JP2013207511A - 表面実装型圧電発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 小型化に対応させながら、輻射ノイズの悪影響を受けにくい電気的特性の優れたより信頼性の高い表面実装型圧電発振器を提供する。
【解決手段】 絶縁性のベース1と、集積回路素子2と、平面視矩形状の圧電振動素子3とがあり、前記ベースの収納部の一短辺側に圧電振動素子用の内部端子パッド、前記ベースの収納部の他短辺側に交流出力用とグランド用の内部端子パッドとが形成されており、前記圧電振動素子は、当該圧電振動素子の表裏主面に形成され、圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差した一対の帯状電極とこの先端部に形成され圧電振動素子の一短辺側に形成された一対の接続電極とを有し、前記帯状電極のうち交流出力用の内部端子パッドに近接する方向に延出される帯状電極は、圧電振動素子の主面のうち前記ベースの内底面から離隔する上主面側に形成した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、絶縁性のベース上に圧電振動素子と集積回路素子が実装された表面実装型圧電発振器に関するものであって、特に表面実装型圧電発振器のパッケージ構造を改善するものである。
水晶振動板等の圧電振動素子を用いた圧電発振器は、安定して精度の高い発振周波数を得ることができるため、電子機器等の基準周波数源として多種の分野で使用されている。表面実装型圧電発振器では、特許文献1にも示すように、絶縁性のベースとしてセラミック多層基板を用い、当該ベースの収納部に発振回路用の集積回路素子を配置するとともに、当該集積回路素子の上方に水晶振動板を支持固定し、蓋により気密封止を行ったものである。このような構成はC−MOS等のインバータ増幅器(発振用増幅器)を内蔵したワンチップの集積回路素子のカスタム化により比較的部品点数が少なく、シンプルな構成であり、低コスト化に寄与している。
特開2001−291742号公報
しかしながら、表面実装型圧電発振器の小型化に伴い、集積回路素子の出力パッドと接続されるベースの出力部(出力用内部端子パッドから出力用配線パターン等)を流れる交流や高周波信号が不要な輻射(輻射ノイズ)を発生させ、この不要な輻射(輻射ノイズ)が圧電発振器として悪影響を受けやすくなっている。特に、圧電発振器では、前記出力部を流れる信号の周波数と、圧電振動素子の電極部(励振電極や引出電極、接続電極等)を流れる信号の周波数とが同じ場合であっても、位相がズレてしまい、さらに信号波形が違うために電位差が生じている。このためこれらの相違点から前記ベースの出力部と圧電振動素子の電極部接続部との相互作用による不具合を起こすことがあった。一般的に前記圧電振動素子用の接続部では正弦波であるのに対して前記出力部では矩形波となっているので、主振動以外にも高周波ノイズ成分(輻射ノイズ)が含まれている。この高周波ノイズ成分は圧電発振器としての周波数が高くなるほど電磁波として輻射されやすくなり、発信源となる圧電振動素子の振動周波数信号に悪影響を与える。また、圧電振動素子が小型化されると、励振するための電極形成領域にも様々な制約が加わるとともに、励振電極の形成位置がばらついた場合にもその電気的特性のばらつきも無視できないようになっている。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、小型化に対応させながら、輻射ノイズの悪影響を受けにくい電気的特性の優れたより信頼性の高い表面実装型圧電発振器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の特許請求項1に示すように、収納部が構成され、収納部に複数の内部端子パッドが形成された平面視矩形状の絶縁性のベースと、前記ベースの内部端子パッドの一部と電気的に接続されるパッドを有する集積回路素子と、前記集積回路素子と同じ収納部に収納されるとともに前記集積回路素子の上部に配置され、前記ベースの内部端子パッドの他の一部と電気的に接続される接続電極を有した平面視矩形状の圧電振動素子とを有する表面実装型圧電発振器であって、前記ベースの収納部には、前記ベースの一短辺側に前記圧電振動素子の接続電極と接合される圧電振動素子用の内部端子パッドを形成し、前記ベースの一短辺に対向する他短辺側に交流出力用の内部端子パッドとグランド用の内部端子パッドとが形成されており、前記圧電振動素子は、当該圧電振動素子の表裏主面に形成された一対の帯状電極と、当該帯状電極