JP2013206937A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】貫通孔が設けられた絶縁板の貫通孔内をめっき導体で充填するとともに絶縁板の上下面にめっき導体から成る配線導体を備えた配線基板において、絶縁板の両主面で安定した厚みの配線導体を有する配線基板を提供すること。
【解決手段】第1の主面S1と第1の主面S1の反対側の第2の主面S2とを有するとともに第1の主面S1と第2の主面S2との間を第1の主面S1側から第2の主面S2側に向けて径が小さくなるテーパー形状で貫通する複数の貫通孔7を有する絶縁板1と、セミアディティブ法により被着され、貫通孔7内を充填するとともに第1の主面S1および第2の主面S2に延在する配線導体4とを有する配線基板10であって、配線導体4は、第1の主面S1において、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、第2の主面S2において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線基板およびその製造方法に関するものである。
従来、配線基板として、絶縁板に例えばテーパー状の複数の貫通孔を設け、これらの貫通孔内をめっき導体で充填するとともに絶縁板の上下面に同じめっき導体から成る配線導体をサブトラクティブ法により形成した配線基板が知られている。
しかしながら、このような配線基板では、貫通孔内を充填するめっき導体と絶縁板の上下面のめっき導体とが同じめっき導体から成るため、貫通孔内を十分に充填するだけのめっき導体を形成しようとすると絶縁板の上下面にも例えば厚みが40μm程度の厚いめっき導体が形成されてしまう。このように絶縁板の上下面に形成されるめっき導体の厚みが40μm程度と厚いと、これらのめっき導体層をサブトラクティブ法によりエッチングして形成される配線導体の幅および間隔としては、配線導体の幅で50μm程度、配線導体同士の間隔で60μm程度が限界となり、それ以上に細い幅および狭い間隔の配線導体をサブトラクティブ法で形成することは困難である。したがって、このような従来の配線基板においては、例えば配線導体の幅および間隔が30μm以下の高密度配線を有する薄型の配線基板を得ることはできなかった。
そこで、本願出願人は、特願2010−185803において、上下面を有する絶縁板にその上下面間を貫通する貫通孔を設け、次に少なくとも貫通孔内およびその周囲の上下面に貫通孔を充填する第1のめっき導体を被着させ、次に第1のめっき導体をエッチングして上下面の第1のめっき導体を除去するとともに、少なくとも貫通孔の上下方向の中央部を充填するように第1のめっき導体を残し、次に貫通孔内の第1のめっき導体よりも外側の部分を充填するとともに上下面で配線導体を形成する第2のめっき導体をセミアディティブ法により形成する配線基板の製造方法を提案した。
しかしながら、この特願2010−185803において提案した方法によると、貫通孔内およびその周囲の絶縁板の上下面に、貫通孔を充填する第1のめっき導体を被着させた後、この第1のめっき導体を一旦エッチングして絶縁板上下面の第1のめっき導体を除去するとともに貫通孔の上下方向の中央部に第1のめっき導体を残し、その上から第2のめっき導体をセミアディティブ法により再度被着させるので、工程が煩雑になるという問題があった。
そこで、本発明者は、第1のめっき導体を被着させる工程を省くとともに、セミアディティブ法における電解めっき工程において、貫通孔に対する充填性の良好なめっき液を用いるとともに電流密度を高くしてめっきを行なうことにより、一回の電解めっきにより貫通孔内を充填するとともに絶縁板の上下面に配線導体用のめっき導体を被着させることを試みた。
しかしながら、貫通孔に対する充填性の良好なめっき液を用いるとともに電流密度を高くしてめっきを行なうと、絶縁板の上下面に被着される配線導体用のめっき導体の厚みに大きなバラツキが発生して、絶縁板の上下面に所定厚みの配線導体を安定して形成することが困難であった。そこで、本発明者は、鋭意研究の結果、貫通孔がテーパー状である場合、絶縁基板の上下面において貫通孔の開口径が大きな側で配線基板用のめっき導体の厚みバラツキが大きくなりやすいこと、およびグランドや電源用のベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の信号用の細い帯状の配線パターンとが混在する場合、これらのベタ状の配線パターンと帯状の配線パターンとでめっき導体の厚みバラツキが大きくなりやすいことを突き止め、本発明を案出するに至った。
特開2002−43752号公報 特開2012−44081号公報
