JP2013203669A - 腸管機能制御剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】腸管機能制御作用のある乳酸菌を、食品等の機能性成分として利用する。
【解決手段】
β-カテニン抑制性ラクトバチルス・ブレビスを含む、腸管機能制御剤を提供する。本発明により提供される乳酸菌は、SIRT1プロモーター増強性乳酸菌であり、β-カテニン経路抑制することができる。したがって、β-カテニン依存的な増殖を示すがん細胞の増殖を抑制することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、乳酸菌を有効成分とする腸管機能制御剤に関する。本発明は、食品、医薬、医療等の分野で有用である。
乳酸菌は、ヨーグルトや漬物等の発酵食品において、好ましい風味を付与するほか、近年では、腸内環境の改善、ピロリ菌防除作用などがよく知られているように、機能性の食品成分としての利用も検討されている。
特許文献1は、エンテロコッカス・フェカリス属に属する微生物の菌体又はその処理物とドコサヘキサエン酸とを有効成分として含む、制癌免疫療法剤を提供する。また特許文献2は、Lactobacillus bulgaricusOLL1073R-1株(FERM P-17227)から得られたリン酸化多糖類が優れたNK細胞活性化能を有しているとの発見に基づき、乳酸菌由来リン酸化多糖類を有効成分とするNK細胞活性化剤を提供する。さらに特許文献3は、ヒトの腸内で安定的に定着することができ、優れた生理的活性を有する新規な乳酸菌として、ペディオコッカス ペントサセウスEROM101(KCCM−10517)を提供するが、この乳酸菌は、大食細胞/脾臟細胞活性化及び腸管免疫活性誘導を通じて優れた免疫増強活性を表し、また抗がん(詳細には、胃がん、肺がん、血液がん)及び抗菌活性を表すことが説明されている。
乳酸菌又は乳酸菌由来の成分、並びに乳酸菌と他の成分との組み合わせによる抗がん作用がどのような機序により発揮されるに関しては、上述のNK細胞の活性化や腸管免疫活性化のほか、DNA損傷抑制(非特許文献1)、科学的な予防メカニズム(非特許文献2)、免疫システムの制御(非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5)、5-FU感受性を高めること(非特許文献6)等が報告されている。
一方、β−カテニンは、カドヘリンの細胞質側ドメインに結合して細胞接着に役割を果たすと同時に、発生過程や腫瘍形成において重要な役割を担うWnt/Winglessシグナル伝達経路の主要な構成要素の1つとしても機能している。種々のヒトのがんではβ-カテニン分解複合体(Axin複合体)のタンパク質の異常が報告されている。特に大腸がんでは、β-カテニン経路の活性化が多段階発がんの初期に起こることが報告されている。これらのがん細胞の共通の表現型は、β-カテニンの細胞質や核への異常蓄積であり、がん関連遺伝子の過剰発現を介して異常細胞増殖を誘導すると考えられているが、β-カテニン経路の抑制を介して直接的にがんの処置ができることを示した報告はない。
特開平08-027010 特開2005-194259 特開2005-218324 特開2007-330157
Food Chem Toxicol. 2008 Apr; 46(4): 1221-9 J Microbiol Biotechnol. 2007, Aug; 17(8): 1227-35 BMC Cancer. 2008 Oct 27; 8:310 Proc Nutr Soc. 2010 Aug; 69(3):421-8 Proc Nutr Soc. 2010 Aug;69(3):416-20 Nutr Cancer. 2010; 62(3): 371-8
本発明者らは、乳酸菌と生体との接点として腸管に注目し、乳酸菌による腸管機能制御について検討してきた。その中で、今般、特定の乳酸菌がβ-カテニン活性を抑制し、β-カテニン依存的に増殖するがん細胞の増殖を抑制しうることを見出し、本発明を完成した。
本発明は以下を提供する:
[1] β-カテニン抑制性ラクトバチルス・ブレビスを含む、腸管機能制御剤。
[2] SIRT1プロモーター増強性乳酸菌を含む、β-カテニン活性抑制剤。
[3] β-カテニン抑制性ラクトバチルス・ブレビスを含む、がん細胞増殖抑制剤。
[4] がん細胞が、β-カテニン依存的な増殖を示すもの及び/又は腸管由来である、[3]に記載の剤。
