JP2013205456A - 波長選択性経路切換素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】多段に接続する構成を必要とせず、素子を小型化するのが容易であって、波長フィルタとしての機能を回折格子で実現させる波長選択性経路切換素子を提供する。
【解決手段】回折格子部38を有する主光導波路と結合光導波路16とが備えられており、主光導波路及び結合光導波路はシリコン基板上に光導波路パターン構造体として形成されている。主光導波路は、入力部20、入力側合分岐部22、第1サブ光導波路24、第2サブ光導波路26、出力側合分岐部28、第1出力部30を備え、第1サブ光導波路と第2サブ光導波路とは、入力側合分岐部と出力側合分岐部で両端が結合されて形成されている。結合光導波路は、結合部18に第2出力部34が接続されて形成されている。入力部から入力されて回折格子部38でブラッグ反射された光は、光結合領域36で結合光導波路に移行する。
【選択図】図2

Description

この発明は、波長の相違に基づき光経路を切り換える波長選択性経路切換素子に関する。
近年、加入者系光アクセスシステムは、1つの局側光回線終端装置(OLT: Optical Line Terminal)と複数の加入者側光回線終端装置(ONU: Optical Network Unit)を、光ファイバ及びスターカプラを介して接続し、OLTを複数のONUが共有する形態に構成される、光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)通信システムが主流となっている。この通信システムでは、OLTからONUへ向けた下り通信に使われる光信号の波長と、ONUからOLTに向けた上り通信に使われる光信号の波長とを違えて、下り通信と上り通信とが相互に干渉しあわないようにされている。
OLT及びONUは、波長フィルタ、フォトダイオード、レーザダイオード等の光学素子を備えて構成される。これらの光学素子を、レンズを用いて空間結合させるにはそれぞれの光学素子の中心位置(受光位置あるいは発光位置)を設計位置に合せるための複雑な光軸合せ作業が必要である。そこで、この光軸合せ作業を、量産工程に適するように単純化することが課題である。
また、OLT及びONUにおいては、下り通信に使われる光信号の経路と上り通信に使われる光信号の経路を切り換える経路切換素子が必要となる。これは、OLT及びONUのそれぞれにおいて、送信信号を送り出す経路と受信信号を受け取る経路とを切り換えて、それぞれの光信号を共通の1本の光ファイバに結合させる必要があるからである。この経路切換素子を、OLT及びONUの組立工程で量産に適する形態とするための有力な手段が、レンズの代わりに光導波路を利用して光学素子を結合することである(例えば、特許文献1〜5参照)。
光導波路を利用して光学素子を結合する手段をとれば、光は光導波路内に閉じ込められて伝搬するため、レンズを用いる空間結合系を形成するときのように複雑な光軸合せを必要としない。波長フィルタ、フォトダイオード、レーザダイオード等の光学素子は光導波路が形成された基板に設置位置を示すマーカーを形成しておけば、それぞれの光学素子の中心位置が最適位置にくるように配置することは容易である。すなわち、光導波路を用いれば、経路切換素子を量産性に優れる工程で製造することが可能となる。
近年、PON通信システムを構成するONU及びOLTが備える経路切換素子を、小型化及び量産性に優れるシリコン(Si)を導波路素材とするシリコン細線型光導波路で構成することが注目されている。例えば、波長フィルタとしての機能を回折格子によって実現させた経路切換素子が開示されている(非特許文献1参照)。また、多モード光導波路における伝搬モード変換形態を利用した構成も開示されている(特許文献6参照)。
シリコン光導波路(コア)をシリコンよりも屈折率の小さい素材で囲む構成の光導波路をシリコン細線型光導波路と呼ぶ。シリコンよりも屈折率の小さい素材とは、例えば、酸化シリコン(SiO2)等である。シリコン細線型光導波路において、コアを形成するシリコンとクラッドを構成する酸化シリコンの屈折率差はきわめて大きい。シリコンの高い屈折率のため、コア中の有効な光波長が短くなり、コアの断面寸法をサブミクロン程度と極めて細く形成することができる。また、シリコン細線型光導波路は、半導体素子の製造工程と共通の工程を利用して容易に量産することができる。
米国特許第4,860,294号明細書 米国特許第5,764,826号明細書 米国特許第5,960,135号明細書 米国特許第7,072,541号明細書 特開平08−163028号公報 特開2006−235380号公報
Hirohito Yamada, et al., "Si Photonic Wire Waveguide Devices", IEICE Transactions of Electronics vol. E90-C, No. 1, p. 59, January 2007
波長選択性経路切換素子が備えるべき波長フィルタ機能を実現させるための形態として、マッハ・ツェンダ干渉計、方向性光結合器、あるいは回折格子が知られている。
マッハ・ツェンダ干渉計は多段に接続する構成としなければ有用な波長フィルタ機能を実現させることができず、複雑な構成の光導波路パターンをシリコン細線型光導波路で形成する必要がある。また、方向性光結合器はその長さが数百μメートル以上必要とされるので、素子を小型化するのが難しい。マッハ・ツェンダ干渉計あるいは方向性光結合器のいずれの形態を利用しても素子が大型化する。
一方、回折格子をシリコン細線型光導波路で光導波路パターンとして実現すれば、回折格子のブラッグ反射率を容易に高くすることができ、この高い反射率が実現される波長以外の波長では、この回折格子部分を透過する光(光信号)の透過率を一定化させることが可能であるという利点を有する。すなわち、鋭い波長選択性が得られる経路切換素子を実現できる。また、回折格子は十分狭い領域に形成することが可能であるので、経路切換素子として大型化させることなく様々の形態の素子構造を設計することが容易である。
