JP2013212734A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】進入先のエリアに対応した車幅に変更できる車両を提供すること。
【解決手段】車両1は、郊外から都市に向かって走行している。車両1は、都市境界Xを超えると、外部から発信されている「都市に進入したことを示す都市進入信号」を受信する。車両1は、都市進入信号を受信すると、PMレーンR1では進入が制限されている第1の車幅から、PMレーンR1で進入が許容されている第2の車幅に車幅を変更する。よって、車両1は、PMレーンR1に進入できる。
【選択図】図9
【解決手段】車両1は、郊外から都市に向かって走行している。車両1は、都市境界Xを超えると、外部から発信されている「都市に進入したことを示す都市進入信号」を受信する。車両1は、都市進入信号を受信すると、PMレーンR1では進入が制限されている第1の車幅から、PMレーンR1で進入が許容されている第2の車幅に車幅を変更する。よって、車両1は、PMレーンR1に進入できる。
【選択図】図9
Description
本発明は、進入先のエリアに対応した車幅に変更できる車両に関する。
次の特許文献1には、車輪のホイールベースが可変可能に構成された自動車が記載されている。
近年において、スマートシティ構想が提案されている。スマートシティ構想では、例えば、一人乗り用の車両(パーソナルモビリティ)や、バス・トラック等の業務用車両以外の車両は、その乗り入れを禁止することが提案されている。
また、一般道では、「大型車進入禁止」、「小型車専用レーン」、「○○m先、車線幅減少」等、車幅に関係する情報を提示し、進入先のエリアへの進入を禁止したり、注意喚起がされている。
このように、進入先のエリアによっては、現状の車幅では進入できない、或いは、進入できても注意が必要である、というエリアがあった。そこで、出願人は、現状の車幅よりも車幅を縮めることができれば、かかるエリアにも進入でき、便利ではないか、という点に着目した。
一方で、特許文献1に記載された自動車でも、車輪のホイールベースを縮めることで、現状の車幅よりも車幅を縮めることができる。しかし、特許文献1に記載された自動車では、進入先のエリアにおいて、車幅を変更する必要があるかが分からず、進入先のエリアに対応した車幅に変更できない、という問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、進入先のエリアに対応した車幅に変更できる車両を提供することを目的としている。
請求項1記載の車両によれば、左車体と、その左車体とは分離された右車体とは、左右方向に伸縮する伸縮機構によって連結されているので、伸縮機構を左右方向に伸縮させると、左車体と右車体とが伸縮し、車体の幅を可変させることができる。また、取得した情報が、所定エリアへの進入を示すと判断されると、伸縮機構を作動させ、所定エリアに対応した車幅が変更される。よって、進入先のエリアに対応した車幅に変更することができるという効果がある。
請求項2記載の車両によれば、請求項1記載の車両の奏する効果に加え、所定エリアへの進入を示すと判断されると、伸縮機構を作動させ、車幅が第1の車幅よりも小さい第2の車幅に変更される。よって、所定エリアが、進入可能な車幅を小さくする方向に制限しているエリアである場合に、かかるエリアに対応した車幅に変更させることができるという効果がある。
請求項3記載の車両によれば、請求項2記載の車両の奏する効果に加え、所定エリアには、所定エリアに進入してから、所定間隔を空けて、第2の車幅よりも車幅が大きい車両の進入を禁止するレーンが設けられている。第2の車幅への変更は、所定エリアへの進入が判断されてから前記レーンに到達するまでの間に行われるので、円滑にレーンに進入することができるという効果がある。
請求項4記載の車両によれば、請求項3に記載の車両の奏する効果に加え、所定エリアへの進入であると判断された後からレーンに到達するまでの間に、車幅を変更できるかが判断される。車幅を変更できないと判断された場合には、レーンに進入するまでの時間が調節される。よって、レーンに進入するまでの間に、確実に車幅を変更することができるという効果がある。
請求項5記載の車両によれば、請求項2から4のいずれかに記載の車両の奏する効果に加え、取得した情報が所定エリアからの退出を示すと判断されると、車幅が第1の車幅に変更される。よって、所定エリアから退出した後、車両を安定した状態で走行させることができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について添付図面を参照して説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態における車両1のフレーム構造を示す斜視図であり、(b)は、図1(a)に示す状態から車幅を縮めた状態を示す斜視図である。尚、図1の矢印U−D,L−R,F−Bは、車両1の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。
車両1は、車体の幅を可変させる場合に、手間無く、低コストで座席を収納、設置できるものである。車両1には、左フレーム2Lと、右フレーム2Rと、左フレーム2Lと右フレーム2Rとを連結する伸縮機構3と、車輪4と、車輪4と各フレーム2L,2Rとを連結する車輪角度調整装置5とが設けられている。
左フレーム2Lと、右フレーム2Rとは、車両1の骨格を構成し、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとは、分離して構成されている。左フレーム2Lと、右フレーム2Rとには、ボディ、ホイールモータ等が取り付けられる。
