JP2013203826A - リサイクル繊維の製造方法およびリサイクル繊維製造システム - Google Patents

リサイクル繊維の製造方法およびリサイクル繊維製造システム Download PDF

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Abstract

【課題】繊維強化樹脂を分解処理するための超臨界状態または亜臨界状態の維持時間を短くして処理効率を向上させることができるリサイクル繊維の製造方法およびリサイクル繊維製造システムを提供する。
【解決手段】リサイクル繊維製造システム100は、繊維強化樹脂Fを超臨界流体または亜臨界流体で分解処理する反応処理容器106を備えている。反応処理容器106の前段には、液体状態の樹脂分解用溶媒Cを貯留する溶媒貯留槽101が設けられている。一方、反応処理容器106の後段には、排出流体から樹脂分解用溶媒を回収する溶媒分離器112が設けられている。リサイクル繊維の製造過程においては、臨界流体によって繊維強化樹脂Fのマトリックス樹脂を分解し可溶化した後、液体溶媒供給工程において液体状の樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器に導入することにより、マトリックス樹脂の分解生成物を繊維部分から取り除いて溶媒分離器112で回収する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭素繊維強化樹脂やガラス繊維強化樹脂などの繊維強化樹脂を構成する繊維部分の損傷を抑えつつマトリックス樹脂を取り除いて再利用可能なリサイクル繊維を得るリサイクル繊維の製造方法およびリサイクル繊維製造システムに関する。
従来から、廃材となった繊維強化樹脂からマトリックス樹脂を取り除いて繊維部分を再利用可能なリサイクル繊維として回収することが行われている。ここで、繊維強化樹脂とは、炭素繊維やガラス繊維などの繊維の束に熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂)や熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、メチルメタアクリレート)などの各種樹脂成分をマトリックス樹脂として含浸させることにより強度を向上させた複合材料である。この繊維強化樹脂としては、例えば、炭素繊維の束にマトリックス樹脂を含浸させた炭素繊維強化樹脂や、ガラス繊維の束に樹脂成分を含浸させたガラス繊維強化樹脂などがある。
繊維強化樹脂から繊維部分を回収する方法として、繊維強化樹脂を超臨界流体や亜臨界流体で満たした雰囲気中に曝して繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂を分解する方法が知られている。例えば、下記特許文献1には、反応処理容器内に365〜390℃の温度範囲の水を供給しながら繊維強化樹脂の加水分解を行うリサイクル炭素繊維の製造方法が開示されている。
特開2005−336331号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載されたリサイクル炭素繊維の製造方法においては、繊維強化樹脂を密閉された超臨界状態または亜臨界状態の雰囲気中と、365〜390℃の温度範囲の水を供給しながら超臨界状態または亜臨界状態を維持した雰囲気中とでそれぞれ分解処理を行うため超臨界状態または亜臨界状態を維持するためのエネルギ消費量が増加して処理効率が低いという問題があった。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、繊維強化樹脂を分解処理するための超臨界状態または亜臨界状態の維持時間を短くして処理効率を向上させることができるリサイクル繊維の製造方法およびリサイクル繊維製造システムを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載した本発明の特徴は、繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂の分解に用いる樹脂分解用溶媒と、樹脂分解用溶媒を加熱して超臨界状態または亜臨界状態とした臨界流体を生成する臨界流体生成手段と、繊維強化樹脂を収容してマトリックス樹脂の分解処理を行うための反応処理容器とを用いたリサイクル繊維の製造方法であって、反応処理容器内に繊維強化樹脂を配置するワーク配置工程と、臨界流体生成手段にて臨界流体を生成する臨界流体生成工程と、反応処理容器内に配置した繊維強化樹脂におけるマトリックス樹脂を臨界流体を用いて分解処理する樹脂分解工程と、樹脂分解工程の後、反応器処理容器内に液体状態の樹脂分解用溶媒を導入しつつ反応器処理容器内に存在する流体を排出しながら同反応処理容器内の温度を下げる液体溶媒供給工程とを含むことにある。
ここで、超臨界状態とは、樹脂分解用溶媒を同樹脂分解用溶媒の臨界温度以上の温度に加熱するとともに、同樹脂分解用溶媒の臨界圧力以上の圧力に加圧した流体の状態である。また、亜臨界状態とは、樹脂分解用溶媒を同樹脂分解用溶媒の臨界温度以上の温度に加熱するとともに、同樹脂分解用溶媒の臨界圧力以下に加圧した流体の状態である。
このように構成した請求項1に記載した本発明の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、樹脂分解用溶媒を超臨界状態または亜臨界状態とした反応処理容器内でマトリックス樹脂を分解した後、反応処理容器内に液体状態の樹脂分解用溶媒を導入して反応処理容器内の温度を低下させながら反応処理容器内の流体を排出させている。すなわち、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法は、繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂を超臨界流体または亜臨界流体で可溶化した後、液体状態の樹脂分解用溶媒を反応処理容器内に導入することによって反応処理容器内の温度を下げながら繊維強化樹脂を構成する繊維成分内や反応処理容器内で前記可溶化したマトリックス樹脂の分解生成物を溶解させている。これにより、繊維強化樹脂の分解処理過程において、超臨界状態または亜臨界状態の維持時間を短くすることができ、効率的に繊維部分を回収してリサイクル繊維を生成することができる。
また、請求項2に記載した本発明の他の特徴は、前記リサイクル繊維の製造方法において、臨界流体生成手段は、反応処理容器外で樹脂分解用溶媒を予め加熱して予備加熱流体を生成する予備加熱流体生成手段を備え、樹脂分解工程は、予備加熱流体生成手段によって生成された予備加熱流体を反応処理容器内に導入しつつ同反応処理容器内の流体を排出しながらマトリックス樹脂の分解処理を行い、液体溶媒供給工程は、反応処理容器内に導入している予備加熱流体の温度を下げることにより前記液体状態の樹脂分解用溶媒を得ることにある。