[5] ラクトバチルス・ブレビスが、炎症性サイトカイン非増強性である、[1]〜[4]のいずれか1項記載の剤。
[6] [1]〜[5]のいずれかに記載の剤を含む、経口組成物。
[7] β-カテニン抑制性である、ラクトバチルス・ブレビスに属する乳酸菌。
[8] ラクトバチルス・ブレビスT2102株(受領番号NITE AP-1274)、又は下記の菌学的特徴を有する、[7]に記載の乳酸菌。
1.細胞形態:桿菌
2.コロニー形状:白〜クリーム状
3.運動性:なし
4.酸素要求性:通性嫌気性
5.カタラーゼ活性:陰性
6.下記の糖資化性を少なくとも有する:
[9] 配列番号1に記載のヌクレオチド配列、または配列番号1の151番〜784番のヌクレオチド配列及び配列番号2の84番〜689番に記載のヌクレオチド配列と99.5%同一のヌクレオチド配列からなる16SrRNA遺伝子を有するものである、[7]又は[8]に記載の乳酸菌。
[10] ラクトバチルス・ブレビスを含む剤を対象に投与し、投与された剤が、対象におけるβ-カテニン依存的な増殖を示す細胞の増殖を抑制する工程を含む、がんの処置方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
[11]投与された剤が、炎症性サイトカイン非増強的に作用する、[10]に記載の方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
乳酸菌(Lactic acid bacteria: LAB)がβ-カテニン活性に与える影響を示したグラフである。 LABのDLD-1に対する増殖抑制効果を示したグラフである。 乳酸菌の細胞内SIRT1発現に対する効果を示したグラフである。 T2102によるSIRT1転写増強はToll様レセプターを介することを示したグラフである。 乳酸菌の炎症惹起効果を示したグラフである。 T2102のDLD-1に対する増殖抑制効果はSIRT1依存的であったことを示したグラフである。 配列番号1及び2のヌクレオチド配列を示した図である。
本発明は、β-カテニン抑制性の乳酸菌を有効成分とする、腸管機能制御剤を提供する。
本発明で「腸管機能制御」というときは、特に記載した場合を除き、腸管機能のうち、特にβ-カテニンに関するものをいう。腸管機能制御には、腸管由来細胞においてβ-カテニン活性を抑えること、β-カテニン依存的な増殖を示す細胞に対してβ-カテニン活性の抑制により増殖を抑えることが含まれる。
本発明には、β-カテニン抑制性であれば種々の乳酸菌を用いることができる。ある乳酸菌がβ-カテニン抑制性であるかどうかは、当業者であれば種々の公知の手段により確認することができるが、例えば、β-カテニン活性測定用のレポーターベクターを用い、レポーター遺伝子の発現の有無又は程度を確認することによる。あるいは、β-カテニン依存的な増殖を示す細胞、例えば結腸がん由来細胞DLD-1を用いることによる。このような手段のための実験条件の詳細は、本明細書の実施例の項を参照することができる。「β-カテニン抑制性」は、β-カテニン経路抑制性と言い換えることもできる。
本発明に適用可能な乳酸菌の例は、ラクトバチルス属、ビフィドバクテリウム属、ラクトコッカス属、又はスタフィロコッカス属に属する乳酸菌である。ラクトバチルス属乳酸菌は、ラクトバチルス・アシドフィルス、ラクトバチルス・アミロボルス、ラクトバチルス・ブレビス、ラクトバチルス・クリスパータス、ラクトバチルス・ガセリ、ラクトバチルス・ロイテリ、ラクトバチルス・サリバリウス、ラクトバチルス・カゼイ、ラクトバチルス・ジョンソニー、ラクトバチルス・ラクティスを含む。ビフィドバクテリウム属乳酸菌は、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ロンガムを含む。ラクトコッカス属乳酸菌は、ラクトコッカス・ラクティスを含む。スタフィロコッカス属乳酸菌は、スタフィロコッカス・サーモフィルスを含む。
本発明に用いる乳酸菌は、β-カテニン活性を抑制するものであるが、レポーター遺伝子の発現により評価する場合には、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合に、80%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは35%以下に抑制するものである。