伸縮機構3は、左右方向に伸縮可能に構成され、合計6個設けられている。伸縮機構3は、右フレーム2Rに一端が連結された中空状のシリンダ3aと、そのシリンダ3a内に一端が挿入され、他端側が左フレーム2Lに連結されているピストン3bとによって構成されている。ピストン3bは、シリンダ3a内を左右方向に移動するが、伸縮機構3は、ピストン3b自体に動力を与え、ピストン3bを作動させるものではない。
シリンダ3aには、図示しないロック機構が内蔵されている。ロック機構は、伸縮機構3の伸縮を規制するものであり、例えば、シリンダ3aの入口に内蔵され、ピストン3bを締め付けてロックする。
車輪4は、車両1の進行方向前方側に位置する左右の前輪4FL,4FRと、進行方向後方側に位置する左右の後輪4RL,4RRとの合計4輪が設けられている。前後輪4FL〜4RRは、後述する車輪駆動装置から回転駆動力が付与され、それぞれ独立に回転可能に構成されている。
車輪角度調整装置5は、各車輪4のトウ角と、キャンバ角とを調整する駆動装置であり、各車輪4の各々に設けられている。車輪角度調整装置5によって、車輪4にキャンバ角、または、トウ角を付けると、車輪4には横力が発生する。本実施形態は、この車輪4に発生した横力を利用して、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとを左右に移動させ、車体の幅(車幅)を可変させる。
図2を参照して、車輪角度調整装置5について説明する。図2(a)は、車輪4の断面と、車輪角度調整装置5とを示す図であり、図2(b)は、車輪4のトウ角、及び、キャンバ角の調整方法を模式的に説明する模式図である。なお、図2(b)中の仮想軸Xf−Xb、仮想軸Yl−Yr、及び、仮想軸Zu−Zdは、それぞれ車両1の前後方向、左右方向、及び、上下方向にそれぞれ対応する。
車輪4(前後輪4FL〜4RR)は、主に、ゴム状弾性材から構成されるタイヤ4aと、アルミニウム合金などから構成されるホイール4bとによって構成され、ホイール4bの内周部には、車輪駆動装置6(FL〜RRモータ6FL〜6RR)がインホイールモータとして配設されている。車輪駆動装置6は、その前面側(図2(a)左側)に突出された駆動軸6aがホイール4bに連結固定されており、駆動軸6aを介して、回転駆動力を車輪4へ伝達可能に構成されている。
車輪角度調整装置5(FL〜RRアクチュエータ5FL〜5RR)は、車輪駆動装置6の背面に連結固定されている。車輪角度調整装置5は、3本の油圧シリンダ5a〜5cを備えており、3本の油圧シリンダ5a〜5cのロッド部は、車輪駆動装置6の背面側(図2(a)右側)にユニバーサルジョイント7を介して連結固定されている。各油圧シリンダ5a〜5cは、周方向120度間隔に配置され、そのうち油圧シリンダ5bは、仮想軸Zu−Zd上に配置されている。
これにより、各油圧シリンダ5a〜5cが各ロッド部をそれぞれ所定方向に所定長さだけ伸長駆動又は収縮駆動することで、車輪駆動装置6が仮想軸Xf−Xb,Zu−Xdを揺動中心として揺動駆動され、その結果、各車輪4に所定のキャンバ角とトウ角とが付けられる。
例えば、図2(b)に示すように、車輪4が中立位置(車両1の直進状態)にある状態で、油圧シリンダ5bのロッド部が収縮駆動され、かつ、油圧シリンダ5a,5cのロッド部が伸長駆動されると、車輪駆動装置6が仮想線Xf−Xb回りに回転され(図2(b)矢印A)、車輪4にマイナス方向(ネガティブキャンバ)のキャンバ角(車輪4の中心線が仮想線Zu−Zdに対してなす角度)が付けられる。一方、これとは逆の方向に油圧シリンダ5b及び油圧シリンダ5a,5cがそれぞれ伸縮駆動されると、車輪4にプラス方向(ポジティブキャンバ)のキャンバ角が付けられる。
また、車輪4が中立位置(車両1の直進状態)にある状態で、油圧シリンダ5aのロッド部が収縮駆動され、かつ、油圧シリンダ5cのロッド部が伸長駆動されると、車輪駆動装置6が仮想線Zu−Zd回りに回転され(図2(b)矢印B)、車輪4にトウイン傾向のトウ角(車輪4の中心線が車両1の基準線に対してなす角度であり、車両1の進行方向とは無関係に定まる角度)が付けられる。一方、これとは逆の方向に油圧シリンダ5a及び油圧シリンダ5cが伸縮駆動されると、車輪4にトウアウト傾向のトウ角が付けられる。
なお、ここで例示した各油圧シリンダ5a〜5cの駆動方法は、上述した通り、車輪4が中立位置にある状態から駆動する場合を説明するものであるが、これらの駆動方法を組み合わせて各油圧シリンダ5a〜5cの伸縮駆動を制御することにより、車輪4に任意のキャンバ角及びトウ角を付けることができる。
次に、図3乃至図6を参照して、車輪角度調整装置5によって車輪4にトウ角を与えることで、車幅を変更する方法について説明する。尚、図3乃至図6の説明において、「トウイン」を「ネガティブキャンバ」、「トウアウト」を「ポジティブキャンバ」に読み替えれば、車輪角度調整装置5によって車輪4にキャンバ角を与えることで、車幅を変更する方法となる。また、「トウイン」と「ネガティブキャンバ」とを、また「トウアウト」と「ポジティブキャンバ」とを同時に与えてもよい。
図3は、右フレーム2Rは移動させず、左フレーム2Lを右側に移動させて車幅を縮める場合を示す図である。図3(a)に示す通り、右車輪4FR,4RRは、そのままに(中立状態のままに)、車輪角度調整装置5によって、左車輪4FL,4RLにトウインを与える。トウインを与えると、左車輪4FL,4RLには、右向きの横力Fが発生する。発生した右向きの横力Fによって、ピストン3bがシリンダ3a内を右側に移動すると共に、左フレーム2Lが右側に移動する。こうして、図3(b)に示す通り、図3(a)に示す状態よりも、車幅を縮めることができる。その後、ロック機構によってピストン3aの移動をロックし、図3(c)に示す通り、左車輪4FL,4RLに与えたトウ角を戻す。