そこで、この発明は、多段に接続する構成を必要とせず、かつ小型化するのが容易である、回折格子を備える波長選択性経路切換素子を提供することを目的とする。また、回折格子では放射モードへのカップリング現象が発生するが、この放射モードへのカップリング現象が発生する波長の伝搬光を別の出力光導波路へ導くことで、本来の出力光導波路から出力されないように対策を施した波長選択性経路切換素子も提供することを目的とする。
この発明の要旨によれば、上述の目的を達成するため、波長選択性経路切換素子は、以下の特徴を具えている。
この発明の第1の波長選択性経路切換素子は、回折格子部を有する主光導波路と結合光導波路とを備えている。また、主光導波路及び結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする光結合領域が設けられている。そして、主光導波路に回折格子部に向けて入力されたブラッグ波長の光は回折格子部でブラッグ反射され、光結合領域で結合光導波路に移行するように形成されている。
この発明の第2の波長選択性経路切換素子は、回折格子部を有する主光導波路と、第1結合光導波路及び第2結合光導波路を備えている。また、主光導波路及び第1結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第1光結合領域と、主光導波路及び第2結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第2光結合領域とが設けられている。そして、第1結合光導波路から第1光結合領域を介して主光導波路に回折格子部に向けて入力されたブラッグ波長の光は回折格子部でブラッグ反射され、第2光結合領域で第2結合光導波路に移行し、第1結合光導波路から入力された、回折格子部による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光は第1光結合領域を通過してこの第1結合光導波路から出力されるように形成されている。
この発明の第1の波長選択性経路切換素子によれば、回折格子部を有する主光導波路と結合光導波路とが備えられており、ブラッグ波長の光は回折格子部でブラッグ反射され結合光導波路に移行されて出力される。回折格子部によって波長フィルタとしての機能が実現されているので、同一形状の素子を多段に接続する構成を必要とせず、また素子を小型化することが可能である。
この発明の第2の波長選択性経路切換素子によれば、回折格子部を有する主光導波路と、第1結合光導波路及び第2結合光導波路が備えられており、第1結合光導波路から入力されたブラッグ波長の光は回折格子部でブラッグ反射され、第2光結合領域で第2結合光導波路に移行され出力される。
一方、回折格子部による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光は、第1光結合領域の波長選択作用によって、第1結合光導波路から入力されてもそのまま第1結合光導波路の他端から出力される。また、第1結合光導波路から入力されたブラッグ波長と異なる波長の光は回折格子部を透過して、主光導波路から出力される。
上述の第1の波長選択性経路切換素子と同様に、回折格子によって波長フィルタとしての機能が実現されているので、同一形状の素子を多段に接続する構成を必要とせず、また素子を小型化することが可能である。これに加えて、第2の波長選択性経路切換素子によれば、回折格子部による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光は第1結合光導波路から入力されてもそのまま第1結合光導波路の他端から出力されるので、回折格子部に到達することがなく本来の出力光導波路である第2結合光導波路から出力されることもない。
第1の実施形態の波長選択性経路切換素子の構成を示す概略的斜視図である。 第1の実施形態の波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンを示す概略的平面図である。 複合光導波路部を伝搬するブラッグ波長の光が光結合領域で結合光導波路に移行する様子について、3次元FDTD法によってシミュレーションした結果を示す図である。 第1の実施形態の波長選択性経路切換素子の切換機能の波長依存性についての説明に供する図である。 第2の実施形態の波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンを示す概略的平面図である。 第2の実施形態の波長選択性経路切換素子の切換機能の波長依存性についての説明に供する図である。
以下、図を参照して、この発明の実施形態につき説明する。なお、この発明の波長選択性経路切換素子の概略的構成を示す各図は、この実施形態に係る一構成例を示すものであり、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の構成素材及び設計条件等を用いることがあるが、これら構成素材及び設計条件等は好適例の一つに過ぎず、したがって、何らこれらに限定されない。
<第1の実施形態の波長選択性経路切換素子>
図1を参照して、第1の実施形態の波長選択性経路切換素子の概略的構成について説明する。
波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンを構成する主光導波路14及び結合光導波路16は、シリコン基板10上に主光導波路14及び結合光導波路16を含む光導波路パターン構造体として形成されている。この光導波路パターン構造体は、Siを素材とする光導波路パターンとこの光導波路パターンをコアとして取り囲むSiO2クラッド層12からなる。光導波路パターン構造体は、Siを素材とするコアをSiO2素材で囲んで構成される構造体であるので、シリコン細線型光導波路と総称されることもある。
ここで、波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンの詳細につき図2を参照して説明する。
