JP2013212613A - 三次元成形用加飾シート及び加飾成形品 - Google Patents

三次元成形用加飾シート及び加飾成形品 Download PDF

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Abstract

【課題】支持体シート層と金属薄膜層との密着性の低下が少ない三次元成形用加飾シートを提供する。
【解決手段】基材シート、金属薄膜層、金属薄膜保護層、反応硬化型接着剤層及び支持体シートを順に有し、該金属薄膜保護層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂から選択されるいずれかの樹脂をバインダー樹脂として有することを特徴とする三次元成形用加飾シートである。
【選択図】図1

Description

本発明は、加飾成形品に用いられる三次元成形用加飾シートに関する。
従来から、自動車等の塗装として、重厚感や高級感を呈するためにその表面に対して金属メッキを行うことがある。例えば、自動車ホイールキャップやフロントグリル等に金属光沢を付与するために、これらの部分に対して金属メッキが行われている。また、その他の製品、例えば、建具、家具、そして、ノートパソコン、携帯電話、冷蔵庫、テレビ等の電子・電気機器等のハウジング部品に意匠感を高めるために、金属光沢感(メタリック調外観)やパール光沢感等の光輝性が要求される場合がある。
しかし、各種の樹脂成形体表面に金属光沢感を付与するために金属メッキを行う場合、有機溶剤を多用し、特に、六価クロムを使用するという点において、環境問題を引き起こし、作業環境の観点からも好ましい手法とは言えない。
そこで、金属メッキを行う代わりに、金属蒸着フィルム等の金属光沢を有するフィルムを用いて樹脂成形品の外観に金属光沢を付与することが行われている。例えば、特許文献1では、基材となるフィルム表面に金属蒸着層を設け、また場合によってはさらにその表面に接着層を設けてなる金属蒸着フィルムを用意し、支持体シートと接着した後に、インサート成形により射出樹脂と一体にして成形を行うことで金属光沢を有する成形品を得る方法がある。上記の金属蒸着フィルムと支持体シートを接着させる方法として、特許文献2でも知られているように接着剤を使用したラミネート方法として、熱ラミネーション方法とドライラミネーション方法が通常用いられている。
しかし、熱ラミネーション方法を採用すると貼り合わせ後の養生が不要なため、高い生産性が得られる。一方、基材として一般的には成形性の良好な材料を選定するため、熱がかかると貼り合わせの時点で伸びてしまうため、成形時に十分な伸びが期待できず、結果として成形性が低下するという問題点がある。この傾向は特に成形性を重視して選定する低温成形性に優れる易成形性ポリエステルなどを採用する場合に顕著となり、高い生産性と成形性との両立は難しい。
一方、ドライラミネーション方法を採用すると、基材などへの熱ダメージが少ないため、低温成形性に優れる基材の採用が可能となる。
特開2011−68081号公報 特開平10−180795号公報
しかしながら金属薄膜層を保護する目的で該金属薄膜層上に金属薄膜保護層を形成する仕様があるが、当該構成において金属薄膜保護層と支持体シート層とを反応硬化型接着剤などのドライラミネーション方法により接着させる場合に、特定の金属薄膜保護層を使用すると支持体シート層と金属薄膜保護層、または金属薄膜層と金属薄膜保護層との密着性の低下が生じることがわかった。
本発明者等は、前記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、反応硬化型接着剤を用いて支持体シート層と金属薄膜層とを接着する際に、反応硬化型接着剤層と金属薄膜層との間に特定の金属薄膜保護層を設けることにより、支持体シート層と金属薄膜層との密着性の低下を少なくすることができ、前記課題を解決できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明の要旨は下記のとおりである。
(1)基材シート、金属薄膜層、金属薄膜保護層、反応硬化型接着剤層及び支持体シートを順に有し、該金属薄膜保護層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として有することを特徴とする三次元成形用加飾シート。
(2)前記金属薄膜保護層のバインダー樹脂が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と重量平均分子量が2万以上のアクリル樹脂を含有する上記1に記載の三次元成形用加飾シート。
(3)前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の重量平均分子量が3万以上である上記1又は2に記載の三次元成形用加飾シート。
(4)前記反応硬化型接着剤層がウレタン骨格とエステル骨格とを有するポリオール樹脂と硬化剤とを含有する接着剤樹脂組成物により構成される上記1〜3のいずれかに記載の三次元成形用加飾シート。
(5)前記金属薄膜保護層のバインダー樹脂の酸価が1以上である上記1〜4のいずれかに記載の三次元成形用加飾シート。
