JP4857479B2 - 二鎖二親水基型界面活性剤およびその用途 - Google Patents

二鎖二親水基型界面活性剤およびその用途 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2工程からなる選択的反応を特徴とする方法によって製造される純度および収率が高い二鎖二親水基型界面活性剤と、得られた二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いた洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物および柔軟剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
二鎖二親水基型界面活性剤は従来の一鎖一親水基型界面活性剤に比べ、低い臨界ミセル濃度や界面張力低下能等において優れた界面物性を示すことが報告され、高機能性界面活性剤として近年注目されている。このような優れた界面物性は界面活性剤の使用量を低下させることが可能となることから、環境負荷の低減につながるなど将来において非常に期待される。
【0003】
二鎖二親水基型界面活性剤についての報告は、特開平10−330785号公報に2分子の脂肪酸アミドエチルエーテルサルフェート型陰イオン性界面活性剤のアミド基をメチレン鎖で連結した構造の化合物が開示されている。しかし、この反応では中間原料である酸クロリドの分解を抑えるためにアセトン等の有機溶剤を使用しなければならず、さらに酸クロリドによるアシル化反応の収率が極めて低いという欠点がある。また、特開平8−301747号公報に脂肪酸アミドメチルエタノールアミンと尿素を縮合反応させることにより、アミノ基をカルボニル基で連結した化合物が開示されている。しかし、この反応では尿素による縮合反応で発生するアンモニアを捕集するための付帯設備が必要となり、また生成物の純度および収率が低い欠点がある。
【0004】
一方、2つの分子の連結部にエピハロヒドリンを用いた二鎖二親水基型界面活性剤の製造方法は、J.Am.Oil.Chem.Soc.73、67(1996)、およびJ.Am.Oil.Chem.Soc.73、907(1996)に第3アミン化合物とエピクロルヒドリンの反応から二鎖二親水基型界面活性剤を合成する方法が開示されているが、過剰の第3アミン化合物を使用する方法であり、過剰分の第3アミン化合物を取り除く精製過程が必要となる。また、特開平8−103646号公報にはイミダゾリン環構造を維持する反応条件で2個のイミダゾリン環をエピクロルヒドリンで連結した後、塩基性条件でイミダゾリン環を加水分解しアミドアミンとし、さらに陰イオン性界面活性剤に誘導する方法が開示されているが、イミダゾリン環の加水分解によって得られる化合物には、目的とするアミドアミン以外の副生成物が含まれ、収率が低いという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、純度および収率を高く製造できる二鎖二親水基型界面活性剤と、得られた二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いた洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物および柔軟剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
(A)第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させた後、式(1)で表される第2アミン化合物または第3アミン化合物と反応させることによって得られる二鎖二親水基型界面活性剤
【0007】
【化2】
【0008】
(式中R1COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
)第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させた後、式(1)で表される第2アミン化合物または第3アミン化合物を反応させ、さらに4級化剤と反応することによって得られる二鎖二親水基型界面活性剤のアンモニウム塩。
)前記(A)または()の二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
)前記(A)または()の二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
)前記(A)または()の二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする柔軟剤組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の二鎖二親水基型界面活性剤は、第1工程で第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させた後、第2工程で第2アミン化合物または第3アミン化合物を反応させることによって得られる。
第1工程ではエピハロヒドリンがエポキシ環を開環し第2アミン化合物の塩に付加することで、末端にエピハロヒドリン由来のアルキルハライド基を有する第3アミン化合物の塩が得られる。
第2アミン化合物の塩は、第2アミン化合物を中和することによって得られる。中和に用いる酸は塩酸、硝酸など1価の無機酸が好ましく、エピハロヒドリンとの反応工程や二鎖二親水基型界面活性剤の精製工程への影響を考慮すると、より好ましくは塩酸である。
エピハロヒドリンの使用量は、第2アミン化合物の塩に対して、1.00〜1.05倍モルの範囲が好ましく、さらに好ましくは1.02〜1.03倍モルである。エピハロヒドリンの使用量が1.05倍モルより多いと副生成物が増加し、また1.00倍モルより少ないと未反応の第2アミン化合物の塩が残り、いずれの場合も純度と収率が低下するため好ましくない。反応温度はエピハロヒドリンが極めて反応性の高い化合物であり第2アミン化合物と速やかに反応するため、通常は10〜70℃が好ましく、より好ましくは30〜50℃である。