本発明は、貫通孔が設けられた絶縁板の貫通孔内をめっき導体で充填するとともに絶縁板の上下面にめっき導体から成る配線導体を備えた配線基板において、安定した厚みの配線導体を有する配線基板を提供することを目的とするものである。
本発明の配線基板は、第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有するとともに前記第1の主面と前記第2の主面との間を、前記第1の主面側から前記第2の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状で貫通する複数の貫通孔を有する絶縁板と、セミアディティブ法により被着されており、前記貫通孔内を充填するとともに前記第1の主面および前記第2の主面に延在する配線導体とを有する配線基板であって、前記配線導体は、前記第1の主面において、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、前記第2の主面において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むことを特徴とするものである。
また、本発明の配線基板の製造方法は、第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有する絶縁板に、前記第1の主面と前記第2の主面との間を貫通する複数の貫通孔を、前記第1の主面側から前記第2の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状となるように形成する工程と、前記貫通孔を充填するとともに前記第1の主面および前記第2の主面に延在する配線導体をセミアディティブ法により形成する工程と、を行なう配線基板の製造方法であって、前記配線導体は、前記第1の主面において、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、前記第2の主面において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むことを特徴とするものである。
本発明の配線基板によれば、配線導体用のめっき導体の厚みバラツキが大きくなりやすいテーパー形状の貫通孔の径が大きな側の第1の主面における配線導体を幅が60μm以下の配線パターンを含まないものとし、反対側の第2の主面における配線導体をベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むものとしたことから、第1の主面において貫通孔の径が大きいことに起因する配線導体の厚みバラツキを、第1の主面側の配線導体を幅が60μm以下の配線パターンを含まないものとすることにより相殺し、第2の主面においては、第2の主面側の配線導体をベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとが混在するものとすることに起因する配線導体の厚みバラツキを貫通孔の径を小さくすることにより相殺し、その結果、第1および第2の主面における配線導体の厚みバラツキを小さいものとすることができる。
また、本発明の配線基板の製造方法によれば、絶縁板の第1の主面側から第2の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状となるように貫通孔を形成した後、第1の主面に幅が60μm以下の配線パターンを含まない配線導体を形成するとともに、反対側の第2の主面にベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含む配線導体を形成したことから、第1の主面において貫通孔の径が大きいことに起因する配線導体の厚みバラツキを、第1の主面側の配線導体を幅が60μm以下の配線パターンを含まないものとすることにより相殺し、第2の主面においては、第2の主面側の配線導体をベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとが混在するものとすることに起因する配線導体の厚みバラツキを貫通孔の径を小さくすることにより相殺し、その結果、第1および第2の主面における配線導体の厚みバラツキを小さいものとすることができる。
図1は、本発明の配線基板の実施形態の一例を示す概略断面図である。 図2(a)〜(d)は、図1に示す配線基板を本発明の製造方法にしたがって製造する方法を説明するための工程毎の概略断面図である。 図3(e)〜(h)は、図1に示す配線基板を本発明の製造方法にしたがって製造する方法を説明するための工程毎の概略断面図である。
