JP2013203922A - N−置換脂肪酸アミドアミン型増粘剤 - Google Patents

N−置換脂肪酸アミドアミン型増粘剤 Download PDF

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Abstract

【課題】アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度を付与し、低温でも安定な処方系を構築できるハンドリング性に優れた増粘剤の提供。
【解決手段】一般式(1)
Figure 2013203922

〔但し式中RCOは炭素数1〜14のアシル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基、Rはヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってRCO基における炭素数とR基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、アニオン界面活性剤を増粘する増粘剤に関するものである。
特に高粘度化が困難とされているアミノ酸系界面活性剤などの難増粘性アニオン界面活性剤を主剤として含有する洗浄剤に添加することにより、難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度付与を実現するN−置換脂肪酸アミドアミン型増粘剤に関するものであり、さらには当該増粘剤とアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)を含む泡立ち、泡質、低温安定性、粘度安定性に優れた高粘度液体洗浄剤組成物に関する。
単独では必要とする増粘効果が得られないアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)を主基材とする液体洗浄剤組成物は、一般に低刺激性であるものの、その使用において必要とされる適度な粘度の付与が困難であった。
目的とする粘度を得るために難増粘性アニオン界面活性剤と増粘が比較的容易なサルフェート型アニオン界面活性剤とを併用する方法も試みられたが、この場合には、刺激性が増大し、満足し得るものではなかった。
難増粘性アニオン界面活性剤の一例であるアミノ酸系界面活性剤においては、増粘に良く用いられるヒドロキシエチルセルロース、カチオン化グァー等の高分子増粘剤を組み合わせて増粘させる場合でも、通常液体洗浄剤組成物の粘度として有用な300〜2000mPa・s に達するまで高分子増粘剤を加えると、アミノ酸系界面活性剤の使用感が発現せず、シャンプー等に用いると高分子増粘剤の一部が髪に吸着されるためか、洗髪後の髪の光沢が無くなるなどの不都合を生じる。
そのためこれまでに難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)に粘度を付与することを目標とした様々な技術が公開されている。
難増粘性アニオン界面活性剤の例としてアミノ酸系界面活性剤の粘度付与に関する従来技術について述べる。
アミノ酸系界面活性剤に脂肪酸ジエタノールアミド及び水溶性無機塩を配合した弱酸性の液体洗浄剤処方が開示されている(特許文献1)。同技術によると、アミノ酸系界面活性剤の使用感を損なうこと無く、洗浄剤組成物の粘度を上昇させる事が可能であるが、特に十分な粘度付与を行うため無機塩濃度が上限に近い部分の洗浄剤組成物の低温安定性は十分なものではなかった。
水溶性無機塩の配合量を少なく粘度付与を行う目的で、無機塩と分子内にカチオン中心或いは擬カチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤とを併用する液体洗浄剤処方が開示されている(特許文献2)。低温安定性の改善等が見られるが、やはり無機塩は必須成分なのでコンディショニング剤の併用が困難になる等の点があるため満足いくものではなかった。
また、脂肪酸アミドアミンが身体洗浄剤や台所洗剤等の洗浄剤において高い増粘性を有し、更に優れたハンドリング性、溶解性や起泡力を有すると示されている(特許文献3)。しかし実施例記載の処方は脂肪族アミドアミンとラウレス硫酸ナトリウムと両性界面活性剤を併用した系であり、難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)での効果は確認されておらず、また、洗浄剤組成物としての安定性は20℃での安定性であり、より低温下での安定性については見られていない。
特公平2−54400号公報 特開2003−147399号公報 特開2011−021110号公報
難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の粘度付与に関わる従来技術では、使用感、増粘性、低温安定性、粘度安定性、コンディショニング剤相溶性の問題があり、これらの問題同時に解決するする手段を見出すに至っていない。また、増粘剤として汎用されているヤシ脂肪酸モノエタノールアミド等はハンドリング性に問題があり、低温下で析出し易いという欠点がある。
本発明が解決しようとする課題は、難増粘性であるアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度を付与し、且つ常温で液体でハンドリング性に優れ、低温下、マイナス5℃においても析出しにくい洗浄剤組成物を提供することである。
本発明者らは、アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の粘度付与の問題を解決する方法を検討した結果、アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)に特定のN−置換脂肪酸アミドアミンを使用することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、
一般式(1)
Figure 2013203922
〔但し式中RCOは炭素数1〜14のアシル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基、Rはヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってRCO基における炭素数とR基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる常温で液体の増粘剤に関するものであり、更に該増粘剤とアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)を含有する高粘度液体洗浄剤に関するものである。