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、反応処理容器内に予備加熱流体を導入しながら繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂を分解処理した後、予備加熱流体の温度を下げることにより液体状態の樹脂分解用溶媒を生成して液体溶媒供給工程を行っている。これにより、樹脂分解工程においては、反応処理容器内に新たに導入される予備加熱流体由来の超臨界流体または亜臨界流体によってマトリックス樹脂の分解を効率的に行うことができる。また、液体溶媒供給工程においては、反応処理容器内に導入される予備加熱流体が除々に温度が低下して液体に変化するため、樹脂分解工程における初期の段階ではマトリックス樹脂の分解処理を引き続き行い、徐々に樹脂分解工程に移行する。これにより、マトリックス樹脂の分解不足を抑えて精度良くマトリックス樹脂を分解することができる。
また、請求項3に記載した本発明の他の特徴は、リサイクル繊維の製造方法は、リサイクル繊維の製造方法において、さらに、反応処理容器内から排出された流体から樹脂分解用溶媒を回収する溶媒回収工程を含み、臨界流体生成工程および液体溶媒供給工程は、溶媒回収工程にて回収した樹脂分解用溶媒を用いることにある。
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、臨界流体生成工程および液体溶媒供給工程で使用した樹脂分解溶媒を溶媒回収工程で回収して再び臨界流体生成工程および液体溶媒供給工程で使用するように構成されている。これにより、リサイクル繊維の製造方法は、経済的にマトリックス樹脂を分解および除去を行うことができる。
また、請求項4に記載した本発明の他の特徴は、前記リサイクル繊維の製造方法において、反応処理容器内から排出される流体の排出経路上に反応処理容器内の圧力を調整するための背圧弁を有することにある。
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、反応処理容器から排出される流体の排出経路上に背圧弁を有している。このため、リサイクル繊維の製造方法における液体溶媒供給工程においては、反応処理容器内の圧力が背圧弁の背圧未満の範囲で樹脂分解用溶媒が貯留されて反応処理容器内で繊維強化樹脂を構成する繊維部分が樹脂分解用溶媒に浸された状態となる。これにより、繊維強化樹脂を構成する繊維部分に付着したマトリックス樹脂またはマトリックス樹脂の分解物を繊維部分から離脱させることができ、より精度良くマトリックス樹脂の分解および除去を行うことができる。また、液体溶媒供給工程の終了後においては、背圧弁を大気開放することにより反応処理容器内の樹脂分解用溶媒を連続的に反応処理容器内から排出することができるため、繊維強化樹脂を構成する繊維部分、反応処理容器内および排出経路内に存在するマトリックス樹脂またはマトリックス樹脂の分解物を精度よく回収することができる。
また、請求項5に記載した本発明の他の特徴は、前記リサイクル繊維の製造方法において、反応処理容器は、反応処理容器内の流体が流通可能な通気孔を有しつつ繊維強化樹脂を反応処理容器の内周面から浮かせた状態で支持することができるワーク支持体を備え、ワーク配置工程は、ワーク支持体に繊維強化樹脂を支持させることにある。
このように構成した請求項5に係る本発明の他の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、反応処理容器内に設けられたワーク支持体に繊維強化樹脂が配置された状態で行われる。この場合、ワーク支持体は、反応処理容器内において繊維強化樹脂を浮かせた状態、すなわち、反応処理容器の内壁面に接触しない状態で繊維強化樹脂を支持する。これにより、リサイクル繊維の製造方法における樹脂分解工程および液体溶媒供給工程においては、反応処理容器内において繊維強化樹脂の位置や姿勢が変化することを防止して原形を維持するとともに損傷を抑えた状態で繊維部分を回収することができるとともに反応処理容器内の流体の排出口を繊維強化樹脂や繊維部分によって塞いで処理が滞るなどの不具合を防止することができる。また、繊維強化樹脂が反応処理容器の内壁面に接触する部分におけるマトリックス樹脂の分解不良やマトリックス樹脂またはマトリックス樹脂の分解物の滞留を防止して精度良くマトリックス樹脂を分解および除去することができる。
また、請求項6に記載した本発明の他の特徴は、前記リサイクル繊維の製造方法において、ワーク配置工程は、繊維強化樹脂を反応処理容器に配置した後、液体状態の樹脂分解用溶媒を反応処理容器内に導入して繊維強化樹脂を浸漬することにある。
このように構成した請求項6に係る本発明の他の特徴によれば、リサイクル繊維の製造方法は、ワーク配置工程において反応処理容器内に配置した繊維強化樹脂を液体状態の樹脂分解用溶媒で浸漬している。これにより、反応処理容器内を加熱して臨界流体を生成する場合においては、繊維強化樹脂におけるマトリックス樹脂の炭化を防止してマトリックス樹脂の除去率および回収率を向上させることができる。また、繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂が熱硬化性樹脂で構成されている場合においては、反応処理容器内の加熱時における硬化を防止してマトリックス樹脂の除去率および回収率を向上させることができる。
また、本発明は、リサイクル繊維の製造方法として実施できるばかりでなく、繊維強化樹脂における繊維部分とマトリックス樹脂との分離方法の発明およびリサイクル繊維製造システムの発明としても実施できるものである。
具体的には、請求項7に示すように、繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂の分解に用いる樹脂分解用溶媒を加熱して超臨界状態または亜臨界状態とした臨界流体を生成する臨界流体生成手段と、繊維強化樹脂を収容した状態で臨界流体を導入してマトリックス樹脂の分解処理を行うための反応処理容器と、マトリックス樹脂の分解処理の後に反応器処理容器内に液体状態の樹脂分解用溶媒を供給する液体溶媒供給手段とを備えるようにするとよい。
この場合、請求項8に示すように、前記リサイクル繊維製造システムにおいて、臨界流体生成手段は、反応処理容器外で樹脂分解用溶媒を予め加熱して予備加熱流体を生成する予備加熱流体生成手段を備え、液体溶媒供給手段は、反応処理容器内に導入している予備加熱流体の温度を下げることにより液体状態の樹脂分解用溶媒を得るようにするとよい。
また、これらの場合、請求項9に示すように、前記リサイクル繊維製造システムにおいて、さらに、反応処理容器内から排出された流体から樹脂分解用溶媒を回収する溶媒回収手段を備え、臨界流体生成手段および液体溶媒供給手段は、溶媒回収手段にて回収した樹脂分解用溶媒を用いるようにするとよい。