また本発明に用いる乳酸菌は、β-カテニン依存的に増殖する細胞の増殖を抑制するものであるが、細胞増殖を常法で評価する場合には、その細胞の増殖を、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合に、60%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは35%以下に抑制する。
なお、乳酸菌の評価に際し、細胞系に乳酸菌試料を供与する場合は、例えば、細胞に対し、乳酸菌試料(細胞に対して供与する場合、通常、滅菌された死菌体であることが好ましい。)を添加して、一定時間静置することにより行うことができる。乳酸菌試料として、乳酸菌の加熱死菌体を供与する場合は、細胞に対し終濃度0.1〜10μg/mlとなるように添加し、12時間〜3日間程度処理を行うことができる。
本発明においては、乳酸菌のうち、β-カテニンを抑制する能力が高く、また後述するように、炎症性サイトカイン非増強性であるとの観点から、ラクトバチルス・ブレビス属に属する乳酸菌を用いることが好ましい。また、さらに好ましくは、本発明者らが単離した、後述する乳酸菌T2102株を用いることが好ましい。なお、本発明に関し、本発明の剤の有効成分としての乳酸菌の典型例として、T2102株を例に説明することがあるが、その説明は、特に記載した場合を除き、他のβ-カテニン抑制活性を有する他の乳酸菌にも当てはまる。
本発明者らの検討によると、T2102株は、βカテニン依存的な転写活性を抑制するものであった。したがって、T2102株によるβ-カテニン活性抑制は、おそらくβ-カテニンの脱アセチル化を介していることが一つのメカニズムとして考えられる。
本発明で有効成分として「乳酸菌」というときは、特に記載した場合を除き、経口摂取に適していればよく、生菌体であるか死菌体であるかを問わない。乳酸菌は、生菌そのものであってもよく、またそれに加熱処理、凍結処理、乾燥処理、脱水処理、殺菌処理、摩砕処理、破砕処理等が施されていてもよい。
本発明で、乳酸菌を有効成分とする「剤」というときは、特に記載した場合を除き、乳酸菌そのものではなく、乳酸菌と他の成分とを含む組成物をいう。剤は、乳酸菌とその培地(食品である場合もある。)由来物とを含む乳酸菌培養物、乳酸菌の乾燥物と添加物、等であり得る。剤の形態は、液状、ペースト状、ゲル状、固形状、粉末状等いずれでもあり得る。
本発明に用いられる乳酸菌は、SIRT1転写増強性でありうる。本発明で「SIRT1転写増強性」というときは、特に記載した場合を除き、SIRT1転写活性が一定以上高いものをいう。SIRT1転写増強性であるか否か、及び一定以上高いかどうかは、当業者であれば公知の手段を用いて、適宜確認できる。例えば、当該遺伝子を特異的に増幅するプライマーを用いた定量reverse transcriptase-PCR (RT-PCR)法により、当該遺伝子の発現の有無または程度を確認することによる。
本発明に用いる乳酸菌は、SIRT1転写増強性であるが、その程度は、SIRT1遺伝子を特異的に増幅するプライマーを用いた定量RT-PCR法にプロモーター活性より評価する場合には、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合、少なくとも110%、好ましくは少なくとも130%、より好ましくは少なくとも150%に増強するものである。
本発明者らの検討によると、T2102 株のSIRT1転写増強効果はMyD88依存性であった。MyD88は乳酸菌の膜成分を認識する腸管上皮細胞側のレセプター(Toll様レセプター)に付属する分子である。したがって有効成分としての乳酸菌は、この腸管上皮細胞側のレセプター(Toll様レセプター)に結合する乳酸菌の膜成分が含まれることが好ましい。このような観点からは、本発明の剤が作用する対象細胞においては、Toll様レセプター及びMyD88を発現していることが好ましいであろう。Toll様レセプター及びMyD88が発現していない場合、乳酸菌によるβ-カテニン活性抑制効果が十分には発揮されない可能性があるからである。そのような場合には、乳酸菌の適用とともに、Toll様レセプター及びMyD88の発現を誘導するような処理も重要であろう。