本発明の増粘剤は、常温で液体であるが故に洗浄剤製造時の作業性に優れ、アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の使用感を変えることなく実用的な粘度付与を実現することができ、低温安定性にも優れる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明において増粘剤として機能する一般式(1)で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンにおいて、RCOのアシル基における炭素数が15を超えた場合、低温での安定性が阻害する恐れがあり好ましくない。R基は末端にヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であるが、R基の炭素数が14を超えた場合、低温での安定性が阻害する恐れがありの点で好ましくない。また、RCOのアシル基における炭素数と末端にヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してよいR基の炭素数の和が、10より小さい場合は親水性が高すぎるために、20より多い場合は油脂性が高すぎるために、難増粘性であるアニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)に対する増粘効果を発現しない為好ましくない。より好ましくはRCOのアシル基における炭素数と末端にヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してよいR基の炭素数の和が、11から19の間である。また、Rは炭素数2乃至は3で、RとRはメチル基がより好ましい。
本発明の一般式(1)で表されるN−置換脂肪酸アミドアミンの類似汎用化合物として、Rが水素原子であるアミドアミン(R基の炭素数条件が本発明化合物の範囲外)が柔軟剤あるいは増粘剤(特許文献3)として用いられる技術が公開されている。本発明者らの追試(本明細書比較例)したところ増粘効果は本発明の増粘剤と同等程度であるが、本発明の第二目標である『常温で液体でハンドリング性に優れ、低温下、マイナス5℃においても析出しにくい洗浄剤組成物を提供することである。』を満たすことはなかった。
本発明の一般式(1)で表されるN−置換脂肪酸アミドアミンは、N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンに特定の鎖長の脂肪酸又はその脂肪酸アルキルエステル、あるいは脂肪酸クロライド、脂肪酸無水物とを反応させることにより容易に得ることができる。
N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルプロピレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルエチレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
特定の鎖長の脂肪酸としてはデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸が挙げられる。
N−置換脂肪酸アミドアミンの好適例としては、N,N,N’−トリアルキルアルキレンジアミンとしては、N,N,N’−トリメチルエチレンジアミン、N,N,N’−トリメチルプロピレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルエチレンジアミン、N−エチル−N’,N’−ジメチルプロピレンジアミン等が挙げられる。
N−置換脂肪酸アミドアミンはアニオン界面活性剤あたり2.5〜20重量%含有させることにより液体洗浄剤組成物に実用的な粘度を付与する。
アニオン界面活性剤配合量の2.5重量%を下回るN−置換脂肪酸アミドアミンの配合は、アニオン界面活性剤の種類によっては増粘効果が不十分なため好ましくなく、20重量%を超えて配合された場合はゲル化や相分離が発生し好ましくない。
本発明のN−置換脂肪酸アミドアミンは他の同様な使用法で使われる増粘剤、たとえば脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジエタノールアミド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等の既知の増粘剤に比較して低濃度の添加で実用的な粘度付与が可能である。
本発明増粘剤は、サルフェート型アニオン界面活性剤との混合により容易に粘度を付与するのみならず、更に従来より粘度付与が困難とされる難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の粘度付与において、従来の増粘剤が効果が無い場合でも、本発明のN−置換脂肪酸アミドアミン型増粘剤は実用的な粘度付与が可能で、より優れた増粘機能を有している。
本発明増粘剤と難増粘性アニオン界面活性剤(特にアミノ酸系界面活性剤)の組み合わせによる粘度付与に関して詳細に説明する。
難増粘性アニオン活性剤としては、以下のアニオン性界面活性剤が挙げられる。
(A−1)脂肪酸塩
(A−2)アシル中性アミノ酸塩
(A−3)アシル酸性アミノ酸塩
(A−4)アルキルエーテルカルボン酸塩
(A−5)アミドエーテルカルボン酸塩
(A−6)ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩
(A−7)ポリオキシエチレンアミドエーテルスルホコハク酸塩
(A−1)脂肪酸塩類は、一般式(2)
Figure 2013203922
〔式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、M1 はアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。〕