次に、本発明の配線基板の実施形態の一例を図1を基に説明する。図1において、1は絶縁板、2は絶縁層、3は絶縁基板、4,5は配線導体、6はソルダーレジスト層である。
図1に示すように、本例の配線基板10は、絶縁板1の第1の主面S1および第2の主面S2に絶縁層2が積層された絶縁基板3の上面から下面にかけて配線導体4,5が配設されており、さらにその上下面にソルダーレジスト層6が被着されている。
絶縁板1は、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させた電気絶縁材料から成る。絶縁板1の厚みは40〜200μm程度である。
絶縁板1には、第1の主面S1その反対側の第2の主面S2にかけて貫通する複数の貫通孔7が形成されている。貫通孔7は、その径が第1の主面S1から第2の主面S2に向けて小さくなるテーパー形状であり、第1の主面S1におけるの開口径が80〜100μm程度、第2の主面S2における開口径が30〜60μm程度である。第1の主面S1側の開口径と第2の主面S2側の開口径との差は20〜50μm程度が好ましい。
絶縁板1の貫通孔7内および両主面S1,S2には、貫通孔7内を充填するようにしてセミアディティブ法により形成された銅めっきから成る配線導体4が被着形成されている。この絶縁板1の両主面S1,S2の配線導体4は、厚みが10〜25μm程度であり、第1の主面S1側にいて、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、第2の主面S2側において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むように形成されている。具体的には、第1の主面S1側における配線導体4は、グランドや電源用のベタ状の配線パターンと、貫通孔7を覆う幅が60μmを超える接続用の配線パターンとにより構成されており、第2の主面S2側における配線導体4は、グランドや電源用のベタ状の配線パターンと、貫通孔7を覆う幅が60μmを超える接続用の配線パターンと、幅が50μm以下の信号用の配線パターンとにより構成されている。このような構成とするには、幅が50μm以下の配線を必要とする信号用の配線パターンを第2の主面S2上で引き回して展開し、それを貫通孔7に充填された配線導体4を介して第1の主面S1に設けた幅が60μm以上の接続用の配線パターンに接続するようにすればよい。
本発明の配線基板10においては、このように貫通孔7の径が絶縁板1の第1の主面S1側から第2の主面S2側に向けて小さくなるテーパー形状であるとともに、第1の主面における配線導体4を幅が60μm以下の配線パターンを含まないものとし、反対側の第2の主面における配線導体4をベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むものとしたことが重要である。これにより、絶縁板1の第1の主面S1において貫通孔7の径が大きいことに起因する配線導体4の厚みバラツキを、第1の主面S1側の配線導体4を幅が60μm以下の配線パターンを含まないものとすることにより相殺し、第2の主面においては、第2の主面側の配線導体をベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとが混在するものとすることに起因する配線導体4の厚みバラツキを貫通孔7の径を小さくすることにより相殺し、その結果、絶縁板1の両主面S1,S2における配線導体4の厚みバラツキを平均化して小さいものとすることができる。
絶縁層2は、絶縁板1と同様なガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて硬化させた電気絶縁材料から成る。あるいは、ガラスクロスを用いずに、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂に酸化ケイ素粉末等の絶縁フィラーを分散させて硬化させた電気絶縁材料から成る。絶縁層2の厚みは、20〜60μm程度である。
絶縁層2には、絶縁板1の両主面S1,S2に被着された配線導体4を底面とする複数の貫通孔8が形成されている。貫通孔8は、その径が絶縁基板3の外側から内側に向けて小さくなるテーパー形状であり、絶縁基板3の外側の開口径が80〜100μm程度、内側の開口径が30〜60μm程度である。
絶縁層2の貫通孔8内および絶縁板1と反対側の表面には、貫通孔8内を充填するようにしてセミアディティブ法により形成された銅めっきから成る配線導体5が被着形成されている。この絶縁層2の表面の配線導体5は、厚みが10〜25μm程度であり、例えば第2の主面S2側における一部が半導体素子等の電子部品と接続するための電子部品接続パッド5aを形成しており、第1の主面S1側における一部が電気回路基板の配線導体に接続される外部接続パッド5bを形成している。