(6)基材シートに金属薄膜層を設け、次いで、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として有する金属薄膜保護層を設け、該金属薄膜保護層の表面に反応硬化型接着剤を塗布して反応硬化型接着剤層を形成させ、支持体シートと該反応硬化型接着剤とを貼り合わせることを特徴とする三次元成形用加飾シートの製造方法。
(7)基材シート、金属薄膜層、金属薄膜保護層、反応硬化型接着剤層及び支持体シートを順に有し、該金属薄膜保護層のバインダー樹脂に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有する三次元成形用加飾シートを、該基材シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、余分な部分をトリミングして成形シートを得る工程、該成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する工程を有する加飾成形品の製造方法。
(8)射出樹脂層、支持体シート、反応硬化型接着剤層、金属薄膜保護層、金属薄膜層、基材シートを順に有する三次元加飾成形品であって、該反応硬化型接着剤層のバインダー樹脂に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有することを特徴とする加飾成形品。
本発明によれば、反応硬化型接着剤を用いて支持体シート層と金属薄膜層とを接着する際に、反応硬化型接着剤層と金属薄膜層との間に特定の金属薄膜保護層を設けることにより、支持体シート層と金属薄膜層との密着性の低下が少ない三次元成形用加飾シート及びそれを用いた加飾成形品を提供する。
本発明の三次元成形用加飾シートの一例の断面を示す模式図である。
以下、本発明を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の三次元成形用加飾シートの好ましい一例の断面を示す模式図である。
図1に示される本発明の三次元成形用加飾シート10は、基材シート1、金属薄膜層2、金属薄膜保護層3、反応硬化型接着剤層4及び支持体シート5を順に積層させてなり、必要に応じて、基材シート1の反対側表面に表面保護層6を積層するか、基材シート1の反対側表面に着色層7及び表面保護層6を順に設けてなるものである。
以下本発明を構成する各層について記載する。
〔基材シート〕
本発明に係る基材シート1は、金属光沢を付与するために使用される金属薄膜層を金属蒸着等により設けるための基板となる役割を有するものであり、基材シートに用いられる樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリブテン系、エチレン−プロピレン系共重合体樹脂、エチレン−プロピレン−ブテン系共重合体樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル変性ウレタン系樹脂、ポリエステル変性ウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体変性ウレタン系樹脂等のポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂等を挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を組合せて用いることができる。中でも、透明性に優れることから優れた塗装感が付与できて、また優れた耐候性及び耐擦傷性を付与できる点で、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂やアクリル系樹脂が好ましい。
基材シート1は無色透明でも、着色透明であってもよい。基材シート1には、必要に応じて、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス等の滑剤、シリカ、球状α−アルミナ等の粒子からなる減磨剤、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、微粒子酸化セリウム系等の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤等の光安定剤、可塑剤、安定剤、着色剤等の各種添加剤を、物性調整のために添加してもよい。
基材シートの厚みはコスト、成形性、意匠性等の観点から適宜選ばれるが、通常25〜150μmであり、25〜75μmがより好ましい。
〔金属薄膜層〕
本発明に係る金属薄膜層2は、本発明の三次元成形用加飾シートを用いてインサート成形等して得られる加飾成形品の表面外観に金属光沢を持たせる目的で使用されるものである。この金属薄膜層は、単層膜及び積層膜のいずれの構成としてもよいが、金属調表面光沢を強くし、より金属調の外観を得たい場合には、積層界面における干渉効果により、金属薄膜層2は積層構成とすることが好ましい。
