JP2013207912A - 端末キャップ、及び、導体セグメント型ステータ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の端末部を確実に被覆させるのに際して作業の簡略化を図り、ひいては、導体セグメント型ステータ製造方法における手間の削減を行うこと。
【解決手段】導体が露出している絶縁被覆電線の端末部に前記導体を覆うように外嵌させて用いられ、前記端末部が収容される有底筒形のキャップ本体が備えられている端末キャップであって、前記端末部を収容させた後、該端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されており、一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成していることを特徴とする端末キャップを提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】導体が露出している絶縁被覆電線の端末部に前記導体を覆うように外嵌させて用いられ、前記端末部が収容される有底筒形のキャップ本体が備えられている端末キャップであって、前記端末部を収容させた後、該端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されており、一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成していることを特徴とする端末キャップを提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、導体が露出している絶縁被覆電線の端末に前記導体を覆うように外嵌させて用いられる端末キャップ、及び、導体セグメントとステータコアとが用いられてなる導体セグメント型ステータの製造方法に関する。
従来、車載用の回転電機として、エンジンの回転といった運動エネルギーを電気的なエネルギーに変換するための発電機や、バッテリーに蓄えられた電気的なエネルギーを駆動エネルギーに変換するための電動機などが知られている。
このような回転電機の主構成要素の一つである固定子(ステータ)は、一般に、複数のスロットをもつステータコア(固定子鉄心)と、このステータコアの軸方向両端からそれぞれ軸方向外側に突出するコイルエンド部を形成しながらスロット内に装着された多相のコイルとを備えている。
なお、前記ステータコアは、回転電機がインナーローター型のものであれば、通常、円筒状に形成されており、その内周側において軸方向に貫通する形で複数の前記スロットが円周方向に隔設されている。
また、アウターローター型のものであれば、前記ステータコアは、円柱状、又は、円筒状に形成され、その外周側に前記スロットが円周方向に隔設されている。
なお、前記ステータコアは、回転電機がインナーローター型のものであれば、通常、円筒状に形成されており、その内周側において軸方向に貫通する形で複数の前記スロットが円周方向に隔設されている。
また、アウターローター型のものであれば、前記ステータコアは、円柱状、又は、円筒状に形成され、その外周側に前記スロットが円周方向に隔設されている。
なお、前記コイルには、通常、エナメル皮膜によって絶縁被覆がされた軟銅線などが用いられており、近年、導体サイズの大きな平角エナメル線をU字状に折り曲げて、略平行する2本の直線状の脚部と該脚部の一端側を接続する頭部とを有する“導体セグメント”と呼ばれる部材によって前記コイルが形成されたりしている(下記特許文献1参照)。
この導体セグメント型のステータを作製するのに際しては、コイルを形成させるのに必要な数だけ導体セグメントをステータコアのスロットに収容させ、しかも、両端末部(両脚部の先端部)がステータコアの一方の端面よりも軸方向外側に突出し、前記頭部が前記ステータコアの他方の端面よりも軸方向外側に突出した状態となるように複数の導体セグメントを前記スロットに収容させる導体取付工程を実施した後で、異なる導体セグメントの前記端末部どうしを溶接することによって該導体セグメントどうしを電気的に接続させてコイルを形成させる導体接続工程を実施する方法が採用されている。
この導体セグメント型のステータを作製するのに際しては、コイルを形成させるのに必要な数だけ導体セグメントをステータコアのスロットに収容させ、しかも、両端末部(両脚部の先端部)がステータコアの一方の端面よりも軸方向外側に突出し、前記頭部が前記ステータコアの他方の端面よりも軸方向外側に突出した状態となるように複数の導体セグメントを前記スロットに収容させる導体取付工程を実施した後で、異なる導体セグメントの前記端末部どうしを溶接することによって該導体セグメントどうしを電気的に接続させてコイルを形成させる導体接続工程を実施する方法が採用されている。
なお、前記導体接続工程を実施するのに際しては、良好な溶接を行うために予め導体セグメントの前記端末部において導体を露出させる処理が実施されており、例えば、カッターナイフなどの汎用工具や専用器具によって導体セグメントの脚部先端から頭部側に向けての一定長さの区間に渡ってエナメル被覆を剥離するような処理が行われている。
従って、導体セグメント型ステータを作製するのに際しては、導体接続工程後に接続済の端末部に対して改めて絶縁被覆を施す必要があり、従来の導体セグメント型ステータ製造方法においては、このような絶縁被覆を形成させるために熱硬化性樹脂を主成分とした液体ワニスや粉末ワニスが用いられている。