また、これらの場合、請求項10に示すように、前記リサイクル繊維製造システムにおいて、反応処理容器内から排出される流体の排出経路上に反応処理容器内の圧力を調整するための背圧弁を有するとよい。
また、これらの場合、請求項11に示すように、前記リサイクル繊維製造システムにおいて、反応処理容器は、反応処理容器内の流体が流通可能な通気孔を有しつつ繊維強化樹脂を反応処理容器の内周面から浮かせた状態で支持することができるワーク支持体を備えるとよい。
また、これらの場合、請求項12に示すように、前記リサイクル繊維製造システムにおいて、さらに、反応処理容器内に配置された繊維強化樹脂を浸漬する程度の液体状態の樹脂分解用溶媒を反応処理容器内に供給する溶媒予備供給手段を備えるとよい。
本発明の一実施形態に係るリサイクル繊維の製造方法に用いられるリサイクル繊維製造システムのシステム構成を模式的に示したブロック図である。 本発明に係るリサイクル繊維の製造方法の作業工程を示したフローチャートである。 (A)は本発明者らの実験結果における繊維強化樹脂からマトリックス樹脂を除去した繊維部分の電子顕微鏡写真であり、(B)は本発明者らによる(A)における実験と同様の条件にて行った別の実験結果における繊維強化樹脂からマトリックス樹脂を除去した繊維部分の電子顕微鏡写真である。 樹脂分解用溶媒の種類ごとの可溶化率と反応時間との関係を示したグラフである。 樹脂分解用溶媒としてアセトンを用いた場合の可溶化率と反応時間との関係を示したグラフである。 本発明の変形例に係るリサイクル繊維の製造方法に用いられるリサイクル繊維製造システムのシステム構成を模式的に示したブロック図である。
以下、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法に用いられるリサイクル繊維製造システム100のシステム構成を模式的に示したブロック図である。なお、本明細書において参照する図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。このリサイクル繊維製造システム100は、炭素繊維強化樹脂やガラス繊維強化樹脂などの繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂を分解除去して繊維部分を再利用可能なリサイクル繊維として回収する機械装置群である。ここで、繊維強化樹脂Fとしては、炭素繊維やガラス繊維などの繊維の束に熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂)や熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリアミド樹脂、メチルメタアクリレート)などの各種樹脂成分をマトリックス樹脂として含浸させることにより構成されたものである。
(リサイクル繊維製造システム100の構成)
リサイクル繊維製造システム100は、溶媒貯留槽101を備えている。溶媒貯留槽101は、液体状の樹脂分解用溶媒Cを貯留するための鉄製の容器である。この溶媒貯留槽101は、リサイクル繊維製造システム100の作動時に樹脂分解用溶媒Cを循環させることができる量の樹脂分解用溶媒Cを貯留することができる。樹脂分解用溶媒Cは、繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂を分解して繊維部分から除去するために用いる物質であり、マトリックス樹脂を溶解し易い性質の物質で構成されている。本実施形態においては、樹脂分解用溶媒Cは、アセトンによって構成されている。
溶媒貯留槽101には、供給管102が接続されている。供給管102は、溶媒貯留槽101に貯留されている樹脂用分解用溶媒Cを反応処理容器106に導くための配管であり、末端部が反応処理容器106に接続されている。この供給管102の配管経路上には、送液ポンプ103、予熱器104およびバルブ105が設けられている。
送液ポンプ103は、溶媒貯留槽101に貯留されている樹脂用分解用溶媒Cを吸引して反応処理容器106に送る機械装置であり、後述する制御装置120によって作動が制御される。予熱器104は、供給管102の外周部に配置した電熱コイル104aによって反応処理容器106に送られる樹脂分解用溶媒Cを所定の温度に加熱する加熱装置であり、制御装置120によって作動が制御される。この場合、予熱器104が樹脂分解用溶媒Cを加熱する所定の温度は、樹脂分解用溶媒Cを超臨界状態にする温度、すなわち、樹脂分解用溶媒Cの臨界温度に近い温度である。
本実施形態においては、予熱器104は、アセトンからなる樹脂分解用溶媒Cの臨界温度が235℃であるため樹脂分解用溶媒Cを約225℃に加熱する。なお、予熱器104が樹脂分解用溶媒Cを加熱する際における樹脂分解用溶媒Cの臨界温度に近い温度は、樹脂分解用溶媒Cの臨界温度に対して−5%の範囲の温度が好適である。バルブ105は、反応処理容器106内に供給する超臨界状態の樹脂用分解用溶媒Cおよび液体状態の樹脂用分解溶媒Cの流量を調節するための手動弁である。
反応処理容器106は、繊維強化樹脂Fを分解処理するための容器であり、水平方向に対して若干傾斜して延びる円筒体で構成されている。この場合、反応処理容器106の傾斜は、反応処理容器106内に供給される液体状の樹脂分解用溶媒Cを排出し易くするための所謂水勾配であり、概ね1〜10°の範囲の傾斜角に設定されている。
この反応処理容器106は、繊維強化樹脂Fの処理温度(本実施形態においては、300℃)および処理圧力(本実施形態においては、5MPa)に耐えられる材料、例えばステンレス鋼で構成されている。また、円筒状に形成された反応処理容器106は、一方(図示左側)の端部が扉106aとして開閉自在に構成されているとともに他方(図示右側)の端部が閉塞されて構成されている。
反応処理容器106の内部は、繊維強化樹脂Fを分解処理するための領域であり、液密性および気密性をそれぞれ有して形成されている。この反応処理容器106の内部には、温度センサ106bおよびワーク支持体107がそれぞれ設けられている。温度センサ106bは、反応処理容器106の内部の温度を検出するための検出器である。この温度センサ106bは、それぞれ制御装置120に接続されてこの制御装置120に検出信号を出力する。なお、反応処理容器106内には、図示しない圧力計も設けられており、反応処理容器106内の圧力がモニタできるようになっている。
ワーク支持体107は、反応処理容器106内において反応処理容器106の内壁面に繊維強化樹脂Fが接触しないように繊維強化樹脂Fを内壁周面から浮かした状態で支持することができる容器である。このワーク支持体107は、反応処理容器106内に導入された臨界流体および繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂の分解生成物が流通可能な通気孔を有して構成されている。