【0010】
第2アミン化合物を中和し第2アミン化合物の塩にすることなく、第2アミン化合物のままエピハロヒドリンと反応を行った場合、生成した第3アミン化合物がそれ自身の塩基性により反応系にあるエピハロヒドリン由来のアルキルハライドと反応して重縮合物を生成するなど、目的とした開環付加反応以外の副反応が進行し、純度と収率が低下するため好ましくない。本発明の方法では第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させることで、生成した第3アミン化合物が塩となるため重縮合などの副反応を抑制することができ、純度および収率が高く第3アミン化合物の塩を得ることができる。
【0011】
第2工程では、第1工程のエピハロヒドリンの開環付加反応に続き、この反応溶液に第2アミン化合物または第3アミン化合物を加え、中間体である第3アミン化合物の塩のアルキルハライド基に求核置換反応を行う。
第2アミン化合物または第3アミン化合物の使用量は、中間体である第3アミン化合物の塩に対して0.96〜0.99倍モルの範囲が好ましく、特に好ましくは0.97〜0.98倍モルである。反応温度は60〜110℃が好ましく、より好ましくは80〜90℃である。反応温度が110℃より高いと中間体である第3アミン化合物の塩のアルキルハライドが加水分解し、60℃より低いと反応が進行しにくく好ましくない。
第2アミン化合物または第3アミン化合物の求核反応性を高めるため、また、第2アミン化合物の場合は脱ハロゲン化水素を伴うため水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ化剤を加えた塩基性条件下で反応を行う。
【0012】
本発明の二鎖二親水基型界面活性剤の製造方法は第1工程と第2工程を連続して1つの反応容器で行うことが可能である。溶剤は水と相溶性のある溶媒中であれば特に限られるものではないが、化粧品、トイレタリー製品等の生活関連製品への用途を考慮すると水のみで行うことが好ましい。
【0013】
本発明で用いる第2アミン化合物または第3アミン化合物としては、目的とする二鎖二親水基型界面活性剤を合成した時に疎水基となる、アミド基、エステル基、エーテル基を含んでもよいアルキル基またはアルケニル基と、親水基となる官能基を有した第2アミン化合物または第3アミン化合物である。
第2アミン化合物としては、例えばアルキルアミノアルカノールでは、アルキルアミノメタノール、アルキルアミノエタノール、アルキルアミノプロパノール、アルキルアミノブタノールが、脂肪酸アミドアルキルアミノアルカノールでは、脂肪酸アミドメチルアミノメタノール、脂肪酸アミドメチルアミノエタノール、脂肪酸アミドメチルアミノプロパノール、脂肪酸アミドメチルアミノブタノール、脂肪酸アミドエチルアミノメタノール、脂肪酸アミドエチルアミノエタノール、脂肪酸アミドエチルアミノプロパノール、脂肪酸アミドエチルアミノブタノール、脂肪酸アミドプロピルアミノメタノール、脂肪酸アミドプロピルアミノエタノール、脂肪酸アミドプロピルアミノプロパノール、脂肪酸アミドプロピルアミノブタノール、脂肪酸アミドブチルアミノメタノール、脂肪酸アミドブチルアミノエタノール、脂肪酸アミドブチルアミノプロパノール、脂肪酸アミドブチルアミノブタノールが、脂肪酸エステルアミノアルカノールでは、脂肪酸エステルメチルアミノメタノール、脂肪酸エステルメチルアミノエタノール、脂肪酸エステルメチルアミノプロパノール、脂肪酸エステルメチルアミノブタノール、脂肪酸エステルエチルアミノメタノール、脂肪酸エステルエチルアミノエタノール、脂肪酸エステルエチルアミノプロパノール、脂肪酸エステルエチルアミノブタノール、脂肪酸エステルプロピルアミノメタノール、脂肪酸エステルプロピルアミノエタノール、脂肪酸エステルプロピルアミノプロパノール、脂肪酸エステルプロピルアミノブタノール、脂肪酸エステルブチルアミノメタノール、脂肪酸エステルブチルアミノエタノール、脂肪酸エステルブチルアミノプロパノール、脂肪酸エステルブチルアミノブタノールが、アルキルエーテルアミノアルカノールでは、アルキルエーテルメチルアミノメタノール、アルキルエーテルメチルアミノエタノール、アルキルエーテルメチルアミノプロパノール、アルキルエーテルメチルアミノブタノール、アルキルエーテルエチルアミノメタノール、アルキルエーテルエチルアミノエタノール、アルキルエーテルエチルアミノプロパノール、アルキルエーテルエチルアミノブタノール、アルキルエーテルプロピルアミノメタノール、アルキルエーテルプロピルアミノエタノール、アルキルエーテルプロピルアミノプロパノール、アルキルエーテルプロピルアミノブタノール、アルキルエーテルブチルアミノメタノール、アルキルエーテルブチルアミノエタノール、アルキルエーテルブチルアミノプロパノール、アルキルエーテルブチルアミノブタノールが挙げられる。
【0014】