金属薄膜層2は、主として、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテイングにより形成される。あらゆる素材に処理可能であり、装飾性に優れた被膜を施せる点から好ましい。本発明では、特に真空蒸着法が低コスト、基材へのダメージが少ないという点で好ましく、その蒸着条件としては、用いる金属の溶融温度又は蒸発温度に応じて適宜設定され、例えば真空度が10-3〜10-4Pa、温度1000〜1100℃の条件が好ましい。そして、その金属は、錫、インジウム、金、アルミニウム、クローム、ニッケル、コバルト、チタニウム、銅、黄銅などがあり、好ましくは延展性に富む錫、インジウム及び金である。金属薄膜層の厚さは、用途すなわち金属光沢の発揮の度合い、金属薄膜層の耐久性などによって選択されるが通常は、伸展性、製膜の容易性及び安定性の観点から、光学濃度O.D値が0.5〜3が好ましく、0.7〜1.5がより好ましく、さらに好ましくは0.8〜1.0であるように、その厚みを調整すればよい。
なお、真空蒸着などにより金属薄膜を形成する際に、密着性を高めるため、金属薄膜を設ける層、すなわち基材シート表面に必要に応じ、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理などのいわゆる易接着性処理を施してから、金属薄膜を形成することも好ましい態様である。また、この金属薄膜は全面に設けても、部分的にパターン状に設けても良い。
〔金属薄膜保護層〕
本発明に係る金属薄膜保護層3は、支持体シート層と金属薄膜層との密着性の低下の影響から保護する目的で設置される。金属薄膜保護層3の厚みとしては、通常0.1〜20μmであり、0.1〜10μmがより好ましい。この金属薄膜保護層3は、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として含有する。本発明に係る金属薄膜保護層3に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として用いることにより、白化の発生や粘着性の低下を防止することができ、かつ支持体シート層と金属薄膜層との密着性の低下が少ないインサート成形用加飾シートを得ることができる。この金属薄膜保護層3を構成するバインダー樹脂の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂について説明する。
(1)塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、重量平均分子量が3万以上を有することが好ましく、より好ましくは4〜10万、更に好ましくは5〜8万を有することが密着性の向上に加えて、白化防止が得られる点で望ましい。また、通常酢酸ビニル含有量が5〜20質量%程度含有するものが用いられ、必要に応じてマレイン酸、フマル酸、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸を共重合させてものでも良い。また、酸価数は、10以下、好ましくは1.5〜10、より好ましくは5〜10の範囲が望ましい。上記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、単独で用いられても良いし、2種類以上のものが併用されても良い。
(2)ウレタン樹脂
ウレタン樹脂は、ポリオール類とポリイソシアネート類との重付加反応生成物であるポリウレタン樹脂を挙げることができる。ポリオール類としては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。また、前記ポリイソシアネートとしては、分子中にイソシアネート基が2個以上であればポリイソシアネートとなり、そして、2個であればジイソシアネートとなる。これらのポリイソシアネート類としては、2,4−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(ないしは脂環族)イソシアネートが好ましく例示される。
ウレタン樹脂の重量平均分子量は、30,000〜200,000が好ましく、より好ましくは40,000〜150,000である。このような重量平均分子量の範囲のウレタン樹脂を用いることが、白化防止、タック性の低下の防止、密着性の向上の観点から望ましい。また、酸価は、0〜30、好ましくは0〜25の範囲が望ましい。上記ウレタン樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上のものが併用されても良い。
(3)ポリエステル樹脂
ポリエステル樹脂は、ジオールとジカルボン酸との縮合重合によって生成する重合体であり、ジオールとジカルボン酸の種類や組合せを変えることにより種々の特性を有する。
ポリエステル樹脂の分子量は、特に限定されるものではないが、一般的には30,000〜100,000が好ましい。このような重量平均分子量の範囲のポリエステル樹脂を用いることが、白化防止、タック性の低下の防止、密着性の向上の観点から望ましい。
上記ポリエステル樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上のものが併用されても良い。