ソルダーレジスト層6は、アクリル変性エポキシ樹脂等の感光性を有する熱硬化性樹脂に酸化ケイ素粉末等の絶縁フィラーを分散させて硬化させた電気絶縁材料から成り、電子部品接続パッド5aや外部接続パッド5bを露出させる開口部を有している。ソルダーレジスト層6は、厚みが25〜50μm程度である。
次に、上述の配線基板10を本発明の製造方法により製造する実施形態の一例を添付の図2(a)〜(d)および図3(e)〜(h)を基に説明する。なお、これらの図2(a)〜(d)および図3(e)〜(h)では、配線基板10となる領域の一つのみを示しており、実際には大型の基板中に配線基板10となる領域が縦横の並びに多数配列されてその周りに捨て代領域を有する多数個取り基板の形態で製造される。
まず、図2(a)に示すように、第1の主面S1および第2の主面S2を有する絶縁板1を準備する。絶縁板1は、例えばガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた電気絶縁材料から成る。絶縁板1の厚みは150〜250μm程度である。このような絶縁板1は、ガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて半硬化させたプリプレグの両面に厚みが2〜18μm程度の金属箔を被着させたものを熱硬化させた後、両面の金属箔をエッチング除去することにより得られる。このとき、金属箔の絶縁板1側の面に微細な凹凸を設けておくと、絶縁板1の露出面にも微細な凹凸を形成することができ、それにより絶縁板1の上下面にめっき導体を極めて強固に被着させることができる。
次に、図2(b)に示すように、絶縁板1の第1の主面S1から第2の主面S2にかけて貫通する貫通孔7を形成する。貫通孔7は、第1の主面S1側の径D1が第2の主面S2側の径D2よりも大きくなるように形成する。具体的には、径D1を80〜100μm程度、径D2を30〜60μm程度とする。また、径D1と径D2との差は20〜50μm程度とする。このような貫通孔7を形成するためには、レーザ加工による穿孔方法を採用すればよい。レーザ加工では、貫通孔7におけるレーザの入射側の開口径が出射側の開口径よりも大きくなる。したがって、第1の主面S1の側からレーザ加工することにより、貫通孔7は第1の主面S1側の径D1が第2の主面S2側の径D2よりも大きいテーパー形状となる。貫通孔7がこのようにテーパー形状であると、貫通孔7の内部をめっき導体で良好に充填することが容易となる。なお、貫通孔7を形成した後には、デスミア処理をすることが好ましい。
次に、図2(c)に示すように、絶縁板1の両主面S1,S2および貫通孔7内壁に厚みが0.1〜1.0μm程度の薄い無電解めっき層4aを被着させる。無電解めっき層4aは、後述する電解めっき導体4bの下地金属として機能し、例えば、無電解銅めっき層が好適に用いられる。
次に、図2(d)に示すように、絶縁板1の両主面S1,S2に被着させた無電解めっき層4aの上にめっきレジストM1,M2を形成する。第1の主面S1側のめっきレジストM1は、第1の主面にS1に被着される配線導体4のパターンに対応したパターンの開口部A1を有している。す第2の主面S2側のめっきレジストM2は、第2の主面S2に被着される配線導体4のパターンに対応したパターンの開口部A2を有している。なわち、開口部A1は、幅が60μm以下の開口パターンを含まず、ベタ状の開口パターンと幅が60μmを超える開口パターンとにより構成され、開口部A2は、ベタ状の開口パターンと幅が50μm以下の開口パターンとを含むように構成されている。このようなめっきレジストM1,M2は、感光性を有するドライフィルムレジストを無電解めっき層4aが被着された両主面S1,S2上に貼着するとともに周知のフォトリソグラフィ技術を採用して開口部A1,A2を有するように露光および現像することにより形成される。