本発明で「炎症性サイトカイン非増強性」というときは、特に記載した場合を除き、サイトカインのうち、IL-6及び/又はIL-8の産生を、コントロール(乳酸菌を供与しない場合)に比較して、著しくは増加させないことをいう。IL-6とIL-8とのいずれか一方を増強しないものであれば、本発明でいう「炎症性サイトカイン非増強性」といい得るが、本発明に用いる乳酸菌としては、少なくともIL-8の産生を増強しないものが好ましい。炎症性サイトカイン非増強性であるか否かは、当業者であれば公知の手段を用いて、適宜確認できる。例えば、当該遺伝子を特異的に増幅するプライマーを用いた定量RT-PCR法により、当該遺伝子の発現の有無または程度を確認することによる。
本発明に用いる乳酸菌は、炎症性サイトカイン非増強性であるが、IL-8の転写増強性をIL-8遺伝子に対する特異的プライマーを用いた定量RT-PCR法により評価する場合は、その程度は、コントロール(非乳酸菌添加)の場合を100%とすると、コントロールの場合の120%以下であり、好ましくは110%以下であり、より好ましくは107%以下である。IL-6の転写増強性をIL-6遺伝子に対する特異的プライマーを用いた定量RT-PCR法により評価する場合は、その程度は、コントロール(非乳酸菌添加)の場合を100%とすると、コントロールの場合の300%以下であり、好ましくは250%以下であり、より好ましくは200%以下である。
本発明の有効成分である乳酸菌、又は本発明の剤は、経口に適した原料に添加して、経口組成物とすることができる。
本発明で「経口組成物」というときは、特に記載した場合を除き、経口摂取に適した、二以上の成分を含むものをいう。本発明でいう「経口組成物」は、経口投与される医薬組成物、食品組成物、機能性食品、サプリメント、栄養機能食品、特定保健用食品、健康食品、ドリンク剤を含む。本発明で「食品」というときは、特に記載した場合を除き、形状は問わず、固形状に限らず、飲料、スープ等の液体状のものも含む。食品組成物にはまた、冷凍食品、インスタント食品、菓子類、調味料(マヨネーズ、味噌、醤油、ドレッシング、ソース等)、発酵食品、缶詰、動物性食品(ハム・ソーセージ等)、乳製品(ヨーグルト等)、漬物類、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、乳飲料、乳酸飲料、スポーツドリンクが含まれる。
本発明の剤又は組成物は、β-カテニン活性の抑制により改善が期待できる疾患又は状態の処置のために用いることができる。なお、本発明においては、本発明の剤及び組成物のうち、いずれか一方を例に説明することがあるが、特に記載した場合を除き、その説明は、他方にもそのまま当てはまり、また有効成分である乳酸菌そのものを用いる場合にも当てはまる。
本発明で「処置(方法)」というときは、特に記載した場合を除き、その病気又は状態が発症するリスクを低減すること、予防、治療、緩和、進行の抑制を含む。処置方法は、医者によって医療目的で行われる医療行為のほか、栄養士による食事指導等を含む。「処置」には、症状を抑える対処的治療と、過敏性の低減又は体質改善などの根本的な治療とが含まれ、また即時的な治療と長期的な予防及び/又は治療とが含まれ、さらにがんと診断された場合に、がん細胞の増殖を抑えたり、それ以降の新たな関連症状を予防することが含まれる。
β-カテニンの活性抑制により改善が期待できる疾患又は状態には、家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis:FAP)及びβ-カテニン依存的に増悪するがんが含まれる。FAPは常染色体優性遺伝形式をとり,大腸全域に腺腫がびまん性に発生する遺伝性のポリポーシスで、一部が欠如した変異APC によっておこるβ-カテニンの細胞内集積のため、Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路が恒常的に活性化され,細胞の増殖異常が引き起こされることが原因である。β-カテニン依存的な憎悪を示すがんには、結腸癌、黒色腫、卵巣癌、髄芽細胞腫、前立腺癌、子宮癌がある。なお、結腸とは、大腸のうち右腸骨窩から仙骨上端までの部分をいい、本発明で単に「大腸がん」というときは、特に記載した場合を除き、結腸がんを含む。
Wnt/β-カテニンシグナル伝達経路の恒常的活性化は発がんの引き金となりうることが知られており、本発明の剤は、種々のがんの処置への適用が期待できる。本発明者らの検討結果からも、β-カテニン抑制性の乳酸菌は、各種がん細胞株に対して細胞増殖抑制作用を示すことが明らかになっている。
また、Wntシグナル伝達経路は様々な癌種において亢進していることが知られており、また、Wntシグナル伝達経路が関連する各種疾患に対し新たな治療方法を提供するものと期待される。