金属薄膜保護層3を構成するバインダー樹脂には、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有することが本発明においては必要であるが、前記の樹脂以外に他の樹脂と併用して使用することもできる。併用して用いることのできる他の樹脂としては、ポリメタアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸メチル、などのアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
金属薄膜保護層3を構成するバインダー樹脂として、特に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重とアクリル系樹脂を併用して使用することにより、印刷適性を向上することができる。その際の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を含むバインダー樹脂の酸価を1以上とすることが好ましい。
塩化ビニル−酢酸ビニル共重とアクリル系樹脂とを併用して使用する際のアクリル系樹脂の分子量としては、2万以上、好ましくは4万以上、さらに好ましくは5〜10万のアクリル系樹脂を用いることが白化防止、タック性の低下の防止、密着性の向上の観点から望ましい。この際、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の含有率は、40質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは、50〜80質量%とすることが印刷適性を向上する点から望ましい。
〔反応硬化型接着剤層〕
本発明に係る反応硬化型接着剤層4は、上記にて説明した「基材シート1、金属薄膜層2、金属薄膜保護層3」からなる積層体の金属薄膜保護層3の表面に塗布して支持体シート5と接着するために設けられるものである。この反応硬化型接着剤層4に使用される接着剤としては、ホットメルト型の接着剤以外であれば、特に限定されず、具体的には、2液反応硬化型接着剤、湿気硬化型接着剤、嫌気硬化型接着剤、乾燥硬化型接着剤、UV硬化型接着剤等の接着剤を反応硬化型接着剤層4として用いることができる。
2液反応硬化型接着剤としては、ポリイソシアネート、ポリオールおよび必要に応じて触媒を、使用直前に混合して使用するウレタン系接着剤やエポキシ系接着剤、そして、(メタ)アクリル系モノマーと有機過酸化物を必須成分とする液と、(メタ)アクリル系モノマーとバナジウム化合物を必須成分とする液からなる、レドックス反応を利用した2液硬化型アクリル系接着剤などを挙げることができる。
また、湿気硬化型接着剤としては、ウレタン系またはシリコン系の湿気硬化型接着剤を挙げることができる。嫌気硬化型接着剤としては、アクリルモノマー、メタクリレートモノマー、アクリルオリゴマー、メタクリレートオリゴマーなどのラジカル重合性不飽和化合物に、キノン系安定剤、有機過酸化物系硬化開始剤及び硬化触媒よりなるものを挙げることができる。乾燥硬化型接着剤としては、酢酸ビニル樹脂又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とするエマルション型接着剤を挙げることができる。
UV硬化型接着剤としては、多官能(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリレート、及び重合開始剤からなる公知のアクリル系樹脂組成物を用いることができる。
本発明に係る反応硬化型接着剤層4として使用される接着剤としては、上記の各種反応硬化型接着剤を使用することができるが、これらの中でも2液反応硬化型接着剤を用いることが好ましく、ウレタン骨格とエステル骨格とを有するポリオール樹脂と硬化剤とを含む反応硬化型接着剤(ポリイソシアネート、ポリオールおよび必要に応じて触媒を、使用直前に混合して使用するウレタン系接着剤)やエポキシ系接着剤を用いることが金属薄膜保護層3と支持体シート5とを生産性よく、かつ強度的に強固に接着させることができる点から好ましい。硬化剤の使用量は、反応硬化型接着剤中のポリオール樹脂などの主剤100質量部に対して、通常は、1〜20質量部が好ましく、より好ましくは3〜15質量である。反応硬化型接着剤層4は、金属薄膜保護層3の表面に公知の方法で塗工すればよく、その塗工量は、通常、3〜20g/m2、好ましくは、4〜15g/m2程度である。
〔支持体シート〕
本発明に係る支持体シート5は、三次元成形の様々な成形法、例えば、インサート成形法やサーモジェクト成形法(射出成形同時加飾法)などの各種射出成形法に対応しうる。