図4は、右フレーム2Rは移動させず、左フレーム2Lを左側に移動させて車幅を伸ばす場合を示す図である。図4(a)に示す通り、右車輪4FR,4RRはそのままに、車輪角度調整装置5によって左車輪4FL,4RLにトウアウトを与える。トウアウトを与えると、左車輪4FL,4RLには、左向きの横力Fが発生する。発生した左向きの横力Fによって、ピストン3bがシリンダ3a内を左側に移動すると共に、左フレーム2Lが左側に移動する。こうして、図4(b)に示す通り、図4(a)に示す状態よりも、車幅を伸ばすことができる。その後、ロック機構によってピストン3aの移動をロックし、図4(c)に示す通り、左車輪4FL,4RLに与えたトウ角を戻す。
図5は、左フレーム2Lを右側に移動させると共に、右フレーム2Rを左側に移動させて車幅を縮める場合を示す図である。図5(a)に示す通り、左車輪4FL,4RLと、右車輪4FR,4RRとにトウインを与える。トウインを与えると、左車輪4FL,4RLに右向き、右車輪4FR,4RRには左向きの横力Fが発生する。そのため、ピストン3bと、左フレーム2Lとが右側、シリンダ3aと、右フレーム2Rとが左側に移動する。こうして、図5(b)に示す通り、図5(a)に示す状態よりも、車幅を縮めることができる。その後、ロック機構によってピストン3bの移動をロックし、図5(c)に示す通り、左車輪4FL,4RLと、右車輪4FR,4RRとに与えたトウ角を戻す。尚、左フレーム2Lを左側、右フレーム2Rを右側に移動させて車幅を伸ばす場合には、図5(c)に示す状態において、左車輪4FL,4RLと、右車輪4FR,4RRとにトウアウトを与えれば良い。
このように、本実施形態では、車輪4にキャンバ角、又は、トウ角を付けることで発生する車輪4の横力を利用して、車体の幅を可変させる。よって、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとを接近させたり、離間させたりするのに、専用のアクチュエータを用意する必要がない。従って、低コストで車体の幅を可変させることができる。
次に、図6及び図7を参照して、車体の幅を可変させる場合に、座席を収納する座席収納機構について説明する。座席収納機構は、助手席を運転席側に押し倒して、助手席を収納するものである。図6(a)は、車両に設置されている座席を示す平面図である。図6(b)は、運転席と、助手席とを示す正面図である。
図6(b)に示すように、左フレーム2Lの下端には、左底車体2LBの一端側が連結されている。右フレーム2Rの下端には、右底車体2RBの一端側が連結されている。右底車体2RBの他端側は、左底車体2LBの他端側の上に重畳されている。
右底車体2RBと、左底車体2LBとは、図示しないスライド機構により、左右方向にスライド可能に構成されている。即ち、左底車体2LBと、右底車体2RBとは、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとが左右方向に移動するのに連れて、左右方向に移動可能に構成されている。
右底車体2RBの上には、運転席30が設置されており、運転席30の左隣であって、左底車体2LBの上には、助手席40が設置されている。運転席30は、座部31と、座部31から右底車体2RB側に突出する脚部32と、座部32の縁部から上方に立設する背もたれ33と、背もたれ33の上端に立設するヘッドレスト34とによって構成されている。
助手席40は、座部41と、座部の下方に連結された台座部42と、座部41の縁部から上方に立設する背もたれ43と、背もたれ43の上端に立設するヘッドレスト44とによって構成されている。また、図6(a)に示す通り、助手席40は、運転席30よりも、少なくとも背もたれ43の厚さ分、後方にオフセットされている。
台座部42の右端部(運転席30側の端部)は、右底車体2RBから立設する立壁50の上端にある回転軸51に回転可能に連結されている。台座部42の左端部には、下方がフック状に形成されたフック部42bが垂下されている。フック部42bと対向する位置には、左底車体2LBから支持壁52が立設されている。
支持壁52からは、フック部42bの上方に突出する突起が設けられ、フック部42bが上方に移動するのが規制、ロックされている。また、支持壁52の上端には、回転ローラ53が回転可能に取付けられ、台座部42の底面42aに当接している。台座部42の底面42aは、左側から右側に向けて下降傾斜しているので、回転ローラ53が右側に移動すると、助手席40の左側が段々と押し上げられ、助手席40は、回転軸51を中心に運転席30側に回転する。
次に、図7を参照して、上述した座席収納機構により、助手席40が収納される作用について説明する。図7(a)は、助手席40が収納されている途中の状態を示す正面図である。図7(b)は、助手席40が収納された状態を示す正面図である。尚、右フレーム2Rは固定したまま、左フレーム2Lを右側に移動させ、車体の幅を縮ませる場合における、助手席40の収納について説明する。尚、右フレーム2Rは固定したまま、左フレーム2Lを右側に移動させる場合には、右車輪4FR、4RRは、そのままに、左車輪4FL、4RLにトウイン、または、ネガティブキャンバを付ければ良い。
左フレーム2Lが右側に移動すると、これに連動して左フレーム2Lに連結されている左底車体2LB、支持壁52、回転ローラ53が右側に移動する。支持壁52が右側に移動すると、支持壁の突起、フック部42aによるロックが解除される。ロックが解除されると、回転ローラ53が、台座部42の底面42aに当接しながら右側に移動する。