従って、導体セグメント型ステータを作製するのに際しては、導体接続工程後に接続済の端末部に対して改めて絶縁被覆を施す必要があり、従来の導体セグメント型ステータ製造方法においては、このような絶縁被覆を形成させるために熱硬化性樹脂を主成分とした液体ワニスや粉末ワニスが用いられている。
なお、導体接続工程は、通常、溶接する2つの端末部を合掌状態にさせて先端部をロウ付けによって溶接したり、アーク溶接したりして端末部どうしを接合することから導体接続工程後にはステータコアの一端側において軸方向に向きを揃えた形で突出したような状態となって接続済の端末部が形成されている。
従って、例えば、この接続済端末部の突出方向を下向きにしてワニス浴槽の液面に前記接続済端末部を浸漬させるようにして絶縁被覆を施せば複数の接続済端末部に一括して絶縁被覆を形成させることができる。
従って、例えば、この接続済端末部の突出方向を下向きにしてワニス浴槽の液面に前記接続済端末部を浸漬させるようにして絶縁被覆を施せば複数の接続済端末部に一括して絶縁被覆を形成させることができる。
しかし、このような方法では端末部をワニスで確実に被覆させることが困難なことからピンホール等が形成されやすく信頼性の高い絶縁被覆を接続済端末部に施すことが難しい。
また、接続済端末部に被覆したワニスを一旦硬化させた後で、この被覆が施された部分を再びワニス浴槽に浸漬させて2重被覆を施すことも考えうるが、その場合には、要する手間を略倍増させることになる。
また、接続済端末部に被覆したワニスを一旦硬化させた後で、この被覆が施された部分を再びワニス浴槽に浸漬させて2重被覆を施すことも考えうるが、その場合には、要する手間を略倍増させることになる。
なお、端末部を確実に被覆する作業を簡便に実施させることが困難であるという問題を有する点については、必ずしも、導体セグメント型ステータを形成させる場合に特有なものではない。
例えば、3芯のVVFケーブルと別の3芯のVVFケーブルとを芯線どうしを結線するのに際して各芯線の端末部を口出しして先端から一定長さで導体を露出させ、電気的に接続させる2本の導体を圧着スリーブの一方の開口から挿入して該圧着スリーブを圧着工具でかしめるようなことを行うとVVFケーブルの長さ方向に向けて突出する合計3つの接続済の端末部が形成されることになるが、これらの端末部に対して確実に被覆を施そうとすると煩雑な作業が必要になる。
例えば、3芯のVVFケーブルと別の3芯のVVFケーブルとを芯線どうしを結線するのに際して各芯線の端末部を口出しして先端から一定長さで導体を露出させ、電気的に接続させる2本の導体を圧着スリーブの一方の開口から挿入して該圧着スリーブを圧着工具でかしめるようなことを行うとVVFケーブルの長さ方向に向けて突出する合計3つの接続済の端末部が形成されることになるが、これらの端末部に対して確実に被覆を施そうとすると煩雑な作業が必要になる。
さらには、接続などの端末処理がなされていない単に絶縁被覆電線が切断されただけの切断端末についても同じであり、複数の端末部に被覆を施す場合には手間を省いて被覆を施すことが難しい点については導体セグメント型ステータの製造時やVVFケーブルの結線時と同じである。
本発明は、上記のような問題の解決を図ることを課題としており、複数の端末部を確実に被覆させるのに際して作業の簡略化を図り、ひいては、導体セグメント型ステータ製造方法における手間の削減を行うことを課題としている。
上記のような課題を解決すべく本発明は、導体が露出している絶縁被覆電線の端末部に前記導体を覆うように外嵌させて用いられ、前記端末部が収容される有底筒形のキャップ本体が備えられている端末キャップであって、前記端末部を収容させた後、該端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されており、一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成していることを特徴とする端末キャップを提供する。
また、上記のような課題を解決するために、本発明は、2本の脚部と該脚部の一端側を接続する頭部とを有するU字状の導体セグメントとステータコアとを用い、該ステータコアの軸方向に貫通し円周方向に隔設された複数のスロットに複数の前記導体セグメントを収容させる導体取付工程を実施し、該導体取付工程において前記導体セグメントの両方の端末部を前記ステータコアの一方の端面よりも軸方向外側に突出させるとともに前記頭部を前記ステータコアの他方の端面よりも軸方向外側に突出させる状態とし、該導体取付工程後に、異なる導体セグメントの前記端末部どうしを溶接することによって前記導体セグメントどうしを電気的に接続させる導体接続工程を実施する導体セグメント型ステータ製造方法であって、前記導体接続工程での前記溶接によって形成された複数の接続済の端末部を、前記のような端末キャップを用いて被覆する端末部被覆工程をさらに実施し、該端末部被覆工程では、前記端末キャップに設けられた複数のキャップ本体を一度の操作で複数の接続済の端末部に外嵌させるとともに前記キャップ本体の内部に収容させた接着剤によって前記接続済の端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させることを特徴とする導体セグメント型ステータ製造方法を提供する。
本発明においては、導体セグメントなどの絶縁被覆導体の端末部における導体露出部分を収容させるための有底筒状のキャップ本体が端末キャップに備えられている。
したがって、このキャップ本体を端末部に外嵌させるという簡単な操作によって端末部を被覆させることができワニスを用いて絶縁被覆を行うような従来の方法に比べて端末部の被覆作業を簡略化させうる。