主光導波路14は、入力部20、入力側合分岐部22、第1サブ光導波路24、第2サブ光導波路26、出力側合分岐部28、第1出力部30を備えている。第1サブ光導波路24と第2サブ光導波路26とは、入力側合分岐部22と出力側合分岐部28とで両端が接続されている。入力側合分岐部22には入力部20が接続されており、出力側合分岐部28には第1出力部30が接続されている。
また、結合光導波路16は、結合部18と第2出力部34とを備えている。結合部18に第2出力部34が接続されて形成されている。
第1サブ光導波路24には第1回折格子24-Gが形成され、及び第2サブ光導波路26には第2回折格子26-Gが形成されている。第1回折格子24-Gと第2回折格子26-Gとを以って回折格子部38が構成されている。第1回折格子24-G及び第2回折格子26-Gは、光導波路の幅を周期的に変化させることによって形成される。そして、第1回折格子24-Gの狭幅に形成される部分に直近する第2回折格子26-Gの部分を広幅になるように形成するのが好ましい。第1回折格子24-G及び第2回折格子26-Gを形成する光導波路の幅の変化の周期がブラッグ反射波の波長を決定する。
回折格子部38は、第1回折格子24-Gの狭幅に形成される部分に直近する第2回折格子26-Gの部分が広幅になるように、第1回折格子24-Gと第2回折格子26-Gの互いの周期構造を反周期ずらして並列させて設けている。これによって、対称モードPで回折格子部38に入射してブラッグ反射される反射光は反対称モードQに変換される。
第1サブ光導波路24及び第2サブ光導波路26は、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする中心間隔W1だけ隔てて平行に配置されている。回折格子部38では第1サブ光導波路24と第2サブ光導波路26はエバネッセント場がカップリングする必要はなく、第1サブ光導波路24と第2サブ光導波路26は十分離れている構造でも良い。
このように、第1サブ光導波路24及び第2サブ光導波路26は、光導波路をその中心部分をコアよりも低い屈折率を持つクラッドで埋めて、光導波路の中心部分にスロットを設けたスロット型の光導波路となっている。このスロット型の光導波路は、対称モードあるいは反対称モードのいずれも同様に励起するという特性を持っている。
また、光結合領域36は、結合光導波路16の結合部18と、第1サブ光導波路24の第1回折格子24-Gが形成されていない領域の光導波路部(以後、回折格子非形成光導波路部32-1ということもある)とを含んでいる。結合部18及び回折格子非形成光導波路部32-1は、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする中心間隔W2だけ隔てて平行に配置されている。ここでは、回折格子部38でブラッグ反射されたブラッグ波長の光を、回折格子非形成光導波路部32-1と結合部18とは、ブラッグ波長の光に対する結合長にわたって、中心間隔W2を隔てて平行に形成されている。
回折格子非形成光導波路部32-1と、第2サブ光導波路26の第2回折格子26-Gが形成されていない領域の光導波路部(以後、回折格子非形成光導波路部32-2ということもある)から複合光導波路部68が構成される。複合光導波路部68を反対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、結合部18を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように複合光導波路部68及び結合部18は形成されている。ここでは、第1サブ光導波路24及び第2サブ光導波路26をスロット型の光導波路を以って形成したが、2本の平行に配置された独立した光導波路によって形成することも可能である。
このように、複合光導波路部68及び結合部18を形成することによって、回折格子部38でブラッグ反射されたブラッグ波長の光を、光結合領域36で結合光導波路16に移行させることができる。
光結合領域36も回折格子部38と同様に波長選択性を有しているが、回折格子部38の波長選択性が格段に鋭敏である。すなわち、回折格子部38によって選択される波長幅は、光結合領域36によって選択される波長幅よりも格段に狭い。そのため第1の実施形態の波長選択性経路切換素子の波長フィルタとしての機能は回折格子部38の波長選択性によって決定付けられる。
ここで、回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2からなる複合光導波路部68を伝播する光の伝搬モード、及び結合部18を伝播するブラッグ波長の光の伝搬モードについて、図1及び図2を参照して説明する。主光導波路14の入力部20から入力された光は入力側合分岐部22で等しい強度に同位相で分岐されて、回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2に入力され、複合光導波路部68を対称モード(図1でその光電場の振幅分布の外形をPと示してある)で伝搬する。そして、回折格子部38でブラッグ反射された光は、複合光導波路部68を反対称モード(図1でその光電場の振幅分布の外形をQと示してある)で回折格子部38から離れる方向に伝搬する。
入力部20から入力された光が複合光導波路部68を回折格子部38に向って伝搬する伝搬モードが対称モードPとなり、回折格子部38でブラッグ反射されて複合光導波路部68を反対方向に向って伝搬する伝搬モードが反対称モードQとなることが、第1の実施形態の波長選択性経路切換素子においては重要な特性である。