台座部42の底面42aは、左側から右側に向けて下降傾斜している。また、助手席40の右端部は、回転軸51に回転可能連結され、左端部は、ロックが解除されて、フリーな状態である。
そのため、助手席40は、左端部が回転ローラ53によって段々と押し上げられ、回転軸51を中心に回転する。そして、助手席40は、上述した通り、背もたれ43の厚さ分、運転席30の後方にオフセットされている(図6(a)参照)。よって、最終的に、助手席40は、図7(b)に示す通り、助手席40の背もたれ43が運転席30の背後に位置するように横転した状態で、収納される。
尚、図7(b)に示す状態から、図6(b)に示す状態に復帰させるには、上述したのとは、逆に、右フレーム2Rは固定したまま、左フレーム2Lを左側に移動させれば良い。そうすれば、上述したのとは逆に動作して、図6(b)に示す状態に復帰する。
このように、座席収納機構は、車体の幅を縮ませると、その車体を縮ませるせる力を使って、回転軸51、回転ローラ53等の機械的な構成によって、運転席30を避けた位置に、助手席40を、収納できる。即ち、車体の幅を縮ませるのに先立ち、手動で助手席40を収納する必要がない。
また、助手席40は、回転軸51、回転ローラ53等の機械的な構成が、車体を縮ませるせる力を使って収納されるので、助手席40を収納するための専用のアクチュエータも不要である。よって、車体の幅を可変させる場合に、手間無く、低コストで、助手席40を収納、設置することができる。
また、上述した通り、車体の幅は、車輪4にキャンバ角、又は、トウ角を付けることで発生する車輪4の横力を利用して可変させる。よって、車体の幅を可変させるために、専用のアクチュエータを用意する必要がない。従って、一層、低コストである。更に、助手席40を収納するので、例えば、運転席30で運転している運転者が運転中に、車体の幅を変えることもできる。
図8は、車両1の電気的構成を示すブロック図である。車両1には、車両用制御装置100が搭載されている。車両1の各部は、車両用制御装置100によって制御されている。車両用制御装置100には、CPU10、ROM11、EEPROM9、RAM12が設けられ、これらはバスライン74を介して入出力ポート75に接続されている。
CPU10は、バスライン74により接続された各部を制御する演算装置である。ROM11は、CPU10により実行される制御プログラムや固定値データ等を格納した書き換え不能な不揮発性のメモリである。EEPROM9は、書換可能な不揮発性のメモリであり電源オフ後もデータが保持される。RAM11は、制御プログラムの実行時に各種のデータを書き換え可能に記憶するためのメモリである。
ROM11には、車幅変更プログラム11a、画像処理プログラム11b、車幅変更時間幅閾値11d、減速閾値11eが格納されている。
車幅変更プログラム11aは、図10に示す車幅変更処理を実行するプログラムであり、車幅変更処理は、車幅変更プログラム11aに従ってCPU10によって実行される。画像処理プログラム11bは、後述するカメラ15で撮像した画像を解析するプログラムである。例えば、カメラ15で、道路に設置されている道路標識や、案内標識を撮影した場合、その画像から道路標識や、案内標識に記載されている文字を解析するプログラムである。車幅変更時間幅閾値11dには、車幅を変更できる最短時間(閾値A)が記憶されている。減速閾値11eは、車両の安全性を考慮した減速可能な最大の減速度(閾値B)が記憶されている。
EEPROM9には、都市フラグ9aが格納されている。都市フラグ9aは、都市に進入したか、都市から退出したかを示し、都市に進入した場合にON、都市から退出した場合にOFFに設定される。
入出力ポート75は、各種センサ、各種装置が接続されるインタフェースである。入出力ポート75には、上述した車輪角度調整装置5、車輪駆動装置6の他に、ブレーキ装置8、信号受信機13、ナビゲーションシステム14、カメラ15、車速センサ16、各種操作子17、アクセルペダルセンサ装置18、ブレーキペダルセンサ装置19、ステアリングセンサ装置20が接続されている。これらの各種センサ、各種装置は、入出力ポート75を介して車両用制御装置100によって制御される。
ブレーキ装置8は、車両1を減速、停止させる装置である。ブレーキ装置8は、各車輪4毎に設けられ、FLブレーキ8FL〜FRブレーキ8RRの4つが設けられている。ブレーキ装置8は、CPU10から出力される駆動信号により駆動する。CPU10は、ブレーキペダルの操作量に応じた駆動信号を出力する他、図12のS48において、車両1を減速させる必要がある場合に駆動信号をブレーキ装置8に出力する。ブレーキ装置8は、駆動信号に応じて駆動し、車両1を、減速、停止させる。尚、ブレーキ装置8は、各車輪毎に設けることには限定されない。
信号受信機13は、外部に設置されている基地局から発信される所定の信号を受信可能な装置である。ナビゲーションシステム14は、GPSにより車両1の現在位置を確認するものであり、地図データが内蔵されている。カメラ15は、車外に向けて設置され、道路上の道路標識や、案内標識を撮影する装置であり、例えば、CCDカメラを適用できる。車速センサ16は、車両1の速度を検出するセンサである。各種操作子17は、操作者からの指示を入力するものであり、タッチパネル、各種スイッチ等で構成されている。
アクセルペダルセンサ装置18は、アクセルペダルの操作状態を検出すると共に、その検出結果をCPU10に出力するための装置である。ブレーキペダルセンサ装置19は、ブレーキペダルの操作状態を検出すると共に、その検出結果をCPU10に出力するための装置である。ステアリングセンサ装置20は、ステアリングの操作状態を検出すると共に、その検出結果をCPU10に出力するための装置である。