の先端部に形成され圧電振動素子の一短辺側に形成された一対の接続電極とを有し、前記一対の帯状電極は、前記圧電振動素子の一短辺側の異なる端部領域から前記圧電振動素子の一短辺に対向する他短辺側に向かって延出しており、延出途中の圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差した状態で形成しており、前記帯状電極のうちの圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差する領域を励振領域とし、これ以外を引出領域として構成しており、前記帯状電極のうち励振領域とその近傍領域の幅寸法を同一幅として形成しており、前記帯状電極のうち交流出力用の内部端子パッドに近接する方向に延出される帯状電極は、圧電振動素子の主面のうち前記ベースの内底面から離隔する上主面側に形成した。
上記構成により、前記一対の帯状電極は、前記圧電振動素子の一短辺側の異なる端部領域から前記圧電振動素子の一短辺に対向する他短辺側に向かって延出しており、延出途中の圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差した状態で形成しており、前記帯状電極のうちの圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差する領域を励振領域とし、これ以外を引出領域として構成しており、前記帯状電極のうち励振領域とその近傍領域の幅寸法を同一幅として形成しているので、前記圧電振動素子の表裏主面の帯状電極は位置ずれなどが生じても、お互いに交差する対向電極(励振領域)の面積が一定となり、電極間の容量(等価並列容量)ばらつきを生じない構成とすることができる。このため小型化された圧電振動素子の電極形状として好ましい形態となる。
また、前記帯状電極のうち交流出力用の内部端子パッドに近接する方向に延出される帯状電極は、圧電振動素子の主面のうち前記ベースの内底面から離隔する上主面側に形成しているので、交流出力用の内部端子パッドとこれに近接する帯状電極のギャップを離すことができる。このため、前記交流出力用の内部端子パッドを流れる交流や高周波信号が不要な輻射(輻射ノイズ)を発生しても、より悪影響の受けやすい前記圧電振動素子の帯状電極へ届くことが抑制される。つまり交流出力用の内部端子パッドから発生する不要輻射(輻射ノイズ)の影響が圧電振動素子に及ぶのを抑制することが可能となる。特に、圧電発振器では、前記交流出力用の内部端子パッドを流れる信号の周波数と、圧電振動素子の電極部に流れる信号の周波数とが同じ場合であっても、位相がズレてしまい、さらに信号波形が違うために電位差が生じているので、これらの相違点から前記交流出力用の内部端子パッドと前記圧電振動素子の電極部との相互作用による不具合を起こす原因となることがあった。これに対して、本発明によれば、前記圧電振動素子の電極部と前記交流出力用の内部端子パッドとの相互作用による不具合を抑えることが可能となる。
以上のように、本発明は、小型化に対応させながら、輻射ノイズの悪影響を受けにくい電気的特性の優れたより信頼性の高い表面実装型圧電発振器を提供することを目的とする。
本発明の実施例を示した封止前の表面実装型圧電発振器の平面図である。 図1のA−A線に沿った封止後の表面実装型圧電発振器の断面図である。 図1の集積回路素子を搭載し圧電振動素子を搭載する前のベースの平面図である。 図1の圧電振動素子の平面図である。 圧電振動素子の変形例を示す平面図である。
以下、本発明による好ましい実施形態につきセラミック多層基板のベースを用いた表面実装型水晶発振器(表面実装型圧電発振器)を例にとり図面とともに説明する。図1乃至図4は本発明の実施例を示し、図1は本発明の実施例を示した封止前の表面実装型圧電発振器の平面図であり、図2は図1のA−A線に沿った断面図であり、図3は図1の集積回路素子を搭載し圧電振動素子を搭載する前のベースの平面図であり、図4は図1の圧電振動素子の平面図である。図5は圧電振動素子の変形例を示す平面図である。
表面実装型水晶発振器6は、上部のみが開口した凹部を有する絶縁性のセラミック多層基板からなるベース1と、ベース1の凹部の内底面111に収納される集積回路素子2と、同じくベース1の凹部の集積回路素子の上部に収納される圧電振動素子3と、ベースの開口部に接合される蓋4とからなる。この表面実装型水晶発振器では、ベース1と蓋4とが後述する封止材5を用いて加熱溶融接合されて気密封止され、表面実装型水晶発振器6が構成されている。