本発明に係る支持体シート5は、基材シート1、金属薄膜層2、金属薄膜保護層3、反応硬化型接着剤層4を順に積層してなる積層体に、さらに反応硬化型接着剤層4を介して、一体化させるために使用される。支持体シート5に用いられる樹脂としては、ABS系樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系共重合体樹脂)、ポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等を好ましく挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を組み合せて用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン樹脂が好ましい。支持体シート5に用いられる樹脂としては、これらの樹脂の内、ABS系樹脂、ポリプロピレン樹脂を含むことが特に好ましく、ABS系樹脂を含むことが最も好ましい。支持体シート5は、本発明のインサート成形用加飾シートを一体化して補強し、一体化物の形態を保持するために用いられるので、厚みとしては100〜700μmが好ましく、300〜700μmがより好ましい。なお、支持体シートの表面に更に、接着剤層を設けておくことにより、樹脂射出工程で射出樹脂と一体化させた際の接着性をより向上させることができる。
〔表面保護層〕
本発明の三次元成形用加飾シートには、所望により、基材シート1の上に表面保護層6を設けることができる。表面保護層を設けることで、本発明の三次元成形用加飾シートを用いて加飾成形品を得た際の表面に耐擦傷性等を付与することができる。該表面保護層は、基材シート1の上に直接又は着色層等の他の層を介して、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物、好ましくは、アクリル系樹脂やフッ素樹脂を含有する樹脂組成物を塗工し、これを架橋硬化したもので構成されることが好ましい。電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂などの架橋硬化された硬化性樹脂を含有することで、三次元成形用加飾シートを用いて加飾成形品を得た際の表面特性を向上させることができ、かつフッ素樹脂を含有することで、フッ素樹脂層との高い層間密着性が得られる。
表面保護層で用いられるフッ素樹脂としては、上述したフッ素樹脂層で用いられるものと同様のものを用いることができる。また、硬化性樹脂としては、電離放射線硬化性樹脂や2液硬化性樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられ、これらを複数用いる、例えば、電離放射線硬化性樹脂と熱硬化性樹脂を併用する、いわゆるハイブリッドタイプであってもよい。
これらのうち、表面保護層を形成する樹脂の架橋密度を高め、表面の耐摩耗性や耐擦傷性を向上させ得るとの観点から、電離放射線硬化性樹脂が好ましく、また、無溶媒で塗工することができ、取り扱いが容易との観点から、電子線硬化性樹脂がさらに好ましい。
表面保護層を形成するための、樹脂組成物の塗工は、硬化後の厚さが通常1〜20μm程度となるように、グラビアコート、バーコート、ロールコート、リバースロールコート、コンマコートなどの公知の方式、好ましくはグラビアコートにより行う。また、優れた耐候性とその持続性、さらには透明性と防汚性とを得る観点から、硬化後の厚さは、好ましくは2〜20μmである。
また、表面保護層は、凹部を有していてもよい。表面保護層に凹部を施す方法については特に制限はなく、例えばエンボス加工により施される。エンボス加工は、公知の枚葉又は輪転式のエンボス機を使用する通常の方法により行えばよい。
表面保護層6には、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シュウ酸アニリド系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリシレート系化合物などの有機系の紫外線吸収剤や、また亜鉛、チタン、セリウム、スズ、鉄などの酸化物のような無機系の紫外線吸収能を有する微粒子の添加剤を用いることができる。また、着色顔料、白色顔料、体質顔料、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤なども適宜、必要に応じて使用することができる。
〔着色層〕
本発明の三次元成形用加飾シートには、所望により、着色層7を設けることができる。着色層7を設ける場合は、表面保護層6と基材シート1との間、又は基材シート1と金属薄膜層の間に設けることが望ましく、特に表面保護層6と基材シート1との間に設けることが望ましい。着色層7を設けることにより、金属薄膜層を設けたことにより得られる金属光沢を有する表面外観の意匠性をより高めることができる。着色層7は、着色剤とバインダー樹脂とから主に構成されるものであり、バインダー樹脂としては、下記の各種の樹脂を用いることができる。
着色層7に用いられるバインダー樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂、セルロース系樹脂等を好ましく挙げることができるが、アクリル系樹脂単独又はアクリル系樹脂と塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂との混合物を主成分とするのが好ましい。