炎症性サイトカイン非増強性である、β-カテニン抑制性乳酸菌、又はそれを用いた剤は、腸管内に炎症状態が誘導されているような病態の患者、例えば過敏性腸症候群、炎症性腸炎等にも投与でき、また望ましくない作用を抑えた抗がん効果が期待できるものである。本発明の剤は、予防効果と長期的な治療効果とを期待する場合には、発症前又は悪性の低い時期に、継続的に用いることが好ましいであろう。
本発明の剤は、対象となる疾患又は状態を処置するため、目的(予防か、治療か等。)、対象者、疾患等の状態、に応じて適量を用いうる。本発明の剤をヒトに摂取させる場合、有効成分である乳酸菌の量は、目的、症状、対象者の年齢、体重等に応じて適宜とすることができるが、例えば、1日あたり乾燥菌体として、約0.001〜1000mg/kg、好ましくは約0.01〜100mg/kg、1回〜数回に分割して摂取させることができる。また経口組成物とする際には、剤形も適宜設計することができ、さらに食品又は医薬として許容できる種々の添加物、例えば、希釈剤、緩衝剤、保存剤、安定剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、懸濁化剤、乳化剤、賦形剤、香料、甘味料を用いることができる。
本発明者らは、本明細書の実施例1に詳細に示した手法によって、新規な乳酸菌株T2102株を単離した。この菌株は、本発明者らが、日本国内で製造された漬物から単離したものであり、独立行政法人 製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター(略称:NPMD、住所:〒292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8)へ、2012年3月7日付で受領(受領番号 NITE AP- 1274)されている。本明細書では、この菌株をT2102株と称することがある。
この菌株は、下記の菌学的性質を有することから、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)に属する乳酸菌であると同定された。
1.細胞形態:桿菌
2.コロニー形状:白〜クリーム状
3.運動性:なし
4.酸素要求性:通性嫌気性
5.カタラーゼ陰性
6.下記の糖資化性を少なくとも有する(なお、試験方法、判定基準は、乳酸菌に適用される常法による。):
このT2102株は、下記の機能を発揮しうる:
(1)菌体を細胞へ供与した場合に、その細胞におけるβ-カテニン活性を、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合に、80%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは35%以下に抑制する。に抑制する。
(2)菌体をβ-カテニン依存的に増殖する細胞へ供与した場合に、その細胞の増殖を、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合に、60%以下、好ましくは45%以下、より好ましくは35%以下に抑制する。
(3)菌体を細胞へ供与した場合に、その細胞におけるSIRT1の転写を、コントロール(乳酸菌を供与しない。)を100%とした場合に、110%以上、好ましくは130%以上、より好ましく150%以上増強する。
(4)炎症性サイトカイン非増強性である。すなわち、菌体を対象へ供与した場合に、その対象における少なくとも一つの炎症性サイトカイン(好ましくはIL-8)の産生が、著しく増強されない。IL-8の転写増強活性により評価する場合は、その程度は、コントロール(非乳酸菌添加)の場合を100%とすると、コントロールの場合の120%以下であり、好ましくは110%以下であり、より好ましくは107%以下である。IL-6の転写増強活性により評価する場合は、その程度は、コントロール(非乳酸菌添加)の場合を100%とすると、コントロールの場合の300%以下であり、好ましくは250%以下であり、より好ましくは200%以下である。
本発明で乳酸菌に関し、特定の機能を「発揮しうる」というときは、特に記載した場合を除き、その機能を評価するために適する条件とした場合(条件により評価結果が異なる場合は、本明細書の実施例に示した条件とした場合)に、その機能を発揮できる能力を有することをいう。
