JP2013203748A - 固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】そのままでは燃料としての利用が困難であった固結性を有する可燃性廃液を、容易かつ安価に燃料価値の高い固体燃料とする燃料化方法を提案すること。
【解決手段】固結性を有する可燃性廃液100重量部と、木質系バイオマス30〜300重量部とを混合し、固結性を有する可燃性廃液が木質系バイオマスに吸収、担持された固体燃料とした。
【選択図】なし

Description

本発明は、高い発熱量を有していながらも、燃料としての利用が困難であった固結性を有する可燃性廃液の、容易かつ安価な燃料化方法に関するものである。
樹脂含有廃溶剤、廃接着剤、廃塗料、廃インキ等の可燃性廃液は、高い発熱量を有しているため、燃料として有効利用することが期待されている。しかし、これらの可燃性廃液は、空気や水との接触或いは有機溶剤の揮発などによって固結する性質を有しており、タンク内部での固結や配管の閉塞等の危険性があるため、そのままでは燃料としての利用が困難であった。
特許文献1には、このような固結性を有する廃液と、廃プラスチック、木くず、廃トナー等の固体廃棄物とを混練し、樹脂分をバインダーとして造粒するとともに、その表面をセメント等の粉体で覆い、造粒物の粘着性を抑えて保管、運搬等の取扱性を向上させた固形燃料およびその製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、塗料廃液、樹脂廃液等の高揮発性廃油に、その性状に応じてカロリーまたは粘度の調整油を添加して混合することにより、高カロリーかつ流動性を有する助燃油を製造し、該助燃油を補助燃料として高温燃焼が困難な含油スラッジ及び廃油を含む油性廃棄物の焼却を行う油性廃棄物焼却炉の操業方法が開示されている。
特開2009−167254号公報 特開2004−44956号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された技術にあっては、取扱性の有効な適度な硬度を有する造粒物を得るため、バインダーとして用いる樹脂分の量を厳格に調整する必要があり、用いる廃棄物の種類に応じて、同公報の実施例にも記載されているように混合量等を変更する必要があることから、その製造が必ずしも容易なものではなかった。また、造粒物の付着性を抑えるため、その表面をセメント等の粉体で覆うため、得られた固形燃料は着火性が悪く、必ずしも燃料価値の高いものではなかった。
また、上記特許文献2に開示された技術にあっても、廃油の性状に応じて、カロリーまたは粘度の調整油を添加して混合するものであるため、やはり廃油の種類に応じた混合量等の調整が不可欠であり、製造の困難性を有するものであった。また、得られた燃料は液状のものであるため、成分の分離等が懸念され、燃料としての安定性に欠けるものであった。
本発明は、上述した背景技術が有する実情に鑑みて成されたものであって、その目的は、そのままでは燃料としての利用が困難であった固結性を有する可燃性廃液を、容易かつ安価に燃料価値の高い固体燃料とする燃料化方法を提案することにある。
上記した目的を達成するため、本発明は、次の〔1〕〜〔9〕に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法とした。
〔1〕固結性を有する可燃性廃液と、木質系バイオマスとを混合し、固結性を有する可燃性廃液が木質系バイオマスに吸収、担持された固体燃料としたことを特徴とする、固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔2〕上記固結性を有する可燃性廃液100重量部と、上記木質系バイオマス30〜300重量部とを混合することを特徴とする、上記〔1〕に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔3〕上記固結性を有する可燃性廃液が、樹脂含有廃溶剤、廃接着剤、廃塗料、廃インキのいずれか一種以上であることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔4〕上記木質系バイオマスが、廃畳の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ、木粉、おが屑、紙屑のいずれか一種以上であることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔5〕上記木質系バイオマスが、固結性を有する可燃性廃液との混合前に、10重量%以下の含水率に加熱乾燥されることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔6〕上記木質系バイオマスが、加熱乾燥後、60℃以下の温度に下がる前に固結性を有する可燃性廃液と混合されることを特徴とする、上記〔5〕に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔7〕上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合が、加熱されながら行われることを特徴とする、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔8〕上記固結性を有する可燃性廃液が、木質系バイオマスとの混合前に加熱されることを特徴とする、上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