具体的には、ワーク支持体107は、ステンレス製の板状の網部材を円筒状に形成した籠状に構成されている。この場合、円筒状に形成されたワーク支持体107における両端部は、一方(図示左側)の端部が板状の網部材によって開閉自在に塞がれるとともに他方(図示右側)の端部が同板状の網部材によって固定的に塞がれている。すなわち、繊維強化樹脂Fは、反応処理容器106およびワーク支持体107における一方(図示左側)の端部から出し入れされる。
このワーク支持体107は、反応処理容器106内において筒状の外周部が反応処理容器106の内壁面に接触しない浮いた状態で支持されている。本実施形態においては、ワーク支持体107は、反応処理容器106の長手方向両端部の2つの壁面から突出した軸体によって支持される。なお、反応処理容器106内におけるワーク支持体107の支持方法は、本実施形態に限定されるものではなく、例えば、ワーク支持体107の下部に支持脚を設けて反応処理容器106内の底部に載置した状態で支持させることもできる。
一方、反応処理容器106の外周部には、上部部分に反応処理容器106の内部に連通した状態で前記供給管102が接続されているとともに、下部部分における最下部に反応処理容器106の内部に連通した状態で排出管108が接続されている。排出管108は、反応処理容器106内の流体を反応処理容器106内から排出するための配管である。この場合、反応処理容器106内の流体には、超臨界状態または亜臨界状態の樹脂分解用溶媒Cおよび液体状態の樹脂分解用溶媒Cがある。また、以下の説明においては、反応処理容器106内から排出された流体を「排出流体」と称することがある。
また、反応処理容器106の外周部には、全周に亘って電熱コイル109が巻き回された状態で設けられている。電熱コイル109は、制御装置120によって作動が制御される加熱装置であり、反応処理容器106の内部の温度を300℃に加熱するとともに、同温度状態を維持する。すなわち、本実施形態において反応処理容器106は所謂電気炉である。本実施形態においては、電熱コイル109は、アセトンからなる樹脂分解用溶媒Cを300℃(圧力が5MPa)まで加熱して超臨界状態の臨界流体を生成する。なお、アセトンの臨界温度は235℃、臨界圧力は4.6MPaである。
排出管108の配管経路上には、冷却器110および背圧弁111がそれぞれ設けられている。冷却器110は、背圧弁111を保護するために反応処理容器106内から排出された排出流体を冷却するための機械装置である。具体的には、冷却装置110は、排出管108を水冷方式で冷却することにより、反応処理容器106内から排出された排出流体の温度を約60℃程度まで下げる。この冷却器110は、制御装置120によって作動が制御される。背圧弁111は、この背圧弁111より上流側の排出管108内および反応処理容器106内の圧力が所定の圧力となった場合に弁を開放して排出管108内および反応処理容器106内を減圧して常の所定の圧力未満に維持する装置である。本実施形態においては、背圧弁111の所定の圧力は、アセトンからなる樹脂分解用触媒Cを超臨界状態に維持するために5MPaに設定している。
排出管108の末端には、溶媒分離器112が設けられている。溶媒分離器112は、反応処理容器106から排出された排出流体から樹脂分解用溶媒Cを回収するための気液分離槽である。具体的には、溶媒分離器112は、排出管108から導かれた反応処理容器106からの排出流体を減圧しつつ所定の温度(本実施形態においては約50℃)で貯留する。この場合、溶媒分離器112内における減圧の程度は、樹脂分解用溶媒Cの沸点が40〜60℃程度になる程度の減圧が好ましい。この溶媒分離器112における上部には、溶媒回収管113が設けられている。溶媒回収管113は、溶媒分離器112内で気化した樹脂分解用溶媒Cを溶媒分離器112内から回収するための配管である。この溶媒回収管113の配管経路上には、冷却器114および真空ポンプ115がそれぞれ接続されている。
冷却器114は、溶媒回収管113を水冷方式で冷却することにより気体状態にある樹脂分解用溶媒Cの温度を約10℃程度まで下げて液化する機械装置である。この冷却器114は、制御装置120によって作動が制御される。真空ポンプ115は、溶媒回収管113を介して溶媒分離器112内に負圧を生じさせて溶媒分離器112を減圧するための機械装置である。そして、溶媒回収管113の末端には、溶媒回収槽116が設けられている。溶媒回収容器116は、冷却器114によって液化された樹脂分解用溶媒Cを一時的に貯留するための容器である。この溶媒回収層116は、前記溶媒貯留槽101よりも高い位置に配置されているとともに溶媒還流管117を介して溶媒貯留槽101に接続されている。これにより、溶媒回収層116に回収された樹脂分解用溶媒Cは、溶媒還流管117を介して自然落下により溶媒貯留槽101に帰還する。溶媒回収管117は、溶媒回収槽116に貯留された液体状の樹脂分解用溶媒Cを溶媒貯留槽101に戻すための配管である。
制御装置120は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されているとともに、作業者からの指示を入力するための入力装置(図示せず)および作業者に対してリサイクル繊維製造システム100の作動状況を表示するための表示装置(図示せず)を備えている。この制御装置120は、作業者の操作に従って送液ポンプ103、予熱器104、電熱コイル109、冷却器110,114および真空ポンプ115の各作動の開始および停止を制御する。また、制御装置120は、反応処理容器106内に設置した温度センサ106bからの検出信号を用いて反応処理容器106内の温度が設定温度を維持するように電熱コイル109の作動を制御する。
(リサイクル繊維製造システム100の作動)
次に、上記のように構成したリサイクル繊維製造システム100の作動、すなわち、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法について図2を参照しながら説明する。まず、作業者は、第1工程として、ワーク配置工程を行なう。具体的には、作業者は、繊維強化樹脂Fを反応処理容器106内のワーク支持体107内に収容する。これにより、繊維強化樹脂Fは、反応処理容器106内において内壁面に対して浮いた状態で配置される。
次に、作業者は、リサイクル繊維製造システム100における図示しない電源スイッチをONにした後、反応処理容器106内に液体状の樹脂分解用溶媒Cを導入する。具体的には、作業者は、制御装置120を操作することにより送液ポンプ103の作動を開始させて溶媒貯留槽101内の樹脂分解用溶媒Cの一部を反応処理容器106内に導入する。この場合、作業者は、反応処理容器106内に配置した繊維強化樹脂Fを完全に浸漬する量の樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器106内に導入する。なお、反応処理容器106内に樹脂分解用溶媒Cの導入する作業においては、作業者は、バルブ105を開放状態とすることは当然である。また、作業者は、反応処理容器106内に所定量の樹脂分解用溶媒Cを導入し終えた場合にはバルブ105を閉じる。