表面保護層6としてアクリル系樹脂を用いる場合は、表面保護層6との密着性を出すためにアクリル系樹脂を用いることが好ましい。ここで、アクリル系樹脂としては、上述の基材シート1に用いられるアクリル系樹脂として列記したものと同様のものの中から適宜選択できる他、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等の分子中に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルと、を共重合させて得られるアクリルポリオールを用いることもできる。この他、副成分の樹脂として、必要に応じて、適宜その他の樹脂、例えば、熱可塑性ポリエステル系樹脂、熱可塑性ウレタン系樹脂、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン系樹脂等の樹脂を混合してもよい。
着色層7に用いられる着色剤としては、金属薄膜層2を設けたことにより得られる金属光沢を損なわない限り、必要に応じて各種の着色剤を用いることができる。これらの着色剤を具体的に例示すれば、アルミニウム、クロム、ニッケル、錫、チタン、リン化鉄、銅、金、銀、真鍮等の金属、合金、又は金属化合物の鱗片状箔粉からなるメタリック顔料、マイカ状酸化鉄、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、オキシ塩化ビスマス、二酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、着色二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料、アルミン酸ストロンチウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸バリウム、硫化亜鉛、硫化カルシウム等の蛍光顔料、二酸化チタン、亜鉛華、三酸化アンチモン等の白色無機顔料、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノンイエロー、ハンザイエローA、キナクリドンレッド、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(染料も含む)を例示することができ、これらは1種又は2種以上混合して用いることができる。
着色層7中の着色剤の含有量も、その種類及び所望の意匠等より適宜選択すればよいが、通常は0.01〜30質量%、好ましくは0.1〜15質量%が望ましく、蛍光顔料の場合は、通常は5〜50質量%程度であり、10〜30質量%が好ましい。この範囲内にあれば、塗工性に優れ、意匠効果も良好となる。
[三次元成形用加飾シート及び加飾成形品の製造方法]
本発明の三次元成形用加飾シートは、真空成形工程、トリミング工程、及び樹脂射出工程からなるインサート成形法に好適に用いられる。
本発明の三次元成形用加飾シート及びこれを用いた加飾成形品の製造方法を説明する。
〔三次元成形用加飾シート製造工程及び真空成形工程〕
まず、基材シート1に金属薄膜層2を設け、次いで金属薄膜層2上に金属薄膜保護層3をグラビア印刷、ロールコート等の公知の印刷又は塗工手段により設ける。このようにして得られる層構成が、「基材シート1、金属薄膜層2、金属薄膜保護層3」からなる積層シートの基材シート1の表面には、必要に応じて積層される表面保護層6又は表面保護層6と着色層7とをグラビア印刷、ロールコート等の公知の印刷又は塗工手段により設けることができる。
次いで得られたその積層シートの金属薄膜保護層3の表面に反応硬化型接着剤を塗工し、支持体シート5と好ましくはドライラミネーション方法により貼り合わせて、本発明の三次元成形用加飾シートを得ることができる。この三次元成形用加飾シートを真空成形により所定の型付けを行い三次元の加飾シートとする。本発明の方法は、ドライラミネーション方法によっても得ることができるので、基材の熱による影響を考慮することなく、使用することができる。
〔トリミング工程〕
得られた三次元の加飾シートは、余分な部分を切り取り、所望の形状にトリミングする工程であるレーザー、ダイカット型等を用いてトリミングをすることができるが、設備の観点から汎用されるダイカット型を用いてトリミングするのが好ましい。
〔樹脂射出工程〕
上記のトリミング工程でトリミングされた三次元の加飾シートは、射出成形金型の所定箇所にはめ込み、支持体シート5側に射出成形機から溶融状態で射出された射出樹脂を充填することにより、三次元の加飾シートと射出樹脂とを一体化させ、冷却後、射出成形金型から取り出して本発明の加飾成形品を得る。加飾成形品に用いられる射出樹脂としては、射出成形可能な樹脂であればよく、特に制限されず、様々な樹脂を用いることができる。このような熱可塑性樹脂材料としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル重合体、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)などのスチレン樹脂、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリアクリロニトリルなどのアクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、エチレングリコール−テレフタル酸−イソフタル酸共重合体樹脂、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、単独でもよいし、二種以上混合して用いてもよい。