またT2102株の16S rRNA遺伝子の一部について、同一性を解析した結果、rRNA配列の標準株Lactobacillus brevis ATCC 367と高い同一性があることが示された。T2102株の16S rRNA遺伝子の部分配列を、配列表の配列番号1及び2及び図7に示した。
本願は、T2102株のみならず、それと均等な乳酸菌、具体的には下記の乳酸菌、及びそれを有効成分とする剤を提供するものでもある:
[1]上述したT2102株と同じ菌学的性質を有する、乳酸菌;
[2]配列表の配列番号1の151番〜784番のヌクレオチド配列、及び配列番号2の84番〜689番のヌクレオチド配列において、99.5%以上(6個以内の差異がある。)、好ましくは99.75%以上(3個以上の差異がある。)、より好ましくは99.9%以上(1個以内の差異がある、又は差異がない。)の配列同一性を有するヌクレオチド配列からなる16SrRNA遺伝子を有する乳酸菌。なお、ヌクレオチド配列に関する配列同一性は、BLASTアルゴリズムを用いて計算することができる。このための手法は当業者にはよく知られている。
T2102株と均等な微生物は、当業者であれば、本明細書の実施例1を参考に、適当な天然源から単離した乳酸菌をスクリーニングすることにより、獲得することができる。なお本発明の乳酸菌の性質は、すでに述べたように、公知の手段で適宜測定可能であるが、測定法により値が異なる場合は、特に記載した場合を除き、本明細書の実施例の項に記載した方法により測定する。
T2102株及びその均等微生物は、1L中に、ペプトン10.0 g、牛肉エキス10.0 g、酵母エキス5.0 g、デキストロース20.0 g、ポリソルベート80を1.0 g、クエン酸アンモニウム2.0g。酢酸ナトリウム5.0 g、硫酸マグネシウム0.1g、硫酸マンガン0.05g、リン酸二カリウム2.0g含む、MRS培地(又はその改変培地)を用いて、37℃で、良好に培養することができる。培地は、滅菌前pH 6.5±0.2、121℃、15分で滅菌処理することができる。
〔菌株の単離〕
漬物容器、重石、まな板、包丁などを事前に滅菌した。滅菌したまな板、包丁を用いて大根を輪切りにし、大根100重量部に対し、砂糖10、塩5、酢5、みりん5重量部の割合で混合した漬け汁に、上部が液上に出ないように漬け込んだ。上から重石で十分に圧迫し、菌や埃が上部から入らないようアルミホイルでふたをし、そのままの状態で冷暗所に保存した。3週間後に茶色に変色した大根を取り出し、滅菌した鋏にて細切し、さらに押しつぶしたものを前日までに作製、滅菌したMRS平板培地数枚に塗布した。数日後、コロニーを形成してきたものの中から単一の白色コロニーを選び出し、それらの中からT2102株を単離することができた。
得られた菌株について、乳酸菌に適用される常法により得られた菌学的性質を
T2102株の菌学的性質を下記に示す。
1.細胞形態:桿菌
2.コロニー形状:白〜クリーム状
3.運動性:なし
4.酸素要求性:通性嫌気性
5.カタラーゼ陰性
6. 少なくとも、下記の糖資化性を有する:
また、この株の16S rRNAの部分配列を定法により確認したところ、配列表の配列番号1(forward)及び2(reverse)のヌクレオチド配列が得られた。
〔乳酸菌の評価〕
1.方法
1.1.細胞培養
本実験には、ヒト結腸ガン由来株化細胞Caco-2及びDLD-1細胞を用いた。Caco-2及びDLD-1は、10% FBS (Life Technologies, Gaithersburg, MD)を含むDMEM培地で、37℃、5%CO2条件下で培養した。ダルベッコ変法イーグル培地 (DMEM)「ニッスイ」(Nissui pharmaceutical)に1% NEAA (Non-essential amino acids, Invitrogen, Carlsbad, CA)、4 mM L-グルタミン、100 U/ml ペニシリン(明治製菓)および0.1mg/ml ストレプトマイシン(明治製菓)を添加したものを用いた。
1.2.乳酸菌の処理方法
乳酸菌体は、100℃で30分加熱後、凍結乾燥し、PBSに10mg/mlの濃度で調整したものを-20℃で保存し、適宜解凍して用いた。
1.3.β-カテニン活性測定法