で示される化合物であって、より好適には、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、ヤシ油脂肪酸塩、パーム核油脂脂肪酸塩、パーム油脂肪酸塩、等が挙げられそれらの混合物も用いられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−2)アシル中性アミノ酸塩は、一般式(3)
Figure 2013203922
〔式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、Rは水素原子、メチル基を示し、Z-は−COO基又は−SO3 基を示す。M2はZ基のカウンターイオンでアルカリ金属、アルカノールアミンを表し、aは1又は2の整数を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、N−ラウロイルサルコシン塩、N−ヤシ油脂肪酸サルコシン塩、N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニン塩、N−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニン塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−3)アシル酸性アミノ酸塩は、一般式(4)
Figure 2013203922
〔式中、Rは炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、M、Mは同一又は異なって、水素原子、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。但し、M、Mが共に水素原子であることはない。bは1又は2の整数で示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、N−ラウロイル−L−グルタミン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸−L−グルタミン酸塩、N−ラウロイルアスパラギン酸塩、N−ヤシ油脂肪酸アスパラギン酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−4)アルキルエーテルカルボン酸塩は、一般式(5)
Figure 2013203922
〔式中、R10は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を表し、Mはアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。cは1〜10を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(1〜10)オキシエチレンラウリルエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンヤシ油アルキルエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレントリデシルエーテル酢酸塩、等が挙げられ、その塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−5)アミドエーテルカルボン酸塩は、一般式(6)
Figure 2013203922
〔式中、R11 は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、R12は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、M6 はアルカリ金属、アルカノールアミンを表す。dは1〜10を示す。〕
で示されるアニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(1〜10)オキシエチレンラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)N−メチル−ラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)N−エチル−ラウロイルエタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンN−メチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、ポリ(1〜10)オキシエチレンN−エチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドエーテル酢酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−6)ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩は、一般式(7−1)、(7−2)
Figure 2013203922
〔式中、R13 は炭素数8〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を表し、M,Mは同一又は異なっても良く、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。eは0〜10を示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(0〜10)オキシエチレンラウリルスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸スルホコハク酸塩等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
(A−7)ポリオキシエチレンアミドエーテルスルホコハク酸塩は、一般式(8−1)、一般式(8−2)
Figure 2013203922
〔式中、R14は炭素数7〜21のアルキル基又はアルケニル基を表し、R15は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、M、M10は同一又は異なっても良く、アルカリ金属、アルカノールアミンを表す。fは0〜10を示す。〕