また、前記キャップ本体で端末部を被覆させることから、ピンホールの形成といった問題を懸念する必要性を低減させることができ端末部を確実に被覆させうる。
しかも、本発明においては、前記端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されていることから端末部に一旦外嵌させたキャップ本体が外れて脱落することを防止でき、端末部の被覆をより確実なものとしうる。
したがって、このキャップ本体を端末部に外嵌させるという簡単な操作によって端末部を被覆させることができワニスを用いて絶縁被覆を行うような従来の方法に比べて端末部の被覆作業を簡略化させうる。
また、前記キャップ本体で端末部を被覆させることから、ピンホールの形成といった問題を懸念する必要性を低減させることができ端末部を確実に被覆させうる。
しかも、本発明においては、前記端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されていることから端末部に一旦外嵌させたキャップ本体が外れて脱落することを防止でき、端末部の被覆をより確実なものとしうる。
さらに、本発明においては、複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成しているため、例えば、導体セグメント型ステータ製造時の導体接続工程によってステータコアの一端側において軸方向に向きを揃えた形で突出したような状態となって形成される複数の接続済の端末部に対して、一度の操作でキャップ本体を外嵌させて前記接着固定を実施させうる。
即ち、本発明によれば複数の端末部を確実に被覆させるのに際して作業の簡略化を図り得る端末キャップが提供され、導体セグメント型ステータ製造方法における手間を削減し得る。
即ち、本発明によれば複数の端末部を確実に被覆させるのに際して作業の簡略化を図り得る端末キャップが提供され、導体セグメント型ステータ製造方法における手間を削減し得る。
(第一実施形態)
以下に、本発明の第一の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1、2を参照しつつ導体セグメント型ステータとその製造方法とについて説明する。
なお、図1は、導体セグメント型ステータの概略構造を示す部分斜視図であり、図2は、導体セグメント型ステータの製造手順を示した概略正面図である。
以下に、本発明の第一の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
まず、図1、2を参照しつつ導体セグメント型ステータとその製造方法とについて説明する。
なお、図1は、導体セグメント型ステータの概略構造を示す部分斜視図であり、図2は、導体セグメント型ステータの製造手順を示した概略正面図である。
これらの図にも示されているように、本実施形態の導体セグメント型ステータの製造方法においては、2本の脚部と該脚部の一端側を接続する頭部とを有するU字状の導体セグメント10が複数用いられる。
また、本実施形態の導体セグメント型ステータの製造方法においては、複数枚の円環状の電磁鋼板が積層されることによって円筒状に形成されたステータコア20が用いられている。
また、本実施形態の導体セグメント型ステータの製造方法においては、複数枚の円環状の電磁鋼板が積層されることによって円筒状に形成されたステータコア20が用いられている。
より具体的には、本実施形態の前記導体セグメント10は、ワニスを硬化させてなるエナメル被覆が平角導体に施された絶縁被覆電線がU字状に折り曲げられて形成されており、略平行する2本の直線状の脚部11と該脚部の一端側をアーチ状に弧を描く形で接続する頭部12とを有している。
また、前記導体セグメント10は、該導体セグメント10の端末部11aたる前記脚部11の先端部において前記エナメル被覆が剥離されて前記平角導体を表面露出させている。
また、前記導体セグメント10は、該導体セグメント10の端末部11aたる前記脚部11の先端部において前記エナメル被覆が剥離されて前記平角導体を表面露出させている。
前記ステータコア20は、その円筒形状の仮想中心軸に平行な方向(図中の矢印A、以下「軸方向A」ともいう)に沿って延在するスロット21を内周側に備えている。
また、本実施形態において導体セグメント型ステータの製造に用いられるステータコア20は、前記仮想中心軸の周りを周回する方向(図中の矢印B、以下「円周方向B」ともいう)において所定の間隔を設けて複数のスロット21を内周側に形成させている。
さらに、これらのスロット21は、全てステータコア20の全長に及ぶ長さとなるように形成されている。
即ち、本実施形態における前記ステータコア20は、軸方向Aに貫通し円周方向Bに一定の間隔を隔てて隔設された複数のスロット21がその内周側に備えられている。
従って、円周方向Bにおいて隣接する2つのスロット21の間には、軸方向Aに延在する板状のティース22が一定幅で形成されている。
また、本実施形態において導体セグメント型ステータの製造に用いられるステータコア20は、前記仮想中心軸の周りを周回する方向(図中の矢印B、以下「円周方向B」ともいう)において所定の間隔を設けて複数のスロット21を内周側に形成させている。
さらに、これらのスロット21は、全てステータコア20の全長に及ぶ長さとなるように形成されている。
即ち、本実施形態における前記ステータコア20は、軸方向Aに貫通し円周方向Bに一定の間隔を隔てて隔設された複数のスロット21がその内周側に備えられている。
従って、円周方向Bにおいて隣接する2つのスロット21の間には、軸方向Aに延在する板状のティース22が一定幅で形成されている。