また、上述のように、回折格子非形成光導波路部32-1と結合部18とは、ブラッグ波長の光に対する結合長にわたって、中心間隔W2を隔てて平行に形成されている。すなわち、複合光導波路部68と結合部18とで方向性光結合器が形成されていると見ることができる。また、複合光導波路部68を反対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、結合部18を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されているので、回折格子部38でブラッグ反射され反対称モードQで複合光導波路部68を伝搬するブラッグ反射光は複合光導波路部68を伝搬するとそれに伴って徐々にその光電場のエネルギーは結合部18に移動してゆく。複合光導波路部68を伝搬する反射光の光電場のエネルギーが最も多く結合部18に移動するまでの伝搬距離が結合長に当る。また、中心間隔W2は複合光導波路部68を伝搬する光のエバネッセント場と結合部18を伝搬する光のエバネッセント場とが重なる値に設定されている。
一方、複合光導波路部68を回折格子部38に向って伝搬する伝搬モードが対称モードPであるため、複合光導波路部68を伝搬するブラッグ波長の光が光結合領域36で結合光導波路16に移行することがない。
このように、複合光導波路部68を反対称モードQで伝播する光が光結合領域36で結合光導波路16に移行する。そして、移行した光は第2出力部34を伝搬してフォトダイオード等の受信器に入力される。
スロット型の光導波路が、対称モードあるいは反対称モードのいずれも同様に励起されるという特性と、回折格子部38でブラッグ反射される反射光の伝搬モードが反対称モードに変換されるという特性とによって、複合光導波路部68を往復する光の伝搬モードを往路と復路とでそれぞれ対称モード及び反対称モードとすることが実現される。
図1及び図2を参照して説明した波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターン構造体は、例えば、SOI(Silicon on Insulator)基板を入手して、以下の工程によって形成できる。SOI基板は、広く市販品として入手可能であり、シリコン基板に酸化シリコン層、及びこの酸化シリコン層上に光導波路の厚みの寸法に等しい厚みのシリコン層が形成されている。
SOI基板の酸化シリコン層上に形成されているシリコン層に対して、ドライエッチング等の手法によって、光導波路パターンだけを残してエッチングして取り除く。それに続き、エッチング処理で残された光導波路パターンを導波構造のコアとして取り囲むSiO2クラッドを化学気相成長(CVD: Chemical Vapor Deposition)法等によって形成する。SiO2クラッドは、少なくとも光導波路パターンとして残されたシリコン層の厚みと同程度の厚みに形成すればよく、必ずしも光導波路パターンが完全に覆われる厚みまで厚く形成する必要はない。
こうして、回折格子部38を有する主光導波路14と結合光導波路16とを含む光導波路パターン構造体が同一の層(シリコン基板10上に形成された光導波路パターン構造体)として形成される。すなわち、光導波路パターン構造体として一括形成される。
図3を参照して、複合光導波路部68を伝搬するブラッグ波長の光が光結合領域36で結合光導波路16に移行する様子について、3次元FDTD(Finite Difference Time Domain)法によってシミュレーションした結果を説明する。ここでは計算の便宜上、結合光導波路16の結合部18をシングルモードで伝搬する光が反対称モードで回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2を伝搬するように移動する様子シミュレーションした。実際に波長選択性経路切換素子で実現される状況とは光の伝搬方向が逆であるが、光電場の空間強度分布は光の進行方向には依存しないので、光電場の空間強度分布に関してこのシミュレーション結果は、複合光導波路部68から結合光導波路16に移行する様子を示すものと見なすことができる。
このシミュレーションにおいては、ブラッグ反射波長を1490nmに設定し、SiO2クラッドの屈折率を1.44、Siコアの屈折率を2.88に設定した。回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2の導波路の厚み及び導波路幅はそれぞれ300nm、回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2の中心間隔W1を600nmに設定した。また、結合光導波路16の結合部18の導波路幅は287.2nm、回折格子非形成光導波路部32-1と結合部18の中心間隔W2を900nmに設定した。結合部18の厚みは300nmに設定した。
図3では、光電場の強度分布をその強度に応じてその濃さが変化するように示してあり、横軸方向(X方向)に回折格子非形成光導波路部32-1と結合部18とに対して直交する方向の寸法を示し、縦軸方向(Z方向)に平行する方向の寸法を示している。これによれば、図3に示す縦軸方向のほぼ全範囲である65μmを結合長として、結合部18と回折格子非形成光導波路部32-1及び32-2との間で光の結合が実現されることが読み取れる。
図4を参照して、波長選択性経路切換素子の切換機能の波長依存性について、3次元FDTD法によってシミュレーションした結果を説明する。図4の横軸は波長をミクロンメートル(μm)単位で目盛って示してあり、縦軸は光強度をdBスケールで示してある。主光導波路14の入力部20から入力させて、主光導波路14の第1出力部30から出力される光の強度を曲線aによって示してあり、結合光導波路16に接続された第2出力部34から出力される光の強度を曲線bによって示してある。
第2出力部34から出力される光とは、主光導波路14の入力部20から入力され複合光導波路部68を回折格子部38に向けて伝搬してブラッグ反射され再びこの複合光導波路部68を伝搬するブラッグ波長の光となり、光結合領域36で結合光導波路16に移行し第2出力部34から出力される光である。一方入第1出力部30から出力される光とは、主光導波路14の入力部20から入力され複合光導波路部68を回折格子部38に向けて伝搬しこの回折格子部38を通過して第1出力部30から出力される光である。