次に、作業者は、第2工程として、臨界流体生成工程を行なう。具体的には、作業者は、制御装置120を操作して電熱コイル109の作動を開始させることにより反応処理容器106内の温度を300℃まで加熱するとともに同温度に維持する。これにより、反応処理容器106内の温度および圧力が上昇してこの反応処理容器106内に収容された樹脂分解用溶媒Cは徐々に超臨界状態の臨界流体となる。この樹脂分解用溶媒Cが臨界流体に移行する過程においては、繊維強化樹脂Fが完全に液体状の樹脂分解用溶媒Cに浸された状態であるため、繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂を炭化させることなく樹脂分解用溶媒Cを臨界流体に移行させることができる。また、マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂で構成されている場合には、マトリックス樹脂の硬化を防止することができる。すなわち、電熱コイル109が本発明に係る臨界流体生成手段に相当する。
次に、作業者は、第3工程として、樹脂分解工程を行なう。具体的には、この樹脂分解工程は、反応処理容器106内の液体状態の樹脂分解溶媒Cが臨界流体となることで繊維強化樹脂Fの分解処理が開始される。また、作業者は、制御装置120を操作することにより送液ポンプ103、予熱器104、冷却器110,114および真空ポンプ115の各作動を開始させる。これにより、予熱器104は、溶媒貯留槽101から導かれた樹脂分解用溶媒Cを約225℃に加熱して予備加熱流体を生成する。そして、作業者は、バルブ105を開くことにより予熱器104によって生成した予備加熱流体を反応処理容器106内に導入する。すなわち、予熱器104が本発明に係る予備加熱流体生成手段に相当する。
したがって、反応処理容器106内においては、予備加熱流体を導入しながら超臨界状態を維持した状態で繊維強化樹脂Fの分解処理が行われる。この場合、反応処理容器106内は、背圧弁110によって所定の圧力(5MPa)状態に維持される。すなわち、反応処理容器106内に存在する流体は、背圧弁110の圧力調整機能によって反応処理容器106内から排出される。このため、反応処理容器106内においては、超臨界状態の樹脂分解用溶媒Cである臨界流体によって繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂が分解されるとともに、マトリックス樹脂の分解により生じた分解生成物が臨界流体に溶解してまたは同臨界流体とともに反応処理容器106内から排出される。
また、マトリックス樹脂の分解処理時においては、繊維強化樹脂Fはワーク支持体107内に収容されて反応処理容器106の内壁面から浮いた状態で支持されている。このため、繊維強化樹脂Fは外表面の全体が臨界流体の雰囲気中に曝されて臨界流体への未接触部分が生じることが防止される。これにより、繊維強化樹脂Fはマトリックス樹脂の分解漏れを抑えてムラなく効果的に分解されるようになる。
反応処理容器106から排出管108を介して排出された排出流体は、冷却器110によって冷却されて液化した後、背圧弁111を介して溶媒分離器112に導かれる。この場合、溶媒分離器112内は真空ポンプ115によって減圧されているため、溶媒分離器112内に導かれた排出流体は同排出流体中に含まれる樹脂分解用溶媒Cが気化する。一方、排出流体中に含まれるマトリックス樹脂の分解生成物は液体状態を保ったまま溶媒分離器112内に貯留される。溶媒分離器112内で気化した樹脂分解用溶媒Cは、溶媒回収管113を介して冷却器114に導かれて再び液化した後、溶媒回収槽116に貯留される。溶媒回収槽116に貯留された樹脂分解用溶媒Cは、溶媒還流管117を介して自然落下により溶媒貯留槽101に帰還する。これにより、溶媒貯留槽101内に帰還した樹脂分解用溶媒Cは、再び繊維強化樹脂Fの分解に使用される。すなわち、本実施形態におけるリサイクル繊維製造システム100は、樹脂分解溶媒Cをリサイクル繊維製造システム100内を循環させて繊維強化樹脂Fの分解処理に繰り返し使用している。そして、この溶媒分離器112が本発明に係る溶媒回収手段に相当する。
この繊維強化樹脂Fを分解する樹脂分解工程は、繊維強化樹脂Fを構成する繊維部分の周囲に存在するマトリックス樹脂が溶解して繊維部分から離脱するまでの間行なわれる。具体的には、樹脂分解工程の時間は、繊維強化樹脂Fの量、形状、大きさ、樹脂分解用溶媒Cの種類、処理温度および処理圧力に応じたものとなるが、概ね10分〜150分が適当である。
次に、作業者は、第4工程として、液体溶媒供給工程を行なう。具体的には、作業者は、制御装置120を操作することにより、予熱器104および電熱コイル109の作動を停止させる。これにより、反応処理容器106内に供給される予備加熱流体の温度および圧力が次第に低下して液化するとともに反応処理容器106内の温度および圧力も次第に低下して反応処理容器106内の臨界流体も液化する。この反応処理容器106内の温度および圧力が低下する間においても、反応処理容器106内に臨界流体およびマトリックス樹脂が存在する限りマトリックス樹脂の分解処理は引き続き行われる。
そして、反応処理容器106内の樹脂分解用溶媒Cが液体状態になった場合には、マトリックス樹脂の分解生成物は液体状の樹脂分解用溶媒Cに溶解または浮遊するようになる。この場合、反応処理容器106内は、背圧弁111によって引き続き所定の圧力未満の状態に維持される。このため、反応処理容器106内は、液体溶媒供給工程が開始されると一旦圧力が低下した後、反応処理容器106内での液体状態の樹脂分解用溶媒Cの増加に伴って再び圧力が上昇する。したがって、反応処理容器106内の液体状態の樹脂分解用溶媒Cは、背圧弁111による圧力調整に応じた量だけ反応処理容器106から排出される。
この液体溶媒供給工程において反応処理容器106から排出された排出流体は、冷却器110および背圧弁111を介して溶媒分離器112に導かれて、前記と同様にして樹脂分解用溶媒Cが回収されて最終的に溶媒貯留槽101に帰還する。この液体溶媒供給工程は、反応処理容器106内に存在するマトリックス樹脂の分解生成物の残存量が所定の量まで減少するまでの間行なわれる。具体的には、処理時間は、繊維強化樹脂Fの量、形状、大きさ、樹脂分解用溶媒Cの種類、前記第2工程の処理温度および処理圧力に応じたものとなるが、概ね60分〜150分が適当である。