β-カテニン活性測定用のレポーターベクターとして、addgene社より、M50 Super 8x TOPFlashベクターを購入した。これはβ-カテニン活性に依存したルシフェラーゼ活性を測定することのできるベクターである。βカテニン依存的な増殖を示す結腸ガン由来細胞DLD-1細胞を24ウェルプレートに播種し、次の日にM50 Super 8x TOPFlashベクター及びトランスフェクション効率を補正するためのコントロールベクターpRL-TKをトランスフェクションした。24時間後に各乳酸菌を30μg/mlとなるように添加した。2〜3日間培養後、Dual Luciferase Reporter Assay Systemを利用して、相対ルシフェラーゼ活性(相対β-カテニン活性)の測定を行った。
1.4.β-カテニン依存的ガン細胞の増殖測定
DLD-1細胞を5mlディッシュに3×105cells播種し、24時間後に各乳酸菌の濃度が30 μg/mlとなるように添加した。この処理後、1、3、5、7日目に生細胞数をカウントした。
1.5.total RNAの取得・cDNAの合成
Caco-2及びDLD-1細胞を5mlディッシュに3×105cells播種し、24時間後に各乳酸菌の濃度が30 μg/mlとなるように添加した。この処理を行ってから2日後にRNAを回収した。乳酸菌処理細胞を回収後、Fast Pure RNA Kit (Takara)を使用して細胞から全RNAの抽出を行った。得られた抽出液をRNA溶液とし、RNA濃度を260 nmでの吸光値をもとに算出した。適当なRNA量に対して、Oligo (dT) 20プライマーを0.5 μg、総液量が14 μlになるようにRNase不含滅菌水を加え、サーマルサイクラー(PTC-200 Peltier Thermal Cycler, BIO-RAD)にセットし、70℃で5分間アニーリングを行った。アニーリング後、直ちに氷上に5分間静置し、10 mM dNTPs (Amercsham Pharmacia Biotech, Buckinghamsir, UK) 1.25 μl、M-MLV Reverse transcriptase 5×Reaction buffer (Promega Corporation, Madison, MI) 5 μl、M-MLV Reverse transcriptase RNase H Minus(Promega) 0.5 μl、RNA不含滅菌水 4.25 μlずつ加えて、総容量を25 μlとした。再度、サーマルサイクラー(Thermal Cycler Dice:TaKaRa)にセットし、40℃、10分間;55℃、50分間および70℃、15分間の反応を行うことによりcDNA合成を行い、後に行うreal time PCRの鋳型として用いた。
1.6.real-time PCR
乳酸菌を添加したCaco-2及びDLD-1におけるSIRT1 mRNA、IL-6 mRNA及びIL-8 mRNAの発現を定量RT-PCR法により評価した。細胞に対する乳酸菌処理は2日間行い、その間の培養には、10%FBS入りDMEM培地を用いた。全RNAの抽出及びcDNAの合成は、上記に示した通りである。定量PCRのスタンダード用cDNAは、1/3、1/32、1/33、1/34の4段階希釈を行った。反応液の組成は、10 μMのForwardとReverseのそれぞれのプライマーを1μlずつ、template cDNA 7 μl、滅菌水14 μl、2×SYBR Premix Ex Taq (Takara) 7 μlの合計25 μlを1サンプルとした。プログラムは、95℃、5秒;55℃、20秒および72℃、20秒の3 step PCRで、45 cycleで行った。使用したプライマーを以下に示す。各プライマーはTakara(Shiga, Japan)に委託合成したものを用いた。
Homo sapiens actin,beta (ACTB), mRNA.
Forward: 5´-TGGCACCCAGCACAATGAA-3´(配列番号3)
Reverse: 5´-CTAAGTCATAGTCCGCCTAGAAGCA-3´(配列番号4)
Homo sapiens SIRT1, mRNA.
Forward: 5´-GCCTCACATGCAAGCTCTAGTG - 3´(配列番号5)
Reverse: 5´-TTCGAGGATCTGTGCCAATCATA- 3´(配列番号6)
Homo sapiens IL-6, mRNA.
Forward: 5´-AAGCCAGAGCTGTGCAGATGAGTA-3´(配列番号7)
Reverse: 5´-TGTCCTGCAGCCACTGGTTC-3´(配列番号8)
Homo sapiens IL-8, mRNA.