図4に示すシミュレーション結果は、回折格子部38の構成を次のように設定して得られたものである。すなわち、第1回折格子24-G及び第2回折格子26-Gを形成する光導波路の幅の変化の周期を338.6nm、第1回折格子24-G及び第2回折格子26-Gの広幅部分と狭幅部分との幅の差は30nmに設定し、それぞれ100周期分の回折格子が形成されているものとした。これ以外の条件は、図3に示したシミュレーションにおける設定条件と同一である。
波長1490nmmにおいて曲線aで示す第1出力部30から出力される光の強度が減少し極小となる一方、曲線bで示す第2出力部34から出力される光の強度は極大となっている。これは、波長が1490nmmである光を主光導波路14の入力部20から入力すれば、複合光導波路部68を回折格子部38に向けて伝搬してブラッグ反射され再びこの複合光導波路部68を伝搬するブラッグ波長の光となり、光結合領域36で結合光導波路16に移行し第2出力部34から出力されることを意味している。
波長が1490nmmとは異なる光を主光導波路14の入力部20から入力すれば、複合光導波路部68を回折格子部38に向けて伝搬しこの回折格子部38を通過して第1出力部30から出力される。
また、図4に示すように、波長が1300nm近傍においても曲線aで示す第1出力部30から出力される光の強度が減少し極小となる一方、曲線bで示す第2出力部34から出力される光の強度は極大となっている。これは、回折格子部38においてブラッグ波長より短波長の光(ここでは波長が1300nm近傍の光)に対して発生した放射モードへのカップリング現象によるものである。この放射モードへのカップリングが生じる波長の光を別の出力光導波路へ導くことで、本来の出力光導波路から出力されないように対策を施した波長選択性経路切換素子が、以下に説明する第2の実施形態の波長選択性経路切換素子である。
<第2の実施形態の波長選択性経路切換素子>
図5を参照して第2の実施形態の波長選択性経路切換素子の構成について説明する。図5は、波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンを示す概略的平面図である。第2の実施形態の波長選択性経路切換素子も、上述の第1の実施形態の波長選択性経路切換素子と同様の手法で形成できる。ここで、第2の実施形態の波長選択性経路切換素子を構成する光導波路パターンにつき説明する。
図5に示すように、波長選択性経路切換素子は、回折格子部58を有する主光導波路50と、第1結合光導波路46及び第2結合光導波路60を備えている。また、主光導波路50及び第1結合光導波路46の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第1光結合領域56と、主光導波路50及び第2結合光導波路60の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第2光結合領域66とが設けられている。
主光導波路50は、第1サブ光導波路50-1、第2サブ光導波路50-2、出力側合分岐部52、及び主光導波路出力部48を備え、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とは、出力側合分岐部52によって接続されている。
第1結合光導波路46は、入力部40、第1結合部42、第1出力部44がこの順に接続されて形成されており、第2結合光導波路60は、第2結合部64に第2出力部62が接続されて形成されている。
第1結合光導波路46の第1入力部40から入力され、第1光結合領域56を介して、主光導波路50に回折格子部58に向けて入力されたブラッグ波長の光は回折格子部58でブラッグ反射され、第2光結合領域66で第2結合光導波路60に移行するように形成されている。また、第1結合光導波路46の第1入力部40から入力され、回折格子部58による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光は、第1光結合領域56を通過してこの第1結合光導波路46の第1出力部44から出力されるように形成されている。以下、波長選択性経路切換素子がこのように動作するメカニズムを、この波長選択性経路切換素子の光導波路パターンの詳細の説明を含めて具体的に説明する。
第1サブ光導波路50-1には第1回折格子50-1-Gが形成され、第2サブ光導波路50-2には、第2回折格子50-2-G及び位相調整部54が形成されており、第1回折格子50-1-Gと第2回折格子50-2-Gとを以って回折格子部58が構成される。第1回折格子50-1-G及び第2回折格子50-2-Gは、図5に示すように、光導波路の幅を周期的に変化させることによって形成する。そして、第1回折格子50-1-Gの狭幅に形成される部分に直近する第2回折格子50-2-Gの部分を広幅になるように形成するのが好ましい。第1回折格子50-1-G及び第2回折格子50-2-G形成する光導波路の幅の変化の周期がブラッグ反射波の波長を決定する。
第1サブ光導波路50-1及び第2サブ光導波路50-2の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔W1(第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2との中心間隔)で、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とが平行に配置されている。回折格子部分58では第1サブ光導波路50-1及び第2サブ光導波路50-2はエバネッセント場がカップリングしている必要はなく、第1サブ光導波路50-1及び第2サブ光導波路50-2は十分離れていても良い。