図9は、スマートシティ出入口周辺を示す模式図である。スマートシティ構想では、例えば、一人乗り用の車両(パーソナルモビリティ)や、バス・トラック等の業務用車両以外の車両は、その乗り入れを禁止することが提案されている。図9は、かかる提案に基づき、スマートシティ出入口周辺を想定した図である。
スマートシティ出入口周辺には、スマートシティ(以下、「都市」と称す)と、郊外とを区画する都市境界Xが、予め定められている。即ち、都市境界Xを挟んだ一方が都市、他方が郊外とされている。図9では、都市境界Xを挟んで図中上方が都市であり、図中下方が郊外である。
車両1が郊外から都市に向かって走行している場合、都市境界Xを超えると、図示しない基地局から発信されている「都市に進入したことを示す都市進入信号」が信号受信機13によって受信可能になっている。逆に、都市から郊外に向かって走行している場合、都市境界Xを超えると、「都市から退出したことを示す都市退出信号」が、信号受信機13によって受信可能になっている。
都市では、郊外から延びる一般道R0の車線が2つに分岐している。一方が、進入用のパーソナルモビリティ専用レーンR1(以下、PMレーン)、他方がバス・トラック等の業務車用専用レーンR2(BTレーンR2)である。BTレーンR2の右隣には、退出用のPMレーンR3が設けられている。
尚、本実施形態では、パーソナルモビリティ専用レーンR1、R3は、一人乗り用の車両の他、実質的に、一人乗り用車両とみなすことができる規制車幅よりも小さい車幅の進入は認められているものとする。各レーンR1〜R3には、認証ゲートNが設けられており、進入を許容している車両以外の車両が進入するのを阻止している。
都市に進入する手間には「○m先、PMレーン入口」と記載された案内標識H1が設けられ、退出用のPMレーンR3を抜ける手前「○m先、PMレーン終了」と記載された案内標識H2が設けられている。
次に、車両1が都市に進入する場合について説明する。車両1は、車幅を可変させることができる。ここで、車両1の最大車幅を第1の車幅、最小車幅を第2の車幅とする。また、第1の車幅はPMレーンR1,3で規制されている規制車幅よりも大きく、第2の車幅は、規制車幅よりも小さいものとする。即ち、車両1は、第1の車幅では、PMレーンR1,3に進入できないが、第2の車幅では進入可能である。
車両1は、第1の車幅で郊外を都市に向かって走行しているとする。車両1が都市境界Xを超えると、「都市に進入したことを示す都市進入信号」が信号受信機13によって受信される。車両1は、この都市進入信号を受けた場合、車幅を第1の車幅から第2の車幅に狭める(縮める)。
例えば、右車輪4FR、4RRはそのままに、左車輪4FL、4RLにトウインを付け、左車輪4FL、4RLに発生する横力を利用して、左フレーム2Lを右側に移動させる。これにより、車両1は、その車幅が第2の車幅(規制車幅よりも小さい車幅)となるので、PMレーンR1に進入できる。また、車両1は、都市境界XからPMレーンR1の入口までの距離L1までの間に、第1の車幅から第2の車幅に変更するので、円滑にPMレーンR1に進入できる。
また、第2の車幅に変更するのは、信号受信機13によって都市進入信号を受信した場合に限らない。カメラ15によって案内標記H1を撮影し、その撮影した画像から「○m先、PMレーン入口」を認識した場合に、都市に進入したとして第2の車幅に変更しても良い。また、ナビゲーションシステム14を使って、車両1が都市境界Xに進入したかを監視し、進入したと判断した場合に、第2の車幅に変更しても良い。
一方、車両1が、PMレーンR3を、第2の車幅で郊外に向かって走行しているとする。車両1が都市境界Xを超えると、「都市から退出したことを示す都市退出信号」が、信号受信機13によって受信される。車両1は、この都市退出信号を受けた場合には、車幅を第2の車幅から第1の車幅に広げる(伸ばす)。
具体的には、右車輪4FR、4RRはそのままに、左車輪4FL、4RLにトウアウトを付け、左車輪4FL、4RLに発生する横力を利用して、左フレーム2Lを左側に移動させる。これにより、車両1は、第1の車幅となり、PMレーンR3(都市)を退出した後、車両1を安定に走行させることができる。また、車両1は、都市境界XからPMレーンR3の出口までの距離L2までの間に、第2の車幅から第1の車幅に変更するので、円滑に一般道R0に進入できる。また、第1の車幅に変更するのは、信号受信機13によって都市退出信号を受信した場合に限らず、進入する場合と同様に、カメラ15や、ナビゲーションシステム14を使って、都市から退出したことを判定し、その判定結果から第1の車幅に変更しても良い。
次に、図10乃至図12を参照して車幅変更処理について説明する。車幅変更処理は、車両1が都市に進入する場合には、車幅を狭め、都市から退出する場合には、車幅を広げる処理であり、CPU10によって、車両1の走行中、所定周期で繰り返し実行される処理である。
図10(a)は、車幅変更処理を示すフローチャートである。この処理では、まず、都市判断処理が実行される(S1)。都市判断処理は、都市への進入、都市からの退出を判断する処理である。
図10(b)は、上述した都市判断処理を示すフローチャートであり、都市判断処理は、都市進入信号処理(S11)、ナビ現在位置確認処理(S12)、案内標識画像処理(S13)を実行して終了する。各処理S11,S12,S13について、図11を参照して説明する。