第3アミン化合物としては、例えばアルキル型第3アミン化合物では、アミノアルカノールジメチルアミン、アルキルジエチルアミン、アルキルジプロピルアミン、アルキルジブチルアミン、アルキルメチルエチルアミン、アルキルエチルプロピルアミン、アルキルジメタノールアミン、アルキルジエタノールアミンが、脂肪酸アミドアルキル型第3アミン化合物では、脂肪酸アミドメチルジメチルアミン、脂肪酸アミドエチルジメチルアミン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミン、脂肪酸アミドブチルジメチルアミン、脂肪酸アミドメチルジメタノールアミン、脂肪酸アミドエチルジメタノールアミン、脂肪酸アミドプロピルジメタノールアミン、脂肪酸アミドブチルジメタノールアミン、脂肪酸アミドメチルジエタノールアミン、脂肪酸アミドエチルジエタノールアミン、脂肪酸アミドプロピルジエタノールアミン、脂肪酸アミドブチルジエタノールアミン、脂肪酸アミドメチルジプロパノールアミン、脂肪酸アミドエチルジプロパノールアミン、脂肪酸アミドプロピルジプロパノールアミン、脂肪酸アミドブチルジプロパノールアミン、脂肪酸アミドメチルジブタノールアミン、脂肪酸アミドエチルジブタノールアミン、脂肪酸アミドプロピルジブタノールアミン、脂肪酸アミドブチルジブタノールアミンが、脂肪酸エステル型第3アミン化合物では、脂肪酸エステルメチルジメチルアミン、脂肪酸エステルエチルジメチルアミン、脂肪酸エステルプロピルジメチルアミン、脂肪酸エステルブチルジメチルアミン、脂肪酸エステルメチルジメタノールアミン、脂肪酸エステルエチルジメタノールアミン、脂肪酸エステルプロピルジメタノールアミン、脂肪酸エステルブチルジメタノールアミン、脂肪酸エステルメチルジエタノールアミン、脂肪酸エステルエチルジエタノールアミン、脂肪酸エステルプロピルジエタノールアミン、脂肪酸エステルブチルジエタノールアミン、脂肪酸エステルメチルジプロパノールアミン、脂肪酸エステルエチルジプロパノールアミン、脂肪酸エステルプロピルジプロパノールアミン、脂肪酸エステルブチルジプロパノールアミン、脂肪酸エステルメチルジブタノールアミン、脂肪酸エステルエチルジブタノールアミン、脂肪酸エステルプロピルジブタノールアミン、脂肪酸エステルブチルジブタノールアミンが、アルキルエーテル型第3アミン化合物では、アルキルエーテルメチルジメチルアミン、アルキルエーテルエチルジメチルアミン、アルキルエーテルプロピルジメチルアミン、アルキルエーテルブチルジメチルアミン、アルキルエーテルメチルジメタノールアミン、アルキルエーテルエチルジメタノールアミン、アルキルエーテルプロピルジメタノールアミン、アルキルエーテルブチルジメタノールアミン、アルキルエーテルメチルジエタノールアミン、アルキルエーテルエチルジエタノールアミン、アルキルエーテルプロピルジエタノールアミン、アルキルエーテルブチルジエタノールアミン、アルキルエーテルメチルジプロパノールアミン、アルキルエーテルエチルジプロパノールアミン、アルキルエーテルプロピルジプロパノールアミン、アルキルエーテルブチルジプロパノールアミン、アルキルエーテルメチルジブタノールアミン、アルキルエーテルエチルジブタノールアミン、アルキルエーテルプロピルジブタノールアミン、アルキルエーテルブチルジブタノールアミンが挙げられる。
【0015】
好ましい第2アミン化合物または第3アミン化合物は、式(1)で表されるアミドアルキル型の第2アミン化合物または第3アミン化合物である。
【0016】
【化3】
【0017】
(式中R1COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
式(1)で表される第2アミン化合物または第3アミン化合物において、R1COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基であり、具体的には、デシロイル基、ウンデシロイル基、ドデシロイル基、テトラデシロイル基、ヘキサデシロイル基、オクタデシロイル基、エイコシロイル基、ドコシロイル基、イソステアロイル基等の飽和脂肪族アシル基、オクタデセニロイル基等の不飽和脂肪族アシル基およびこれらの混合物であるヤシ油脂肪族アシル基、牛脂脂肪族アシル基、硬化牛脂脂肪族アシル基等の混合脂肪族アシル基が挙げられる。R2は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基が挙げられる。R3、R4は第2アミン化合物の場合、R3が水素原子であり、R4が炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基であり、具体的には、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基が挙げられ、第3アミン化合物の場合、それぞれ炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基が挙げられる。
【0018】
特に好ましくは、炭素数10〜22の脂肪酸残基である脂肪酸アミドアルキルアミノアルカノールであり、例えば、デカン酸アミドエチルアミノエタノール、ウンデカン酸アミドエチルアミノエタノール、ドデカン酸アミドエチルアミノエタノール、テトラデカン酸アミドエチルアミノエタノール、ヘキサデカン酸アミドエチルアミノエタノール、オクタデカン酸アミドエチルアミノエタノール、エイコデカン酸アミドエチルアミノエタノール、ドコサデカン酸アミドエチルアミノエタノール、イソステアリン酸アミドエチルアミノエタノール等の飽和脂肪族アシル基を有する第2アミン化合物、オクタデセン酸アミドエチルアミノエタノール等の不飽和脂肪族アシルを有する第2アミン化合物およびこれらの混合物であるヤシ油脂肪酸アミドエチルアミノエタノール、牛脂脂肪酸アミドエチルアミノエタノール、硬化牛脂脂肪酸アミドエチルアミノエタノール等の混合脂肪族アシル基を有する第2アミン化合物が挙げられる。
【0019】
これらの第2アミン化合物を用いて前記の製造方法を実施することにより式(2)で表される二鎖二親水基型界面活性剤が得られる。
【0020】
【化4】
【0021】
(式中R1CO、R5COは同一あるいは異なってもよい炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R6は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示す。)
本発明では、2つの工程のそれぞれで用いる第2アミン化合物または第3アミン化合物を選択することにより、2つの疎水基、2つの親水基がそれぞれ異なるあるいは同一の構造の二鎖二親水基型界面活性剤を提供することが可能である。