前記ステータコア20は、円周方向Bにおける前記スロット21の形成幅が前記導体セグメント10の脚部11の太さよりも広く形成されており、前記導体セグメント10を前記スロット21にある程度の余裕を持たせて収容させうるように形成されている。
また、前記ステータコア20は、軸方向Aにおける長さが導体セグメント10の脚部11よりも短く形成されている。
即ち、前記ステータコア20は、前記導体セグメント10の両方の端末部11aを前記ステータコア20の一方の端面20a(以下「上端面20a」ともいう)よりも軸方向外側に突出させるとともに前記頭部12を前記ステータコア20の他方の端面20b(以下「下端面20b」ともいう)よりも軸方向外側に突出させる状態となるように前記導体セグメント10を前記スロット21に収容させうるように形成されている。
また、前記ステータコア20は、軸方向Aにおける長さが導体セグメント10の脚部11よりも短く形成されている。
即ち、前記ステータコア20は、前記導体セグメント10の両方の端末部11aを前記ステータコア20の一方の端面20a(以下「上端面20a」ともいう)よりも軸方向外側に突出させるとともに前記頭部12を前記ステータコア20の他方の端面20b(以下「下端面20b」ともいう)よりも軸方向外側に突出させる状態となるように前記導体セグメント10を前記スロット21に収容させうるように形成されている。
このようなステータコア20と導体セグメント10とを用いて導体セグメント型ステータを作製するのに用いる端末キャップ30は、図3(a)に破線で示すように2本の端末部11a、11a’を収容可能な内容積を有する有底筒状のキャップ本体31が4つ連結されてなるキャップ本体連結体30aを備えている。
なお、本実施形態においては、4つのキャップ本体31が、前記ステータコア20の円周方向Bにおけるスロット21の形成間隔と略同じ間隔を保って前記キャップ本体連結体30aを形成しており、前記キャップ本体31どうしの間は、板状の連結部32によって連結されている。
なお、本実施形態においては、4つのキャップ本体31が、前記ステータコア20の円周方向Bにおけるスロット21の形成間隔と略同じ間隔を保って前記キャップ本体連結体30aを形成しており、前記キャップ本体31どうしの間は、板状の連結部32によって連結されている。
また、4つのキャップ本体31が下方向けて開口し、底部31bを上方に位置させている様子が図1において示されているように、本実施形態においては、4つの前記キャップ本体31が略平行となるように配置され、且つ、開口部31aと底部31bとの位置関係を共通させた端末キャップ30が導体セグメント型ステータの作製に用いられている。
即ち、本実施形態の端末キャップ30は、前記導体セグメント10の端末部11aに前記キャップ本体31を外嵌させ得るように形成されているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部11aを挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体30aを構成している。
即ち、本実施形態の端末キャップ30は、前記導体セグメント10の端末部11aに前記キャップ本体31を外嵌させ得るように形成されているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部11aを挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体30aを構成している。
なお、図1、2においては具体的に図示していないが、図3(b)に示すように本実施形態の端末キャップ30は、前記導体セグメント10の端末部11aを収容させた後、該端末部11aに前記キャップ本体31の内面を接着固定させ得るように接着剤33が前記キャップ本体31の内部に収容されている。
なお、前記接着剤としては、一般的な感圧接着剤なども用いうるが、感圧接着剤は温度等によって接着力を大きく変化させる傾向があるために、特性の安定性を勘案すると熱硬化性接着剤が好ましい。
また、熱硬化性接着剤の中でも端末部11aに対して十分な接着性を発揮させうる点において加熱することで硬化前に液状化させ得るものが好ましい。
即ち、前記接着剤としては、常温固体の熱硬化性接着剤であり、且つ、加熱されることによって一旦液状となった後に熱硬化して固体となる熱硬化性接着剤が好ましい。
このような熱硬化性接着剤としては、エポキシ樹脂系のものフェノール樹脂系のものなどが採用可能である。
また、熱硬化性接着剤の中でも端末部11aに対して十分な接着性を発揮させうる点において加熱することで硬化前に液状化させ得るものが好ましい。
即ち、前記接着剤としては、常温固体の熱硬化性接着剤であり、且つ、加熱されることによって一旦液状となった後に熱硬化して固体となる熱硬化性接着剤が好ましい。
このような熱硬化性接着剤としては、エポキシ樹脂系のものフェノール樹脂系のものなどが採用可能である。
この接着剤については、導体セグメント10を形成している絶縁被覆電線と同等の絶縁性を発揮させ得るものが好ましく、本実施形態においてはエナメル皮膜と同程度の体積抵抗率を有するものが好ましい。
より具体的には、熱硬化後において1×1013Ω・cm以上の体積抵抗率を示す熱硬化性接着剤などを採用することができる。
より具体的には、熱硬化後において1×1013Ω・cm以上の体積抵抗率を示す熱硬化性接着剤などを採用することができる。
なお、前記キャップ本体31には、その内部に端末部11aを収容させた際に少なくとも導体露出している部分を全て覆うのに十分な量の熱硬化性接着剤を収容させておくことが好ましい。
