性を高める可溶性基を表す。
  11. 請求項7〜10のいずれか1項に記載の製造方法において、前記ポリマーを、重合度が10〜150であるものとして得ることを特徴とする光電変換材料の製造方法。
  12. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光電変換材料を用いた有機薄膜太陽電池であって、前記光電変換材料を電子供与体として含む光電変換層を具備することを特徴とする有機薄膜太陽電池。
  13. 請求項12記載の有機薄膜太陽電池において、前記電子供与体と、該電子供与体から供与された電子を受容する電子受容体とが混在する光電変換層を具備するバルクへテロ接合構造をなすことを特徴とする有機薄膜太陽電池。
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