また二鎖二親水基型界面活性剤は分子中の第3アミンを塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸やギ酸、酢酸、プロピオン酸等の有機酸で中和したり、メチルハライド、硫酸ジエチル等のカチオン化剤で4級化することにより、ビスアンモニウム塩とすることができる。
【0022】
本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩は、陰イオン性界面活性剤、両性イオン界面活性および非イオン性界面活性剤と組合わせることで、洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物、柔軟剤組成物を得ることができる。
組合わせることができる陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸型陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸型陰イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアミドエーテル硫酸型陰イオン性界面活性剤、アシルメチルタウリン型陰イオン性界面活性剤、アシルアミノ酸型陰イオン性界面活性剤、スルホコハク酸型陰イオン性界面活性剤等が挙げられる。
両性イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン型両性界面活性剤、アミドアルキルベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤、アルキルイミノジ酢酸塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、しょ糖エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレンしょ糖エステル型非イオン性界面活性剤、ソルビタンエステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタンエステル型非イオン性界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油型非イオン性界面活性剤、アルキルグリコシド型非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0023】
洗浄剤組成物の場合、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いることで、適度な粘性を有し、洗浄力が良好であり、使用感に優れる洗浄剤組成物が得られる。本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩の中でも、式(2)で表される二鎖二親水基型界面活性剤が好ましく、
【0024】
【化5】
【0025】
(式中R1CO、R5COは同一あるいは異なってもよい炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R6は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示す。)
洗浄剤組成物の低温での安定性を考慮すると、脂肪族アシル基がドデシロイル基、テトラデシロイル基、ヘキサデシロイル基およびこれらの混合脂肪族アシル基である二鎖二親水基型界面活性剤が特に好ましい。
【0026】
本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩は、1分子中にカチオン性の官能基が2つ生じるため、毛髪処理剤組成物においてはマイナス電荷に帯電した毛髪表面に吸着しやすく、洗髪時及びすすぎ時の指通りが良好で、乾燥後に優れたコンディショニング効果を示す。また柔軟剤組成物においても衣類に柔軟性を付与することができ、さらには分子中の水酸基が適度な吸水性をもたらすため、柔軟性と吸水性を同時に付与することが可能である。本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩の中でも、式(2)で表される二鎖二親水基型界面活性剤で、
【0027】
【化6】
【0028】
(式中R1CO、R5COは同一あるいは異なってもよい炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R6は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示す。)
脂肪族アシル基がヘキサデシロイル基、オタデシロイル基、オクタデセニロイル基およびこれらの混合脂肪族アシル基である二鎖二親水基型界面活性剤が好ましく、これらのアンモニウム塩が特に好ましい。
【0029】
本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩の洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物および柔軟剤組成物への配合量は、各組成物への要求性能によって一様ではないが、通常0.1〜40重量%である。配合量が0.1重量%未満の場合は粘性や使用感等の性能が発揮しにくい。
【0030】