〔9〕上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法により得られた固体燃料を、セメントキルンの窯前部、窯尻部及び仮焼炉のいずれか一箇所以上から投入し、該固体燃料を、セメント製造用燃料として利用することを特徴とする、固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
上記した本発明に係る固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法によれば、樹脂含有廃溶剤、廃接着剤等の高い発熱量を有していながら燃料としての利用が困難であった固結性を有する可燃性廃液を、固体燃料として大量に使用することが可能となる。また、その燃料化にあたっては、固結性を有する可燃性廃液を木質系バイオマスと混合するものであるため、容易かつ安価に製造できるとともに、得られた固体燃料は、タンク内部での固結や配管の閉塞等の危険性がない、燃料としての安全性や取扱性が良好なものとなる。
以下、上記した本発明に係る固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法について、詳細に説明する。
本発明に係る固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法は、固結性を有する可燃性廃液と、木質系バイオマスとを混合し、固結性を有する可燃性廃液が木質系バイオマスに吸収、担持された固体燃料とするものである。
本発明において言う上記固結性を有する可燃性廃液とは、空気や水との接触或いは有機溶剤の揮発などによって固結する性質を有する燃焼可能な廃液を指し、具体的には、樹脂含有廃溶剤、廃接着剤、廃塗料、廃インキ等が挙げられる。これらの廃液は、一般的に3000〜10000cal/gの発熱量を有している反面、タンク内部での固結や配管の閉塞等の危険性があるため、そのままでは燃料としての利用が困難なものであった。
また、本発明で用いる木質系バイオマスの例としては、畳(使用済みの廃畳)の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ(例えば、建設廃木材の破砕物)、木粉、おが屑、紙屑(新聞紙、段ボール、古雑誌等)が挙げられる。
上記畳の破砕物の材料となる廃畳は、稲藁を畳床の材料とした本畳を対象とする。これは、ポリスチレンフォーム板、インシュレーションボード等を畳床の材料とする建材畳や藁サンド畳は、含まれるポリスチレン等の合成樹脂が混合する固結性を有する可燃性廃液によって溶ける憂いがあり、吸収材として好ましくないためである。
上記木材チップは、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)が5mmを超え、100mm以下である木材の破砕物または粉砕物をいう。
上記木粉とは、最大粒径(篩の残分が5質量%以内となる目開き寸法)が5mm以下である木材の粉砕物をいう。
また、上記おが屑は、通常、0.5〜5mm程度の粒度分布を有するものである。上記紙屑としては、例えば古雑誌、古新聞の切断品、オフィス等で発生するシュレッダー切断紙等が挙げられる。
なお、本明細書において木質系バイオマスとは、燃料等として利用可能な、木質由来の有機質資源(ただし、化石燃料を除く。)の総称であり、上記のものに限らない。
また、本発明において用いる上記木質系バイオマスの粒径は、製造した固体燃料の使用方法によって相違したものとなるが、例えばセメントキルンのバーナーで使用する場合には、平均粒径(篩の残分が50重量%以内となる目開き寸法)が0.5mm以上であることが好ましく、最大粒径(篩の残分が5重量%以内となる目開き寸法)が10mm以下、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下である。これは、平均粒径が0.5mm未満では、粒子系全体が微細化するため、流動性、分散性が低下し、混合する固結性を有する可燃性廃液のハンドリング性の向上等の効果を得ることが困難となる。逆に最大粒径が10mmを超えると、火炎(フレーム)を形成しにくく、燃料が着地した後も燃焼を継続するため、セメントクリンカーの品質を低下させる虞があり、好ましくない。
一方、製造した固体燃料を、例えばセメントキルンの仮焼炉に投入して使用する場合には、スクリューコンベヤー、バケットエレベーター、ベルトコンベヤー等の機械式搬送手段にて搬送が可能であり、かつ2重のフラップダンパー、ロータリーフィーダ等の機械式投入手段を用いて投入が可能な、機械トラブルが起こらないサイズであればよく、この場合の上記木質系バイオマスの最大粒径は、100mm以下、好ましくは50mm以下である。
上記木質系バイオマスは、その破砕時或いは搬送時等における粉塵飛散を防止するため、散水している場合が多く、含水率が10〜40重量%と極めて高いものとなっているのが一般的である。本発明においては、かかる含水率の高い木質系バイオマスを、固結性を有する可燃性廃液との混合前に、加熱乾燥することは好ましい。この加熱乾燥の方法は、特に限定されないが、省エネの観点から廃熱を利用したものとすることが好ましい。例えば、セメント製造設備の廃熱を利用して加熱された水蒸気を用いてスクリューコンベアのスクリュー、ケーシング等を加熱し、該加熱されたスクリューコンベアによって木質系バイオマスを撹拌しながら搬送することにより、木質系バイオマスを加熱乾燥させる。