第1光結合領域56は、第1結合部42と、第1サブ光導波路50-1の第1回折格子50-1-Gが形成されていない領域の光導波路部(以後、回折格子非形成光導波路部50-1-Cということもある)とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔W2で平行に配置することによって形成されている。また、第1光結合領域56は、第1サブ光導波路50-1の回折格子非形成光導波路部50-1-C及び第2サブ光導波路50-2の回折格子非形成光導波路部50-2-Cからなるスロット光導波路部あるいは複合光導波路部70を反対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、第1結合部42を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されている。
このように、第1結合部42を形成することによって、第1結合光導波路46の入力部40からブラッグ波長の光を入力させると、第1光結合領域56を介して複合光導波路部70を反対称モード(図5でその光電場の振幅分布の外形をPと示してある)で伝搬するようにこの複合光導波路部70に移行させることができる。第1結合光導波路46の入力部40からブラッグ波長の光電場のエネルギーが最も多く複合光導波路部70に移動するまでの伝搬距離が結合長に当る。
一方、回折格子部58で放射モードにカップリングする波長(図4に示す波長が1300nm近傍の波長)の光は、第1光結合領域56の波長選択作用によって、第1結合光導波路46の第1出力部44から出力される。
複合光導波路部70に移行された光は、回折格子部58に向けて進行し回折格子部58でブラッグ反射され、複合光導波路部70を対称モードで伝搬して第2光結合領域66まで戻される。第1回折格子50-1-Gの狭幅に形成される部分に直近する第2回折格子50-2-Gの部分を広幅になるように形成されているので、複合光導波路部70を回折格子部58に向って反対称モードPで伝搬し回折格子部58でブラッグ反射されて複合光導波路部70を回折格子部58から遠ざかる反対方向に向って伝搬するときは伝搬モードが対称モードQに変換されている。
第2光結合領域66は、第2結合部64と、複合光導波路部70を構成する第2サブ光導波路50-2の第2回折格子50-2-Gが形成されていない領域の光導波路部(以後、回折格子非形成光導波路部50-2-Cということもある)とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔W3(第2結合部64と回折格子非形成光導波路部50-2-Cとの中心間隔)で平行に配置することによって形成されている。また、第2光結合領域66は、第1サブ光導波路50-1の回折格子非形成光導波路部50-1-C及び第2サブ光導波路50-2の回折格子非形成光導波路部50-2-Cからなる複合光導波路部70を対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、第2結合部64を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されている。
すなわち、複合光導波路部70と第2結合部64とで方向性光結合器が形成されていると見ることができるので、回折格子部58でブラッグ反射され対称モードQで複合光導波路部70を伝搬する反射光は複合光導波路部70を伝搬するとそれに伴って徐々にその光電場のエネルギーは第2結合部64に移動してゆく。従って、回折格子部58でブラッグ反射された光は第2光結合領域66を介して第2結合部64に移行し、第2出力部62から出力される。複合光導波路部70を伝搬するブラッグ反射光の光電場のエネルギーが最も多く第2結合部64に移動するまでの伝搬距離が結合長に当る。
また、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする中心間隔W1だけあけて平行に配置する構成とされている。このように光導波路をその中心部分をコアよりも低い屈折率を持つクラッドで埋めて、光導波路の中心部分にスロットを設けたスロット型の光導波路は、伝搬モードを対称モードあるいは反対称モードのいずれも同様に励起されるという特性を持っている。また、第1回折格子50-1-Cの狭幅に形成される部分に直近する第2回折格子50-2-Cの部分を広幅になるように、第1回折格子50-1-Cと第2回折格子50-2-Cの互いの周期構造を反周期ずらして並列させて設けたことによって、反対称モードPで回折格子部58に入射してブラッグ反射される反射光の伝搬モードは対称モードQとなる。
スロット型の光導波路が、対称モードあるいは反対称モードのいずれも同様に励起されるという特性と、回折格子部58でブラッグ反射される反射光の伝搬モードが反対称モードに変換されるという特性とによって、複合光導波路部70を往復する光の伝搬モードを往路と復路とでそれぞれ対称モード及び反対称モードとすることが実現された。
このように、複合光導波路部70を対称モードQで伝播する光は第2光結合領域66で第2結合光導波路60に移行する。そして、移行した光は第2出力部34を伝搬してフォトダイオード等の受信器に入力される。
一方、複合光導波路部70を対称モードQで伝播する光のうち、第2光結合領域66で第2結合光導波路60に移行しなかった成分は、そのままクラッド層に放射され捨てられる。
なお、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とを、出力側合分岐部52とは反対側の光導波路端に追加の出力側合分岐部を設け、その代わりに、第2結合光導波路60を設けない構成とすることも可能である。このように形成された場合は、複合光導波路部70を反対称モードPで伝播する光は、この追加の出力側合分岐部を介して主光導波路50から出力される。