上記の洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物および柔軟剤組成物には、所望により一般に配合される成分、例えば、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブタンジオール等の多価アルコール、スクワラン、ホホバ油、オリーブ油、ヒマシ油、ラノリン、レシチン等の油分、セルロ―スエーテル型陽イオン性高分子化合物、陽イオン性ポリビニルピロリドン誘導体、陽イオン性ポリアクリル酸誘導体、陽イオン性ポリアミド誘導体、ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとアクリル酸アミドの共重合体、アルキルポリエチレンイミン等の陽イオン性高分子化合物、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体等のシリコーン誘導体、エチレングリコールジステアレート、スチレンポリマー等のパール化剤、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール等の防腐剤、5−メチル−2−イソプロピルシクロヘキサノール、トウガラシチンキ等のトニック剤、エチレンジアミン四酢酸塩、クエン酸、ニトリロトリ酢酸三ナトリウム等のキレート剤、ベンゾフェノン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体等の紫外線吸収剤、その他色素、香料等を本発明の効果を損なわない程度に含むことができる。
【0031】
【発明の効果】
純度よくかつ高収率で得られる本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩は洗浄剤組成物、毛髪処理剤組成物および柔軟剤組成物に使用できる。
【0032】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明する。
【0033】
実施例1
撹拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を取り付けた500mlの4つ口フラスコに、水86.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン43.0g(0.150モル)を仕込み、40℃で撹拌しながら35%塩酸15.6g(0.150モル)で中和し、アミドアミンを塩酸塩にした。液温を40℃に保ちながらエピクロルヒドリン(分子量92.5)14.2g(0.154モル)を滴下した。薄層クロマトグラムによりドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのスポットが消失したこと、オキシラン酸素が検出されないこと、および中和に用いた塩酸からの遊離塩素のみが検出されたことから、エピクロルヒドリンがエポキシ環の開環付加反応のみしていることを確認した。その後、水86.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン43.0g(0.150モル)、48%NaOH25.0g(0.300モル)の順に仕込み、85℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を分液漏斗に移し下層の水層を抜き取り、反応物235.9gを得た。
この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、2分子のドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのエピクロルヒドリン連結物(化合物A)を77.4g(収率82%)得た。1H−NMRスペクトル(図1参照)及びIRスペクトル(図2参照)から以下の構造を確認した(化合物A)。また、全アミン価、3級アミン価および水酸基価の分析は以下の方法で実施した。
全アミン価:A.0.C.S Official Method Tf 1a-64
3級アミン価:A.0.C.S Official Method Tf 2a-64
水酸基価:基準油脂分析試験法 (社)日本油化学会編 2.3.6.2-1996
【0034】
【化7】
【0035】
1H−NMRスペクトル(CDCl3、内部標準、TMS)
0.87ppm(6H、C 3CH2−)、
1.25ppm(32H、CH3(C 2)8−)
1.61ppm(4H、−C 2CH2CO−)
2.17ppm(4H、−CH2 2CO−)
2.48ppm(4H、>NC 2CHOH−)
2.58ppm(4H、−CONHC 2CH2N<)
2.70ppm(4H、>NC 2CH2OH)
3.24〜3.39ppm(4H、−CONHCH2 2N<)
3.57ppm(4H、>NCH2 2OH)
3.75ppm(1H、>NCH2OHCH2N<)
IRスペクトル(KBr、錠剤)
1635cm-1、1536cm-1、1467cm-1、1060cm-1
(分析値)
全アミン価 178.4
3級アミン価 174.8
水酸基価 249.1
【0036】
実施例2
実施例1と同様の装置に、水86.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン43.0g(0.150モル)を仕込み、40℃で撹拌しながら35%塩酸15.6g(0.150モル)で中和し、アミドアミンを塩酸塩にした。液温を40℃に保ちながらエピクロルヒドリン14.2g(0.154モル)を滴下した。薄層クロマトグラムによりドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのスポットが消失したこと、オキシラン酸素が検出されないこと、および中和に用いた塩酸からの遊離塩素のみが検出されたことから、エピクロルヒドリンがエポキシ環の開環付加反応のみしていることを確認した。その後、水102.8gとヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミン51.4g(0.150モル)、48%NaOH25.0g(0.300モル)の順に仕込み、80℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を分液漏斗に移し下層の水層を抜き取り、反応物256.9gを得た。