また、これらの樹脂には、必要に応じて各種添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、可塑剤、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムなどの無機物粉末、木粉、ガラス繊維などの充填剤、滑剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤などを添加することができる。なお、射出樹脂は、用途に応じて適宜、着色剤を添加して着色した樹脂を使用しても良い。着色剤には、前述の着色層に用いることのできるものと同様の公知の着色剤を使用できる。
このようにして得られた加飾成形品の用途は、特に制限はないが、金属光沢を有するというその特徴を有効に活用する点で、金属メッキの代替品として用いられる自動車ホイールキャップやフロントグリル、ピラー等の自動車外装部品、インパネ(インスツルメントパネル)やコンソール、ドアパネル、シフトノブ、ドアノブなどの自動車内装部品、建具や家具等の建材部品、ノートパソコン、携帯電話、冷蔵庫、テレビ等の電子及び電気機器等のハウジング部品に好適に使用することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
〔評価方法〕
<印刷適性>
三次元成形用加飾シートの金属薄膜保護層を金属薄膜層に塗工した際の印刷適性を評価した。
◎:均一な厚みで塗工でき、実用上問題がない。
○:ほぼむら無い厚みで塗工でき、実用上問題がない。
△:一部厚みにむらが生じており、実用上問題がある。
×:厚みにむらが大きく、実用上問題がある。
<白化状態>
三次元成形用加飾シートを用いて得られた加飾成形品表面の外観状況を観察した。
◎:成形品表面に白化がなく、実用上問題がない。
○:成形品表面に白化がほとんどなく、実用上問題がない。
△:成形品表面に白化が一部認められるが、実用上問題がない。
×:成形品表面に白化が著しく認められ、実用上問題がある。
<タック性>
支持体シートを積層する前の反応硬化型接着剤層表面のタック性について、指触によって評価した。
◎:粘着性が非常に大きく、ベタベタ感が強い。
○:粘着性が大きく、ベタベタ感がある。
△:粘着性が小さく、ベタベタ感が少ない。
×:粘着性がなく、すべすべした感触である。
<密着性>
三次元成形用加飾シートの密着性(金属薄膜層と金属薄膜保護層との密着性)についてセロハンテープを基材シートに貼り付けて剥離試験を行った。剥離試験は、基材シートの表面を2mm間隔の縦横10区分の碁盤目状にカッターで切り、粘着性テープ(ニチバン(株)製「セロテープ(登録商標)」、幅24mm)を貼った後に、45度の方向に剥がし、升目の剥がれの程度で評価した。剥がれの表記方法としては、100個の碁盤目の剥離した升目の個数を数えた。
◎:100個のます目のうち、剥離したます目は0個である。(金属薄膜層と金属薄膜保護層は強固に密着しており、密着に優れている。)
○:100個のます目のうち、剥離したます目は1個未満である。(金属薄膜層と金属薄膜保護層は充分に密着しており実用上、密着性に問題はない。)
△:100個のます目のうち、剥離したます目は1個以上、5個未満である。(金属薄膜層と金属薄膜保護層は密着性が弱く、実用上問題がある。)
×:100個のます目のうち、剥離したます目は5個以上である。(金属薄膜層と金属薄膜保護層は密着性が非常に弱く、実用上問題がある。)
実施例1〜13及び比較例1〜4
(1)三次元成形用加飾シートの製造方法
基材シート1として、厚さ50μmのポリエステル樹脂シートの片面に錫をOD値が1.0となるよう真空蒸着して、金属薄膜層2を設けた。次いで、表1に記載の樹脂組成を有する金属薄膜保護層3を厚さ1μmで塗工し、金属薄膜保護層3を積層した。次いで、得られた積層体の金属薄膜保護層3側の表面に接着剤層として、2液硬化型ポリエステルポリオール樹脂を厚さ5μmで塗工し、2液硬化型ポリエステルポリオール樹脂を反応硬化型接着剤層4として設けた。得られた層構成が、基材シート1、金属薄膜層2、金属薄膜保護層3及び反応硬化型接着剤層4のこの順でなる積層シートの反応硬化型接着剤層4側の表面に、支持体シート5として厚さ500μmを有するABS樹脂シートを加圧下で貼り合わせて接着させた。このようにして本発明の三次元成形用加飾シートを得た
(2)加飾成形品の製造
上記(1)で得られた三次元成形用加飾シートを、固定枠に固定し、温度が170℃になるまでヒーターで加熱した。加熱されて軟化した三次元成形用加飾シートを真空成形し、ダイカット型を油圧により押し当ててトリミングした。トリミングして得られた三次元の加飾シートを射出成形の金型内に装着し、ABS樹脂を射出成形し、一体化させて加飾成形品を得た。
〔注〕表1において、塩酢ビとは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を示し、アクリルとはアクリル樹脂を示し、ウレタンとはポリウレタン樹脂を示すものである。
塩酢ビ−1:重量平均分子量7万、酸価7の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