で示される多価アニオン界面活性剤であって、好適には、ポリ(0〜10)オキシエチレンラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−メチル−ラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−メチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−エチル−ラウロイルエタノールアミドスルホコハク酸塩、ポリ(0〜10)オキシエチレンN−エチル−ヤシ油脂肪酸エタノールアミドスルホコハク酸塩、等が挙げられ、その塩としてはナトリウム塩、カリウム塩、トリエタノールアミン塩等が挙げられる。
これらの難増粘性アニオン活性剤の中でも(A−2)アシル中性アミノ酸塩及び(A−3)アシル酸性アミノ酸塩のN−アシルアミノ酸系界面活性剤は既知の増粘剤では粘度付与が特に困難である。
難増粘性アニオン界面活性剤を主剤として含有する液体洗浄剤組成物にもアニオン界面活性剤あたりN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤を2.5〜20重量%含有させることにより液体洗浄剤組成物に実用的な粘度を付与する。
難増粘性アニオン界面活性剤を従来の増粘剤により増粘する際、両性界面活性剤を同時に配合することにより、粘度付与性の改善が報告されているが、本発明増粘剤においてもその性質が確認された。
本発明洗浄剤組成物において、成分(C)として分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を併用することにより、到達粘度の上昇、増粘剤添加効果の上昇がみられる。
これらの分子内にカチオン中心を持つ界面活性剤を併用することにより、より少ない本発明増粘剤の添加により洗浄剤組成物の増粘が可能となり、N−アシルアミノ酸系界面活性剤の起泡性、泡質、低温安定性を改善する効果がある。
両性又は双性界面活性剤としては、下記一般式(9)で示されるベタイン型両性及び双性界面活性剤及び下記一般式(10)、(11)で示されるアミドアミン型両性界面活性剤が好ましい。
Figure 2013203922
[但し、式中R16は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、R17、R19は互いに独立にメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基を示し、R18は水酸基を含んで良い炭素数1〜3のアルキル基を示し、gは1〜3の数、hは1又は0を示し、Zは−COO基又は−SO3 基を示す。]
好適例としては、例えばラウリルジメチル酢酸ベタイン、ラウリルジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン、ラウリン酸アミドジメチル酢酸ベタイン、ラウリン酸ジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン等が挙げられる。
Figure 2013203922
[式中R20は炭素数7〜19のアルキル基又はアルケニル基、uは2乃至は3の整数、v,wは互いに独立に1〜3の整数、M11はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミンを示し、yは1〜2の数を表す。]
これらは、通常イミダゾリニウムベタイン類と称される界面活性剤群を包含する。イミダゾリニウムベタイン型界面活性剤は、その合成経路の中間段階でイミダゾリン環が加水分解を起こし、上記一般式(10)または(11)の構造を持つことが明らかにされている(例えば特公昭59−51532号公報、特公昭35−4762号公報、及びCosmetics & Toiletries, Vol95, No11, p45-48, 1980)。
これらのアミドアミン型両性界面活性剤の好適例は、例えば2−ウンデシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等が用いられる。
半極性界面活性剤としては下記一般式(12)
Figure 2013203922
[但し、式中R21は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、R22は水素原子、メチル基、エチル基またはヒドロキシエチル基を示し、sは1〜3の整数、tは1または0を示す。]
で示されるものが好ましい。
半極性界面活性剤は、分子内にδに荷電する窒素原子を有しており、これがカチオン中心として働くと推定される。半極性界面活性剤の好適例としては、例えばラルリルジメチルアミンオキサイド、ラウリン酸アミドプロピルアミンオキサイド、ミリスチルジメチルアミンオキサイド、ミリスチン酸アミドプロピルアミンオキサイド、ヤシアルキルジメチルアミンオキサイド、ヤシ脂肪酸アミドプロピルアミンオキサイド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、下記一般式(13)で示されるものが好ましい。
Figure 2013203922
[但し、式中R23は炭素数7〜19のアルキル基またはアルケニル基を示し、sは1〜3の整数、tは1または0を示す。R24,R25,R26は炭素数1〜3のアルキル基または式(14)
Figure 2013203922
を示し、B-は塩素イオン、臭素イオンなどのカチオン基に対する対イオンを表す。]
好適例を示せば、例えば塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
成分(C)として、分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤および、カチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の配合量は、洗浄剤組成物中において0.5〜30重量%配合することが好ましい。更に分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤および、カチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の洗浄剤組成物に対する配合量は、洗浄剤組成物に配合されるアニオン界面活性剤成分に対して重量比で9/1〜1/1、より好ましくは8/2〜6/4の範囲内にあることが好ましい。