次に、作業者は、第5工程として、ワーク取出し工程を行なう。具体的には、作業者は、送液ポンプ103および冷却器110の各作動を停止させるとともに、背圧弁110を開いて大気開放する。これにより、反応処理容器106内に貯留されている液体状の樹脂分解用溶媒Cは反応処理容器106内から排出されて溶媒分離器112に回収される。この場合、反応処理容器106内に貯留されている液体状の樹脂分解用溶媒C中に溶解または浮遊しているマトリックス樹脂の分解生成物、および排出管108内に残留しているマトリックス樹脂の分解生成物は樹脂分解用溶媒Cとともに反応処理容器106内から排出されて溶媒分離器112に回収される。そして、この場合、反応処理容器106は、水平方向に対して傾斜して設けられているとともに、傾斜状態にある反応処理容器106の最下部に排出管108が設けられているため、効果的に樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器106内から排出させることができる。
また、この樹脂分解用溶媒Cの排出過程においては、マトリックス樹脂が除去された繊維強化樹脂F、すなわち、繊維強化樹脂Fを構成する繊維部分は、ワーク支持体107内に保持されているため、樹脂分解用溶媒Cの排出中に移動したり、絡まったりすることがない。これにより、繊維強化樹脂Fの原形を留めるとともに損傷を抑えた状態で樹脂分解用溶媒Cの排出が行なわれる。なお、この樹脂分解用溶媒Cの排出によってワーク支持体107に付着したマトリックス樹脂の分解生成物も樹脂分解用溶媒Cとともに流される。反応処理容器106から排出された排出流体は、冷却器110および背圧弁111を介して溶媒回収器112に導かれて、前記と同様にして樹脂分解用溶媒Cが回収されて最終的に溶媒貯留槽101に帰還する。
そして、反応処理容器106内から樹脂分解用溶媒Cが全て排出された場合には、作業者は、反応処理容器106を開口してワーク支持体107内に残された繊維部分を回収する。また、作業者は、制御装置120を操作して冷却器114および真空ポンプ115の各作動を停止させる。これにより、溶媒分離器112内には、繊維強化樹脂Fを構成したマトリックス樹脂の分解生成物が回収される。この溶媒分離器112内に回収されたマトリックス樹脂の分解生成物は、単独でまたは他の石油系燃料と混ぜて再利用することができる。
なお、本発明者らは、本リサイクル繊維製造システム100によって回収された繊維部分を電子顕微鏡で観察するとともに引張試験を行った。この結果、本発明者らは、図3(A),(B)に示すように、繊維強化樹脂Fを構成する繊維部分からマトリックス樹脂が除去されていることを確認した。また、本発明者らは、本リサイクル繊維製造システム100によって回収された繊維部分の引張強度が同繊維部分と同じ組成の新品の繊維材料に比べて最大で約10%の強度低下がみられることを確認した。すなわち、本発明者らは、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法によれば、繊維強化樹脂Fを原料として繊維強化樹脂Fに含まれる繊維部分を再利用可能なリサイクル繊維として製造できることを確認した。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、リサイクル繊維の製造方法は、樹脂分解用溶媒Cを超臨界状態とした反応処理容器106内でマトリックス樹脂を分解した後、反応処理容器106内に液体状態の樹脂分解用溶媒Cを導入して反応処理容器106内の温度を低下させながら反応処理容器106内の流体を排出させている。すなわち、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法は、繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂を超臨界流体で可溶化した後、液体状態の樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器106内に導入することによって反応処理容器106内の温度を下げながら繊維強化樹脂Fを構成する繊維成分内や反応処理容器内で前記可溶化したマトリックス樹脂の分解生成物を溶解させている。これにより、繊維強化樹脂Fの分解処理過程において、超臨界状態の維持時間を短くすることができ、効率的に繊維部分を回収してリサイクル繊維を生成することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態においては、繊維強化樹脂Fを分解処理する臨界流体として樹脂分解用溶媒Fを300℃に加熱するとともに5MPaに加圧して超臨界状態とした超臨界流体を用いた。しかし、臨界流体として樹脂分解用溶媒Fを亜臨界状態とした亜臨界流体を用いることもできる。これによれば、臨界流体を超臨界流体で構成した場合に比べて低い温度および圧力で繊維強化樹脂Fの分解処理が行えるため、最終的に回収する繊維部分の損傷を抑えることができる。なお、本発明者らの実験によれば、臨界流体としてアセトンを用いる場合には、アセトンからなる樹脂分解用溶媒Cを250〜350℃の範囲で加熱するとともに0.5〜5Mpaの範囲に加圧した超臨界状態または亜臨界状態で用いることが好適である。
また、上記実施形態においては、樹脂分解用溶媒Cとしてアセトンを用いた。これは、臨界流体に対するマトリックス樹脂の可溶化率の時間に対する上昇率が比較的早いためである。図4は、エポキシ樹脂を超臨界状態(300℃、10MPa)の臨界流体で分解処理した場合におけるエポキシ樹脂の分解生成物の液体状態の樹脂分解用溶媒Cへの溶解割合(可溶化率)の反応時間に対する変化を3つの樹脂分解用溶媒C(アセトン、1−プロパノール、2−プロパノール)ごとに実験した結果を示すグラフである。この図4に示す本発明者らの実験によれば、樹脂分解用溶媒Cとしてアセトンを用いた場合が最も早くエポキシ樹脂を溶解することが確認できる。
また、図5は、エポキシ樹脂を亜臨界状態(320℃、1MPa)の臨界流体で分解処理した場合におけるエポキシ樹脂の分解生成物の液体状態の樹脂分解用溶媒Cへの溶解割合(可溶化率)の反応時間に対する変化をアセトンからなる樹脂分解用溶媒Cで実験した結果を示すグラフである。この図5に示す本発明者らの実験によれば、樹脂分解用溶媒Cとしてアセトンを用いた場合、約20分の分解処理時間後に液体状態のアセトンからなる樹脂分解用溶媒Cを供給することによって略完全にエポキシ樹脂を溶解除去することができる。したがって、これらの実験結果から、樹脂分解用溶媒Cとしてアセトンを用いることにより繊維強化樹脂Fの分解処理時間を短くすることができる。
しかし、図4,5に示すそれぞれ実験結果は、樹脂分解用溶媒Cをアセトンに限定する意味ではない。本発明に使用できる樹脂分解用溶媒Cは、臨界流体となって繊維強化樹脂Fを分解処理することができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、樹脂分解用溶媒Cとして、アルコール(メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなど)や水などを用いることができる。なお、樹脂分解用溶媒Cとしてアルコールを用いることにより、繊維強化樹脂Fを構成するマトリックス樹脂を樹脂として回収することもできる。