この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ドデカン酸アミドエチルエタノールアミンとヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミンのエピクロルヒドリン連結物(化合物B)を81.2g(収率79%)得た。1H−NMRスペクトル及びIRスペクトルから以下の構造を確認した。また実施例1と同様の方法で分析を行った。
(化合物B)
【0037】
【化8】
【0038】
1H−NMRスペクトル(CDCl3、内部標準、TMS)
0.87ppm(6H、C 3CH2−)、
1.26ppm(40H、CH3(C 2)8−、CH3(C 2)12−)
1.60ppm(4H、−(CH2)8 2CH2CO−、−(C
2)12 2CH2CO−)
2.18ppm(4H、−CH2 2CO−)
2.47ppm(4H、>NC 2CHOH−)
2.57ppm(4H、−CONHC 2CH2N<)
2.71ppm(4H、>NC 2CH2OH)
3.25〜3.40ppm(4H、−CONHCH2 2N<)
3.56ppm(4H、>NCH2 2OH)
3.77ppm(1H、>NCH2OHCH2N<)
IRスペクトル(KBr、錠剤)
1636cm-1、1534cm-1、1465cm-1、1061cm-1
(分析値)
全アミン価 163.8
3級アミン価 160.5
水酸基価 233.4
【0039】
実施例3
実施例1と同様の装置に、水102.8gとヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミン51.4g(0.150モル)を仕込み、40℃で撹拌しながら35%塩酸15.6g(0.150モル)で中和し、アミドアミンを塩酸塩にした。液温を40℃に保ちながらエピクロルヒドリン14.2g(0.153モル)を滴下した。薄層クロマトグラムによりヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミンのスポットが消失したこと、オキシラン酸素が検出されないこと、および中和に用いた塩酸からの遊離塩素のみが検出されたことから、エピクロルヒドリンがエポキシ環の開環付加反応のみしていることを確認した。その後、水102.8gとヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミン51.4g(0.150モル)、48%NaOH25.0g(0.300モル)の順に仕込み、80℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を分液漏斗に移し下層の水層を抜き取り、反応物291.6gを得た。
この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、2分子のヘキサデカン酸アミドエチルエタノールアミンのエピクロルヒドリン連結物(化合物C)を96.7g(収率83%)得た。1H−NMRスペクトル及びIRスペクトルから以下の構造を確認した。また実施例1と同様の方法で分析を行った。
(化合物C)
【0040】
【化9】
【0041】
1H−NMRスペクトル(CDCl3、内部標準、TMS)
0.87ppm(6H、C 3CH2−)、
1.25ppm(48H、CH3(C 2)12−)
1.61ppm(4H、−C 2CH2CO−)
2.16ppm(4H、−(CH2)12CH2 2CO−)
2.49ppm(4H、>NC 2CHOH−)
2.59ppm(4H、−CONHC 2CH2N<)
2.69ppm(4H、>NC 2CH2OH)
3.23〜3.41ppm(4H、−CONHCH2 2N<)
3.58ppm(4H、>NCH2 2OH)
3.76ppm(1H、>NCH2OHCH2N<)
IRスペクトル(KBr、錠剤)
1634cm-1、1537cm-1、1465cm-1、1059cm-1
(分析値)
全アミン価 144.3
3級アミン価 1141.4
水酸基価 205.6
【0042】
比較例1
実施例1と同様の装置に、水86.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン43.0g(0.150モル)を仕込み、40℃で撹拌しながらエピクロルヒドリン14.2g(0.153モル)を滴下した。薄層クロマトグラムではドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのスポットは消失しなかった。また、オキシラン酸素は検出されなかったが、遊離塩素が検出されたことから、エピクロルヒドリンがエポキシ環の開環付加反応と脱塩素による置換反応が起こっていることを確認した。その後、水86.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン43.0g(0.150モル)、48%NaOH25.0g(0.300モル)の順に仕込み、85℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を分液漏斗に移し下層の水層を抜き取り、反応物235.9gを得た。
この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、2分子のドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのエピクロルヒドリン連結物(化合物A)を39.6g(収率42%)得た。
【0043】
比較例2