セラミック多層基板のベース1は全体として直方体で、最下層であるアルミナ等の絶縁性のセラミック材料からなる平面視矩形状の一枚板の底部11と、この底部11上に積層した下部中間層のセラミック材料の平面視枠形状の堤部12と、この底部12上に積層した上部中間層のセラミック材料の平面視枠形状の堤部13と、最上層のセラミック材料の平面視枠形状の堤部14とから構成され、平面視矩形状で断面視凹形の収納部10を有する箱状体に形成されている。収納部10の周囲には堤部(側壁部)12,13,14が形成されており、堤部14の上面(端面)は平坦に形成されている。収納部10は平面視矩形状であり第1の収納部10a(下部収納部)と第2の収納部10b(上部収納部)からなり、それぞれ集積回路素子2と圧電振動素子3が収納される。なお、セラミック多層基板として本形態のように4層構造のベースに限定されるものではなく、ベースの収納部の構造に応じて単層や2層や3層の構成でもよく、5層以上で構成してもよい。
セラミック多層基板のベース1の最上層である堤部14の上面(端面)は平坦であり、後述する蓋4との接合領域(金属膜)14aである。この接合領域14aは、タングステンあるいはモリブデン等のメタライズ材料からなるメタライズ層と、このメタライズ層に積層されたニッケル層と、このニッケル層に積層された金層とから構成される。タングステンあるいはモリブデンは厚膜印刷技術を活用してメタライズ技術によりセラミック焼成時に一体的に形成され、メタライズ層上にニッケル層、金層の順でメッキ形成される。
ベース1の外周壁の四隅には上下方向に伸長する複数のキャスタレーションC1,C2,C3,C4が形成されている。当該キャスタレーションはベースの外周壁に対して円弧状の切り欠きが上下方向に形成された構成である。なお、接合領域14aはベースの堤部12,13,14を上下に貫通接続する導電ビアV2やキャスタレーションC2上部に形成された図示しない配線パターンのいずれか少なくとも一方により、ベース底面側に形成された図示しない搭載用外部端子パッドに電気的に導出されている。当該搭載用外部端子パッドをアース接続することにより、後述する金属製の蓋が接合領域14a、導電ビアやキャスタレーション上部の配線パターン等を介して接地され、表面実装型水晶発振器の電磁気的なシールド効果を得ることができる。
ベース1の内部において、下方面には前記堤部(側壁部)12,13により構成され、集積回路素子2を収納する平面視略矩形状の第1の収納部10aが形成されている。第1の収納部10aは、前記堤部(側壁部)12により構成された集積回路素子の本体を収納する部分(内底面111)と、前記堤部(側壁部)13により構成されるとともに一部の堤部(側壁部)12の上面部が露出した下中段部121に接続される集積回路素子のワイヤを収納する部分とから構成されている。また第1の収納部10aの上方には前記堤部(側壁部)14により構成された第2の収納部10bが形成されている。第2の収納部10bは、前記堤部(側壁部)13の一部の上面部が露出して上中段部131として構成された後述する圧電振動素子の端部を保持する保持台10cと、同じ上中段部として構成され第1の収納部10aを介して保持台10cと対向位置する枕部10dが形成されている。
セラミック多層基板のベース1の堤部(側壁部)12の上面(前記第1の収納部10aの下中段部121)には、後述する集積回路素子2と接続される複数の矩形状の内部端子パッドNTとこれらを延出する配線パターンHが並んで形成されている。具体的には図3に示すように、セラミック多層基板のベース1の堤部(側壁部)12の上面(前記第1の収納部10aの下中段部121)の内部端子パッドNTとして、後述する圧電振動素子3と電気的に接続されかつ集積回路素子2の第1パッド21,22と接続される2つの第1内部端子パッドNT1,NT2と、後述する集積回路素子2の第2パッド23,24と接続される2つの第2内部端子パッドNT3,NT4と、後述する集積回路素子2の第3パッド25,26と接続される2つの第3内部端子パッドNT5,NT6とが形成されている。また後述する集積回路素子2の交流出力である第2パッド23と接続される第2内部端子パッドNT3(交流出力用の内部端子パッド)と、集積回路素子2のアースである第2パッド24と接続される第2内部端子パッドNT4(グランド用の内部端子パッド)については、第1の収納部10aのうちベース1の一短辺側101に対向する他短辺側102に形成されている。セラミック多層基板のベース1の堤部(側壁部)12の上面(前記第1の収納部10aの下中段部121)の配線パターンHとして、第1内部端子パッドNT1,NT2をそれぞれ延出する第1配線パターンH1,H2と、第2内部端子パッドNT3,NT4をそれぞれ延出する第2配線パターンH3,H4と、第3内部端子パッドNT5,NT6をそれぞれ延出する第3配線パターンH5,H6とが形成されている。