木質系バイオマスの加熱温度、加熱時間は、木質系バイオマスの種類、使用する加熱乾燥設備の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、木質系バイオマスの高温、長時間の加熱は、燻りや燃焼の危険性があるため、通常、120〜140℃程度で、数分〜十数分行えば十分である。木質系バイオマスは、この加熱乾燥によって、含水率を10重量%以下、より好ましくは5重量%以下のものとすることが好ましい。これは、このような低含水率の木質系バイオマスとすることによって、混合する固結性を有する可燃性廃液の吸水性が良好なものとなり、付着性の少ない固体燃料を製造できるとともに、水分の少ない高発熱量の固体燃料を製造できるために好ましい。
なお、本明細書において含水率は、
〔(乾燥前の重量−絶乾重量)/(乾燥前の重量)〕×100
で算出したものを言う。
本発明においては、上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとを混合する。この混合によって、固結性を有する可燃性廃液が木質系バイオマスに吸収、担持されたパラパラとしたハンドリング性を有する固体燃料となる。この混合に際して、上記木質系バイオマスが、加熱乾燥後すぐに、少なくとも60℃以下の温度に下がる前に固結性を有する可燃性廃液と混合されることが好ましく、また、上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合が、加熱されながら行われることは好ましい。これは、いずれも固結性を有する可燃性廃液を加温し、その粘性を下げることができ、木質系バイオマスとの混合性を向上させることができるとともに、固結性を有する可燃性廃液の固結を早期に完了させることができ、付着性の少ない固体燃料を得ることができるために好ましい。また、上記固結性を有する可燃性廃液が、木質系バイオマスとの混合前に加熱されることは好ましい。これは、やはり固結性を有する可燃性廃液の粘性を下げることができ、木質系バイオマスとの混合性等を向上させることができるとともに、ドラム缶からの該固結性を有する可燃性廃液の排出を容易なものとすることができるために好ましい。なお、上記混合に際しての加熱、また混合前の固結性を有する可燃性廃液の加熱は、省エネを考慮してやはり廃熱を利用したものとすることが好ましい。例えば、セメント製造設備の廃熱を利用して加熱された水蒸気を用いて混合機を60〜90℃に加熱し、該加熱された混合機によって固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合を行う。また、セメント製造設備の廃熱を利用して60〜90℃に加熱された水槽に固結性を有する可燃性廃液が入れられたドラム缶を浸漬し、混合前の固結性を有する可燃性廃液の加熱を行う。
また、固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとを混合し、一旦混合機から排出した後、混合物を保管ヤードで所定時間(この所定時間は、混合する廃液の種類、混合比率、使用する混合機等により異なり、一概に規定できないが、概ね30分〜6時間)静置した後、解砕の為にホイールローダー等で再度軽く(数秒)混合することは好ましい。これは、混合する固結性を有する可燃性廃液の種類等よっては、バイオマスとの混合のみでは十分には付着性が改善されず、混合を停止した後、木質系バイオマス同士が廃液を結合材として固着してしまう場合があり、これを解砕してパラパラとした固体燃料を得るために好ましい。
固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合に用いる混合機は、特には限定しないが、単に攪拌羽根が設けられているものではなく、その混合容器自体をも回転するような構造のものを使用することが好ましい。これは、このような構造の混合機は、固結性を有する可燃性廃液のように粘稠性の高い材料と木質系バイオマスのようにかさ密度の低い材料とを良好に混合できるために好ましい。このような容器自体をも回転する構造の混合機としては、アイリッヒ社製のインテンシブミキサーが挙げられる。
上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合割合は、固結性を有する可燃性廃液100重量部に対して、木質系バイオマス30〜300重量部、好ましくは80〜200重量部である。これは、木質系バイオマスの配合量が30重量部未満では、固結性を有する可燃性廃液を木質系バイオマスが吸収、担持しきれず、混合物(固体燃料)の粒子表面に多くの廃液が残留し、該残留廃液の固結によって大きな固まりが形成される虞があるために好ましくない。逆に木質系バイオマスの配合量が300重量部を超えると、灰分が増加し、燃料品位を落とすことになるので好ましくない。
上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合操作により得られる固体燃料は、両者の混合性が良好で大きなダマもなく、廃液中の液分及び樹脂分が木質系バイオマスに吸収、担持されていることから、付着性が大幅に改善された、少なくとも機械式搬送及び機械式投入に何ら支障がないパラパラとしたハンドリング性を有する固体燃料となる。
なお、固体燃料の付着性は、直径120mm、長さ150mmのステンレス製円筒状容器(容量:1.7L)に試料を100g投入し、該円筒状容器を軸芯を中心として46rpmの回転数で20分間回転させ、容器内壁に付着する試料の重量を測定することにより定量化することができ、この方法で測定した付着量が、50重量%を超えない場合には機械式搬送及び機械式投入に支障がなく、5重量%を超えない場合には管路を介しての空気圧送に支障がないことが判明している。