Forward: 5´-ACACTGCGCCAACACAGAAATTA-3´(配列番号9)
Reverse: 5´-TTTGCTTGAAGTTTCACTGGCATC-3(配列番号10)
1.7.dominant negative MyD88を発現するCaco-2細胞の作製
Nadia Polentarutti氏より供与されたdominant negative体MyD88 (aa152-296)(Biochem. J., 359: 403-410 (2001))をレトロウイルス発現用のベクターpBabe-Puroに組み換えた(pBabe-MyD88dn)。293T細胞に、2 μgのpBabe-MyD88dn, 2・μgのGag-pol, 1.5 μgのVSV-Gをトランスフェクションした。ここで得られたレトロウイルスを含む培養上清をCaco-2細胞に添加し、感染させた。1 mg/mlのPuromycinで選択後、MyD88dnを安定に発現するCaco-2細胞を樹立した。
1.8.細胞増殖抑制に対するSIRT1の寄与
乳酸菌添加時にSIRT1阻害剤であるSirtinolを25 μMの濃度で添加し、細胞増殖抑制に対するSIRT1の寄与を確認した。
2.結果
2.1.β-カテニン活性に及ぼす影響
結果を図1に示した。T2102は、β-カテニン活性を抑制していることが分かった。なお、図1中、controlとして示した結果は、乳酸菌を添加せず、それ以外の条件が同じ系での結果である(他の図においても、特に記載した場合を除き、同じ。)。
2.2.細胞増殖に及ぼす影響
結果を図2に示した。C1104、NHH8及びT2102は、DLD-1細胞の増殖を抑制した。特に、T2102は強くDLD-1細胞の増殖を抑制した。
2.3.SIRT1転写に対する効果
定量RT-PCR法に基づき乳酸菌のSIRT1転写に対する効果を検討した。その結果、図3に示すように、下記に示すC1104、NHH8及びT2102においてSIRT1転写増強効果が観察された。
2.4.SIRT1転写増強に対するMyD88の寄与
上述のdominant negative MyD88を安定に発現するCaco-2細胞に、乳酸菌処理、RNA調製、cDNA合成、リアルタイムPCRを行い、図4の結果を得た。
T2102は、dominant negative MyD88を発現するCaco-2細胞ではSIRT1転写を増強せず、T2102によるSIRT1転写増強は、Toll様レセプターを介することが分かった。
2.5.炎症誘起作用との関係
Caco-2細胞に乳酸菌を添加し、培養を行った後のIL-6及びIL-8遺伝子発現の変化を定量RT-PCR法により検討した。結果を図5に示した。C1104にはIL-8プロモーター増強活性が認められたが、NHH8、T2102及びNHT3はほとんど増強せず、またC2502は抑制する傾向が見られた(図5)。
2.6.細胞増殖抑制におけるSIRT1の寄与
乳酸菌添加時にSIRT1阻害剤であるSirtinolを25 μMの濃度で添加し、細胞増殖抑制に対するSIRT1の寄与を確認した。結果を図6に示した。Sirtinolを添加しない場合は、T2102によりDLD-1の増殖が抑制されたが(図6左)、Sirtinolを添加することにより、増殖抑制効果が見られなくなった(図6右)。したがって、T2102によるDLD-1細胞増殖抑制は、SIRT1依存的なものであることが分かった。
以上の結果から、T2102に代表されるSIRT1増強乳酸菌は、β-カテニン依存的な大腸がんの増殖を抑制することが明らかになった。
配列番号1:16S rRNA遺伝子配列(forward)
配列番号2:16S rRNA遺伝子配列(reverse)
配列番号3:プライマー
配列番号4:プライマー
配列番号5:プライマー
配列番号6:プライマー
配列番号7:プライマー
配列番号8:プライマー

Claims (11)

  1. β-カテニン抑制性ラクトバチルス・ブレビスを含む、腸管機能制御剤。
  2. SIRT1プロモーター増強性乳酸菌を含む、β-カテニン経路抑制剤。
  3. β-カテニン抑制性ラクトバチルス・ブレビスを含む、がん細胞増殖抑制剤。
  4. がん細胞が、β-カテニン依存的な増殖を示すもの及び/又は腸管由来である、請求項3に記載の剤。
  5. ラクトバチルス・ブレビスが、炎症性サイトカイン非増強性である、請求項1〜4のいずれか1項記載の剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の剤を含む、経口組成物。
  7. β-カテニン抑制性である、ラクトバチルス・ブレビスに属する乳酸菌。
  8. ラクトバチルス・ブレビスT2102株(受領番号NITE AP-1274)、又は下記の菌学的特徴を有する、請求項7に記載の乳酸菌。
    1.細胞形態:桿菌
    2.コロニー形状:白〜クリーム状
    3.運動性:なし
    4.酸素要求性:通性嫌気性
    5.カタラーゼ活性:陰性
    6.下記の糖資化性を少なくとも有する:
  9. 配列番号1に記載のヌクレオチド配列、または配列番号1に記載のヌクレオチド配列と99.5%同一のヌクレオチド配列からなる16SrRNA遺伝子を有するものである、請求項7又は8に記載の乳酸菌。
  10. ラクトバチルス・ブレビスを含む剤を対象に投与し、
    投与された剤が、対象におけるβ-カテニン依存的な増殖を示す細胞の増殖を抑制する
    工程を含む、がんの処置方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
  11. 投与された剤が、炎症性サイトカイン非増強的に作用する、請求項10に記載の方法(ヒトに対する医療行為を除く。)。
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