セラミック多層基板のベース1の最下層である底部11の下面には、外部部品や外部機器と接続される複数の搭載用外部端子パッドが形成されている。またこれらの各搭載用外部端子パッドは図示しない導電ビアやキャスタレーション上部に形成された図示しない配線パターンのいずれか少なくとも一方により、第1の収納部10aの下中段部121に形成された各々の配線パターンHの一つに電気的に導出されている。なお、搭載用外部端子パッドの一部は、後述する集積回路素子2の交流出力と接続される第2内部端子パッドNT3(交流出力用の内部端子パッド)と接続され、最終的に交流出力外部端子として構成されている。
セラミック多層基板のベース1の堤部(側壁部)13の上面(前記第2の収納部10bの上中段部131)には、後述する圧電振動素子3の端部を保持搭載する保持台10cが形成されており、その上面には後述する圧電振動素子3の帯状電極と接続される第4内部端子パッドNT7,NT8が形成されている。より具体的には、後述する圧電振動素子3の一方の帯状電極31と接続される第4内部端子パッドNT7は、第1配線パターンH1と堤部13を貫通接続する図示しない導電ビアにより電気的に導出されているとともに、後述する圧電振動素子3の他方の帯状電極32と接続される第2内部端子パッドNT8は、第1配線パターンH2と堤部13を貫通接続する図示しない導電ビアにより電気的に導出されている。また後述する圧電振動素子3の各接続電極33,34と接合される第4内部端子パッドNT7,NT8(圧電振動素子用の内部端子パッド)については、第2の収納部10bのうちベース1の一短辺側101に形成されている。
以上のような構成のベース1は周知のセラミック積層技術やメタライズ技術を用いて形成され、前記各内部端子パッド、搭載用外部端子パッド、および配線パターンは前述の接合領域14a形成と同様にタングステンあるいはモリブデン等によるメタライズ層の上面にニッケルメッキ層、金メッキ層の各層が形成された構成である。
第1の収納部10aに搭載される集積回路素子2は、C−MOS等のインバータ増幅器(発振用増幅器)を内蔵したワンチップの集積回路素子であり、圧電振動素子3とともに発振回路を構成する。図3に示すように、集積回路素子2のパッドは、例えば矩形状で形成されており、集積回路素子の第1辺2Aの中央付近に形成された2つの第1パッド21,22と、第1辺2Aの端部付近(対向する角部付近)に形成された2つの第3パッド25,26と、第1辺2Aに対向する第2辺2Bの端部付近(対向する角部付近)に形成された2つの第2パッド23,24とが形成されている。これらのパッドのうち第1パッド21,22は後述する圧電振動素子3の励振電極と電気的に接続され、第2パッドのうちの一方の第2パッド23は交流出力となるように構成され、他方の第2パッド24はアースとして構成されている。集積回路素子2は、例えば集積回路素子2の底面側をベース2の第1の収納部10aの内底面111とダイボンディング接合(機械的な接合)されるとともに、金等の金属ワイヤWを介して、集積回路素子2の上面側の複数のパッド21〜26とベース1に形成された内部端子パッドNT1〜NT6とを例えばワイヤボンディング接合(電気的に接合)されている。
集積回路素子2の上方には所定の間隔を持って圧電振動素子3が搭載される。圧電振動素子3は例えば平面視矩形状のATカット水晶振動板であり、その表裏面に一部交差(対向)した状態で帯状電極31,32が形成されている。帯状電極31,32は、お互いの帯状電極が交差する励振領域(励振電極)とそれ以外の引出領域(引出電極)とから構成されており、各領域の幅寸法は同一幅として帯状に一体形成されており、その端部には圧電振動素子3の上側主面と下側主面とが端面を介して共通接続する接続電極33,34が形成されている。また一対の帯状電極31,32は、圧電振動素子3の一短辺側3Aの異なる端部領域から圧電振動素子3の一短辺に対向する他短辺側3Bに向かって延出しており、延出途中の圧電振動素子3の上下主面(表裏主面)の中央部分でお互いに交差した状態で形成されている。このような電極構成により、圧電振動素子3の上下主面(表裏主面)の帯状電極31,32は位置ずれなどが生じても、お互いに交差する対向電極の面積が一定となり、電極間の容量(等価並列容量)ばらつきを生じない構成とすることができる。このため小型化された圧電振動素子3の電極形状として好ましい形態となる。