また、上記実施形態においては、樹脂分解用溶媒Cを超臨界状態とするために電熱コイル109を用いた。すなわち、電熱コイル109が、本発明に係る臨界流体生成手段に相当する。しかし、臨界流体生成手段は、反応処理容器106内に臨界流体を存在させることができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、電熱コイル109を廃して予熱器104によって臨界流体を生成するように構成してもよい。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106の前段において予め樹脂分解用溶媒Cを加熱するために予熱器104を用いた。すなわち、予熱器104が、本発明に係る予備加熱手段に相当する。これにより、反応処理容器106内の温度低下を抑えつつ新たな樹脂分解用溶媒Cを供給しながら繊維強化樹脂Fの分解処理を行うことができる。しかし、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法においては、必ずしも予備加熱手段は必要ではない。例えば、反応処理容器106の外周部に設けた電熱コイル109のみで樹脂分解用溶媒Cを臨界流体に変化させて密閉状態の反応処理容器106内で繊維強化樹脂Fの分解処理を行うようにすることもできる。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106を水平方向に延びる横型とするとともに同水平方向に対して傾斜した状態で設けた。しかし、反応処理容器106は、樹脂分解用溶媒Cからなる臨界流体によって繊維強化樹脂Fを処理することができる容器であれば、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、反応処理容器106は、水平方向に対して平行に延びる横型に構成してもよいし、垂直方向に対して平行に延びる縦型に構成することもできる。なお。反応処理容器106を縦型で構成した場合、供給管102は反応処理容器106の上部側に設置するとともに排出管108は反応処理容器106の底部側に設置するとよい。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106に対して供給管102および排出管108をそれぞれ1つずつ設けた。しかし、供給管102および排出管108は、反応処理容器106に対してそれぞれ複数設けることができる。この場合、供給管102および排出管108は、反応処理容器106に対してそれぞれ反応処理容器106の長手方向や周方向に沿って設けることができる。これらの場合、供給管102は、排出管108よりも上方に配置することにより反応処理容器106内の流体の排出性を確保することができる。
また、上記実施形態においては、液体溶媒供給工程は、樹脂分解工程で供給を開始した予備加熱流体の温度を徐々に低下させることにより液体状の樹脂分解用溶媒Cを得るようにした。しかし、液体溶媒供給工程は、液体状の樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器106内に導入することができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、供給管102上における予熱器104の上流側および下流側にそれぞれ三方弁131a,131bを設けるとともに、これら2つの三方弁131a,131b間を液体溶媒供給管132で繋ぐ。すなわち、供給管102上に予熱器104をバイパスして液体状の樹脂分解用溶媒Cを反応処理容器106内に導入する管路を設けてリサイクル繊維製造システム100を構成する。そして、このリサイクル繊維製造システム100は、液体溶媒供給工程において樹脂分解工程終了後に三方弁131a,131bの開閉を制御して予熱器104への樹脂分解用溶媒Cの供給を遮断するとともに液体溶媒供給管132から液体の樹脂分解溶媒Cを直接反応処理容器106内に導入する。これによれば、液体溶媒供給工程の処理時間を更に短縮することができる。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106内から排出された排出流体から樹脂分解用溶媒Cを回収して再び樹脂分解工程および液体溶媒供給工程で使用した。すなわち、溶媒分離器112において排出流体から樹脂分解用溶媒Cを回収する工程が、本発明に係る溶媒回収工程に相当する。しかし、樹脂分解用溶媒Cを一度の樹脂分解工程または液体溶媒供給工程においてのみ使用する場合、すなわち樹脂分解用溶媒を使い捨てにする場合には溶媒回収工程を省略することもできる。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106内を超臨界状態または亜臨界状態を維持するために必要な圧力に維持するとともに過度な圧力上昇を防止するために背圧弁111を用いて構成した。しかし、応処理容器106内を超臨界状態または亜臨界状態を維持するために必要な圧力に維持するとともに過度な圧力上昇を防止することができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、背圧弁111に代えて制御装置120によって開閉の作動制御が行なわれる電磁弁によって反応処理容器106内の圧力を所定の圧力範囲に維持することもできる。これによれば、樹脂分解処理工程と液体溶媒供給工程とで異なる圧力条件で処理を行うことができる。例えば、液体溶媒供給工程においては、電磁弁を常に開放しておくことにより連続的に液体状態の樹脂分解溶媒Cを供給および排出を行なうようにすることにより処理時間の短縮を図ることができる。
また、上記実施形態においては、反応処理容器106内において繊維強化樹脂Fを支持するために円筒状のワーク支持体107を用いた。しかし、ワーク支持体107は、反応処理容器106内の流体が流通可能な通気孔を有しつつ繊維強化樹脂を反応処理容器の内周面から浮かせた状態で支持することができれば、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ワーク支持体107は、網体または複数の貫通孔を有する板状体を用いて直方体、立方体または錐体の箱状に形成してもよいし、テーブル状や台状に形成することもできる。また、本発明に係るリサイクル繊維の製造方法においては、必ずしもワーク支持体107は必要ではない。すなわち、反応処理容器106内に直接繊維強化樹脂を設けるようにしてもよい。この場合、マトリックス樹脂が除去された繊維部分による排出管108の詰まりを防止するため、排出管108の形成位置や排出管108にフィルタを設けるなどの手当てをするとよい。
F…繊維強化樹脂、C…樹脂分解用溶媒、
100…リサイクル繊維製造システム100、