また、同様に、前記キャップ本体31についても、導体露出している部分を全て覆うのに十分な深さを有することが好ましく、例えば、1×1013Ω・cm以上の体積抵抗率を示す電気絶縁性の材料で形成させることが好ましい。
なお、前記キャップ本体31については、全体を上記のような電気絶縁性を有する材料で形成させる必要はなく、少なくとも、導体を露出させた端末部11aと接触するおそれのある内面側のみを上記のような電気絶縁性の材料で形成させることもできる。
また、同様に、前記キャップ本体31についても、導体露出している部分を全て覆うのに十分な深さを有することが好ましく、例えば、1×1013Ω・cm以上の体積抵抗率を示す電気絶縁性の材料で形成させることが好ましい。
なお、前記キャップ本体31については、全体を上記のような電気絶縁性を有する材料で形成させる必要はなく、少なくとも、導体を露出させた端末部11aと接触するおそれのある内面側のみを上記のような電気絶縁性の材料で形成させることもできる。
このキャップ本体31の一部、又は、全部を形成させるのに好適な電気絶縁性材料としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフタレート樹脂のようなポリエステル樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、フッソ樹脂、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、熱可塑性エラストマーなどの各種ゴムなどが挙げられる。
また、要すれば、電気絶縁性の材料としてセラミックスを採用することもでき、例えば、セラミックスチューブを使ってキャップ本体31を形成させるようにしてもよい。
また、要すれば、電気絶縁性の材料としてセラミックスを採用することもでき、例えば、セラミックスチューブを使ってキャップ本体31を形成させるようにしてもよい。
なお、キャップ本体31どうしを連結する前記連結部32は、特にその材質が限定されるものではないが、キャップ本体連結体30aにある程度の屈曲性と伸縮性とを発揮させうるように樹脂やゴム等で形成させることが好ましい。
即ち、キャップ本体31を外嵌させる複数の端末部11aの配置が、キャップ本体連結体30aにおけるキャップ本体31の配置と多少異なっていた場合であっても端末キャップを端末部の配置にあわせて変形させ得るように前記連結部32を樹脂やゴム等で形成させることが好ましい。
即ち、キャップ本体31を外嵌させる複数の端末部11aの配置が、キャップ本体連結体30aにおけるキャップ本体31の配置と多少異なっていた場合であっても端末キャップを端末部の配置にあわせて変形させ得るように前記連結部32を樹脂やゴム等で形成させることが好ましい。
このような端末キャップ30を用いて導体セグメント型ステータを製造する方法を図1、2を参照しつつ説明する。
本実施形態においては、導体セグメント型ステータ製造方法を、例えば、以下のような工程によって実施させることができる。
(a)2本の脚部11と該脚部11の一端側を接続する頭部12とを有するU字状の前記導体セグメント10の両端末部におけるエナメル被覆を剥離して導体を露出させる口出し工程、
(b)前記導体セグメント10の両方の端末部11aを前記ステータコア20の上端面20aよりも軸方向外側(上方)に突出させるとともに前記頭部12を前記ステータコア20の下端面20bよりも軸方向外側(下方)に突出させる状態とすべく、前記口出し工程が実施された導体セグメント10と前記ステータコア20とを用い、該ステータコア20の軸方向Aに貫通し円周方向Bに隔設された複数のスロット21に複数の前記導体セグメント10を収容させる導体取付工程、
(c)前記導体取付工程ステータコア20の一方の端面20aよりも軸方向外側に突出させた前記導体セグメント10の脚部を円周方向Bに向かって傾倒するように折り曲げて電気的に接続すべき端末部11a,11a’どうしを溶接可能な距離まで接近させる導体折り曲げ工程(図2(ロ))、
(d)前記導体折り曲げ工程において接近させた端末部11a,11a’どうしをその先端部において溶接し、導体セグメント10,10’どうしを電気的に接続させる導体接続工程(図2(ハ))、
(e)前記導体接続工程での前記溶接によって形成された複数の接続済の端末部11xの内、円周方向Bに4つ並んだ接続済の端末部11xを一組とし、該一組の端末部11xに対して前記端末キャップ30を用いてキャップ本体31を一度に被覆する端末部被覆工程、
(f)前記端末部被覆工程において4つの接続済の端末部11xに外嵌させたそれぞれのキャップ本体31に収容されている接着剤33を使って前記端末部11xに前記キャップ本体31の内面を接着固定させる接着工程。
本実施形態においては、導体セグメント型ステータ製造方法を、例えば、以下のような工程によって実施させることができる。
(a)2本の脚部11と該脚部11の一端側を接続する頭部12とを有するU字状の前記導体セグメント10の両端末部におけるエナメル被覆を剥離して導体を露出させる口出し工程、
(b)前記導体セグメント10の両方の端末部11aを前記ステータコア20の上端面20aよりも軸方向外側(上方)に突出させるとともに前記頭部12を前記ステータコア20の下端面20bよりも軸方向外側(下方)に突出させる状態とすべく、前記口出し工程が実施された導体セグメント10と前記ステータコア20とを用い、該ステータコア20の軸方向Aに貫通し円周方向Bに隔設された複数のスロット21に複数の前記導体セグメント10を収容させる導体取付工程、