より具体的には、帯状電極31が圧電振動素子3の一短辺側3Aの角部A1から圧電振動素子3の他短辺側3Bの対角にある角部B2に向かって(角部A1と角部B2の対角線に沿って)同一幅で一条に延出して形成されるとともに、帯状電極32が圧電振動素子3の一短辺側3Aの角部A2から圧電振動素子3の他短辺側3Bの対角にある角部B1に向かって(角部A2と角部B1の対角線に沿って)同一幅で一条に延出して形成され、延出途中である圧電振動素子3の中心点付近で帯状電極31と帯状電極32の一部がお互いに交差した状態で形成されている。また圧電振動素子3の一短辺側3Aの両端部である角部A1,A2には、一対の接続電極33,34が形成され、帯状電極31,32と一体的に形成されている。これらの電極は、例えば、クロムまたはニッケルの下地電極層と、銀または金の中間電極層と、クロムまたはニッケルの上部電極層とから構成された積層薄膜、クロムやニッケルの下地電極層と、銀または金の上部電極層とから構成された積層薄膜である。これら各電極は真空蒸着法やスパッタリング法等の薄膜形成手段により形成することができる。
なお、本形態の帯状電極31,32は、対角線に沿って延出されており延出途中である圧電振動素子3の中心点付近でお互いに交差した状態となり、励振領域(励振電極)と引出領域(引出電極)の全ての幅寸法を同一幅として構成しているが、図5の変形例に示すような構成でもよい。つまり、図5(a)では帯状電極31,32を圧電振動素子3の対角線に沿わない状態で圧電振動素子の他短辺側3Bの手前の位置まで延出しており、圧電振動素子の他短辺側3Bよりの位置でお互いに交差して形成している。図5(b)では帯状電極31,32のうち励振領域とその近傍領域のみを幅寸法を同一幅として形成しており、両端部ではこれらの領域より幅広に構成している。図5(c)では帯状電極31,32のうち励振領域とその近傍領域のみを幅寸法を同一幅として形成しており、端部では次第に幅が狭くなるように構成している。
圧電振動素子3とベース1との接合は、例えばペースト状であり銀フィラー等の金属微小片を含有するシリコーン系の導電樹脂接着剤(導電性接合材)Sを用いている。図1に示すように、導電性樹脂接着剤Sは、前記第4内部端子パッドNT7、および第4内部端子パッドNT8の上面に塗布されるとともに、導電性樹脂接着剤Sを圧電振動素子3と保持台10cの間に介在させ硬化させることで、お互いを電気的機械的に接合している。以上により、ベース1の第1の収納部10a(内底面111や下中段部121の上面に形成された内部端子パッドNTと配線パターンH、集積回路素子2、金属ワイヤWなど)から圧電振動素子3の一端部の隙間を設けながら、圧電振動素子3の対向する他端部を前記ベースの保持台10cに接合して、ベース1の第2の収納部10bの内部で片持ち保持される。
本発明では、このように搭載された圧電振動素子3の一短辺側3Aに形成され上側主面と下側主面とを側端面を介して引回した接続電極33,34を、ベース1の他短辺側102に形成された第2内部端子パッドNT3(交流出力用の内部端子パッド),第2内部端子パッドNT4(グランド用の内部端子パッド)と隔離した位置で配置するとともに、圧電振動素子3の他短辺側3Bに形成された帯状電極31,32を、ベース1の他短辺側102に形成された第2内部端子パッドNT3(交流出力用の内部端子パッド),第2内部端子パッドNT4(グランド用の内部端子パッド)と少なくとも一部が重畳した位置で配置している。またこのような配置状態で、ベース1の第2内部端子パッドNT3(交流出力用の内部端子パッド)に近接する方向に延出される帯状電極32は、圧電振動素子3の主面のうちベースの第1の収納部10a(内底面)から離隔する上主面側に位置するように形成している。
ベース1を気密封止する蓋4は、例えば、コバール等からなるコア材に金属ろう材(封止材)が形成された構成であり、この金属ろう材からなる封止材5がベース1の接合領域(金属膜)14aと接合される構成となる。金属製の蓋の平面視外形はセラミックベースの当該外形とほぼ同じであるか、若干小さい構成となっている。
収納部10に集積回路素子2と圧電振動素子3が格納されたベース1の接合領域14aに対して金属製の蓋4にて被覆し、金属製の蓋4の封止材5とベースの接合領域14aを溶融硬化させ、気密封止を行うことで表面実装型水晶発振器6の完成となる。