実施例1と同様の装置に、水172.0gとドデカン酸アミドエチルエタノールアミン86.0g(0.300モル)を仕込み、40℃で撹拌しながら35%塩酸15.6g(0.150モル)で中和し、仕込んだアミドアミンの半分を塩酸塩にした。液温を40℃に保ちながらエピクロルヒドリン14.2g(0.153モル)を滴下した。薄層クロマトグラムではドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのスポットは消失した。また、オキシラン酸素は検出されなかったが、遊離塩素が検出されたことから、エピクロルヒドリンがエポキシ環の開環付加反応と脱塩素による置換反応が起こっていることを確認した。その後、48%NaOH25.0g(0.300モル)を仕込み、85℃で2時間反応させた。反応終了後、反応溶液を分液漏斗に移し下層の水層を抜き取り、反応物235.9gを得た。
この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、2分子のドデカン酸アミドエチルエタノールアミンのエピクロルヒドリン連結物(化合物A)を29.2g(収率31%)得た。
【0044】
実施例4
撹拌機、温度計および圧力計を備えた500mlのオートクレーブに、実施例1で得られた二鎖二親水基型界面活性剤(化合物A)とイソプロパノールおよびメチルクロライドを仕込み、80℃で4時間かけて4級化を行ない、アンモニウム塩溶液を得た。実施例2及び実施例3で得られた二鎖二親水基型界面活性剤(化合物B及び化合物C)についても同様に行なった。それぞれについて4級化の際の仕込量、及びアンモニウム塩溶液の分析値を表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】
1)試料1gを105℃で2時間乾燥したときの残留物の重量%
2)電位差滴定装置(平沼産業(株)製COM−500)を使用し、硝酸銀溶液の滴定を行いCl%を求めた。
3)A.O.C.S Official Method Tf 1a-64
【0047】
実施例5
実施例1〜4で得られた二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いた洗浄剤組成物を調製し、評価した。配合組成と結果を表2に示した。表中の配合組成は重量%を示し、評価は以下に示した方法により行なった。
<評価方法>
(1)粘度
B型粘度計((株)東京計器製作所製)を用いて、25℃の条件で100秒後の粘度を測定し、次の3段階で評価した。
粘度が高い。(6000mPa・s以上)
好ましい粘度である。(1500mPa・s以上、6000mPa・s未満)
粘度が低い。(1500mPa・s未満)
(2)洗浄力
洗浄剤組成物を有効分で1重量%濃度になるように調製した水溶液を用いて、Terg−O−tometerで、ウールモスリンの人工汚染布を40℃、70rpm、10分の条件で洗浄する。汚染布を乾燥後、カラーコンピューターで表面反射率を測定し、下記の式より洗浄力を計算し、次の3段階で評価した。
洗浄力(%)= A/B ×100
A:(洗浄後の汚染布の反射率)−(洗浄前の汚染布の反射率)
B:(ウールモスリンの反射率)−(洗浄前の汚染布の反射率)
洗浄力が過度。(洗浄力60%以上)
洗浄力が良好。(洗浄力25%以上60%未満)
洗浄力が弱い。(洗浄力25%未満)
(3)洗浄時のぬめり感
20名の女性をパネラーとし、洗浄剤組成物5gで手指を洗浄した時のぬめり感を評価した。ぬめり感を感じなかった場合を2点、ややぬめり感が強いと感じた場合を1点、ぬめり感がしつこくてすすぎに時間がかかると感じた場合を0点として20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
ぬめり感がない。(合計値30点以上)
ややぬめり感がある。(合計値20点以上30点未満)
ぬめり感が強い。(合計値20点未満)
(4)洗浄後の肌のつっぱり感
20名の女性をパネラーとし、洗浄剤組成物5gで手指を洗浄した後の肌のつっぱり感を評価した。肌が全くつっぱらないと感じた場合を2点、少しつっぱると感じた場合を1点、非常につっぱると感じた場合を0点として20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
つっぱり感がない。(合計値30点以上)
少しつっぱり感がある。(合計値20点以上30点未満)
つっぱり感が強い。(合計値20点未満)
(5)洗浄後のさっぱり感
20名の女性をパネラーとし、洗浄剤組成物5gで手指を洗浄した後のさっぱり感を評価した。非常にさっぱりすると感じた場合を2点、あまりさっぱりしないと感じた場合を1点、ぬるついて全くさっぱりしないと感じた場合を0点として20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
十分なさっぱり感が得られる。(合計値30点以上)
さっぱり感があまり得られない。(合計値20点以上30点未満)
さっぱり感が得られない。(合計値20点未満)
【0048】
【表2】
【0049】
配合量は有効成分の重量%を表す。
【0050】
実施例6
実施例1〜4で得られた二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いた毛髪処理剤組成物を調製し、評価した。配合組成と結果を表3に示した。表中の配合組成は重量%を示し、評価は以下に示した方法により行なった。
<評価方法>
(1)洗髪時およびすすぎ時の指通り性
20名の女性をパネラーとし、組成物5mlで洗髪時およびすすいだときの指通り性を評価した。指通りがスムーズで髪がひっかからないと感じた場合を2点、髪がややひっかかると感じた場合を1点、指通りが悪いと感じた場合を0点として、20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
指通り性良好(合計値30点以上)
指通り性がやや悪い(合計値20点以上30点未満)
指通り性が悪い(合計値20点未満)
(2)すすぎ時のぬめり感