(c)前記導体取付工程ステータコア20の一方の端面20aよりも軸方向外側に突出させた前記導体セグメント10の脚部を円周方向Bに向かって傾倒するように折り曲げて電気的に接続すべき端末部11a,11a’どうしを溶接可能な距離まで接近させる導体折り曲げ工程(図2(ロ))、
(d)前記導体折り曲げ工程において接近させた端末部11a,11a’どうしをその先端部において溶接し、導体セグメント10,10’どうしを電気的に接続させる導体接続工程(図2(ハ))、
(e)前記導体接続工程での前記溶接によって形成された複数の接続済の端末部11xの内、円周方向Bに4つ並んだ接続済の端末部11xを一組とし、該一組の端末部11xに対して前記端末キャップ30を用いてキャップ本体31を一度に被覆する端末部被覆工程、
(f)前記端末部被覆工程において4つの接続済の端末部11xに外嵌させたそれぞれのキャップ本体31に収容されている接着剤33を使って前記端末部11xに前記キャップ本体31の内面を接着固定させる接着工程。
なお、前記口出し工程(a)においては、カッターナイフや回転砥石などの切削工具や工具を用いて実施させることができる。
また、前記導体取付工程(b)は、例えば、複数の導体セグメント10,10’を、前記端末部11a,11a’が上方となり前記頭部12,12a’が下方に位置するようにして前記ステータコア20の下端面20bよりも下方側に配置し、前記下端面20bにおけるスロット21の開口部から前記端末部11a,11a’を進入させ、最終的に該端末部11a,11a’をステーターコア20の上端面20aよりも上方側に突出させるように導体セグメント10,10’を移動させることで実施することができる。
前記導体折り曲げ工程(c)は、例えば、前記脚部11,11’をスロット21から突出している根元部分において折り曲げて端末部11a,11a’を円周方向Bに傾倒させ、該脚部11,11’の先端が一旦溶接位置を通り過ぎる状態となるまで折り曲げた後に、端末部11a,11a’が溶接位置において軸方向Aにまっすぐに立ち上がる状態となるように再び脚部11,11’の先端側を先の折り曲げ方向とは逆向きに折り曲げ、溶接する端末部11a,11a’どうしがその先端部を隣接させた状態にさせるようにして実施することができる。
前記導体接続工程(d)は、例えば、脚部11,11’の先端において導体が露出している部分を溶接することで実施でき、該溶接としては、ティグ溶接などのアーク溶接、ガス溶接といった融接方法;スポット溶接などの圧接方法;半田等のロウ材を用いたロウ付け方法;などの種々の方法を採用することができる。
この導体接続工程(d)においては、軸方向Aに向きを揃えた形で複数の接続済みの端末部11xが形成されており、続けて行われる前記端末部被覆工程(e)においては、4つのキャップ本体31が、この端末部11xを挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体30aを構成している端末キャップ30を用いることから前記キャップ本体31の開口部31aが下向きになるようにして前記接続済みの端末部11xの上方から前記端末キャップ30を被せることで4つの前記キャップ本体31を4つの接続済みの端末部11xに一度の操作で外嵌させることができる。
なお、上記の工程は、必ずしも、先の工程が完了した後に次の工程を開始する必要はなく、前後の工程をオーバーラップさせても良い。
従って、全ての端末部を溶接した後に端末キャップ30による被覆を実施する必要はなく、上記例示の場合であれば、例えば、円周方向に並んだ4箇所の溶接が終わる毎にこれに端末キャップを取り付けるような形で端末部被覆工程(e)を実施させても良い。
なお、前記キャップ本体31に収容させる接着剤として、常温固体の熱硬化性接着剤で、且つ、加熱されることによって一旦液状となった後に熱硬化して固体となる熱硬化性接着剤を用いている場合には、このようにして前記導体接続工程(d)において溶接を実施した端末部11xが冷え切らない内に前記端末部被覆工程(e)を実施することによって前記端末部11xの熱で熱硬化性接着剤を加熱して液状化させ、さらに、この端末部11xの熱を利用して前記熱硬化性接着剤に硬化反応を生じさせて前記接着工程(f)を実施させることができる。
従って、全ての端末部を溶接した後に端末キャップ30による被覆を実施する必要はなく、上記例示の場合であれば、例えば、円周方向に並んだ4箇所の溶接が終わる毎にこれに端末キャップを取り付けるような形で端末部被覆工程(e)を実施させても良い。
なお、前記キャップ本体31に収容させる接着剤として、常温固体の熱硬化性接着剤で、且つ、加熱されることによって一旦液状となった後に熱硬化して固体となる熱硬化性接着剤を用いている場合には、このようにして前記導体接続工程(d)において溶接を実施した端末部11xが冷え切らない内に前記端末部被覆工程(e)を実施することによって前記端末部11xの熱で熱硬化性接着剤を加熱して液状化させ、さらに、この端末部11xの熱を利用して前記熱硬化性接着剤に硬化反応を生じさせて前記接着工程(f)を実施させることができる。
また、要すれば、接続された全ての端末部xに端末キャップ30による被覆を施した後に、このステータコア20を加熱炉に収容させて所定温度に加熱することによって前記接着工程(f)を実施させることもできる。
さらには、前記端末部被覆工程(e)が終了した時点においては、通常、全ての導体セグメントどうしが接続されてコイルが形成されていることから、このコイルに通電してジュール熱を発生させ、このジュール熱によって熱硬化性接着剤の液状化ならびに熱硬化を実施させるようにしても良い。