次に、図3(e)に示すように、めっきレジストM1,M2の開口部A1,A2内に露出する無電解めっき層4aの表面に配線導体4用の電解めっき導体4bを被着させる。電解めっき導体4bとしては、電解銅めっきが好適に用いられる。なお、電解めっき導体4bは、貫通孔7内を完全に充填するとともに、両主面S1、S2における厚みが10〜25μm程度となる厚みに被着する。このとき、第1の主面S1において貫通孔7の径が大きいことに起因する電解めっき導体4bの厚みバラツキを、第1の主面S1側の開口部A1を幅が60μm以下の開口パターンを含まないものとすることにより相殺し、第2の主面S2においては、開口部A2をベタ状の開口パターンと幅が50μm以下の開口パターンとが混在するものとすることに起因する電解めっき導体4bの厚みバラツキを貫通孔7の径を小さくすることにより相殺し、その結果、絶縁板1の両主面S1,S2における電解めっき導体4bの厚みバラツキを小さいものとすることができる。なお、電解めっきを行なう際の電流密度を第1の主面S1側で大きく、第2の主面S2側で小さいものとして電解めっきを行なうと、貫通孔7の第1の主面S1側を電解めっき導体4bで良好に充填することが容易となるとともに、第2の主面側における電解めっき導体4bの厚みバラツキを良好に抑制することができる。したがって、電解めっきを行なう際の電流密度を第1の主面S1側で大きく、第2の主面S2側で小さいものとして電解めっきを行なうことが好ましい。具体的には、第1の主面S1側で40〜50A/dm、第2の主面S2側で25〜35A/dmとし、第1の主面S1側が第2の主面S2側よりも10〜20A/dm大きな電流密度で電解めっきを行なうことが好ましい。
次に、図3(f)に示すように、めっきレジストM1,M2を除去する。めっきレジストM1,M2の除去は、アルカリ性のレジスト剥離液を用いてめっきレジストM1,M2を剥離することにより行なわれる。
次に、図3(g)に示すように、電解めっき導体4bから露出する無電解めっき層4aをエッチング除去する。これによって、貫通孔7を充填するとともに絶縁板1の両主面S1,S2に被着された配線導体4が形成される。このような配線導体4の形成方法は、セミアディティブ法と呼ばれるものであり、下地金属である無電解めっき層4aの上に、配線導体4に対応したパターンの電解めっき導体4bを選択的に析出させた後、電解めっき導体bから露出する下地の無電解めっき層4aをエッチング除去することにより配線導体4を形成するので、微細な幅および間隔の配線導体4であっても形成可能である。このとき、上述したように、電解めつき導体4bは、第1の主面S1において貫通孔7の径が大きいことに起因する電解めっき導体4bの厚みバラツキを、第1の主面S1側の開口部A1を幅が60μm以下の開口パターンを含まないものとすることにより相殺し、第2の主面S2においては、開口部A2をベタ状の開口パターンと幅が50μm以下の開口パターンとが混在するものとすることに起因する電解めっき導体4bの厚みバラツキを貫通孔7の径を小さくすることにより相殺し、その結果、絶縁板1の両主面S1,S2における電解めっき導体4bの厚みバラツキを小さいものとなっていることから、電解めっき導体4bから露出する下地の無電解めっき層4aをエッチング除去して形成された配線導体4においても厚みバラツキが小さいものとなる。
最後に、図3(h)に示すように、配線導体4が形成された絶縁板1の両主S1,S2面に絶縁層2および配線導体5を常法により形成した後、その表面にソルダーレジスト層6を形成することで、配線基板10が完成する。かくして本発明によれば、絶縁板の第1および第2の主面における配線導体の厚みバラツキを小さい配線基板を製造することができる。
次に本発明の実施例について説明する。まず、ガラスクロスにビスマレイミドトリアジン樹脂を含浸してなる絶縁板の両面に銅箔が貼着された両面銅張り板を準備した。両面銅張り板は、縦横の寸法がそれぞれ500mm、600mmであり、絶縁板の厚みが100μm、銅箔の厚みがそれぞれ3μmのものとした。
この両面銅張り板の中央部に、縦横の寸法がそれぞれ42.5mmの個別の配線基板となるの領域を間に幅が0.25mmの切断代を挟んで縦10列、横12列の配列で設定するとともに、両面銅張り板の残余の外周部を捨て代領域として設定した。
次に、両面銅張り板の捨て代領域に銅箔が枠状のパターンに残るようにして残余の銅箔をエッチング除去した。
次に、銅箔がエッチング除去された各配線基板となる領域に、一方の主面側からレーザ加工することにより、一方の主面側から他方の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状の貫通孔を45万5640個ずつ形成した。各貫通孔の一方の主面側における開口径は80〜100μm程度、他方の主面における開口径は30〜60μm程度とした。
次に、貫通孔が形成された絶縁板をデスミア処理した後、常法に従って、貫通孔内を含む表面に厚みが0.1〜1.0μmの無電解銅めっき層を被着させた。