上記した本発明に係る固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法によって得られた固体燃料は、付着性が大幅に改善され、しかも高い発熱量を有するものであるため、例えばセメント製造設備であるロータリーキルンの窯前部のバーナーより吹き込むことにより、良好に燃料として使用することができる。また、当然、ロータリーキルンの窯尻部、或いは仮焼炉に投入し、セメント製造用の燃料として使用することもできる。
試験例
1.使用材料
〔1〕固結性を有する可燃性廃液
(a)廃接着剤(廃油処理業者より入手)
固形分はアクリル酸系重合物で、時間経過により乾燥硬化する。
(b)廃塗料(産業機器メーカーより入手)
水性塗料であり、時間と共に硬化する。
(c)廃インキ(塗料メーカーより入手、表1において『廃インキA』と記載)
粘度が113,000cPと高くドラム缶からの掻き出しが必要であり、時間と共に 硬化する。
(d)廃インキ(印刷機器メーカーより入手、表1において『廃インキB』と記載)
粘度が98,000cPと高いが流動性はあり、時間と共に硬化する。
(e)廃インキ(印刷工場より入手、表1において『廃インキC』と記載)
時間と共に硬化する。
(f)樹脂含有廃溶剤(廃油処理業者より入手、表1において『廃溶剤A』と記載)
水と反応し、溶剤中に溶けていた樹脂分が析出、白色軟質の樹脂になる。
(g)樹脂含有廃溶剤(化学薬品メーカーより入手、表1において『廃溶剤B』と記 載)
水と反応し、溶剤中に溶けていた樹脂分が析出、白色軟質の樹脂になる。
〔2〕木質系バイオマス
本畳の破砕物を用いた。
本畳の破砕物は、次の方法にて調整した。
一軸式破砕機(ロストルの目開き:15mm)を用いて本畳を破砕し、平均粒径 が0. 5mm以上であり、かつ、目開き寸法が10mmである篩の残分が5質量 %以下である本畳の破砕物を調製した。該本畳の破砕物の含水率は7.8重量%で あった。
2.固体燃料の製造
上記各固結性を有する可燃性廃液と、上記本畳の破砕物とを表1に示した重量割合でそれぞれ混合し、固体燃料を製造した。
なお、混合は、ハンドミキサーを用いて約2分間攪拌混合することにより行った。
得られた各固体燃料について、その付着量を測定した。
付着量の測定は、試料を混合後2時間静置した後、直径120mm、長さ150mmのステンレス製円筒状容器(容量:1.7L)に試料を100g投入し、該円筒状容器を軸芯を中心として46rpmの回転数で20分間回転させ、容器内壁に付着する試料の重量を測定し、付着割合(重量%)を算出することにより行った。
付着量を表1に併記する。また、得られた固体燃料の性状を、備考欄に記載する。
Figure 2013203748
3.まとめ
上記した試験例から、固結性を有する可燃性廃液と廃畳とを混合すると、管路を介した空気圧送、少なくとも機械式搬送及び機械式投入に何ら支障がない付着量の固体燃料とすることができ、十分に燃料として使用できるものとなることが分かる。

Claims (9)

  1. 固結性を有する可燃性廃液と、木質系バイオマスとを混合し、固結性を有する可燃性廃液が木質系バイオマスに吸収、担持された固体燃料としたことを特徴とする、固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  2. 上記固結性を有する可燃性廃液100重量部と、上記木質系バイオマス30〜300重量部とを混合することを特徴とする、請求項1に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  3. 上記固結性を有する可燃性廃液が、樹脂含有廃溶剤、廃接着剤、廃塗料、廃インキのいずれか一種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  4. 上記木質系バイオマスが、廃畳の破砕物、稲藁の破砕物、木材チップ、木粉、おが屑、紙屑のいずれか一種以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  5. 上記木質系バイオマスが、固結性を有する可燃性廃液との混合前に、10重量%以下の含水率に加熱乾燥されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  6. 上記木質系バイオマスが、加熱乾燥後、60℃以下の温度に下がる前に固結性を有する可燃性廃液と混合されることを特徴とする、請求項5に記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  7. 上記固結性を有する可燃性廃液と木質系バイオマスとの混合が、加熱されながら行われることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  8. 上記固結性を有する可燃性廃液が、木質系バイオマスとの混合前に加熱されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法により得られた固体燃料を、セメントキルンの窯前部、窯尻部及び仮焼炉のいずれか一箇所以上から投入し、該固体燃料を、セメント製造用燃料として利用することを特徴とする、固結性を有する可燃性廃液の燃料化方法。
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