或いは、キャップ本体31を通じて電磁波を端末部xに当てて電磁誘導加熱によって当該端末部xを加熱し、熱硬化性接着剤の液状化ならびに熱硬化を実施させるようにしても良い。
さらには、前記端末部被覆工程(e)が終了した時点においては、通常、全ての導体セグメントどうしが接続されてコイルが形成されていることから、このコイルに通電してジュール熱を発生させ、このジュール熱によって熱硬化性接着剤の液状化ならびに熱硬化を実施させるようにしても良い。
或いは、キャップ本体31を通じて電磁波を端末部xに当てて電磁誘導加熱によって当該端末部xを加熱し、熱硬化性接着剤の液状化ならびに熱硬化を実施させるようにしても良い。
このように、本実施形態においては、有底筒状のキャップ本体を端末部に外嵌させることで、絶縁被覆導体の端末部における導体露出部分を確実に被覆させることができワニス等を用いて絶縁被覆を行っていた従来の方法に比べて端末部の被覆を行うための作業を簡略化させうる。
さらに、本実施形態においては、前記端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されていることから端末部に一旦外嵌させたキャップ本体が外れて脱落することを防止でき、しかも、本実施形態においては熱硬化性接着剤が用いられることから、コイルに通電がされて接続された端末部において発熱が生じたとしても接着力の低下が生じることを防止することができる。
さらに、本実施形態においては、前記端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されていることから端末部に一旦外嵌させたキャップ本体が外れて脱落することを防止でき、しかも、本実施形態においては熱硬化性接着剤が用いられることから、コイルに通電がされて接続された端末部において発熱が生じたとしても接着力の低下が生じることを防止することができる。
また、本実施形態においては、複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成している端末キャップを用いるため、導体セグメント型ステータ製造時において一度の操作で複数の接続済の端末部に前記キャップ本体を外嵌させることができ、導体セグメント型ステータの製造に要する手間の削減を図ることができる。
なお、本実施形態においては、4つのキャップ本体を連結させた端末キャップでステータコアの円周方向に並んだ4つの端末部を被覆する場合を例示しているが、連結するキャップ本体の数は、2個や3個であっても良く、5個以上であってもよい。
また、本実施形態の端末キャップは、ステータコアの円周方向に並んだ端末部に対してのみ適用しうるものではなく、ステータコアの内外方向(径方向)に並んだ複数の端末部にキャップ本体を外嵌させるようにして用いることもできる。
さらに、本発明の端末キャップは、その用途が導体セグメント型ステータコア製造方法に限定されるものではない。
例えば、以下に示すような態様で本発明の端末キャップを用いることができる。
また、本実施形態の端末キャップは、ステータコアの円周方向に並んだ端末部に対してのみ適用しうるものではなく、ステータコアの内外方向(径方向)に並んだ複数の端末部にキャップ本体を外嵌させるようにして用いることもできる。
さらに、本発明の端末キャップは、その用途が導体セグメント型ステータコア製造方法に限定されるものではない。
例えば、以下に示すような態様で本発明の端末キャップを用いることができる。
(第二実施形態)
本発明の第二の実施形態について、図4を参照しつつ説明する。
本実施形態の端末キャップは、接着剤が内部に収容された有底筒形のキャップ本体が複数連結一体化されてキャップ本体連結体が形成されている点において第一実施形態の端末キャップと共通している。
また、本実施形態の端末キャップは、端末部を挿入させる方向を共通させて一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように形成されている点においても第一実施形態の端末キャップと共通している。
本発明の第二の実施形態について、図4を参照しつつ説明する。
本実施形態の端末キャップは、接着剤が内部に収容された有底筒形のキャップ本体が複数連結一体化されてキャップ本体連結体が形成されている点において第一実施形態の端末キャップと共通している。
また、本実施形態の端末キャップは、端末部を挿入させる方向を共通させて一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように形成されている点においても第一実施形態の端末キャップと共通している。
一方で、本実施形態の端末キャップ30は、板状の連結部を有しておらず、キャップ本体31どうしが直接連結されてキャップ本体連結体30aを形成している点において第一実施形態の端末キャップとは相違している。
また、本実施形態の端末キャップ30は、3芯のVVFケーブル(ポリ塩化ビニル樹脂絶縁被覆ポリ塩化ビニル樹脂シース平型電線)においてシースで一纏りにされている3本の絶縁被覆導体(芯線)の端末部に前記キャップ本体31を被覆させるべく用いられる点において第一実施形態の端末キャップとは用途を異ならせている。
そして、本実施形態の端末キャップ30は、VVFケーブル100の端末部において絶縁被覆が除去されて口出しされた導体110xによって破壊可能な仕切材34によってキャップ本体31の内部が仕切られている点においても第一実施形態の端末キャップとは相違している。