次に、無電解銅めっき層が被着された絶縁板の両主面に、各配線基板となる領域の配線導体に対応するパターンの開口部を有するめっきレジスト層を形成した。各配線基板となる領域において、貫通孔の開口径が大きな一方の主面側のめっきレジスト層は、グランド用および電源用のベタ状の開口パターンと直径が120μmのランド用の円形または涙滴形状の開口パターンと幅が80μmの帯状の開口パターンとから構成し、貫通孔の開口径が小さな他方の主面側のめっきレジスト層は、グランド用および電源用のベタ状の開口パターンと直径が120μmのランド用の円形または涙滴形状の開口パターンと幅が20μmの帯状の開口パターンおよび幅が30μmの帯状の信号用の開口パターンとから構成した。
次に、めっきレジスト層の開口部から露出する無電解銅めっき層上に電解銅めっきを被着させて貫通孔内を充填するとともに、各配線基板となる領域の両主面に配線導体用の電解銅めっき導体を形成した。電解銅めっきを施すためのめっき液は、銅濃度が55g/lであり、貫通孔の開口径が大きな一方の主面側の電流密度を45A/dm、貫通孔の開口径が小さな他方の主面側の電流密度を33A/dmとして、75分間電解銅めっきを行なった。
次に、めっきレジスト層をアルカリ性の剥離液で剥離除去した後、電解銅めっき層から露出する無電解銅めっき層が消失するまで銅のエッチングを行なって各配線基板となる領域の両主面に下地の無電解銅めっき層とその上の電解銅めっき層とから成る配線導体を形成し、本発明による試料とした。
これとは別に、絶縁板の他方の主面側からレーザ加工することにより、他方の主面側から一方の主面側に向けて径が小さくなるようにテーパー形状の貫通孔を形成した以外は、上述の実施例の場合と同様にして配線導体を形成したものを比較のための試料として用意した。
次に、本発明による試料および比較のための試料ついて、配線基板となる領域のうち、絶縁板の中央および四隅に位置する5つの領域における一方の主面側および他方の主面側における配線導体の厚みのバラツキを測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2013206937
表1に示すように、比較のための試料では、配線導体の厚みバラツキが一方の主面側で1.9μmと小さいものの、他方の主面側では19.5μmと極めて大きいことが分かる。これに対して、本発明による試料では、配線導体の厚みバラツキは一方の主面側では5.0μmであり、比較のための試料における一方の主面側の配線導体の厚みバラツキよりも大きいものの、他方の主面側においては、8.7μmであり、比較のための試料における他方の主面側の配線導体の厚みバラツキに対して大幅に小さいものとなっており、これらの両面におけバラツキを併せて考えた場合、バラツキの大きさとしては大幅に改善されていることが分かる。
1 絶縁板
4 配線導体
7 貫通孔
S1 第1の主面
S2 第2の主面

Claims (3)

  1. 第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有するとともに前記第1の主面と前記第2の主面との間を、前記第1の主面側から前記第2の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状で貫通する複数の貫通孔を有する絶縁板と、セミアディティブ法により被着されており、前記貫通孔内を充填するとともに前記第1の主面および前記第2の主面に延在する配線導体とを有する配線基板であって、前記配線導体は、前記第1の主面において、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、前記第2の主面において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むことを特徴とする配線基板。
  2. 第1の主面と該第1の主面の反対側の第2の主面とを有する絶縁板に、前記第1の主面と前記第2の主面との間を貫通する複数の貫通孔を、前記第1の主面側から前記第2の主面側に向けて径が小さくなるテーパー形状となるように形成する工程と、前記貫通孔を充填するとともに前記第1の主面および前記第2の主面に延在する配線導体をセミアディティブ法により形成する工程と、を行なう配線基板の製造方法であって、前記配線導体は、前記第1の主面において、幅が60μm以下の配線パターンを含まず、前記第2の主面において、ベタ状の配線パターンと幅が50μm以下の配線パターンとを含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  3. 前記セミアディティブ法において電解めっきを行なう際の電流密度を前記第1の主面側よりも前記第2の主面側で小さいものとすることを特徴とする請求項2記載の配線基板の製造方法。
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