塩酢ビ−2:重量平均分子量7万、酸価0の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
塩酢ビ−3:重量平均分子量4万、酸価0の塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
ウレタン-1:重量平均分子量7万、酸価0のポリウレタン樹脂
ウレタン-2:重量平均分子量5万、酸価1のポリウレタン樹脂
ウレタン-3:重量平均分子量10万、酸価20のポリウレタン樹脂
ポリエステル-1:重量平均分子量7万、酸価0のポリエチレンテレフタレート樹脂
アクリル−1:重量平均分子量2.5万、酸価10.5のアクリル樹脂
アクリル−2:重量平均分子量6.5万、酸価18.5のアクリル樹脂
アクリル−3:重量平均分子量7万、酸価0のアクリル樹脂
アクリルポリオール−1:重量平均分子量7万、酸価0のアクリルポリオール樹脂
*1:酸価は、表面保護層を形成する樹脂成分の酸価を示す。
*2:塩酢ビの分子量については、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体が混合で使用された場合は、その混合物の平均分子量を示す。
〔評価結果〕
表1に示す実施例1〜13の反応硬化型接着剤層と金属薄膜層との間に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂の混合樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂をバインダー樹脂として含む金属薄膜保護層を使用することにより、支持体シート層と金属薄膜層との密着性に優れる三次元成形用加飾シートが得られることを示している。また、白化の発生や粘着性の低下を防止することもできることを示している。さらに、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体とアクリル樹脂を併用することにより、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を単独で使用した場合に比較して、印刷適性に優れることを示している。
本発明の三次元成形用加飾シートは、金属光沢を有する各種の加飾成形品に好適に用いられる。
10 インサート成形用加飾シート
1 基材シート
2 金属薄膜層
3 金属薄膜保護層
4 反応硬化型接着剤層
5 支持体シート
6 表面保護層
7 着色層

Claims (8)

  1. 基材シート、金属薄膜層、金属薄膜保護層、反応硬化型接着剤層及び支持体シートを順に有し、該金属薄膜保護層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として有することを特徴とする三次元成形用加飾シート。
  2. 前記金属薄膜保護層のバインダー樹脂が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と重量平均分子量が2万以上のアクリル樹脂を含有する請求項1に記載の三次元成形用加飾シート。
  3. 前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の重量平均分子量が3万以上である請求項1又は2に記載の三次元成形用加飾シート。
  4. 前記反応硬化型接着剤層がウレタン骨格とエステル骨格とを有するポリオール樹脂と硬化剤とを含有する接着剤樹脂組成物により構成される請求項1〜3のいずれかに記載の三次元成形用加飾シート。
  5. 前記金属薄膜保護層のバインダー樹脂の酸価が1以上である請求項1〜4のいずれかに記載の三次元成形用加飾シート。
  6. 基材シートに金属薄膜層を設け、次いで、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂をバインダー樹脂として有する金属薄膜保護層を設け、該金属薄膜保護層の表面に反応硬化型接着剤を塗布して反応硬化型接着剤層を形成させ、支持体シートと該反応硬化型接着剤とを貼り合わせることを特徴とする三次元成形用加飾シートの製造方法。
  7. 基材シート、金属薄膜層、金属薄膜保護層、反応硬化型接着剤層及び支持体シートを順に有し、該金属薄膜保護層のバインダー樹脂に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有する三次元成形用加飾シートを、該基材シートを真空成形型により予め立体形状に成形する真空成形工程、余分な部分をトリミングして成形シートを得る工程、該成形シートを射出成形型に挿入し、射出成形型を閉じ、流動状態の樹脂を型内に射出して樹脂と成形シートを一体化する工程を有する加飾成形品の製造方法。
  8. 射出樹脂層、支持体シート、反応硬化型接着剤層、金属薄膜保護層、金属薄膜層、基材シートを順に有する加飾成形品であって、該反応硬化型接着剤層のバインダー樹脂に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含有することを特徴とする加飾成形品。
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