また、本実施形態の端末キャップ30は、3芯のVVFケーブル(ポリ塩化ビニル樹脂絶縁被覆ポリ塩化ビニル樹脂シース平型電線)においてシースで一纏りにされている3本の絶縁被覆導体(芯線)の端末部に前記キャップ本体31を被覆させるべく用いられる点において第一実施形態の端末キャップとは用途を異ならせている。
そして、本実施形態の端末キャップ30は、VVFケーブル100の端末部において絶縁被覆が除去されて口出しされた導体110xによって破壊可能な仕切材34によってキャップ本体31の内部が仕切られている点においても第一実施形態の端末キャップとは相違している。
本実施形態においては、この仕切材34を設けているために、前記接着剤33として常温において流動性に優れた粉末状の接着剤や液状の接着剤などを用いてもこれらの接着剤を前記仕切材34よりも底部側の空間に収容させることでキャップ本体31の開口部31aから前記接着剤33が外部にこぼれ出ることを防止することができる。
なお、当該仕切材34は、例えば、樹脂やゴム等からなる薄手のフィルム材によって形成させることができ、導体110xによってより確実に破壊可能にするために、図4に示すようにハーフカット等による脆弱部34aを形成させることが好ましい。
このような端末キャップ30を用いてVVFケーブル100の端末部に被覆を施すには、例えば、図4(c)に示すように、VVFケーブル100の3本の芯線110に対して先端部の絶縁被覆を取り除いて導体110aを露出させ、この3本の導体110aで前記仕切材34を突き刺すようにして端末部をキャップ本体31に挿入させるようにすればよい。
この第二実施形態においても、有底筒状のキャップ本体を端末部に外嵌させることで、絶縁被覆導体の端末部における導体露出部分を確実に被覆させることができる。
また、一度の操作で複数の端末部に前記キャップ本体を外嵌させることができ、接着剤によって端末キャップの脱落防止が図られる点においても第一実施形態と同じである。
また、一度の操作で複数の端末部に前記キャップ本体を外嵌させることができ、接着剤によって端末キャップの脱落防止が図られる点においても第一実施形態と同じである。
さらに、端末キャップに関して従来公知の技術事項を参照するなどして上記例示以外に種々の変更を加え得る点に関しても第一実施形態と共通している。
なお、本実施形態の端末キャップは、これらの例示以外にも種々変更を加えて種々の使用方法で利用可能であることは説明するまでもなく当然の事柄である。
なお、本実施形態の端末キャップは、これらの例示以外にも種々変更を加えて種々の使用方法で利用可能であることは説明するまでもなく当然の事柄である。
10:導体セグメント、20:ステータコア、21:スロット、30:端末キャップ、31:キャップ本体、33:接着剤
Claims (3)
- 導体が露出している絶縁被覆電線の端末部に前記導体を覆うように外嵌させて用いられ、前記端末部が収容される有底筒形のキャップ本体が備えられている端末キャップであって、
前記端末部を収容させた後、該端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させ得るように接着剤が前記キャップ本体の内部に収容されており、一度の操作で複数のキャップ本体を複数の前記端末部に接着固定させうるように複数のキャップ本体が連結一体化されたキャップ本体連結体が備えられているとともに複数の前記キャップ本体が前記端末部を挿入させる方向を共通させて前記キャップ本体連結体を構成していることを特徴とする端末キャップ。 - 前記接着剤が、常温固体の熱硬化性接着剤であり、且つ、加熱されることによって一旦液状となった後に熱硬化して固体となる熱硬化性接着剤である請求項1記載の端末キャップ。
- 2本の脚部と該脚部の一端側を接続する頭部とを有するU字状の導体セグメントとステータコアとを用い、該ステータコアの軸方向に貫通し円周方向に隔設された複数のスロットに複数の前記導体セグメントを収容させる導体取付工程を実施し、該導体取付工程において前記導体セグメントの端末部を前記ステータコアの一方の端面よりも軸方向外側に突出させるとともに前記頭部を前記ステータコアの他方の端面よりも軸方向外側に突出させる状態とし、該導体取付工程後に、異なる導体セグメントの前記端末部どうしを溶接することによって前記導体セグメントどうしを電気的に接続させる導体接続工程を実施する導体セグメント型ステータ製造方法であって、
前記導体接続工程での前記溶接によって形成された複数の接続済の端末部を、請求項1又は2記載の端末キャップを用いて被覆する端末部被覆工程をさらに実施し、該端末部被覆工程では、前記端末キャップに設けられた複数のキャップ本体を一度の操作で複数の接続済の端末部に外嵌させるとともに前記キャップ本体の内部に収容させた接着剤によって前記接続済の端末部に前記キャップ本体の内面を接着固定させることを特徴とする導体セグメント型ステータ製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012073712A JP2013207912A (ja) | 2012-03-28 | 2012-03-28 | 端末キャップ、及び、導体セグメント型ステータ製造方法 |
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ID=49526517
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2012
- 2012-03-28 JP JP2012073712A patent/JP2013207912A/ja active Pending
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