101…溶媒貯留槽、102…供給管、103…送液ポンプ、104…予熱器、104a…電熱コイル、105…バルブ、106…反応処理容器、106a…扉、106b…温度センサ、107…ワーク支持体、108…排出管、109…電熱コイル、110,114…冷却器、111…背圧弁、112…溶媒分離器、113…溶媒回収管、115…真空ポンプ、116…溶媒回収槽、117…溶媒還流管、
120…制御装置、
131a,131b…三方弁、132…液体溶媒供給管。

Claims (12)

  1. 繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂の分解に用いる樹脂分解用溶媒と、
    前記樹脂分解用溶媒を加熱して超臨界状態または亜臨界状態とした臨界流体を生成する臨界流体生成手段と、
    前記繊維強化樹脂を収容して前記マトリックス樹脂の分解処理を行うための反応処理容器とを用いたリサイクル繊維の製造方法であって、
    前記反応処理容器内に前記繊維強化樹脂を配置するワーク配置工程と、
    前記臨界流体生成手段にて前記臨界流体を生成する臨界流体生成工程と、
    前記反応処理容器内に配置した前記繊維強化樹脂における前記マトリックス樹脂を前記臨界流体を用いて分解処理する樹脂分解工程と、
    前記樹脂分解工程の後、前記反応器処理容器内に液体状態の前記樹脂分解用溶媒を導入しつつ前記反応器処理容器内に存在する流体を排出しながら同反応処理容器内の温度を下げる液体溶媒供給工程とを含むことを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  2. 請求項1に記載したリサイクル繊維の製造方法において、
    前記臨界流体生成手段は、
    前記反応処理容器外で前記樹脂分解用溶媒を予め加熱して予備加熱流体を生成する予備加熱流体生成手段を備え、
    前記樹脂分解工程は、
    前記予備加熱流体生成手段によって生成された前記予備加熱流体を前記反応処理容器内に導入しつつ同反応処理容器内の流体を排出しながら前記マトリックス樹脂の分解処理を行い、
    前記液体溶媒供給工程は、
    前記反応処理容器内に導入している前記予備加熱流体の温度を下げることにより前記液体状態の樹脂分解用溶媒を得ることを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載したリサイクル繊維の製造方法において、さらに、
    前記反応処理容器内から排出された流体から前記樹脂分解用溶媒を回収する溶媒回収工程を含み、
    前記臨界流体生成工程および前記液体溶媒供給工程は、
    前記溶媒回収工程にて回収した前記樹脂分解用溶媒を用いることを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維の製造方法において、
    前記反応処理容器内から排出される流体の排出経路上に前記反応処理容器内の圧力を調整するための背圧弁を有することを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維の製造方法において、
    前記反応処理容器は、
    前記反応処理容器内の流体が流通可能な通気孔を有しつつ前記繊維強化樹脂を前記反応処理容器の内周面から浮かせた状態で支持することができるワーク支持体を備え、
    前記ワーク配置工程は、
    前記ワーク支持体に前記繊維強化樹脂を支持させることを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維の製造方法において、
    前記ワーク配置工程は、
    前記繊維強化樹脂を前記反応処理容器に配置した後、液体状態の前記樹脂分解用溶媒を前記反応処理容器内に導入して前記繊維強化樹脂を浸漬することを特徴とするリサイクル繊維の製造方法。
  7. 繊維強化樹脂を構成するマトリックス樹脂の分解に用いる樹脂分解用溶媒を加熱して超臨界状態または亜臨界状態とした臨界流体を生成する臨界流体生成手段と、
    前記繊維強化樹脂を収容した状態で前記臨界流体を導入して前記マトリックス樹脂の分解処理を行うための反応処理容器と、
    前記マトリックス樹脂の分解処理の後に前記反応器処理容器内に液体状態の前記樹脂分解用溶媒を供給する液体溶媒供給手段とを備えることを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
  8. 請求項7に記載したリサイクル繊維製造システムにおいて、
    前記臨界流体生成手段は、
    前記反応処理容器外で前記樹脂分解用溶媒を予め加熱して予備加熱流体を生成する予備加熱流体生成手段を備え、
    前記液体溶媒供給手段は、
    前記反応処理容器内に導入している前記予備加熱流体の温度を下げることにより前記液体状態の樹脂分解用溶媒を得ることを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
  9. 請求項7または請求項8に記載したリサイクル繊維製造システムにおいて、さらに、
    前記反応処理容器内から排出された流体から前記樹脂分解用溶媒を回収する溶媒回収手段を備え、
    前記臨界流体生成手段および前記液体溶媒供給手段は、
    前記溶媒回収手段にて回収した前記樹脂分解用溶媒を用いることを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
  10. 請求項7ないし請求項9のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維製造システムにおいて、
    前記反応処理容器内から排出される流体の排出経路上に前記反応処理容器内の圧力を調整するための背圧弁を有することを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
  11. 請求項7ないし請求項10のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維製造システムにおいて、
    前記反応処理容器は、
    前記反応処理容器内の流体が流通可能な通気孔を有しつつ前記繊維強化樹脂を前記反応処理容器の内周面から浮かせた状態で支持することができるワーク支持体を備えることを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
  12. 請求項7ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載したリサイクル繊維製造システムにおいて、さらに、
    前記反応処理容器内に配置された前記繊維強化樹脂を浸漬する程度の液体状態の前記樹脂分解用溶媒を前記反応処理容器内に供給する溶媒予備供給手段を備えることを特徴とするリサイクル繊維製造システム。
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