また、複合光導波路部70を反対称モードPで伝播し回折格子部58を通過する光は、出力側合分岐部52を通過して主光導波路出力部48から出力される。回折格子部58を通過し反対称モードPで主光導波路50を伝播する光は、回折格子部58を通過した直後は、主光導波路50を構成する第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とを反対位相で導波されている。従って、複合光導波路部70を反対称モードPで伝播する光が出力側合分岐部52で合波されて主光導波路出力部48から出力されるためには、回折格子部58を通過し反対称モードPで主光導波路50を伝播する光が第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2とを同位相で導波される必要がある。そのため、回折格子部58を通過し第1サブ光導波路50-1を伝搬する光の位相を反波長分ずらすための位相調整部54が第1サブ光導波路50-1の側に設けられている。勿論、位相調整部54は第2サブ光導波路50-2に設けてもよい。位相調整部54においては、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2は互いにエバネッセント場でカップリングしている必要は無く、離れていても良い。
図6を参照して、波長選択性経路切換素子の切換機能の波長依存性について、3次元FDTD法によってシミュレーションした結果を説明する。図6の横軸は波長をミクロンメートル(μm)単位で目盛って示してあり、縦軸は光強度をdBスケールで示してある。このシミュレーションにおいては、ブラッグ反射波長を1490nmに設定し、SiO2クラッドの屈折率を1.44、Si(屈折率3.47)コアの有効屈折率を2.88に設定した。また、第1サブ光導波路50-1と第2サブ光導波路50-2の導波路幅をそれぞれ300nm、両光導波路の中心間隔W1を600nmに設定し、第1結合部42の導波路幅を312.8nm、回折格子非形成光導波路部50-2-Cと第1結合部42との中心間隔W2を840nmに設定し、第2結合部64の導波路幅を287.2nm、第2結合部64と回折格子非形成光導波路部50-1-Cとの中心間隔W3を900nmに設定して得られたものである。なお、回折格子部58の構成は上述の第1の実施形態の波長選択性経路切換素子の回折格子部38の構成と同一である。すなわち、第1回折格子50-1-G及び第2回折格子50-2-Gを形成する光導波路の幅の変化の周期を338.6nm、第1回折格子50-1-G及び第2回折格子50-2-Gの広幅部分と狭幅部分との幅の差は30nmに設定し、それぞれ100周期分の回折格子が形成されているものと設定した。
図6において、第1結合光導波路46の入力部40から入力させて、第1出力部44から出力される光の強度を曲線aによって示してあり、主光導波路出力部48から出力される光の強度を曲線bによって示してあり、第2出力部62から出力される光の強度を曲線cによって示してある。
第1出力部44から出力される光とは、入力部40から入力されてそのまま第1結合光導波路46を伝搬して出力される光である。主光導波路出力部48から出力される光とは、入力部40から入力されて第1光結合領域56で主光導波路50に導かれて複合光導波路部70を反対称モードPで伝搬し、回折格子部58を通過して出力側合分岐部52を介して出力される光である。また、第2出力部62から出力される光とは、入力部40から入力されて第1光結合領域56で主光導波路50に導かれて複合光導波路部70を反対称モードPで伝搬し、回折格子部58でブラッグ反射され、再び複合光導波路部70を対称モードQで伝搬して、第2光結合領域66で第2結合光導波路60に導かれて出力される光である。
波長1490nmmにおいて曲線aで示す第1出力部44から出力される光の強度が減少し極小となる一方、曲線cで示す第2出力部62から出力される光の強度は極大となっている。これは、波長が1490nmmである光を第1結合光導波路46の入力部40から入力すれば、複合光導波路部70を回折格子部58に向けて伝搬してブラッグ反射され再びこの複合光導波路部70を伝搬するブラッグ波長の光となり、第2光結合領域66で第2結合光導波路60に移行し第2出力部62から出力されることを意味している。
また、波長1490nmmにおいて曲線bで示す主光導波路出力部48から出力される光の強度は極小となっている。これは、回折格子部58による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光が、本来の出力光導波路である第2結合光導波路60の第2出力部62から出力されず、これとは別の出力光導波路である主光導波路50の主光導波路出力部48から出力されたことを意味している。
10:シリコン基板
12:SiO2クラッド層
14、50:主光導波路
16:結合光導波路
18:結合部
20、40:入力部
22:入力側合分岐部
24、50-1:第1サブ光導波路
24-G、50-1-G:第1回折格子
26、50-2:第2サブ光導波路
26-G、50-2-G:第2回折格子
28、52:出力側合分岐部
30、44:第1出力部
32-1、32-2、50-1-C、50-2-C:回折格子非形成光導波路部
34、62:第2出力部
36:光結合領域
38、58:回折格子部
42:第1結合部
46:第1結合光導波路
48:主光導波路出力部
54:位相調整部
56:第1光結合領域
60:第2結合光導波路
64:第2結合部
66:第2光結合領域
68、70:複合光導波路部

Claims (7)

  1. 回折格子部を有する主光導波路と、結合光導波路とを備え、
    前記主光導波路及び前記結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする光結合領域が設けられ、
    前記主光導波路に前記回折格子部に向けて入力されたブラッグ波長の光は前記回折格子部でブラッグ反射され、前記光結合領域で前記結合光導波路に移行するように形成されている
    ことを特徴とする波長選択性経路切換素子。
  2. 前記回折格子部は、対称モードの伝搬光を反対称モードの伝搬光に変換してブラッグ反射する構成とされており、
    前記光結合領域は、反対称モードの伝搬光が前記結合光導波路に移行するように形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の波長選択性経路切換素子。