分子内にカチオン中心を持つ、両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤の洗浄剤組成物あたりの配合量が、アニオン界面活性剤に対して9/1以下の配合量である場合、その添加効果は現れず、1/1を超えて配合されると、洗浄剤組成物の使用感が損なわれたり、泡のきめが大きくなるなどの問題が発生し、使用感が損なわれ好ましくない。
本発明高粘度液体洗浄剤組成物は、シャンプー組成物として配合する時、コンディショニング剤の配合特性に優れる。
好ましいコンディショニング剤としては、分子量40万〜150万、カチオン性窒素含量1〜2.5%(質量%)であるカチオン化セルロースが好ましい。
市販品として、例えば、ポイズC−H60(分子量60万、N含量2.2%)、ポイズC−M80(分子量80万、N含量1.5%)、ポイズC−L150(分子量150万、N含量1.3%)(以上、花王社製);ポリマーJR400(分子量40万、N含量1.7%)(ユニオン・カーバイド社製);カチナールLC−100(分子量40万、N含量1.0%)、カチナールHC−100K(分子量40万、N含量2.0%)、カチナールLC−200(分子量150万、N含量1.2%)(以上、東邦化学社製)などが挙げられる。コンディショニング剤の配合量は組成物全体に対して0.1〜1.0重量%、好ましくは0.3〜0.6重量%が望ましい。配合量が0.1重量%未満では十分なコンディショニング効果が得られず、1.0重量%を超えると洗髪後にゴワツキ感を感じる等使用感の悪化を招くことがあるので好ましくない。
また、カチオン化セルロースの分子量が40万以下でも十分なリンスイン効果が得られず、カチオン性窒素含量が1%(質量%)未満だと毛髪への吸着性が不十分で十分なコンディショニング効果が得られず好ましくない。
更に本発明の効果を妨害しない範囲で他のアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、および通常洗浄剤あるいは化粧品に用いられる他の成分、例えば、動物、植物、魚貝類、微生物由来の抽出物、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル類、シリコーン、保湿剤、水溶性高分子、被膜剤、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH 調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、抗菌剤、香料などを必要に応じて一種あるいは2種以上用いても良い。
本発明の効果に関して以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
以下の方法により本件発明の一般式(1)に関わる物質を製造し、同定した。
製造例1 N-ラウロイル-N,N’,N’-トリメチルエチレンジアミンの合成
100mLの四つ口フラスコにN,N,N’-トリメチルプロピレンジアミン(0.18mol)を仕込み、窒素置換を行った。次いで、加熱し融解したラウリン酸(0.14mol)を添加した。これを135℃まで昇温し、還流しながら5時間かけて生成した水を留去した。10mmHgに減圧して、過剰分のN,N,N’-トリメチルプロピレンジアミンを留去した。100mLの四つ口フラスコに残った液体のH−NMRを測定し、N-ラウロイル-N,N’,N’-トリメチルプロピレンジアミンであることを確認した(常温で液体の物質)。
製造例2 N-ラウロイル-N-エチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
500mL四つ口フラスコにn−エチルアミン(2.0mol)をいれ、窒素置換した後撹拌しながら95℃まで昇温した。そこに、クロロプロピルジメチルアミン塩酸塩(0.4mol)を蒸留水に溶解させた後、30分かけて滴下し、その後36時間で反応させた。反応後、過剰量のエチルアミンを留去し、クロロホルムで抽出し、このクロロホルム溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N,N-ジメチル-N’-エチルプロピレンジアミンを液体として取上げた。
続いて、300mLの四つ口フラスコにN,N-ジメチル-N’-エチルプロピレンジアミン(0.19mol)とトリエチルアミン(0.18mol)を仕込み、そこへTHF(80mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.18mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-ラウロイル-N-エチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例3 N-ラウロイル-N-プロピル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
500mL四つ口フラスコにN,N-ジメチルプロピレンジアミン(2.2mol)をいれ、窒素置換した後撹拌しながら95℃まで昇温した。そこに、ブロモプロパン(0.22mol)を30分かけて滴下し、その後4時間で反応させた。蒸留にて過剰N,N-ジメチルプロピレンジアミンを除去し、次いでN,N-ジメチル-N’-プロピルプロピレンジアミン成分を蒸留した(常圧で150℃の成分)。
300mLの四つ口フラスコにN,N-ジメチル-N’-プロピルプロピレンジアミン(0.19mol)とトリエチルアミン(0.18mol)を仕込み、そこへTHF(80mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.18mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-ラウロイル-N-プロピル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例4 N-アセチル-N-ドデシル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
500mLの四つ口フラスコにドデシルブロマイド(0.22mol)とN,N-ジメチルプロピレンジアミン(2.2mol)を仕込み、室温で終夜撹拌行った。反応液をTHF(150mL)で希釈した後、希水酸化ナトリウム水溶液、及び蒸留水にて洗浄し、溶媒を留去し、N-ドデシル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを液体として取り上げた。