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプ−組成物5gで洗髪したのちのすすぎ時のぬめり感を評価した。すすぎ時のぬめり感をしつこいと感じた場合を+1点、すすぎ時のぬめり感を適していると感じた場合を0点、ぬめり感が足りないと感じた場合を−1点として、20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
ぬめり感がしつこい(合計値10点以上)
ぬめり感が良好(合計値−10点以上10点未満)
ぬめり感が足りない(合計値−10点未満)
(3)乾燥後のコンディショニング効果
20名の女性をパネラーとし、ヘアシャンプ−組成物5gで洗髪、すすぎを行ない、風乾したのちの櫛通り性により、コンディショニング効果を評価した。毛髪にきしみ感がなく、櫛通りがスムーズであると感じた場合を2点、櫛がやや髪にひっかかると感じた場合を1点、毛髪がきしんで櫛通りが悪いと感じた場合を0点として、20名の合計値を求めて、次の3段階で評価した。
コンディショニング効果良好(合計値30点以上)
コンディショニング効果がやや悪い(合計値20点以上30点未満)
コンディショニング効果が悪い(合計値20点未満)
【0051】
【表3】
【0052】
配合量は有効成分の重量%を表す。
【0053】
実施例7
実施例1〜4で得られた二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を用いた柔軟剤組成物を調製し、評価した。配合組成と結果を表4に示した。表中の配合組成は重量%を示し、評価は以下に示した方法により行なった。
<評価方法>
(1)柔軟性テスト
ジ硬化牛脂ジメチル第4級アンモニウム塩の25重量%溶液6ミリリットルを水30リットルに添加し、一般家庭用洗剤で洗濯した綿タオルをこの溶液で3分間すすぎ処理した。この綿タオルを脱水、風乾させて標準品とした。表4で示した柔軟剤組成物も標準品と同様にして綿タオルをすすぎ処理した。これらの綿タオルと標準品の綿タオルを使って20人のパネラーで一対比較を行った。
評価基準は、
標準品よりも柔軟性が非常に良いと感じた場合:+2点
標準品よりも柔軟性が良いと感じた場合:+1点
標準品と柔軟性が同等と感じた場合:0点
標準品よりも柔軟性が悪いと感じた場合:−1点
標準品よりも柔軟性が非常に悪いと感じた場合:−2点
とした。パネラー20人の合計値が20点以上のものを柔軟性良好と判断した。
(2)吸水性テスト
表4で示した柔軟剤組成物を水30リットルに対して6ミリリットル混合し、綿タオルを3cm×20cmの短冊状に切ったものをこの溶液で3分間すすぎ処理を行った。この綿タオルを乾燥して、その一端の2cmを水に浸し、15分後の水の上昇した高さを測定した。8.0cm以上を吸水性が良好であるとし、8.0cm未満を不良とした。
【0054】
【表4】
【0055】
配合量は有効成分の重量%を表す。
【0056】
実施例1〜3では、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤は純度及び収率が高いことが明らかである。比較例1では第2アミン化合物の塩を用いないため、比較例2では第2アミン化合物の1部が塩でないまま反応を行なっているため、二鎖二親水基型界面活性剤を収率よく得ることができない。
実施例4では、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤のアンモニウム塩は純度及び収率が高いことが明らかである。
実施例5では、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を配合することにより、適度な粘度と洗浄力があり、かつ使用感に優れた洗浄剤組成物が得られることが分かる。
実施例6では、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を配合することにより、洗髪時およびすすぎ時の指通り性に優れ、すすぎ時のぬめり感が良好で、かつ乾燥後のコンディショニング効果に優れた毛髪処理剤組成物が得られることが分かる。
実施例7では、本発明の二鎖二親水基型界面活性剤およびそのアンモニウム塩を配合することにより、柔軟性と吸水性に優れた柔軟剤組成物が得られることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた化合物Aの1H−NMRスペクトルである。
【図2】 実施例1で得られた化合物AのIRスペクトルである。

Claims (5)

  1. 第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させた後、式(1)で表される第2アミン化合物または第3アミン化合物と反応させることによって得られる二鎖二親水基型界面活性剤。
    (式中R1COは炭素数10〜22の脂肪族アシル基を示し、R2、R3は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または水素原子を示し、R4は炭素数1〜4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を示し、nは1〜4の整数を示す。)
  2. 第2アミン化合物の塩とエピハロヒドリンを反応させた後、式(1)で表される第2アミン化合物または第3アミン化合物を反応させ、さらに4級化剤と反応することによって得られる二鎖二親水基型界面活性剤。
  3. 請求項1またはの二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
  4. 請求項1またはの二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする毛髪処理剤組成物。
  5. 請求項1またはの二鎖二親水基型界面活性剤、またはそのアンモニウム塩を0.1重量%以上含有することを特徴とする柔軟剤組成物。
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