図11(a)は、都市進入信号処理を示すフローチャートである。都市進入信号処理は、外部から送信される信号を受信し、その受信した信号に応じて都市への進入/退出を判断する処理である。
この処理では、まず、都市境界信号を受信したかを判断する(S111)。都市境界信号は、信号受信機13によって受信される。S111判断の結果、都市境界信号でない場合には(S111:No)、本処理を終了する。都市境界信号であった場合には(S111:Yes)、受信した都市境界信号が都市進入信号かを判断し(S112)、都市進入信号である場合には(S112:Yes)、都市に進入した、として都市フラグ9aをONに設定し(S113)、本処理を終了する。一方、S112の判断において、都市進入信号でないと判断された場合には、受信した都市境界信号は都市退出信号であるとして(S112:No)、都市フラグ9aをOFFに設定し(S114)、本処理を終了する。尚、受信した都市境界信号には、上述した進入/退出の別の情報に加え、PM専用レーン入口までの距離、PM専用レーン出口までの距離が含まれている。
図11(b)は、ナビ現在位置確認処理を示すフローチャートである。ナビ現在位置確認処理は、ナビゲーションシステム14を使って都市への進入/退出を判断する処理である。
この処理では、ナビゲーションシステム14から現在地情報を取得する(S121)。取得した現在地情報と、ナビゲーションシステムに搭載されている都市境界データとから、都市に進入したかを判断する(S122)。都市に進入していなければ(S122:No)、都市からの退出であるとして、都市フラグ9aをOFFに設定し(S126)、本処理を終了する。
一方、S122の処理において、都市内に進入したと判断された場合には(S122:Yes)、都市高速走行中かを判断する(S123)。都市高速は、都市内を横断する高速道路であり、都市内に進入している区間が存在するが、単なる通過である可能性がある上、高速走行中に車幅を変更するのは危険なので、都市高速走行中は、都市高速の出口ゲートにおいて、都市への進入/退出を判断する。そのため、S123の処理で都市高速走行中でないと判断された場合に(S123:No)、都市フラグ9aをONに設定し(S124)、本処理を終了する。
S123の処理において、都市高速走行中であると判断された場合には(S123:Yes)、都市高速の出口ゲートを通過したかを判断し(S125)、通過した場合に(S125:Yes)、都市フラグ9aをONにし(S124)、本処理を終了する。S125の処理において、出口ゲートを通過していないと判断された場合には(S125:No)、単なる通過か、都市からの退出であるとし、都市フラグ9aをOFFに設定し(S126)、本処理を終了する。
図11(c)は、案内標識画像処理を示すフローチャートである。案内標識画像処理は、都市出入り口周辺に立設されている案内標識をカメラで撮像し、その撮像した画像から都市への進入/退出を判断する処理である。
この処理では、まず、カメラ画像処理を行う(S131)。このカメラ画像処理はカメラ15で案内標識を撮像し、その撮像した画像を画像処理プログラム11bにより、撮像した画像に含まれる文字を解析する。解析結果から、都市入口かを判断する(S133)。例えば、図9に示す案内標識H1,2により判断しても良いし、「○○都市、入口」、「○○都市に、ようこそ」等の文字が解析されれば都市に進入、「○○都市、出口」、「○○都市に、また来て下さい」等の文字が解析されれば都市から退出として判断しても良い。
そして、S133の判断の結果、都市入口であれば(S133:Yes)、都市フラグ9aをONに設定し(S134)、本処理を終了する。一方、都市入口でなければ、都市出口として(S133:No)、都市フラグ9aをOFFに設定し(S135)、本処理を終了する。
こうして、上述した都市進入信号処理(S11)、ナビ現在位置確認処理(S12)、案内標識画像処理(S13)の各処理を実行し、都市への進入、都市からの退出を判断できる。
再び、図1に戻り、説明を続ける。S1の処理において、上述した都市判断処理を実行すると、都市フラグ9aがONかを判断する(S2)。都市フラグ9aがONである、即ち、都市へ進入する場合には(S2:Yes)、現状、車幅が広いかを判断する(S3)。都市へ進入する場合なので、S3の処理において、車幅が広いと判断された場合には(S3:Yes)、図12で説明する進入用車幅変更処理を実行し(S4)、車幅を狭くし、本処理を終了する。一方、既に、車幅が狭い場合には(S3;No)、車幅を変更する必要がないので、本処理を終了する。
S2の判断において、都市フラグ9aがOFFである場合、即ち、都市から退出する場合には(S2:No)、現状、車幅が狭いかを判断する(S5)。都市から退出する場合なので、車幅に関する制限はないものの、車幅が広い方が、走行が安定する。そこで、車幅が狭い場合には(S5:Yes)、図12で説明する退出用車幅変更処理を実行し(S6)、車幅を広くして、本処理を終了する。一方、既に、車幅が広い場合には(S5;No)、車幅を変更する必要がないので、本処理を終了する。
図12は、進入用/退出用車幅変更処理を示すフローチャートである。まず、進入用車幅変更処理について説明する。この処理では、まず、PMレーン入口までの距離を取得する(S41)。PMレーン入口までの距離は、信号受信機13で受信した信号、ナビゲーションシステム14、カメラ15で撮影した画像から取得する。車速センサ16により現在の車速を取得し(S42)、S41で取得したPMレーン入口までの距離と、S42で取得した車速とから車幅変更時間を算出する(S43)。