続いて200mLの四つ口フラスコにN-ドデシル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミン(0.10mol)とTHF(80mL)を量り取った。30℃以下で無水酢酸(0.11mol)を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、希水酸化ナトリウム水溶液(150mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-アセチル-N-ドデシル-N’,N’-ジメチルエチレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例5 N-ラウロイル-N-ヒドロキシエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
500mLの四つ口フラスコに2-クロロエタノール(0.22mol)とN,N-ジメチルプロピレンジアミン(2.2mol)を仕込み、室温で終夜撹拌行った。反応液をTHF(150mL)で希釈した後、希水酸化ナトリウム水溶液、及び蒸留水にて洗浄し、溶媒を留去し、N-ヒドロキシエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを液体として取り上げた。
続いて300mLの四つ口フラスコにN-ヒドロキシエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミン(0.15mol)とトリエチルアミン(0.14mol)を仕込み、そこへTHF(80mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.14mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-ラウロイル-N-ヒドロキシエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例6 N-ラウロイル-N-シアノエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
500mLの四つ口フラスコにN,N-ジメチルプロピレンジアミン(1.0mol)を仕込み、30℃でアクリロニトリル(1.0mol)を5時間かけて加え、室温で終夜撹拌した。反応液をTHF(150mL)で希釈した後、希水酸化ナトリウム水溶液、及び蒸留水にて洗浄し、溶媒を留去し、N-シアノエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを液体として取り上げた。
続いて300mLの四つ口フラスコにN-シアノエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミン(0.2mol)とトリエチルアミン(0.2mol)を仕込み、そこへTHF(180mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.2mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-ラウロイル-N-シアノエチル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例7 N-ラウロイル-N,N’,N’-トリメチルエチレンジアミンの合成
200mLの四つ口フラスコにN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(0.194mol)とトリエチルアミン(0.191mol)を仕込み、そこへTHF(80mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.190mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-ラウロイル-N,N’,N’-トリメチルエチレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例8 N-デカノイル-N,N’,N’-トリメチルエチレンジアミンの合成
200mLの四つ口フラスコにN,N,N’-トリメチルエチレンジアミン(0.19mol)とトリエチルアミン(0.18mol)を仕込み、そこへTHF(80mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、デカン酸クロライド(0.18mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(120mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、N-デカノイル-N,N’,N’-トリメチルエチレンジアミンを常温で液体の物質として取上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
比較例1 N-ラウロイル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンの合成
200mLの四つ口フラスコにN,N-ジメチルプロピレンジアミン(0.23mol)とトリエチルアミン(0.20mol)を仕込み、そこへTHF(50mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.20mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(50mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、乾固させてN-ラウロイル-N’,N’-ジメチルプロピレンジアミンを固体(融点:36℃)として取り上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
比較例2 N-ラウロイル-N’,N’-ジメチルエチレンジアミンの合成