  3. 前記主光導波路は、入力部、入力側合分岐部、第1サブ光導波路、第2サブ光導波路、出力側合分岐部、及び第1出力部を備え、該第1サブ光導波路と該第2サブ光導波路とは、前記入力側合分岐部と前記出力側合分岐部とで両端が結合されて形成され、前記入力側合分岐部には前記入力部が接続されており、前記出力側合分岐部28には前記第1出力部が接続されており、
    前記結合光導波路は、結合部に第2出力部が接続されて形成されており、
    前記第1サブ光導波路には第1回折格子が形成され、及び前記第2サブ光導波路には第2回折格子が形成され、該第1回折格子と該第2回折格子とを以って前記回折格子部が構成され、
    該第1サブ光導波路及び該第2サブ光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔で、該第1サブ光導波路と該第2サブ光導波路とが平行に配置され、
    前記光結合領域は、前記結合光導波路の前記結合部と、前記第1サブ光導波路の前記入力側合分岐部と前記第1回折格子の間の当該前記回折格子が形成されていない領域の光導波路部とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔で平行に配置することによって形成されている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の波長選択性経路切換素子。
  4. 前記光結合領域は、前記第1サブ光導波路の前記第1回折格子が形成されていない領域の光導波路部及び前記第2サブ光導波路の前記第2回折格子が形成されていない領域の光導波路部からなる複合光導波路部またはスロット光導波路部を反対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、前記結合部を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の波長選択性経路切換素子。
  5. 回折格子部を有する主光導波路と、第1結合光導波路及び第2結合光導波路を備え、
    前記主光導波路及び前記第1結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第1光結合領域と、
    前記主光導波路及び前記第2結合光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする第2光結合領域と
    が設けられ、
    前記第1結合光導波路から前記第1光結合領域を介して前記主光導波路に前記回折格子部に向けて入力されたブラッグ波長の光は前記回折格子部でブラッグ反射され、前記第2光結合領域で前記第2結合光導波路に移行し、
    前記第1結合光導波路から入力された前記回折格子部による放射モードへのカップリングが生じる波長の伝搬光は、前記第1光結合領域を通過して当該第1結合光導波路から出力されるように形成されている
    ことを特徴とする波長選択性経路切換素子。
  6. 前記主光導波路は、第1サブ光導波路、第2サブ光導波路、出力側合分岐部、及び主光導波路出力部を備え、該第1サブ光導波路と該第2サブ光導波路とは、前記出力側合分岐部によって結合され、
    前記第1結合光導波路は、入力部、第1結合部、第1出力部がこの順に接続されて形成されており、
    前記第2結合光導波路は、第2結合部に第2出力部が接続されて形成されており、
    前記第1サブ光導波路には第1回折格子形成され、前記第2サブ光導波路には、第2回折格子がされており、位相調整部が前記第1サブ光導波路と前記第2サブ光導波路の何れか一方に形成されており、前記第1回折格子と前記第2回折格子とを以って前記回折格子部が構成され、
    該第1サブ光導波路及び該第2サブ光導波路の互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔で、該第1サブ光導波路と該第2サブ光導波路とが平行に配置され、
    前記第1光結合領域は、前記第1結合部と、前記第1サブ光導波路の前記第1回折格子が形成されていない領域の光導波路部とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔で平行に配置することによって形成され、
    前記第2光結合領域は、前記第2結合部と、前記第2サブ光導波路の前記第2回折格子が形成されていない領域の光導波路部とを、互いの伝搬光のエバネッセント場がカップリングする間隔で平行に配置することによって形成されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の波長選択性経路切換素子。
  7. 前記第1光結合領域は、前記第1サブ光導波路の前記第1回折格子が形成されていない領域の光導波路部及び前記第2サブ光導波路の前記第2回折格子が形成されていない領域の光導波路部からなる複合光導波路部またはスロット光導波路部を反対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、前記第1結合部を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されており、
    前記第2光結合領域は、前記第1サブ光導波路の前記第1回折格子が形成されていない領域の光導波路部及び前記第2サブ光導波路の前記第2回折格子が形成されていない領域の光導波路部からなる複合光導波路部またはスロット光導波路部を対称モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率と、前記第2結合部を基本モードで伝搬する伝搬光の等価屈折率とが等しくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の波長選択性経路切換素子。
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