そして、算出した車幅変更時間が、車幅変更時間閾値11dに記憶されている閾値Aよりも小さいかを判断する(S44)。尚、閾値Aは、車幅を変更するのに要する最短時間を規定している。そして、大きい場合には(S44:No)、車幅変更を行う時間はあるので、車速を減じることなく車幅を縮める(S45)。即ち、車輪4にネガティブキャンバ、または、トウインを付ける。
一方、S44の処理において、小さいと判断された場合には(S44:No)、車幅変更する時間が足りないので、次の処理をする。まず、必要減速度を算出する(S46)。即ち、S41で取得したPMレーン入口までの距離と、閾値Aとから、車幅変更時間が車幅変更時間閾値Aよりも大きくなるような減速度を必要減速度として算出する。
そして、算出した必要減速度が、減速閾値11eに記憶されている閾値Bよりも大きいかを判断する(S47)。S47の判断において、算出した必要減速度が、閾値Bよりも小さいと判断された場合には(S47:No)、算出した減速度に減速し(S48)、PMレーン入口に到達するまでの時間を確保した後、S45の処理において、車幅を縮める(S45)。
一方、S47の判断において、算出した必要減速度が、閾値Bよりも大きいかと判断された場合には(S47:Yes)、減速警告をする(S49)。例えば、「車両の安全性が損なわれる可能性がある」と、メッセージを報知する。そして、算出した減速度(閾値B以上の減速度)に減速し(S48)、S45の処理において、車幅を縮める(S45)。
こうして、S45の処理において、車幅を狭くした後は、都市フラグ9aがONかを判断し(S50)、ONであれば(S50:Yes)、最高車速制限をONに設定し(S51)、本処理を終了する。都市に進入する場合には、都市内での安全を確保するために、最高車速制限を行うことにしている。一方、都市フラグ9aがONでない場合には(S50:No)、都市を退出し、車幅を広げる側に変更したと判断され、最高車速制限をOFFに設定し(S52)、本処理を終了する。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施形態では、都市進入信号処理(S11)と、ナビ現在位置確認処理と(S12)、案内標識画像処理(S13)とを実行するが、いずれか1以上の処理を実行しても良い。また、何れかの処理において、都市に進入したと、または、都市から退出したことが検出された場合には、他の処理をスキップするように構成しても良い。
上記実施形態では、助手席40を回転軸51を中心に回転させ、運転席30側に横倒しする場合について説明したが、助手席40を回転させる機構としては、第1実施形態のものに限定されない。例えば、助手席の側面上方を左フレーム2L側から押圧する手段を設け、助手席を回転軸51を中心に回転させるようにしても良い。この場合も、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
上記実施形態では、車輪角度調整装置5によって、車輪4に横力を発生させ、その横力を利用して車体の幅を可変させる場合について説明したが、車体の幅、即ち、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとの間隔を広げたり、狭めたりする専用のアクチュエータを用意しても良い。例えば、伸縮機構3に動力源を追加して伸縮機構3の伸縮により、車体の幅を可変させても良い。
上記実施形態では、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとを伸縮機構3によって連結する場合について説明したが、車両1のフレーム構造としては、これに限らず、車幅を左右に伸縮可能な構造であれば良い。例えば、図13に示すフレーム構造でも良い。
図13(a)は、第2実施形態の車両のフレーム構造を示す平面図、図13(b)は、図13(a)に示す車両のフレーム構造において車幅を縮めた状態を示す平面図である。
図13(a)に示す通り、第2実施形態の車両のフレーム構造は、前方に4本の支柱P1〜P4が立設され、後方に4本の支柱P5〜P8が立設されている。支柱P1〜P4の間には、前方左横桁2FL、前方中央横桁2FM、前方右横桁2FRが各支柱に回転可能に連結されている。支柱P5〜P8の各間には、後方左横桁2RL、後方中央横桁2RM、後方右横桁2RRが各支柱に回転可能に連結されている。支柱P1と支柱P5との間には左縦桁2L、支柱P2と支柱P6との間には左中央縦桁21L、支柱P3と支柱P7との間には右中央縦桁21R、支柱P4と支柱P8との間には右縦桁2Rが各支柱に回転可能に連結されている。尚、各横桁、各縦桁は、支柱の上端と、下端との各々に設けられている。また、左車輪4FL,4RLは左縦桁2L、右車輪4FR,4RRは右縦桁2Rに、上記実施形態と同様に、車輪角度調整装置5によって連結されている。
このように、車両のフレーム構造を構成しても、上記実施形態と同様に、車輪4にネガティブキャンバ、または、トウインを与えることで、図13(b)に示す通り、図13(a)に示す状態よりも車幅を縮めることができる。
即ち、左車輪4FL,4RLに発生する右向きの横力により、前方左横桁2FLが支柱P2、後方左横桁2RLが支柱P6を中心に反時計回りに回転する。また、右車輪4FR,4RRに発生する左向きの横力により、前方右横桁2FRが支柱P3、後方右横桁2RRが支柱P7を中心に時計回りに回転する。よって、図13(b)に示す通り、図13(a)に示す状態よりも車幅を縮めることができる。尚、図13(b)に示す状態から、図13(a)に示す状態にするには各車輪4にポジティブキャンバ、または、トウアウトを与えれば良い。