上記実施形態により、圧電振動素子3の表裏主面の帯状電極31,32は位置ずれなどが生じても、お互いに交差する対向電極(励振領域)の面積が一定となり、電極間の容量(等価並列容量)ばらつきを生じない構成とすることができるので、小型化された圧電振動素子3の電極形状として好ましい。特に基本波で100MHz以上の高周波向けの圧電振動素子3では、低周波向けの圧電振動素子に比べて輪郭系の不要振動の影響を受けにくくより望ましい。また、交流出力用の第2内部端子パッドNT3とこれに近接する帯状電極32のギャップを離すことができる。このため、交流出力用の第2内部端子パッドNT3を流れる交流や高周波信号が不要な輻射(輻射ノイズ)を発生しても、より悪影響の受けやすい圧電振動素子3の帯状電極32へ届くことが抑制される。つまり交流出力用の第2内部端子パッドNT3から発生する不要輻射(輻射ノイズ)の影響が圧電振動素子3に及ぶのを抑制することが可能となる。また上記実施例に開示したようなワイヤボンディング接合(電気的に接合)を用いたものでは、圧電振動素子3と交流出力用の第2内部端子パッドNT3とのギャップがより近接配置されることが多く、またこれらに接続される金属ワイヤW自体も圧電振動素子に近接するため、このような悪影響を受けやすくなるが、これらを改善するうえでさらに望ましいものとなる。特に、圧電発振器では、交流出力用の第2内部端子パッドNT3を流れる信号の周波数と、圧電振動素子3の電極部に流れる信号の周波数とが同じ場合であっても、位相がズレてしまい、さらに信号波形が違うために電位差が生じているので、これらの相違点から交流出力用の第2内部端子パッドNT3と圧電振動素子3の電極部との相互作用による不具合を起こす原因となることがあるが、本発明によれば、このような不具合を抑えることが可能となる。以上のように、本発明は、小型化に対応させながら、輻射ノイズの悪影響を受けにくい電気的特性の優れたより信頼性の高い表面実装型圧電発振器を提供することができる。
なお、本発明の実施形態では、導電性接合材として、シリコーン系の導電樹脂接着剤を例にしているが、他の導電性樹脂接着剤でもよく、金属バンプや金属メッキバンプのバンプ材、ろう材等を用いてもよい。また、集積回路素子とベースとの電気的接続構成は、ワイヤバンプを用いた構成に限らず、金属バンプを用いたフリップチップボンディング構成であってもよい。また、金属ろう材による封止を例にしたが、これに限定されるものではなく、シーム封止、ビーム封止(例えば、レーザビーム、電子ビーム)やガラス封止等でも適用することができる。
なお、本発明は、その思想または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、表面実装型圧電振動発振器に適用できる。
1、7 ベース
2 集積回路素子
3 圧電振動素子
4 蓋
5 封止材
6、8 表面実装型水晶発振器
S 導電樹脂接着剤(導電性接合材)
W 金属ワイヤ

Claims (1)

  1. 収納部が構成され、収納部に複数の内部端子パッドが形成された平面視矩形状の絶縁性のベースと、前記ベースの内部端子パッドの一部と電気的に接続されるパッドを有する集積回路素子と、前記集積回路素子と同じ収納部に収納されるとともに前記集積回路素子の上部に配置され、前記ベースの内部端子パッドの他の一部と電気的に接続される接続電極を有した平面視矩形状の圧電振動素子とを有する表面実装型圧電発振器であって、
    前記ベースの収納部には、前記ベースの一短辺側に前記圧電振動素子の接続電極と接合される圧電振動素子用の内部端子パッドを形成し、前記ベースの一短辺に対向する他短辺側に交流出力用の内部端子パッドとグランド用の内部端子パッドとが形成されており、
    前記圧電振動素子は、当該圧電振動素子の表裏主面に形成された一対の帯状電極と、当該帯状電極の先端部に形成され圧電振動素子の一短辺側に形成された一対の接続電極とを有し、
    前記一対の帯状電極は、前記圧電振動素子の一短辺側の異なる端部領域から前記圧電振動素子の一短辺に対向する他短辺側に向かって延出しており、延出途中の圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差した状態で形成しており、
    前記帯状電極のうちの圧電振動素子の表裏主面の一部でお互いに交差する領域を励振領域とし、これ以外を引出領域として構成しており、
    前記帯状電極のうち励振領域とその近傍領域の幅寸法を同一幅として形成しており、
    前記帯状電極のうち交流出力用の内部端子パッドに近接する方向に延出される帯状電極は、圧電振動素子の主面のうち前記ベースの内底面から離隔する上主面側に形成したことを特徴とする表面実装型圧電発振器。
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