200mLの四つ口フラスコにN,N-ジメチルエチレンジアミン(0.23mol)とトリエチルアミン(0.20mol)を仕込み、そこへTHF(50mL)を添加した。20〜30℃を保ちながら、ラウリン酸クロライド(0.20mol)を30分かけて滴下し、その後30分間反応させた。反応終了後、分液ロートに移し、蒸留水(50mL)を加え、有機層を取上げた。この有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、エバポレーターで溶媒を留去し、乾固させてN-ラウロイル-N’,N’-ジメチルエチレンジアミンを固体(融点:45℃)として取り上げた。H−NMRにて目的物であることを確認した。
製造例1〜6で試作したサンプル及び比較対象として比較例1、比較例2で試作したサンプル、アミゾールCME(川研ファインケミカル社製 ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)及びゲナポールDEL(クラリアント・ジャパン社製 ラウリン酸PEG−2)とを各種アニオン界面活性剤に添加してその性能を評価し表1〜表5にまとめた。
尚測定項目の測定条件は以下の方法に従った
粘度測定
測定装置 TOKIMEC社製 B型回転粘度計 model B8M
測定温度 25℃
低温安定性
増粘性試験で試作した各サンプルを−5℃で12時間静置したのち、サンプルを取りだし状態を観察する。評価は以下の2段階
× 白濁、結晶析出のあったもの
〇 透明な溶液形態を保持しているもの
使用感試験(泡質、総合評価)
各洗浄剤サンプルについて、パネラー10名により、手洗いによる使用試験を行い、使用時の泡立ち(泡のボリューム)、泡質(泡の形状、泡質のクリーミィさ)、総合使用感(手洗い後のつっばり感を含めた総合評価)の官能試験を行った。
評価は表1の比較例1を標準3点とした5段階相対評価とし、評価結果の平均点を算出し、算出された平均値が
4.5超の場合を非常に良好(◎)
4.5〜3.5の場合を良好(○)
3.5〜3.0の場合を普通(△)
3.0未満の場合を不良(×)
として行った。
Figure 2013203922
表1は、シャンプー組成物などに多用されているエーテルサルフェート型界面活性剤(増粘しやすい界面活性剤)に対する各化合物の増粘効果を示したものである。
各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。実施例群と比較例群を比較すると本件発明の化合物はエマールE−27Cに対して少量の添加で優れた粘度付与効果を示し、従来より使用されてきた増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物は、低温安定性が良好で、泡質の改善効果等に優れ使用感の数値も優れている。
Figure 2013203922
表2は、シャンプー組成物などに使用されているN−アシルアミノ酸系界面活性剤(難増粘性アニオン界面活性剤:表1の比較例群と表2の比較例群を比較すると従来の増粘剤では増粘しにくいことがわかる。)に対する各化合物の増粘効果を示したものである。
各サンプルは全て界面活性剤総量が20%に調整されている。実施例群と比較例群を比較すると本件発明の化合物はN−アシルアミノ酸系界面活性剤に対して少量の添加で優れた粘度付与効果を示し、従来より使用されてきた増粘剤(ラウリン酸PEG−2,ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド)と比較して優れた増粘効果を持つことがわかる。また、本発明の化合物はN−アシルアミノ酸系界面活性剤の特有の優れた使用感を損なうことが無く、優れた使用感試験結果を示し、更に低温安定性も良好だった。
Figure 2013203922
表3は、難増粘性アニオン界面活性剤であるアシルグルタミン酸系界面活性剤及びアシルメチルタウリン系界面活性剤に対する本発明化合物の増粘性に関して調べた結果であり、いずれも優れた増粘性を示している。また、本発明の化合物は低温安定性も良好だった。
Figure 2013203922
表4と表2の測定粘度を比較すれば、難増粘性アニオン界面活性剤と本発明増粘剤との組み合わせに両性界面活性剤であるベタイン系両性を配合することにより、より容易に粘度付与することが分かり、その効果は比較例24及び25と比較すると明らかである。
Figure 2013203922
実施例28は本発明増粘剤による組成物はカチオン性高分子に対して優れた相溶性を示し低温においても安定な処方を作れることを示したものである。比較例26は無機塩による増粘を実施した系にカチオン性高分子を添加し物である。所望の増粘は得られたが、カチオン性高分子との相溶性は低く低温安定性においてネガティブな結果を示した。
N−置換脂肪酸アミドアミンはアニオン界面活性剤の使用感を損なうことなく難増粘性であるアニオン界面活性剤を増粘できるので、増粘剤として好適である。

Claims (4)

  1. 一般式(1)
    Figure 2013203922
    〔但し式中RCOは炭素数1〜14のアシル基を示し、Rは炭素数1〜3のアルキレン基、Rはヒドロキシル基、又はシアノ基、又はチオール基を含有してもよい炭素数1〜14の直鎖乃至は分枝鎖のアルキル基であってRCO基における炭素数とR基の炭素数の和が、11〜19の間であり、R、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表す。〕
    で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤。
  2. (A)アニオン界面活性剤
    (B)請求項1記載の一般式(1)で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤を含有する高粘度液体洗浄剤組成物。
  3. アニオン界面活性剤がN−アシルアミノ酸系界面活性剤である請求項2記載の高粘度液体洗浄剤組成物。
  4. (A)N−アシルアミノ酸系界面活性剤
    (B)請求項1記載の一般式(1)で示されるN−置換脂肪酸アミドアミンよりなる増粘剤
    (C)両性界面活性剤、双性界面活性剤、半極性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤を含有する高粘度液体洗浄剤組成物。
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