上記実施形態では、トウ角と、キャンバ角との両方を調整可能な車輪角度調整装置5によって、トウ角、キャンバ角を与える場合について説明したが、トウ角と、キャンバ角との両方を与えることができる必要はない。車輪4に、トウ角、または、キャンバ角のいずれか一方を付けることができれば良い。また、トウ角を付ける装置と、キャンバ角を付ける装置とを別々に搭載していも良い。
上記実施形態では、4つの車輪4の各々に、車輪角度調整装置5を設ける場合について説明したが、各車輪4に車輪角度調整装置5を設けることに限定されない。左前輪4FLと、右前輪4FRとに、キャンバ角、または、トウ角を付けることができる1個の車輪角度調整装置を設ける。また、左後輪4RLと、右後輪4RRとに、キャンバ角、または、トウ角を付けることができる1個の車輪角度調整装置を設ける。即ち、合計2個の車輪角度調整装置で、車輪4にキャンバ角、または、トウ角を付けても良い。かかる場合には、左フレーム2Lと、右フレーム2Rとを独立して移動させることができないが、車輪角度調整装置の個数を減らすことができるので、低コストである。
上記各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしてもよい。
1 車両
2L 左フレーム(左車体の一例)
2R 右フレーム(右車体の一例)
3 伸縮機構
3a シリンダ(伸縮機構の一部)
3b ピストン(伸縮機構の一部
4 車輪
4FL 左の前輪(車輪の一部)
4RL 左の後輪(車輪の一部)
4FR 右の前輪(車輪の一部)
4RR 右の後輪(車輪の一部)
13 信号受信機(取得手段の一例)
14 ナビゲーションシステム(取得手段の一例)
15 カメラ(取得手段の一例)
S44 車幅変更判断手段の一例
S46 車幅変更手段の一例
S48 調節手段の一例
S111 取得手段の一例
S112 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
S121 取得手段の一例
S122 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
S131 取得手段の一例
S133 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
2L 左フレーム(左車体の一例)
2R 右フレーム(右車体の一例)
3 伸縮機構
3a シリンダ(伸縮機構の一部)
3b ピストン(伸縮機構の一部
4 車輪
4FL 左の前輪(車輪の一部)
4RL 左の後輪(車輪の一部)
4FR 右の前輪(車輪の一部)
4RR 右の後輪(車輪の一部)
13 信号受信機(取得手段の一例)
14 ナビゲーションシステム(取得手段の一例)
15 カメラ(取得手段の一例)
S44 車幅変更判断手段の一例
S46 車幅変更手段の一例
S48 調節手段の一例
S111 取得手段の一例
S112 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
S121 取得手段の一例
S122 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
S131 取得手段の一例
S133 進入判断手段の一例/退出判断手段の一例
Claims (5)
- 車輪と、
その車輪のうち左車輪と連結されている左車体と、
その左車体とは分離され、前記車輪のうち右車輪と連結されている右車体と、
前記左車体と前記右車体とに連結され、左右方向に伸縮する伸縮機構と、
外部から情報を取得する取得手段と、
その取得手段によって取得した情報が、所定エリアへの進入を示すかを判断する進入判断手段と、
その進入判断手段によって、前記所定エリアへの進入を示すと判断された場合に、前記伸縮機構を作動させ、前記所定エリアに対応した車幅に変更する車幅変更手段とを備えていることを特徴とする車両。 - 前記所定エリアは、車幅に関係する事項によって、進入可能な車幅を小さくする方向に制限しているエリアであり、
前記伸縮機構は、第1の車幅となる位置と、前記第1の車幅よりも小さい第2の車幅となる位置とに、伸縮可能に構成されており、
前記車幅変更手段は、前記第2の車幅に変更することを特徴とする請求項1に記載の車両。 - 前記所定エリアには、
前記所定エリアに進入してから、所定間隔を空けて、前記第2の車幅よりも車幅が大きい車両の進入を禁止するレーンが設けられており、
前記車幅変更手段は、前記所定エリアに進入してから前記レーンに到達するまでの間に前記第2の車幅に変更することを特徴とする請求項2に記載の車両。 - 前記所定エリアへの進入であると判断されてから、前記レーンに到達するまでの間に、前記車幅変更手段によって車幅を変更できるかを判断する車幅変更判断手段と、
その車幅変更判断手段によって車幅を変更できないと判断された場合に、前記レーンに進入するまでの時間を調節する調節手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の車両。 - 前記取得手段によって取得した情報が、前記所定エリアからの退出を示すかを判断する退出判断手段と、
前記車幅変更手段は、前記退出判断手段によって前記所定エリアからの退出であると判断された場合に、前記第1の車幅に変更することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の車両。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2012
- 2012-03-30 JP JP2012083029A patent/JP2013212734A/ja active Pending
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